JP2015134456A - 積層フィルムおよび該フィルムを用いた窓ガラス - Google Patents

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【課題】赤外線、特に遠赤外線の反射性能を持ち、フィルム使用表面において例えば窓ガラスへのフィルム貼着施工時や、これを貼着した窓ガラスの拭き掃除などの清掃を実施した際に傷が発生することを抑制した積層フィルムおよびそれを粘着した窓ガラスを提供する。【解決手段】基材フィルムの表面に、少なくとも金属層と、有機樹脂層とをこの順に積層し、前記有機樹脂層の膜厚が1.5μm以下であり、前記有機樹脂層の表面とクロムメッキ板との動摩擦係数が0.5以下であること、を特徴とする積層フィルムとした。【選択図】 なし

Description

本願発明は積層フィルムに関する発明であって、具体的には赤外線、特に遠赤外線を反射する積層フィルムと、それを貼着した窓ガラスに関する。
昨今、環境問題や電力の安定供給などの観点から、節電や省エネルギーが叫ばれている。特にビルや一般家庭などの建築物や、自動車・電車などの交通機関等においては、室内の熱が窓等から流出することにより、室内温度を一定に保つために空調を強くする必要があり、そのため空調電力が増大するという問題があった。そこで、室内の温度を保つ方法として、断熱効果の高い窓ガラスを利用することが提唱されている。このような窓ガラスを利用すれば、室外気温の影響を絶ち室内の温度を快適に保つことができるので、室内の暖房や発熱体による遠赤外線の熱を逃すことなく、また外気温度に影響されることがないため保温効果が持続し、空調電力の低減に寄与できる。
これに対し、従来より、窓ガラスに透明な赤外線反射フィルムを貼り合わせることにより、断熱性をもった窓ガラスが提供されてきた。このような手法を用いることにより、ガラス板に直接金属微粒子を混入したり、表面に断熱機能層を塗布したりするよりも簡便で安全に断熱効果のある窓ガラスを得ることができる。また、表面にフィルムを貼り付けるため、ガラスが破損した際に、破片が飛散することを防ぐ効果も得られる。一般に、このような窓貼り用赤外線反射フィルムの可視光透過率は、10%以上が好ましいとされている。
このような赤外線反射フィルムの一例として、例えば特許文献1には、透明樹脂フィルムの片面もしくは両面に金属酸化物と銀合金とを交互に積層し、最表面に金属酸化物層を備え、さらにハードコート層を積層した積層体が開示されている。
特開2008−036864号
しかし特許文献1に記載された積層体は、表面のハードコート層と、下の金属層や金属酸化物層との干渉により、虹色の干渉縞が発生し外観を損なうという問題が生じていた。これを解消するためには各層の膜厚を調整する必要があるが、干渉縞が発生しないようにハードコート層の膜厚を調整すると耐擦傷性が不十分となり、例えば窓ふきなどを行うと金属層が剥離してしまい赤外線反射性能が劣化する。また、金属層の膜厚を調整すると赤外線反射性能が不十分となる。よって、これらを両立させた外観良好な積層体を得ることは困難であった。
本願発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は赤外線、特に遠赤外線の反射性能を持ち、フィルム使用表面において例えば窓ガラスへのフィルム貼着施工時や、これを貼着した窓ガラスの拭き掃除などの清掃を実施した際に傷が発生することを抑制した積層フィルムおよびそれを粘着した窓ガラスを提供することである。
上記課題を解決するため、本願発明の請求項1に記載の積層フィルムに関する発明は、基材フィルムの表面に、少なくとも金属層と、有機樹脂層とをこの順に積層し、前記有機樹脂層の膜厚が1.5μm以下であり、前記有機樹脂層の表面とクロムメッキ板との動摩擦係数が0.5以下であること、を特徴とする。
本願発明の請求項2に記載の積層フィルムに関する発明は、請求項1に記載の積層フィルムにおいて、前記有機樹脂層が、フッ素樹脂又はシリコーン樹脂によるものであること、を特徴とする。
本願発明の請求項3に記載の積層フィルムに関する発明は、請求項1又は請求項2に記載の積層フィルムにおいて、前記金属層の厚みが、4nm以上50nm以下であり、前記金属層がAg、Al、またはそれらを主成分とする合金の何れか1種または複数からなり、前記合金が、Pd、Cu、Au、Ti、またはBiの群より選ばれる少なくとも1種の元素を5wt%以下含むものであること、を特徴とする。
