JP6008827B2 - ロータリジョイント - Google Patents

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Description

本発明は、回転部に流体を送給するために用いられるロータリジョイントに関するものである。
工作機械の主軸など作動時に回転状態にある回転部に冷却用のクーラントなどの流体を送給する流体送給機構において、固定された流体送給配管を回転部の流路と接続する流体継手としてロータリジョイントが用いられる。ロータリジョイントは、回転部に結合されて回転する回転軸と流体送給配管に接続される固定軸とを同軸に配置して軸方向に対向させ、それぞれの対向端面に装着されたシール部材のシール面を相互に密着させて面シール部を形成することにより、流体の漏洩を防止する構成となっている。この構成により、流体送給配管から回転状態にある回転部へロータリジョイントを介して連続的に流体を給することができる。
このような構成のロータリジョイントで、工作機械などドローバーを進退させる用途に用いられるものでは、シール面を相互に密着させるためには固定軸を回転軸に対して相対的に軸方向に移動させる必要がある。この軸方向の相対移動は、従来より供給される流体の流体力を固定軸の上流側端部に作用させて、固定軸を嵌合孔内でスライドさせることにより行われていた(例えば特許文献1,2参照)。
特許文献1に示す先行技術例では、供給される流体の流体力を固定軸の上流側端部に作用させて固定軸を嵌合孔内でスライドさせることにより、面シール部を形成するようにしている。また特許文献2に示す先行技術例では、特許文献1と同様に流体力を固定軸の上流側端部に作用させる構成に加え、嵌合孔内に摺動自在に嵌合した移動部材にも流体力を作用させ、作動開始時には移動部材を固定軸の上流側端部に当接させて駆動力を補うようにしている。
特開2010−101361号公報 特開2011−102611号公報
しかしながら上述の先行技術においては、いずれも面シール部形成のために固定軸をスライドさせる構成に起因して、それぞれ以下のような難点があった。まずこの構成においては、ロータリジョイントの作動開始時にはシール面が開放状態で流体が供給されることから、固定軸が移動して面シール部が形成されるまでの間は流体が大量に拡散し、飛沫が外部に飛散することが避けられない。また嵌合孔内における固定軸の摺動隙間にスラッジなどの異物が付着すると固定軸の摺動不良による動作異常が生じ、流体の大量漏洩などの重大事故の要因となる。
またこのような固定軸の摺動不良を防止しようとすれば固定軸をスライドさせる駆動力を確保する必要があるが、この場合には固定軸は高速で移動するためシール面が閉じる際の衝撃や、過大なシール面圧のためにシール部材の破損が生じるおそれがある。そして面シール部が形成された状態では、固定軸は嵌合孔内に片持ち保持された保持形態となり、シール面に微振動が発生してシール面を摩耗させる不都合が生じやすい。
さらにロータリジョイントが使用される現場においては、ロータリジョイントを構成する回転部と固定部とを組み立てる作業が必要となる。固定部には固定軸の連れ廻りを防止するために廻り止めピンなどの廻り止め機構が設けられていることから、組み立て作業においては固定軸の円周方向の位置を嵌合孔に対して正しく合わせる位置合わせ作業が必要とされる。従来技術では、このような位置合わせ作業は、狭隘な現場で半ば手探り状態で行われており、現場での組み立て作業の作業性の改善が望まれていた。
このように上述の先行技術例を含め、従来技術のロータリジョイントには、回転部に対して固定部を軸方向に移動させる構成において、固定部を確実に安定して移動させて動作不良やシール部材への衝撃を有効に防止し、さらに流体の外部への漏洩を抑えることが困難であるとともに、現場での組み立て作業の作業性が悪いという課題があった。
そこで本発明は、固定部と回転部との相対移動を安定させて動作不良やシール部材への衝撃を有効に防止し、流体の外部への漏洩を抑制することができるとともに、組み立て作業の作業性に優れたロータリジョイントを提供することを目的とする。
請求項1に記載のロータリジョイントは、軸方向の回転流路が設けられ回転軸に装着されて前記軸方向に進退する回転部および前記軸方向の固定流路が設けられた固定部を同軸配置して成り、流体供給源から供給される流体を軸廻りに回転する前記回転部の回転流路へ前記固定流路を介して送給するロータリジョイントであって、前記回転部に設けられ側端面に前記回転流路が開口した第1のシール面を有する回転シール部と、前記固定流路が前記軸方向に形成され前記固定部に設けられた嵌合孔に前記軸方向の移動が許容された状態で嵌合する固定軸部を有し、一方側の側端面に前記固定流路が開口した第2のシール面を有する固定シール部と、前記固定軸部の前記嵌合孔に対する軸廻りの相対回転を規制する廻り止め機構と、前記回転シール部と固定シール部とを相対回転を許容しつつ前記軸方向に係止して、前記第1のシール面と第2のシール面とを対向させて当接させた状態を保持する係止部とを備え、前記廻り止め機構は、前記固定軸部に設けられた軸側係合部と、前記嵌合孔に設けられ前記軸側係合部と係合することにより前記相対回転を規制する孔側係合部と、前記固定軸部を前記嵌合孔に嵌合させる軸嵌合動作において前記軸側係合部を前記孔側係合部に導いて係合させる係合ガイド部を有し、前記係止部により第1のシール面と第2のシール面とを当接させた面シール部が形成され、前記面シール部が形成された状態のまま前記回転部を進退させることにより、前記固定軸部が前記回転部とともに軸方向に進退する。
請求項6に記載のロータリジョイントは、軸方向の回転流路が設けられ回転軸に装着されて前記軸方向に進退する回転部および前記軸方向の固定流路が設けられた固定部を同軸配置して成り、流体供給源から供給される流体を軸廻りに回転する前記回転部の回転流路へ前記固定流路を介して送給するロータリジョイントであって、前記固定部に設けられ側端面に前記固定流路が開口した第1のシール面を有する固定シール部と、前記回転流路が前記軸方向に形成され前記回転部に設けられた嵌合孔に前記軸方向の移動が許容された状態で嵌合する回転軸部を有し、一方側の側端面に前記回転流路が開口した第2のシール面を有する回転シール部と、前記回転軸部の前記嵌合孔に対する軸廻りの相対回転を規制する廻り止め機構と、前記固定シール部と回転シール部とを相対回転を許容しつつ前記軸方向に係止して、前記第1のシール面と第2のシール面とを対向させて当接させた状態を保持する係止部とを備え、前記廻り止め機構は、前記回転軸部に設けられた軸側係合部と、前記嵌合孔に設けられ前記軸側係合部と係合することにより前記相対回転を規制する孔側係合部と、前記回転軸部を前記嵌合孔に嵌合させる軸嵌合動作において前記軸側係合部を前記孔側係合部に導いて係合させる係合ガイド部を有し、前記係止部により第1のシール面と第2のシール面とが当接して面シール部が形成され、前記面シール部が形成された状態のまま前記回転部を進退させることにより、前記回転部は前記固定シール部に係止された前記回転軸部に対して軸方向に進退する。
本発明によれば、軸方向の回転流路が設けられ回転軸に装着されて前記軸方向に進退する回転部および前記軸方向の固定流路が設けられた固定部を同軸配置した構成のロータリジョイントにおいて、回転部に設けられた回転シール部と固定部に設けられた固定シール部とを相対回転を許容しつつ軸方向に係止して、回転シール部と固定シール部の2つのシール面を対向させて当接させた状態を保持する係止部と併せて回転軸部の嵌合孔に対する軸廻りの相対回転を規制する廻り止め機構とを備えることにより、固定部と回転部との相対移動を安定させて動作不良やシール部材への衝撃を有効に防止し、流体の外部への漏洩を抑制することができるとともに、組み立て作業の作業性に優れたロータリジョイントが実現される。
