JP6010476B2 - ダイナミックダンパ装置 - Google Patents

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本発明は、ダイナミックダンパ装置、特に、トルクコンバータの出力側部材に設けられたダイナミックダンパ装置に関する。
トルクコンバータにおいては、燃費低減のためにロックアップ装置が設けられている。ロックアップ装置は、タービンとフロントカバーとの間に配置されており、フロントカバーとタービンとを機械的に連結して両者の間でトルクを直接伝達するものである。
ロックアップ装置は、一般に、ピストンとダンパ機構とを有している。ピストンは、油圧の作用によってフロントカバーに押し付けられ、フロントカバーからトルクが伝達される。また、ダンパ機構は複数のトーションスプリングを有しており、この複数のトーションスプリングによって、ピストンとタービンに連結された出力側の部材とが弾性的に連結されている。このようなロックアップ装置では、ピストンに伝達されたトルクは、複数のトーションスプリングを介して出力側の部材に伝達され、さらにタービンに伝達される。
また、特許文献1には、出力側の部材にイナーシャ部材を装着することにより、エンジンの回転変動を抑えるようにしたロックアップ装置が示されている。この特許文献1に示されたロックアップ装置は、タービンに固定された出力部材に相対回転可能にイナーシャ部材が装着されている。また、出力部材とイナーシャ部材との間には弾性部材としてのトーションスプリングが設けられている。
この特許文献1のロックアップ装置では、出力部材にトーションスプリングを介してイナーシャ部材が連結されているため、イナーシャ部材及びトーションスプリングがダイナミックダンパとして機能し、これらによって出力側の部材(タービン)の回転速度変動が減衰される。
特開2009−293671号公報
最近の乗用車においては、燃費向上のために、フロントカバーとタービンとが連結される回転数(以下、「ロックアップ回転数」と記す)を、より低い回転数にすることが求められている。しかし、一般にエンジン回転数が低い領域ではエンジンの回転速度変動が大きいので、ロックアップ回転数を低い回転数にすると、出力側の回転速度変動がより大きくなってしまう。そこで、特許文献1に示すようなイナーシャ部材を有するロックアップ装置を用いることにより、ロックアップ回転数を例えば1200rpm程度にしても、回転変動を抑えることができる。
しかし、例えば1200rpm付近で出力側の回転速度変動が最小になるような仕様にした場合、1600rpm付近で回転速度変動が大きくなるという問題がある。この回転速度変動の特性、すなわちどの回転数付近で回転速度変動が最小になり、また最大になるかは、主に、出力部材とイナーシャ部材との間で発生するヒステリシストルクの大小に起因している。
特許文献1に示されたロックアップ装置においては、ヒステリシストルク発生機構が設けられているが、広い回転数域において出力側の回転速度変動を抑えることはできない。
本発明の課題は、ロックアップ回転数を低い回転数に設定した場合でも、広い回転数域において出力側の回転変動を抑えることができるようにするとともに、装置全体をコンパクトにすることにある。
本発明の第1側面に係るダイナミックダンパ装置は、トルクコンバータの出力側部材に設けられており、出力側部材に固定されて回転する回転部材と、回転部材と相対回転自在に配置されたイナーシャ部材と、回転部材とイナーシャ部材とを回転方向に弾性的に連結するための複数の弾性部材と、ヒステリシストルク発生機構と、を備えている。ヒステリシストルク発生機構は、回転部材とイナーシャ部材との間で可変のヒステリシストルクを発生するとともに、回転数の増加に伴って回転部材とイナーシャ部材との間の摩擦を増大させることによって両者の相対捩じり角度を徐々に減少させる。
この装置では、回転部材とイナーシャ部材とが複数の弾性部材によって弾性的に連結されており、回転部材の回転速度変動はイナーシャ部材によって抑えられる。回転部材とイナーシャ部材とは相対回転しており、両者の間にはヒステリシストルク発生機構によって発生したヒステリシストルクが作用している。このヒステリシストルクの大きさによって、回転部材の回転速度変動の特性が変化する。
具体的には、回転部材の回転速度変動は、回転部材とイナーシャ部材との間のヒステリシストルクが小さい場合には低回転数域で小さくなり、逆に大きい場合には中回転数域で小さくなる。
そこで、この発明では、回転数の増加に伴って回転部材とイナーシャ部材との間の摩擦抵抗、すなわちヒステリシストルクを増大させるようにしている。したがって、広い回転数域で出力側の回転速度変動を抑えることができる。したがって、このダイナミックダンパ装置をロックアップ装置に取り付けることによって、ロックアップ回転数を低い回転数に設定した場合でも、広い回転数域において回転速度変動を抑えることができる。
また、ヒステリトルク発生機構では、回転数の増加に伴って回転部材とイナーシャ部材との間の摩擦、すなわちヒステリシストルクが徐々に増大し、これにより両者の相対捩じり角度が徐々に減少する。したがって、両者の間の摩擦が急激に変化してショックが発生したり、異音が発生したりするのを抑えることができる。
