JP6089544B2 - 湯切り機能付き蓋材および該蓋材を用いた容器 - Google Patents

湯切り機能付き蓋材および該蓋材を用いた容器 Download PDF

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本発明は、カップ入り生めん等のように、容器に収納されている袋入りの生めん、スープ、具等を取り出し、生めんを袋から取り出して容器に入れ、容器に熱湯を注いで一定時間放置した後に湯切りを行う用途に使用する湯切り孔付き蓋材に関する。
従来、容器に収納されている生めん、スープ、具等に熱湯を注ぎ一定時間放置した後に湯切りして使用する湯切り孔付き蓋材としては、 発泡ポリスチレン製等の容器に蓋材を取り付けた包装体において、蓋材を剥離開始端縁から剥離させて内蓋に湯切り孔を確実に形成できるようにした湯切り孔付き蓋材を提供することを目的として、特許文献1に提案されているように、外蓋と内蓋が離型層を介して剥離可能に積層された構成からなり外周縁の少なくとも1か所に外方に突出する摘み部を有する形状の蓋材であって、前記離型層が前記摘み部に隣接する領域に形成され、前記内蓋には前記離型層に対向する領域に複数の湯切り孔切目が形成され、前記摘み部が前記外蓋の周縁が前記内蓋の周縁から外方に突出するように形成され、前記摘み部の内側が剥離開始端縁とされた構成からなることを特徴とする湯切り孔付き蓋材がある。
また、特許文献2には、同じ目的で、 外蓋と内蓋が離型層を介して剥離可能に積層された構成からなり外周縁の少なくとも1か所に外方に突出する摘み部を有する形状の蓋材であって、前記離型層が前記摘み部に隣接する領域に形成され、前記内蓋には、前記離型層に対向する領域に複数の湯切り孔切目が形成されるとともに前記摘み部の内側に所定間隔を有する複数本の剥離開始切目が形成された構成からなることを特徴とする湯切り孔付き蓋材が提案されている。
これらの提案では、蓋材を剥離開始端縁から剥離させて内蓋に湯切り孔を確実に形成できるようにすることは出来るが、湯切り孔を有する内蓋を容器側に残すとともに内容物を取り出す大きい開口を形成することができ、且つ内蓋を剥離して取り除くのが容易であることが期待される生めん等の容器に使用する場合にはまだ不満が残った。
また、開封した部分を除去できる蓋は即席めんの湯切り蓋で実用化されている。
たとえば、特許文献3では、蓋材を剥離することにより、湯切り孔を有する内蓋を容器側に残すとともに内容物を取り出す大きい開口を形成することができ、且つ内蓋を剥離して取り除くのが容易な生めん等の容器に使用できる湯切り孔付き蓋材として、外蓋と内蓋が離型層を介して剥離可能に積層された構成からなり外周縁に外方に突出する摘み部を有する形状の蓋材であって、前記内蓋には、前記摘み部の近傍に剥離開始切目が形成され、前記剥離開始切目より中央側に湯切り孔切目が形成され、前記摘み部と蓋材の中心を結ぶ線に交差し対称な前記摘み部の側に突出する円弧状ないしは円形状の内蓋切目が形成され、前記離型層が前記剥離開始切目と前記内蓋切目と蓋材の周縁に囲まれた領域に形成された構成からなることを特徴とする湯切り孔付き蓋材が提案されている。
このような蓋材によれば、開封部を除去することで、お湯入れ後の蒸らし(蓋を再封して数分待つ作業)が出来なくなるが、内容物の取り出しやお湯入れ後のめんのほぐし調理をよりストレスなく行うことが出来る。
もちろん、除去せずに容器に残す部分には、湯切り部分を設定することで、湯切りを行うことが出来る。
上記のような湯切り蓋は主に湯戻しの必要のない生めんタイプの即席めんで採用されている。さらに、このような湯切り蓋は開封時に、開封部分の除去と、湯切り部分の剥離を
一度に行うことが出来る構造になっており、消費者の作業数が少なく、使い勝手が良い。
このような蓋材によれば、蓋材を剥離することにより、湯切り孔を有する内蓋を容器側に残すとともに内容物を取り出す大きい開口を形成することができ、且つ内蓋を剥離して取り除くのが容易であるが、反面、開封時に容器側に残る部分(湯切り部分)の全面を剥離するため、生産上のばらつき等により剥離強度が不安定となった場合に、剥離エラー(たとえば湯切り部分が剥離せずに全開封してしまうなど)の発生する可能性が大きくなってしまう。
