JP6006579B2 - 防湿膜及び電気・電子機器類 - Google Patents

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Description

本発明は、防湿膜及び電気・電子機器類に関する。
従来から、液晶表示パネル等の電子機器を構成する積層構造体に対して、水蒸気の侵入等を阻止するために、このような積層構造体の上面及び/又は下面に、防湿膜等の機能性フィルムが配置されている(例えば、特許文献1:特開2008−273211号公報等)。
しかし、近年のこれら電子機器の薄膜化及び軽量化に対する要求に伴って、積層構造体を構成する各層及びその積層構造、さらに、その上下面に積層される機能性フィルム等のさらなる薄膜/軽量化が熱望されている。
特に、電子ペーパー又は携帯端末などの電子機器を構成する基板として、プラスチック等によるフレキシブル基板が利用される場合には、その材料の特性上、防湿性が極めて低いことから、防湿作用が高く、かつ、薄膜かつ軽量化が実現された防湿膜を開発することが強く求められている。
このような防湿膜として、例えば、PETフィルム/アルミニウム層/樹脂層/接着剤層の積層構造からなるフィルムが提案されている。
そして、このような電子機器の爆発的な普及に伴い、本来の機能を確実に果たして電子機器の品質を維持し、かつ、機械的強度及びハンドリング性を向上させて、より効率的な生産性を実現できる機能性フィルムの開発が求められている。
例えば、防湿膜を電子機器のフレキシブルな駆動基板に貼り合わせる場合に、防湿膜は、その駆動基板の回路面のような凹凸に良好に追従し得る柔軟性を有すること、このような追従を可能にしながら、防湿性能を付与するアルミニウム層の屈曲による破断等が生じにくく、防湿膜を貼り合わせた後の電子機器の製造工程における温度及び圧力の変化又は負荷によっても、変質及び変形が生じず、本来の機能を果たすことができるような機械的強度及びハンドリング性、貼り付け作業時の位置合わせ特性を備えることが必要となる。特に、アルミニウム層の破断等は、即防湿特性の低下をもたらすために、アルミニウム層の保護が必要である。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、シンプルな構成によって薄膜/軽量化を実現しながら、本来の意図する機能を確実に果たすことが可能である防湿膜と、機械的強度及びハンドリング性、貼り付け作業時の位置合わせ特性等を向上させることによりこの防湿膜を利用した電気・電子機器の効率的な製造を実現し、品質が維持された又は品質の高い電気・電子機器類を提供することを目的とする。
本発明は以下の発明を含む。
(1)アルミニウム層と、
該アルミニウム層の上下に積層され、互いに同じ引張弾性率を有する第1保護層及び第2保護層とを含む積層体からなり、
該積層体は、50μm以下の厚み、かつ前記アルミニウム層が20μm以下の厚みである防湿膜。
(2)第1保護層及び第2保護層は、互いに同じ材料によって形成された層である上記の防湿膜。
(3)前記第1保護層及び第2保護層は、互いに同じ厚みで形成された層である上記いずれかの防湿膜。
(4)前記第1保護層及び第2保護層は、それぞれ1GPa以上の引張弾性率を有する上記いずれかの防湿膜。
(5)前記第1保護層及び第2保護層は、それぞれ前記アルミニウム層の80〜150%の厚みを有する上記いずれかの防湿膜。
(6)前記第2保護層の前記アルミニウム層とは反対側の表面にさらに接着剤層を有し、
該接着剤層が、以下に定義する濡れ性70%以上を満たす上記いずれかの防湿膜。
濡れ性:防湿膜の接着剤層を、2kgのハンドローラでの1往復の荷重で被着体に貼り合わせ、所定時間後に前記防湿膜と被着体とを持ち上げ、1回上下反転させた場合の前記防湿膜の全面積に対する前記防湿膜と被着体との密着面積の割合。
(7)前記第2保護層の前記アルミニウム層とは反対側の表面にさらに接着剤層を有し、
前記接着剤層が、スチレン系熱可塑性エラストマーを母材として含有する接着剤からなる上記いずれかの防湿膜。
(8)前記接着剤層が、スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロックコポリマーを母材として含有する接着剤からなる上記いずれかの防湿膜。
(9)前記接着剤層が、スチレン含量が15重量%以上のスチレン・エチレンブチレン・スチレンブロックコポリマーを母材として含有する接着剤からなる上記いずれかの防湿膜。
(10)前記接着剤層が、変性スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロックコポリマーを母材として含有する接着剤からなる上記いずれかの防湿膜。
