JP6011217B2 - 化粧シート及び化粧板 - Google Patents

化粧シート及び化粧板 Download PDF

Info

Publication number
JP6011217B2
JP6011217B2 JP2012218779A JP2012218779A JP6011217B2 JP 6011217 B2 JP6011217 B2 JP 6011217B2 JP 2012218779 A JP2012218779 A JP 2012218779A JP 2012218779 A JP2012218779 A JP 2012218779A JP 6011217 B2 JP6011217 B2 JP 6011217B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
surface protective
protective layer
decorative sheet
width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012218779A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014069507A (ja
Inventor
圭太 豊田
圭太 豊田
孝志 土井
孝志 土井
宏平 入山
宏平 入山
直規 中島
直規 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2012218779A priority Critical patent/JP6011217B2/ja
Publication of JP2014069507A publication Critical patent/JP2014069507A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6011217B2 publication Critical patent/JP6011217B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、化粧シート及び化粧板に関する。
化粧シートは、所望の用途に応じて、低艶感を有することが要求されることがある。化粧シートに低艶感を付与する手法として、例えば最表面層に艶消しシリカなどのマット剤を添加した化粧シートが知られている(例えば、特許文献1及び2)。しかし、艶消しシリカなどのマット剤を用いる場合、低艶感を表現することは可能であるが、豊かな低艶感を表現するためには多量のマット剤を添加する必要がある。そのため、低艶感を強調しようとすればするほど、最表面層の白濁感が増加し、下層に設けた絵柄の鮮明性が低下し、さらには最表面層を形成する樹脂分が減少することで耐候性、耐汚染性、耐擦傷性などの表面保護特性が低下するという問題があった。
また、化粧シートに低艶感を付与する手法として、凹凸模様を賦型する方法も提案されている(例えば、特許文献3)。しかし、この方法では、化粧シートに対する凹凸模様の占有率が低いと十分な低艶感は得られず、また、凹凸模様の占有率が高いと低艶感は得られるものの、清掃容易性(拭取り容易性)が低下する場合があった。この傾向は、化粧シートを床材などに用いる場合に特に顕著である。さらに、化粧シートを床材に用いる場合には、化粧シートに施す凹凸模様のパターンによっては、化粧シートを用いた部材を施工する際に発生する石膏ボード粉や木粉などの細かい粉状の汚れが、化粧シート上に降り落ちて該凹凸模様の凹部に入り込むことで拭取りにくくなり、清掃容易性(拭取り容易性)が著しく低下する場合もあった。
特開2004−167779号公報 特開2004−148632号公報 特開2010−100030号公報
本発明は、このような状況下、低艶感を有しつつ白濁感がなく、かつ清掃容易性(拭取り容易性)に優れる化粧シート及び化粧板を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記の発明により解決できることを見出した。すなわち本発明は、下記の化粧シート及び化粧板を提供するものである。
1.基材上に、少なくとも表面保護層を有し、該表面保護層は硬化性樹脂と無機フィラーとを含有し、かつ該無機フィラーの含有量が該硬化性樹脂100質量部に対して12〜25質量部であり、該表面保護層の基材が設けられる面とは反対側の面に凹凸模様を有し、該凹凸模様における凹部の面積比率が15%以上であり、該凹部の短辺方向の間口の幅をb1(μm)、該凹部の短辺方向底部の幅をb2(μm)、及び該凹部の深さをh(μm)としたときに、下記の数式(1)〜(3)を同時に満足する、化粧シート。
数式(1):b2/h≧4.2
数式(2):b2/b1>0.22
数式(3):130μm≧h≧5μm
2.凹部の長辺方向の間口の幅をs(μm)としたときに、さらに下記の数式(4)を満足する上記1に記載の化粧シート。
数式(4):b1≦s
3.基材上に、装飾層、熱可塑性樹脂層、表面保護層を順に有する上記1又は2に記載の化粧シート。
4.基板、接着剤層、及び化粧シートを順に有し、該化粧シートが、基材上に、少なくとも表面保護層を有し、該表面保護層は硬化性樹脂と無機フィラーとを含有し、かつ該無機フィラーの含有量が該硬化性樹脂100質量部に対して12〜25質量部であり、該表面保護層の基材と対向する面とは反対側の面に凹凸模様を有し、該凹凸模様における凹部の面積比率が15%以上であり、該凹部の短辺方向の間口の幅をb1(μm)、該凹部の短辺方向底部の幅をb2(μm)、及び該凹部の深さをh(μm)としたときに、上記の数式(1)〜(3)を同時に満足するものである、化粧板。
本発明によれば、低艶感を有しつつ白濁感がなく、かつ清掃容易性(拭取り容易性)に優れる化粧シートを得ることができる。
本発明の化粧シートの一つの態様の断面を示す模式図である。 本発明の化粧シートの凹凸模様の凹部を説明するための模式図である。 本発明の化粧シートの凹凸模様の凹部を説明するための模式図である。
本発明の化粧シートは、基材上に、少なくとも表面保護層を有し、該表面保護層は硬化性樹脂と無機フィラーとを含有し、かつ該無機フィラーの含有量が該硬化性樹脂100質量部に対して12〜25質量部であり、該表面保護層の基材と対向する面とは反対側の面に凹凸模様を有し、該凹凸模様における凹部の面積比率が15%以上であり、該凹部の短辺方向の間口の幅をb1(μm)、該凹部の短辺方向底部の幅をb2(μm)、及び該凹部の深さをh(μm)としたときに、下記の数式(1)〜(3)を同時に満足することを特徴とするものである。本発明の化粧シートについて、図1〜3を用いて説明する。
数式(1):b2/h≧4.2
数式(2):b2/b1>0.22
数式(3):130μm≧h≧5μm
(基材)
基材2は、化粧シートの基材として用いられるものであれば特に制限なく用いることができ、樹脂シートが好ましく、なかでもポリオレフィン樹脂シートが好ましい。ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂、エチレン/プロピレン共重合体樹脂、エチレン/プロピレン/ブテン共重合体樹脂、オレフィン熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。耐候性や、耐擦傷性などの表面保護特性の観点から、ポリプロピレン樹脂が好ましい。
ポリプロピレン樹脂としては、ホモポリプロピレン樹脂、ランダムポリプロピレン樹脂、ブロックポリプロピレン樹脂、あるいはポリプロピレン結晶部を有し、かつプロピレン以外の炭素素2〜20のα−オレフィン共重合体などが好ましく挙げられる。その他、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンなどを15モル%以上含むプロピレン−α−オレフィン共重合体、例えばエチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピレン/ブテン共重合体なども好ましく挙げられる。
