JP6657390B2 - 列車制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、列車制御システムに関する。
従来、列車の在線検知は、軌道回路によって実施されていた。軌道回路による在線検知では、地上側で列車の在線および非在線を常時検知することができるが、その設置や保守に手間や費用がかかるという問題があった。
一方、近年では、無線通信を利用した在線検知の手法が提案されている。例えば、列車が計測している自列車の位置を地上側に送信することによって列車の在線を地上側が検知する技術が知られている(特許文献1を参照)。この特許文献1では、線路の所定区間(拠点)毎に拠点装置を設置してその拠点内の列車の在線を検知(管理)しており、各拠点の境界を通る列車からIDを読み取ることによって、拠点装置がダウンしている間の拠点間の列車の進入・進出を把握できるようにしている。
特開2007−15517号公報
しかし、特許文献1の技術では、拠点装置がダウンした場合に備えるため、各拠点の境界位置にID検知装置を設置する必要があった。つまり、特許文献1は、無線通信とは別の列車検出手段を地上に設置する必要がある技術である。そこで本発明は、地上に列車検出手段を設置することなく、無線通信によって列車在線の管理を実現することができる新たな手法を提案することを目的とする。
上記課題を解決するための第1の発明は、
所定線区を走行する列車との間の無線通信で通信空白地帯が生じないように、隣接する第1地上装置の第1無線通信制御領域と、第2地上装置の第2無線通信制御領域とが境界位置を含んで一部重なるようにして前記第1地上装置および前記第2地上装置が配置された列車制御システムであって、
前記第1地上装置は、
当該第1地上装置が前記無線通信で通信可能な管理対象の列車の列車識別情報のリスト(以下「第1列車リスト」という)と、前記境界位置とを記憶する第1記憶手段(例えば、図11の列車リストデータ543)と、
前記無線通信を行って前記第1列車リストに含まれる各列車の列車位置を判定することと、前記境界位置に差し掛かる列車(以下「境界通行列車」という)の進入許容範囲を、前記第2地上装置から進入許可通知を入力するまでは前記境界位置までとし、入力した後は当該進入許容通知で指定される所与の位置として第1走行制御情報を生成することと、前記境界通行列車に当該第1走行制御情報を送信することとを行う第1列車制御手段(図11の列車制御部520)と、
前記境界通行列車の列車識別情報を含む進出通知を前記第2地上装置に通知することと、前記境界通行列車が前記境界位置の進行方向前方に定められた所与の追跡終了位置に到達した場合に当該境界通行列車の列車識別情報を前記第1列車リストから削除することと、を実行する進出列車制御手段(例えば、図11の列車ID引継制御部526)と、
を備え、
前記第2地上装置は、
当該第2地上装置が前記無線通信で通信可能な管理対象の列車の列車識別情報のリスト(以下「第2列車リスト」という)と、前記境界位置とを記憶する第2記憶手段(例えば、図11の列車リストデータ543)と、
前記第1地上装置から前記進出通知を入力した場合に前記境界通行列車の列車識別情報を前記第2列車リストに追加することと、前記境界通行列車との間で前記無線通信が成功した場合に前記進入許可通知を前記第1地上装置に通知することと、を実行する進入列車制御手段(例えば、図11の列車ID引継制御部526)と、
前記無線通信を行って前記第2列車リストに含まれる各列車の列車位置を判定することと、前記境界通行列車の進入許容範囲を前記境界位置より進行方向前方の前記所与の位置に定めて第2走行制御情報を生成することと、前記境界通行列車に当該第2走行制御情報を送信することとを行う第2列車制御手段(例えば、図11の列車制御部520)と、
を備え、
前記境界通過列車は、
列車位置を計測する計測手段(例えば、図14の走行情報計測部211)と、
前記列車位置が前記境界位置に達するまでは前記第1走行制御情報に基づく走行制御を行い、前記境界位置に達した後は前記第2走行制御情報に基づく走行制御を行う走行制御手段(例えば、図14の走行制御部213)と、
を備えた、
列車制御システムである。
第1の発明によれば、第1地上装置は、管理対象の列車の列車識別情報を設定した第1列車リストに含まれる各列車との間で無線通信を行うことで、管理対象の列車の在線を検知できる。同様に、第2地上装置は、管理対象の列車の列車識別情報を設定した第2列車リストに含まれる各列車との間で無線通信を行うことで、管理対象の列車の在線を検知できる。
また、第1地上装置が、境界通行列車の列車識別情報を第2地上装置に通知し、これを受けて第2地上装置が、当該列車識別情報を第2列車リストに追加することができる。また、第1地上装置は、境界通行列車が追跡終了位置に到達した場合に、第1列車リストから境界通行列車の列車識別情報を削除するこができる。したがって、境界通行列車の管理を第1地上装置から第2地上装置へ円滑に引き継ぐことができるため、境界位置を通過する列車についても、確実で且つ安全な列車在線の管理を実現できる。
また、境界通行列車に対して、第1地上装置は、進入許容範囲を、第2地上装置から進入許可通知を入力するまでは境界位置までとし、入力した後は当該進入許容通知で指定される所与の位置とする第1列車制御情報を生成・送信する。他方、第2地上装置は、進入許容範囲を境界位置より進行方向前方の所与の位置に定めて第2列車制御情報を生成・送信する。境界通行列車は、列車位置が境界位置に達するまでは第1走行制御情報に基づく走行制御を行い、境界位置に達した後は第2走行制御情報に基づく走行制御を行う。よって、境界位置の通過にあたって境界通行列車は確実且つ安全に走行することが可能となる。
第2の発明は、
前記境界通行列車の前記走行制御手段が、前記境界位置を通過するまでの間に前記第2走行制御情報を受信できない場合は、前記第1走行制御情報に基づき前記境界位置を進入限界として停止制御を行う、
第1の発明の列車制御システムである。
この第2の発明によれば、境界通行列車は、境界位置に差し掛かっているが第2地上装置との無線通信が行われず、第2列車制御情報を受信できない場合には、第1列車制御情報に従って境界位置までに停止するように制御することができる。
第3の発明は、
前記無線通信が、前記第1地上装置および前記第2地上装置を一次局、前記列車を二次局としたポーリング通信であり、
前記境界通行列車の前記走行制御手段が、前記境界位置を通過するまでは前記第1地上装置との前記ポーリング通信がなされない場合に停止制御を行い、前記境界位置を通過した後は前記第2地上装置との前記ポーリング通信がなされない場合に停止制御を行う、
第1又は第2の発明の列車制御システムである。
この第3の発明によれば、無線通信を、地上装置を一次局、列車を二次局としたポーリング通信とすることができる。従って、地上装置から列車へは、定期的な通信が行われるため、列車在線の管理の継続性を担保できる。また、列車側にとっては、ポーリング通信がなされない場合には、管理の対象から外れている可能性があると判断できるため、停止制御を行って、列車走行上の安全を図ることができる。
在線管理システムの全体構成例を示す図。 隣接する2つの制御区間における列車の在線状況の一例を示す図。 ポーリング通信を説明する図。 地上情報のフォーマット例を示す図。 列車情報のフォーマット例を示す図。 隣接する2つの制御区間における列車の在線状況の他の例を示す図。 列車ID引継制御処理の工程を説明する図。 列車ID引継制御処理の工程を説明する他の図。 列車ID引継制御処理の工程を説明する他の図。 列車リストの管理を説明する図。 地上装置の機能構成例を示すブロック図。 管理対象列車位置情報のデータ構成例を示す図。 監理装置の機能構成例を示すブロック図。 車上装置の機能構成例を示すブロック図。 地上装置情報のデータ構成例を示す図。 地上装置の全体処理の流れを示すフローチャート。 地上装置の在線検知処理およびこれに伴う車上装置の列車情報返信処理の流れを示すフローチャート。 地上装置の列車ID引継制御処理の流れを示すフローチャート。 監理装置の全体処理の流れを示すフローチャート。 監理装置の監理側立上時制御処理と、地上装置の地上側立上時制御処理とを並べて示したフローチャート。 車上装置の全体処理の流れを示すフローチャート。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
図1は、本実施形態における在線管理システムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、在線管理システムは、所定線区の軌道1を走行する列車2に搭載された車上装置20と、車上装置20との間で無線通信を行う複数の地上装置50(50−1,2,3,・・・)と、地上装置50の各々とデータを送受可能に通信接続された監理装置90と、地上装置50それぞれ及び監理装置90とを通信接続するためのネットワークNとを含む。