実際に、市販品の一部には、剥離不良による上層残りトラブルや、剥離せずに全開封するトラブルが発生していた。
したがって、容器に収納されている袋入りの生めん、スープ、具等を取り出し、生めんを袋から取り出して容器に入れ、容器に熱湯を注いで一定時間放置した後に湯切りを行う用途に使用する湯切り孔付き蓋材としては、内容物を取り出す大きい開口を容易に形成できるとともに、剥離エラーの発生を防止して安定して湯切り孔を形成できる蓋材が望まれていた。
特開2003−221056号公報 特開2003−276753号公報 特開2003−221058号公報
本発明は、上記問題点を解決しようとするもので、焼きそば等の湯切り機能付き蓋材に関して、特に、生めんタイプの即席めんなど湯でめんをほぐすための大きな開口部と湯切り孔を形成する蓋材であって、剥離不良等が生じることなく安定した開封(開口)が可能な湯切り機能付き蓋材を提供することが課題である。
そこで本発明者は、湯切り部と大きな開口部とを各々異なる位置に設けた摘み部を介して別々に形成する構造とすることでこの問題を解決するに至った。
本発明の請求項1に係る発明は、容器にシールされ、開封時に開封した部分を分離除去できる構造を持ち、さらに上層と下層に分離して湯切り孔を形成する機構を併せ持つ湯切り機能付き蓋材であって、
開封する部分と開封しない部分の開封境界に両端が円弧状の剥離領域を設け、開封境界を囲むように、表及び裏からのハーフカットを有し、該剥離領域の一端の容器外周のシール部よりも外に開封タブを有し、湯切り部分は、上記剥離領域とは非連続な開封しない部分の剥離領域からなり、ハーフカット加工によって形成された湯切り孔、及び、湯切り部の近傍に、湯切り部を剥離させるための湯切りタブ及び剥離開始ハーフカットを有することを特徴とする湯切り機能付き蓋材である。
本発明の請求項2に係る発明は蓋材として上記の湯切り機能付き蓋材を用いた容器である。
本発明の湯切り機能付き蓋材(2)は、図1と図4に示したように、上層(3)と下層(4)が離型層(19)を介して剥離可能に積層された構成からなり、外周縁に外方に突出する開封タブ(10)、湯切りタブ(11)を有する形状の蓋材であって、下層には、湯切りタブの近傍に剥離開始ハーフカット(13)が形成され、前記剥離開始ハーフカ
ットより中央側下層に湯切り孔ハーフカット(14)が形成され、ハーフカット加工により上層に形成された湯切り部(12)を有する。
また、湯切り部の反対側に位置する開封する部分(5)との境界には、たとえば両端が円弧状の剥離領域(7)を表及び裏からのハーフカット(8)、(9)で囲む開封境界を設けて、該剥離領域の一端の容器外周のシール部よりも外に開封タブ(10)を設けてある構成とすることにより、この湯切り機能付き蓋材を生めん等を収納した容器に熱接着して取り付けた包装体とし、開封タブ(10)を掴んで容器から湯切り機能付き蓋材(2)を引き剥がすと、上層(3)および下層(4)の蓋材が両端が円弧状の剥離領域のハーフカット(8)、(9)で切断されて、内容物を取り出すための大きい開口を形成することができる。
なお、表側のハーフカット(8)が湯切り部側、裏側のハーフカット(9)がその反対側に設けられている。
この状態で開口部から容器に収納されている袋詰めされた生めん、具、スープ等を取り出し、生めんと具を袋から取り出して容器に入れて熱湯を注いで一定時間放置あるいは撹拌した後、下層(4)に形成された湯切り孔から簡単に湯切りをすることができる。
下層(4)に湯切り孔を形成するには、湯切りタブ(11)を掴んで容器から蓋材を引き剥がすと、剥離開始ハーフカット(13)の箇所から上層が下層から剥離されるとともに下層の湯切り孔ハーフカット(14)に囲まれた部分が上層に接着した状態で抜き取られて湯切り孔が形成され、剥離が上層ハーフカット(15)に達すると、容器の口部には湯切り孔が形成された下層のみが接着された状態となる。
なお、この湯切り部の範囲を決めるための上層のハーフカットはミシン目でもよく、さらには上層のハーフカット等を設けずに分離しない形としても構わない。
