JP6018245B2 - ブタワクチン接種システム - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本願は、2008年1月31日に出願された、米国仮出願第61/025,202号の優先権を主張する。この出願の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
ブタは、商業的に飼育される場合、一般に感染症を予防するためにワクチン接種され、さもなければ、感染症は急速に伝搬して、一緒に飼われているすべてのブタを感染させる恐れがある。ブタ生産者は、そのブタにワクチン接種することによって、重要な感染症からの経済的損失を予防または低減するべきである。感染症は、細菌またはウイルスなどの微生物によって生じる。知られているように、ワクチンは、「安全な」微生物を含有し、これはブタに注射されて、疾患に抵抗するための免疫系を準備する。ブタが、疾患を引き起こす微生物に遭遇する前に、ブタに、その疾患に対するワクチン接種をするべきである。
レプトスピラ症(レプト)は、流産を引き起こす場合のある疾患である。ソウ(sow)およびギルト(gilt)は、繁殖する前に、レプトスピラ症細菌に対してワクチン接種するべきである。多くのレプトワクチンは、ギルトに、繁殖前に2回ワクチン接種することが必要である一方で、ソウは、離乳毎に1回の追加免疫ワクチン接種を受けるべきである。
大腸菌によって生じる下痢症(scour)などのいくつかの子ブタの疾患について、多くの場合、最良のストラテジーは、分娩前にソウにワクチン接種することである。ワクチン接種により、ソウの初乳、すなわち分娩後に産生される最初の乳中の抗体の濃度が増加する。これらの抗体は、子ブタの体の中に吸収され、子ブタの免疫系が自分の抗体を備えることができるようになるまで、一時的な保護をもたらす。
ブタは、(1)萎縮性鼻炎(パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)A型および毒素産生性D型、ならびにボルデテラブロン・キセプチカ(Bordetella bronchiseptica))(これらの生物に感染すると、一部の家畜(farms)に対して鼻の異常および呼吸器疾患の増大の原因となる場合がある。雌は、分娩前にワクチン接種され、その結果、初乳(分娩後の最初の乳)で、その子ブタに保護を伝える)、(2)大腸菌(環境の糞便汚染に由来するこの細菌のタイプに仔ブタが感染すると、重度の下痢症を引き起こす場合がある)、(3)丹毒(豚丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae))(この細菌の感染は、生育中のブタの体全体に蔓延する場合がある。これは、死亡の原因となる場合があり、または関節内に局在化することがあり、慢性関節炎または心臓感染症を引き起こす)、および(4)レプトスピラ症(レプトスピラ菌に感染しやすい妊娠中の雌が感染すると、流産をもたらす場合がある)に対して日常的にワクチン接種される。ワクチン接種の対象となり得るいくつかの他の疾患が存在し、例えば、H1N1インフルエンザウイルスは、従来のブタインフルエンザと呼ばれ、H3N2インフルエンザウイルスは、新ブタインフルエンザと呼ばれる。他の疾患には、経時的にリンパ球の著しい枯渇をもたらす離乳後多臓器性発育不良症候群(PMWS)に至る場合のあるブタサーコウイルス(PCV)、流産、死産、ミイラ、虚弱子ブタ(weakborn piglet)を引き起こす、ブタミステリー病症候群としても知られるPRRSウイルス(ブタ生殖器呼吸器症候群ウイルス)、および慢性気管支肺炎を生じるマイコプラズマ・ヒオニューモニエ(Mycopla
sma hyopneumoniae)が含まれる。商業スケールでのブタのワクチン接種は、一般に注射によって実現され、この場合、各ブタは、個々にワクチンを注射される。いくつかの注射のタイプおよび位置がある。より具体的には、注射は皮下注射とすることができ、この場合、注射は、皮膚の下(例えば、側腹部、および肘の、または耳の後部の皮膚の緩いフラップ(loose flap))である。注射は筋肉内注射とすることができ、この場合、注射は、筋肉中(例えば、耳の真後ろおよび真下の頸部上のスポット)である。注射は腹腔内注射とすることができ、この場合、注射は腹腔内である。注射は、静脈中への静脈内注射とすることができる。注射は、鼻腔内への鼻腔内中注射とすることができる。すべてのこれらのワクチン接種手順において、適切なサイズの針が使用され、ブタは適切な場所で注射される。
スプレーワクチン接種器システムが家禽産業のために開発されてきたが、これらのシステムは、この産業に特に適応しており、ブタに使用するのに適していない。より具体的には、スプレーワクチン接種器システムにおいて、ヒヨコは、所望のワクチン接種物を含有する溶液をスプレーされる。スプレーは、一般にヒヨコの眼または鼻孔における粘膜を介して、各ヒヨコの体に入り、それによって所望のワクチン接種を実現する。さらに、整羽の性質(くちばしを羽毛に通すこと、またはつま先で頭部をひっかくこと)は、ヒヨコの羽毛上に蓄積したワクチンの取込みを可能にし、ワクチン接種過程の一部と考えられている。これによっても、スプレーがヒヨコの粘膜に入る。家禽ワクチン接種システムの例は、米国特許第4,449,968号、および同第4,850,997号に開示されている。しかし、すべてのこれらのシステムにおいて、何羽かのヒヨコ(例えば、100羽のヒヨコ)を受け取り、保持するために、キャビネットまたはトレイなどが用意される。スプレー機構は、一般にシャワーデバイスを含み、これはキャビネット上に位置し、開いた頂部中およびヒヨコ上に下向きにワクチンをスプレーする。したがって液滴は、ヒヨコの上体部分に降りる。これらのシステムは、キャビネットの床に置くことができる多数の小さいヒヨコに使用するのに適しているが、この装置は、サイズがはるかに大きく、より動きやすいブタに適していない。さらに、ヒヨコと異なり、ブタは自分で毛繕いをせず、したがって粘膜中へのワクチン接種物のより正確で直接の送達が必要とされる。
