JP6004108B2 - 電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品に関し、コイルを内蔵する電子部品に関する。
従来の電子部品に関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の高周波用コイルが知られている。図16は、特許文献1に記載の高周波用コイル500の分解斜視図である。
高周波用コイル500は、図16に示すように、誘電体層502a,502b及びコイルパターン504a,504bを備えている。コイルパターン504a,504bはそれぞれ、誘電体層502a,502b上に設けられており、時計回り方向に周回する線状導体である。コイルパターン504a,504bは、ビアホール導体を介して接続されることにより、コイルを構成している。
また、高周波用コイル500では、コイルパターン504aの線幅d1は、コイルパターン504bの線幅d2よりも細い。そして、コイルパターン504aは、積層方向から平面視したときに、コイルパターン504bからはみ出さないようにコイルパターン504bと重なっている。これにより、高周波用コイル500の製造時に、誘電体層502a,502bに積層ずれが発生しても、コイルパターン504aとコイルパターン504bとが重なっている面積が変動しにくくなる。よって、コイルパターン504a,504b間に発生している浮遊容量の変動が抑制される。
ところで、高周波用コイル500においてより大きなインダクタンス値を得るためには、例えば、コイルパターン504a,504bを渦巻状のコイルパターンとすることが考えられる。ただし、この場合には、以下に説明するように、高周波用コイル500が大型化するという問題がある。図17は、渦巻状のコイルパターン504a,504bが用いられた高周波用コイル500の断面構造図である。
図17に示す高周波用コイル500では、隣り合うコイルパターン504aは、ショートが発生しないように、所定の間隔以上離れている必要がある。同様に隣り合うコイルパターン504bは、ショートが発生しないように、所定の間隔以上離れている必要がある。ただし、積層方向から平面視したときに、コイルパターン504aがコイルパターン504bからはみ出すことなく重なるために、隣り合うコイルパターン504aの幅方向の中心間の距離d11と隣り合うコイルパターン504bの幅方向の中心間の距離d12とが実質的に等しくなっている。よって、隣り合うコイルパターン504aの間隔は隣り合うコイルパターン504bの間隔よりも大きくなる。そのため、図17に示す高周波用コイル500では、隣り合うコイルパターン504aが必要以上に離れている。このように、図17の高周波用コイル500では、太い線幅d2を有するコイルパターン504bを基準として設計する必要がある。その結果、高周波用コイル500は、積層方向に直交する方向において大型化するという問題を有している。
特開平5−36532号公報
そこで、本発明の目的は、コイルを内蔵する電子部品の小型化を図ることである。
本発明の第1の形態に係る電子部品は、複数の絶縁体層が積層されて構成されている積層体と、前記絶縁体層上に設けられ、第1の線幅を有する第1の線状導体と、前記絶縁体層上に設けられ、前記第1の線幅よりも細い第2の線幅を有する第2の線状導体と、前記第1の線状導体が設けられている前記絶縁体層及び前記第2の線状導体が設けられている前記絶縁体層よりも積層方向の一方側に位置する前記絶縁体層上に設けられ、第3の線幅を有する第3の線状導体と、前記第1の線状導体が設けられている前記絶縁体層及び前記第2の線状導体が設けられている前記絶縁体層よりも積層方向の一方側に位置する前記絶縁体層上に設けられ、前記第1の線幅及び前記第3の線幅よりも細い第4の線幅を有する第4の線状導体と、を備えており、前記第1の線状導体と前記第2の線状導体とは、幅方向において交互に並んでおり、前記第3の線状導体と前記第4の線状導体とは、幅方向において交互に並んでおり、前記第1の線状導体と前記第4の線状導体とは、積層方向から平面視したときに、該第4の線状導体が幅方向において該第1の線状導体からはみ出さない領域を有するように重なり合っており、前記第2の線状導体と前記第3の線状導体とは、積層方向から平面視したときに、該第2の線状導体が幅方向において該第3の線状導体からはみ出さない領域を有するように重なり合っており、前記第4の線状導体が幅方向において前記第1の線状導体からはみ出さない領域において、積層方向から平面視したときに、該第1の線状導体は前記第3の線状導体とは重なっておらず、前記第2の線状導体が幅方向において前記第3の線状導体からはみ出さない領域において、積層方向から平面視したときに、該第2の線状導体は前記第4の線状導体とは重なっておらず、前記第1の線状導体ないし前記第4の線状導体は、電気的に接続されることによって、1つのコイルを構成していること、を特徴とする。
本発明の第2の形態に係る電子部品は、複数の絶縁体層が積層されて構成されている積層体と、前記絶縁体層上に設けられ、第1の線幅を有する第1の線状導体と、前記絶縁体層上に設けられ、前記第1の線幅よりも細い第2の線幅を有する第2の線状導体と、前記第1の線状導体が設けられている前記絶縁体層及び前記第2の線状導体が設けられている前記絶縁体層よりも積層方向の一方側に位置する前記絶縁体層上に設けられ、第3の線幅を有する第3の線状導体と、前記第1の線状導体が設けられている前記絶縁体層及び前記第2の線状導体が設けられている前記絶縁体層よりも積層方向の一方側に位置する前記絶縁体層上に設けられ、前記第1の線幅及び前記第3の線幅よりも細い第4の線幅を有する第4の線状導体と、を備えており、前記第1の線状導体と前記第2の線状導体とは、幅方向において交互に並んでおり、前記第3の線状導体と前記第4の線状導体とは、幅方向において交互に並んでおり、前記第1の線状導体と前記第4の線状導体とは、積層方向から平面視したときに、該第4の線状導体が幅方向において該第1の線状導体からはみ出さない領域を有するように重なり合っており、前記第2の線状導体と前記第3の線状導体とは、積層方向から平面視したときに、該第2の線状導体が幅方向において該第3の線状導体からはみ出さない領域を有するように重なり合っており、前記第4の線状導体が幅方向において前記第1の線状導体からはみ出さない領域において、積層方向から平面視したときに、該第1の線状導体は前記第3の線状導体とは重なっておらず、前記第2の線状導体が幅方向において前記第3の線状導体からはみ出さない領域において、積層方向から平面視したときに、該第2の線状導体は前記第4の線状導体とは重なっておらず、前記第1の線状導体及び前記第2の線状導体は、電気的に接続されることによって、第1のコイルを構成しており、前記第3の線状導体及び前記第4の線状導体は、電気的に接続されることによって、前記第1のコイルと共にコモンモードチョークコイルを構成する第2のコイルを構成していること、を特徴とする。
本発明によれば、電子部品の小型化を図ることができる。
第1の実施形態に係る電子部品の外観斜視図である。 第1の実施形態に係る電子部品の分解斜視図である。 電子部品のA−Aにおける断面構造図である。 電子部品のコイル導体を平面視した図である。 電子部品の工程断面図である。 電子部品の工程断面図である。 電子部品の工程断面図である。 比較例に係る電子部品の断面構造図である。 第1の実施形態に係る電子部品と同種の構造を有する電子部品の断面構造図である。 第2の実施形態に係る電子部品の分解斜視図である。 電子部品のコイル導体を平面視した図である。 電子部品のコイル導体を平面視した図である。 第3の実施形態に係る電子部品の外観斜視図である。 第3の実施形態に係る電子部品の分解斜視図である。 電子部品のコイル導体を平面視した図である。 第4の実施形態に係る電子部品の分解斜視図である。 電子部品のコイル導体を平面視した図である。 電子部品のコイル導体を平面視した図である。 第5の実施形態に係る電子部品の外観斜視図である。 第5の実施形態に係る電子部品の分解斜視図である。 電子部品の線状導体を平面視した図である。 電子部品のA−Aにおける断面構造図である。 電子部品のB−Bにおける断面構造図である。 第6の実施形態に係る電子部品の外観斜視図である。 特許文献1に記載の高周波用コイルの分解斜視図である。 渦巻状のコイルパターンが用いられた高周波用コイルの断面構造図である。
(第1の実施形態)
以下に、第1の実施形態に係る電子部品について図面を参照しながら説明する。図1は、第1の実施形態に係る電子部品10aの外観斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る電子部品10aの分解斜視図である。図3Aは、電子部品10aのA−Aにおける断面構造図である。図3Bは、電子部品10aのコイル導体18,20を平面視した図である。以下では、電子部品10aの積層方向を上下方向と定義し、上側から平面視したときに、電子部品10aの長辺が延在する方向を左右方向と定義し、電子部品10aの短辺が延在する方向を前後方向と定義する。
電子部品10aは、積層体12、外部電極14a,14b及びコイルLを備えている。積層体12は、図1及び図2に示すように、上側から平面視したときに、長方形状をなす平板状をなしており、誘電体層(絶縁体層)16a〜16cが上側から下側へとこの順に積層されることにより構成されている。誘電体層16a〜16cは、長方形状をなしており、可撓性を有する誘電体材料により作製されている。誘電体層16a〜16cは、例えば、液晶ポリマーにより作製されている。また、誘電体層16a〜16cが可撓性を有することにより、積層体12も可撓性を有している。以下では、誘電体層16a〜16cの上側の面を表面と呼び、誘電体層16a〜16cの下側の面を裏面と呼ぶ。
外部電極14a,14bは、誘電体層16aの表面上に設けられており、前後方向に延在する長方形状をなしている。外部電極14aは、誘電体層16aの右側の短辺に沿って設けられている。外部電極14bは、誘電体層16aの左側の短辺に沿って設けられている。外部電極14a,14bは、例えば、銅箔上にNiめっき及びSnめっきが施されることにより作製されている。