以上のように、本発明の湯切り機能付き蓋材によれば、湯切り部と大きな開口部とを、各々異なる位置に設けたタブを介して別々に形成することにより、開封時に容器側に残る湯切り部分の全面を同時に剥離する必要がないために生産上のばらつき等により剥離強度が不安定となった場合でも、湯切り部分が剥離せずに全開封するなどの剥離エラーの発生を防止することが出来る。
本発明の湯切り機能付き蓋材の一例の平面略図。 本発明の湯切り機能付き蓋材の他の一例の平面略図。 本発明の湯切り機能付き蓋材の他の一例の平面略図。 本発明の湯切り機能付き蓋材の一例の断面略図。 本発明の湯切り機能付き蓋材の一例の断面略図。
以下、図面を引用して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の湯切り機能付き蓋材の一例を示す平面略図、図2は本発明の湯切り機能付き蓋材の他の一例を示す平面略図、図3は本発明の湯切り機能付き蓋材の他の一例を示す平面略図である。また、図4は本発明の湯切り機能付き蓋材の一例を示す断面略図、図5は本発明の湯切り機能付き蓋材の他の一例を示す断面略図である。
本発明の第1実施形態の湯切り機能付き蓋材(2)の平面略図は図1に示すとおりである。湯切り機能付き蓋材(2)の形状は、図1に示すように、略円形状であって外周端に湯切り部分(12)の上層(3)を剥離させて湯切り孔を形成するきっかけとなる湯切り
タブ(11)と、容器に大きな開口(開封する部分)(5)を形成するためのきっかけとなる開封タブ(10)が外方に突出して形成されている。
下層(4)には、湯切りタブ(11)の近傍に湯切り部剥離開始下層ハーフカット(13)が形成され、湯切り部剥離開始下層ハーフカット(13)より内側の容器の中央側に複数の湯切り孔下層ハーフカット(14)が形成され、湯切り機能付き蓋材(2)の中央部には湯切りタブ(11)と湯切り機能付き蓋材(2)の中心を結ぶ線に交差し対称な形状の湯切りタブ(11)とは反対側に突出する両端が円弧状の、開封する部分(5)と開封しない部分(6)の開封境界(7)で規定される剥離領域の開封境界を囲む上層ハーフカット(8)と下層ハーフカット(9)が形成されている。
なお上記複数の湯切り孔下層ハーフカット(14)の形状は図1では円形で示してあるが湯切りのときに湯が通過できれば湯切り孔の形状と配置および個数は問わない。これは図2、図3の場合も同様である。
開封境界を囲む上層ハーフカット(8)と下層ハーフカット(9)の形状はこの場合両端が円弧状で示してあるが、直線でも曲線でもよい。
上層(3)の内面の、湯切り部剥離開始下層ハーフカット(13)と湯切り部分を部分剥離するための上層ハーフカット(15)に囲まれた領域、もしくは湯切り部剥離開始下層ハーフカット(13)と湯切り機能付き蓋材(2)の周縁に囲まれた領域には剥離ニス等による離型層(19)が形成され、湯切り部剥離開始下層ハーフカット(13)は湯切りタブ(11)を掴んで下層(4)から上層(3)を剥離させることにより下層(4)に湯切り孔を形成する。
開封タブ(10)は湯切り機能付き蓋材(2)の開封する部分(5)を切り取り、容器に内容物を取り出すための大きい開口を形成するためのものである。
第1実施形態の湯切り機能付き蓋材(2)を容器に熱接着した状態は図示しないが、発泡ポリスチレン等からなる容器のフランジ部に湯切り機能付き蓋材が内面の接着樹脂により熱接着されて取り付けられ容器が完全に密封された状態となる。
この状態から、開封タブ(10)を掴んで湯切り機能付き蓋材(2)の開封する部分(5)を切り取り、容器に内容物を取り出すための大きい開口を形成する。
それから湯切り機能付き蓋材の湯切りタブ(11)を掴んで湯切り機能付き蓋材を剥離することにより下層から上層を剥離させて湯切り孔を形成する。
湯切り孔を形成する前後の状態で、大きく形成された開口から容器に収納されている袋入りの生めん、具、スープ等の内容物を取り出し、生めんと具を袋から出して容器に入れ、容器内に熱湯を注入して一定時間放置した後、容器を傾けることにより下層(4)の湯切り孔から簡単に湯切りを行うことができる。