したがって、ブタに使用するために特に設計されたスプレーワクチン接種システムの必要性がある。
一実施形態によるブタにワクチン接種するためのシステムは、開いた第1の端部、および開いた反対側の第2の端部を有するハウジングを含む。このハウジングは、第2の端部で、1頭の子ブタのみが一度に出ることができるように、ある角度をなし、互いに平行でない一対の側壁を有する。
このシステムは、子ブタに個々にワクチン接種するためのワクチン接種ステーションも含む。ワクチン接種ステーションは、対の側壁の間で、1頭の子ブタが側壁の間に立つことしか許容しないようなサイズにしたその領域内に位置付けられる。ワクチン接種ステーションは、このワクチン接種ステーション内の1頭の子ブタの存在を検知する少なくとも1つのセンサー、および少なくとも1つのスプレーノズルであり、そこから排出されるワクチン投与物(vaccine dose)が、子ブタの顔面野中へと有効に上向きに向かうようにワクチン接種ステーション内に位置したスプレーノズルを含む。
別の実施形態では、ブタにワクチン接種するためのシステムは、入口として機能する開いた第1の端部、および出口として機能する開いた反対側の第2の端部を有するハウジン
グを含む。このハウジングは、第2の端部に向けて内向きに細くなる壁によって画定される。このハウジングは、第2の端部が第1の端部より低く位置することによって、ハウジングを第1の端部から第2の端部へと下向きに傾斜させるように、地面に対してある角度をなす。
このシステムは、子ブタに個々にワクチン接種するためのワクチン接種ステーションも含む。ワクチン接種ステーションは、第1の端部と第2の端部の間のハウジング内に位置付けられる。ワクチン接種ステーションは、このワクチン接種ステーション内の1頭の子ブタの存在を検知する少なくとも1つのセンサー、および少なくとも1つのスプレーノズルであり、そこから排出されるワクチン投与物が、子ブタの顔面野中へと有効に上向きに向かうようにワクチン接種ステーション内に位置したスプレーノズルを含む。
全体にわたって使用する場合、用語スプレーノズルは、1つの噴口、または1つの備品、例えば、「噴出口」もしくは「シャワーヘッド」型設計物にまとめられた複数の噴口を定義するのに使用される。さらに、スプレーノズルから排出されるワクチン投与物は、液体、エアロゾル、またはガス形態とすることができる。さらに、ノズルからのスプレーパターンは、1つの流れから、霧状への複数の分岐する流れのパターンまで変更することができる。なお、本発明は、以下の態様に関し得る。
(態様1)ブタにワクチン接種するためのシステムであって、開いた第1の端部、および開いた反対側の第2の端部を有するハウジングであって、前記第2の端部で、1頭の子ブタのみが一度に出ることができるように、ある角度をなし、互いに平行でない一対の側壁を有するハウジングと、子ブタに個々にワクチン接種するためのワクチン接種ステーションであって、前記対の側壁の間で、1頭の子ブタが前記側壁の間に立つことしか許容しないようなサイズにしたその領域内に位置付けられ、前記ワクチン接種ステーション内の1頭の子ブタの存在を検知する少なくとも1つのセンサー、および少なくとも1つのスプレーノズルであり、そこから排出されるワクチン投与物が、前記子ブタの顔面野中へと有効に上向きに向かうように前記ワクチン接種ステーション内に位置したスプレーノズルを含むワクチン接種ステーションと、を備えるシステム。
(態様2)前記ハウジングが、垂直に配向した前記側壁に垂直な床を含み、少なくとも1つのスプレーノズルが、子ブタの顔面野に向けて、かつこの顔面野中へと前記ワクチン投与物を排出するように前記床に沿って位置付けられ、ある角度をなし、配向している、態様1に記載のシステム。
(態様3)少なくとも1つの側壁が、前記ハウジングの床に対して高くなっており、かつ前記子ブタの眼および鼻部中へと前記ワクチン投与物をスプレーするように配向しているスプレーノズルを含有する、態様1に記載のシステム。
(態様4)各側壁が少なくとも1つのスプレーノズルを含有し、それぞれが、前記子ブタの眼および鼻部中へと前記ワクチン投与物をスプレーするように配向している、態様3に記載のシステム。
(態様5)前記側壁に結合した前記スプレーノズルが、軌道内で垂直に調節可能であることによって、前記ハウジングの床に対する前記スプレーノズルの高さを調節することが可能となる、態様3に記載のシステム。
(態様6)前記スプレーノズルが自動システムの一部であり、制御装置の作用によって所望の高さに前記軌道内で動かされる、態様5に記載のシステム。
(態様7)前記スプレーノズルが、ファン作用で前記ワクチン投与物をスプレーする可動性ヘッドを含む、態様1に記載のシステム。
(態様8)前記側壁が、複数の子ブタが前記ハウジングに同時に入ることを可能にするように、前記第1の端部で間隔を置いて配置されている、態様1に記載のシステム。
(態様9)前記少なくとも1つのセンサーが運動センサーを含む、態様1に記載のシステム。
(態様10)前記少なくとも1つのセンサーが、前記ワクチン接種ステーション内の前記子ブタの体重を検知する質量センサーである、態様1に記載のシステム。
(態様11)前記スプレーノズルが、前記ハウジングの床に対して約45度の角度で配向し、前記ワクチン投与物の少なくとも一部が、前記床に対して約45度の角度で排出される、態様1に記載のシステム。
(態様12)前記ワクチン接種ステーションの外側の位置から前記ワクチン接種ステーションに、次いで前記ワクチン投与物が排出された後、前記ワクチン接種ステーションから、個々の各子ブタを輸送する手段をさらに含む、態様1に記載のシステム。
