JP5995303B2 - 製袋充填包装機 - Google Patents
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Description
かかる従来技術は、1サイクルの動作時間を一定とし且つシール距離も一定とすることを前提にして、エンドシール時間を確保するための方法を提供している。
しかしながら、エンドシール時間は、1サイクルの動作時間の割付角度に対応するため、前提となる1サイクルの動作時間が変動した場合、それに伴いエンドシール時間も変動することになる。その結果、シール強度やシール品質がばらついて、包装袋の品質が不安定となるおそれがあった。
一対の横シールブロックは、包装フィルムを挟んで相互に開閉自在であって、且つ包装フィルムの繰出し方向に沿ったフィルム並走区間と当該フィルム並走区間の終端から始端へ復帰する戻り区間との間を移動自在であり、フィルム並走区間内で相互に閉じて包装フィルムを熱シールする構成となっており、
包装フィルムを下流側へ繰り出すフィルム繰出し用モータと、
横シールブロックを開閉するブロック開閉用モータと、
横シールブロックをフィルム並走区間と戻り区間との間で移動させるブロック移動用モータと、
これらフィルム繰出し用モータ、ブロック開閉用モータ及びブロック移動用モータを制御する制御部と、を含み、
制御部が(イ)乃至(ニ)の条件に従って制御動作を実行することを特徴とする。
(ロ)横シールブロックがフィルム並走区間の始端から終端に至りさらに戻り区間を経てフィルム並走区間の始端まで移動する1サイクルの動作時間を、上流側や下流側での製品の滞留や搬送間隔の変動に対応して任意に変動させるように、ブロック移動用モータを制御する。
(ハ)横シールブロックにより包装フィルムを挟持して熱シールするための横シール時間があらかじめ設定してあり、フィルム並走区間において当該横シール時間の間だけ横シールブロックを閉じて包装フィルムの横シール動作を実行するように、ブロック開閉用モータを制御する。このとき、当該横シール時間に対する1サイクルの動作時間の変動に対応して、横シールブロックは横シール中の移動距離が変動する。
(ニ)任意に調整した1サイクルの動作時間から横シール時間を差し引いた時間の間で、横シールブロックを開き、戻り区間を経て、次サイクルの横シール動作を開始させるように、ブロック開閉用モータ及びブロック移動用モータを制御する。
なお、本発明は、横シール時間に対する1サイクルの動作時間の変動を、横シール中に横シールブロックが移動した距離の変動によって対応している。
図1は、本発明の実施形態に係る製袋充填包装機の全体構造を模式的に示す斜視図である。
同図に示す製袋充填包装機は、帯状をした包装フィルムFの両側縁を重ね合わせ、当該重ね合わせ部分を一対の縦シールブロック1で縦シールして筒状の包装フィルムFを形成するとともに、当該包装フィルムFを下流側へ繰り出しながら一対の横シールブロック2で挟持して横シールすることで密封された包装袋FWを形成する。
これらフィルム繰出し用モータ10、ブロック開閉用モータ11及びブロック移動用モータ12は、コンピュータからなる制御部20によって制御されている。
一対の横シールブロック2は、それぞれシール面を対向して配設してあり、ブロック開閉用モータ11(図1参照)の駆動力をもって、当該シール面が筒状包装フィルムFaを挟んで図2の左右方向に開閉する。シール面の中央部分には凹部2aがあり、この凹部2aの下側に位置するシール面2cが、図1に示すように横シールブロック2の下方に繰り出され、既に製品を充填済みの包装袋FWaの上端縁を横シールする。一方、凹部2aの上側に位置するシール面2bは、横シールブロック2の直上まで繰り出されてきた筒状包装フィルムFaによって次に形成される包装袋の下端縁に相当する部位を横シールする。
そして、フィルム並走区間の途中に、横シールブロック2が閉じて筒状包装フィルムFaの横シール動作を実行する「横シール区間D」が含まれている。
