JP5994455B2 - 耐油紙および耐油紙の製造方法 - Google Patents
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Description
食品包装用耐油紙に求められる機能としては、サラダ油、チョコレートをはじめとするオイル耐性はもちろんのこと、食品と直接触れるため可溶分が有る場合は安全性を、また、好みの大きさ、形状に応じて加工を行うため、罫線部の耐油性の付与、製缶時の糊付け適性、さらに紙の製造時および加工後にはリールにて巻取り、または積み重ねることにより紙の裏表が接着するブロッキングを防ぐことが必要となる。
また、特許文献3には、耐油層をアンダーコート層、オーバーコート層の2層構成として、それぞれの耐油層で使用するアクリル系合成樹脂のTg(アンダーコート層:−30〜0℃、オーバーコート層:0〜30℃)とすることで、耐油性、耐傷付き性、製函時の耐罫線破壊性、耐ブロッキング性の改善を提案しているが、オーバーコート層のTgが0〜30℃程度では耐罫線破壊性、耐ブロッキング性の改善効果としては不十分である。
また、特許文献5には、顔料とバインダーからなる塗工層を有する板紙を基材原紙とし、該塗工層上にスチレン−アクリル樹脂とワックスを主成分とする耐油層を形成し、耐油層表面の最低ヒートシール温度が200℃以上、耐油層間の滑り角度が13度以上とすることにより、紙へのリサイクルが可能である耐油板紙に関する技術が開示されているが、抄紙機以外の塗工機で耐油塗料を塗工する必要があるため、生産性の点で問題となる。
本発明は以下の各発明を包含する。
紙支持体の透気度を所望の透気度とする方法としては特に限定されないが、紙支持体に使用する原料パルプの叩解を進める、マシンカレンダーで紙支持体を高密度化する、緊度プレスなどで、湿紙状態で紙をプレスする方法等が挙げられるが、紙支持体を抄紙する抄紙機のドライヤーゾーンの後、塗工装置の前に設置されている一対のチルドロールから構成される1組以上のカレンダー装置(ブレーカースタック)で、前記紙支持体の水分が10〜50質量%の状態で前記紙支持体のJAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000に準じて測定した王研式平滑度が10〜200秒、王研式透気度が80〜1000秒となるように処理する。
上記カレンダー装置で処理する際の紙支持体の水分が10質量%未満であると、所望の平滑度、透気度が得られない。逆に紙支持体の水分が50質量%を超えると、紙支持体の強度が不足し、紙切れの原因となる。
平滑度が10秒を下回る場合は、十分な耐油性得るためには耐油層の塗工量を増やす必要があり、操業性、コストの面で不利であり、またブロッキングを防止する効果も低下してしまう。
平滑度が50秒を超える場合は、ポリエチレンワックスの保持能力が低下して、ブロッキング防止効果が十分に得られない。また、トランファーロールコーターでの塗工時に十分な塗工量が得られないおそれがあるため好ましくない。
なお、ポリエチレンワックスの平均粒子径は、当該ポリエチレンワックスを濃度3質量%程度の分散液とし、レーザー回折式粒度分布測定装置(商品名:SALD2000、島津製作所社製)を使用し全粒子質量の累積パーセントが50質量%となる時の粒子径を測定することによって得られる。
重合系内のメタロセン化合物の濃度は、通常0.00005〜0.1ミリモル/リットル(重合容積)、好ましくは0.0001〜0.05ミリモル/リットルである。
イオン化イオン性化合物は、重合系内のメタロセン化合物に対するイオン化イオン性化合物のモル比(イオン化イオン性化合物/メタロセン化合物)で表して、0.5〜20、好ましくは1〜10の量で供給される。
重合反応は、通常温度が−20〜+150℃、好ましくは0〜120℃、さらに好ましくは0〜100℃で、圧力が0を超えて7.8MPa(80kgf/cm2、ゲージ圧)以下、好ましくは0を超えて4.9MPa(50kgf/cm2、ゲージ圧)以下の条件下に行われる。
このようにして重合させると、生成した重合体は通常これを含む重合液として得られるので、常法により処理すると、上述したようなポリエチレンワックスが得られる。
本発明に係るポリエチレンワックスの製造方法では、上述したようなポリエチレンワックスを常圧または加圧下で加熱して溶媒に完全に溶解させた後、この溶液を降温してポリエチレンワックスを析出させる。
また本発明では、ポリエチレンワックスを溶解させる溶媒として、上記芳香族炭化水素、鎖状炭化水素、脂環式炭化水素またはアルコールと、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステルまたはメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類との混合溶媒を用いることもできる。
ポリエチレンワックスを溶媒に溶解するに際し、ポリエチレンワックスは溶媒1(容量)に対し通常0.05〜0.3(質量)、好ましくは0.1〜0.25(質量)の割合で用いられる。
本発明において、アクリル系樹脂とは(a)エチレン性不飽和カルボン酸含有モノマーを必須成分として含み、(b)(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー、(c)これらのモノマーと共重合可能な他のモノマーから選択される少なくとも1種のモノマーからなる共重合体である。
アニオン性乳化剤としては、オレイン酸カリウム等の脂肪酸金属塩、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルリン酸エステル等が挙げられる。
ノニオン性乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
反応性乳化剤としては、種々の分子量(EO付加モル数の異なる)のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルスルホン酸アンモニウム、ポリエチレングリコールのモノマレイン酸エステルおよびその誘導体、(メタ)アクリロイルポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル等が挙げられる。
なかでも、ショアーD硬度80〜100度の弾性ロールと金属ロールから構成される1組以上のソフトカレンダー装置で処理することが好ましい。弾性ロールのショアーD硬度が80未満であると、所望の平滑度が得られないおそれがある。
(1)耐油層塗液の調製
酸化デンプン(商品名:「エースA」、王子コースターチ社製)の25%水溶液9.6質量部、カオリン(商品名:「ウルトラホワイト90」、BASFジャパン社製)の70%水分散液30.0質量部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:「X300B」、JSR社製)の48%水分散液9.0質量部、コアシェル型アクリル系耐油剤(商品名:「PDX7326」、BASFジャパン社製)の38.5%水分散液170.4質量部、スチレン−ブタジエン系密実型有機フィラー(商品名:「Nipol V1004」、日本ゼオン社製)の50%水分散液8.6質量部、平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)の40%水分散液2.5部、アルカリ可溶性高分子エマルションを主成分とする増粘剤(商品名:「ソマレックス270K」、ソマール社製)の30%水分散液3質量部を10混合撹拌して、塗液の固形分濃度42.6質量%の耐油層塗液を調製した。