本発明の第2側面に係るダイナミックダンパ装置は、第1側面の装置において、ヒステリシストルク発生機構は、スライダと、当接部材と、を有する。スライダは、イナーシャ部材とともに回転し、イナーシャ部材に対して径方向に移動自在であり、回転方向に延びる摺動面を有する。当接部材は、回転部材とともに回転し、以下のように動きが規制される。
低回転数域では、スライダの摺動面に当接することによってイナーシャ部材との相対捩じり角度範囲が第1角度範囲に規制される。
低回転数域より回転数が高い中回転数域では、スライダの摺動面に当接することによってイナーシャ部材との相対捩じり角度範囲が第1の角度範囲より狭い第2角度範囲に規制される。
中回転数域より回転数が高い高回転数域では、スライダの摺動面に当接することによってイナーシャ部材との相対捩じりが禁止される。
本発明の第3側面に係るダイナミックダンパ装置は、第2側面の装置において、スライダの摺動面の回転方向の中央部には、当接部材が嵌り込むロック部が形成されている。
ここでは、回転数が高回転数域になり、回転部材とイナーシャ部材との相対捩じり角度範囲が狭くなると、最終的には当接部材がスライダのロック部に嵌り込み、両者の相対回転は禁止される。すなわち、ヒステリシストルクは無限大になる。
本発明の第4側面に係るダイナミックダンパ装置は、第1から第3側面のいずれかの装置において、回転部材は、トルクが入力されるとともにトルクコンバータのタービンに少なくとも一方が連結可能な環状の1対のプレートを有している。また、イナーシャ部材は、環状のハブフランジとイナーシャリングとを有している。ハブフランジは、1対のプレートの間に1対のプレートに対して相対回転可能に配置され、複数の開口を有する。イナーシャリングはハブフランジの外周部に固定されている。そして、ヒステリシストルク発生機構はハブフランジの開口に収容されている。
この装置では、トルクは、1対のプレートに入力され、1対のプレートの少なくとも一方が連結されるタービンに出力される。1対のプレートの間には、イナーシャ部材を構成するハブフランジが配置され、ハブフランジの外周部にイナーシャリングが固定されている。これらのイナーシャ部材によって回転速度変動が抑えられる。
ここで、ヒステリシストルク発生機構は、ハブフランジに形成された開口に収容されているので、ヒステリシストルク発生機構を設けたことによって軸方向寸法が長くなるのを抑えることができる。さらに、ハブフランジの開口を形成するために切り抜かれた部材を、場合によってはヒステリシストルク発生機構の構成部材とすることができ、材料の歩留まりを向上させることができる。
本発明の第5側面に係るダイナミックダンパ装置は、第1から第3側面のいずれかの装置において、イナーシャ部材は軸方向の一方側に開く複数の収容凹部を有している。そして、複数の弾性部材及びヒステリシストルク発生機構は複数の収容凹部に配置されている。
ここでは、複数の弾性部材及びヒステリシストルク発生機構がイナーシャ部材の収容凹部に配置されている。このため、複数の弾性部材及びヒステリシストルク発生機構の構成部材をイナーシャとして機能させることができる。したがって、全体の重量を抑えながら、十分なイナーシャを確保することができる。また、軸方向寸法を抑えることができる。
本発明の第6側面に係るダイナミックダンパ装置は、第5側面の装置において、回転部材は内周部がトルクコンバータのタービンに固定されている。また、回転部材の径方向中間部に固定され、イナーシャ部材を回転自在に支持するサイドプレートをさらに備えている。
以上のような本発明では、ロックアップ回転数をより低い回転数に設定でき、しかも広い回転数域においてタービン回転変動を抑えることができる。このため、低燃費の実現が可能になる。また、コンパクトな構成でヒステリシストルク発生機構を実現することができる。さらに、ヒステリシストルク発生機構の作動によるショックや異音の発生が抑えられる。
本発明の第1実施形態によるロックアップ装置を備えたトルクコンバータの断面構成図。 図1の拡大部分図。 第1実施形態のダイナミックダンパ装置を抽出して示す図。 第1実施形態のダイナミックダンパ装置の正面図。 図4の拡大部分図。 エンジン回転数と回転速度変動の特性図。 第1実施形態のヒステリシストルク発生機構の動作を説明するための図。 本発明の第2実施形態の図1に相当する図。 第2実施形態のロックアップ装置を抽出して示す図。 第2実施形態のダイナミックダンパ装置の正面図。 第2実施形態のダイナミックダンパ装置を構成するダンパプレートの正面図。 図11のO−A,O−B,O−C線断面図。 第2実施形態のダイナミックダンパ装置を構成するイナーシャリングの正面図。 図13のO−A,O−B,O−C線断面図。 図10の拡大部分図。 第2実施形態のヒステリシストルク発生機構の動作を説明するための図。
−第1実施形態−
[全体構成]
図1に、本発明の第1実施形態によるトルクコンバータを示す。図1の左側にはエンジンが配置され、図1の右側にはトランスミッションが配置されている。図1に示すO−O線はトルクコンバータの回転軸線である。なお、トルクコンバータの本体部分については、一部を省略して示している。
