JP6024137B2 - イージーピール蓋材および該蓋材を用いた包装容器 - Google Patents

イージーピール蓋材および該蓋材を用いた包装容器 Download PDF

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Description

本発明は、熱湯を注いで調理するカップラーメン用などの、アルミニウム箔を積層していない、開蓋が容易であって、熱湯から発生する蒸気の影響を受け難いイージーピール(剥がし易い)蓋材および該蓋材を用いた包装容器に関する。
従来から、熱湯を注いで調理するカップラーメン用などの容器にシールされる蓋材としては多くの場合にアルミニウム箔を積層したイージーピール蓋材が用いられている。
蓋を完全にピールして容器から除去せずに、一部分をピール開封してたとえばお湯を注入する使用方法を想定した商品の蓋は、部分開封時に蓋の開封部分が反った状態を保ってお湯を注ぎ易くなることが必要で、この場合蓋にアルミニウム箔を積層することによって、開封時のデッドホールド性(反発力による戻りを抑制する性質)が確保されていることが通常であった。
カップ入り即席麺の蓋の場合は、お湯入れ調理を行なうので、蓋の一部分をピール開封して容器に熱湯を注ぐことで調理を行なう。
すなわち、ユーザは喫食時に、開封用プルタブを持ち上げて蓋を一部開放し、湯を容器本体に注入する。
その後、その開封用プルタブを閉じて容器本体の縁に折り曲げるように係止し、湯の加熱による湯戻し等の調理を行う。そして加熱調理等に必要な一定時間が経過した後、開封用プルタブを再び引き上げて、蓋を容器本体から分離させることで、喫食が可能になる。
この際に開封した状態の蓋の反りが不十分または反った状態を保てないと、蓋が元の状態に戻ってしまい、熱湯調理時のやけど等の事故につながることは容易に想定される。
実際にアルミニウム箔を積層していない蓋が種々検討されているが、熱湯を注ぐ作業は非常にやりにくかった。
図3には蓋材のデッドホールド性を模式的に示した。図3の上段の図は、容器本体(40)の開口部周縁に形成されたフランジ(42)の上面にシールされた蓋材(41)をプルタブ(43)を引っ張って上方に持ち上げて図の左側の開口部を開けた状態の断面を示している。
蓋材にデッドホールド性がある場合には開けられた蓋材(41)は持ち上げる作業を終了した後に力を加えることを止めても元の状態には戻らず、容器本体(40)の開口部は開口した状態を保ち、内部にお湯を注ぐ作業を安全に行うことが出来る。
図示しないが蓋材(41)のプルタブ(43)を容器本体のフランジ(42)に引っ掛けて元に戻らない状態をより安定させることも可能である。
また、お湯を注いでから再封する動作を行なったときも、蓋材は反発力によって戻ることなく、調理に要する一定時間が経過するまで安心して放置することが出来る。
これに対して蓋材にデッドホールド性がない場合には、図3の上段の図の状態で蓋材(41)から手を離すと蓋材(41)は折れ曲がった状態(41’)から反発力によって元の状態に戻ってしまい、図3の下段の図のように容器本体(40)の開口部を元のように塞いでしまうことになる。
熱湯から発生する蒸気の影響を受けてこの戻りはさらに促進される。この場合には容器内部にお湯を注ぐ作業は蓋材を手で押さえた状態で手早く行なわなければならず危険でやりにくい作業となってしまう。
デッドホールド性を確保するために蓋材の構成としてアルミニウム箔を積層することは容易で確実な方法ではあるが、廃棄時の処理、処分が複雑になることや内容物中への異物の混入を発見するための金属探知機の使用が出来ないこと、さらには電子レンジでの調理も出来ないこと等の問題点がありアルミニウム箔を用いない構成でのデッドホールド性の確保が課題であった。
アルミニウム箔を用いない蓋材の代表的な構成としては、表面に美麗な印刷をした遮光性がある紙材料層と、ポリエステル、延伸ナイロン、セラミック蒸着付の延伸ポリプロピレンなどの、強度とガスバリア性とが優れた樹脂フィルム層と、エチレン-メタアクリル酸共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-ポリブテンブレンド樹脂、通常のホットメルトなどの、熱融着した後に剥がすことができるイージーピール層とを、接着剤層を介するなどして適宜に積層して成る、つまみ付のイージーピール蓋材が、発泡スチロール製などのカップ容器に被せて熱融着して、一般に用いられている。