この在線管理システムでは、一次局である地上装置50が、二次局である列車2(実際には車上装置20)とポーリング方式で無線通信を行う(ポーリング通信)。ポーリング通信は、一次局が二次局のリスト(ポーリングリスト)を用いて全ての二次局に対し順番に問合せを行い、この問合せに二次局が応答することで必要なデータ(送信データ)を送受する無線通信のことをいう。本実施形態では、地上装置50は、ポーリング通信によって進入許容範囲(進入限界位置とも言える)を含む当該列車用の走行制御情報である地上情報を車上装置20に送信する。そして、この地上装置50からのポーリングに対し、車上装置20は、列車位置情報(自列車の位置)を含む列車情報を返信する。
車上装置20は、地上装置50から受信した走行制御情報や、走行制御情報に含まれる進入許容範囲に従い、自列車の位置等に基づき速度照査パターンを作成して走行制御を行う。この車上装置20は、例えば、速度発電機が計数する車軸の回転数を用い、自列車の位置や速度を計測している。
地上装置50は、軌道1を所定の境界位置で区切った制御区間10(10−1,2,3,・・・)毎に配置されて地上装置システム30を構成し、車上装置20から取得した列車位置情報をもとに自装置が配置された制御区間10内に在線している列車(1台の場合もあれば複数台の場合もある)を管理して、鉄道運行を制御する。
この地上装置50は無線基地局51を備えており、無線基地局51の各々は、軌道1上の列車2との間で通信空白地帯が生じないよう、軌道1に沿って適所に設置される。本実施形態では、説明の簡明化のため、各地上装置50が備える無線基地局51は1台とする。無線基地局51は、その無線通信制御領域70(70−1,2,3,・・・)が当該地上装置50の配置された制御区間(以下、適宜「対応制御区間」という)10の全域を含み、且つ、隣接する制御区間10との境界部分で互いの無線通信制御領域70同士が一部重なるように設置されている。
地上装置50が備える無線基地局51は1台に限らず、2台以上でもよい。1つの地上装置50が所掌する制御区間10を、地上装置50が備えるX台(X≧1)の無線基地局51による無線通信制御領域70でカバーできればよい。また、無線基地局51を設置する場合に限らず、軌道1に沿って敷設されたループアンテナや漏洩同軸ケーブル(LCX)を用いて無線通信制御領域70を形成してもよい。
また、地上装置50は、少なくとも列車2の進出側(列車進行方向前側)で隣接する次の地上装置(隣接地上装置)50とデータの送受が可能に通信接続される。本実施形態では、隣接する地上装置50同士で、本実施形態で述べる最小単位の列車制御システム40(40−1,2,・・・)を構成することができる。例えば、列車制御システム40−1は、列車進行方向後側の地上装置(第1地上装置)50−1と、列車進行方向前側の地上装置(第2地上装置)50−2とで構成される。勿論、全ての地上装置50を具備することで、全体的な列車制御システムを構成するということもできる。
監理装置90は、地上装置システム30とともに地上システム80を構成し、各地上装置50が列車2とのポーリング通信に用いる列車リストの管理等を行う。
[原理]
1.列車の在線検知(ポーリング通信)
図2は、隣接する2つの制御区間10(10−4,5)における列車2の在線状況の一例を示す図である。また、図3は、ポーリング通信を説明する図であり、図2の在線状況において制御区間10−4の地上装置50−4が一次局として行うポーリング通信を示している。
地上装置システム30を構成する各地上装置50は、自装置が現時点で管理対象としている列車2の列車ID(列車識別情報)を設定した列車リストを保持している。詳細には、各地上装置50は、ポーリング通信が可能な列車2、すなわち、その無線通信制御領域70内に存在している列車2を管理対象としており、概略的には、当該無線通信制御領域70に列車2が進入するとその列車IDが列車リストに追加され、当該無線通信制御領域70から列車2が進出するとその列車IDが列車リストから削除されるようになっている。列車リストへの追加・削除については詳細に後述する。図2の例では、地上装置50−4の列車リストL1には、無線通信制御領域70−4内の3つの列車2の列車ID「17」「11」「75」が設定されている。
そして、各地上装置50は、ポーリングリストとして列車リストを用い、所定の問合せ周期Cで管理対象の列車2と周期的にポーリング通信を行って対応制御区間10における列車2の在線(位置)を検知する。例えば地上装置50−4は、図3に示すように、列車リストL1(図2を参照)に設定されている列車ID「17」「11」「75」の列車2をそれぞれ宛先とする地上情報を順次送信することで問合せを行う。そして、問合せに応答して列車ID「17」「11」「75」の各列車2においてその車上装置20が送信した列車情報を取得する。列車情報を取得できたならば、その列車情報に係る列車2の存在を確認でき、その列車情報に含まれる列車位置情報によって当該列車2の位置を把握できる。問合せ周期Cは、例えば1秒毎や5秒毎等、適宜設定される。
図4は、地上情報のフォーマット例を示す図であり、図5は、列車情報のフォーマット例を示す図である。地上情報は、宛先列車IDの列車の走行を制御するための走行制御情報であり、図4に示すように、当該地上情報の宛先列車IDと、当該地上情報の送信元地上装置IDと、送信データである進入許容範囲とを含む。進入許容範囲は、宛先列車IDの列車2に対して許容される軌道1上の進入範囲を示し、当該列車2を管理対象としている管理主体の地上装置50によって、例えば当該列車2の位置から進行方向前方の距離等として算出される。具体的には、地上装置50は、管理対象の列車2の中に直近先行する列車2がいない列車2について(換言すると、管理対象の列車2の中の先頭の列車2について)は、境界位置P32(図6を参照)を進入限界位置として進入許容範囲を定め、それ以外の列車2については、直近先行する列車2の後方所定位置(直近先行する列車2の後方に防護距離を隔てた位置)を進入限界位置として進入許容範囲を算出することを随時行う。そして、ポーリング通信に際し、該当する列車2の列車IDを宛先列車IDとする地上情報に、当該列車2の進入許容範囲を含めて送信する。また、列車情報は、図5に示すように、当該列車情報の宛先地上装置IDと、当該列車情報の送信元列車IDと、送信データである列車位置情報とを含む。列車位置情報は、当該列車が車上で計測している列車位置の情報である。
なお、地上情報および列車情報には、図示したデータの他にも、例えば送信時刻や誤り検出用のCRC(Cyclic Redundancy Checking)符号等、必要なデータが適宜設定される。送信データとして地上情報や列車情報に含めるデータについても、適宜設定される。例えば地上情報には、進入許容範囲以外にも、進入許容範囲内或いは対応制御区間10内の速度制限の情報等、列車2が自列車の走行速度を制御するのに必要な他の列車制御用情報を適宜含めることができる。列車情報には、例えば、当該列車の編成情報や列車占有範囲の情報等を適宜含めることができる。
以上のようにして周期的に行うポーリング通信の結果、対応制御区間10内に通信が途絶した列車2がいれば、地上装置50は、それを通信途絶列車として検出する。具体的には、管理対象の列車2のうちの対応制御区間10内に存在するはずの列車2の中に、問合せに対して返信せず正常通信がなされない列車(通信途絶列車)2がいた場合には、当該列車2を通信途絶列車と判断する。そして、当該列車2との最後のポーリング通信で受信した列車情報に含まれる列車位置情報が示す列車位置若しくは当該列車2の進入許容範囲内に、通信途絶列車がいると仮定して、他の列車2の進入許容範囲を設定する。一方、車上装置20側では、自列車が位置する制御区間10の地上装置(以下、適宜「相手地上装置」という)50との間でポーリング通信が所定時間ない場合に、相手地上装置50との通信が途絶したと判断する。すなわち、車上装置20は、自らの列車2を通信途絶列車と自己判断する。通信途絶したと判断した場合、その列車2は非常停止する。
この在線検知によれば、列車リストを用いたポーリング通信という周期的な無線通信によって、地上に列車検出手段を設けることなく、制御区間10単位での列車2の在線検知を実現できる。そして、通信途絶列車がいたときは、地上装置50は、当該通信途絶列車についてはポーリング通信で取得された当該通信途絶列車の最後の列車位置情報が示す位置若しくは当該通信途絶列車の進入許容範囲に基づき当該通信途絶列車の列車推定範囲を決定して当該列車推定範囲内に当該通信途絶列車が位置すると仮定して、他の列車2を含む各列車2の進入許容範囲を算出・設定する。その一方、所定時間ポーリング通信がない列車2は非常停止する。このため、通信途絶列車が発生した制御区間10内での列車2同士の衝突を回避でき、安全な鉄道運行制御を実現できる。
2.列車IDの引き継ぎ(ローミング)
