JP6015612B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
従来、内燃機関の温度が内燃機関の燃焼状態に及ぼす影響が大きいことに鑑み、内燃機関の温度に基づいて、燃料噴射制御等の内燃機関の各種の制御が実施されている。例えば特許文献1に記載の内燃機関用制御装置は、内燃機関の温度と相関を持つ内燃機関の冷却水温を検出する温度センサを設け、当該温度センサによる冷却水温の検出値に基づいて燃料の噴射を制御している。
特開2003−113731号公報
しかし、内燃機関の実温度を検出する温度センサを設けると、温度センサ自体に加え、配線用のワイヤ等の部品が必要となることや、温度センサを取り付けるための加工工程が追加されることにより、製造コストが増大するおそれがある。
そこで、本出願人は、内燃機関に搭載された機能部品として例えばクランク角センサのコイルの抵抗値を検出し、検出したコイル抵抗値に基づいて内燃機関の実温度を推定する制御装置に係る発明を先に出願した(特願2013−85537)。この先願によると、温度センサを設けることなく、内燃機関の始動時に推定温度に基づいて内燃機関温度に応じた最適燃料噴射量を噴射し、内燃機関を良好に始動させることができると考えられる。
しかしながら、先の出願に係る温度推定の構成では、各部の熱容量差の違いにより内燃機関の停止後、内燃機関の実温度と推定温度との相関が得られるまでに所定時間が必要である。一方、内燃機関を停止してから十分に時間が経過していないときに再始動する場合には、温度補正値の精度不足や外乱の影響により、推定温度と内燃機関の実温度との誤差が大きくなる可能性がある。
すると、誤差の大きな推定温度に基づいて決定した燃料噴射量を噴射したとき、空燃比がオーバーリッチ又はオーバーリーンとなり、始動不良やドライバビリティ低下等の性能低下を招くおそれがある。このように、内燃機関の実温度を温度推定手段によって推定する制御装置では、推定温度の誤差に起因する始動性の悪化等が新たな課題となる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の実温度を検出する温度センサを設けることなく、内燃機関を良好に始動させ、且つ、内燃機関の始動時の実温度を探索可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
本発明による内燃機関の制御装置は、燃料噴射指令手段、点火指令手段、回転数検出手段、及び始動制御手段を備える。燃料噴射指令手段は、燃料噴射弁に燃料の噴射時期及び噴射量を指令する。点火指令手段は、所定の時期に点火プラグに点火を指令する。回転数検出手段は、内燃機関の回転数を検出する。
始動制御手段は、内燃機関の始動時に「実温度探索処理」を実行する。この実温度探索処理とは、「内燃機関の仮想温度を順次変更しながら当該仮想温度に対応する燃料噴射量を算出し、当該燃料噴射量で燃料噴射するよう燃料噴射指令手段に要求するとともに所定の時期に点火するよう点火指令手段に要求する」という一連の試行操作を、内燃機関の回転数に基づいて少なくとも内燃機関の始動が判定されるまで繰り返すことにより内燃機関の始動時の実温度を探索するものである。
ここで、「内燃機関の始動時」とは、停止状態から回転し始めた時から、回転が安定したと考えられる「確定始動回転数」に到達するまでの期間をいう。
この実温度探索処理は、具体的には「噴射量変更モード」又は「補正係数変更モード」によって実行される。
噴射量変更モードでは、内燃機関の実温度と内燃機関が始動可能な最適燃料噴射量との関係を規定した第1温度特性マップを参照し、仮想温度に対応する最適燃料噴射量のマップ値で試行操作を繰り返す。
補正係数変更モードでは、内燃機関の実温度と「燃料噴射量=基本噴射量×補正係数」の計算式における補正係数との関係を規定した第2温度特性マップを参照し、仮想温度に対応する補正係数のマップ値に基づいて算出した燃料噴射量で試行操作を繰り返す。
始動制御手段は、内燃機関の回転数が所定の切替回転数未満のとき噴射量変更モードを適用し、内燃機関の回転数が切替回転を超えたとき補正係数変更モードを適用するようにしてもよい。切替回転数は、例えば、内燃機関が「一応始動した」とみなし得る、上記の「確定始動回転数」よりも小さい値の「暫定始動回転数」相当に設定することができる。
本発明によると、内燃機関の始動時に、制御装置の始動制御手段が仮想温度を設定し、温度特性マップを参照して仮想温度に対応する最適燃料噴射量、又は、仮想温度に対応する補正係数に基づいて算出した燃料噴射量で燃料噴射し、始動の可否を確認するという手順を繰り返す実温度探索処理を実行する。これにより、内燃機関温度を検出する温度センサを設けることなく、内燃機関を良好に始動させ、且つ、始動時の内燃機関温度を探索することができる。よって、内燃機関の構造が簡素となり、製造コストを低減することができる。
また、温度推定手段による推定温度に依存せず、燃料噴射を繰り返し試行することにより内燃機関を始動させるため、推定温度と実温度との誤差が大きい場合でも始動不良を回避することができる。
始動制御手段は、実温度探索処理において、仮想温度を高温側から低温側に向かって低下させ、且つ、低下させる途中に少なくとも一度以上、暫時上昇させる戻し段階を含むことを特徴とする。
温度特性マップにおける内燃機関温度と最適燃料噴射量又は補正係数との関係は、内燃機関温度が高いほど最適燃料噴射量が少ない。また、内燃機関温度に対する最適燃料噴射量又は補正係数の傾きは、低温側ほど大きく高温側ほど小さい。そのため、仮想温度を実温度より低く設定すると、最適燃料噴射量に対し過剰な量の燃料を噴射することとなり、燃料過多によるいわゆる「プラグかぶり現象」による失火が発生するおそれがある。そこで、仮想温度を高温側から低温側に向かって順次低下させ、燃料噴射量を徐々に増加させることで、「かぶり現象」の発生を抑え、始動不良を防止することができる。
また、始動時には燃焼室付近が十分に暖機されていないため、噴射された燃料が十分に気化せず、一般的に燃焼が安定しない。そのため、所定期間だけでは始動の可否を判断することが困難な場合がある。そこで、仮想温度を時々高温側に戻し、始動の可否を再確認しながら始動可能温度を探索することが有効である。これにより、本当は始動可能であるにもかかわらず始動不可と判定するエラーを可及的に回避することができる。