(態様13)前記輸送するための手段が、個々の、間隔を置いて配置された様式で、各子ブタを掴み、保持するための手段を含むコンベアベルトを備える、態様12に記載のシステム。
(態様14)前記掴むための手段が開閉可能なクランプを備える、態様13に記載のシステム。
(態様15)ブタにワクチン接種するためのシステムであって、入口として機能する開いた第1の端部、および反対側の第2の端部を有するハウジングであって、前記第2の端部に向けて内向きに細くなる壁によって画定され、前記第2の端部が前記第1の端部より低く位置することによって、前記ハウジングを前記第1の端部から前記第2の端部へと下向きに傾斜させるように、地面に対してある角度をなすハウジングと、子ブタに個々にワクチン接種するためのワクチン接種ステーションであって、前記第1および第2の端部間の前記ハウジング内に位置付けられ、前記ワクチン接種ステーション内の1頭の子ブタの存在を検知する少なくとも1つのセンサー、および少なくとも1つのスプレーノズルであり、そこから排出されるワクチン投与物が、前記子ブタの顔面野中へと有効に上向きに向かうように前記ワクチン接種ステーション内に位置したスプレーノズルを含むワクチン接種ステーションと、を備えるシステム。
(態様16)前記ハウジングがフラストコニカル形状を有する、態様15に記載のシステム。
(態様17)前記第2の端部が開いており、出口として機能する、態様15に記載のシステム。
(態様18)1つのスプレーノズルが、前記ハウジングの底部表面に、または底部表面付近に配備され、その底部表面上を前記子ブタが前記第2の端部に向かって滑り、1つまたは複数の他のスプレーノズルが提供され、前記底部表面近傍のノズルに対して高くなっており、前記子ブタの眼および鼻部中へと前記ワクチン投与物をスプレーするように配向している、態様17に記載のシステム。
(態様19)前記高くなっているスプレーノズルが軌道内で垂直に調節可能であることによって、前記底部表面に対する前記他のスプレーノズルの高さを調節することが可能となる、態様18に記載のシステム。
(態様20)前記スプレーノズルが自動システムの一部であり、制御装置の作用によって所望の高さに前記軌道内で動かされる、態様19に記載のシステム。
(態様21)前記スプレーノズルが、ファン作用で前記ワクチン投与物をスプレーする可動性ヘッドを含む、態様15に記載のシステム。
(態様22)前記少なくとも1つのセンサーが運動センサーを含む、態様15に記載のシステム。
(態様23)前記少なくとも1つのセンサーが、前記ワクチン接種ステーション内の前記子ブタの体重を検知する質量センサーである、態様15に記載のシステム。
(態様24)前記スプレーノズルが、前記ハウジングの前記底部表面に対して45度の角度で配向し、前記ワクチン投与物の少なくとも一部が、前記底部表面に対して45度の角度で排出される、態様15に記載のシステム。
(態様25)ブタにワクチン接種するためのシステムであって、開いた第1の端部、および開いた反対側の第2の端部を有し、その結果、一度に1頭の子ブタのみが前記第1の端部に入り、前記反対の端部から出ることができるハウジングと、子ブタに個々にワクチン接種するための少なくとも1つのワクチン接種ステーションであって、前記ハウジング内に位置付けられ、前記ワクチン接種ステーション内の1頭の子ブタの存在を検知する少なくとも1つのセンサー、および少なくとも1つのスプレーノズルであり、そこから排出されるワクチン投与物が、前記子ブタの顔面野中へと有効に上向きに向かうように前記ワクチン接種ステーション内に位置したスプレーノズルを含むワクチン接種ステーションとを備えるシステム。
(態様26)前記ハウジングが囲まれている、態様25に記載のシステム。
(態様27)前記ハウジングが、前記第2の端部が前記第1の端部より低く位置することによって、前記ハウジングを前記第1の端部から前記第2の端部へと下向きに傾斜させるように、地面に対してある角度をなす、態様26に記載のシステム。
(態様28)ブタにワクチン接種するためのシステムであって、開いた第1の端部、および開いた反対の第2の端部を有するハウジングであって、互いに向かい合って配備された一対の側壁を備えるハウジングと、複数のより小さいハウジングを形成するように、前記ハウジング内、かつ前記一対の側壁内に配備された中間壁と、子ブタに個々にワクチン接種するための少なくとも1つのワクチン接種ステーションであって、前記ワクチン接種ステーション内の1頭の子ブタの存在を検知する少なくとも1つのセンサー、および少なくとも1つのスプレーノズルであり、そこから排出されるワクチン投与物が、前記子ブタの顔面野中へと有効に上向きに向かうように前記ワクチン接種ステーション内に位置したスプレーノズルを含むワクチン接種ステーションと、を備え、前記より小さいハウジングが、開いた入口、および開いた反対側の出口を有し、その結果、一度に1頭の子ブタのみが前記入口に入り、前記出口から出ることができ、前記少なくとも1つのワクチン接種ステーションが、前記側壁と前記中間壁の間に位置付けられているシステム。
(態様29)前記対の側壁と前記中間壁が互いに平行である、態様28に記載のシステム。
(態様30)ブタにワクチン接種するための方法であって、ハウジングの第1の端部に複数の子ブタを入れるステップと、前記複数の子ブタを計測して個々の子ブタの1列のラインを形成するステップと、前記個々の子ブタを、ワクチン接種ステーションに入るとき感知するステップと、前記ワクチン接種ステーションで、前記個々の子ブタの顔面野にワクチンをスプレーするステップと、前記ハウジングの第2の端部から前記個々の子ブタを出すステップと、を含む方法。
(態様31)前記スプレーするステップが、前記個々の子ブタが前記感知ステップによって感知されると自動的に起こる、態様30に記載の方法。
