JP6024558B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電写真法等に用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
近年、電子写真複写機、プリンタ等においては、省電力化と高画質化、静電荷像現像用トナーの保管環境耐性の両立、進化が益々求められている。
保管環境耐性とは、輸送中や倉庫等に保管中に温湿度変化があってもトナー性能を維持する性能のことである。
省電力化のためには、低い温度で定着可能な低温定着用結着樹脂が必須であるが、低温定着用結着樹脂を用いた静電荷像現像用トナーは、現像装置内での撹拌等のストレスにより劣化し易く、保管中の温湿度変化でも劣化し易く、また、保管中の温湿度変化で離型剤成分が表面からブリードし易い。
そのため、保管環境耐性を維持し、トナーのライフ初期からライフエンドまで高画質を保つことは難しい。
保管中の温湿度変化やトナーライフにおける画質劣化は、外添剤のトナー母粒子内部への埋没や遊離、離型剤成分のブリードアウト等により、トナーの摩擦帯電性や粉体流動性が変化すること、ライフに伴う選択現像により粒度分布がずれていくこと、現像し難いトナーの比率が徐々に増加していくこと等に由来することが多い。
また、通常環境だけではなく、低温低湿の環境条件においても高画質を維持することが求められており、それらの環境においても、適当な摩擦帯電性や粉体流動性の維持が必要である。
保管環境耐性を向上させるために外添剤の添加量を増やすと、定着性が悪化する。従って、適当なトナー摩擦帯電性、粉体流動性を保つことも困難である。
外添剤を改良したトナーについては、無機微粒子と有機微粒子の両方を外添し、特定の平均粒径に関する関係式を満たすようにしたトナー(特許文献1)、シランカップリング剤又はシリコーンオイルで処理がされたシリカを外添し、特定の平均粒径と真密度に関する関係式を満たすようにしたトナー(特許文献2)、特定の平均粒径や形状のチタニアとシリカを外添したトナー(特許文献3)、特定の平均粒径のチタニアとシリカとアルミナを外添したトナー(特許文献4)、特定の個数平均1次粒径の球状粒子を外添したトナー(特許文献5)、フッ素系シランカップリング剤で処理された微粒子を外添したトナー(特許文献6)等が知られている。
しかしながら、低い温度で定着可能とする省電力化と保管環境耐性との両立の要求、保管中の温湿度変化による画質劣化防止やトナーライフにおける画質劣化防止の要求、低温低湿の環境条件においても高画質を維持する要求等は、ますます高くなってきており、かかる公知技術では不十分であり、更なる改善が求められていた。
特開2003−345057号公報 特開2005−173065号公報 特開2009−015250号公報 特開2011−059693号公報 特開2012−098499号公報 特開2013−029638号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、低温定着性能、保管環境耐性を両立させ、かつ、低温低湿等の使用環境においても、トナーライフを通して高画質を維持できる静電荷像現像用トナーを提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、少なくとも2種類の特定のシリカを外添剤として併用し、示差熱量測定による吸熱開始点を60℃以下とし、150℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率を何れも10000Pa以下とし、150℃における損失正接tanδを0.3以上3以下とし、45℃85%RHの環境で60時間熱処理された静電荷像現像用トナーの移送度を、未処理の静電荷像現像用トナーの移送度の2倍以内とすることにより、低温定着性能と保管環境耐性とを両立でき、低温低湿等の使用環境においても、トナーライフを通して高画質を維持できることを見出して、本発明を完成するに至った。
また、少なくとも2種類の特定のシリカを外添剤として特定量併用し、粒度分布を1.08以下とし、示差熱量測定による吸熱開始点を55℃以下とし、特定の3種類の温度における貯蔵弾性率及び損失弾性率を何れも特定の範囲内にし、150℃における損失正接tanδを0.3以上3以下にし、かつ、45℃85%RHの環境で60時間熱処理された静電荷像現像用トナーの移送度を、未処理の静電荷像現像用トナーの移送度の2倍以内にすることにより、低温定着性能と保管環境耐性とを両立でき、低温低湿等の使用環境においても、トナーライフを通して高画質を維持できることを見出して、本発明を完成するに至った。
更にまた、トナーの平均円形度が0.965以上0.975以下である場合に、より高い次元で上記の課題を実現できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、静電荷像現像方法に用いる、結着樹脂、離型剤及び着色剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、
少なくとも、シリコーンオイル系表面処理がされたシリカ、及び、シランカップリング剤系表面処理がされたシリカが外添されたものであり、
静電荷像現像用トナーの示差熱量測定による吸熱開始点が60℃以下であり、150℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率が何れも10000Pa以下であり、150℃における損失正接tanδが0.3以上3以下であり、
かつ、45℃85%RHの環境で60時間熱処理された静電荷像現像用トナーの移送度が、該熱処理がされていない静電荷像現像用トナーの移送度の2倍以内であることを特徴とする静電荷像現像用トナーを提供するものである。
また、本発明は、静電荷像現像方法に用いる、結着樹脂、離型剤及び着色剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、
少なくとも、疎水化処理シリカが、静電荷像現像用トナー全体に対して、1.5〜2.0質量%外添されており、
静電荷像現像用トナーの粒度分布(Dv50/Dn50)が1.08以下であり、
静電荷像現像用トナーの示差熱量測定による吸熱開始点が55℃以下であり、120℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率が何れも3000Pa以上50000Pa以下であり、150℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率が何れも300Pa以上5000Pa以下であり、150℃における損失正接tanδが0.3以上3以下であり、190℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率が何れも1000Pa以下であり、
かつ、45℃85%RHの環境で60時間熱処理された静電荷像現像用トナーの移送度が、該熱処理がされていない静電荷像現像用トナーの移送度の2倍以内であることを特徴とする静電荷像現像用トナーを提供するものである。
また、本発明は、上記の静電荷像現像用トナーを備えることを特徴とするトナーカートリッジを提供するものである。
本発明によれば、前記問題点と上記課題を解決し、低温定着性能と保管環境耐性の両立が可能である。
更に、トナー使用の初期から終期までのトナーライフを通して常に高画質を維持できる静電荷像現像用トナーを提供することができる。すなわち、外添剤のトナー母粒子内部への埋没や遊離、離型剤のブリードアウト等による、トナーの摩擦帯電性や流動性の変化;選択現像による粒度分布の変化;現像し難いトナー粒子の比率の増加等に起因する「トナーライフにおける画質劣化」の少ない静電荷像現像用トナーを提供することができる。
本発明のトナーを用いた非磁性1成分トナー現像装置の概略図である。 本発明の実施例のトナー1、2、8、9、15、16についての示差走査熱量計(DSC)による吸熱曲線を示す。
以下、本発明について説明するが、本発明は、以下の具体的態様に限定されるものではなく、技術的思想の範囲内で任意に変形することができる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、静電荷像現像方法に用いられるものであって、少なくとも、結着樹脂、離型剤及び着色剤を含有し、少なくとも、「シリコーンオイル系表面処理がされたシリカ」、及び、「シランカップリング剤系表面処理がされたシリカ」が外添されたものである。
以下、静電荷像現像用トナーを単に「トナー」と略記する。すなわち、外添されたものを「トナー」と略記し、外添前のものを「トナー母粒子」と略記する。
また、トナーの1粒を「トナー粒子」と略記する。
<結着樹脂>
本発明のトナーに含有される結着樹脂、すなわち、トナー母粒子に含有される結着樹脂としては、特に限定はなく、トナーに用い得ることが知られているもの樹脂が使用可能である。具体的には、例えば、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ロジン変性マレイン酸系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、飽和又は不飽和ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、ケトン系樹脂、エチレン−アクリレート共重合体、キシレン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体等を挙げることができる。
これらの樹脂は単独で用いることも、いくつかを併用することもできる。
<貯蔵弾性率、損失弾性率、損失正接tanδ>
紙等の基板に定着を実現させるためには、熱定着機で融かして紙等の基板に定着させる温度域において、トナー粒子が、適正な粘弾性を有することが必要である。すなわち、低温定着性能を向上させるには、できるだけ低温域において、トナー粒子が、適正な粘弾性を有することが必要である。
本発明のトナーの「150℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率」は、何れも10000Pa以下であることが、低温定着性能の向上のために必須である。5000Pa以下ならば低温定着により好適であり、3500Pa以下ならば特に好適である。
また、上記要件を満たしつつ、「120℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率」が、何れも50000Pa以下ならば低温定着に特に好適であり、20000Pa以下ならば更に好適である。
また、上記150℃における要件を満たしつつ、「190℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率」が、何れも1000Pa以下ならば、低温定着性能の向上、更にはフルカラー画像において高い光沢を実現するために特に好適であり、700Pa以下ならば更に好適である。
更に、上記120℃、150℃、190℃での要件を全て同時に満たすトナーが最も好ましい。
また、下限については、本発明のトナーの「150℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率」は、何れも300Pa以上であることが、トナー粒子の強度確保のために好ましく、600Pa以上であることが特に好ましい。