上記したように、地上装置50は、無線通信制御領域70内に存在している列車2を管理対象としており、概略的には、無線通信制御領域70に進入した列車2があればその列車IDを列車リストに追加し、無線通信制御領域70から進出した列車2があればその列車IDを列車リストから削除する必要がある。その詳細を説明する。図6は、隣接する2つの制御区間10(10−6,7)における列車2の在線状況の他の例を示す図であり、第1地上装置50−6の無線通信制御領域(第1無線通信制御領域)70−6と第2地上装置50−7の無線通信制御領域(第2無線通信制御領域)70−7との重複領域A3を拡大して示している。
先ず、車上装置20は、相手地上装置(走行中の制御区間10に配置された地上装置)50から受信した地上情報を走行制御に用いるようになっており、隣接する制御区間10との境界位置P32を跨ぐ前後で相手地上装置50が変わる。そのため、安全な鉄道運行のためには、境界位置P32を跨ぐ、すなわちローミングする列車2がある場合、第2地上装置50は、当該境界位置P32を跨ぐよりも前にその列車2と正常通信できており、送信データの送受が可能な状態となっている必要がある。
それでは、順を追って詳細に説明する。図7〜図9は、列車ID引継制御処理の工程を説明する図である。先ず、第1地上装置50−6は、管理対象の列車2とのポーリング通信で取得した列車位置情報をもとに、第2地上装置50−7の追跡開始位置P31に到達した列車2を、境界位置P32に差し掛かる境界通行列車2として検出する。そして、図7に示すように、第1地上装置50−6は、境界通行列車2を検出すると、(a)その列車ID「65」を含めたID引継通知を進出通知として第2地上装置50−7に送信する。なお、実際の運用においては、進出通知の送信は、境界通行列車2に対して次の制御区間10(ここでは10−7)への進入が許容されていることや、第2地上装置50−7が正常に動作していること等、必要な条件を満たしていることが前提に行われる。
一方、進出通知を受けた第2地上装置50−7は、(b)進出通知の列車ID「65」を第2列車リストL33に追加する。
この時点で、境界通行列車2の列車ID「65」は、第1地上装置50−6の列車リスト(第1列車リスト)L31および第2地上装置50−7の列車リスト(第2列車リスト)L33に重複して設定された状態となる。従って、第1地上装置50−6から境界通行列車2へ地上情報が送信されるとともに、(c)第2地上装置50−7からも境界通行列車2への地上情報の送信(ポーリング通信の問合せ)が開始される。但し、第2地上装置50−7から送信される地上情報に含まれる進入許容範囲C1も、第1地上装置50−6から送信される地上情報に含まれる進入許容範囲C1と同じく、境界位置P32を進入限界位置とする。
一方、境界通行列車2は、第1地上装置50−6との間でポーリング通信を行っているところ、第2地上装置57からもポーリング通信の問合せがなされることとなる。すると、境界通行列車2は、第2地上装置57へも返信を開始して、両装置との間でポーリング通信を行う。但し、走行制御の基準とする地上情報は、境界通行列車2自身が計測している走行位置が境界位置P32に達していないため、第1地上装置50−6からの地上情報とする。すなわち、境界通行列車2は、第1地上装置50−6の制御区間10−6内を走行しているため、第1地上装置50−6からの地上情報に基づいて走行制御を行う。
これにより、境界通行列車2は、境界位置P32に差し掛かっているが、第2地上装置50−7からの地上情報を受信できない状態、すなわち、何らかの原因で、第2地上装置50−7が列車ID「65」の境界通行列車2に対するポーリング通信がなされない場合には、第1地上装置50−6からの地上情報に含まれる進入許容範囲C1に基づき、境界位置P32の手前で停止するように制御される。従って列車管理の引継ぎに不都合が生じた場合に、境界通行列車2を、ポーリング通信が出来ない第2地上装置の制御区間10に進入させないことで安全が確保される。
図8に移り、無事に、(d)第2地上装置50−7による問合せと、境界通行列車2による返信とがなされてポーリング通信が成功して、第2地上装置50−7と境界通行列車2との間でポーリング通信が開始されると、(e)第2地上装置50−7は、送信する地上情報に含める進入許容範囲を、境界位置P32よりも進行方向前方の所与の位置を進入限界位置とするように切り替える。すなわち、第2地上装置50−7の制御区間10−7内を走行する、第2地上装置50−7の管理対象の列車2のうち、境界通行列車2から見て直近に先行する列車2を選択し、選択した列車2の後方所定位置(直近先行する列車2の後方に防護距離を隔てた位置)を、境界通行列車2の進入限界位置として、境界通行列車2の進入許容範囲C2を定める。もし仮に第2地上装置50−7の管理対象の列車2が存在せず進路が開通していない状態であれば、第2地上装置50−7の制御区間10−7の進行方向末端(図8に向かって右端)の境界位置を境界通行列車2の進入限界位置として、境界通行列車2の進入許容範囲を定める。
そして、(f)第2地上装置50−7は、切り替えた新たな進入許容範囲C2の情報を含めて、境界通行列車2に関する第2地上装置50−7の制御区間10−7への進入許可通知を、第1地上装置50−6へ送信する。すると、(g)第1地上装置50−6は、送信する地上情報の進入許容範囲を、第2地上装置50−7から受信した進入許可通知に含まれる進入許容範囲C2に切り替える。
この間、境界通行列車2は、第1地上装置50−6および第2地上装置57との間でポーリング通信を行っている。但し、走行制御の基準とする地上情報は、境界通行列車2自身が計測している走行位置が境界位置P32に達していないため、第1地上装置50−6からの地上情報とする。従って、境界通行列車2と第2地上装置50−7との間のポーリング通信(無線通信)が成功し、第2地上装置50−7から第1地上装置50−6へ進入許可通知がなされた場合には、第1地上装置50−6からの地上情報に含まれる進入許容範囲が自動的にC1からC2へ、境界位置P32の進行方向前方へと切り替えられる。
そして、(h)境界通行列車2が、計測している走行位置が境界位置P32に達したと判定すると、走行制御の基準とする地上情報を、第2地上装置50−7からの地上情報に変更する。第2地上装置50−7の制御区間10−7に進入したためである。
その後、第2地上装置50−7は、ポーリング通信によって受信した境界通行列車2の列車情報に含まれる列車位置情報から、境界通行列車2が追跡終了位置P33に到達したことを検知(判断)すると、図9に示すように、(i)境界通行列車2の列車ID「65」の引き継ぎ(ローミング)が完了したことを示す引継完了通知を第1地上装置50−6に送信する。
引継完了通知を受信した第1地上装置50−6は、境界通行列車2の列車ID「65」を、(j)列車リストL31から削除する。これにより、列車ID「65」の列車2が第1地上装置50−6の管理対象から除外されて、区間境界(境界位置P32)を通行する境界通行列車2の管理の引き継ぎ(列車ID引継制御処理)が完了する。
なお、引継完了通知は、第2地上装置50−7が第1地上装置50−6に送信する構成に限定されず、例えば境界通行列車2が送信する構成でもよい。この場合には、境界通行列車2は、自列車の位置に基づいて追跡終了位置P33に到達したことを検知し、検知した場合に第1地上装置50−6に引継完了通知を送信する。一方、第1地上装置50−6は、境界通行列車2からの引継完了通知を受けてその列車IDを列車リストから削除する。あるいは、第1地上装置50−6が、第2地上装置50−7の健全性や境界通行列車2の位置から引き継ぎの完了を判断するのでもよく、引継完了通知の工程を省くこともできる。第2地上装置50−7の健全性は、前段工程までの第2地上装置50−7との通信の状態等から判断することができる。この場合は、第1地上装置50−6は、引き継ぎを完了すると判断した場合に、境界通行列車2の列車IDを列車リストから削除する。
以上説明した列車ID引継制御処理により、制御区間10−6,7の境界位置P32を跨ぐ境界通行列車2の列車IDを第1地上装置50−6から第2地上装置50−7へと引き継ぐことができる。
第1地上装置50−6は、境界通行列車2の列車IDを第2地上装置50−7に通知し、これを受けて第2地上装置50−7が、当該列車IDを列車リストに追加することができる。また、第1地上装置50−6は、第2地上装置50−7から引継完了通知を入力した場合に、境界通行列車2の列車IDを削除するこができる。したがって、境界通行列車2の管理を第1地上装置50−から第2地上装置50−7へ円滑に引き継ぐことができるため、境界位置P32を通過する列車について、確実で且つ安全な列車在線の管理を実現できる。
