JP5994739B2 - 車両用ルーフ構造 - Google Patents

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本発明は、車両用ルーフ構造に関する。
下記特許文献1には、固定ルーフの開口部に、車両前後方向に沿ってスライド可能なスライディングルーフが設けられた構造が開示されている。この構造では、車両側面視にて固定ルーフの室内面とスライディングルーフの室内面との間に段差Lが存在している。
実開昭61−7418号公報(例えば、第1図)
欧州内突法規(ECE21)では、固定ルーフの室内面とスライディングルーフの室内面との間の段差Lを19mm以下に設定し、又は、固定ルーフ側に車両後方に向けて突出する衝撃吸収部を設ける必要がある。固定ルーフ側に車両後方に向けて突出する衝撃吸収部を設けると、固定ルーフの開口部の面積を減少させることになる。
本発明は上記事実を考慮し、法規寸法内の段差設定が可能となると共に、ルーフの開口部の面積の減少を抑制することができる車両用ルーフ構造を得ることが目的である。
請求項1の発明に係る車両用ルーフ構造は、固定側ルーフに対して可動することによって開閉動作される可動側ルーフと、前記可動側ルーフの車両前後方向前端部の室内側に設けられ、前記可動側ルーフの一般部から車両下方側に突出すると共に、車両側面視にて前記突出した部位における室内側を向く室内面が、前記可動側ルーフが閉じたときに前記可動側ルーフの一般部と前記室内面との段差部の車両前方側に位置する前記固定側ルーフに設けられた車体側構造物の室内面よりも車両上方側に配置される凸部と、を備え、前記凸部の車両前後方向の後端角部は、車両の前面衝突時にインパクターが前記可動側ルーフの一般部の下面と、前記凸部の後端角部と、前記車体側構造物の車両前後方向の後端角部とに同時に当接する位置、又は当該位置から車両後方側に配置されている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用ルーフ構造において、前記凸部の車両前後方向の後端角部は、車両の前面衝突時にインパクターに対する前記凸部の後端角部を通る接線と、前記接線と直交する方向における前記車体側構造物の後端角部との距離が、所定の寸法以下となる位置に配置されている。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両用ルーフ構造において、車両側面視にて前記凸部の室内面と前記可動側ルーフの一般部との間の前記段差部の高さが、所定の寸法以下に設定されている。
請求項1記載の本発明によれば、固定側ルーフに対して可動側ルーフが可動することによって開閉動作される。可動側ルーフの車両前後方向前端部の室内側には、可動側ルーフの一般部から車両下方側に突出する凸部が設けられている。可動側ルーフが閉じたときには、車両側面視にて凸部の突出した部位における室内側を向く室内面が、可動側ルーフの一般部と室内面との段差部の車両前方側に位置する固定側ルーフに設けられた車体側構造物の室内面よりも車両上方側に配置されている。凸部を設けることで、凸部の室内面と車体側構造物の室内面との間に下側の段差部が形成され、可動側ルーフの一般部と車体側構造物の室内面との間を、上記下側の段差部と、可動側ルーフの一般部と凸部の室内面との間の段差部とに分断することができる。また、凸部を設けても、ルーフの開口部の面積を減少させることがない。
また、凸部の車両前後方向の後端角部は、車両の前面衝突時にインパクターが可動側ルーフの一般部の下面と、凸部の後端角部と、車体側構造物の後端角部とに同時に当接する位置、又は当該位置から車両後方側に配置されている。これによって、車両の前面衝突時にインパクターが可動側ルーフの一般部に当たり、可動側ルーフの一般部の下面に沿って車両前方側に移動する際に、インパクターが凸部の後端角部に当たることで、インパクターの移動軌跡が車両前方方向から車両前方斜め下方向に変更される。これによって、インパクターと車体側構造部の後端角部との干渉量を減少させることができる。
請求項2記載の本発明によれば、凸部の車両前後方向の後端角部は、車両の前面衝突時にインパクターに対する凸部の後端角部を通る接線と、この接線と直交する方向における車体側構造物の後端角部との距離が、所定の寸法以下となる位置に配置されている。これにより、上記距離を小さくすることができ、法規寸法内の設定が可能となる。また、上記距離を小さくすることで、インパクターが凸部の後端角部に当たって移動軌跡が変更されたときに、インパクターと車体側構造部の後端角部との干渉量をより確実に減少させることができる。
