JP6007943B2 - 外廊下の付け替え方法 - Google Patents

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Description

本発明は、集合住宅に設けられた外廊下が一端解体され、新しく外廊下が付け替えられる外廊下の付け替え方法に関するものである
従来、アパートの老朽化した外廊下が取り替えられる際には、建物から外廊下が全て取り外された後、新しい外廊下が設置される。
特許第2630620号公報
しかしながら、アパートなどの集合住宅において、外廊下が全て取り外されてしまった場合、その取り外された外廊下の階の住人は全員、他のアパートや一軒家などの仮住まいに引っ越さなければならない。そのため、取り外された外廊下の階の住居の数だけ、仮住まいを用意する必要があり、一度に多くの空き物件を探さなければならず、時間と手間がかかる。また、住人は、取替工事が終了するまでの間、仮住まいで生活しなければならず、長期間にわたって、仮住まいでの不便な生活を強いられることになる。これは、仮住まいにかかる家賃などの費用を増加させることにも繋がっている。
このように、従来では、集合住宅の外廊下の取替工事の際に、仮住まいを探す側にも、仮住まいをする住人側にも、大きな負担がかかっている。そこで、本発明が解決しようとする課題は、一度に必要な仮住まいの軒数を少なくすることにあり、かつ、仮住まいの賃貸期間を短縮することにある。好ましくは、仮住まいを必要としないことにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、集合住宅の同一階に並んでいる複数の住居にわたって設けられる外廊下の付け替え方法であって、前記外廊下を全長方向へ沿って複数の設定区間に区分けする際、この各設定区間は、ある設定区間を付け替えている間、それ以外の全ての設定区間に、下の階へ降りることができる元々の階段が連なるように設定し、前記設定区間において、元の外廊下を解体し、建物の構造材に固定した腕木を撤去する解体工程と、前記構造材の前記腕木が取り付けられていた所に支持具を設け、この支持具に新しい腕木を設ける躯体工程と、新たに設けた前記腕木に柱の中途部を保持しつつ、この柱の下端部を地面に本固定する前に一旦固定する柱仮固定工程と、新たに設けた前記腕木間を架け渡すよう板材を設ける床材設置工程とを含み、前記各設定区間ごとに前記各工程を行い、最後の前記設定区間の前記床材設置工程終了後、全ての前記設定区間にわたって、仮固定した前記柱を地面に本固定し、本固定した前記柱に、手摺を設けると共に化粧部材を設けることを特徴とする外廊下の付け替え方法である。
請求項2に記載の発明は、雨水が前記集合住宅の内部に浸入するのを防止する水切板として、第一水切板と第二水切板とを備え、前記躯体工程では、前記第一水切板を介して前記支持具を設け、前記床材設置工程前に、前記第一水切板間に第二水切板を設ける水切板設置工程をさらに含み、少なくとも両端部に前記腕木がある区間を前記各設定区間とし、前記第二水切板は、前記腕木間に対応する長さであることを特徴とする請求項1に記載の外廊下の付け替え方法である。
請求項3に記載の発明は、付け替え対象の前記外廊下には、少なくとも両端部に前記階段を設けていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の外廊下の付け替え方法である。
さらに、請求項4に記載の発明は、前記設定区間は、前記各住居の間口に対応していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の外廊下の付け替え方法である。