また、「120℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率」が、何れも3000Pa以上であることが、トナー粒子の強度確保のために好ましく、4500Pa以上であることが特に好ましい。
「150℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率」が、何れも10000Pa以下であることを必須条件としつつ、上記した下限についての「150℃における要件」及び/又は「120℃における要件」とが組み合わされていることが更に好ましい。
また、本発明のトナーは、「150℃における損失正接tanδ」(以下、括弧内を単に「tanδ」と略記する場合がある)が、0.3以上3以下であることが必須である。この範囲であると、定着時のオフセットが抑えられ、トナー画像を擦った時等に取れ難い適正な強度が確保できる。
tanδは、上記理由から、より好ましくは、0.5以上2以下、特に好ましくは、0.7以上、1.5以下である。
特に、上限以下であると、紙へのトナーの浸み込みによるアンカー効果で定着が確保でき、下限以上であると、定着ローラへのトナーのオフセットが防げる。
「貯蔵弾性率及び損失弾性率」の上記範囲と、「損失正接tanδ」の上記範囲とは組み合わされて、両方の範囲に入っていることがより好ましい。
また、上記した「貯蔵弾性率及び損失弾性率」と「tanδ」は、トナーについての必須の範囲、(特に)好ましい範囲等であるが、上記した範囲は、外添前のトナー母粒子にも当てはまる。
<離型剤>
本発明に用いるトナーには、離型性付与のため離型剤を配合することが好ましい。離型剤としては、離型性を有するものであれば如何なるものも使用可能であり、特に限定はされない。
具体的には、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、共重合ポリエチレン等のオレフィン系ワックス;パラフィンワックス;ベヘン酸ベヘニル、モンタン酸エステル、ステアリン酸ステアリル等の長鎖脂肪族基を有するエステル系ワックス;水添ひまし油、カルナバワックス等の植物系ワックス;ジステアリルケトン等の長鎖アルキル基を有するケトン;アルキル基を有するシリコーン;ステアリン酸等の高級脂肪酸;エイコサノール等の長鎖脂肪族アルコール;グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールと長鎖脂肪酸により得られる多価アルコールのカルボン酸エステル、又は部分エステル;オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド;低分子量ポリエステル;等が挙げられる。
定着性を改善するためには、該離型剤の融点は30℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上が特に好ましい。また、100℃以下が好ましく、90℃以下がより好ましく、80℃以下が特に好ましい。融点が低過ぎると、定着後に離型剤が表面に露出しべたつきを生じ易く、融点が高過ぎると低温での定着性が劣る。
離型剤の化合物種としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、共重合ポリエチレン等のオレフィン系ワックス;パラフィンワックスが好ましく、これらオレフィン系、分岐オレフィン系ワックスの中でも、分子量が1000〜10000のものがより好ましく、分子量2000〜7000のものが特に好ましい。
上記離型剤は単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。また、トナーを定着する定着温度により、離型剤の融点を適宜選択することができる。
離型剤の使用量は、トナー100質量部に対して、好ましくは4〜20質量部、より好ましくは6〜18質量部、特に好ましくは8〜15質量部である。
乳化重合凝集法によりトナー母粒子を製造する場合には、離型剤の使用量の増加に伴い凝集制御が悪化して粒子径分布がブロードになるので、上記下限値が好ましい。
また、トナーの体積中位径(Dv50)が7μm以下の場合、即ち、トナーが小粒径である場合には、離型剤の使用量の増加に伴い離型剤のトナー粒子表面への露出が極端に激しくなり、トナーの保存安定性が悪くなる。
本発明のトナーは、上記範囲の上限のように、離型剤の使用量が多い場合(上限が大きい場合)であっても、従来のトナーと比較して、「前記したようなトナー特性」の悪化を招くことが少ない。
乳化重合凝集法における離型剤の配合方法としては、予め水中に体積平均径(Mv)0.01〜2.0μm、より好ましくは0.01〜0.5μmに乳化分散した離型剤分散液を乳化重合時に添加するか、又は、重合体1次粒子の凝集工程で添加することが好ましい。トナー母粒子中に好適な分散粒径で離型剤を分散させるためには、乳化重合時に離型剤をシードとして添加することが好ましい。
シードとして添加することにより、離型剤が内包された重合体1次粒子が得られるので、離型剤がトナー粒子の表面に多量に存在することがなく、トナーの帯電性や耐熱性の悪化を抑制することができる。
重合体1次粒子中の離型剤の存在量は、重合体1次粒子全体に対して、好ましくは4〜30質量%、より好ましくは5〜20質量%、特に好ましくは7〜15質量%である。
上記した離型剤の種類や含有量によって、後記するトナーの示差熱量測定による吸熱開始点が60℃以下、好ましくは55℃以下、特に好ましくは53℃以下になるように調整することが望ましい。
<吸熱開始点>
本発明のトナーの示差熱量測定による吸熱開始点(以下、単に「吸熱開始点」と略記する場合がある)は、60℃以下であることが必須である。吸熱開始点が60℃以下であると、低温での定着が実現できる。より低温での定着を実現させるために、より好ましくは57℃以下、特に好ましくは54℃以下である。
「吸熱開始点」の下限は特に限定はないが、45℃以上が好ましく、50℃以上が特に好ましい。下限が、上記温度以上であると、保管環境耐性や現像器内での機械的ストレスに対する耐性が良好となる。
特に、前記した離型剤がトナー粒子中に含有されることで、吸熱開始点を60℃以下、特に好ましくは55℃以下にでき、更に、上記した好適な温度範囲に収めることが可能となる。
<平均円形度>
本発明においては、トナーの平均円形度が0.965以上0.975以下であることが、トナーライフを通しての性能維持、また転写残トナーの適正なクリーニングの点から好ましい。より好ましくは、0.966以上0.973以下であり、特に好ましくは、0.968以上0.971以下である。
トナー母粒子のトナーの平均円形度についても同様である。
<保管環境耐性>
低温で定着することに着目し、低温で定着可能な結着樹脂や離型剤を使用すると、トナーは一般に固まり易くなる。その防止のためには、外添剤を多量に外添すれば改善するが、定着性を悪くする。
また、一般的に使用される疎水化処理された外添剤の場合は、離型剤を吸い取ってしまうような副作用もあるため、定着時に高温オフセットも発生し易くなる。
従って、外添剤は、あまり多量に外添することはできない。勿論、より低温定着向きの樹脂設計と多めの外添剤量を選ぶ設計もあれば、やや樹脂の軟化点を上げても外添剤の外添量を少な目にして、同程度の定着性能を確保する設計もある。
更に、トナーが固まるところまでいかなくても、熱履歴により、外添剤はトナー表面に埋まり込んでいく。熱履歴を受けたトナーのBET比表面積は、熱履歴を受けていないトナーのBET比表面積より小さくなる。
外添剤は、粉体流動性はもちろん、摩擦帯電性能にも重要な働きをしている。熱履歴を受けて、外添剤のトナー表面への埋没程度が変化することは、トナー使用の初期から終期までのトナーライフを通して高画質を維持することにとって重要である。
後述する少なくとも2種類の外添剤によって、上記バランスのとれたトナーが得られる。更には、2種類の外添剤、トナーの吸熱開始点、貯蔵弾性率・損失弾性率、tanδ、及び、移送度の変化率、の組み合わせによって、低温定着性能、保管環境耐性が両立でき、低温低湿の使用環境において、トナーライフを通じて高画質を維持できる。更に、該外添剤の外添量、外添比率、粒度分布、平均円形度等によって、より高画質を維持できる。
<高画質化>
電子写真の現像方式は、大きく分けて、キャリアを用いる2成分方式、磁気ローラを用いて磁性トナー搬送する磁性1成分方式、静電付着力でトナーを搬送、現像する非磁性1成分方式がある。非磁性1成分方式においては、外添剤の効果である粉体流動性と帯電性能の安定が特に重要である。
従って、本発明のトナーは、非磁性1成分方式用であることが、本発明の前記した効果を得易いために好ましい。
現像ローラにトナーを摺擦し供給する工程、ドクターブレードと現像ローラの隙間を通り抜け、帯電したトナーを均一に付着させる工程、電子写真感光体の静電潜像へ接触現像する工程、何れもトナーの流動性及び帯電性が重要な物性となるので、本発明のトナーが効果を発揮する。
トナーは、電子写真装置内で長期間使用されるため、現像器内での撹拌や摺擦によるストレスを受ける。そうしたストレスによっても、流動性や帯電性が変化し難いことが求められる。
また、長期使用においては、選択現像と言う現象も発生するため、使用初期は現像され易いトナーから消費され、現像し難いトナーがライフエンドに残る。1成分現像においては、粒径の小さいトナーから消費され、ライフエンドに向かうに従い、現像器内の平均粒径が徐々に増加していくことが一般的である。
従って、トナー粒子の1粒1粒の均一性も重要であり、粒度分布がシャープであること、トナー形状もなるべく均一であることが重要である。粒度分布については、体積中位径(Dv)と個数中位径(Dn)が近いほどシャープであり、体積中位径(Dv)を個数中位径(Dn)で割った値である粒度分布(Dv50/Dn50)が1.10以下ならば、高画質を、トナーライフを通して維持できる。更には1.08以下ならば、より好適である。
<使用温湿度環境>
複写機やプリンタは、常温常湿環境だけでなく、低温低湿や高温高湿環境においても良好な性能を維持する必要がある。従来に比べれば、オフィスや家庭環境における冷暖房完備が整い、極端な高温高湿や低温はなくなったものの、加湿までは行わないことが多いため、低湿環境での性能維持は重要なことである。15℃程度の低温は多々ある環境であり、常温低湿(例えば、23℃20%)は、オフィス環境においては一般的にあり得る環境である。
トナーの流動性や帯電性は、温度又は湿度によって、変化し易い。温湿度による帯電性の変化を最小限に留めるため、帯電制御剤をトナー中に添加することは一般的であるが、「ケミカルトナー」(粉砕分級トナー以外のトナーを「ケミカルトナー」と言う)においては、帯電制御剤を使用しない場合もしばしばあり、そうした場合、トナー粒子の表面を覆う外添剤の付着状態がより重要になってくる。
<移送度>
発明者は、「エトワス社製振動移送式流動性測定装置」によって測定される粉体流動性の1種である移送度に着目することで本発明に至った。
振動移送式流動性測定装置の測定部は、ボウル状容器内の側面にらせん状のスロープを有しており、このボウル状容器に微小振動を与えることでボウル状容器底に置かれたトナー粉末がらせん状スロープを登っていく。トナーが単位時間当たりに登って排出される量が移送度である。流動性のよいサラサラしたトナーは、振動によりスロープ登っては少し下ると言う動作を繰り返し、単位時間当たりに移送される量が少ない。一方、流動性が悪いトナーは振動により登る距離に比べ、下る距離が少なく、移送量が多くなる。
