以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本発明の一実施例に係る新聞用オフセット輪転印刷機を表す概略図、図2は、本発明の一実施例に係る新聞用オフセット輪転印刷機における印刷ユニットの概略構成図である。
本実施例において、図1に示すように、オフセット輪転印刷機(印刷機)として適用された新聞用オフセット輪転印刷機は、給紙装置(給紙部)11と、印刷装置(印刷部)12と、ターンバー装置13と、折機(排紙部)14とから構成されている。
給紙装置11は、それぞれウェブ(用紙)Wがロール状に巻かれた3つの巻取紙Rを保持する複数の保持アーム15が設けられ、この各保持アーム15を回動することで、巻取紙Rを給紙位置に回動することができる。また、この給紙装置11は、図示しない紙継装置が設けられており、給紙位置で繰り出されている巻取紙Rが残り少なくなると、この紙継装置により給紙位置にある巻取紙Rに対して、待機位置にある巻取紙Rを紙継することができる。
印刷装置12は、両面4色印刷を行う多色刷印刷ユニット16と、両面2色印刷を行う2色刷印刷ユニット17が設けられている。この多色刷印刷ユニット16及び2色刷印刷ユニット17は、給紙装置11から供給されたウェブWに対して所定の印刷を行うことができる。なお、本実施例では、印刷装置12を、多色刷印刷ユニット16と2色刷印刷ユニット17により構成したが、この構成に限定されるものではない。例えば、両面単色印刷を行う両面単色刷ユニット、一面4色または2色印刷を行う多色刷印刷ユニットなど印刷物に応じて適宜各種ユニットを組み合わせて使用すればよい。
ターンバー装置13は、図示しない複数のターンバーが設けられており、各印刷ユニット16,17から送り出された各ウェブWの走行ルートを変更し、所定の順番に重ね合わせることができる。折機14は、ターンバー装置13から搬送されたウェブWを縦折りし、所定の長さで横裁断し、さらに横折りして所望の折帖を形成した後に排紙するものである。
従って、まず、給紙装置11から印刷装置12を構成する多色刷印刷ユニット16や2色刷印刷ユニット17にウェブWが供給されると、各印刷ユニット16,17では、各ウェブWに対して4色刷や2色刷が行われる。次に、各印刷ユニット16,17で印刷が施された複数のウェブWは、ターンバー装置13にて、走行ルートが変更されると共に、所定の順番に重ね合わせられる。そして、複数重ね合わされたウェブWは、折機14に搬送され、ここで縦折りされた後、横裁断され、さらに横折りされて所望の折帖が形成され、図示しないが、羽根車により排紙コンベア上に排紙される。
ここで、上述した印刷装置12における印刷ユニット16,17について説明するが、各印刷ユニット16,17のローラ配列はほぼ同様であるため、多色刷印刷ユニット16についてのみ詳細に説明する。また、この印刷ユニット16は、4色印刷を行うことが可能となっており、各色のローラ配列はほぼ同様であるため、その1つのローラ配列についてのみ詳細に説明する。
印刷ユニット16において、図2に示すように、垂直方向に沿ったウェブWの搬送経路に対して、左右対称にローラが配列されており、ウェブWの搬送経路に対して、左側が表面印刷を行う表面印刷ユニット21であり、右側が裏面印刷を行う裏面印刷ユニット41である。
表面印刷ユニット21は、インキつぼ(インキ供給装置)22と、インキ元ローラ23と、受渡ローラ24と、3つの練ローラ25,26,27と、3つの往復ローラ28,29,30と、3つのインキ着ローラ31,32,33と、版胴35と、ブランケット胴36とがほぼ直列に対接して回転自在に支持されて構成されている。また、表面印刷ユニット21は、湿し水を供給する湿し水供給装置が設けられている。版胴35には、水着ローラ34が対接して回転自在に支持され、この水着ローラ34には、往復ローラ30が対接して回転自在に支持され、往復ローラ30に近接してスプレーダンプナー37が配設されている。このスプレーダンプナー37は、往復ローラ30の軸方向に沿って複数のスプレーノズルが配置されて構成され、湿し水を扇状に霧化して往復ローラ30に付与するものである。
即ち、インキつぼ22は、予め設定された所定粘性のインキを貯留するものであって、インキ元ローラ23が隣接して設けられている。このインキ元ローラ23は、インキつぼ22の図示しないインキキーにより調量されたインキを練り出すものであって、表面が金属により形成され、図示しないフレームに回転自在に支持されている。そして、このインキ元ローラ23は、図示しない駆動装置により矢印方向に駆動回転可能となっている。