コイルLは、コイル導体18,20及びビアホール導体v1〜v4により構成されている。コイル導体18は、誘電体層16bの表面上に設けられており、例えば、銅箔により作製されている。コイル導体18は、線状導体22a〜22c及び接続導体24a,24bを含んでおり、上側から平面視したときに、時計回り方向に周回しながら外周から中心へと向かう渦巻状をなしている。以下では、コイル導体18及び線状導体22a〜22cにおいて、時計回り方向の上流側の端部を上流端と呼び、時計回り方向の下流側の端部を下流端と呼ぶ。
線状導体22aは、略1周分の長さ及び線幅w1を有している。1周分の長さとは、渦巻状のコイル導体18の1周分の長さを意味する。具体的には、線状導体22aは、誘電体層16bの右側の短辺、前側の長辺、左側の短辺及び後ろ側の長辺に沿って延在している。線状導体22aの上流端及び下流端は、誘電体層16bの右後ろの角近傍に位置している。ただし、線状導体22aの上流端と線状導体22bの下流端とは離れている。
線状導体22bは、略1周分の長さ及び線幅w2を有している。線幅w2は、線幅w1よりも細い。具体的には、線状導体22bは、線状導体22aよりもコイル導体18の中心側に設けられており、誘電体層16bの右側の短辺、前側の長辺、左側の短辺及び後ろ側の長辺に沿って延在している。これにより、線状導体22bは、線状導体22aに対して一定の間隔w0(図3A参照)を空けた状態で線状導体22aと平行に周回している。線状導体22bの上流端及び下流端は、誘電体層16bの右後ろの角近傍に位置している。ただし、線状導体22bの上流端と線状導体22bの下流端とは離れている。また、線状導体22bの上流端は、線状導体22aの下流端に接続されている。
線状導体22cは、1周分よりも短い長さ及び線幅w1を有している。具体的には、線状導体22cは、線状導体22bよりもコイル導体18の中心側に設けられており、誘電体層16bの右側の短辺、前側の長辺の右半分に沿って延在している。これにより、線状導体22cは、線状導体22bに対して一定の間隔w0(図3A参照)を空けた状態で線状導体22bと平行に周回している。線状導体22cの上流端は、誘電体層16bの右後ろの角近傍に位置している。線状導体22cの下流端は、誘電体層16bの中央(対角線の交点)近傍に位置している。また、線状導体22cの上流端は、線状導体22bの下流端に接続されている。
以上のように、コイル導体18は、線幅w1を有する線状導体22aと線幅w2を有する線状導体22bと線幅w1を有する線状導体22cとが交互に接続されることにより、渦巻状をなしている。また、線状導体22cは線状導体22bよりも短い長さを有している。そのため、線状導体22cの略全長にわたって線状導体22bが並走している。また、線状導体22aは、線状導体22bと等しい略1周分の長さを有している。そのため、線状導体22bの略全長にわたって、線状導体22aが並走している。これにより、コイル導体18では、外周から中心に向かうにしたがって、線幅w1を有する線状導体22aと線幅w2を有する線状導体22bと線幅w1を有する線状導体22cとが交互に並んでいる。すなわち、図3Aに示すように、コイル導体18では、線幅w1を有する線状導体22aと線幅w2を有する線状導体22bと線幅w1を有する線状導体22cとが、一定の間隔w0を空けた状態で幅方向に交互に並んでいる。幅方向とは、線状導体22a〜22cが延在する延在方向に直交する方向(図3Aでは左右方向)を意味する。
接続導体24aは、線状導体22aの上流端に接続されており、誘電体層16bの右後ろの角に設けられている。接続導体24bは、線状導体22cの下流端に接続されており、誘電体層16bの中央(対角線の交点)に設けられている。
コイル導体20は、誘電体層16cの表面上に設けられており、例えば、銅箔により作製されている。コイル導体20は、線状導体26a〜26c及び接続導体28a,28bを含んでおり、上側から平面視したときに、時計回り方向に周回しながら中心から外周へと向かう渦巻状をなしている。以下では、コイル導体20及び線状導体26a〜26cにおいて、時計回り方向の上流側の端部を上流端と呼び、時計回り方向の下流側の端部を下流端と呼ぶ。
線状導体26aは、1周分よりも短い長さ及び線幅w4を有している。具体的には、線状導体26aは、誘電体層16cの前側の長辺の左半分、左側の短辺及び後ろ側の長辺に沿って延在している。線状導体26aの上流端は、誘電体層16cの中央近傍に位置している。線状導体26aの下流端は、誘電体層16cの右後ろの角近傍に位置している。
線状導体26bは、略1周分の長さ及び線幅w3を有している。線幅w4は、線幅w1及び線幅w3よりも細い。本実施形態では、線幅w3は、線幅w1と実質的に等しく、線幅w4は、線幅w2と実質的に等しい。具体的には、線状導体26bは、線状導体26aよりもコイル導体20の外周側に設けられており、誘電体層16cの右側の短辺、前側の長辺、左側の短辺及び後ろ側の長辺に沿って延在している。これにより、線状導体26bは、線状導体26aに対して一定の間隔w0(図3A参照)を空けた状態で線状導体26aと平行に周回している。線状導体26bの上流端及び下流端は、誘電体層16cの右後ろの角近傍に位置している。ただし、線状導体26bの上流端と線状導体26bの下流端とは離れている。また、線状導体26bの上流端は、線状導体26aの下流端に接続されている。
線状導体26cは、1周分よりも短い長さ及び線幅w4を有している。具体的には、線状導体26cは、線状導体26bよりもコイル導体20の外周側に設けられており、誘電体層16cの右側の短辺及び前側の長辺に沿って延在している。これにより、線状導体26cは、線状導体26bに対して一定の間隔w0を空けた状態で線状導体26bと平行に周回している。線状導体26cの上流端は、誘電体層16cの右後ろの角近傍に位置している。線状導体26cの下流端は、誘電体層16cの左前の角近傍に位置している。また、線状導体26cの上流端は、線状導体26bの下流端に接続されている。
以上のように、コイル導体20は、線幅w4を有する線状導体26aと線幅w3を有する線状導体26bと線幅w4を有する線状導体26cとが交互に接続されることにより、渦巻状をなしている。また、線状導体26aは線状導体26bよりも短い長さを有している。そのため、線状導体26aの略全長にわたって線状導体26bが並走している。また、線状導体26cは、線状導体26bと等しい略1周分の長さを有している。そのため、線状導体26bの略全長にわたって、線状導体26cが並走している。これにより、コイル導体20では、中心から外周に向かうにしたがって、線幅w4を有する線状導体26aと線幅w3を有する線状導体26bと線幅w4を有する線状導体26cとが交互に並んでいる。すなわち、図3Aに示すように、コイル導体20では、線幅w4を有する線状導体26aと線幅w3を有する線状導体26bと線幅w4を有する線状導体26cとが、一定の間隔w0を空けた状態で幅方向に交互に並んでいる。幅方向とは、線状導体26a〜26cが延在する延在方向に直交する方向(図3Aでは左右方向)を意味する。
接続導体28aは、線状導体26aの上流端に接続されており、誘電体層16cの中央に設けられている。接続導体28bは、線状導体26cの下流端に接続されており、誘電体層16cの左前の角に設けられている。
また、図2、図3A及び図3Bに示すように、線状導体22aと線状導体26cとは、上側から平面視したときに、重なり合っている。線状導体26cは、上側から平面視したときに、線状導体22aから幅方向にはみ出していない。また、図2、図3A及び図3Bに示すように、線状導体22bと線状導体26bとは、上側から平面視したときに、重なり合っている。線状導体22bは、上側から平面視したときに、線状導体26bから幅方向にはみ出していない。
更に、図3A及び図3Bに示すように、線状導体22a,22cと線状導体26bとは、上側から平面視したときに、重なっていない。線状導体22a,22cと線状導体26bとは、幅方向において、間隔w10だけ離れている。
ビアホール導体v1は、誘電体層16aを上下方向に貫通しており、外部電極14aと接続導体24aとを接続している。ビアホール導体v2は、誘電体層16bを上下方向に貫通しており、接続導体24bと接続導体28aとを接続している。ビアホール導体v3,v4はそれぞれ、誘電体層16a,16bを上下方向に貫通しており、1本のビアホール導体を構成している。ビアホール導体v3は、外部電極14bに接続されており、ビアホール導体v4は、接続導体28bに接続されている。これにより、コイルLは、外部電極14a,14b間に接続されている。
以上のように構成された電子部品10aでは、上面が実装面として用いられる。すなわち、電子部品10aの上面が回路基板と対向するように、電子部品10aが回路基板上に実装される。
(電子部品の製造方法)
以下に、電子部品10aの製造方法について図面を参照しながら説明する。図4ないし図6は、電子部品10aの工程断面図である。以下では、一つの電子部品10aが作製される場合を例にとって説明するが、実際には、大判の誘電体シートが積層及びカットされることにより、同時に複数の電子部品10aが作製される。
まず、表面の全面に銅箔(金属膜)が形成された熱可塑性樹脂からなる誘電体層16a〜16cとなるべきシート116a〜116cを準備する。誘電体層16a〜16cとなるべきシート116a〜116cとは、複数の誘電体層16a〜16cが繋がった大判のシートである。シート116a〜116cの表面に銅箔を張り付ける。更に、シート116a〜116cの銅箔の表面に、例えば、防錆のための亜鉛鍍金を施して、平滑化する。熱可塑性樹脂は、例えば、液晶ポリマーである。また、銅箔の厚さは、10μm〜20μmである。
次に、シート116aの表面上に形成された銅箔をパターニングすることにより、図4に示すように、外部電極14a,14bをシート116aの表面上に形成する。具体的には、シート116aの表面の銅箔上に、図2に示す外部電極14a,14bと同じ形状のレジストを印刷する。そして、銅箔に対してエッチング処理を施すことにより、レジストにより覆われていない部分の銅箔を除去する。その後、レジスト除去液を吹き付けてレジストを除去する。これにより、図2に示すような、外部電極14a,14bがシート116aの表面上にフォトリソグラフィ工程により形成される。
