JP6021672B2 - タンディッシュカー - Google Patents
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Description
斯かるタンディッシュカーの構造を開示する文献としては、特許文献1に開示されたものがある。
本発明に係る鋳片引抜装置は、タンディッシュを支持する昇降フレームと、前記昇降フレームを上下方向に昇降させる昇降装置と、前記昇降装置を駆動させる駆動装置と、前記駆動装置と前記昇降装置と前記昇降フレームとが搭載される台車と、を備えたタンディッシュカーにおいて、前記昇降装置は、前記昇降フレームを支持する昇降フレーム支持部材と前記昇降フレームを上下方向に昇降させる昇降手段とを有し、前記昇降フレーム支持部材は、前記台車の一方側及び他方側にそれぞれ備えられ、前記昇降手段は、前記台車の一方側及び他方側のそれぞれであって且つ前記昇降フレーム支持部材の内側に隣接するように配置されており、前記駆動装置は、前記一方側の昇降フレーム支持部材の外側に設けられ、前記駆動装置と一方側の昇降手段とは、前記駆動装置で生じた回転駆動力を伝える第1伝達軸を介して連結され、前記一方側の昇降手段と他方側の昇降手段とは、前記第1伝達軸と連動回動して回転駆動力を伝える第2伝達軸を介して連結されていて、前記第1伝達軸が前記一方側の昇降フレーム支持部材を回避するように配置されると共に、前記一方側の昇降手段に備えられた駆動軸の軸心が、前記一方側の昇降フレーム支持部材に備えられたポストの軸心と前記他方側の昇降フレーム支持部材に備えられたポストの軸心とを含む平面に交差するように配置されていることを特徴とする。
好ましくは、前記駆動装置と第1伝達軸、並びに、前記昇降手段と第2伝達軸は、ユニバーサルジョイントで連結されているとよい。
好ましくは、前記駆動装置と第1伝達軸、並びに、前記昇降手段と第2伝達軸は、等速自在継手で連結されているとよい。
また、本発明に係るタンディッシュカーの最も好ましい形態は、タンディッシュを支持する昇降フレームと、前記昇降フレームを上下方向に昇降させる昇降装置と、前記昇降装置を駆動させる駆動装置と、前記駆動装置と前記昇降装置と前記昇降フレームとが搭載される台車と、を備えたタンディッシュカーにおいて、前記昇降装置は、前記昇降フレームを支持する昇降フレーム支持部材と前記昇降フレームを上下方向に昇降させる昇降手段とを有し、前記昇降フレーム支持部材は、前記台車の一方側及び他方側にそれぞれ備えられ、前記昇降手段は、前記台車の一方側及び他方側のそれぞれであって且つ前記昇降フレーム支持部材の内側に隣接するように配置されており、前記駆動装置は、前記一方側の昇降フレーム支持部材の外側に設けられ、前記駆動装置と一方側の昇降手段とは、前記駆動装置で生じた回転駆動力を伝える第1伝達軸を介して連結され、前記一方側の昇降手段と他方側の昇降手段とは、前記第1伝達軸と連動回動して回転駆動力を伝える第2伝達軸を介して連結されていて、前記第1伝達軸が前記一方側の昇降フレーム支持部材を回避するように配置されると共に、前記一方側の昇降手段に備えられた駆動軸の軸心が、前記一方側の昇降フレーム支持部材に、上下方向を向いて内挿された柱状のポストの軸心と前記他方側の昇降フレーム支持部材に、上下方向を向いて内挿された柱状のポストの軸心とを含む平面に交差するように配置されていて、前記昇降手段は、一方側の昇降フレーム支持部材と他方側の昇降フレーム支持部材とを結ぶ直線上に一列に配置されていることを特徴とする。
以下、本実施形態に係るタンディッシュカー1を説明する前に、本実施形態のタンディッシュカー1で支持されるタンディッシュ34が配備された連続鋳造設備30の説明を行う。
図7に示される連続鋳造設備30は、多ストランド用の湾曲型の連続鋳造設備30であり、鋳型31の下端から引き抜かれた鋳片32(ブルーム、ビレット、スラブ)は、始めは下方向に引き抜かれるが、複数のサポートロール33で支持されつつ緩やかに曲げられ、最後は水平方向に引き抜かれるようになる。つまり、連続鋳造設備30は、鋳型31の下端を始端部として湾曲状にパスラインが終端部まで延びている。
このような構成の連続鋳造設備30では、取鍋により運ばれてきた溶鋼がタンディッシュ34に注がれ、注がれた溶鋼はタンディッシュ34に設けた浸漬ノズル35を介して鋳型31に注入される。鋳型31では注入された溶鋼が冷却(1次冷却)され、その表面部のみが凝固した状態の鋳片32となって、鋳型31下部から引き抜かれる。