特許文献1には熱湯を注いで調理するカップラーメン用などの、アルミニウム箔を積層していない、従来と同様に開蓋が容易であって、熱湯を注ぐ時に、カップ容器が閉蓋して熱湯を注ぎ難いなどの問題が少ない、また3〜5分間放置して調理する時に、カップ容器が開蓋して充分に調理することが難しいなどの問題が少ない、熱湯から発生する蒸気の影響を受け難いイージーピール蓋材として以下のような蓋材が提案されている。
熱湯を注いで調理するカップラーメン用などの、紙材料層と樹脂フィルム層とイージーピール層とを積層して成る、つまみ付のイージーピール蓋材において、蓋材の中央部分の紙材料層に、開蓋方向に直交する1列又は2列以上の紙材料層を貫通した破線を設けたイージーピール蓋材が提案されている。
アルミニウム箔を有しない蓋にデッドホールド性を付与する方法として、上記のようにピール方向に対して直交する方向に紙材料層を貫通した破線を設ける方法は、開封時に蓋が折れ曲がった状態を保持する技術としては有用であるが、蓋の端から端まで直線状に破線を設ける方法では、蓋の製造工程や充填時の生産ライン上での不都合が生じることが予想される。
すなわち、枚葉状態の蓋(容器にシールする前にあらかじめ蓋の形に抜き加工された蓋)に端から端までの直線カットを施すと、シール前にカット部分を起点として蓋が折れ曲がってしまうというトラブルが起き易い。
図4には、前述の従来の蓋材の枚葉状態の折れ曲がりの説明のための図を示してある。図の左側は枚葉状態の蓋材(41)をその剥離方向に直交する直線カット(10)を施して打ち抜いた状態を、右側は工程中でかかる力によって直線カットに沿って折れ曲がってしまった状態を示している。
このカットをハーフカットではなくミシン目状の加工にした場合は上記の蓋の折れ曲がりは改善されるが、デッドホールド性が劣ってしまう結果となる。
特開2002−46763号公報
本発明は、上記問題点を解決しようとするもので、熱湯を注いで調理するカップラーメン用などの蓋材であって、充填時に枚葉供給されて容器にシールされ、開封時にピールされる、アルミニウム箔を積層していなくとも、熱湯を注ぐ時に、カップ容器が閉蓋して熱
湯を注ぎ難いなどの問題が少ない、かつ、蓋材が折れて不具合が起こることのない、イージーピール蓋材を提供することを課題としている。
そこで本発明者は、開封方向に対して直交する方向に、容器外面となる蓋材の表面から入れるハーフカット加工の形状を直線状から曲線状とすることで、開封時に蓋が折れ曲がった状態(反った状態)を保持することができ、元の状態に戻りにくく、かつ蓋材を枚葉で製造、供給する際に蓋材が折れて不具合が起こることのない蓋材とすることが出来ることを見出し本発明を完成した。
上記の課題を解決するための、本発明の請求項1に係る発明は、
容器本体の開口部外縁に熱溶着して封止するイージーピール層と表面シートとからなる蓋材であって、
蓋材の中央部の開封方向に対して直交する方向に一列または複数列の非直線状のハーフカット加工を有しており、
前記表面シートがアルミニウム箔以外の紙またはプラスチックフィルムの単体または積層体からなり、
非直線状の前記ハーフカット加工の一列が波線、四角の折れ線、又は三角の折れ線の形状を有していると共に、その振幅が1mmから3mmの範囲であることを特徴とするイージーピール蓋材である。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載した蓋材を備えることを特徴とする包装容器である。
請求項1に係る本発明のイージーピール蓋材は、容器本体の開口部外縁に熱溶着して封止するイージーピール層と表面シートとからなる蓋材であって、蓋材の中央部の開封方向に対して直交する方向に一列または複数列の非直線状のハーフカット加工を施してあることによって、アルミニウム箔によるデッドホールド効果がなくても開封時にハーフカット部分で蓋を折り曲げた状態で仮固定でき、容器内部へのお湯等の注入が安全に行なえるようになった。
特に、加工するハーフカットの形状を、直線ではなく、非直線状とすることによって、蓋材を枚葉で製造してから内容物充填時に供給するまでの間に蓋材がハーフカットの部分で折れ曲がることのないようにすることが出来る。