次に、図4に示すように、コイル導体18をシート116bの表面上に形成する。また、図4に示すように、コイル導体20をシート116bの表面上に形成する。なお、コイル導体18,20の形成工程は、外部電極14a,14bの形成工程と同じであるので説明を省略する。
次に、図5に示すように、シート116a,116bのビアホール導体v1〜v4が形成される位置に裏面側からレーザービームを照射することによって貫通孔h1〜h4(図5では、貫通孔h2のみを図示)を形成する。更に、図6に示すように、貫通孔h1〜h4に導電性ペーストを充填する。
次に、シート116a〜116cを上側から下側へとこの順に積み重ね、圧着処理及び加熱処理を施す。これにより、シート116a〜116cの境界が軟化・溶融した後、固化することにより、シート116a〜116cが一体化される。また、加熱処理による熱により貫通孔h1〜h4に充填された導電性ペーストが固化して、ビアホール導体v1〜v4が形成される。これにより、マザー積層体がえられる。
次に、マザー積層体を複数の積層体12にカットする。その後、外部電極14a,14bとなるべき銅箔上にNiめっき及びSnめっきを施すことにより、電子部品10aが完成する。
(効果)
以上のように構成された電子部品10aでは、線状導体22b,26cはそれぞれ、線状導体26b,22aに対して幅方向にはみ出すことなく重なっている。これにより、積層体12に積みずれが発生したとしても、線状導体22b,26cがそれぞれ、線状導体26b,22aに対して線幅方向からはみ出すことが抑制される。その結果、線状導体22b,26cと線状導体26b,22aとが重なっている面積が変動することが抑制される。よって、電子部品10aでは、積層体12の積みずれによるコイル導体18,20間の浮遊容量の変動が抑制される。
また、電子部品10aによれば、以下に説明するように、電子部品10aの小型化を図ることができる。図7Aは、比較例に係る電子部品600の断面構造図である。図7Bは、電子部品10aと同種の構造を有する電子部品300の断面構造図である。
まず、比較例に係る電子部品600について説明する。比較例に係る電子部品600では、4本の線状導体622a〜622dが幅方向に並んでいると共に、4本の線状導体626a〜626dが幅方向に並んでいる。線状導体626a〜626dは線幅w1を有し、線状導体622a〜622dは線幅w2を有している。また、線状導体626a〜626dはそれぞれ、上側から平面視したときに、間隔w0だけ幅方向に離れている。
次に、電子部品300について説明する。電子部品300は、電子部品10aと同種の構造を有している。ただし、電子部品300におけるコイル導体18,20の巻数が電子部品10aにおけるコイル導体18,20の巻数よりも多くなっている。電子部品300では、4本の線状導体22a〜22dが幅方向に並んでいると共に、4本の線状導体26a〜26dが幅方向に並んでいる。線状導体22b,22d,26a,26cは線幅w2を有し、線状導体22a,22c,26b,26dは線幅w1を有している。すなわち、電子部品300では、相対的に太い線状導体22a,22cと相対的に細い線状導体22b,22dとが幅方向に交互に並んでいる。同様に、相対的に細い線状導体26a,26cと相対的に太い線状導体26b,26dとが幅方向に交互に並んでいる。また、線状導体26a〜26dはそれぞれ、線状導体22a〜22dと重なっている。更に、線状導体26aと線状導体26bとは、上側から平面視したときに、間隔w0だけ幅方向に離れている。線状導体22bと線状導体22cとは、上側から平面視したときに、間隔w0だけ幅方向に離れている。線状導体26cと線状導体26dとは、上側から平面視したときに、間隔w0だけ幅方向に離れている。更に、線状導体22aと線状導体26bとは、上側から平面視したときに、間隔w10だけ幅方向に離れている。同様に、線状導体22cと線状導体26bとは、上側から平面視したときに、間隔w10だけ幅方向に離れている。同様に、線状導体22cと線状導体26dとは、上側から平面視したときに、間隔w10だけ幅方向に離れている。
以上のような電子部品600では、コイルLが形成されている領域の左右方向の長さX1は、以下の式(1)に表わされる。
X1=4×w1+3×w0・・・(1)
一方、電子部品300では、コイルLが形成されている領域の左右方向の長さX2は、以下の式(2)に表わされる。
X2=4×w1+3×w10・・・(2)
ここで、間隔w0は、隣り合う線状導体626a〜626d間においてショートが発生しないように設定される。間隔w10は、積層体12の積みずれが発生した場合に、線状導体22a,26b間、線状導体22c,26b間及び線状導体22c,26d間において発生している容量が変動することを抑制するために設定される。電子部品300,600において、ショートの発生の抑制の方が容量の変動の抑制よりも重要である。よって、間隔w0は、間隔w10よりも大きく設定される。よって、長さX2は、長さX1よりも短くなる。すなわち、電子部品300(電子部品10a)の方が電子部品600よりも小型化が図られる。
また、電子部品10aでは、線状導体22a,22b,26bは、略1周分の長さを有している。ここで、線状導体22a,22b,26bの長さが1周よりも長くなると、コイル導体18において、線幅w1を有する線状導体22aと線幅w2を有する線状導体22bと線幅w1を有する線状導体22cとが、幅方向に交互に並ばなくなる。同様に、コイル導体20において、線幅w4を有する線状導体26aと線幅w3を有する線状導体26bと線幅w4を有する線状導体26cとが、幅方向に交互に並ばなくなる。よって、線状導体22a〜22c,26a〜26cは、1周よりも長くなってはいけない。一方、線状導体22a〜22c,26a〜26cが短い場合には、線幅が変化する箇所が多くなる。このような線幅が変化する場所では、コイル導体18,20の特性インピーダンスが変動しやすい。したがって、線状導体22a〜22c,26a〜26cの長さは、1周以下であって1周に近いことが好ましい。そこで、電子部品10aでは、線状導体22a〜22c,26a〜26cの内の一部である線状導体22a,22b,26bは、略1周分の長さを有している。
また、電子部品10aは、誘電体層16a〜16cが液晶ポリマーにより作製されているので、優れた通過特性を有する。より詳細には、液晶ポリマーを誘電体とする容量のQ値は、ポリイミドやセラミック等を誘電体とする容量のQ値よりも高い。容量のQ値とは、容量に印加される交流信号の1周期の間に散逸するエネルギーに対する容量に蓄えられているエネルギーの比の値である。すなわち、Q値が高い方が容量におけるエネルギーのロスが小さい。よって、電子部品10aにおいて、誘電体層16a〜16cが液晶ポリマーにより作製されることにより、コイル導体18,20間で発生する容量におけるロスが低減される。よって、電子部品10aの通過特性が向上する。
また、電子部品10aでは、誘電体層16a〜16cが可撓性材料により作製されているので、積層体12の変形時に、線状導体22a〜22c同士及び線状導体26a〜26c同士が近接してしまう。そのため、線状導体22a〜22c間又は線状導体26a〜26c間においてショートが発生しやすい。よって、線状導体22a〜22c間の間隔w0及び線状導体26a〜26c間の間隔w0を大きくすることが好ましい。しかしながら、間隔w0を大きくすると、電子部品10aの大型化につながる。
そこで、電子部品10aでは、相対的に太い線状導体22a,22cと相対的に細い線状導体22bとが幅方向に交互に並んでいる。同様に、相対的に細い線状導体26a,26cと相対的に太い線状導体26bとが幅方向に交互に並んでいる。また、線状導体26a〜26cはそれぞれ、線状導体22a〜22cと重なっている。これにより、前記の通り、電子部品10aの小型化が図られている。したがって、電子部品10aが大型化しない範囲において間隔w0を大きくすることによって、電子部品10aの小型化とショートの発生の抑制との両立を図ることができる。
また、線状導体22a,22cと線状導体26bとは、上側から平面視したときに、重なっていない。これにより、線状導体22a,22cと線状導体26bとの間に容量が形成されることが抑制される。その結果、積層体12の積層時に間隔w10よりも小さい範囲で積みずれが発生しても、線状導体22a,22cと線状導体26bとの間に形成される容量が変動されることが抑制される。
また、電子部品10aでは、コイル導体18,20は渦巻状をなしている。よって、前後方向又は左右方向のいずれの方向に積みずれが発生したとしても、コイル導体18,20間に形成される容量が変動することが抑制される。
(第2の実施形態)
以下に、第2の実施形態に係る電子部品について図面を参照しながら説明する。図8Aは、第2の実施形態に係る電子部品10bの分解斜視図である。図8Bは、電子部品10bのコイル導体20,19を平面視した図である。図8Cは、電子部品10bのコイル導体19,21を平面視した図である。電子部品10bの外観斜視図は図2を援用する。
電子部品10bは、コイル導体19,21が更に設けられている点において、電子部品10aと相違する。より詳細には、積層体12は、誘電体層16a〜16eが上側から下側へとこの順に並ぶように積層されて構成されている。また、コイルLは、コイル導体18,20,19,21がこの順に直列に接続されることにより構成されている。
コイル導体18,21はそれぞれ、誘電体層16b,16cの表面上に設けられている。電子部品10bのコイル導体18,21は、電子部品10aのコイル導体18,20と同じであるので説明を省略する。
コイル導体19は、誘電体層16dの表面上に設けられており、例えば、銅箔により作製されている。コイル導体19は、線状導体30a〜30c及び接続導体32a,32bを含んでおり、上側から平面視したときに、時計回り方向に周回しながら外周から中心へと向かう渦巻状をなしている。以下では、コイル導体19及び線状導体30a〜30cにおいて、時計回り方向の上流側の端部を上流端と呼び、時計回り方向の下流側の端部を下流端と呼ぶ。
線状導体30aは、1周分よりも短い長さ及び線幅w5を有している。具体的には、線状導体30aは、誘電体層16dの左側の短辺及び後ろ側の長辺に沿って延在している。線状導体30aの上流端は、誘電体層16dの左前の角近傍に位置している。線状導体30aの下流端は、誘電体層16dの右後ろの角近傍に位置している。
線状導体30bは、略1周分の長さ及び線幅w6を有している。線幅w6は、線幅w5よりも細い。具体的には、線状導体30bは、線状導体30aよりもコイル導体19の中心側に設けられており、誘電体層16dの右側の短辺、前側の長辺、左側の短辺及び後ろ側の長辺に沿って延在している。これにより、線状導体30bは、線状導体30aに対して一定の間隔w0を空けた状態で線状導体30aと平行に周回している。線状導体30bの上流端及び下流端は、誘電体層16dの右後ろの角近傍に位置している。ただし、線状導体30bの上流端と線状導体30bの下流端とは離れている。また、線状導体30bの上流端は、線状導体30aの下流端に接続されている。
線状導体30cは、1周分よりも短い長さ及び線幅w5を有している。具体的には、線状導体30cは、線状導体30bよりもコイル導体19の中心側に設けられており、誘電体層16dの右側の短辺、前側の長辺の右半分に沿って延在している。これにより、線状導体30cは、線状導体30bに対して一定の間隔w0を空けた状態で線状導体30bと平行に周回している。線状導体30cの上流端は、誘電体層16dの右後ろの角近傍に位置している。線状導体30cの下流端は、誘電体層16dの中央近傍に位置している。また、線状導体30cの上流端は、線状導体30bの下流端に接続されている。
接続導体32aは、線状導体30aの上流端に接続されており、誘電体層16dの左前の角に設けられている。接続導体32bは、線状導体30cの下流端に接続されており、誘電体層16dの中央(対角線の交点)に設けられている。
コイル導体21は、誘電体層16eの表面上に設けられており、例えば、銅箔により作製されている。コイル導体21は、線状導体34a〜34c及び接続導体36a,36bを含んでおり、上側から平面視したときに、時計回り方向に周回しながら中心から外周へと向かう渦巻状をなしている。以下では、コイル導体21及び線状導体34a〜34cにおいて、時計回り方向の上流側の端部を上流端と呼び、時計回り方向の下流側の端部を下流端と呼ぶ。
線状導体34aは、1周分よりも短い長さ及び線幅w8を有している。具体的には、線状導体34aは、誘電体層16eの前側の長辺の左半分、左側の短辺及び後ろ側の長辺に沿って延在している。線状導体34aの上流端は、誘電体層16eの中央近傍に位置している。線状導体34aの下流端は、誘電体層16eの右後ろの角近傍に位置している。
線状導体34bは、略1周分の長さ及び線幅w7を有している。線幅w8は、線幅w5及び線幅w7よりも細い。本実施形態では、線幅w7は、線幅w1,w5と実質的に等しく、線幅w8は、線幅w2,w6と実質的に等しい。具体的には、線状導体34bは、線状導体34aよりもコイル導体21の外周側に設けられており、誘電体層16eの右側の短辺、前側の長辺、左側の短辺及び後ろ側の長辺に沿って延在している。これにより、線状導体34bは、線状導体34aに対して一定の間隔w0を空けた状態で線状導体34aと平行に周回している。線状導体34bの上流端及び下流端は、誘電体層16eの右後ろの角近傍に位置している。ただし、線状導体34bの上流端と線状導体34bの下流端とは、離れている。また、線状導体34bの上流端は、線状導体34aの下流端に接続されている。
線状導体34cは、1周分よりも短い長さ及び線幅w8を有している。具体的には、線状導体34cは、線状導体34bよりもコイル導体21の外周側に設けられており、誘電体層16eの右側の短辺、前側の長辺及び左側の短辺に沿って延在している。これにより、線状導体34cは、線状導体34bに対して一定の間隔w0を空けた状態で線状導体34bと平行に周回している。線状導体34cの上流端は、誘電体層16eの右後ろの角近傍に位置している。線状導体34cの下流端は、誘電体層16eの左後ろの角近傍に位置している。また、線状導体34cの上流端は、線状導体34bの下流端に接続されている。
接続導体36aは、線状導体34aの上流端に接続されており、誘電体層16eの中央に設けられている。接続導体36bは、線状導体34cの下流端に接続されており、誘電体層16eの左後ろの角に設けられている。
また、図8A及び図8Bに示すように、線状導体30bと線状導体26bとは、上側から平面視したときに、重なり合っている。線状導体30bは、上側から平面視したときに、線状導体26bから幅方向にはみ出していない。
また、図8A及び図8Cに示すように、線状導体30aと線状導体34cとは、上側から平面視したときに、重なり合っている。線状導体34cは、上側から平面視したときに、線状導体30aから幅方向にはみ出していない。また、図8A及び図8Cに示すように、線状導体30bと線状導体34bとは、上側から平面視したときに、重なり合っている。線状導体30bは、上側から平面視したときに、線状導体34bから幅方向にはみ出していない。
ビアホール導体v5は、誘電体層16cを上下方向に貫通しており、接続導体28bと接続導体32aとを接続している。ビアホール導体v6は、誘電体層16dを上下方向に貫通しており、接続導体32bと接続導体36aとを接続している。ビアホール導体v7〜v10はそれぞれ、誘電体層16a〜16dを上下方向に貫通しており、1本のビアホール導体を構成している。ビアホール導体v7は、外部電極14bに接続されており、ビアホール導体v10は、接続導体36bに接続されている。これにより、コイルLは、外部電極14a,14b間に接続されている。
以上のように構成された電子部品10bも、電子部品10aと同じ作用効果を奏することができる。
(第3の実施形態)
以下に、第3の実施形態に係る電子部品について図面を参照しながら説明する。図9は、第3の実施形態に係る電子部品10cの外観斜視図である。図10Aは、第3の実施形態に係る電子部品10cの分解斜視図である。図10Bは、電子部品10cのコイル導体50,52を平面視した図である。
電子部品10cは、積層体12、外部電極14a〜14d及びコイルL1,L2を備えている。積層体12は、図9及び図10Aに示すように、上側から平面視したときに、長方形状をなす平板状をなしており、誘電体層(絶縁体層)16a〜16eが上側から下側へとこの順に積層されることにより構成されている。誘電体層16a〜16eは、長方形状をなしており、可撓性を有する誘電体材料により作製されている。誘電体層16a〜16eは、例えば、液晶ポリマーにより作製されている。また、誘電体層16a〜16eが可撓性を有することにより、積層体12も可撓性を有している。以下では、誘電体層16a〜16eの上側の面を表面と呼び、誘電体層16a〜16eの下側の面を裏面と呼ぶ。
外部電極14a〜14dは、誘電体層16aの表面上に設けられており、長方形状をなしている。外部電極14aは、誘電体層16aの右後ろの角に設けられている。外部電極14bは、誘電体層16aの右前の角に設けられている。外部電極14cは、誘電体層16aの左後ろの角に設けられている。外部電極14dは、誘電体層16aの左前の角に設けられている。外部電極14a〜14dは、例えば、銅箔上にNiめっき及びSnめっきが施されることにより作製されている。
コイルL1とコイルL2とは、互いに電磁気的に結合することにより、コモンモードチョークコイルを構成している。
コイルL1は、コイル導体50、引き出し導体54及びビアホール導体v1〜v4により構成されている。コイル導体50は、誘電体層16cの表面上に設けられており、例えば、銅箔により作製されている。コイル導体50は、線状導体60a〜60c及び接続導体62a,62bを含んでおり、上側から平面視したときに、時計回り方向に周回しながら外周から中心へと向かう渦巻状をなしている。以下では、コイル導体50及び線状導体60a〜60cにおいて、時計回り方向の上流側の端部を上流端と呼び、時計回り方向の下流側の端部を下流端と呼ぶ。
線状導体60aは、略1周分の長さ及び線幅w1を有している。具体的には、線状導体60aは、誘電体層16cの右側の短辺、前側の長辺、左側の短辺及び後ろ側の長辺に沿って延在している。線状導体60aの上流端及び下流端は、誘電体層16cの右後ろの角近傍に位置している。ただし、線状導体60aの上流端と線状導体60bの下流端とは離れている。
線状導体60bは、略1周分の長さ及び線幅w2を有している。線幅w2は、線幅w1よりも細い。具体的には、線状導体60bは、線状導体60aよりもコイル導体50の中心側に設けられており、誘電体層16cの右側の短辺、前側の長辺、左側の短辺及び後ろ側の長辺に沿って延在している。これにより、線状導体60bは、線状導体60aに対して一定の間隔w0を空けた状態で線状導体60aと平行に周回している。線状導体60bの上流端及び下流端は、誘電体層16cの右後ろの角近傍に位置している。ただし、線状導体60bの上流端と線状導体60bの下流端とは、離れている。また、線状導体60bの上流端は、線状導体60aの下流端に接続されている。
線状導体60cは、1周分よりも短い長さ及び線幅w1を有している。具体的には、線状導体60cは、線状導体60bよりもコイル導体50の中心側に設けられており、誘電体層16cの右側の短辺、前側の長辺の右半分に沿って延在している。これにより、線状導体60cは、線状導体60bに対して一定の間隔w0を空けた状態で線状導体60bと平行に周回している。線状導体60cの上流端は、誘電体層16cの右後ろの角近傍に位置している。線状導体60cの下流端は、誘電体層16cの中央近傍に位置している。また、線状導体60cの上流端は、線状導体60bの下流端に接続されている。
以上のように、コイル導体50は、線幅w1を有する線状導体60aと線幅w2を有する線状導体60bと線幅w1を有する線状導体60cとが交互に接続されることにより、渦巻状をなしている。また、線状導体60cは線状導体60bよりも短い長さを有している。そのため、線状導体60cの略全長にわたって線状導体60bが並走している。また、線状導体60aは、線状導体60bと等しい略1周分の長さを有している。そのため、線状導体60bの略全長にわたって、線状導体60aが並走している。これにより、コイル導体50では、外周から中心に向かうにしたがって、線幅w1を有する線状導体60aと線幅w2を有する線状導体60bと線幅w1を有する線状導体60cとが交互に並んでいる。すなわち、コイル導体50では、線幅w1を有する線状導体60aと線幅w2を有する線状導体60bと線幅w1を有する線状導体60cとが、一定の間隔w0を空けた状態で幅方向に交互に並んでいる。幅方向とは、線状導体60a〜60cが延在する延在方向に直交する方向を意味する。
