JP2006137490A - インスタント食品用容器 - Google Patents

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洋 片山
Kenichi Ishii
健一 石井
Eiichi Kai
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Abstract

【課題】 デッドホールド性、遮光性及びガスバリア性を兼ね備えたアルミレスの蓋材を備えたインスタント食品用容器を提供する。
【解決手段】 上面に開口を有する容器本体90と、開口の周縁部にヒートシールされて該開口を塞ぐ蓋材50とを備え、蓋材50のタブ50qを所定の開口方向へめくり上げることにより、開口を部分的に露出させるインスタント食品用容器であって、蓋材50は、無延伸フィルム層1を含む上部層と、最下層にシーラントフィルム層8を有する下部層とを積層した構造であり、かつ、開口の周縁部の2箇所を略結ぶようにシーラントフィルム層8から裏ハーフカット10が形成されており、かつ、上部層と下部層との間に剥離ニス31がベタ塗りされた領域である弱接着領域51が裏ハーフカット10を跨いで形成されており、かつ、弱接着領域よりも開口方向側には、上部層と下部層との間に剥離ニス31が網点状に配置された領域である中接着領域52が所定幅で形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インスタント食品用の容器に関する。
インスタント食品用の容器は、乾燥めんなどを収容した状態で、開口部が蓋材によって塞がれる。
インスタント食品は、蓋材を一部剥離して湯を注入し、再び蓋を閉めて所定時間経過させることで食することができる状態となる。このため、インスタント食品用の容器の蓋材には、湯を注入する間開口状態を維持する性質(デッドホールド性)が求められる。
この性質を実現するため、通常は、蓋材にはアルミ箔層を含む積層構造の材料を用が用いられる。
近年、環境問題からリサイクル化や廃棄物の分別化が推進されており、インスタント食品用の容器の蓋材についてもアルミレス化が要求されている。
このような問題を解決することを目的とした従来技術としては、特許文献1に開示される「包装容器」がある。
特開2002−104515号公報
しかし、インスタント食品用の蓋材には、この他にも、収納している食品の劣化を防ぐための遮光性や食品の臭いの漏洩を防ぐためのガスバリア性などが要求される。
上記特許文献1に開示される発明は、遮光層を備えることにより遮光性は有するものの、蓋材にハーフカットを形成することによってプラスチック基材層が分断され、ガスバリア性が損なわれてしまう。
すなわち、特許文献1に開示される発明は、アルミを用いること無くデッドホールド性を向上させることはできるが、ガスバリア性を持たせることができないため、インスタント食品用容器としては不適当である。
このように、従来は、デッドホールド性、遮光性及びガスバリア性を兼ね備えたアルミレスの蓋材を備えたインスタント食品用の容器は提供されていなかった。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、デッドホールド性、遮光性及びガスバリア性を兼ね備えたアルミレスの蓋材を備えたインスタント食品用容器を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、上面に開口を有する容器本体と、開口の周縁部にヒートシールされて該開口を塞ぐ蓋材とを備え、蓋材のヒートシールされている部分の所定の箇所を所定の開口方向へめくり上げることにより、開口を部分的に露出させるインスタント食品用容器であって、蓋材は、無延伸フィルム層を含む上部層と、最下層にシーラントフィルム層を有する下部層とを積層した構造であり、かつ、開口の周縁部の2箇所を略結ぶようにシーラントフィルム層から裏ハーフカットが形成されており、かつ、上部層と下部層との間に剥離ニスがベタ塗りされた領域である弱接着領域が裏ハーフカットを跨いで形成されており、かつ、弱接着領域よりも開口方向側には、上部層と下部層との間に剥離ニスが網点状に配置された領域である中接着領域が所定幅で形成されていることを特徴とするインスタント食品用容器を提供するものである。
上記の構成においては、中接着領域と、それよりも開口方向側に位置し剥離ニスが配置されていない領域との境界線は、蓋材の重心点よりも開口方向側に存在することが好ましい。