本発明の第2実施形態の湯切り機能付き蓋材(100)の平面略図は図2に示すとおりである。第1実施形態の湯切り機能付き蓋材(2)と比較して湯切り部分を部分剥離するための上層ハーフカット(15)がない以外は同じである。
湯切り機能付き蓋材(20)の形状は略円形状であって、外周端に湯切り部分の上層(3)を剥離させて湯切り孔を形成するきっかけとなる湯切りタブ(11)と、容器に大きな開口(5)を形成するためのきっかけとなる開封タブ(10)が外方に突出して形成されている。
下層(4)には、湯切りタブ(11)の近傍に湯切り部剥離開始下層ハーフカット(13)が形成され、湯切り部剥離開始下層ハーフカット(13)より内側の容器の中央側に複数の湯切り孔下層ハーフカット(14)が形成され、湯切り機能付き蓋材(20)の中央部には湯切りタブ(11)と湯切り機能付き蓋材(20)の中心を結ぶ線に交差し対称な形状の湯切りタブ(11)とは反対側に突出する両端が円弧状の、開封する部分(5)と開封しない部分(6)の開封境界(7)で規定される剥離領域の開封境界を囲む上層ハーフカット(8)と下層ハーフカット(9)が形成されている。
上層(3)の内面の、湯切り部剥離開始下層ハーフカット(13)と湯切り機能付き蓋材(20)の周縁に囲まれた領域には剥離ニス等による離型層(19)が形成され、湯切り部剥離開始下層ハーフカット(13)は湯切りタブ(11)を掴んで下層(4)から上層(3)を剥離させることにより下層(4)に湯切り孔を形成することも出来る。
開封タブ(10)は湯切り機能付き蓋材(20)の開封する部分(5)を切り取り、容器に内容物を取り出すための大きい開口を形成するためのものである。
この湯切り機能付き蓋材(20)によれば、湯切り部分を部分剥離するための上層ハーフカット(15)がないことによって湯切り孔を使用しない使い方にも対応できる。
第2実施形態の湯切り機能付き蓋材(20)を容器に熱接着した状態は図示しないが、発泡ポリスチレン等からなる容器のフランジ部に湯切り機能付き蓋材が内面の接着樹脂により熱接着されて取り付けられ容器が完全に密封された状態となる。
この状態から、開封タブ(10)を掴んで湯切り機能付き蓋材(20)の開封する部分(5)を切り取り、容器に内容物を取り出すための大きい開口を形成する。
この状態で、大きく形成された開口から容器に収納されている袋入りの生めん、具、スープ等の内容物を取り出し、生めんと具を袋から出して容器に入れ、容器内に熱湯を注入して一定時間放置または撹拌した後、容器の大きく形成された開口から喫食したり他の容器に移して喫食することも出来る。必要に応じて下層(4)の湯切り孔から簡単に湯切りを行うこともできる。
本発明の第3実施形態の湯切り機能付き蓋材(200)の平面略図は図3に示すとおりである。
湯切り機能付き蓋材(200)の形状は、図3に示すように、略円形状であって、外周端の湯切り部分を部分剥離するための上層ハーフカット(15)に隣接する位置に設けられた、湯切り部分(12)の上層(3)を剥離させて湯切り孔を形成するきっかけとなる湯切りタブ(11)と、容器に大きな開口(5)を形成するためのきっかけとなる開封タブ(10)が外方に突出して形成されている。
下層(4)には、湯切りタブ(11)の近傍に湯切り部剥離開始下層ハーフカット(13)が形成され、湯切り部剥離開始下層ハーフカット(13)より内側の容器の中央側に複数の湯切り孔下層ハーフカット(14)が形成され、湯切り機能付き蓋材(200)の中央部には湯切り機能付き蓋材(200)の中心を通る線に交差し対称な形状の両端が円弧状の、開封する部分(5)と開封しない部分(6)の開封境界(7)で規定される剥離領域の開封境界を囲む上層ハーフカット(8)と下層ハーフカット(9)が形成されている。
開封境界を囲む上層ハーフカット(8)と下層ハーフカット(9)の形状はこの場合両端が円弧状で示してあるが、直線でも曲線でもよい。
上層(3)の内面の、湯切り部剥離開始下層ハーフカット(13)と湯切り部分を部分剥離するための上層ハーフカット(15)に囲まれた領域には剥離ニス等による離型層(19)が形成され、湯切り部剥離開始下層ハーフカット(13)は湯切りタブ(11)を掴んで下層(4)から上層(3)を剥離させることにより下層(4)に湯切り孔を形成する。