接続導体62aは、線状導体60aの上流端に接続されており、誘電体層16cの右後ろの角に設けられている。接続導体62bは、線状導体60cの下流端に接続されており、誘電体層16cの中央(対角線の交点)に設けられている。
引き出し導体54は、誘電体層16bの表面上に設けられており、例えば、銅箔により作製されている線状導体である。引き出し導体54の一端は、上側から平面視したときに、接続導体62bと重なっている。引き出し導体54の他端は、上側から平面視したときに、外部電極14cと重なっている。
ビアホール導体v1,v2は、誘電体層16a,16bを上下方向に貫通しており、1本のビアホール導体を構成している。ビアホール導体v1は、外部電極14aに接続されており、ビアホール導体v2は、接続導体62aに接続されている。ビアホール導体v3は、誘電体層16bを上下方向に貫通しており、接続導体62bと引き出し導体54の一端とを接続している。ビアホール導体v4は、誘電体層16aを上下方向に貫通しており、引き出し導体54の他端と外部電極14cとを接続している。これにより、コイルL1は、外部電極14a,14c間に接続されている。
コイルL2は、コイル導体52、引き出し導体56及びビアホール導体v11〜v18により構成されている。コイル導体52は、誘電体層16dの表面上に設けられており、例えば、銅箔により作製されている。コイル導体52は、線状導体64a〜64c及び接続導体66a,66bを含んでおり、上側から平面視したときに、時計回り方向に周回しながら外周から中心へと向かう渦巻状をなしている。以下では、コイル導体52及び線状導体64a〜64cにおいて、時計回り方向の上流側の端部を上流端と呼び、時計回り方向の下流側の端部を下流端と呼ぶ。
線状導体64aは、1周分よりも短い長さ及び線幅w4を有している。具体的には、線状導体64aは、誘電体層16dの前側の長辺、左側の短辺及び後ろ側の長辺に沿って延在している。線状導体64aの上流端は、誘電体層16dの右前の角近傍に位置している。線状導体64aの下流端は、誘電体層16dの右後ろの角近傍に位置している。
線状導体64bは、略1周分の長さ及び線幅w3を有している。線幅w4は、線幅w3よりも細い。具体的には、線状導体64bは、線状導体64aよりもコイル導体52の中心側に設けられており、誘電体層16dの右側の短辺、前側の長辺、左側の短辺及び後ろ側の長辺に沿って延在している。これにより、線状導体64bは、線状導体64aに対して一定の間隔w0を空けた状態で線状導体64aと平行に周回している。線状導体64bの上流端及び下流端は、誘電体層16dの右後ろの角近傍に設けられている。ただし、線状導体64bの上流端と線状導体64bの下流端とは、離れている。また、線状導体64bの上流端は、線状導体64aの下流端に接続されている。
線状導体64cは、1周分よりも短い長さ及び線幅w4を有している。具体的には、線状導体64cは、線状導体64bよりもコイル導体52の中心側に設けられており、誘電体層16dの右側の短辺、前側の長辺の右半分に沿って延在している。これにより、線状導体64cは、線状導体64bに対して一定の間隔w0を空けた状態で線状導体64bと平行に周回している。線状導体64cの上流端は、誘電体層16cの右後ろの角近傍に設けられている。線状導体64cの下流端は、誘電体層16cの中央近傍に設けられている。また、線状導体64cの上流端は、線状導体64bの下流端に接続されている。
以上のように、コイル導体52は、線幅w4を有する線状導体64aと線幅w3を有する線状導体64bと線幅w4を有する線状導体64cとが交互に接続されることにより、渦巻状をなしている。また、線状導体64cは線状導体64bよりも短い長さを有している。そのため、線状導体64cの略全長にわたって線状導体64bが並走している。また、線状導体64aは、線状導体60bよりも短い長さを有している。そのため、線状導体64aの略全長にわたって、線状導体64aが並走している。これにより、コイル導体52では、外周から中心に向かうにしたがって、線幅w4を有する線状導体64aと線幅w3を有する線状導体64bと線幅w4を有する線状導体64cとが交互に並んでいる。すなわち、コイル導体52では、線幅w4を有する線状導体64aと線幅w3を有する線状導体64bと線幅w4を有する線状導体64cとが、一定の間隔w0を空けた状態で幅方向に交互に並んでいる。幅方向とは、線状導体64a〜64cが延在する延在方向に直交する方向を意味する。
接続導体66aは、線状導体64aの上流端に接続されており、誘電体層16dの右前の角に設けられている。接続導体66bは、線状導体64cの下流端に接続されており、誘電体層16dの中央(対角線の交点)に設けられている。
引き出し導体56は、誘電体層16eの表面上に設けられており、例えば、銅箔により作製されている線状導体である。引き出し導体56の一端は、上側から平面視したときに、接続導体66bと重なっている。引き出し導体56の他端は、上側から平面視したときに、外部電極14dと重なっている。
また、図10Bに示すように、線状導体60aと線状導体64aとは、上側から平面視したときに、重なり合っている。線状導体64aは、上側から平面視したときに、線状導体60aから幅方向にはみ出していない。図10Bに示すように、線状導体60bと線状導体64bとは、上側から平面視したときに、重なり合っている。線状導体60bは、上側から平面視したときに、線状導体64bから幅方向にはみ出していない。図10Bに示すように、線状導体60cと線状導体64cとは、上側から平面視したときに、重なり合っている。線状導体64cは、上側から平面視したときに、線状導体60cから幅方向にはみ出していない。
ビアホール導体v11〜v13は、誘電体層16a〜16cを上下方向に貫通しており、1本のビアホール導体を構成している。ビアホール導体v11は、外部電極14bに接続されており、ビアホール導体v13は、接続導体66aに接続されている。ビアホール導体v14は、誘電体層16dを上下方向に貫通しており、接続導体66bと引き出し導体56の一端とを接続している。ビアホール導体v15〜v18は、誘電体層16a〜16dを上下方向に貫通しており、1本のビアホール導体を構成している。ビアホール導体v15は、外部電極14dに接続されており、ビアホール導体v18は、引き出し導体56の他端に接続されている。これにより、コイルL2は、外部電極14b,14d間に接続されている。
以上のように構成された電子部品10cでは、コイルL1,L2は、上側から平面視したときに重なっている。これにより、コイルL1が発生した磁束がコイルL2を通過するようになり、コイルL2が発生した磁束がコイルL1を通過するようになる。したがって、コイルL1とコイルL2とが磁気結合するようになり、コイルL1とコイルL2とがコモンモードチョークコイルを構成するようになる。そして、外部電極14a,14bが入力端子として用いられ、外部電極14c,14dが出力端子として用いられる。すなわち、差動伝送信号が、外部電極14a,14bから入力し、外部電極14c,14dから出力する。そして、差動伝送信号にコモンモードノイズが含まれている場合には、コイルL1,L2は、コモンモードノイズにより、同じ方向に磁束を発生させる。そのため、磁束同士が強め合うようになり、コモンモードに対するインピーダンスが発生する。その結果、コモンモードノイズは、熱に変換されて、コイルL1,L2を通過することが妨げられる。
以上のように構成された電子部品10cは、電子部品10aと同じ作用効果を奏することができる。
また、電子部品10cでは、コイルL1とコイルL2とがコモンモードチョークコイルを構成している。よって、コイル導体50とコイル導体52との間の容量の変動が抑制されることによって、コイルL1とコイルL2との結合度の変動が抑制されるようになる。
(第4の実施形態)
以下に、第4の実施形態に係る電子部品について図面を参照しながら説明する。図11Aは、第4の実施形態に係る電子部品10dの分解斜視図である。図11Bは、電子部品10dのコイル導体50,70を平面視した図である。図11Cは、電子部品10dのコイル導体52,72を平面視した図である。電子部品10dの外観斜視図は図9を援用する。
電子部品10dは、引き出し導体54の代わりにコイル導体70が設けられ、引き出し導体56の代わりにコイル導体72が設けられている点において、電子部品10cと相違する。
コイル導体70は、誘電体層16bの表面上に設けられており、例えば、銅箔により作製されている。コイル導体70は、線状導体80a〜80c及び接続導体82a,82bを含んでおり、上側から平面視したときに、時計回り方向に周回しながら中心から外周へと向かう渦巻状をなしている。以下では、コイル導体70及び線状導体80a〜80cにおいて、時計回り方向の上流側の端部を上流端と呼び、時計回り方向の下流側の端部を下流端と呼ぶ。
線状導体80aは、1周分よりも短い長さ及び線幅w6を有している。具体的には、線状導体80aは、誘電体層16bの前側の長辺の左半分及び左側の短辺に沿って延在している。線状導体80aの上流端は、誘電体層16bの中央近傍に位置している。線状導体80aの下流端は、誘電体層16bの左上の角近傍に位置している。
線状導体80bは、略1周分の長さ及び線幅w5を有している。線幅w6は、線幅w5よりも細い。本実施形態では、線幅w5は、線幅w1と実質的に等しく、線幅w6は、線幅w2と実質的に等しい。具体的には、線状導体80bは、線状導体80aよりもコイル導体70の外周側に設けられており、誘電体層16bの後ろ側の長辺、右側の短辺、前側の長辺及び左側の短辺に沿って延在している。これにより、線状導体80bは、線状導体80aに対して一定の間隔w0を空けた状態で線状導体80aと平行に周回している。線状導体80bの上流端及び下流端は、誘電体層16bの左後ろの角近傍に位置している。ただし、線状導体80bの上流端と線状導体80bの下流端とは、離れている。また、線状導体80bの上流端は、線状導体80aの下流端に接続されている。
線状導体80cは、略1周分の長さ及び線幅w6を有している。具体的には、線状導体80cは、線状導体80bよりもコイル導体70の外周側に設けられており、誘電体層16bの後ろ側の長辺、右側の短辺、前側の長辺及び左側の短辺に沿って延在している。これにより、線状導体80cは、線状導体80bに対して一定の間隔w0を空けた状態で線状導体80bと平行に周回している。線状導体80cの上流端及び下流端は、誘電体層16bの左後ろの角近傍に位置している。ただし、線状導体80cの上流端と線状導体80cの下流端とは、離れている。また、線状導体80cの上流端は、線状導体80bの下流端に接続されている。
接続導体82aは、線状導体80aの上流端に接続されており、誘電体層16bの中央に設けられている。接続導体82bは、線状導体80cの下流端に接続されており、誘電体層16bの左後ろの角に設けられている。
また、図11A及び図11Bに示すように、線状導体80bと線状導体60bとは、上側から平面視したときに、重なり合っている。線状導体60bは、上側から平面視したときに、線状導体80bから幅方向にはみ出していない。図11A及び図11Bに示すように、線状導体80cと線状導体60aとは、上側から平面視したときに、重なり合っている。線状導体80cは、上側から平面視したときに、線状導体60aから幅方向にはみ出していない。
ビアホール導体v3は、接続導体82aと接続導体62aとを接続している。ビアホール導体v4は、外部電極14cと接続導体82cとを接続している。これにより、コイルL1は、外部電極14a,14c間に接続されている。
コイル導体72は、誘電体層16fの表面上に設けられており、例えば、銅箔により作製されている。コイル導体72は、線状導体84a〜84c及び接続導体86a,86bを含んでおり、上側から平面視したときに、時計回り方向に周回しながら中心から外周へと向かう渦巻状をなしている。以下では、コイル導体72及び線状導体84a〜84cにおいて、時計回り方向の上流側の端部を上流端と呼び、時計回り方向の下流側の端部を下流端と呼ぶ。
線状導体84aは、1周分よりも短い長さ及び線幅w7を有している。具体的には、線状導体84aは、誘電体層16fの前側の長辺の左半分及び左側の短辺に沿って延在している。線状導体84aの上流端は、誘電体層16fの中央近傍に位置している。線状導体84aの下流端は、誘電体層16fの左後ろの角近傍に位置している。
線状導体84bは、略1周分の長さ及び線幅w8を有している。線幅w8は、線幅w7よりも細い。本実施形態では、線幅w7は、線幅w1,w5と実質的に等しく、線幅w8は、線幅w2,w6と実質的に等しい。具体的には、線状導体84bは、線状導体84aよりもコイル導体72の外周側に設けられており、誘電体層16fの後ろ側の長辺、右側の短辺、前側の長辺及び左側の短辺に沿って延在している。これにより、線状導体84bは、線状導体84aに対して一定の間隔w0を空けた状態で線状導体84aと平行に周回している。線状導体84bの上流端及び下流端は、誘電体層16fの左後ろの角近傍に位置している。ただし、線状導体84bの上流端と線状導体84bの下流端とは、離れている。また、線状導体84bの上流端は、線状導体84aの下流端に接続されている。
線状導体84cは、1周分よりも短い長さ及び線幅w7を有している。具体的には、線状導体84cは、線状導体84bよりもコイル導体72の外周側に設けられており、誘電体層16fの後ろ側の長辺、右側の短辺及び前側の長辺に沿って延在している。これにより、線状導体84cは、線状導体84bに対して一定の間隔w0を空けた状態で線状導体84bと平行に周回している。線状導体84cの上流端は、誘電体層16fの左後ろの角近傍に位置している。線状導体84cの下流端は、左前の角近傍に位置している。また、線状導体84cの上流端は、線状導体84bの下流端に接続されている。
接続導体86aは、線状導体84aの上流端に接続されており、誘電体層16fの中央に設けられている。接続導体86bは、線状導体84cの下流端に接続されており、誘電体層16fの左前の角に設けられている。
また、図11A及び図11Cに示すように、線状導体84bと線状導体64bとは、上側から平面視したときに、重なり合っている。線状導体84bは、上側から平面視したときに、線状導体64bから幅方向にはみ出していない。図11A及び図11Cに示すように、線状導体84cと線状導体64aとは、上側から平面視したときに、重なり合っている。線状導体64aは、上側から平面視したときに、線状導体84cから幅方向にはみ出していない。
ビアホール導体v14は、接続導体66bと接続導体86aとを接続している。ビアホール導体v18は、接続導体86bに接続されている。これにより、コイルL2は、外部電極14b,14d間に接続されている。
以上のように構成された電子部品10dは、電子部品10aと同じ作用効果を奏することができる。
また、電子部品10dでは、コイルL1とコイルL2とがコモンモードチョークコイルを構成している。よって、コイル導体50とコイル導体52との間の容量の変動が抑制されることによって、コイルL1とコイルL2との結合度の変動が抑制されるようになる。
(第5の実施形態)
以下に、第5の実施形態に係る電子部品について図面を参照しながら説明する。図12は、第5の実施形態に係る電子部品10eの外観斜視図である。図13Aは、第5の実施形態に係る電子部品10eの分解斜視図である。図13Bは、電子部品10eの線状導体90a〜90h,91a〜91gを平面視した図である。図14は、電子部品10eのA−Aにおける断面構造図である。図15Aは、電子部品10eのB−Bにおける断面構造図である。以下では、電子部品10eの積層方向を上下方向と定義し、上側から平面視したときに、電子部品10eの長辺が延在する方向を左右方向と定義し、電子部品10eの短辺が延在する方向を前後方向と定義する。
電子部品10eは、積層体12、外部電極14a,14b及びコイルLを備えている。積層体12は、図12及び図13Aに示すように、上側から平面視したときに、長方形状をなす平板状をなしており、誘電体層(絶縁体層)16a〜16eが上側から下側へとこの順に積層されることにより構成されている。誘電体層16a〜16eは、長方形状をなしており、可撓性を有する誘電体材料により作製されている。誘電体層16a〜16eは、例えば、液晶ポリマーにより作製されている。また、誘電体層16a〜16eが可撓性を有することにより、積層体12も可撓性を有している。以下では、誘電体層16a〜16eの上側の面を表面と呼び、誘電体層16a〜16eの下側の面を裏面と呼ぶ。
外部電極14a,14bは、誘電体層16aの表面上に設けられており、前後方向に延在する長方形状をなしている。外部電極14aは、誘電体層16aの左側の短辺に沿って設けられている。外部電極14bは、誘電体層16aの右側の短辺に沿って設けられている。外部電極14a,14bは、例えば、銅箔上にNiめっき及びSnめっきが施されることにより作製されている。
コイルLは、線状導体90a〜90h,91a〜91g、接続導体93a〜93g,94a〜94g,95a〜95g,96a〜96g及びビアホール導体v1〜v44により構成されている。
線状導体90a〜90hは、誘電体層16bの表面上において左側から右側へとこの順に等間隔に並ぶように設けられており、例えば、銅箔により作製されている。線状導体90a,90c,90e,90gは、前後方向に延在している線状導体であり、線幅w11を有している。線状導体90b,90d,90f,90hは、前後方向に延在しており、線幅w11よりも細い線幅w12を有している。よって、線幅w11を有する線状導体90a,90c,90e,90gと線幅w12を有する線状導体90b,90d,90f,90hとが左右方向(幅方向)において交互に並んでいる。以下では、線状導体90a〜90hの前側の端部を前端と呼び、線状導体90a〜90hの後ろ側の端部を後端と呼ぶ。
線状導体91a〜91gは、誘電体層16eの表面上において左側から右側へとこの順に等間隔に並ぶように設けられており、例えば、銅箔により作製されている。線状導体91a,91c,91e,91gは、前後方向に延在している線状導体であり、線幅w13を有している。線状導体91b,91d,91fは、前後方向に延在しており、線幅w13よりも細い線幅w14を有している。よって、線幅w13を有する線状導体91a,91c,91e,91gと線幅w14を有する線状導体91b,91d,91fとが左右方向において交互に並んでいる。以下では、線状導体91a〜91gの前側の端部を前端と呼び、線状導体91a〜91gの後ろ側の端部を後端と呼ぶ。
以上のような線状導体90a〜90h,91a〜91gは、前後方向において実質的に等しい長さを有している。
また、線状導体90c,90e,90gは、図13B及び図14に示すように、上側から平面視したときに、線状導体91b,91d,91fと重なり合っている。また、線状導体91b,91d,91fは、上側から平面視したときに、線状導体90c,90e,90gから幅方向にはみ出していない。
また、線状導体90b,90d,90f,90hは、図13B及び図14に示すように、上側から平面視したときに、線状導体91a,91c,91e,91gと重なり合っている。また、線状導体90b,90d,90f,90hは、上側から平面視したときに、91a,91c,91e,91gから幅方向にはみ出していない。
ビアホール導体v1は、誘電体層16aを上下方向に貫通しており、外部電極14aと線状導体90aの後端とを接続している。ビアホール導体v44は、誘電体層16aを上下方向に貫通しており、外部電極14bと線状導体90hの前端とを接続している。
また、線状導体90a,90c,90e,90gの前端はそれぞれ、上側から平面視したときに右側(幅方向の一方側)の隣りに設けられている線状導体91a,91c,91e,91gの前端と電気的に接続されている。また、線状導体90b,90d,90fの前端はそれぞれ、上側から平面視したときに右側(幅方向の一方側)の隣りに設けられている線状導体91b,91d,91f,91gの前端と電気的に接続されている。