1成分現像方式、特に非磁性1成分方式においては、現像ローラ表面とトナー粒子の間の付着力、帯電性で現像ローラに塗布されるトナーが変化し易く、それが画質を左右する。この装置で測定される「移送度」は、トナーとボウル状容器表面の付着性、流動性を測定していることが判り、1成分トナーを用いて現像した画質と相関があることが判った。
その上で、トナーに、「45℃85%RH60時間」等の熱履歴を与えると、この移送度は高くなるが、本発明は、その変化が少ないトナーの方が安定した高画質を確保できることを見出してなされた。
本発明においては、45℃85%RHの環境で60時間熱処理された静電荷像現像用トナーの移送度が、該熱処理がされていない静電荷像現像用トナーの移送度の2倍以内であることが必須である。
すなわち、[移送度の比]=[該熱処理トナーの移送度]/[未処理トナーの移送度]で定義される「移送度の比」は、本発明においては、2以下が必須であり、1.9以下が好ましく、1.7以下がより好ましく、1.5以下が特に好ましく、1.3以下が更に好ましい。
単に多量の外添剤を外添するだけでは、定着性が悪くなったり、熱履歴も現像器内でのストレスも受けていないトナーの適正な流動性や帯電性を確保できなかったりする。本発明においては、前記及び後記する適材を適量使用することによって、前記した優れた効果が得られた。特に、特定の粘弾性を有するトナー微粒子に対して、外添剤の種類と外添量と外添方法等を規定することによって、上記「移送度の比」が得られる。
<着色剤>
着色剤としては公知の着色剤を任意に用いることができる。着色剤の具体的な例としては、カーボンブラック、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、ローダミン系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染顔料、モノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系染顔料等を、単独又は混合して用いることができる。
フルカラートナーの場合には、イエローは、ベンジジンイエロー、モノアゾ系又は縮合アゾ系染顔料;マゼンタは、キナクリドン又はモノアゾ系染顔料;シアンは、フタロシアニンブルーをそれぞれ用いることが好ましい。
着色剤は、乳化重合凝集法による場合は、重合体1次粒子100質量部に対して3質量部以上20質量部以下となるように用いることが好ましい。
<帯電制御剤>
トナーには帯電制御剤を用いてもよく、帯電制御剤を用いる場合には、公知の任意のものを単独又は併用して用いることができる。
例えば、正帯電性帯電制御剤としては、4級アンモニウム塩、塩基性・電子供与性の金属物質等が挙げられる。また、負帯電性帯電制御剤としては、金属キレート類;有機酸の金属塩;含金属染料;ニグロシン染料;アミド基含有化合物;フェノール化合物若しくはナフトール化合物、それらの金属塩;ウレタン結合含有化合物;酸性若しくは電子吸引性の有機物質等が挙げられる。
また、カラートナー又はフルカラートナーにおいて、黒色トナー以外のトナーとして使用する場合には、無色ないしは淡色で、トナーへの色調障害がない帯電制御剤を用いることが好ましい。その場合は、例えば、正帯電性帯電制御剤としては、4級アンモニウム塩化合物が好ましく、負帯電性帯電制御剤としては、サリチル酸若しくはアルキルサリチル酸のクロム、亜鉛、アルミニウム等との金属塩又はそれらの金属錯体;ベンジル酸の金属塩又は金属錯体;アミド化合物;フェノール化合物;ナフトール化合物;フェノールアミド化合物;4,4’−メチレンビス〔2−〔N−(4−クロロフェニル)アミド〕−3−ヒドロキシナフタレン〕等のヒドロキシナフタレン化合物;等が好ましい。
<外添剤>
現像器内でのストレスにより、トナー物性がある程度変化してしまうことは必至であるが、外添剤として、シリコーンオイル系表面処理がされたシリカとシランカップリング剤系表面処理(特に好適には、ジメチルシランカップリング剤処理)がされたシリカを併用することで、トナーライフを通して適切な流動性や帯電性を維持し易く、ライフエンドでのカブリや回収トナーの上昇が発生し難いことが判り、熱履歴によるトナーの変化も最小限に留めることができることも判り、本発明に至った。
トナー母粒子には、流動性や現像性を制御するために、トナー母粒子の表面に外添剤が外添されてトナーとなっている。
外添剤としては、アルミナ、シリカ、チタニア、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、タルク、ハイドロタルサイト等の金属酸化物や水酸化物;チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等のチタン酸金属塩;窒化チタン、窒化珪素等の窒化物;炭化チタン、炭化珪素等の炭化物;アクリル系樹脂やメラミン樹脂等の有機粒子;等が挙げられる。これらは、1種又は複数種を組み合わせることが可能である。
中でも、本発明のトナーにおいては、少なくとも、シリコーンオイル系表面処理がされたシリカ、及び、シランカップリング剤系表面処理がされたシリカが、トナー母粒子に外添されたものであることが必須である。
本発明においては、シリコーンオイル系表面処理がされたシリカとシランカップリング剤系表面処理がされたシリカを併用する。
表面処理される前のベースのシリカとしては、乾式シリカでも湿式シリカでもよいが、乾式で生成されたヒュームドシリカが好適である。
ヒュームドシリカは、湿式シリカに比べ、トナーの流動性を向上させる効果が大きい。シリカのサイズとしては、シリカのBET比表面積で示すことが多く、50m/g以上のものが、本発明においては、粉体流動性や帯電性確保の点から好ましく、100m/g以上のものが特に好適である。
その平均1次粒子径は5〜300nmの範囲が好ましく、より好ましくは8〜80nm、特に好ましくは10〜40nmの範囲がよい。また、前記粒径範囲において小粒径のものと大粒径のものとを併用することも好ましい。
<<シリコーンオイル系表面処理がされたシリカ>>
「シリコーンオイル系表面処理」に用いられるシリコーンオイル系処理剤としては、ポリジメチルシロキサン等のシリコーンオイル、シリコーンオイルの長鎖の端部や途中をシランカップリング基等で装飾し、シリカ表面と化学的に結合させるようにしたもの等が、好ましいものとして挙げられる。
また、ポリジメチルシロキサンに限らず、一部のメチル基をフェニル基等で置換したシリコーンオイル系処理剤は、帯電量等のバランスが良好なため好ましい。
また、アミノ基等の窒素含有基を含むシリコーンオイル系処理剤は、プラス帯電トナー用として特に好適である。
なお、本発明においては、上記した「シリコーンオイルの端部や途中をシランカップリング基等で装飾した処理剤」は、後述する「シランカップリング剤処理剤」ではなく、「シリコーンオイル系処理剤」に分類する。
<<シランカップリング剤系表面処理がされたシリカ>>
「シランカップリング剤系表面処理」に用いられるシランカップリング剤処理剤としては、ジメチルジクロロシラン等、シリカ表面との結合により表面がジメチルシランとなるもの(ジメチルシラン化されるもの)、ヘキサメチルジシラザン等、結合後、表面がトリメチルシランとなるものが好ましく使用される。
また、一部(メタ)アクリル基を有するシランカップリング剤を用いてもよい。アミノ基等の窒素含有基を含むものはプラス帯電トナー用として好適である。
「シリコーンオイル系表面処理がされたシリカ」は、前記したヒュームドシリカであることが、本発明の前記効果(特に、トナーの流動性を向上させる効果)を得るために好ましい。
また、「シランカップリング剤系表面処理がされたシリカ」は、ヒュームドシリカであることが、本発明の前記効果(特に、トナーの流動性を向上させる効果)を得るために好ましい。
<<配合量、配合比>>
本発明におけるシリカの合計の外添量は、トナー母粒子100質量部に対して、0.5質量部以上5質量部以下が、前記本発明の効果を奏するために好ましく、1質量部以上3質量部以下がより好ましく、1.4質量部以上2.2質量部以下が特に好ましい。
上記シランカップリング剤系表面処理がされたシリカの外添量は、上記シリコーンオイル系表面処理がされたシリカの外添量の25質量%以上60質量%以下であることが、本発明の前記効果を得るために好ましく、29質量%以上55質量%以下であることがより好ましく、33質量%以上50質量%以下であることが特に好ましい。
「シリコーンオイル系表面処理がされたシリカ」単独使用は、ライフ前半で帯電量が高くなり過ぎ、ハーフトーンムラ等の弊害を招き、「シランカップリング剤系表面処理がされたシリカ」との併用に至った。
また、シリコーンオイル系表面処理がされたシリカとシランカップリング剤系表面処理がされたシリカを併用することに加え、前記本発明の効果を損なわない範囲で、前記のその他の外添剤を使用してもよい。
BET値50m/g以下や0.1μm以上のコロイダルシリカや0.1μm以上の有機粒子を更に外添することで、トナー粒子と現像ローラや感光体等の接触面積を低減し、現像や転写効率を高めることができる。
また、ヒュームドシリカ並みの小粒径のチタニアやアルミナを添加することで、トナー粒子の流動性を確保しながら、帯電性を低めに保つことができる。本発明においては、更に、小粒径チタニアが外添されたトナーが、前記した本発明の効果を得るために好ましい。ここで、「小粒径チタニア」とは、粒径100nm以下、より好ましくは50nm以下、特に好ましくは30nm以下のものをいう。小粒径チタニアは、ヒュームドシリカ同様粉体流動性を向上する効果がある一方、帯電量を上げ過ぎない効果もある。
0.1μm以上のチタニアやその他外添剤を添加することで、それらが2成分現像方式のキャリアの如く作用し、トナー粒子の帯電安定性を保つ効果がある。
しかしながら、大粒径外添剤は、電子写真感光体等の表面を傷つけ、フィルミング等の弊害を及ぼす場合もあり、また現像器内への蓄積による帯電バランスのライフでの変化、電子写真感光体の帯電ローラへの汚染等の弊害もあり、少量外添することが好ましい。外添剤の検討経緯においても大粒径チタニアの添加量は適度に抑えた。
また、小粒径チタニアによる帯電安定化効果もライフを通しての安定性や温湿度変化に対する安定性に難があり、多量には用いられない。
小粒径チタニアの外添量は、全外添剤の外添量に対して、0〜50質量%が好ましく、0〜30質量%がより好ましく、2〜15質量%が特に好ましい。
<トナーの製造方法>
本発明のトナーの製造方法、すなわち、トナー母粒子の製造方法は、溶融混練、粉砕分級工程を有する乾式法であっても、液体の媒体中でトナー母粒子を製造する湿式法であってもよいが、湿式法を適用することが好ましい。
湿式法としては、懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法等が挙げられ、何れの方法で製造してもよく特に限定されないが、乳化重合凝集法により製造したものであることが特に好ましい。
<<懸濁重合法>>
