JP6003659B2 - プラズマcvd装置およびシート材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマCVD装置およびシート材料の製造方法に関する。
酸化チタンなどの光触媒は、近年、建築物の外装材や内装材など多くの用途において利用されている。このような光触媒は、光を照射することにより強い酸化力を有するラジカルを発生させ、有機物を酸化して分解できることが知られている。この光触媒の機能によってNOx、SOx等の有害物質やVOC等の有害物質の分解機能を付与することが出来ることも知られている。また、光触媒を繊維状基材に保持させることによって表面積を拡大し、効率的に気体を浄化することも可能である。
こうした光触媒を担持する基材は、光触媒の酸化反応によってそれ自身が酸化され、劣化してしまう。そのため光触媒を担持する基材を保護するために、光触媒の酸化反応によって酸化されにくい無機物からなる中間層を、基材と光触媒の間に設けた光触媒機能材料が従来から種々提案されている。
その中でも特許文献1で提案された技術は、中間層に耐候性樹脂と、380nm未満の短波長の紫外線を効果的に吸収するヒドロキシフェニルトリアジン化合物と、380nm以上の長波長の光線や熱線を有効に反射する平均粒径100nm以上の無機体質顔料又は無機白色顔料を含有せしめている。これにより、中間層や基材にダメージを与える380nm未満の有害な紫外線をカットし、光触媒の分解機能を有効に発揮するとともに、基材および中間層の耐候性を向上させることを可能としている。
また特許文献1において、この中間層の必須成分として、耐候性樹脂と、平均粒径100nm以上の無機体質顔料又は無機白色顔料と、ヒドロキシフェニルトリアジン化合物とが紹介されている。
この中間層を基材上に塗布する方法としては、刷毛塗り、ローラー、スプレー、ロールコーター、フローコーター、ディップコート、流し塗り、スクリーン印刷等、一般に広く行われている方法が利用できるとしている。またコーティング液の基材への塗布後は、常温乾燥させればよく、あるいは必要に応じて加熱乾燥しても良いとされている。
特開2010−172797号公報 特開平6−112133号公報
しかしながら、上記方法はコーティング液を用いるため、必要に応じ乾燥工程が必要となることから、多大なエネルギーを消費するという問題がある。また、コーティング液として有機溶剤等有害な液体がしばしば用いられるため、コーティング作業を行う作業員が被曝するほか、乾燥時に有機溶剤が大気に放出され、環境を汚したり悪臭などの公害の元となったりするおそれがある。悪臭防止方法としては脱臭装置を利用することも考えられるが、その多くは燃焼式であり、多くのエネルギーを消費する。さらに、脱臭装置からの排気ガスに含まれる窒素酸化物が太陽光によって分解されてオキシダントとなり、いわゆる光化学スモッグの原因となるおそれもある。またコーティング剤自体が貴重な石油製品である。
コーティング方法にも以下に述べるような問題が存在する。すなわち、光触媒用の基材は、その表面積を広くして気体との接触面積を拡大する事により、光触媒の性能を高めることが出来るため、なるべく多孔質又は繊維状物質から選ぶことが好ましい。この場合、液体によるコーティング法を用いると、基材表面の凹凸が激しくなることにより液体が基材表面に十分に行き渡らないという問題が生じる。更に基材が繊維状になると、繊維の間に保持された液体を搾り出すことも難しくなるため、必要以上にコーティング液を消費したり、乾燥に莫大なエネルギーを要したりするようになる。
上記問題を解決するため、近年、液体のコーティングに代わり、真空中でのプラズマ化学気相成長法(プラズマCVD)を用いて基材の表面に蒸着することにより無機層を形成する方法が行われるようになっている。この方法では、基材上に均一な無機層を効率良く形成することができる。また、基材が繊維材料で構成された繊維状基材である場合も、繊維状基材が持つ微細な網目を閉塞させることなく基材の表面に均一に無機層を形成することができる。その結果、有機質を含む基材が光触媒層の光触媒活性により酸化されて劣化するのを防ぐことができるので、高い密着性を維持することが可能となり、良好な耐久性を持つ光触媒機能材料を効率良く製造することができる。
このプラズマ化学気相成長法(プラズマCVD)は他の真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的気相成長法に比べ、蒸着材料の回り付きが良く繊維状基材の深部にまで無機層を形成出来るという特徴がある。また製造工程において作業者が有機溶剤と接触することもなく、また上述したエネルギー消費や公害問題も発生しない。
