JP2001330702A - 反射防止透明導電性積層フイルム - Google Patents

反射防止透明導電性積層フイルム

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JP2001330702A
JP2001330702A JP2001076977A JP2001076977A JP2001330702A JP 2001330702 A JP2001330702 A JP 2001330702A JP 2001076977 A JP2001076977 A JP 2001076977A JP 2001076977 A JP2001076977 A JP 2001076977A JP 2001330702 A JP2001330702 A JP 2001330702A
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antireflection
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JP2001076977A
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Akihiro Matsufuji
明博 松藤
Tsukasa Yamada
司 山田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電防止性、電磁波遮蔽性、反射防止性、防
汚性、生産性に加えて機械特性にも優れた、フェースパ
ネルに貼り付けることの可能な反射防止透明導電性積層
フイルムを提供する。 【解決手段】 透明支持体(1)上に無機微粒子および
多官能重合性化合物の架橋体で構成されるハードコート
層(2)と、少なくとも1種以上の金属からなる微粒子
を有する透明導電層(3)と、該透明導電層の外層に形
成され、この透明導電層の屈折率と異なる屈折率を有す
る少なくとも1層の透明性反射防止層(4)と、さらに
最外層に形成された防汚層(5)とを含む構成からなる
反射防止透明導電性積層フイルムにおいて、該透明導電
層(3)が多官能重合性化合物と金属粒子との混合硬化
物により形成された反射防止透明導電性積層フイルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電防止効果、電
磁波遮蔽効果、反射防止効果、機械特性及び防汚性に優
れた反射防止透明導電性積層フイルムと、それを用いた
画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】TVブラウン管やコンピュータディスプ
レイとして用いられている陰極線管やプラズマディスプ
レイ等は、フェースパネル面に発生する静電気により埃
が付着して視認性が低下する他、電磁波を輻射して周囲
に悪影響を及ぼすなどの問題点を有している。また陰極
線管のフラット化等により、反射防止機能が必要となっ
ている。さらに、フェースパネル面は手が触れたり、汚
れを落とすために拭いたりすると、擦り傷が発生しやす
い問題がある。
【0003】帯電防止、電磁波遮蔽および反射防止を目
的としては、銀等の金属あるいはITO等の導電性金属
酸化物の蒸着・スパッタ等により導電性層をフェースパ
ネル面に直接形成させる方法が提案されているが、膜形
成には真空処理や高温処理が必要であり、製造費が高価
になる、あるいは生産性が低いという難点がある。
【0004】また、ゾル−ゲル法による塗布方式の導電
性薄膜の形成法も提案されているが(羽生等,Nati
onal Technical Report 40,
No.1,(1994)90)、高温処理が必要であ
り、透明基材であるプラスチックフイルム上やハードコ
ート上への積層は基材の変質が起こるため、基材として
使用できる素材が限定されてしまう問題があった。
【0005】導電性酸化物微粒子やコロイドを分散させ
た透明導電性塗料も提案されているが(特開平6−34
4489号、特開平7−268251号)、透明導電性
層の導電性が低いという問題があった。
【0006】そこで、さらに導電性を上げるため、金属
微粒子からなる透明導電膜を形成する方法が提案されて
いる(特開昭63−160140号、特開平9−551
75号)。また、透明導電膜上にテトラエトキシシラン
等の反射防止塗料を塗布することにより低反射透明導電
膜を形成する方法が提案されている(特開平10−14
2401号)。しかし、透明基材の上に金属微粒子を塗
布しただけでは機械強度が弱いという問題がある。ま
た、テトラエトキシシラン等の反射防止塗料は長時間の
高温熱処理が必要であり、ゾル−ゲル法による反射防止
層の積層は透明基材が限られてしまうという問題が発生
する。このため上記の低反射透明導電膜を形成する方法
では、ガラスフェースパネルに直接塗布することしかで
きないという問題があった。
【0007】また、ガラスフェースパネルに銀微粒子を
直接スピンコート法により塗布し、150℃近辺で焼結
反応を起こすこと、表面のAgOも分解反応を起こす
ことにより焼成することで導電性の改良が提案されてい
るが(特開平10−66861号)、この方法も耐熱性
のあるガラス等の基材にしか適用できない。
【0008】そこで、設備投資が大きく、高温処理が必
要な、フェースパネル前面に直接塗膜を形成させる方法
に対し、基材に薄膜を形成したものを貼り付ける方法も
提案されている(瀧等,National Techn
ical Report,42,No.3(1996)
264−268)。
【0009】しかしこれらにおいても薄膜の形成方法
は、ITO(indium titanium oxi
de)等の導電性金属酸化物を蒸着・スパッタ等で導電
性層を形成させる方法であり、膜形成には真空処理が必
要であり、製造コストや生産性に問題があった。本発明
者はこれらの課題を解決するため、透明支持体上にハー
ドコート層と、少なくとも1種以上の金属からなる微粒
子を有する透明導電層と、該透明導電層の外層に形成さ
れ、この透明導電層の屈折率と異なる屈折率を有する少
なくとも1層の透明被膜層と、最外層に形成された防汚
層とを含む構成からなる低反射透明導電性積層フイルム
について検討を重ねてきたが、まだ機械特性、特に鉛筆
引っ掻き試験などの表面硬度に関わる特性が十分では無
かった。そのためTVブラウン管やコンピュータディス
プレイとして用いられている陰極線管やプラズマディス
プレー等のフェースパネル表面に付着した埃や汚れをふ
き取ったり、表面を硬いもので擦ったりした時に傷が発