本願発明の請求項4に記載の積層フィルムに関する発明は、請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の積層フィルムにおいて、前記金属層の、両面又は前記有機樹脂層を積層する側の面、に金属保護層を積層してなること、を特徴とする。
本願発明の請求項5に記載の積層フィルムに関する発明は、請求項4に記載の積層フィルムにおいて、前記金属保護層を形成する物質が、
(A)Ti、Cr、Cu、In、Sn、NbまたはZnの群より選ばれる何れか1種または複数
(B)(A)の酸化物
上記(A)または(B)の群より選ばれる何れか1種または複数よりなること、を特徴とする。
本願発明の請求項6に記載の積層フィルムに関する発明は、請求項4又は請求項5に記載の積層フィルムにおいて、前記金属保護層の厚みが40nm以下であること、を特徴とする。
本願発明の請求項7に記載の積層フィルムに関する発明は、請求項1ないし請求項6に記載の積層フィルムにおいて、前記基材フィルムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリイミド、トリアセチルセルロース、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、またはポリメタクリル酸メチルのうち、何れか1種または複数からなり、前記基材フィルムの厚みが、12μm以上400μm以下であること、を特徴とする。
本願発明の請求項8に記載の積層フィルムに関する発明は、請求項1ないし請求項7に記載の積層フィルムにおいて、該フィルムをJIS_R_3106(1998)に記載の方法により測定した際に、熱貫流率が5.3以下であること、を特徴とする。
本願発明の請求項9に記載の積層フィルムに関する発明は、請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の積層フィルムにおいて、前記基材フィルムにおいて、前記金属層を積層する反対側の面に粘着層を設けること、を特徴とする。
本願発明の請求項10に記載の窓ガラスに関する発明は、本願請求項9に記載の積層フィルムを貼着してなること、を特徴とする。
本願発明に係る積層フィルムであれば、遠赤外線を反射するという性質を保持したまま、充分な耐擦傷性を備えたフィルムとすることが出来る。これは本願発明にかかる積層フィルムの最表面に位置する有機樹脂層の表面が、クロムメッキ板との動摩擦係数が0.5以下とした程に滑り性を良好なものとしたことによるものであり、特に有機樹脂層としてフッ素樹脂又はシリコーン樹脂を用いることにより、遠赤外線をあまり吸収せず、硬くはないものの滑り性の良い最表面を備えた積層フィルムを得ることができる。
また本願発明に係る積層フィルムに粘着層を設け、それを窓ガラスに貼着することで、断熱、保温効果を得られる窓ガラスとすることが出来る。
以下、本願発明の実施の形態について説明する。尚、ここで示す実施の形態はあくまでも一例であって、必ずしもこの実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
本願発明に係る積層フィルムに関して、第1の実施の形態として説明する。
本実施の形態に係る積層フィルムは、基材フィルムの表面に、少なくとも金属層と、有機樹脂層とをこの順に積層し、前記有機樹脂層の膜厚が1.5μm以下であり、前記有機樹脂層の表面とクロムメッキ板との動摩擦係数が0.5以下であること、を特徴としている。尚、本実施の形態における有機樹脂層を構成する有機樹脂は、前記の条件で動摩擦係数を実現できるものであれば特段の制限はしないが、例えばフッ素樹脂又はシリコーン樹脂によるものとすれば好適であり、本実施の形態ではフッ素樹脂を用いることとする。
まず、本実施の形態に係る積層フィルムを構成する材料について説明する。
基材フィルムであるが、これは従来積層フィルムにおいて周知に用いられる樹脂フィルムを用いればよく、例えばPETフィルム、PPフィルム、PIフィルム、TACフィルム、PENフィルム、PCフィルム、PMMAフィルム等の合成樹脂フィルム、セルロース系フィルム、あるいはこれらの複合フィルム状物、などが考えられる。また、ロール搬送や積層層との層間密着率を向上させるために、表面に易接着層などの機能層を設けてもよい。本実施の形態ではPETフィルムを用いることとする。
尚、ここで用いる基材フィルムの厚みは、従来積層フィルムとして広く用いられている厚みであればよく、具体的には12μm以上400μm以下であればよい。12μm未満ではハンドリングが悪く作業効率が落ち、400μmより厚くなると応力が強くなりロールtoロールなどによる作業が困難となるため加工条件が限られてしまう。本実施の形態においては50μmとする。
