JP6012666B2 - 積層フィルムおよび該フィルムを用いた窓ガラス - Google Patents
積層フィルムおよび該フィルムを用いた窓ガラス Download PDFInfo
- Publication number
- JP6012666B2 JP6012666B2 JP2014127464A JP2014127464A JP6012666B2 JP 6012666 B2 JP6012666 B2 JP 6012666B2 JP 2014127464 A JP2014127464 A JP 2014127464A JP 2014127464 A JP2014127464 A JP 2014127464A JP 6012666 B2 JP6012666 B2 JP 6012666B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- organic resin
- laminated film
- resin layer
- layer
- laminated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
仮に透明積層部が露出した状態であるならば、このフィルムに到達した赤外線は最初に透明積層部に接することとなるので、その段階で充分な量の赤外線を反射し、即ち充分に断熱効果を得られると考えられるが、透明積層部が露出した状態では透明積層部の耐擦傷性が不十分であり、またこの部分に傷が付くことで断熱効果が劣化してしまうことも考えられる。それを防ぐために特許文献1に記載のように、透明積層部のさらに表面にこれを保護するハードコート性を備えた保護層を積層すれば、確かに透明積層部は保護されることになるが、透明積層部と保護層とを一括して観察すると赤外線がこの透明積層フィルムに入射しても入射直後には反射されず、まずは透明積層フィルムに浸透してしまう。そして保護層を通り抜けた赤外線の一部が透明積層部で反射されるものの、残りの赤外線はそのまま通り抜けてしまうことが考えられる。即ち断熱効率がそれだけ低下してしまうことを意味してしまい、その点が問題であった。
(A)Ti、Cr、Cu、In、Sn、NbまたはZnの群より選ばれる何れか1種または複数
(B)(A)の酸化物
上記(A)または(B)の群より選ばれる何れか1種または複数よりなること、を特徴とする。
本願発明に係る積層フィルムに関して、第1の実施の形態として説明する。
まず、本実施の形態に係る積層フィルムを構成する材料について説明する。
基材フィルムであるが、これは従来積層フィルムにおいて周知に用いられる樹脂フィルムを用いればよく、例えばPETフィルム、PPフィルム、PIフィルム、TACフィルム、PENフィルム、PCフィルム、PMMAフィルム等の合成樹脂フィルム、セルロース系フィルム、あるいはこれらの複合フィルム状物、などが考えられる。また、ロール搬送や積層層との層間密着率を向上させるために、表面に易接着層などの機能層を設けてもよい。本実施の形態ではPETフィルムを用いることとする。
本実施の形態において第1有機樹脂層として用いられる有機樹脂として、例えばアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フッ素樹脂、又はそれらの共重合体からなるものであることであると好適であるが、フッ素樹脂は層間密着力の観点からその使用においては慎重であることが好ましいことを付言しておく。
この金属層はAg、Al、およびそれらを主成分とする合金の何れか1種または複数が用いられる。金属層にこのような金属あるいは合金を用いることによって、可視光透過率を維持しつつ、高い赤外線反射率、すなわち優れた断熱効果を得ることができる。中でも、Pd、Cu、Au、Ti、またはBiの群より選ばれる少なくとも1種の元素を5wt%以下の割合で含有する合金を用いることが好ましい。本実施の形態においてはAg−1.0wt%Cuを用いることとする。
本実施の形態に係る積層フィルムを例えば窓ガラス等に貼って使用する場合、窓ふきや日常の取り扱いなどによって金属層や金属保護層が剥離し、赤外線反射性能が劣化してしまう恐れがある。
第1の実施の形態において説明した積層フィルムに対し、以下に示す層を設けることで、より好適な積層フィルムを得ることが可能となる。
この金属保護層について説明する。
金属保護層は、金属層の片面、又は両面に設けられるものであり、本実施の形態では金属層にいわゆる耐候性を付与するために設けられるものである。
(A)Ti、Cr、Cu、In、Sn、NbまたはZnの群より選ばれる何れか1種または複数
(B)(A)の酸化物
上記(A)または(B)の群より選ばれる何れか1種または複数であることが好ましい。上記のような金属等を用いることにより、金属層の耐環境性を向上させることが可能となる。本実施の形態においてはTiを用いることとする。
尚、金属保護層の積層方法については後述する。
実施の形態2において金属層を保護するための金属保護層を設ける場合につき説明したが、それに更に加えて第1有機樹脂層と金属保護層又は金属層、同じく第2有機樹脂層と金属保護層又は金属層との層間密着力を得る為に、さらにそれぞれの間にそれぞれ第3有機樹脂層、第4有機樹脂層を必要に応じて設けることが考えられる。
まず第3有機樹脂層につき説明する。
第3有機樹脂層は、前述した第1有機樹脂層の金属層側表面に積層されるものである。そして前述の通り、第1有機樹脂層と金属層、又は金属保護層との間の層間密着力を得る為に設けられるものである。
尚、第3有機樹脂層の積層方法については後述する。
また第3有機樹脂層の厚みは0.1μm以上3.0μm以下であることが好適である。
尚、第4有機樹脂層の積層方法については後述する。
Claims (13)
- 基材フィルムの表面に、少なくとも第1有機樹脂層と、金属層と、第2有機樹脂層と、をこの順に積層してなり、
