JP5995600B2 - 遊戯盤の検査装置および検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、遊戯盤製造時における検査装置に関するものであり、障害釘の基盤面からの高さおよび位置の検出を画像処理を用いて行う検査方法および検査装置に関するものである。
パチンコ等に用いる遊戯機械では、遊戯盤の表面に障害釘を数多く植設させ、上方から落下させた鉄製の遊戯球の跳ね返りと、遊戯盤に設けた孔によって入賞を競う。この場合、植設させた障害釘の調整によって、入賞率が変わることが知られている。したがって、障害釘の調整を、製品完成後行うか否かに係らず、遊戯盤に植設される障害釘は、遊戯盤の表面の位置と、表面からの高さと角度が高い精度で植設されている必要がある。
そこで、遊戯盤の製造においては、高精度の障害釘植設装置が用いられる。しかし、釘を植設する際の失敗により、正確な位置から外れたり、釘が曲がるといった不良が発生する場合がある。
また遊戯盤が合板製の場合は、複数の単板を張り合わせているため、板の性質が場所によってまちまちである。そのため、ちょうど、硬いところに釘が打たれた場合は、周囲よりも沈み込みが少なく、規格の高さよりも高くなってしまう。また逆に、柔らかいところに打たれた場合は、周囲よりも沈み込み過ぎて、規格の高さよりも低くなってしまう。したがって、遊戯盤の製造においては、完成後の障害釘を検査する検査装置が利用される。
例えば、特許文献1では、障害釘が配置された遊戯盤に、遊戯盤の真上の撮像手段近傍から遊戯盤近傍までに設けられた縦長の照明手段で、側方から光をあて、真上から撮影する撮像手段の画像情報に基づいて、釘の配置位置を調べる検査装置が開示されている。
また、特許文献2では、障害釘が配置された遊戯盤の斜め上方から光をあて、上方から撮影するラインセンサの画像情報に基づいて、釘の配置位置を調べる検査装置が開示されている。
ところで、遊戯盤は、合板にセルロイドを張り付けた板に、装飾用の印刷を施したセル板を表面に貼っている。または樹脂製の板に、セル板を表面に張るか、場合によっては、樹脂表面に直接印刷を施すこともある。最近の遊戯盤では、豪華絢爛に見栄えがするように、セル板が、立体的に見える効果のある3D印刷を施した3Dシートからなる3Dセルで構成することも行われるようになってきている。
3Dシートとしては、ホログラム、レンチキュラー、レンズシート(フィルム)、タマムシフィルム等が挙げられる。これら3D印刷面の複雑画面並びに画面継ぎ目などがライトの光を複雑方向に反射するため、3Dセルを表面に設けた遊戯盤は、光を乱反射する傾向が非常に強い。
特開平6−238040号公報 特開2009−11606号公報
遊戯盤に植設される釘の位置および高さが、許容範囲内であるかどうかを見極める検査において、撮像手段によって得られる画像情報を用いる場合には、釘の頭部が鮮明に撮影されなければならない。釘の頭部撮影の鮮明度合いが、検査精度に影響するからである。
特許文献1の検査方法では、釘の頭部を真上からカメラ等で撮影し画像処理によって検査を行う。すると、遊戯盤表面のセルの模様の多色化、多様化により、遊戯盤表面の模様が画像処理の際にノイズとなる。そして、カラー撮像可能なカメラで撮影しても、釘の頭部が鮮明に撮影されず、検査精度が低下する。
特許文献2は、特許文献1の問題を解決するためになされた発明であり、傾斜した照射光路にてライン状に照明することによって、釘頭部への照明位置と遊戯盤基材表面への照明位置を平面視位置ずれさせた状態にして、その上で、照射光路とは異なった角度の撮像光路となるように設置した撮像手段にて釘の頭部を撮影し検査をする。これによって画像処理の際に、紛らわしい図柄がノイズになるのを防止して、鮮明な釘頭部像の撮影が可能となり、高精度な検査が可能となった。
しかしながら、印刷技術の進展によって、最近登場してきた3Dセルを表面に有する遊戯盤では、特許文献2の方法でも、ノイズを防ぐことができず釘頭部を鮮明に撮影することが困難になってきた。検査のために釘の頭に当てているライトの光が、3Dセルの遊戯盤表面で乱反射し、光路をずらしているにもかかわらず、画像情報中に写りこんでくるからである。
本発明は上記の課題に鑑みて想到されたものであり、遊戯盤表面からの乱反射光を極力防止することによって、遊戯盤に植設された障害釘の位置と遊戯盤の表面からの高さが所定範囲内に入っているか否かを高精度に検出可能な検査装置に係るものである。より具体的には、
表面に3D効果が付与され、前記表面に釘が植設された遊戯盤を所定の速度で搬送する搬送手段と、
視軸が、前記遊戯盤の搬送方向と平行な中心線に対して垂直方向に設定されたラインセンサと
光軸が、前記視軸から前記搬送方向と平行な方向に所定角度傾いて設定されるライトと
前記視軸の直下であって、搬送される前記遊戯盤から所定の高さの位置に、前記搬送方向と直角な方向に直線状の検査用開口部が配置された遮蔽板を有し、
前記検査用開口部の前記ライト設置側の端部が、前記ライトの傾き角度と同一の角度以下の角度で前記ライトの傾きと同じ方向に傾斜していることを特徴とする遊戯盤の検査装置である。
また、本発明の遊戯盤の検査装置は、
表面に3D効果が付与され、前記表面に釘が植設された遊戯盤を所定の速度で搬送する搬送手段と、
前記遊戯盤を照らすライトと、
前記釘の頭を撮影するラインセンサと、
前記ライトの光の一部を遮蔽する遮蔽板を有する遊戯盤の検査装置であって、
前記ラインセンサは、
前記搬送手段による前記遊戯盤の搬送方向と直角であって、
前記遊戯盤の法線方向に沿って視軸が配置された第1のラインセンサと、
前記第1のラインセンサと平行に配置され、視軸が前記第1のラインセンサの視軸から所定の角度傾き、かつ視野が前記第1のラインセンサの視野と交わる交線が、前記遊戯盤の釘の頭と同じ高さに配置される第2のラインセンサを含み、