(態様32)前記スプレーするステップが、前記子ブタの顔面野にスプレーするために、スプレーノズルを上向きに、ある角度に動かすステップを含む、態様30に記載の方法。(態様33)態様1から29のいずれか一項に記載のシステムを備える、ブタにワクチン接種する方法。
(態様34)態様1から29のいずれか一項または複数項に記載のシステムにおいて使用するためのスプレーノズル。
(態様35)態様1から29のいずれか一項または複数項に記載のシステムにおいて使用するためのスプレー投与物。
一実施形態によるブタスプレーワクチン接種システムの頂面図である。 図1のブタスプレーワクチン接種システムの側面図である。 別の実施形態によるブタスプレーワクチン接種システムの側面図である。 さらに別の実施形態によるブタスプレーワクチン接種システムの側面図である。 図1のブタスプレーワクチン接種システムの端面図である。 別の実施形態によるブタスプレーワクチン接種システムの、部分断面図での側面図である。 別の実施形態によるブタスプレーワクチン接種システムの部分断面図での側面斜視図である。 さらに別の実施形態によるブタスプレーワクチン接種システムの透視図である。 さらなる実施形態によるブタスプレーワクチン接種システムの上面図である。
一実施形態によるブタスプレーワクチン接種システム100を例示する図1、2および5を最初に参照する。システム100は、床120、第1の側壁130、および第2の側壁140から形成されるハウジング110を含むことができる。第1の側壁および第2の側壁、130、140は、互いに離れて間隔を置いて配置された、直立した壁である。側壁130、140は、互いに平行ではないが、代わりに互いに対してある角度をなす。示したように、側壁130、140は、側壁130、140の第1の端部132、142が、側壁130、140の第2の端部134、144からさらに離れて間隔を置いて配置されるように、互いに向かって内向きにある角度をなす。図1の上面図で示したように、側壁130、140は、一般に「V」形状に配置される。
ハウジング110は、第1の端部、または入口150を有し、これを通って何頭かの子ブタが、側壁130、140の間のハウジングに入り、そこでは、側壁130、140は、互いに離れて最大に間隔を置いて配置されている。ハウジング110の反対側の端部で、第2の端部または出口160が提供され、これを通って各子ブタはハウジング110を
出る。
ハウジング110は、箱またはトンネル構造の形態とすることができ、個々の子ブタのワクチン接種を可能にするように、子ブタを出口160に向ける漸狭シュート(narrowing chute)を含むことが理解される。特に、子ブタの群は、側壁130、140の間の床120上に、ハウジング110の入口150に向けられる。ハウジング110の漸狭シュート構築物は、子ブタの計測効果を生じる。これは、子ブタが出口160に向けて移動するにつれて、側壁130、140の先細化により、子ブタが個々にワクチン接種されるワクチン接種ステーションまたは領域200に向けて、かつこの中へと1頭の子ブタのみを進ませるためである。言い換えれば、ワクチン接種ステーション200の直前、ワクチン接種ステーション200内、およびワクチン接種ステーション200から出口160の領域内の壁130、140の間の幅は、1頭の子ブタを収容するのみである。
ソウ(sow)からの子ブタの離乳の間、および仕上げエリア(finishing area)に入れる前に、システム100を使用することが理想的である。子ブタをハウジング110に向けて追い、次いで入口150中へと追い、床120に沿ってステーション200まで追い、最終的に出口160に追うことにより、子ブタの個々のワクチン接種が可能になる。ワクチン接種ステーション200は、出口160の近傍に位置付けられるが、いずれにしても、これは、1頭の子ブタのみを2つの側壁130、140の間に配備することができる場所に位置付けられる。
ワクチン接種ステーション200は、ステーション200内の子ブタの存在を検知するための、1つまたは複数のセンサー300を含む。1つまたは複数のセンサー300は、これらが、ステーション200内の子ブタの存在を検知することができる限り、任意の数の様々な型のセンサーとすることができる。例えば、センサー300は、子ブタの体重を検知する型とすることができ、標的エリア(センサー位置)内の重量の検知された差異に基づいて、センサー300は、主制御装置にシグナルを送り、子ブタの存在を示す。センサー300は、標的エリア(センサー位置)内の子ブタの移動を検知し、次いで主制御装置にシグナルを送る型とすることもできる。制御シグナルは、ワクチン接種ステーション200内の子ブタにワクチン接種を施す時間を決めるのに使用される。
センサー300は、光学センサーの形態とすることができ、子ブタがワクチン接種ステーション200に入る際に、子ブタが光学センサーの光線を遮るときに子ブタを検知する。
ワクチン接種ステーション200は、子ブタにワクチンを個々に施すための手段400も含む。本発明によれば、施用手段400は、子ブタにワクチンを投与するようにワクチンをスプレーすることができるデバイスの形態である。スプレー手段400は、ワクチン剤(vaccinating agent)によって保証される場合、ワクチンが微細または粗い(coarse)スプレーとして施されるように構成および位置付けられ、ワクチンは、子ブタの顔面野に送達される。例えば、かつ一実施形態によれば、スプレー手段400は、子ブタの上にワクチンをスプレーする少なくとも1つ、好ましくは複数のノズルデバイスの形態である。
スプレーノズル400は、子ブタの顔面野にワクチン接種物を送達するように、ハウジング110内に位置付けられる。したがって、かつ従来の家禽スプレーシステムと完全に対照的に、1つまたは複数のスプレーノズル400は、ハウジング110の上ではなく、子ブタの下に位置付けられ、その結果、ワクチンは、子ブタの顔面に上向きに向けられる。例えば、ワクチン接種ノズル400は、子ブタの顔面に対してある角度をなすことがで