但し、この方法では基材とプラズマ処理条件によっては異常放電を起こす可能性がある。その理由は、繊維状基材では網目の空間が存在するため、繊維状基材を挟んで両側に電極を設置して処理する場合、処理圧力等の条件により電極間が部分的に遮るものがない状態となり、局部的に放電が形成されたり、インピーダンスが一定とならず異常放電を引き起こし安定して処理できなくなるためである。そのため、2つ以上の電極を繊維状基材の片面側のみに設置し、その電極間に電力を投入してプラズマ放電を形成する方法がとられている。
しかしながら、この方法を用いた場合であっても、励起分解された蒸着材料はその多くが誘電体であるため、次第に両電極表面に積層するようになる。したがって、この状態を放置すれば、インピーダンスが増加し、上記と同様に蒸着を継続できなくなるおそれがある。このため、定期的に電極表面の蒸着材料を除去する必要が生じる。真空蒸着機において、真空を止めて内部の電極を清掃する頻度が増えることは、真空引き回数が増加することとなる。また、装置内部を大気に晒すことにより真空引き時間が延長されたり、作業者の労力の増加につながったりするため、大きな生産上の制約となる。またロール状の基材に大気と真空の環境変化を多く与えることは、基材の蛇行などのトラブルにつながるため、基材の長さを電極清掃のタイミングに合うように調整しておき、電極清掃の度にロール状の基材を架け替える必要があるという不便がある。
このような問題を解決する方法として、特許文献2においては、陽極への誘電体積層を防止し高密度プラズマを安定させるため、陽極として高融点で反応ガスに対して安定的な金属を用いている。そして、この陽極に対してプラズマを収束させることにより、陽極を強制的に加熱し、陽極表面に形成された誘電体物質を熱的に再蒸発させる方法が紹介されている。あるいは、陽極表面に誘電体物質が付着しないように、高密度プラズマの陽極への収束部分以外の陽極表面を、陽極とは電気的に絶縁した防着板で覆う方法も紹介されている。しかしながら、陽極として、高融点で反応ガスに対して安定な陽極材料としてタンタル金属など高価な材料を用いなければならないという問題がある。
また、特許文献2において、陽極と防着板とにより囲まれた空間内に不活性ガスをガス導入管などにより供給し、陽極表面近傍の反応ガス分圧を低下させることは、陽極の電気導電性を長時間確保する上でさらに好ましい、としている。しかしながら、この場合、不活性ガスのコスト増に加え、生産に寄与しないガスの導入により真空度が低下し、品質の低下や真空ポンプの負荷増大につながるおそれがある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、蒸着物が電極に付着することによってインピーダンスが変化することを防止し、長時間に渡り基材に対して安定して蒸着材料を蒸着させることを可能とする、プラズマCVD装置およびシート材料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、基材上にプラズマ蒸着層を生成するプラズマCVD装置において、真空チャンバと、前記真空チャンバ内に配置され、前記基材を供給する基材供給部と、前記真空チャンバ内に配置され、前記基材を巻き取る基材巻取部と、前記真空チャンバ内にプラズマを生成するとともに、互いの間で電圧をかける一対のプラズマ銃と、前記一対のプラズマ銃に接続された電源と、前記真空チャンバ内に前記プラズマ蒸着層用の処理ガスを供給する処理ガス供給部とを備え、各前記プラズマ銃は、前記電源に接続され、一端および他端を有するとともに、当該一端にノズル開口が形成された中空ノズルと、前記中空ノズルの前記他端に接続され、不活性ガスが供給される不活性ガス供給部とを有し、前記不活性ガス供給部から供給された不活性ガスが前記ノズル開口から吹き出されることを特徴とするプラズマCVD装置である。
本発明は、前記不活性ガス供給部に、前記ノズル開口が拡大したことを検知する圧力計が接続されていることを特徴とするプラズマCVD装置である。
本発明は、前記基材に対向する位置に、磁石を含む磁場発生部が設けられていることを特徴とするプラズマCVD装置である。
本発明は、前記基材は、多孔質又は繊維状材料を含むことを特徴とするプラズマCVD装置である。
本発明は、前記処理ガス供給部は、有機ケイ素化合物を含む第1の処理ガスを供給する第1の処理ガス供給部と、酸化性をもつ第2の処理ガスを供給する第2の処理ガス供給部とを有することを特徴とするプラズマCVD装置である。