さらに、前記釘の頭を前記第1のラインセンサが撮影した地点と前記第2のラインセンサが撮影した地点の間の距離と、前記第1のラインセンサと前記第2のラインセンサの互いの視軸のなす角度に基づいて、前記釘の高さを算出する制御装置を有する。
また本発明の遊戯盤の検査方法は、
表面に3D効果が付与され、前記表面に釘が植設された遊戯盤を移送する工程と、
前記移送中の遊戯盤の前記釘を、遮蔽板によって光の一部を遮蔽したライトで遊戯盤の釘を照らして、前記遊戯盤の法線方向および前記法線方向に対して所定角度傾斜した方向から前記釘を撮影する工程と、
前記法線方向および傾斜した方向から前記釘を撮影した地点間の距離に基づいて、前記釘の高さを求める検査方法である。
本発明の遊戯盤の検査装置および検査方法は、遊戯盤表面と比較して釘の頭の輝度を高くするために釘を照射するライトを有する場合にも、検査対象の釘だけにライトの光が当たるように、遮蔽板を設けたため、遊戯盤表面が3Dセルであっても、光の乱反射光を最小限に遮蔽することができるため、画像処理において、遊戯盤表面の模様が識別の精度を低下させることがない。
本発明の遮蔽板取り付け前の実施形態1の検査原理を説明する図である。 本発明の遮蔽板取り付け後の実施形態1の検査原理を説明する図である。 図2の側面からの拡大図である。 本発明の遮蔽板取り付け位置を説明する図である。 本発明の遮蔽板取り付け前の実施形態2の検査原理を説明する図である。 本発明の遮蔽板取り付け後の実施形態2の検査原理を説明する図である。 図6の側面からの拡大図である。 釘が高い場合の検査原理を示す図である。 釘が低い場合の検査原理を示す図である。 検査装置の構成を示す図である。 検査装置の全体処理のフローを示す図である。 ブロック化を説明する図である。 検査の詳細なフローを示す図である。 IDコードを入れた遊戯盤を示す図である。 実施形態3の場合の処理フローを示す図である。
以下に本発明の実施形態について図面を用いて説明を行う。なお、以下の説明は本発明
の一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、変更することが可能である。
(実施の形態1)
図1には、本発明の実施の形態1の検査装置1の原理を説明する。遊戯盤10は概ね四角形をしている、基材が合板で表面がセルロイドからなる板材である。板材の表面は、レンズシートまたはレンチキュラーシート等の3Dシートによって、印刷画像が立体的に見えるようにし、きらびやかに色塗りされた装飾が施されている。
このように、基板表面に立体感を表現する処理が施された遊戯盤を、「表面に3D効果を付与された遊戯盤」と呼ぶ。立体感を表現する処理は、上記のようにシートを張り付ける処理だけでなく、遊戯盤表面に直接加工を施す、若しくは、基板自体を樹脂や表面化工した樹脂で形成する場合も含む。
また、表面には、液晶等の表示手段を視認するための孔11が形成されており、また、真鍮性の釘12が多数本植設されている。釘12は、遊戯球が落下する際に落下方向を変えるための障害物で、障害釘とも呼ばれる。釘12が植設された遊戯盤10は、矢印13の方向に所定の速度で移送される。
符号20は釘の頭部側から撮影するラインセンサであり、視軸24が遊戯盤10の中心線14に対して垂直方向に配設される。ラインセンサ20は、通常の広角レンズを搭載し、撮像素子がライン上に配置されたもの、若しくは撮像素子は2次元に配置され、特定のラインの画像情報を出力できる機能を有する。ラインセンサ20は少なくとも遊戯盤10の釘12が植設されている領域の幅15を視野に収める。したがって、遊戯盤10の釘12が植設されている領域の幅15は、ラインセンサ20の視野と言ってもよい。
一方、符号22は、ライトである。ライト22の光軸26は、遊戯盤10の垂直方向であるラインセンサ20の視軸24から所定角度28(例えば30度)傾いて配設される。傾ける方向は、どちらでもよいが、以下の説明では、遊戯盤10が移送される方向13と反対方向に傾斜させるものとする。
図2(a)は、実施の形態1の検査装置1において、遮蔽板50a、50bを設置した状態を示す。また、図2(b)は、図2(a)の一部拡大図を示す。図2の例では、遮蔽板は、ライト設置側の遮蔽板50aと、他方側の遮蔽板50bの2枚の別々の遮蔽板からなり、少なくとも検査対象の釘12mの頭を撮影するために、開放されている検査用開口部oが設けられている。
検査用開口部oは、遊戯盤10が移送される方向13と直角方向に開口した直線状のスリットである。移送方向13に直角な方向の開口長さを検査用開口部oの幅Wといい、移送方向13の方向の開口長さを検査用開口部oの長さLと呼ぶ。検査用開口部oの幅Wは、少なくとも釘12が植設された領域の幅15の長さを有する。
検査用開口部oを通してラインセンサ20は釘12を撮影するからである。また、検査用開口部oの長さLや配置場所は、後述するように、ライト22がラインセンサ20の視軸24となす所定角度28と、遊戯盤10の表面からの高さhs(図3で説明する)に依存する。
なお、遮蔽板50a、50bは、ラインセンサ20に検査用開口部o以外の遊戯盤10表面からの反射光が入らない程度に広いことが必要である。また、検査用開口部oを形成する遮蔽板50a、50bの端部を50at、50btとする。遮蔽板50a、50bは、ボルト等で検査装置1の台に取り付ける。したがって、従来の検査装置にも、簡単に設置することができる。
図3は、図2の検査用開口部o付近を側方から見た図である。ライト22は、ラインセンサ20の視軸24と一致する遊戯盤10の垂直方向と、所定角度28(例えば30度)傾いて設置されている。
遮蔽板50a、50bは、遊戯盤10の表面からhsの高さに配置される。この高さhsは、遊戯盤10に植設された釘12の高さhより高く、仮に釘12の高さが規定値であるhより高い場合であっても、遮蔽板50a、50bに干渉しない高さに設定される。固定された遮蔽板50a、50bの下を遊戯盤10は符号13方向に移動するので、釘12が遮蔽板50a、50bに干渉すると、釘12が折れてしまうからである。