開封タブ(10)は湯切り機能付き蓋材(200)の開封する部分(5)を切り取り、
容器に内容物を取り出すための大きい開口を形成するためのものである。
第3実施形態の湯切り機能付き蓋材(200)を容器に熱接着した状態は図示しないが、発泡ポリスチレン等からなる容器のフランジ部に湯切り機能付き蓋材が内面の接着樹脂により熱接着されて取り付けられ容器が完全に密封された状態となる。
この状態から、開封タブ(10)を掴んで湯切り機能付き蓋材(200)の開封する部分(5)を切り取り、容器に内容物を取り出すための大きい開口を形成する。それから湯切り機能付き蓋材の湯切りタブ(11)を掴んで湯切り機能付き蓋材を剥離することにより下層から上層を剥離させて湯切り孔を形成する。
この状態で、大きく形成された開口から容器に収納されている袋入りの生めん、具、スープ等の内容物を取り出し、生めんと具を袋から出して容器に入れ、容器内に熱湯を注入して一定時間放置した後、容器を傾けることにより下層(4)の湯切り孔から簡単に湯切りを行うことができる。
本発明の湯切り機能付き蓋材の積層構成は、図4に示すとおりであって、外面から順に、紙、金属箔、プラスチックフィルムの単体もしくは積層体からなる上層基材(24)と剥離ニスもしくは樹脂層からなる剥離層(19)と紙、金属箔、プラスチックフィルムの単体もしくは積層体からなる下層基材(25)および最内面の容器との接着樹脂(イージーピール樹脂)(23)が積層された構成である。図5にはより具体的な構成例を示した。
本発明の湯切り機能付き蓋材の構成に用いる上層基材(24)としては紙、金属箔、プラスチックフィルムの単体もしくは積層体が挙げられる。
紙としては、片面アート紙や片面コート紙、上質紙等が使用される。また紙の表面には通常、最終商品として必要な印刷や、保護ニス等が施される。
上層基材をプラスチックフィルムと紙の積層体とする場合の紙の厚さは40〜160g/m 程度であり、上層基材を紙層の単体とする場合は、紙の坪量は70〜130g/mとするのが好ましい。
上層基材(24)に用いるプラスチックフィルムとしては、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)フィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)、二軸延伸ナイロンフィルム等が用いられる。
上層基材(24)に用いる金属箔として、厚さ5μm以上且つ15μm以下のアルミニウム箔を用いる場合にはガスバリア性に加えて遮光性も十分に確保される。アルミニウム箔が15μmを超える厚さであると、腰がありすぎて好ましくない上、経済的にも劣る。
これらの構成各層の積層は公知の方法、たとえばドライラミネートや押し出しラミネート等の方法で行うことが出来る。
易剥離層(19)を形成する易剥離剤としてはレシチンなどの可食性界面活性剤、硝化綿系の接着剤にワックスまたはシリコンなどを混合したものからなる剥離ニス(0.2μm〜20μm厚)を使用することが出来、グラビア印刷等の公知の方法で塗布、乾燥することにより易剥離層とすることが出来る。
本発明の湯切り機能付き蓋材の構成に用いる下層基材(25)としては紙、金属箔、プラスチックフィルムの単体もしくは積層体が挙げられる。
紙としては、片面アート紙や片面コート紙、上質紙等が使用される。また紙の表面には必要な印刷等が施される場合がある。下層基材をプラスチックフィルムと紙の積層体とすることも出来る。紙の厚さはとくに制限はない。
下層基材(25)に用いるプラスチックフィルムとしては、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)フィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)、二軸延伸ナイロンフィルム等が用いられる。
下層基材(25)に用いる金属箔として、厚さ5μm以上且つ15μm以下のアルミニウム箔を用いる場合にはガスバリア性に加えて遮光性も十分に確保される。