受渡ローラ24は、インキ元ローラ23のインキを受け渡すものであって、表面が金属または樹脂により形成され、インキ元ローラ23に対接するようにフレームに回転自在に支持されている。練ローラ25は、受渡ローラ24から受け渡されたインキを練るものであって、表面がゴムにより形成され、受渡ローラ24に対接するようにフレームに回転自在に支持されている。往復ローラ28は、練ローラ25により練られたインキを幅方向に広げるものであって、表面が金属により形成され、練ローラ25に対接するようにフレームに回転自在に支持されると共に、軸方向に往復移動可能となっている。
なお、他の練ローラ26は、隣接するローラ間で受け渡されるインキを練るものであり、練ローラ27は、隣接するローラ間で受け渡される湿し水を練るものであって、表面がゴムにより形成され、隣接するローラに対接するようにフレームに回転自在に支持されている。また、他の往復ローラ29は、隣接するローラ間で受け渡されるインキを幅方向に広げるもの、往復ローラ30は、隣接するローラ間で受け渡される湿し水を幅方向に広げるものであって、表面が金属により形成され、隣接するローラに対接するようにフレームに回転自在に支持されると共に、軸方向に往復移動可能となっている。
インキ着ローラ31,32,33と水着ローラ34は、往復ローラ28,29により広げられたインキ、もしくは往復ローラ30により広げられた湿し水を受け取って供給するものであって、表面がゴムにより形成され、往復ローラ28,29,30に対接するようにフレームに回転自在に支持されている。そして、受渡ローラ24と往復ローラ28,29,30は、図示しないギアにより同期駆動するように連結され、駆動装置により矢印方向に駆動回転可能となっている。また、練ローラ25,26,27とインキ着ローラ31,32,33と水着ローラ34は上記駆動回転するローラとの摩擦接触による回転伝達で、図示する矢印方向に駆動回転可能となっている。
版胴35は、表面に図示しない刷版が巻き付けられる金属ローラであり、インキ着ローラ31,32,33のインキが刷版の画線部に受け渡されると共に、水着ローラ34の湿し水が刷版の非画線部に受け渡されるものである。この版胴35は、インキ着ローラ31,32,33と水着ローラ34に対接するようにフレームに回転自在に支持されている。ブランケット胴36は、表面に図示しないブランケット(ゴム)が巻き付けられるゴムローラであり、版胴35から受け渡されたインキをウェブWに転写するものであって、版胴35に対接するようにフレームに回転自在に支持されている。そして、版胴35とブランケット胴36は、図示しないギアにより同期駆動するように連結され、駆動装置により矢印方向に駆動回転可能となっている。
この場合、版胴35に装着される刷版は、絵柄のある領域(画線部)と絵柄のない領域(非画線部)が形成され、画線部が親油性であり、非画線部が親水性である。そのため、版胴35に装着された刷版に対して、インキ着ローラ31,32,33からインキが供給されると共に、水着ローラ34から湿し水が供給されると、画線部のみにインキが転写され、非画線部に湿し水が転写される。そして、版胴35に対してブランケット胴36が対接して同期回転すると、版胴35から画線部にあるインキがブランケット胴36に転写される。
一方、裏面印刷ユニット41も同様の構成となっており、インキつぼ(インキ供給装置)42と、インキ元ローラ43と、受渡ローラ44と、3つの練ローラ45,46,47と、3つの往復ローラ48,49,50と、3つのインキ着ローラ51,52,53と、版胴55と、ブランケット胴56とがほぼ直列に対接して回転自在に支持されて構成されている。また、裏面印刷ユニット41は、湿し水を供給する図示しない湿し水供給装置が設けられている。版胴55には、水着ローラ54が対接して回転自在に支持され、この水着ローラ54には、往復ローラ50が対接して回転自在に支持され、往復ローラ50に近接してスプレーダンプナー57が配設されている。このスプレーダンプナー57は、往復ローラ50の軸方向に沿って複数のスプレーノズルが配置されて構成され、湿し水を扇状に霧化して往復ローラ50に付与するものである。
即ち、インキつぼ42は、予め設定された所定粘性のインキを貯留するものであって、インキ元ローラ43が隣接して設けられている。このインキ元ローラ43は、インキつぼ42の図示しないインキキーにより調量されたインキを練り出すものであって、表面が金属により形成され、図示しないフレームに回転自在に支持されている。そして、このインキ元ローラ43は、図示しない駆動装置により矢印方向に駆動回転可能となっている。
受渡ローラ44は、インキ元ローラ43のインキを受け渡すものであって、表面が金属または樹脂により形成され、インキ元ローラ43に対接するようにフレームに回転自在に支持されている。練ローラ45は、受渡ローラ44から受け渡されたインキを練るものであって、表面がゴムにより形成され、受渡ローラ44に対接するようにフレームに回転自在に支持されている。往復ローラ48は、練ローラ45により練られたインキを幅方向に広げるものであって、表面が金属により形成され、練ローラ45に対接するようにフレームに回転自在に支持されると共に、軸方向に往復移動可能となっている。