また、境界通行列車2に対して、第1地上装置50−6は、進入許容範囲C1を、第2地上装置50−7から進入許可通知を入力するまでは境界位置P32までとし、入力した後は当該進入許可通知で指定される所与の位置とする地上情報を生成・送信する。他方、第2地上装置50−7は、進入許容範囲を、境界通行列車2との間でポーリング通信(無線通信)が成功するまでは境界位置P32までとし、成功した後は境界位置P32より進行方向前方の所与の位置に定めて地上情報を生成・送信する。境界通行列車2は、走行位置(列車位置)が境界位置P32に達するまでは第1地上装置50−6からの地上情報に基づいて走行制御を行い、境界位置P32に達した後は第2地上装置50−7からの地上情報に基づいて走行制御を行う。よって、境界位置P32の通過にあたって境界通行列車2は確実且つ安全に走行することが可能となる。
3.列車リストの管理
図10は、列車リストの管理を説明する図であり、隣接する2つの制御区間10(10−8,9)における列車2の在線状況の他の例を示している。安全な鉄道運行のためには、軌道1上の全ての列車2を把握して確実に追跡する必要がある。したがって、本実施形態の在線管理システムでは、各地上装置50の保持する列車リストが対応制御区間10における実際の列車2の在線状況と一致していることが必須となる。列車リストが適正であれば、列車2の位置はポーリング通信で取得できる。そのため、朝一番の一番列車を運行する運行開始に先だって電源を入れる等する地上装置システム30の立上時(つまり全ての地上装置50を立ち上げる場合)、或いは、保守等による起動し直しや、故障による地上装置50の交換等による地上装置50の個別立上時には、地上装置50の保持する列車リストが適正であることの確認が必要である。
しかし、ポーリング通信を利用した本実施形態の在線検知では、地上装置50が自装置単体でその列車リストの適否を判断するのは難しい。例えば、列車リストを用いたポーリング通信の結果問合せに応答しない列車2がいた場合に、それが通信等の異常によるものなのか、当該列車2が対応制御区間10内に存在していないことによるものなのか、判別は困難である。また、列車リストにない列車IDの列車2が対応制御区間10内にいたとしても、列車リストに列車IDが登録されていないために、地上装置50がその列車2に対して問合せを行うことはできない。一方で、地上装置システム30の立上時や地上装置50の個別立上時といった地上装置50の立上時にその都度在線状況を目視により確認するのでは監視員の負担が増大する。ましてや、仮に確認した在線状況から列車リストを手動で作成するのでは、人為的ミスを招きかねない。
そこで、図10に示すように、各地上装置50(例えば地上装置50−8,9)は、(m)列車リストL411,L413を監理装置90に随時送信する(バックアップ)。少なくとも列車リストの更新時にはバックアップを行う。
一方、監理装置90は、各地上装置50から送信された最新の列車リストを列車リストDB91として管理している。列車リストDB91は、各地上装置50の地上装置IDと、当該地上装置50から送信された日時とを対応付けて、当該地上装置50から送信された列車リストを格納する。また、監理装置90は、軌道1上に存在している全ての列車IDを設定した全在線列車情報972(図13を参照)を保持しており、地上装置50の立上時に行う列車リストの適否判定に用いられる。
このように、監理装置90において全ての地上装置50の列車リストを管理することで、何らかの原因で地上装置50が列車リストを消失した場合、あるいは地上装置50の交換時等に備えることができる。また、地上装置50が、古い列車リストを用いてポーリング通信を行うといった事態を防止することができる。
具体的には、本実施形態では、監理装置90は、例えば地上装置50−9の個別立上時であれば、(n)列車リストDB91で管理している地上装置50−9の列車リストL43を地上装置50−9に配信する。これを受けて、地上装置50−9は、装置内で記憶されている列車リストL413を、配信された列車リストL43で書き換える。すなわち、地上装置50を立ち上げた場合は、必ずその列車リストが監理装置90から配信された列車リストに書き換えられる。したがって、列車リストを消失したかどうかにかかわらず、列車リストをバックアップしていた最新の状態で設定し直すことができる。
より具体的には先ず、監理装置90は、立上対象の地上装置50に対し列車リストを配信する。地上装置システム30の立上時であれば立上対象は全ての地上装置50であり、監理装置90は、全ての地上装置50に対して、該当する列車リストを配信する。一方、地上装置50単体の立上である個別立上時の場合は、立上対象である当該地上装置50に対して、該当する列車リストを配信する。そして、立上対象の地上装置50では、配信された列車リストで列車リストを書き換えた後、列車リストに基づきポーリング通信を繰り返す。そして、列車リストに設定されている全ての列車IDの列車2から列車情報の返信があり、正常通信がなされた場合は、監理装置90に対し、当該返信を行った列車2の列車ID(返信があった全ての列車情報の送信元列車ID;以下、「返信受領列車ID」という)を含めた準備完了信号を送信する。
そして、監理装置90では、立上対象の地上装置50から準備完了信号を受信した場合に、全在線列車情報972を用いて軌道1上に存在している全列車の所在確認(照合)を行う。地上装置システム30の立上時であれば、全ての地上装置50から準備完了信号を受信することとなる。そのため、地上装置システム30の立上時の場合は、全在線列車情報972に設定されている全ての列車IDが、返信受領列車IDとして何れかの準備完了信号に過不足なく含まれていることの確認を全列車の所在確認として行う。一方、地上装置50の個別立上時の場合は、当該立上対象の地上装置50のみから準備完了信号を受信する。そのため、立上対象以外の地上装置50については列車リストDB91から当該地上装置50の列車リストを読み出して用い、全在線列車情報972に設定されている全ての列車IDが、受信した準備完了信号の返信受領列車ID又は読み出した列車リストの列車IDとして過不足なく含まれていることの確認を全列車の所在確認として行う。何れの場合も確認できれば、監理装置90は運用許可信号を立上対象の地上装置50に送信し、立上対象の地上装置50は、運用許可信号を受けて管理対象の列車2の各々に走行許可信号を送信する。
以上のようにすることで、地上装置システム30の立上や地上装置50の個別立上時といった地上装置50の立上時において、列車リストが実際の在線状況と一致せず、所在不明の列車がいる状態で運行を開始/再開する事態を防止できる。
[機能構成]
1.地上装置
図11は、地上装置50の機能構成例を示すブロック図である。図11に示すように、地上装置50は、軌道1の近傍適所に設置された無線基地局51と、地上制御部52と、地上通信部53と、地上記憶部54との他、図示されていない操作部や表示部を備えた一種のコンピュータ制御装置である。
地上制御部52は、例えばCPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算装置や演算回路を有して構成され、地上記憶部54に記憶されたプログラムやデータ、車上装置20(列車2)や他の地上装置50、監理装置90から受信したデータ等をもとに地上装置50を構成する各部への指示やデータの転送を行って、地上装置50の動作を統括的に制御する。この地上制御部52は、列車制御部520と、列車ID引継制御部526と、列車リストバックアップ処理部527と、地上側立上時制御部528とを含む。地上制御部52が有する各機能部は、個別の演算回路で実現することとしてもよいし、演算回路がソフトウェア的な演算処理で個別に実現することとしてもよい。
列車制御部520は、更に、列車位置検知処理部521と、列車制御情報生成部523と、走行指令処理部524とを含む。列車位置検知処理部521は、列車リスト543を用い、所定の問合せ周期で管理対象の列車2とポーリング通信を行って、対応制御区間10における列車2の列車位置を検知する。列車位置検知処理部521は、通信途絶列車位置推定部522を含む。通信途絶列車位置推定部522は、ポーリング通信の結果対応制御区間10内に通信途絶列車がいた場合に、前回のポーリング通信の結果把握した通信途絶列車の位置(前回位置)を用い、通信途絶列車が位置し得る軌道1上の範囲(通信途絶列車範囲)を推定する。
列車制御情報生成部523は、管理対象の各列車2の列車位置や、制御区間情報545に格納された対象制御区間の区間境界の情報を用いて、管理対象の各列車2の進入許容範囲を算出して、各列車2の走行制御情報である地上情報を生成する。列車制御情報生成部523は、地上情報生成部ともいえる。
走行指令処理部524は、何らかの要因により管理対象の各列車2を停止させる必要が生じた際に、非常停止の指令信号を送信したり、停止している列車2に対して、待機指令を送信したりする。