また、このイージーピール蓋材は、前記表面シートが層構成中にアルミニウム箔を含まないことによって、廃棄時の処理、処分が簡単になり内容物中への金属の混入を発見するための金属探知機の使用が可能になり、さらには電子レンジでの調理もできるような状態での、アルミニウム箔を用いない方法でのデッドホールド性の確保に成功した。
さらに、このイージーピール蓋材は、曲線や折れ線状の非直線状のハーフカット加工の一列の幅が1mmから3mmの範囲であることによって、開封時のデッドホールド性の確保と製造時の蓋材の折れ曲がり防止という効果を確実にすることが出来る。前記一列の幅とは曲線や折れ線状の非直線状ハーフカットにおける振幅の幅を表す。すなわち、ハーフカット加工の一列の幅が1mm未満であると製造時に蓋材がハーフカット部分で折れ曲がり易くなり、ハーフカット加工の一列の幅が3mmを超えると開封時に蓋材がハーフカットのラインに沿って折れ曲がり開口部を維持することが難しくなってしまう。
このようにして本発明のイージーピール蓋材によれば、アルミニウム箔を使用しなくてもデッドホールド性を有する蓋材であって、枚葉の状態でも製造と充填の際に蓋が折れ曲がりにくく作業性の良好な蓋材とすることが出来る。
本発明の蓋材の例を上面から見た時の概観図である。 本発明の蓋材のX−X’線でのハーフカットの深さ位置を示す断面略図である。(a)は容器含む断面(ハーフカット加工表面から)、(b)はハーフカット加工(層の中間)、(c)はハーフカット加工(裏面から)をそれぞれ示す。 従来の蓋材のデッドホールド性の説明図である。 従来の蓋材の枚葉状態の折れ曲がりの説明図である。 本発明のイージーピール蓋材の例のX−X’線での断面略図である。 本発明のイージーピール蓋材の例の上面略図である。
本発明に係るイージーピール蓋材の実施形態の一例について図1、図2を援用して説明する。
本発明のイージーピール蓋材(41)は、容器本体(40)の開口部フランジ(42)外縁に熱溶着して封止する、イージーピール層(52)と表面シート(51)とからなる蓋材である。
蓋材の中央部の開封方向に対して直交する方向に一列または複数列の非直線状のハーフカット加工を施してある。
非直線状のハーフカット加工のいくつかの形状例を図1に示した。
図1は容器本体のフランジ(42)にシールされたイージーピール蓋材(41)を上面から見た模式図である。
図1(a)はハーフカット加工(10)の形状が一列の波線の場合の例であり、開封時の剥離は図の下側のプルタブ(43)を把持して上側にむけて行なう。また、一列の波線の幅を(A)で示した。
図1(b)は2列の波線の例を、図1(c)は四角の折れ線の例を、図1(d)は三角の折れ線の例をそれぞれ示した。
これらの例ではハーフカット加工は蓋材の端部まで行なわれているが、必要なデッドホールド性が得られる範囲であれば必ずしも端部までの加工は必要なく、蓋材の中央部のみでもよい。
本発明のイージーピール蓋材を構成する表面シートはアルミニウム箔以外の紙またはプラスチックフィルムの単体または積層体からなる。
図2(a)には容器を含む蓋材の断面(ハーフカット加工が表面シートの表面から途中まで施されている場合)の一例を示した。断面の位置は図1のX−X’線である。
容器本体(40)のフランジ(42)にシールされたプルタブ(43)を備えたイージーピール蓋材(41)は表面シート(51)とイージーピール層(52)とから構成されており、表面シートの表面(図の上側)から表面シートの内部までの深さでハーフカット加工(10)が刻設されている。
このハーフカット(10)の深さ方向の位置と寸法の他の例を図2(b)と図2(c)に示した。
図2(b)は表面シート(51)とイージーピール層(52)の中間に加工した場合、
図2(c)は裏面から加工して表面シートの途中で止めた場合の断面略図である。
ハーフカット(10)の深さ方向の位置と寸法は特に限定されない。上記のいずれでもよく、いくつかの組み合わせでもよい。
本発明のイージーピール蓋材は、図1および図6に示したハーフカット加工の一列の幅(A)が1mmから3mmの範囲であるイージーピール蓋材である。
図1(a)にハーフカット加工の一列の幅(A)の例を示したが、一列の幅は他の形状でも同様に開封方向に直交する方向での加工パターンの繰り返し幅を意味する。
図5には本発明のイージーピール蓋材の一例のX−X’線での断面略図を、図6には本発明のイージーピール蓋材の一例の上面略図をそれぞれ示した。