さらに、本発明において、内燃機関の実温度に相関する物理量の検出値に基づいて内燃機関の推定温度を算出する温度推定手段を備え、始動制御手段は、温度推定手段が算出した推定温度に基づいて、実温度探索処理の開始時における仮想温度の初期値を設定するようにしてもよい。
例えば内燃機関の停止から十分な時間が経過した後に再始動するとき等、状況によっては、推定温度と内燃機関の実温度とがよく相関している場合がある。また、仮に誤差があったとしても、推定温度は、実温度について一応の目安となる。
そのため、実温度探索処理を開始するに当たって、推定温度に基づく温度を仮想温度の初期値として設定することで、より実温度に近い温度から処理を開始する可能性が高くなる。よって、始動までの試行錯誤の回数を減らし、より短い時間で内燃機関を始動させることができる。
ところで、仮想温度を高温側から低温側に向かって低下させて実温度を探索するため、仮想温度が実温度よりも高い「リーン限界の状態」で始動する場合がある。すると、実温度探索処理の開始からクランク軸が所定回数回転する判定期間中に、内燃機関の回転数が所定値に到達することとなる。そこで、この場合、始動制御手段は、実温度探索処理が終了し始動時から始動後へ移行する段階において、実温度探索処理の終了時の仮想温度を低温側に補正することが好ましい。
本発明の第1実施形態による内燃機関の全体構成図。 制御装置中の温度推定手段の構成を示す電気的構成図。 内燃機関の運転時、及び運転停止後における内燃機関温度Teとクランク角センサのコイル温度Tcとの変化を示すタイムチャート。 (a)コイル抵抗RSとコイル温度Tcとの関係を示す図。(b)内燃機関の停止からの経過時間と温度補正値αとの関係を示す図。(c)コイル温度上昇値ΔTcと温度加算値βとの関係を示す図。 内燃機関の始動が確定するまでの全体挙動を示すタイムチャート。 噴射量変更モード及び補正係数変更モードを選択するフローチャート。 (a)内燃機関温度Teと最適燃料噴射量との関係を規定した第1温度特性マップ。(b)内燃機関温度Teと補正係数との関係を規定した第2温度特性マップ。 本発明の第1実施形態による実温度探索処理のフローチャート。 本発明の実温度探索処理の一例を示すタイムチャート。 本発明の実温度探索処理の他の例を示すタイムチャート。 本発明の実温度探索処理の他の例を示すタイムチャート。 始動時から始動後への移行時に仮想温度を補正する移行時補正処理のフローチャート。 本発明の第2実施形態による実温度探索処理のフローチャート。
以下、本発明に係る制御装置を空冷式の内燃機関が搭載された車両に適用した実施形態を、図面に基づいて説明する。本実施形態が適用される内燃機関としては、吸気、圧縮、膨張、排気の4行程を1燃焼サイクルとして運転される4ストロークガソリン内燃機関を想定している。また車両として、自動二輪車であるスクータを想定し、内燃機関は単気筒内燃機関としている。このスクータは、シートの下方に搭載された内燃機関がシュラウド(カバー部材)により覆われる構成となっている。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による内燃機関の制御装置について、まず構成の概要を、図1〜図4を参照して説明する。
図1に示すように、内燃機関10の吸気通路12には、上流側から順に、エアクリーナ14、スロットルバルブ16、スロットルバルブ16の開度を検出するためのスロットルセンサ17、吸気通路12の吸気圧を検出する吸気圧センサ18が設けられている。スロットルバルブ16は、スロットル開度が調節されることで、内燃機関10の燃焼室20への吸気量を調節する。スロットル開度は、ユーザによって操作されるスロットルグリップ(図示しない)の操作に応じて調節される。
また、吸気通路12には、スロットルバルブ16の上流側と下流側とが連通するようにバイパス通路22が接続されている。バイパス通路22には、内燃機関10のアイドル運転時における回転速度を制御すべく、バイパス通路22を流れる吸気量を調節する電磁弁24が設けられている。
吸気通路12のうち、吸気圧センサ18の下流側の吸気ポート近傍には、燃料ポンプ26によって燃料タンク28から汲み上げられた燃料を、上記吸気ポート近傍に噴射供給する燃料噴射弁29が設けられている。燃料噴射弁29から噴射供給された燃料と吸気との混合気は、吸気バルブ32の開動作によって燃焼室20に供給される。なお、他の実施形態では、燃料噴射弁29は燃焼室20に直接燃料を噴射するように設けられてもよい。
燃焼室20に供給された混合気は、燃焼室20に突出する点火プラグ34の放電火花によって着火され、燃焼に供される。混合気の燃焼によって発生するエネルギは、ピストン36を介して内燃機関10の出力軸であるクランク軸38の回転エネルギとして取り出される。点火プラグ34には、点火装置としての点火コイル35により点火用の高電圧が印加される。燃焼に供された混合気は、排気バルブ40の開動作によって、排気として排気通路42に排出される。
クランク軸38には、磁石式発電機ロータ50(以下、「ロータ50」という)が取り付けられている。図2に示すように、ロータ50は、外周部の所定の回転角度ごとに、クランク位置信号用の複数の突起51が設けられている。また、ロータ50の外周部には、等間隔で配置される複数の突起51の1つ(又は2つ)を欠落させることで、基準位置としての欠歯部52が設けられている。本実施形態では、突起51は基本的に30°CAで等間隔に設けられ、欠歯部52でのみ60°CA間隔となっている。なお、突起51の数及び間隔は、この例に限らず任意に設定してよい。
内燃機関10のシリンダブロック11には、ロータ50の突起51に対向する位置に、回転検出センサとしてのクランク角センサ60が設けられている。より具体的には、クランク角センサ60は、シリンダブロック11のクランクケース部に設けられている。クランク角センサ60は、公知の電磁ピックアップ方式のセンサであり、鉄心(図示しない)と、鉄心の周りに設けられた検出コイル61(以下、「コイル61」という)と、コイル61を貫く磁束が発生される磁石(図示しない)とを備えている。
ロータ50は、クランク軸38の回転に連動して回転される。ロータ50の外周にある突起51がクランク角センサ60の位置を通過すると、突起51の凹凸によってクランク角センサ60のコイル61を通る磁束が変化し、電磁誘導の作用によってコイル61に起電力が生じる。この場合、コイル61では、突起51の通過を検出することで、所定の回転角度周期で交流信号を回転角信号として出力する。