トルクコンバータ1は、エンジンのクランクシャフトからトランスミッションの入力シャフトに動力を伝達するための装置であり、主に、動力が入力されるフロントカバー2と、インペラ3と、タービン4と、ステータ5と、ロックアップ装置6と、を備えている。
フロントカバー2とインペラ3とは互いの外周部が溶接されており、フロントカバー2とインペラ3とにより流体室が形成されている。タービン4は流体室内でインペラ3に対向するように配置されている。タービン4は、タービンシェル8と、タービンシェル8の内部に固定された複数のタービンブレード9と、タービンシェル8の内周部に固定されたタービンハブ10と、を有している。タービンハブ10は、軸方向に延びる筒状部10aと、筒状部10aから径方向外方に延びる円板状のフランジ10bと、を有している。そして、フランジ10bの外周部に、タービンシェル8の内周部がリベット11により固定されている。なお、タービンハブ10の内周部にはスプライン孔10cが形成されている。そして、スプライン孔10cに、図示しないトランスミッションの入力シャフトが連結されている。また、ステータ5は、タービン4からインペラ3への作動油の流れを調節するための機構であり、インペラ3の内周部とタービン4の内周部との間に配置されている。
[ロックアップ装置6]
図2にロックアップ装置6の一部を拡大して示している。ロックアップ装置6は、エンジン回転数が所定の回転数(ロックアップ回転数)に到達したときに、フロントカバー2とタービン4とを機械的に連結するための装置であり、図1に示すようにフロントカバー2とタービン4との間に配置されている。このロックアップ装置6は、図1及び図2に示すように、ピストン15と、ダイナミックダンパ装置16と、複数の第1トーションスプリング17と、を有している。
<ピストン15>
ピストン15は、内周部にトランスミッション側に折り曲げられて形成された筒状部15aを有している。そして、この筒状部15aが、タービンハブ10の筒状部10aの外周面に、軸方向及び回転方向に摺動自在に支持されている。また、ピストン15の外周部15bには、フロントカバー2の側面に押し付けられる環状の摩擦部材18が固定されている。
<ダイナミックダンパ装置16>
図3にダイナミックダンパ装置16を抽出して示している。図1〜図3に示すように、ダイナミックダンパ装置16は、第1プレート21及び第2プレート22と、ハブフランジ23と、イナーシャリング24と、複数の第2トーションスプリング25と、ヒステリシストルク発生機構26と、を有している。
−第1及び第2プレート21,22(回転部材)−
図3に示すように、第1プレート21は、環状に形成された円板状の部材であって、内周側から順に、固定部21aと、支持部21bと、円板部21cと、複数の係合突起21dと、を有している。
固定部21aはリベット11によってタービンシェル8とともにタービンハブ10のフランジ10bに固定されている。支持部21bは、軸方向に延びる円筒状に形成され、ハブフランジ23の内周端を支持している。円板部21cはハブフランジ23を挟んで第2プレート22と対向する部分である。円板部21cの外周部には、複数のストップピン用孔21eが形成され、さらにその内周側には第2トーションスプリング25を収納するための複数の収納部21fが形成されている。複数の係合突起21dは第1プレート21の外周部をエンジン側に折り曲げられて形成されており、これらの係合突起21dの間に複数の第1トーションスプリング17が配置されている。すなわち、複数の係合突起21dの周方向端面は第1トーションスプリング17の周方向の端部に係合することが可能である。
第2プレート22は、環状に形成された円板状の部材であって、前述のように、ハブフランジ23を挟んで第1プレート21と対向して配置されている。第2プレート22の内周端は第1プレート21の支持部21bに支持されている。第2プレート22の外周部には、複数のストップピン用孔22eが形成され、さらにその内周側には第2トーションスプリング25を収納するための複数の収納部22fが形成されている。
第1プレート21及び第2プレート22は互いのストップピン用孔21e,22eを貫通して設けられた複数のリベット28によって相対回転不能に、かつ軸方向移動不能に固定されている。また、両プレート21,22の収納部21f,22f内に、第2トーションスプリング25が収納されている。
−ハブフランジ23及びイナーシャリング24(イナーシャ部材)−
ハブフランジ23は、図3及び図4に示すように、中心部の孔23aを有する円板状の部材である。なお、図4は、第2プレート22を取り外してタービン側から視た図である。図4において、上方に描かれた部分はエンジン回転数が低い低回転数域の場合を示し、左下に描かれた部分はエンジン回転数が低回転数域より高い中回転数域の場合を示している。
ハブフランジ23の外周部は、軸方向においてタービン側にオフセットされており、この外周部の端部に環状のイナーシャリング24が複数のリベット30により固定されている。また、ハブフランジ23において、径方向の中間部には、3つの開口32が円周方向に等角度間隔で形成されている。各開口32は円弧状に形成され、各開口32の円周方向の両端面は、回転中心と開口32の円周方向の中心とを結んだ直線と平行に形成されている。また、各開口32の外周縁において、円周方向の中心部には、所定の角度範囲にわたって外方に凹むスプリング収納部32aが形成されている。
