JP6008248B2 - 加飾部材及び加飾二重筒状成形品 - Google Patents

加飾部材及び加飾二重筒状成形品 Download PDF

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Description

本発明は、台紙に加飾フィルム片を積層した加飾部材、及び内筒部分とこの内筒部分を外装する外筒部分で二重壁を形成すると共に、この二重壁部分により形成される筒状の間隙を利用して加飾フィルム片で加飾した加飾二重筒状成形品に関するものである。
化粧料を容器に収納した容器製品では、使用する容器に今までにない加飾性を現出させて他社製品との差別化が図られるようにしている。
たとえば特許文献1には、特に高級化粧液等に使用する中容器と外装体とからなる合成樹脂製の二重壁容器に関する記載があるが、透明な外容器の周壁による光の屈折効果により、通常の一つの周壁からなる容器では得られない加飾性を付与することができる。
特開平10−59357号公報
上記のような二重壁容器では二重壁部分により形成される筒状の間隙に加飾フィルムを配設してさらにその加飾性を多様に展開することができ、最も簡便で自由度の高い方法として、矩形状の加飾フィルム片を巻回状にして二重壁部分の隙間の全周に亘って配設する方法がある。
しかしながら、この配設方法では巻回した加飾フィルム片の元の平坦な形状に戻ろうとする弾性的な復元力により、この加飾フィルム片の間隙内での配設位置が定まらない、さらには両端部が積重する領域で隙間ができて加飾フィルムの端面が外から見え、加飾性が損なわれてしまうと云う問題がある。
特に、両端部の積重領域における隙間が極く小さなものであっても、上述したように透明な外装体の周壁による光の屈折効果があるので、拡大して現出してしまう。
また、光学的な作用効果をさらに付与するために外装体の周壁をクリスタルカット状にする場合があるが、このような場合には、さらなる屈折効果により隙間がより目立つようになる。
本発明は、上記した二重壁容器の二重壁部分の筒状の間隙に加飾フィルム片を巻回状に配設する加飾方法における、加飾フィルム片の間隙内での配設位置が定まらない、両端部の積重領域で隙間ができる等の問題を解決することを技術的課題とし、もって簡便に、多様に、そして高品位に加飾した二重壁容器、さらに一般的に云えば二重筒状成形品を提供することを目的とするものである。
本発明は加飾二重筒状成形品とこの成形品に使用する加飾フィルム片を積層した加飾部材からなるが、まず加飾部材について、次にこの加飾部材を使用する二重筒状成形品について説明する。
まず、上記技術的課題を解決する手段の内、本発明の加飾部材に係る主たる構成は、
加飾フィルムを台紙上に剥離可能に貼着、積層した加飾部材において、
加飾フィルムは、基材フィルム層と加飾フィルム層を接着状に積層した積層フィルムで、基材フィルム層側が台紙上に貼着し、平坦にした状態で基材フィルム層の所定の一方向に張力が作用しているものとし、
台紙は、加飾フィルムを積層した状態で平坦な形状を保持可能な面剛性有するものとし、
加飾フィルムを所定の形状に切断した加飾フィルム片を台紙から剥離した状態で、加飾フィルム片が基材フィルム層の張力が作用する方向に沿って、基材フィルム層を内周面として筒状にカールする構成とする、
と云うものである。
上記構成の加飾部材では、加飾フィルムを、一方向に張力が作用する基材フィルム層に加飾フィルム層を接着状に積層したものとすることにより、
加飾フィルムを台紙上で所定の形状に打抜き状に切断した加飾フィルム片を台紙から剥離した際には、基材フィルム層の張力が作用する方向に沿って、基材フィルム層を内周面として筒状にカールさせることができる。
そしてこのようなカール性を有する加飾フィルム片を、その張力が作用する方向をたとえば二重壁容器の中容器の円筒状の胴部の外周面の周方向に沿うように巻回することにより、この中容器の胴部の外周面に沿って全周に亘ってスムースに巻回することができ、すなわち加飾フィルム片の間隙内での配設位置を定めることができ、
さらに、加飾フィルム片の両端部の積重領域で、両端部を隙間のない積重状態とすることが可能となる。