ここで、しごき部材9の先端面9aは、開いた状態にあっては横シールブロック2のシール面2b、2cよりも筒状包装フィルムFaに近い側へ突き出している。よって、ブロック開閉用モータ11の駆動力をもって閉じ方向へ駆動したとき、横シールブロック2は開いたままで、しごき部材9が筒状包装フィルムFaを挟持する閉じ状態を形成する。
そして、筒状包装フィルムFaに対してしごき部材9によるしごき動作が行われる。このしごき動作が行われる区間を「しごき区間C」と称する。しごき区間Cは、フィルム並走区間Aの中で横シール区間Dの前段に置かれている。なお、しごき動作については後述する。
第1に、制御部20は、筒状包装フィルムFaを下流側へ繰り出しながら、横シールブロック2を閉じて筒状包装フィルムFaの横シール動作を実行するように、フィルム繰出しモータ及びブロック開閉用モータ11を制御する。
本実施形態の製袋充填包装機は、図2に示したように、横シールブロック2が筒状包装フィルムFaの繰出し方向に沿った下方向へ移動できる構成となっている。そして、上記の第1の条件に従い、筒状包装フィルムFaを下流側へ繰り出しながら横シール動作を実行することで、稼働率の向上を図ることができる。なお、横シール動作中は、筒状包装フィルムFaの繰り出し速度に同期して横シールブロック2が同じ方向へ移動する。
一般に、製袋充填包装機は一連の製品製造ラインに組み込まれる。そして、横シールブロック2の1サイクルの動作時間を任意に変動させることで、同機の上流側や下流側での製品の滞留や搬送間隔の変動等に対応することができ、システム全体の円滑な運転を実現することが可能となる。
これにより、横シールブロック2の1サイクルの動作時間が変動しても横シール時間は一定になり、よって安定した品質の包装袋FWを製造することができる。
なお、本実施形態の製袋充填包装機は、横シール時間に対する1サイクルの動作時間の変動を、横シールブロック2は横シール中の移動距離の変動によって対応している。
上述したように、本実施形態の製袋充填包装機は、横シール時間はあらかじめ一定に設定してあるため、横シールブロック2が1サイクル中に行う横シール動作以外の動作については、1サイクルの動作時間から横シール時間を差し引いた時間の間で実行せざるを得ない。上記第4の条件は、この点を明らかにしたものである。
これにより、横シール時間をいっそう長く確保でき、十分な強度で高品質の横シールを形成することができる。
同図(a)における1サイクルの動作時間S1は、同図(b)における1サイクルの動作時間S2よりも短くなっている(S1<S2)。しかし、横シール時間T1、T2は、いずれも同じ時間に設定されている(T1=T2)。
上述した第4の条件に示すとおり、横シール動作以外の動作、すなわち横シールブロック2を開き、戻り区間を経て、次サイクルの横シール動作を開始させるまでの動作は、それぞれ1サイクルの動作時間S1、S2から横シール時間T1、T2を差し引いた時間の間で実行される。
仮に、ブロック移動用モータ12の駆動力が同図に示すようなリンク機構を介して横シールブロック2に伝達されるとして、ブロック移動用モータ12が、図3(a)(b)に示したような1サイクルの動作時間S1,S2に合わせて回転すると、1サイクルの動作時間がS1のときの方が、S2のときよりも回転速度が速くなる。よって、図3(a)(b)に示した横シール時間T1、T2の間におけるブロック移動用モータ12の回転角度は、横シール時間T1に対する方がT2よりも大きくなる。このため、横シールブロック2の横シール中の移動距離は、1サイクルの動作時間S1で運転した際の横シール時間T1の間の移動距離L1の方が、1サイクルの動作時間S2で運転した際の横シール時間T2の間の移動距離L2よりも長くなる。なお、図4において、STは横シールブロック2のストローク全長を示している。