−ヒステリシストルク発生機構26−
ヒステリシストルク発生機構26は、図3及び図4に示すように、ハブフランジ23の開口32に収容されている。このヒステリシストルク発生機構26は、第1及び第2プレート21,22とハブフランジ23及びイナーシャリング24との間で可変のヒステリシストルクを発生するものである。ヒステリシストルク発生機構26は、当接部材としてのストップピン28(正確にはストップピン28の胴部であるが、以下、単に「ストップピン」と記す)と、スライダ34と、スプリング35と、を有している。
スライダ34はハブフランジ23の開口32に径方向に摺動自在に配置されている。図4及び図4の一部を拡大して示す図5に示すように、スライダ34は、円弧状の部材であって、径方向の中間部に、円周方向に所定の長さを有する溝34aを有している。そして、この溝34aをストップピン28が貫通している。溝34aの内周縁34bは、円周方向の中央部が最も内側に凹むように湾曲している。そして、内周縁34bの円周方向中央部には、ストップピン28の一部が嵌り込むロック部34cが形成されている。なお、スライダ34の外周面の円周方向中央部には、スプリング35の一部が嵌合するスプリング用凹部34d(図5参照)が形成されている。
スライダ34は、ハブフランジ23の開口32を形成するために切り抜かれた部材によって形成されている。このため、材料の歩留まりを向上させることができる。
スプリング35は、スライダ34と溝32のスプリング収納部32aの壁との間に配置され、スライダ34を内周側に付勢している。そして、スライダ34が遠心力によって外周側に移動した際には、スプリング35はスプリング収納部32a内に収容される。
なお、前述のように、ハブフランジ23の内周端は、第1プレート21の支持部21bの外周面に支持されており、これによりダイナミックダンパ装置16の径方向の位置決めがなされている。
<第1トーションスプリング17>
複数の第1トーションスプリング17は、図1及び図2に示すように、ピストン15に固定されたドライブプレート40と、第1プレート21と、を回転方向に弾性的に連結するための部材である。なお、複数の第1トーションスプリング17の外周部及びエンジン側の側部を覆うように、中間部材42が設けられている。複数の第1トーションスプリング17は、ピストン15及び中間部材42によって軸方向及び径方向の移動が規制されている。
また、中間部材42はドライブプレート40及び第1プレート21に対して相対回転自在である。この中間部材42は、複数の第1トーションスプリング17のうちの1組2つのトーションスプリングを直列的に作用させるための部材である。
[動作]
まず、トルクコンバータ本体の動作について簡単に説明する。フロントカバー2及びインペラ3が回転している状態では、インペラ3からタービン4へ作動油が流れ、作動油を介してインペラ3からタービン4へ動力が伝達される。タービン4に伝達された動力はタービンハブ10を介してトランスミッションの入力シャフト(図示せず)に伝達される。
入力シャフトの回転数がある一定の回転数になると、ロックアップ装置6がオンとなり、フロントカバー2からロックアップ装置6を介して機械的にタービンハブ10に動力が伝達される。具体的には、油圧の変化によりピストン15がエンジン側へ移動し、ピストン15の摩擦材18がフロントカバー2に押し付けられる。この結果、ピストン15がフロントカバー2と一体回転し、フロントカバー2からピストン15、第1トーションスプリング17、ダイナミックダンパ装置16を介してタービンハブ10に動力が伝達される。
[ダイナミックダンパ装置の動作]
ダイナミックダンパ装置16では、第1及び第2プレート21,22に入力された動力はタービンハブ10に伝達される。このとき、第1及び第2プレート21,22には第2トーションスプリング25を介してハブフランジ23及びイナーシャリング24が設けられているので、エンジンの回転変動を効果的に抑制することができる。以下。この点について詳細に説明する。
図6に示すように、一般に、エンジンの回転数が低くなると、燃焼変動により発生するエンジンの回転変動は増加する(特性E1)。このとき、イナーシャリング24がない場合、すなわちダイナミックダンパ装置16がない場合は、エンジン回転数が低くなると、トルクコンバータから出力される回転速度変動が徐々に大きくなる。一方、本実施形態のようにダイナミックダンパ装置16が設けられている場合は、特定のエンジン回転数付近(図6の例では1200rpm付近)において、出力側であるタービンの回転速度変動を低減することができる(特性E2,E3)。
ここで、低回転数域における特性E2,E3の相違は、ヒステリシストルク発生機構26におけるヒステリシストルクの大小に起因するものである。すなわち、特性E2はヒステリシストルクが比較的大きい場合であり、特性E3はヒステリシストルクが比較的小さい場合である。特性E2においては、タービンの回転速度変動は、エンジン回転数が1200rpmより低い回転数付近で小さくなり、1500rpm付近で最大になってそれより高い回転数域では徐々に小さくなる。一方で、特性E3では、タービンの回転速度変動は、エンジン回転数が1200rpmを越えたあたりで特性E2より小さい最小値を示し、1600rpm付近で特性E2を越えて最大となる。