遮蔽板50a、50bによって形成される検査用開口部oは、ラインセンサ20の視軸24の直下に設けられる。ラインセンサ20が釘12の頭を撮影するためである。したがって、ラインセンサ20から見て、ライト22が配置されているのと反対側の遮蔽板50bの端部50btは、ラインセンサ20の視野内で、遮蔽板50a、50bの下を通過する釘12の頭部が見える位置に配置される。
また、端部50btは、仮に釘12の配置に誤差があったとしても、釘12の頭を視野に入れることができる範囲であって、なおかつできるだけラインセンサ20から遊戯盤10の表面を隠すように配置される。本発明に係る検査装置1では、表面に3D効果を付与された遊戯盤10を検査対象としているので、遊戯盤10の表面にライト22の光が当たり、その光がラインセンサ20に入ると、釘12の頭を識別できなくなるからである。
また、検査用開口部oは、ライト22からの光25が釘12の頭部に光が届く程度の長さLを有する。ライト22からの光25が釘12の頭部で反射してラインセンサ20に届かなければ、ラインセンサ20は撮影できないからである。
一方、検査用開口部oの長さLが長すぎると、ライト22の光が遊戯盤10の表面で反射し、画像処理で釘12の頭を認識できなくなる。したがって、検査用開口部oの長さLは、ライト22による光25が釘12の頭に照射でき、なおかつラインセンサ20で釘12の頭を撮影した際に、光があたっている遊戯盤10の表面が写らないように形成されなければならない。
図4(a)を参照して、この関係をより詳細に説明する。ライト22(図3参照)からの光軸26は、ラインセンサ20の視軸24に対して所定角度28傾いて設定されている。今この所定角度28をφとする。また、遮蔽板50a、50bは、遊戯盤10の表面からhsの高さに配置されている。なお、釘12は、植設エラーによって、規定値のα倍までの高さがあり得るとする。したがって、遮蔽板50a、50bの遊戯盤10の表面からhsの高さは、αhより高く設定される。
ライト22から入射した光25を遮蔽する境界をつくるのは、ライト22が配置された側の遮蔽板50aの端部50atである。遮蔽板50aの端部50atは、ライト22の光軸26同様角度φの傾斜面に形成されるのが望ましい。端部50atの板上側(ライト22側)での光線の「蹴られ」を回避することができるからである。したがって、端部50atの傾斜角度271は、φより小さい角度であればよい。
また、ラインセンサ20の視軸24に対して、釘12の頭の幅の1/2をβとする。また、釘12の植設の誤差の最大値をδとする。すると、遮蔽板50bの端部50btは、ラインセンサ20の視軸24からβ+δだけライト22の反対側に配置される。釘12の植設位置がδだけずれていてもラインセンサ20が釘12を識別できるためである。このように遮蔽板50bの位置が決定する。
次に、ライト22からの入射光が釘12より遮蔽板50a側の遊戯盤10の表面に当たったとする(A点)。すると、A点で3D効果を発揮する反射が生じ、ラインセンサ20が撮影する画像上で釘12の頭部を識別することが困難となる。
また、釘12から遮蔽板50b側でラインセンサ20の視軸24からβ以上、δ以下の遊戯盤10の表面(B点)に光が当たっても、同様の問題が生じる。したがって、端部50atがライト22に対して作る影が、釘12の遮蔽板50b側の視軸からβ+δ離れた点(C点)より遮蔽板50b側に落ちるように配置しなければならない。この時のラインセンサ20の視軸24から遮蔽板50aの端部50atまでの距離をx1とすると、以下の式が成り立つ。
すなわち、ラインセンサ20の視軸24から遮蔽板50aの端部50atは、(1)式のx1だけ離れた位置よりも、遮蔽板50b方向に配置する必要がある。この時の検査用開口部oの長さLはδ+β+x1であるから、(1)式よりL=hs・tanφである。
次に図4(b)を参照する。ライト22からの光25は、釘12の頭に当たらなければならない。したがって遮蔽板50aの端部50atはライト22の光25を釘12の頭に当たる位置に設定される。この時のラインセンサ20の視軸24から端部50atまでの距離をx2とし、それ以外は図4(a)の各部の記号をそのまま使用して、以下の式が成り立つ。なお、釘12の頭の厚さをεとした。
すなわち、ラインセンサ20の視軸24から遮蔽板50aの端部50atは、(2)式のx2だけ離れた位置よりも、遮蔽板50a方向に配置される。この時の検査用開口部oの長さLはやはり、δ+β+x2であるから、(2)式よりL=(hs−αh+ε)・tanφ+δ+βである。
なお、遮蔽板50a側にも釘12の植設誤差δを見込めば、遮蔽板50aの端部50atは、ラインセンサ20の視軸24からx2+δだけ遮蔽板50a側に移動させられる。この時検査用開口部oの長さLは、さらにδを加算し、L=(hs−αh+ε)・tanφ+2δ+βとなる。すなわち、遮蔽板50aの端部50atは、ラインセンサ20の視軸24から、ライト22がある側に、x2より遠く、x1より近い位置に配置されれば、3D効果を付与された遊戯盤10であっても、確実に釘12を識別することができる。
図3を再び参照する。以上のような配置にした遮蔽板50a、50bによって形成された検査用開口部oを通して、釘12の植設位置を検査する方法を説明する。ラインセンサ20のピントは、遊戯盤10に植設された釘12の頭に合わせる。つまり、釘12の高さは、遊戯盤10から所定の高さと決められているので、予め移送される遊戯盤10から釘12の高さh分だけ高い位置にピントを合わせておく。これによって、ラインセンサ20は、遊戯盤10上の所定の高さの位置16(図1も参照)にピントが合わせられた状態に設定される。