台紙には紙製のもの、合成樹脂フィルム製のものを使用することができるが、弾性率の高い素材を使用すること、厚さの厚い台紙を使用することにより、その平面剛性を高くして、基材フィルム層に作用する張力にも拘わらず、加飾部材を平坦状に保持することが可能となる。
ここで、加飾フィルム層は有色透明フィルム、印刷により模様を描いたフィルム、金属箔膜層を積層したフィルム等、加飾目的に応じて適宜に選択して使用することができる。
また、基材フィルム層と加飾フィルム層の接着状の積層はドライラミネート法等、適宜の積層方法を採用することができる。
本発明の加飾部材に係る他の構成は、上記主たる構成において、加飾フィルムを、基材フィルム層の所定の一方向に張力を作用させた状態で、この基材フィルム層に加飾フィルム層をドライラミネートし、さらに台紙を積層したものとする、と云うものである。
上記構成は、加飾フィルムが平坦な状態で、基材フィルム層の所定の一方向に
張力が作用する状態とするための具体的な構成に係るものであり、
たとえば、ロールより長尺状の基材フィルム層の長手方向に張力を懸けながら、加飾フィルム層をドライラミネートし、さらに台紙を積層する、云うように連続的に製造が可能である。
本発明の加飾部材に係る他の構成は、上記構成において、基材フィルム層にはポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂製の2軸延伸フィルムを使用し、加飾フィルムを台紙に積層した平坦な状態で40〜50℃の温度で所定時間熱処理したものとする、と云うものである。
上記構成によれば、PET樹脂製の2軸延伸フィルムでは40〜50℃程度の熱処理で張力が作用した状態を熱固定して、張力が緩和することを抑制することができ、剥離した加飾フィルム片のカール性を長期間保持することが可能となる。
次に、本発明の二重筒状成形品について説明する。
本発明の二重筒状成形品に係る主たる構成は、
内筒部分とこの内筒部分を外装する透明性若しくは半透明性の合成樹脂製の外筒部分で二重壁を形成し、
加飾フィルム片を二重壁部分に形成される間隙の全周に亘って巻回状に配設し、
加飾フィルム片は、基材フィルム層と加飾フィルム層を積層した矩形状若しくは扇状の平坦形状を有する積層フィルム片で、基材フィルム層の一方向に作用する張力により、この張力の作用する方向に沿って基材フィルム層を内周面として筒状にカールするものとし、内筒部分の外周面に沿って全周に亘って巻回し、加飾フィルム片の両端部が積重する構成とし、
この両端部の積重領域で、両端部が隙間のない積重状態にあることを特徴とする、と云うものである。
本発明の二重筒状成形品に係る他の構成は、上記主たる構成において、
加飾フィルム片がカールして形成される筒状体の内径を、内筒部分の外径より小さいものとする、と云うものである。
ここで、上記のような基材フィルム層の一方向に作用する張力によりカール性を有する加飾フィルム片は前述した本発明の加飾部材を使用することにより達成され、基材フィルム層に作用する張力を大きくすることにより、大きなカール性を発揮させることができ、
特に、加飾フィルム片がカールして形成される筒状体の内径が、内筒部分の外径より小さくなる程度のカール特性があれば内筒部分の外周面に沿って全周に亘って巻回することができると共に、加飾フィルム片の両端部の積重領域で、両端部に隙間のない積重状態にすることができ、
加飾フィルム片の間隙内での配設位置が定まらないことに起因する、また積重領域での隙間に起因する外観の毀損を防いで、透明な外筒部分の光学的な作用効果が相俟って加飾フィルム片による高品位な加飾性を発揮させることが可能となる。
本発明の二重筒状成形品に係る他の構成は、上記主たる構成において、
中容器と、中容器の少なくとも筒状の胴部を外装する透明性若しくは半透明性の外装体により二重壁を形成した容器とし、中容器の胴部を内筒部分とし、外装体の胴部を外筒部分とする加飾容器に係るもので、
二重壁部分の間隙に配設した加飾フィルムにより高品位な加飾性が発揮される加飾容器を提供することができる。