これらの特性から明らかなように、タービンの回転速度変動は、エンジン回転数が低い回転数域ではヒステリシストルクが小さい方が小さく、中間の回転数域ではヒステリシストルクが大きい方が小さい。また、高回転数域では、ヒステリシストルクの大小によるタービン回転速度変動への影響は少ない。
そこでこの実施形態によるヒステリシストルク発生機構26は、回転数域によってヒステリシストルクが変化するように構成されている。具体的には、ヒステリシストルク発生機構26によって発生されるヒステリシストルクは、エンジン回転数が低い領域では小さく、中間及び高い回転数域では徐々に大きくなる。
[ヒステリシストルク発生機構の動作]
図7を用いて、回転数域によってヒステリシストルクが変化する動作について説明する。図7において、一点鎖線で示すRはストップピン28の移動軌跡を示している。
まず、低回転数域では、スライダ34に作用する遠心力が比較的小さい。このため、図7(a)に示すように、スライダ34はスプリング35の付勢力によって内周側に付勢されている。このような状態において、ダイナミックダンパ装置16が作動し、第1及び第2プレート21,22とハブフランジ23とが相対回転すると、第1及び第2プレート21,22に固定されたストップピン28は、軌跡Rに沿って溝34a内を相対的に移動する。
このとき、ストップピン28の相対回転の角度範囲(捩じり角)は、ストップピン28がスライダ34の溝34aの内周縁34bに当接することによって規制される。そして、図7(a)に示す低回転数域では、ストップピン28は溝34aの内周縁34bから最も離れた位置に在るので、捩じり角は最大のθ1となる。また、この捩じり角±θ1の範囲では、ストップピン28はスムーズに溝34a内を移動するので、この場合のヒステリシストルクは小さい。
回転数が高くなると、スライダ34に作用する遠心力が大きくなる。スライダ34に大きい遠心力が作用すると、図7(b)に示すように、スライダ34はスプリング35の付勢力に抗して外周側に移動する。このような状態では、ストップピン28とスライダ34の溝34aの内周縁34bとがより近づくので、ストップピン28がスムーズに移動できる範囲(捩じり角)は、図7(a)の低回転数域に比較して狭いθ2となる。そして、捩じり角θ2以上の領域では、ストップピン28が溝34aの内周縁34bに強く当接するので、低回転数域でのヒステリシストルクよりも大きいヒステリシストルクが発生する。
そしてさらに回転数が高くなると、スライダ34は、スプリング35の付勢力に抗して溝34の外周縁まで移動し、図7(c)に示すような状態になる。この状態では、ストップピン28はスライダ34の溝34aのロック部34cに嵌り込む。すなわち、ストップピン28(すなわちハブフランジ23)と第1及び第2プレート21,22との相対回転は禁止されて、ロックされた状態になる。このため、図7(c)に示す状態では、ダイナミックダンパ装置16におけるヒステリシストルクは無限大となる。
以上のような構成では、タービン回転速度変動の特性は、図6に示すように、低回転数域では特性E3となり、中回転数域〜高回転数域では特性E2となる。このため、全エンジン回転数域において、タービン回転速度変動を小さく抑えることができる。
[特徴]
(1)低回転数域では小さいヒステリシストルクを発生し、中回転数域から高回転数域ではより大きなヒステリシストルクを発生するので、広い回転数域でタービンの回転速度変動を抑えることができる。
(2)ヒステリシストルク発生機構26がハブフランジ23の内部に配置されているので、装置の軸方向寸法をコンパクトにすることができる。
(3)スライダ34に作用する遠心力を利用して、ヒステリシストルクを変化させているので、簡単な構成で回転数域によって異なるヒステリシストルクを発生することができる。
(4)回転数の増加に伴ってスライダ34とストップピン28との間の摩擦、すなわちヒステリシストルクが徐々に増大し、これにより両者の相対捩じり角度が徐々に減少する。したがって、両者の間の摩擦が急激に変化してショックが発生したり、異音が発生したりするのを抑えることができる。
(5)スライダ34をハブフランジ23の開口を形成した際に得られた抜き部材によって形成することができる。このため、材料の歩留まりを向上することができる。
(6)ハブフランジ23を第1及び第2プレート21,22により挟持することによってダイナミックダンパ装置16の軸方向の移動を規制している。また、ハブフランジ23の内周端を第1プレート21の支持部21bに当接させて径方向の位置決めを行なっている。したがって、少ない部品点数でダイナミックダンパ装置16の軸方向及び径方向の位置決めを行うことができる。
(7)スライダ34の溝34aに形成されたロック部34cにストップピン28を嵌まり込ませることによって、ダイナミックダンパ装置16のヒステリシストルクを無限大にしている。このため、簡単な機構で大きなヒステリシストルクを発生することができる。
−第2実施形態−
[全体構成]
