JP6009392B2 - 複層ガラス用コーナーブロック、複層ガラス及び複合ガラス障子 - Google Patents

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Description

本発明は、中空層を少なくとも2層以上有する複層ガラスに使用するコーナーブロック、当該コーナーブロックを使用した複層ガラス及び複層ガラス障子に関する。
2枚のガラス板を、スペーサーを介して隔置し、密閉空間(中空層)が形成されてなる複層ガラスは、断熱性及び防音性にも優れており、住宅用、その他各種建造物の窓用として広く普及している。
かかる複層ガラスの断熱性及び防音性を更に高めた3枚のガラス板を隔置してなる2層の中空層を有するタイプの複層ガラスとして、図19に示されるように、3枚のガラス板60、60、60の間に中空層61、61が形成されるように、ガラス板60、60、60の周縁部にスペーサー63、63を配するとともに、ガラス板60、60、60と、スペーサー63、63との間にブチルゴム系の接着剤64を塗工し、更にガラス板60、60、60と、スペーサー63、63との間の外側の溝部65にポリサルファイド、シリコーン等の封止剤を充填したタイプの複層ガラスも公知であり(特許文献1参照)、又、広く普及している。
又、複層ガラスの中空層へ、そのコーナーブロックに設けられたガス注入口を利用して封入ガスを充填することは、特開平5−113079号公報(特許文献2)に記載されている。
上記した3層タイプの複層ガラスにおいて、中空層61、61には、乾燥空気や、アルゴン等の断熱性の不活性ガスが充填されるが、その充填作業は、従来、中空層61、61を構成する4辺のスペーサー63、63のコーナー部のジョイント部分に配されるコーナーブロックにガス供給口を設けて、このガス供給口を利用してそれぞれの中空層61、61へ充填する方法により行なわれており、ガス充填作業に手間取り、3層タイプの複層ガラスの製造工程の簡略化、コスト低減を図ることができないという難点があった。
特開2010−6684号公報 特開平5−113079号公報
本発明は、上記難点を解決し、2層以上の中空層を有する複層ガラスにおいて、中空層が2層であっても、3層であっても、あるいはそれ以上であっても、中空層への封入ガスの供給口の設置の簡略化ができ、かつ封入ガスの充填作業の簡略化が図れる、一つにピース化された部材からなる複層ガラスのスペーサーのコーナーブロック、並びに当該コーナーブロックを用いた複層ガラス及び複層ガラス障子を提供することを目的とする。
本発明者は、前記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、本発明に至ったものであり、下記の複層ガラスのスペーサーのコーナーブロック、並びに当該コーナーブロックを用いた複層ガラス及び複層ガラス障子を提供するものである。
(1)第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲においてスペーサー部を介して隔置してなる中空層を有し、かつ当該中空層内に少なくとも1枚以上の中間板を前記第1及び第2のガラス板と隔置して配し、少なくとも2層以上の中空層が形成される複層ガラスのスペーサー部同士が突き合わされるコーナー部に配置される複層ガラス用コーナーブロックであって、前記コーナーブロックには前記スペーサー部の端部のそれぞれに連結する連結部と、前記した少なくとも2層以上の中空層へ封入ガスを注入するためのガス注入口が、少なくとも2層以上の中空層のそれぞれに対応して各中空層と連通するように複数設けられており、かつ当該ガス注入口へ封入ガスを導入するガス供給口が設けられていることを特徴とする複層ガラス用コーナーブロック。
(2)前記した複数のガス注入口のそれぞれに連通してガス導入管部及びガス供給口が設けられており、ガス供給口から供給される封入ガスがガス導入管部及びガス注入口を経て、各中空層内に充填されるようになされていることを特徴とする上記(1)に記載の複層ガラス用コーナーブロック。
(3)前記した複数のガス注入口のそれぞれに連通してガス導入管部が設けられており、当該ガス導入管のそれぞれの途中に分岐ガス路を設けるとともに、当該分岐ガス路に連通して一本化されたガス導入管および当該ガス導入管に連通してガス供給口が設けられており、ガス供給口から供給される封入ガスがガス供給口側のガス導入管部、分岐ガス路、ガス注入口側のガス導入管及びガス注入口を経て、各中空層内に充填されるようになされていることを特徴とする上記(1)に記載の複層ガラス用コーナーブロック。
(4)前記コーナーブロックは、その側面において前記複層ガラスの第1及び第2のガラス板と面し、前記スペーサー部同士が突き合わされるコーナー部のジョイント部分の先端方向まで伸びる側面部をそれぞれ有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の複層ガラス用コーナーブロック。
(5)前記コーナーブロックは、合成樹脂により一体成型されていることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の複層ガラス用コーナーブロック。
(6)第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲においてスペーサー部を介して隔置してなる中空層を有し、かつ当該中空層内に少なくとも1枚以上の中間板を前記第1及び第2のガラス板と隔置して配し、少なくとも2層以上の中空層が形成される複層ガラスのスペーサー部同士が突き合わされるコーナー部に配置される複層ガラス用コーナーブロックであって、当該複層ガラス用コーナーブロックは、前記中間板のコーナー部が位置する部分に前記した中空層のそれぞれと連通する空隙部が形成されており、前記コーナーブロックには、前記スペーサー部の端部のそれぞれに連結する連結部と、前記した少なくとも2層以上の中空層へ封入ガスを注入するためのガス注入口と、当該ガス注入口へ封入ガスを導入するガス供給口とが設けられており、前記ガス注入口及び前記空隙部を経て、少なくとも2層以上の中空層のそれぞれに封入ガスが充填されるようにされていることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の複層ガラス用コーナーブロック。