本発明の二重筒状成形品に係る他の構成は、上記主たる構成において、有頂筒状で、側周壁を内側周壁と透明性若しくは半透明性の外側周壁の二重壁としたキャップ体とし、内側周壁を内筒部分とし、外側周壁を外筒部分とするキャップ体に係るもので、二重壁部分の間隙に配設した加飾フィルムにより高品位な加飾性が発揮される加飾キャップ体を提供することができる。
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
すなわち、基材フィルム層と加飾フィルム層を接着状に積層した積層フィルムで、基材フィルム層側が台紙上に貼着し、平坦にした状態で基材フィルム層の所定の一方向に張力が作用している加飾部材から剥離した加飾フィルム片におけるカール特性を利用することにより、内筒部分の外周面に沿って全周に亘って巻回すると共に、加飾フィルム片の両端部の積重領域で、両端部間に隙間のない積重状態にすることができ、
加飾フィルム片の間隙内での配設位置が定まらないことに起因する、あるいは積重領域での隙間に起因する外観の毀損を防いで、透明な外筒部分の光学的な作用効果が相俟って加飾フィルム片による高品位な加飾性を発揮させることができる。
本発明の加飾部材の一例を示す平面図である。 (a)は図1の加飾部材のA−A線に沿った断面図、(b)は(a)の加飾部材から剥離した加飾フィルム片の断面図、(c)は(b)に示した加飾フィルム片のカール状態を示す断面図である。 本発明の加飾部材の製造方法の一例を示す概略説明図である。 本発明の加飾二重筒状成形品の一例である加飾容器を容器本体としたポンプ付き容器の部分的に縦断した側面図である。 (a)は図4中の加飾容器のB−B線に沿った平断面図、(b)は加飾フィルム片のカール状態を示す概略説明図である。 本発明の加飾二重筒状成形品の一例である加飾容器の他の例の平断面図である。 加飾フィルムの両端部の積重領域における積重状態の比較例の説明図である。 本発明の加飾部材の他の例を示す平面図である。 本発明の加飾二重筒状成形品他の例であるキャップ体を示す、(a)は縦断面図、(b)は(a)中のC−C線に沿って示す平断面図である。
以下、本発明の実施の形態を実施例に沿って、図面を参照しながら説明する。
図1、2は本発明の加飾部材の一例を示すものであり、図1は平面図、図2(a)は図1中のA−A線に沿った断面図、図2(b)は(a)の加飾部材21から剥離した加飾フィルム片22pの断面図、図2(c)は(b)に示した加飾フィルム片22pのカール状態を示す断面図である。
この加飾部材21は図1に示されるように全体として長尺帯状で、加飾フィルム22と台紙25を、剥離可能に剥離層26を介して積層したものであり、加飾フィルム22には打抜き状に切込み27が形成され、この切込み27に囲まれて、長手方向、図1中では縦方向に並列状に多数の矩形状の加飾フィルム片22pが形成されている。
加飾フィルム22は図2中に示されるように、PET樹脂2軸延伸フィルム製の基材フィルム層24に、ドライラミネート法でウレタン系二液接着剤で接着状に着色透明性の加飾フィルム層23を積層したもので、基材フィルム層24の層厚は0.012mmのものを使用し、加飾フィルム23層の層厚は0.035mmである。
また、台紙25はPET樹脂2軸延伸フィルム製で、その肉厚は0.05mmである。
ここで、加飾フィルム22はシリコン系、あるいはアクリル系の粘着剤から成る剥離層26を介して台紙25に積層した状態で平坦であり、この平坦な状態で、基材フィルム層24には図2(a)中、矢印で示した方向に張力が作用しているが(図1でも張力の作用する方向を矢印で示している。)、台紙25の面剛性によりその平坦な状態が保持されている。
そして、図2(b)に示されるように矩形状に打抜いた加飾フィルム片22pを台紙25から剥離すると、基材フィルム層24に作用する張力の方向に沿って、図2(b)中の円弧状の矢印方向にカールし、図2(C)に示されるように筒状の状態になる。
図3は加飾部材21の製造方法の一例を示す概略説明図である。