請求項1に記載の発明によれば、各設定区間は、ある設定区間がやり替え工事中の際に、その工事中の設定区間を除いた全ての設定区間が、外廊下に元々から備わっている階段に連なるように設定されている。そのため、工事中の設定区間に対応する住居の住人以外は、通常通り階段を利用して生活することができ、仮住まいに移る必要がない。従って、必要な仮住まいの軒数は、工事中の設定区間に対応する住居の軒数だけでよい。このように、同一階の全ての住居の住人を仮住まいに移す必要がなく、必要な仮住まいの軒数を少なくすることができる。また、外廊下全体を工事する場合には、外廊下が完成するまで、同一階の住人は全員仮住まいをする必要がある。しかしながら、設定区間ごとの工事の場合、その区間が通行可能となるまでの間のみ、その区間の住人のみが仮住まいをすればよく、一住居当たりの仮住まいの賃貸期間を短縮することができる。さらに、工事の途中である床材設置工程で、板材が設けられて通行可能となった状態において、住人に戻ってもらうことができる。従って、工事が完了する前に元の住居に戻ることができるため、仮住まいの賃貸期間をより短縮することができる。また、実施の形態に応じて、元の外廊下の解体から床材の仮設置までを一日で完了することができる。この場合、設定区間に対応する住人が、朝に仕事などに出かけて夕方に帰宅するまでの間に、床材の仮設置までを済ますことができ、仮住まいの必要がない。
請求項2に記載の発明によれば、外廊下の水切板は、第一水切板と第二水切板とを備えており、各設定区間において、第二水切板の長さが腕木間の長さに対応している。従って、設定区間ごとに工事を行う際に、ユニット工事として行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、外廊下の少なくとも両端部に、元々から階段が備わっているため、ある設定区間が工事中であっても、設定区間に対応する住居以外の住人は、どちらか一方の階段を利用することができる。また、実施の形態に応じて、元の外廊下の解体から床材の仮設置までを一日で完了することができる。この場合、やり替え工事を行う外廊下を利用する同一階の全ての住居の住人が、朝に仕事などに出かけて夕方に帰宅するまでの間に、床材の仮設置までを済ますことができる。従って、住人が家に滞在している間、緊急の場合においても、常時、少なくとも二方向に避難することができ、工事期間中においても住人の安全が確保できる。
さらに、請求項4に記載の発明によれば、設定区間が各住居の間口に対応しているため、必要な仮住まいの軒数を一軒ずつとすることができる。また、実施の形態に応じて、元の外廊下の解体から床材の仮設置までを一日で完了することができる。この場合、各住居の住人が、朝に仕事などに出かけて夕方に帰宅するまでの間に、床材の仮設置までを済ますことができ、仮住まいをなくすことができる。
本発明の付け替え方法が適用される二階建ての集合住宅の一例を示す概略構成図であり、二階部分を示している。 図1の集合住宅の外廊下を示す概略縦断面図である。 図1の集合住宅の外廊下の付け替え方法を示すフローチャートである。 図1の集合住宅の外廊下を解体し、新しい腕木の支持具を取り付ける様子を示す概略斜視図である。 図1の集合住宅の外廊下の解体後、新しい腕木および水切板を取り付ける様子を示す概略斜視図である。 図1の集合住宅の外廊下の付け替え途中を示す概略縦断面図であり、仮に設置した状態を示している。 図1の集合住宅の外廊下が付け替えられた状態を示す概略縦断面図である。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、以下の説明においては、図1の紙面における上下方向が前後方向とされ、図1の紙面における垂直方向が上下方向とされる。本発明の方法は、集合住宅の同一階に並んでいる複数の住居にわたって設けられる外廊下に適用される。
図1および図2は、本発明の付け替え方法が適用される集合住宅の一例を示す概略構成図であり、図1は二階部分を示す図、図2は外廊下の概略縦断面図である。本実施例の集合住宅1は、二階建てとされ、各階が三つの住居A,B,Cに区切られている。各住居A〜Cは、前側に配置されるダイニングキッチン2と、このダイニングキッチン2の後側に連続して配置される二つの和室3,3とを備えている。各住居A〜Cの玄関4は、前方側の左端部に形成されており、この玄関4を介して、室内と外廊下5とが行き来できる。外廊下5には、十箇所に腕木6,6,…が設けられており、この各腕木6に上下方向へ沿って柱7が保持されている。各柱7は、地面に固定されている。なお、外廊下5の両端部にも、柱7が設けられている。本実施例の集合住宅1では、左右両端部に、外廊下5と連続して階段8,8が設けられている。