懸濁重合法は、まず、結着樹脂の単量体中に、着色剤、重合開始剤、要すれば極性樹脂、帯電制御剤、架橋剤等を加え、均一に溶解又は分散させた単量体組成物を調製する。この単量体組成物を、分散安定剤等を含有する水系媒体中に分散させる。好ましくは、単量体組成物の液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように撹拌速度・時間を調整し、造粒する。その後、分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、かつ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行いつつ重合を行う。次いで、これらを洗浄・ろ過により収集することによりトナー母粒子を得る。
<<溶解懸濁法>>
溶解懸濁法は、結着樹脂を有機溶剤に溶解し、着色剤等を添加分散して得られる溶液相を、分散剤等を含有した水相において機械的な剪断力で分散し液滴を形成し、液滴から有機溶剤を除去することによりトナー母粒子を得る。
<<乳化重合凝集法>>
乳化重合凝集法は、乳化重合工程により得られた結着樹脂単量体の重合体1次粒子、着色剤分散液等を作製しておき、これらを水系媒体中に分散させ、加熱等を行うことにより凝集工程を行ない、更に熟成工程を行なう。
得られたものを、洗浄・ろ過により収集し、トナー母粒子を得る。次いで、トナー母粒子は、乾燥する工程を経る。更に、得られたトナー母粒子に外添剤を外添し、トナーを得る。
以下、乳化重合凝集法をより詳しく説明する。
乳化重合工程は、通常、乳化剤の存在下、水系媒体中で結着樹脂となる重合性単量体を重合するが、この際、反応系に重合性単量体を供給するにあたって、各単量体は別々に加えても、予め複数種類の単量体を混合しておいて同時に添加してもよい。また、単量体はそのまま添加してもよいし、予め水や乳化剤等と混合、調製した乳化液として添加することもできる。
重合性単量体は、酸性単量体と塩基性単量体が挙げられる。
酸性単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ケイ皮酸等のカルボキシル基を有する重合性単量体、スルホン化スチレン等のスルホン酸基を有する重合性単量体、ビニルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド基を有する重合性単量体等が挙げられる。
また、塩基性単量体としては、アミノスチレン等のアミノ基を有する芳香族ビニル化合物、ビニルピリジン、ビニルピロリドン等の窒素含有複素環含有重合性単量体、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
これら酸性単量体及び塩基性単量体は、単独で用いても複数種類を混合して用いてもよく、また、対イオンを伴って塩として存在していてもよい。中でも、酸性単量体を用いることが好ましく、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を用いることが特に好ましい。
結着樹脂を構成する全重合性単量体100質量部中に占める酸性単量体および塩基性単量体の合計量は、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1.0質量部以上であり、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下であることが望ましい。
その他の重合性単量体としては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−n−ノニルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジプロピルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド等が挙げられ、重合性単量体は、単独で用いてもよく、また複数を組み合わせて用いてもよい。
本発明の静電荷像現像用トナーは、スチレン類の単量体単独の重合体、スチレン類の単量体と他の単量体の重合体であるスチレン系樹脂を結着樹脂として含むものである。
更に、結着樹脂を架橋樹脂とする場合、上述の重合性単量体と共にラジカル重合性を有する多官能性単量体が用いられ、例えば、ジビニルベンゼン、ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジアリルフタレート等が挙げられる。
また、反応性基をペンダントグループに有する重合性単量体、例えば、グリシジルメタクリレート、メチロールアクリルアミド、アクロレイン等を用いることも可能である。中でも、ラジカル重合性の二官能性重合性単量体が好ましく、ジビニルベンゼン、ヘキサンジオールジアクリレートが特に好ましい。これら多官能性重合性単量体は、単独で用いても複数種類を混合して用いてもよい。
結着樹脂を乳化重合で重合する場合、乳化剤として公知の界面活性剤を用いることができる。界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤の中から選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤を併用して用いることができる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、硫酸ドデシルナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンモノヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖等が挙げられる。
乳化剤の使用量は、重合性単量体100質量部に対して0.1質量部以上、10質量部以下が好ましい。また、これらの乳化剤に、例えば、部分又は完全ケン化ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体類等の1種又は2種以上を保護コロイドとして併用することができる。
乳化重合により得られる重合体1次粒子の体積平均粒径は、好ましくは0.02μm以上、より好ましくは0.05μm以上、更に好ましくは0.1μm以上であり、好ましくは3μm以下、より好ましくは2μm以下、更に好ましくは1μm以下である。粒径が小さ過ぎると、凝集工程において凝集速度の制御が困難となる場合があり、大き過ぎると、凝集して得られるトナー粒子の粒径が大きくなり易く、目的とする粒径のトナーを得ることが困難となる場合がある。
乳化重合懸濁法においては、必要に応じて公知の重合開始剤を用いることができ、重合開始剤を1種又は2種以上組み合わせて使用する事ができる。例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩開始剤;前記過硫酸塩開始剤を1成分として酸性亜硫酸ナトリウム等の還元剤と組み合わせたレドックス開始剤;過酸化水素、4,4’−アゾビスシアノ吉草酸、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の水溶性重合開始剤;前記水溶性重合性開始剤を1成分として第一鉄塩等の還元剤と組み合わせたレドックス開始剤;過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル等が用いられる。
これら重合開始剤は、モノマー添加前、添加と同時、添加後の何れの時期に重合系に添加してもよく、必要に応じてこれらの添加方法を組み合わせてもよい。
また、必要に応じて公知の連鎖移動剤を使用することができる。具体的な例としては、t−ドデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、ジイソプロピルキサントゲン、四塩化炭素、トリクロロブロモメタン等が挙げられる。連鎖移動剤は、単独又は2種類以上の併用でもよく、重合性単量体に対して0〜5質量%用いられる。
また、必要に応じて公知の懸濁安定剤を使用することができる。懸濁安定剤の具体的な例としては、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられ、これらは、1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、重合性単量体100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下の量で用いることが好ましい。
重合開始剤及び懸濁安定剤は、何れも、重合性単量体添加前、添加と同時、添加後の何れの時期に重合系に添加してもよく、必要に応じてこれらの添加方法を組み合わせてもよい。
その他、反応系には、pH調整剤、重合度調節剤、消泡剤等を適宜添加することができる。
乳化重合凝集法における着色剤の配合は、通常、凝集工程で行われる。重合体1次粒子の分散液と着色剤粒子の分散液とを混合して混合分散液とした後、これを凝集させて粒子凝集体とする。
着色剤は、乳化剤の存在下で水中に分散した状態で用いることが好ましく、着色剤粒子の体積平均粒径が、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.05μm以上であり、好ましくは3μm以下、より好ましくは1μm以下である。
乳化重合凝集法を用いてトナー中に帯電制御剤を含有させる場合は、乳化重合時に重合性単量体等とともに帯電制御剤を添加する;重合体1次粒子、着色剤等とともに凝集工程で添加する;重合体1次粒子、着色剤等を凝集させてほぼ目的とする粒径となった後に添加する;等の方法によって配合することができる。これらのうち、帯電制御剤を、界面活性剤を用いて水中で分散させ、体積平均粒径0.01μm以上3μm以下の分散液として凝集工程に添加することが好ましい。
乳化重合凝集法における凝集工程は、撹拌装置を備えた槽内で行われるが、加熱する方法、電解質を加える方法と、これらを組み合わせる方法とがある。
重合体1次粒子を撹拌下に凝集して目的とする大きさの粒子凝集体を得ようとする場合、粒子同士の凝集力と撹拌による剪断力とのバランスにより粒子凝集体の粒径が制御されるが、加熱するか又は電解質を加えることによって凝集力を大きくすることができる。
電解質を添加して凝集を行う場合は、電解質としては、有機塩、無機塩の何れも使用することができる。電解質として、具体的には、例えば、NaCl、KCl、LiCl、NaSO、KSO、LiSO、MgCl、CaCl、MgSO、CaSO、ZnSO、Al(SO、Fe(SO、CHCOONa、CSONa等が挙げられる。これらのうち、2価以上の多価の金属カチオンを有する無機塩が好ましい。
電解質の添加量は、電解質の種類、目的とする粒径等によって異なるが、混合分散液の固形成分100質量部に対して、0.05質量部以上が好ましく、0.1質量部以上が更に好ましい。また、25質量部以下が好ましく、更には15質量部以下、特に10質量部以下が好ましい。添加量が上記範囲であると、凝集反応を速やかに進行させることができ、凝集反応後に微粉や不定形のもの等を生じることなく、比較的容易に粒径を制御することができ、目的する平均粒径を有する粒子凝集体を得ることができる。
電解質を加えて凝集を行う場合の凝集温度は、好ましくは20℃以上、更に好ましくは30℃以上であり、好ましくは60℃以下、更に好ましくは55℃以下である。
電解質を用いないで加熱のみによって凝集を行う場合の凝集温度は、重合体1次粒子のガラス転移温度をTgとすると、(Tg−20)℃以上が好ましく、(Tg−10)℃以上が更に好ましい。また、Tg以下が好ましく、(Tg−5)℃以下が更に好ましい。