本発明の実施の形態1におけるロータリジョイントの断面図 本発明の実施の形態1におけるロータリジョイントの部分断面図 本発明の実施の形態1におけるロータリジョイントの動作説明図 本発明の実施の形態1におけるロータリジョイントの動作説明図 本発明の実施の形態1におけるロータリジョイントに組み込まれた廻り止め機構の構成説明図 本発明の実施の形態1におけるロータリジョイントに組み込まれた廻り止め機構の構成説明図 本発明の実施の形態1におけるロータリジョイントに組み込まれた廻り止め機構の構成説明図 本発明の実施の形態2におけるロータリジョイントの断面図 本発明の実施の形態2におけるロータリジョイントの部分断面図 本発明の実施の形態2におけるロータリジョイントの動作説明図 本発明の実施の形態2におけるロータリジョイントの動作説明図 本発明の実施の形態2におけるロータリジョイントに組み込まれた廻り止め機構の構成説明図 本発明の実施の形態2におけるロータリジョイントに組み込まれた廻り止め機構の構成説明図 本発明の実施の形態2におけるロータリジョイントに組み込まれた廻り止め機構の構成説明図
(実施の形態1)
まず図1を参照して、実施の形態1におけるロータリジョイント1の全体構成を説明する。図1においてロータリジョイント1は、工作機械のスピンドル軸などの回転軸へ冷却用の流体を送給する流体供給機構に用いられるものであり、軸方向の回転流路が設けられた回転部1aおよび軸方向の固定流路が設けられた固定部1bを同軸配置して構成される。
回転部1aは回転軸であるスピンドル軸2の流路孔2aに締結されており、スピンドル軸2は、スピンドルに内蔵されたモータによって回転駆動されて軸心A廻りに回転(矢印a)するとともに、クランプ/アンクランプシリンダによって軸方向の進退動作(矢印b)を行う。また固定部1bはケーシング3に流路孔3bと連通して設けられた装着孔3aに、ハウジング部材7を介して固定装着されており、スピンドル軸2が挿通するフレーム(図示省略)にボルトなどの締結手段によってケーシング3を着脱自在に締結することにより、固定部1bは回転部1aと同軸に配置される。流路孔3bには、流体供給源(図示省略)より液体クーラントや冷却用のエアなどの流体が送給される(矢印c)。
次に各部の詳細構造を説明する。回転部1aはスピンドル軸2に装着されたロータ4を主体としており、ロータ4は回転軸部4aの一方側の端部に回転軸部4aよりも外径が大きいフランジ部4bを設け、さらに軸心部に回転流路4eを軸方向に設けた形状となっている。回転軸部4aの外面には雄ねじ部4dが設けられており、流路孔2aの内面には雌ねじ部2bが設けられている。雄ねじ部4dを雌ねじ部2bに螺合させることにより、ロータ4はスピンドル軸2にねじ締結され、Oリング6によってねじ締結部が密封される。これにより、回転流路4eはスピンドル軸2の流路孔2aと連通する。
ロータ4の右側(固定部1bと対向する側)の側端面には、回転流路4eの開孔面を囲む配置で円形状の凹部4cが形成されており、凹部4cには第1のシールリング5が固定されている。第1のシールリング5はセラミックなどの耐摩耗性に富む硬質材料を、中央部に開口部5aを有する円環形状に成形したものであり、平滑面に仕上げられた第1のシール面5bを外面側にした状態で凹部4cに固定される。そしてこの状態では、回転流路4eは開口部5aと連通して第1のシール面5bに開口する。上記構成において、第1のシールリング5が固定されたロータ4は、回転部1aに設けられ側端面に回転流路4eが開口した第1のシール面5bを有する回転シール部となっている。
次に、ケーシング3に装着される固定部1bの構造を説明する。固定部1bは、軸形状のフローティングシート8をハウジング部材7に装着した構成となっている。ケーシング3の装着面3cには流路孔3bと連通して設けられた装着孔3aが開口しており、装着孔3aには固定部1bの本体を構成する円筒形状のハウジング部材7から延出して設けられた嵌合凸部7dが嵌合する。嵌合凸部7dの端部には雄ねじ部7eが形成されており、流路孔3bの内面には雌ねじ部3dが設けられている。雄ねじ部7eを雌ねじ部3dに螺合させることにより、ハウジング部材7はケーシング3にねじ締結され、Oリング12によってねじ締結部が密封される。
フローティングシート8は、固定流路8bが軸方向に貫通して形成された固定軸部8aを主体としている。固定軸部8aの一方側(図において回転部1aと対向する側)の端部には外周面を削り込んだシール装着部8cが形成されており、シール装着部8cには第2のシールリング9が固定されている。第2のシールリング9は第1のシールリング5と同様の硬質材料を中央部に開口部9aを有する円環形状に成形したものであり、平滑面に仕上げられた第2のシール面9bを外面側にした状態でシール装着部8cに固定される。そしてこの状態では、固定流路8bは開口部9aと連通して第2のシール面9bに開口する。
固定軸部8aは、ハウジング部材7の中心部に軸方向に貫通して設けられた嵌合孔7aに、軸方向の移動が許容された状態で嵌合する。すなわち、嵌合孔7a、固定軸部8aの形状・寸法設定により、嵌合孔7aの内周面7bと固定軸部8aの外周面との間に所定の隙間寸法の摺動隙間が確保されるようになっている。この構成では、固定軸部8aは嵌合孔7a内での回転が許容されてシール面での連れ廻りが発生するため、実施の形態1では固定部1b側に、固定軸部8aの嵌合孔7aに対する軸廻りの相対回転を規制する廻り止め機構M(図3も参照)が設けられている。すなわち、ハウジング部材7の嵌合凸部7dには、内周面7bから突出して廻り止めガイド用のガイドピン13が植設されており、ガイドピン13は固定軸部8aの上流側の外周面に軸方向に設けられたガイド溝8dに嵌合する。これにより、フローティングシート8のハウジング部材7に対する相対回転が規制される。
上記構成において第2のシールリング9が固定されたフローティングシート8は、固定流路8bが軸方向に形成され固定部1bのハウジング部材7に設けられた嵌合孔7aに軸方向の移動が許容された状態で嵌合する固定軸部8aを有し、一方側の側端面に固定流路8bが開口した第2のシール面9bを有する固定シール部となっている。なお本実施の形態においては、フローティングシート8をハウジング部材7を介してケーシング3に装着する例を示しているが、ケーシング3にフローティングシート8を直接装着するようにしてもよい。この場合には固定部1bのケーシング3に設けられた嵌合孔に、固定軸部8aを軸方向の移動が許容された状態で嵌合させる。
次に上述構成の回転シール部(第1のシールリング5が固定されたロータ4)と固定シール部(第2のシールリング9が固定されたフローティングシート8)とを、相対回転を許容しつつ軸方向に係止する機能を有する係止部15について説明する。従来のロータリジョイントの構成では、固定流路に供給される流体の流体力によって固定シール部を下流側に移動させ、回転シール部に対して固定シール部を押し付けることにより面シール部を形成する。これに対し、本実施の形態においては、係止部15によって回転シール部と固定シール部とを軸方向に係止して、第1のシール面5bと第2のシール面9bとを対向させて当接させた状態を保持するようにしている。