図2に示されるように、集合住宅1は、一階の壁軸組9に、腕木6の支持板片10付きの床梁11が設けられている。床梁11は、I型鋼とされ、建物の構造材の一つとされる。集合住宅1において、床梁11は、複数設けられており、互いに左右方向へ離隔して配置されている。各床梁11は、その先端部が壁軸組9の上面に固定されている。床梁11の上面には、二階の壁軸組12が設けられている。二階の壁軸組12の外面には、水切板13を介して、壁パネル14が取り付けられている。なお、一階の壁軸組9の外面にも、壁パネル15が取り付けられている。
床梁11には、外方へ延出して腕木6が設けられている。各腕木6は、基端部が水切板13を介して支持板片10に当接させた状態で、腕木6、水切板13および支持板片10に形成された穴にボルト16を貫通させ、そのボルト16にナット17を締め付けることで、床梁11に固定される。各腕木6の先端部には、外廊下5の柱7の保持具18が固定されている。
外廊下5の柱7は、上下方向へ沿って配置され、外側面には、腕木6への取付具19が設けられている。柱7は、取付具19が化粧梁20を介して腕木6の保持具18に当接された状態で、取付具19、化粧梁20および保持具18に形成された穴にボルト21を貫通させ、そのボルト21にナット22を締め付けることで、腕木6に保持される。また、柱7の下端部は、地面に固定されている。
このようにして、左右方向へ互いに離隔して配置された複数の腕木6,6,…に、デッキプレート23が設けられている。デッキプレート23は、腕木6,6間を架け渡すようにして、腕木6に固定されている。腕木6に固定されたデッキプレート23には、コンクリート製の床24が施工されている。
図3は、図1の集合住宅の外廊下の付け替え方法を示すフローチャートである。図4から図7は、本発明の付け替え方法を時系列に示す図であり、図4は、元の外廊下を解体して新しい腕木の支持具を取り付ける様子を示す概略斜視図、図5は、新しい腕木および水切板を取り付ける様子を示す概略斜視図、図6は、仮に設置した状態を示す概略縦断面図、図7は、外廊下が付け替えられた状態を示す概略縦断面図である。図3に示されるように、本実施例の付け替え方法は、解体工程S1、躯体工程S2、柱仮固定工程S3、水切板設置工程S4、床材設置工程S5、仕上げ前工程S6および仕上げ工程S7を含む。
本実施例のやり替え方法では、まず、外廊下5が左右方向(全長方向)へ沿って複数の設定区間25,25,…に区切られる。各設定区間25は、ある設定区間25がやり替えられている間、それ以外の全ての設定区間25に、下の階へ降りることができる元々の階段8が連なるように設定される。このようにして設定された各設定区間25において、解体工程S1、躯体工程S2、柱仮固定工程S3、水切板設置工程S4および床材設置工程S5が順次行われる。
本実施例の集合住宅1では、三つの設定区間25が設けられる。具体的には、左端の住居Aの間口26aに対応する区間が第一設定区間25aとされ、中央の住居Bの間口26bに対応する区間が第二設定区間25bとされ、また、右端の住居Cの間口26cに対応する区間が第三設定区間25cとされる。各設定区間25a〜25cは、左右両端部に腕木6,6が配置される。このようにして区切ることで、第一設定区間25a、第二設定区間25bおよび第三設定区間25cの内、一つの設定区間がやり替え工事中の間、その他の全ての設定区間が、集合住宅1に元から備わっている階段8に連なる。従って、やり替え工事中の設定区間とは異なる設定区間の住居の住人は、やり替え工事中において、階段8を利用することができる。
本実施例では、三つの設定区間25a,25b,25cの内、最初に第一設定区間25aにおいて、解体工程S1から床材設置工程S5までが順次に行われる。この際、第二設定区間25bおよび第三設定区間25cは、右側の階段8と連なっている。解体工程S1は、集合住宅1に備わっていた元の外廊下5を取り外す工程である。解体工程S1では、元の外廊下5が解体されて、床梁11に固定されていた腕木6が撤去される。前述したように、腕木6は支持板片10を介して床梁11に固定されており、腕木6が撤去されることで、支持板片10が露出されて視認可能とされる。
支持板片10は、矩形板状に形成されており、金属製とされる。支持板片10は、その板面が床梁11の先端面に当接した状態で固定される。支持板片10には、板面を貫通するようにして、円形状の穴33が四箇所に形成される。これらの穴33には、元の外廊下5の腕木6を固定していたボルト16が通されていた。
躯体工程S2は、新しく付け替えられる外廊下95の梁である腕木35を取り付ける工程である。図4に示されるように、躯体工程S2では、解体工程S1で露出された支持板片10に、腕木35を床梁11に支持するための支持具36が設けられる。支持具36は、金属製とされ、支持板片10への固定部37と、この固定部37に設けられる支持部38とを備える。固定部37は、四角板状とされ、板面が左右方向へ沿って配置される。固定部37には、板面を前後方向へ貫通するようにして、円形状の穴39が四箇所に形成される。支持部38は、長方形の板状とされ、固定部37の前面から前方へ突出して設けられる。この際、支持部38は、長手方向が前後方向へ沿うようにして配置される。支持部38の板面には、左右方向へ貫通して円形状の穴40が二箇所に形成される。支持具36は、水切板41および支持板片10を介して、床梁11に設けられる。この水切板41は、集合住宅1の内部に雨水が浸入するのを防止するものである。
水切板41は、金属製とされ、板状の第一水切板42と、この第一水切板42よりも長尺の板状の第二水切板43とを備える。第一水切板42は、上端部に配置される矩形板状の上板部44と、上板部44の後端部から下方へ延出する矩形板状の後板部45と、後板部45の下端部から下方へ行くに従って前方へ傾斜する矩形板状の傾斜板部46と、傾斜板部46の下端部から下方へ延出する矩形板状の前板部47と、前板部47の下端部から後方へ延出する矩形板状の下板部48と、下板部48の後端部から上方へ延出する矩形板状の短板部49とを備える。第一水切板42の後板部45には、前後方向へ貫通して、円形状の穴50が四箇所に形成される。第二水切板43は、後述する床材設置工程S5で第一水切板42に設けられる。
本実施例では、支持板片10の前面に、第一水切板42の後板部45の後面が重ね合わされると共に、第一水切板42の後板部45の前面に、支持具36の固定部37が重ね合わされた状態で、支持板片10、第一水切板42および支持具36の穴33,50,39にボルト51が貫通され、そのボルト51にナット52が締め付けられる。この際、一階の壁軸組9の外面の壁パネル15に、第一水切板42の短板部49が当接される。また、支持具36は、第一水切板42を介して、元の外廊下5の腕木6の支持板片10への取付部に固定される。
支持具36の取付後、この支持具36に新しい腕木35が設けられる。本実施例の腕木35は、金属製とされ、左右一対の本体片53,54と、この本体片53,54に設けられる保持片55とを備える。左側に配置される本体片53は、左方へ開口した断面略コ字形の板状とされる。具体的には、板状の中央部56の上下両端部から、左方へ延出して板状の開放両端部57,57が形成されて、略コ字形状とされる。右側に配置される本体片54は、左側の本体片53と同様とされ、中央部58から右方へ延出して開放両端部59,59が形成されて、右方へ開口した断面略コ字形状とされる。左右の本体片53,54には、中央部56の後端部に、前後方向へ離隔して円形状の穴60,60が形成され、中央部58の後端部に、前後方向へ離隔して円形状の穴61,61が形成される。保持片55は、柱の保持部62と、保持部62と本体片53,54との接続部63とを有する。保持部62は、四角板状とされ、四隅には、板面を貫通するようにして円形状の穴64が形成される。接続部63は、矩形板状とされ、保持部62の後面から後方へ延出して形成される。
図5に示されるように、左側の本体片53と右側の本体片54とは、保持片55を介して互いに固定される。具体的には、保持片55の接続部63が、左右の本体片53,54の中央部56,58同士で挟み込まれて固定される。この際、左右の本体片53,54の穴60,61は、互いに対応している。これにより、腕木35には、左右一対の本体片53,54間に隙間が形成される。
本実施例では、床梁11に固定された支持具36に、腕木35が固定される。具体的には、支持具36の支持部38が腕木35の隙間に差し込まれた状態で、支持部38の穴40,40と本体片53,54の穴60,60および穴61,61とを貫通してボルト65が差し込まれ、そのボルト65にナット66が締め付けられる。このようにして、元の外廊下5の腕木6の支持板片10への取付部に、新しい腕木35が固定される。この際、水平器を用いて、腕木35の水平が確認される。
柱仮固定工程S3は、新しく付け替えられる外廊下95の柱67を地面に仮に固定しておく工程である。本実施例の柱67は、金属製とされ、上下方向の中途部の外側面には、腕木35への取付具68が設けられる。取付具68は、金属製とされ、柱67の外側面から外方への突出部69と、この突出部69の先端部に設けられる取付部70とを有する。突出部69は、矩形板状とされ、板面が上下方向へ沿って配置される。取付部70は、四角板状とされ、突出部69と直交して、突出部69の先端部に固定される。取付部70の四隅には、板面を貫通して円形状の穴71が形成される。図6に示されるように、この取付部70を介して、柱67は、床梁11に固定された腕木35に保持される。具体的には、腕木35の保持片55に、断面略コ字形の板状の化粧梁72を介して、柱67の取付部70が重ね合わされた状態で、取付部70の穴71、化粧梁72の穴および保持片55の穴64を貫通してボルト73が差し込まれ、そのボルト73にナット74が締め付けられる。このようにして、柱67は、その中途部が腕木35に保持され、上下方向へ沿って配置される。柱67の下端部は、地面に形成された凹部75内にアンカーボルト76(図7)で仮固定される。この際、柱67の建ち調整が行われる。
水切板設置工程S4は、第一水切板42よりも長尺の第二水切板43を設置する工程である。第二水切板43は、上端部に配置される矩形板状の上板部77と、上板部77の後端部から下方へ延出する矩形板状の後板部78と、後板部78の下端部から下方へ行くに従って前方へ傾斜する矩形板状の傾斜板部79と、傾斜板部79の下端部から下方へ延出する矩形板状の前板部80と、前板部80の下端部から後方へ延出する矩形板状の下板部81とを備える。この第二水切板43の全長は、支持板片10に第一水切板42を介して固定された腕木35,35間の長さに対応して形成される。従って、第二水切板43は、腕木35,35間において、左右の第一水切板42,42に固定することができる。第二水切板43の第一水切板42への固定は、第二水切板43の上板部77、後板部78、傾斜板部79、前板部80および下板部81の左端部がそれぞれ、左側の第一水切板42の上板部44、後板部45、傾斜板部46、前板部47および下板部48に重ね合された状態でビス止めされる一方、第二水切板43の上板部77、後板部78、傾斜板部79、前板部80および下板部81の右端部もそれぞれ、右側の第一水切板42の上板部44、後板部45、傾斜板部46、前板部47および下板部48に重ね合された状態でビス止めされる。この際、第一水切板42と第二水切板43との当接部には、シーリング材が設けられて、シーリング処理が施される。
床材設置工程S5は、新しく付け替えられる外廊下95の床を施工する工程である。図6に示されるように、この工程では、複数の板材82,82,…が、前後方向において互いに当接しつつ、床梁11に固定された腕木35,35間を架け渡すようにして、腕木35に固定される。本実施例では、各板材82は、コンクリート製とされ、矩形状の厚肉で中空部83を有する板状とされる。板材82,82同士の当接部には、シール処理が施される。板材82の設置後、板材82の上面には、養生シート84が設けられる。