本発明は、プラズマCVD蒸着を行うことにより、基材と、前記基材上に生成されたプラズマ蒸着層とを有するシート材料を製造する、シート材料の製造方法において、真空チャンバ内に配置された基材供給部から前記基材を供給する工程と、前記真空チャンバ内に配置され、互いの間で電圧をかける一対のプラズマ銃により、前記真空チャンバ内にプラズマを生成する工程と、処理ガス供給部により、前記真空チャンバ内に前記プラズマ蒸着層用の処理ガスを供給する工程と、前記真空チャンバ内に生成されたプラズマにより、処理ガスを反応させて、前記基材上にプラズマ蒸着層を生成する工程と、前記真空チャンバ内に配置された基材巻取部によって前記基材を巻き取る工程とを備え、各前記プラズマ銃は、電源に接続され、一端および他端を有するとともに、当該一端にノズル開口が形成された中空ノズルと、前記中空ノズルの前記他端に接続され、不活性ガスが供給される不活性ガス供給部とを有し、前記不活性ガス供給部から供給された不活性ガスが前記ノズル開口から吹き出されることを特徴とするシート材料の製造方法である。
本発明によれば、プラズマCVD装置は、真空チャンバ内にプラズマを生成するとともに、互いの間で電圧をかける一対のプラズマ銃を備えている。このことにより、蒸着物がプラズマ銃(電極)に付着することによってインピーダンスが変化することが防止され、長時間に渡り基材に対して安定してプラズマ蒸着層を生成することができる。
図1は、本発明の一実施の形態によるプラズマCVD装置を示す概略構成図。 図2(a)は、シート材料を示す断面図であり、図2(b)は、光触媒性基材を示す断面図。 図3は、プラズマ銃を示す概略断面図。 図4は、プラズマ銃を示す概略側面図(図3のIV方向矢視図)。 図5は、基材が織布材料又は不織布材料を含む場合における、光触媒性基材を示す概略拡大平面図。 図6は、基材が織布材料又は不織布材料を含む場合における、光触媒性基材を示す概略断面図(図5のVI−VI線断面図)。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
(プラズマCVD装置の構成)
図1に示す本実施の形態によるプラズマCVD装置10は、基材51に対してプラズマ化学気相成長法(プラズマCVD蒸着)を行うことにより、基材51上にプラズマ蒸着層52を生成し、これによりシート材料50(図2(a)参照)を作製する装置である。
このようなプラズマCVD装置10は、真空チャンバ11と、真空チャンバ11内に配置された基材供給部12および基材巻取部13と、真空チャンバ11内にプラズマPを生成する一対のプラズマ銃20、20と、真空チャンバ11内にプラズマ蒸着層52用の処理ガスを供給する処理ガス供給部30とを備えている。
このうち基材供給部12は、基材51が巻装されるとともに基材51を供給する供給ローラ12aを含んでいる。また、基材巻取部13は、プラズマ蒸着層52が形成された基材51、すなわちシート材料50が巻装されるとともにシート材料50を巻き取る巻取ローラ13aを含んでいる。さらに、基材供給部12と基材巻取部13との間には、回転式のドラム14が配置されている。このドラム14には、その表面に沿って基材51が巻き付けられており、このドラム14上の基材51に対してプラズマ蒸着層52が蒸着されるようになっている。さらに、基材供給部12とドラム14との間、およびドラム14と基材巻取部13との間には、基材51を基材供給部12から基材巻取部13へ案内する複数の案内ロール16が設けられている。
なお、これら基材供給部12と、基材巻取部13と、ドラム14と、案内ロール16とにより、ロールツーロール(Roll to Roll)式の基材搬送装置15が構成されている。
一対のプラズマ銃20、20は、真空チャンバ11内にプラズマPを生成するとともに、互いの間で電圧をかける対向型の一対の圧力勾配型プラズマ銃からなっている。
この一対のプラズマ銃20、20の間に高周波電圧が印加されることにより、電極間に存在する処理ガスが電離されるとともに、真空チャンバ11内にプラズマPを生じることとなる。電離された処理ガスは、プラズマPの内部で活性なラジカル状態である。このラジカル状態の処理ガスが、ドラム14上の基材51の表面に付着するとともに、基材51に取り込まれて堆積することにより、基材51上に成膜することが可能である。
この場合、一対のプラズマ銃20、20は、真空チャンバ11内の所定位置、本実施の形態ではドラム14の下方に対向するように配置されているが、これに限定されるものではない。しかしながら、一対のプラズマ銃20、20を基材51に対して同一の面側に位置させ、一対のプラズマ銃20、20間に基材51が配置されないようにすることが好ましい。これにより、基材51として例えば多孔質又は繊維状材料を用いた場合であっても、プラズマ銃20、20間に生じた電流が基材51を貫通することが無い。このため、局部的に放電が形成されることや、インピーダンスが一定とならず異常放電を引き起こし安定して成膜処理ができなくなる不具合が防止される。
また、一対のプラズマ銃20、20には、それぞれ接続線29を介して高周波電源21が接続されている。高周波電源21は、プラズマ銃20、20間に電力を印加するものである。一対のプラズマ銃20、20は2台対向して置かれているので、互いに電極の正極と負極を周波数に従って交互に変更するようになっている。この高周波電源21としては、例えば放電周波数10Hz以上、300kHz以下の電力電源、より具体的には例えば40kHzの電力電源を挙げることができる。
次に、図3および図4を用いて各プラズマ銃20の構成について更に説明する。
図3および図4に示すように、プラズマ銃20は、高周波電源21に接続されるとともに一端22aにノズル開口23が形成された中空ノズル(電極)22と、中空ノズル22の他端22bに接続され、不活性ガスが供給される不活性ガス供給部24とを有している。
このうち中空ノズル22には、中空空間であるガス溜まり22cが形成されている。不活性ガス供給部24からの不活性ガスは、このガス溜まり22cに一時的に貯留される。このガス溜まり22cでプラズマPが励起発生し、このプラズマPは、不活性ガスの圧力により、ノズル開口23から真空チャンバ11内に放出される。なお、中空ノズル22は、例えばタングステン、銅等の金属から作製されることが好ましい。
また、中空ノズル22は、ノズル開口23が設けられた一端22aを除き、絶縁性の材料から作製された絶縁箱26内部に収容されている。中空ノズル22の周囲を絶縁箱26によって覆うことにより、中空ノズル22の外側に蒸着物が付着することが防止される。
さらに、不活性ガス供給部24と中空ノズル22との間には、中空ノズル22に不活性ガスを供給するための不活性ガス供給管25が介在されている。
そして不活性ガス供給部24から供給された不活性ガスは、不活性ガス供給管25を介してノズル開口23から吹き出される。なお、ノズル開口23は、図4に示すように円形形状を有することが好ましく、この場合、その直径は例えば0.5mm〜3.0mmとしても良い。
上述したように、各プラズマ銃20は圧力勾配型プラズマ銃からなっている。したがって、プラズマPが発生するガス溜まり22cの内部は、不活性ガスで満たされて高い圧力となり、ノズル開口23を通って真空チャンバ11内部に向かうにつれて徐々に圧力が下がるようになる。これにより、ガス溜まり22cの内部は常に不活性ガスによってクリーニングされる。また、ノズル開口23から不活性ガスを吹き出すことにより、ノズル開口23の内部も常時クリーニングされ、ノズル開口23の内部に蒸着物が付着しない。このため、ノズル開口23の内部に蒸着物が付着してノズル開口23の径が小さくなることが防止され、安定したプラズマ放電を継続して行うことができる。なお、不活性ガス供給部24から供給される不活性ガスとしては、アルゴンガスまたはヘリウムガス等の希ガス、又は窒素ガス、あるいはそれらの混合ガスを用いることができる。
また、不活性ガス供給部24には、不活性ガス供給管25を介して圧力計27が接続されている。さらに、圧力計27と不活性ガス供給部24との間には、不活性ガスの流量を制御するマスフローコントローラ(MFC)28が設けられている。
圧力計27は、ノズル開口23が摩耗により拡大したことを検知するためのものである。すなわち、ノズル開口23の内壁は、長期間使用されることにより次第にスパッタされて摩耗し、これに伴ってノズル開口23の直径が大きくなってくる。この場合、中空ノズル22内の不活性ガスが、中空ノズル22の内外の圧力差により真空チャンバ11側へ吸い出されやすくなるため、この圧力差が次第に少なくなり、圧力勾配の角度が緩やかになる。この場合、ガス溜まり22cの圧力が低下し、プラズマPが不安定になる。
これに対して本実施の形態においては、不活性ガス供給部24に圧力計27を接続している。この圧力計27の圧力値を定期的に、例えば一日一回監視することが好ましい。この圧力値が所定の圧力値(閾値)より低下した場合には、ノズル開口23の径が拡大したと判断し、所定の径のノズル開口23を有する中空ノズル22と交換するようにしても良い。
再度図1を参照すると、真空チャンバ11には、プラズマ蒸着層52用の処理ガスを供給する処理ガス供給部30が設けられている。
この処理ガス供給部30は、真空チャンバ11内に第1の処理ガスを供給する第1の処理ガス供給部31と、真空チャンバ11内に第2の処理ガスを供給する第2の処理ガス供給部40とを有している。
このうち第1の処理ガス供給部31は、第1の処理ガスを貯留する第1の処理ガス貯留部32と、キャリアガスを貯留するキャリアガス貯留部33と、キャリアガスを用いて第1の処理ガスを真空チャンバ11内に噴出する第1のガスノズル34とを有している。このうち第1の処理ガス貯留部32およびキャリアガス貯留部33は、真空チャンバ11外方に設けられている。一方、第1のガスノズル34は、真空チャンバ11内部に設けられている。
