JP6015612B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Description
そこで、本出願人は、内燃機関に搭載された機能部品として例えばクランク角センサのコイルの抵抗値を検出し、検出したコイル抵抗値に基づいて内燃機関の実温度を推定する制御装置に係る発明を先に出願した(特願2013−85537)。この先願によると、温度センサを設けることなく、内燃機関の始動時に推定温度に基づいて内燃機関温度に応じた最適燃料噴射量を噴射し、内燃機関を良好に始動させることができると考えられる。
すると、誤差の大きな推定温度に基づいて決定した燃料噴射量を噴射したとき、空燃比がオーバーリッチ又はオーバーリーンとなり、始動不良やドライバビリティ低下等の性能低下を招くおそれがある。このように、内燃機関の実温度を温度推定手段によって推定する制御装置では、推定温度の誤差に起因する始動性の悪化等が新たな課題となる。
ここで、「内燃機関の始動時」とは、停止状態から回転し始めた時から、回転が安定したと考えられる「確定始動回転数」に到達するまでの期間をいう。
噴射量変更モードでは、内燃機関の実温度と内燃機関が始動可能な最適燃料噴射量との関係を規定した第1温度特性マップを参照し、仮想温度に対応する最適燃料噴射量のマップ値で試行操作を繰り返す。
補正係数変更モードでは、内燃機関の実温度と「燃料噴射量=基本噴射量×補正係数」の計算式における補正係数との関係を規定した第2温度特性マップを参照し、仮想温度に対応する補正係数のマップ値に基づいて算出した燃料噴射量で試行操作を繰り返す。
また、温度推定手段による推定温度に依存せず、燃料噴射を繰り返し試行することにより内燃機関を始動させるため、推定温度と実温度との誤差が大きい場合でも始動不良を回避することができる。
温度特性マップにおける内燃機関温度と最適燃料噴射量又は補正係数との関係は、内燃機関温度が高いほど最適燃料噴射量が少ない。また、内燃機関温度に対する最適燃料噴射量又は補正係数の傾きは、低温側ほど大きく高温側ほど小さい。そのため、仮想温度を実温度より低く設定すると、最適燃料噴射量に対し過剰な量の燃料を噴射することとなり、燃料過多によるいわゆる「プラグかぶり現象」による失火が発生するおそれがある。そこで、仮想温度を高温側から低温側に向かって順次低下させ、燃料噴射量を徐々に増加させることで、「かぶり現象」の発生を抑え、始動不良を防止することができる。
そのため、実温度探索処理を開始するに当たって、推定温度に基づく温度を仮想温度の初期値として設定することで、より実温度に近い温度から処理を開始する可能性が高くなる。よって、始動までの試行錯誤の回数を減らし、より短い時間で内燃機関を始動させることができる。
本発明の第1実施形態による内燃機関の制御装置について、まず構成の概要を、図1〜図4を参照して説明する。
図1に示すように、内燃機関10の吸気通路12には、上流側から順に、エアクリーナ14、スロットルバルブ16、スロットルバルブ16の開度を検出するためのスロットルセンサ17、吸気通路12の吸気圧を検出する吸気圧センサ18が設けられている。スロットルバルブ16は、スロットル開度が調節されることで、内燃機関10の燃焼室20への吸気量を調節する。スロットル開度は、ユーザによって操作されるスロットルグリップ(図示しない)の操作に応じて調節される。
また、吸気通路12には、スロットルバルブ16の上流側と下流側とが連通するようにバイパス通路22が接続されている。バイパス通路22には、内燃機関10のアイドル運転時における回転速度を制御すべく、バイパス通路22を流れる吸気量を調節する電磁弁24が設けられている。
なお、クランク角センサ60は、シリンダブロック11に直接搭載されるもの以外に、内燃機関10の近傍に設けられた交流発電機のステータコイルのベースに取り付けられ、その交流発電機のロータの回転を検出するセンサや、クランクケースカバー側に取り付けられているクランク角センサであってもよい。
冷却装置49は、内燃機関10の運転中にファンを回転して内燃機関10を空冷し、内燃機関10が停止すると、空冷を停止する。
また、図2では、温度推定手段71及び回転数検出手段77以外の図示を省略する。