凝集に要する時間は、装置形状や処理スケールにより最適化されるが、トナーの粒径が目的とする粒径に到達するためには、前記した所定の温度で通常、少なくとも30分以上保持することが望ましい。所定の温度へ到達するまでの昇温は、一定速度で昇温してもよいし、段階的に昇温することもできる。
乳化重合凝集法において、凝集工程後の熟成工程の温度は、好ましくは重合体1次粒子のTg以上、Tgより50℃高い温度以下であるが、含有する離型剤の融点よりも低いことが好ましい。離型剤の融点よりも低い温度で熟成することにより、離型剤は融解してトナー内部に存在することなく、表面近傍に局在することができる。また、熟成工程に要する時間は、目的とするトナーの形状により異なるが、重合体1次粒子のガラス転移温度以上に到達した後、好ましくは0.1〜10時間、より好ましくは1〜6時間保持する。
なお、凝集工程以降、好ましくは熟成工程以前又は熟成工程中の段階で、界面活性剤を添加するか、pH値を上げることが好ましい。ここで用いられる界面活性剤としては、重合体1次粒子を製造する際に用いることのできる乳化剤から1種以上を選択して用いることができるが、特に重合体1次粒子を製造した際に用いた乳化剤と同じものを用いることが好ましい。
界面活性剤を添加する場合の添加量は限定されないが、混合分散液の固形成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは3質量部以上であり、また、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。凝集工程以降、熟成工程の完了前の間に界面活性剤を添加するか、pH値を上げることにより、凝集工程で凝集した粒子凝集体同士の凝集等を抑制することができ、熟成工程後の粗大粒子生成を抑制できる場合がある。
熟成工程での加熱処理により、凝集体における重合体1次粒子同士の融着一体化がなされ、凝集体としてのトナー粒子形状も球形に近いものとなる。熟成工程前の粒子凝集体は、重合体1次粒子の静電的又は物理的凝集による集合体であると考えられるが、熟成工程後は、粒子凝集体を構成する重合体1次粒子は互いに融着しており、トナー母粒子の粒子形状も球状に近いものとすることが可能となる。この様な熟成工程によれば、熟成工程の温度及び時間等を制御することにより、重合体1次粒子が凝集した形状、更に融着が進んだ球状等、目的に応じて様々な形状のトナー母粒子を得ることができる。
<<トナー母粒子の洗浄>>
懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法等の湿式法によって得られたトナー母粒子は、湿式媒体中から得られたトナー母粒子を固液分離し、トナー母粒子を粒子凝集体として回収した後、必要に応じて洗浄を行うことが好ましい。
洗浄に用いる液体としては、湿式法における最終工程においてトナーが浸漬している湿式媒体よりも純度の高い水を用いてもよく、酸又はアルカリの水溶液を用いてもよい。
酸としては、硝酸、塩酸、硫酸等の無機酸や、クエン酸等の有機酸を用いることができる。
アルカリとしては、ソーダ塩(水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等)、ケイ酸塩(メタケイ酸ナトリウム等)、リン酸塩等を用いることができる。
洗浄は、常温又は30〜70℃程度に加熱して行うこともできる。
トナー母粒子は、洗浄工程によって、懸濁安定剤、乳化剤、湿式媒体、未反応の残存モノマー、小粒径のトナー等が除去される。洗浄工程後、トナー母粒子は、濾過又はデカンテーションによりウェットケーキ状の状態で得ることが好ましい。これは、後工程での取り扱いが容易となるからである。洗浄工程は複数回繰り返してもよい。
<<トナー母粒子の水分除去工程>>
水分除去工程において使用する乾燥機としては、流動乾燥機、ジェット乾燥機、減圧乾燥機等を用いることができ、水分の蒸発潜熱を直接的にトナー母粒子に与えて、水分の除去速度を速めるために、気体を流入して乾燥する流動乾燥機を用いることが好ましい。例えば、後述する振動装置付き流動乾燥機を用いることもでき、振動装置がついていない流動乾燥機を用いることもできる。振動装置がついていない流動乾燥機を用いることがより好ましい。水分除去工程で使用する流動乾燥機に適用する気体、気体の温度、乾燥機の温度等は、後述する乾燥工程において用いる振動装置付き流動乾燥機に適用する気体、気体の温度、乾燥機の温度等と、同様の気体及び条件を適用することができる。
<<トナー母粒子の乾燥>>
トナー母粒子を乾燥する工程において、流動乾燥機、ジェット乾燥機、減圧乾燥機等の乾燥機を用いることができる。中でも振動装置付き流動乾燥機で乾燥させることが好ましい。振動装置付き流動乾燥機は、乾燥機本体内に気体を流入させることによって、トナー母粒子に含まれている水分の蒸発潜熱も利用してトナー母粒子を迅速に乾燥させることができる。また、振動装置によってトナー母粒子に振動を付与することにより、気体の流量を少なくしても、トナー母粒子を流動化させることができ、下部に集まる凝集物を解砕して、迅速かつ効率的にトナー母粒子を乾燥させることができる。
乾燥は、常圧又は減圧下で行うことが好ましい。減圧下では、気体がトナー母粒子に与えることができる熱量が小さくなるため、常圧で乾燥を行うことがより好ましい。
<<トナー母粒子への外添>>
次に、トナー母粒子に外添剤を外添して、トナー母粒子の表面に外添剤を付着又は固着させて、トナーを形成する。
外添剤としては、前記したものが挙げられる。
トナー母粒子に外添剤を外添する方法としては、トナー母粒子が仕込まれた系に外添剤を添加して撹拌混合する手法が用いられる。トナー母粒子及び外添剤の撹拌混合には、機械的な回転処理装置を使用することが好ましく、具体的には、ヘンシェルミキサーのような回転方式の混合機が好適に用いられる。
このような装置による外添処理における撹拌羽根の先端部の速度(周速)としては、21.2〜95.5m/secが好ましく、38.2〜76.4m/secが特に好ましい。回転速度を調整することにより、この撹拌混合処理により外添剤の着色粒子への埋没を調整することができ、その結果、得られるトナーの流動性を制御することができる。
また、本発明のトナーにおいては、外添剤がトナー粒子の表面に均一に付着された構成とすることが好ましい。異なる種類の外添剤は、それぞれの外添剤を1段で添加してもよいし、2段以上で添加して処理してもよい。それにより、当該外添剤をトナー母粒子の表面に均一に付着させることができる。小粒径の外添剤を添加混合した後に、大粒径の外添剤を添加混合して外添することが好ましい。
撹拌混合処理の撹拌時間としては、特に限定はなく、撹拌速度等に応じて決定することができる。
また、外添の際の温度としては、特に限定はないが、25℃〜55℃が好ましく、30〜50℃がより好ましい。
前記した材料を用い、上記製造方法によって、前記した物性、性能を有するトナーが得られる。
<トナーカートリッジ>
また、本発明は、前記の静電荷像現像用トナーを備えることを特徴とするトナーカートリッジでもある。
本発明のトナーを備えるトナーカートリッジは、トナーカートリッジであれば特に限定はないが、好ましくは、トナーを担持する現像ローラと、該現像ローラの上側に配置された帯電ブレード(帯電部材)と、該現像ローラの下側に所要間隔を介して対向するように配置されたリテイニングブレードと、前記のトナーとを備えるトナーカートリッジである。
本発明のトナーカートリッジによれば、本発明のトナーを用いているので、トナーの流動性、搬送性が良好な状態となり、前記した本発明のトナーの優れた性能が発現される。
<作用・原理>
この作用・原理は明確には明らかではないが、以下のようにも考えられる。ただし、本発明は、以下の作用・原理の及ぶ範囲に限定されるものではない。
シリコーンオイル系表面処理がされたシリカを外添した非磁性1成分トナーは、ライフに伴い、現像ローラ表面に付着するトナー量が増加し、帯電量が低下し易い。一方、シランカップリング剤系表面処理がされたシリカを外添した非磁性1成分トナーは、その点では比較的安定している。従って、併用したことによって、バランスがとれたトナーが得られたと考えられる。
上記に加え、熱履歴によるトナーの流動性の変化が併用系では減少することが判った。 それらにより、熱履歴を受けたトナーの画質安定性(特に低温低湿環境下の改善等)が、本発明において実現できたと考えている。
更には、本発明のトナーにおけるトナー母粒子は、体積中位径(Dv)を個数中位径(Dn)で割った値である粒度分布(Dv50/Dn50)を1.08以下と、粒度分布をシャープで均一なものにすることにより、選択現像によるライフエンドの粒径変化、ひいてはトナーの粉体流動性、帯電性の変化を小さく抑え込めたことも併せて、更に、本発明の効果を発揮していると考えられる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
以下、静電荷像現像用トナー、すなわち外添されたものを「トナー」と略記し、外添前のものを「トナー母粒子」と略記するが、更に、45℃85%RHの環境で60時間熱処理された静電荷像現像用トナーを「熱処理トナー」と略記し、かかる熱処理がされていない静電荷像現像用トナーを「トナー」と略記する。
また、特に記載がない限り、「%」は「質量%」を意味する。
1.トナー母粒子の製造
乳化重合凝集法の以下の手順により、イエロートナー、シアントナー、マゼンタトナーのトナー母粒子をそれぞれ2ロットずつ製造した。
得られた2ロットのイエロートナー母粒子を、それぞれ、「Ye−A」、「Ye−B」と略記し、得られた2ロットのシアントナー母粒子を、それぞれ、「Cy−A」、「Cy−B」と略記し、得られた2ロットのマゼンタトナー母粒子を、それぞれ、「Ma−A」、「Ma−B」と略記する。
<離型剤エマルジョンA1の製造>
パラフィンワックス(HNP9:日本精蝋製、融点77℃)20質量部を、アニオン性界面活性剤20質量%水溶液(ネオゲンS−20D:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液、第一工業製薬製、以下、「20%DBS水溶液」と略記する)1.44質量部と共に、イオン交換水50質量部に加えて、高圧剪断下で乳化することにより、パラフィンワックスのエマルジョン(以下、「離型剤エマルジョンA1」と略記する)を作製した。
なお、日機装製マイクロトラックMT3300で測定する個数平均粒径(Mn)は、0.25μmを目標に製造した。
離型剤の融点は、昇温速度10℃/分で測定を行い、DSCカーブにおいて最大の吸熱を示すピークの頂点の温度とした。
<重合体1次粒子エマルジョンB1の製造>
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に、上記離型剤エマルジョンA1を35.6質量部、イオン交換水283質量部を仕込み、攪拌しながら窒素気流下で90℃に昇温した。
攪拌翼先端部の周速2.78m/秒で攪拌しながら、以下の<組成−1>の[重合性モノマー類等]と[乳化剤水溶液]との混合物を5時間かけて添加した。
前記混合物を滴下開始した時間を「重合開始」とし、「重合開始」の30分後から、前記の操作と併行して[開始剤水溶液−1]を4.5時間かけて添加した。
前記混合物と[開始剤水溶液−1]の添加が終了後、[開始剤水溶液−2]を2時間かけて添加した。
[開始剤水溶液−2]の添加が終了した後も更に攪拌を続け、内温90℃のまま1時間保持した。
<組成−1>
[重合性モノマー類等]
スチレン 76.75質量部