また、上記のいずれの構成においても、無延伸フィルム層は、ポリエステル樹脂で形成されていることが好ましい。また、下部層は、ガスバリア層を有し、裏ハーフカットは該ガスバリア層を貫通していないことが好ましい。
また、上記のいずれの構成においても、中接着領域は、剥離ニスの占有率が異なる複数の領域が、剥離ニスの占有率が高い順に開口方向に沿って配列されていることが好ましい。また、中接着領域と強接着領域との境界には、開口方向を凹とする弧状の表ハーフカットが少なくとも一つ形成されていることが好ましい。また、中接着領域には、開口方向を凸とする弧状の表ハーフカットが弱接着領域との境界部近傍に少なくとも一つ形成されていることが好ましい。また、弱接着領域と中接着領域との境界は非直線状で、これらが入り組んだ混在領域が存在し、該混在領域においては開口方向に向かって中接着領域の占める割合が連続的に増加することが好ましく、これに加えて、弱接着領域と中接着領域との境界が、屈曲又は湾曲線状であることがより好ましい。
本発明によれば、デッドホールド性、遮光性及びガスバリア性を兼ね備えたアルミレスの蓋材を備えたインスタント食品用の容器を提供できる。
〔積層構造材料の構成〕
図1に、本発明においてインスタント食品用容器の蓋材に用いる積層構造材料の構成を示す。
蓋材は、表層側(容器外側)から順に、無延伸フィルム層1、コート紙2、PET(PolyEthylene Terephthalate)層3、PE(PolyEthylene)層4、PEフィルム層5、一軸延伸PETフィルム層6、遮光印刷層7、シーラントフィルム層8が積層された積層材料を用いて構成される。図中に示す各層の厚みは一例であって、これらの寸法に限定されることはない。なお、以下の説明においては、容器外側となる方向を上、容器内側となる方向を下と定義する。
無延伸フィルム層1は、無延伸フィルムを用いて形成した基材層である。従来構造の蓋材では、伸び縮みが少ない、印刷適正が良好である、透明性があるなどの理由から二軸延伸フィルムが基材として用いられていたが、二軸延伸フィルムは剛性(復原力)が強く、デッドホールド性がない。このため、本発明においては、蓋材にデッドホールド性をもたせるために無延伸フィルムを基材として用いる。なお、無延伸フィルムの材質としては、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂などが適用可能であるが、耐熱性を考慮した場合には、ポリエステル樹脂が最も好ましい。具体的には、PET、PETG、PBTなどがあげられる。
コート紙2は、コート面2aを表層(容器外)側に向けて積層される。最表層に位置する無延伸フィルムは寸法安定性に劣るため、印刷性に乏しい。よって、本発明においては、無延伸フィルム層1の下層であるコート紙2に絵柄21を印刷する。
PET層3は、剥離ニスがコート紙に染み込んで剥離性能が損なわれることを防止するための層である。PET層3の下側には部分的に剥離ニス31が塗布される。なお、剥離ニス31が塗布される領域には、「弱接着領域」と「中接着領域」との二種類がある。弱接着領域は、PET層3に剥離ニス31がベタ塗りされた領域であり、PET層3とPE層4との接合強度は、シーラント層8と容器本体90とのヒートシールの接着強度よりも弱い。中接着領域は、PET層3に剥離ニス31が網点状に配置された領域であり、PET層3とPE層4との接合強度は、弱接着層よりは強いものの、シーラント層8と容器本体90とのヒートシールの接着強度よりは弱い。弱接着領域及び中接着領域の具体的な位置は、後段の実施形態で説明する。
PE層4は、PET層3とPEフィルム層5とを接着(押し出しラミネート)するための層である。
PEフィルム層5は、押し出しラミネートの際の接着強度を向上させるための層である。すなわち、PEフィルム層5が存在しない場合、PE層4と一軸延伸PETフィルム層6とが当接する層構造となるが、この場合には異種の樹脂であるPEとPETとが当接することとなるため、接着強度が低下してしまう。PEフィルム層5を設けることにより、押し出しラミネートの際には同種の樹脂の層同士が当接することとなるため、接着強度が向上する。
一軸延伸PETフィルム層6は、蓋材にガスバリア性を付与するための層である。
遮光印刷層7は、蓋材に遮光性を付与するための層であり、少なくとも一つの不透明色を一軸延伸PETフィルム層7の裏面(容器内側)に印刷することによって形成される。なお、白/グレー/白のように、2以上の不透明色を重ねて印刷しても良い。
シーラント層8は、蓋材を容器本体に接着(ヒートシール)するための層であり、従来の蓋材と同じ材質のものを適用できる。