本実施形態では、内燃機関10の実温度(以下、適宜「内燃機関温度」という)Teを直接検出する温度センサを備えていないことを前提として、温度推定手段71は、サーミスタ74の検出温度、又は、クランク角センサ60のコイル60の抵抗値に基づいて内燃機関温度Teを推定する。この温度推定の詳細については後述する。
点火指令手段76は、所定の時期に、点火コイル35の制御を通じて点火プラグ34に点火を指令する。
また、始動制御手段78は、回転数検出手段77が検出した内燃機関10の回転数の変化に基づいて、内燃機関10が始動したことを判定する。具体的には、内燃機関10の回転数が0から急増したとき、または所定回転数以上のとき、始動したと判定する。
始動制御手段78の詳細な作用については後述する。
図2に示すように、制御装置70には、当該制御装置70の温度を検出するためのサーミスタ74が接続されている。制御装置70の温度は、内燃機関温度Teの影響をある程度受けることから、サーミスタ74の検出温度は、内燃機関温度Teを正確にではないにせよ大まかに反映するものとなり得る。つまり、各部品の取り付け位置やエンジン諸元が設定されているためサーミスタ74と内燃機関温度Teとは相関があり、あらかじめ実施される各種試験により相関関係式を得ることができる。この相関関係により温度推定手段71は、例えばサーミスタ74の検出温度に所定の定数を加算又は乗算することにより、内燃機関温度Teを推定する。
通電部72は、電圧Vccの定電圧電源721と、PNP型のバイポーラトランジスタ722及び723と、抵抗値R1の抵抗724及び抵抗値R1の抵抗725と、スイッチ726とを備えている。トランジスタ722及び723はカレントミラー回路を形成しており、トランジスタ722及び723のベースが互いに接続され、そのベースの接続部がトランジスタ723のコレクタに接続されている。
また、電圧検出部73は、コイル61に掛かるコイル電圧VRSを検出する。そして、コイル抵抗値RSは、RS=VRS/IS2として算出される。温度推定手段71は、このコイル抵抗値RSに基づいてコイル温度Tcを算出し(図4(a)参照)、さらにコイル温度Tcから内燃機関温度Teを推定する。
図3のタイムチャートでは、時刻t1に内燃機関10が冷間状態で始動され、その後、時刻t2で内燃機関10の運転が停止される。時刻t2以降は、内燃機関停止状態(ソーク状態)となっている。時刻t1から時刻t2までの期間は、例えば50分程度である。
内燃機関10が停止してから十分な時間が経過した期間[III]では、Tc≒Teであることを前提とし、図4(a)に示す関係を用いてコイル抵抗値RSから算出したコイル温度Tcを、そのまま内燃機関温度Teとする。
なお、時刻t2直後のコイル温度Tcの挙動について補足する。内燃機関10の停止時には、冷却装置49による空冷が停止された状態で、内燃機関10は自然放熱により冷却される。コイル温度Tcは、時刻t2直後にシュラウド内のこもり熱により一時的に上昇した後、内燃機関温度Teと共に徐々に低下する。
が変化する。燃料噴射弁29から噴射される燃料が、最適な燃料噴射量より少なすぎても多すぎても、内燃機関10は良好に始動することができない。燃料噴射量が多すぎる場合には、点火プラグ34が燃料で濡れ、いわゆる「かぶり現象」が発生し始動ができなくなるおそれがある。
次に、本実施形態の特徴的な構成、作用について図5〜図10を参照して説明する。
図5に示すように、内燃機関10の始動時、回転数は単調増加するわけでなく、通常、何回かのピークを経ながら増加する。ここで、2つの回転数閾値Np、Nfを定義する。
暫定始動回転数Npは、内燃機関10が「一応始動した」とみなし得る、例えば800rpm程度の回転数である。暫定始動の状態はまだ回転が安定していないため、暫定始動回転数Npを一旦上回った状態から、外乱等の影響により再び暫定始動回転数Npを下回ることがある。一方、暫定始動回転数Npより大きな値に設定される確定始動回転数Nfは、内燃機関10の回転が安定したと考えられる回転数である。
噴射量変更モードでは、内燃機関温度Teと内燃機関10が始動可能な最適燃料噴射量との関係を規定した第1温度特性マップ(図7(a))を参照し、仮想温度に対応する最適燃料噴射量のマップ値で試行操作を繰り返す。
補正係数変更モードでは、「燃料噴射量=基本噴射量×補正係数」の計算式を前提として、内燃機関温度Teと、上記計算式における補正係数との関係を規定した第2温度特性マップ(図7(b))を参照し、仮想温度に対応する補正係数のマップ値に基づいて算出した燃料噴射量で試行操作を繰り返す。なお、基本噴射量は、周知技術である内燃機関回転速度と吸気圧との関係を規定したDJマップや内燃機関回転速度とスロットル開度との関係を規定したαNマップ等に基づいて算出される。