タンディッシュカー1は、タンディッシュ34を支持する昇降フレーム2と、この昇降フレーム2を上下方向に昇降させる一対の昇降装置3と、これら昇降装置3を駆動させる駆動装置4と、駆動装置4と昇降装置3と昇降フレーム2とが搭載される台車5と、を備えている。
以下、図3などに示されるような後側に配置された昇降装置3を例に挙げて、説明する。
一方、昇降フレーム2を上下方向に昇降駆動する昇降手段11は、昇降フレーム2を上下に昇降させる昇降軸14と、昇降軸14を上下方向に進出させる駆動軸15と、昇降軸14と駆動軸15とを収容する本体部16とを有している。
この昇降手段11は、台車5の一方側11a及び他方側11bのそれぞれにあって、ガイドポスト13a、13bの内側に隣接するように配置されている。言い換えれば、昇降手段11は、昇降フレーム2の左右両端部の下方であって、ガイドポスト13a、13bより左右内側の位置するように配置されている。
以下、後側に配置された駆動装置4を例に挙げて、説明する。
駆動装置4は、台車5の後側端部からも突出するように配置されている。つまり、駆動装置4は、台車5の左側角部から突出するように配置されている。また、この駆動装置4は、回転駆動力を出力する出力軸17が右側を向くように配置されていて、この出力軸17の軸心(軸線)とそれぞれのガイドポスト13a、13bの軸心を結ぶ直線とが、平行であるものの同一直線上にならないように配置されている。
第1伝達軸21は、駆動装置4で生じた回転駆動力を一方側の昇降手段11aに伝達するものであり、後述する第2伝達軸22よりも短尺の棒材である。この第1伝達軸21は、駆動装置4の出力軸17と一方側の昇降手段11aの入力軸18とを掛け渡すように連結されており、一方側のガイドポスト13a(ポスト12a)の後側を通過するようになっている。つまり、第1伝達軸21は、一方側のガイドポスト13aと接触しないように配置されている。
第2伝達軸22は、一方側の昇降手段11aを通過した回転駆動力を他方側の昇降手段11bに伝達するものであり、一方側の昇降手段11aと他方側の昇降手段11bとの間に配置されている。この第2伝達軸22は、第1伝達軸21よりも長尺の棒材であって、一方側の昇降手段11aの出力軸19と他方側の昇降手段11bの入力軸20とを掛け渡すように連結されている。
次に、上述したタンディッシュカー1の作動態様、つまりタンディッシュカー1の昇降動作について、説明する。
次に、図2(b)に示すように、上昇時のタンディッシュカー1、すなわちタンディッシュカー1が鋳造のスケジュールによって移動するときには、駆動装置4が回転駆動力を出力し昇降手段11を駆動させる。そうすると、昇降手段11の昇降軸14が上方に移動し昇降フレーム2が上昇し始める。昇降フレーム2の支持されたタンディッシュ34が持ち上がるようになる。やがて昇降手段11の昇降軸14及びポスト12とが最も上方に伸長することとなり、駆動装置4が停止するとともに昇降手段11も停止する。このような状態になると、タンディッシュカー1は移動を開始しタンディッシュカー1が鋳型31の上方に達すると移動を停止する。その後、駆動装置4が回転駆動力を出力し昇降手段11を駆動させる。そうすると、昇降手段11の昇降軸14が下方に移動し昇降フレーム2が下降し始める。昇降フレーム2が最も下方にある状態、つまり昇降手段11の昇降軸14及びポスト12が最も下方に配置された状態に達すると駆動装置4が停止するとともに昇降手段11も停止する。この時、タンディッシュ34に設けた浸漬ノズル35の下端部が鋳型31の内部に挿入された状態になる。このような状態になると、取鍋内の溶鋼がロングノズルを介してタンディッシュ34に注入されるようになる。
図5及び図6には、タンディッシュカーに昇降装置103及び駆動装置104を従来の方法で配置した場合の例が示されている。なお、図5及び図6において、紙面の上下方向を駆動装置104及び昇降装置103の後前方向とし、紙面の左右方向を駆動装置104及び昇降装置103の左右方向とする。
駆動装置104は、一方側のガイドポスト113aの外側であって、昇降手段111の駆動軸115の延長線上に配置されている。つまり、駆動装置104の出力軸117の軸心と昇降手段111aの駆動軸115の軸心(入力側)とが、一方側のガイドポスト113aに干渉する虞がある。ゆえに、図5(a)に示すような駆動装置104及び昇降装置103の配置及び第1伝達軸121の連結は適用不可能である。