次に、第一設定区間25aと隣接する第二設定区間25bにおいて、第一設定区間25aと同様に、解体工程S1から床材設置工程S5までが順次に行われる。この際、第一設定区間25aは、左側の階段8と連なっており、第三設定区間25cは、右側の階段8と連なっている。その後、第二設定区間25bと隣接する第三設定区間25cにおいて、第一設定区間25aおよび第二設定区間25bと同様に、解体工程S1から床材設置工程S5までが順次に行われる。この際、第一設定区間25aおよび第二設定区間25bは、左側の階段8と連なっている。このようにして、各設定区間25a〜25cごとに解体工程S1から床材設置工程S5までが行われた後、全ての設定区間25a,25b,25cにわたって、仕上げ前工程S6および仕上げ工程S7が順次に行われる。
仕上げ前工程S6は、柱67に手摺85を設けると共に、化粧部材86を設ける工程である。この工程では、凹部75内にコンクリートが流しこまれて、柱67が本固定される。これにより、柱67を地面に確実に固定することができる。本固定された柱67,67間には、アルミ製の手摺85が設けられる。具体的には、図7に示されるように、柱67,67間に複数の縦桟87,87,…が立設され、これらの縦桟87の上端部に横桟88が左右方向へ沿って取り付けられる。縦桟87の下端部間には、化粧用のカバー89が予め取り付けられており、このカバー89が柱67,67間の桁90に取り付けられる。一方、横桟88には、アルミ製の笠木91が固定される。また、本固定された柱67には、外面を覆うようにして化粧部材86が設けられる。これにより、外部に露出される柱67の意匠性を向上させることができる。
仕上げ工程S7は、外廊下95に排水構造を施工する工程である。この工程では、板材82の縁部に排水溝92が形成され、この排水溝92に設けられる排水口93に接続するようにして樋94が柱67に沿って設けられる。これにより、外廊下95の水は、排水溝92から樋94を通って地面に排水することができる。また、この工程において、前述した床材設置工程S5で敷設された養生シート84が取り外される。
本実施例の場合、第一設定区間25a、第二設定区間25bおよび第三設定区間25cは、それらの設定区間の内の一つの設定区間が工事中の際、残りの二つの設定区間が、外廊下5の両端部に元々から備わっている階段8と連なるように設定される。従って、工事中の設定区間の住居の住人のみが、仮住まいに移るだけでよく、残りの設定区間の住居の住人は、通常通り階段8を使用して生活することができる。つまり、必要な仮住まいの軒数は、一軒ずつだけでよい。外廊下5を全長にわたって一度に解体して付け替える場合には、仮住まいを一度に三軒用意する必要があるが、本実施例の場合は一軒ずつだけでよく、必要な仮住まいの軒数を少なくすることができる。
また、本実施例の場合、工事中の設定区間が通行可能となるまでの間だけ、その設定区間の住人のみが仮住まいをすればよい。しかしながら、外廊下5を全長にわたって工事をする場合には、外廊下全体が完成するまでの間、同一階の住人は全員仮住まいをする必要がある。従って、本実施例の場合、一住居当たりの仮住まいの賃貸期間を短縮することができる。
また、本実施例の場合、床材設置工程S5が終了した時点で、その設定区間を通ることができる。従って、外廊下5を全長にわたって一度に解体して付け替える場合と比較して、外廊下を通ることができるまでにかかる工事期間が短くなり、仮住まいの賃貸期間を短縮することができる。また、本実施例の場合、水切板41が第一水切板42と第二水切板43とを有し、各設定区間25a〜25cにおいて、第二水切板43の長さが互いに隣接する腕木35,35間の長さに対応している。従って、設定区間ごとの工事をユニット工事として行うことができる。