請求項3記載の本発明によれば、車両側面視にて凸部の室内面と可動側ルーフの一般部との間の段差部の高さを小さくすることで、法規寸法内の設定が可能となる。
本発明に係る車両用ルーフ構造によれば、法規寸法内の段差設定が可能となると共に、ルーフの開口部の面積の減少を抑制することができる。
一実施形態に係る車両用ルーフ構造が適用された車両の天井部を車室内から見た状態で示す斜視図である。 図1中の2−2線に沿った車両用ルーフ構造を示す縦断面図である。 図2に示す車両用ルーフ構造において、可動側ルーフの一般部の下面と凸部の室内面との段差L1と、インパクターに対する凸部の後端角部を通る接線と、この接線と直交する方向における車体側構造物の後端角部との距離L2を示す縦断面図である。
以下、図1〜図3を用いて、本発明に係る車両用ルーフ構造の一実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示している。
図1には、本実施形態に係る車両用ルーフ構造20が適用された車両10の天井部が、車室内から見た斜視図にて示されている。図2には、図1中の2−2線に沿った車両用ルーフ構造20の縦断面図が示されている。図1に示されるように、車両10の上部には、車両前後方向及び車両幅方向に沿って延在される固定側ルーフとしてのルーフ12が設けられている。ルーフ12には、略矩形状の開口部14が形成されると共に、開口部14を開閉する可動側ルーフとしてのスライディングルーフ16が配設されている。スライディングルーフ16は、ルーフ12の開口部14を車両前後方向に沿ってスライドすることによって、開口部14を開閉する構成とされている
スライディングルーフ16の車両前後方向前端部の車室内側には、スライディングルーフ16の主要な部分面積を占める一般部の下面16Aから車両下方側に突出する凸部22が設けられている。ルーフ12には、スライディングルーフ16の車両前方側に、車体側構造物の一部を構成するルーフヘッドライナ24が略車両前後方向及び略車両幅方向に沿って設けられている。また、ルーフ12には、ルーフヘッドライナ24の車両後方側に、車体側構造物の一部を構成するオープニングトリム26が略車両上下方向に沿って設けられている。
図2に示されるように、ルーフ12は、車両外側(車両上下方向上側)に配置されたルーフアウタパネル28と、車両内側(車両上下方向下側)に配置されたルーフインナパネル30と、を備えている。さらに、ルーフ12には、ルーフアウタパネル28の車両上方側から車両後方斜め下方側に延びた凹状の取付部32が設けられており、取付部32の後端部には樹脂製のオープニングトリム26が取り付けられている。より具体的には、取付部32の後端部は、車両上方側に屈曲された屈曲部32Aとされており、この屈曲部32Aにオープニングトリム26の上端部に形成された略U字状の係合部が係合されている。取付部32の前端部32Bには、スライディングルーフ16に当接可能なウェザーストリップ34が取り付けられている。
ルーフヘッドライナ24は、ルーフインナパネル30及び取付部32を覆うように略車両前後方向及び略車両幅方向に沿って延在されている。ルーフヘッドライナ24の後端部は、オープニングトリム26の車両前方側に延びた下壁部の車両上方に挿入されている。ルーフヘッドライナ24は、樹脂製であり、車両内装材を構成している。
図示を省略するが、ルーフヘッドライナ24の表面、及びルーフヘッドライナ24で覆われた部分には、スライディングルーフ16を開閉させるためのスライド機構などの多くの構成部品(例えば、デフレクター、板金フレーム、モータ、操作スイッチ等)が配設されている。このため、ルーフ12の開口部14の車両前側には多くのスペースが必要となり、スライディングルーフ16の一般部の下面16Aと、ルーフヘッドライナ24及びオープニングトリム26の車室42側の下面の延長線との距離(図2中の高さL3)は、比較的に大きくならざるを得ない構造となっている。
本実施形態では、オープニングトリム26の後端の縦壁部が、開口部14の車両前後方向の前端壁部を構成している。
スライディングルーフ16は、略車両前後方向及び略車両幅方向に沿って延在されており、開口部14よりひと回り大きい略矩形状に形成されている。スライディングルーフ16は、車両外側(車両上下方向上側)に配置されたルーフアウタ36と、車両内側(車両上下方向下側)に配置されると共に車室内装材を構成するルーフインナ38と、を備えている。本実施形態では、ルーフアウタ36とルーフインナ38は布製とされている。