また、第1の処理ガス貯留部32には、ガス供給管35が接続されている。このガス供給管35は、第1のガスノズル34に接続されている。なお、ガス供給管35には、第1の処理ガスとキャリアガスとの混合ガスの圧力を計測する圧力計37が設けられている。また、第1の処理ガス貯留部32は、液槽(ウォーターバス)36内に浸漬されて加熱されている。これにより、第1の処理ガス貯留部32において、液体状の第1の処理ガスが蒸発して気体状の第1の処理ガスが生成される。
なお、プラズマ蒸着層52が酸化ケイ素を主体とする薄膜からなる場合、第1の処理ガスとしては、例えばヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、テトラエトキシシラン(TEOS)の他に、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(TMDSO)、オクタメチルシクロテトラシロキサン、テトラメトキシシラン(TMOS)、メチルトリメトキシシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、テトラメチルシラン、エチルシラン等の有機ケイ素化合物のガスを用いることができる。これら有機ケイ素化合物のガスの中で、TMDSO、HMDSO、TEOS、TMOSは、形成された酸化ケイ素薄膜の特性や材料の取り扱い性、材料コスト等の面から特に好ましい。また、キャリアガスとしては、アルゴンガスまたはヘリウムガス等の希ガス、又は窒素ガス、あるいはそれらの混合ガスなどの不活性ガスを含有させることができる。
一方、第2の処理ガス供給部40は、第2の処理ガスを貯留する第2の処理ガス貯留部41と、第3の処理ガスを貯留する第3の処理ガス貯留部42と、第2の処理ガスおよび第3の処理ガスを真空チャンバ11内に噴出する第2のガスノズル43とを有している。このうち第2の処理ガス貯留部41および第3の処理ガス貯留部42は、真空チャンバ11外方に設けられている。一方、第2のガスノズル43は、真空チャンバ11内部に設けられている。
また、第2の処理ガス貯留部41および第3の処理ガス貯留部42には、それぞれガス供給管44、45が接続されている。これらガス供給管44、45は、合流部46で合流し、ガス供給管47を介して第2のガスノズル43に接続されている。なお、ガス供給管44、45には、それぞれガスの流量を制御するマスフローコントローラ(MFC)48、49が設けられている。
なお、第2の処理ガスとしては、例えば酸化性をもつガスを用いることができる。このような酸化性をもつガスとしては、酸素あるいは笑気ガス等を用いることができる。また、第3の処理ガスとしては、アルゴンガスまたはヘリウムガス等の希ガス、又は窒素ガス、あるいはそれらの混合ガスなどの不活性ガスを含有させることができる。
なお、図1において、不活性ガス供給部24、キャリアガス貯留部33、および第3の処理ガス貯留部42は、互いに別体に構成されている。しかしながら、これに限らず、これらの要素のいくつかが、同一の要素からなっていても良い。
さらに、図1において、真空チャンバ11には、連結管18を介して真空チャンバ11内を真空排気する減圧ポンプ17が連結されている。また連結管18には、真空チャンバ11内の真空度を調整するコンダクタンスバルブ19が設けられている。なお、減圧ポンプ17は、真空チャンバ11内の圧力を1×10−4Pa以下、好ましくは1×10−5Pa以下に真空引きする能力を有している。
さらにまた、真空チャンバ11内であって基材51に対向する位置に、磁石61を含む磁場発生部60が設けられている。一対のプラズマ銃20、20間に生じたプラズマPは、真空チャンバ11内に拡散するが、このように磁場発生部60を設けたことにより、基材51の近傍にプラズマPが収束する。これにより、基材51の近傍にプラズマ密度の高い領域が形成され、基材51上に効率良くプラズマ蒸着層52を形成することが可能となる。
なお、プラズマPにより磁場発生部60の表面にも蒸着物が堆積することが考えられる。しかしながら、磁場発生部60の機能は、磁場によってプラズマPを収束するだけであり、電気的には何ら役割を果たさない。このため、磁場発生部60の表面に堆積した蒸着物によって高周波電源21のインピーダンスが変化するというような問題は発生しない。また、堆積した蒸着物が誘電体からなっていれば、磁場の強さも変化しないため、安定した条件の下で長時間にわたり蒸着が可能である。
また、真空チャンバ11内には隔壁65が設けられている。この隔壁65は、一対のプラズマ銃20、20間に生じたプラズマPが基材供給部12および基材巻取部13側に広がり、基材供給部12および基材巻取部13側に蒸着物が堆積することを防止する役割を果たす。
(シート材料の構成)
次に、上述したプラズマCVD装置10によって作製されるシート材料50の構成について、図2、図5および図6を用いて説明する。