すなわち図2(a)に示すように、係止部15は連結部材16および軸受部材17を主体としている。連結部材16は、回転シール部と固定シール部との軸方向の移動を規制する機能を有しており、本実施の形態では円筒形状で面シール部を外周側から覆う被覆部16aの上流側(図2において右側)の端部に、中心方向に延出する鍔部16bを形成した形状となっている。軸受部材17は連結部材16と固定シール部との間に介在して、相対回転時の摺動性を確保する機能を有している。軸受部材17はSiC、アルミナ、カーボンなど、摺動性・耐摩耗性に優れた材質で製作され、鍔部16bの下流側の内側面16cおよび被覆部16aの内周面16eに、それぞれ外側端面17aおよび外周面17bを当接させて、接着や圧入などの方法によって固定装着されている。
回転部1aにおいて回転軸部4aから上流側に延出した軸端部4fの外周には雄ねじ部4gが設けられており、連結部材16を固定シール部に装着する際には、被覆部16aの内面に設けられた雌ねじ部16dを雄ねじ部4gに螺合させて、被覆部16aの端部をロータ4のフランジ部4bに対して押し付けながら固定する。この状態では、図2(a)におけるB部詳細の図2(b)に示すように、軸受部材17の内側面17cが第2のシールリング9の側端面9cに当接して下流側に押し付けることにより、第2のシールリング9の第2のシール面9bが第1のシールリング5の第1のシール面5bに当接して面シール部を形成するととともに、第1のシール面5bと第2のシール面9bとの離隔を規制する。そして軸受部材17の内周面17dに第2のシールリング9が嵌合することによって、内周面17dと外周面9d、内側面17cと側端面9cとの間で2つの摺接面が形成される。
すなわちこの状態で、回転部1aのロータ4が回転すると連結部材16が軸受部材17とともに回転する。このとき、フローティングシート8はガイドピン13によって回転が規制されていることから、第2のシールリング9およびフローティングシート8からなる固定シール部は停止状態にある。そして、内周面17dと外周面9d、内側面17cと側端面9cとがそれぞれ摺動することにより、係止部15は回転シール部と固定シール部とを相対回転を許容しつつ、軸方向に係止する。
なお、第2のシール面9bと第1のシール面5bの当接状態は、使用目的、対象とする流体の種類,シール材質などによって規定される面シール部の所望のシール特性に応じて、適宜設定される。すなわち第2のシール面9bと第1のシール面5bとの間にわずかな隙間が形成されるような当接状態、また第2のシール面9bと第1のシール面5bとが所定の面圧値で密着状態にあるような当接状態など、各種態様の当接状態を適宜選択することができる。
上記構成において、雄ねじ部4gおよび雌ねじ部16dが設けられた被覆部16aは、回転シール部に固着される回転側固着部となっている。そして、鍔部16bおよび軸受部材17は、この回転側固着部から固定シール部側に延出して設けられ、固定シール部に当接して第1のシール面5bと第2のシール面9bとの離隔を規制する回転側当接部を構成する。そして軸受部材17は、この回転側当接部において固定シール部との当接部に設けられて、回転シール部と固定シール部との相対回転を許容する回転側摺動部材として機能している。
図3は、ロータリジョイント1の動作状態を示している。すなわち係止部15によって回転シール部と固定シール部が係止され、第1のシール面5bと第2のシール面9bとを当接させた面シール部が形成された状態のまま、回転部1aを進退させる(矢印d)ことにより、固定軸部8aが回転部1aとともに軸方向に進退する(矢印e)。すなわち本実施の形態に示すロータリジョイント1においては、回転シール部と固定シール部とを当接させた面シール部が常に形成された状態にある。
この構成により、固定シール部から回転シール部へ流体を供給する作動開始時に固定軸部をスライドさせる従来構成のロータリジョイントと比較して、以下のような優れた効果を得る。すなわち従来構成においては、作動開始時に固定軸部が移動して面シール部が形成されるまでの間は流体が大量に拡散し、飛沫が外部に飛散することが避けられない。これに対し、本実施の形態に示すロータリジョイント1においては、常に面シール部が形成されていることから、シール面が開放状態で流体が供給されることによる流体の大量の漏出・飛散が発生しない。
また従来構成においては、固定軸部の摺動隙間にスラッジなどの異物が付着すると摺動不良による動作異常が生じることから、このような摺動不良を防止しようとすれば固定軸部をスライドさせる駆動力を確保する必要がある。そして十分な駆動力で固定軸部をスライドさせると、固定軸部が高速移動することによるシール面閉止時の衝撃や、過大なシール面圧のためにシール部材の破損が生じるおそれがある。これに対し、本実施の形態に示すロータリジョイント1においては、固定軸部8aは常にスピンドル軸2に伴って進退することから、摺動不良による動作異常が発生しない。また.スライド動作のための流体力による駆動力を考慮する必要がないことから、固定軸部8aにおける固定流路8bの内径を十分に確保して、流路抵抗を低減することが可能となっている。
さらに従来構成においては、面シール部が形成された状態で固定軸部は嵌合孔内に片持ち保持された保持形態となり、シール面に微振動が発生してシール面を摩耗させる不都合が生じやすい。これに対し、本実施の形態に示すロータリジョイント1においては、固定軸部8aは下流側の端部を係止部15によって保持された両持ち保持形態となることから、面シール部において微振動が発生することによるシール面の摩耗が低減される。
図4は、本実施の形態に示すロータリジョイント1において、固定部1bに対して回転部1aを装着してロータリジョイント1を組み立てる際の動作を示している。上述構成に示すように、本実施の形態1では、フローティングシート8を係止部15によって回転部1a側に保持した状態で組み立てが行われることから、固定軸部8aの軸端部8eを嵌合孔7a内に挿入して(矢印f)嵌合させる際に、固定軸部8aに形成されたガイド溝8dと嵌合孔7aの内周面7bに設けられたガイドピン13の軸廻りの回転方向位置が一致している必要がある。係止部15を有しない従来構成においては、組み立てに際しては単独のフローティングシート8が対象となるため、作業者は固定軸部8aの軸廻りの回転方向位置を自由に調整しながら嵌合孔7aに嵌合させることが可能であり、ガイド溝8dとガイドピン13との軸廻りの回転方向位置を併せることは容易であった。
しかしながら本実施の形態1に示すように、固定軸部8aを係止部15によって予め回転部1a側に保持した状態で固定部1bとの組み立てを行う構成では、作業者は固定軸部8aの軸廻りの回転方向位置を自由に調整することは極めて困難である。このため、本実施の形態1においては、図1,図3に示す廻り止め機構Mを、以下のように構成することにより、固定部1bに対して回転部1aを装着してロータリジョイント1を組み立てる際の作業性を改善している。
図5(a)は、固定軸部8aの軸端部8eの詳細形状を示している。軸端部8eの外周面には、軸方向に複数(ここでは6等配)のガイド溝8d(溝部)が、固定軸部8aに設けられた軸側係合部として形成されている(断面A−A参照)。それぞれのガイド溝8dの軸端側は、末広がり形状のガイド部8fと連通しており、ガイド溝8dの内側面はテーパ状に拡大開口したガイド面8gと連続している。
図5(b)に示すように、ハウジング部材7の嵌合孔7aの外周面には孔側係合部としてのガイドピン13が突設されており、固定軸部8aがハウジング部材7の嵌合孔7aに嵌合した状態では、軸端部8eに形成された複数のガイド溝8dのいずれかがガイドピン13と係合し、これにより固定軸部8aの相対回転が規制される。すなわちガイドピン13は、嵌合孔7aの内周面に設けられ軸側係合部としての複数のガイド溝8dのいずれかと係合することにより固定軸部8aの相対回転を規制する廻り止め突起部となっている。なお、ここでは廻り止め突起部としてガイドピン13を用いた例を示しているが、ガイド溝8dと係合して固定軸部8aも回転を規制する構成であれば、キー形状部材などピン以外の形状部材を用いてもよい。