基材フィルムの表面には金属層が積層される。この金属層につき説明する。
この金属層はAg、Al、およびそれらを主成分とする合金の何れか1種または複数が用いられる。金属層にこのような金属あるいは合金を用いることによって、可視光透過率を維持しつつ、高い赤外線反射率、すなわち優れた断熱効果を得ることができる。中でも、Pd、Cu、Au、Ti、またはBiの群より選ばれる少なくとも1種の元素を5wt%以下の割合で含有する合金を用いることが好ましい。本実施の形態においてはAg−1.0wt%Cuを用いることとする。
金属層の厚みは4nm〜50nmであることが好ましい。4nmより薄い膜厚では所望の性能を得られず、また50nmを超えるとフィルムの可視光透過率が減少するため、例えば窓ガラスなどの透過率が必要な用途には適さない。本実施の形態においては20nmとする。
金属層の表面には有機樹脂層が積層される。この有機樹脂層について説明する。
本実施の形態に係る積層フィルムを例えば窓ガラス等に貼って使用する場合、窓ふきや日常の取り扱いなどによって金属層や金属保護層が剥離し、赤外線反射性能が劣化してしまう恐れがある。
そこで、本実施の形態では耐擦傷性を有する有機樹脂層を金属層の表面に積層することにより、物理的な金属層の劣化を防止する。
更に述べると、この有機樹脂層は所謂ハードコート性能を有するものであることが考えられ、その為には充分な硬度を呈する有機樹脂を用いれば良い。そのような硬度を呈する有機樹脂として、例えばアクリル樹脂、ウレタン樹脂やエポキシ樹脂などを用いると、確かにハードコート性を備えた有機樹脂層を得られるのであるが、そのような物質は遠赤外線を吸収してしまうので、これを用いると本実施の形態に係る積層フィルムの重要な目的である遠赤外線を反射する、という性質を得られなくなってしまう。
そこで本実施の形態では硬さを追い求めて耐擦傷性を得るのではなく、有機樹脂層の表面に滑り性が備わったものを選択することで結果として耐擦傷性を得るようにし、そのような有機樹脂材料を選択したのである。この点を更に具体的に述べると、表面に滑り性が充分備わっている、ということは、前述したような、窓ふき等の作業において「硬いから傷がつかない」のではなく「非常に良く滑るので拭き取りの際に力が入って傷をつけることがなく、またホコリなども付着しづらいのでなおのこと傷がつかない。」という状態を得られる、ということなのである。
このような「滑り性」の良好さを示す指針として、本実施の形態では、クロムメッキ板による試験を行い、その結果動摩擦係数が0.5以下である、という状態を実現出来るものを「良」とするものである。
このような状態を具現できる有機樹脂層に用いる有機樹脂として、例えばフッ素樹脂又はシリコーン樹脂が考えられ、本実施の形態ではフッ素樹脂を用いることとするが、これら以外の有機樹脂であっても同様の効果を得られるものであれば特段の制限をするものではないことを断っておく。
有機樹脂層の厚みは1.5μm以下であることが好ましい。これは1.5μmより厚い状態とすると、そもそも全体を薄くした積層フィルムを得ようという本実施の形態の目的にそぐわないものとなってしまい、また光線透過率等の観点からも好ましくないものとなる可能性も考えられる。本実施の形態においては1.0μmとする。
本実施の形態に係る積層フィルムは基本的にここまで述べた各部材を順次積層すれば得られるのであるが、それら以外にも、以下に示す層を設けることで、より好適な積層フィルムを得ることが可能となる。
そのような積層物の一例として金属保護層を設けることが考えられる。
そこで金属保護層について説明する。
この金属保護層は、金属層の両面、又は金属層の有機樹脂層側表面、に設けられるものであり、金属層にいわゆる耐候性を付与するために設けられるものである。
AgやAlなどの金属は、溶剤や水分などと反応して容易に腐食する。このような金属を前述の金属層に用いた場合、フィルム中に含まれる水分や積層したアンカーコート層および有機樹脂層などに含まれる溶剤によって金属層が腐食してしまい、求める性能が得られないことがある。そのようなときは、金属層の溶剤や水分への耐性、すなわち耐環境性を向上させることが必要となる。そこで、本実施の形態に係る積層フィルムにおいて、金属層の両面、あるいは金属層のアンカーコート層側の表面に金属保護層を設けても良い。
そのような目的のために設ける金属保護層の材料としては、
(A)Ti、Cr、Cu、In、Sn、NbまたはZnの群より選ばれる何れか1種または複数