基材2は、着色剤により着色されていることが好ましい。意匠性の観点から、化粧シートを設ける基板などの下地の隠蔽を行うことができるからである。基材に用いうる着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルーなどの無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルーなどの有機顔料、又は染料、アルミニウム、真鍮などの鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛などの鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料などが好ましく挙げられる。
基材中の着色剤の使用量は、該基材を押出し成形して得る際の製膜性や、基材の機械的強度を低下させない範囲であれば特に制限はない。
また、基材2に用いられる樹脂シートは、二軸延伸されたものであってもよい。二軸延伸されたシートを用いることで、無延伸のシートや一軸延伸のシートに比べて、優れた耐擦傷性が得られ、かつ機械的強度も良好なものとなる。
基材2の厚さは、機械的強度、扱いやすさの点から、通常20〜200μmであることが好ましく、40〜160μm程度がより好ましく、さらに好ましくは40〜100μmである。
基材2として樹脂シートを用いる場合、該樹脂シートを形成する樹脂組成物には、必要に応じて、添加剤が配合されてもよい。添加剤としては、例えば、充填剤、難燃剤、酸化防止剤、滑剤、発泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤などが挙げられる。
上記添加剤のうち、優れた加工特性を得る観点から、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルクなどの無機充填剤を含有することが好ましい。これらの無機充填剤の含有量は、基材2に対して1〜60質量%の範囲が好ましい。
また、基材2には、着色ベタ層3などとの密着性を向上させる観点から、所望により、その片面または両面に、コロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン−紫外線処理法などの酸化法や、サンドブラスト法、溶剤処理法などの凹凸化法といった物理的または化学的表面処理を施すことができる。
(表面保護層)
表面保護層5は、本発明の化粧シートの最表面に設けられ、化粧シートに耐候性、耐汚染性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品性などの表面保護特性を付与する層である。表面保護層5は、基材2と対向する面とは反対側の面に凹凸模様6を有しており、該凹凸模様6における凹部7の面積比率は15%以上であることを要する。凹部の面積比率が15%未満であると、低艶感が得られないからである。また、凹部7の面積比率は、優れた低艶感と清掃容易性(拭取り容易性)とを同時に得る観点から、95%以下であることが好ましく、より好ましくは25〜85%である。
ここで凹部7の面積比率は、化粧シートの面積に対する表面保護層5の表面に存在する凹部7の間口の面積の合計の比率である。面積比率は、化粧シート上の1cm×1cmの範囲を一つの単位として、任意の10箇所における、全ての凹部の間口の面積を表面粗さ形状測定機を用いて各々測定し、その10箇所における凹部7の面積比率の平均値を凹部の面積比率とする。この測定方法は、化粧シート全面に平均的に凹凸模様6があるものに対して有効である。ただし、凹凸模様6の分布が極端に粗密である化粧シートに関しては、該凹凸模様6が密集している凹部を任意に10箇所測定し、上記同様の方法により凹部の面積比率を決定する。凹凸模様6の分布が極端に粗いところで測定すると、凹部7の数が少なくなってしまうからである。
また、凹部7は、該凹部7の短辺方向の間口の幅をb1(μm)、該凹部7の短辺方向底部の幅をb2(μm)、及び該凹部7の深さをh(μm)としたときに、下記の数式(1)〜(3)を同時に満足することを特徴とするものである。これらの三つの数式を同時に満足するようなb1(μm)、b2(μm)、及びh(μm)の凹部7により構成される凹凸模様6を有することにより、優れた低艶感や清掃容易性(拭取り容易性)が得られる。
数式(1):b2/h≧4.2
数式(2):b2/b1>0.22
数式(3):130μm≧h≧5μm
また、凹部7の長辺方向の間口の幅をs(μm)としたときに、さらに下記の数式(4)を満足することが好ましい。
数式(4):b1≦s
凹凸模様6における凹部7の間口の形状としては、略線形状、略円形状、略楕円形状であることが一般的であり、通常、図2の(a)及び(b)に示されるような、略楕円形状を多く有している。また、凹部7の深さ方向の断面形状は、通常図2の(c)に示されるような半楕円形状となる。これらの図に示される、凹部7の間口の短辺方向の幅b1、凹部7の短辺方向底部の幅b2、凹部7の深さh、及び凹部7の長辺方向の間口の幅sは表面粗さ測定機を用いて測定することができ、測定長10mmで任意の10箇所の凹部7について各々測定して得られた測定値の平均値を採用する。
本発明においては、表面粗さ測定機は「サーフコム120A(型番)」(株式会社東京精密製)を用い、測定条件は、カットオフ値:2.50mm、カットオフフィルタの種類:2RC、傾斜補正方法:直線とした。本発明では上記の測定機を用いて測定しているが、これに制限されるものではない。
凹凸模様6を構成する凹部7の形状は様々であるが、幅b1、幅b2、深さh、及び幅sの測定長10mmで任意の10箇所における凹部7についての測定値の平均値が上記の数式を満足すれば、優れた低艶感や清掃容易性(拭取り容易性)が得られる。すなわち、測定長10mmで任意の10箇所における凹部7のうち、いくつかの凹部7において上記の数式を満足しない凹部7が存在したとしても、該10箇所における凹部7についての測定値の平均値が上記の数式を満足すれば、優れた低艶感や清掃容易性(拭取り容易性)が得られる。
一つの凹部7における、幅b1、幅b2、深さh、及び幅sの測定方法は、以下のように行う。まず、幅b1は、表面保護層5の表面における凹部7の間口の略楕円形状の短辺方向の最も広いところの幅を測定する。例えば、図3の例1に示されるような、凹部が二つの凹部が一つになったような形状を呈する場合は、一つの凹部として扱うこととし、二つの凹部をあわせた幅を幅b1とする。図3の例3に示されるような、凹部が緩やかな勾配を有する形状を呈する場合、開口部の最表面の幅を幅b1とする。また、図3の例4に示されるような、表面保護層5の面が上下にずれる場合は、低い方の面にあわせた幅を幅b1とする。
幅b2は、図2の(c)に示されるような、幅b1と略水平の底部を有する場合は、該底部の幅を幅b2とする。また、図3の例1に示されるような、凹部が二つの凹部が一つになったような形状を呈する場合は、該二つの凹部のうち深さがより深い方の凹部の底部の幅を幅b2とする。また、図3の例2や例3に示されるような、底部が緩やかな勾配を有する形状を呈する場合は、底部に最も近い屈曲点aから幅b1と水平となる直線をひいた際の幅を幅b2とする。
深さhは、上記の幅b1を決定した面から凹部の最下点までの深さを深さhとする。
幅sは、表面保護層5の表面における凹部7の間口の略楕円形状の長辺方向の最も長いところの幅を測定する。
数式(3)に示されるように、深さhは5μm以上130μm以下であることを要する。hが5μm未満であると低艶感が得られない。一方、130μmよりも大きいと、本発明の化粧シートの厚さは通常160μm程度であり局部的に化粧シートが薄くなってしまうため、化粧シートの強度が不足してしまう。同様の理由から、hは10μm以上100μm以下が好ましく、10μm以上50μm以下がより好ましく、さらに10μm以上40μm以下が好ましい。
凹部7の短辺方向底部の幅の幅b2は、数式(1)より、上記の深さhの4.2倍以上であることを要する。幅b2(μm)が深さhの4.2倍未満であると、深さhに対して狭くなりすぎて、石膏ボード粉や木粉などの細かい粉状の汚れが入り込むと取れにくくなり、優れた清掃容易性(拭取り容易性)が得られない。同様の理由から、b2/hは4.5倍以上であることが好ましく、5倍以上がより好ましく、7倍以上がさらに好ましい。
また、幅b2としては、20〜1500μmであることが好ましく、50〜500μmであることがより好ましく、50〜300μmであることがさらに好ましい。幅b2が上記の範囲内であると、優れた低艶感、清掃容易性(拭取り容易性)が得られる。