なお、他の練ローラ46は、隣接するローラ間で受け渡されるインキを練るもの、練ローラ47は、隣接するローラ間で受け渡される湿し水を練るものであって、表面がゴムにより形成され、隣接するローラに対接するようにフレームに回転自在に支持されている。また、他の往復ローラ49は、隣接するローラ間で受け渡されるインキを幅方向に広げるもの、往復ローラ50は、隣接するローラ間で受け渡される湿し水を幅方向に広げるものであって、表面が金属により形成され、隣接するローラに対接するようにフレームに回転自在に支持されると共に、軸方向に往復移動可能となっている。
インキ着ローラ51,52,53と水着ローラ54は、往復ローラ48,49により広げられたインキ、もしくは往復ローラ50により広げられた湿し水を受け取って供給するものであって、表面がゴムにより形成され、往復ローラ48,49,50に対接するようにフレームに回転自在に支持されている。そして、受渡ローラ44と往復ローラ48,49,50は、図示しないギアにより同期駆動するように連結され、駆動装置により矢印方向に駆動回転可能となっている。また、練ローラ45,46,47とインキ着ローラ51,52,53と水着ローラ54は上記駆動回転するローラとの摩擦接触による回転伝達で、図示する矢印方向に駆動回転可能となっている。
版胴55は、表面に図示しない刷版が巻き付けられる金属ローラであり、インキ着ローラ51,52,53のインキが刷版の画線部に受け渡されると共に、水着ローラ54の湿し水が非画線部に受け渡されるものである。この版胴55は、インキ着ローラ51,52,53と水着ローラ54に対接するようにフレームに回転自在に支持されている。ブランケット胴56は、表面に図示しないブランケット(ゴム)が巻き付けられるゴムローラであり、版胴55から受け渡されたインキをウェブWに転写するものであって、版胴55に対接するようにフレームに回転自在に支持されている。そして、版胴55とブランケット胴56は、図示しないギアにより同期駆動するように連結され、駆動装置により矢印方向に駆動回転可能となっている。
この場合、版胴55に装着される刷版は、絵柄のある領域(画線部)と絵柄のない領域(非画線部)が形成され、画線部が親油性であり、非画線部が親水性である。そのため、版胴55に装着された刷版に対して、インキ着ローラ51,52,53からインキが供給されると共に、水着ローラ54から湿し水が供給されると、画線部のみにインキが転写され、非画線部に湿し水が転写される。そして、版胴55に対してブランケット胴56が対接して同期回転すると、版胴55から画線部にあるインキがブランケット胴56に転写される。
従って、表面印刷ユニット21にて、インキ元ローラ23により調量されたインキが、インキつぼ22からこのインキ元ローラ23を通して受渡ローラ24に供給される。この受渡ローラ24に供給されたインキは、練ローラ25を通して往復ローラ28に受け渡され、この往復ローラ28が軸方向に往復移動することで、幅方向に広げられる。また、この往復ローラ28で幅方向に広げられたインキは、練ローラ26を通して往復ローラ29に受け渡され、この往復ローラ29が軸方向に往復移動することで、さらに幅方向に広げられる。
そして、各往復ローラ28,29により幅方向に広げられたインキは、インキ着ローラ31,32,33に供給され、このインキ着ローラ31,32,33が回転することで、このインキ着ローラ31,32,33上のインキは、版胴35の版面に受け渡される。このとき、インキ着ローラ31,32,33上のインキは、版胴35に装着された刷版の画線部のみに転写される。一方、スプレーダンプナー37は、扇状に霧化した湿し水を往復ローラ30に付与し、水着ローラ34を通して版胴35の版面に受け渡される。このとき、水着ローラ34の湿し水は、版胴35に装着された刷版の非画線部のみに転写される。そして、この版胴35が回転することで、刷版の画線部にあるインキがブランケット胴36に受け渡される。
一方、裏面印刷ユニット41にて、インキ元ローラ43により調量されたインキが、インキつぼ42からこのインキ元ローラ43を通して受渡ローラ44に供給される。この受渡ローラ44に供給されたインキは、練ローラ45を通して往復ローラ48に受け渡され、この往復ローラ48が軸方向に往復移動することで、幅方向に広げられる。また、この往復ローラ48で幅方向に広げられたインキは、練ローラ46を通して往復ローラ49に受け渡され、この往復ローラ49が軸方向に往復移動することで、さらに幅方向に広げられる。