図5(c)は、嵌合孔7aにおけるガイドピン13に対して任意の相対回転位置にある固定軸部8aを嵌合孔7aに嵌合させる際の、ガイド部8f、ガイド面8gのガイド作用を示している。すなわち、固定軸部8aを矢印g方向へ移動させて嵌合孔7aに嵌合させる軸嵌合動作では、ガイドピン13の軸廻りの回転方向位置は必ずしもいずれかのガイド溝8dと一致しているとは限らず、通常は位置ずれ状態にある。
このような場合にあっても、軸嵌合動作においてガイド部8fのガイド面8gがガイドピン13に当接することにより、固定軸部8aにはガイド部8fに対応したガイド溝8dが、ガイドピン13の位置と一致するように回転方向の力が作用する。これにより、固定軸部8aの嵌合が完了した状態では、1つのガイド溝8dにガイドピン13が係合し、固定軸部8aの嵌合孔7aに対する相対回転が規制される。
すなわち、ガイド面8gが設けられたガイド部8fは、固定軸部8aを嵌合孔7aに嵌合させる軸嵌合動作において孔側係合部であるガイドピン13を軸側係合部であるにガイド溝8dに導いて係合させる係合ガイド部として機能している。そして図5に示す例では、係合ガイド部は、固定軸部8aの軸端部8eに複数のガイド溝8d(溝部)毎に設けられ、軸嵌合動作において廻り止め突起部としてのガイドピン13を当該ガイド溝8dに導くガイド面8gである。
なお、廻り止め機構Mの構成としては、固定軸部8aに設けられた軸側係合部と、嵌合孔7aに設けられ軸側係合部と係合することにより相対回転を規制する孔側係合部と、軸嵌合動作において軸側係合部を孔側係合部に導いて係合させる係合ガイド部を有する構成であれば、図5に示す構成以外にも各種のバリエーションが可能である。以下、それらのバリエーション例である廻り止め機構MA,廻り止め機構MBについて説明する。
まず、廻り止め機構MAについて図6を参照して説明する。図6(a)は、ハウジング部材7の嵌合孔7aにおける内周面7bの詳細を示している。嵌合孔7aの内周面7bには、軸方向に複数(ここでは6等配)のガイド溝7f(溝部)が、嵌合孔7aに設けられた孔側係合部として形成されている(C−C矢視参照)。それぞれのガイド溝7fの開孔端側は、末広がり形状のガイド部7gとなっており、ガイド溝7fの内側面はテーパ状に拡大開口したガイド面7hと連続している。
図6(b)に示すように、固定軸部8aの外周面には軸側係合部としてのガイドピン13が突設されており、固定軸部8aがハウジング部材7の嵌合孔7aに嵌合した状態では、内周面7bに形成された複数のガイド溝7fのいずれかがガイドピン13と係合し、これにより固定軸部8aの相対回転が規制される。すなわちガイドピン13は、固定軸部8aの外周面に設けられ孔側係合部としての複数のガイド溝7fのいずれかと係合することにより固定軸部8aの相対回転を規制する廻り止め突起部となっている。なお、ここでは廻り止め突起部としてガイドピン13を用いた例を示しているが、ガイド溝7fと係合して固定軸部8aも回転を規制する構成であれば、キー形状部材などピン以外の形状部材を用いてもよい。
図6(c)は、固定軸部8aにおけるガイドピン13に対して任意の相対回転位置にある固定軸部8aを嵌合孔7aに嵌合させる際の、ガイド部7g、ガイド面7hのガイド作用を示している。すなわち、ガイドピン13を固定軸部8aとともに矢印h方向へ移動させて嵌合孔7aに嵌合させる軸嵌合動作では、ガイドピン13の軸廻りの回転方向位置は必ずしもいずれかのガイド部8fと一致しているとは限らず、通常は位置ずれ状態にある。
このような場合にあっても、軸嵌合動作においてガイド部7gのガイド面7hがガイドピン13に当接することにより、固定軸部8aにはガイド部7gに対応したガイド溝7fがガイドピン13の位置と一致するように回転方向の力が作用する。これにより、固定軸部8aの嵌合が完了した状態では、1つのガイド溝7fにガイドピン13が係合し、固定軸部8aの嵌合孔7aに対する相対回転が規制される。
すなわち、ガイド面7hが設けられたガイド部7gは、固定軸部8aを嵌合孔7aに嵌合させる軸嵌合動作において軸側係合部であるガイドピン13を孔側係合部であるにガイド溝7fに導いて係合させる係合ガイド部として機能している。そして図6に示す例では、係合ガイド部は、嵌合孔7aの開孔端部に複数のガイド溝7f(溝部)毎に設けられ、軸嵌合動作において廻り止め突起部としてのガイドピン13を当該ガイド溝7fに導くガイド面7hである。
次に廻り止め機構MBについて図7を参照して説明する。図7(a)に示すように、固定軸部8aの軸端部は多角形断面(ここでは6角形断面)に加工されており、外周面には軸方向に複数(6つ)の軸側係合部である平面部8h(断面DD参照)が形成されている。それぞれの平面部8hの軸端側は、テーパ面状または緩曲面状に絞られた末窄まり形状のガイド面8iと連続している。
図7(b)に示すように、ハウジング部材7の嵌合孔7aの内周面には孔側係合部としての当接部材14が設けられている。固定軸部8aが嵌合孔7aに嵌合した状態では、複数の平面部8hのいずれかに、嵌合孔7aの内周面から突設された当接部材14が当接係合し、これにより固定軸部8aの嵌合孔7aに対する相対回転が規制される。すなわち当接部材14は、嵌合孔7aの内周面に設けられ軸側係合部としての複数の平面部8hのいずれかに当接係合して固定軸部8aの相対回転を規制する。
図7(c)は、嵌合孔7aにおける当接部材14に対して任意の相対回転位置にある固定軸部8aを嵌合孔7aに嵌合させる際の、ガイド面8iのガイド作用を示している。すなわち、固定軸部8aを矢印i方向へ移動させて嵌合孔7aに嵌合させる軸嵌合動作では、当接部材14の軸廻りの回転方向位置は必ずしもいずれかの平面部8hと一致しているとは限らず、通常は位置ずれ状態にある。
このような場合にあっても、軸嵌合動作において末窄まり形状のガイド面8iが当接部材14に当接することにより、固定軸部8aには直近の平面部8hが当接部材14の位置と一致するように回転方向の力が作用する。これにより、固定軸部8aの嵌合が完了した状態では、1つの平面部8hに当接部材14が当接係合し、固定軸部8aの嵌合孔7aに対する相対回転が規制される。
すなわち、末窄まり形状で設けられたガイド面8iは、固定軸部8aを嵌合孔7aに嵌合させる軸嵌合動作において孔側係合部である当接部材14を軸側係合部である平面部8hに導いて係合させる係合ガイド部として機能している。そして図7に示す例では係合ガイド部は、固定軸部8aの軸端部8eに設けられ、軸嵌合動作において当接部材14を平面部8hに導くガイド面8iである。
(実施の形態2)
次に図8を参照して、実施の形態2におけるロータリジョイント101の全体構成を説明する。ロータリジョイント101は、実施の形態1におけるロータリジョイント1と同様の用途に用いられるものであり、軸方向の回転流路が設けられた回転部101aおよび軸方向の固定流路が設けられた固定部101bを同軸配置して構成される。本実施の形態2においては、ロータリジョイント1では固定部1bに設けられていたフローティングシートを、回転部101aに設けた構成例を示している。