蓋材の材料となる積層構造材料の製造方法について説明する。積層構造材料は、無延伸フィルム層1、コート紙2及びPET層3からなる上部層とPEフィルム層5、一軸延伸PETフィルム層6、遮光印刷層7及びシーラントフィルム層8からなる下部層とに大別され、これらをPEの押し出しラミネートによって接着して形成される。
まず、上部層の製造手順について説明する。コート紙2とPET層3とをドライラミネートで接着する。次に、ラミネート済みのコート紙2のコート面2aに絵柄21を、PET層3に剥離ニス31を同時に印刷し、これと無延伸フィルム層1とをドライラミネートで接着することによって上部層が完成する。
次に下部層の製造手順について説明する。まず、一軸延伸PETフィルム層6に遮光印刷層7を印刷する。次に、遮光印刷層7を印刷済みの一軸延伸PETフィルム層6とPEフィルム層5とをドライラミネートで接着する。さらに、ドライラミネート済みのPE層5及び一軸延伸PETフィルム層6の遮光印刷層7の面に、シーラントフィルム層8をドライラミネートで接着することによって下部層が完成する。
このようにして製造した上部層と下部層との間にPEを流し込みながらラミネートして、上部層と下部層とを接着する。上部層と下部層との間に流し込んだPEがPE層4を形成し、積層構造材料が完成する。
次に、上記積層構造材料に形成するハーフカットについて説明する。本発明において、蓋材を構成する積層構造材料に形成するハーフカットには、「表ハーフカット」及び「裏ハーフカット」の二種類が存在する。
図1に示すように、表ハーフカット10は、最上層である無延伸フィルム層1からPE層4の略中央にいたるハーフカットである。また、裏ハーフカット11は、最下層であるシーラントフィルム層8から一軸延伸PETフィルム層6の略中央にいたるハーフカットである。
上記積層構造材料に表ハーフカット10を形成した場合には、一軸延伸PETフィルム層6が、裏ハーフカット11を形成した場合には、PET層3がそれぞれ無傷で残るため、どちらのハーフカットを形成しても蓋材のガスバリア性は損なわれない。また、二種類のハーフカットを形成しても、一軸延伸PETフィルムは貫通しておらず、ガスバリア性は損なわれない。
以下、上記積層構造材料を用いた本発明の好適な実施の形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
本発明を好適に実施した第1の実施形態について説明する。
図2に、本実施形態にかかるインスタント食品用容器の蓋材50を示す。蓋材50は、その周縁部が容器本体90にヒートシールされている。蓋材50の周縁部には、タブ50qが設けられている。また、蓋材50の周縁部でタブ50qを挟む2箇所を連結するように、裏ハーフカット11aが形成されている。
裏ハーフカット11aを跨いで、弱接着領域51が設けられている。弱接着領域51は、ごく一部分のみが裏ハーフカット11aよりもタブ50q側に張り出しており、大部分はタブ50qとは反対側に位置している。弱接着領域51は、PET層3に剥離ニス31をベタに配置した領域であり、PET層3とPE層4との接着強度は、シーラントフィルム層8と容器本体90との接合強度よりも低い。弱接着領域51よりもタブ50qに遠い側には、中接着領域52が設けられている。中接着領域52は、PET層3に剥離ニス31を網点状に配置した領域であり、PET層3とPE層4との接着強度は、弱接着領域51よりも強いが、シーラントフィルム層8と容器本体90との接合強度よりも低い。当然のことながら中接着領域52でのPET層3とPE層4との接着強度は、剥離ニス31が配置されていない領域(強接着領域)よりも弱い。中接着領域52よりもタブ50qに遠い側は、強接着領域となっている。強接着領域でのPET層3とPE層4との接着強度は、シーラントフィルム層8と容器本体90との接合強度よりも高い。
本実施形態においては、中接着領域51と強接着領域との境界となる線を開口停止線と定義する。なお、開口停止線は蓋材の重心点よりも開口方向側に存在することが好ましい。このようにすれば、図3に示すように、蓋材50に開口を形成した際に、蓋材50の自重によって開口状態が維持されやすくなる。
蓋材50に開口を形成する際の動作について説明する。
タブ50qを保持し、蓋材50を容器本体から遠ざける方向に力を加えると、タブ50qの周縁では蓋材50が容器本体90から剥離する。