なお、クランク角センサ60は、シリンダブロック11に直接搭載されるもの以外に、内燃機関10の近傍に設けられた交流発電機のステータコイルのベースに取り付けられ、その交流発電機のロータの回転を検出するセンサや、クランクケースカバー側に取り付けられているクランク角センサであってもよい。
排気通路42には、排気中のNOx、HC及びCO等を浄化する三元触媒46が設けられている。三元触媒46の上流側には、排気中の酸素濃度に応じて2値的に出力値を変化させる酸素濃度センサ48が設けられている。
また、本実施形態の車両(スクータ)は、シュラウド内に配置された内燃機関10を強制冷却するための冷却装置49が搭載されている。冷却装置49は、内燃機関10の回転により駆動される機械式のファン装置を備えるものであり、クランク軸38に接続された周知の冷却ファンを有している。シュラウドには、外部から冷却風を取り込むための取入口と、その冷却風を排出するための排出口とが設けられており、冷却装置49が駆動されると、取入口と排出口とを通じてシュラウド内を冷却風が通過する。
冷却装置49は、内燃機関10の運転中にファンを回転して内燃機関10を空冷し、内燃機関10が停止すると、空冷を停止する。
制御装置70は、マイクロコンピュータを備える電子制御ユニット(ECU)として構成されている。マイクロコンピュータは、記憶部に記憶された各種プログラムや演算式に基づいて、各種の内燃機関制御を実施する。この場合、上述した各種センサで取得された信号に基づき燃料噴射弁29や点火コイル35の動作を制御することにより、内燃機関10の運転状態を制御する。
本実施形態の制御装置70は、温度推定手段71、燃料噴射指令手段75、点火指令手段76、回転数検出手段77及び始動制御手段78を備えている。なお、これは機能的な観点でのことであり、各手段が物理的に1枚の基板に実装されていることを意味しない。
また、図2では、温度推定手段71及び回転数検出手段77以外の図示を省略する。
本実施形態では、内燃機関10の実温度(以下、適宜「内燃機関温度」という)Teを直接検出する温度センサを備えていないことを前提として、温度推定手段71は、サーミスタ74の検出温度、又は、クランク角センサ60のコイル60の抵抗値に基づいて内燃機関温度Teを推定する。この温度推定の詳細については後述する。
燃料噴射指令手段75は、燃料ポンプ26の動作を指令すると共に、燃料噴射弁29に燃料の噴射時期及び噴射量を指令する。
点火指令手段76は、所定の時期に、点火コイル35の制御を通じて点火プラグ34に点火を指令する。
回転数検出手段77は、図2に示すように、クランク角センサ60が出力した交流信号が波形整形回路62にてパルス信号に変換されて入力される。回転数検出手段77は、波形整形回路62から入力されたパルス信号の間隔に基づいて内燃機関10の回転数(回転速度)を検出する。また、回転数検出手段77は、ロータ50における欠歯部52とそれ以外の部位との角度間隔の相違に起因するパルス信号の間隔の相違に基づいて、基準位置である欠歯部52の位置を検出する。
始動制御手段78は、本発明の特徴である「実温度探索処理」を実行し、内燃機関10の始動を制御する。図1に示すように、始動制御手段78は、温度推定手段71及び回転数検出手段77からの情報を取得し、また、燃料噴射指令手段75及び点火指令手段76に対し、燃料噴射弁29及び点火プラグ34への指令を要求する。
また、始動制御手段78は、回転数検出手段77が検出した内燃機関10の回転数の変化に基づいて、内燃機関10が始動したことを判定する。具体的には、内燃機関10の回転数が0から急増したとき、または所定回転数以上のとき、始動したと判定する。
始動制御手段78の詳細な作用については後述する。
以下、温度推定手段71により内燃機関温度Teを推定する構成について説明する。
図2に示すように、制御装置70には、当該制御装置70の温度を検出するためのサーミスタ74が接続されている。制御装置70の温度は、内燃機関温度Teの影響をある程度受けることから、サーミスタ74の検出温度は、内燃機関温度Teを正確にではないにせよ大まかに反映するものとなり得る。つまり、各部品の取り付け位置やエンジン諸元が設定されているためサーミスタ74と内燃機関温度Teとは相関があり、あらかじめ実施される各種試験により相関関係式を得ることができる。この相関関係により温度推定手段71は、例えばサーミスタ74の検出温度に所定の定数を加算又は乗算することにより、内燃機関温度Teを推定する。
また、内燃機関10のシリンダブロック11に直接搭載されたクランク角センサ60は、内燃機関温度Teとの相関を有している。そこで、温度推定手段71は、内燃機関10の停止時及び運転状態下において、以下のように、クランク角センサ60のコイル61の抵抗値を検出し、その検出したコイル抵抗値に基づいて内燃機関温度Teを算出する。
制御装置70は、コイル61を通電するための通電部72と、通電部72によるコイル通電時に当該コイル61にかかる電圧値を検出するA/D回路である電圧検出部73とを備えている。
通電部72は、電圧Vccの定電圧電源721と、PNP型のバイポーラトランジスタ722及び723と、抵抗値R1の抵抗724及び抵抗値R1の抵抗725と、スイッチ726とを備えている。トランジスタ722及び723はカレントミラー回路を形成しており、トランジスタ722及び723のベースが互いに接続され、そのベースの接続部がトランジスタ723のコレクタに接続されている。
トランジスタ722及び723のエミッタは、それぞれ電源721に接続されている。トランジスタ723のコレクタ側には抵抗725が接続されおり、抵抗725の他端には電圧検出部73と、コイル61と、波形整形回路62とが並列接続されている。一方、トランジスタ722のコレクタ側には抵抗724が接続されており、抵抗724の他端にはスイッチ726が接続されている。スイッチ726は、例えば半導体スイッチであり、トランジスタ722の導通状態と非導通状態とを切り換える。
スイッチ726がONとなりトランジスタ722が導通状態となると、トランジスタ723も導通状態となり、トランジスタ722から電流IS(IS=Vcc/R1)が出力され、トランジスタ723から電流IS2(≒IS)が出力される。この電流IS2がコイル61に供給されるコイル電流IS2となる。ここで、電流IS≒IS2であるので、コイル電流IS2は、IS2≒IS=Vcc/R1として求められる。
