JP5821215B2 - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、下流側に過剰に残る不要成分を効率よく取り除き、良好な性能のトナーを得ることを目的とする。
本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)水系媒体中にトナー粒子を含有する分散液から、トナー粒子のケーキ層を形成し、洗浄液を該ケーキ層に通液し洗浄後に固液分離をする静電荷像現像用トナーの製造方法において、洗浄液を通液した下流側の部分のケーキ層を少なくとも含むケーキ層を再度洗浄することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
(2)洗浄液を通液した下流側の部分のケーキ層を少なくとも含むケーキ層を洗浄前のトナー粉体と混合した後、再度洗浄することを特徴とする(1)に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(4)該トナー粒子を含有する分散液が、トナー粒子を重合法又はケミカルミリング法
により製造したものであることを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(6)該トナー粒子がパラフィンワックスを含有することを特徴とする(1)から(5)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(7)洗浄対象のトナー粒子分散液が界面活性剤を0.05〜3.0質量%含有することを特徴とする(1)から(6)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
(9)(1)から(8)のいずれかに記載の方法で得られた静電荷像現像用トナー。
が発生せず、良好な画像品質を確保できる。
また、そのトナーを作るに当たり、過剰な洗浄液量や洗浄時間、エネルギーを必要とせず、適量の液、時間、エネルギーで製造できる。
重合トナーの製造方法は、懸濁重合法と乳化重合法とに大別される。本発明はケミカルミリングトナーの製造やいずれの重合方法にも適用可能であるが、ここでは主に、乳化重合法によって得られる重合トナーを例として説明する。
ルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル、及び、これらのアミノ基を4級化したアンモニウム塩を有する(メタ)アクリル酸エステル、更には、アクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジプロピルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、アクリル酸アミドを挙げることができる。
カチオン界面活性剤の具体例としては、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、等が挙げられる。
さらに、ノニオン界面活性剤の具体例としては、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデシルポリオキシエチレンエーテル、ノニルフェニルポリオキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレ
ンエーテル、モノデカノイルショ糖等があげられる。
先述のワックス類を乳化剤の存在下に分散してエマルションとし、樹脂のシード重合に供する。エマルション中のワックス粒子の平均粒径は、0.01μm 〜3μm が好ましく、さらに好ましくは0.03〜1μm、特に0.05〜0.8μmのものが好適に用いられる。なお、平均粒径は、例えばマイクロトラックUPA(日機装社製)を用いて測定することができる。ワックス粒子の平均粒径が大きすぎる場合にはシード重合して得られる重合体粒子の平均粒径が大きくなりすぎる傾向があり、トナーとして高解像度を要求される用途には不適当な場合がある。また、ワックス粒子の平均粒径が小さすぎる場合には、シード重合後の重合体一次粒子中のワックス含有量が低くなりすぎるためワックスの効果が低くなる傾向がある。