そして、各往復ローラ48,49により幅方向に広げられたインキは、インキ着ローラ51,52,53に供給され、このインキ着ローラ51,52,53が回転することで、このインキ着ローラ51,52,53上のインキは、版胴55の版面に受け渡される。このとき、インキ着ローラ51,52,53上のインキは、版胴55に装着された刷版の画線部のみに転写される。一方、スプレーダンプナー57は、扇状に霧化した湿し水を往復ローラ50に付与し、水着ローラ54を通して版胴55の版面に受け渡される。このとき、水着ローラ54の湿し水は、版胴55に装着された刷版の非画線部のみに転写される。そして、この版胴55が回転することで、刷版の画線部にあるインキがブランケット胴56に受け渡される。
その後、各ブランケット胴36,56の間にウェブWが通過するときに、その印圧により各ブランケット胴36,56に転写されたインキ(絵柄)がウェブWの表裏に転写される。即ち、ウェブWの表面に対して、ブランケット胴36のインキが転写され、ウェブWの裏面に対して、ブランケット胴56のインキが転写されることで、ウェブWへの両面印刷が行われる。
このように構成された印刷ユニット16では、表面印刷ユニット21や裏面印刷ユニット41にて、インキつぼ22,42に溜めたインキを、印刷に必要な量だけ供給し、多数のローラでインキ層厚を細分化及び均一化してインキを練る。印刷品質を向上するには、所望の層厚のインキ層を版胴35,55に転移伝達することが重要であるため、対接するローラ間のニップ幅を調整し、ニップの圧力を適正化する必要がある。このため、本実施例では、かかるニップ幅を調整するためにニップ調整機構を有する。具体的に、表面印刷ユニット21では、ニップ調整機構は、第一ローラ及び第二ローラとしての受渡ローラ24及び往復ローラ28に対する第三ローラとしての練ローラ26のニップ幅や、第一ローラ及び第二ローラとしての往復ローラ28及び往復ローラ29に対する第三ローラとしての練ローラ26のニップ幅を調整する。また、裏面印刷ユニット41では、ニップ調整機構は、第一ローラ及び第二ローラとしての受渡ローラ44及び往復ローラ48に対する第三ローラとしての練ローラ45のニップ幅や、第一ローラ及び第二ローラとしての往復ローラ48及び往復ローラ49に対する第三ローラとしての練ローラ46のニップ幅を調整する。また、これらのニップ幅を調整するニップ調整機構は、同等の構成であり、以下の実施例では、表面印刷ユニット21において、第一ローラ及び第二ローラとしての往復ローラ28及び往復ローラ29に対する第三ローラとしての練ローラ26のニップ幅を調整するニップ調整機構を代表して説明する。
[実施例1]
図3は、本実施例に係るニップ調整機構を表す側面図、図4は、本実施例に係るニップ調整機構を表す正面視及び平面視の展開図である。
往復ローラ28及び往復ローラ29は、図4に示すように、その軸部28a,29aが印刷ユニット16における固定のフレーム100に支持された軸受29b(往復ローラ28の軸受は図示を省略する)により回転可能に支持されている。これら、往復ローラ28及び往復ローラ29は、軸部28a,29aの軸心に直交する径方向には移動しない。一方、練ローラ26は、往復ローラ28及び往復ローラ29に対接し、軸部26aに対して軸受26bを介して回転可能に設けられている。練ローラ26は、対称形状のニップ調整機構1に軸部26aの両端部が支持され、ニップ調整機構1により軸部26aの軸心に直交する径方向に移動可能に設けられている。
ニップ調整機構1は、図3及び図4に示すように、揺動支持部2と、揺動固定部3と、揺動機構4と、スライド支持部5と、スライド固定部6とを有する。
揺動支持部2は、単一の支点となる揺動軸2aを介してフレーム100に対して揺動可能に設けられている。揺動軸2aは、往復ローラ28及び往復ローラ29の軸部28a,29aと平行に設けられており、図3に示すように、往復ローラ28と往復ローラ29の間に配置されている。このため、揺動支持部2は、揺動軸2aを中心として往復ローラ28及び往復ローラ29の軸部28a,29aに対して直交する方向に揺動することができる。この揺動支持部2は、練ローラ26の軸部26aが支持されている。このため、練ローラ26は、図3に二点鎖線で示すように、その周面が往復ローラ28及び往復ローラ29の周面に対して近接または離隔するように揺動可能に支持される。即ち、練ローラ26は、揺動支持部2の揺動により往復ローラ28及び往復ローラ29に対するニップ幅が調整される。
このニップ幅の調整は、練ローラ26の周面を往復ローラ28及び往復ローラ29の周面に対して等間隔とすることで、往復ローラ28及び往復ローラ29に対する練ローラ26のニップ幅が均等となる。また、練ローラ26の周面を往復ローラ28の周面に近接させることで、往復ローラ28に対する練ローラ26のニップ幅が小さくなり、往復ローラ29に対する練ローラ26のニップ幅が大きくなる。逆に、練ローラ26の周面を往復ローラ29の周面に近接させることで、往復ローラ29に対する練ローラ26のニップ幅が小さくなり、往復ローラ28に対する練ローラ26のニップ幅が大きくなる。