また、電圧検出部73は、コイル61に掛かるコイル電圧VRSを検出する。そして、コイル抵抗値RSは、RS=VRS/IS2として算出される。温度推定手段71は、このコイル抵抗値RSに基づいてコイル温度Tcを算出し(図4(a)参照)、さらにコイル温度Tcから内燃機関温度Teを推定する。
次に、内燃機関10の運転時、及び運転停止後における内燃機関温度Teとコイル温度Tcとの関係について、図3、図4を参照して説明する。以下、内燃機関温度Teとは、燃焼室20付近での内燃機関本体の温度、すなわち、シリンダヘッド又はシリンダブロック11の燃焼室20周りの温度をいう。
図3のタイムチャートでは、時刻t1に内燃機関10が冷間状態で始動され、その後、時刻t2で内燃機関10の運転が停止される。時刻t2以降は、内燃機関停止状態(ソーク状態)となっている。時刻t1から時刻t2までの期間は、例えば50分程度である。
図3に示すように、内燃機関温度Teは、内燃機関10の運転中である時刻t1〜t2の期間[I]ではコイル温度Tcよりも高くなっている。時刻t2に内燃機関10の運転が停止した後、時刻t3までの期間[II]では、内燃機関温度Teとコイル温度Tcとの温度差が次第に小さくなっている。そして、時刻t3以降の期間[III]では、内燃機関温度Teとコイル温度Tcとは、ほぼ一致している。
温度推定手段71は、上記3つの期間に応じて、コイル温度Tcから内燃機関温度Teを推定する方法を変更する。以下、各期間における推定方法について、説明の便宜上、期間[III]、期間[II]、期間[I]の順に説明する。
内燃機関10が停止してから十分な時間が経過した期間[III]では、Tc≒Teであることを前提とし、図4(a)に示す関係を用いてコイル抵抗値RSから算出したコイル温度Tcを、そのまま内燃機関温度Teとする。
内燃機関10の停止直後である期間[II]では、図4(b)に示す温度補正値αを、コイル温度Tcに加算した温度を内燃機関温度Te(Te=Tc+α)とする。温度補正値αは、内燃機関10が停止してからの経過時間が大きくなるにつれて小さくなる。
なお、時刻t2直後のコイル温度Tcの挙動について補足する。内燃機関10の停止時には、冷却装置49による空冷が停止された状態で、内燃機関10は自然放熱により冷却される。コイル温度Tcは、時刻t2直後にシュラウド内のこもり熱により一時的に上昇した後、内燃機関温度Teと共に徐々に低下する。
次に、内燃機関10の運転中である期間[I]において、運転開始時刻t1における内燃機関温度Te及びコイル温度Tcは、初期温度Tiで一致している。そして、内燃機関10の運転が開始されると、内燃機関温度Te、コイル温度Tcがそれぞれ上昇する。また、冷却装置49による冷却や走行風による冷却によって各温度Te、Tcの上昇が制限される。このとき、クランク角センサ60は、内燃機関10の全体に比べてファン冷却による冷却作用が大きく働くため、内燃機関温度Teはコイル温度Tcよりも高くなる。
ここで、内燃機関10の運転中の時刻txにおけるコイル温度Tcの初期温度Tiに対する上昇値をΔTcとし、内燃機関温度Teとコイル温度Tcとの差を温度加算値βとすると、コイル温度Tcは、Tc=Ti+ΔTc、内燃機関温度Teは、Te=Tc+βとして算出される。コイル温度上昇値ΔTcと温度加算値βとの関係は、図4(c)のように表される。温度加算値βは、冷却装置49による空冷によって、クランク角センサ60が内燃機関10よりも余計に冷却された温度差分に相当する。
以上のように、本実施形態の温度推定手段71は、サーミスタ74の検出温度、又は、クランク角センサ60のコイル60の抵抗値に基づいて、内燃機関温度Teを推定する。そして、制御装置70は、温度推定手段71が推定した推定温度に基づいて内燃機関10の運転状態を制御する。これにより、内燃機関温度Teを直接検出する温度センサを廃止することができるため、温度センサ及び配線等の部品コストや、温度センサを取り付けるための加工コスト等を低減することができる。
ところで、内燃機関10を始動するとき、内燃機関温度Teに応じて最適な燃料噴射量
が変化する。燃料噴射弁29から噴射される燃料が、最適な燃料噴射量より少なすぎても多すぎても、内燃機関10は良好に始動することができない。燃料噴射量が多すぎる場合には、点火プラグ34が燃料で濡れ、いわゆる「かぶり現象」が発生し始動ができなくなるおそれがある。
それに対し、温度推定において、Tc≒Teの関係が得られる期間[III]では推定誤差が小さく、信頼性の高い推定温度が得られるものの、内燃機関10を停止してから期間[III]に至るまでに所定時間が必要である。特に本実施形態のスクータでは、内燃機関10が停止すると冷却装置49による空冷が停止するため、その時間が長くかかる。
一方、内燃機関10を停止してから十分に時間が経過していない期間[II]において、クランク角センサ60のコイル抵抗値に基づいて内燃機関温度Teを推定する場合、図4(b)の温度補正値αの精度不足や外乱の影響により、推定温度と内燃機関温度Teとの誤差が大きくなる可能性がある。すると、誤差の大きな推定温度に基づいて決定した燃料噴射量を噴射したとき、空燃比がオーバーリッチ又はオーバーリーンとなり、始動不良やドライバビリティの低下を招くおそれがある。
そこで本実施形態の制御装置70は、始動制御手段78が「実温度探索処理」を実行することにより、仮想温度を所定の条件で操作しながら、内燃機関10の始動可否を確認しつつ内燃機関温度Teを探り当てることを特徴とする。
次に、本実施形態の特徴的な構成、作用について図5〜図10を参照して説明する。
最初に、内燃機関10の始動時の推移について図5を参照して説明する。
図5に示すように、内燃機関10の始動時、回転数は単調増加するわけでなく、通常、何回かのピークを経ながら増加する。ここで、2つの回転数閾値Np、Nfを定義する。
暫定始動回転数Npは、内燃機関10が「一応始動した」とみなし得る、例えば800rpm程度の回転数である。暫定始動の状態はまだ回転が安定していないため、暫定始動回転数Npを一旦上回った状態から、外乱等の影響により再び暫定始動回転数Npを下回ることがある。一方、暫定始動回転数Npより大きな値に設定される確定始動回転数Nfは、内燃機関10の回転が安定したと考えられる回転数である。