なお、スライディングルーフ16の構成は、これに限定されず、例えば、ルーフアウタを透光性のガラス又は樹脂により形成し、ルーフアウタの車両内側にサンシェードを配置した構成でもよい。本実施形態のスライディングルーフ(可動側ルーフ)としては、例えば、コンバーチブル、サンルーフ、キャンバストップなどの開閉機能を備えたルーフが適用可能である。
スライディングルーフ16の車両前後方向前端部には、複数(本実施形態では3枚)の板状体により構成された補強部40が設けられている。スライディングルーフ16の車両前後方向前端部の車室42側には、スライディングルーフ16の一般部の下面16Aから車両下方側に突出する凸部(パッド)22が設けられている。凸部22は、スライディングルーフ16の車両前後方向の前端部に略断面ハット形状に突出している。本実施形態では、凸部22は、補強部40に固定された樹脂製の本体部44と、本体部44の車室42側の面を被覆する樹脂製の内装材46と、で構成されている。本体部44は、扁平な略U字状の部材からなり、補強部40にクリップ等により固定されている。凸部22の後端部には、ルーフインナ38がクリップ等により接合されている。
図2に示されるように、車両側面視にてスライディングルーフ16の凸部22の車室42側を向く室内面としての下面22Aは、ルーフ12に固定されたオープニングトリム26の車室42側を向く室内面としての下面よりも車両上方側に配置されている。これにより、車両側面視にてスライディングルーフ16が閉じた状態で、スライディングルーフ16の一般部の下面16Aと凸部22の下面22Aとの段差部22Cの車両前方側にオープニングトリム26が配置されている。言い替えると、車両側面視にてスライディングルーフ16が閉じた状態で、スライディングルーフ16の一般部の下面16Aと、この下面16Aより車両前方側かつ車両下方側に配置されたオープニングトリム26の下面との間に、凸部22の下面22Aが配置されている。凸部22の下面22Aは、スライディングルーフ16の一般部の下面16Aからオープニングトリム26の下面の延長線までの距離(上下方向の高さ)L3の半分の高さより上方側に配置されている。すなわち、車両側面視にて、スライディングルーフ16の車両前後方向前端部に凸部22を設けることにより、凸部22の下面22Aとオープニングトリム26の下面との間に、下側の段差部が形成されている。この下側の段差部の高さは、図2中に示す段差L4となる。
ここで、図3に示されるように、車両10の前面衝突時に接触するインパクター60を用いて凸部22の構成をより詳細に説明する。
図3に示されるように、凸部22の下面22Aと、スライディングルーフ16の一般部の下面16Aとの間には、上側の段差部22Cが形成されている。この上側の段差部22Cの高さは、図3中に示す段差L1となる。この段差L1は、車両10の前面衝突時にインパクター60がスライディングルーフ16の一般部の下面16Aに当接したとき、このインパクター60が当接した点を通るインパクター60の接線56(本実施形態では、ルーフインナ38の下面とほぼ同じ)と、この接線56と直交する方向における凸部22の下面22A(の延長線)との距離である。段差L1は、所定の寸法以下に設定されている。所定の寸法は、欧州内突法規(ECE21)に基づき設定されることが好ましい。本実施形態では、欧州内突法規(ECE21)に基づき、段差L1が19mm以下に設定されている。なお、本実施形態では、インパクター60は、例えば、φ165mmとされている。
また、図3等に示されるように、本実施形態では、凸部22の車両前後方向の後端角部22Bは、車両10の前面衝突時にインパクター60がスライディングルーフ16の一般部の下面16Aと、凸部22の後端角部22Bと、オープニングトリム26の車両前後方向の後端角部26Aにほぼ同時に当接する位置に配置されている。
その際、凸部22の後端角部22Bは、車両10の前面衝突時にインパクター60が凸部22の後端角部22Bに当接した点を通るインパクター60の接線62と、この接線62と直交する方向におけるオープニングトリム26の後端角部26Aとの距離(段差)L2が、所定の寸法以下となる位置に配置されている。この距離(段差)L2は、接線62とこれと平行なオープニングトリム26の後端角部26Aを通る線64との間の距離である。言い替えると、この距離(段差)L2は、インパクター60が凸部22の後端角部22Bに当接したときの、インパクター60とオープニングトリム26との衝突時の干渉量となる。上記所定の寸法は、欧州内突法規(ECE21)に基づき設定されることが好ましい。本実施形態では、欧州内突法規(ECE21)に基づき、距離L2が19mm以下に設定されている。