き、ファン作用でスプレーするように構成され、適切な希釈剤中の全用量のワクチンを送達する。子ブタは、立っているか、または1地点から別の地点に移動するとき、顔面を下に向ける傾向があるという事実により、このスプレーノズル配置は有利である。
スプレーノズル400は、ノズルが、子ブタの顔面に向けて上向きにスプレーする限り、ハウジング110の床に沿って位置付けることができ、またはこれは、壁130、140のうちの1つまたは複数の底部セクションに沿って位置付けることができる。スプレーノズル400は、床120中のスロットまたはコンパートメント内に引っ込めて置くことができ、子ブタがスプレーノズル400上を踏むことを防止するために、陥凹上に遮蔽版などを用意することができる。
一実施形態では、スプレーノズル400は、ノズル400のスプレー特性を、特定の施用に応じて変更することができるという点で、可変スプレー機能を有する型である。例えば、ノズル400は、操作する(例えば、回転する)ことによって、スプレー特性またはスプレーパターンを変更することができるノズルヘッド410を含む。一設定では、スプレーノズル400は、微細ミストを送達するように構成することができ、別の実施形態では、これは粗いミストを送達し、別の実施形態では、これはパルススプレーを送達するなどである。
別の実施形態では、作動させると、スプレーノズル400は、直線の流れをスプレーするのとは対照的に、標的エリアにわたってワクチンを送達するように回転または旋回することができるという点で、スプレーノズル400は可動型である。ノズル400の移動範囲は、子ブタがハウジング110を出る前に、子ブタの顔面に向けて、および子ブタの顔面中にスプレーするように設計される。
図1および2に示したように、例示した実施形態では、床120に結合したスプレーノズル400は、出口160の近く、かつセンサー300を超えて位置付けられ、その結果、センサー300は、子ブタを最初に検知し、次いで、子ブタが続けて出口160に向けて移動するにつれて、子ブタは、ノズル400から排出されているスプレー中に入り、それによってワクチン接種物の投与に曝される。
図3および4に示したさらに別の実施形態では、ハウジング110の底部(床)から来るワクチンスプレーに加えて、ワクチンを、鼻部、眼、および口に向けて側部からスプレーすることによって、結膜随伴リンパ系(CALT)、および腸管随伴リンパ系(GALT)の両方を免疫することもできる。スプレーノズル400は、側壁130、140のうちの1つまたは複数に結合している。特に、スプレーノズル400は、子ブタの顔面野に向けてワクチンを上向きに向けるように、側壁130、140に沿って位置する。
図3は、側壁130、140の一方または両方に沿って垂直に配向した複数のスプレーノズル400を示す。スプレーノズル400のそれぞれは、制御装置と通信し、ワクチン供給源と流動的に接続され、その結果、制御装置は、ノズル400のうちの1つまたは複数に指示することによって、ワクチン投与物を排出するように作動させることができる。したがって、より大きい動物がスプレーされているとき、制御装置は、高さの高い箇所にある1つまたは複数のスプレーノズル400を選択し、反対に、より小さい動物がスプレーされているとき、制御装置は、1つまたは複数のより低いスプレーノズル400を作動するように指示することができる。スプレーノズル400の作動は、センサー300からの入力に基づいて起動することができる。様々な高さに配備された複数の光ビームを起動することによって、各子ブタの高さを求めることができる。センサー300によって求められた高さに基づいて、子ブタの顔面野への最適な排出パターンのために、特定のスプレーノズル400を起動することができる。さらに、重量センサー、および子ブタの質量と
高さの関係を使用して、同様の判定を行うことができる。
各ノズル400は、導管などの従来の手段を使用して流動的に接続され、ノズル400からの導管のそれぞれは、供給源に導く主配管に流動的に接続することができる。
図4に示したさらに別の実施形態では、少なくとも側壁130、140に結合したスプレーノズル400は、本質的に調節可能であることによって、スプレーノズルが、床120から所望の距離に位置付けることが可能になる。例えば、スプレーノズル400は、軌道システムの一部とすることができ、この中で、スプレーノズル400は、垂直の軌道部材401内に安全に保持されている。クランプを含めた、任意の数の様々な機構を使用することによって、スプレーノズル400の所定の位置、したがって床120からの所定の距離で、軌道内のスプレーノズル400を保持することができる。
スプレーノズル400は、自動的に、または手作業で調整することができる。例えば、スプレーノズル400は、モーターを付けたアセンブリーの一部とすることができ、この中でスプレーノズル400の位置は、ノズル400を垂直軌道401に沿って所望の高さに動かすようにモーターに指示することによって変更することができる。例えば、より大きい子ブタがハウジング110中へと追われ、向けられるとき、ノズル400は、より高い高さに移動され、その結果、これらのノズルからのワクチン接種スプレーは、子ブタの顔面野に向けられる。手動および自動装置の両方において、ノズル400が軌道401(垂直軌道)に沿って移動することによって、ノズル400がハウジング110の床120からの選択された距離(高さ)に位置付けることが可能になる。子ブタの高さを求めるためのセンサー300からの入力を使用して、上記実施形態と同様に自動調整を行うこともできる。
ノズル400が側壁130、140上に含まれる場合でも、ノズル400は、子ブタの顔面野に対して依然として配向し、その結果ワクチンは、子ブタのサイズにかかわらず、子ブタの顔面野に上向きにスプレーされることが理解される。