また、線状導体90c,90e,90gの後端はそれぞれ、上側から平面視したときに線状導体90c,90e,90gと重なっている線状導体91b,91d,91fの後端と電気的に接続されている。また、線状導体90b,90d,90f,90hの後端はそれぞれ、上側から平面視したときに線状導体90b,90d,90f,90hと重なっている線状導体91a,91c,91eの後端と電気的に接続されている。以下に詳細に説明する。
接続導体93a〜93gは、誘電体層16cの表面上に設けられており、長方形状をなしている。接続導体93a〜93gは、誘電体層16cの前側の長辺に沿って、左側から右側へとこの順に並ぶように設けられている。また、接続導体93a〜93gの左端はそれぞれ、上側から平面視したときに、線状導体90a〜90gの前端と重なっている。
接続導体94a〜94gは、誘電体層16dの表面上に設けられており、長方形状をなしている。接続導体94a〜94gは、誘電体層16dの前側の長辺に沿って、左側から右側へとこの順に並ぶように設けられている。また、接続導体94a〜94gの左端はそれぞれ、上側から平面視したときに、接続導体93a〜93gの右端と重なっている。更に、接続導体94a〜94gの右端はそれぞれ、上側から平面視したときに、線状導体91a〜91gの前端と重なっている。
ビアホール導体v2〜v8はそれぞれ、誘電体層16bを上下方向に貫通しており、線状導体90a〜90gの前端と接続導体93a〜93gの左端とを接続している。ビアホール導体v16〜v22はそれぞれ、誘電体層16cを上下方向に貫通しており、接続導体93a〜93gの右端と接続導体94a〜94gの左端とを接続している。ビアホール導体v30〜v36はそれぞれ、誘電体層16dを上下方向に貫通しており、接続導体94a〜94gの右端と線状導体91a〜91gの前端とを接続している。このように、ビアホール導体v2〜v8とビアホール導体v16〜v22とビアホール導体v30〜v36とは、図13A及び図15Aに示すように、一直線に並んでいない。
接続導体95a〜95gは、誘電体層16cの表面上に設けられており、長方形状をなしている。接続導体95a〜95gは、誘電体層16cの後ろ側の長辺に沿って、左側から右側へとこの順に並ぶように設けられている。また、接続導体95a〜95gの左端はそれぞれ、上側から平面視したときに、線状導体90b〜90hの後端と重なっている。
接続導体96a〜96gは、誘電体層16dの表面上に設けられており、長方形状をなしている。接続導体96a〜96gは、誘電体層16dの後ろ側の長辺に沿って、左側から右側へとこの順に並ぶように設けられている。また、接続導体96a〜96gはそれぞれ、上側から平面視したときに、接続導体95a〜95gと重なっている。更に、接続導体96a〜96gの左端はそれぞれ、上側から平面視したときに、線状導体91a〜91gの後端と重なっている。
ビアホール導体v9〜v15はそれぞれ、誘電体層16bを上下方向に貫通しており、線状導体90b〜90hの後端と接続導体95a〜95gの左端とを接続している。ビアホール導体v23〜v29はそれぞれ、誘電体層16cを上下方向に貫通しており、接続導体95a〜95gの右端と接続導体96a〜96gの右端とを接続している。ビアホール導体v37〜v43はそれぞれ、誘電体層16dを上下方向に貫通しており、接続導体96a〜96gの左端と線状導体91a〜91gの後端とを接続している。このように、ビアホール導体v9〜v15とビアホール導体v23〜v29とビアホール導体v37〜v43とは、図13A及び図15Aに示すように、一直線に並んでいない。
以上のように構成されたコイルLは、右側から平面視したときに時計回り方向に周回しながら左側から右側に向かって進行する螺旋状をなしている。
(効果)
以上のように構成された電子部品10eは、電子部品10aと同じ作用効果を奏することができる。
また、電子部品10eでは、ビアホール導体v2〜v43が破損することが抑制される。以下に、接続導体93a,94a及びビアホール導体v2,v16,v30を例に挙げて説明する。
より詳細には、積層体の圧着時には、誘電体層及びビアホール導体が加熱される。このとき、導電性材料からなるビアホール導体の温度変化による伸び縮みは、熱可塑性樹脂からなる誘電体層の温度変化による伸び縮みよりも大きい。そのため、積層体の圧着時において、ビアホール導体の上下方向の伸び量は、誘電体層の上下方向の伸び量よりも大きくなる。その結果、積層体の圧着時に、ビアホール導体に対して上下方向から力が集中するようになる。そして、ビアホール導体が一直線に並んでいると、上下方向からの力によりビアホール導体に破損が生じるおそれがある。
そこで、ビアホール導体v2とビアホール導体v16とは一直線に並んでいない。すなわち、接続導体93aに上側から接続されているビアホール導体v2の下端と、接続導体93aに下側から接続されているビアホール導体v16の上端とは、上側から平面視したときに重なっていない。そのため、積層体12の圧着時に、ビアホール導体v2に上側から力が加わったとしても、力がビアホール導体v2からビアホール導体v16へと直接に加わらない。同様に、積層体12の圧着時に、ビアホール導体v16に下側から力が加わったとしても、力がビアホール導体v16からビアホール導体v2へと直接に加わらない。そのため、ビアホール導体v2,v16に対して上下方向から大きな力が加わることが抑制される。その結果、ビアホール導体v2,v16に破損が生じることが抑制される。
また、ビアホール導体v16とビアホール導体v30とは一直線に並んでいない。すなわち、接続導体94aに上側から接続されているビアホール導体v16の下端と、接続導体94aに下側から接続されているビアホール導体v30の上端とは、上側から平面視したときに重なっていない。そのため、積層体12の圧着時に、ビアホール導体v16に上側から力が加わったとしても、力がビアホール導体v16からビアホール導体v30へと直接に加わらない。同様に、積層体12の圧着時に、ビアホール導体v30に下側から力が加わったとしても、力がビアホール導体v30からビアホール導体v16へと直接に加わらない。そのため、ビアホール導体v16,v30に対して上下方向から大きな力が加わることが抑制される。その結果、ビアホール導体v16,v30に破損が生じることが抑制される。
また、線状導体90a〜90hと線状導体91a〜91gとは、同じ方向に延在している。これにより、コイルLの内部において、線状導体90a〜90hが発生する磁界の方向と線状導体91a〜91gが発生する磁界の方向とが一致するようになる。これにより、コイルLのインダクタンス値が大きくなり、コイルLのQ値が向上する。
また、電子部品10eによれば、積層体12にデラミネーション(層間剥離)が発生することが抑制される。接続導体93a,94a及びビアホール導体v2,v16,v30を例に挙げて説明する。
電子部品10eでは、接続導体93aに上側から接続されているビアホール導体v2の下端と、接続導体93aに下側から接続されているビアホール導体v16の上端とは、上側から平面視したときに重なっていない。同様に、接続導体94aに上側から接続されているビアホール導体v16の下端と、接続導体94aに下側から接続されているビアホール導体v30の上端とは、上側から平面視したときに重なっていない。すなわち、ビアホール導体v2,v16,v30は、1本に繋がっていない。よって、ビアホール導体v2,v16,v30が圧着時に加熱されて伸びたとしても、ビアホール導体v2,v16,v30が誘電体層16b〜16dから大きく突出することが抑制される。その結果、ビアホール導体v2の上端付近において誘電体層16aと誘電体層16bとが層間剥離すること、及び、ビアホール導体v30の下端付近において誘電体層16dと誘電体層16eとが層間剥離することが抑制される。よって、積層体12にデラミネーションが発生することが抑制される。
また、ビアホール導体v2,v16,v30が誘電体層16b〜16dから大きく突出することが抑制されるので、ビアホール導体v2,v30がそれぞれ線状導体90a,91aを突き破ることが抑制される。すなわち、電子部品10eでは、線状導体90a〜90h,91a〜91gの破損が抑制される。
また、電子部品10eでは、積層体12を容易に曲げることができる。以下に、接続導体93a,94a及びビアホール導体v2,v16,v30を例に挙げて説明する。
電子部品10eでは、ビアホール導体v2,v16,v30は、一直線に並んでいない。すなわち、ビアホール導体v2とビアホール導体v16との間には、接続導体93aが設けられており、ビアホール導体v16とビアホール導体v30との間には、接続導体94a設けられている。棒状のビアホール導体v2,v16,v30に比べて、層状の接続導体93a,94aの方が曲げやすい。よって、積層体12を曲げると、接続導体93a,94aが曲がり、ビアホール導体v2,v16,v30が殆ど曲がらない。これにより、ビアホール導体v2,v16,v30及び誘電体層16a〜16eを破損させることなく、積層体12を容易に曲げることができる。
また、電子部品10eでは、コイルLのインダクタンス値を大きくすることができる。以下に、接続導体93a,94a及びビアホール導体v2,v16,v30を例に挙げて説明する。
より詳細には、接続導体93a,94a及びビアホール導体v2,v16,v30は、階段状をなしている。これにより、接続導体93aに流れる電流の向きと接続導体94aに流れる電流の向きとが同じになる。したがって、接続導体93aの周囲に発生する磁界の向きと接続導体94aの周囲に発生する磁界の向きも同じになる。すなわち、これらの2つの磁界が打ち消さなくなる。その結果、電子部品10eでは、コイルLのインダクタンス値が大きくなる。
(第6の実施形態)
以下に、第6の実施形態に係る電子部品10fについて図面を参照しながら説明する。図15Bは、第6の実施形態に係る電子部品10fの外観斜視図である。
電子部品10fは、高周波信号線路である。電子部品10fの左右方向の両端にはそれぞれ、図示しない外部電極が設けられている。該外部電極上には、コネクタ200a,200bが実装されている。また、電子部品10fの内部構造は、電子部品10a〜10eの内部構造のいずれかと実質的に同じであるので説明を省略する。
以上のような電子部品10fにおいても、電子部品10a〜10eと同じ効果を奏することができる。