生する場合があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を解決するためになされたものであって、帯電防止性、
電磁波遮蔽性、反射防止性、防汚性、生産性に加えて機
械特性にも優れた、フェースパネルに貼り付けることの
可能な反射防止透明導電性積層フイルムを提供すること
を目的とする。さらに本発明は、画像表示面の電磁波遮
蔽性、反射防止性、防汚性、機械特性に優れ、フィルム
をフェースパネルに貼り付けることにより高い生産性で
製造しうる画像表示装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の課題は、
下記の手段によって達成された。すなわち本発明は、
(1)透明支持体上に無機微粒子および多官能重合性化
合物の架橋体で構成されるハードコート層と、少なくと
も1種以上の金属からなる微粒子を有する透明導電層
と、該透明導電層の外層に形成され、この透明導電層の
屈折率と異なる屈折率を有する少なくとも1層の透明性
反射防止層と、さらに最外層に形成された防汚層とを含
む構成からなる反射防止透明導電性積層フイルムにおい
て、該透明導電層が多官能重合性化合物と金属粒子との
混合硬化物により形成されたことを特徴とする反射防止
透明導電性積層フイルム、(2)ハードコート層に含ま
れる無機微粒子が少なくとも酸化アルミニウム、二酸化
ケイ素、二酸化チタン、酸化ジルコニウムのいずれかを
含有することを特徴とする(1)項に記載の反射防止透
明導電性積層フイルム、(3)ハードコート層に含まれ
る無機微粒子が少なくとも酸化アルミニウムを含有する
ことを特徴とする(1)項に記載の反射防止透明導電性
積層フイルム、(4)透明導電層に含まれる金属微粒子
が銀または銀を主体とする合金であり、その粒子サイズ
が1〜100nmであることを特徴とする(1)、
(2)又は(3)項に記載の反射防止透明導電性積層フ
イルム、(5)反射防止層が多官能重合性化合物の架橋
によって得られたものであることを特徴とする(1)〜
(4)項のいずれか1項に記載の反射防止透明導電性積
層フイルム、(6)透明導電層に含有される多官能重合
性化合物の量が金属粒子に対して2乃至70体積%の範
囲にあることを特徴とする(1)〜(5)項のいずれか
1項に記載の反射防止透明導電性積層フイルム、(7)
ハードコート層、透明導電層および反射防止層を構成す
る多官能重合性化合物が同一の化合物であることを特徴
とする(1)〜(6)項のいずれか1項に記載の反射防
止透明導電性積層フイルム、(8)防汚層がフッ素原子
を含有する有機化合物であることを特徴とする(1)〜
(7)項のいずれか1項に記載の反射防止透明導電性積
層フイルム、及び(9)画像表示面上に、(1)〜
(8)項のいずれか1項に記載の反射防止透明導電性積
層フイルムを有することを特徴とする画像表示装置を提
供するものである。
【0012】本発明の反射防止透明導電性積層フイルム
は、TVブラウン管やコンピュータディスプレイとして
用いられている陰極線管やプラズマディスプレイ等の表
面に直接ラミネートすることができる。これにより、物
理蒸着(PVD)法や化学蒸着(CVD)法を用いる従
来の導電性被膜の形成方法や、フェースパネル等に直接
導電性皮膜等を塗布する方法に比べ、設備も工程も格段
に簡略化することができ、さらに、表面の機械特性、特
に耐傷性を向上させることが可能となる。また、本発明
のフイルムを液晶ディスプレイに直接貼合することで、
液晶ディスプレイの表面の機械特性、反射特性を改善す
ることが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳し
く説明する。図1に、本発明の好ましい一実施形態であ
る反射防止透明導電性積層フイルムの層構成を示す断面
模式図を示す。透明支持体1の側からハードコート層
2、少なくとも1種の金属からなる微粒子より形成され
た透明導電層3と、その外層に透明導電層3と異なる屈
折率を有する反射防止層4が形成され、最外層には防汚
層5を有する。図1には反射防止層が1層の例を示した
が、それぞれ透明導電層と異なる屈折率を有する2層以
上の反射防止層を有するものであってもよい。
【0014】本発明の積層フイルムは、ハードコート層
を設けたことによりフイルムに傷が付くことが防止され
ている。また、少なくとも1種の金属からなる微粒子を
有する透明導電層が積層されているので導電性であり、
帯電を防止しうると共に、陰極線管等から輻射される電
磁波を効果的に遮断することができる。さらに反射防止
層を有することにより外部からの反射光を低下させるこ
とができ、最外層に設けた防汚層によりフイルムの汚れ
を防止することができる。
【0015】本発明の積層フイルムの透明支持体として
は、プラスチックフイルムを用いることが好ましい。プ
ラスチックフイルムを形成するポリマーの例には、セル
ロースエステル(例えば、トリアセチルセルロース、ジ
アセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリ
ルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニト
ロセルロース)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ
エステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサン
ジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジ
フェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポ
リブチレンテレフタレート)、ポリスチレン(例えば、
シンジオタクチックポリスチレン)、ポリオレフィン
(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチル
ペンテン)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポ
リアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタク
リレートおよびポリエーテルケトンが含まれる。トリア
セチルセルロース、ポリカーボネートおよびポリエチレ
ンテレフタレートが好ましい。透明支持体の光透過率
は、80%以上であることが好ましく、86%以上であ
ることがさらに好ましい。透明支持体のヘイズは、2.
