JP6003370B2 - 信号再生装置および信号再生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、受信信号を復調したデジタル値からアナログ信号を再生する、信号再生装置および信号再生方法に関する。
デジタル無線機の送信側は、音声信号をシンボルクロックに基づき所定の周波数でサンプリングしてデジタル値に変換し、デジタル変調をして伝送する。受信側は、復調したデジタル値である音声データをシンボルクロックに基づき送信側と同じ周波数でD−A(Digital-to-Analog)変換して音声を再生する。
しかしながら、送信側のシンボルクロックと受信側のシンボルクロックとは厳密には一致せず、シンボルクロック偏差が発生する。そのため受信側において、単位時間当たりに受信信号から生成される音声データ数(入力データレート)と、単位時間当たりにD−A変換されてAF(Audio Frequency:可聴周波数)信号として出力されるデータ数(出力データレート)が異なることがある。シンボルクロック偏差に起因する入力データレートと出力データレートとの差が蓄積することで、受信側においてノイズやバッファのオーバーフローが発生することがあった。
従来のデジタル無線機には、受信側のRF(Radio Frequency:高周波数)領域に配置されるミキサの周波数およびIF(Intermediate Frequency:中間周波数)領域に配置される、受信信号からデジタル値を復調するDSP(Digital Signal Processor)の動作クロックに、同じ局部発振器が生成する周波数を用いるものがある。該デジタル無線機は、DSPでの復調の際に検出したシンボルクロック偏差に基づき、該局部発振器の周波数を補正してシンボルクロック偏差を解消する。しかし、該デジタル無線機では、局部発振器の周波数を補正する制御回路が必要となり、回路構成が複雑化する。またRF領域とIF領域にそれぞれ独立した局部発振器を設ける場合には、上述の方法を用いてシンボルクロック偏差を解消することができない。
周波数基準局のシンボルクロックを元に、受信側で用いるシンボルクロックを補正する技術があるが、シンボルクロックを補正するための制御回路が必要であり、回路構成が複雑化する。また周波数基準局のないシステムでは、上述の方法を用いてシンボルクロック偏差を解消することができない。D−A変換を行う音声コーデックの一部は、受信デジタル信号から生成される音声データ数を調整する機能を有する。ただし、音声データ数を設定できない音声コーデックを用いるデジタル無線機では、シンボルクロック偏差は解消できない。
回路構成の複雑化を避けるため、予め定められた連続送話時間および送受信間のシンボルクロック偏差に基づき算出した所定の出力遅延時間だけ、AF信号の出力を遅延させる技術がある。しかし連続送話時間が予め定められていないシステムでは、出力遅延時間を計算することができないため、AF信号の出力遅延時間を十分に長い時間に設定する必要がある。その結果、音声伝達遅延が増大する。
特許文献1に開示される技術では、入力音声バッファから音声符号化器へと送るデータの単位である1フレームごとに、入力音声バッファに蓄えられた音声サンプル数と、復号器から出力された音声サンプル数とを、それぞれカウントする。それらのカウント値が整合しない場合に、アップサンプリングレートを変更する。入力音声バッファから出力される音声サンプルの間引きまたは補間を行う。
特許文献2に開示される音声復号装置は、同様に、通算受信パケット数に基づき算出した入力音声バッファに蓄えられた音声サンプル数と所定の間隔で起動する復号器の起動時間に基づき算出した復号器から出力された音声サンプル数とが一致しない場合に、アップサンプリングレートを変更する。
特許文献3に開示される技術では、受信側のシンボル再生部でシンボルクロックのタイミングをずらしながら、シンボルクロック偏差を補正する。
特許第3535008号公報 特開2004−264497号公報 特開2010−41139号公報
特許文献1、2に開示される技術では、シンボルクロック偏差により生じる誤差が音声サンプル同士の時間間隔より短い場合には、アップサンプリングレートは変更されない。また特許文献3に開示される技術では、シンボルクロック偏差を補正する制御回路が必要であり、回路が複雑化する。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、シンボルクロック偏差に起因する予期しない信号出力を防ぐことを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る信号再生装置は、