列車ID引継制御部526は、無線通信制御領域70に進入した列車2の列車IDを列車リスト543に追加し、進出側の地上装置50から引継完了通知を受信した場合に進出した列車2(境界通行列車)の列車IDを列車リスト543から削除するための処理を行う。本実施形態では、列車ID引継制御部526は、自装置を第1地上装置50として、列車進出側に隣接する第2地上装置50の追跡開始位置P31に到達した列車2を、境界位置P32に差し掛かる境界通行列車2として検出する。そして、境界通行列車2を検出した場合は、その列車IDを含めた進出通知を第2地上装置50に送信する。その後、第2地上装置50から新たな進入許容範囲を含む進入許可通知を受信(入力)した場合に、送信する地上情報に含める進入許容範囲を、第2地上装置50から入力した新たな進入許容範囲に切り替える。そして、第2地上装置50から引継完了通知を受信した場合に当該列車IDを列車リスト543から削除する。
また、列車ID引継制御部526は、自装置を第2地上装置50として、列車進入側に隣接する第1地上装置50から進出通知を受信した場合には、当該進出通知の列車IDを列車リスト543に追加する。そして、進入許容範囲を境界位置P32までとする地上情報を境界通行列車2に送信開始することでポーリング通信の問合せを開始する。境界通行列車2から返信があった場合には、境界通行列車2との間のポーリング通信を成功と判断して、以降、継続するとともに、送信する地上情報の進入許容範囲を、境界位置P32より進行方向前方の所与の位置に切り替える。また、切り替えた新たな進入許容範囲の情報を含む進入許可通知を第1地上装置50へ送信する。その後、当該列車2が追跡終了位置P33に到達したと判断した場合に、引継完了通知を第1地上装置50へ送信する。
列車リストバックアップ処理部527は、列車リスト543を監理装置90に随時送信する。列車リスト543の列車IDが追加され、又は列車リスト543から列車IDが削除されて列車リスト543が更新されたといった、列車リスト543の更新時には少なくとも列車リスト543を監理装置90に送信することとすると好適である。
地上側立上時制御部528は、自装置を立ち上げるにあたり、監理装置90から配信された列車リストで列車リスト543を書き換え、書き換えた列車リスト543を用いてポーリング通信を行う。そして、列車リスト543に設定されている全ての列車IDの列車2から列車情報の返信があったときに、当該返信を行った全ての列車2の列車ID(返信受領列車ID)を準備完了信号に含めて監理装置90に送信する。また、その後監理装置90から運用許可信号を受信した場合には、列車リスト543に設定されている全ての列車IDを宛先として、走行許可信号を送信する。なお、走行許可信号を送信する際に、係員による承諾操作を必要とすることとしてもよい。
地上通信部53は、例えば無線通信モジュールやルータ、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等で実現される有線或いは無線の通信装置であり、外部装置(本実施形態では他の地上装置50や監理装置90)との間で通信を行う。
地上記憶部54は、ICメモリやハードディスク、光学ディスク等の記憶媒体により実現されるものである。この地上記憶部54には、地上装置50を動作させ、地上装置50が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、当該プログラムの実行中に使用されるデータ等が記憶される。本実施形態では、地上記憶部54には、地上側プログラム541と、自装置ID542と、列車リストデータ(列車リスト)543と、管理対象列車位置情報544と、ID引継制御情報547とが記憶される。
地上制御部52は、地上記憶部54から地上側プログラム541を読み出して実行することにより、列車制御部520や列車ID引継制御部526、列車リストバックアップ処理部527、地上側立上時制御部528等の機能を実現する。自装置ID542には、自装置の地上装置IDが設定される。列車リスト543には、管理対象の列車2の列車IDが設定される。
管理対象列車位置情報544は、ポーリング通信の結果把握した管理対象の列車2の位置を記憶する。図12は、管理対象列車位置情報544のデータ構成例を示す図である。図12に示すように、管理対象列車位置情報544は、管理対象の列車2の列車ID545毎に用意され、前回のポーリング通信までに該当する列車2から取得した列車位置情報の受信履歴546として設定される。なお、車上装置20から列車位置情報以外の送信データを取得している場合には、それも含めて受信履歴546に保存しておく。
ID引継制御情報547は、列車IDを第1地上装置50から第2地上装置50へと引き継ぐのに用いる軌道1上の各位置を記憶する。具体的には、ID引継制御情報547には、対応制御区間10の範囲を定める隣接する制御区間10との境界位置と、自装置の無線通信制御領域70の範囲を定める追跡開始位置および追跡終了位置と、列車進入側に隣接する地上装置50の追跡終了位置および列車進出側に隣接する地上装置50の追跡開始位置とが設定される。また、ID引継制御情報547には、前述の各位置と併せて、隣接する地上装置50の地上装置IDが設定される。
2.監理装置
図13は、監理装置90の機能構成例を示すブロック図である。図13に示すように、監理装置90は、入力部92と、表示部93と、音出力部94と、監理制御部95と、監理通信部96と、監理記憶部97とを備えた一種のコンピュータ制御システムである。
入力部92は、例えば、キーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等で実現される入力装置であり、操作入力に応じた操作信号を監理制御部95に出力する。表示部93は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等で実現される表示装置であり、監理制御部95からの表示信号に応じた表示を行う。音出力部94は、例えばスピーカ等で実現される音出力装置であり、監理制御部95からの音信号に応じた音出力を行う。
監理制御部95は、例えばCPU等の演算装置で実現され、監理記憶部97に記憶されたプログラムやデータ、地上装置50から受信したデータ等をもとに監理装置90を構成する各部への指示やデータの転送を行って、監理装置90の動作を統括的に制御する。この監理制御部95は、列車リスト管理部951と、監理側立上時制御部952とを含む。
列車リスト管理部951は、全ての地上装置50毎に、当該地上装置50から送信された最新の列車リストを列車リストDB91として管理する。
監理側立上時制御部952は、地上装置の立上時において立上対象の地上装置50から準備完了信号を受信した場合に、当該準備完了信号に含まれた返信受領列車IDを全在線列車情報972と照合し、運用許可信号を各地上装置50に送信する。
監理通信部96は、例えば無線通信モジュールやルータ、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等で実現される有線或いは無線の通信装置であり、外部装置(本実施形態では地上装置50)との間で通信を行う。
監理記憶部97は、ICメモリやハードディスク、光学ディスク等の記憶媒体により実現されるものである。この監理記憶部97には、監理装置90を動作させ、監理装置90が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、当該プログラムの実行中に使用されるデータ等が記憶される。本実施形態では、監理記憶部97には、監理側プログラム971と、全在線列車情報972と、列車リストDB91とが記憶される。
監理制御部95は、監理記憶部97から監理側プログラム971を読み出して実行することにより、列車リスト管理部951や監理側立上時制御部952等の機能を実現する。
全在線列車情報972は、地上装置50が配置された所定線区内に実際に存在する全ての列車2の列車IDを記憶する。列車リストDB91は、各地上装置50からバックアップされた最新の列車リスト913を、地上装置ID911と対応付けて記憶する。また、地上装置50から列車リスト913が送信された日時を対応付けて記憶する。
3.車上装置
図14は、車上装置20の機能構成例を示すブロック図である。図14に示すように、車上装置20は、車上制御部21と、車上記憶部22とを備えて構成される一種のコンピュータ制御装置であり、入力装置23や表示装置24、音出力装置25、車上無線機26、ブレーキ機構(制動装置)27等と接続されている。なお、車上装置20の範囲を拡大して、入力装置23や表示装置24、音出力装置25、車上無線機26を含めることとしても勿論よい。
車上制御部21は、例えばCPUやFPGA等の演算装置や演算回路を有して構成され、車上記憶部22に記憶されたプログラムやデータ、地上装置50から受信したデータ等をもとに車上装置20を構成する各部への指示やデータの転送を行って、車上装置20の動作を統括的に制御する。この車上制御部21は、走行情報計測部211と、地上間データ送受処理部212と、走行制御部213と、停止制御部214と、車上側立上時制御部218とを含む。車上制御部21が有する各機能部は、個別の演算回路で実現することとしてもよいし、演算回路がソフトウェア的な演算処理で個別に実現することとしてもよい。