さらに、本実施例の場合、各住居A〜Cの住人が、朝に仕事などに出かけて夕方に帰宅するまでの間に、解体工程S1から床材設置工程S5までを完了させることができる。このようにして、床材設置工程S5までを一日で済ますことで、各住居A〜Cの住人は、仮住まいをしなくてもよい。また、各住居A〜Cの住人は、家に滞在している間は、外廊下の両端部の階段8,8を利用することができる。従って、緊急の場合においても、常時、二方向への避難が可能であり、工事期間中においても、住人の安全を確保することができる。
本発明は、前記実施例の構成に限らず、適宜変更可能である。たとえば、前記実施例では、第一設定区間25a、第二設定区間25b、第三設定区間25cの順に工事を行ったが、第三設定区間25c、第二設定区間25b、第一設定区間25aの順に工事を行ってもよい。すなわち、外廊下5の両端部の内、どちらか一方の端部から順に他方の端部にかけて、各設定区間ごとに工事を行えばよい。また、前記実施例の集合住宅1は、同一階の住居A,B,Cが三軒であったが、これに限定されるものではなく、二軒や四軒以上でもよい。また、前記実施例では、設定区間が各住居A〜Cの間口26a,26b,26cに対応していたが、これに限定されるものではなく、たとえば、二軒分をひとつの設定区間としてもよい。また、前記実施例では、外廊下5の両端部に階段8が設けられていたが、これに限定されるものではない。
1 集合住宅
5 外廊下
6 腕木
8 階段
11 床梁
25 設定区間
25a 第一設定区間
25b 第二設定区間
25c 第三設定区間
26a 住居Aの間口
26b 住居Bの間口
26c 住居Cの間口
35 腕木
36 支持具
41 水切板
42 第一水切板
43 第二水切板
67 柱
82 板材
85 手摺
86 化粧部材
95 外廊下
S1 解体工程
S2 躯体工程
S3 柱仮固定工程
S4 水切板設置工程
S5 床材設置工程
S6 仕上げ前工程
S7 仕上げ工程

Claims (4)

  1. 集合住宅の同一階に並んでいる複数の住居にわたって設けられる外廊下の付け替え方法であって、
    前記外廊下を全長方向へ沿って複数の設定区間に区分けする際、この各設定区間は、ある設定区間を付け替えている間、それ以外の全ての設定区間に、下の階へ降りることができる元々の階段が連なるように設定し、
    前記設定区間において、
    元の外廊下を解体し、建物の構造材に固定した腕木を撤去する解体工程と、
    前記構造材の前記腕木が取り付けられていた所に支持具を設け、この支持具に新しい腕木を設ける躯体工程と、
    新たに設けた前記腕木に柱の中途部を保持しつつ、この柱の下端部を地面に本固定する前に一旦固定する柱仮固定工程と、
    新たに設けた前記腕木間を架け渡すよう板材を設ける床材設置工程とを含み、
    前記各設定区間ごとに前記各工程を行い、最後の前記設定区間の前記床材設置工程終了後、全ての前記設定区間にわたって、仮固定した前記柱を地面に本固定し、本固定した前記柱に、手摺を設けると共に化粧部材を設ける
    ことを特徴とする外廊下の付け替え方法。
  2. 雨水が前記集合住宅の内部に浸入するのを防止する水切板として、第一水切板と第二水切板とを備え、
    前記躯体工程では、前記第一水切板を介して前記支持具を設け、
    前記床材設置工程前に、前記第一水切板間に第二水切板を設ける水切板設置工程をさらに含み、
    少なくとも両端部に前記腕木がある区間を前記各設定区間とし、
    前記第二水切板は、前記腕木間に対応する長さである
    ことを特徴とする請求項1に記載の外廊下の付け替え方法。
  3. 付け替え対象の前記外廊下には、少なくとも両端部に前記階段を設けている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の外廊下の付け替え方法。
  4. 前記設定区間は、前記各住居の間口に対応している
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の外廊下の付け替え方法。
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