前記第1有機樹脂層の前記金属層側表面に第3有機樹脂層を、
前記第2有機樹脂層の前記金属層側表面に第4有機樹脂層を、
それぞれ、又はどちらか一方を積層してなり、
前記第1有機樹脂層及び前記第2有機樹脂層が、いずれもがハードコート性を備えた有機樹脂よりなるものであること、
を特徴とする、積層フィルム。 - 請求項1に記載の積層フィルムであって、
前記第1有機樹脂層、前記第2有機樹脂層、前記第3有機樹脂層及び前記第4有機樹脂層を構成する有機樹脂が、
アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フッ素樹脂、又はそれらの共重合体からなるものであること、
を特徴とする、積層フィルム。 - 請求項1又は請求項2に記載の積層フィルムであって、
前記第1有機樹脂層の厚みが、0.8μm以上10μm以下であり、
前記第2有機樹脂層の厚みが、0.5μm以上1.0μm以下であり、
前記第3有機樹脂層の厚みが、0.1μm以上3.0μm以下であり、
前記第4有機樹脂層の厚みが、0.1μm以上1.0μm以下であること、
を特徴とする、積層フィルム。 - 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の積層フィルムであって、
前記金属層がAg、Al、またはそれらを主成分とする合金の何れか1種または複数からなり、
前記合金が、Pd、Cu、Au、Ti、またはBiの群より選ばれる少なくとも1種の元素を5wt%以下含むものであること、
を特徴とする、積層フィルム。 - 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の積層フィルムであって、
前記金属層の厚みが、4nm以上500nm以下であること、
を特徴とする、積層フィルム。 - 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の積層フィルムであって、
前記金属層の前記第1有機樹脂層側表面、及び前記金属層の前記第2有機樹脂層側表面、の何れか片面又は両面に、前記金属層を保護するための金属保護層を積層してなること、
を特徴とする、積層フィルム。 - 請求項6に記載の積層フィルムであって、
前記金属保護層を形成する物質が、
(A)Ti、Cr、Cu、In、Sn、NbまたはZnの群より選ばれる何れか1種または複数
(B)(A)の酸化物
上記(A)または(B)の群より選ばれる何れか1種または複数よりなること、
を特徴とする、積層フィルム。 - 請求項6又は請求項7に記載の積層フィルムであって、
前記金属保護層の厚みが40nm以下であること、
を特徴とする、積層フィルム。 - 請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の積層フィルムであって、
前記基材フィルムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリイミド、トリアセチルセルロース、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、またはポリメタクリル酸メチルのうち、何れか1種または複数からなり、
前記基材フィルムの厚みが、12μm以上400μm以下であること、
を特徴とする、積層フィルム。 - 請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載の積層フィルムであって、
該フィルムをJIS_R_3106(1998)に記載の方法により測定した際に、熱貫流率が5.3以下であること、
を特徴とする、積層フィルム。 - 請求項1ないし請求項10の何れか1項に記載の積層フィルムであって、
該フィルムをJIS_A_5759(2008)に記載の方法により測定した際に、遮蔽係数が0.7以下であること、
を特徴とする、積層フィルム。 - 請求項1ないし請求項11の何れか1項に記載の積層フィルムであって、
前記基材フィルムにおいて、前記金属層を積層する反対側の面に粘着層を設けること、
を特徴とする、積層フィルム。 - 請求項12に記載の積層フィルムを貼着してなること、
を特徴とする、窓ガラス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014127464A JP6012666B2 (ja) | 2014-06-20 | 2014-06-20 | 積層フィルムおよび該フィルムを用いた窓ガラス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014127464A JP6012666B2 (ja) | 2014-06-20 | 2014-06-20 | 積層フィルムおよび該フィルムを用いた窓ガラス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016007703A JP2016007703A (ja) | 2016-01-18 |
JP6012666B2 true JP6012666B2 (ja) | 2016-10-25 |
Family
ID=55225647
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014127464A Expired - Fee Related JP6012666B2 (ja) | 2014-06-20 | 2014-06-20 | 積層フィルムおよび該フィルムを用いた窓ガラス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6012666B2 (ja) |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4155651B2 (ja) * | 1998-02-18 | 2008-09-24 | 大日本印刷株式会社 | ハードコートフィルム |