凹部7の間口の短辺方向の幅b1は、数式(2)より、b2/b1が0.22よりも大きい、すなわち、幅b2の4.55倍未満(1/0.22倍未満)であることを要する。b2/b1が0.22以下であると(幅b1が幅b2の4.55倍以上であると)、凹部7の間口が広くなりすぎてしまうため、優れた低艶感が得られない。同様の理由から、b2/b1は0.25以上が好ましく、0.3以上がより好ましい。
また、幅b1としては、100〜5000μmであることが好ましく、200〜1500μmであることがより好ましく、200〜500μmであることがさらに好ましい。幅b2が上記の範囲内であると、優れた低艶感、清掃容易性(拭取り容易性)が得られる。
凹部7の長辺方向の間口の幅sは、数式(4)より、幅b1以上であることが好ましく、より好ましくは幅sが幅b1の1.5倍以上、さらに好ましくは2倍以上である。幅sが幅b1に対して上記範囲内であると、優れた低艶感、及び清掃容易性(拭取り容易性)が得られる。同様の観点から、幅sが幅b1の10000倍以下が好ましく、6000倍以下がより好ましい。この範囲であると、凹凸模様が木目導管模様、ヘアラインや、万線条溝などの場合に、高い意匠性が得られる。
凹凸模様6の形成方法は特に制限はないが、例えば、エンボス版や賦型シートを用いたエンボス加工、あるいは凹凸模様を有する層を具備する転写シートを用いて、表面に凹凸模様を有する層を転写して凹凸模様を付与する方法などが挙げられる。本発明においては、より低艶感を表現する観点から、エンボス版を用いたエンボス加工が好ましい。
凹凸模様6の模様形状としては、木目導管模様、石板表面凹凸、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝などが好ましく挙げられる。本発明においては、凹部の間口の形状が略楕円形状である凹部を多く有する模様形状であると、より優れた低艶感や清掃容易性(拭き取り容易性)が得られることから、木目導管模様、ヘアライン、万線条溝がより好ましく、特に木目導管模様が好ましい。
木目導管模様を採用する場合、凹凸模様6の凹部7と装飾層3(特に絵柄層32)の導管とを同調させることにより、よりリアルな木目を表現することができる。
表面保護層5は、熱硬化性樹脂、2液硬化性樹脂、あるいは電離放射線硬化性樹脂などの硬化性樹脂と無機フィラーとを含有し、かつ該無機フィラーの含有量が該硬化性樹脂100質量部に対して12〜25質量部であることを要するものであり、好ましくは硬化性樹脂と無機フィラーを含む硬化性樹脂組成物の硬化物により構成される。表面保護特性を得る観点から、2液硬化性樹脂と無機フィラーとを含む2液硬化性樹脂組成物、あるいは電離放射線硬化性樹脂と無機フィラーとを含む電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物により構成されることが好ましい。
2液硬化性樹脂としては、主剤と硬化剤とにより硬化する樹脂であれば特に制限はなく、好ましくは主剤をポリオール(多価アルコール)とし、硬化剤をイソシアネート硬化剤とする2液硬化性ウレタン樹脂が好ましい。
主剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールなどのポリオールのほか、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールなどの官能基として水酸基を有するポリオールが好ましく挙げられる。これらは単独又は複数種を混合して使用できる。
主剤のガラス転移点(Tg)は、優れた表面保護特性を得る観点から、0〜150℃であることが好ましく、50〜125℃であることが好ましい。また、主剤の重量平均分子量(GPC法で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量)は、優れた表面保護特性を得る観点から、10,000〜500,000が好ましく、より好ましくは50,000〜250,000である。
イソシアネート硬化剤としては、従来公知の化合物を適宜使用すればよく、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート、あるいは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンジイソシアネート(MDI)、水素添加トリレンジイソシアネートなどの脂肪族(ないしは脂環式)イソシアネートなどのポリイソシアネートが用いられる。また、これら各種イソシアネートの付加体又は多量体、例えば、トリレンジイソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネート 3量体(trimer)なども用いられる。
次に、表面保護層5の形成に好ましく用いられる電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線を照射することにより硬化する樹脂組成物であり、電離放射線としては、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するもの、例えば、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるほか、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も用いられる。
電離放射線硬化性樹脂は、慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。
重合性モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好適であり、なかでも多官能(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。多官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートモノマーであればよく、特に制限はなく、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが好ましく挙げられる。これらの(メタ)アクリレートモノマーは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において、多官能(メタ)アクリレートモノマーの官能基数は2以上であれば特に制限はないが、優れた表面保護特性を得る観点から、2〜8が好ましく、より好ましくは3〜6である。
次に、重合性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えばウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、アクリル(メタ)アクリレートオリゴマーなどの(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましく挙げられ、これらのオリゴマーを1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
以上の重合性(メタ)アクリレートオリゴマーの内、多官能ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーが好ましい。本発明の化粧シートに優れた表面保護特性を付与することができ、また製造過程において化粧シートが収縮することがないからである。
本発明において、多官能(メタ)アクリレートオリゴマーの官能基数は2以上であれば特に制限はないが、2〜8が好ましく、より好ましくは2〜6である。官能基数が上記の範囲内であると、本発明の化粧シートに優れた表面保護特性を付与することができ、また製造過程において収縮することがないからである。
また、多官能(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量(GPC法で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量)は、1,000〜20,000であることが好ましく、1,000〜10,000であることがより好ましい。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
電離放射線硬化性樹脂として紫外線硬化性樹脂を用いる場合には、光重合用開始剤を樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部程度添加することが望ましい。光重合用開始剤としては、従来慣用されているものから適宜選択することができ、特に限定されず、例えば、ベンゾイン系、アセトフェノン系、フェニルケトン系、ベンゾフェノン系、アントラキノン系などの光重合用開始剤が好ましく挙げられる。
また、光増感剤としては、例えばp−ジメチル安息香酸エステル、第三級アミン類、チオール系増感剤などを用いることができる。
本発明で用いる電離放射線硬化性樹脂としては、電子線硬化性であることが好ましい。電子線硬化性の場合は無溶剤化が可能であって、環境や健康の観点からより好ましく、かつ、光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるからである。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、無機フィラーを含有する。無機フィラーとしては、シリカ、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、タルク、マイカ、ハイドロタルサイト、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、焼成タルク、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、燐酸マグネシウム、セピオライト、ゾノライト、ホウ酸アルミニウム、センダスト、アルニコ磁石、各種フェライトなどの磁性粉、セメント、三酸化アンチモン、マグネシウムオキシサルフェイト、水和石膏、ミョウバンなどの無機材料からなるものが好ましく挙げられる。これらの中でも、優れた低艶感が得られ、また容易に調達できて安価であることから、シリカが好ましい。
無機フィラーの粒子径は、0.1〜20μmであることが好ましく、より好ましくは0.3〜10μmであり、さらに好ましくは0.3〜5μmである。また、無機フィラーの平均粒子径が上記範囲内であると、優れた低艶感に加えて、表面保護特性も得ることができる。
無機フィラーの含有量は、硬化性樹脂100質量部に対して12〜25質量部であることを要する。無機フィラーの含有量が12質量部未満であると、優れた低艶感が得られない。一方、無機フィラーの含有量が25質量部よりも多いと、白濁感が顕著となってしまう。優れた低艶感が得られ、かつ白濁感が発生しないようにする観点から、無機フィラーの含有量は15〜25質量部であることが好ましい。
また、表面保護層5を形成する硬化性樹脂組成物は、耐候性向上のために、紫外線吸収剤(UVA)やヒンダードアミン系の光安定剤(HALS)などの耐候剤を含有させることができる。また、これらの耐候剤は、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などのエチレン性二重結合を有する反応性官能基を有する反応性紫外線吸収剤、あるいは反応性光安定剤(HALS)であることが耐候剤のブリードアウトが生じることなく、安定した耐候性が得られる点から好ましい。
また、硬化性樹脂組成物は、各種添加成分として、得られる化粧シートにおける表面保護層5の隠蔽性向上、基材の黄変防止や耐光性の向上などを図る目的で、酸化チタン、アルミペースト、カーボンブラックなどの無機系着色顔料を適宜添加することができる。
表面保護層5の厚さは、10〜45μmであることが好ましく、10〜35μmであることがより好ましい。表面保護層5の厚さが上記範囲内であると、優れた表面保護特性が得られる。
(装飾層)
装飾層3は、化粧シートに装飾性を与えるものであり、均一に着色が施された隠蔽層31(ベタ印刷層)でもよいし、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される絵柄層32であってもよいし、隠蔽層31と絵柄層32とを組み合わせたものであってもよい。
隠蔽層31を設けることにより、基材2や化粧シートを設ける基板などの下地を隠蔽することができ、基材2が着色していたり色ムラがある場合に、意図した色彩を与えて表面の色を整えることができる。また、隠蔽層31は、通常、基材2や下地を隠蔽する目的で、不透明色で形成することが多いが、着色透明色で形成し、基材2が持っている模様を活かすこともでき、その目的から適宜選択すればよい。
絵柄層32は、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)などの岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様など、あるいはこれらを複合した寄木、パッチワークなどの模様を化粧シートに付与することができ、平面状、凹凸状、凸状の層として形成される。本発明においては、凹凸模様6との相乗効果の観点から、木目模様が好ましい。
これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、及び黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷などによっても形成される。
また、石膏ボード粉や木粉などの細かい粉状の汚れは、化粧シートが濃色を呈する場合に特に目立ちやすいが、本発明の化粧シートであれば濃色を呈する化粧シートであっても、優れた清掃容易性(拭取り容易性)を発揮できる。
ここで、本発明における濃色は、L***表色系におけるCIE1976明度指数L*値が60以下であることが好ましく、50以下がより好ましく、30以下がさらに好ましい。また、本発明における濃色は、L***表色系における色座標a*値が−20〜20であることが好ましく、−5〜5がより好ましく、0〜5がさらに好ましい。色座標b*値は−20〜20であることが好ましく、−5〜5がより好ましく、−2〜3がさらに好ましい。
*値、a*値及びb*値は、JIS Z8729−2004の色の表示方法に規定されたものであり、これらの値は例えば分光測色計(「CR−300(型番)」:コニカミノルタホールディングス株式会社製)などにより測定することができる。
装飾層3を形成するインキ組成物に含まれる着色剤としては、上記の基材2に含まれる着色剤として例示したものが好ましく挙げられる。着色剤の含有量は、隠蔽層31の隠蔽機能、絵柄層32の装飾性を確保し、かつこれらの層を形成するインキ組成物の塗布性を阻害しない範囲であれば、特に制限はない。
また、装飾層3を形成するインキ組成物は、必要に応じて体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤などを適宜含有することができる。
装飾層3の厚さは、通常0.5〜20μm程度であり、1〜10μmが好ましい。装飾層3の厚さが上記範囲内にあれば、化粧シートに優れた意匠性を付与することができ、また隠蔽性を付与することができる。
(熱可塑性樹脂層)
熱可塑性樹脂層4は、所望により基材2あるいは装飾層3と表面保護層5との間に設けられ、基材2や装飾層3を保護し、これらの層が露出することによる耐汚染性、耐擦傷性の低下を防止する層である。
熱可塑性樹脂層4を形成する熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂が好ましく挙げられる。
ポリオレフィン樹脂としては、基材2の樹脂シートを構成する材料として例示したポリオレフィン樹脂を好ましく採用することができる。これらのポリオレフィン樹脂のうち、ポリプロピレン樹脂が好ましく、ホモポリプロピレン樹脂がより好ましい。
熱可塑性樹脂層4は、必要に応じて、着色剤を含んだ熱可塑性樹脂組成物により構成されていてもよく、装飾層3の視認性が確保されていれば半透明であってもよい。また、熱可塑性樹脂組成物は、必要に応じて、その他の添加剤、例えば、充填剤、難燃剤、酸化防止剤、滑剤、発泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤などを含んでいてもよい。
また、熱可塑性樹脂層4の片面または両面に、上記の酸化法や凹凸化法といった物理的または化学的表面処理を施すことができる。
熱可塑性樹脂層4の厚さは、基材2や装飾層3を保護し、また機械的強度、扱いやすさや、透明性を確保する観点から、5〜200μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは10〜150μm、さらに好ましくは10〜100μmである。
(接着剤層)
接着剤層8は、熱可塑性樹脂層4を設ける場合に、基材2と熱可塑性樹脂層4との間に好ましく設けられ、これらの層の密着性を向上させる層である。
接着剤層で使用する接着剤は、基材2又は装飾層3、あるいは熱可塑性樹脂層4を構成する樹脂などの材料に応じて適宜選択することができ、例えばポリエチレン、ポリプロピレンエラストマーなどのα-ポリオレフィン樹脂や、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが好ましく挙げられる。なかでも、密着性や耐熱性などの観点から、ポリエステル樹脂が挙げられ、なかでも2液硬化性ポリエステル樹脂が好ましい。また、表面保護層5を形成する硬化性樹脂として電離放射線硬化性樹脂を採用する場合には、上記の表面保護層5を形成する硬化性樹脂として例示した2液硬化性ウレタン樹脂を採用することも好ましい。
接着剤層8の厚さは、使用する接着剤の種類や、基材2又は装飾層3、あるいは熱可塑性樹脂層4を構成する樹脂などの材料などに応じて異なるが、通常は0.1〜30μm程度とすることが好ましく、1〜15μmとすることがより好ましい。
(プライマー層)
プライマー層9は、熱可塑性樹脂層4の上に後述する表面保護層5を設ける場合に、該熱可塑性樹脂層4と表面保護層5との間に設けて、これらの層の密着性を向上させる層である。
プライマー層9を形成する樹脂組成物としては、特に制限はないが、例えばバインダー樹脂に紫外線吸収剤やヒンダードアミン系などの光安定剤などの耐候性改善剤のほか、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤などを適宜配合したものが使用される。
バインダー樹脂としては、に制限はなく、例えば、エステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などが好ましく挙げられ、これらの樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、2液硬化性樹脂も好ましく挙げられる。これらの樹脂のうち、密着性の観点から2液硬化性樹脂が好ましい。
2液硬化性樹脂としては、主剤に硬化剤を添加して硬化する樹脂であれば特に制限はなく、主剤がポリオール(多価アルコール)であり、硬化剤がイソシアネート硬化剤である、2液硬化性ウレタン樹脂が好ましい。プライマー層9に用いられる2液硬化性ウレタン樹脂としては、接着剤層8に好ましく用いられる2液硬化性ウレタン樹脂として例示した主剤及び硬化剤が好ましく挙げられ、熱可塑性樹脂層4及び表面保護層5を構成する材料などを考慮して、適宜選択すればよい。
プライマー層9の厚さは、通常0.5〜20μm程度であり、1〜10μmが好ましい。プライマー層9の厚さが上記範囲内であると、優れた密着性が得られる。
(裏面プライマー層)
裏面プライマー層(図示せず)は、基材2と各種の被着材との接着性を向上させる目的で好ましく設けられる層であり、基材2の表面保護層5を設ける側の面とは反対側の面(裏面)に設けられる。
裏面プライマー層の形成に用いられる材料としては特に限定されず、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂などが好ましく挙げられ、被着材によって、適宜選択すればよい。
また、裏面プライマー層の厚さは、1〜5μm程度であることが好ましく、より好ましくは1〜3μmである。厚さが上記範囲内であると、効率よく、プライマー層としての優れた性能を得ることができる。
(製造方法)
本発明の化粧シートは、基材上に少なくとも表面保護層を有し、かつ該表面保護層に所定の凹凸模様を有するものであり、基材上に後述する方法により表面保護層を設け、該表面保護層に凹凸模様を設けることで製造できる。以下、本発明の化粧シートを製造する方法について、好ましい一例を説明する。本発明の化粧シートは、例えば、好ましくは工程(1)基材上に装飾層を設ける工程、工程(2)該装飾層と対向するように熱可塑性樹脂層を設ける工程、工程(3)該熱可塑性樹脂層の上に表面保護層を設ける工程、及び工程(4)該表面保護層に凹凸模様を設ける工程、を順に経ることで製造することができる。この製造方法によれば、基材、装飾層、熱可塑性樹脂層、及び表面保護層を有する化粧シートを製造することができる。
工程(1)は、基材2上に装飾層3、すなわち隠蔽層31及び/又は絵柄層32を設ける工程である。
まず、基材2に用いられる樹脂シートを構成する、例えばポリオレフィン樹脂に所望により着色剤やその他の添加剤が添加されたポリオレフィン樹脂組成物を、カレンダー法、インフレーション法、Tダイ押出し法などの方法によりシート化することで得られる。必要に応じて、2軸延伸してもよい。
また、基材2は、その片面または両面に、上記の酸化法や凹凸化法といった、物理的または化学的表面処理を施すこともできる。
隠蔽層31及び絵柄層32の形成方法は特に限定されず、例えば、隠蔽層31は、上記の隠蔽層3の形成に用いられる樹脂組成物を用いて、例えば、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法などの各種コーティング法などにより形成すればよい。
また、絵柄層32は、上記の絵柄層32の形成に用いられるインキ組成物を用い、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法などの方法により塗布して形成すればよい。また、その他、手描き法、墨流し法、写真法、転写法、レーザービーム描画法、電子ビーム描画法、金属などの部分蒸着法、エッチング法などを用いたり、他の形成方法と組み合わせて用いてもよい。
また、裏面プライマー層を設ける場合は、裏面プライマー層を形成する樹脂組成物を隠蔽層31や絵柄層32の形成方法として例示した形成方法から適宜選択して塗布し、形成すればよい。
工程(2)は、装飾層3と対向するように熱可塑性樹脂層4を設ける工程である。熱可塑性樹脂層4を設ける方法としては、装飾層3上に接着剤層8を設け、該接着剤層8の上に、予めシート状とした熱可塑性樹脂シートを押出しラミネートで、あるいは該熱可塑性樹脂シートを加熱し加圧して設ける熱ラミネーション、さらには、Tダイ押出し機を用いて熱可塑性樹脂シートを形成する熱可塑性樹脂組成物を加熱し溶融させて、装飾層3あるいは接着剤層8の上に流下させて、ゴムロールと冷却した金属ロールとで挟持することで、熱可塑性樹脂層4の形成と、装飾層3あるいは接着剤層8上への接着と積層を行うECコート法などが好ましく挙げられる。
また、裏面プライマー層は、熱可塑性樹脂層4を設ける前に基材2に形成してもよいし、該熱可塑性樹脂層4を設けた後に形成してもよい。
工程(3)は、上記の工程(2)で形成した熱可塑性樹脂層4の上に表面保護層5を設ける工程である。
表面保護層5は、上記の熱硬化性樹脂や電離放射線硬化性樹脂などの硬化性樹脂を含む硬化性樹脂組成物を熱可塑性樹脂層4、あるいはプライマー層9の上に塗布し、使用する樹脂組成物に適した硬化方法により硬化させて得られる。
硬化性樹脂組成物として電離放射線硬化性樹脂組成物を用いる場合、表面保護層5は、該電離放射線硬化性樹脂組成物を熱可塑性樹脂層4、あるいはプライマー層9上に塗布し、該樹脂組成物を硬化して硬化物とすることにより、形成することができる。
電離放射線硬化性樹脂組成物の塗布は、硬化後の厚さが10〜45μm程度になるように、熱可塑性樹脂層4、あるいはプライマー層9の表面にグラビア印刷法、バーコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、コンマコート法などの公知の方式、好ましくはグラビア印刷法により行う。電離放射線硬化性樹脂組成物の粘度は、後述の塗布方式により、熱可塑性樹脂層4、あるいはプライマー層9の表面に未硬化樹脂層を形成し得る粘度であればよく、特に制限はない。
次いで、電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布して形成した未硬化樹脂層に、電子線、紫外線などの電離放射線を照射して該未硬化樹脂層を硬化させて、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物の表面保護層5が形成される。
電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。
電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、基材2や熱可塑性樹脂層4として電子線により劣化する素材を使用する場合には、電子線の透過深さと樹脂層の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、基材2への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による基材2の劣化を最小限にとどめることができる。
照射線量は、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜100kGy(1〜10Mrad)、さらに好ましくは30〜70kGy(3〜7Mrad)の範囲で選定される。
また、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈などが用いられる。
電離放射線を照射して電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化させる際に、低酸素雰囲気下で硬化させることもできる。このようにして硬化させると、とりわけ耐擦傷性に優れる表面保護特性が得られる。
酸素濃度は2%以下であることが好ましく、より好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%(500ppm)以下である。低酸素雰囲気は、例えば窒素、アルゴン、水素など、好ましくは窒素を用いる、あるいは酸素濃度が2%以下程度となるように空気吸引を行うなどの方法により得ることができる。
熱可塑性樹脂層4と表面保護層5との間にプライマー層9を設ける場合は、表面保護層5を設ける前に、熱可塑性樹脂層4の上にプライマー層9を設ければよい。
プライマー層9は、該プライマー層9を形成する樹脂組成物を、例えば、グラビア印刷法、バーコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、コンマコート法などの公知の方式で塗布して形成することができる。
工程(4)は、表面保護層5上に凹凸模様6を設ける工程である。凹凸模様6の形成方法は、特に制限はないが、エンボス版や賦型シートを用いたエンボス加工、あるいは凹凸模様を有する層を具備する転写シートを用いて、凹凸形状を有する層を転写して凹凸模様を付与する方法などが挙げられる。本発明においては、生産性の観点から、エンボス加工を用いることが好ましく、さらにはエンボス版を用いたエンボス加工が好ましい。
エンボス加工としては、通常、エンボス版を用いた加熱加圧によるエンボス加工法が好ましく用いられる。加熱加圧によるエンボス加工法は化粧シートの表面保護層側の面を通常160〜180℃程度で加熱し、エンボス版で加圧して該エンボス版の凹凸模様を賦形して、冷却し、固定化する方法であり、公知の枚葉式又は輪転式のエンボス機を用いることができる。
なお、凹凸模様6を設ける工程(4)として、表面保護層5を設けた後に、該表面保護層5にエンボス加工などを施して凹凸模様6を設ける工程を説明しているが、本発明において表面保護層5に凹凸模様6を設ける方法はこれに限られるものではない。例えば熱可塑性樹脂層4にエンボス加工を施した後、表面保護層5を設けることで表面保護層5の上に凹凸模様6を形成することもできる。この場合、熱可塑性樹脂層4にエンボス加工を施して形成した凹凸形状が、その後に設けられる表面保護層5の表面に賦型され、凹凸模様6となる。
(化粧板)
本発明の化粧板は、基板、接着層、及び化粧シートを順に有し、該化粧シートが、基材2上に、少なくとも表面保護層5を有し、該表面保護層5は硬化性樹脂と無機フィラーとを含有し、かつ該無機フィラーの含有量が該硬化性樹脂100質量部に対して12〜25質量部であり、該表面保護層の基材と対向する面とは反対側の面に凹凸模様を有し、該凹凸模様における凹部の面積比率が15%以上であり、該凹部の短辺方向の間口の幅をb1(μm)、該凹部の短辺方向底部の幅をb2(μm)、及び該凹部の深さをh(μm)としたときに、上記の数式(1)〜(3)を同時に満足するものであることを特徴とするものである。すなわち、本発明の化粧板は、基板、接着層、及び本発明の化粧シート1を順に有するものである。
本発明の化粧板に用いられる基板としては、特に限定されず、木材単板、木材合板、パーチクルボード、MDF(中密度繊維板)などの木質板、石膏板、石膏スラグ板などの石膏系板、珪酸カルシウム板、石綿スレート板、軽量発泡コンクリート板、中空押出セメント板などのセメント板、パルプセメント板、石綿セメント板、木片セメント板などの繊維セメント板、陶器、磁器、せっ器、土器、硝子、琺瑯などのセラミックス板、鉄板、亜鉛メッキ鋼板、ポリ塩化ビニルゾル塗布鋼板、アルミニウム板、銅板などの金属板、ポリオレフィン樹脂板、アクリル樹脂板、ABS板、ポリカーボネート板などの熱可塑性樹脂板、フェノール樹脂板、尿素樹脂板、不飽和ポリエステル樹脂板、ポリウレタン樹脂板、エポキシ樹脂板、メラミン樹脂板などの熱硬化型樹脂板、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂などの樹脂を、硝子繊維不織布、布帛、紙、その他の各種繊維質基材に含浸硬化して複合化したいわゆるFRP板などの樹脂板が挙げられる。また、基板としては、上記各種基板の2種以上を接着剤、熱融着などの公知の手段により積層した複合基板として用いてもよい。
基板と化粧シート1とを接着するための接着層に用いられる接着剤としては、特に限定されず、例えば、ポリアミド系接着剤、アクリル系接着剤、酢酸ビニル系接着剤などの熱可塑性樹脂接着剤、熱硬化性ウレタン系接着剤、エポキシ系樹脂などの硬化性樹脂接着剤などが好ましく挙げられる。また、イソシアネートを硬化剤とする二液硬化型ポリウレタン系接着剤又はポリエステル系接着剤も適用し得る。これらのうち、熱可塑性樹脂接着剤が、クッション層としての機能を果たし、厳しい条件での加工時においても、表面保護層5のクラックを抑制する効果があるため好ましい。
また、接着層には、粘着剤を用いることもできる。粘着剤としては、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、ゴム系などの粘着剤を適宜選択して用いることができる。
接着層の厚さは特に制限はないが、通常、1〜100μmの範囲である。この範囲とすることで、優れた接着性と、厳しい条件での加工時においても、表面保護層5のクラック発生の抑制効果が得られる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(評価方法)
1.低艶感の評価
実施例及び比較例で得られた化粧板について、精密光沢計(株式会社村上色彩技術研究所製)を用いて、測定角度60°にてグロス値を測定した。測定したグロス値について、下記の基準で評価した。
◎ グロス値が5未満だった。
○ グロス値が5以上8未満だった。
△ グロス値が8以上10未満だった。
× グロス値が10以上だった。
2.白濁の評価
実施例及び比較例で得られた化粧板について、表面の白濁感を目視で確認し、下記の基準で評価した。
◎ 白濁感は全くなかった。
○ 白濁感はほとんどなかった。
△ 白濁感は若干あるものの、実用上問題なかった。
× 白濁感がはっきりと確認された。
3.清掃容易性(拭取り容易性)の評価
実施例及び比較例で得られた化粧板について、該化粧板に石膏ボード粉を撒き(厚さ:4.5μm,石膏ボード粉平均粒子径:5μm)、濡れたウエスで均一に広げた後、ドライヤーで乾燥させた。次いで、きれいなウエスで水拭きした際の石膏ボード粉の拭取りの様子を下記の基準で評価した。
◎ きれいに拭取りできた。
○ ほとんど残らず拭取りできた。
△ 若干拭き残りがあるが、実用上は問題なかった。
× 拭き残りが目立った。
実施例1