(7)第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲においてスペーサー部を介して隔置してなる中空層を有し、かつ当該中空層内に少なくとも1枚以上の中間板を前記第1及び第2のガラス板と隔置して配し、少なくとも2層以上の中空層が形成される複層ガラスであって、前記スペーサー部同士が突き合わされるコーナー部のジョイント部分の少なくとも一箇所において、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の複層ガラス用コーナーブロックを用いてスペーサー部のジョイント部分を連結してなることを特徴とする複層ガラス。
(8)前記した第1及び第2のガラス板並びに中間板が矩形状であり、第1及び第2のガラス板並びに中間板がその周縁の4辺においてスペーサー部により隔置され、かつ4辺スペーサー部が突き合わされる少なくとも1つのコーナー部において上記した(1)〜(6)のいずれかに記載の複層ガラス用コーナーブロックを配してなる上記(7)に記載の複層ガラス。
(9)前記複層ガラス用コーナーブロックの両側の側面部と、第1及び第2のガラス板のそれぞれと面する部分とが、接着材により接着されていることを特徴とする上記(7)又は(8)に記載の複層ガラス。
(10)第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲において枠体により隔置して中空層を形成し、かつ中空層内に少なくとも1枚以上の中間板を前記第1及び第2のガラス板と隔置して配されてなる複層ガラス障子であって、
前記枠体は、
前記第1及び第2のガラス板の間隔を保持する内面部及び外面側部と、当該内面部及び外面側部に連設されガラス板の内側に面する側辺部と、これら内面部、外面側部及び側辺部に囲まれた乾燥剤を収納する空間部とを有するスペーサー部と、
前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部を有する框部と、を備え、
前記スペーサー部の内面部の中間部には、溝部が設けられており、当該溝部に前記中間板の端部を挿入することにより前記中間板が前記第1及び第2のガラス板と隔置して配されてなる複層ガラス障子であって、
前記スペーサー部同士が突き合わされるコーナー部のジョイント部分の少なくとも一箇所において、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の複層ガラス用コーナーブロックを用いてスペーサー部のジョイント部分を連結してなる複層ガラス障子。
(11)前記框部は、第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部と、当該縦框部に連設され前記ガラス板の端面部に面する屈曲框部とを有することを特徴とする上記(10)に記載の複層ガラス障子。
本発明の複層ガラス用コーナーブロックによれば、第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲においてスペーサーを介して隔置してなる中空層を有し、かつ当該中空層内に少なくとも1枚以上の中間板を前記第1及び第2のガラス板と隔置して配し、少なくとも2層以上の中空層が形成された複層ガラスにおいて、中空層が2層であっても、3層であっても、あるいはそれ以上であっても、中空層への封入ガスの供給口の設置が、一つにピース化された部材からなるコーナーブロックにより簡略化することができ、かつ2層以上の中空層への封入ガスの注入作業を同時に行なうことができ、ガス入り複層ガラスの製造工程を簡略化することができる。
又、複層ガラスを用いた複層ガラス障子構造として、表裏の2枚のガラス板を、該ガラス板間の周縁部内側に凹陥部が形成されるようにガラス板の周縁部の内側にスペーサー部を介して、該2枚のガラス板間に中空層が形成されるようにして複層ガラスを構成し、この複層ガラスの周縁部の前記凹陥部に框を内装するようになした複層ガラス障子においては、本発明の複層ガラス用コーナーブロックを用いることにより、コーナー部において突き合わされる框同士を連結し、一体化した框組み立て体を得ることができ、部品点数および組み付け工数を削減することができ、複層ガラス障子の組み立てを簡略化することができ、コスト低減化を図ることができる。
又、複層ガラス用コーナーブロックとして、前記中間板のコーナー部が位置する部分に前記した中空層のそれぞれと連通する空隙部が形成されたものを用い、前記ガス注入口及び前記空隙部を経て、少なくとも2層以上の中空層のそれぞれに封入ガスが充填されるようにすれば、中空層へ充填された各中空層の封入ガスの圧力を等圧化することができ、気圧変動に伴う複層ガラスのガラス板の変形を防止することができ、複層ガラスの耐久性を向上させることができる。
本発明の一実施形態の複層ガラスの概略正面図。 本発明の複層ガラス用コーナーブロックが適用される2層タイプの一例の複層ガラス1の一部断面概略斜視図。 本発明の複層ガラス用コーナーブロックが適用される3層タイプの他の例の複層ガラス1の一部断面概略斜視図。 図2の円Aの部分をより詳細に説明するための概略縦断面図。 本発明の複層ガラス障子を本発明の複層ガラス用コーナーブロックを用いて組立てる状態を説明するための説明図。 本発明の1例に係る複層ガラス用コーナーブロックの正面図。 本発明の複層ガラス用コーナーブロックを用いて隣り合う枠体を組立てた状態のコーナー部の要部の一部を説明する概略斜視図。 本発明の1例に係る複層ガラス用コーナーブロックを右方向から見た斜視図。 本発明の1例に係る複層ガラス用コーナーブロックを左方向の下方から見た斜視図。 本発明の1例に係る複層ガラス用コーナーブロックを右方向の上方から見た斜視図。 本発明の1例に係る複層ガラス用コーナーブロックを上方から見た斜視図。 本発明の複層ガラス用コーナーブロックにおける封入ガスの前記ガス供給口からガス注入口への流れ経路の三つの例を示す概略説明図。 本発明の一態様の複層ガラス用コーナーブロックが複層ガラスのコーナー部に適用された状態において中間板の表面から見た概略断面図。 本発明の一態様の複層ガラス用コーナーブロックの連結部の根元の凹状部にパッキング材を嵌め込まれる状態を示す一部省略説明図。 本発明の他の例に係る複層ガラス用コーナーブロックを右方向から見た斜視図。 図15に示した複層ガラス用コーナーブロックを用いて組立てた複層ガラス障子のコーナー部分の概略を示す斜視図。 本発明の他の例に係る複層ガラス用コーナーブロックを用いて組立てた複層ガラス障子のコーナー部分を示す斜視図。 図17に示した複層ガラス障子のコーナー部分に用いられたコーナーブロックの斜視図。 従来例の三層タイプの複層ガラスの一部切欠き縦断面図。