図2(a)に示すように、シート材料50は、基材51と、基材51上に生成されたプラズマ蒸着層52とを有している。
このうち基材51は、多孔質又は繊維状材料であってもよい。このような多孔質又は繊維状材料は、織布材料又は不織布材料を含んでいても良い。織布材料又は不織布材料は、繊維材料で構成された3次元立体構造のものであれば特に限定されない。
織布材料又は不織布材料としては、有機繊維であっても無機繊維であってもよく、例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、アクリル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、ポリアミド樹脂、ビニロン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ビニリデン樹脂、ポリウレタン樹脂、アラミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリパラフェニレンオキサゾール(PBO)樹脂、エチレンビニルグリコール樹脂、及びポリ乳酸樹脂等で形成される合成繊維;レーヨン、ポリノジック、キュブラ、及びリヨセル等の再生繊維;アセテート、トリアセテート、及びプロミックス等の半合成繊維;ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、パラ系アラミド繊維、ポリパラフェニレンオキサゾール(PBO)繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、高強度ポリビニルアルコール(PVA)繊維、及び高強度ポリプロピレン(PP)繊維等の高強度、高弾性繊維;ポリイミド(PI)繊維、ポリフェニルサルファイド(PPS)繊維、メタ型アラミド繊維、PAN系炭素繊維、及びポリエーテルエーテルケトン繊維等の高耐熱性、難燃性繊維;ポリ乳酸繊維これらの繊維材料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、無機繊維を用いる場合は、そのまま用いてもよいし、上記した無機繊維以外の有機繊維と組み合わせて用いてもよいし、無機繊維の表面を有機質でコーティングして用いてもよいし、ガラス、金属、炭素等の無機繊維中に炭素成分や炭化水素成分等の有機質を混合して用いてもよい。
基材51を構成する繊維材料の繊維径は、任意に設計されるが、例えば0.01μm以上、100μm以下であり、より好ましくは0.05μm以上、30μm以下である。
プラズマ蒸着層52は、後述する光触媒層53の下地として機能する層であっても良い。この場合、プラズマ蒸着層52は、光触媒層53の光触媒活性により、基材51が酸化されて劣化するのを防ぐように作用するものであり、光触媒層53と基材51とを高い密着性で密着させるように作用するものである。
プラズマ蒸着層52の形成材料は、特に限定されないが、例えば、ケイ素化合物、亜鉛化合物、ジルコニウム化合物、インジウム化合物、錫化合物、クロム化含物、アルムニウム化合物、チタン化合物等を挙げることができる。とりわけ、炭化ケイ素(SiC)、酸化炭化ケイ素(SiO)、酸化炭化窒化ケイ素(SiO)、酸化ケイ素(SiO,x=0〜2)、窒化ケイ素(SiN,x=0〜1.3)、酸化窒化ケイ素(SiO)等のケイ素化合物は、低コストで入手が容易であり、安全性、安定性、耐久性、及び、密着性の観点から好ましく挙げることができる。ここで、x、y、zは、それぞれの化学量論数を表す場合もあるし、化学量論数に満たない数値を表す場合もある。
プラズマ蒸着層52の厚さは、特に限定されないが、例えば5nm以上、300nm以下の薄膜状に形成でき、より好ましくは5nm以上、100nm以下、更に好ましくは5nm以上、50nm以下である。
また、図2(b)に示すように、シート材料50のプラズマ蒸着層52上に、さらに光触媒能を有する光触媒層53が形成されても良い。この場合、光触媒層53には、光触媒材料が含まれていても良い。光触媒材料は、光触媒活性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、酸化チタン(TiO)系、酸化タングステン(WO)系、酸化亜鉛(ZnO)系、酸化鉄(Fe)系、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)系、硫化カドミウム(CdS)系、ガリウム砒素(GaAs)系、ガリウムリン(GaP)系の材料等を挙げることができる。
