以下に説明する好ましい実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
1.全体の構成
図1を用いて、本発明に従う照明装置の構成の例について説明する。図1に示されるように、照明装置は、例えばACCスイッチ10、IGNスイッチ11等で構成されるスイッチ12と、例えばメーター部30−1、ナビゲーション部30−2等で構成される複数の車載部品30と、例えば前方座席側の音出力部60−1、後部座席側の音出力部60−2等で構成される音出力部60を制御する音出力制御部50等で構成される制御部40と、を備える。ここで、複数の車載部品30の各々は、後述するように、照明部を有しており、例えばメーター部30−1の照明部は、図7(A)における例えば針部M1、文字部M2、非常灯M3、警告灯M4等の複数の照明部材で構成される。
スイッチ12の状態は、例えば運転者等の乗員による操作によって変化し、具体的には、例えばガソリン自動車のイグニッションキー(図示せず)等の操作に応じて、スイッチ12の状態は、OFF状態、ON状態及びACC状態の中から何れか一つの状態が選択される。例えばイグニッションキーがキーシリンダー(図示せず)に挿入された状態で、イグニッションキーがOFF位置に留まる時にACCスイッチ10及びIGNスイッチ11の双方がOFFされて、スイッチ12の状態は、OFF状態になる。イグニッションキーがOFF位置からACC位置に移動する時にACCスイッチ10がONされて、スイッチ12の状態は、ACC(アクセサリ)状態になる。イグニッションキーがOFF位置からACC位置を通過してON位置まで到達する時にIGNスイッチ11がONされて、スイッチ12の状態は、ON(イグニッション・オン)状態になる。
なお、スイッチ12の状態がON(イグニッション・オン)状態になる時に、例えばFI(Fuel Injection)・ECU100は、ガソリンエンジン等の駆動部110を起動させる。ここで、車両が電気自動車である場合、駆動部110は、モータで構成され、運転者がスタートボタン(図示せず)を操作することで、スイッチ12の状態は、OFF状態、ON状態又はACC状態に設定される。
また、スイッチ12の状態がON状態又はACC状態になる時に、例えば照明ECU20は、複数の車載部品30の各々に対して例えば3種類(点灯、消灯、色相変更)のトリガー信号を生成可能である。例えば点灯トリガー信号がLow又は「0」からHigh又は「1」に変化する時に、例えばメーター部30−1(照明部)は、点灯可能になる一方、消灯トリガー信号がLow又は「0」からHigh又は「1」に変化する時に、メーター部30−1は、消灯可能になる。
図1の例において、スイッチ12がOFF状態からON状態又はACC状態に変化した場合に、例えば照明ECU20がN個の点灯トリガー信号を順次例えばLowから例えばHighに変更し、これにより、複数の車載部品30の各々は、車両の前から後への1方向に沿った順番に基づいて点灯する。また、音出力制御部50は、照明ECU20から複数の車載部品30へのN個の点灯トリガー信号を入力し、複数の車載部品30の各々が点灯するタイミングを把握することができる。従って、音出力制御部50は、複数の車載部品30のうちの点灯を開始した車載部品(例えばメーター部30−1)の位置に応じて、複数の音出力部60−1,60−2によって発生される音源の位置を車両の前から後への1方向に沿って変更することができる。
スイッチ12がOFF状態からON状態又はACC状態に変化した際に、複数の車載部品30(複数の照明部)が点灯するので、照明装置は、車両の駆動部110が始動する時に、乗員の視覚に対して演出することができる。同時に、音出力制御部50が複数の音出力部60−1,60−2を制御して、音源を発生させるので、照明装置は、乗員の聴覚に対して演出することができる。この時、音出力制御部50は、点灯を開始した車載部品30の位置に音源の位置を変更するので、照明部の点灯が主体的である。従って、音源の位置の変更は、付随的となり、室内装飾効果(視覚的効果)を維持することができる。このように、車両の駆動部110が始動する時に乗員の視覚及び聴覚に対して効果的に演出可能な照明装置が提供される。言い換えれば、複数の車載部品30(複数の照明部)及び音出力制御部50(複数の音出力部60−1,60−2)が車両のインテリアとして、運転開始時のもてなし感を乗員に演出することができる。
図1の例において、具体的には、複数の車載部品30の各々は、30−1、30−2等の枝番号で示されており、車両の前から後への1方向に沿った順番で枝番号が振られている。即ち、複数の車載部品30の中でメーター部30−1が1番目に車両の前側に位置し、次に、複数の車載部品30の中でナビゲーション部30−2が2番目に車両の前側に位置し、次に、複数の車載部品30の中でエアコン部30−3が3番目に車両の前側に位置し、複数の車載部品30の中で車載部品30−N(後席パワーウィンドウ部30−9)がN番目に車両の前側に位置する(図2参照)。