図8において、回転部101aは回転軸であるスピンドル軸103に締結されており、スピンドル軸103はスピンドルに内蔵されたモータによって回転駆動されて軸心A廻りに回転(矢印a)するとともに、クランプ/アンクランプシリンダによって軸方向の進退動作(矢印b)を行う。また固定部101bはケーシング102に設けられた流路孔102aに、保持部材104を介して固定装着されており、スピンドル軸103が挿通するフレーム(図示省略)にボルトなどの締結手段によってケーシング102を着脱自在に締結することにより、固定部101bは回転部101aと同軸に配置される。流路孔102aには、流体供給源(図示省略)より液体クーラントや冷却用のエアなどの流体が送給される(矢印c)。
次に各部の詳細構造を説明する。固定部101bはケーシング102に装着された保持部材104を主体としており、保持部材104は固定軸部104aの一方側の端部に固定軸部104aよりも外径が大きいフランジ部104bを設け、さらに軸心部に固定流路104eを軸方向に設けた形状となっている。固定軸部104aの外面には雄ねじ部104dが設けられており、流路孔102aの内面には雌ねじ部102bが設けられている。雄ねじ部104dを雌ねじ部102bに螺合させることにより、保持部材104はケーシング102にねじ締結され、Oリング106によってねじ締結部が密封される。これにより、固定流路104eはケーシング102の流路孔102aと連通する。
保持部材104の左側(回転部101aと対向する側)の側端面には、固定流路104eの開孔面を囲む配置で円形状の凹部104cが形成されており、凹部104cには第1のシールリング105が固定されている。第1のシールリング105は実施の形態1における第1のシールリング5と同様であり、平滑面に仕上げられた第1のシール面105bを外面側にした状態で凹部104cに固定される。そしてこの状態では、固定流路104eは開口部105aと連通して第1のシール面105bに開口する。上記構成において、第1のシールリング105が固定された保持部材104は、固定部101bに設けられ側端面に固定流路104eが開口した第1のシール面105bを有する固定シール部となっている。
次に、スピンドル軸103に装着される回転部101aの構造を説明する。回転部101aは、軸形状のフローティングシート108をロータ107に装着した構成となっている。スピンドル軸103の装着面103cには流路孔103bと連通して設けられた装着孔103aが開口しており、装着孔103aには回転部101aの本体を構成する円筒形状のロータ107から延出して設けられた嵌合凸部107dが嵌合する。嵌合凸部107dの端部には雄ねじ部107eが形成されており、流路孔103bの内面には雌ねじ部103dが設けられている。雄ねじ部107eを雌ねじ部103dに螺合させることにより、ロータ107はスピンドル軸103にねじ締結され、Oリング112によってねじ締結部が密封される。
フローティングシート108は、回転流路108bが軸方向に貫通して形成された回転軸部108aを主体としており、一方側(図において固定部101bと対向する側)の端部には外周面を削り込んだシール装着部108cが形成されており、シール装着部108cには第2のシールリング109が固定されている。第2のシールリング109は第1のシールリング105と同様の硬質材料を中央部に開口部9aを有する円環形状に成形したものであり、平滑面に仕上げられた第2のシール面109bを外面側にした状態でシール装着部108cに固定される。そしてこの状態では、回転流路108bは開口部109aと連通して第2のシール面109bに開口する。
回転軸部108aは、ロータ107の中心部に軸方向に貫通して設けられた嵌合孔107aに、軸方向の移動が許容された状態で嵌合する。すなわち、嵌合孔107a、回転軸部108aの形状・寸法設定により、嵌合孔107aの内周面107bと回転軸部108aの外周面との間に所定の隙間寸法の摺動隙間が確保されるようになっている。この構成では、回転軸部108aは嵌合孔107a内での回転が許容されてシール面での連れ廻りが発生するため、実施の形態2では回転部101a側に、回転軸部108aの嵌合孔107aに対する軸廻りの相対回転を規制する廻り止め機構M(図10も参照)が設けられている。すなわち、ロータ107の嵌合凸部107dには、内周面107bから突出して廻り止めガイド用のガイドピン113が植設されており、ガイドピン113は固定軸部8aの上流側の外周面に軸方向に設けられたガイド溝108dに嵌合する。これにより、フローティングシート108のロータ107に対する相対回転が規制される。
上記構成において第2のシールリング109が固定されたフローティングシート108は、回転流路108bが軸方向に形成され回転部101aのロータ107に設けられた嵌合孔107aに軸方向の移動が許容された状態で嵌合する回転軸部108aを有し、一方側の側端面に回転流路108bが開口した第2のシール面109bを有する回転シール部となっている。なお本実施の形態においては、フローティングシート108をロータ107を介してスピンドル軸103に装着する例を示しているが、スピンドル軸103にフローティングシート108を直接装着するようにしてもよい。この場合には回転部101aのスピンドル軸103に設けられた嵌合孔に、回転軸部108aを軸方向の移動が許容された状態で嵌合させる。
次に上述構成の固定シール部(第1のシールリング105が固定された保持部材104)と回転シール部(第2のシールリング109が固定されたフローティングシート108)とを、相対回転を許容しつつ軸方向に係止する機能を有する係止部115について説明する。従来のロータリジョイントの構成においては、固定流路に供給される流体の流体力によって固定シール部を下流側に移動させ、回転シール部に対して固定シール部を押し付けることにより面シール部を形成することが行われる。これに対し、本実施の形態においては、係止部115によって回転シール部と固定シール部とを軸方向に係止して、第1のシール面105bと第2のシール面109bとを対向させて当接させた状態を保持するようにしている。
すなわち図9(a)に示すように、係止部115は連結部材116および軸受部材117を主体としている。連結部材116は、回転シール部と固定シール部との軸方向の移動を規制する機能を有しており、本実施の形態では円筒形状で面シール部を外周側から覆う被覆部116aの下流側(図2において左側)の端部に、中心方向に延出する鍔部116bを形成した形状となっている。軸受部材117は連結部材116と固定シール部との間に介在して相対回転時の摺動性を確保する機能を有している。軸受部材117は実施の形態1における軸受部材17と同様であり、鍔部116bの下流側の内側面116cおよび被覆部116aの内周面116eに、それぞれ外側端面117aおよび外周面117bを当接させて、接着や圧入などの方法によって固定装着されている。
固定部101bにおいて固定軸部104aから下流側に延出した軸端部104fの外周には雄ねじ部104gが設けられており、連結部材116を固定シール部に装着する際には、被覆部116aの内面に設けられた雌ねじ部116dを雄ねじ部104gに螺合させて、被覆部116aの端部を保持部材104のフランジ部104bに対して押し付けながら固定する。この状態では、図9(a)におけるB部詳細の図9(b)に示すように、軸受部材117の内側面117cが第2のシールリング109の側端面109cに当接して下流側に押し付けることにより、第2のシールリング109の第2のシール面109bが第1のシールリング105の第1のシール面105bに当接して面シール部を形成するととともに、第1のシール面105bと第2のシール面109bとの離隔を規制する。そして軸受部材117の内周面117dに第2のシールリング109が嵌合することによって、内周面117dと外周面109d、内側面117cと側端面109cとの間で2つの摺接面が形成される。