基材として着色ポリプロピレンシート(厚さ:60μm,ランダムポリプロピレン樹脂)を用意して、該シートの一方の面に、プライマー剤(アクリルウレタン樹脂系)を用いてグラビアコート法により裏面プライマー層(厚さ:2μm)を設けた。次いで、該裏面プライマー層を設けた面とは反対側の面に、L***表色系におけるCIE1976明度指数L*値が60以下となる木目模様の絵柄層(厚さ:3μm,)をグラビアコート法により形成し、接着剤層(ポリエステル樹脂,厚さ:5μm)を形成した。該接着剤層上に、透明ポリプロピレン樹脂シート(厚さ:80μm)を押出しラミネート方式で積層した。透明ポリオレフィン樹脂シートの表面に、コロナ放電処理を施した後、2液硬化性ウレタン樹脂組成物を塗布してプライマー層(厚さ:2μm)を形成し、無機フィラー(シリカ粒子(平均粒子径:11μm,未処理,細孔容量:5ml/g以上),含有量:電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して14質量部)を含む電離放射線硬化性樹脂組成物(2官能ウレタンアクリレートオリゴマーを80質量部(重量平均分子量:1500,ガラス転移温度(Tg):−55℃)、及び6官能脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー(重量平均分子量:1500,ガラス転移温度(Tg):200℃以上,「UA306H(商品名)」,共栄社化学株式会社製)を20質量部含む樹脂組成物)をロールコート法で塗布し、電子線照射装置を用いて、酸素濃度:200ppm、加速電圧:175keV、照射量:5Mradの条件で電子線を照射して電離放射線硬化性樹脂組成物の未硬化樹脂層を硬化させて表面保護層を形成した。次いで、エンボス加工を行い(シート温度:120〜160℃、圧力:10〜40kg/cm2)、表面保護層上に木目1の凹凸模様(木目1は凹部の面積比率:50%,幅b2/深さh:13.8,幅b2/幅b1:0.43,深さh:18μm,幅b1/幅s:1.8×10-4を有する木目模様である。)を設けて本発明の化粧シートを得た。
さらに、得られた化粧シートを、接着層(酢酸ビニル系水性エマルジョン接着剤,厚さ:7μm)を介して中密度木質繊維板(MDF,厚さ:2.7mm)の上に貼着して、本発明の化粧板を得た。得られた化粧板について上記の評価を行い、評価結果を第1表に示した。
実施例2、3、及び比較例1〜3
実施例1において、表面保護層を形成する電離放射線硬化性樹脂組成物中の無機フィラーの含有量を第1表に示される含有量とした以外は実施例1と同様にして化粧シート及び化粧板を得た。得られた化粧板について上記の評価を行い、評価結果を第1表に示した。
*1,電離放射:電離放射線硬化性樹脂組成物を使用した例であり、2液硬化:2液硬化性ウレタン樹脂を使用した例である。
*2,表面層は表面保護層であり、樹脂層は熱可塑性樹脂層のことである。
実施例4〜7、及び比較例4
実施例2において、凹凸模様を木目1から木目2〜6とした以外は実施例2と同様にして、各々実施例4〜7及び比較例4の化粧板を得た。得られた化粧板について上記の評価を行い、評価結果を第2表に示した。
実施例8〜10、及び比較例5〜9
実施例2において、凹凸模様を木目1から木目7〜14とした以外は実施例2と同様にして、各々実施例8〜10、及び比較例5〜9の化粧板を得た。得られた化粧板について上記の評価を行い、評価結果を第3表に示した。
実施例11〜12
実施例2において、表面保護層の形成に2液硬化性ウレタン樹脂(アクリルポリオール(ガラス転移点(Tg):100℃,重量平均分子量:100,000)100質量部とヘキサメチレンジイソシアネート15質量部とを含む。)を用い、溶剤で希釈された2液硬化性ウレタン樹脂を透明ポリオレフィン樹脂シート上に塗布後80℃の乾燥炉内でブロッキングを起こさない程度に乾燥し、その後、40℃の養生室内で48時間以上養生硬化させて表面保護層を設けた以外は実施例2と同様にして、またエンボス加工を透明ポリオレフィン樹脂シートに施した以外は実施例2と同様にして、各々実施例11及び12の化粧板を得た。得られた化粧板について上記の評価を行い、評価結果を第4表に示した。
実施例13
実施例12において、表面保護層の形成に実施例11で用いた2液硬化性ウレタン樹脂を用い、溶剤で希釈された2液硬化性ウレタン樹脂を透明ポリオレフィン樹脂シート上に塗布後80℃の乾燥炉内でブロッキングを起こさない程度に乾燥し、その後、40℃の養生室内で48時間以上養生硬化させて表面保護層を設けた以外は実施例12と同様にして、実施例13の化粧板を得た。得られた化粧板について上記の評価を行い、評価結果を第4表に示した。
本発明の化粧シートは、低艶感を有しつつ白濁感がなく、かつ清掃容易性(拭取り容易性)に優れるものである。本発明のシートは、建築内部の仕上げ材、取り付け材などの造作材、あるいは建具などに幅広く用いられ、優れた清掃容易性(拭取り容易性)を発揮させる観点から、化粧シートを用いた部材を施工する際に発生する石膏ボード粉や木粉などの細かい粉状の汚れが降り落ちる、あるいは日常において汚れがたまる、床材などの用途に特に好適に用いられる。
1.化粧シート
2.基材
3.装飾層
31.隠蔽層
32.絵柄層
4.熱可塑性樹脂層
5.表面保護層
6.凹凸模様
7.凹部
7a〜c.凹部a〜c
8.接着剤層
9.プライマー層

Claims (7)

  1. 基材上に、少なくとも表面保護層を有し、該表面保護層は硬化性樹脂と無機フィラーとを含有し、かつ該無機フィラーの含有量が該硬化性樹脂100質量部に対して12〜25質量部であり、該表面保護層の基材と対向する面とは反対側の面に凹凸模様を有し、該凹凸模様が木目導管模様、ヘアライン、又は万線条溝であり、該凹凸模様における凹部の面積比率が15%以上であり、該凹部の短辺方向の間口の幅をb(μm)、該凹部の短辺方向底部の幅をb(μm)、及び該凹部の深さをh(μm)としたときに、下記の数式(1)〜(3)を同時に満足する、化粧シート。
    数式(1):b/h≧4.2
    数式(2):b/b>0.22
    数式(3):130μm≧h≧5μm
  2. 凹部の長辺方向の間口の幅をs(μm)としたときに、さらに下記の数式(4)を満足する請求項1に記載の化粧シート。
    数式(4):b≦s
  3. 表面保護層が、硬化性樹脂及び無機フィラーを含む硬化性樹脂組成物の硬化物であり、該硬化性樹脂が電離放射線硬化性樹脂である請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 基材上に、装飾層、熱可塑性樹脂層、表面保護層を順に有する請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
  5. 無機フィラーが、シリカである請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
  6. 床材用に用いられる請求項1〜5のいずれかに記載の化粧シート。
  7. 基板、接着剤層、及び化粧シートを順に有し、該化粧シートが、基材上に、少なくとも表面保護層を有し、該表面保護層は硬化性樹脂と無機フィラーとを含有し、かつ該無機フィラーの含有量が該硬化性樹脂100質量部に対して12〜25質量部であり、該表面保護層の基材と対向する面とは反対側の面に凹凸模様を有し、該凹凸模様が木目導管模様、ヘアライン、又は万線条溝であり、該凹凸模様における凹部の面積比率が15%以上であり、該凹部の短辺方向の間口の幅をb(μm)、該凹部の短辺方向底部の幅をb(μm)、及び該凹部の深さをh(μm)としたときに、下記の数式(1)〜(3)を同時に満足するものである、化粧板。
    数式(1):b/h≧4.2
    数式(2):b/b>0.22
    数式(3):130μm≧h≧5μm
JP2012218779A 2012-09-28 2012-09-28 化粧シート及び化粧板 Active JP6011217B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012218779A JP6011217B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 化粧シート及び化粧板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012218779A JP6011217B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 化粧シート及び化粧板