所定の時間間隔で配置された同期ワードを含み、予め定められた時間長を有するフレームを用いて通信を行う信号再生装置であって、
受信した信号に依らない独立した局部発振器に基づくシンボルクロックを生成するクロック生成部と、
受信したデジタルデータについて前記フレームごとに、所定のアップサンプリングレート以上の精度で、該フレームに含まれる所定の前記同期ワードと直後の前記フレームに含まれる所定の前記同期ワードとの時間間隔を該フレームの時間長として検出し、該フレームの時間長と前記シンボルクロックに基づく前記フレームの時間長に相当する時間との差を誤差として検出する誤差検出部と、
前記所定のアップサンプリングレートに基づき、前記デジタルデータに所定の間隔で所定の個数の挿入用データを挿入してアップサンプリングデータを生成し、前記フレームを受信した順に積算した前記フレームごとに検出した前記誤差が前記所定のアップサンプリングレートに基づく所定の範囲外になるたびに、前記積算した誤差に対応する前記フレームに含まれる前記デジタルデータに基づき生成した前記アップサンプリングデータの所定の位置に前記挿入用データを挿入、または該アップサンプリングデータの所定の前記挿入用データを削除するアップサンプリング部と、
前記シンボルクロックに同期する再生クロックに基づいて、前記アップサンプリングデータからアナログ信号を生成して再生する再生部と、
を備えることを特徴とする。
本発明の第2の観点に係る信号再生方法は、
所定の時間間隔で配置された同期ワードを含み、予め定められた時間長を有するフレームを用いて通信を行う信号再生装置が行う信号再生方法であって、
受信した信号に依らない独立した局部発振器に基づくシンボルクロックを生成するクロック生成ステップと、
受信したデジタルデータについて前記フレームごとに、所定のアップサンプリングレート以上の精度で、該フレームに含まれる所定の前記同期ワードと直後の前記フレームに含まれる所定の前記同期ワードとの時間間隔を該フレームの時間長として検出し、該フレームの時間長と前記シンボルクロックに基づく前記フレームの時間長に相当する時間との差を誤差として検出する誤差検出ステップと、
前記所定のアップサンプリングレートに基づき、前記デジタルデータに所定の間隔で所定の個数の挿入用データを挿入してアップサンプリングデータを生成し、前記フレームを受信した順に積算した前記フレームごとに検出した前記誤差が前記所定のアップサンプリングレートに基づく所定の範囲外になるたびに、前記積算した誤差に対応する前記フレームに含まれる前記デジタルデータに基づき生成した前記アップサンプリングデータの所定の位置に前記挿入用データを挿入、または該アップサンプリングデータの所定の前記挿入用データを削除するアップサンプリングステップと、
前記シンボルクロックに同期する再生クロックに基づいて、前記アップサンプリングデータからアナログ信号を生成して再生する再生ステップと、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、シンボルクロック偏差に起因する予期しない信号出力を防ぐことが可能になる。
本発明の実施の形態に係る信号再生装置の構成例を示すブロック図である。 シンボルクロック偏差の例を示す図である。 シンボルクロック偏差による予期しない信号出力の発生の例を示す図である。 実施の形態における誤差検出部が行う誤差検出の例を示す図である。 実施の形態における挿抜制御部が行う挿入用データの挿入の例を示す図である。 実施の形態における挿抜制御部が行う挿入用データの削除の例を示す図である。 実施の形態に係る信号再生装置が行う信号再生の動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
図1は、本発明の実施の形態に係る信号再生装置の構成例を示すブロック図である。本発明の実施の形態に係る信号再生装置1は、所定の時間間隔で配置された同期ワードを含む、時間長が予め定められたフレームを用いて通信を行う。同期ワードは、送受信間で同期をとるために用いられる所定の長さの信号である。フレームの時間長は例えばARIB STD T−98などの標準規格によって定められている。
信号再生装置1は、アンテナ10、受信部11、クロック生成部12、誤差検出部13、アップサンプリング部14、信号再生部17、およびコントローラ20を備える。アップサンプリング部14は、挿入部15および挿抜制御部16を備える。