言い換えると、ラインセンサ20の視野のピント16は、遊戯盤10から所定の高さhの位置に固定される(図1も参照)。図3では、釘12の頭の先端に紙面表から裏側に向かってピントの位置16が形成される。図1では、釘12mの頭にラインセンサ20のピント16が合っている。この状態で、ラインセンサ20により撮影された釘12の頭部位置を、特許文献1又は特許文献2の従来の検査装置と同様の判別手段により、基準位置と比較して良否を判別する。
(実施の形態2)
図5には、本発明の実施の形態2の検査装置2の原理を説明する。本実施の形態でも、被検査対象は表面には3D効果を付与された遊戯盤30である。また、表面には、液晶等の表示手段を視認するための孔31が形成されており、また、真鍮性の釘32が多数本植設されている。釘32が植設された遊戯盤30は、矢印33の方向に所定の速度で移送される。
符号40は第1のラインセンサであり、視軸44が遊戯盤30の中心線34に対して垂直方向に配設される。第1のラインセンサ40は、通常の広角レンズを搭載し、撮像素子がライン上に配置されたもの、若しくは撮像素子は2次元配置になっていても、特定のラインの画像情報を出力できる機能を有する。第1のラインセンサ40は少なくとも遊戯盤30の釘32が植設されている領域の幅35を視野に収める。したがって、遊戯盤30の釘32が植設されている領域の幅35は、ラインセンサの視野と言ってもよい。
一方、符号42は、第2のラインセンサである。第2のラインセンサ42の視軸46は、第1のラインセンサ40の視軸44から所定角度48(例えば30度)傾いて配設される。傾ける方向は、どちらでもよいが、以下の説明では、遊戯盤30が移送される方向33と反対方向に傾斜させるものとする。また、第2のラインセンサ42の視野は、第1のラインセンサ40の視野と同じに設定する。ライト43の光軸が第1のラインセンサ40となす角度は、第1のラインセンサ40と第2のラインセンサ42のなす角より大きくてもよいし、小さくてもよい。
図6は、実施の形態2の検査装置2において、遮蔽板51a、51bを設置した状態を示す。図6の例では、遮蔽板は、第2のラインセンサ42設置側の遮蔽板51aと、他方側の遮蔽板51bの2枚の別々の遮蔽板からなり、少なくとも検査対象の釘32mの頭を撮影するために、開放されている検査用開口部pが設けられている。検査用開口部pの細部は、図2(b)で示したものと同様である。この遮蔽板51a、51bは、ボルト等で検査装置の台に取り付けるなどして、従来の検査装置に簡単に設置することができる。
図7は、図6を側方から見た図である。検査対象の釘32の頭部を光らせることによって判別しやすくするために設けたライト43は、第1のラインセンサ40の視軸44と一致する遊戯盤30の垂直方向と、所定角度48(例えば30度)傾いて設置されている。これによって、第1のラインセンサ40に届く、遊戯盤30表面の印刷画像の反射光を大幅に減らすことができる。
しかしながら、本実施の形態では、遊戯盤30表面の画像は3D効果が付与されているため、遊戯盤30表面に当たったライト43の光は乱反射を起こし、四方八方に届く。そのため、遊戯盤30の表面に光が当たらない様に、また仮に当たってもラインセンサ40および42が釘32の頭部を検査する邪魔にならないように、遮蔽板51a、51bを設置する。
遮蔽板51a、51bの配置の方法は、実施の形態1と同様であってよい。第2のラインセンサ42は、第1のラインセンサ40の視軸44と所定角度48だけ傾斜している。したがって、第2のラインセンサ42から見ると、図4(a)のC点の位置より遮蔽板50b方向まで視野がある。
しかし、ライト43が第2のラインセンサ42と同じ側に配置してあれば、仮に第2のラインセンサ42の視野中でライト43の光が遊戯盤30の表面に当たったとしても、反射光の大部分は、第2のラインセンサ42から遠ざかる方向に反射するので、それほど大きなノイズにはならないからである。
つまり、遊戯盤30に対して直角方向から画像を取り込む第1のラインセンサ40に対して、実施の形態1同様のやりかたで、遮蔽板51a、51bを配置し遊戯盤30の表面からの乱反射を抑制すれば、本発明の検査装置2は、釘32の検査を行うことができる。
なお、遮蔽板51aの端部51atの傾斜491は、ライト43と第2のラインセンサ42のうち、第1のラインセンサ40の視軸44からの傾きが大きい方の角度以上に傾斜しておくのが好ましい。ライト43による照射若しくは第2のラインセンサ42による「蹴られ」を回避するためである。
遮蔽板51a、51bを配置した上で、以下のように遊戯盤30に植設された釘32を検査する。第1のラインセンサ40と第2のラインセンサ42のピントは、遊戯盤30に植設された釘32の頭に合わせる。つまり、釘32の高さは、遊戯盤30から所定の高さと決められているので、予め移送される遊戯盤30から釘32の高さh分だけ高い位置にピントを合わせておく。これによって、第1のラインセンサ40と第2のラインセンサ42は、遊戯盤30上の所定の高さの交線36(図5参照)にピントが合わせられた状態に設定される。
言い換えると、第1のラインセンサ40の視野と第2のラインセンサ42の視野の交線36は、遊戯盤30から所定の高さhの位置に固定される(図5参照)。図7では、釘32の頭の先端に紙面表から裏側に向かって視野の交線36が形成される。図5では、釘32mの頭に第1のラインセンサ40および第2のラインセンサ42の視野が一致している。
図8(a)を参照して、もし、所定の高さより高い釘37が遊戯盤30上にあったとする。なお、図8では、ライトは図示していない。遊戯盤30は所定の速度Vで移動しているので、まず、第2のラインセンサ42が時刻T1に釘37の頭を撮影することとなる。そして、時刻T2の時に第1のラインセンサ40が釘37の頭を撮影する。すなわち、第1のラインセンサ40と第2のラインセンサ42は決められた釘32の高さhに視野をあわせているので、釘32が所定の高さになければ、見える(撮影する)タイミングが第1のラインセンサ40と第2のラインセンサ42で異なる事となる。