(B)(A)の酸化物
上記(A)または(B)の群より選ばれる何れか1種または複数であることが好ましい。上記のような金属等を用いることにより、金属層の耐環境性を向上させることが可能となる。本実施の形態においてはTiを用いることとする。
金属保護層の厚みは、40nm以下であることが好ましい。40nmより厚くなると金属保護層自体の反射が影響して前述した金属層の断熱効果が得られない上、これ以上厚くしても耐環境性の向上は見込めずコストがかかる。本実施の形態では7.5nmとする。
上記のようにして得られた本実施の形態に係る積層フィルムは、熱貫流率が5.1W/(m・K)以下となり、高い断熱効果を示す。一般に窓用日射調整フィルムは、平成12年5月に制定された「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)」により熱貫流率が5.9W/(m・K)未満であることが基準とされており、値が低いほど断熱効果が高く室内熱の流出を防ぐとされている。
本実施の形態に係る積層フィルムにおいて、基材フィルムの金属層等を積層した面と反対側に粘着層を設けることにより、粘着フィルムとすることができる。この粘着フィルムは窓ガラスなどの基材に貼り付けることにより、簡便に赤外線反射性能を付与し、断熱材とすることができる。ここで、粘着層に赤外線吸収防止材を添加すれば、例えば窓ガラスに貼った際に、粘着層が室外からの赤外線を吸収して熱を持つことを防ぐことができる。
次に、以上に述べた材料を用いた積層フィルムの製造方法について説明する。
本実施の形態に係る積層フィルムの製造方法は、基材フィルムの表面に、少なくとも金属層を成膜する金属層積層工程と、有機樹脂層を成膜する有機樹脂層積層工程と、をこの順に実行してなる積層フィルムの製造方法である。
金属層積層工程としては、従来ドライコーティング法として知られる手法、例えば蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、等であれば特段制限しないが、ここではDCマグネトロンスパッタリング法を用いることとする。成膜条件は成膜方法やターゲットの種類等に応じて適宜設定される。例えばAg−1.0wt%Cuからなるターゲット材料を用いたDCマグネトロンスパッタリング法によりAg−1.0wt%Cuの金属層を形成する場合の成膜条件としては、次の条件が考えられる。すなわち、チャンバー内を1×10−4Pa以上5×10−4Pa以下程度まで真空に引き、アルゴンガス等の不活性ガスを導入して0.2Pa以上0.5Pa以下としてスパッタリングを行う。基板温度については、成膜により基材が損傷しない温度であればよい。本実施の形態においては10℃とする。
尚、金属層の両面、あるいは有機樹脂層側の表面に金属保護層を設ける場合、金属層積層工程の後、あるいは金属層積層工程の前後に金属保護層積層工程を備えても良い。金属保護層積層工程としては、従来ドライコーティング法として知られる手法、例えば蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、等であれば特段制限しないが、ここではDCマグネトロンスパッタリング法を用いることとする。成膜条件は成膜方法やターゲット種類、目的とする組成等に応じて適宜設定される。例えばTiをターゲット材料として用いたDCマグネトロンスパッタリング法によりTiの金属保護層を形成する場合の成膜条件としては、次の条件が考えられる。すなわち、チャンバー内を1×10−4Pa以上5×10−4Pa以下まで真空引きした後、アルゴンガス等の不活性ガスを導入して0.2Pa以上0.5Pa以下とし、スパッタリングを行う。基板温度については、成膜により基材が損傷しない温度であればよい。本実施の形態においては10℃とする。
次に、有機樹脂層積層工程としては、従来公知のウェットコーティング法を用いればよい。具体的には、グラビア法、リバース法、ダイコーター法、等である。ウェットコーティング法により積層された有機樹脂層は、その種類によっては溶剤を揮発させるために一定の温度をかけた後、活性エネルギー線、すなわち紫外線を照射することにより硬化を行っても良い。本実施の形態においてはリバース法を用いることとする。