このように、本実施形態の製袋充填包装機においては、横シール時間に対する1サイクルの動作時間の変動を、横シールブロック2は横シール中の移動距離の変動によって対応している。
既述したように、しごき動作は、包装袋FW内に充填された製品(被充填物)を横シール動作の実行前に包装袋FW内の下方へしごき落とす等の目的で行われる。
しごき部材9が筒状包装フィルムFaを挟持した状態で、包装フィルムFの繰出し速度としごき部材9の移動速度との間に相対的な速度差を生じさせることで、しごき部材9が筒状包装フィルムFaに対してすべりながら相対移動して、しごき動作が実現する。
具体的には、包装フィルムFの繰出し速度に対して、しごき部材9の移動速度を相対的に速くすることで、しごき動作が実現する。
また、制御部20は、しごき部材9を閉じて筒状包装フィルムFaを挟持するしごき動作の間、横シールブロック2の移動速度が筒状包装フィルムFaの繰出し速度よりも速くなるように、フィルム繰出し用モータ10を制御して筒状包装フィルムFaの繰出し速度を減速するようにしてもよい。
さらに、制御部20は、しごき部材9を閉じて筒状包装フィルムFaを挟持するしごき動作の間、横シールブロック2の移動速度が筒状包装フィルムFaの繰出し速度よりも速くなるように、ブロック移動用モータ12を制御して横シールブロック2の移動速度を増速するとともに、フィルム繰出し用モータ10を制御して筒状包装フィルムFaの繰出し速度を減速するようにしてもよい。
これらのうち、いずれか一つの内容をもって制御することで、包装フィルムFの繰出し速度に対して、しごき部材9の移動速度が相対的に速くなり、しごき動作を実現することができる。
製造する包装袋FWの長さをFL0からFL3まで任意に変更可能にし、一方、筒状包装フィルムFaに対するしごき部材9のすべり量(しごき量)はaに固定した。そして、横シールブロック2の移動速度と筒状包装フィルムFaの繰出し速度とに対する当該しごき量aの分担割合を袋長さに対応して調整した。
その結果、次のような配分がブロック移動用モータ12及びフィルム繰出しモータ10のいずれも負担が軽減され、好適な制御条件であった。
(1)包装袋FWの長さがFL0〜FL1までは、横シールブロック2の移動速度の増速によるしごき量bをもって、全体のしごき量aを確保する。
(2)包装袋FWの長さがFL1〜FL2までは、横シールブロック2の移動速度の増速によるしごき量bと、筒状包装フィルムFaの繰出し速度の減速によるしごき量cとを、それぞれ図5(a)に示すように調整して、全体のしごき量aを確保する。
(3)包装袋FWの長さがFL2〜FL3では、横シールブロック2の移動速度の増速によるしごき量bと、筒状包装フィルムFaの繰出し速度の減速によるしごき量cとを、それぞれ図5(a)に示すように固定して、全体のしごき量aを確保する。
1:縦シールブロック、2:横シールブロック、2a:凹部、2b,2c:シール面、3:フィルムロール、4:搬送ローラ、5:フォーマ部、6:製袋チューブ、7:繰出しベルト、8:ホッパ、9:しごき部材、9a:先端面、10:フィルム繰出し用モータ、11:ブロック開閉用モータ、12:ブロック移動用モータ、13:ばね部材、14:カッター、20:制御部
Claims (5)
- 帯状をした包装フィルムの両側縁を重ね合わせ、当該重ね合わせ部分を縦シールして筒状の包装フィルムを形成するとともに、当該包装フィルムを下流側へ繰り出しながら一対の横シールブロックで挟持して熱シールする機能を備え、製品製造ラインに組み込まれる製袋充填包装機において、
前記一対の横シールブロックは、前記包装フィルムを挟んで相互に開閉自在であって、且つ前記包装フィルムの繰出し方向に沿ったフィルム並走区間と当該フィルム並走区間の終端から始端へ復帰する戻り区間との間を移動自在であり、前記フィルム並走区間内で相互に閉じて前記包装フィルムを熱シールする構成となっており、
前記包装フィルムを下流側へ繰り出すフィルム繰出し用モータと、
前記横シールブロックを開閉するブロック開閉用モータと、