蓋材50は、裏ハーフカット11aよりもタブ50q側ではほぼ強接着領域であり、裏ハーフカット11a近傍で弱接着領域51となる。このため、裏ハーフカット11aが形成されている付近まで蓋材50を剥がすと、PET層3とPE層4との接合力は、シーラントフィルム層8と容器本体90との接合強度よりも低下する。よって、裏ハーフカット11aよりもタブ50qから遠い領域では、蓋材50は、PET層3とPE層4との間で、すなわち上部層のみが剥離する。
蓋材50を弱接着領域51と中接着領域52との境界まで剥離させると、PET層3とPE層4との接合力が弱接着領域51よりも増大する。このため、上部層は、PET層3とPE層4との間で剥離される際に、しごかれて引き延ばされ、図4に示すように厚みが減少する。換言すると、中接着領域で剥離させた上部層の厚みt2は、未剥離部分の上部層の厚みt1よりも小さくなる。これにより、上部層の剛性が低下し、デッドホールド性が向上する。なお、このしごきによる厚みの減少は、特に無延伸フィルム層1に影響が現れる。
蓋材50を開口停止線まで剥離させると、PET層3とPE層4との接合力が増大し、これらを引き離すことができなくなるため、蓋材50の剥離はここで停止し、開口の形成が完了する。
開口形成後の蓋材50の開口停止線の近傍の部分は、上部層が剥離されたことで、剥離前よりも厚みが小さくなったことに加えて、更に中接着領域52を形成していた部分の上部層が引き延ばされて厚みが減少しているため、開口状態が維持される。
このように、本実施形態にかかるインスタント食品用容器は、アルミレスでデッドホールド性及び遮光性を備える。しかも、ハーフカットを形成してもガスバリア性が損なわれていない。
なお、蓋材50を剥離させた後に下部層が露出する部分(弱接着領域51及び中接着領域52)は、デッドホールド性の効果が損なわれない程度にその面積を必要最小限に設計した方が美観の点からは好ましい。
〔第2の実施形態〕
本発明を好適に実施した第2の実施形態について説明する。図5に、本実施形態に係るインスタント食品用容器の蓋材50の構造を示す。本実施形態にかかるインスタント食品用容器の蓋材50は、第1の実施形態とほぼ同様の構造であるが、中接着領域52が52a及び52bに分かれている。
中接着領域52aと中接着領域52bとは、共に剥離ニス31が網点状に配置された領域であるが、剥離ニス31が配置された部分の占める面積の比率は中接着領域52aの方が大きい。例えば、中接着領域52aは、剥離ニス31が配置された部分が面積の40%を占め、中接着領域52bは、剥離ニス31が配置された部分が面積の20%を占める。
蓋材50に開口を形成する際の動作は、第1の実施形態と同様であるが、本実施形態においては、上部層と下部層とが剥離し始めた後は、弱接着領域51→中接着領域52a→中接着領域52b→強接着領域の順に剥離が進行してゆく。このため、弱接着領域51と中接着領域52aとの境界及び中接着領域52bと強接着領域との境界での剥離抵抗の変化は小さくなる。よって、開口形成時にユーザに違和感を与えることがない。
また、中接着領域は、剥離ニス31の占有率が高いほど上部層が強くしごかれる。よって、図6に示すように、剥離ニス31の占有率が低い中接着領域で剥離させた上部層の厚みt3は、剥離ニス31の占有率が高い中接着領域で剥離させた上部層の厚みt2や未剥離部分の上部層の厚みt1よりも小さくなる。これにより、上部層の剛性が一層低下し、第1の実施形態の蓋材50よりも、デッドホールド性が向上する。
〔第3の実施形態〕
本発明を好適に実施した第3の実施形態について説明する。図7に、本実施形態に係るインスタント食品用容器の蓋材50の構造を示す。本実施形態にかかるインスタント食品用容器の蓋材50は、第1の実施形態とほぼ同様の構造であるが、中接着領域52と弱接着領域との境界が直線状とはなっておらす、互いに入り組んでいる。
弱接着領域51と中接着領域52とが入り組んだ領域A(混在領域)は、タブ50qに最も近い側では弱接着領域51の割合が100%であり、タブ50qから最も遠い側では中接着領域52の割合が100%であり、この間ではそれぞれが占める割合が連続的に変化する。
すなわち、混在領域においては、蓋材50を剥がしていく際に、剥離抵抗が連続的に変化する。よって、開口形成時にユーザに違和感を与えることがない。
また、中接着領域が占める割合が大きいほど上部層が強くしごかれる。よって、図8に示すように、中接着領域52が占める割合が高い部分で剥離させた上部層の厚みt5は、中接着領域52が占める割合の低い部分で剥離させた上部層の厚みt4や未剥離部分の上部層の厚みt1よりも小さくなる。これにより、上部層の剛性が連続的に低下し、第1の実施形態の蓋材50よりも、デッドホールド性が向上する。