第1のラインセンサ40と第2のラインセンサ42の撮影の時間差(T2−T1)と、移送速度Vが分かっていると、釘37の高さ37hが所定の高さhと比較してどれくらい異なるか(Δh)を算出することができる。図8(b)は、それを示す模式図である。第1のラインセンサ40の視軸44と第2のラインセンサ42の視軸46のなす角度θは決まっている(例えば、ここでは30度)。一方、第1のラインセンサ40が見た位置と第2のラインセンサ42が見た位置の差(距離ΔL)は、第1のラインセンサ40と第2のラインセンサ42の撮影の時間差(T2−T1)と、移送速度Vから(3)式のように求めることができる。
ΔL=(T2−T1)・V (3)
次にそれぞれのラインセンサ40および42の視軸のなす角度θから観察された釘37の高さ37hと所定高さhの差Δhは、(4)式によって算出することができる。
Δh=ΔL/tan30 (4)
一方、図9には、所定の高さより低い釘38があった場合について示す。なお、図9では、ライトは図示していない。この場合は、遊戯盤30の移送にともなって、第1のラインセンサ40が釘38の頭を時刻T1で撮影し、時刻T2に第2のラインセンサ42が釘38の頭を撮影する。釘38の高さ38hと所定高さhとの差Δhは、上記と同じ、(4)式で求めることができる(図9(b)参照)。すなわち、第1のラインセンサ40と第2のラインセンサ42のどちらが先に釘38の頭を撮影したかという点が、釘38の頭が所定高さhより高いか低いかを決める基準となる。
さらに、第1のラインセンサ40は、被検査物である遊戯盤30の法線方向から撮影している。したがって、被検査物の釘32の植設位置の情報があれば、釘32が正しい位置に植設されているか否かも判断することができる。
なお、上記に説明したように、所定高さhと植設された釘38の高さを求めるには、第1のラインセンサ40によって撮影された地点と、第2のラインセンサ42によって撮影された地点の間の距離ΔLとそれぞれのラインセンサ40および42の視軸の角度θがわかればよい。したがって、上述の説明のように、それぞれのラインセンサの撮影時刻の差と遊戯盤30の移送速度から距離ΔLを求める方法だけでなく、撮影された地点の基準点からの距離を求め、その差から距離ΔLを求めてもよい。より具体的には、図8(b)および図9(b)において、それぞれのラインセンサが撮影した地点の位置情報P1およびP2の差(P2−P1)によってΔLを求めてもよい。
また、上記で求めたのは、所定高さhと実際に植設された釘の高さの差Δhであるが、そもそも所定高さhは知られた値であるから、上記の検査原理および以下の検査装置においては、植設された釘の高さを算出するということができる。植設された釘の高さは、h±Δhで求めることができるからである。
図10には、本発明の検査装置2の主要な要素の構成を示す。本発明の検査装置2では、被検査物である遊戯盤30を移送するための移送コンベア60と、コンベア60を駆動するモータ61と、移送されるコンベア60上の遊戯盤30を遊戯盤30の法線方向から撮影する第1のラインセンサ40と、第1のラインセンサ40の視軸44と角度θ(例えば30度)に交差する視軸46を有する第2のラインセンサ42と、釘32の頭を照らすライト62と、全体の動きを制御する制御装置70を有する。
第1および第2のラインセンサはすでに説明した通りである。第1のラインセンサ40および第2のラインセンサ42は制御装置70と連結されている。制御装置70は、撮影指示の信号Csを出力することで、第1および第2のラインセンサに撮影をさせ、画像データDs(図10ではD1sとD2s)を出力させることができる。画像データDsは、制御装置70の指示によって出力させてもよいし、DMA(Direct Memory Access)によって、予め指定されたメモリにラインセンサが次々と出力するようにしてもよい。
ライト62は、釘32の頭をラインセンサに認識しやすくさせるためのものである。ラインセンサが設置されている周囲の空間を暗くしてライト62を第2のラインセンサ42側から照らすことで、遊戯盤30の表面のデザインの部分の輝度が下がり、釘32の頭部分だけを光らせることができる。
遊戯盤30の表面のデザインが、3D効果を付与されたシートのように光を乱反射するものではないデザインの場合は、このようにライト62を傾けることで十分に釘32の検査精度を上げることができるが、3D効果を付与されたシートのように光を乱反射する表面デザインの場合は、ライト62を傾ける方法だけではノイズを十分に防止することができない。
そのため、既に述べた通りに、釘32のうち検査対象の釘だけを残して、それ以外は遮蔽板51で覆う。このようにすることにより、ノイズの原因となる表面からの乱反射光を遮断することができる。結果、表面が3D効果を付与されたデザインである遊戯盤であっても、検査をすることができる。
コンベア60および駆動モータ61は、釘32が植設された遊戯盤30を所定の位置に固定し、ラインセンサの下を所定の速度Vで移送させる。つまり、コンベア60および駆動モータ61を制御する制御装置70は、移送手段である。
遊戯盤30の移送速度や移送位置の情報は釘32の高さの測定精度を決めるための重要な情報である。したがって、コンベア60には、遊戯盤30を固定する固定チャック若しくは遊戯盤30を固定するステージ等を設けても良い。遊戯盤30にダボ孔が設けられている場合は、この孔を用いれば、より容易に遊戯盤30を固定することができる。これらを遊戯盤30の固定手段64と呼ぶ。
また、遊戯盤30がコンベア60のどの位置を通過しているかを知るために、コンベア60には、ポテンショメータなどの位置測定器66が設けられていても良い。位置測定器66は、固定手段64がコンベア60のどの位置にいるかという位置情報を適宜出力することができる。位置測定器66も移送手段に含めてよい。