この図3に示されるように、基材フィルム層24に供給ロールRf1から供給される加飾フィルム層23をドライラミネート法によりロールRc1で積層して加飾フィルム22を形成し、さらに、供給ロールRf2から供給される台紙25を、剥離層26(図示省略)を介してロールRc2で積層して長尺シート状の加飾部材21を形成し、最終的には打抜き装置で(図示省略)加飾フィルム22を矩形状に打抜いて加飾フィルム片22pを形成する。
ここで、基材フィルム層24にはロールRe1とロールRe2により張力を懸け、この張力が懸かった状態で、ロールRc1により加飾フィルム層23をドライラミネート法により接着状に積層し、さらにロールRc2で肉厚にして十分な面剛性を有する台紙25を積層して加飾部材21を成形することにより、
基材フィルム層24に張力が作用した状態で加飾部材21を平坦状に保持することができる。
また、基材フィルム層24をPET樹脂2軸延伸フィルム製とする場合、図示は省略しているが、図3に示した加飾部材21に40〜50℃の温度で熱処理することにより、張力が作用した状態を熱固定して、張力が緩和することを抑制することができ、剥離した加飾フィルム片22pのカール性を長期間保持することができる。
次に、図4、5は本発明の加飾二重筒状成形品一例である加飾容器1を容器本体としたポンプ付き注出容器を示すものであり、
図4は部分的に縦断した側面図、図5は図4中の加飾容器1のB−B線に沿った平断面図、(b)は加飾フィルム片22pのカール状態を示す概略説明図である。
なお、図5と後述する図6の平断面図では、中容器1aの胴部4と外装体11の胴部14による二重壁部分に形成される円筒状の間隙Gにおける加飾フィルム片22pの巻回状態を明確に示すため、図4に示される縦断面図に比較して中容器1aの胴部4の肉厚と外装体11の胴部14の肉厚を厚くし、間隙Gの間隔を広げて示している。
このポンプ付き注出容器は、上端部にノズルヘッド32、下端部にシリンダ33を配設した手動押下げ式のポンプ31を組付きキャップ35により、容器本体となる加飾容器1の外装体11と共に二重壁を構成する中容器1aの口筒部2に螺合により組付け固定したものである。
二重壁を形成する中容器1aと外装体11のうち、中容器1aは合成樹脂製で、円筒状の胴部4の上端部に肩部3を介して口筒部2を起立設したもので、円筒状の胴部4の下端は開口端となっている。そして、この胴部4内に軸心方向に沿って密摺動可能に低密度ポリエチレン等の比較的軟質な合成樹脂製の摺動底蓋6を嵌装している。
また、胴部4の下端部には底カバー9を嵌合している。
一方、外装体11は有底筒状の透明性の合成樹脂製で、円筒状の胴部14の下端部に底部15を連設したものである。
そして、中容器1aの胴部4と外装体11の胴部14による二重壁部分には円筒状に間隙Gが形成されており、この間隙Gには図1、2で説明した加飾フィルム片22pが図5(a)に示されるように、内筒部分である中容器1aの胴部4の外周面に沿って、全周に亘って巻回している。
また、加飾フィルム片22pの両端部が積重する積重領域RLaでは、両端部が隙間のない積重状態にあり、外側から、光の屈折作用が発揮される透明な外装体の胴部14を通して見ても、隙間が拡大して見えることもないので、
加飾フィルム片22pが中容器1aの胴部4の外周面に沿って、すなわち間隙Gの定まった位置に巻回していることも相俟って、
着色透明性の加飾フィルム層23を積層した加飾フィルム片22pによる加飾効果が高品位に発揮される。
ここで、図5(b)は、使用した加飾フィルム片22pを台紙25から剥離した際のカール状態を示す概略説明図であり、カールして円筒状になった加飾フィルム片22pの径と中容器1aの胴部4の外径を比較するように示したものである。
この図5(b)に示されるように、中容器1aの胴部4の外径より小さい径にカールする加飾フィルム片22pを使用することにより、上記のように、内筒部分である中容器1aの胴部4の外周面に沿って全周に亘って巻回し、さらに、加飾フィルム片22pの積重領域RLaで、両端部を隙間のない積重状態とすることができる。
ここで、上記の図5(b)で示されるような加飾フィルム片22pを巻回状に間隙Gに配設する手順についてみると、まず台紙25から剥離した状態での大きなカール性を利用して中容器1aの胴部4の外周面に沿って全周に亘って巻回するこができ、その後、加飾フィルム片22pを巻回した状態で胴部4を外装体11の胴部14に嵌入することにより容易に達成することができる。
一方、台紙25から剥離した状態でカール性のない平坦状の加飾フィルム片22pを巻回状に間隙Gに配設する手順についてみると、
まず、加飾フィルム片22pを丸めるように筒状にして外装体11の胴部14に嵌入し、その後、この外装体11の胴部14の内周面に沿って巻回する筒状の加飾フィルム片22p内に中容器1aの胴部4を挿入する必要があり、
外装体11の胴部14と中容器1aの胴部4の二重壁部分に形成される間隙Gの間隔は通常狭いので、この中容器1aの胴部4の挿入工程は、胴部4の端面が加飾フィルム片22pの端面に引っ掛かる等して難しく、生産性の低い工程となってしまう。
次に、図6は本発明の加飾二重筒状成形品の一例である加飾容器の他の例の平断面図で、図4、5に示される加飾容器1のバリエーションに相当し、図5(a)の平断面と同様に示すものである。
この例は光学的な作用効果をさらに付与するために、透明な外装体11の胴部14の内周面をクリスタルカット状に刻設したものであるが、このような場合、さらなる屈折効果により、加飾フィルム片22pの積重領域RLaにおける両端部の隙間がより目立つようになるが、図6中に示されているように加飾フィルム片22pの両端部が隙間のない積重状態にあれば、加飾フィルム片22pによる加飾効果が高品位に発揮される。
ここで、図7は加飾フィルム22pの両端部の積重領域RLaにおける積重状態の比較例を説明するためのものであり、図7(a)は図5(a)の比較例、図7(b)は図6の比較例であり、いずれも台紙25から剥離した状態でカール性のない、平坦状の加飾フィルム片22pを丸めるようにして、巻回状に間隙Gに配設したものである。
図7(a)、(b)に示されるように加飾フィルム22pは中容器1aの胴部4の外周面に沿うことなく位置し、すなわち間隙Gでの配設位置が定まらず、さらに、積重領域RLaでは両端部間に隙間Gpができ、外から見ると透明な外装体11の胴部14の光の屈折作用により、この隙間Gpが拡大されて現出し、加飾フィルム片22pによる加飾効果が損なわれてしまう。
次に、図8は本発明の加飾部材21の他の例を示す平面図である。
この例は、テーパー筒状の内筒部分に巻回するためのものであり、加飾フィルム片24の打抜き形状を扇状にしたものである。
なお、図中の縦方向の矢印線は図1の場合と同様に基材フィルム層24に作用する張力の方向を示している。
次に、図9は本発明の加飾二重筒状成形品他の例である加飾キャップ体を示すもので、(a)は縦断面図、(b)は(a)中のC−C線に沿って示す平断面図である。
この加飾キャップ体41は透明な有頂筒状の外筒体42と有頂筒状の内筒体43を嵌合組付けしたもので、内筒部分である内筒体43の内側周壁43sと、外筒部分である外筒体42の内周面をクリスタルカット状に刻設した外側周壁42sで二重壁を形成し、円筒状の間隙Gに加飾フィルム片22pを巻回状に配設したものである。
この例でも、加飾フィルム片22pは内筒部分である内筒体43の内側周壁43sの外周面に沿って、全周に亘って巻回し、さらに、加飾フィルム片22pの両端部が積重する積重領域RLaでは、両端部が隙間のない積重状態にある。
以上、実施例に沿って本願発明の実施の形態とその作用効果について説明したが、本願発明はこれら実施例に限定されるものではない。
たとえば、加飾部材21の各層を形成する素材はPET樹脂製のフィルム等に限定されるものではなく、基材フィルム層24への張力の付与のし易さ等を含めて、各層の機能を考慮して、各種の合成樹脂、合成樹脂製フィルム等の中から適宜選択して使用できるものである。
また、上記実施例では加飾フィルム層については有色透明性のものを使用したが、加飾目的に応じ、印刷で模様を描いたり、金属箔膜層を積層したフィルム等を使用することができる。
また、図3に示した加飾部材21の製造方法の他にもさまざま製造方法を採用することができる。
また、加飾二重筒状成形品の実施例として、ポンプ付き注出容器の容器本体として使用する壜体状の容器とキャップ体について説明したが、この他にも筒状の二重壁構造を有する成形品とすることができる。
以上説明したように、本発明の加飾部材による加飾フィルム片はそのカール性を利用して、筒状体の外周面に沿って、積重領域で両端部が隙間のない積重状態で巻回できるものであり、化粧料用の二重壁容器等の分野での幅広い利用展開が期待される。
1 ;加飾容器
1a;中容器
2 ;口筒部
3 ;肩部
4 ;胴部
6 ;摺動底蓋
9 ;底カバー
11;外装体
14;胴部
15;底部
21;加飾部材
22;加飾フィルム
22p;加飾フィルム片
23;加飾フィルム層
24;基材フィルム層
25;台紙
26;剥離層
27;切込み
31;ポンプ
32;ノズルヘッド
33;シリンダ
35;組付きキャップ
41;加飾キャップ体
42;外筒体
42s;外側周壁
43;内筒体
43a;垂下筒片
43s;内側周壁
RLa;積重領域
G ;間隙
Gp;隙間

Claims (8)

  1. 加飾フィルム(22)を台紙(25)上に剥離可能に貼着、積層した加飾部材であり、前記加飾フィルム(22)は、基材フィルム層(24)と加飾フィルム層(23)を接着状に積層した積層フィルムで、該基材フィルム層(24)側が台紙(25)上に貼着するものとし、平坦にした状態で基材フィルム層(24)の所定の一方向に張力が作用しており、前記台紙(25)は、加飾フィルム(22)を積層した状態で平坦な形状を保持可能な面剛性有するものとし、前記加飾フィルム(22)を所定の形状に切断した加飾フィルム片(22p)を台紙(25)から剥離した状態で、該加飾フィルム片(22p)が基材フィルム層(24)の張力が作用する方向に沿って、基材フィルム層(24)を内周面として筒状にカールする構成としたことを特徴とする加飾部材。
  2. 加飾フィルム(22)を、基材フィルム層(24)の所定の一方向に張力を作用させた状態で、該基材フィルム層(24)に加飾フィルム層(23)をドライラミネートし、さらに台紙(25)を積層したものとした請求項1記載の加飾部材。
  3. 基材フィルム層(24)にはポリエチレンテレフタレート樹脂製の2軸延伸フィルムを使用し、加飾フィルム(22)を台紙(25)に積層した平坦な状態で40〜50℃の温度で所定時間熱処理した請求項2記載の加飾部材。
  4. 内筒部分とこの内筒部分を外装する透明性若しくは半透明性の合成樹脂製の外筒部分で二重壁を形成し、加飾フィルム片(22p)を前記二重壁部分により形成される筒状の間隙(G)の全周に亘って巻回状に配設し、前記加飾フィルム片(22p)は、基材フィルム層(24)と加飾フィルム層(23)を積層した矩形状若しくは扇状の平坦形状を有する積層フィルム片で、基材フィルム層(24)の一方向に作用する張力により、該張力の作用する方向に沿って前記基材フィルム層(24)を内周面として筒状にカールするものとし、内筒部分の外周面に沿って全周に亘って巻回し、該加飾フィルム片(22p)の両端部が積重する構成とし、該両端部の積重領域(RLa)で、両端部が隙間のない積重状態にあることを特徴とする加飾二重筒状成形品。
  5. 加飾フィルム片(22p)がカールして形成される筒状体の内径を、内筒部分の外径より小さいものとした請求項4記載の加飾二重筒状成形品。
  6. 加飾フィルム片(22p)は、請求項1、2または3の何れかに記載される加飾部材から剥離した加飾フィルム片(22p)を使用したものとする請求項4または5記載の加飾二重筒状成形品。
  7. 中容器(1a)と、該中容器(1a)の少なくとも筒状の胴部(4)を外装する透明性若しくは半透明性の外装体(11)により二重壁を形成した加飾容器(1)とし、前記中容器(1a)の胴部(4)を内筒部分とし、外装体(11)の胴部(14)を外筒部分とした請求項4、5または6記載の加飾二重筒状成形品。
  8. 有頂筒状で、側周壁を内側周壁(43s)と透明性若しくは半透明性の外側周壁(42s)の二重壁とした加飾キャップ体(41)とし、前記内側周壁(43s)を内筒部分とし、外側周壁(42s)を外筒部分とした請求項4、5または6記載の加飾二重筒状成形品。
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