したがって、停止状態(回転数≒0)からの最初の試行操作では噴射量変更モードが適用され、回転数が暫定始動回転数Npに達したら補正係数変更モードが適用される。
以下、温度特性マップを参照して燃料噴射量を求めることを「燃料噴射量を算出する」という。第1温度特性マップ及び第2温度特性マップは、始動制御手段78自身が記憶していてもよく、他の記憶部に記憶しておき、必要に応じて読み出すようにしてもよい。
内燃機関10の始動時、始動制御手段78は、サーミスタ74の検出温度、又はクランク角センサ60のコイル温度Tcに基づき温度推定手段71が算出した推定温度を取得する(S11)。推定温度は、サーミスタ74の検出温度、又はクランク角センサ60のコイル温度Tcのいずれか一方から算出してもよく、或いは、サーミスタ74の検出温度とクランク角センサ60のコイル温度Tcとの両方に基づき、平均値等を算出してもよい。
一方、推定温度と実温度Teとの誤差が大きい場合、S13で、最適燃料噴射量に対して過少又は過剰な燃料が噴射されるため、内燃機関10が始動しない(S14:NO)。そこで、S15Aに移行し、実温度探索処理を開始する。
仮想温度T1に基づくマップ値M1で内燃機関10が始動すれば(S18:YES)、S20に移行し、仮想温度T1を内燃機関10の実温度Teとみなす。一方、内燃機関10が始動しない場合(S18:NO)、仮想温度を再設定し(S19)、S16〜S18のステップを繰り返す。S20で仮想温度を実温度Teとみなすと、制御装置70は、このときの温度Teを基準として以降の内燃機関10の運転制御を実行する。
図7に示すとおり、温度特性マップは、温度が上昇するほど最適燃料噴射量又は補正係数が減少する右下がりの特性を示している。したがって、仮想温度を高温側から低温側に向かって低下させることは、燃料噴射量を少量側から順に増加させることと同義である。つまり、少量の燃料噴射量で試して始動しなければ、始動するまで順に燃料噴射量を増加させるという手順を取ることで、過剰燃料による「かぶり現象」の発生を抑え、始動不良を防止することができる。
図9(b)の燃料噴射量は、いずれも第1温度特性マップを参照して得られた燃料噴射量のマップ値とする。図9(b)の○印は、燃料噴射が実行されたタイミングを示す。所定の時期に実行される点火のタイミングは図示を省略する。また、図9(b)の横軸の数字は、燃料噴射及び点火の試行回数を示す。なお、以下の説明で単に「燃料噴射する」といったとき、所定の時期に実行される点火動作を当然に含むものとする。
図9(c)は、複数回の燃料噴射に伴って内燃機関回転数が増減を繰り返しながら徐々に増加する挙動をイメージ的に表したものであり、波形の形状に特別な意味はない。
実温度探索処理の開始後、最初に仮想温度初期値T1に対応するマップ値M1で1回燃料噴射したところ内燃機関10が始動しなかったため、時刻ts1に仮想温度をT1より低いT2に変更した。
次に、仮想温度T2に対応するマップ値M2で1回燃料噴射したところ内燃機関10が始動しなかったため、時刻ts2に仮想温度をT2より低いT3に変更した。
次に、仮想温度T3に対応するマップ値M3で1回燃料噴射したところ内燃機関10が始動しなかったため、時刻ts3に仮想温度をT3から高温側のT1に戻した。
次に、仮想温度T3に対応するマップ値M3で2回燃料噴射したところ内燃機関10が始動しなかったため、時刻ts5に仮想温度をT3より低いT4に変更した。
次に、仮想温度T4に対応するマップ値M4で3回燃料噴射したところ内燃機関10が始動しなかったため、時刻ts6に仮想温度をT4から高温側のT2に戻した。
次に、仮想温度T5に対応するマップ値M5で燃料噴射したところ、1回目の噴射後に内燃機関10の回転数が急に増加したことが回転数検出手段77により検出されたため、
内燃機関10が始動したと判定した。以上で実温度探索処理を終了した。
この例では、仮想温度を最高温のT1から最低温のT5に向かって低下させる途中に、時刻ts3及び時刻ts6の2回、戻し段階を含んでいる。