0%以下であることが好ましく、1.0%以下であるこ
とがさらに好ましい。透明支持体の屈折率は、1.4乃
至1.7であることが好ましい。
【0016】この透明支持体フイルムの厚さとしては特
に制限はなく、使用目的に応じて適宜選定すればよい
が、20〜500μmが好ましい。薄すぎると膜強度が
弱く、厚いとスティフネスが大きく貼り付けが困難にな
る場合があり、50〜200μmがより好ましい。この
透明支持体フイルムは、所望により着色又は蒸着されて
いてもよく、また紫外線吸収剤を含んでいてもよい。さ
らに、その表面に設けられる層との密着性を向上させる
目的で、所望により片面又は両面に、酸化法や凹凸化法
などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法と
しては、例えばコロナ放電処理、グロー放電処理、クロ
ム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外
線照射処理などが挙げられる。更に、一層以上の下塗り
層を設けることができる。下塗り層の素材としては塩化
ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、(メタ)アクリ
ル酸エステル、ビニルエステル等の共重合体或いはラテ
ックス、ゼラチン等の水溶性ポリマーなどが挙げられ
る。
【0017】本発明においてハードコート層は、透明支
持体に耐傷性を付与する機能を有する。ハードコート層
は、多官能重合性化合物の架橋体を含む。多官能重合性
化合物の架橋体を含むハードコート層は、多官能重合性
化合物と重合開始剤を含む塗布液を透明支持体上に塗布
し、多官能重合性化合物を重合させることにより形成で
きる。官能基としては、重合性不飽和二重結合が好まし
い。多官能重合性化合物は、多価アルコールとアクリル
酸またはメタクリル酸とのエステルであることが好まし
い。多価アルコールの例には、エチレングリコール、
1,4−シクロヘキサンジオール、ペンタエリスリトー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロ
ールエタン、ジペンタエリスリトール、1,2,4−シ
クロヘキサントリオール、ポリウレタンポリオールおよ
びポリエステルポリオールが含まれる。これらの中では
例えば、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトールおよびポリウレタンポリオ
ールが好ましい。また、二種類以上の多官能重合性化合
物を併用してもよい。多官能重合性化合物の例として
は、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート
等の、活性エネルギー線、特に紫外重合性の多官能化合
物が挙げられる。
【0018】ハードコート層に、無機微粒子を添加する
ことで膜としての架橋収縮率を改良し塗膜の平面性を向
上させることができる。無機微粒子としては硬度が高い
ものが好ましく、例えば、二酸化ケイ素粒子、二酸化チ
タン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化アルミニウム粒
子が含まれる。前記の無機微粒子の平均粒子径は、1乃
至2000nmであることが好ましく、2乃至1000
nmであることがより好ましく、5乃至500nmであ
ることがさらに好ましく、10乃至200nmであるこ
とが最も好ましい。前記の無機微粒子の添加量は、ハー
ドコート層の全量の1乃至99質量%であることが好ま
しく、10乃至90質量%であることがより好ましく、
20乃至80質量%であることがさらに好ましく、40
乃至60質量%であることが最も好ましい。本発明にお
いて前記以外の無機微粒子をさらに添加してもよい。
【0019】一般に無機微粒子はバインダーポリマーと
の親和性が悪いため、単に両者を混合するだけでは界面
が破壊しやすく、膜として割れ、耐傷性を改善すること
は困難である。無機微粒子を有機セグメントを含む表面
処理剤で処理することで、無機微粒子とポリマーバイン
ダーとの親和性は改良され、この問題は解決できる。表
面処理剤は一方で金属粒子と結合を形成し得、他方でバ
インダーポリマーと高い親和性を有することが必要であ
る。金属と結合を生成し得る官能基としては、金属アル
コキシドが好ましく、具体的にはアルミニウム、チタ
ン、ジルコニウム等の金属アルコキシド化合物を挙げる
ことができる。あるいは、アニオン性基を有する化合物
が好ましく、リン酸基、リン酸モノエステル、リン酸ジ
エステル、スルホン酸基、カルボン酸基、これらの塩、
若しくはこれらの酸塩化物等を有する化合物がさらに好
ましい。また表面処理剤はバインダーポリマーと化学的
に結合させることが好ましく、末端にビニル性重合基等
を導入したものが好適である。例えば、エチレン性不飽
和基を重合性基および架橋性基として有するモノマーか
らバインダーポリマーを合成する場合は、金属アルコキ
シド化合物またはアニオン性化合物の末端にエチレン性
不飽和基を有していることが好ましい。この表面処理の
方法としては、特に制限するものではないが、無機微粒
子を前記の表面処理剤で被覆し、バインダーポリマーに
添加後、被覆表面処理剤をバインダーポリマーの架橋と
同時に硬化、架橋させるのが好ましい。
【0020】有機金属化合物の表面処理剤の例としては