アクリル酸ブチル 23.25質量部
アクリル酸 1.5質量部
ヘキサンジオールジアクリレート 0.7質量部
トリクロロブロモメタン 1.0質量部
[乳化剤水溶液]
20%DBS水溶液 1.0質量部
イオン交換水 67.1質量部
[開始剤水溶液−1]
8質量%過酸化水素水溶液 15.52質量部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 15.52質量部
[開始剤水溶液−2]
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 14.21質量部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体1次粒子エマルジョンB1を得た。マイクロトラックUPAを用いて測定した体積中位径(m50)は、0.23μm以上0.27μm以下を目標に製造した。固形分濃度は、20.23質量%以上20.83質量%以下を目標に製造した。
<重合体1次粒子エマルジョンB2の製造>
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に、20%DBS水溶液を1.78質量部、イオン交換水を290部仕込み、窒素気流下で90℃に昇温した。攪拌翼先端部の周速2.78m/秒で攪拌しながら、以下の<組成−2>の[開始剤水溶液−3]を一括添加した。
その後も攪拌を続けたまま、<組成−2>の[重合性モノマー類等]と[乳化剤水溶液]との混合物を5時間かけて添加した。
また、前記混合物を滴下開始した時間を「重合開始」とし、前記の操作と併行して[開始剤水溶液−4]を重合開始から6時間かけて添加した。[開始剤水溶液−4]の添加が終了した後も更に攪拌を続け、内温90℃のまま1時間保持した。
<組成−2>
[重合性モノマー類等]
スチレン 100.0質量部
アクリル酸 0.5質量部
トリクロロブロモメタン 0.5質量部
[乳化剤水溶液]
20%DBS水溶液 1.0質量部
イオン交換水 66.0質量部
[開始剤水溶液−3]
8質量%過酸化水素水溶液 3.2質量部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 3.2質量部
[開始剤水溶液−4]
8質量%過酸化水素水溶液 18.9質量部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 18.9質量部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体1次粒子エマルジョンB2を得た。マイクロトラックUPAを用いて測定した体積中位径(m50)は0.13μm以上0.17μm以下を目標に製造した。固形分濃度は19.4質量%以上19.9質量%以下を目標に製造した。
1−1.イエロートナー母粒子
<トナー母粒子分散液の製造>
以下の<組成−3>の各成分を用いて、以下の凝集工程(コア材凝集工程・シェル被覆工程)・円形化工程を実施することにより、コアシェル型の構造を持ったイエロートナー母粒子の分散液を得た。
<組成−3>
重合体1次粒子エマルジョンB1 固形分として 92.5質量部
重合体1次粒子エマルジョンB2 固形分として 7.5質量部
着色剤(ピグメントイエロー74)分散液 着色剤固形分として 6.7質量部
20%DBS水溶液 コア材凝集工程では、固形分として 0.07質量部
円形化工程では、固形分として 3.0質量部
0.5質量%硫酸アルミ水溶液 固形分として 0.1質量部
○コア材凝集工程
攪拌装置(ダブルヘリカル翼)、加熱冷却装置及び各原料・助剤仕込み装置を備えた混合器に、重合体1次粒子エマルジョンB1と20%DBS水溶液を仕込み、内温10℃で攪拌翼先端部の周速0.8m/秒で5分間攪拌した。続いて、攪拌翼先端部の周速を5.1m/秒まで上げ、着色剤分散液を15分かけて連続添加し、5分間保持した。
その後、周速を保持したまま内温を55℃まで0.6℃/分で昇温した。次いで、55℃のまま、マルチサイザーIII測定による体積中位径(Dv50)が6.95μm以上に成長するまで、保持した。
○シェル被覆工程
その後、重合体1次粒子エマルジョンB2を10分かけて連続添加して、そのまま40分保持した。
○円形化工程
続いて、円形化工程用の20%DBS水溶液とイオン交換水3.5質量部とを計25分かけて添加した後、100℃に昇温し、フロー式粒子像分析装置FPIA−3000(シスメックス社製)測定による平均円形度が0.968以上になるまで100℃のまま保持した。その後、2℃/分で30℃まで冷却し、イエロートナー母粒子分散液を得た。
1−2.シアントナー母粒子
<トナー母粒子分散液の製造>
以下の<組成−4>の各成分を用いたこと、及び、円形化工程の保持温度を99.5℃にしたこと以外は、イエロートナー母粒子と同様の方法で、コアシェル型の構造を持ったシアントナー母粒子の分散液を得た。
<組成−4>
重合体1次粒子エマルジョンB1 固形分として 92.5質量部
重合体1次粒子エマルジョンB2 固形分として 7.5質量部
着色剤(ピグメントブルー15:3)分散液 着色剤固形分として 4.4質量部
20%DBS水溶液 コア材凝集工程では、固形分として 0.07質量部
円形化工程では、固形分として 3.0質量部
0.5質量%硫酸アルミ水溶液 固形分として 0.05質量部
1−3.マゼンタトナー母粒子
<トナー母粒子分散液の製造>
以下の<組成−5>の各成分を用いたこと以外は、イエロートナー母粒子と同様の方法でコアシェル型の構造を持ったマゼンタトナー母粒子の分散液を得た。
<組成−5>
重合体1次粒子エマルジョンB1 固形分として 92.5質量部
重合体1次粒子エマルジョンB2 固形分として 7.5質量部
着色剤(ピグメントレッド269)分散液 着色剤固形分として 5.0質量部
20%DBS水溶液 コア材凝集工程では、固形分として 0.0質量部
円形化工程では、固形分として 4.0質量部
0.5質量%硫酸アルミ水溶液 固形分として 0.1質量部
2.トナー母粒子の洗浄、乾燥
トナー母粒子分散液を上記の方法で製造した後、トナー母粒子分散液を遠心分離機(ピーラーセントリフュージHZ:三菱化工機製)を用い、トナー母粒子に対して63倍のイオン交換水を通水してろ過、洗浄した。
更に、洗浄したトナー母粒子は、40℃の雰囲気下で、水分量が0.2質量%になるまで乾燥させ、乾燥されたトナー母粒子を得た。
得られたトナー母粒子の粒径(体積中位径(Dv)及び個数中位径(Dn))、粒度分布(体積中位径(Dv)/個数中位径(Dn))、平均円形度は、以下の表1の通りであった。
なお、それぞれ外添後のトナーの、体積中位径(Dv)、個数中位径(Dn))、粒度分布(体積中位径(Dv)/個数中位径(Dn))、平均円形度も外添前のトナー母粒子のそれらと同一であった。
Figure 0006024558
3.トナーの作製(トナー母粒子への外添)
それぞれのトナー母粒子を、三井鉱山製三井FMミキサを用いて、表3に示す外添剤を混合し、篩を通し粗大粒子を取り除き、表3に示すトナーを得た。
<粒径の測定>
トナー母粒子の体積中位径(Dv50)、個数中位径(Dn50)は、ベックマンコールター社製マルチサイザーIII(アパーチャー径100μm)を用い、分散媒には同社製アイソトンIIを用い、分散質濃度0.03質量%になるように分散させて測定した。
測定粒子径範囲は2.00から64.00μmまでとし、この範囲を対数目盛で等間隔となるように256分割に離散化し、それらの体積基準での統計値をもとに算出したものを体積中位径(Dv50)とし、個数基準での統計値をもとに算出したものを個数中位径(Dn50)とした。Dv50/Dn50を算出して粒径分布とした。
体積中位径(Dv50)、個数中位径(Dn50)、粒径分布(Dv50/Dn50)については、トナー母粒子とトナーでほぼ同一だったので、トナー母粒子で測定した。トナーの値については、そのトナーのトナー母粒子の値を採用した。
4.測定
<平均円形度の測定>
「平均円形度」は、以下のように測定し、以下のように定義する。すなわち、トナー母粒子を、分散媒(アイソトンII、ベックマンコールター社製)に、5720〜7140個/μLの範囲になるように分散させ、フロー式粒子像分析装置(シスメックス社製、FPIA−3000)を用いて、以下の装置条件にて測定を行い、その値を「平均円形度」と定義する。
本発明においては、同様の測定を3回行い、3個の「平均円形度」の相加平均値を、「平均円形度」として採用する。
平均円形度については、トナー母粒子とトナーでほぼ同一だったので、トナー母粒子で測定した。トナーの平均円形度については、そのトナーのトナー母粒子の平均円形度を採用した。
・モード :HPF
・HPF分析量 :0.35μL
・HPF検出個数:2000〜2500個
以下は、上記装置で測定され、上記装置内で自動的に計算されて表示されるものであるが、「円形度」は下記式で定義される。
[円形度]=[粒子投影面積と同じ面積の円の周長]/[粒子投影像の周長]
そして、HPF検出個数である2000〜2500個を測定し、この個々の粒子の円形度の算術平均(相加平均)が「平均円形度」として装置に表示される。
<示差熱量測定(吸熱開始点の測定)>
トナーについて、示差走査熱量計(DSC)による測定は以下の通り行う。
トナー10±1mgをアルミニウム製パンに入れて0.1mgの桁まで精秤し、酸化アルミニウム7mgを充填したアルミニウム製パンをリファレンスとして、窒素気流中、10℃から120℃まで10℃/分で昇温する。120℃にて10分間保持した後、10℃/分で10℃まで降温し、5分間保持した後に10℃/分で再び120℃まで昇温する。2回目昇温時の吸熱ピーク前のベースラインと、吸熱開始後、最初の変曲点における接線の交点の温度を吸熱開始点とする(図2参照)。
<粘弾性測定(貯蔵弾性率、損失弾性率、損失正接tanδの測定)>
トナーについて、動的粘弾性測定は、TA Instruments製レオメーターARESを用い、以下の通り行う。
サンプル約1.3gを25mm径用の治具に入れ、50℃に加熱したプレス機によって荷重30kgで10分間加圧し、ペレットに成型する。ペレットを直径25mmの円形パラレルプレートを装着した測定装置に入れ、120℃に昇温した状態で上部プレートを下げてペレットの厚さを3.0〜3.5mmに調整する。
降温し、測定周波数6.28rad/秒、初期温度40℃、測定前遅延時間3分、自動テンション調整(引っ張り方向、初期の力は0、自動テンション感度2.0g、自動テンション切り替え弾性率1.0E+08Pa)、最終温度205℃、昇温速度4℃/分、測定サイクル時間1分、初期歪み0.1%、自動歪み調整の条件で測定する。
示差熱量測定(吸熱開始点)、粘弾性(貯蔵弾性率、損失弾性率、損失正接tanδ)については、トナー母粒子とトナーでほぼ同一だったので、同一トナー母粒子を用いた多種のトナーでは、1種のトナーでのみ測定した。トナーの示差熱量測定(吸熱開始点)、粘弾性(貯蔵弾性率、損失弾性率、損失正接tanδ)については、測定した同一トナー母粒子を用いたその1種のトナーの値を流用した。
表2には、該トナー母粒子の粘弾性であるが、そのトナー母粒子に対して外添したトナーでは、何れも同一の値を示す。
<BET比表面積の測定>
トナー母粒子、トナー、及び、熱処理トナーのBET比表面積(BET値)は、株式会社マウンテック社製、全自動BET比表面積測定装置マックソーブHM model−1201を用い測定した。