(11)前記変性スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロックコポリマーが無変性物又はアミノ変性物である上記いずれかの防湿膜。
(12)前記接着剤層が、1N/20mm以下の接着力を有する上記いずれかの防湿膜。
(13)前記接着剤層が、防湿膜の加熱によって加熱前の接着力よりも10倍以上大きくなる特性を備える上記いずれかの防湿膜。
(14)前記接着剤層が、防湿膜の加熱によって3N/20mm以上の接着力を有する上記いずれかの防湿膜。
(15)上記いずれかの防湿膜を備える電気・電子機器類。
本発明の防湿膜によれば、シンプルな構成によって薄膜/軽量化を実現しながら、本来の意図する機能である防湿作用を確実に果たすことが可能であるとともに、機械的強度及びハンドリング性が良好である。よって、これを利用した電子機器の効率的な製造を実現することができる防湿膜を提供することができる。
また、この防湿膜を用いることにより、防湿性能に優れ、高品質を維持することができる電気・電子機器類を提供することが可能となる。
本発明の防湿膜は、主として、アルミニウム層と、第1保護膜及び第2保護膜とを含んでなる積層体によって構成される。
防湿膜は、この積層体に、さらに接着剤層を備えていることが好ましい。
(アルミニウム層)
アルミニウム層は、水蒸気の透過を防止する機能を付与する層であり、例えば、5×10−2g/m・24h未満、好ましくは1×10−2g/m・24h以下、さらに好ましくは、5×10−3g/m・24h以下の水蒸気透過を実現し得る。防湿特性は、例えば、MOCON法(JIS K 7129:2008)により、測定装置としてPERMATRAN W3/33 (MOCON社製)を用いて、40℃、RH90%の条件下にて測定した値とすることができる。
アルミニウム層は、このような防湿機能を付与するとともに、上述したように、防湿膜、電子機器等の製造工程を経ても、この機能を阻害又は低減されることのない厚みに設定されている。具体的には、これらの特性と薄膜/軽量化とのバランスを考慮して、20μm程度以下が挙げられ、好ましくは、数μm〜20μm程度、数μm〜十数μm程度、4μm〜15μm程度、4μm〜12μm程度、4μm〜10μm程度、5μm〜9μm程度がより好ましい。
アルミニウム層は、アルミニウム又はその合金を用いて、例えば、蒸着法又はスパッタリング法の成膜方法を利用して層状に形成してもよいし、圧延機での圧延などの当該分野で公知の方法によって箔状に形成することができる。
(第1保護膜及び第2保護膜)
防湿膜を構成する第1保護膜及び第2保護膜は、アルミニウム層の上下に積層されている。このような積層関係を実現し得るのであれば、第1保護膜及び第2保護膜が直接アルミニウム層に接触していてもよいし、第1保護膜及び第2保護膜とアルミニウム層との密着を実現するために、後述するようないわゆる下塗剤による下塗層を介在していてもよい。
第1保護層及び第2保護層は、互いに同じ引張弾性率を有することが好ましい。
ここでの引張弾性率とは、フィルム状の第1保護層及び第2保護層を、それぞれ縦100mm×横5mmの短冊状に切り出し、切り出したフィルムを、23℃雰囲気下で、チャック間距離50mm、引張速度300mm/minの条件で引張試験機(島津製作所(株)製、オートグラフ AG−IS型)にて引張試験を行い、応力−ひずみ曲線を得、この得られた応力−ひずみ曲線の初期の立ち上がりの部分に接線を引き、その接線が100%伸びに相当するときの引張強度をフィルムの断面積で割った値を指す。
引張弾性率の値は、第1保護層及び第2保護層が互いに同じであれば特に限定されないが、例えば、1GPa以上が好ましく、2GPa以上がより好ましい。このような引張弾性率とすることにより、第1保護層及び第2保護層それぞれの剛性が大きくなり、上述した極薄膜状のアルミニウム層を確実に保護することができ、種々の製造工程(例えば、アルミニウム層の第1保護膜等への積層/貼り合わせ、防湿膜の打ち抜き加工等)における圧力及び/又は温度の負荷によっても、屈曲、しわ、破断、変形等を効果的に防止して、防湿膜自体に機械的強度を付与することができる。その結果、防湿膜のハンドリング性を向上させることができる。
第1保護層及び第2保護層は、互いに同じ材料によって形成された層であることが好ましく、熱可塑性樹脂、例えば、ポリエステル(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系フィルム、ポリイミド(PI)等の芳香族ポリイミド系フィルム、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系フィルム、ポリスチレンなどを用いることができる。これらの材料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよいし、2層以上の積層構造でもよいが、単層であることが好ましい。なかでも、上述したように、引張弾性率が上述した値を有するものが好ましい。具体的には、PET、PP、ポリスチレン等が好ましく、PET、PPがより好ましい。
第1保護層及び第2保護層は、それぞれ、アルミニウム層の80〜150%の厚みを有するものが好ましく、例えば、それぞれ20μm程度以下がより好ましく、15μm程度以下がさらに好ましく、10μm程度以下がより一層好ましい。また、5μm程度以上、7μm程度以上が好ましい。このような範囲とすることにより、アルミニウム層を十分に保護することができ、薄膜状の防湿膜の状態で、極薄膜状のアルミニウム層の破断等を防止することができ、防湿膜の機械的強度及びハンドリング性を確保することができる。
特に、第1保護層及び第2保護層は、互いに同じ厚みで形成された層であることが好ましい。これにより、防湿膜に圧力等が負荷された際に、アルミニウム層の上下における強度をバランスさせて、アルミニウム層等の破断を確実に防止することができる。
また、アルミニウム層の上下に第1保護層及び第2保護層を積層した積層体の全厚みは、50μm程度以下であることが好ましく、45μm程度以下であることがより好ましく、40μm程度以下又は35μm程度以下であることがさらに好ましく、30μm程度以下であることがより一層好ましい。
第1保護層及び第2保護層は、アルミニウム層に貼り合わせる面に、予め慣用の表面処理、例えば、マット処理、コロナ放電処理、プライマー処理、下塗剤によるコーティング処理、架橋処理、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的処理が施されていてもよい。なかでも、下塗剤によるコーティング層を形成することが好ましい。
コーティング層は、例えば、ウレタン系、エステル系、アクリル系、イソシアネート系等の当該分野で公知のものを利用することができる。
コーティング処理を施す場合、上述した防湿膜及び電機・電子機器等の薄膜及び軽量化を考慮して、例えば、数μm程度以下の厚みとすることが好ましく、2μm程度以下の厚みとすることがより好ましく、1μm程度以下の厚みとすることがさらに好ましい。なお、下塗層の形成は、アルミニウム層と第1保護層との間及びアルミニウム層と第2保護層との間の双方に形成することが好ましいが、例えば、上述したように、アルミニウム層を蒸着法、スパッタリング法等で形成する場合には、第1保護層及び第2保護層のいずれか一方を基材として、その上にアルミニウム層を成膜し、得られたアルミニウム層の表面に下塗層を形成し、第1保護膜及び第2保護膜の他方を貼り合わせてもよい。
第1保護膜及び第2保護膜は、公知の成膜方法、例えば、湿式キャスティング法、インフレーション法、Tダイ押出法等によって形成することができる。これらは、無延伸であってもよく、一軸又は二軸延伸処理を行ったもののいずれでもよい。
アルミニウム層、第1保護膜及び第2保護膜を有する積層体を形成する方法としては、上述したように、各層を公知の方法によって膜状に形成し、上述した下塗層の形成によるドライラミネート法、第1保護膜上にアルミニウム層を密着状態で形成し、その上に第2保護膜をドライラミネートするか、押出ラミネート法など、種々の方法を利用することができる。
特に、本発明の防湿膜においては、第1保護膜及び第2保護膜が、互いに同じ引張弾性率を有する、同じ材料によって、同じ膜厚で構成されている場合、また、それぞれが1GPa以上の引張弾性率を有する材料によって構成されている場合、さらに、それぞれが、アルミニウム層と同程度又は若干の厚膜で形成されている場合、特に、積層体が全体として、1GPa以上(好ましくは1.5GPa以上、さらに好ましくは1.8GPa以上)の引張弾性率で形成されている場合、薄膜状のアルミニウム層をより確実に折れ、しわ、破断から保護することができるため、防湿膜がいかなる製造工程の種々の過酷な状態にさらされても、あるいは、使用時における長期にわたる過酷環境下にさらされても、防湿膜としての特性を確実に維持することができる。
(接着剤層)
一般に、本発明のような非常に高い防湿特性を備える防湿膜は、防湿されることを意図する対象(以下「被着体」ということがある)に密着させて使用される。
従って、本発明の防湿膜は、これらの電気・電子機器類を構成する部材に密着させるために、アルミニウム層と反対側の第2保護膜の表面に接着剤層を備えることが好ましい。
接着剤層は、被着体への密着性を確保することができる接着剤によって構成されるものであれば特に限定されるものではなく、当該分野で公知の接着剤及び粘着剤を使用することができる。なかでも、被着体が凹凸を有する場合には、その凹凸に良好に追従するような柔軟性を有しているものが好ましい。
また、ホットメルト作用を有するもの、つまり、常温では所定の形状を保持し、加熱によって溶融し、冷却によって固着して接着させる特性を有するものが好ましい。ここでの加熱としては、第1保護層及び第2保護層、被着体等を構成する材料等によって適宜決定することができるが、80〜150℃程度が挙げられる。
また、接着剤層は濡れ性を有するものが好ましい。ここで濡れ性とは、防湿膜としての形態で、接着剤層を被着体に貼り合わせた際、他の接着剤/接着剤を使用せずに、また、さらなる圧力及び/又は熱をかけずに、防湿膜の自重で被着体への密着を維持できる性質を意味する。濡れ性は、例えば、実施例に詳述した方法により測定した値、例えば、防湿膜の接着剤層を、2kgのハンドローラでの1往復の荷重で被着体に貼り合わせ、所定時間後において防湿膜と被着体とを持ち上げ、1回上下反転させた場合の防湿膜の全面積に対する防湿膜と被着体との密着面積の割合(%)を意味する。従って、接着剤層は、このように表される濡れ性として、70%以上を満足することが好ましく、75%以上を満足することがより好ましく、80%以上又は85%を超える割合を満足することがさらに好ましい。この範囲とすることで、非常に薄膜状の接着剤層及び防湿膜にもかかわらず、微粘着性を有し、防湿膜の被着体への位置合わせ特性を満足することができる。
そのために、接着剤層が、例えば、1N/20mm以下の微接着力を有するものが好ましい。ここでの接着力は、防湿膜として、第1保護層/アルミニウム層/第2保護層/接着剤の積層構造を構成し、被着体に貼り合わせされていない状態での接着力を意味する(以下、「初期接着力」又は「加熱前接着力」という場合がある)。言い換えると、ホットメルト作用によって接着する前の、常温で所定の形状を保持した状態、加熱によって溶融する前の状態、又は冷却によって固着して接着する前の状態での接着力を意味する。
このような微接着力を備えることにより、被着体に位置合わせを行う際に、適所に配置することにより、その適所での配置が容易に解除されることなく、取り扱い性が極めて向上する。また、適所に、しわ、気泡、折れ曲がりなどが発生することなく配置した後にこれを維持することができ、本来の固着までの間に仮固定を確実に行うことができる。さらに、位置合わせにずれが発見された場合、防湿膜の貼り合わせが別の位置に変更された場合でも、容易に防湿膜を剥離することができ、リワーク性を向上させることができる。
つまり、接着剤層の接着力がいわゆる強接着力を有する場合には、リワーク性を確保することができず、容易にしわ、折れ曲がり等が生じ、防湿性を低下させることを招くが、本発明の防湿膜では、これを回避することができる。
接着剤は、上述した初期接着力を有することに加え、防湿膜を被着物に固定した際の接着力、つまり、防湿膜を加熱して、ホットメルト作用によって、接着剤が溶融し、冷却によって固化した後の接着力が、初期接着力の10倍以上の強度になる強接着特性を備えていることが好ましい。具体的には、数N/20mm以上、3N/20mm以上、6N/20mm以上が挙げられ、10N/20mm以上、数十N/20mm以上が好ましい。特に、防湿膜及び接着剤層の薄膜化が顕著な場合、例えば、後述するように、接着剤層が50μm程度以下、30μm程度を下回るような薄膜状であっても、十分な接着力を備えているものが好ましい。
このような大きな接着力を備えることにより、防湿膜の被着体への密着を実現することができる。特に、防湿膜を被着体に固着した後の被着体の製造/加工工程において、最も剥がれやすい端部においても、防湿膜が被着体から剥がれることなく、防湿膜本来の機能を確実に果たさせることができる。
このような接着剤としては、従来公知の感圧性接着剤又は粘着剤等の粘着物質を使用することができる。例えば、熱可塑性樹脂又はゴムを母材として含有し、無溶剤系であることが好ましい。このような接着剤を構成する母材としては、
例えば、天然ゴム、ポリイソブチレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体ゴム、再生ゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンゴム、NBR、スチレン系熱可塑性エラストマー等のゴム系ポリマーをベースポリマーに用いたゴム系粘着剤;シリコーン系粘着剤;アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも、スチレン系熱可塑性エラストマーが好ましい。このような母材を用いることにより、加熱等によって、あるいは加熱時の押圧によって、接着剤が防湿膜からはみ出し、貼り合わせを意図しない部位(例えば、貼着用のロール等)への接着剤の汚染を最小限にとどめることができる。また、極薄膜形状でも、凹凸追従性を確保することができる。通常、防湿膜を被着体に張り合わせるために、所定の時間をかけて徐々に加熱し/圧力負荷を行うが、特に最終製品の生産性を上げるためには、防湿膜の被着体への張り合わせ工程を高速に行うことが要求され、そのために、加熱を急激にかつ高温で行うことが行われるが、このような場合においても、高温に対する急激な軟化を抑制し、急激な加熱及び高温での加熱に対するはみ出しを効果的に防止することができる。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレンモノマーユニットとゴムモノマーユニットからなるブロックセグメントで構成されているポリマーが挙げられる。
スチレン系熱可塑性エラストマーは水添物でなくてもよいが、水添物であることが好ましい。このようなスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、SIS、SBS、SEBS、SEPS、SI、SB、SEPなどが挙げられる。なかでもSEBS、SEPSが好ましい。例えば、SEBSを用いる場合、その重量平均分子量は、例えば、2万〜50万程度が挙げられる。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば以下のものが挙げられる。
ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック
ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(エチレン−エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック
ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(エチレン−エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック
ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(エチレン−エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック
ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(エチレン−エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(イソプレン)ブロック
ポリスチレン−ポリ(イソプレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(エチレン/イソプレン)ブロック
ポリスチレン−ポリ(エチレン/イソプレン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(ブタジエンン)ブロック−ポリスチレン
ポリスチレン−ポリ(ブタジエン/ブチレン)ブロック−ポリスチレン
なかでも、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック−ポリスチレンが好ましい。
例えば、このようなスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、旭化成製のタフテックシリーズ、クレイトンポリマー製のクレイトンシリーズなどの市販品を用いることができる。
スチレン系熱可塑性エラストマーは無変性のものであってもよいが、変性物、特に、アミン、アミド等による変性物が好ましくい。この場合の変性率は、例えば、10重量%程度以下であればよく、5重量%以下が好ましく、数重量%程度がより好ましい。
このように、変性物として、酸ではなく、アミン、アミド等によって変性させることにより、スチレン系熱可塑性エラストマー自体の濡れ性を適切に調整することができるとともに、本発明の防湿膜を回路基板等に直接貼り合わせても、電気回路等に対する悪影響を回避することができ、上述した電気・電子機器類に対する適応性に優れたものとすることができる。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン含量が15重量%程度以上であるものが好ましく、18重量%程度以上であるものがより好ましく、20重量%程度以上がさらに好ましく、30重量%程度以上のものがより一層好ましい。これによって、適度な初期微接着性を与えることができる。
水添スチレン系熱可塑性エラストマーは、MFRが4.0g/10分より大のものが好ましく、5.0g/10分以上のものがより好ましい。ここでのMFRとは、ISO 1133:2005に準じて、230℃にて、.16kgfで測定した値である。このようなMFRを有することにより、適度な初期微接着性、加熱による接着性の増大を実現することができる。
本発明の防湿膜の接着剤層においては、上述したスチレン系熱可塑性エラストマーが、母材として、つまり、接着剤層の全重量に対して、10〜99重量%程度含有されていることが好ましく、20〜95重量%程度がより好ましく、30〜85重量%程度がさらに好ましい。
接着剤は、上述した母材に、当該分野で公知の添加剤、例えば、架橋剤、可塑剤、顔料、染料、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、軟化剤、硬化剤、光安定剤、重合開始剤及び/又は電磁波防止剤などが1種以上含有されていてもよい。添加剤の含有量は、その特性等に応じて適宜調整することができる。
架橋剤は、例えば、日本ポリウレタン工業製のコロネートHL(ヘキサメチレンジイソシアネート HDI−TMPアダクト)、東洋インキ製造製BXX5134(アジリジン系硬化剤)を用いることができる。
可塑剤は、例えば、ナフテンオイル又はパラフィンオイル等が挙げられる。
帯電防止剤としては、例えば、日本油脂製のエレガン264waxなどを用いることができる。
接着剤層を積層体に積層する場合、通常、上述した成分を含有する組成物を溶融し、例えば、アルミニウム層とは反対側の第2保護層の表面に塗布する方法が利用される。この場合の塗布方法としては、マイヤーバー、アプリケータ等を用いた方法、あるいは、ファンテンダイ、グラビアコーター、ロールコータ等を用いた工業的に量産する方法等、所望の厚みに応じて、公知の方法を適宜選択することができる。また、適当な剥離ライナー(セパレータ)上に接着剤を塗布して接着剤層を形成し、これを第2保護膜上に転写(移着)してもよい。転写によって形成する場合は、積層体への転写後に、オートクレーブ処理等により加温加圧処理を施すことにより、積層体と接着剤層との界面に発生したボイド(空隙)を拡散させて消滅させることができる。
接着剤層の厚みは、防湿膜の薄膜/軽量化を考慮して、50μm程度以下が挙げられ、30μm程度以下が好ましく、28μm程度以下がより好ましい。このような薄膜状の接着剤層により、上述した防湿膜の積層体に適用した場合においても、防湿膜自体の薄膜/軽量化を実現することができる。特に、接着剤層と上述した積層体との組み合わせにおいて防湿膜の全膜厚が50μm程度以下とするものにおいて、本発明の効果を最大限に発揮させることができる。
また、上述した特定の材料を用いる場合には、薄膜状であっても凹凸追従性、積層体への密着性を付与することができるとともに、防湿膜の加工性(打ち抜きなど)をも確保することが可能となる。
防湿膜は、任意に、接着剤層の表面に剥離ライナーが積層されていてもよい。つまり、接着剤層の保存時等の使用前には接着剤層面を被覆し、被着体面へ貼り合わせる際に、剥離されて接着剤層面を露出させる層が積層されていてもよい。剥離ライナーとしては、例えば、シリコーン処理PET、シリコーン処理紙基材、ポリオレフィンなどを用いることができ、シリコーン処理PETのシリコーン処理を接着剤層に接触するように積層することが好ましい。
(電子・電子機器類)
本発明の防湿膜を用いて防湿特性を付与し得る対象としては、有機EL/液晶パネル、インジケータ、各種キーパッド及び/又は電子回路等を備えるものが挙げられる。具体的には、電子ペーパー、携帯電話、携帯端末、スマートカード、防災機器、E−タグ、標識/電子看板、医療機器等の電気・電子機器類が挙げられる。また、このような電気・電子機器類には、リチウムイオンバッテリー等の防湿性が要求される電気化学反応が生じる部材を備える機器も含まれる。
以下に、本発明の防湿膜を実施例に基づいて詳細に説明する。
実施例及び比較例においては、特に断りのない限り部及び%は重量基準である。
〔基材の作製〕
基材1
まず、アルミニウム層として、略アルミニウム100重量%のアルミ箔(厚み:7μm)を準備した。
第1保護層及び第2保護層として、PETフィルム(厚み:9μm)を準備した。
下塗剤として、ポリイソシアネート系の下塗剤(日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名「コロネート L」)を準備した。
これらの材料を用いて、以下の表1に示すように、PET/下塗り層/アルミニウム層/下塗り層/PETの順に積層し、ドライラミネートにて基材1を作製した。
基材2〜4
第1保護層及び第2保護層として、PETフィルム(厚み:9μm)、PPフィルム(厚み:9μm)、PEフィルム(厚み:9μm)を準備し、表1に示す積層構造にて基材1と同様に基材2〜4を作製した。
(防湿特性の評価)
各基材をロール−トゥ−ロールのラインにて作製し、10m毎に一辺が15cmの正方形のサンプルを20枚サンプリングした。
これらの防湿特性を、MOCON法(JIS K 7126)により、下記条件にて測定した。
測定装置:PERMATRAN W3/33 (MOCON社製)
環境条件:40℃、RH90%。
水蒸気透過率の値が5.0×10-2g/m・24h未満の値である場合は良品とし、これ以上の値である場合には不良としてトータル良品率を算出した。その結果を表1に示した。
(引張弾性率)
基材1〜4について、それぞれ縦100mm×横5mmの短冊状に切り出し、切り出した基材を、23℃雰囲気下で、チャック間距離50mm、引張速度300mm/minの条件で引張試験機(島津製作所(株)製、オートグラフ AG−IS型)にて引張試験を行った。そして、ここで得られた応力−ひずみ曲線の初期の立ち上がりの部分に接線を引き、その接線が100%伸びに相当するときの引張強度を基材の断面積で割ることにより、引張弾性率を算出した。各基材について、TD/MD方向の引張弾性率を測定し、TD/MD方向のうち、低い値を表1に示した。
Figure 0006006579
表2において、折れ曲がりの発生とは、各基材をロール−トゥ−ロールのラインにて作製した際に折れ曲がりが発生しているどうかを観察した場合の発生状況を示す。折れ曲りの発生は、防湿性良品率と密接に関係する。つまり、防湿性良品率100%ということは、折れ曲りは発生していない。また、防湿性良品率が60%ということは、折れ曲がりが多少発生しており、50%ということは、折れ曲がり画発生していることを示す。
〔防湿膜の作製〕
防湿膜1〜5
接着剤として、表2に示す各種母材を、固形分濃度20%となるようにトルエン希釈溶液に溶解して樹脂溶液を調製した。得られた樹脂溶液を基材1に塗布した。その後、110℃にて5分間乾燥させ、最終的に厚み25μm厚の接着剤層を有する防湿膜(全膜厚:52μm)を得た。
接着剤層の表面には、シリコーン離軽処理したPETセパレータの処理面を貼り合わせた。
防湿膜6
接着剤として、EVA系接着剤(エバフレックスEV550、三井・デュポンポリケミカル株式会社製)を用い、この接着剤を、得られた基材に、押し出しラミネート法にて溶融させて貼り合わせた。
接着剤層の表面には、上記と同様にPETセパレータを貼り合わせた。
得られた防湿膜について、以下の評価を行った。その結果を表2に示す。
(濡れ性)
防湿膜20mm幅を、50mm×100mmサイズの50μm厚のポリイミドフィルム(東レ・デュポンカプトン200V)に、2kgのハンドローラを用いて1往復して貼り合わせた。
これらのサンプルを20枚作成した。
貼り合わせ1分後に、ポリイミドフィルムを持ち上げ、貼り合わせサンプルを逆にし、再度元に戻すサイクルを1回行った。
このサイクル後において、防湿膜とポリイミドフィルムとの接触残存面積が95%以上残っているものを濡れ性良好とし、良品率を算出した。
(初期接着力)
防湿膜20mm幅を、50mm×100mmサイズの50μm厚のPETフィルムに、2kgのハンドローラを用いて1往復して貼り合わせた。
貼り合わせ30分後に、このサンプルを、両面テープを介してSUS板に固定し、ピール角度:180度、ピール速度:300mm/分にて引張、その接着強度を測定した。
(加熱後接着力)
防湿膜20mm幅を、50mm×100mmサイズの50μm厚のPETフィルムに、2kgのハンドローラを用いて1往復して貼り合わせた。
その後、加熱プレス装置を用い、150℃×0.5MPaにて5秒間、熱圧着を実施した。
加熱冷却後、このサンプルを、両面テープを介してSUS板に固定し、ピール角度:180度、ピール速度:300mm/分にて引張、その接着強度を測定した。
(耐接着剤はみだし性)
上述したように、加熱後接着力の測定サンプル作成時において、作成後のサンプルの基材端より、接着剤がはみ出している距離が150μm未満のものをはみだし性良好として、良品率を算出した。
(耐デラミ性)
上述の加熱後接着力の測定サンプルを、PETフィルムを上面、接着剤層を下面にして設置し、コクヨの穴あけ手動パンチPN−31を用いて、連続して50個の個別穴を開けた。穴と穴との距離は30mm以上とした。この際、穴から防湿膜のデラミ距離が100μm未満であったものを良品として、耐デラミ率を算出した。
(耐金属腐食性)
防湿膜を銅板に貼り合わせ、その後、加熱プレス装置を用いて、上部圧着バーのみ100℃×0.5MPaにて2秒間、熱圧着を実施した。サンプルは各10ピース作成した。
加熱冷却後、このサンプルを50℃×100%RHに96時間投入した。10分以上冷却した後、サンプルを剥がし、サンプル・銅板の防湿膜の貼合わせ部分が投入前と比較して、変色していないかを目視により確認した。接触面積の95 %が変色していない場合を良品とし、良品率を算出した。
(凹凸追従性)