次に、本発明の複層ガラス用コーナーブロック、この複層ガラス用コーナーブロックを用いた複層ガラス、及びこの複層ガラス用コーナーブロックを用いた複層ガラス障子を図1〜図18の図面に基づいて具体的に説明する。図面は本発明の好ましい実施形態を例示したものであり、本発明は、例示の図面とその説明に限定されない。
図1は、本発明の複層ガラス用コーナーブロックが適用された複層ガラスの概略正面図を示し、1は複層ガラス、2は第1のガラス板(なお、第2のガラス板3は第1のガラス板2の裏面側に位置し、同図においては示されていない。)、4aは複層ガラスの上端側のスペーサー部、4bは複層ガラスの側端側のスペーサー部、4cは複層ガラスの下端側のスペーサー部(本明細書において、以下、上端側のスペーサー部、側端側のスペーサー部、及び下端側のスペーサー部を総称して、単にスペーサー部ともいい、これら4a、4b、4cを併せて称する場合には、符号として代表して「4」を使用する場合もあり、枠体13を使用する場合もある。)、5はスペーサー部4a、4b、4cのそれぞれ同士が突き合わされる複層ガラスのコーナー部のジョイント部分においてスペーサー部同士を連結する複層ガラス用コーナーブロック(以下、本明細書において、「複層ガラス用コーナーブロック」を単に「コーナーブロック」とも称する。)を示す。
図2は、本発明の複層ガラス用コーナーブロックが適用される2層タイプ(即ち、中空層を2層有するタイプ)の一例の複層ガラス1の一部断面概略斜視図を示し、第1のガラス板2と第2のガラス板3とを、その周縁部において凹陥部が形成されるように隔置し、当該凹陥部内にスペーサー部11と框部12を備えた枠体13を内装する一方、もう1枚の中間板6を前記した第1のガラス板2及び第2のガラス板3との間に隔置して配し、第1の中空層7、第2の中空層8が形成されるようにされた複層ガラスである。なお、図2に示した複層ガラスは、スペーサー部と框部とが一体化された枠体を用いて複数枚のガラス板を隔置して構成されているので、複層ガラス障子と称してもよく、以下、本明細書において、この構造を有するタイプの複層ガラスを複層ガラス障子とも称する。
又、図3は、本発明の複層ガラス用コーナーブロックが適用される3層タイプ(即ち、中空層を3層有するタイプ)の一例の複層ガラス1の一部断面概略斜視図を示し、第1のガラス板2と第2のガラス板3とを、その周縁部において凹陥部が形成されるように隔置し、当該凹陥部内にスペーサー部11と框部12を備えた枠体13を内装する一方、2枚の中間板6a、6bを前記した第1のガラス板2及び第2のガラス板3との間に隔置して配し、第1の中空層7、第2の中空層8、第3の中空層9が形成されるようにされた複層ガラス、即ち複層ガラス障子である。
図4は、図2の円Aで示した部分の複層ガラス障子の枠体13の概略を示した断面図であり、この枠体13は、第1のガラス板2及び第2のガラス板3の間隔を保持する内面部17及び外面側部18と、当該内面部17及び外面側部18に連設され第1のガラス板2、第2のガラス板3の内側にそれぞれ面する側辺部19、19と、乾燥剤を収納する空間部20、20とを有するスペーサー部11と、更に前記第1のガラス板2、第2のガラス板3の周縁部の内側に面する縦框部21、21を有する框部12とを備え、当該枠体13のスペーサー部11と框部12とは、硬質のポリ塩化ビニル樹脂材料やアクリロニトリル・スチレン樹脂材料等の合成樹脂材料により一体成型されたものである。
同図に示した框12においては、前記縦框部21、21に連設され前記ガラス板の端面部に面する屈曲框部22、22が設けられており、第1及び第2のガラス板の端面がほごされるようになっている。
上記した中間板6(第1のガラス板2及び第2のガラス板3の間に配される板状体、シート状体、フィルム状体を本明細書において中間板と称する。)は、枠体13のスペーサー部11の内面部17に設けられた溝部23内に嵌め込み、リップ部24、24にて支持されるようにしたものである。図示した枠体13の框部12は、複層ガラス障子の厚さ方向の縦断面の中央線に関し、略左右対称の構造となっており、略コの字状をなしている。そして、框部12の縦框部21、21と、スペーサー部11の外面側部18との間には溝部25が形成されている。引き違い窓に適用される複層ガラス障子の場合、この溝部25の必要箇所には、戸車、戸車支持部材、外れ留め部品、その他の障子機能部品が設けられるようになっており、このような障子機能部品は枠体13によって複層ガラス障子の室外側からも、室内側からも隠蔽される状態とされる。
前記した中間板6は、透明板であってもよいし、着色されたものであってもよいし、模様付きのものであってもよいし、これらの組合わされたものでもよい。中間板としては、配設される場所、部位、意匠性等に応じて適宜の中間板が使用される。中間板として使用するガラス板としては、第1及び第2のガラス板2、3の間に配されるため、全体の厚さを薄くすることができ、板厚が2mm以下のガラス板が好ましく使用できる。かかる板厚のガラス板は、透明性及び耐久性が高く、より剛性も高いので、枠体のスペーサー部の溝部23に挿入して配設する作業も容易であり、好ましい。複数枚の中間板を用いる場合、種類が異なるものを用いてもよい。