JPH11258405A (ja) * | 1998-03-12 | 1999-09-24 | Toppan Printing Co Ltd | 反射防止フィルム |
JP2001264505A (ja) * | 2000-03-14 | 2001-09-26 | Fuji Photo Film Co Ltd | 反射防止透明導電性積層フイルム |
JP2001330702A (ja) * | 2000-03-17 | 2001-11-30 | Fuji Photo Film Co Ltd | 反射防止透明導電性積層フイルム |
JP4967273B2 (ja) * | 2005-08-05 | 2012-07-04 | 凸版印刷株式会社 | 導電性反射防止積層体及びその製造方法 |
NZ602103A (en) * | 2010-03-01 | 2014-07-25 | Cpfilms Inc | Low emissivity and emi shielding window films |
WO2012096304A1 (ja) * | 2011-01-13 | 2012-07-19 | 東レ株式会社 | 遠赤外線反射積層体 |
JP2013151103A (ja) * | 2012-01-25 | 2013-08-08 | Tokai Rubber Ind Ltd | 透明積層フィルム |
JP2015134456A (ja) * | 2014-01-17 | 2015-07-27 | 尾池工業株式会社 | 積層フィルムおよび該フィルムを用いた窓ガラス |
-
2014
- 2014-06-20 JP JP2014127464A patent/JP6012666B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016007703A (ja) | 2016-01-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3179283B1 (en) | Infrared-reflecting film | |
JP5959746B2 (ja) | 光透過性積層体 | |
WO2014119677A1 (ja) | 赤外線反射フィルム | |
WO2009122090A3 (fr) | Substrat muni d'un empilement a proprietes thermiques | |
WO2016117436A1 (ja) | 多層積層基板 | |
KR102042404B1 (ko) | 적외선 조절 광학 필름 | |
TW201524767A (zh) | 具有優異的光學和太陽能性能的複合膜 | |
WO2014049891A1 (ja) | 透明積層フィルム | |
JP6702720B2 (ja) | 耐久性ソーラーミラーフィルム | |
JP2017122779A (ja) | 赤外線反射フィルム | |
JP2014194535A (ja) | 積層フィルム | |
JP2014141015A (ja) | 積層フィルム | |
WO2014087759A1 (ja) | 光学選択膜 | |
JPWO2019004199A1 (ja) | 透明遮熱断熱部材及びその製造方法 | |
US20170314323A1 (en) | Light-transmitting laminate for optical use | |
JP6012666B2 (ja) | 積層フィルムおよび該フィルムを用いた窓ガラス | |
JP2015134456A (ja) | 積層フィルムおよび該フィルムを用いた窓ガラス | |
JP2013141753A (ja) | 積層フィルム | |
JP6354049B2 (ja) | 透明熱線反射フィルム | |
JP2016093892A (ja) | 積層体 | |
WO2015163044A1 (ja) | 太陽光反射用パネル、および太陽光反射用パネルの製造方法 | |
JP2017068118A (ja) | 赤外線反射フィルム | |
JP6303559B2 (ja) | 積層フィルムおよびその製造方法 | |
JP5895089B1 (ja) | 熱線遮蔽積層体および該積層体を用いた窓ガラス | |
JP2016124219A (ja) | 積層無機膜及びバリアフィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160215 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20160215 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20160607 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160614 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160615 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160808 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160906 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160920 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6012666 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |