JP5278669B2 - 紙製の包装体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
この場合、例えば該容器の表面における印刷等はよりキレイに行なうために他の樹脂フィルムを用いて、該容器の外周を該樹脂フィルムで覆うものが用いられてきている。
更に、断熱性を高めるために不織布との重積等によってラベルを構成する特開平8−126663号(特許文献3)や特開2005−97772号(特許文献4)、特開2005−338304号(特許文献5)が存在する。
この場合、特に御椀形状である開口部が広縁からなり、ほぼ該容器の中央部までは若干量該開口口径を少しずつだけ狭めるが、底部近傍で急に口径を狭く構成して大容量の内容量を確保する略御椀形状である丼形の容器にあっては、該容器の底部を除く外周面に該包装材できっちりと覆うためには、低温で収縮性のある樹脂フィルムを用いてきっちりと密着して配置するか、或いはそもそも発泡樹脂シートを積層シートとして構成して、一体にて成形することが必要であった。
更に、従来は、容器自体の形状が略御椀形状である丼形の容器であることから、概容器の外周が円弧形状であって、底部方向において急に幅是間に狭まる形状であることから該形状の外周にキレイに包装材を配置するためには、該形状に合致するような伸縮性を有する樹脂材が用いられてきたものであり、係るためにどうしても樹脂材が多用されるものであった。
特に印刷の容易性や見栄えのよさ等と共に、資源としてのリサイクル性或いは使用者側の要請等各種の面で現在紙の活用が望まれているが、前記の点でこのような御椀形の断熱容器には用いられてはいなかったものである。
更に、請求項3に係る発明のように成形芯金と雌型金型とで略扇状の紙製シートを挟み込んで当接すると共に押圧して成形する紙製の包装体を用いてもよい。
従って紙であるにも拘らず皺などを有さないきれいな外表面を形成できるものであり、又紙製ゆえ簡単かつ安価に又キレイな表面印刷などが行なえ、きれいにかつ任意な装飾や表示を行なった包装を可能とするものである。
更に、該包装体の内周面方向に折り込み部によって、略御椀形状の容器との間に少なくとも折り込み部の幅の隙間を有するものであって、空気層を構成することができることから断熱効果を発揮することもできる。
又、請求項3に係る発明によって、折り込み部を包装体の内表面に折り込めることから、容器の外周に設置するに際して、容器との接触面をより多く取れるものであり、接着などの効果を高めることができる。
更に請求項4に係る発明によってポリスチレン樹脂系発泡シート等を用いた即席麺等の断熱容器の包装体として用いることができ、従来の樹脂シートやフィルムを使用せずとも見栄えのよい包装体の提供を可能とするものである。
次に請求項7に係る発明によって、紙製シートをもって略御椀形状の丼形状の外表面に合致するきれいな曲面を有する紙製の包装体の製造が可能となるものである。
又、請求項8に係る発明によって紙製シートよりなる包装体の成形をきっちり行なうことができ、折り込み部等をよりきっちりと形成した製造を可能とするものである。
更に請求項10に係る発明によれば半円球状の御椀形状に合致した包装体を得られ、請求項11に係る発明によれば三角以上の多角形状からなる逆さにした角錐形状の御椀形状に合致した包装体が得られるものである。
この構成は、略扇状の薄手の紙製のシート1と、これを巻き込むための成形芯金2であるマンドレルからなるものである。
先ず成形芯金2は、ポリスチレン樹脂系発泡シート等を用いた御椀形状の即席麺等の断熱容器の外周形を模った形状であって、上縁部20は広縁であって、該芯金の中央部21までは若干量該開口口径を少しずつだけ狭めるが、中央部からさらに底部方向の底部近傍22で急に口径を狭く構成した略御椀形状である丼形状の容器をかたどった形状よりなるものである。
この切れ込み部25は、該成形芯金2の底部近傍で急に口径を狭くなる直前の位置辺りから底部23に掛けて設けられたものであり、底部方向に行くに従って切れ込み部25の深さが深くなるように構成されているものである。
このような切れ込み部25が芯金2の周面であって該芯金2の軸心方向に向かって多数設けられているものである。
従って、巻きつけに際して該紙製シート1はこの芯金2の切れ込み部25に押し込まれることとなり、底部方向の形状をすぼめた形状でこの紙製シート1を形成できる。
更に、本体の中央部22よりやや下方向の急に口径を狭くなる近傍から、該芯金2に切れ込み部25が形成されており、底部にいくに従って該切れ込み部25はその深さを深く形成するものである。
本図に示すように芯金2の底部方向に向かってその該表面に切れ込み部25を有しているものであって、芯金2の内部方向に向かって凹み部として形成されるものである。
特に底部にいくに従ってその凹みは深く形成されているものである。
本図に示すように略扇状の紙製のシートを用いるものである。
この場合、薄手の紙製シートが最もよいが、これに限らず、折り込み可能な厚手の紙製のシートをもって構成してもよい。
もとより、紙を用いた複合シート或いは多層シート等であってもよいのはもちろんである。
従って、少なくとも紙製シートからなるものであるが、これに樹脂シートをラミネート等した紙製のシートでもよいものである。
尚、本図に示す構成は一例であって、この円弧形状の曲線はより深いものでも或いは浅いものであってもいずれでもよい。
又、幅方向の長さや高さ方向の長さなどにおいてもそれぞれ必要に応じて任意に定めればよいものである。
このように成形芯金2に巻きつけたシート1は、成形芯金2の上部周縁20近傍においては芯金2に巻きついて芯金形状を表出するものであるが、底部23方向においては芯金2から離れて略円筒形状に巻きつけられるものである。
従って、この段階では単なる円筒状にシート1が巻きついた状態となり、芯金形状である略御椀形状とはなっていない。
尚、本説明においてはフラップをもって両側方向から芯金2を中心として巻き込む例を示すが、このようなフラップをもって芯金2に巻きつけるものの他、例えば回転する巻き込みローラに紙製シートを巻きつけて成形するものであってもよい。
例えば補助ローラ等で当接してきれいに巻きつける巻き込みローラに巻きつける等のことによって巻きつき状態とするものであってもよい。
又、例えば糊代部をもってその部分で接着成形して、一定の形態を維持するものであってもよい。
この雌型金型3は成形芯金2の中央部から底部形状にかけて合致する形状を有しており、底部の外周面の外周形状よりなる曲面形態に対応していると共に成形芯金2の切れ込み部25に対応した多数の突出辺部35を有している。
このように当接すると、雌型金型3の突出辺部35によって紙製シート1が成形芯金2の切れ込み部25に巻き込まれると共にその状態で成形されるものである。
図8は、更に雌型金型3を当接して例えば一定の圧をかけた押圧状態から、更に引き離した一例を示す。
本図に示すように成形芯金2には、その形状に成形された紙製シート1が巻き付いた状態となる。
尚、本包装体に関しては、成形芯金2の切れ込み部25と雌型金型3の突出辺部35によって成形された内部方向即ち内周面方向に折り込み部15を有するものであるが、外表面に関してはきれいな曲面を形成するものとなる。
該紙製包装体1は、上部に開口縁10を有すると共に底部も同様に開口縁11を有し、容器とほぼ同様の御椀形状よりなるものであって、この底部の開口縁によって形成される孔に例えば断熱容器の高台を挿入することができる。
尚、本明細書上、断熱用容器を前提として説明するが、本紙製の包装体はポリスチレン樹脂系発泡シート等を用いた即席麺等用の断熱容器に限らず他の容器に用いるものであってももちろんよい。
例えば紙製などの断熱容器に対して用いるものであってもよい。
従って、該容器の形状に合致した形状よりなる紙製の包装体は、そのまま断熱容器を装着できるものとなる。
このように構成するときっちりと外周面を紙製の包装体によって覆うことができ、各種任意の印刷等をその表面に行なうことができ、所要のデザインや表示を用いた装飾を施すことが低廉にかつ簡単に行なえるものである。
更にも形状の見栄えもよいものとなる。
或いは、その他例えば任意の係止具等を用いて断熱容器の外周に包装体を装着するものであってもよい。
尚、図8に示す構成によって折り込み部15を有する包装体から更に、該折り込み部15を包装体1の曲面形状の内周面に折り込んで、内周面での突出辺部をなくして、そのまま断熱容器に装着するものであってもよい。
即ち、例えば折り込み部15の内周面への折り込み工程を有するものであってもよい。
前図までに図示する御椀形状はきれいな曲面を有する半円球状の断熱容器を明示するが、これに限定されずに図11に示すように周面に角を有する三角以上の多角形状の御椀形状即ち逆さにした角錐形状の断熱容器に用いるものであってもよい。