走行情報計測部211は、速度発電機が計数する車軸の回転数を用いて、自列車の位置(キロ程で表される走行距離)および速度を随時計測する。また、速度発電機の計測値に置き換えて、或いは、速度発電機の計測値と併用して、GPS(Global Positioning System)等の衛星測位システムによる計測値を用いて、自列車の位置や速度を計測することとしてもよい。
地上間データ送受処理部212は、ポーリング通信により地上装置50が送信した地上情報であって、宛先列車IDが自列車ID222である地上情報を車上無線機26を介して受信する制御を行う。そして、受信した場合に、その送信元地上装置IDを宛先地上装置IDとして列車情報を作成し、車上無線機26を介して送信する制御を行う。
走行制御部213は、地上装置50から受信した地上情報(送信元地上装置IDが相手地上装置ID223である地上情報)に含まれる進入許容範囲を用い、随時自列車の走行制御を行う。また、自列車2が境界位置P32に差し掛かる境界通行列車2であるときには、複数の地上装置50から地上情報を受信する場合が生じる。その場合には、自列車2の走行位置を制御区間10とする地上装置50からの地上情報に基づいて走行制御を行う。したがって、自列車2が境界通行列車2である場合には、境界位置P32に到達する前後で、制御区間10が変わるため、走行制御の基準とする地上情報も切り替えることとなる。なお、走行制御自体は公知技術を用いて実現でき、例えば、進入許容範囲に応じた停止位置で停止する速度照査パターンに従って自列車の走行を制御する。
停止制御部214は、停止指令時制御部215と、通信途絶時制御部216とを含み、自列車を停止させるための制御を行う。
停止指令時制御部215は、地上装置50からの停止指令信号を受けて自列車を停止させる。停止指令信号が非常停止を示す信号であった場合には、ブレーキ機構27を駆動して非常ブレーキを作動させる制御を行う。
通信途絶時制御部216は、地上装置50と前回ポーリング通信を行ってからの経過時間を監視する。そして、地上装置50とのポーリング通信がないまま予め設定された所定時間が経過した場合に、ブレーキ機構27を駆動して所定の非常停止制御を行う。
車上側立上時制御部218は、自列車の立上時に車両電源が投入されると、地上装置50から走行許可信号を受信するまでの間は、所定の停止制御を行う。停止制御には、実際にブレーキ機構27を作動させる他、停止を指示するメッセージの画面表示や報知音の音出力等の処理が含まれる。また、地上装置50の立上時においても同様に、当該地上装置50から走行許可信号を受信するまでの間は、所定の停止制御を行う。
車上記憶部22は、ICメモリやハードディスク、光学ディスク等の記憶媒体により実現されるものである。この車上記憶部22には、車上装置20を動作させ、車上装置20が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、当該プログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。本実施形態では、車上記憶部22には、車上側プログラム221と、自列車ID222と、相手地上装置ID223と、地上装置情報224と、走行情報225と、前回ポーリング通信時刻226と、次地上装置正常通信フラグ227とが記憶される。
車上制御部21は、車上記憶部22から車上側プログラム221を読み出して実行することにより、走行情報計測部211や地上間データ送受処理部212、走行制御部213、停止制御部214、車上側立上時制御部218等の機能を実現する。自列車ID222には、自列車の列車IDが設定される。
相手地上装置ID223には、自列車が位置する制御区間10の地上装置50である相手地上装置50の地上装置IDが設定される。この相手地上装置ID223は、自列車が制御区間10の境界位置に到達するたびに書き換えられる。次の制御区間10との境界位置や、新たに相手地上装置50となる次の地上装置50の地上装置IDは、地上装置情報224から特定できる。
地上装置情報224は、軌道1に沿って配置された地上装置50の一覧を記憶する。図15は、地上装置情報224のデータ構成例を示す図である。図15に示すように、地上装置情報224には、地上装置IDと対応付けて、対応制御区間10の範囲(隣接する制御区間10との境界位置)と、該当する地上装置50の追跡開始位置および追跡終了位置(その無線通信制御領域70の範囲)とが設定される。
走行情報225は、自列車の位置および速度を含み、走行情報計測部211によって随時計測される最新の位置および速度で随時書き換えられる。
前回ポーリング通信時刻226は、地上装置50とのポーリング通信を最後に行った時刻を記憶する。
[処理の流れ]
以下、本実施形態における地上装置50、監理装置90、および車上装置20の処理の流れを説明する。なお、以下説明する処理は、地上装置50において地上制御部52が地上記憶部54から地上側プログラム541を読み出して実行し、監理装置90において監理制御部95が監理記憶部97から監理側プログラム971を読み出して実行し、車上装置20において車上制御部21が車上記憶部22から車上側プログラム221を読み出して実行することによって実現される。
先ず、各地上装置50が行う全体処理の流れについて、図16を参照して説明する。地上装置50は、自装置の立上時に、先ず、地上側立上時制御部528が、列車リスト配信要求を監理装置90に送信して(ステップa1)、地上側立上時制御処理に移る(ステップa3)。地上側立上時制御処理の詳細については後述する。
地上側立上時制御処理を終えたならば、続いて、在線検知処理を開始する(ステップa5)。図17は、各地上装置50が行う在線検知処理およびこれに伴う車上装置20の列車情報返信処理の流れを示すフローチャートである。地上装置50は、所定の問合せ周期で図17に示す在線検知処理を繰り返し行う。
在線検知処理では、先ず列車位置検知処理部521が、列車リスト543に設定されている全ての列車IDを順次処理対象IDとしてループAの処理を繰り返し、1回のポーリング通信を行う(ステップb1〜ステップb7)。すなわち、列車位置検知処理部521は、処理対象IDを宛先列車IDとし、自装置ID542を送信元地上装置IDとして、該当する列車2に送信する地上情報を生成する(ステップb3)。このとき、列車制御情報生成部523が、該当する列車2の進入許容範囲を算出・設定して、列車制御情報である地上情報に含める。通信途絶列車がいる場合は、当該通信途絶列車については列車推定範囲を用い、該当する列車2の進入許容範囲を算出・設定する。そして、列車位置検知処理部521は、生成した地上情報を無線基地局51を介して送信することで、処理対象IDの列車2に問合せを行う(ステップb5)。
この問合せがあるたびに、車上装置20では、地上間データ送受処理部212が、列車情報返信処理を行う。すなわち、地上間データ送受処理部212は、地上装置50からの自列車宛ての地上情報を受信する制御を行う。送信元の地上装置50は原則相手地上装置50であるが、自列車が図6に示した重複領域A3を通行中の場合は、例外的に次の地上装置50からの地上情報も受信し得る。そして、地上装置50によるポーリング通信があり、自列車宛ての地上情報を受信した場合は(ステップc1:YES)、地上間データ送受処理部212は、受信した地上情報の送信元地上装置IDを宛先地上装置ID、自列車ID222を送信元列車IDとし、走行情報225から自列車の位置を読み出して列車位置情報として、列車情報を生成する(ステップc3)。そして、地上間データ送受処理部212は、生成した列車情報を車上無線機26を介して送信する(ステップc5)。
その後、地上間データ送受処理部212は、前回ポーリング通信時刻226を現在時刻に書き換える(ステップc7)。
一方、地上装置50では、列車位置検知処理部521は、自装置宛ての列車情報を受信する制御を行う(ステップb9)。受信した列車情報に含まれる列車位置情報は、送信元列車IDに基づき該当する管理対象列車位置情報544の受信履歴546に追加される。そして、管理対象の列車2のうち、前回位置が対応制御区間10内である全ての列車2から列車情報を取得できた場合は(ステップb11:YES)、前回のポーリング通信時において通信途絶列車2がいなければ(ステップb15:NO)、そのまま今回の問合せ周期にかかるポーリング通信を終える。前回のポーリング通信時において通信途絶列車2がいた場合には(ステップb15:YES)、今回のポーリング通信によって通信が回復できたと判断してその通信途絶列車2の列車推定範囲の仮定を解除して(ステップb17)、今回の問合せ周期にかかるポーリング通信を終える。