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016140391A Division JP6288175B2 (ja) 2016-07-15 2016-07-15 化粧シート及び化粧板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014069507A JP2014069507A (ja) 2014-04-21
JP6011217B2 true JP6011217B2 (ja) 2016-10-19

Family

ID=50745171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012218779A Active JP6011217B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 化粧シート及び化粧板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6011217B2 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015227029A (ja) * 2014-06-02 2015-12-17 株式会社トッパン・コスモ 化粧シートおよびそれを用いた床材
JP6331806B2 (ja) * 2014-07-16 2018-05-30 住友ベークライト株式会社 化粧板
JP6636776B2 (ja) * 2014-11-11 2020-01-29 凸版印刷株式会社 化粧シートおよび化粧シートの製造方法
JP6443191B2 (ja) * 2015-04-08 2018-12-26 住友ベークライト株式会社 メラミン化粧板
KR102038573B1 (ko) 2015-09-30 2019-10-30 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 화장 시트 및 화장판
KR102552547B1 (ko) 2016-03-30 2023-07-05 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 바닥용 화장 시트 및 바닥용 화장판
JP6728883B2 (ja) * 2016-03-30 2020-07-22 大日本印刷株式会社 転写用ハードコートフィルム及びその製造方法、ハードコート層積層体
JP6288175B2 (ja) * 2016-07-15 2018-03-07 大日本印刷株式会社 化粧シート及び化粧板
CN109715397A (zh) 2016-09-16 2019-05-03 大日本印刷株式会社 装饰片和装饰板
JP7003926B2 (ja) * 2016-09-29 2022-01-21 大日本印刷株式会社 化粧シート及びこれを用いた化粧材
JP6913299B2 (ja) * 2017-03-31 2021-08-04 大日本印刷株式会社 化粧板及びその製造方法
JP7047299B2 (ja) * 2017-09-21 2022-04-05 凸版印刷株式会社 化粧シート及びこれを用いた化粧部材
JP7259201B2 (ja) 2018-01-22 2023-04-18 凸版印刷株式会社 化粧シート
JP2019173475A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 大日本印刷株式会社 化粧材
WO2020075563A1 (ja) * 2018-10-12 2020-04-16 大日本印刷株式会社 透明性樹脂フィルム、化粧板及び化粧板の製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0789032A (ja) * 1993-09-21 1995-04-04 Dainippon Printing Co Ltd プラスチック製木目化粧シート及び化粧シート製造用賦形型
WO1995021060A1 (fr) * 1994-02-04 1995-08-10 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Plaque de gaufrage pour impression en relief sur un materiau decoratif, pourvue d'elements en creux et en saillie reproduisant le grain et les veines du bois, et procede et appareil de production
JPH08323948A (ja) * 1995-05-31 1996-12-10 Dainippon Printing Co Ltd 木目化粧材およびその製造方法
JP4759847B2 (ja) * 2001-05-23 2011-08-31 大日本印刷株式会社 化粧シート及び化粧材
JP4363388B2 (ja) * 2005-06-27 2009-11-11 パナソニック電工株式会社 防汚ステンレス部材
JP5471724B2 (ja) * 2009-09-30 2014-04-16 大日本印刷株式会社 化粧シート
JP5699321B2 (ja) * 2010-03-31 2015-04-08 大日本印刷株式会社 化粧シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014069507A (ja) 2014-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6011217B2 (ja) 化粧シート及び化粧板
KR101151427B1 (ko) 내충격성 및 내긁힘성이 우수한 바닥재용 화장시트
JP4587692B2 (ja) 床材用化粧シート及びそれを用いた床用化粧材
KR102467284B1 (ko) 화장 시트 및 이것을 이용한 화장재
US20160325535A1 (en) Decorative sheet, and decorative member in which same is used
JP6760459B2 (ja) 化粧シート
JP6036490B2 (ja) 化粧シートの製造方法
JP5151107B2 (ja) 化粧シート
WO2016125907A1 (ja) 化粧シート及び該化粧シートを備える化粧部材
JP5700100B2 (ja) 床材用化粧シート及び床用化粧材
JP6191110B2 (ja) 化粧シート
JP2015086682A (ja) 化粧シート及びそれを用いた化粧板
JP5533937B2 (ja) 化粧シート
JP2009083184A (ja) 化粧シート
JP6288175B2 (ja) 化粧シート及び化粧板
JP2016068483A (ja) 化粧シート及び化粧材
JP2008274738A (ja) 床材用化粧シート及びその製造方法
JP2016069798A (ja) 化粧シート及び化粧材
JP2008088682A (ja) 床材用化粧シート
JP2015231748A (ja) 化粧シート及び化粧材
JP5195576B2 (ja) 化粧シート
JP2019038194A (ja) 化粧シート及びこれを用いた化粧材
JP6459344B2 (ja) 化粧シート及び化粧材
JP6511723B2 (ja) 化粧シート、化粧材及びその製造方法
JP5796326B2 (ja) 化粧シート及び化粧材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150806

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160517

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160715

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160905

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Ref document number: 6011217

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150