以上の様にして得られる重合体一次粒子は、実質的にワックスを包含した形の重合体粒子であるが、そのモルフォロジーとしては、コアシェル型、相分離型、オクルージョン型、等いずれの形態をとっていてもよく、またこれらの形態の混合物であってもよい。特に好ましいのはコアシェル型である。ワックスは、通常、バインダー樹脂100質量部に対して1 質量部〜40質量部で用いられ、好ましくは2質量部〜35質量部、更に好ましくは5質量部〜30質量部で用いられる。また、本発明の趣旨をはずれない範囲では、ワックス以外の成分、例えば顔料、帯電制御剤、等を同時にシードとして用いても構わない。さらに着色剤をモノマー又はワックスに溶解又は分散させて用いても構わない。
と凝集速度の制御が困難となる傾向がある。また、大きすぎると凝集して得られるトナー粒径が大きくなり、トナーとして高解像度を要求される用途には不適当な場合がある。
重合、凝集工程では攪拌翼を有する公知の攪拌槽が使用できる。粒子同士の凝集をより強固にするために加熱処理を行ってもよい。
帯電制御剤としては、公知の任意のものを単独ないしは併用して用いることができる。カラートナー適応性(帯電制御剤自体が無色ないしは淡色でトナーへの色調障害がないこと)を勘案すると、正荷電性としては4級アンモニウム塩化合物が、負荷電性としてはサリチル酸もしくはアルキルサリチル酸のクロム、亜鉛、アルミニウムなどとの金属塩、金属錯体や、ベンジル酸の金属塩、金属錯体、アミド化合物、フェノール化合物、ナフトール化合物、フェノールアミド化合物等が好ましい。その使用量はトナーに所望の帯電量により決定すれば良いが、通常はバインダー樹脂100質量部に対し0.01〜10質量部用い、更に好ましくは0.1〜10質量部用いる。
重合トナーを製造するに当たっては、凝集粒子の粒径が実質的に最終的なトナーの粒径まで成長した後に、更に同種又は異なった種類のバインダー樹脂エマルションを添加し、粒子を表面に付着させることにより、表面近傍のトナー性状を修飾する事も可能である。
これらの洗い流し難い不要成分は、ケーキ層中を洗浄液の流れの上流側から下流側へトナー粒子の隙間を通りながら徐々に移動していく。移動途中で狭い部分で詰まりトラップしてしまう場合もある。さらに乳化状態の不要成分をイオン交換水などで洗っている場合、界面活性成分が洗い落とされ、移動途中に解乳化のような状態となり、より洗い難くなってしまう場合もある。即ち、これらの洗い流し難い不要成分は、ケーキ層中の上流側より下流側により濃縮した状態で残存する場合がある。
乳化状態で存在している不要成分としては、前記のワックス乳化物でのシード重合の際、モノマー成分と殆ど出会わず、ワックス成分リッチのまま残ってしまったもの、凝集中にトナー粒子から浸み出して来たワックス成分などがある。
態で残存しているので、当初よりもさらに洗い落し難くなっている。このような不要成分を多く含んだトナーは、感光体へのフィルミングが発生しやすかったり、適正な摩擦帯電が得られず画像欠陥を生じ易い。
トナー粒子も残存不要成分も疎水性寄りである場合が多く、液体への再分散においては、前もって界面活性剤を添加したり、後からでも添加した方が、効率的に残存不要成分を取り除くことができる。
でより効率的である。
このようにして回収した下流側複数回分を溜めてから、再洗浄をしても良い。または、次回洗浄バッチ分のトナー分散液と混合し再洗浄しても良い。トナー分散液には界面活性剤が添加されている場合が多いので、前記の通りの理由により下流側分の再洗浄には効率的である。
発明に該当しない。次回バッチ分の不要成分がこの下流側へ移動してくるため、本発明で言う再洗浄の効果は小さいと考えるからである。
フィルタープレスの場合、逆洗浄できるばあいもある。その場合、不要成分が最終的に溜まり易い場所、両サイドだったり、中央だったりが、本明細書で定義する下流側にあたる。
本発明のトナーは、必要により流動化剤等の添加剤と共に用いることができ、そのような流動化剤としては、具体的には、疎水性シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の微粉末を挙げることができ、通常、バインダー樹脂100質量部に対して、0.01〜5質
量部、好ましくは0.1〜3質量部用いられる。
これらのトナー特性付与剤は、バインダー樹脂100質量部当たり、通常0.1〜10質量部の割合で使用される。更に、トナーが磁性トナーである場合には、フェライト、マグネタイトを始め、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性元素を含む合金又は化合物などの磁性粒子を含有することができる。磁性粒子は、バインダー樹脂100質量部当たり、通常、20〜70質量部の割合で使用される。