図2及び図3に示した複層ガラス(複層ガラス障子)において、第1のガラス板2と中間板6との間の中空層7、及び中間板6と第2のガラス3との間の中空層8には、又第1のガラス板2と中間板6aとの間の中空層7、中間板6aと中間板6bとの間の中空層8、及び中間板6bと第2のガラス板3との間の中空層9には、乾燥空気、アルゴンガス等の不活性ガスが充填され、断熱性及び/又は防音性が付与される。この中空層は、複層ガラスにおいては、空気層、あるいはガス層と呼ばれることもある。本発明の複層ガラス用コーナーブロックは、この中空層への封入ガスの充填作業を容易とする構造を有することを特徴とする。
図5は、第1のガラス板2及び第2のガラス板3、並びに中間板6が矩形状である複層ガラス(複層ガラス障子)において、第1及び第2のガラス板2、3の4辺のコーナー部において第1及び第2のガラス板2、3を隔置する枠体13a及び枠体13bが連結される状態を示した図である。図5において示された左右の枠体13a及び枠体13bは、図2の円Aの部分の構造の組立てに概略対応し、13aは、複層ガラス1の側端側の枠体に相当し、13bは、下端側の枠体に相当し、側端側の枠体13aと下端側の枠体13bとを突き合わせ、図6に示すコーナーブロック30を介して直角となるようにされる。このように左右の枠体13a及び13bの端部の各スペーサー部11の空間部20の端部の開口部26に、コーナーブロック30のそれぞれの連結部31を挿入し、図7のように枠体13a及び枠体13b同士が連結される。
図6、図8〜11は、本発明の複層ガラス用コーナーブロック30の一例を示した図面である。このコーナーブロック30は、図2に示されたような中空層を2層有する2層タイプの複層ガラス(複層ガラス障子)に適用される例である。複層ガラス用コーナーブロック30の前記複層ガラスの中空層側には、前記枠体13のスペーサー部11の端部に連結する連結部31が設けられている。即ち、このコーナーブロック30は、図5に示すスペーサー部11の11a、11b、11c、11dの端部側において、それらの空間部の20a、20b、20c、20dに挿入されて連結される連結部31a、31b、31c、31dを有している。ここにおいて、連結部31aはスペーサー部11aの空間部20aの開口部26に、連結部31bはスペーサー部11bの空間部20bの開口部26に、連結部31cはスペーサー部11cの空間部20cの開口部26に、連結部31dはスペーサー部11dの空間部20dの開口部26に、それぞれ対応しており、連結部31aが空間部20aに、連結部31bが空間部20bに、連結部31cが空間部20cに、連結部31dが空間部20dに、それぞれ挿入されて、図7に示すような複層ガラスのスペーサー組立体のコーナー部が形成される。
又、図2に示すようなタイプの複層ガラス障子であって、中空層にもう1枚の中間板6を配する場合、コーナーブロックの中空層側の内面であって、対をなしている連結部31a及び31bの間及び連結部31c及び31dの間に矩形状の中間板の隅部を納めることができるように、コーナーブロック30の内側に形成された溝部36が形成されていることが好ましい。後述する図13のように、この溝部36において第1及び第2のガラス板2、3の間に配置される矩形状の中間板のコーナー部が納まり、空隙部44が形成される。
そして、コーナーブロック30の本体部には、前記した2層の中空層(図2における中空層7、8)へ封入ガスを注入するためのガス注入口32が、2層の中空層のそれぞれに対応して各中空層と連通するように二つ設けられている。図11に示されるように、ガス注入口32a、32bは、コーナーブロック30の複層ガラスの中空層側の開口部42の奥まった部位で、開口するように設けられている。
上記したガス注入口32a及びガス注入口32bには、コーナーブロック30の本体部の内部においてガス導入管部33a、33bがそれぞれ連通して設けられており、ガス導入管部33a、33bのガス注入口側と反対側にはガス供給口34a、34bがそれぞれ設けられており、ガス供給口34aからガス導入管部33aを経て、又ガス供給口34bからガス導入管部33bを経て、ガス注入口32a及びガス注入口32bから中空層7、8内に封入ガス(例えば、乾燥空気、アルゴン、クリプトン、ヘリウム、六フッ化硫黄等の不活性ガス、あるいはこれらの混合ガス)が充填されるようになっている。上記したガス注入口、ガス導入管部及びガス供給口は、コーナーブロックの長手方向に、複層ガラスの中空層側から複層ガラスのコーナー部の先端に向って設けられている。
上記したコーナーブロックは、2層の中空層内に封入ガスを充填できるように、2層の各中空層に対応して2列のガス注入口、ガス導入管部及びガス供給口を形成した例であるが、図3に示すような3層の中空層を有する複層ガラス(複層ガラス障子)に対しても同様に、3列のガス注入口、ガス導入管部及びガス供給口を設けることができる。4層以上の中空層を有する複層ガラス(複層ガラス障子)においても、同様に列を増やすことで対応できる。
上記した図6、図8〜11に示したコーナーブロックは、2層の各中空層に対応して2列のガス注入口、ガス導入管部及びガス供給口を形成して各中空層内に封入ガスが充填されるような構造にした例であるが、図12の(a)に示すように、ガス供給口34を一つにし、当該ガス供給口34側のガス導入管部33cに二又状の分岐ガス路43を接続し、分岐ガス路43に2本のガス導入管部33a、33bを連通するように設け、当該2本のガス導入管部33a、33bにそれぞれガス注入口32a、32bを設け、一つのガス供給口34から封入ガスを注入し、1本のガス導入管部33c、二又状の分岐ガス路43、及びガス導入管部33a、33bを経て、ガス注入口32a、32bから各中空層内に封入ガスが充填されるようにしてもよい。
又、図12の(b)に示すように、2つのガス供給口34a、34bを設け、当該ガス供給口34a、34bのそれぞれにガス導入管部33e、33fを設け、当該ガス導入管部33e、33fのそれぞれに分岐ガス路43a、43bを接続し、分岐ガス路43a、43bのそれぞれに4本のガス導入管部33c、33a、33b、33dを連通するように設け、当該4本のガス導入管部33c、33a、33b、33dのそれぞれにガス注入口32c、32a、32b、32dを設け、二つのガス供給口34a、34bから封入ガスを注入し、ガス導入管部33e、33f、分岐ガス路43a、43b、及びガス導入管部33c、33a、33b、33dを経て、ガス注入口32c、32a、32b、32dから各中空層内に封入ガスが充填されるようにしてもよい。