すなわちこの状態で、回転部101aのロータ107が回転すると、フローティングシート108はガイドピン113によってロータ107との相対回転が規制されていることから、第2のシールリング109およびフローティングシート108からなる回転シール部がロータ107とともに回転する。そして保持部材104に固定された連結部材116は軸受部材117とともに回転停止状態にある。このとき、内周面117dと外周面109d、内側面117cと側端面109cとがそれぞれ摺動することにより、係止部115は回転シール部と固定シール部とを相対回転を許容しつつ、軸方向に係止する。
なお、第2のシール面109bと第1のシール面105bの当接状態は、使用目的、対象とする流体の種類,シール材質などによって規定される面シール部の所望のシール特性に応じて、適宜設定される。すなわち第2のシール面109bと第1のシール面105bとの間にわずかな隙間が形成されるような当接状態、また第2のシール面109bと第1のシール面105bとが所定の面圧値で密着状態にあるような当接状態など、各種態様の当接状態を適宜選択することができる。
上記構成において、雄ねじ部104gおよび雌ねじ部116dが設けられた被覆部116aは、固定シール部に固着される固定側固着部となっている。そして、鍔部116bおよび軸受部材117は、この固定側固着部から回転シール部側に延出して設けられ、回転シール部に当接して第1のシール面105bと第2のシール面109bとの離隔を規制する固定側当接部を構成する。そして軸受部材117は、この固定側当接部において回転シール部との当接部に設けられて、回転シール部と固定シール部との相対回転を許容する固定側摺動部材として機能している。
図10は、ロータリジョイント101の動作状態を示している。すなわち係止部115によって回転シール部と固定シール部が係止され、第1のシール面105bと第2のシール面109bとを当接させた面シール部が形成された状態のまま、回転部101aを進退させることにより(矢印d)、回転部101aは固定シール部に係止されて停止状態の回転軸部108aに対して軸方向に進退する。すなわち本実施の形態に示すロータリジョイント101においては、回転シール部と固定シール部とを当接させた面シール部が常に形成された状態にある。これにより、実施の形態1に示すロータリジョイント1と同様の効果を得る。
さらに本実施の形態2に示すロータリジョイント101においては、フローティングシート108が回転部101a側に設けられてロータ107とともに回転することから、回転運動に伴うジャイロ作用によって回転軸部108aの軸廻りの振れが軽減されるという効果を得る。これにより、第1のシール面105bと第2のシール面109bとを当接させた面シール部における微振動の発生が抑制され、シール面の摩耗を低減することが可能となっている。
図11は、本実施の形態に示すロータリジョイント101において、固定部101bに対して回転部101aを装着してロータリジョイント101を組み立てる際の動作を示している。上述構成に示すように、本実施の形態2では、フローティングシート108を係止部115によって固定部101b側に保持した状態で組み立てが行われることから、回転軸部108aの軸端部108eを嵌合孔107a内に挿入して嵌合させる際に、回転軸部108aに形成されたガイド溝108dと嵌合孔107aの内周面107bに設けられたガイドピン113の軸廻りの回転方向位置が一致している必要がある。係止部115を有しない従来構成においては、組み立てに際しては単独のフローティングシート108が対象となるため、作業者は回転軸部108aの軸廻りの回転位置を自由に調整しながら嵌合孔107aに嵌合させることが可能であり、ガイド溝108dとガイドピン113との軸廻りの回転方向位置を併せることは容易であった。
しかしながら本実施の形態2に示すように、回転軸部108aを係止部115によって予め固定部101b側に保持した状態で回転部101aとの組み立てを行う構成では、作業者は回転軸部108aの軸廻りの回転位置を自由に調整することは極めて困難である。このため、本実施の形態2においては、図8,図9に示す廻り止め機構Mを、以下のように構成することにより、固定部101bに対して回転部101aを装着してロータリジョイント101を組み立てる際の作業性を改善している。
図12(a)は、回転軸部108aの軸端部108eの詳細形状を示している。軸端部108eの外周面には、軸方向に複数(ここでは6等配)のガイド溝108d(溝部)が、回転軸部108aに設けられた軸側係合部として形成されている(断面G−G参照)。それぞれのガイド溝108dの軸端側は、末広がり形状のガイド部108fと連通しており、ガイド溝108dの内側面はテーパ状に拡大開口したガイド面108gと連続している。
図12(b)に示すように、ロータ107の内周面には孔側係合部としてのガイドピン113が突設されており、回転軸部108aがロータ107の嵌合孔107aに嵌合した状態では、軸端部108eに形成された複数のガイド溝108dのいずれかがガイドピン113と係合し、これにより回転軸部108aの相対回転が規制される。すなわちガイドピン113は、嵌合孔7aの内周面に設けられ軸側係合部としての複数のガイド溝108dのいずれかと係合することにより回転軸部108aの相対回転を規制する廻り止め突起部となっている。なお、ここでは廻り止め突起部としてガイドピン113を用いた例を示しているが、ガイド溝108dと係合して回転軸部108aも回転を規制する構成であれば、キー形状部材などピン以外の形状部材を用いてもよい。
図12(c)は、嵌合孔107aにおけるガイドピン113に対して任意の相対回転位置にある回転軸部108aを嵌合孔107aに嵌合させる際の、ガイド部108f、ガイド面108gのガイド作用を示している。すなわち、回転軸部108aを矢印g方向へ移動させて嵌合孔107aに嵌合させる軸嵌合動作では、ガイドピン113の軸廻りの回転方向位置は必ずしもいずれかのガイド溝108dと一致しているとは限らず、通常は位置ずれ状態にある。
このような場合にあっても、軸嵌合動作においてガイド部108fのガイド面108gがガイドピン113に当接することにより、回転軸部108aにはガイド部108fに対応したガイド溝108dがガイドピン113の位置と一致するように回転方向の力が作用する。これにより、回転軸部108aの嵌合が完了した状態では、1つのガイド溝108dにガイドピン113が係合し、回転軸部108aの嵌合孔107aに対する相対回転が規制される。
すなわち、ガイド面108gが設けられたガイド部108fは、回転軸部108aを嵌合孔107aに嵌合させる軸嵌合動作において、孔側係合部であるガイドピン113を軸側係合部であるガイド溝108dに導いて係合させる係合ガイド部として機能している。そして図12に示す例では、係合ガイド部は、回転軸部108aの軸端部108eに複数のガイド溝108d(溝部)毎に設けられ、軸嵌合動作において廻り止め突起部としてのガイドピン113を当該ガイド溝108dに導くガイド面108gである。
なお、廻り止め機構Mの構成としては、回転軸部108aに設けられた軸側係合部と、嵌合孔107aに設けられ軸側係合部と係合することにより相対回転を規制する孔側係合部と、軸嵌合動作において軸側係合部を孔側係合部に導いて係合させる係合ガイド部を有する構成であれば、図12に示す構成以外にも各種のバリエーションが可能である。以下それらのバリエーション例である廻り止め機構MA,廻り止め機構MBについて説明する。なおここで示す廻り止め機構MA,廻り止め機構MBは、実施の形態1に示す廻り止め機構MA,廻り止め機構MBと基本構成として同様である。