日東電工製FPC(配線高さ15μm、配線間スペース:50μm、配線幅30μm)の配線部が6本並列している箇所を用いて、防湿膜(20mm幅)を、2kgのハンドローラを用いて1往復して貼り合わせた。
その後、加熱プレス装置を用い、120℃×0.5MPaにて5秒間、熱圧着を実施した。これらのサンプルを各10ピースずつ作成した。
加熱圧着後、すべてのサンプルにて配線間に気泡が残らなかったものを◎、1個のサンプルに気泡がのこったものを○、2〜3個のサンプルにて気泡が残ったものを△、
4個以上気泡がのこったものを×として、凹凸追従性を評価した。
(透過率)
上述した各種接着剤溶液を、シリコーン離軽処理されたPETセパレータ上に塗布し、110℃×5分間乾燥し、最終的に厚み25μmの接着剤層を形成した。
その後、接着剤層のみを単離し、これを島津分光光度計UV−2200にて、330nmの光の透過率を測定した。
330nmの光の透過率が90%以上のものを◎、
85%以上、90%未満のものを○、
85%未満のものを×で示した。
Figure 0006006579
表2中、SEBS1:タフテックMP10(MFR:4.0(ISO 1133、230℃、2.16kgf))、
SEBS2:タフテックH1041(MFR:5.0(ISO 1133、230℃、2.16kgf))、
SEBS3:タフテックM1913(MFR:5.0(ISO 1133、230℃、2.16kgf))、
SEBS4:タフテックH1052(MFR:13.0(ISO 1133、230℃、2.16kgf))、
SEBS5:JSRダイナロン8600P、
EVA1:エバフレックスEV550(EVA樹脂:VA含量14wt%)である。
本発明の防湿膜は、シンプルな構成で、極薄膜で、ハンドリング性、貼り付け作業時の位置合わせ特性が良好であり、各種電気・電子機器類に有用である。

Claims (13)

  1. アルミニウム層と、
    該アルミニウム層の上下に積層され、互いに同じ引張弾性率を有する第1保護層及び第2保護層と
    該第2保護層の前記アルミニウム層とは反対側の表面に配置される接着剤層を含む積層体からなり、
    該積層体は、50μm以下の厚み、かつ前記アルミニウム層が20μm以下の厚みであり、
    前記接着剤層が、スチレン系熱可塑性エラストマーを母材として含有する接着剤からなり、かつ以下に定義する濡れ性70%以上を満たすことを特徴とする防湿膜。
    濡れ性:防湿膜の接着剤層を、2kgのハンドローラでの1往復の荷重で被着体に貼り合わせ、所定時間後に前記防湿膜と被着体とを持ち上げ、1回上下反転させた場合の前記防湿膜の全面積に対する前記防湿膜と被着体との密着面積の割合。
  2. 第1保護層及び第2保護層は、互いに同じ材料によって形成された層である請求項1に記載の防湿膜。
  3. 前記第1保護層及び第2保護層は、互いに同じ厚みで形成された層である請求項1又は2に記載の防湿膜。
  4. 前記第1保護層及び第2保護層は、それぞれ1GPa以上の引張弾性率を有する請求項1〜3のいずれか1つに記載の防湿膜。
  5. 前記第1保護層及び第2保護層は、それぞれ前記アルミニウム層の80〜150%の厚みを有する請求項1〜4のいずれか1つに記載の防湿膜。
  6. 前記接着剤層が、スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロックコポリマーを母材として含有する接着剤からなる請求項1〜5のいずれか1つに記載の防湿膜。
  7. 前記接着剤層が、スチレン含量が15重量%以上のスチレン・エチレンブチレン・スチレンブロックコポリマーを母材として含有する接着剤からなる請求項に記載の防湿膜。
  8. 前記接着剤層が、変性スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロックコポリマーを母材として含有する接着剤からなる請求項1〜6のいずれか1つに記載の防湿膜。
  9. 前記変性スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロックコポリマーがアミノ変性物である請求項に記載の防湿膜。
  10. 前記接着剤層が、1N/20mm以下の接着力を有する請求項1〜9のいずれか1つに記載の防湿膜。
  11. 前記接着剤層が、防湿膜の加熱によって加熱前の接着力よりも10倍以上大きくなる特性を備える請求項1〜10のいずれか1つに記載の防湿膜。
  12. 前記接着剤層が、防湿膜の加熱によって3N/20mm以上の接着力を有する請求項1〜11のいずれか1つに記載の防湿膜。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の防湿膜を備える電気・電子機器類。
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