又、図12の(c)に示すように、2つのガス供給口34a、34bを設け、当該ガス供給口34a、34bのそれぞれにガス導入管部33g、33hを設け、当該ガス導入管部33hには分岐ガス路43cを接続し、当該分岐ガス路43cに2本のガス導入管部33i、33jを連通するように設け、当該ガス導入管部33g、33i、33jのそれぞれにガス注入口32a、32b、32cを設け、二つのガス供給口34a、34bから封入ガスを注入し、ガス導入管部33gを経て、又、ガス導入管部33h、分岐ガス路43c及びガス導入管部33i、33jを経て、ガス注入口32a、32b、32cから各中空層内に封入ガスが充填されるようにしてもよい。
又、図12の(d)に示すように、2つのガス供給口34a、34bを設け、当該ガス供給口34a、34bのそれぞれにガス導入管部33k、33lを設け、当該ガス導入管部33kには分岐ガス路43dを接続し、当該分岐ガス路43dに2本のガス導入管部33m、33nを連通するように設け、当該ガス導入管部33m、33n、33lのそれぞれにガス注入口32a、32b、32cを設け、二つのガス供給口34a、34bから封入ガスを注入し、ガス導入管部33k、分岐ガス路43d及びガス導入管部33m、33nを経て、又、ガス導入管部33lを経て、ガス注入口32a、32b、32cから各中空層内に封入ガスが充填されるようにしてもよい。
本発明の複層ガラス用コーナーブロックにあっては、図13に示すように、1枚ないし2枚以上の中間板6のコーナー部が位置する部分、即ち中間板6の隅部に、中空層のそれぞれと連通する空隙部44を設けて、ガス供給口34から供給された封入ガスが、ガス注入口32、次いで空隙部44を経て、少なくとも2層以上の中空層のそれぞれに充填されるようにされていることが好ましい。
図13に示した空隙部44は、図10、11に示されるように、コーナーブロック30の、複層ガラスの中空層7、8側に開口しており、この開口部42の内部の底面側にはガス注入口32a、32bが位置している。そして、矩形状の中間板6のコーナー部C(隅部)がコーナーブロック30の溝部36によって支持された状態において、開口部42の底面側に空隙部44が形成される。この空隙部44の複層ガラス1の中空層7、8側は、中間板6によって左右に区画されており、ガス注入口32(32a、32b、32c、32d)から排出した封入ガスは、一度空隙部44を経て、複層ガラス1のそれぞれの中空層7、8へ充填されるようになっている。このように、ガス注入口及び前記空隙部を経て、2層の中空層のそれぞれに封入ガスが充填されるようにすれば、中空層へ充填された各中空層の封入ガスの圧力を等圧化することができるので好ましい。中間板を2枚以上有する中空層を3層以上有する複層ガラス(複層ガラス障子)に適用される場合においても、コーナーブロック30の開口部の内部の中間板の隅部周囲に上記したような空隙部が形成されるようにすれば、3層以上の中空層の内部の封入ガスの圧力を均等化することができる。
なお、上記した中間板6は、第1及び第2のガラス板よりも小寸法の矩形状の中間板(図13の例は透明ガラス板)となっており、図4に示すようなスペーサー部11の内面部17に形成された溝部23により枠体13のスペーサー部11に装着されて位置決めされているので、中間板6の端面は、上記した開口部42の中間部に位置させることができ、空隙部44を形成することができる。
上記したコーナーブロック30は、その両側から突き合わされる枠体13の側面と略面一となるようにされた側面部35を有することが好ましい。又、この側面部35は、前記スペーサー部同士が突き合わされるコーナー部のジョイント部分の先端方向まで、即ち矩形形状のガラス板2、3の隅の先端まで伸びている形状であることが好ましい。その先端は約90°とするのが好ましい。このような枠体の側面と略面一となるように、かつジョイント部分の先端方向まで伸びた形状の側面部35を有するコーナーブロックを用いれば、枠体とコーナーブロックの組立体の組み立てが容易となり、従って、複層ガラス障子の組み付けが容易となる。
本発明のコーナーブロックは、複層ガラスの中空層側には前記スペーサー部の端部に連結する連結部と、少なくとも2層以上の中空層のそれぞれに対応して各中空層と連通するように複数設けられたガス注入部及び側辺部、及び本体部とは、硬質の合成樹脂材料(例えば、硬質ポリ塩化ビニル樹脂材料やアクリロニトリル・スチレン樹脂材料)により一体成型されたものが好ましい。ここにおいて、一体成型とは、枠体形成材料を押し出し成型法、共押し出し成型法、あるいは射出成型法等の一体成型法により成型することを意味する。このように一体成型されていれば、コーナーブロックを一つの部材にピース化することが容易であり、コーナーブロックの部品点数を削減することができ、又組み立て工程を簡略化することができる。
また、図16に示したように、枠体13aと13bとが、その端部においてコーナーブロック30を介して突き合わされて連結され、コーナー部が構成されるが、この連結をより確実にするため、図15に示されるように、コーナーブロック30の壁部37の面38に、突き合わされる枠体の縦框部21の横方向に延びる係止片部27を設けてもよい。この係止片部27は、その先端に屈曲した爪部28が設けられており、爪部28は、当該爪部28の位置に対応する箇所に設けられた枠体の縦框部21の孔部29に嵌入され、当該孔部29において係止されるようになっており、この係止により枠体13a、13bとコーナーブロック30との連結が外れないようにすることができる。
本発明の複層ガラス用コーナーブロックの他の実施形態について、図17、18を参照して説明する。なお、図17、18において、図6〜14における複層ガラス用コーナーブロックの各部と同一の部分については、同一の符号をもって表示している。