図5に示す例では、停止状態である時刻ts0から回転数が増加し始め、時刻tp1、tp2に暫定始動回転数Npを超えた後、再び回転数が低下している。その後、時刻tp3に3度目に暫定始動回転数Npを超えると、そのまま、時刻tfに確定始動回転数Nfに達している。このように、停止状態から回転し始めた時から時刻tfまでの期間を「始動時」といい、時刻tf以降を「始動後」という。
本実施形態の始動制御手段78は、このように定義される「内燃機関の始動時」に実温度探索処理を実行する。実温度探索処理では、「内燃機関10の仮想温度を順次変更しながら当該仮想温度に対応する燃料噴射量を算出し、当該燃料噴射量で燃料噴射するよう燃料噴射指令手段75に要求するとともに所定の時期に点火するよう点火指令手段76に要求する」という一連の試行操作を、内燃機関10の始動が判定されるまで繰り返すことにより内燃機関10の始動時の実温度Teを探索する。
始動制御手段78が仮想温度に対応する燃料噴射量を算出するために適用する「噴射量変更モード」及び「補正係数変更モード」について図6、図7を参照して説明する。
噴射量変更モードでは、内燃機関温度Teと内燃機関10が始動可能な最適燃料噴射量との関係を規定した第1温度特性マップ(図7(a))を参照し、仮想温度に対応する最適燃料噴射量のマップ値で試行操作を繰り返す。
補正係数変更モードでは、「燃料噴射量=基本噴射量×補正係数」の計算式を前提として、内燃機関温度Teと、上記計算式における補正係数との関係を規定した第2温度特性マップ(図7(b))を参照し、仮想温度に対応する補正係数のマップ値に基づいて算出した燃料噴射量で試行操作を繰り返す。なお、基本噴射量は、周知技術である内燃機関回転速度と吸気圧との関係を規定したDJマップや内燃機関回転速度とスロットル開度との関係を規定したαNマップ等に基づいて算出される。
噴射量変更モードと補正係数変更モードとは、例えば、内燃機関10の回転数が「所定の切替回転数」未満であるか否かによって選択する。本実施形態では、「所定の切替回転数」を暫定始動回転数Np相当とし、図6のフローチャートに示すように、回転数がNp未満のとき(S01:YES)、噴射量変更モード(S02)を選択し、回転数がNp以上のとき(S01:NO)、補正係数変更モード(S03)を選択する。
したがって、停止状態(回転数≒0)からの最初の試行操作では噴射量変更モードが適用され、回転数が暫定始動回転数Npに達したら補正係数変更モードが適用される。
図7(a)、(b)に示すように、第1温度特性マップ及び第2温度特性マップは同様のカーブを描いている。第1温度特性マップを代表として説明すると、最適燃料噴射量は、内燃機関温度Teが高いほど少ない。また、内燃機関温度Teに対する最適燃料噴射量の傾きは、低温側ほど大きく高温側ほど小さい。例えば内燃機関温度Teが0℃以下の領域では、温度の低下に伴い最適燃料噴射量は急激に増加する。一方、内燃機関温度Teが30℃〜60℃程度では、温度に対する最適燃料噴射量の傾きが緩やかとなり、内燃機関温度Teが60℃を超えると、最適燃料噴射量はほぼ収束する。
仮に内燃機関温度Teを直接検出する温度センサが設けられている場合、噴射量変更モードでは、第1温度特性マップから温度Teに対応する燃料噴射量Mを求め、その燃料噴射量Mを燃料噴射弁29に噴射させることにより内燃機関10を好適に始動させることができる。温度がTeからTe’に変化した場合は、燃料噴射量をMからM’に変更すればよい。
同様に補正係数変更モードでは、第2温度特性マップから温度Teに対応する補正係数Kを求め、その補正係数Kに基づいて算出した燃料噴射量を燃料噴射弁29に噴射させることにより内燃機関10を好適に始動させることができる。温度がTeからTe’に変化した場合は、補正係数をKからK’に変更すればよい。
以下、温度特性マップを参照して燃料噴射量を求めることを「燃料噴射量を算出する」という。第1温度特性マップ及び第2温度特性マップは、始動制御手段78自身が記憶していてもよく、他の記憶部に記憶しておき、必要に応じて読み出すようにしてもよい。
一方、本実施形態のように内燃機関10に温度センサが設けられていない場合、少なくとも直接的には実温度がわからない。そこで、始動制御手段78は、実温度が不明なまま試行錯誤的に仮想温度を設定し、この仮想温度に対応する最適燃料噴射量又は補正係数を温度特性マップから算出して燃料噴射を実行させる。そして、試行錯誤の結果、内燃機関10を好適に始動させ、且つ、内燃機関10の始動時の実温度を探索する。
続いて、始動制御手段78が実行する実温度探索処理の全体について、図8のフローチャートに基づいて説明する。フローチャートの説明で記号「S」はステップを意味する。
内燃機関10の始動時、始動制御手段78は、サーミスタ74の検出温度、又はクランク角センサ60のコイル温度Tcに基づき温度推定手段71が算出した推定温度を取得する(S11)。推定温度は、サーミスタ74の検出温度、又はクランク角センサ60のコイル温度Tcのいずれか一方から算出してもよく、或いは、サーミスタ74の検出温度とクランク角センサ60のコイル温度Tcとの両方に基づき、平均値等を算出してもよい。
この段階では、回転数は暫定始動回転数Np未満であるため、始動制御手段78は、第1温度特性マップを参照し、推定温度に対応する燃料噴射量のマップ値を算出する(S12)。そして、燃料噴射弁29がマップ値の噴射量を噴射するように燃料噴射指令手段75に要求するとともに、点火プラグ34が所定の時期に点火するように点火指令手段76に要求する(S13)。この燃料噴射及び点火動作は、1回に限らず所定回数行うようにしてもよい。
その結果、内燃機関10が始動すれば(S14:YES)、S20に移行する。この場合、推定温度が実温度Teに近かったと考えられる。
一方、推定温度と実温度Teとの誤差が大きい場合、S13で、最適燃料噴射量に対して過少又は過剰な燃料が噴射されるため、内燃機関10が始動しない(S14:NO)。そこで、S15Aに移行し、実温度探索処理を開始する。
S15Aでは、実温度探索処理の開始時の仮想温度初期値T1を、例えば「推定温度+20℃」というように推定温度に基づいて設定する。すなわち、推定温度が60℃であれば、仮想温度初期値T1を80℃に設定し、推定温度が20℃であれば、仮想温度初期値T1を40℃に設定する。なお、推定温度に基づく仮想温度初期値T1の設定は、このように所定温度を一律に加算する方法に限らず、推定温度に応じて加算温度を変更する方法等、どのような方法でもよい。