揺動固定部3は、本実施例では、フレーム100に螺着されるボルトで構成されている。ボルト3は、揺動支持部2において揺動軸2aを中心とする円弧に沿って形成された長穴2bに挿通されてフレーム100に締め付けられることで、揺動支持部2を任意の揺動位置で固定する。ボルト3は、練ローラ26のニップ幅の調整に際して緩めた状態とされ、上述のようにニップ幅が調整された位置で締め付けられる。このように、練ローラ26は、ニップ幅が調整された位置でボルト3により固定される。なお、図には明示しないが、揺動固定部3は、ボルトに限らず、揺動支持部2の揺動を固定しておくことができるものであればよい。
揺動機構4は、揺動支持部2を揺動させるもので、本実施例では、ロッド4aを伸縮させる構造が適用されている。ロッド4aは、各端部が揺動支持部2とフレーム100とに揺動軸2aと平行な軸4b,4bを介してそれぞれ回転可能に支持されている。ロッド4aの伸縮は、ロッド4aが一端側と他端側とに分割され、その間をネジ軸4cで連結されている。ネジ軸4cは、中央にナット4dが固定され、その両側の端部に雄ネジが形成されている。一方の雄ネジは逆ネジで形成され、各雄ネジが分割されたロッド4aの一端側と他端側に螺合されている。そして、ナット4dを介してネジ軸4cを回転させることで、ロッド4aの一端側と他端側が相互に近接または離隔し、ロッド4aが伸縮する。ロッド4aを短縮させた場合、図3において揺動支持部2が下方に揺動して練ローラ26を下方に移動させ、往復ローラ28に近づける。一方、ロッド4aを伸長させた場合、図3において揺動支持部2が上方に揺動して練ローラ26を上方に移動させ、往復ローラ29に近づける。
なお、揺動機構4を揺動支持部2及びフレーム100に対して着脱可能に設けてもよい。そして、揺動機構4により揺動支持部2を揺動させて往復ローラ28及び往復ローラ29に対する練ローラ26のニップ幅を調整し、揺動固定部3により揺動支持部2を固定した後、揺動機構4を取り外す。このように、揺動機構4を着脱可能に設けることで、複数のローラにおけるニップ幅の調整に際して揺動機構4を共用することができ、揺動機構4の個数を減らすことが可能である。
スライド支持部5は、揺動支持部2に支持されている練ローラ26の軸部26aをスライド移動可能に支持するものである。揺動支持部2において、練ローラ26の軸部26aを支持する部分は平坦なスライド面2cとして形成されている。一方、練ローラ26の軸部26aの軸端は、図3に示すようにスライド面2cに接触する平面26aaと、その反対側の平面26abとが形成されている。また、練ローラ26の軸部26aの軸端は、そのスライド移動方向(往復ローラ28及び往復ローラ29の周面に対して近接または離隔する方向)に延在する長穴26acが形成されている。この長穴26acは、上述した揺動固定部3とは別部材で構成されているスライド固定部6としてのボルトが挿通される。このため、練ローラ26の軸部26aは、スライド固定部6のボルトと長穴26acによりスライド移動を案内されつつ、平面26aaがスライド面2cに接触した状態で摺動することができる。このため、練ローラ26は、その周面が往復ローラ28及び往復ローラ29の周面に対して近接または離隔するようにスライド移動する。即ち、練ローラ26は、揺動支持部2の揺動により往復ローラ28及び往復ローラ29に対するニップ幅が調整された位置にスライド移動する。この往復ローラ28及び往復ローラ29に対するニップ幅が調整されたスライド位置は、図には明示しないが、例えば、スライド面2cに付された目盛と、この目盛に対応するように練ローラ26の軸部26aの軸端に付された目盛とにより知ることができる。
また、スライド支持部5は、押出機構5aを有する。押出機構5aは、揺動支持部2に一体に設けられた突部2dに形成された雌ネジ穴2daに螺合する押出ネジとして構成されている。押出ネジ5aは、その先端を練ローラ26の軸部26aの軸端に向けて設けられている。即ち、押出ネジ5aを締め付けることで、押出ネジ5aの先端が軸部26aの軸端に当接して押し出し、練ローラ26をスライド移動させる。また、押出ネジ5aは、その先端が練ローラ26をスライド移動方向に向けて設けられているが、さらに揺動支持部2のスライド面2cにも向くようにスライド面2cに対して傾いて設けられている。このため、押出機構としての押出ネジ5aにより押し出された場合、練ローラ26の軸部26aは、平面26aaがスライド面2cに押し付けられてスライド面2cから離れず、スライド面2cに沿ってスライド移動することになる。また、押出ネジ5aは、その頭部側にナット5bが介在され、ナット5bを突部2d側に締め付けることで、練ローラ26をスライド移動させたストロークを維持することができる。即ち、練ローラ26は、押出機構としての押出ネジ5aにより押し出されることで、揺動支持部2の揺動により往復ローラ28及び往復ローラ29に対するニップ幅が調整された位置にスライド移動する。なお、図には明示しないが、この往復ローラ28及び往復ローラ29に対するニップ幅が調整されたスライド位置は、押出ネジ5aの押し出しストロークを標す押出ネジ5aに付した目盛により知ることができる。なお、図には明示しないが、押出ネジ5aの先端に圧縮バネを設け、この圧縮バネを介して練ローラ26の軸部26aを押し出してもよい。即ち、圧縮バネの弾性力により押出ネジ5aのストロークを短縮することができる。この場合、練ローラ26のスライド位置は、上述したように、スライド面2cに付された目盛と、この目盛に対応するように練ローラ26の軸部26aの軸端に付された目盛とにより知ることができる。
スライド固定部6は、本実施例では、揺動支持部2に螺着されるボルトで構成されている。ボルト6は、練ローラ26における軸部26aの軸端の長穴26acに挿通されて揺動支持部2に締め付けられることで、練ローラ26の軸部26aをスライド位置で固定する。ボルト6は、練ローラ26のスライド移動に際して緩めた状態とされ、スライド位置で締め付けられる。このように、練ローラ26は、スライド位置でボルト6により固定される。なお、図には明示しないが、スライド固定部6は、ボルトに限らず、練ローラ26のスライド位置を固定しておくことができるものであればよい。
既設の練ローラ26を新しいものに交換する場合、押出ネジ5aを後退するように緩め、ボルト6を揺動支持部2から取り外すことで、往復ローラ28及び往復ローラ29から離隔する方向に既設の練ローラ26を取り外すことができる。そして、ボルト6を緩めた状態で新しい練ローラ26を揺動支持部2に取り付け、押出ネジ5aにより押し出して往復ローラ28及び往復ローラ29に近接するように新しい練ローラ26をスライド移動させ、ボルト6を締め付けて新しい練ローラ26を固定する。これにより、揺動支持部2及び揺動固定部3により調整されていたニップ幅で新しい練ローラ26に交換される。
例えば、揺動支持部2を揺動させて往復ローラ28及び往復ローラ29に対する練ローラ26のニップ幅を調整し、揺動固定部3により揺動支持部2の揺動位置を固定する作業を新聞用オフセット輪転印刷機の出荷時に行っておけば、その後にユーザが練ローラ26の交換を行う場合は、スライド支持部5及びスライド固定部6の操作だけで調整したニップ幅で練ローラ26を取り付けることができる。
このように、本実施例に係るニップ調整機構1は、軸部28aが固定された往復ローラ(第一ローラ)28と、往復ローラ28に対して間隔をおいて設けられて軸部29aが固定された往復ローラ(第二ローラ)29と、往復ローラ28及び往復ローラ29の周面に対接して移動可能に設けられ往復ローラ28及び往復ローラ29の周面に対するニップ幅を調整される練ローラ(第三ローラ)26と、往復ローラ28及び往復ローラ29の周面に近接または離隔するように練ローラ26の軸部26aを単一の揺動軸(支点)2aで揺動可能に支持する揺動支持部2と、揺動支持部2を任意の揺動位置で固定する揺動固定部3と、往復ローラ28及び往復ローラ29の周面に近接するように練ローラ26の軸部26aを揺動支持部2に対してスライド移動可能に支持するスライド支持部5と、練ローラ26の軸部26aをスライド位置で固定するスライド固定部6と、を備え、揺動支持部2はスライド固定部6により練ローラ26の軸部26aのスライド移動を固定した状態で揺動移動可能に支持され、および/または、スライド支持部5は揺動固定部3により練ローラ26の軸部26aの揺動移動を固定した状態でスライド移動可能に支持される。
このニップ調整機構1によれば、揺動支持部2により往復ローラ28及び往復ローラ29の周面に近接または離隔するように練ローラ26の軸部26aを単一の揺動軸2aで揺動させることで、往復ローラ28及び往復ローラ29に対する練ローラ26のニップ幅が調整される。そして、揺動固定部3により揺動支持部2を揺動位置で固定することで、調整されたニップ幅で練ローラ26が固定される。一方、練ローラ26を交換する場合などでは、スライド支持部5により往復ローラ28及び往復ローラ29の周面に近接するように練ローラ26の軸部26aを揺動支持部2に対してスライド移動させることで、調整されたニップ幅の位置に練ローラ26が戻され、スライド固定部6により練ローラ26の軸部26aをスライド位置で固定すれば、調整されたニップ幅の位置に練ローラ26の配置が再現される。特に、本実施例に係るニップ調整機構1では、揺動支持部2はスライド固定部6により練ローラ26の軸部26aのスライド移動を固定した状態で揺動移動可能に支持され、および/または、スライド支持部5は揺動固定部3により練ローラ26の軸部26aの揺動移動を固定した状態でスライド移動可能に支持されることから、スライド支持部5による練ローラ26の軸部26aのスライド移動は揺動固定部3により練ローラ26の軸部26aの揺動が固定された状態で行うことができ、一方、揺動支持部2による練ローラ26の軸部26aの揺動はスライド固定部6により練ローラ26の軸部26aのスライド移動が固定された状態で行うことができる。このように、本実施例のニップ調整機構1によれば、往復ローラ28及び往復ローラ29に対する練ローラ26のニップ幅を調整でき、かつ練ローラ26の交換に際して調整したニップ幅を再現することができる。
また、本実施例に係るニップ調整機構1では、伸縮可能に形成されたロッド4aの各端部が揺動支持部2と固定のフレーム100とに回転可能に支持され、ロッド4aの伸縮により揺動支持部2を揺動させる揺動機構4を備える。
このニップ調整機構1によれば、ニップ幅の調整を容易に行うことができる。
また、本実施例に係るニップ調整機構1では、スライド支持部5は、揺動支持部2の平坦なスライド面2cに対して練ローラ26の軸部26aを摺動によりスライド移動可能に支持し、かつ軸部26aをスライド面2cに沿う方向及びスライド面2cに向く方向に押し出す押出ネジ(押出機構)5aを備える。
このニップ調整機構1によれば、押出ネジ5aにより押し出された場合、練ローラ26の軸部26aは、スライド面2cに押し付けられてスライド面2cから離れず、スライド面2cに沿ってスライド移動することになる。このため、調整したニップ幅の位置に練ローラ26をスライド移動させることができる。
また、本実施例に係るニップ調整機構1では、押出ネジ5aを揺動支持部2に対して着脱可能に設けることが好ましい。
具体的には、押出ネジ5aを突部2dの雌ネジ穴2daから抜くように構成したり、突部2dが揺動支持部2に対してボルトなどで着脱可能に取り付けられて押出ネジ5aを伴って外れるように構成したりする。このニップ調整機構1によれば、押出ネジ5aを揺動支持部2に対して着脱可能に設けることで、練ローラ26の取り付けや取り外しに際して押出ネジ5aが邪魔になることがなく、練ローラ26の取り付けや取り外しを容易に行うことができる。
また、本実施例に係るニップ調整方法は、往復ローラ(第一ローラ)28及び往復ローラ(第二ローラ)29の周面に対接する練ローラ(第三ローラ)26を、軸部26aが固定された状態で往復ローラ28及び往復ローラ29の周面に近接または離隔するように単一の揺動軸(支点)2aで揺動させて往復ローラ28及び往復ローラ29に対する練ローラ26のニップ幅を調整する工程と、ニップ幅を調整した練ローラ26の揺動位置を固定する工程と、練ローラ26の揺動位置が固定されたままの状態で往復ローラ28及び往復ローラ29の周面に近接するように練ローラ26の軸部26aをスライド移動させ、当該軸部26aの位置を固定する工程と、を有する。
このニップ調整方法によれば、練ローラ26の軸部26aを単一の揺動軸2aで揺動させることで、往復ローラ28及び往復ローラ29に対する練ローラ26のニップ幅が調整され、練ローラ26の揺動位置を固定することで、調整されたニップ幅で練ローラ26が固定される。そして、練ローラ26を交換する場合などでは、練ローラ26の揺動位置が固定されたままの状態で往復ローラ28及び往復ローラ29の周面から離隔するように練ローラ26を取り外す。そして、練ローラ26の揺動位置が固定されたままの状態で往復ローラ28及び往復ローラ29の周面に近接するように練ローラ26の軸部26aをスライド移動させ、当該軸部26aの位置を固定する。このため、交換された練ローラ26は、先に調整されたニップ幅の位置に配置が再現される。このように、本発明のニップ調整方法によれば、往復ローラ28及び往復ローラ29に対する練ローラ26のニップ幅を調整でき、かつ練ローラ26の交換に際して調整したニップ幅を再現することができる。
また、本実施例に係る新聞用オフセット輪転印刷機(印刷機)は、ウェブ(用紙)Wを繰り出して給紙する給紙装置(給紙部)11と、複数のローラを介して版胴にインキを供給すると共に給紙装置11から給紙されたウェブWに印刷を施す印刷装置(印刷部)12と、印刷装置12で印刷が施されたウェブWを排紙する折機(排紙部)14とを備え、上述したニップ調整機構1を、印刷装置12のローラに適用する。
この新聞用オフセット輪転印刷機によれば、往復ローラ28及び往復ローラ29に対する練ローラ26のニップ幅を調整でき、かつ練ローラ26の交換に際して調整したニップ幅を再現することができる。この結果、練ローラ26の交換作業を簡素化し印刷効率を向上することができる。
[実施例2]
図5は、本実施例に係るニップ調整機構を表す側面図である。本実施例で説明するニップ調整機構1は、上述した実施例1のニップ調整機構1に対して異なる揺動機構7を有する以外同様の構成である。従って、以下の本実施例の説明において、実施例1のニップ調整機構1と同等部分には同一の符号を付して説明を省略する。
揺動機構7は、揺動支持部2を揺動させるもので、本実施例では、ネジ部材7aの締緩により揺動支持部2を揺動させる構造が適用されている。図5に示すように、揺動支持部2が揺動軸2aを中心として揺動する揺動端部において、揺動軸2aから離れる方向に延出されたネジ固定片2eが揺動支持部2の揺動方向に沿って一対設けられている。そして、各ネジ固定片2eの間となる位置に、固定のフレーム100に固定された当接ピン7bが設けられている。ネジ部材7aは、揺動支持部2の揺動方向に沿って延在するように、各ネジ固定片2eに螺合されており、各々の先端が当接ピン7bに当接することで、揺動支持部2の揺動を規制している。そして、一方のネジ部材7aの先端を当接ピン7bから離隔させ、他方のネジ部材7aの先端を当接ピン7b側に近接させることで揺動支持部2が揺動する。図5において上方のネジ部材7aの先端を当接ピン7bから離隔させ、下方のネジ部材7aの先端を当接ピン7b側に近接させることで揺動支持部2が下方に揺動して練ローラ26を下方に移動させ、往復ローラ28に近づける。一方、図5において下方のネジ部材7aの先端を当接ピン7bから離隔させ、上方のネジ部材7aの先端を当接ピン7b側に近接させることで揺動支持部2が上方に揺動して練ローラ26を上方に移動させ、往復ローラ29に近づける。
このように、本実施例に係るニップ調整機構1は、ネジ部材7aの締緩により揺動支持部2を揺動させる揺動機構7を備える。
このニップ調整機構1によれば、ニップ幅の調整を容易に行うことができる。
図6は、本実施例に係るニップ調整機構の他の例を表す側面図である。図6に示すニップ調整機構1における揺動機構7は、上方のネジ部材7aのみとし、その先端と当接ピン7bとの間に圧縮バネ7cを配置している。
そして、ネジ部材7aの先端を当接ピン7bから離隔させると、練ローラ26の自重により揺動支持部2が下方に揺動して練ローラ26を下方に移動させ、往復ローラ28に近づける。一方、ネジ部材7aの先端を当接ピン7bに接近させると、練ローラ26の自重に抗して揺動支持部2が上方に揺動して練ローラ26を上方に移動させ、往復ローラ29に近づける。なお、圧縮バネ7c設けなくてもよいが、圧縮バネ7cを設けることで練ローラ26の自重を支える力を緩和させることができる。
[実施例3]
図7は、本実施例に係るニップ調整機構を表す側面図である。本実施例で説明するニップ調整機構1は、上述した実施例1のニップ調整機構1に対して異なる揺動機構8を有する以外同様の構成である。従って、以下の本実施例の説明において、実施例1のニップ調整機構1と同等部分には同一の符号を付して説明を省略する。
揺動機構8は、揺動支持部2を揺動させるもので、本実施例では、固定のフレーム100に偏心回転可能に設けられたカム8aを有した構造が適用されている。図7に示すように、揺動支持部2が揺動軸2aを中心として揺動する揺動端部において、揺動軸2aから離れる方向に延出されたカム当接片2fが設けられている。カム8aは、周面がカム当接片2fに当接するように、カム当接片2fの上下にそれぞれ設けられており、カム軸8bを中心に偏心回転可能に設けられている。そして、一方のカム8aの周面をカム当接片2fから離隔させ、他方のカム8aの周面をカム当接片2f側に近接させることで揺動支持部2が揺動する。図7において上方のカム8aの周面をカム当接片2fから離隔させ、下方のカム8aの周面をカム当接片2f側に近接させることで揺動支持部2が上方に揺動して練ローラ26を上方に移動させ、往復ローラ29に近づける。一方、図7において下方のカム8aの周面をカム当接片2fから離隔させ、上方のカム8aの周面をカム当接片2f側に近接させることで揺動支持部2が下方に揺動して練ローラ26を下方に移動させ、往復ローラ28に近づける。
このように、本実施例に係るニップ調整機構1は、固定のフレーム100に偏心回転可能に設けられたカム8aの周面が揺動支持部2に当接し、カム8aの偏心回転により揺動支持部2を揺動させる揺動機構8を備える。
このニップ調整機構1によれば、ニップ幅の調整を容易に行うことができる。
なお、カム8aは、少なくとも練ローラ26の自重を支える側のもの(図7における下方)があればよい。
なお、上述した各実施例において、ニップ調整機構1を練ローラ26の両端側に配置した例を示したが、いずれか一方のみとし、この一方のニップ調整機構1によるニップ調整に伴い他方側をフレキシブルに移動させるように構成してもよい。
また、上述した実施例では、ニップ調整機構1を新聞用オフセット輪転印刷機に適用して説明したが、ニップ調整機構1を適用する印刷機は、商業用印刷機など他の印刷機であってもよい。また、ニップ調整機構1を適用する印刷機は、枚葉印刷機でもよく、両面印刷機としたが、片面印刷機としてもよい。