コントローラ20は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)21、RAM(Random Access Memory)23、およびROM(Read-Only Memory)24を備える。複雑化を避け、理解を容易にするために、コントローラ20から各部への信号線が省略されているが、コントローラ20は信号再生装置1の各部にI/O(Input/Output)22を介して接続しており、それらの処理の開始、終了、処理内容の制御を行う。
RAM23には、例えばフレームの時間長や同期ワードなどのデータが記憶されている。ROM24は、コントローラ20が信号再生装置1の動作を制御するための制御プログラムを格納する。コントローラ20は、制御プログラムに基づいて、信号再生装置1を制御する。
ここでシンボルクロック偏差について説明する。図2は、シンボルクロック偏差の例を示す図である。上段の実線の矢印の長さが原子時計における1秒を表す。中段の一点鎖線の矢印の長さが、送信側のシンボルクロックの1秒を表す。下段の二点鎖線の矢印の長さが、受信側のシンボルクロックの1秒を表す。
シンボルクロックの周波数偏差の許容範囲は、例えばARIB STD T−98などの規格によって、周波数帯域ごとに定められている。シンボルクロックの周波数偏差の許容範囲は、シンボルクロックの周波数に対する割合で定義され、単位はPPM(Parts Per Million)である。例えば2.4kHzにおいては、シンボルクロックの周波数偏差の許容範囲は±5PPMである。原子時計のシンボルクロックの周波数を1Hzとする。原子時計に対する送信側のシンボルクロックの周波数偏差が−5PPMである場合、送信側のシンボルクロックの周波数は0.999995Hzであり、原子時計と比べて周期が長くなる。原子時計に対する受信側のシンボルクロックの周波数偏差が+5PPMである場合、受信側のシンボルクロックの周波数は1.000005Hzであり、原子時計と比べて周期が短くなる。受信側のシンボルクロックの送信側のシンボルクロックに対する周波数偏差は+10PPMである。
図3は、シンボルクロック偏差による予期しない信号出力の発生の例を示す図である。上段は受信信号であり、下段は受信信号に所定の処理を施して、例えばマイクなどから出力されるAF(Audio Frequency:可聴周波数)出力信号である。AF出力信号は、受信側のシンボルクロックに同期する再生クロック基づき再生される。
受信側のシンボルクロックの周波数が送信側のシンボルクロックの周波数より大きい場合には、AF出力信号のフレームの時間長は受信信号のフレームの時間長より短い。そのため、図3において矢印で示すように、AF出力信号として出力するデータがない時間が生じ、ノイズなどの予期しない信号出力が発生する。
例えば送信側のシンボルクロックの周波数を2.4kHzし、受信側のシンボルクロックの送信側のシンボルクロックに対する周波数偏差は+10PPMであるとする。受信側のシンボルクロックのパルスと送信側のシンボルクロックのパルスとが1つずれるたびに、上述のデータがない時間が生じる。すなわち、2.4kHz×10×10−6の逆数である約41.7秒周期で、ノイズなどの予期しない信号出力が発生する。
逆に受信側のシンボルクロックの周波数が、送信側のシンボルクロックの周波数より小さい場合には、AF出力信号のフレーム時間長は受信信号のフレーム時間長より長い。そのため、再生用のバッファにデータがたまっていき、オーバーフローを起こす。オーバーフローを起こしたデータは失われるため、データの欠落に起因するデータの不連続性によってノイズが発生したように聞こえる場合がある。
信号再生装置1は、シンボルクロック偏差に起因する予期しない信号出力を防ぐための制御を行う。受信部11は、例えばミキサ、増幅器、ADC(Analog-to-Digital Converter)、DSP(Digital Signal Processor)などを備え、アンテナ10から信号を受信し、受信信号についてRF(Radio Frequency:高周波数)からIF(Intermediate Frequency:中間周波数)への変換および増幅を行い、A−D変換を行い、デジタルデータを復調し、誤差検出部13およびアップサンプリング部14が備える挿入部15にデジタルデータを送る。
クロック生成部12は、受信信号に依らない独立した局部発振器に基づくシンボルクロックを生成し、図1において点線の矢印で示すように、誤差検出部13、挿入部15、挿抜制御部16、および信号再生部17に、生成したシンボルクロックを送る。