開封開始部のイージーピール蓋材(41)をそのプルタブ(43)から上方に引っ張り、ハーフカット(10)の位置まで剥離した後、容器本体(40)の開口部からお湯を注入して仮封止して、所定時間経過の後に蓋材全体を除去することで喫食の準備を完了することが出来る。
このときに、開封方向に直交するハーフカット(10)の形状によって開封のし易さと開封状態が異なり、本発明のイージーピール蓋材(41)のように単数または複数の曲線または折れ線状のハーフカット形状が、中折れや剥離時の不具合がすくなく容易に開封することに向いており、開封途中での蓋材の保持角度の戻りによる熱湯注入の失敗も少ない結果となる。
図1または図6に示したような形状のイージーピール蓋材によれば以上のように課題となっている問題は解決あるいは軽減されるがハーフカット(10)の形状の特徴によってその効果は異なってくる。
図6に示したハーフカットの幅(A)が小さい場合にはハーフカットの形状がより直線に近づき製造時や供給時に枚葉切断した後の中折れがし易くなってしまう。
この幅(A)が大きくなると中折れはよりしにくくなるが、剥離のための力がより多く必要となるだけではなく蓋材の紙剥けや意図しない破断も起こりやすくなる。
次に、本実施形態に係る蓋材(41)を使用した容器の使用方法について図2、図3を参考に説明する。
容器本体(40)に即席ラーメン等の内容物を収納し、容器本体(40)のフランジ(42)にイージーピール蓋材(41)を熱シールする。
開封時には、まず開封開始部のプルタブ(43)を持ち、上方に引き上げて直交するハーフカット(10)の位置まで剥離して開封側に折り開口部を形成する。
このとき必要であれば容器本体(40)の反対側のフランジ(42)にプルタブ(43)を引っ掛けて戻りによる開口部の閉鎖を防いでもよい。
その後は既述のように容器本体(40)の開口部からお湯を注入して仮封止して、所定時間経過の後に蓋材全体を除去することで喫食の準備を完了する。
本発明のイージーピール蓋材の最も一般的な層構成としては、たとえば図5に示したように、表面シート(51)として上から順に表面フィルム(21)/紙(22)/ガスバリア層(23)、イージーピール層(52)という構成が挙げられる。
これらの層構成の各層の積層は特に図示しないが、公知の方法、たとえばドライラミネートや押し出しラミネート等の方法で行うことが出来る。
本発明のイージーピール蓋材の表面シート(51)に用いる表面フィルム(21)としては、必要な保護性能と透明性を有するプラスチックフィルムから加工方法に応じて選択することが可能である。
例えば、厚みが10μmから30μm程度の二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)フィルム、二軸延伸PPフィルム(OPP)、二軸延伸ナイロン(O−Ny)フィルム等が用いられる。
本発明のイージーピール蓋材に用いる紙(22)としては、坪量75g/m 〜130g/m程度の片面アート紙や片面コート紙、上質紙等が使用される。
また紙の表面には通常、最終商品として必要な硝化綿やウレタン系インキによる絵柄印刷(24)、(25)や、ウレタン系の白インキと黒インキによる遮光印刷(26)等が施される。
本発明のイージーピール蓋材に用いるガスバリア層(23)としては、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム、ガスバリア性ナイロンフィルム、ガスバリア性ポリエチレンテレフタレートフィルム等のガスバリア性フィルムや、PETフィルム等に酸化アルミニウムや酸化珪素等の無機酸化物を蒸着させた無機酸化物蒸着フィルム、あるいは、ポリ塩化ビニリデンコーティング、水溶性樹脂と無機層状化合物を含有する被膜や金属アルコキシドあるいはその加水分解物とイソシアネート化合物を反応させた被膜からなる樹脂層などのガスバリアコーティング層を用いることができる。
シーラント層としてのイージーピール層(52)としては、ポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体、プロピレン・αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等が使用される。
本発明のイージーピール蓋材に用いる積層体を構成する層として、必要な機械的強度や内容物保護性を確保するためにさらに中間層を設けることも可能である。