したがって、ヒヨコのために設計された従来のスプレー機構と対照的に、システム100のスプレーコンポーネント(ノズル400)は、ヒヨコのためのようにトップダウンではなく、ベースアップから作用する。さらに、ワクチン接種の時間は、ふ化直後に通常ワクチン接種されるヒヨコと異なり、本システム100では、子ブタは、離乳時にワクチン接種される。この時間は、ワクチン接種にとって適切な時間でもある。移行抗体は、ワクチン接種が完了する生後15〜18日で漸減しているためである。
スプレーワクチン接種のタイミングは、ワクチン接種ステーション200内に子ブタを検知してセンサー300が起動すると、スプレーを介してワクチンが直ちに施されるようになっており、ノズル400は、子ブタが出口160に向かって移動し続ける場合でも、子ブタの顔面野に施される全ワクチン用量にとって十分な時間があるように位置付けられている。
ワクチン投与物を受けた後、子ブタは出口160に向かい続け、出口160を通ってシステム100を出る。この時点で、別の子ブタがワクチン接種ステーション200に入り、この子ブタは上述したようにワクチンをスプレーされる。
ここで図6に目を向けると、別の実施形態による別のワクチン接種システム500が例示されている。システム500は、システム100と同様であり、システム100において共通のいくつかのエレメントを含むが、システム500は、システム500中に、かつ/またはシステム500を通して子ブタを輸送するための手段600を含むように構成さ
れている。手段600は自動手段であり、これは、1つの位置から別の位置、特に、ハウジング110の外側の位置からワクチン接種ステーション200に、次いでワクチン接種後にハウジング110の外側の位置に子ブタを移動するように構築されている。
一実施形態では、手段600は、エンドレスループコンベアなどのコンベアの形態であり、これは、ハウジング110の床120に沿って少なくとも部分的に走行するように配置される。この装置は、子ブタが、コンベア600上に個々に送られ、かつ積まれ、次いでワクチン接種ステーション200に搬送され、そこで個々にワクチン接種されることを可能にする。
さらに、手段600(コンベア)は、子ブタがワクチン接種ステーション200に向けて、かつこのステーション中へと移動する際に、子ブタを掴むか保持するためのデバイスまたは機構610を含む。デバイス610は、子ブタを掴み、保持するポスト(post)デバイスまたはクランプデバイスの形態とすることができる。したがって、デバイス610は、手段600が1つの位置から他の位置に子ブタを輸送する際に、子ブタの移動を抑制および制限するように機能する。子ブタがワクチン接種されると、デバイス610は、手作業で、または自動的に取り外されて子ブタを解放する。いずれにしても、子ブタは、デバイス610から解放され、ワクチン接種後に別の位置に移動されることが自由である。
システム500は、ワクチン接種後の子ブタを受け入れる容器650も含む。例示した実施形態では、容器650はクレートなどの形態である。この実施形態では、コンベア600は、各子ブタが個々にワクチン接種された後に、子ブタが容器650中に向かうように構成される。
図6の実施形態において、主スプレーノズル400は、コンベア600が床120の完全な幅を占有する必要はないが、そのセクションとなり得るという点で、床120に依然として結合することができる。したがって、スプレーノズル400は、コンベア600の一側部に形成することができるが、依然として子ブタの顔面野にワクチン投与物を送達するように上向きにスプレーするように構成される。あるいは、示したように、床120は、子ブタがワクチン接種される位置に入れるために床120に、または床120上に子ブタが搬送されるように、コンベア600の一端に隣接して位置付けることができる。
従来の取り扱い装置では、子ブタは人によって取り扱われ、人がソウから子ブタを引き離す際に、クレート650のような容器に移される。行うことは、後肢で子ブタを保持し、次いで容器650にその子ブタを落とすことであり、この容器は次いで、グローアウトエリア(grow out area)に子ブタを移動するのに使用される。図7に例示された実施形態では、容器650とともに使用するために設計されたワクチン接種システム700が提供される。ワクチン接種システム700は、第1の端部または入口712、および容器650の近傍に位置した反対側の第2の端部または出口714を含むシュート710の形態で構成され、その結果、子ブタがシュート710を出るとき、その子ブタは容器650中に搬送される。例えば、出口714は、子ブタが容器650中に搬送されることを可能にするために、容器650に操作可能に取り付けることができる。
シュート710は、これが、1つまたは複数のセンサー300、および子ブタがシュート710内を移動する際に、子ブタの顔面野にワクチン投与物を送達するための1つまたは複数のスプレーノズル400を含むという点で、図1のハウジング110と同様に構築される。例えば、シュート710は、標的エリアで子ブタの存在を検知するための1つまたは複数のセンサー300をその中に組み込んでいる。シュート710は、入れられた子ブタに出口714に向かってシュート710を滑り下ろさせる角度で傾斜しているので、
センサー300は、子ブタがシュート710内を滑る際に、その子ブタを検知するように位置および構成される。一実施形態では、センサー300は光学センサーの形態であり、これは、子ブタが光学センサー300によって発せられた光線を遮るとすぐにその子ブタを検知する。他のシステムと同様に、センサー300の起動により、制御シグナルが主制御装置に送られ、次いでこの主制御装置は、スプレーノズル400と通信し、これにワクチン投与物を投与することを指示する。