誤差検出部13は、クロック生成部12が生成したシンボルクロックに基づき、デジタルデータについてフレームごとに、該フレームに含まれる所定の同期ワードと直後のフレームに含まれる所定の同期ワードとの時間間隔を該フレームの時間長として検出する。フレーム時間長が80ミリ秒の場合に、同期ワードは、例えば40ミリ秒や80ミリ秒の間隔でフレームに配置される。所定の同期ワードとは、該同期ワード同士の時間間隔がフレーム時間長に相当する同期ワードを意味する。誤差検出部13は、シンボルクロックに基づくフレームの時間長に相当する時間を計測する。
図2および図3に示すように、送信側のシンボルクロックと受信側のシンボルクロックは厳密に一致しないため、同期ワードに基づき検出したフレームの時間長と、シンボルクロックに基づくフレームの時間長に相当する時間とは一致しない。誤差検出部13は、同期ワードに基づき検出したフレームの時間長と、フレームの時間長に相当する時間との差を誤差として検出する。
図4は、実施の形態における誤差検出部が行う誤差検出の例を示す図である。図4の上段に示すように、誤差検出部13は各フレームの斜線で表した同期ワード同士の時間間隔T1、T2、T3、T4を検出する。図4の下段に示すT1’、T2’、T3’、T4’は、それぞれクロック生成部12が生成したシンボルクロックに基づくフレームの時間長に相当する時間である。誤差検出部13は、同期ワード同士の時間間隔T1、T2、T3、T4と、シンボルクロックに基づくフレームの時間長に相当する時間T1’、T2’、T3’、T4’との差ΔT1、ΔT2、ΔT3、ΔT4をそれぞれフレーム1、フレーム2、フレーム3、フレーム4の誤差として検出する。誤差検出部13は、フレームごとに検出した誤差をアップサンプリング部14が備える挿抜制御部16に送る。
アップサンプリング部14は、フレームごとに検出した誤差に応じて変更されるアップサンプリングレートに基づき、デジタルデータに所定の間隔で所定の個数の挿入用データを挿入してアップサンプリングデータを生成する。アップサンプリングデータを生成するための、挿入部15および挿抜制御部16の動作の一例について以下に説明する。
挿入部15は、所定のアップサンプリングレートに基づき、デジタルデータに所定の間隔で所定の個数の挿入用データを挿入してアップサンプリングデータを生成し、挿抜制御部16に送る。挿入部15は、例えば8kHzから48kHzにアップサンプリングする場合には、デジタルデータの各データの後に所定の時間間隔で0を5個ずつ挿入する。所定のアップサンプリングレートとは、設計によって決められた値である。
挿抜制御部16は、フレームを受信した順に積算したフレームごとに検出した誤差が所定のアップサンプリングレートに基づく所定の範囲外になるたびに、クロック生成部12が生成したシンボルクロックに基づき、積算した誤差に対応するフレームに含まれるデジタルデータに基づき生成したアップサンプリングデータの所定の位置に挿入用データを挿入、または該アップサンプリングデータの所定の挿入用データを削除する。
ここで一例として、8kHzから48kHzにアップサンプリングする場合を考える。この場合のアップサンプリング後のデータの時間間隔は0.02ミリ秒であるので、所定のアップサンプリングレートに基づく所定の範囲を−0.02ミリ秒以上であって、0.02ミリ秒以下である範囲とする。図4に示す、誤差検出部13がフレームごとに検出した誤差ΔT1、ΔT2、ΔT3の積算値が所定の範囲外になるとする。この場合の挿抜制御部16の動作について説明する。
各フレームの同期ワード同士の時間間隔がクロック生成部12が生成したシンボルクロックに基づくフレームの時間長に相当する時間より長いものとし、誤差ΔT1、ΔT2、ΔT3の積算値が、−0.02ミリ秒を下回ったとする。図5は、実施の形態における挿抜制御部が行う挿入用データの挿入の例を示す図である。上段はシンボルクロック偏差がない場合のアップサンプリングデータである。白丸がアップサンプリングデータの各データであり、デジタルデータの各データの後に所定の時間間隔で0が5個挿入されている。アップサンプリングデータの時間間隔は0.02ミリ秒である。点線の間隔が1フレームを表し、左から順にフレーム1、フレーム2、フレーム3、フレーム4とする。
中段はシンボルクロック偏差がある場合の挿入用データを挿入する前のアップサンプリングデータである。誤差ΔT1、ΔT2、ΔT3の積算値が、−0.02ミリ秒を下回っているので、フレーム1〜3の時間長の合計が、シンボルクロック偏差がない場合と比べて短い。挿抜制御部16は、点線の矢印で示すように、フレーム3に含まれるデジタルデータに基づき生成したアップサンプリングデータの最後尾に、挿入用データを挿入する。