この場合には例えば成形芯金2に関して、半円球状に代えてその形状を周面に角を有する三角以上の多角状の御椀形状即ち逆さにした角錐形状とすることによって、この形状に巻きつけられた略扇状の紙製シート1は、角錐状の略御椀形状の周面形状を形成する形状となり、該逆さにした角錐形状の容器の周面に装着できるものである。
尚、成形芯金2の中央部21近傍まで角錐形状となり、成形芯金の底部近傍22においては半球形状として形成された一例を示すものであるが、底部近傍においても周面に角部を有するものであってももちろんよく、この形状も御椀形状に含まれるものである。
15 折り込み部
2 成形芯金
20 成形芯金の上縁部
21 成形芯金の中央部
22 成形芯金の底部近傍
23 成形芯金の底部
25 切れ込み部
3 雌型金型
35 突出辺部
Claims (9)
- 略御椀形状の容器の外周面を覆う紙製の包装体であって、
略御椀形状の成形芯金2を三角以上の多角形状からなる逆さにした角錐形状に形成し、この成形芯金2に略扇状の紙製シート1を巻きつけ、更に雌型金型3で当接して形成する紙製の包装体であり、
成形芯金2には本体の中央部21から底部23に向かって多数の切れ込み部25を有するものであって、該切れ込み部25は底部方向に行くに従ってその深さを深く形成するものであり、
雌型金型3に成形芯金2の中央部21から底部形状にかけて合致する形状を有すると共に成形芯金2の切れ込み部25に対応した多数の突出辺部35を有するものであり、
略扇状の紙製シート1を成形芯金2と雌型金型3とで挟み込んで当接することによって、該包装体の内周面方向に折り込み部15を形成すると共に略御椀形状に形成することを特徴とする紙製の包装体。 - 成形芯金2の中央部21近傍まで角錐形状となり、成形芯金の底部近傍22においては半球形状として形成し、この成形芯金2に略扇状の紙製シート1を巻きつけ、更に雌型金型3で当接して形成する紙製の包装体であることを特徴とする請求項1記載の紙製の包装体。
- 成形芯金2と雌型金型3とで略扇状の紙製シート1を挟み込んで当接すると共に押圧して成形することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の紙製の包装体。
- 該包装体の内周面方向の折り込み部15を包装体の曲面形状の内周面に折り込んで、内周面での突出辺部をなくしたことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の紙製の包装体。
- 略御椀形状の容器がポリスチレン樹脂系発泡シート等を用いた即席麺等の断熱容器であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の紙製の包装体。
- 略御椀形状の容器の外周面を覆う紙製の包装体の製造方法であって、
略御椀形状の成形芯金2を三角以上の多角形状からなる逆さにした角錐形状に形成し、
この略御椀形状の成形芯金2に略扇状の紙製シート1を巻きつける工程と、
該巻きつけた状態で雌型金型3を当接して略扇状の紙製シート1を成形芯金2と雌型金型3とで挟み込んで当接する工程とからなり、
該成形芯金2には本体の中央部から底部に向かって多数の切れ込み部25を有し、該切れ込み部25は底部23方向に行くに従ってその深さを深く形成しており、
該雌型金型3は成形芯金2の中央部から底部形状にかけて合致する形状を有すると共に成形芯金2の切れ込み部25に対応した多数の突出辺部35を有するものであり、
略扇状の紙製シート1を成形芯金2と雌型金型3とで挟み込んで当接することによって、該包装体の内周面方向に折り込み部15を形成すると共に略御椀形状に形成することを特徴とする紙製の包装体の製造方法。 - 三角以上の多角形状からなる逆さにした角錐形状に形成した略御椀形状の成形芯金2が、成形芯金2の中央部21近傍まで角錐形状となり、成形芯金の底部近傍22においては半球形状として形成した略御椀形状の成形芯金2からなることを特徴とする請求項6記載の紙製の包装体の製造方法。
- 該巻きつけた状態で雌型金型3を当接して略扇状の紙製シート1を成形芯金2と雌型金型3とで挟み込んで当接する工程が、少なくとも一定の圧をもって押圧する工程からなることを特徴とする請求項6又は7のいずれかに記載の紙製の包装体の製造方法。
- 形成した該包装体の内周面方向の折り込み部15を包装体の曲面形状の内周面に折り込んで、内周面での突出辺部をなくす工程を有することを特徴とする請求項6又は7のいずれかに記載の紙製の包装体の製造方法。
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