尚、本実施の形態に係る積層フィルムに粘着層を形成することで、赤外線反射性能を容易に付与できる粘着フィルムを得ることができる。粘着層積層工程としては、本実施の形態に係る積層フィルムにおいて、基材フィルムの金属層等を積層した面と反対側に、従来公知のウェットコーティング法を用いて粘着層を形成する。具体的には、グラビア法、リバース法、ダイコーター法、等であるが、本実施の形態においてはダイコーター法を用い10μm積層することとする。また、このとき、粘着フィルムの粘着層に対し、粘着層形成後にセパレートフィルムを貼り合わせることにより、粘着層に異物が付着することを防ぐことができる。セパレートフィルムは従来公知の樹脂フィルムを用いればよく、ハンドリング性や加工適性、コスト等を鑑みて適宜選択すればよい。本実施の形態においては25μmのPETフィルムとする。
このようにして得られる本実施の形態に係る積層フィルムは、有機樹脂層の滑り性が良いために耐擦傷性を備えたものとなり、また同時に有機樹脂層が遠赤外線を吸収せずに反射することで断熱性又は保温性が好適なものとなり、これを貼着した窓ガラスを健在として用いると、断熱性・保温性の良好な室内環境を実現することが出来るようになる。
以上説明した積層フィルムであれば、高い赤外線反射性能を維持したまま耐擦傷性を実現した積層フィルムとすることが可能であるため、断熱性又は保温性に優れた赤外線反射性能を有する積層フィルムとすることができる。このような赤外線反射フィルムや該フィルムを用いた粘着フィルムは、ウィンドウフィルムや建材の断熱材として用いることができる。

Claims (10)

  1. 基材フィルムの表面に、少なくとも金属層と、有機樹脂層とをこの順に積層し、
    前記有機樹脂層の膜厚が1.5μm以下であり、
    前記有機樹脂層の表面とクロムメッキ板との動摩擦係数が0.5以下であること、
    を特徴とする、積層フィルム。
  2. 請求項1に記載の積層フィルムにおいて、
    前記有機樹脂層が、フッ素樹脂又はシリコーン樹脂によるものであること、
    を特徴とする、積層フィルム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の積層フィルムにおいて、
    前記金属層の厚みが、4nm以上50nm以下であり、
    前記金属層がAg、Al、またはそれらを主成分とする合金の何れか1種または複数からなり、
    前記合金が、Pd、Cu、Au、Ti、またはBiの群より選ばれる少なくとも1種の元素を5wt%以下含むものであること、
    を特徴とする、積層フィルム。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の積層フィルムにおいて、
    前記金属層の、両面又は前記有機樹脂層を積層する側の面、に金属保護層を積層してなること、
    を特徴とする、積層フィルム。
  5. 請求項4に記載の積層フィルムにおいて、前記金属保護層を形成する物質が、
    (A)Ti、Cr、Cu、In、Sn、NbまたはZnの群より選ばれる何れか1種または複数
    (B)(A)の酸化物
    上記(A)または(B)の群より選ばれる何れか1種または複数よりなること、
    を特徴とする、積層フィルム。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の積層フィルムにおいて、
    前記金属保護層の厚みが40nm以下であること、
    を特徴とする、積層フィルム。
  7. 請求項1ないし請求項6に記載の積層フィルムにおいて、
    前記基材フィルムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリイミド、トリアセチルセルロース、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、またはポリメタクリル酸メチルのうち、何れか1種または複数からなり、
    前記基材フィルムの厚みが、12μm以上400μm以下であること、
    を特徴とする、積層フィルム。
  8. 請求項1ないし請求項7に記載の積層フィルムにおいて、
    該フィルムをJIS_R_3106(1998)に記載の方法により測定した際に、熱貫流率が5.3以下であること、
    を特徴とする、積層フィルム。
  9. 請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の積層フィルムにおいて、
    前記基材フィルムにおいて、前記金属層を積層する反対側の面に粘着層を設けること、
    を特徴とする、積層フィルム。
  10. 請求項9に記載の積層フィルムを貼着してなること、
    を特徴とする、窓ガラス。
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