この実施態様のコーナーブロックは、図5に示したように端部を約45°にカットした枠体13a、13b同士を突き合わせる形態用ではなく、端部を約90°にカットした枠体13a、13b同士を突き合わせる形態用のコーナーブロック30である。このコーナーブロック30は、枠体13a、13bの約90°カット端面50a、50bと当接する側面部51a、51bと、複層ガラス障子の4辺のコーナー部の隅部を形成するコーナー面部52a、52bを有する断面が略矩形状のブロック体である。
このコーナーブロックにおいては、枠体13a、13bの端部の約90°カット面50a、50bに露出した各スペーサー部11の空間部20の端部(同図においては下端部)の開口部に、コーナーブロック30のそれぞれの連結部31を挿入することができるように、連結部31a、31b、31c、31dは、側面部51a、51bの面に直角の延びるように形成されている。このような形態のコーナーブロックによれば、枠体13a、13bのスペーサー部11の空間部20の開口部のカット端面50a、50bに対し、直角方向からコーナーブロックの連結部を、枠体13a、13bのスペーサー部11の空間部20の端部の開口部に挿入することができ、4辺の枠体の連結作業を確実に行なうことができ、又コーナーブロックが略矩形状のブロック体であるので、コーナー部の連結保持性を高めることができる。
この略矩形状のブロック体からなるコーナーブロック30の本体部には、前記した2層の中空層へ封入ガスを注入するためのガス注入口32が、コーナーブロック30の複層ガラスの中空層側の開口部42の奥まった部位で、開口するように、かつ2層の中空層のそれぞれに対応して各中空層と連通するように二つ設けられている。このガス注入口32には、コーナーブロック30の本体部の内部においてガス導入管部がそれぞれ連通して設けられており、ガス導入管部のガス注入口側と反対側にはガス供給口がそれぞれ設けられており、ガス供給口からガス導入管部を経て、又ガス供給口からガス導入管部を経て、ガス注入口32から封入ガスが充填されるようになっているが、これらの構成は、図12に示した構成と同様な構成が採用できる。
本発明のコーナーブロックは、図2、3に示したような複層ガラス障子用として最適である。即ち、第1のガラス板2及び第2のガラス板3の間隔を保持するスペーサー部11と、前記第1のガラス板2、第2のガラス板3の周縁部の内側に面する縦框部21、21を有する框部12とを備え、当該枠体のスペーサー部18と框部21とが、硬質のポリ塩化ビニル樹脂材料やアクリロニトリル・スチレン樹脂材料等の合成樹脂材料により一体成型されており、スペーサー部11の内面部17の中間部にもう1枚の中間板6を配することができるように、溝部23が設けられている枠体13の端部同士を、略直角状に突き合わせて複層ガラス障子のコ―ナー部を形成するコーナーブロックとして最適である。この複層ガラス障子用枠体においては、前記縦框部21、21に連設され前記ガラス板の端面部に面する屈曲框部22、22を有していてもよい。この枠体13の框部12の縦框部21、21は、隔置された第1のガラス板2及び第2のガラス板3の周縁部において内装された構造となっており、本発明のコーナーブロックによれば、内装される框部のコーナーのジョイント部材としても機能する。このタイプの複層ガラス障子においては、枠体13の溝部25はコーナーブロック30の壁部37の面38によって塞がれるようになっている。この壁部37に設けられた長孔39は、戸車等の障子機能部品の調整ができるようにするための作業治具の挿入孔である。
本発明の好ましい態様においては、枠体13の一体成型された框部12の縦框部21とスペーサー部11の側辺部19、19と、コーナーブロック30の側面部35とが、略面一となって接するようになっているのが好ましい。この様に面一構造となっていれば、枠体13の框部12の縦框部21とスペーサー部11の側辺部19、19とコーナーブロック30の側面部35との色調、面状態等を考慮すれば、この框部の縦框部21、スペーサー部の側辺部とコーナーブロック30の側面部35との一体感を持たせることができ、複層ガラス障子の周辺部の意匠性を高めることができる。
なお、図6、8〜11において、コーナーブロック30の側面側の長さ方向に設けられた凸条部40は、枠体13の框部12の縦框部21、21との係合を容易にし、コーナーブロック30と枠体13との納まりをよくするために設けられたものである。
又、連結部31を枠体13のスペーサー部11の端部の空間部に挿入した後、ブチルゴム等の封止材によるシール作業が容易となり、かつシール性を高めることができるように、コーナーブロック30の連結部31の根元に凹状部41を設けてもよい。又、コーナーブロック30の連結部31と、枠体13のスペーサー部11の空間部20端部との係合部のシール性を高めるために配されるパッキング材の挿入が容易となるように、連結部31の根元部に根元凸状部45を設けてもよい。
図14は、コーナーブロック30の連結部31の根元の周囲に設けられた根元凸状部45にパッキング材46を矢印方向から嵌め込む状態を示す一部省略の説明図である。図14に示した例の対をなした連結部31a、31bは、断面形状がそれぞれ四角形であり、根元凸状部45の断面形状も同様の四角形となっている。パッキング材46は、根元凸状部45に嵌合するように一対の開口部47を有した肉薄のシール性の高いゴム製のものからなり、枠体13のスペーサー部11の空間部20の端部に挿入されたコーナーブロック30の連結部31の根元部分のシール性が高められる。