本発明の第2実施形態を図8に示す。第1実施形態と同様に、図8の左側にはエンジンが配置され、図の右側にトランスミッションが配置されている。また、図8に示すO−O線がトルクコンバータの回転軸線である。
トルクコンバータ101の基本的な構成は第1実施形態と同様である。すなわち、トルクコンバータ101は、フロントカバー102と、インペラ103と、タービン104と、ステータ105と、ロックアップ装置106と、ダイナミックダンパ装置107と、を備えている。ロックアップ装置106及びダイナミックダンパ装置107を除いた構成は、第1実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
[ロックアップ装置106]
ロックアップ装置106はフロントカバー102とタービン104との間に配置されている。ロックアップ装置106は、ピストン110と、ダンパ機構111と、を有している。
<ピストン110>
ピストン110は、環状の円板部材であり、円板部110aと、内周筒状部110bと、外周筒状部110cと、を有している。円板部110aは、フロントカバー102に対向して配置されており、外周部にフロントカバー102と摩擦接触する摩擦部材112が設けられている。内周筒状部110bは、円板部110aの内周端にトランスミッション側に突出して設けられており、タービンハブ104の外周面に、軸方向に移動自在に、かつ相対回転自在に支持されている。外周筒状部110cは、円板部110aの外周端にトランスミッション側に突出して設けられており、軸方向に所定の長さを有する複数の溝110dが形成されている。
<ダンパ機構111>
図9にダンパ機構111を抽出して示している。ダンパ機構111は、1対のリティニングプレート115,116と、出力フランジ117と、それぞれ複数の外周側及び内周側のトーションスプリング118,119と、を有している。
1対のリティニングプレート115,116は、環状に形成された円板部材であり、軸方向に間隔をあけて対向して配置されている。両リティニングプレート115,116は、同様の形状であり、外周部及び内周部に、それぞれ複数のスプリング収納部115a,116a,115b,116bを有している。また、両プレート115,116の外周部はリベット120によって固定されている。さらに、両プレート115,116の外周端には、複数の歯115c,116cが形成されており、この歯115c,116cがピストン110の溝110dに係合している。これにより、ダンパ機構111は、ピストン110に対して相対回転不能で、かつ軸方向に移動自在となっている。
出力フランジ117は、1対のリティニングプレート115,116に挟まれるように配置されている。出力フランジ117の外周部及び内周部には、スプリング収納用の開口117a,117bが形成されている。出力フランジ117の内周端部117cはリベット121によってタービンハブ104aに固定されている。
外周側トーションスプリング118は、出力フランジ117の外周側の開口117aに配置され、1対のリティニングプレート115,116の外周側スプリング収納部115a,116aによって支持されている。また、内周側トーションスプリング119は、出力フランジ117の内周側の開口117bに配置され、1対のリティニングプレート115,116の内周側スプリング収納部115b,116bによって支持されている。
[ダイナミックダンパ装置107]
ダイナミックダンパ装置107は、図8及び図10に示すように、ダンパプレート125(回転部材)と、イナーシャリング126と、複数のトーションスプリング127と、複数のスライダ128と、サイドプレート129と、スプリング132と、を有している。なお、図10はダイナミックダンパ装置107の正面図である。そして、詳細は後述するが、ダンパプレート125の一部と、複数のスライダ128と、スプリング132と、によってヒステリシストルク発生機構133が構成されている。
図11にダンパプレート125の正面部分図を示し、図12(a)〜(c)に図11のO−A線、O−B線、O−C線の各断面を示している。ダンパプレート125は、環状に形成された円板部材であり、図8に示すように、内周端部がタービン104に溶接されている。また、径方向中間部には複数のリベット用孔125aが形成され、外周端にはそれぞれ複数の爪125b(当接部材)と係合部125cとが形成されている。爪125bは、図12(c)に示すように、外周端をトランスミッション側に折り曲げて形成されている。係合部125cは、図12(a)に示すように、軸方向において他の部分よりトランスミッション側に偏倚して形成されている。爪125b及び係合部125cは円周方向に交互に配置されている。
図13にイナーシャリング126の正面部分図を示し、図14(a)〜(c)に図13のO−A線、O−B線、O−C線の各断面を示している。イナーシャリング126はダンパプレート125に対して相対回転自在に配置されている。 イナーシャリング126は、環状の部材であり、円周方向に所定の間隔で、それぞれ複数のスプリング収納部126a及びスライダ収納部126bを有している。各収納部126a,126bは、軸方向エンジン側に開きトランスミッション側に凹むように形成された凹部である。複数のスライダ収納部126bのそれぞれは、円周方向において2つのスプリング収納部126aに挟まれるようにして配置されている。