制御装置70は、移送手段およびラインセンサと接続されており、それぞれに指示信号を出し、また、それぞれの要素から情報を得ることができる。また、制御装置70には、メモリ手段72が接続されている。制御装置70には、全体を制御し、ラインセンサからの画像データDsを処理するためのプログラムが内蔵されている。また、予め遊戯盤30上の釘32の位置を示す「釘位置マップ」も記録されており、必要に応じて、植設される予定の釘の位置を参照することができる。
また、制御装置70は内部に時計を有しており、それぞれのラインセンサに撮影の指示を出した時刻と、受け取った画像データに撮影時刻を付けた情報をメモリ手段72に記録することができる。また、適当な項目に基づいて過去に検査した情報を呼び出すこともできる。また、制御装置70はディスプレイ74にも接続されており、検査結果や過去の情報等を表示することができる。ディスプレイ74は表示手段である。
次に本発明の検査装置1を用いた検査方法について説明する。まず、釘32を植設した遊戯盤30をコンベア60の固定手段64にセットする。これは手動で行っても良いし、自動的に行っても良い。遊戯盤30が移送コンベア60の固定手段64にセットされたら、制御装置70は駆動モータ61に始動信号Cdを送る。
始動信号Cdを受けた駆動モータ61は所定の一定速度Vでコンベア60およびその固定手段64にセットされた遊戯盤30を移送させる。遊戯盤30がラインセンサの付近に来たら、制御装置70は第1および第2のラインセンサに撮影指示信号Csを送る。ラインセンサは、同時若しくはほとんど同時にシャッターを落とし、画像データDsを制御装置70に送る。この時には、制御装置70は、それぞれのラインセンサに対して画像データDsを送信するように指示してもよい。
制御装置70は、撮影された時刻Tと共に、画像データDsを記録する。ここで、第1のラインセンサ40からの画像データDsを第1画像データD1sと呼び、第2のラインセンサ42からの画像データを第2画像データD2sと呼ぶ。
制御装置70内には、予め遊戯盤30上の釘32の位置を示す「釘位置マップ」も記録されている。釘位置マップは、遊戯盤30上に座標軸を設定し、釘32の位置を座標情報で表したものである。制御装置70は、後述する処理フローによって、植設された釘32の高さと、植設された釘32の位置を検出し、釘位置マップの情報と比較することができる。
したがって、本発明の検査装置2を用いることで、植設した釘32が所定高さより高い場合、低い場合だけでなく、植設した位置が予定していた場所と違う場合も検出することができる。これらの検査で決められた値に対して、許容範囲であった遊戯盤30は良品として取り出され、OK品の台69に置かれる。また、許容範囲でない釘があったら、遊戯盤30は不良としてNG品の台68に置かれ、その後他の処理(修正処理)に回される。
次に制御装置70の行うデータ処理について処理フローを参照しながら詳説する。図11は、制御装置70の行う処理のフローの一例である。検査装置1がスタート(ステップS100)すると、終了判定(ステップS102)が行われる。すなわち、検査する遊戯盤が無い、若しくは緊急停止の場合などである。終了の場合(ステップS102のY分岐)は、装置を停止する(ステップS103)。検査装置1の終了でない場合(ステップS102のN分岐)は、検査する遊戯盤30を固定手段64に固定し、移送を開始する(ステップS104)。
続いて、1枚の遊戯盤30の検査の終了判定を行う(ステップS106)。終了していない場合(ステップS106のN分岐)は、第1のラインセンサ40と第2のラインセンサ42にデータ送信の指示を出す(ステップS108)。そして、読み込んだ画像データDsを2値化やブロック化といった処理を行う(ステップS110)。2値化は、画像データ中の画素毎のデータを1若しくは0(ゼロ)の何れかにする処理である。また、ブロック化は、ラインセンサからの1ライン画像データを数ライン分集めて釘の頭を1つの情報とする処理である。
図12を参照して、釘32の頭は複数の画素で形成されるため、数ライン分の画像データを集めなければ、1つの釘32の頭にならない。図12(a)は個々のマス目が画素データDiであるとする。ここで黒丸は釘32の頭を表すとする。1つの釘32の頭を認識するために、複数ライン(ここでは3〜4ライン)にまたがる複数の画像データをその都度取り扱うのは算出方法が複雑になり、計算時間もかかる。
そこで、釘32の頭を1つのデータとして扱うために複数ラインの複数列毎の画像データを1つのデータとしてまとめる処理である。この処理を行うことで、釘32の位置を遊戯盤上の1つの座標として読み替える事ができる。
図12(b)は、2値化を行った結果で、1画素を1若しくは0(ゼロ)とした結果である。図12(c)はブロック化を行った結果であり、複数の画素データDiを合わせて1つのデータとし、釘32の位置を縦列と横列の座標(i、j)で表せるようにしたものである。
再び図11を参照して、次に第1および第2のラインセンサからの画像データ比較する(ステップS112)。なお、ここでは、第1のラインセンサ40の画像データ(第1画像データ)をZといい、第2のラインセンサ42の画像データ(第2画像データ)をθと呼ぶ。Zおよびθは、元々はラインセンサの画素分のデータ(例えば8000画素)であるが、2値化およびブロック化によって図12で示したように複数の画素データが1つのデータとなっている。
従って、Zおよびθは、1×N個のデータである。図12(c)を参照するとZおよびθは、点線の1ラインのデータ41である。ステップS112の詳細については、図13を参照して後ほど詳説する。このステップS112の処理によって、第1若しくは第2のラインセンサが釘32を見た際には、正しい位置に植設されているか、所定の高さになっているか、所定の範囲からずれているならどれくらいずれているか、といった検査結果を得る事ができる。