前記横シールブロックをフィルム並走区間と戻り区間との間で移動させるブロック移動用モータと、
これらフィルム繰出し用モータ、ブロック開閉用モータ及びブロック移動用モータを制御する制御部と、を含み、
前記制御部が(イ)乃至(ニ)の条件に従って制御動作を実行することを特徴とした製袋充填包装機。
(イ)前記包装フィルムを下流側へ繰り出しながら、前記横シールブロックを閉じて包装フィルムの横シール動作を実行するように、前記フィルム繰出しモータ及びブロック開閉用モータを制御する。
(ロ)前記横シールブロックがフィルム並走区間の始端から終端に至りさらに戻り区間を経て前記フィルム並走区間の始端まで移動する1サイクルの動作時間を、上流側や下流側での製品の滞留や搬送間隔の変動に対応して任意に変動させるように、前記ブロック移動用モータを制御する。
(ハ)前記横シールブロックにより包装フィルムを挟持して熱シールするための横シール時間があらかじめ設定してあり、前記フィルム並走区間において当該横シール時間の間だけ前記横シールブロックを閉じて包装フィルムの横シール動作を実行するように、前記ブロック開閉用モータを制御する。このとき、当該横シール時間に対する前記1サイクルの動作時間の変動に対応して、前記横シールブロックは横シール中の移動距離が変動する。
(ニ)前記任意に調整した1サイクルの動作時間から前記横シール時間を差し引いた時間の間で、前記横シールブロックを開き、前記戻り区間を経て、次サイクルの横シール動作を開始させるように、前記ブロック開閉用モータ及びブロック移動用モータを制御する。 - 前記制御部は、前記横シールブロックが前記横シール動作を実行している間は、当該横シールブロックが前記戻り区間を移動しているときよりも、前記包装フィルムの繰出し速度及び前記横シールブロックの移動速度が遅くなるように、前記フィルム繰出し用モータ及びブロック移動用モータを制御することを特徴とする請求項1の製袋充填包装機。
- 前記横シールブロックと一緒に移動するとともに、前記包装フィルムを挟んで相互に開閉自在な一対のしごき部材を備え、
前記しごき部材は、前記ブロック開閉用モータの駆動によって前記横シールブロックよりも先に閉じる構成となっており、
前記制御部は、
前記しごき部材を閉じて包装フィルムを挟持するしごき動作の間、前記横シールブロックの移動速度が前記包装フィルムの繰出し速度よりも速くなるように、前記ブロック移動用モータを制御して前記横シールブロックの移動速度を増速することを特徴とする請求項1又は2の製袋充填包装機。 - 前記横シールブロックと一緒に移動するとともに、前記包装フィルムを挟んで相互に開閉自在な一対のしごき部材を備え、
前記しごき部材は、前記ブロック開閉用モータの駆動によって前記横シールブロックよりも先に閉じる構成となっており、
前記制御部は、
前記しごき部材を閉じて包装フィルムを挟持するしごき動作の間、前記横シールブロックの移動速度が前記包装フィルムの繰出し速度よりも速くなるように、前記フィルム繰出し用モータを制御して前記包装フィルムの繰出し速度を減速することを特徴とする請求項1又は2の製袋充填包装機。 - 前記横シールブロックと一緒に移動するとともに、前記包装フィルムを挟んで相互に開閉自在な一対のしごき部材を備え、
前記しごき部材は、前記ブロック開閉用モータの駆動によって前記横シールブロックよりも先に閉じる構成となっており、
前記制御部は、
前記しごき部材を閉じて包装フィルムを挟持するしごき動作の間、前記横シールブロックの移動速度が前記包装フィルムの繰出し速度よりも速くなるように、前記ブロック移動用モータを制御して前記横シールブロックの移動速度を増速するとともに、前記フィルム繰出し用モータを制御して前記包装フィルムの繰出し速度を減速することを特徴とする請求項1又は2の製袋充填包装機。
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