このような複数の車載部品30の配置を考慮して、照明ECU20は、メーター部30−1への点灯トリガー信号を1番目にLowから例えばHighに変更し、その後、照明ECU20は、ナビゲーション部30−2への点灯トリガー信号を2番目にLowから例えばHighに変更し、その後、照明ECU20は、エアコン部30−3への点灯トリガー信号を3番目にLowから例えばHighに変更し、その後、照明ECU20は、車載部品30−N(後席パワーウィンドウ部30−9)への点灯トリガー信号をN番目にLowから例えばHighに変更する。
従って、1番目に車両の前側に位置するメーター部30−1の照明部が1番目に点灯し、次に、2番目に車両の前側に位置するナビゲーション部30−2の照明部が2番目に点灯し、次に、3番目に車両の前側に位置するエアコン部30−3の照明部が3番目に点灯する。最後に、車載部品30−N(後席パワーウィンドウ部30−9)の照明部が点灯する。
このように、複数の車載部品30の各々は、車両の前から後への1方向に沿った順番に基づいて点灯するので、室内装飾効果の車両前後方向の直線性が高い。また、1番目に車両の前側に位置するメーター部30−1は、保安部品であり、車両の駆動部110が始動する時には、保安部品であるメーター部30−1を1番目に点灯させることができる。言い換えれば、複数の車載部品30の各々が、仮に、車両の前から後への1方向ではなく、車両の後から前へのもう1つ方向に沿った順番に基づいて点灯する場合、保安部品であるメーター部30−1の点灯が遅れてしまう。
また、複数の車載部品30が例えば後席パワーウィンドウ部30−9を含む場合、運転者は後席パワーウィンドウ部30−9の点灯を見え難いが、運転者は、後席パワーウィンドウ部30−9の位置に応じた音源の位置を認識することができる。即ち、運転者が後席パワーウィンドウ部30−9の点灯を視覚的に認識できない場合であっても、運転者は、音源の位置の聴覚的な認識で、後席パワーウィンドウ部30−9の点灯を間接的に認識することができる。また、後部座席に乗員が座っている場合、その乗員(同乗者)は、後席パワーウィンドウ部30−9の点灯を認識することができる。複数の車載部品30が例えば後席パワーウィンドウ部等の車両の後側に位置する車載部品も含むことで、複数の車載部品30のすべて又は多くが有効に機能する。
なお、複数の車載部品30の数Nは、車両の種類によって異なってもよく、例えば図2の例において、Nは、9に設定されている。また、音出力制御部50は、複数の音出力部60−1,60−2のそれぞれから出力される音について、例えば音圧、発生タイミング、発生音の周波数等を制御し、複数の音出力部60−1,60−2によって発生される音源の位置を調整することができる。ここで、音源の位置は、複数の車載部品30のうちの点灯を開始した車載部品30(例えばメーター部30−1)の位置に一致することが好ましく、乗員は、点灯を開始した車載部品30の位置から、又はその位置に応じて、音が発生しているように感じることができる。図1の例において、2つの音出力部60−1,60−2だけが図示されているが、3つ以上の音出力部60で音源の位置を生成してもよい。
図1の例において、制御部40は照明ECU20と音出力制御部50を有するが、音出力制御部50のみから構成される制御部40としてもよい。そのために、照明ECU20の代わりに音出力制御部50が3×N個のトリガーを生成するようにすればよい。また、図1の例において、照明ECU20又は制御部40は、例えば3×N個のトリガー信号を生成しているが、例えば1個の共通トリガー信号を生成してもよい。或いは、照明ECU20又は制御部40を省略して、複数の車載部品30の各々は、スイッチ12から直接にスイッチ12の状態を入力してもよい。複数の車載部品30の30−1から30−Nが1個の共通トリガー信号又はスイッチ12の状態を入力する場合であっても、複数の車載部品30の各々は、車両の前から後への1方向に沿った順番に基づいて点灯することができる。但し、複数の車載部品30の30−2から30−Nは、例えば遅延回路(図示せず)等を介して1個の共通トリガー信号又はスイッチ12の状態を入力し、複数の遅延回路の各々に、車両の前から後への1方向に沿った順番に基づく遅延時間が設定される。
図2に、複数の車載部品の配置の例を示す。図2に示した車両には、車両の前から後への1方向に、メーター部30−1、ナビゲーション部30−2、エアコン部30−3、オーディオ部30−4、アクセサリソケット(シガーソケット)部30−5、シフト(セレクトバー)部30−6、前席パワーウィンドウ部30−7、車内灯部30−8、後席パワーウィンドウ部30−9の順番で、それぞれが照明部を有するN(=9)個の車載部品が配置されている。
なお、車両の前から後方への1方向とは、車両の前から後への1方向のみを意味するものではなく、N(=9)個の車載部品が車両の前から後への1方向に沿った1直線上に配置されている必要はない。即ち、車両の前から後方への1方向をx軸とし、車両の例えば右から左への他の方向をy軸とする場合、N(=9)個の車載部品のx軸に関して、N(=9)個の車載部品のx座標だけが、メーター部30−1、ナビゲーション部30−2、エアコン部30−3、オーディオ部30−4、アクセサリソケット(シガーソケット)部30−5、シフト(ギアシフト)部30−6、前席パワーウィンドウ部30−7、車内灯部30−8、後席パワーウィンドウ部30−9の順番で、単調に例えば増加すればよい(図2参照)。
2.制御フロー
それぞれが照明部を有する複数の車載部品30の点灯に関する制御例として、2つのモードを挙げて以下に説明する。
(第1のモード)
図3を用いて、第1のモードを説明する。まずステップS101で、照明ECU20は、スイッチ12がOFF状態からON状態に変化したか否かの判定、具体的には、OFFされるIGNスイッチ11がONされたか否かの判定を行う。なお、照明ECU20は、ステップS101で、OFFされるIGNスイッチ11の代わりに、OFFされるACCスイッチ10がONされたか否かの判定を行なってもよい。代替的に、照明ECU20は、ステップS101で、OFFされるACCスイッチ10がONされた後の一定時間内に、OFFされるIGNスイッチ11がONされたか否かの判定を行ってもよい。スイッチ12がOFF状態からON状態に変化したと照明ECU20によって判定される場合は、フローは、ステップS102に進む。一方、スイッチ12がOFF状態からON状態に変化したと判定されない場合、フローは、ステップS108に進む。
ステップS102において、照明ECU20は、iという変数に1を代入し、車載部品30−1への点灯トリガー信号を1番目にLowから例えばHighに変更し、その後、ステップS103を実行する。ここで、iは、複数の車載部品30における個々の車載部品の枝番号であり、例えばiに1が代入された場合は、照明ECU20は、複数の車載部品30の中から車載部品30−1を制御対象とし、図2に示した車両を例とすれば、車載部品30−1は、車両の一番前側に位置するメーター部30−1である。
ステップS103では、車載部品30−iは、車載部品30−iの照明部を点灯させる。それと同時に、ステップS104では、音出力制御部50は、車載部品30−iの位置(x座標)に連動した音信号を生成し、これにより、音出力部60は、車載部品30−iの位置(x座標)に応じた音源の位置(x座標)から音を発生させる。ここで、フローがステップS102からステップS103に進んだ時にiが1である場合、図2に示す車両においては、メーター部30−1は、ECU20からメーター部30−1への点灯トリガー信号(LowからHighへの変更)に応じて、メーター部30−1の照明部を点灯させる。同時に、ステップS104で音出力制御部50は、ECU20からメーター部30−1への点灯トリガー信号(LowからHighへの変更)に応じて、メーター部30−1の位置に連動した音信号を生成し、乗員は、メーター部30−1の位置(x座標)から音が発生しているように感じる。
フローがステップS105に進むと、照明ECU20は、iがNより小さいか否かを判定し、iがNより小さいと判定される場合、フローは、ステップS106に進む。一方、ステップS105でiがNより小さいと判定されない場合、すなわち、iとNが等しいと判定される場合、それぞれが照明部を有する複数の車載部品30は全て点灯しているので、フローは、スタートへ戻る。図2に示す車両においては、後席パワーウィンドウ部30−9が点灯し、音出力部60が後席パワーウィンドウ部30−9の位置に連動した音を発生させた後に、ステップS105でiとNが等しいと判定されてフローがスタートへ戻る。
ステップS106では、照明ECU20は、ステップS103で車載部品30−iを点灯させてから所定時間Ta−iが経過したか否かを判定する。ここでTa−iの数は、Ta−1からTa−(N−1)までのN−1個であり、所定時間Ta−iは、N個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iに対応している。所定時間Ta−iが経過したと判定される場合は、フローは、ステップS107に進む。一方、所定時間Ta−iが経過していないと判定される場合は、照明ECU20は、ステップS106の判定を繰り返す。
ここで、所定時間Ta−iは、現在の車載部品30−iとステップS107で対象となる次の車載部品30との間の車両の前後方向の距離(x軸方向の距離)に応じて決定してもよい。例えば現在の車載部品30−iと次の車載部品30との間のx軸方向の距離が短い程、所定時間Ta−iを短く設定することで、複数の車載部品30のうちの点灯を開始した車載部品30−iの位置が一定速度で車両の室内を移動することができる。但し、N個の車載部品30のすべてに対して共有の所定時間Taが設定されてもよく、この場合、共有の所定時間Taの数は、1個である。
なお、車載部品30−iによっては、車載部品30−iの照明部は、スイッチ12がOFF状態からON状態に変化した時に点灯させる複数の照明部材(照明灯)を有している。例えば図7(A)におけるメーター部30−1の針部M1、文字部M2、非常灯M3、警告灯M4等の複数の照明部材は、スイッチ12がOFF状態からON状態に変化した時に点灯される。従って、車載部品30−iの照明部が点灯すべき複数の照明部材を有する場合、所定時間Ta−iは、これらの点灯すべき複数の照明部材のすべてが点灯し終える時間よりも長く設定されている。また、複数の照明部材を点灯させる順番については、後述するが、複数の照明部材のすべてを一度に点灯させてもよい。
ステップS107では、照明ECU20は、変数iに、現在のiに1を加算した数を代入し、N個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iへの点灯トリガー信号をi番目に例えばLowから例えばHighに変更し、その後、フローは、ステップS103に戻る。
フローがステップS103からステップS107を繰り返すことで、所定時間Ta−i(又は所定時間Ta)経過毎にN個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iが、車両の前から後への1方向に沿った順番に基づいて点灯するとともに、音出力部60によって発生される音源の位置(x座標)は、N個の車載部品30のうちの点灯を開始した車載部品30−iの位置(x座標)に応じて、車両の前から後への1方向に沿って変更することができる。
ステップS101でスイッチ12がOFF状態からON状態に変化したと照明ECU20によって判定されない場合、フローは、ステップS108からステップS115を繰り返すことが好ましい。即ち、フローは、ステップS103からステップS107を繰り返してフロー(第1のモード)を終了させてもよいが、フローは、ステップS108を実行し、スイッチ21がON状態からOFF状態に変化した場合に、複数の車載部品30の各々は、車両の後から前へのもう1つの方向に沿った順番で、点灯色の色相を変化させて点灯することが好ましい(ステップS110,S115)。同時に、音出力制御部50は、複数の車載部品30のうちの点灯色の色相を変化させる点灯を開始した車載部品30の位置に応じて、音出力部60によって発生される音源の位置を車両の後から前へのもう1つの方向に沿って変更することが好ましい(ステップS111,S115)。
複数の車載部品30の各々が、車両の後から前へのもう1つ方向(車両の前から後への1方向の逆方向)に沿った順番に基づいて点灯色の色相を変化させて点灯しても、室内装飾効果の車両前後方向の直線性が高い。また、例えばIGNスイッチ11がONされて車両の駆動部110が始動する時の方向と、例えばIGNスイッチ11がOFFされて車両の駆動部110が停止する時の方向が異なることで、乗員は、車両110の駆動部の動作の違いを認識することができる。
加えて、車両の駆動部110が始動する時の点灯色の色相は、車両の駆動部110が停止する時の点灯色の色相と異なるので、乗員は、車両の駆動部110の動作の違いを、このような点灯色の色相の変化でも、認識することができる。
また、車両の駆動部110が停止する際も、照明ECU20は、音源の位置を車載部品30(照明部)の点灯と同期させるので、乗員の視覚及び聴覚に対して効果的に演出可能な照明装置が提供される。言い換えれば、複数の車載部品30(複数の照明部)及び照明ECU20(複数の音出力部60−1,60−2)が車両のインテリアとして、運転停止時のねぎらい感を乗員に演出することができる。
フローがステップS108に進んだ場合は、照明ECU20は、スイッチ12(例えばIGNスイッチ11)がON状態からOFF状態に変化したか否かを判定する。スイッチ12がON状態からOFF状態に変化したと判定される場合には、フローは、ステップS109に進む。一方、スイッチ12がON状態からOFF状態に変化したと判定されない場合には、例えばIGNスイッチ11は何も操作されていないので、フローは、スタートへ戻る。
フローがステップS109に進むと、照明ECU20は、変数iにNを代入する。つまり、照明ECU20は、スイッチ12がOFF状態からON状態に変化した時の順番(ステップS102,S107)とは逆の順番(ステップS109,S115)で複数の車載部品30を制御する。
ステップS110では、N個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iは、自己の照明部の点灯色の色相を変更し、その後、フローはステップS111に進む。第1のモードに従うN個の車載部品30の各々は、自己の照明部の点灯色の色相を変更できることが好ましい。
例えば、第1のモードに従う車載部品30−iの照明部は、スイッチ12がOFF状態からON状態に変化した時に点灯すべき照明部材(第1の色相を表示可能な第1の照明部材)と、スイッチ12がON状態からOFF状態に変化した時に点灯すべき照明部材(第2の色相を表示可能な第2の照明部材)とを備えることができ、ステップS110では、ECU20から車載部品30−iへの色相変更トリガー信号(LowからHighへの変更)に応じて、車載部品30−iは、照明部の点灯色の色相を変更する。但し、N個の車載部品30のうちの自己の照明部の点灯色の色相を変更できない車載部品30−iは、ステップS110の実行を省略してもよい。
ステップS111では、ステップS110と同時に、音出力制御部50は音出力部60を制御し、これにより、音出力部60は、車載部品30−iの位置(x座標)に連動した音源の位置からの音を出力する。ここで、フローがステップS109からステップS110に進んだ場合は、iが例えばN(=9)である場合、図2に示す車両においては、後席パワーウィンドウ部30−9は、照明部の点灯色の色相を変更する(ステップS110)。同時に、ステップS111で音出力制御部50は、後席パワーウィンドウ部の位置に連動した音信号を生成し、音出力部60から後席パワーウィンドウ部の位置で音を発生させる。
ステップS112では、車載部品30−iは、車載部品30−iの照明部の点灯色の色相を変更した後に、車載部品30−iの照明部を個別に消灯させることができる。但し、N個の車載部品30の各々は、ステップS112の実行を省略してもよい。例えば、照明ECU20は、後述のステップS113で、iが1であると判定された後に、N個の車載部品30の各々に例えば共通の消灯トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信してもよく、N個の車載部品30の各々は、共通の消灯トリガー信号(LowからHighへの変更)に応じて消灯してもよい。代替的に、N個の車載部品30の各々は、消灯しないで、変更された色相を有する点灯色で照明部を点灯し続けてもよい。なお、車載部品30−iがステップS110の実行を省略するときは、ステップS112の実行に連動して、ステップS111を実行してもよい。すなわち、車載部品30−iが照明ECU20からの消灯トリガー信号(LowからHighへの変更)を受け、車載部品30−iの照明部を消灯するときに、音出力部60が、車載部品30−iの位置(x座標)に連動した音源の位置からの音を出力してもよい。
フローがステップS113に進むと、照明ECU20は、iが1より大きいか否かを判定し、iが1より大きいと判定される場合、フローはステップS114に進む。一方、iが1より大きいと判定されない場合、すなわちiが1であると判定される場合、複数の車載部品30のすべてにおいて、点灯色の色相を変更が実施され、その後に消灯が実施されているので、フローはスタートへ戻り、第1のモードの動作を終了させる。
ステップS114では、照明ECU20は、ステップS110で車載部品30−iの照明部の点灯色の色相を変更させてから所定時間Tb−iが経過したか否かを判定する。ここでTb−iの数は、Tb−NからTb−2までのN−1個であり、所定時間Tb−iは、N個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iに対応している。所定時間Tb−iが経過したと判定される場合は、フローはステップS115に進む。一方、所定時間Tb−iが経過していないと判定した場合は、照明ECU20は、ステップS114の判定を繰り返す。ここで、所定時間Tb−iは、現在の車載部品30−iとステップS115で対象となる次の車載部品30との間の車両の前後方向の距離(x軸方向の距離)に応じて決定してもよい。代替的に、N個の車載部品30のすべてに対して共有の所定時間Tbが設定されてもよい。
ステップS115では、照明ECU20は、変数iに、現在のiから1を減算した数を代入し、N個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iへの色相変更トリガー信号をN−(i+1)番目に例えばLowから例えばHighに変更し、その後、フローはステップS110に戻る。
フローがステップS110からステップS115を繰り返すことで、所定時間Tb−i(又は所定時間Tb)経過毎にN個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iの点灯色の色相が、車両の後から前へのもう1つの方向に沿った順番に基づいて変更するとともに、点灯色の色相を変更させた車載部品30−iの位置(x座標)に連動して音が発生する。
第1のモードでは、ステップS110にてN個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iの点灯色の色相が変更したが、第1のモードを変更して、N個の車載部品30の各々は、ステップS110を省略してもよい。また、第1のモードでは、ステップS105にてiとNが等しいと判定された後、一定の車載部品(例えばメーター部30−1、ナビゲーション部30−2)を除き、照明ECU20は、車載部品30の照明部をステップS112と同様の手段で消灯させてもよい。
図4に第1のモードにおける、図2に示す30−1から30−9までの車載部品に対する、照明ECU20が生成する点灯トリガー信号、色相変更トリガー信号、消灯トリガー信号の変化を表すグラフを示す。照明ECU20は、スイッチ12がOFF状態からON状態に変化すると、まず、メーター部30−1に点灯トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信する。その後、所定時間(Ta−i又はTa)経過ごとにナビゲーション部30−2から後席パワーウィンドウ部30−9まで、点灯トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信する。これにより、車両の前から後ろへの1方向に沿った順番に基づいて、複数の車載部品30は照明部を点灯させる。一方、スイッチ12がON状態からOFF状態に変化すると、照明ECU20は、まず、後席パワーウィンドウ部30−9に色相変更トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信する。そして、後席パワーウィンドウ部30−9の照明部が色相を変更した後に、消灯トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信する。その後は、所定時間(Tb−i又はTb)経過ごとに車内灯部30−8からメーター部30−1まで色相変更トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信した後に消灯トリガー信号(LowからHighに変更)を送信する。これにより、車両の後ろから前へのもう1つの方向に沿った順番に基づいて、複数の車載部品30は照明部を第2の色相で点灯(図4における領域A)させた後、照明部を消灯させる。
(第2のモード)
図5を用いて、第2のモードを説明する。第2のモードは、第1のモードの変形例であり、第1のモードと同じ部分は同じステップ番号を付して詳しい説明は省略し、異なる部分は新しいステップ番号を付し説明する。
まず、第1の例と同様に、ステップS101にて照明ECU20によりスイッチ12がOFF状態からON状態に変化したと判定されたら、フローは、ステップS102に進む。ステップS102では、照明ECU20は変数iに1を代入し、車載部品30−1への点灯トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信し、ステップS103を実行する。ステップS103では、車載部品30−iは、車載部品30−iの照明部を点灯させる。それと同時に、ステップS104では、音出力制御部50は、車載部品30−iの位置(x座標)に連動した音信号を生成し、音出力部60は、車載部品30−iの位置(x座標)に応じた音源の位置(x座標)から音を発生させる。一方、スイッチ12がOFF状態からON状態に変化したと判定されない場合、フローは、ステップS108に進む。
第2のモードでは、ステップS104の後にフローはステップS104−2に進む。ステップS104−2では、照明ECU20は、ステップS103で車載部品30−iを点灯させてから所定時間Tc−iが経過したか否かを判定する。所定時間Tc−iが経過したと判定される場合は、フローは、ステップS104−3に進む。一方、所定時間Tc−iが経過していないと判定される場合は、照明ECU20は、ステップS104−2の判定を繰り返す。
ここでTc−iの数はTc−1からTc−NまでのN個であり、所定時間Tc−iは、N個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iに対応している。所定時間Tc−iは、現在の車載部品30−iが有する複数の照明部の数に応じて変更してもよい。例えば、図7(A)におけるメーター部30−1であれば、メーター部30−1の針部M1、文字部M2、非常灯M3、警告灯M4等の複数の照明部材が全て点灯した後にメーター部30−1の照明部が消灯するようにTc−1が設定されてもよい。但し、N個の車載部品30のすべてに対して共有の所定時間Tcが設定されてもよく、この場合、共有の所定時間Tcの数は、1個である。
ステップS104−3では、照明ECU20は、車載部品30−iに消灯トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信し、車載部品30−iは、車載部品30−iの照明を消灯する。
フローがステップS105に進むと、照明ECU20は、iがNより小さいか否かを判定し、iがNより小さいと判定される場合、フローは、ステップS106に進む。一方、ステップS105でiがNより小さいと判定されない場合、すなわち、iとNが等しいと判定される場合、フローは、スタートへ戻る。
ステップS106では、照明ECU20は、ステップS103で車載部品30−iを点灯させてから所定時間Ta−iが経過したか否かを判定する。所定時間Ta−iが経過したと判定される場合は、フローは、ステップS107に進む。一方、所定時間Ta−iが経過していないと判定される場合は、照明ECU20は、ステップS106の判定を繰り返す。
ステップS107では、照明ECU20は、変数iに、現在のiに1を加算した数を代入し、N個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iへの点灯トリガー信号をi番目に例えばLowから例えばHighに変更し、その後、フローは、ステップS103に戻る。
フローがステップS103からステップS107を繰り返すことで、所定時間Ta−i(又は所定時間Ta)経過毎にN個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iが、車両の前から後への1方向に沿った順番に基づいて所定時間Tc−i(又は所定時間Tc)だけ点灯するとともに、音出力部60によって発生される音源の位置(x座標)は、N個の車載部品30のうちの点灯を開始した車載部品30−iの位置(x座標)に応じて、車両の前から後への1方向に沿って変更する車載部品30−1から30−Nまでを順番に点灯させ、点灯させた位置に連動して音を発生させることができる。
フローがステップS108に進んだ場合は、照明ECU20によりスイッチ12がON状態からOFF状態に変化したと判定されたら、フローは、ステップS109に進む。ステップS109では、照明ECU20は変数iにNを代入し、車載部品30−Nへの色相変更トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信し、ステップS110を実行する。ステップS110では、車載部品30−iは、車載部品30−iの照明部を色相を変更して点灯させる。それと同時に、ステップS111では、音出力制御部50は、車載部品30−iの位置(x座標)に連動した音信号を生成し、音出力部60は、車載部品30−iの位置(x座標)に応じた音源の位置(x座標)から音を発生させる。一方、スイッチ12がON状態からOFF状態に変化したと判定されない場合、フローは、スタートへ戻る。
第2のモードでは、ステップS111の後にフローはステップS111−2に進む。ステップS111−2では、ステップS110で車載部品30−iの色相を変更して点灯させてから所定時間Td−iが経過したか否かを判定する。所定時間Td−iが経過したと判定される場合は、フローは、ステップS112に進む。一方、所定時間Td−iが経過していないと判定される場合は、ステップS111−2の判定を繰り返す。
ここでTd−iの数はTd−NからTd−1までのN個であり、所定時間Td−iは、N個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iに対応している。所定時間Td−iは、現在の車載部品30−iが有する複数の照明部の数に応じて変更してもよい。例えば、図7(A)におけるメーター部30−1であれば、メーター部30−1の針部M1、文字部M2、非常灯M3、警告灯M4等の複数の照明部材が全て色相を変更して点灯した後に、メーター部30−1の照明部が消灯するようにTd−1が設定されてもよい。但し、N個の車載部品30のすべてに対して共有の所定時間Tdが設定されてもよく、この場合、共有の所定時間Tdの数は、1個である。
ステップS112では、照明ECU20は、車載部品30−iに対して、消灯トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信し、車載部品30−iは、車載部品30−iの照明部を消灯する。
フローがステップS113に進むと、照明ECU20は、iが1より大きいか否かを判定し、iが1より大きいと判定される場合、フローは、ステップS114に進む。一方、ステップS113でiが1より大きいと判定されない場合、すなわち、iが1であると判定される場合、フローは、スタートへ戻り第2のモードの動作を終了させる。
ステップS114では、照明ECU20は、ステップS110で車載部品30−iを色相変更して点灯させてから所定時間Tb−iが経過したか否かを判定する。所定時間Tb−iが経過したと判定される場合は、フローは、ステップS115に進む。一方、所定時間Tb−iが経過していないと判定される場合は、照明ECU20は、ステップS114の判定を繰り返す。
ステップS115では、照明ECU20は、変数iに、現在のiに1を減算した数を代入し、N個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iへの色相変更トリガー信号をi番目に例えばLowから例えばHighに変更し、その後、フローは、ステップS110に戻る。
第2のモードでは、ステップS110にてN個の車載部品30のうちの対応する1つの(i番目の)車載部品30−iの点灯色の色相を変更して点灯したが、N個の車載部品30のうちの自己の照明部の点灯色の色相を変更できない車載部品30−iは、色相を変更せず点灯してもよい。また、照明ECU20は、色相変更トリガー信号の代わりに点灯トリガー信号を車載部品30−iに送信してもよい。
また、第2のモードでは、ステップS104−3において、一定の車載部品(例えばメーター部30−1、ナビゲーション部30−2)の照明部を消灯しないようにしてもよい。若しくは、ステップS105にてiとNが等しいと判定された後、前記一定の車載部品の照明部を点灯してもよい。
さらに、第2のモードでは、ステップS108でスイッチ12がON状態からOFF状態に変更されたと判定された後、ステップS109に進むときに、点灯している車載部品30があれば、それらの車載部品30の照明を消灯するステップを挿入してもよい。
図6に、第2のモードにおける、図2に示す30−1から30−9までの車載部品に対する、照明ECU20が生成する点灯トリガー信号、色相変更トリガー信号、消灯トリガー信号の変化を表すグラフを示す。照明ECU20は、スイッチ12がOFF状態からON状態に変化すると、まず、メーター部30−1に点灯トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信する。そして、所定時間(Tc−1又はTc)経過したらメーター部30−1に消灯トリガー信号(LowからHighに変更)を送信する。その後、所定時間(Ta−i又はTa)経過ごとにナビゲーション部30−2から後席パワーウィンドウ部30−9まで、点灯トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信し、所定時間(Tc−i又はTc)経過ごとに消灯トリガー信号を送信する。これにより、車両の前から後ろへの1方向に沿った順番に基づいて、複数の車載部品30は照明部を所定時間(Tc−i又はTc)だけ点灯させる。
その後、スイッチ12がON状態からOFF状態に変化すると、照明ECU20は、まず、後席パワーウィンドウ部30−9に色相変更トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信する。そして、所定時間(Td−1又はTd)経過したら消灯トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信する。その後は、所定時間(Tb−i又はTb)経過ごとに車内灯部30−8からメーター部30−1まで色相変更トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信し、所定時間(Td−i又はTd)経過ごとに消灯トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信する。これにより、車両の後ろから前へのもう1つの方向に沿った順番に基づいて、複数の車載部品30は照明部を第2の色相で所定時間(Td−i又はTd)だけ点灯(図6における領域A)させた後、照明部を消灯させる。また、前述したように、ステップS108からステップS109に進むときに点灯している車載部品30の照明を消灯する際は、スイッチ12がON状態からOFF状態に変化すると、照明ECU20は、全ての車載部品30に対して消灯トリガー信号(LowからHighへの変更)を送信する(図6における点線領域B)。
なお、第1のモード及び第2のモードの双方において、ステップS103にてメーター部30−1が、メーター部30−1の照明部を点灯させる際に、メーター部30−1の中心から外側に向かって、メーター部30−1の中心から近い順番に複数の照明部材の各々を点灯させても良い。すなわち、メーター部30−1は、図7(A)におけるメーター部30−1の中心点(発光起点)M0から放射状に、最初に、最も中心点M0に近い、例えば針部(照明部材)M1を点灯し、次に、2番目に中心点M0から近い、例えば文字部(照明部材)M2を点灯し、次に、3番目に中心点M0から近い、例えば非常灯(照明部材)M3を点灯し、最後に、4番目に中心点M0から近い、例えば警告灯(照明部材)M4を点灯させてもよい。また、メーター部30−1は針部M1を点灯させると同時に、針部M1を任意の角度だけ動かしてもよい。なお、メーター部30−1は発光起点をメーター部30−1の任意の点に設定することができる。
さらに、第1のモード及び第2のモードの双方において、ステップS103にてナビゲーション部30−2が、ナビゲーション部30−2の照明部を点灯させる際に、発光起点(右上のコーナー)から近い順番にナビゲーション部30−2の複数の照明部材の各々の輝度を変更していってもよい。すなわち、ナビゲーション部30−2は、全画素(複数の照明部材)を例えば第1の輝度(低輝度)で点灯させ、その後、図7(B)におけるナビゲーション部30−2の発光起点D0から放射状に各画素(照明部材)の第1の輝度を輝度(高輝度)に変更していってもよい。
また、第1のモードと第2のモードを分けてフローを説明したが、スイッチ12のON操作の場合とOFF操作の場合とで、それぞれ第1のモードと第2のモードを組み合わせても良い。例えば、スイッチ12をOFF状態からON状態に変化した場合は、第1のモードで制御し、スイッチ12をON状態からOFF状態に変化した場合は、第2のモードで制御してもよい。この場合、ステップS102以降のステップは第1のモードのフローを採用し、ステップS108以降のステップは第2のモードのフローを採用すればよい。
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。