以下のものが挙げられる。 a)アルミニウム含有有機化合物 a−1 HC=CHCOOC48Al(OC492 a−2 HC=CHCOOCAl(OC2 a−3 HC=CHCOOCAl(OC2 a−4 HC=CHCOOCOCAl(OC24OC252 a−5 HC=C(CH3)COOC48Al(OC492 a−6 H2C=CHCOOC48Al(OC49)C48COOCH=CH2 a−7 HC=CHCOOCAl{O(1,4-ph)CH32
【0021】 b)ジルコニウム含有有機化合物 b−1 HC=CHCOOC48Zr(OC493 b−2 HC=CHCOOCZr(OC3 b−3 HC=CHCOOCZr(OC b−4 HC=C(CH3)COOC48Zr(OC49 b−5 {CH=C(CH3)COOC2Zr(OC492
【0022】 c)チタン含有有機化合物 c−1 {HC=C(CH3)COOCTiOCH3 c−2 Ti{H2C=C(CH)COOCTiOCH c−3 HC=CHCOOC48Ti(OC493 c−4 HC=CHCOOCTi(OC3 c−5 HC=CHCOOCTi(OC c−6 HC=CHCOOCTi(OCH33 c−7 HC=C(CH3)COOC48Ti(OC49
【0023】アニオン性官能基含有有機化合物の表面処
理剤の例としては以下のものが挙げられる。 d)リン酸モノエステル、リン酸ジエステルあるいはリン酸基含有有機化合物 d−1 {HC=C(CH3)COOCO}2PO(OH)2 d−2 HC=C(CH3)COOCOCOC510OPO(OH)2 d−3 HC=CHCOOCOCOC510OPO(OH)2 d−4 {HC=C(CH3)COOCOCOC510O}2PO(OH)2 d−5 HC=C(CH3)COOCOCOC510OPOCl2 d−6 HC=C(CH3)COOCCH{OPO(OH)22 d−7 HC=C(CH3)COOCOCOC510OPO(ONa)2 d−8 HC=CHCOOCOCO(1,4-ph)C510OPO(OH)2 d−9 (HC=C(CH3)COO)2CHC24OCOC510OPO(OH)2 d−10 HC=CHPO(OH)2
【0024】 e)硫酸モノエステルあるいはスルホン酸基含有有機化合物 e−1 HC=C(CH3)COOCOSO3H e−2 HC=C(CH3)COOCSO3H e−3 HC=C(CH3)COOCOCOC510OSO3H e−4 HC=CHCOOCOCOC510OSO3H e−5 HC=CHCOOC1224(1,4-ph)SO3H e−6 HC=C(CH3)COOCOCOC510OSO3Na
【0025】 f)カルボン酸基含有有機化合物 f−1 HC=CHCOO(C510COO)2H f−2 HC=CHCOOC510COOH f−3 HC=CHCOOCOCO(1,2-ph)COOH f−4 HC=CHCOO(CCOO)2H f−5 HC=C(CH)COOC510COOH f−6 HC=CHCOOCCOOH ここでphはフェニレン基を示す。
【0026】多官能重合性化合物の重合には、光重合開
始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤の例には、
アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーのベン
ゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テト
ラメチルチウラムモノサルファイドおよびチオキサント
ン類が含まれる。光重合開始剤に加えて、光増感剤を用
いてもよい。光増感剤の例には、n−ブチルアミン、ト
リエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、ミヒラ
ーのケトンおよびチオキサントンが含まれる。光重合開
始剤は、多官能モノマー100質量部に対して、0.1
乃至15質量部の範囲で使用することが好ましく、1乃
至10質量部の範囲で使用することがさらに好ましい。
光重合反応は、ハードコート層の塗布および乾燥後、紫
外線照射により実施することが好ましい。ハードコート
層の層厚は2μm以上30μm以下が好ましく、3μm
以上20μm以下がより好ましく、5μm以上15μm
以下がさらに好ましい。さらに必要に応じて、アニオン
界面活性剤、カチオン界面活性剤を添加したり、コロナ
処理、グロー処理等の表面処理を行い、表面の親水性、
密着性を向上させることができる。
【0027】本発明の透明導電層は、少なくとも1種の
金属からなる微粒子(以下、金属微粒子ともいう)を含
有する。1種以上の金属からなる微粒子としては、金、
銀、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、パラジウム、プ
ラチナ等の金属、あるいはこれらの合金の微粒子が挙げ
られる。特に銀を含有する微粒子が好ましく、さらに耐
候性の観点からパラジウムと銀の合金の微粒子が好まし
い。パラジウムの含有量としては5〜30wt%が好ま
しく、パラジウムが少ないと耐候性が悪くなることがあ
り、また、パラジウムが多くなると導電性が低下するこ
とがある。金属微粒子の作成方法としては、低真空蒸発
法による微粒子の作製方法や、金属塩の水溶液を鉄(I
I)、ヒドラジン、ボロンハイドライド、ヒドロキシエ