本実施形態では、インパクター60が凸部22に当たり、インパクター60の移動軌跡が変更されることを考慮し、凸部22は、ショアA硬度が51以上の樹脂で形成されている。ショアA硬度とは、JIS K−6253 タイプAに示される硬度をいう。
ここで、本実施形態の作用並びに効果について説明する前に、スライディングルーフの背景技術について説明する。
一般的に、車両の前面衝突時には、乗員頭部を模擬したインパクターがスライディングルーフの下面まで跳ね上げられた後、腰部中心におじぎをするようにインパクターがスライディングルーフの下面に沿って車両前方に移動する。例えば、車室内でのインパクターの移動軌跡上、車体側構造物(スライディングルーフの開閉機構の構成部品)とスライディングルーフの下面との段差部の寸法が大きいと、インパクターが車体側構造物に直接当たり、インパクターに衝撃が加わる可能性がある。この場合、欧州内突法規(ECE21)では、ルーフに車両後方側に突出する衝撃吸収材を設定し、もしくは上記段差部を所定の寸法(19mm)以下に設定するように義務付けられている。衝撃吸収材は、ルーフの開口部の前端部に、衝突方向(車両後方側)に60mm程度突出させる必要があり、この衝撃吸収材を設定すると、ヘッドスペース、ルーフの開口量が低下してしまう。
また、ルーフの開口部の前側には、スライディングルーフを開閉するためのスライド機構などの多くの構成部品が存在し、多くのスペースが必要となる。そのため、スライディングルーフの下面とオープニングトリムの下面との段差部は大きくならざるを得ない。また、ルーフに大きな開口部を設ける場合、車両剛性を保つために車体側構成部品の側で剛性を保つ必要がある。
例えば、図3に示す凸部22が無い構成では、スライディングルーフ16の下面16Aと、オープニングトリム26の下面の延長線との距離(段差)がL3となる。車両衝突時には、矢印Aに示すように、スライディングルーフ16の下面16Aに沿ってインパクター60が車両前方側に移動し、インパクター60が車両前方側のオープニングトリム26に当たる。すなわち、インパクター60は、矢印C方向に向かう移動軌跡となり(図3中の二点鎖線のインパクター60を参照)、インパクター60に加わる衝撃を緩和させる効果は少ない。また、ルーフヘッドライナ24内にスライド機構などの多くの構成部品が存在するため、スライディングルーフ16の下面16Aと、オープニングトリム26の下面の延長線との距離(段差)L3を、19mm以下に設定することは難しい。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図3に示されるように、車両側面視にて、スライディングルーフ16の車両前後方向前端部に凸部22を設けることにより、車両10の前面衝突時にインパクター60が凸部22の後端角部22Bに当たり、インパクター60の移動軌跡が変更される。すなわち、車両10の前面衝突時には、矢印Aに示すように、スライディングルーフ16の下面16Aに沿ってインパクター60が車両前方側に移動するが、インパクター60が凸部22の後端角部22Bに当たることにより、インパクター60の移動軌跡が車両前方斜め下方向(矢印B方向)に変更される。
これにより、インパクター60が凸部22の後端角部22Bに当接する点におけるインパクター60の接線62と、この接線62と直交する方向におけるオープニングトリム26の後端角部26Aとの距離(段差)L2が、小さくなる。すなわち、凸部22が無い場合のスライディングルーフ16の下面16Aとオープニングトリム26の下面との段差L3に比べて、本実施形態では、接線62とオープニングトリム26の後端角部26Aとの距離(段差)L2が小さくなる。この距離(段差)L2が小さくなることで、インパクター60とオープニングトリム26との衝突時の干渉量が減少する。このため、インパクター60に加わる衝撃エネルギーを緩和させることが可能となる。また、本実施形態では、距離L2は19mm以下に設定されており、欧州内突法規(ECE21)を満足している。
また、ルーフ12の開口部14の前側(オープニングトリム26の縦壁部より後方側)に衝撃吸収材を設定しないため、見栄えや、開口部14の面積が低下することもない。
本実施形態では、凸部22の車両前後方向の後端角部22Bは、インパクター60がスライディングルーフ16の一般部の下面16Aと、凸部22の後端角部22Bと、オープニングトリム26の後端角部26Aとにほぼ同時に当接する位置に配置されているが、これに限定するものではない。