まず、廻り止め機構MAについて、図13を参照して説明する。図13(a)は、ロータ107の嵌合孔107aにおける内周面107bの詳細を示している。嵌合孔107aの内周面107bには、軸方向に複数(ここでは6等配)のガイド溝107f(溝部)が、嵌合孔107aに設けられた孔側係合部として形成されている(I−I矢視参照)。それぞれのガイド溝107fの開孔端側は、末広がり形状のガイド部107gとなっており、ガイド溝107fの内側面はテーパ状に拡大開口したガイド面107hと連続している。
図13(b)に示すように、回転軸部108aの外周面には軸側係合部としてのガイドピン113が突設されており、回転軸部108aがロータ107の嵌合孔107aに嵌合した状態では、内周面107bに形成された複数のガイド溝107fのいずれかがガイドピン113と係合し、これにより回転軸部108aの相対回転が規制される。すなわちガイドピン113は、回転軸部108aの外周面に設けられ孔側係合部としての複数のガイド溝107fのいずれかと係合することにより回転軸部108aの相対回転を規制する廻り止め突起部となっている。なお、ここでは廻り止め突起部としてガイドピン113を用いた例を示しているが、ガイド溝107fと係合して回転軸部108aも回転を規制する構成であれば、キー形状部材などピン以外の形状部材を用いてもよい。
図13(c)は、回転軸部108aにおけるガイドピン113に対して任意の相対回転位置にある回転軸部108aを嵌合孔107aに嵌合させる際の、ガイド部107g、ガイド面107hのガイド作用を示している。すなわち、ガイドピン113を回転軸部108aとともに矢印h方向へ移動させて嵌合孔107aに嵌合させる軸嵌合動作では、ガイドピン113の軸廻りの回転方向位置は必ずしもいずれかのガイド部108fと一致しているとは限らず、通常は位置ずれ状態にある。
このような場合にあっても、軸嵌合動作においてガイド部107gのガイド面107hがガイドピン113に当接することにより、回転軸部108aにはガイド部107gに対応したガイド溝107fがガイドピン113の位置と一致するように回転方向の力が作用する。これにより、回転軸部108aの嵌合が完了した状態では、1つのガイド溝107fにガイドピン113が係合し、回転軸部108aの嵌合孔107aに対する相対回転が規制される。
すなわち、ガイド面107hが設けられたガイド部107gは、回転軸部108aを嵌合孔107aに嵌合させる軸嵌合動作において軸側係合部であるガイドピン113を孔側係合部であるにガイド溝107fに導いて係合させる係合ガイド部として機能している。そして図13に示す例では、係合ガイド部は、嵌合孔107aの開孔端部に複数のガイド溝107f(溝部)毎に設けられ、軸嵌合動作において廻り止め突起部としてのガイドピン113を当該ガイド溝107fに導くガイド面107hである。
次に廻り止め機構MBについて、図14を参照して説明する。図14(a)に示すように、回転軸部108aの軸端部は多角形断面(ここでは6角形断面)に加工されており、外周面には軸方向に複数(6つ)の軸側係合部である平面部108h(断面J−J参照)が形成されている。それぞれの平面部108hの軸端側は、テーパ状または緩曲面状に絞られた末窄まり形状のガイド面108iと連続している。
図14(b)に示すように、ロータ107の嵌合孔107aの内周面には孔側係合部としての当接部材114が設けられており、回転軸部108aが嵌合孔107aに嵌合した状態では、複数の平面部108hのいずれかに、嵌合孔107aの内周面から突設された当接部材114が当接係合する。これにより回転軸部108aの嵌合孔107aに対する相対回転が規制される。すなわち当接部材114は、嵌合孔107aの内周面に設けられ軸側係合部としての複数の平面部108hのいずれかに当接係合して回転軸部108aの相対回転を規制する。
図14(c)は、嵌合孔107aにおける当接部材114に対して任意の相対回転位置にある回転軸部108aを嵌合孔107aに嵌合させる際の、ガイド面108iのガイド作用を示している。すなわち、回転軸部108aを矢印i方向へ移動させて嵌合孔107aに嵌合させる軸嵌合動作では、当接部材114の軸廻りの回転方向位置は必ずしもいずれかの平面部108hと一致しているとは限らず、通常は位置ずれ状態にある。
このような場合にあっても、軸嵌合動作において末窄まり形状のガイド面108iが当接部材114に当接することにより、回転軸部108aには直近の平面部108hが当接部材114の位置と一致するように回転方向の力が作用する。これにより、回転軸部108aの嵌合が完了した状態では、1つの平面部108hに当接部材114が当接係合し、回転軸部108aの嵌合孔107aに対する相対回転が規制される。
すなわち、末窄まり形状で設けられたガイド面108iは、回転軸部108aを嵌合孔107aに嵌合させる軸嵌合動作において孔側係合部である当接部材114を軸側係合部である平面部108hに導いて係合させる係合ガイド部として機能している。そして図14に示す例では、係合ガイド部は、回転軸部108aの軸端部108eに設けられ、軸嵌合動作において当接部材114を平面部108hに導くガイド面108iである。
なお上記実施の形態1、2においては、係止部15、115を構成する連結部材16,116として、装着状態において回転シール部と固定シール部とで形成される面シール部を外周方向から覆う円筒形状の被覆部16a、116aを有する形態例を示しているが、本発明はこれに限定されず、回転シール部と固定シール部との相対回転を許容しつつ、回転シール部と固定シール部との離隔を規制することが可能な構成の係止部であれば本発明の対象となる。
上記説明したように、実施の形態1,2に示すロータリジョイントは、軸方向の回転流路が設けられ回転軸に装着されて軸方向に進退する回転部および軸方向の固定流路が設けられた固定部を同軸配置した構成のロータリジョイントにおいて、回転部に設けられた回転シール部と固定部に設けられた固定シール部とを相対回転を許容しつつ軸方向に係止して、回転シール部と固定シール部の2つのシール面を対向させて当接させた状態を保持する係止部と併せて固定軸部もしくは回転軸部の嵌合孔に対する軸廻りの相対回転を規制する廻り止め機構とを備えた構成としている。これにより、固定部と回転部との相対移動を安定させて動作不良やシール部材への衝撃を有効に防止し、流体の外部への漏洩を抑制することができる。
さらに固定軸部8aや回転軸部108aの廻り止め機構として、固定軸部8aや回転軸部108aに設けられた軸側係合部と、これらの軸側係合部と係合することにより固定軸部8aや回転軸部108aの相対回転を規制する孔側係合部と、固定軸部8aや回転軸部108aを嵌合させる軸嵌合動作において軸側係合部を孔側係合部に導いて係合させる係合ガイド部を有する構成を採用している。これにより、回転シール部と固定シール部の2つのシール面を対向させて当接させた状態を保持する係止部を備えた構成において、回転部と固定部とを組み立てる作業の作業性を改善することが可能となっている。
本発明のロータリジョイントは、固定部と回転部との相対移動を安定させて動作不良やシール部材への衝撃を有効に防止し、流体の外部への漏洩を抑制することができるとともに、組み立て作業の作業性に優れるという特徴を有し、工作機械の主軸などの回転部に液体クーラントやエアなどの流体を送給する用途に有用である。
1,101 ロータリジョイント
1a、101a 回転部
1b、101b 固定部
2、103 スピンドル軸
3,102 ケーシング
4、107 ロータ