下段はシンボルクロック偏差がある場合の挿入用データを挿入した後のアップサンプリングデータである。黒丸で示した挿入用データによって、フレーム1〜3の時間長がシンボルクロック偏差がない場合のフレーム1〜3の時間長に一致し、挿抜制御部16での処理によってシンボルクロック偏差が解消したことがわかる。
次に各フレームの同期ワード同士の時間間隔がクロック生成部12が生成したシンボルクロックに基づくフレームの時間長に相当する時間より短いものとし、誤差ΔT1、ΔT2、ΔT3の積算値が、0.02ミリ秒を上回ったとする。図6は、実施の形態における挿抜制御部が行う挿入用データの削除の例を示す図である。上段はシンボルクロック偏差がない場合のアップサンプリングデータであり、図5と同様である。
中段はシンボルクロック偏差がある場合の挿入用データを削除する前のアップサンプリングデータである。誤差ΔT1、ΔT2、ΔT3の積算値が、0.02ミリ秒を上回っているので、フレーム1〜3の時間長の合計が、シンボルクロック偏差がない場合と比べて長い。挿抜制御部16は、フレーム3に含まれるデジタルデータに基づき生成したアップサンプリングデータの内、黒丸で示す挿入用データを削除する。
下段はシンボルクロック偏差がある場合の挿入用データを削除した後のアップサンプリングデータである。黒丸で示した挿入用データの削除によって、フレーム1〜3の時間長がシンボルクロック偏差がない場合のフレーム1〜3の時間長に一致し、挿抜制御部16での処理によってシンボルクロック偏差が解消したことがわかる。
挿抜制御部16は、挿入用データの挿入または削除を行った後に、積算した誤差をリセットする。そして後続のフレームについても同様の処理を繰り返し行い、積算した誤差が所定の範囲外になるたびに、挿入用データの挿入または削除を行ってシンボルクロック偏差を解消する。
上述のように、誤差検出部13で検出した誤差に基づき、所定のアップサンプリングレートに基づき生成したアップサンプリングデータの所定の位置に挿入用データを挿入または所定の挿入用データを削除することで、アップサンプリング部14は、誤差に応じて変更されるアップサンプリングレートに基づき、アップサンプリングデータを生成することになる。
また積算した誤差が所定の範囲外になるたびに、該積算した誤差に対応するフレームの内、最後尾のフレームに含まれるデジタルデータに基づき生成したアップサンプリングデータの所定の位置に挿入用データを挿入し、または該アップサンプリングデータの所定の挿入用データを削除するように構成すれば、挿抜制御部16の処理による遅延を最小限に抑えることが可能である。
挿抜制御部16は、上述の処理を施したアップサンプリングデータを信号再生部17に送る。アップサンプリングデータは再生用のバッファに一時的に蓄えられる。信号再生部17は、シンボルクロックに同期する再生クロックに基づいて、再生用のバッファに蓄えられたアップサンプリングデータをD−A(Digital-to-Analog)変換し、LPF(Low Pass Filter:低域フィルタ)を用いて高周波成分を除去し、増幅を行って、アナログ信号を生成し、再生する。挿抜制御部16における処理により生じる高周波成分をLPFを用いて除去するため、挿抜制御部16の処理によるノイズは発生しない。なおD−A変換をする前に、LPFを用いて高周波成分を除去するよう構成してもよい。
図7は、実施の形態に係る信号再生装置が行う信号再生の動作の一例を示すフローチャートである。受信部11は、アンテナ10から信号を受信し、受信信号のRFからIFへの変換および増幅を行い、A−D変換を行い、デジタルデータを復調する(ステップS110)。
誤差検出部13は、同期ワードに基づき検出したフレームの時間長と、シンボルクロックに基づくフレームの時間長に相当する時間との差をフレームの誤差として検出する(ステップS120)。挿入部15は、所定のアップサンプリングレートに基づき、デジタルデータに所定の間隔で所定の個数の挿入用データを挿入してアップサンプリングデータを生成する(ステップS130)。
挿抜制御部16は、フレームの誤差を直前のフレームまでの積算した誤差に加算する(ステップS140)。積算した誤差がアップサンプリングレートに基づく所定の範囲外でない場合には(ステップS150:N)、ステップS180に進む。積算した誤差が所定の範囲外である場合には(ステップS150:Y)、挿抜制御部16は、積算した誤差に対応するフレームに含まれるデジタルデータに基づき生成したアップサンプリングデータの所定の位置に挿入用データを挿入、または該アップサンプリングデータの所定の挿入用データを削除する(ステップS160)。そして、積算した誤差をリセットする(ステップS170)。