チルアミン等のアミン等の還元剤で還元する金属コロイ
ド作製方法が挙げられる。
【0028】これら金属微粒子の平均粒径は1〜100
nmが好ましい。100nmを越える場合には、金属微
粒子による光の吸収が大きくなり、このために粒子層の
光透過率が低下すると同時にヘイズが大きくなり、ま
た、これら金属微粒子の平均粒径が1nm未満の場合に
は微粒子の分散が困難になること、および微粒子層の表
面抵抗が急激に大きくなることにより、本発明の目的を
達成しうる程度の低抵抗値を有する被膜を得ることがで
きないことがある。
【0029】本発明において透明導電層の形成には多官
能重合性化合物を用いる。透明導電層は実質的に金属微
粒子のみからなることが好ましく、非導電性の添加物を
含有しないことが導電性の観点から好ましいが、本発明
者の検討によれば添加物の量が金属粒子に対して2乃至
70体積%の範囲であれば強度と導電性を両立できるこ
とが判明した。尚、多官能重合性化合物の量は強度の観
点を加味して好ましくは5乃至60体積%であり、更に
好ましくは7乃至50体積%である。透明導電層に添加
する多官能重合性化合物はハードコート層に添加する多
官能重合性化合物と同様のものを用いることができ、例
えばペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート
やジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート
等を挙げることができる。密着改良の観点よりハードコ
ート層の多官能重合性化合物と同一のものであることが
好ましい。
【0030】金属の微粒子層の形成は、金属微粒子を水
を主体とする溶液あるいは有機溶剤等に分散した塗料を
ハードコート上に塗布して作製する。金属微粒子の分散
安定化のためには水を主体とする溶液が好ましく、水と
混合出来る溶剤としてはエチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、i−プロピルアルコール、ブチルアルコ
ール、メチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等のアルコ
ールが好ましい。金属の塗布量としては、50〜150
mg/mが好ましく、塗布量が少なすぎると導電性が
取れず、塗布量が多すぎると透過性が劣る。
【0031】透明導電層の表面抵抗率は、スウェーデン
中央労働者協議会が制定したTCOガイドラインをクリ
アーするため1000Ω/□以下が必要であり、透過性
は50%以上が好ましい。なお、表面抵抗率は正方形の
領域の平行な2辺に電極を設置した時の抵抗値であり、
単位はΩであるが、便宜上Ω/□で表記される。本発明
では表面抵抗率をΩ/□で表記する。
【0032】本発明においては、透明導電性層の導電性
や透過性の向上のため、熱処理や水処理することができ
る。熱処理は、透明支持体の耐熱性によるが、150℃
以下が好ましく、100〜150℃がさらに好ましい。
温度が高すぎると透明支持体の熱による変形が起こりや
すく、低すぎると熱処理の効果を得にくいため長時間の
処理を必要とする場合がある。
【0033】熱処理の方法は、ウェット状態で加熱ゾー
ンを通しながら処理することが均一な処理ができて好ま
しい。加熱ゾーンの長さと搬送速度で滞在時間を調節す
ることができる。またロール状のフイルムを高温槽中で
加熱することも可能であるが、熱伝導のバラツキを考慮
した時間設定が必要になる。
【0034】また、熱処理に先立ち透明導電性層に水洗
等の水処理を施すことにより、熱処理をさらに効率良く
行うことができる。水洗等の水処理は、通常の塗布方式
による水だけの塗布、具体的にはディップコート塗布、
ワイヤーバーによる水の塗布等があり、他にはスプレー
やシャワーで水を透明導電性層にかける方法がある。透
明導電性層に水をかけた後、過剰の水は必要に応じて、
ワイヤーバー、ロッドバーで掻き取ったり、エアーナイ
フで掻き取ったりすることができる。
【0035】これらの水処理により、熱処理後の透明導
電性槽の表面抵抗をさらに低下させることができ、加え
て透過率の増加、透過スペクトルの平準化、反射防止層
を積層した後の反射率の低下に対する効果が顕著にな
る。
【0036】本発明において反射防止層は、透明導電層
と屈折率が異なり、2よりも小さいことが好ましい。屈
折率が異なるとは、少なくとも屈折率の差が0.01以
上異なることを示すが、透明導電層か反射防止層が吸収
を持っているために屈折率が複素数となる場合には、そ
の虚数部が0.01以上異なっている場合も屈折率が異
なるとみなすことができる。ここで、屈折率と反射防止
層の厚み(nm)との積が100〜200の範囲に入る
ことがさらに好ましい。このような物質としては、例え
ばポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メ
ラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂、紫外線硬化樹脂などの有機系合成樹脂、ケイ素な
どの金属アルコキシドの加水分解物、またはシリコーン
モノマー、シリコーンオリゴマーなどの有機・無機系化
合物、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア或いは