サンプル0.5±0.1gをセルに装填した。脱気温度は40℃、脱気時間は20分間とし測定した。結果は、サンプル質量当たりの比表面積(単位:m/g)で得られる。
<TG308Fの処理前シリカ等のBET比表面積の測定方法>
マイクロメリチックス・インスツルメント社製ジェミニ表面積アナライザー2360を用い、シリカ0.06〜0.16gを使用し、吸着質は窒素を用いて測定した。
<R974等のBET比表面積>
柴田科学器械工業社製SA1000を用いて、試料の量は表面積約40mを目安に吸着質は窒素を用いて測定した。
吸熱開始点、120℃、150℃、190℃における、粘弾性(貯蔵弾性率、損失弾性率、損失正接tanδ)については、表2にまとめた。
また、図2に、トナー1、2、8、9、15、16についての、吸熱開始点測定にも用いられた示差走査熱量計(DSC)の吸熱曲線を示す。
Figure 0006024558
<移送度の測定>
<<トナーの熱処理(熱処理トナーの調製>>
45℃、85%RHに設定した恒温恒湿機内に60時間トナーを保管し、熱処理トナーを調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、株式会社エトワス製、振動移送式流動性測定装置(2006年5月製)を用いて測定した。
温度:23℃±1℃、湿度:50%±3%の環境において、トナー1.0gを振動盤上に置き、フリケンシー135Hz、ストローク(駆動源電圧)80Vの条件で振動移送を行う。振動移送により、300mgが排出された時から750mgが排出された時までに要した時間で、この間のトナー移送量450mgを割ることで、移送度(mg/秒)が得られる。
測定は2回以上実施し、平均値を用いる。
<実写評価、定着性評価>
市販の非磁性1成分方式のフルカラープリンタを用いて、実写評価と定着評価を行った。
評価に用いたフルカラープリンタ、A4サイズ機、30枚/分は、電子写真感光体(OPC)現像器一体型カートリッジの一般的タイプである。
現像器内のトナーは、導電性スポンジローラにより導電性ゴム現像ローラへ供給され、現像ローラに当接された板バネ状ドクターブレードとの間を通ることで現像ローラ上に帯電した均一なトナー層が形成される。
レーザー光線で静電潜像が書き込まれた電子写真感光体(OPC)感光体円筒との押圧域で電位差に応じて、トナーは感光体へ現像される。感光体上のトナーは、普通紙等の転写材へ転写材背面に当接された転写器の電位差により転写される。
その後、転写材は熱ローラにより定着され印刷物が完成する。
一方、転写材に転写されず感光体上に残ったトナーは、ウレタンゴム製クリーニングブレードで回収され、回収トナーとしてカートリッジ内に残る。
なお、カートリッジのトナーエンドは、現像器内のトナー残量を光学センサーで検知し決定する構造のものである。
この一体型カートリッジに、熱処理を行なっていないトナー235gを充填し、23℃50%の通常環境と15℃20%の低温低湿環境で、トナーエンドが検知されるまでの耐刷試験を実施した。
更に、熱処理トナーも同様に充填し、15℃20%の低温低湿環境のみで、トナーエンドが検知されるまでの耐刷試験を実施した。
定着性能については、上記3回の耐刷試験において、定着不良がないか、全面ベタやハーフトーンパターンを指で擦り剥がれないか、指が汚れないか、を測定した。
<マゼンタトナー>
実施例1
マゼンタトナー母粒子Ma−Aを100質量部に対し、表3に示す通り、シリコーンオイル系表面処理がされたヒュームドシリカ、キャボット社製TG−308F(ベースシリカBET値200m/g)1.2質量部、シランカップリング剤系表面処理がされたシリカとしてジメチルジクロロシラン処理ヒュームドシリカ、日本アエロジル社製R974(ベースシリカBET値200m/g、ベースシリカ粒径12nm、処理後のBET値170m/g)0.6質量部、ハイドロタルサイト類化合物(協和化学工業社製アルカマイザーP93)0.05質量部、中粒径チタニア(テイカ社製JR−605)0.05部を、FMミキサで混合し、篩を通し粗大粒子を除去し、トナー1を調製した。
トナー1の吸熱開始点は52.7℃であった。
120℃における貯蔵弾性率は10300Pa、損失弾性率は15600Pa、150℃における貯蔵弾性率は3100Pa、損失弾性率は3200Pa、損失正接tanδは1.03であった。
190℃における貯蔵弾性率は638Pa、損失弾性率は555Paであった。
トナーの移送度は1.65mg/秒、熱処理トナーの移送度は1.57mg/秒、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、0.95であった。
23℃50%の実写試験、15℃20%の実写試験、熱処理トナーの15℃20%の実写試験、定着性能は、全て良好であった。
実施例2
マゼンタトナー母粒子をMa−Bに代えた以外は、実施例1同様に外添を行い、トナー2を調製した。
本トナーの吸熱開始点は52.7℃であった。
120℃における貯蔵弾性率は10100Pa、損失弾性率は15000Pa、150℃における貯蔵弾性率は2510Pa、損失弾性率は2490Pa、損失正接tanδは0.992であった。
190℃における貯蔵弾性率は538Pa、損失弾性率は498Paであった。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、1.02であった。
23℃50%の実写試験、15℃20%の実写試験、熱処理トナーの15℃20%の実写試験、定着性能は、全て良好であった。
実施例3
シリコーンオイル系表面処理がされたヒュームドシリカを1.4質量部、ジメチルジクロロシラン処理ヒュームドシリカを0.4質量部に変更し、小粒径チタニア(テイカ社製JMT150AO)0.05質量部を加えた以外は、実施例2と同様にトナー3を調製した。
粘弾性(貯蔵弾性率、損失弾性率、損失正接tanδ)の測定結果は、実施例2と同様であるはずである。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、1.73であった。
23℃50%の実写試験、15℃20%の実写試験、熱処理トナーの15℃20%の実写試験、定着性能は、全て良好であった。
比較例1
シリコーンオイル系表面処理がされたヒュームドシリカを1.8質量部、ジメチルジクロロシラン処理ヒュームドシリカの外添を行なわなかったこと以外は、実施例1と同様にトナー4を調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、0.92であった。
23℃50%の実写試験及び15℃20%の実写試験において、耐刷試験中盤において、ハーフトーンムラが確認された。本プリンタにおいて、ハーフトーンムラはトナーの帯電量が安定せず、上昇し過ぎた時に発生する。
比較例2
小粒径チタニアの添加量を0.1質量部にしたこと以外は実施例3同様にトナー5を調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、2.31であった。
熱処理トナーの15℃20%の実写試験において、ライフ終盤にカブリが上昇し、回収トナー量も急増した。帯電量下降と現像ローラへのトナー付着量上昇が発生したため、カブリと回収量が悪化したと考えられる。
比較例3
シリコーンオイル系表面処理がされたヒュームドシリカを1.8質量部、ジメチルジクロロシラン処理ヒュームドシリカを外添せず、小粒径チタニアを0.2質量部添加した以外は、実施例2同様にトナー6を調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、2.54であった。
熱処理トナーの15℃20%の実写試験において、ライフ終盤にカブリが上昇し、回収トナー量も急増した。
また、全実写試験を通し、時々、ベタ画像やハーフトーンの定着が不十分な場合が見られた。熱ローラの温度が低めの時にトナーが十分に溶けなかったためである。外添剤の合計添加量が多めであることが、やや悪い結果となった原因と考えられる。
比較例4
トナー母粒子をMa−Bに代えた以外は、比較例3と同様にトナー7を調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、2.83であった。
熱処理トナーの15℃20%の実写試験において、ライフ終盤にカブリが上昇し、回収トナー量も急増した。
比較例3と異なり、定着不足は発生しなかった。トナー母粒子のロット差(トナー母粒子表面積がやや広いこと等)で、ギリギリ問題が発生しなかったためと考える。
<シアントナー>
実施例4
シアントナー母粒子Cy−Aを100質量部に対し、表3に示す通り、シリコーンオイル系表面処理がされたヒュームドシリカ1.4質量部、シランカップリング剤系表面処理がされたシリカとしてジメチルジクロロシラン処理ヒュームドシリカ0.4質量部、ハイドロタルサイト類化合物0.05質量部、中粒径チタニア0.05部をFMミキサで混合し、篩を通し粗大粒子を除去し、トナー8を調製した。
本トナーの吸熱開始点は53.6℃であった。
120℃における貯蔵弾性率は5930Pa、損失弾性率は10300Pa、150℃における貯蔵弾性率は768Pa、損失弾性率は1020Pa、損失正接tanδは1.33であった。
190℃における貯蔵弾性率は60.1Pa、損失弾性率は71.9Paであった。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、1.29であった。
23℃50%の実写試験、15℃20%の実写試験、熱処理トナーの15℃20%の実写試験、定着性能は、全て良好であった。
実施例5
シアントナー母粒子をCy−Bに代えた以外は、実施例4同様に外添を行い、トナー9を調製した。
本トナーの吸熱開始点は52.4℃であった。
120℃における貯蔵弾性率は6400Pa、損失弾性率は10600Pa、150℃における貯蔵弾性率は853Pa、損失弾性率は1130Pa、損失正接tanδは1.32であった。
190℃における貯蔵弾性率は58.7Pa、損失弾性率は72.6Paであった。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、1.27であった。
23℃50%の実写試験、15℃20%の実写試験、熱処理トナーの15℃20%の実写試験、定着性能は、全て良好であった。
比較例5
シリコーンオイル系表面処理がされたヒュームドシリカを1.8質量部、ジメチルジクロロシラン処理ヒュームドシリカの添加を止めたこと以外は、実施例4と同様にトナー10を調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、1.42であった。
15℃20%の実写試験において、耐刷試験中盤において、ハーフトーンムラが確認された。
比較例6
シアントナー母粒子をCy−Bに代えた以外は、比較例5同様にトナー11を調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、1.45であった。
15℃20%の実写試験において、耐刷試験中盤において、ハーフトーンムラが確認された。
比較例7
小粒径チタニア0.2部を添加した以外は、実施例5同様にトナー12を調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、2.19であった。
熱処理トナーの15℃20%の実写試験において、ライフ終盤にカブリが上昇し、回収トナー量も急増した。