したがって、センサー300の下流で、1つまたは複数のスプレーノズル400がシュート710内部に提供される。すべての他の実施形態と同様に、スプレーノズル400は、ワクチン投与物が子ブタの顔面野に送達されるように、上向きでワクチン投与物をスプレーするように位置付けられる。シュート710は、円筒形の管構造とすることができるので、少なくとも1つのスプレーノズル400は、ワクチン投与物が子ブタの顔面野(鼻)に投与されることを保証するために、シュート710の床または底部に沿って配備される。したがって、スプレーノズル(複数も)400は、シュート710の出口714の近くに位置付けることができ、またはこれらは、シュート710の中央より近くに位置付けることができる。シュート710は、シュート710の床に沿って1つのスプレーノズル400を含むことが好ましいが、これはまた、シュート710の床に沿って形成されるノズル400に対して高い(高くなった)位置に位置付けられる1つまたは複数のノズル400を含むことができる。
他の実施形態と同様に、センサー300は、運動(光学)センサーであることに限らず、質量(重量)センサーを含めた他のセンサーであってもよい。
シュート710の出口714は、容器650がその下に移動することができるように位置付けることができる。したがって、1つの容器650が満たされたら、これを移動することができ、シュート710を移動することなく、別の容器をシュート710の下に搬送することができる。
図8に示したさらに別の実施形態では、スプレーワクチン接種システム800が例示され、これは錐体形態のスプレーアプリケーター810を含み、このアプリケーターは、錐体の最大直径を描く少なくとも1つの開口端812を有する。端部812は、子ブタの少なくとも顔面野(鼻)が中に受け入れられることを可能にするのに十分大きい直径を有する。反対端部814で、この錐体は、少なくとも1つのスプレーノズル(図示せず)を含み、これは、子ブタの顔面野に向けてワクチン投与物をスプレーするように配向している。子ブタが移動する際に、各子ブタは、その後肢を保持され、錐体810中に「突っ込まれ」、鼻の検知または存在によりスプレーノズルが作動する。したがって子ブタは、自動機構を使用してその後肢を掴むことができ、または子ブタは、人によってその後肢を保持することができ、次いでその人は、逆さの子ブタをスプレーワクチン接種システム800まで巧みに操る。子ブタの頭部/鼻は、錐体中にしっかりと、かつぴったりとはまり、それによって、錐体中に鼻を閉じこめ、移動を防止し、ワクチンの正確な「取込み」を可能にすることが好ましい。
手動および自動技法の両方を含めた、任意の数の様々な技法を使用して、スプレーノズルを起動して操作することができる。例えば、手動技法が使用される場合、子ブタの顔面野が錐体内の適切な位置にあると、レバー、スイッチ、ボタンなど820が使用されることによって、スプレーノズルを作動させる。図8において、機構820は足で作動するアクチュエータ(例えば、フットペダル)であり、オペレーターがその上を踏むとすぐに、スプレー機構が所定時間作動されることによって、ワクチン接種の投与物を排出する。
あるいは、子ブタの顔面野が検知されると、スプレーノズルは自動的に作動される。例
えば、1つまたは複数のセンサー(図示せず)819を錐体とともに使用することができ、これらは、子ブタの顔面野(鼻)を検知するように構成される(例えば、子ブタの鼻は、光学センサーの一部である光線を遮ることができる)。別の実施形態では、センサーは、タッチで作動するセンサーであり、それによってセンサーに鼻が接触すると、制御シグナルが主制御装置に送られることによって、ワクチン(ワクチン投与物)のスプレーを生じさせ、子ブタの顔面野に送達させる。すべての実施形態において、スプレーが排出される量および時間は、任意の数の様々な技法を使用して制御することができる。例えば、センサーが、錐体内に子ブタをもはや検知しなくなるとすぐに(例えば、光学センサーの光線が復旧されるとき)、スプレーノズルを作動停止させることができる。あるいは、スプレーノズルは、スプレーノズルから排出されている所望量のワクチンをもたらす所与の量の時間、単純に作動される。スプレー体積は、適切な用量を送達するように調節することができ、ワクチンの液滴サイズは、ワクチンの最良の「取込み」に対して調節することができることが理解される。
自動化されている場合、何頭かの子ブタが、スプレーアプリケーター810中に連続的に「突っ込まれる」。
例示した実施形態では、スプレーノズルは、ワクチン接種物の供給源401を含み、特に、供給源401は、ワクチン接種物を貯蔵するコンテナまたは瓶の形態とすることができる。供給源401は、スプレーノズルの他の操作コンポーネントに接続され、したがって作動されると、ワクチン接種物は、ポンプなどを使用して供給源401から引き出され、次いでスプレーノズルを介して円錐形状体810中に排出される。子ブタを「突っ込む」ことを可能にするために、錐体形状のスプレーノズルは、その開口部を上向きにして垂直に配向される。これにより、子ブタを容易に保持し、最初に鼻をスプレーノズル中に入れることが可能になる。
機構800は、圧力調整器、および供給源コンテナ401中の流体のレベル、ならびに供給源コンテナ401中の流体が空であるかどうかを示すインジケータを含めた、他の操作部分を含むことができる。
さらなる実施形態では、図9は、より小さいハウジング912、914、916、918に細分する分割されたハウジング910を利用するシステム900を例示する。ハウジング910は、床920、ならびに床920に垂直に配備された第1および第2の側壁930、940をさらに有する。中間壁932、934、936は、第1および第2の側壁930、940の間でハウジング内に配備され、等しく間隔を置いて離すことができる。中間壁932、934、936は、より小さいハウジング912、914、916、918のそれぞれを形成することができ、これらは1頭の子ブタを受容するサイズである。例示した実施形態では、第1および第2の側壁930、940、ならびに中間壁932、934、936は、シュート様式で互いに平行に配備される。しかし、壁930、932、934、936、940のすべて、または一部は、ハウジング110またはより小さいハウジング912、914、916、918について「V」形状を形成するために、互いに平行でなくてもよい。