光触媒層53の形成方法は、気相中で光触媒層53を形成する方法と、液相中で光触媒層53を形成する方法とを挙げることができる。このうち気相中で光触媒層53を形成する方法としては、例えば、スパッタリング法、プラズマCVD法、熱CVD法、蒸着法等を挙げることができる。液相中で光触媒層53を形成する方法としては、プラズマ蒸着層52上に、光触媒材料層形成用塗布液を塗布する方法を挙げることができる。こうした塗布方法としては、例えば、プラズマ蒸着層52に光触媒材料層形成用塗布液を塗工する方法や、プラズマ蒸着層52を光触媒材料層形成用塗布液中に浸漬する方法を挙げるごとができる。
このように、基材51と、基材51上に生成されたプラズマ蒸着層52と、プラズマ蒸着層52上に形成された光触媒層53とにより、光触媒性基材55が構成される(図2(b))。このような光触媒性基材55は、各種の用途に利用でき、例えば光触媒機能を有するフィルター(光触媒フィルター)等に好ましく適用できる。
なお、基材51が織布材料又は不織布材料を含む場合、図5および図6に示すように、プラズマ蒸着層52は、基材51を構成する繊維材料54の周囲に付着し、光触媒層53は、プラズマ蒸着層52の周囲に付着する。本明細書において、「基材51上に生成されたプラズマ蒸着層52」および「プラズマ蒸着層52上に形成された光触媒層53」には、このように基材51を構成する繊維材料54の周囲に付着したプラズマ蒸着層52およびプラズマ蒸着層52の周囲に付着した光触媒層53も含まれる。
(シート材料の製造方法)
次に、上記プラズマCVD装置10を用いてプラズマCVD蒸着を行うことにより、シート材料50を製造する方法について述べる。
まず、プラズマCVD装置10の減圧ポンプ17を作動させることにより、連結管18を介して真空チャンバ11内を真空引きする。このとき、真空チャンバ11内は1×10−4Pa以下、好ましくは1×10−5Pa以下の圧力となる。
次に、基材供給部12から基材51を供給する。これにより基材51は、供給ローラ12aから巻き出され、一定速度でドラム14側に進む。
次に、不活性ガスを不活性ガス供給部24から各プラズマ銃20の中空ノズル22に対して供給する。これにより、不活性ガスがノズル開口23から吹き出される。さらに、中空ノズル22に高周波電源21の電圧を印加することにより、ガス溜まり22cの内壁でプラズマ放電が発生する。このプラズマPは、不活性ガスの圧力により、ノズル開口23から真空チャンバ11内に放出される。このようにして、一対のプラズマ銃20、20により、真空チャンバ11内にプラズマPが生成される。
この場合、ノズル開口23から不活性ガスが連続的に吹き出されることにより、ノズル開口23の内部が常時クリーニングされる。このため、ノズル開口23の内部に蒸着物が付着せず、ノズル開口23の径が小さくなることが防止される。これにより安定したプラズマ放電を継続して行うことができる。
発生したプラズマPは、真空チャンバ11内に広く拡散するが、磁場発生部60によって集束され、搬送中の基材51の一面に到達する。この場合、基材51は一対のプラズマ銃20、20間に配置されることがないので、プラズマ銃20、20間に生じた電流が基材51を貫通することがない。これにより、局部的に放電が形成されたり、インピーダンスが一定とならず異常放電を引き起こしたりすることがない。
次に、処理ガス供給部30により、真空チャンバ11内にプラズマ蒸着層52用の処理ガスを供給する。すなわち、第1の処理ガス供給部31の第1のガスノズル34により、真空チャンバ11内に第1の処理ガスを供給する。また、第2の処理ガス供給部40の第2のガスノズル43により、真空チャンバ11内に第2の処理ガスおよび第3の処理ガスを供給する。
このとき、第1の処理ガスの成分および第2の処理ガスの成分は、プラズマ銃20、20からのプラズマPにより励起分解されるとともに反応し、基材51の表面にプラズマ蒸着層52となって付着する。
例えば、第1の処理ガスがヘキサメチルジシロキサンであり、第2の処理ガスが酸素である場合、これらヘキサメチルジシロキサンと酸素とがプラズマPによって分解されるとともに反応し、酸化ケイ素(SiO)となって基材51上に堆積する。
このようにして、ドラム14上に配置された基材51の表面にプラズマ蒸着層52が生成され、基材51とプラズマ蒸着層52とを有するシート材料50が作製される。
その後、シート材料50は、ドラム14から基材巻取部13の巻取ローラ13aによって巻き取られる。
このように本実施の形態によれば、プラズマCVD装置10は、真空チャンバ11内にプラズマPを生成するとともに、互いの間で電圧をかける一対のプラズマ銃20、20を備えている。このことにより、蒸着物が一対のプラズマ銃20、20に付着することによって高周波電源21のインピーダンスが変化することが防止され、長時間に渡り基材51に対して安定してプラズマ蒸着層52を生成することができる。