S16では、図6のモード選択処理で回転数に応じて選択したモードに対応する温度特性マップを参照し、仮想温度T1に対応する燃料噴射量のマップ値M1又は補正係数のマップ値K1を算出する。S17では、仮想温度を一定温度で所定期間保持している間に、上記のS13と同様に、マップ値M1又はK1に基づく燃料噴射及び点火を実行させる。ここで、仮想温度T1及びマップ値M1の記号は、後述する図9に対応している。
仮想温度T1に基づくマップ値M1で内燃機関10が始動すれば(S18:YES)、S20に移行し、仮想温度T1を内燃機関10の実温度Teとみなす。一方、内燃機関10が始動しない場合(S18:NO)、仮想温度を再設定し(S19)、S16〜S18のステップを繰り返す。S20で仮想温度を実温度Teとみなすと、制御装置70は、このときの温度Teを基準として以降の内燃機関10の運転制御を実行する。
本実施形態では、S19の仮想温度の再設定において、仮想温度を高温側から低温側に向かって低下させ、且つ、低下させる途中に少なくとも一度以上、暫時上昇させる戻し段階を含むことを特徴とする。
図7に示すとおり、温度特性マップは、温度が上昇するほど最適燃料噴射量又は補正係数が減少する右下がりの特性を示している。したがって、仮想温度を高温側から低温側に向かって低下させることは、燃料噴射量を少量側から順に増加させることと同義である。つまり、少量の燃料噴射量で試して始動しなければ、始動するまで順に燃料噴射量を増加させるという手順を取ることで、過剰燃料による「かぶり現象」の発生を抑え、始動不良を防止することができる。
また、始動時には燃焼室20付近が十分に暖機されていないため、噴射された燃料が十分に気化せず、一般的に燃焼が安定しない。そのため、所定期間だけでは始動の可否を判断することが困難な場合がある。そこで、仮想温度を時々高温側に戻し、始動の可否を再確認しながら始動可能温度を探索することが有効である。
続いて、実温度探索処理における仮想温度の設定例について、図9のタイムチャートを参照して説明する。図9(a)、(b)、(c)の横軸は共通の時間軸であり、実温度探索処理の開始時刻をts0とする。時刻ts0では内燃機関の回転数は0[rpm]である。
図9(b)の燃料噴射量は、いずれも第1温度特性マップを参照して得られた燃料噴射量のマップ値とする。図9(b)の○印は、燃料噴射が実行されたタイミングを示す。所定の時期に実行される点火のタイミングは図示を省略する。また、図9(b)の横軸の数字は、燃料噴射及び点火の試行回数を示す。なお、以下の説明で単に「燃料噴射する」といったとき、所定の時期に実行される点火動作を当然に含むものとする。
図9(c)は、複数回の燃料噴射に伴って内燃機関回転数が増減を繰り返しながら徐々に増加する挙動をイメージ的に表したものであり、波形の形状に特別な意味はない。
以下、時刻ts0に実温度探索処理を開始した後の経過を順に説明する。
実温度探索処理の開始後、最初に仮想温度初期値T1に対応するマップ値M1で1回燃料噴射したところ内燃機関10が始動しなかったため、時刻ts1に仮想温度をT1より低いT2に変更した。
次に、仮想温度T2に対応するマップ値M2で1回燃料噴射したところ内燃機関10が始動しなかったため、時刻ts2に仮想温度をT2より低いT3に変更した。
次に、仮想温度T3に対応するマップ値M3で1回燃料噴射したところ内燃機関10が始動しなかったため、時刻ts3に仮想温度をT3から高温側のT1に戻した。
次に、仮想温度T1に対応するマップ値M1で1回燃料噴射したところ内燃機関10が始動しなかったため、時刻ts4に仮想温度をT1より低いT3に変更した。
次に、仮想温度T3に対応するマップ値M3で2回燃料噴射したところ内燃機関10が始動しなかったため、時刻ts5に仮想温度をT3より低いT4に変更した。
次に、仮想温度T4に対応するマップ値M4で3回燃料噴射したところ内燃機関10が始動しなかったため、時刻ts6に仮想温度をT4から高温側のT2に戻した。
次に、仮想温度T2に対応するマップ値M2で2回燃料噴射したところ内燃機関10が始動しなかったため、時刻ts7に仮想温度をT2より低いT5に変更した。
次に、仮想温度T5に対応するマップ値M5で燃料噴射したところ、1回目の噴射後に内燃機関10の回転数が急に増加したことが回転数検出手段77により検出されたため、
内燃機関10が始動したと判定した。以上で実温度探索処理を終了した。
この例では、仮想温度を最高温のT1から最低温のT5に向かって低下させる途中に、時刻ts3及び時刻ts6の2回、戻し段階を含んでいる。
この処理において、仮想温度又は所定期間の設定に関し、次のような特徴がある。
(1)戻し段階である時刻ts3後の仮想温度T1、及び時刻ts6後の仮想温度T2において、仮想温度を一定温度で所定期間保持している。これにより、所定期間中に始動した場合、始動時における温度が明確となり、実温度Teの探索精度を向上させることができる。
(2)時刻ts6の戻り段階後における低温側の仮想温度T2を保持する期間H6-7は、時刻ts3の戻り段階後における高温側の仮想温度T1を保持する期間H3-4よりも長く設定されている。低温側では高温側に比べ燃焼が不安定であるため、低温側ほど一定温度を保持する期間を長くすることで、燃焼の機会を多く確保することが好ましい。
(3)時刻ts6の戻り段階における低温側の仮想温度T4とT2との温度差ΔT4-2は、時刻ts3の戻り段階における高温側の仮想温度T3とT1との温度差ΔT3-1よりも小さく設定されている。温度特性マップにおいて、低温側ほど温度に対する最適燃料噴射量の傾きが大きくなるため、仮想温度の設定を変更する温度差を高温側で大きく、低温側で小さくし、燃料噴射量のマップ値をできるだけ均等な間隔で変化させることが好ましい。
(4)処理中の最低の仮想温度T4には、ある下限値(ガード値)が設けられている。温度特性マップの低温領域では最適燃料噴射量が急激に増加するため、下限値を設定することで過剰な量の燃料噴射を回避することが好ましい。
この下限値は、推定温度と同様、サーミスタ74の検出温度又はクランク角センサ60のコイル温度Tcに基づいて設定してもよい。また、クランキング回転数は低温時ほどフリクション増加によって減少することから、クランキング回転数に基づいて仮想温度の下限値を設定してもよい。