これらの混合物等のゾル・ゲル反応による透明酸化物被
膜が挙げられる。特に好ましくは、ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレートやジペンタエリスリトー
ルヘキサ(メタ)アクリレート等の放射線硬化性樹脂あ
るいはこれらに微粒子のシリカやアルミナ等を添加した
ものが表面硬度も上げることで好ましい。また、前述の
通りハードコート層、透明導電層と共通の多官能重合性
化合物を用いることで密着が改良され好ましい。
【0037】最外層の防汚層としては、公知のフッ素を
含有する低表面エネルギーの化合物が好ましく、具体的
にはフッ化炭化水素基を含有するシリコン化合物、フッ
化炭化水素基含有ポリマー、フッ化炭化水素、シリコン
を有するモノマーのグラフト、ブロック共重合体等が挙
げられる。これらは熱硬化性、放射線硬化基を含有する
架橋性の樹脂が好ましい。防汚層は、表面の水との接触
角が80°以上であることが好ましく、90°以上がよ
り好ましい。
【0038】本発明の積層フイルムの作製は、基材フイ
ルム(透明支持体)上に各層の塗料をディッピング法、
スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、グラビア
法、ワイヤーバー法等の公知の薄膜形成方法で各層を順
次形成、乾燥することにより行うことができる。
【0039】本発明の反射防止透明導電性積層フイルム
は、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパ
ネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレ
イ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような画像
表示装置に適用しうる。本発明の画像表示装置は、上記
反射防止透明導電性積層フイルムの透明支持体側を画像
表示装置の画像表示面に接着することにより製造でき
る。
【0040】近年、プラスチック製品が、加工性、軽量
化の観点でガラス製品と置き換わりつつあるが、これら
プラスチック製品の表面は傷つきやすいため、耐擦傷性
を付与する目的でハードコートフイルムを貼合して用い
る場合が多い。また、従来のガラス製品に対しても、飛
散防止のためにプラスチックフイルムを貼合する場合が
増えているが、プラスチックフイルムだけでは表面の硬
度が不足するため、その表面にハードコートを形成する
ことが広く行われており、このハードコートを本発明の
積層フイルムのハードコート層と同じ組成とすること、
もしくは本発明の反射防止透明導電性積層フイルムをこ
のような目的で使用することも当然可能である。また、
本発明の反射防止透明導電性積層フイルムの金属微粒子
を有する透明導電層に代えて、例えばITOに代表され
る酸化物等の層を設けた高機械強度の反射防止透明導電
性フイルムを作成することも当然可能である。
【0041】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明する。 [実施例1] (無機粒子分散液(M−1)の調製)セラミックコート
のベッセルに各試薬を以下の量計量した。 シクロヘキサノン 337g PM−2(商品名、日本化薬社製:リン酸基含有メタアクリレート(d−1)) 31g AKP−G015(商品名、住友化学工業製:アルミナ、粒径15nm) 92g 上記混合液をサンドミル(1/4Gのサンドミル)にて
1600rpm、10時間微細分散した。メディアは1
mmφのジルコニアビーズを1400g用いた。
【0042】(ハードコート層用塗布液の調製)表面処
理したアルミナ微粒子の43質量%シクロヘキサノン分
散液116gに、メタノール97g、イソプロパノール
163gおよびメチルイソブチルケトン163gを加え
た。混合液に、ジペンタエリスリトールペンタアクリレ
ートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混
合物(商品名:DPHA、日本化薬(株)製)200g
を加えて溶解した。得られた溶液に、光重合開始剤(商
品名:イルガキュア907、チバガイギー社製)7.5
gおよび光増感剤(商品名:カヤキュアーDETX、日
本化薬(株)製)5.0gを加えて溶解した。混合物を
30分間攪拌した後、孔径1μmのポリプロピレン製フ
ィルターで濾過してハードコート層用塗布液を調製し
た。
【0043】(銀パラジウムコロイド分散液の調製)3
0%硫酸鉄(II)FeSO・7HO、40%のクエ
ン酸を調整、混合し、20℃に保持、攪拌しながらこれ
に10%の硝酸銀と硝酸パラジウム(モル比9/1に混
合したもの)溶液を200ml/minの速度で添加混
合し、その後生成した遠心分離により水洗を繰り返し、
最終的に3質量%になるように純水を加え、銀パラジウ
ムコロイド分散液を調製した。得られた銀パラジウムコ
ロイド粒子の粒径はTEM観察の結果、粒径は約9〜1
2nmであった。ICPによる測定の結果、銀とパラジ
ウムの比は9/1の仕込み比と同一であった。
【0044】(透明導電層塗布液の調製)ペンタエリス
リトールテトラアクリレートとペンタエリスリトールト
リアクリレートの混合物(商品名:PETA、日本化薬
(株)製)2gと光重合開始剤(イルガキュア907、
チバガイギー社製)80mgおよび光増感剤(カヤキュ