(参考例1)
<ワックスエマルジョンAの製造>
パラフィンワックス(HNP9:日本精蝋製 融点77℃)27質量部(720kg)、ステアリルアクリレート(東京化成社製)2.8部、アニオン性界面活性剤20質量%水溶液(ネオゲンS−20D:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液 第一工業製薬製、以下、「20%DBS水溶液」と略す)1.9質量部と共に、イオン交換水68.3質量部に加え90℃に加熱して、ホモミキサー(APV社製)を用い、28MPaの加圧条件で180分間循環乳化し、パラフィンワックスのエマルジョン(以下、「ワックスエマルジョンA」と略す)を作製した。なお、マイクロトラックUPAで測定した体積平均粒径(mv)は0.25μmであった。
<重合体一次粒子エマルジョンB1の製造>
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に、上記ワックスエマルジョンAを35.6質量部(1670kg)、イオン交換水259質量部を仕込み、攪拌しながら窒素気流下で90℃に昇温した。表1の<重合性モノマー類等>と<乳化剤水溶液>との混合物を5時間かけて添加した。前記混合物を滴下開始した時間を「重合開始」とし、「重合開始」の30分後から、前記の操作と併行して<開始剤水溶液−1>を4.5時間かけて添加した。前記混合物と<開始剤水溶液−1>の添加が終了後、<開始剤水溶液−2>を2時間かけて添加した。<開始剤水溶液−2>の添加が終了した後も更に攪拌を続け、内温90℃のまま1時間保持した。
[表1]
[重合性モノマー類等]
スチレン 76.75質量部
アクリル酸ブチル 23.25質量部
アクリル酸 1.5質量部
ヘキサンジオールジアクリレート 0.7質量部
トリクロロブロモメタン 1.0質量部
[乳化剤水溶液]
20%DBS水溶液 1.0質量部
イオン交換水 67.1質量部
[開始剤水溶液−1]
8質量%過酸化水素水溶液 15.52質量部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 15.52質量部
[開始剤水溶液−2]
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 14.21質量部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子エマルジョンB1を得た。マイクロトラックUPAを用いて測定した体積平均粒径(mv)は0.28μmであり、固形分濃度は21.3質量%であった。
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に20%DBS水溶液を1.72質量部(117.4kg)、イオン交換水を309質量部仕込
み、窒素気流下で攪拌しながら、90℃に昇温した。表2の<開始剤水溶液−3>を一括添加した。
[表2]
[重合性モノマー類等]
スチレン 100.0質量部
アクリル酸 0.5質量部
トリクロロブロモメタン 0.63質量部
[乳化剤水溶液]
20%DBS水溶液 1.0質量部
イオン交換水 66.0質量部
[開始剤水溶液−3]
8質量%過酸化水素水溶液 3.2質量部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 3.2質量部
[開始剤水溶液−4]
8質量%過酸化水素水溶液 18.9質量部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 18.9質量部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子エマルジョンB2を得た。マイクロトラックUPAを用いて測定した体積平均粒径(mv)は0.15μmであり、固形分濃度は19.7質量%であった。
表3の各成分を用いて、以下の凝集工程(コア材凝集工程・シェル被覆工程)・円形化工程を実施することによりコアシェル型の構造を持ったトナー粒子の分散液を得た。
[表3]
重合体一次粒子エマルジョンB1 固形分として90質量部
重合体一次粒子エマルジョンB2 固形分として10質量部
着色剤(ピグメントイエロー74) 分散液 着色剤固形分として6.7質量部
20%DBS水溶液 コア材凝集工程では、固形分として0.05質量部
円形化工程では、固形分として6質量部
○コア材凝集工程
攪拌装置(ダブルヘリカル翼)、加熱冷却装置及び各原料・助剤仕込み装置を備えた混合器に重合体一次粒子エマルジョンB1と20%DBS水溶液を仕込み、内温10℃で5分間ゆっくりと攪拌混合した。続いて攪拌速度を上げ、第一硫酸鉄の0.5%水溶液をFeSO4・7H2Oとして0.52質量部を5分間かけて添加し、5分間保持した。次に着色剤分散液を8分かけて連続添加し、5分間保持した後、イオン交換水20質量部を3分かけて連続添加してから、5分間保持した。
態で130分保持し、マルチサイザーを用いて体積中位径(Dv50)を測定したところ、6.8μmまで成長した。
○シェル被覆工程
その後、重合体一次粒子エマルジョンB2を13分かけて連続添加してそのまま40分保持した。このとき、粒子のDv50は7.0μmであった。
続いて、20%DBS水溶液(固形分として6質量部)を仕込む。次にコア材凝集工程以降の水分を含む全仕込み質量の0.04倍の質量のイオン交換水を計15分かけて添加した後、98℃に昇温し、その後、120分保持した。その後、90分かけて30℃まで冷却し、トナー粒子分散液を得た。この時トナー粒子のDv50は6.9μm、フロー式粒子像分析装置FPIA−3000(シスメックス社製)を用いて測定した平均円形度は0.968であった。
このトナー粒子分散液に対し、遠心脱水式洗浄機として三菱化工機社製ピーラーセントリフュージHZ160L(サイホン付き)型を用い、以下の条件で洗浄した。
・円筒ろ布 面積5.0平方メートル 材質ポリエステル
・回転数 950rpm、 遠心力 800G
・トナー粒子分散液のトナー成分濃度:16.6質量%
・トナー粒子分散液の投入量:1.4立方メートル
本条件の分散液投入量で厚さ約8cmのケーキ層が形成され、8立方メートルのイオン交換水により洗浄した。
<下流層の回収>
ブレードで上流側をかき取った残りの下流側ケーキ層をノズルから噴き出すイオン交換水のシャワーで剥ぎ取った。シャワー水0.4立方メートルを流したところで終了とした。KETT固形分質量よりこの0.4立方メートル中に約14Kgのトナー粒子が分散していた。
下流層回収液を小型遠心脱水機((株)コクサン製:H−130G型)に流し、乾燥質量約2Kg強の相当のケーキ層が形成させた。さらにイオン交換水0.2立米を流し再洗浄した。
<トナー製造、評価>
再洗浄したトナーを乾燥、外添、プリント試験を実施したところ、OPC感光体にフィルミングが少し観察された。プリント物にも点状画像不良が僅かに見られたが、許容レベルであった。
<脱水>
実施例1で調達した下流層回収液を小型遠心脱水機(H−130G型)に流し、乾燥質量約2Kg強の相当のケーキ層が形成させた。実施例1とは異なり、洗浄水の注水はせず、脱水したのみで終了した。
実施例1同様に乾燥、外添、プリント試験を実施したところ、OPC感光体にフィルミングが観察された。プリント物にも点状画像不良が多く見られ、不可レベルであった。
(参考例2)
<再洗浄>
実施例1で調達した下流層回収液を小型遠心脱水機(H−130G型)に流し、乾燥質量約2Kg強の相当のケーキ層が形成させた。0.2%濃度DBS溶液10リットルで洗浄し、さらにイオン交換水0.2立米を流し再洗浄した。
実施例1同様に乾燥、外添、プリント試験を実施したところ、OPC感光体にフィルミングはなく、プリント物にも画像不良はなかった。
(目標例)
実施例1で確保した上流側ケーキ層の一部を実施例1同様に乾燥、外添、プリント試験を実施したところ、OPC感光体にフィルミングはなく、プリント物にも画像不良はなかった。 実施例1、実施例2、比較例1でプリント試験を行った下流側ケーキ層には採取時点、再洗浄前の状態では、上流側より異物が多く含まれていることを示唆する。
<下流層の回収>
実施例1で調達したトナー粒子分散液を用い、実施例1と同様に洗浄し、実施例1と同様に下流層を回収した。イオン交換水のシャワー水0.5立方メートルを流したところで終了とした。KETT固形分質量よりこの0.5立方メートル中に約16Kgのトナー粒子が分散していた。
実施例1で調達したトナー粒子分散液1.4立方メートルに この下流層回収液0.5立方メートルを混合した。この混合液を実施例1同様に遠心脱水式洗浄機に仕込みケーキ層を形成し、洗浄し、上流側ケーキ層を回収した。実施例1との違いはトナー粒子分散液に約1割の1回洗浄した下流層が混じっていて、ケーキ層が約1割ほど厚くなっていることである。
この回収した上流側ケーキ層を目標例同様に乾燥、外添、プリント試験を実施したところ、OPC感光体にフィルミングはなく、プリント物にも画像不良はなかった。
(実施例4)
実施例1と同様にトナー粒子分散液を調達した。
このトナー粒子分散液を用い、上流側ケーキ層をかき取るブレードのろ布との距離を約2cmに設定した以外は同様に洗浄し、上流側ケーキ層をかき取り、厚さ約2cmの下流側ケーキ層は残した。
<準備 洗浄2サイクル目、3サイクル目>
厚さ約2cmの下流側ケーキ層の上にトナー粒子分散液1.0立方メートルを仕込み、
洗浄1サイクル目同様に洗浄と上流側ケーキ層のかき取りを2回繰り返した。
残った下流側ケーキ層は3回洗浄されたことになる一方で上流側から3回分の不要成分が移動して来ている。
実施例3と同様に下流層を回収した。イオン交換水のシャワー水0.5立方メートルを流したところで終了とした。KETT固形分質量よりこの0.5立方メートル中に約28Kgのトナー粒子が分散していた。
<分散液と下流層回収液の混合、洗浄>
トナー粒子分散液1.3立方メートルに この下流層回収液0.5立方メートルを混合した。この混合液を洗浄1サイクル目同様に遠心脱水式洗浄機に仕込みケーキ層を形成し、洗浄し、下流側約2cm厚を残し、上流側ケーキ層を回収した。
この回収した上流側ケーキ層を目標例同様に乾燥、外添、プリント試験を実施したところ、OPC感光体にフィルミングはなく、プリント物にも画像不良はなかった。
(比較例2)
実施例4の下流層回収作業に続き、残った下流層5Kgをヘラではき取り、これを30リットルのイオン交換水に再分散させた。
<トナー製造、評価>
実施例1同様に乾燥、外添、プリント試験を実施したところ、OPC感光体にフィルミングが観察された。プリント物にも点状画像不良が発生した。
<再洗浄>
比較例2で調達した下流層再分散液の一部を小型遠心脱水機(H−130G型)に流し、乾燥質量約2Kg強の相当のケーキ層が形成させた。さらにイオン交換水0.2立米を流し再洗浄した。
実施例1同様に乾燥、外添、プリント試験を実施したところ、OPC感光体にフィルミングが少し観察されたが、プリント物には画像不良は見られなかった。
質を確保できる。また、そのトナーを作るに当たり、過剰な洗浄液量や洗浄時間、エネルギーを必要とせず、適量の液、時間、エネルギーで製造できる。従って、本発明は産業上の利用可能性が極めて高い。
2;ケーキ層
3:濾布
4:回転円筒
5:脱水洗浄済み水
6:掻き落としブレード
7:製品回収
Claims (7)
- 水系媒体中にトナー粒子を含有する分散液から、トナー粒子のケーキ層を形成し、洗浄液を該ケーキ層に通液し洗浄後に固液分離をする静電荷像現像用トナーの製造方法において、
洗浄液を通液した下流側の部分のケーキ層を剥がし回収し、
更に該回収した下流側ケーキ層と洗浄前のトナー粉体と混合した後、
該混合物を洗浄することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。 - 固液分離を遠心脱水により行うことを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 該トナー粒子を含有する分散液が、トナー粒子を重合法又はケミカルミリング法により製造したものであることを特徴とする請求項1又2に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 重合後に小さな粒子を凝集一体化させることによりトナー粒子を製造することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 該トナー粒子がパラフィンワックスを含有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 洗浄対象のトナー粒子分散液が界面活性剤を0.05〜3.0質量%含有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 洗浄液を通液後に、上流側ケーキ層は物理的に除去し、残った下流側ケーキ層を再度洗浄することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
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