信号再生部17は、シンボルクロックに同期する再生クロックに基づいて、アップサンプリングデータをD−A変換し、LPFを用いて高周波成分を除去し、増幅を行って、アナログ信号を再生する(ステップS180)。信号再生装置1は上述の処理を繰り返し行う。
以上説明したとおり、本実施の形態に係る信号再生装置1によれば、シンボルクロック偏差に起因する予期しない信号出力を防ぐことが可能となる。
本発明の実施の形態は上述の実施の形態に限られない。挿抜制御部16において用いる所定の範囲は、上述の例に限られず、所定の範囲の上限値の絶対値と下限値の絶対値は異なる値でもよい。また挿抜制御部16において、挿入用データを挿入する位置、および削除の対象となる挿入用データの位置は、上述の例に限られない。アップサンプリング部14におけるアップサンプリングレートの変更方法は、上述の例に限られない。挿抜制御部16は、積算した誤差が所定の範囲外になるたびに、挿入部15にアップサンプリングレートの変更を指示する信号を送り、挿入部15は該アップサンプリングレートに基づいてデジタルデータに所定の間隔で所定の個数の挿入用データを生成してアップサンプリングデータを生成し、信号再生部17に送るよう構成してもよい。
1 信号再生装置
10 アンテナ
11 受信部
12 クロック生成部
13 誤差検出部
14 アップサンプリング部
15 挿入部
16 挿抜制御部
17 信号再生部
20 コントローラ
21 CPU
22 I/O
23 RAM
24 ROM

Claims (2)

  1. 所定の時間間隔で配置された同期ワードを含み、予め定められた時間長を有するフレームを用いて通信を行う信号再生装置であって、
    受信した信号に依らない独立した局部発振器に基づくシンボルクロックを生成するクロック生成部と、
    受信したデジタルデータについて前記フレームごとに、所定のアップサンプリングレート以上の精度で、該フレームに含まれる所定の前記同期ワードと直後の前記フレームに含まれる所定の前記同期ワードとの時間間隔を該フレームの時間長として検出し、該フレームの時間長と前記シンボルクロックに基づく前記フレームの時間長に相当する時間との差を誤差として検出する誤差検出部と、
    前記所定のアップサンプリングレートに基づき、前記デジタルデータに所定の間隔で所定の個数の挿入用データを挿入してアップサンプリングデータを生成し、前記フレームを受信した順に積算した前記フレームごとに検出した前記誤差が前記所定のアップサンプリングレートに基づく所定の範囲外になるたびに、前記積算した誤差に対応する前記フレームに含まれる前記デジタルデータに基づき生成した前記アップサンプリングデータの所定の位置に前記挿入用データを挿入、または該アップサンプリングデータの所定の前記挿入用データを削除するアップサンプリング部と、
    前記シンボルクロックに同期する再生クロックに基づいて、前記アップサンプリングデータからアナログ信号を生成して再生する再生部と、
    を備えることを特徴とする信号再生装置。
  2. 所定の時間間隔で配置された同期ワードを含み、予め定められた時間長を有するフレームを用いて通信を行う信号再生装置が行う信号再生方法であって、
    受信した信号に依らない独立した局部発振器に基づくシンボルクロックを生成するクロック生成ステップと、
    受信したデジタルデータについて前記フレームごとに、所定のアップサンプリングレート以上の精度で、該フレームに含まれる所定の前記同期ワードと直後の前記フレームに含まれる所定の前記同期ワードとの時間間隔を該フレームの時間長として検出し、該フレームの時間長と前記シンボルクロックに基づく前記フレームの時間長に相当する時間との差を誤差として検出する誤差検出ステップと、
    前記所定のアップサンプリングレートに基づき、前記デジタルデータに所定の間隔で所定の個数の挿入用データを挿入してアップサンプリングデータを生成し、前記フレームを受信した順に積算した前記フレームごとに検出した前記誤差が前記所定のアップサンプリングレートに基づく所定の範囲外になるたびに、前記積算した誤差に対応する前記フレームに含まれる前記デジタルデータに基づき生成した前記アップサンプリングデータの所定の位置に前記挿入用データを挿入、または該アップサンプリングデータの所定の前記挿入用データを削除するアップサンプリングステップと、
    前記シンボルクロックに同期する再生クロックに基づいて、前記アップサンプリングデータからアナログ信号を生成して再生する再生ステップと、
    を備えることを特徴とする信号再生方法。
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