これに対し、対応制御区間10内の列車の中にステップb5での問合せに対して返信せず、正常通信がなされない通信途絶列車2がいた場合には(ステップb11:NO)、通信途絶列車位置推定部522が、通信途絶列車2の前回位置(最後の通信で得られた列車位置)或いは、当該最後の通信に応答して当該通信途絶列車2に送信した地上情報の進入許容範囲に基づき当該通信途絶列車2の列車推定範囲を決定する(ステップb12)。そして、通信途絶列車位置推定部522は、ステップb12で決定した列車推定範囲に通信途絶列車2がいると仮定して(ステップb13)、今回の問合せ周期にかかるポーリング通信を終える。
図16に戻る。ステップa5で在線検知処理を開始した後は、列車ID引継制御部526が、第1地上装置50として、ポーリング通信で随時取得される管理対象の各列車2の位置を監視する。そして、列車進出側に隣接する地上装置である第2地上装置50の追跡開始位置P31に到達した列車2がいれば、境界位置P32に差し掛かる境界通行列車2として検出し(ステップa7:YES)、列車ID引継制御処理に移る(ステップa9)。一方、当日の全列車の運行が終了した場合等、自装置の電源を落とす場合は(ステップa11;YES)、列車リストバックアップ処理部527が、列車リスト543を添付したバックアップ通知を監理装置90に送信する(ステップa13)。その後、当該地上装置50はシャットダウンされる。
図18は、各地上装置50が行う列車ID引継制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、図18では、地上装置50が第1地上装置50として行う処理と、第2地上装置50として行う処理とを並べて示している。各地上装置50は、同じ地上装置50でありながら、自装置の制御区間10から列車が進出する場合には第1地上装置50の処理(図18に向かって左側の処理)を行い、自装置の制御区間10に列車が進入する場合には第2地上装置50の処理(図18に向かって右側の処理)を行う。
すなわち先ず、列車ID引継制御部526が、図16のステップa7で境界通行列車2を検出した場合に、その列車IDを含めた進出通知を第2地上装置50に送信する(ステップd1)。
そして、第2地上装置50では、列車ID引継制御部526は、第1地上装置50からの進出通知を受けて(ステップe1:YES)、進出通知の列車IDを列車リスト(第2列車リスト)543に追加する(ステップe2)。列車リスト543への追加に伴い、第2地上装置50は、境界通行列車2とのポーリング通信を試みる。このときのポーリング通信で送信する地上情報に含める進入許容範囲は、境界位置P32である。そして、ポーリング通信が成功した場合には(ステップe3:YES)、境界通行列車2に対する進入許容範囲を、境界位置P32より進行方向前方の所与の位置に更新する(ステップe4)。
また、ポーリング通信が成功したことから、更新した進入許容範囲の情報を含む進入許可通知を第1地上装置50へ送信する(ステップe5)。また、列車リストバックアップ処理部527が、バックアップ通知とともに更新された列車リスト543を監理装置90に送信する(ステップe6)。
一方、第1地上装置50は、第2地上装置50から進入許可通知を受信した場合(ステップd5:YES)、境界通行列車2への地上情報に含める進入許容範囲を、受信した進入許可通知で指定された新たな進入許容範囲に更新する(ステップd7)。これにより、境界通行列車2は、第2地上装置50の制御区間10への進入が可能となる。
その後、第2地上装置50の列車ID引継制御部526は、ポーリング通信によって受信される境界通行列車2の列車情報に含まれる列車位置情報から、境界通行列車2が追跡終了位置P33に到達したと判定した場合には(ステップe7:YES)、境界通行列車2が第2地上装置50の対応制御区間10に進入したと判定し、境界通行列車2の列車IDを含む引継完了通知を第1地上装置50へ送信する(ステップe9)。
引継完了通知を受信した第1地上装置50の列車ID引継制御部526は、引継完了通知に含まれる境界通行列車2の列車IDを列車リスト(第1列車リスト)543から削除する(ステップd11:YES→ステップd13)。その後、列車リストバックアップ処理部527が、バックアップ通知とともにステップd13で更新された列車リスト543を監理装置90に送信する(ステップd15)。
次に、監理装置90が行う全体処理の流れを説明する。図19は、監理装置90の全体処理の流れを示すフローチャートである。図19に示すように、監理装置90では、地上装置50が図18のステップd15およびステップe6等、任意のタイミングで送信したバックアップ通知を受けると(ステップf1:YES)、列車リスト管理部951が、その送信元の地上装置ID911と対応付けられた列車リスト913を、当該バックアップ通知に添付された列車リストで書き換えて列車リストDB91を更新する(ステップf3)。
また、監理装置90では、地上装置50が図16のステップa1で送信した列車リスト配信要求を受けて(ステップf5:YES)、監理側立上時制御部952が、監理側立上時制御処理を行う(ステップf7)。このとき、監理装置90は、当該列車リスト配信要求を送信した地上装置50を立上対象地上装置50とする。地上装置システム30の立上時であれば、全ての地上装置50から列車リスト配信要求が送信されてくることから全ての地上装置50を立上対象地上装置50とし、特定の地上装置50からの列車リスト配信要求を受けた場合(個別立上時)は、当該特定の地上装置50を立上対象地上装置50とする。
ここで、監理側立上時制御処理について、地上装置50が行う地上側立上時制御処理と併せて説明する。図20は、監理装置90が行う監理側立上時制御処理と、地上装置50が行う地上側立上時制御処理とを並べて示したフローチャートである。
監理側立上時制御処理では、監理側立上時制御部952が先ず、図19のステップf5での列車リスト配信要求を受けてその送信元の地上装置50の列車リスト543を列車リストDB91から読み出し、当該地上装置50に配信する(ステップg1)。
そして、地上装置50では、監理装置90から配信された列車リストを受信すると(ステップh1)、地上側立上時制御部528が、受信した列車リストで列車リスト543を書き換える(ステップh3)。続いて、地上側立上時制御部528は、更新した列車リスト543を用いてポーリング通信を行う(ステップh5)。ここでの処理は、在線検知処理で行うポーリング通信と同様の手順で行う(具体的には、図17のステップb1〜ステップb9)。ただし、ここで行うポーリング通信では、送受される地上情報および列車情報には、列車運行を待機させるデータを含める。そして、列車リスト543の全ての列車2からの返信が揃うまでの間(ステップh7:NO)、ステップh5に戻ってポーリング通信を繰り返す。システム立上時の場合、同時間帯に車両電源が投入されて列車2の立ち上げも行われるところ、地上装置50を立ち上げるよりも列車2を立ち上げるタイミングの方が遅い場合もあり得る。ポーリング通信を繰り返し行うのは、そのためである。
そして、全ての列車2から返信があり正常通信がなされた場合は(ステップh7:YES)、返信があった管理対象の全ての列車2の列車ID(返信受領列車ID)を含めた準備完了信号を監理装置90に送信する(ステップh9)。
これに対し、監理装置90では、地上装置50からの準備完了信号を受け(ステップg3)、全ての立上対象地上装置50から準備完了信号を受信したか否かを判定する。未受信の立上対象地上装置50がある場合は、引き続き準備完了信号の受信を受け付ける一方、全て受信した場合は(ステップg5:YES)、ステップg9に移行する。すなわち、各準備完了信号に含まれる返信受領列車IDを全在線列車情報972と照合する。全ての地上装置50を立上対象地上装置50としている場合(地上装置システム30の立上時の場合)であれば、全在線列車情報972に設定されている全ての列車IDが、過不足なく返信受領列車IDとして何れかの準備完了信号に1つずつ含まれていることを確認する。一方、特定の地上装置50を立上対象地上装置50としている場合(地上装置50の個別立上時の場合)には、立上対象地上装置50以外の地上装置の列車リストを列車リストDB91から読み出し、全在線列車情報972に設定されている全ての列車IDが、受信した準備完了信号の返信受領列車ID又は読み出した列車リストの列車IDとして過不足なく含まれていることを確認する。
そして、照合された場合は(ステップg13:YES)、立上対象地上装置50に運用許可信号を送信する(ステップg15)。一方、地上装置50では、運用許可信号を受けると(ステップh11:YES)、地上側立上時制御部528が、管理対象の全ての列車2に走行許可信号を送信する(ステップh13)。走行許可信号の送信にはポーリング通信を利用する。