なお、弱接着領域51と中接着領域52とが入り組み、開口方向に向かって中接着領域52の占める割合が連続的に増加するのであれば、弱接着領域51と中接着領域52との境界の形状は、図示した形状(ジグザグ状)に限定されることはない。例えば、弱接着領域51と中接着領域52との境界が湾曲線状で合っても良い。
〔第4の実施形態〕
本発明を好適に実施した第4の実施形態について説明する。図9に本実施形態にかかるインスタント食品用容器の蓋材50の構造を示す。本実施形態にかかるインスタント食品用容器の蓋材50は、第2の実施形態とほぼ同様の構造であるが、中接着領域52bには表ハーフカット10aが形成されている。表ハーフカット10aは、蓋材50の剥がし始め側を凸として弧状に形成されている。なお、表ハーフカット10aの弦側の領域(弧の内側の領域)は、剥離ニス31が配置されていない強接着領域となっている。
蓋材50に開口形成する際の動作については、第2の実施形態とほぼ同様であるが、本実施形態においては、表ハーフカット10aが形成されている部分では、上部層の剥離が表ハーフカット10aまで到達した段階で上部層の剥離が停止する。よって、図10に示すように、中接着領域52bと強接着領域との境界近傍では、剥離済みの蓋材50を支持する上部層の面積は減少する。よって、上部層の剛性の影響が緩和され、更には中接着領域52bと強接着領域との境界近傍の剥離済み上部層には、剥離済みの蓋材50の自重がより強く作用し、デッドホールド性が向上する。
〔第5の実施形態〕
本発明を好適に実施した第4の実施形態について説明する。図11に本実施形態にかかるインスタント食品用容器の蓋材50の構造を示す。本実施形態にかかるインスタント食品用容器の蓋材50は、第1の実施形態とほぼ同様の構造であるが、中接着領域52に表ハーフカット10bが、開口方向に凸として弧状に形成されている。なお、表ハーフカット10bの弦側の領域(弧の内側の領域)は、剥離ニス31がベタ塗りされた弱接着領域となっている。
図12に示すように、本実施形態においては、上部層の剥離が表ハーフカット10bまで到達した段階でハーフカット10bを境にして上部層が分断され、ストッパ部54が形成される。図13に示すように、ストッパ部54は、剥離済みの蓋材50を支持するストッパとして作用するため、デッドホールド性が向上する。
なお、本実施形態の蓋材50は、開口形成時に上部層から剥離させた下部層を土台として剥離済みの蓋材50を支持する。このため、容器本体90の開口周縁に蓋材を支持する領域が無くても(図示する構成のように、一面の全域に開口が設けられた容器本体90であっても)、剥離済みの蓋材50は支持可能である。
また、ストッパ部54が形成されることにより、中接着領域52と強接着領域との境界近傍では、剥離済みの蓋材50を支持する上部層の面積は減少する。よって、上部層の剛性の影響がより緩和され、更には中接着領域52と強接着領域との境界近傍の剥離済み上部層には、剥離済みの蓋材50の自重がより強く作用し、デッドホールド性が向上する。
上記各実施形態にかかるインスタント食品用容器は、インスタントのラーメン、そば、うどん、スープ用の容器のほか、図14に示すように、蓋材50の剥がし始めの位置と反対側に湯切り穴10dを形成し、インスタントの焼きそば用の容器としても使用可能である。
なお、上記各実施形態は、本発明の好適な実施の一例であり、本発明はこれらに限定されることはない。
例えば、上記各実施形態においては、裏ハーフカットは蓋材の周縁部の2箇所を直線で結ぶように形成されていたが、曲線状であっても構わない。
また、上記各実施形態においては、円形の開口を塞ぐ形状の蓋材を例示したが、容器本体の開口の形状は矩形や楕円形などであっても良い。
また、図15に示すように、表ハーフカット10aと表ハーフカット10bとを兼ね備えた構成とすることも可能である。
さらに、本発明における無延伸フィルム層は、必ずしも完全な無延伸フィルムに限定されることはなく、若干延伸されているフィルムを用いたものも含む。
このように本発明は様々な変形が可能である。