ステップS112を終えたら、その結果を記録(ステップS114)する。記録されるデータは、予め決められた位置若しくは高さに植設されなかった釘と、決められた位置からの誤差を記録すればよいが、全ての検査データを記録してもよい。そして、終了判定(ステップS102)に戻る。
次にステップS106の判定でY分岐に移った場合を説明する。これは、1枚の遊戯盤30の検査が終わった場合の処理である。この場合は、ステップS114で記録されたデータ中にNG品があるか否かを確認する(ステップS116)。NG品が有る場合(ステップS116のY分岐)は、NG品の台68(図10参照)に遊戯盤30を移載する(ステップS118)。NG品は別途人の手によって修正作業が行われる。NG箇所がなければ(ステップS116のN分岐)、OK品の台69(図10参照)に載置する(ステップS120)。そして、処理を終了判定(ステップS102)に戻る。
なお、記録されたデータは後から再確認することができるようにするのが好ましい。特にNG品とされた遊戯盤を人の手によって修正する場合は、どの釘がどれくらい規格からずれているのかを知ることで、修正の手間は軽減されるからである。再確認の方法は、ディスプレイ74(図10参照)上に表示する方法や、プリントアウトする方法など適宜選択することができる。
次に図13を参照して、ステップS112のZθ比較の処理を詳説する。2値化およびブロック化を経た画像データは1列のデータ(図12(c)参照)となっているので、これをi個のデータとする。つまり第1のラインセンサ40および第2のラインセンサ42からの画像データ(ブロック化後)のk番目のデータ(ただし、k≦i)は、Z(k)、θ(k)と表される。なお、図13では「(k)」は省略している。
ステップS112の処理に入ると、まず終了判定(ステップS202)が行われる。ここで「Ie」は、iを表す。1行の画像データの処理が終わったならば(ステップS202のY分岐)、処理をメインの処理に戻す(ステップS203)。
終わっていない場合は、kを1つ進めて(図示せず)、Z(k)とθ(k)のデータの値を見る。釘32が見えた場合は、この画像データを1としてあるので、Z(k)とθ(k)が共に正であるか否かを確認する(ステップS204)。
共に正である場合(ステップS204のY分岐)は、第1のラインセンサ40と第2のラインセンサ42が同時にしかも同じ場所に釘32を見たことを意味する。ここでさらにZ(k)が所定の位置に配置されているか否かを確認する(ステップS206)。ここで、Wは、釘32が植設される予定の領域であり、予め「釘位置マップ」として記録されている。
この場合は、第1のラインセンサ40からのデータだけで判断してよい。釘32が所定の範囲の領域に存在していれば(ステップS206のY分岐)、OK品として記録し(ステップS208)、所定の領域になければ(ステップS206のN分岐)、NG品として記録する(ステップS210)。その後処理は、ステップS202に戻る。
ステップS204でZ(k)とθ(k)が共に正でなければ(N分岐)、さらにZ(k)が正かどうか(釘で有るか否か)を調べる(ステップS212)。ここでZ(k)が正である場合(ステップS212のY分岐)は、第1のラインセンサ40が釘32を見たことを意味する。そこで、釘32は正しい位置に植設されているか否かを判断する(ステップS214)。これはステップS206の判断と同じである。もし、所定の位置に植設されていなければ(ステップS214のN分岐)、NG品として記録し(ステップS216)、ステップS202に戻る。
釘32が所定の位置にあれば(ステップS214のY分岐)、同じk番目の行で、第2のラインセンサ42が見たという記録があるか否かを調べる(ステップS218)。つまり、第1のラインセンサ40で釘32を見た時に、それより時間的に前に第2のラインセンサ40が釘32を撮影している(見ている)か否かを確認する。図13では「θrec?」と表示したが、現在より前に読み込んだ画像データ中のθ(k)に釘を見た記録があるかという意味である。
もし第2のラインセンサ42がまだ釘32を撮影して(見て)いなければ、第1のラインセンサ40が先に釘32を見たということになり、これは釘32の頭が低い場合である。この場合は、第1のラインセンサ40の画像データで釘32を見たという点を記録し(ステップS220)、ステップS202に戻る。
ステップS218で、第2のラインセンサ42が先に釘32を見ている場合(ステップS218のY分岐)は、釘32が所定高さより高い場合であり、第1のラインセンサ40と第2のラインセンサ42が釘32を見た時刻が分かるので、移送速度から2つのラインセンサが釘32を見た距離ΔLを求めることができる。もちろん、位置測定器66からの情報に基づいてΔLを求めてもよい。
このΔLが許容される範囲である場合(ステップS222のY分岐)は、OK品として記録し(ステップS224)、ステップS202に戻る。許容範囲内でなければ、(4)式に基づいてΔhを算出(ステップS226)し、記録したうえで、ステップS202に戻る。この時のΔhは所定高さより高い場合を表す。許容される範囲を示す「ε」は、設計事項として適宜決めることができる。
ステップS212に戻って、N分岐の場合を説明する。このステップの次には、θ(k)が正か否か(釘があるか否か)を確認する(ステップS230)。もし、θ(k)も正でなければ、第1のラインセンサ40も第2のラインセンサ42も釘32を見なかったということなので、それを記録し、ステップS202に戻る。
第2のラインセンサ42が釘32を見ていれば(ステップS230のY分岐)、同じk番目の行で第1のラインセンサ40が釘32を見ているか否かを確認する(ステップS232)。まだ第1のラインセンサ40が釘32を見ていなければ(ステップS232のN分岐)、この釘32は第2のラインセンサ42が先に見た釘32であるので、所定高さより高い釘である。そこで、θ(k)を記録し(ステップS234)、ステップS202に戻る。