4e、108b 回転流路
5、105 第1のシールリング
5b、105b 第1のシール面
7 ハウジング部材
8、108 フローティングシート
8a、104a 固定軸部
8b、104e 固定流路
8d、108d ガイド溝
9、109 第2のシールリング
9b、109b 第2のシール面
13,113 ガイドピン
14、114 当接部材
15、115 係止部
16、116 連結部材
17,117 軸受部材
104 保持部材
108a 回転軸部

Claims (10)

  1. 軸方向の回転流路が設けられ回転軸に装着されて前記軸方向に進退する回転部および前記軸方向の固定流路が設けられた固定部を同軸配置して成り、流体供給源から供給される流体を軸廻りに回転する前記回転部の回転流路へ前記固定流路を介して送給するロータリジョイントであって、
    前記回転部に設けられ側端面に前記回転流路が開口した第1のシール面を有する回転シール部と、
    前記固定流路が前記軸方向に形成され前記固定部に設けられた嵌合孔に前記軸方向の移動が許容された状態で嵌合する固定軸部を有し、一方側の側端面に前記固定流路が開口した第2のシール面を有する固定シール部と、
    前記固定軸部の前記嵌合孔に対する軸廻りの相対回転を規制する廻り止め機構と、
    前記回転シール部と固定シール部とを相対回転を許容しつつ前記軸方向に係止して、前記第1のシール面と第2のシール面とを対向させて当接させた状態を保持する係止部とを備え、
    前記廻り止め機構は、前記固定軸部に設けられた軸側係合部と、前記嵌合孔に設けられ前記軸側係合部と係合することにより前記相対回転を規制する孔側係合部と、前記固定軸部を前記嵌合孔に嵌合させる軸嵌合動作において前記軸側係合部を前記孔側係合部に導いて係合させる係合ガイド部を有し、
    前記係止部により第1のシール面と第2のシール面とを当接させた面シール部が形成され、
    前記面シール部が形成された状態のまま前記回転部を進退させることにより、前記固定軸部が前記回転部とともに軸方向に進退することを特徴とするロータリジョイント。
  2. 前記係止部は、前記回転シール部に固着される回転側固着部と、この回転側固着部から前記固定シール部側に延出して設けられ前記固定シール部に当接して第1のシール面と第2のシール面との離隔を規制する回転側当接部と、この回転側当接部において前記固定シール部との当接部に設けられて前記相対回転を許容する回転側摺動部材を有することを特徴とする請求項1記載のロータリジョイント。
  3. 前記軸側係合部は、前記固定軸部の軸端側の外周面に軸方向に形成された複数の溝部であり、
    前記孔側係合部は、前記嵌合孔の内周面に設けられ前記溝部のいずれかに係合して前記相対回転を規制する廻り止め突起部であり、
    前記係合ガイド部は、前記固定軸部の軸端部に前記複数の溝部毎に設けられ前記軸嵌合動作において前記廻り止め突起部を当該軸部に導くガイド面であることを特徴とする請求項1または2に記載のロータリジョイント。
  4. 前記孔側係合部は、前記嵌合孔の内周面に軸方向に形成された複数の溝部であり、
    前記軸側係合部は、前記固定軸部の外周面に設けられ前記溝部のいずれかに係合して前記相対回転を規制する廻り止め突起部であり、
    前記係合ガイド部は、前記嵌合孔の開孔端部に前記複数の溝部毎に設けられ前記軸嵌合動作において前記廻り止め突起部を当該軸部に導くガイド面であることを特徴とする請求項1または2に記載のロータリジョイント。
  5. 前記軸側係合部は、前記固定軸部の軸端側を多角形断面に加工することにより外周面に軸方向に形成された複数の平面部であり、
    前記孔側係合部は、前記嵌合孔の内周面に設けられ前記平面部のいずれかに当接係合して前記相対回転を規制する当接部材であり、
    前記係合ガイド部は、前記固定軸部の軸端部に設けられ前記軸嵌合動作において前記当接部材を前記平面部に導くガイド面であることを特徴とする請求項1または2に記載のロータリジョイント。
  6. 軸方向の回転流路が設けられ回転軸に装着されて前記軸方向に進退する回転部および前記軸方向の固定流路が設けられた固定部を同軸配置して成り、流体供給源から供給される流体を軸廻りに回転する前記回転部の回転流路へ前記固定流路を介して送給するロータリジョイントであって、
    前記固定部に設けられ側端面に前記固定流路が開口した第1のシール面を有する固定シール部と、
    前記回転流路が前記軸方向に形成され前記回転部に設けられた嵌合孔に前記軸方向の移動が許容された状態で嵌合する回転軸部を有し、一方側の側端面に前記回転流路が開口した第2のシール面を有する回転シール部と、
    前記回転軸部の前記嵌合孔に対する軸廻りの相対回転を規制する廻り止め機構と、
    前記固定シール部と回転シール部とを相対回転を許容しつつ前記軸方向に係止して、前記第1のシール面と第2のシール面とを対向させて当接させた状態を保持する係止部とを備え、
    前記廻り止め機構は、前記回転軸部に設けられた軸側係合部と、前記嵌合孔に設けられ前記軸側係合部と係合することにより前記相対回転を規制する孔側係合部と、前記回転軸部を前記嵌合孔に嵌合させる軸嵌合動作において前記軸側係合部を前記孔側係合部に導いて係合させる係合ガイド部を有し、
    前記係止部により第1のシール面と第2のシール面とが当接して面シール部が形成され、
    前記面シール部が形成された状態のまま前記回転部を進退させることにより、前記回転部は前記固定シール部に係止された前記回転軸部に対して軸方向に進退することを特徴とするロータリジョイント。
  7. 前記係止部は、前記固定シール部に固着される固定側固着部と、この固定側固着部から前記回転シール部側に延出して設けられ前記回転シール部に当接して第1のシール面と第2のシール面との離隔を規制する固定側当接部と、この固定側当接部において前記回転シール部との当接部に設けられて前記相対回転を許容する固定側摺動部材を有することを特徴とする請求項6記載のロータリジョイント。
  8. 前記軸側係合部は、前記回転軸部の軸端側の外周面に軸方向に形成された複数の溝部であり、
    前記孔側係合部は、前記嵌合孔の内周面に設けられ前記溝部のいずれかに係合して前記相対回転を規制する廻り止め突起部であり、
    前記係合ガイド部は、前記回転軸部の軸端部に前記複数の溝部毎に設けられ前記軸嵌合動作において前記廻り止め突起部を当該軸部に導くガイド面であることを特徴とする請求項6または7に記載のロータリジョイント。
  9. 前記孔側係合部は、前記嵌合孔の内周面に軸方向に形成された複数の溝部であり、
    前記軸側係合部は、前記回転軸部の外周面に設けられ前記溝部のいずれかに係合して前記相対回転を規制する廻り止め突起部であり、
    前記係合ガイド部は、前記嵌合孔の開孔端部に前記複数の溝部毎に設けられ前記軸嵌合動作において前記廻り止め突起部を当該軸部に導くガイド面であることを特徴とする請求項6または7に記載のロータリジョイント。
  10. 前記軸側係合部は、前記回転軸部の軸端側を多角形断面に加工することにより外周面に軸方向に形成された複数の平面部であり、
    前記孔側係合部は、前記嵌合孔の内周面に設けられ前記平面部のいずれかに当接係合して前記相対回転を規制する当接部材であり、
    前記係合ガイド部は、前記回転軸部の軸端部に設けられ前記軸嵌合動作において前記当接部材を前記平面部に導くガイド面であることを特徴とする請求項6または7に記載のロータリジョイント。
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