実温度探索処理における仮想温度の別の設定例を、図10、図11に示す。
図10の例では、時刻ts3に仮想温度をT3から高温側のT2に戻し、さらに時刻ts4に仮想温度をT2から高温側のT1に戻している。このように、戻し段階を複数回連続して設定してもよい。
図11の例では、時刻ts3から時刻ts4までの間、仮想温度をT3から高温側のT2に徐変させている。このように、仮想温度を段階的に変更しなくてもよい。
次に、上記の実温度探索処理が終了し、「始動時」から「始動後」に移行する段階で実行される仮想温度の補正処理について図12のフローチャートを参照して説明する。
実温度探索処理では、仮想温度を高温側から低温側に向かって低下させて実温度を探索するため、仮想温度が実温度よりも高い「リーン限界の状態」で始動する場合がある。すると、実温度探索処理の開始(図9の時刻ts0)からクランク軸が所定回数回転する判定期間中に、内燃機関10の回転数が所定値に到達することとなる。
S21では、判定期間中に内燃機関10の回転数が所定値に到達したか否か判定する。S21でYESの場合、S22に移行し、実温度探索処理の終了時の仮想温度を低温側にシフトする補正をする。すなわち、「リーン限界の状態」で始動した場合には、本来要求される噴射量に対して実際に噴射される燃料が不足するため、仮想温度を低温側にシフトすることで、燃料噴射量を増やす方向に補正することができる。一方、S21でNOの場合、S23にて、実温度探索処理の終了時の仮想温度を維持する。
(効果)
以上のように本実施形態では、内燃機関10の始動時に、制御装置70の始動制御手段78が仮想温度を設定し、温度特性マップを参照して仮想温度に対応する最適燃料噴射量のマップ値、又は補正係数のマップ値に基づいて算出した燃料噴射量で燃料噴射し、始動の可否を確認するという手順を繰り返す実温度探索処理を実行する。これにより、内燃機関温度Teを検出する温度センサを設けることなく、内燃機関10を良好に始動させ、且つ、始動時の内燃機関温度Teを探索することができる。よって、内燃機関10の構造が簡素となり、製造コストを低減することができる。
また、本出願人による先願に係る内燃機関の制御装置では、温度センサに代えて、サーミスタ74の検出温度、又はクランク角センサ60のコイル温度Tcに基づいて内燃機関温度Teを推定し、その推定温度によって内燃機関10の運転状態を制御する。この構成では、推定温度と実温度Teとの誤差が大きい場合には、始動不良やドライバビリティの低下等の性能低下を招くおそれがある。
それに対し本実施形態では、温度推定手段71による推定温度に依存せず、燃料噴射を繰り返し試行することにより内燃機関10を始動させるため、推定温度と実温度Teとの誤差が大きい場合でも始動不良を回避することができる。
さらに、内燃機関10の始動時における仮想温度に基づき、その後の運転状態を制御することで、誤差が大きい推定温度に基づいて制御した場合に発生するおそれのある空燃比のオーバーリッチや、それによるプラグのくすぶり等の不具合を回避することができる。
さらに本実施形態では、実温度探索処理において仮想温度を基本的に高温側から低温側に向かって段階的に低下させるため、実温度Teに対応する最適燃料噴射量に対して過剰な燃料を噴射することを防止し、「かぶり現象」の発生を抑え、始動不良を防止することができる。また、仮想温度を時々高温側に戻すことにより、始動の可否を再確認することで、本当は始動可能であるにもかかわらず始動不可と判定するエラーを可及的に回避することができる。
参考までに特許第3005818号公報には、エンジン始動完了までの間、燃料中のアルコール濃度に応じて求められるアルコール補正係数を増減する技術が開示されている。この技術では、アルコール補正係数の増加と減少とを繰り返しており、増減方向が一定でない。それに対して本実施形態では、仮想温度を変化させる方向を高温側から低温側に固定している点を特徴としている。
また、本実施形態では、推定温度に基づいて仮想温度初期値T1を設定する。例えば内燃機関10の停止から十分な時間が経過した後に再始動するとき等、状況によっては、推定温度と内燃機関10の実温度Teとがよく相関している場合がある。また、仮に誤差があったとしても、推定温度は、実温度Teについて一応の目安となる。
そのため、実温度探索処理を開始するに当たって、推定温度に基づく温度を仮想温度の初期値として設定することで、より実温度Teに近い温度から処理を開始する可能性が高くなる。よって、始動までの試行回数を減らし、より短い時間で内燃機関10を始動させることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による内燃機関の制御装置が実行する実温度探索処理について、図13のフローチャートを参照して説明する。
第2実施形態は、第1実施形態に対し温度推定手段71を有していないか、或いは温度推定手段71を有していても、その推定温度を実温度探索処理に利用しない点が異なる。温度推定手段71を有していない構成とは、制御装置70にサーミスタ74が設けられておらず、また、クランク角センサ60のコイル61に検出電流を供給する通電部72やコイル61に印加される電圧を検出する電圧検出部73が設けられていない構成である。
図13のフローチャートにて、第1実施形態の図8のフローチャートと実質的に同一のステップには同一の符号を付して説明を省略する。
図13のフローチャートは、図8のフローチャートに対してS11〜S14のステップが無く、S15Bから開始している。S15Bでは、実温度探索処理の開始時における仮想温度初期値を、例えば80℃というような既定値で設定する。つまり、実温度Teの目安となる情報が全くないので、想定され得る最高温度を仮想温度として処理を開始する。
第2実施形態では、温度推定手段71を設けなくても実温度探索処理を実行することができるため、制御装置70の構成がより簡素となる。
(その他の実施形態)
(ア)仮想温度を設定する始動制御手段78を制御装置70の回路の一部として設ける構成に限らず、仮想温度を設定する回路を制御装置70と別に追加してもよい。これにより、制御装置70が異常の場合にも仮想温度の設定が可能となる。