各層の積層は、たとえばドライラミネートや押し出しラミネート等の方法で行うことが出来る。
これらの公知の接着方法に用いる接着剤や接着性樹脂はたとえばドライラミネート法の場合には二液ウレタン系接着剤が代表的であり、押し出しラミネート法の場合はポリオレフィン系の接着性樹脂が広く用いられている。
ポリオレフィン系の接着性樹脂としてはたとえば、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリオレフィン系エラストマー等のポリオレフィン系樹脂が用いられる。
これらの各層の接着に際して、接着性を向上させるための各種の表面処理を適用することも可能である。
たとえば、コロナ放電処理、プラズマ処理等の電気的表面改質やイソシアネート化合物によるアンカーコート等の化学的表面改質等の公知の表面処理を、接着剤や接着性樹脂の適用面に施すことによって各層間の接着強度を向上安定化することが出来る。
次に、積層体の加工方法を説明する。
本発明のイージーピール蓋材に用いる積層体の構成要素として、まず図5に示すように、あらかじめ容器本体(40)との熱溶着に必要な低温接着性を有する紙カップ用イージーピールシーラントフィルム(52)をガスバリア層(23)にウレタン系接着剤を介して貼り合せる。
別に、巻取状の紙(22)にグラビア印刷法にて表裏同一工程で、表面側に絵柄印刷(24)を施した後ウレタン系接着剤層を介してドライラミネート法により表面フィルム(21)を貼り合せ、裏面側に遮光インキ(26)を印刷することにより作製された表面シート(51)を、上記のイージーピール層(52)とポリエチレン樹脂(図示せず)からなる接着剤層によりエクストルーダーを用いてラミネートすることにより積層材を作製する。
続いて、このラミネートされた巻取状の積層材を枚葉状に大断ちした後、図5、図6の形状の表面シートを貫通するハ−フカット加工(10)を行い(巻取状にてハーフカット加工する場合もある)、ハーフカット完了後、小断ち・抜き加工を経て本発明のイージーピール蓋材(41)を作製する(ハーフカット加工時に同時に小断ち・抜き加工を行う場合もある)。
そして、このイージーピール蓋材をあらかじめ成型された発泡スチロール、スチロール、ポリプロピレン等からなる容器本体に内容物を充填してからヒートシール法にてシールすることによって本発明のイージーピール蓋材を用いた充填済み容器を作成することが出来る。
以下に本発明のイージーピール蓋材の実施例を挙げる。
<実施例1>
積層体の構成要素として、厚さ45μmのシーラントフィルム(52)を厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(23)にウレタン系接着剤を介して貼り合せることによってイージーピール層を含む積層体を作成した。
別に、表面に硝化綿系およびウレタン系バインダの絵柄インキにより表面に絵柄印刷を施し、ウレタン系バインダの白色および黒色インキにより裏面に遮光印刷を施した、坪量79.1g/mの片アート紙(22)にグラビア印刷法にて表裏同一工程で、表面側にウレタン系接着剤層を介してドライラミネート法により厚さ12μmの延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(21)を貼り合せ、裏面側にイージーピール層を含む前記積層体を貼り合せることによりイージーピール蓋材用の積層体を作成した。
続いて、このラミネートされた巻取状の積層体を枚葉状に大断ちした後、図6の波型形状の表面紙層間に到達する図5に示した深さのハ−フカット加工(10)を3行刻設し、ハーフカット完了後、小断ち、抜き加工を経て、丸型で開封用のプルタブ1箇所を備えた本発明のイージーピール蓋材(41)を作製した。
このときハ−フカット加工(10)の幅(A)は1mmとした。イージーピール蓋材(41)の形状は、直径144mmφ、ハーフカットパターンは半径10mmの円の連続した波型であり、各部の寸法はプルタブ長さ(E)が10mm、プルタブからハーフカットまでの距離(G)が62mm、ハーフカットの列間距離(H)、ハーフカットの列間距離(I)がそれぞれ10mmとした。
そして、このイージーピール蓋材をあらかじめ成型された上部の大きさ144φの丸型紙カップの容器本体に内容物として即席ラーメンを充填してからヒートシール法にてシールすることによって本発明のイージーピール蓋材を用いた充填済み容器を作成した。
<実施例2>