とりわけ、本実施の形態によれば、各プラズマ銃20の不活性ガス供給部24から供給された不活性ガスがノズル開口23から吹き出されるので、ノズル開口23の内部が常時クリーニングされる。これにより、ノズル開口23の内部に蒸着物が付着してノズル開口23の径が小さくなることが防止され、安定したプラズマ放電を継続して行うことができる。
また、本実施の形態によれば、不活性ガス供給部24に、ノズル開口23が摩耗により拡大したことを検知する圧力計27が接続されているので、ノズル開口23の内壁が摩耗し、ノズル開口23の直径が大きくなったことを検知することができる。これにより、ノズル開口23の直径が拡大してプラズマPが不安定になることを防止することができる。
さらに、本実施の形態によれば、基材51として例えば多孔質又は繊維状材料を用いた場合であっても、プラズマ銃20、20間に生じた電流が基材51を貫通することが無いので、局部的に放電が形成されることや、インピーダンスが一定とならず異常放電を引き起こし安定して処理できなくなることが防止される。
10 プラズマCVD装置
11 真空チャンバ
12 基材供給部
13 基材巻取部
14 ドラム
15 基材搬送装置
16 案内ロール
17 減圧ポンプ
20 プラズマ銃
21 高周波電源
22 中空ノズル
23 ノズル開口
24 不活性ガス供給部
26 絶縁箱
27 圧力計
30 処理ガス供給部
31 第1の処理ガス供給部
32 第1の処理ガス貯留部
33 キャリアガス貯留部
34 第1のガスノズル
37 圧力計
40 第2の処理ガス供給部
41 第2の処理ガス貯留部
42 第3の処理ガス貯留部
43 第2のガスノズル
50 シート材料
51 基材
52 プラズマ蒸着層
60 磁場発生部
61 磁石

Claims (6)

  1. 基材上にプラズマ蒸着層を生成するプラズマCVD装置において、
    真空チャンバと、
    前記真空チャンバ内に配置され、前記基材を供給する基材供給部と、
    前記真空チャンバ内に配置され、前記基材を巻き取る基材巻取部と、
    前記真空チャンバ内にプラズマを生成するとともに、互いの間で電圧をかける一対のプラズマ銃と、
    前記一対のプラズマ銃に接続された電源と、
    前記真空チャンバ内に前記プラズマ蒸着層用の処理ガスを供給する処理ガス供給部とを備え、
    各前記プラズマ銃は、
    前記電源に接続され、一端および他端を有するとともに、当該一端にノズル開口が形成された中空ノズルと、
    前記中空ノズルの前記他端に接続され、不活性ガスが供給される不活性ガス供給部とを有し、
    前記不活性ガス供給部から供給された不活性ガスが前記ノズル開口から吹き出されることを特徴とするプラズマCVD装置。
  2. 前記不活性ガス供給部に、前記ノズル開口が拡大したことを検知する圧力計が接続されていることを特徴とする請求項1記載のプラズマCVD装置。
  3. 前記基材に対向する位置に、磁石を含む磁場発生部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のプラズマCVD装置。
  4. 前記基材は、多孔質又は繊維状材料を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載のプラズマCVD装置。
  5. 前記処理ガス供給部は、
    有機ケイ素化合物を含む第1の処理ガスを供給する第1の処理ガス供給部と、
    酸化性をもつ第2の処理ガスを供給する第2の処理ガス供給部とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載のプラズマCVD装置。
  6. プラズマCVD蒸着を行うことにより、基材と、前記基材上に生成されたプラズマ蒸着層とを有するシート材料を製造する、シート材料の製造方法において、
    真空チャンバ内に配置された基材供給部から前記基材を供給する工程と、
    前記真空チャンバ内に配置され、互いの間で電圧をかける一対のプラズマ銃により、前記真空チャンバ内にプラズマを生成する工程と、
    処理ガス供給部により、前記真空チャンバ内に前記プラズマ蒸着層用の処理ガスを供給する工程と、
    前記真空チャンバ内に生成されたプラズマにより、処理ガスを反応させて、前記基材上にプラズマ蒸着層を生成する工程と、
    前記真空チャンバ内に配置された基材巻取部によって前記基材を巻き取る工程とを備え、
    各前記プラズマ銃は、
    電源に接続され、一端および他端を有するとともに、当該一端にノズル開口が形成された中空ノズルと、
    前記中空ノズルの前記他端に接続され、不活性ガスが供給される不活性ガス供給部とを有し、
    前記不活性ガス供給部から供給された不活性ガスが前記ノズル開口から吹き出されることを特徴とするシート材料の製造方法。
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