しかし、昇降手段111は直交ギアボックスと第1伝達軸121とを介して駆動装置104に連結されているので、複雑な構成となる。また、タンディッシュカーの走行方向に直交ギアボックスが配置されるようになるため、台車(基部)の上部に直交ギアボックスの配置スペースが必要となる。小型かつ狭小な幅のタンディッシュカーには、このような直交ギアボックスを用いた昇降装置103を適用することができない。また、建屋幅が小さい連続鋳造設備の場合、タンディッシュカーの走行方向の幅が大きいとタンディッシュカーを建屋幅内に収納することが困難になるため、上記した狭小な幅のタンディッシュカーを用いている。また、鋳造位置のあるタンディッシュカーの近傍には、別のタンディッシュカーを鋳造位置のタンディッシュカーに隣接するように待機させている。このようなことから、タンディッシュカーの走行方向の幅を広げるのは好ましくない。ゆえに、図6(a)に示すような駆動装置104及び昇降装置103の配置は適用不可能である。
以下、本発明に係るタンディッシュカー1の昇降装置3及び駆動装置4の配置について、図を参照して述べる。
図3及び図4には、本発明に係るタンディッシュカー1の昇降装置3及び駆動装置4の配置例が示されている。なお、図3及び図4において、紙面の上下方向を駆動装置4及び昇降装置3の後前方向とし、紙面の左右方向を駆動装置4及び昇降装置3の左右方向とする。
駆動装置4は、一方側及び他方側のガイドポスト13の軸心を結ぶ直線よりも後側に突出するように配置されている。そして、駆動装置4の出力軸17と一方側の昇降手段11aの入力軸18とが第1伝達軸21を介して連結され、第1伝達軸21が一方側のガイドポスト13aの後側を通過し干渉状況を回避するようになっている。一方、昇降手段11は、一方側のガイドポスト13aの軸心と他方側のガイドポスト13bの軸心とを結ぶ直線上に、昇降手段11の昇降軸14の軸心が一列に並ぶように配置されている。
そして、第1伝達軸21が一方側の昇降フレーム支持部材10aを回避するように配置されると共に、一方側の昇降手段11aに備えられた駆動軸15aの軸心が一方側の昇降フレーム支持部材10aに備えられたポスト12aの軸心と他方側の昇降フレーム支持部材11bに備えられたポスト12bの軸心とを含む垂直平面(A)に交差するように配置されている。つまり、一方側の昇降フレーム支持部材10a軸心と他方側の昇降フレーム支持部材11bの軸心との間に形成される上下方向に垂直な平面(A)に対して、一方側の昇降手段11aの駆動軸15aの軸心が非平行に配置されている。
まず、図3(a)に示すように、一方側の昇降手段11aの駆動軸15aの軸心と第2伝達軸22の軸心と、でなされる角度をθ2とする。また、他方側の昇降手段11bの駆動軸15bの軸心と第2伝達軸22の軸心と、でなされる角度をθ1とする。これら角度θ1とθ2をθ1=θ2になるようにする。そうすると、一方側の昇降手段11aと他方側の昇降手段11bとを連結する第2伝達軸22の両端部に一般的に用いられているヨーク式ユニバーサルジョイントを備えることができる。なお、θ1とθ2を同一の角度としない場合、等速ボールジョイントなどの等速自在継手を第2伝達軸22の両端部に備えるとよい。
一方側の昇降手段11aの駆動軸15aの軸心と第2伝達軸22の軸心と、でなされる角度をθ3とする。また、他方側の昇降手段11bの駆動軸15bの軸心と第2伝達軸22の軸心と、でなされる角度をθ4とする。これら角度θ3とθ4を、θ3=θ4になるようにする。そうすると、一方側の昇降手段11aと他方側の昇降手段11bとを連結する第2伝達軸22の両端部に一般的に用いられているヨーク式ユニバーサルジョイントを備えることができる。なお、θ3とθ4を同一の角度としない場合、等速ボールジョイントなどの等速自在継手を第2伝達軸22の両端部に備えるとよい。
また、一方側の昇降手段11aが右方向に回転して配置されている。そのため、一方側の昇降手段11aの駆動軸15aの軸心と第2伝達軸22の軸心とでなされる角度θ5と、他方側の昇降手段11bの駆動軸15bの軸心と第2伝達軸22の軸心とでなされる角度θ6とが、異なった角度となる。このような場合、第2伝達軸22の両端部には、等速ボールジョイントなどの等速自在継手を用いる。