(その他の実施形態)
本発明に係る電子部品は、前記電子部品10a〜10fに限らずその要旨の範囲内において変更可能である。
なお、電子部品10a〜10fの構成が組み合わされてもよい。
また、電子部品10a〜10fにおいて、積層体12は、誘電体層が積層されて構成されているが、磁性体層が積層されて構成されていてもよい。
また、電子部品10cにおいて、コイル導体50とコイル導体52とが同方向に周回しているが、これらは逆方向に周回していてもよい。
また、電子部品10a〜10fは、誘電体シートが積層及び圧着される逐次圧着法によりされているが、例えば、絶縁体層の印刷と導体層との印刷を繰り返す印刷法により作製されていてもよい。またセラミックグリーンシートからなる誘電体シートが用いられる場合には圧着工程の後に焼成工程が行われてもよい。
また、積層体12は、可撓性を有していなくてもよい。
また、電子部品10a〜10fは、回路基板等に実装されるチップ部品であるが、例えば、回路基板の一部であってもよい。すなわち、電子部品10a〜10eのコイルL,L1,L2が回路基板内に内蔵されていてもよい。この場合、回路基板が電子部品に相当する。
また、電子部品10aにおいて、相対的に太い線幅を有する線状導体22a,22cと相対的に細い線幅を有する線状導体22bとが同じ誘電体層上に設けられていなくてもよい。同様に、相対的に細い線幅を有する線状導体26a,26cと相対的に太い線幅を有する線状導体26bとが同じ誘電体層上に設けられていなくてもよい。ただし、線状導体26a〜26cは、少なくとも、線状導体22a〜22cが設けられている誘電体層よりも下側に位置する誘電体層上に設けられている必要がある。なお、電子部品10b〜10fにおいても、電子部品10aと同じことが言える。
以上のように、本発明は、電子部品に有用であり、特に、電子部品の小型化を図ることができる点において優れている。
L,L1,L2 コイル
v1〜v44 ビアホール導体
10a〜10f 電子部品
12 積層体
14a〜14d 外部電極
16a〜16f 誘電体層
18〜21,50,52,70,72 コイル導体
22a〜22d,26a〜26d,30a〜30c,34a〜34c,60a〜60c,64a〜64c,80a〜80c,84a〜84c,90a〜90h,91a〜91g 線状導体
24a,24b,28a,28b,32a,32b,36a,36b,62a,62b,66a,66b,82a〜82c,86a〜86c,93a〜93g,94a〜94g,95a〜95g,96a〜96g 接続導体
54,56 引き出し導体
200a,200b コネクタ

Claims (10)

  1. 複数の絶縁体層が積層されて構成されている積層体と、
    前記絶縁体層上に設けられ、第1の線幅を有する第1の線状導体と、
    前記絶縁体層上に設けられ、前記第1の線幅よりも細い第2の線幅を有する第2の線状導体と、
    前記第1の線状導体が設けられている前記絶縁体層及び前記第2の線状導体が設けられている前記絶縁体層よりも積層方向の一方側に位置する前記絶縁体層上に設けられ、第3の線幅を有する第3の線状導体と、
    前記第1の線状導体が設けられている前記絶縁体層及び前記第2の線状導体が設けられている前記絶縁体層よりも積層方向の一方側に位置する前記絶縁体層上に設けられ、前記第1の線幅及び前記第3の線幅よりも細い第4の線幅を有する第4の線状導体と、
    を備えており、
    前記第1の線状導体と前記第2の線状導体とは、幅方向において交互に並んでおり、
    前記第3の線状導体と前記第4の線状導体とは、幅方向において交互に並んでおり、
    前記第1の線状導体と前記第4の線状導体とは、積層方向から平面視したときに、該第4の線状導体が幅方向において該第1の線状導体からはみ出さない領域を有するように重なり合っており、
    前記第2の線状導体と前記第3の線状導体とは、積層方向から平面視したときに、該第2の線状導体が幅方向において該第3の線状導体からはみ出さない領域を有するように重なり合っており、
    前記第4の線状導体が幅方向において前記第1の線状導体からはみ出さない領域において、積層方向から平面視したときに、該第1の線状導体は前記第3の線状導体とは重なっておらず、
    前記第2の線状導体が幅方向において前記第3の線状導体からはみ出さない領域において、積層方向から平面視したときに、該第2の線状導体は前記第4の線状導体とは重なっておらず、
    前記第1の線状導体ないし前記第4の線状導体は、電気的に接続されることによって、1つのコイルを構成していること、
    を特徴とする電子部品。
  2. 前記第1の線状導体と前記第2の線状導体とは、交互に直列接続されることによって、渦巻状の第1のコイル導体を構成しており、
    前記第3の線状導体と前記第4の線状導体とは、交互に直列接続されることによって、渦巻状の第2のコイル導体を構成しており、
    前記第1のコイル導体と前記第2のコイル導体とは接続されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記第1の線状導体、前記第2の線状導体、前記第3の線状導体及び前記第4の線状導体の少なくとも一部は、渦巻状の第1のコイル導体又は前記第2のコイル導体の略1周分の長さを有していること、
    を特徴とする請求項2に記載の電子部品。
  4. 前記第1の線状導体ないし前記第4の線状導体は、所定方向に延在しており、
    前記第1の線状導体ないし前記第4の線状導体において、前記所定方向の一方側の端部を第1の端部と定義し、該所定方向の他方側の端部を第2の端部と定義したときに、
    前記第1の線状導体の前記第1の端部は、積層方向から平面視したときに幅方向の一方側の隣りに設けられている前記第3の線状導体の前記第1の端部と電気的に接続されており、
    前記第1の線状導体の前記第2の端部は、積層方向から平面視したときに該第1の線状導体と重なっている前記第4の線状導体の前記第2の端部と電気的に接続されており、
    前記第2の線状導体の前記第1の端部は、積層方向から平面視したときに幅方向の一方側の隣りに設けられている前記第4の線状導体の前記第1の端部と電気的に接続されており、
    前記第2の線状導体の前記第2の端部は、積層方向から平面視したときに該第2の線状導体と重なっている前記第3の線状導体の前記第2の端部と電気的に接続されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  5. 前記第1の線状導体の前記第1の端部と前記第3の線状導体の前記第1の端部とは、前記複数の絶縁体層を貫通する複数のビアホール導体により接続されており、
    前記複数のビアホール導体は、積層方向に直交する方向から平面視したときに、一直線に並んでいないこと、
    を特徴とする請求項4に記載の電子部品。
  6. 複数の絶縁体層が積層されて構成されている積層体と、
    前記絶縁体層上に設けられ、第1の線幅を有する第1の線状導体と、
    前記絶縁体層上に設けられ、前記第1の線幅よりも細い第2の線幅を有する第2の線状導体と、
    前記第1の線状導体が設けられている前記絶縁体層及び前記第2の線状導体が設けられている前記絶縁体層よりも積層方向の一方側に位置する前記絶縁体層上に設けられ、第3の線幅を有する第3の線状導体と、
    前記第1の線状導体が設けられている前記絶縁体層及び前記第2の線状導体が設けられている前記絶縁体層よりも積層方向の一方側に位置する前記絶縁体層上に設けられ、前記第1の線幅及び前記第3の線幅よりも細い第4の線幅を有する第4の線状導体と、
    を備えており、
    前記第1の線状導体と前記第2の線状導体とは、幅方向において交互に並んでおり、
    前記第3の線状導体と前記第4の線状導体とは、幅方向において交互に並んでおり、
    前記第1の線状導体と前記第4の線状導体とは、積層方向から平面視したときに、該第4の線状導体が幅方向において該第1の線状導体からはみ出さない領域を有するように重なり合っており、
    前記第2の線状導体と前記第3の線状導体とは、積層方向から平面視したときに、該第2の線状導体が幅方向において該第3の線状導体からはみ出さない領域を有するように重なり合っており、
    前記第4の線状導体が幅方向において前記第1の線状導体からはみ出さない領域において、積層方向から平面視したときに、該第1の線状導体は前記第3の線状導体とは重なっておらず、
    前記第2の線状導体が幅方向において前記第3の線状導体からはみ出さない領域において、積層方向から平面視したときに、該第2の線状導体は前記第4の線状導体とは重なっておらず、
    前記第1の線状導体及び前記第2の線状導体は、電気的に接続されることによって、第1のコイルを構成しており、
    前記第3の線状導体及び前記第4の線状導体は、電気的に接続されることによって、前記第1のコイルと共にコモンモードチョークコイルを構成する第2のコイルを構成していること、
    を特徴とする電子部品。
  7. 前記第1の線状導体と前記第2の線状導体とは、交互に直列接続されることによって、渦巻状の第1のコイルを構成しており、
    前記第3の線状導体と前記第4の線状導体とは、交互に直列接続されることによって、渦巻状の第2のコイルを構成していること、
    を特徴とする請求項6に記載の電子部品。
  8. 前記第1の線状導体及び前記第2の線状導体は、第1の絶縁体層上に設けられており、
    前記第3の線状導体及び前記第4の線状導体は、第2の絶縁体層上に設けられていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の電子部品。
  9. 前記積層体は、可撓性を有していること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の電子部品。
  10. 前記絶縁体層は、液晶ポリマーにより作製されていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の電子部品。
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