アーDETX、日本化薬(株)製)30mgをメチルイ
ソプロピルケトン38g、2−ブタノール38g、メタ
ノール19gの混合液に加えて溶解した。これに前述の
銀パラジウムコロイド分散液を加え、銀に対する体積比
を5%となるように調整した。これを超音波分散し孔径
1μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して塗布液
を調製した。
【0045】(反射防止層用塗布液の調製)ジペンタエ
リスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬
(株)製)2gと光重合開始剤(イルガキュア907、
チバガイギー社製)80mgおよび光増感剤(カヤキュ
アーDETX、日本化薬(株)製)30mgをメチルイ
ソプロピルケトン38g、2−ブタノール38g、メタ
ノール19gの混合液に加えて溶解した。混合物を30
分間撹拌した後、孔径1μmのポリプロピレン製フィル
ターで濾過して低反射防止層用塗布液を調製した。
【0046】(防汚層用塗布液の調製)熱架橋性含フッ
素ポリマー(商品名:JN−7214、日本合成ゴム
(株)製)にイソプロピルアルコールを加えて、0.2質
量%の粗分散液を調製した。粗分散液を、更に超音波分
散し、防汚層用塗布液を調製した。
【0047】(反射防止透明導電性積層の形成)反射防
止透明導電性積層フイルムの作製:188μmのポリエ
チレンテレフタレートフイルムにワイヤーバーを用いて
ハードコート層用塗布液を層厚8μmになるように塗布
・乾燥し、紫外線照射しハードコート層を作製した。コ
ロナ処理を施した後、上記透明導電層塗布液をワイヤー
バーで塗布量が70mg/mになるように塗布し、4
0℃で乾燥した。この透明導電層塗布面に、ポンプで送
液した水をスプレーでかけ、エアーナイフで過剰の水を
除去した後、120℃の加熱ゾーンで搬送しながら、5
分の処理を行った。次いで、反射防止層を膜厚80nm
になるように塗布・乾燥し、紫外線照射した。さらに、
防汚層用塗布液を同様にワイヤーバーで5mg/m
布し120℃で乾燥・熱処理を行い、反射防止透明導電
性積層フイルムを作成した。
【0048】[実施例2]透明導電層の多官能重合性化
合物量を銀に対して40体積%に変更した以外は実施例
1と全く同様にして反射防止透明導電性積層フイルムを
作成した。
【0049】[実施例3]透明導電層の多官能重合性化
合物をペンタエリスリトールテトラアクリレートとペン
タエリスリトールトリアクリレートの混合物(PET
A、日本化薬(株)製)からジペンタエリスリトールペ
ンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアク
リレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)に変
更した以外は実施例2と全く同様にして反射防止透明導
電性積層フイルムを作成した。
【0050】[比較例1]透明導電層に多官能重合性化
合物を添加しない以外は実施例1と全く同様にして反射
防止透明導電性積層フイルムを作成した。
【0051】[比較例2]透明導電層の多官能重合性化
合物量を銀に対して70体積%に変更した以外は実施例
1と全く同様にして反射防止透明導電性積層フイルムを
作成した。
【0052】作成した各積層フイルムの特性を、以下に
示す方法で測定した。 (反射防止膜の評価) (1)表面抵抗率 4端子法表面抵抗率計(ロレスタGP(商品名、三菱化
学(株)製))で測定し、表面抵抗値に換算した。 (2)平均反射率 分光光度計(日本分光(株)製)を用いて、450〜65
0nmの波長領域における入射光5゜における正反射の
平均反射率を測定した。 (3)鉛筆引っ掻き試験の硬度 フイルムを温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間
調湿した後、JIS−S−6006が規定する試験用鉛
筆を用いて、JIS−K−5400が規定する鉛筆硬度
評価方法に従い、1kgの加重にて傷が全く認められな
い鉛筆の硬度の値を測定した。 (4)スチールウール試験 フイルムを温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間
調湿した後、#0000のスチールウールを接地面積1
cm、加重200gにて50往復した後の傷を観察
し、以下の基準で評価した。 ○:傷がない △:弱い傷が発生 ×:傷が明らかに認められる (5)密着性試験 フイルムを温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間
調湿した後、カッターナイフで10×10個の切片がで
きるように傷を入れ、ポリエステルテープで剥離したあ
とを観察し、以下の基準で評価した。 ○:剥離なし △:端部がわずかに剥離している ×:明らかな剥離が認められる 結果を表1に示す。
【0053】 表1 表面抵抗値 鉛筆硬度 スチールウール試験 密着性 反射率 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 350 3H △〜○ ○〜△ 0.9 実施例2 420 4H ○ ○〜△ 1.0 実施例3 410 4H ○ ○ 1.0 比較例1 310 3H × × 0.8 比較例2 27000 4H ○ ○〜△ 3.8 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0054】表1より、透明導電層を金属微粒子と架橋