次に、車上装置20が行う全体処理の流れについて、図21を参照して説明する。車上装置20は、自列車の立上時に図21に示す処理を開始する。すなわち、車両電源を投入して車上装置20が起動されると先ず、地上間データ送受処理部212が、図17に示した列車情報返信処理を開始する(ステップi1)。また、車上側立上時制御部218が所定の停止制御を行い(ステップi3)、地上装置50から走行許可信号を受信するまで待機状態となる(ステップi5:NO)。そして、地上装置50が図20のステップh13で送信した走行許可信号を受けて(ステップi5:YES)、走行制御部213が、自列車の走行制御を開始する(ステップi7)。すなわち、ポーリング通信によって随時受信する最新の地上情報(列車制御情報)に基づく走行制御を開始し、当該地上情報に含まれる進入許容範囲で規定された進入限界位置を超えることがないよう、走行速度およびブレーキの制御を開始する。
その後は、停止制御部214が、必要に応じて自列車の停止制御を行う。具体的には、通信途絶時制御部216が、前回ポーリング通信時刻226からの経過時間を算出する(ステップi9)。そして、通信途絶時制御部216は、算出した経過時間が予め設定された所定時間を超えており、地上装置50とのポーリング通信がないまま所定時間が経過した場合に(ステップi11:YES)、ブレーキ機構27を駆動して所定の非常停止制御を行う(ステップi13)。
また、地上装置50から何らかの理由により送信される停止指令信号を受信した場合(ステップi15:YES)、停止指令時制御部215が、ブレーキ機構27を駆動して自列車の停止制御を行う(ステップi17)。
ステップi13又はステップi17で停止制御が行われた場合には処理をステップi3に移行して走行許可信号が受信されるまで待機となる。
また、自列車が境界位置通行列車2であり、重複領域A3を通行中は、複数の地上装置50から地上情報を受信する場合がある。その場合、走行位置が境界位置を越えて新たな制御区間10に進入したか否かで、走行制御の基準とする地上情報を切り替える。すなわち、走行位置が境界位置に到達した場合には(ステップi19)、走行制御の基準とする地上情報(列車制御情報)を、境界位置の進行方向前方の地上装置50からの地上情報に切り替えることで、新たに進入した制御区間10の地上情報に切り替える(ステップi23)。なお、走行制御はステップi7で開始されている。
そして、運行終了に伴う車上装置20のシャットダウン等、本処理を終了するまでの間は(ステップi31:NO)、ステップi9に戻って上記した処理を繰り返す。
以上説明したように、本実施形態によれば、軌道1上の全ての列車2の列車IDが何れかの地上装置50の列車リスト543に設定された状態を維持しつつ、列車リスト543を用いて所定の問合せ周期でポーリング通信を繰り返すことにより、各地上装置50が制御区間10単位で列車2の在線を検知することができる。従って、無線通信とは別の列車検出手段を地上に設置することなく、無線通信によって列車在線の管理を実現することができる。
なお、ローミングの際一時的に境界通行列車2の列車IDが第1地上装置50および第2地上装置50の各列車リストに重複して設定されるが、無線通信制御領域70同士が重なる制御区間10の境界部分で第1地上装置50および第2地上装置50の双方が境界通行列車2を追跡し、確実に引き継ぐことができる。
そして、地上装置50は、列車リスト543を用いて繰り返し行うポーリング通信の結果正常通信がなされない通信途絶列車2がいた場合には、その通信途絶列車2との間のポーリング通信で取得された最後の列車位置若しくは当該通信途絶列車の進入許容範囲内に通信途絶列車がいると仮定して各列車2の進入許容範囲を算出・設定する。一方、通信途絶列車2は、ポーリング通信が途絶したために、停止制御を行う。このため、通信途絶が発生した場合であっても、確実で且つ安全な列車在線の管理を実現できる、
また、各地上装置50は、随時、列車リスト543を監理装置90に送信して列車リスト543のバックアップを行う。そして、地上装置50を立ち上げた際には、監理装置90から前回バックアップした列車リストの配信を受けて、列車リスト543を元の状態に再設定することができる。その上で、再設定した列車リスト543が対応制御区間10における列車2の在線状況に応じた適正なものかどうかを確認することができる。これによれば、列車リスト543が実際の在線状況と一致しないままで運行を開始/再開する事態を防止できる。
50 地上装置、51 無線基地局、52 地上制御部、521 列車位置検知処理部、522 通信途絶列車位置推定部、526 列車ID引継制御部、524 走行指令処理部、527 列車リストバックアップ処理部、528 地上側立上時制御部、53 地上通信部、54 地上記憶部、541 地上側プログラム、542 自装置ID、543 列車リストデータ(列車リスト)、544 管理対象列車位置情報、547 ID引継制御情報、90 監理装置、92 入力部、93 表示部、94 音出力部、95 監理制御部、951 列車リスト管理部、952 監理側立上時制御部、96 監理通信部、97 監理記憶部、971 監理側プログラム、972 全在線列車情報、91 列車リストDB、2 列車、20 車上装置、21 車上制御部、211 走行情報計測部、212 地上間データ送受処理部、213 走行制御部、214 停止制御部、215 停止指令時制御部、216 通信途絶時制御部、218 車上側立上時制御部、22 車上記憶部、221 車上側プログラム、222 自列車ID、223 相手地上装置ID、224 地上装置情報、225 走行情報、226 前回ポーリング通信時刻、227 次地上装置正常通信フラグ、23 入力装置、24 表示装置、25 音出力装置、26 車上無線機、27 ブレーキ機構(制動装置)、30 地上装置システム、40 列車制御システム、80 地上システム

Claims (3)

  1. 所定線区を走行する列車との間の無線通信で通信空白地帯が生じないように、隣接する第1地上装置の第1無線通信制御領域と、第2地上装置の第2無線通信制御領域とが境界位置を含んで一部重なるようにして前記第1地上装置および前記第2地上装置が配置された列車制御システムであって、
    前記第1地上装置は、
    当該第1地上装置が前記無線通信で通信可能な管理対象の列車の列車識別情報のリスト(以下「第1列車リスト」という)と、前記境界位置とを記憶する第1記憶手段と、
    前記無線通信を行って前記第1列車リストに含まれる各列車の列車位置を判定することと、前記境界位置に差し掛かる列車(以下「境界通行列車」という)の進入許容範囲を、前記第2地上装置から進入許可通知を入力するまでは前記境界位置までとし、入力した後は当該進入許容通知で指定される所与の位置として第1走行制御情報を生成することと、前記境界通行列車に当該第1走行制御情報を送信することとを行う第1列車制御手段と、
    前記境界通行列車の列車識別情報を含む進出通知を前記第2地上装置に通知することと、前記境界通行列車が前記境界位置の進行方向前方に定められた所与の追跡終了位置に到達した場合に当該境界通行列車の列車識別情報を前記第1列車リストから削除することと、を実行する進出列車制御手段と、
    を備え、
    前記第2地上装置は、
    当該第2地上装置が前記無線通信で通信可能な管理対象の列車の列車識別情報のリスト(以下「第2列車リスト」という)と、前記境界位置とを記憶する第2記憶手段と、
    前記第1地上装置から前記進出通知を入力した場合に前記境界通行列車の列車識別情報を前記第2列車リストに追加することと、前記境界通行列車との間で前記無線通信が成功した場合に前記進入許可通知を前記第1地上装置に通知することと、を実行する進入列車制御手段と、
    前記無線通信を行って前記第2列車リストに含まれる各列車の列車位置を判定することと、前記境界通行列車の進入許容範囲を前記境界位置より進行方向前方の前記所与の位置に定めて第2走行制御情報を生成することと、前記境界通行列車に当該第2走行制御情報を送信することとを行う第2列車制御手段と、
    を備え、
    前記境界通行列車は、
    列車位置を計測する計測手段と、
    前記列車位置が前記境界位置に達するまでは前記第1走行制御情報に基づく走行制御を行い、前記境界位置に達した後は前記第2走行制御情報に基づく走行制御を行う走行制御手段と、
    を備えた、
    列車制御システム。
  2. 前記境界通行列車の前記走行制御手段は、前記境界位置を通過するまでの間に前記第2走行制御情報を受信できない場合は、前記第1走行制御情報に基づき前記境界位置を進入限界として停止制御を行う、
    請求項1に記載の列車制御システム。
  3. 前記無線通信は、前記第1地上装置および前記第2地上装置を一次局、前記列車を二次局としたポーリング通信であり、
    前記境界通行列車の前記走行制御手段は、前記境界位置を通過するまでは前記第1地上装置との前記ポーリング通信がなされない場合に停止制御を行い、前記境界位置を通過した後は前記第2地上装置との前記ポーリング通信がなされない場合に停止制御を行う、
    請求項1又は2に記載の列車制御システム。
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