また、イナーシャリング126の外周端部には、1つのスライダ収納部126bと隣接する2つのスプリング収納部126aの一部との間にわたって連続する複数の突出部126cが形成されている。突出部126cは軸方向においてエンジン側に突出している。さらに、イナーシャリング126の内周端部には、図14に示すように、規制部126dが内周側に突出して形成されている。規制部126dには、サイドプレート130がトランスミッション側から当接し、これによりイナーシャリング126の軸方向の移動が規制されている。なお、サイドプレート130は、図8に示すように、リベット135によって内周部がダンパプレート125に固定されている。
複数のトーションスプリング127は、図10に示すように、イナーシャリング126のスプリング収納部126aに収納されている。そして、ダンパプレート125の1つの係合部125cの両端に、トーションスプリング127の一端が係合している。これにより、ダンパプレート125とイナーシャリング126とはトーションスプリング127によって回転方向に弾性的に連結されていることになる。
スライダ128は、図10に示すように、円周方向に長く延びる部材であり、イナーシャリング126のスライダ収納部126bに径方向に移動自在に収納されている。図15に、イナーシャリング126のスライダ収納部126bとスライダ128とを抽出して示している。
スライダ収納部126bは、円周方向の両端部にスプリング受け部126eを有している。また、スライダ収納部126bの円周方向の両端の壁は、ガイド部126fとして機能している。
一方、スライダ128は、円周方向の両端部に、径方向内方に向かって形成されたスプリング収容部128aを有している。そして、各スプリング収容部128aには、スライダ128を内周側に向かって付勢するスプリング132が収容されている。スライダ128の長手方向の両端は、スライダ収納部126bのガイド部126fにスライド自在に当接している。また、スライダ128の外周面128bは、内方に向かって凹むように湾曲している。そして、この外周面128bの円周方向における中央部には、ダンパプレート125の爪125bが嵌り込むロック部128cが形成されている。
以上のような構成により、ダンパプレート125の爪125bと、スライダ128と、スプリング132と、によって、ダンパプレート125とイナーシャリング126との間で可変のヒステリシストルクを発生するヒステリシストルク発生機構133が構成されている。なお、このヒステリシストルク発生機構133では、イナーシャリング126、トーションスプリング127、スライダ128、及びスプリング132がイナーシャ部材として機能する。
[動作]
トルクコンバータ本体の動作については第1実施形態とまったく同様である。また、ロックアップクラッチ装置106においては、油圧の変化によりピストン110がエンジン側へ移動し、ピストン110の摩擦材112がフロントカバー102に押し付けられると、ピストン110がフロントカバー102と一体回転する。ピストン110には1対のリティニングプレート115,116が係合しているので、ピストン110に伝達された動力は、1対のリティニングプレート115,116、外周側及び内周側のトーションスプリング118,119を介してハブフランジ117に伝達され、さらにタービンハブ104aに伝達される。
ダイナミックダンパ装置107の動作については、第1実施形態と基本的に同様である。すなわち、タービンハブ104aに回転が伝達されたとき、この回転はダンパプレート125及びトーションスプリング127介してイナーシャリング126に伝達される。この場合のトーションスプリング127及びイナーシャリング126によるエンジンの振動の抑制については、第1実施形態と同様である。
[ヒステリシストルク発生機構の動作]
図16を用いて、回転数域によってヒステリシストルクが変化する動作について説明する。
まず、低回転数域では、スライダ128に作用する遠心力が比較的小さい。このため、図16(a)の<通常時>に示すように、スライダ128はスプリング132の付勢力によって内周側に付勢されている。このような状態において、ダイナミックダンパ装置107が作動し、ダンパプレート125とイナーシャリング126とが相対回転すると、ダンパプレート125の爪125bは、スライダ128の外周面128bの外周側を相対的に移動する。
このとき、ダンパプレート125の相対回転の角度範囲(捩じり角)は、爪125bがスライダ128の外周面128bに当接することによって規制される。そして、図16(a)に示す低回転数域では、捩じり角は最大のθ1となる。また、この捩じり角±θ1の範囲では、爪125bはスムーズにスライダ128の外方を移動するので、この場合のヒステリシストルクは小さい。
回転数が高くなると、スライダ128に作用する遠心力が大きくなる。スライダ128に大きい遠心力が作用すると、図16(b)の<減衰時>に示すように、スライダ128はスプリング132の付勢力に抗して外周側に移動する。このような状態では、爪125bとスライダ128の外周面128bとがより近づくので、爪125bがスムーズに移動できる範囲(捩じり角)は、図16(a)の低回転数域に比較して狭いθ2となる。そして、捩じり角θ2以上の領域では、爪125bがスライダ128の外周面128bに強く当接するので、低回転数域でのヒステリシストルクよりも大きいヒステリシストルクが発生する。