多官能重合性化合物で構成し、多官能重合性化合物の量
を金属微粒子に対して2乃至70体積%の範囲に規定す
ることで鉛筆硬度、密着性、耐傷性が向上した塗膜の形
成が可能であることがわかる。このハードコート基材
に、銀コロイド層、反射防止層及び防汚層を積層した低
反射透明導電性積層フイルムは導電性に優れ、さらに反
射防止性、防汚性と優れた機械特性のすべてを具備して
いることが解る。
【0055】
【発明の効果】本発明の反射防止透明導電性積層フイル
ムは、簡単な層構成により帯電防止性および電磁波遮蔽
性、表面反射が防止されているフイルムであり、特に表
面の機械強度に優れた高特性の反射防止透明導電性フイ
ルムを得ることが可能である。したがってこの反射防止
透明導電性積層フイルムの製造は、生産性が高く、低コ
スト生産が可能である。また、陰極線管やプラズマディ
スプレー等の表面に積層することにより、電磁波遮蔽、
反射防止、表面の汚れ防止機能に加え優れた機械強度を
付加できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止導電性積層フイルムの層構成
の一例を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 透明支持体 2 ハードコート層 3 透明導電層 4 反射防止層 5 防汚層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上に無機微粒子および多官能
    重合性化合物の架橋体で構成されるハードコート層と、
    少なくとも1種以上の金属からなる微粒子を有する透明
    導電層と、該透明導電層の外層に形成され、この透明導
    電層の屈折率と異なる屈折率を有する少なくとも1層の
    透明性反射防止層と、さらに最外層に形成された防汚層
    とを含む構成からなる反射防止透明導電性積層フイルム
    において、該透明導電層が多官能重合性化合物と金属粒
    子との混合硬化物により形成されたことを特徴とする反
    射防止透明導電性積層フイルム。
  2. 【請求項2】 ハードコート層に含まれる無機微粒子が
    少なくとも酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化チ
    タン、酸化ジルコニウムのいずれかを含有することを特
    徴とする請求項1に記載の反射防止透明導電性積層フイ
    ルム。
  3. 【請求項3】 ハードコート層に含まれる無機微粒子が
    少なくとも酸化アルミニウムを含有することを特徴とす
    る請求項1に記載の反射防止透明導電性積層フイルム。
  4. 【請求項4】 透明導電層に含まれる金属微粒子が銀ま
    たは銀を主体とする合金であり、その粒子サイズが1〜
    100nmであることを特徴とする請求項1、2又は3
    に記載の反射防止透明導電性積層フイルム。
  5. 【請求項5】 反射防止層が多官能重合性化合物を重
    合、架橋させて得られたものであることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか1項に記載の反射防止透明導電性
    積層フイルム。
  6. 【請求項6】 透明導電層に含有される多官能重合性化
    合物の量が金属粒子に対して2乃至70体積%の範囲に
    あることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記
    載の反射防止透明導電性積層フイルム。
  7. 【請求項7】 ハードコート層、透明導電層および反射
    防止層を構成する多官能重合性化合物が同一の化合物で
    あることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記
    載の反射防止透明導電性積層フイルム。
  8. 【請求項8】 防汚層がフッ素原子を含有する有機化合
    物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項
    に記載の反射防止透明導電性積層フイルム。
  9. 【請求項9】 画像表示面上に、請求項1〜8のいずれ
    か1項に記載の反射防止透明導電性積層フイルムを有す
    ることを特徴とする画像表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007229999A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Jsr Corp 反射防止積層体
JP2008152014A (ja) * 2006-12-18 2008-07-03 Topcon Corp 光学的ローパスフィルタ及びその防汚コート方法
JP2016007703A (ja) * 2014-06-20 2016-01-18 尾池工業株式会社 積層フィルムおよび該フィルムを用いた窓ガラス

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