また、トナーの15℃20%の実写試験において、時々、ベタ画像やハーフトーンの定着が不十分な場合が見られた。
比較例8
小粒径チタニア0.2部を添加した以外は、比較例5同様にトナー13を調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、3.48であった。
熱処理トナーの15℃20%の実写試験において、ライフ終盤にカブリが上昇し、回収トナー量も急増した。
比較例9
シアントナー母粒子をCy−Bに代えた以外は、比較例8と同様にトナー14を調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、3.36であった。
熱処理トナーの15℃20%の実写試験において、ライフ終盤にカブリが上昇し、回収トナー量も急増した。
また、トナー及び熱処理トナーの15℃20%の実写試験において、時々、ベタ画像やハーフトーンの定着が不十分な場合が見られた。
<イエロートナー>
実施例6
イエロートナー母粒子Ye−Aを100質量部に対し、表3に示す通り、シリコーンオイル系表面処理がされたヒュームドシリカ1.2質量部、シランカップリング剤系表面処理がされたシリカとしてジメチルジクロロシラン処理ヒュームドシリカ0.4質量部、ハイドロタルサイト類化合物0.05質量部、中粒径チタニア0.02部をFMミキサで混合し、篩を通し粗大粒子を除去し、トナー15を調製した。
本トナーの吸熱開始点は51.8℃であった。
120℃における貯蔵弾性率は5000Pa、損失弾性率は9160Pa、150℃における貯蔵弾性率は672Pa、損失弾性率は972Pa、損失正接tanδは1.45であった。
190℃における貯蔵弾性率は36.1Pa、損失弾性率は47.7Paであった。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、1.66であった。
23℃50%の実写試験、15℃20%の実写試験、熱処理トナーの15℃20%の実写試験、定着性能は、全て良好であった。
実施例7
イエロートナー母粒子をYe−Bに代えた以外は、実施例6と同様にトナー16を調製した。
本トナーの吸熱開始点は52.4℃であった。
120℃における貯蔵弾性率は7590Pa、損失弾性率は12400Pa、150℃における貯蔵弾性率は1030Pa、損失弾性率は1310Pa、損失正接tanδは1.27であった。
190℃における貯蔵弾性率は49.2Pa、損失弾性率は61.6Paであった。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、1.78であった。
23℃50%の実写試験、15℃20%の実写試験、熱処理トナーの15℃20%の実写試験、定着性能は、全て良好であった。
実施例8
シランカップリング剤系表面処理がされたシリカとしてのジメチルジクロロシラン処理ヒュームドシリカとして、エボニック社製R9200を用いた。これは、R974に比べ、粒度分布がブロードである。
それ以外は実施例7と同様にトナー17を調製した。
粘弾性(貯蔵弾性率、損失弾性率、損失正接tanδ)の測定結果は、実施例7と同様であるはずである。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、1.88であった。
23℃50%の実写試験、15℃20%の実写試験、熱処理トナーの15℃20%の実写試験、定着性能は、全て良好であった。
比較例10
シリコーンオイル系表面処理がされたヒュームドシリカを1.8質量部、ジメチルジクロロシラン処理ヒュームドシリカを外添せず、小粒径チタニア0.05質量部を加えたこと以外は、実施例7と同様にトナー18を調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、2.37であった。
23℃50%の実写試験、15℃20%の実写試験、熱処理トナーの15℃20%の実写試験、定着性能は、全て良好であった。
ただし、イエロートナーは、目視でハーフトーンムラを判断することは難しく、実際には問題が発生していても見過ごしたと考えられる。
比較例11
小粒径チタニアの添加量を0.1質量部に代えた以外は、比較例10と同様にトナー19を調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、2.46であった。
23℃50%の実写試験、15℃20%の実写試験、熱処理トナーの15℃20%の実写試験、定着性能は、全て良好であった。
ただし、イエロートナーは目視でハーフトーンムラを判断することは難しく、実際には問題が発生していても見過ごしたと考えられる。
比較例12
小粒径チタニアの添加量を0.2質量部に代えた以外は、比較例10と同様にトナー20を調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、2.41であった。
熱処理トナーの15℃20%の実写試験において、ライフ終盤にカブリが上昇し、回収トナー量も急増した。
比較例13
イエロートナー母粒子をYe−Aに代えた以外は、比較例12と同様にトナー21を調製した。
トナーと熱処理トナーの移送度は、それぞれ表3に示す通りであり、トナーと熱処理トナーの移送度の比は、2.48であった。
熱処理トナーの15℃20%の実写試験において、ライフ終盤にカブリが上昇し、回収トナー量も急増した。
上記した外添剤の組成、トナーの移送度、トナーの移送度の比、定着性能、実写試験結果、総合評価結果を、表3にまとめた。
Figure 0006024558
本発明の静電荷像現像用トナーは、低温定着性能と保管環境耐性の何れもが良好で、移送・保管中に性能悪化がなく、また、トナーライフを通して高画質を維持できるため、電子写真複写機、プリンタ、印刷機等、静電写真法を利用した画像形成分野に広く利用されるものである。
1 電子写真(OPC)感光体
2 現像ローラ
3 ドクターブレード
4 スポンジローラ
5 撹拌羽根
6 トナー
7 トナーホッパー
8 クリーニングブレード

Claims (15)

  1. 静電荷像現像方法に用いる、結着樹脂、離型剤及び着色剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、
    少なくとも、シリコーンオイル系表面処理がされたシリカ、及び、シランカップリング剤系表面処理がされたシリカが外添されたものであり、
    静電荷像現像用トナーの示差熱量測定による吸熱開始点が60℃以下であり、150℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率が何れも10000Pa以下であり、150℃における損失正接tanδが0.3以上3以下であり、
    かつ、45℃85%RHの環境で60時間熱処理された静電荷像現像用トナーの移送度が、該熱処理がされていない静電荷像現像用トナーの移送度の2倍以内であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 上記シリコーンオイル系表面処理がされたシリカがヒュームドシリカである請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 上記シランカップリング剤系表面処理がされたシリカがヒュームドシリカである請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 上記シランカップリング剤系表面処理は、該処理後のシリカの表面がジメチルシラン化されるものである請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 上記シランカップリング剤系表面処理がされたシリカの外添量が、上記シリコーンオイル系表面処理がされたシリカの外添量の25質量%以上60質量%以下である請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 150℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率が何れも300Pa以上5000Pa以下である請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 120℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率が何れも3000Pa以上50000Pa以下である請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 190℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率が何れも1000Pa以下である請求項1ないし請求項7の何れかの請求項に記載の静電荷像現像用トナー。
  9. 静電荷像現像用トナーの体積中位径(Dv50)を、静電荷像現像用トナーの個数中位径(Dn50)で割った値である粒度分布(Dv50/Dn50)が1.08以下である請求項1ないし請求項8の何れかの請求項に記載の静電荷像現像用トナー。
  10. 静電荷像現像方法に用いる、結着樹脂、離型剤及び着色剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、
    疎水化処理シリカとして、少なくとも、シリコーンオイル系表面処理がされたシリカ、及び、シランカップリング剤系表面処理がされたシリカが外添されたものであり、
    前記疎水化処理シリカが、静電荷像現像用トナー全体に対して、1.5〜2.0質量%外添されており、
    静電荷像現像用トナーの粒度分布(Dv50/Dn50)が1.08以下であり、
    静電荷像現像用トナーの示差熱量測定による吸熱開始点が55℃以下であり、120℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率が何れも3000Pa以上50000Pa以下であり、150℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率が何れも300Pa以上5000Pa以下であり、150℃における損失正接tanδが0.3以上3以下であり、190℃における貯蔵弾性率及び損失弾性率が何れも1000Pa以下であり、
    かつ、45℃85%RHの環境で60時間熱処理された静電荷像現像用トナーの移送度が、該熱処理がされていない静電荷像現像用トナーの移送度の2倍以内であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  11. 静電荷像現像用トナーの平均円形度が0.965以上0.975以下である請求項1ないし請求項10の何れかの請求項に記載の静電荷像現像用トナー。
  12. 更に、粒径100nm以下の小粒径チタニアが外添されたものである請求項1ないし請求項11の何れかの請求項に記載の静電荷像現像用トナー。
  13. 非磁性1成分方式用である請求項1ないし請求項12の何れかの請求項に記載の静電荷像現像用トナー。
  14. 重合トナーである請求項1ないし請求項13の何れかの請求項に記載の静電荷像現像用トナー。
  15. 請求項1ないし請求項14の何れかの請求項に記載の静電荷像現像用トナーを備えることを特徴とするトナーカートリッジ。
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