特に軟質のアルミニウム箔を用いた場合には、湯切り孔部分の上層を剥離する際、湯切り孔ハーフカット内部の下層シートに上層シートから分離される方向に発生する弾性反発力を低減し、且つ湯切り孔を開口する際に必要な開口保持性を付与することが出来る。
アルミニウム箔が15μmを超える厚さであると、腰がありすぎて好ましくない上、経済的にも劣る。
これらの構成各層の積層は公知の方法、たとえばドライラミネートや押し出しラミネート等の方法で行うことが出来る。
本発明の湯切り機能付き蓋材の構成に用いる最内面の容器との接着樹脂(イージーピール樹脂)(23)としては、ポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体、プロピレン・αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等が使用できるが、好ましくは熱溶融して押出しラミネーションすることのできるエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とする易剥離性樹脂が使用される。イージーピール樹脂の厚みは10μm〜100μmの範囲であることが好ましい。
本発明の湯切り機能付き蓋材を製造する方法の一例を図4に沿って要点を説明すると下記のとおりである。
紙、金属箔、プラスチックフィルムの単体もしくは積層体からなる上層基材(24)としてロール状の片アート紙の表面に硝化綿/ウレタン系の絵柄インキ層を形成する印刷工程とインラインで紙の裏面に硝化綿/ウレタン系の目止めニスのベタ印刷層を印刷して形成して上層基材(24)となした上からワックス系の剥離ニス(19)を所定の柄で印刷して上層(3)となる積層体を準備する。
別にアルミニウム箔の片面に両面処理ポリエチレンテレフタレートフィルムをウレタン系接着剤を用いてドライラミネートにて貼り付けて下層基材(25)となし、他の片面にイージーピール樹脂(23)をウレタン系接着剤を用いてドライラミネートにて貼り付け、この両面処理ポリエチレンテレフタレートフィルム面と上層(3)となる積層体の剥離ニス(19)面とを低密度ポリエチレン樹脂の押し出しラミネートにより積層することにより、ロール状の蓋材用の積層体を作製する。
次いで、作製した蓋材用の積層体の内面および外面から印刷絵柄に見当を合わせてハーフカットを行うことにより、開封境界を囲む表ハーフカット(8)と裏ハーフカット(9)、湯切り部剥離開始裏ハーフカット(13)、湯切り孔裏ハーフカット(14)、湯切り部分を部分剥離するための表ハーフカット(15)を形成し、最後に蓋材用の積層体を印刷絵柄に見当を合わせた所定位置にて打ち抜くことにより本発明の湯切り機能付き蓋材を作製することができる。
なお、これらのハーフカットの深さは表面もしくは裏面から剥離面に届くまでもしくは剥離面を超えるまでの深さとする。
そして、この湯切り機能付き蓋材をあらかじめ成型された容器本体(発泡スチロール、ス
チロール、ポリプロピレン等からなる単体容器もしくはポリエチレン、ポリプロピレン等からなる複合容器)に内容物を充填してからヒートシール法にてシールすることによって本発明の湯切り機能付き蓋材を用いた包装体を作成することが出来る。
<実施例1>
以下の方法で本発明にかかる湯切り機能付き蓋材およびそれを用いた容器を製造した。
ロール状の片アート紙(坪量79.1g/m)(17)の表面に硝化綿/ウレタン系の絵柄インキ層(16)を形成する印刷工程とインラインで紙(17)の裏面に硝化綿/ウレタン系の目止めニス(18)のベタ印刷層を印刷して形成した上からワックス系の剥離ニス(19)を所定のパターンで印刷して上層(3)となる積層体を準備した。
別に9μm厚みのアルミニウム箔(22)の片面に12μm厚みの両面処理ポリエチレンテレフタレートフィルム(21)を、他の片面に20μm厚みのイージーピール樹脂(23)をウレタン系接着剤を用いてドライラミネートにて、この両面処理ポリエチレンテレフタレートフィルム(21)面と上層(3)となる積層体の剥離ニス(19)面とを厚み20μmの低密度ポリエチレン樹脂(20)の押し出しラミネートにより積層することにより、ロール状の蓋材用の積層体を作製した。