本発明にかかるインスタント食品用容器の蓋材に用いる積層構造材料の構成を示す図である。 本発明を好適に実施した第1の実施形態にかかるインスタント食品用容器の蓋材の構成を示す図である。 蓋材の自重により開口状態が維持された状態を示す図である。 上部層がしごかれて厚みが減少した状態を示す図である。 本発明を好適に実施した第2の実施形態にかかるインスタント食品用容器の蓋材の構成を示す図である。 上部層がしごかれて厚みが減少した状態を示す図である。 本発明を好適に実施した第3の実施形態にかかるインスタント食品用容器の蓋材の構成を示す図である。 開口の開口の進展の度合と剥離抵抗との関係を示す図である。 本発明を好適に実施した第4の実施形態にかかるインスタント食品用容器の蓋材の構成を示す図である。 剥離済みの蓋材を支持する上部層の面積が表ハーフカットによって減少した状態を示す図である。 本発明を好適に実施した第5の実施形態にかかるインスタント食品用容器の蓋材の構成を示す図である。 蓋材を剥離することによりストッパ部か形成された状態を示す図である。 剥離済みの蓋材がストッパ部によって支持される状態を示す図である。 湯切り穴を備えた蓋材の構成を示す図である。 剥離済みの蓋材を支持する上部層の面積が減少し、ストッパ部が形成される蓋材の構成を示す図である。
符号の説明
1 無延伸フィルム層
2 コート紙
3 PET層
4 PE層
5 PEフィルム層
6 一軸延伸PETフィルム層
7 遮光印刷層
8 シーラントフィルム
10、10a、10b 表ハーフカット
11、11a 裏ハーフカット
10d 湯切り穴
50 蓋材
51 弱接着領域
52 中接着領域
54 ストッパ部
50q タブ
90 容器本体

Claims (9)

  1. 上面に開口を有する容器本体と、前記開口の周縁部にヒートシールされて該開口を塞ぐ蓋材とを備え、前記蓋材のヒートシールされている部分の所定の箇所を所定の開口方向へめくり上げることにより、前記開口を部分的に露出させるインスタント食品用容器であって、
    前記蓋材は、無延伸フィルム層を含む上部層と、最下層にシーラントフィルム層を有する下部層とを積層した構造であり、
    かつ、前記開口の周縁部の2箇所を略結ぶように前記シーラントフィルム層から裏ハーフカットが形成されており、
    かつ、前記上部層と前記下部層との間に剥離ニスがベタ塗りされた領域である弱接着領域が前記裏ハーフカットを跨いで形成されており、
    かつ、前記弱接着領域よりも前記開口方向側には、前記上部層と前記下部層との間に前記剥離ニスが網点状に配置された領域である中接着領域が所定幅で形成されていることを特徴とするインスタント食品用容器。
  2. 前記中接着領域と、それよりも前記開口方向側に位置し前記剥離ニスが配置されていない領域との境界線は、前記蓋材の重心点よりも前記開口方向側に存在することを特徴とする請求項1記載のインスタント食品用容器。
  3. 前記無延伸フィルム層は、ポリエステル樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のインスタント食品用容器。
  4. 前記下部層は、ガスバリア層を有し、前記裏ハーフカットは該ガスバリア層を貫通していないことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のインスタント食品用容器。
  5. 前記中接着領域は、前記剥離ニスの占有率が異なる複数の領域が、前記剥離ニスの占有率が高い順に前記開口方向に沿って配列されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のインスタント食品用容器。
  6. 前記中接着領域と前記強接着領域との境界には、前記開口方向を凹とする弧状の表ハーフカットが少なくとも一つ形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のインスタント食品用容器。
  7. 前記中接着領域には、前記開口方向を凸とする弧状の表ハーフカットが少なくとも一つ前記弱接着領域との境界部近傍に形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載のインスタント食品用容器。
  8. 前記弱接着領域と前記中接着領域との境界は非直線状で、これらが入り組んだ混在領域が存在し、該混在領域においては前記開口方向に向かって前記中接着領域の占める割合が連続的に増加することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載のインスタント食品用容器。
  9. 前記弱接着領域と前記中接着領域との境界が、屈曲又は湾曲線状であることを特徴とする請求項8記載のインスタント食品用容器。
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