ハ−フカット加工(10)の幅(A)を2mmとした以外は実施例1と同様にして本発明のイージーピール蓋材を用いた充填済み容器を作成した。
<実施例3>
ハ−フカット加工(10)の幅(A)を3mmとした以外は実施例1と同様にして本発明のイージーピール蓋材を用いた充填済み容器を作成した。
<比較例1>
ハ−フカット加工(10)の幅(A)を0.5mmとした以外は実施例1と同様にして本発明のイージーピール蓋材を用いた充填済み容器を作成した。
<比較例2>
ハ−フカット加工(10)の幅(A)を4mmとした以外は実施例1と同様にして本発明のイージーピール蓋材を用いた充填済み容器を作成した。
<比較例3>
ハ−フカット加工(10)の幅(A)を5mmとした以外は実施例1と同様にして本発明のイージーピール蓋材を用いた充填済み容器を作成した。
<比較例4>
ハ−フカット加工(10)の形状を直線とした以外は実施例1と同様にして本発明のイージーピール蓋材を用いた充填済み容器を作成した。
実施例1〜3および比較例1〜4において作成した充填済み容器を用いて、それぞれの蓋材の表面シートを貫通するハーフカットの形状による開封時の取り扱いのし易さについて比較評価をおこなった。
評価項目としては、枚葉状態での折れ曲がりとピール時の折れ曲がりの2点とし、それぞれ問題なしを○、問題ありを×、やや問題ありを△とした。結果は表1に示した。
Figure 0006024137
この評価結果からみると、表面紙層間に到達する深さの幅1mmから3mmの波型のハ−フカット加工を3本施した実施例1から実施例3の本発明のイージーピール蓋材を用いた充填済み容器においては、枚葉状態での折れ曲がりがなく、ピール時の折れ曲がりについても蓋の反りが直線状のハーフカット加工を施した場合と同等の反りがある容器とすることが出来た。
幅0.5mmの波型のハ−フカット加工を3本施した比較例1のイージーピール蓋材を用いた充填済み容器においては、ピール時の折れ曲がりに関しては直線状のハーフカット加工を施した場合と同様に良好であったが、枚葉状態で折れてしまうという問題点が残った。直線状のハーフカット加工を3本施した比較例4の充填済み容器においてもほぼ同様であった。
幅4mmから5mmの波型のハ−フカット加工を3本施した比較例2と比較例3のイージーピール蓋材を用いた充填済み容器においては、枚葉状態の折れ曲がりに関しては直線状のハーフカット加工を施した場合と同様に良好であったが、ピール時の折れ曲がりが少なく蓋の反りが不十分であるという問題点が残った。
このようにして本発明のイージーピール蓋材によれば、熱湯を注いで調理するカップラーメン用などの蓋材であって、アルミニウム箔を使用しなくてもデッドホールド性を有し、熱湯を注ぐ時に、カップ容器が閉蓋して熱湯を注ぎ難いなどの問題が少ない、しかも枚葉で供給する状態でも製造と充填の際に蓋が折れ曲がりにくく作業性の良好な蓋材とすることが出来た。
本発明のイージーピール蓋材は充填時に枚葉供給されて容器にシールされ、開封時にピールされる蓋で層構成中にアルミニウム箔を用いることが出来ない用途の蓋材として即席ラーメン以外の分野でも広く適用できる。
10…ハーフカット
21…表面フィルム
22…紙
24…絵柄インキ
23…ガスバリア層
25…絵柄インキ
26…遮光インキ
40…容器本体
41…蓋材
42…フランジ
43…プルタブ
51…表面シート
52…イージーピール層(シーラント層)
A…ハーフカット加工の幅
E…プルタブ長さ
φ…蓋直径
G…プルタブからハーフカットまでの距離
H…ハーフカットの列間距離
I…ハーフカットの列間距離

Claims (2)

  1. 容器本体の開口部外縁に熱溶着して封止するイージーピール層と表面シートとからなる蓋材であって、
    蓋材の中央部の開封方向に対して直交する方向に一列または複数列の非直線状のハーフカット加工を有しており、
    前記表面シートがアルミニウム箔以外の紙またはプラスチックフィルムの単体または積層体からなり、
    非直線状の前記ハーフカット加工の一列が波線、四角の折れ線、又は三角の折れ線の形状を有していると共に、その振幅が1mmから3mmの範囲であることを特徴とするイージーピール蓋材。
  2. 請求項1に記載した蓋材を備えることを特徴とする包装容器。
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