例えば、図3に示されるように、スライディングルーフ16の前端部に車両下方側に突出する凸部72を設けてもよい。凸部72の車両前後方向の後端角部72Bは、インパクター60がスライディングルーフ16の一般部の下面16Aと凸部22の後端角部22Bとオープニングトリム26の後端角部26Aとにほぼ同時に当接する位置より車両後方側に設定されている。言い替えると、凸部72の後端角部72Bは、車両の前面衝突時にインパクター60がオープニングトリム26の後端角部26Aよりも先に凸部72の後端角部72Bに接触する位置に設けられている。
この場合、凸部72の後端角部72Bとオープニングトリム26の後端角部26Aとの位置関係については、図示を省略するが、凸部72の後端角部72Bとオープニングトリム26の後端角部26Aとに当接するインパクターを考える。凸部72の後端角部72Bは、このインパクターが凸部72の後端角部72Bに当接する点におけるインパクターの接線と、この接線と直交する方向におけるオープニングトリム26の後端角部26Aとの距離(段差)L2が、所定の寸法以下となる位置に配置されることが好ましい。例えば、この距離(段差)L2は、欧州内突法規(ECE21)に基づき、19mm以下に設定されることが好ましい。
なお、凸部の後端角部が、インパクター60がスライディングルーフ16の一般部の下面16Aと凸部の後端角部とオープニングトリム26の後端角部26Aとにほぼ同時に当接する位置より車両前方側に設けられていると、車両の前面衝突時にインパクター60が凸部の後端角部に接触しなくなる。このため、本発明では、凸部の後端角部は、インパクター60がスライディングルーフ16の一般部の下面16Aと凸部の後端角部とオープニングトリム26の後端角部26Aとにほぼ同時に当接する位置、又は当該位置より車両後方側に設けることが好ましい。これにより、車両の前面衝突時にインパクター60がスライディングルーフ16の一般部の下面16Aに沿って車両前方側に移動したとき、インパクター60がオープニングトリム26の後端角部26Aとほぼ同時に凸部の後端角部に当たり、又はオープニングトリム26の後端角部26Aに当たる前に凸部の後端角部に当たる。これにより、インパクター60の移動軌跡を車両前方方向から車両前方斜め下方向に変更することができ、インパクター60に加わる衝撃を緩和することができる。
なお、本実施形態において、スライディングルーフ16の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
また、本実施形態において、段差L1及び距離(段差)L2は、19mm以下に設定されているが、これに限定されるものではない。すなわち、段差L1、距離(段差)L2は、所定の寸法以下に設定されることが好ましく、所定の寸法は、法規で規定される段差寸法に基づき設定されることが好ましい。例えば、法規の改定により段差寸法が変更された場合には、段差L1、距離(段差)L2を変更された段差寸法以下に設定することを許容する趣旨である。
10 車両
12 ルーフ(固定側ルーフ)
16 スライディングルーフ(可動側ルーフ)
16A 下面(一般部)
20 車両用ルーフ構造
22 凸部
22A 下面(室内面)
22B 後端角部
22C 段差部
24 ルーフヘッドライナ(車体側構造物)
26 オープニングトリム(車体側構造物)
26A 後端角部
42 車室(室内)
60 インパクター
62 接線
72 凸部
72B 後端角部

Claims (3)

  1. 固定側ルーフに対して可動することによって開閉動作される可動側ルーフと、
    前記可動側ルーフの車両前後方向前端部の室内側に設けられ、前記可動側ルーフの一般部から車両下方側に突出すると共に、車両側面視にて前記突出した部位における室内側を向く室内面が、前記可動側ルーフが閉じたときに前記可動側ルーフの一般部と前記室内面との段差部の車両前方側に位置する前記固定側ルーフに設けられた車体側構造物の室内面よりも車両上方側に配置される凸部と、を備え、
    前記凸部の車両前後方向の後端角部は、車両の前面衝突時にインパクターが前記可動側ルーフの一般部の下面と、前記凸部の後端角部と、前記車体側構造物の車両前後方向の後端角部とに同時に当接する位置、又は当該位置から車両後方側に配置されている車両用ルーフ構造。
  2. 前記凸部の車両前後方向の後端角部は、車両の前面衝突時にインパクターに対する前記凸部の後端角部を通る接線と、前記接線と直交する方向における前記車体側構造物の後端角部との距離が、所定の寸法以下となる位置に配置されている請求項1に記載の車両用ルーフ構造。
  3. 車両側面視にて前記凸部の室内面と前記可動側ルーフの一般部との間の前記段差部の高さが、所定の寸法以下に設定されている請求項1又は請求項2に記載の車両用ルーフ構造。
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