(1)戻し段階である時刻ts3後の仮想温度T1、及び時刻ts6後の仮想温度T2において、仮想温度を一定温度で所定期間保持している。これにより、所定期間中に始動した場合、始動時における温度が明確となり、実温度Teの探索精度を向上させることができる。
この下限値は、推定温度と同様、サーミスタ74の検出温度又はクランク角センサ60のコイル温度Tcに基づいて設定してもよい。また、クランキング回転数は低温時ほどフリクション増加によって減少することから、クランキング回転数に基づいて仮想温度の下限値を設定してもよい。
図10の例では、時刻ts3に仮想温度をT3から高温側のT2に戻し、さらに時刻ts4に仮想温度をT2から高温側のT1に戻している。このように、戻し段階を複数回連続して設定してもよい。
図11の例では、時刻ts3から時刻ts4までの間、仮想温度をT3から高温側のT2に徐変させている。このように、仮想温度を段階的に変更しなくてもよい。
実温度探索処理では、仮想温度を高温側から低温側に向かって低下させて実温度を探索するため、仮想温度が実温度よりも高い「リーン限界の状態」で始動する場合がある。すると、実温度探索処理の開始(図9の時刻ts0)からクランク軸が所定回数回転する判定期間中に、内燃機関10の回転数が所定値に到達することとなる。
以上のように本実施形態では、内燃機関10の始動時に、制御装置70の始動制御手段78が仮想温度を設定し、温度特性マップを参照して仮想温度に対応する最適燃料噴射量のマップ値、又は補正係数のマップ値に基づいて算出した燃料噴射量で燃料噴射し、始動の可否を確認するという手順を繰り返す実温度探索処理を実行する。これにより、内燃機関温度Teを検出する温度センサを設けることなく、内燃機関10を良好に始動させ、且つ、始動時の内燃機関温度Teを探索することができる。よって、内燃機関10の構造が簡素となり、製造コストを低減することができる。
さらに、内燃機関10の始動時における仮想温度に基づき、その後の運転状態を制御することで、誤差が大きい推定温度に基づいて制御した場合に発生するおそれのある空燃比のオーバーリッチや、それによるプラグのくすぶり等の不具合を回避することができる。
参考までに特許第3005818号公報には、エンジン始動完了までの間、燃料中のアルコール濃度に応じて求められるアルコール補正係数を増減する技術が開示されている。この技術では、アルコール補正係数の増加と減少とを繰り返しており、増減方向が一定でない。それに対して本実施形態では、仮想温度を変化させる方向を高温側から低温側に固定している点を特徴としている。
そのため、実温度探索処理を開始するに当たって、推定温度に基づく温度を仮想温度の初期値として設定することで、より実温度Teに近い温度から処理を開始する可能性が高くなる。よって、始動までの試行回数を減らし、より短い時間で内燃機関10を始動させることができる。
本発明の第2実施形態による内燃機関の制御装置が実行する実温度探索処理について、図13のフローチャートを参照して説明する。
第2実施形態は、第1実施形態に対し温度推定手段71を有していないか、或いは温度推定手段71を有していても、その推定温度を実温度探索処理に利用しない点が異なる。温度推定手段71を有していない構成とは、制御装置70にサーミスタ74が設けられておらず、また、クランク角センサ60のコイル61に検出電流を供給する通電部72やコイル61に印加される電圧を検出する電圧検出部73が設けられていない構成である。
図13のフローチャートは、図8のフローチャートに対してS11〜S14のステップが無く、S15Bから開始している。S15Bでは、実温度探索処理の開始時における仮想温度初期値を、例えば80℃というような既定値で設定する。つまり、実温度Teの目安となる情報が全くないので、想定され得る最高温度を仮想温度として処理を開始する。
第2実施形態では、温度推定手段71を設けなくても実温度探索処理を実行することができるため、制御装置70の構成がより簡素となる。
(ア)仮想温度を設定する始動制御手段78を制御装置70の回路の一部として設ける構成に限らず、仮想温度を設定する回路を制御装置70と別に追加してもよい。これにより、制御装置70が異常の場合にも仮想温度の設定が可能となる。
Te=T0+ΣΔTe=T0+Σ{(Q1−Q2)/C}
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
29・・・燃料噴射弁、
34・・・点火プラグ、
70・・・(内燃機関の)制御装置、