そしてさらに回転数が高くなると、スライダ128は、スプリング132の付勢力に抗してさらに外周側に移動し、図16(c)の<ロック時>に示すような状態になる。この状態では、爪125bはスライダ128の外周面128bのロック部128cに嵌り込む。すなわち、爪125b(すなわちダンパプレート125)とイナーシャリング126との相対回転は禁止されて、ロックされた状態になる。このため、図16(c)に示す状態では、ダイナミックダンパ装置107におけるヒステリシストルクは無限大となる。
以上のような構成では、タービン回転速度変動の特性は、図6に示すように、低回転数域では特性E3となり、中回転数域〜高回転数域では特性E2となる。このため、全エンジン回転数域において、タービン回転速度変動を小さく抑えることができる。
[特徴]
この第2実施形態では、第1実施形態と同様の作用効果に加えて、イナーシャリング126の内部に、可変のヒステリシストルクを発生するための機構を構成するトーションスプリング127、スライダ128、スプリング132を収容しているので、コンパクト化を実現することができる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
例えば、第1実施形態では、溝34aの内周縁34bを内側に凹むような湾曲面とし、第2実施形態では、スライダの外周面を径方向内方に湾曲する面としたが、これらはそれぞれ湾曲していない平坦な面にしてもよい。
10,104a タービンハブ
16,107 ダイナミックダンパ装置
21,22 第1,第2プレート
23 ハブフランジ
24,126 イナーシャリング
25,127 トーションスプリング
26,133 ヒステリシストルク発生機構
28 ストップピン
32 開口
34、128 スライダ
34c,128c ロック部

Claims (6)

  1. トルクコンバータの出力側部材に設けられたダイナミックダンパ装置であって、
    前記出力側部材に固定されて回転する回転部材と、
    前記回転部材と相対回転自在に配置されたイナーシャ部材と、
    前記回転部材と前記イナーシャ部材とを回転方向に弾性的に連結するための複数の弾性部材と、
    前記回転部材と前記イナーシャ部材との間で可変のヒステリシストルクを発生するとともに、回転数の増加に伴って前記回転部材と前記イナーシャ部材との間の摩擦を増大させることによって両者の相対捩じり角度を徐々に減少させるヒステリシストルク発生機構と、
    を備えたダイナミックダンパ装置。
  2. 前記イナーシャ部材は、
    前記回転部材に対して相対回転可能に配置された環状のハブフランジと、
    前記ハブフランジとともに回転し、前記ハブフランジに対して径方向に移動自在であり、回転方向に延びる摺動面を有するスライダと、
    を有し、
    前記回転部材は、前記スライダに当接する当接部材を有し、
    前記ヒステリシストルク発生機構は、前記スライダと、前記当接部材と、を有し、
    前記当接部材は、低回転数域では前記スライダの摺動面に当接することによって前記イナーシャ部材との相対捩じり角度範囲第1角度範囲に規制、前記低回転数域より回転数が高い中回転数域では前記スライダの摺動面に当接することによって前記イナーシャ部材との相対捩じり角度範囲前記第1の角度範囲より狭い第2角度範囲に規制、前記中回転数域より回転数が高い高回転数域では前記スライダの摺動面に当接することによって前記イナーシャ部材との相対捩じり禁止する
    請求項1に記載のダイナミックダンパ装置。
  3. 前記スライダの摺動面の回転方向の中央部には、前記当接部材が嵌り込むロック部が形成されている、請求項2に記載のダイナミックダンパ装置。
  4. 前記回転部材は、トルクが入力されるとともに前記トルクコンバータのタービンに少なくとも一方が連結可能な環状の1対のプレートを有し、前記1対のプレートは前記ハブフランジの両側に配置されており、
    前記イナーシャ部材は、前記ハブフランジの外周部に固定されたイナーシャリングをさらに有し、
    前記ハブフランジは複数の開口を有し、
    前記ヒステリシストルク発生機構は前記ハブフランジの開口に収容されている、
    請求項2又は3に記載のダイナミックダンパ装置。
  5. 前記イナーシャ部材は、軸方向の一方側に開く複数の収容凹部を有する環状のイナーシャリングを有しており、
    前記複数の弾性部材及び前記ヒステリシストルク発生機構は前記複数の収容凹部に配置されている、
    請求項1に記載のダイナミックダンパ装置。
  6. 前記回転部材は内周部が前記トルクコンバータのタービンに固定されており、
    前記回転部材の径方向中間部に固定され、前記イナーシャ部材を回転自在に支持するサイドプレートをさらに備えた、
    請求項5に記載のダイナミックダンパ装置。
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