図4における昇降手段11の配置は図3と略同様であるが、図4では、駆動装置4の配置が図3と大きく異なっている。
例えば、図4(a)において、駆動装置4は一方側のガイドポスト13aの外側に備えられ、この駆動装置4の出力軸と一方側の昇降手段11aの駆動軸15aとが同一直線上になるように配置されている。つまり、駆動装置4の出力軸が右側下方を向くように配置されている。駆動装置4の出力軸と一方側の昇降手段11aの駆動軸15aとが同一直線上に配置されているため、駆動装置4と一方側の昇降手段11aとを連結する第1伝達軸21は、両端部にユニバーサルジョイントを備えない伝達軸を採用することができる。
図4(c)も同様であり、図3(c)の構成において、駆動装置4の出力軸と一方側の昇降手段11aの駆動軸15aとを同一直線上に配置するものとしている。そのため、駆動装置4と一方側の昇降手段11aとを連結する第1伝達軸21は、両端部にユニバーサルジョイントを備えない一般的な伝達軸を採用することができる。
2 昇降フレーム
3 昇降装置
4 駆動装置
5 台車
6 車輪
7 基部
8 梁部材
9 保持部材
10 昇降フレーム支持部材
10a 一方側の昇降フレーム支持部材
10b 他方側の昇降フレーム支持部材
11 昇降手段
11a 一方側の昇降手段
11b 他方側の昇降手段
12 ポスト
12a 一方側のポスト
12b 他方側のポスト
13 ガイドポスト
13a 一方側のガイドポスト
13b 他方側のガイドポスト
14 昇降軸
14a 一方側の昇降軸
14b 他方側の昇降軸
15 駆動軸
15a 一方側の駆動軸
15b 他方側の駆動軸
16 本体部
17 出力軸(駆動装置)
18 入力軸(一方側の昇降手段)
19 出力軸(一方側の昇降手段)
20 入力軸(他方側の昇降手段)
21 第1伝達軸
22 第2伝達軸
30 連続鋳造設備
31 鋳型
32 鋳片
33 サポートロール
34 タンディッシュ
35 浸漬ノズル
36 突出部
103 昇降装置(従来)
104 駆動装置(従来)
111 昇降手段
111a 一方側の昇降手段
111b 他方側の昇降手段
112 ポスト
113 ガイドポスト
113a 一方側のガイドポスト
113b 他方側のガイドポスト
114 昇降軸
115 駆動軸
117 出力軸(駆動装置)
121 第1伝達軸
122 第2伝達軸
F 床面
Claims (3)
- タンディッシュを支持する昇降フレームと、前記昇降フレームを上下方向に昇降させる昇降装置と、前記昇降装置を駆動させる駆動装置と、前記駆動装置と前記昇降装置と前記昇降フレームとが搭載される台車と、を備えたタンディッシュカーにおいて、
前記昇降装置は、前記昇降フレームを支持する昇降フレーム支持部材と前記昇降フレームを上下方向に昇降させる昇降手段とを有し、
前記昇降フレーム支持部材は、前記台車の一方側及び他方側にそれぞれ備えられ、
前記昇降手段は、前記台車の一方側及び他方側のそれぞれであって且つ前記昇降フレーム支持部材の内側に隣接するように配置されており、
前記駆動装置は、前記一方側の昇降フレーム支持部材の外側に設けられ、
前記駆動装置と一方側の昇降手段とは、前記駆動装置で生じた回転駆動力を伝える第1伝達軸を介して連結され、
前記一方側の昇降手段と他方側の昇降手段とは、前記第1伝達軸と連動回動して回転駆動力を伝える第2伝達軸を介して連結されていて、
前記第1伝達軸が前記一方側の昇降フレーム支持部材を回避するように配置されると共に、前記一方側の昇降手段に備えられた駆動軸の軸心が、前記一方側の昇降フレーム支持部材に、上下方向を向いて内挿された柱状のポストの軸心と前記他方側の昇降フレーム支持部材に、上下方向を向いて内挿された柱状のポストの軸心とを含む平面に交差するように配置されていて、
前記昇降手段は、一方側の昇降フレーム支持部材と他方側の昇降フレーム支持部材とを結ぶ直線上に一列に配置されている
ことを特徴とするタンディッシュカー。 - 前記駆動装置と第1伝達軸、並びに、前記昇降手段と第2伝達軸は、ユニバーサルジョイントで連結されていることを特徴とする請求項1に記載のタンディッシュカー。
- 前記駆動装置と第1伝達軸、並びに、前記昇降手段と第2伝達軸は、等速自在継手で連結されていることを特徴とする請求項1に記載のタンディッシュカー。
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