作業では、何頭かの子ブタが、ハウジングの一端に位置した入口950を介してハウジングに入る。子ブタがハウジング110を通って移動するにつれて、これらの子ブタは中間壁932、934、936に遭遇し、これらの壁はサブ入口952、954、956、958に導き、個々の子ブタをより小さいハウジング912、914、916、918に分ける。より小さいハウジング912、914、916、918に入る際に、センサー300を起動し、これはさらにはスプレーノズル400を作動させることによって、各子ブタの顔面野に排出する。特定の実施形態では、各スプレーノズル400a、400b、4
00c、400dは、ハウジング960の出口に、または出口付近に配備され、この出口は、より小さいハウジング912、914、916、918のそれぞれについてのサブ出口962、964、966、968に分けられる。さらに、各スプレーノズルは、個々のセンサー300a、300b、300c、300dによって制御することができ、または子ブタがサブ入口952、954、956、958を通って移動する際に、センサー300によって一般に起動することができる。上述したように、スプレーノズル400は、固定されていても、可動性であってもよいが、一般に上向き、かつ子ブタの顔面野中に排出するように位置付けられる。
ブタの年齢は、どのワクチン接種が施用されているかに依存する。例えば、ブタは、15〜18日の年齢を有することができ、これは、いくつかの異なるワクチン接種を施用するのに適した年齢である。上記によって与えることができるワクチン接種として、それだけに限らないが、萎縮性鼻炎(パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)A型および毒素産生性D型、ボルデテラブロン・キセプチカ(Bordetella bronchiseptica)、大腸菌、丹毒(豚丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae))、レプトスピラ症、従来のブタインフルエンザおよび新ブタインフルエンザ、ブタサーコウイルス(PCV)、PRRSウイルス、ならびにマイコプラズマ・ヒオニューモニエ(Mycoplasma hyopneumoniae)のためのワクチン接種を挙げることができる。
本発明は、本明細書に記載した特定の実施形態によって範囲を限定されない。実際に、本明細書に記載されたものに加えて、本発明の様々な改変が、前述の説明および添付の図面から当業者に明らかとなるであろう。そのような改変は、添付の特許請求の範囲に入ることが意図されている。疑いなく、本発明の範囲が以下の特許請求の範囲によって定義される、本発明の教示から逸脱しない多数の他の実施形態を考え出すことができる。

Claims (6)

  1. ブタにワクチン接種するためのシステムであって、
    入口として機能する開いた第1の端部、および反対側の第2の端部を有する、固定された錐形状のハウジングであって、該ハウジングが前記第2の端部に向けて内向きに細くなる錐形状の壁によって画定され、また、前記ハウジングが、前記第2の端部が前記第1の端部より低く位置することによって、前記ハウジングを前記第1の端部から前記第2の端部へと下向きに傾斜させるように、地面に対してある角度をなし、また、前記ハウジングが前記地面に対して垂直に配向されるように前記第1の端部および前記第2の端部が前記地面に対して垂直な共通の中心軸線を有する、ハウジングと、
    子ブタに個々にワクチン接種するためのワクチン接種ステーションであって、該ワクチン接種ステーションが前記第1の端部および第2の端部の間の前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、また、前記ワクチン接種ステーションが、前記ワクチン接種ステーション内の1頭の子ブタの存在を検知する少なくとも1つのセンサー、および、前記ワクチン接種ステーション内に位置した少なくとも1つのスプレーノズルであってそこから排出されるワクチン投与物が前記子ブタの鼻を含む顔面野中へと有効に地面に対して角度をもって上向きに向かうように前記第1の端部に向かってある角度で配向されているスプレーノズルを含むワクチン接種ステーションと、
    を備え、
    前記スプレーノズルは、前記第2の端部側において、前記ハウジング内に配置される、システム。
  2. 前記ハウジングがフラストコニカル形状を有する、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記第2の端部が開いている、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記スプレーノズルが、ファン作用で前記ワクチン投与物をスプレーする可動性ヘッドを含む、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記少なくとも1つのセンサーが運動センサーを含む、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記少なくとも1つのセンサーが、前記ワクチン接種ステーション内の前記子ブタの体重を検知する質量センサーである、請求項1に記載のシステム。
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