上記した第1のガラス板2及び第2のガラス板3の形状、板厚は、目的とされる複層ガラス(複層ガラス障子)の形状、寸法に応じて適宜、選ばれるが、通常の住宅用、その他建造物の窓に使用される場合には、一般的には、矩形の平板のガラス板であり、それぞれの板厚は、0.7mm〜10mmの範囲であり、第1のガラス板2及び第2のガラス板3の矩形の寸法は、ほぼ同寸法であるのが好ましい。第1及び第2のガラス板2、3は、同じ種類のガラス板でもよいし、異なる種類のガラス板でもよい。なお、図2、3に示した複層ガラス障子においては、中間に配される中間板6、6a、6bは、枠体13の内面部17の溝部23に挿入することができるように第1及び第2のガラス板2、3の外形寸法より小寸法の相似形の矩形状に設定されるのが好ましい。複数枚のガラス板が矩形状である場合、第1のガラス板2及び第2のガラス板3は、その周縁の4辺において前記したスペーサー部又は枠体のスペーサー部により隔置されて、複層ガラス(複層ガラス障子)が構成されるのが好ましい。複層ガラス障子の4辺とも同じ形状の枠体を使用すれば、複層ガラス障子の組み付けにおける部品点数を少なくすることができるとともに、複層ガラス障子の周辺部の外観、意匠を同じようにすることができるので好ましい。なお、上記した枠体を用いて複層ガラス障子を作製する場合、枠体のスペーサー部の空間部への乾燥剤の収納は、必要な辺、又は必要な部分に行なえばよい。
本発明の複層ガラス障子においては、コーナーブロック30の側面部35と、枠体13のスペーサー部11の側辺部19と、框部12の縦框部21とは、それらと第1及び第2のガラス板2、3とが面する部分において、接着材により第1及び第2のガラス板2、3とそれぞれ接着され、第1及び第2のガラス板2、3の間の中空層は気密にシールされているのが好ましい。かかる接着材としては、第1及び第2のガラス板2、3と、コーナーブロック30の側面部35、スペーサー部11の側辺部19、框部12の縦框部21との間の優れた接着強度、透湿防止性、耐久性、良好な接着面等が得られるように、適宜の接着材が使用される。例えば、コーナーブロック30の側面部35、スペーサー部11の側辺部19及び框部12の縦框部21が、硬質塩化ビニル樹脂あるいはアクリロニトリル・スチレン樹脂材料からなる場合、接着材としては、シリコーン系接着剤、ポリサルファイド系接着剤、ブチル系接着剤、ホットメルト系接着剤、エポキシ系接着剤や、両面接着テープ、両面粘着テープなどが好ましく使用できる
本発明の複層ガラス(複層ガラス障子)は、第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲においてスペーサー部を介して隔置してなる中空層を有し、かつ当該中空層内に少なくとも1枚以上の中間板を前記第1及び第2のガラス板と隔置して配し、少なくとも2層の中空層が形成される複層ガラス(複層ガラス障子)において、前記スペーサー部同士が突き合わされるコーナー部のジョイント部分の少なくとも一箇所において、上記した本発明のコーナーブロックを用いてスペーサー部のジョイント部分を連結してなる。矩形状のガラス板を用いた複層ガラス(複層ガラス障子)の場合、4つのコーナー部においてコーナーブロックが使用されるが、少なくとも中空層に封入ガスを充填する作業に使用される箇所のコーナーブロックに本発明のコーナーブロックを使用すればよく、他のコーナー部にはガス供給口のないコーナーブロックを使用してもよいが、4つのコーナー部に同じ形状、外観の本発明のコーナーブロックを使用すれば、部品点数を少なくすることができ、又組み立て工程における作業を簡略化することができる。
本発明のコーナーブロックを使用して2層以上の中空層を有する複層ガラスの中空層に封入ガスを充填するに当たっては、コーナーブロックのガス供給口のそれぞれに、あるいは一つにまとめられたガス供給口に封入ガスのボンベからのパイプの注入口を挿入し、封入ガスを複数の中空層へ充填することにより、同時に中空層への封入ガスの充填作業を行なうことができる。封入ガスの充填後は、注入に用いられたガス供給口を封止栓あるいは封止材等により封止すればよい。なお、封入ガスの充填に用いない箇所に本発明のコーナーブロックを用いた場合には、予めガス供給口を封止しておけばよい。
本発明のコーナーブロックによれば、2枚のガラス板と少なくとももう1枚以上の中間板が隔置され、2層以上の中空層を有する3層タイプ以上の複層ガラス(複層ガラス用障子)において、中空層が2層であっても、3層であっても、あるいはそれ以上であっても、中空層への封入ガスの供給口の設置が、一つにピース化された部材からなるコーナーブロックにより簡略化することができ、かつ2層以上の中空層への封入ガスの充填作業を同時に行なうことができ、ガス入り複層ガラス(複層ガラス障子)の製造工程を簡略化することができる。
又、合成樹脂材料により一体成型したコーナーブロックを用いれば、更に部品点数、組立工数を削減できるガス入り複層ガラス(複層ガラス障子)を提供することができ、又コスト低減を図ることができる。
1:複層ガラス(複層ガラス障子)、 2:第1のガラス板、
3:第2のガラス板、 4(4a、4b、4c):スペーサー部、
5、30:複層ガラス用コーナーブロック、 6(6a、6b):中間板、
7、8、9:中空層、 11:スペーサー部、 12:框部、
13(13a、13b):枠体、 17:スペーサー部の内面部、
18:スペーサー部の外面側部、 19:スペーサー部の側辺部、
20(20a、20b、20c、20d):スペーサー部の空間部、
21:框部の縦框部、 22:屈曲框部、 23:スペーサー部の溝部、
24:リップ部、 25:框部の溝部、 26:スペーサー部の空間部の開口部、
27:係止片部、 28:爪部、 29:孔部
30:複層ガラス用コーナーブロック、
31(31a、31b、31c、31d):連結部、
32(32a、32b、32c、32d):ガス注入口、
33(33a〜33l):ガス導入管部、 34(34a、34b):ガス供給口、
35:コーナーブロックの側面部、 36:溝部、 37:壁部、
38:壁部の面、 39:長孔、 40:凸条部、
41:凹状部、 42:開口部、
43(43a、43b、43d):ガス分岐路、 44:空隙部、
45:根元凸状部、 46:パッキング材、
50a、50b:枠体のカット端面、 51a、51b:コーナーブロックの側面部、
52a、52b:コーナー面部

Claims (11)

  1. 第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲においてスペーサー部を介して隔置してなる中空層を有し、かつ当該中空層内に少なくとも1枚以上の中間板を前記第1のガラス板及び第2のガラス板と隔置して配し、少なくとも2層以上の中空層が形成される複層ガラスのスペーサー部同士が突き合わされるコーナー部に配置される複層ガラス用コーナーブロックであって、