(イ)本発明の実温度探索処理では、温度特性マップの正確さが重要な要因となる。上記実施形態では、最適燃料噴射量が依存するパラメータが内燃機関温度Teのみの二次元の温度特性マップを使用しているが、例えば、酸素濃度、又は燃料中の成分濃度等を内燃機関温度Te以外のパラメータとして考慮した三次元以上の温度特性マップを使用してもよい。或いは、制御装置70が探索結果に基づく学習機能によって温度特性マップを補正するようにしてもよい。
(ウ)内燃機関温度Teを推定する温度推定手段71は、サーミスタ74の検出温度やクランク角センサ60のコイル抵抗の検出値に限らず、内燃機関温度Teに相関するどのような物理量の検出値に基づいて、計算式やマップ等によって内燃機関温度Teを推定してもよい。また、例えば、コイル抵抗を検出する場合、コイルに所定電流を供給する通電部の構成は、図2に例示したものに限らず、どのような構成としてもよい。
(エ)温度推定手段71は、内燃機関10の始動後の特に高回転状態において、本出願人による先願(特願2013−85537)に記載した温度モデルを用いた演算式により内燃機関温度Teを推定してもよい。この温度モデルは、エンジンの周囲温度T0を基準として温度変化量ΔTeを積算するものであり、温度変化量ΔTeは、燃焼ガスによる発熱量Q1から冷却装置49による放熱量Q2を差し引いた熱量を内燃機関10の熱容量Cで除することによって算出される。すなわち、下式のように表される。
Te=T0+ΣΔTe=T0+Σ{(Q1−Q2)/C}
(オ)上記実施形態の内燃機関の制御装置は、単気筒エンジンのスクータに適用される例を想定しているが、これに限らず、多気筒エンジンが搭載されるモータサイクル(自動二輪車)、或いは、二輪車以外の車両や汎用の内燃機関に適用されてもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
10・・・内燃機関、
29・・・燃料噴射弁、
34・・・点火プラグ、
70・・・(内燃機関の)制御装置、
71・・・温度推定手段、
75・・・燃料噴射指令手段、
76・・・点火指令手段、
77・・・回転数検出手段、
78・・・始動制御手段。

Claims (9)

  1. 内燃機関(10)の運転状態を制御する制御装置(70)であって、
    燃料噴射弁(29)に燃料の噴射時期及び噴射量を指令する燃料噴射指令手段(75)と、
    所定の時期に点火プラグ(34)に点火を指令する点火指令手段(76)と、
    前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段(77)と、
    前記内燃機関の始動時に、前記内燃機関の仮想温度を順次変更しながら当該仮想温度に対応する燃料噴射量を算出し、当該燃料噴射量で燃料噴射するよう前記燃料噴射指令手段に要求するとともに所定の時期に点火するよう前記点火指令手段に要求するという一連の試行操作を、前記内燃機関の回転数に基づいて少なくとも前記内燃機関の始動が判定されるまで繰り返すことにより前記内燃機関の始動時の実温度を探索する実温度探索処理を実行する始動制御手段(78)と、
    を備え、
    前記始動制御手段は、前記実温度探索処理において、
    前記仮想温度を高温側から低温側に向かって低下させ、且つ、低下させる途中に少なくとも一度以上、暫時上昇させる戻し段階を含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記実温度探索処理の前記戻し段階において前記仮想温度を上昇させた後、一定温度で所定期間保持することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記実温度探索処理の前記戻し段階において前記仮想温度を上昇させた後、一定温度で所定期間保持している間に、所定回数の燃料噴射及び点火を実行することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記実温度探索処理の前記戻し段階において前記仮想温度を上昇させた後、一定温度で保持する所定期間は、前記仮想温度が低いときほど長く設定されることを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記実温度探索処理の前記戻し段階において、前記仮想温度を上昇させるときの温度差は、前記仮想温度が低いときほど小さく設定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記内燃機関の実温度に相関する物理量の検出値に基づいて前記内燃機関の推定温度を算出する温度推定手段(71)を備え、
    前記始動制御手段は、前記温度推定手段が算出した推定温度に基づいて、前記実温度探索処理の開始時における前記仮想温度の初期値を設定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記実温度探索処理の開始からクランク軸が所定回数回転する判定期間中に、前記内燃機関の回転数が所定値に到達した場合、
    前記始動制御手段は、
    前記実温度探索処理が終了し始動時から始動後へ移行する段階において、前記実温度探索処理の終了時の仮想温度を低温側に補正することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記始動制御手段は、
    前記内燃機関の実温度と前記内燃機関が始動可能な最適燃料噴射量との関係を規定した第1温度特性マップを参照し、前記仮想温度に対応する最適燃料噴射量のマップ値で前記試行操作を繰り返す噴射量変更モード、又は、
    内燃機関の実温度と、
    燃料噴射量=基本噴射量×補正係数
    の計算式における補正係数との関係を規定した第2温度特性マップを参照し、前記仮想温度に対応する前記補正係数のマップ値に基づいて算出した燃料噴射量で前記試行操作を繰り返す補正係数変更モード、
    のいずれかのモードによって前記実温度探索処理を実行することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記始動制御手段は、
    前記内燃機関の回転数が所定の切替回転数未満のとき前記噴射量変更モードを適用し、
    前記内燃機関の回転数が前記切替回転数を超えたとき前記補正係数変更モードを適用することを特徴とする請求項8に記載の内燃機関の制御装置。
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