71・・・温度推定手段、
75・・・燃料噴射指令手段、
76・・・点火指令手段、
77・・・回転数検出手段、
78・・・始動制御手段。
Claims (9)
- 内燃機関(10)の運転状態を制御する制御装置(70)であって、
燃料噴射弁(29)に燃料の噴射時期及び噴射量を指令する燃料噴射指令手段(75)と、
所定の時期に点火プラグ(34)に点火を指令する点火指令手段(76)と、
前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段(77)と、
前記内燃機関の始動時に、前記内燃機関の仮想温度を順次変更しながら当該仮想温度に対応する燃料噴射量を算出し、当該燃料噴射量で燃料噴射するよう前記燃料噴射指令手段に要求するとともに所定の時期に点火するよう前記点火指令手段に要求するという一連の試行操作を、前記内燃機関の回転数に基づいて少なくとも前記内燃機関の始動が判定されるまで繰り返すことにより前記内燃機関の始動時の実温度を探索する実温度探索処理を実行する始動制御手段(78)と、
を備え、
前記始動制御手段は、前記実温度探索処理において、
前記仮想温度を高温側から低温側に向かって低下させ、且つ、低下させる途中に少なくとも一度以上、暫時上昇させる戻し段階を含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記実温度探索処理の前記戻し段階において前記仮想温度を上昇させた後、一定温度で所定期間保持することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記実温度探索処理の前記戻し段階において前記仮想温度を上昇させた後、一定温度で所定期間保持している間に、所定回数の燃料噴射及び点火を実行することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記実温度探索処理の前記戻し段階において前記仮想温度を上昇させた後、一定温度で保持する所定期間は、前記仮想温度が低いときほど長く設定されることを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記実温度探索処理の前記戻し段階において、前記仮想温度を上昇させるときの温度差は、前記仮想温度が低いときほど小さく設定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記内燃機関の実温度に相関する物理量の検出値に基づいて前記内燃機関の推定温度を算出する温度推定手段(71)を備え、
前記始動制御手段は、前記温度推定手段が算出した推定温度に基づいて、前記実温度探索処理の開始時における前記仮想温度の初期値を設定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記実温度探索処理の開始からクランク軸が所定回数回転する判定期間中に、前記内燃機関の回転数が所定値に到達した場合、
前記始動制御手段は、
前記実温度探索処理が終了し始動時から始動後へ移行する段階において、前記実温度探索処理の終了時の仮想温度を低温側に補正することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記始動制御手段は、
前記内燃機関の実温度と前記内燃機関が始動可能な最適燃料噴射量との関係を規定した第1温度特性マップを参照し、前記仮想温度に対応する最適燃料噴射量のマップ値で前記試行操作を繰り返す噴射量変更モード、又は、
内燃機関の実温度と、
燃料噴射量=基本噴射量×補正係数
の計算式における補正係数との関係を規定した第2温度特性マップを参照し、前記仮想温度に対応する前記補正係数のマップ値に基づいて算出した燃料噴射量で前記試行操作を繰り返す補正係数変更モード、
のいずれかのモードによって前記実温度探索処理を実行することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記始動制御手段は、
前記内燃機関の回転数が所定の切替回転数未満のとき前記噴射量変更モードを適用し、
前記内燃機関の回転数が前記切替回転数を超えたとき前記補正係数変更モードを適用することを特徴とする請求項8に記載の内燃機関の制御装置。
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