    前記コーナーブロックには、前記スペーサー部の端部のそれぞれに連結する連結部と、前記した少なくとも2層以上の中空層へ封入ガスを注入するためのガス注入口が、少なくとも2層以上の中空層のそれぞれに対応して各中空層と連通するように複数設けられており、かつ当該ガス注入口へ封入ガスを導入するガス供給口が設けられていることを特徴とする複層ガラス用コーナーブロック。
  2. 前記した複数のガス注入口のそれぞれに連通してガス導入管部及びガス供給口が設けられており、ガス供給口から供給される封入ガスがガス導入管部及びガス注入口を経て、各中空層内に充填されるようになされていることを特徴とする請求項1に記載の複層ガラス用コーナーブロック。
  3. 前記した複数のガス注入口のそれぞれに連通してガス導入管部が設けられており、当該ガス導入管のそれぞれの途中に分岐ガス路を設けるとともに、当該分岐ガス路に連通して一本化されたガス導入管および当該ガス導入管に連通してガス供給口が設けられており、ガス供給口から供給される封入ガスがガス供給口側のガス導入管部、分岐ガス路、ガス注入口側のガス導入管及びガス注入口を経て、各中空層内に充填されるようになされていることを特徴とする請求項1に記載の複層ガラス用コーナーブロック。
  4. 前記コーナーブロックは、その側面において前記複層ガラスの第1のガラス板及び第2のガラス板と面し、前記第1のガラス板と前記第2のガラス板の隅の先端まで伸びている形状の側面部をそれぞれ有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複層ガラス用コーナーブロック。
  5. 前記コーナーブロックは、合成樹脂により一体成型されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の複層ガラス用コーナーブロック。
  6. 第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲においてスペーサー部を介して隔置してなる中空層を有し、かつ当該中空層内に少なくとも1枚以上の中間板を前記第1及び第2のガラス板と隔置して配し、少なくとも2層以上の中空層が形成される複層ガラスのスペーサー部同士が突き合わされるコーナー部に配置される複層ガラス用コーナーブロックであって、当該複層ガラス用コーナーブロックは、前記中間板のコーナー部が位置する部分に前記した中空層のそれぞれと連通する空隙部が形成されており、前記コーナーブロックには、前記スペーサー部の端部のそれぞれに連結する連結部と、前記した少なくとも2層以上の中空層へ封入ガスを注入するためのガス注入口と、当該ガス注入口へ封入ガスを導入するガス供給口とが設けられており、前記ガス注入口及び前記空隙部を経て、少なくとも2層以上の中空層のそれぞれに封入ガスが充填されるようにされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の複層ガラス用コーナーブロック。
  7. 第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲においてスペーサー部を介して隔置してなる中空層を有し、かつ当該中空層内に少なくとも1枚以上の中間板を前記第1のガラス板及び第2のガラス板と隔置して配し、少なくとも2層以上の中空層が形成された複層ガラスであって、前記スペーサー部同士が突き合わされるコーナー部のジョイント部分の少なくとも一箇所において、請求項1〜6のいずれか1項に記載の複層ガラス用コーナーブロックを用いてスペーサーのジョイント部分を連結してなることを特徴とする複層ガラス。
  8. 前記した第1のガラス板及び第2のガラス板並びに中間板が矩形状であり、第1のガラス板及び第2のガラス板並びに中間板がその周縁の4辺においてスペーサー部により隔置され、かつ4辺スペーサー部が突き合わされる少なくとも1つのコーナー部において請求項1〜6のいずれか1項に記載の複層ガラス用コーナーブロックを配してなる請求項7に記載の複層ガラス。
  9. 前記複層ガラス用コーナーブロックの両側の側面部と、第1のガラス板と第2のガラス板のそれぞれと面する部分とが、接着材により接着されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の複層ガラス。
  10. 第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲において枠体により隔置して中空層を形成し、かつ中空層内に少なくとも1枚以上の中間板を前記第1のガラス板及び第2のガラス板と隔置して配されてなる複層ガラス障子であって、
    前記枠体は、
    前記第1のガラス板及び第2のガラス板の間隔を保持する内面部及び外面側部と、当該内面部及び外面側部に連設されガラス板の内側に面する側辺部と乾燥剤を収納する空間部とを有すスペーサー部と、
    前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部を有する框部と、を備え、
    前記スペーサー部の内面部の中間部には、溝部が設けられており、当該溝部に前記中間板の端部を挿入することにより前記中間板が前記第1及び第2のガラス板と隔置して配されてなる複層ガラス障子であって、
    前記スペーサー部同士が突き合わされるコーナー部のジョイント部分の少なくとも一箇所において、請求項1〜6のいずれか1項に記載の複層ガラス用コーナーブロックを用いてスペーサー部のジョイント部分を連結してなる複層ガラス障子。
  11. 前記框部は、第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部と、当該縦框部に連設され前記ガラス板の端面部に面する屈曲框部とを有することを特徴とする請求項10に記載の複層ガラス障子。
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