第1のラインセンサ40がすでにこの釘32を見ている場合(ステップS232のY分岐)は、この釘32は所定高さより低い釘である。2つのラインセンサの見た時刻の差と移送速度から2つのラインセンサの見た位置の距離ΔLを求め、これが許容範囲内か否かを判断する(ステップS236)。許容内であるなら(ステップS236のY分岐)、OK品であることを記録し(ステップS224)、ステップS202に戻る。
許容範囲内でなければ(ステップS236のN分岐)、(1)式より所定高さとの差Δhを求め、記録して(ステップS238)、ステップS202に戻る。
以上のように、第1および第2のラインセンサ40、42の画像データを時刻に基づいて比較することで、遊戯盤30に植設された釘32の位置が許容される範囲か否か、植設された釘32の高さが所定高さより高いか低いか、また、その差はどの程度かを検査することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態2によって、検査された結果NGとなった遊戯盤30を人手等を利用して修正した場合に、再度検査を行うことができる検査装置3について説明する。
装置としては、実施の形態1の場合と同じであるので、説明を省略する。本実施の形態を行う場合は、遊戯盤30に固有のIDを設定する必要がある。例えば、図14に示すように、QRコード(登録商標)の隣に、固有のIDコードを入れる。このIDコードはバーコードであってもよいし、数字であってもよい。
図15には処理フローを示す。図15のフローは、図11のフローとほぼ同じである。しかし、遊戯盤30から釘32だけではなく、IDコードを読み取る(ステップS130)。これはラインセンサを用いてもよいが、別途コード読み取り用のカメラを用意してもよい。検査のフロー(ステップS108乃至S114)は、実施の形態2の場合と同じである。検査が終了したら、過去に検査した検査データの有無を調べる(ステップS132)。これはメモリ手段72(図10参照)に記録した過去のデータから同じIDコードを有するデータがあるか否かを調べる。
そして、同じIDコードのデータがあった場合(ステップS132のN分岐)は、今回の検査結果と比較し、それを表示手段74(図10参照)に表示する(ステップS134)。これによって、前回修正した箇所が確かに修正されており、また、その他の欠陥箇所もないことを確認することができる。
遊戯盤1枚中のすべての釘の検査が終了しているので、全ての釘の検査データを集計し、総合的にOKかNGかを判断する(ステップS116)。そして、NGの場合は、NG台へ(ステップS118)、OKの場合はOK台へ(ステップS120)遊戯盤を載置する。本実施の形態に係る検査装置3では、一度修正された遊戯盤が含まれていた場合に、そのNG箇所の修正ができたか否かを確認することができる。
本発明の検査装置は、3Dシート等の光を乱反射する遊戯盤表面に植設された釘の位置と高さを調べる際に好適に用いられる。
1、2 検査装置
10、30 遊戯盤
12、32 釘
13、33 移送方向
14、34 遊技盤の中心線
15、35 領域の幅(ラインセンサの視野)
16 ピントの位置
36 視野の交線
20 ラインセンサ
50a、50b、51a、51b 遮蔽板
40 第1のラインセンサ
42 第2のラインセンサ
24 ラインセンサの視軸
44 第1のラインセンサの視軸
46 第2のラインセンサの視軸
60 コンベア
61 駆動モータ
22、43、62 ライト
64 固定手段
66 位置測定器
68 NG品の台
69 OK品の台
70 制御装置
72 メモリ手段
74 ディスプレイ(表示手段)

Claims (3)

  1. 表面に3D効果が付与され、前記表面に釘が植設された遊戯盤を所定の速度で搬送する搬送手段と、
    視軸が、前記遊戯盤の搬送方向と平行な中心線に対して垂直方向に設定されたラインセンサと
    光軸が、前記視軸から前記搬送方向と平行な方向に所定角度傾いて設定されるライトと
    前記視軸の直下であって、搬送される前記遊戯盤から所定の高さの位置に、前記搬送方向と直角な方向に直線状の検査用開口部が配置された遮蔽板を有し、
    前記検査用開口部の前記ライト設置側の端部が、前記ライトの傾き角度と同一の角度以下の角度で前記ライトの傾きと同じ方向に傾斜していることを特徴とする遊戯盤の検査装置。
  2. 表面に3D効果が付与され、前記表面に釘が植設された遊戯盤を所定の速度で搬送する搬送手段と、
    前記遊戯盤を照らすライトと、
    前記釘の頭を撮影するラインセンサと、
    前記ライトの光の一部を遮蔽する遮蔽板を有する遊戯盤の検査装置であって、
    前記ラインセンサは、
    前記搬送手段による前記遊戯盤の搬送方向と直角であって、
    前記遊戯盤の法線方向に沿って視軸が配置された第1のラインセンサと、
    前記第1のラインセンサと平行に配置され、視軸が前記第1のラインセンサの視軸から所定の角度傾き、かつ視野が前記第1のラインセンサの視野と交わる交線が、前記遊戯盤の釘の頭と同じ高さに配置される第2のラインセンサを含み、
    さらに、前記釘の頭を前記第1のラインセンサが撮影した地点と前記第2のラインセンサが撮影した地点の間の距離と、前記第1のラインセンサと前記第2のラインセンサの互いの視軸のなす角度に基づいて、前記釘の高さを算出する制御装置を有することを特徴とする遊戯盤の検査装置。
  3. 表面に3D効果が付与され、前記表面に釘が植設された遊戯盤を移送する工程と、
    前記移送中の遊戯盤の前記釘を、遮蔽板によって光の一部を遮蔽したライトで遊戯盤の釘を照らして、前記遊戯盤の法線方向および前記法線方向に対して所定角度傾斜した方向から前記釘を撮影する工程と、
    前記法線方向および傾斜した方向から前記釘を撮影した地点間の距離に基づいて、前記釘の高さを求める遊戯盤の検査方法。
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