次いで、作製した蓋材用の積層体の内面および外面から印刷絵柄に見当を合わせてハーフカットを行うことにより、開封境界を囲む表ハーフカット(8)と裏ハーフカット(9)、湯切り部剥離開始裏ハーフカット(13)、湯切り孔裏ハーフカット(14)、湯切り部分を部分剥離するための表ハーフカット(15)を形成し、最後に蓋材用の積層体を印刷絵柄に見当を合わせた所定位置にて打ち抜くことにより本発明の湯切り機能付き蓋材を作製することができた。
なお、これらのハーフカットの深さは表面もしくは裏面から剥離ニス(19)面に届くまでもしくは剥離ニス(19)面を超えるまでの深さとした。
また、湯切り機能付き蓋材の直径は180mmとし湯切り孔は直径6mmの円形の孔18個がほぼ図1のような配列で並ぶ配置とした。
そして、この湯切り機能付き蓋材をあらかじめ成型された容器本体(発泡ポリスチレン製カップ)に生めん、具、スープ等の内容物を充填してからヒートシール法にてシールすることによって本発明の湯切り機能付き蓋材を用いた容器を作成した。
この容器の開封タブを掴んで容器から湯切り機能付き蓋材を引き剥がすと、上層および下層の蓋材が両端が円弧状の剥離領域のハーフカットで切断されて、内容物を取り出すための大きい開口を形成することができた。
この状態で開口部から容器に収納されている袋詰めされた生めん、具、スープ等を取り出し、生めんと具を袋から取り出して容器に入れて熱湯を注いで一定時間撹拌放置した後、下層(4)に形成された湯切り孔から簡単に湯切りをすることができた。
下層(4)に湯切り孔を形成するには、湯切りタブを掴んで容器から蓋材を引き剥が
すと、剥離開始ハーフカットの箇所から上層が下層から剥離されるとともに下層の湯切り孔ハーフカットに囲まれた部分が上層に接着した状態で抜き取られて湯切り孔が形成され、剥離が上層ハーフカットに達すると、容器の口部には湯切り孔が形成された下層のみが接着された状態となった。
以上のように、本発明の湯切り機能付き蓋材によれば、湯切り部と大きな開口部とを、各々異なる位置に設けたタブを介して別々に形成することにより、開封時に容器側に残る湯切り部分の全面を同時に剥離する必要がないために湯切り部分が剥離せずに全開封する
などの剥離エラーの発生を防止することが出来た。
本発明の湯切り機能付き蓋材は容器にシールされ、開封時にピール及び剥離される蓋で、開封した部分を分離除去できる構造を持った蓋。さらに、上層と下層に分離して湯切り孔を形成し湯切り等の作業が出来る機構を併せ持つ湯切り機能付き蓋材に用いることが出来る。
2…湯切り機能付き蓋材
100…湯切り機能付き蓋材
200…湯切り機能付き蓋材
3…上層
4…下層
5…開封する部分
6…開封しない部分
7…剥離領域の開封境界
8…開封境界を囲む表(上層)ハーフカット
9…開封境界を囲む裏(下層)ハーフカット
10…開封タブ
11…湯切りタブ
12…湯切り部分(剥離部分)
13…湯切り部剥離開始裏ハーフカット
14…湯切り孔裏ハーフカット
15…湯切り部分を部分剥離するための表ハーフカット
16…絵柄インキ
17…紙
18…目止ニス
19…易剥離層(剥離ニス)
20…押出ポリエチレン樹脂
21…ポリエチレンテレフタレート樹脂(両面処理)
22…アルミニウム箔
23…接着樹脂(イージーピール樹脂)
24…上層基材
25…下層基材

Claims (2)

  1. 容器にシールされ、開封時に開封した部分を分離除去できる構造を持ち、さらに上層と下層に分離して湯切り孔を形成する機構を併せ持つ湯切り機能付き蓋材であって、
    開封する部分と開封しない部分の開封境界に両端が円弧状の剥離領域を設け、開封境界を囲むように、表及び裏からのハーフカットを有し、該剥離領域の一端の容器外周のシール部よりも外に開封タブを有し、湯切り部分は、上記剥離領域とは非連続な開封しない部分の剥離領域からなり、ハーフカット加工によって形成された湯切り孔、及び、湯切り部の近傍に、湯切り部を剥離させるための湯切りタブ及び剥離開始ハーフカットを有することを特徴とする湯切り機能付き蓋材。
  2. 蓋材として請求項1に記載の湯切り機能付き蓋材を用いたことを特徴とする容器。
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