坪量50g/m2の紙支持体〔セミグラシン紙(フリーネス195ml・CSF、LBKP100%、塗工する面の王研式平滑度:25秒、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5:2000 紙支持体の王研式透気度:190秒)〕の抄造パート後のゲートロールコーターにて、上記耐油層塗液の調製で得られた固形分濃度42.6質量%の塗液を片面に2.7g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液の調製において、平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)を平均粒子径が9.5μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W310」、三井化学社製)2.5部に変更した以外は実施例1と同様にして固形分濃度43.1質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に2.8g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液の調製において、平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)を平均粒子径が4μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W400」、三井化学社製)2.5部に変更した以外は実施例1と同様にして固形分濃度42.2質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に2.7g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液の調製において、平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)を平均粒子径が12μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「SNダルアクト1001W」、サンノプコ社製)2.5部に変更した以外は実施例1と同様にして、固形分42.7質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に2.6g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液の調製において、平均粒子径が3μmポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)を平均粒子径が20μm、ポリエチレンワックスエマルション(商品名:「SNコート950」、サンノプコ社製)2.5部に変更した以外は実施例1と同様にして、固形分43.5質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に2.6g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液の調製において、平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)の添加量を15部に変更した以外は実施例1と同様にして、固形分40.5質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に2.6g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液の調製において、平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)の添加量を25部に変更した以外は実施例1と同様にして、固形分41.9質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に2.6g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液を用いて、坪量17g/m2の紙支持体(セミグラシン紙)の片面に9.5g/m2オンマシン塗工した以外は実施例1と同様にして、耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液を用いて、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に9.8g/m2オンマシン塗工した以外は実施例1と同様にして、耐油紙を得た。
疎水化樹脂含有酸化デンプン(商品名:「GRS−T110」、王子コースターチ社製)の12%水溶液20質量部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:「X300B」、JSR社製)の48%水分散液80質量部、平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)の40%水分散液2.5部を混合撹拌して、塗液の固形分濃度40.0質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を坪量50g/m2の紙支持体(セミグラシン紙)(フリーネス195ml・CSF、LBKP100%、塗工する面の平滑度:25秒 JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5:2000)の抄造パート後のゲートロールコーターにて、片面に3.0g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例10の耐油層塗液の調製において、酸化デンプン(商品名:「GRS−T110」、王子コースターチ社製)をエチレン変性ポリビニルアルコール(商品名:「エクセバールHR3010」、クラレ社製)7%水溶液20部に変更した以外は実施例1と同様にして、固形分38.5質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に3.6g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
坪量17g/m2の紙支持体(フリーネス210ml・CSF、LBKP100%、塗工する面の王研式平滑度:30秒、原紙の王研式透気度85秒、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5:2000)の抄造パート後のゲートロールコーターにて、上記耐実施例1と同様に耐油層塗液を調製し、得られた固形分濃度42.6質量%の塗液を片面に5.7g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例1の耐油層を用いて、紙支持体の水分が25質量%の状態で、塗工装置の前に設置されているチルドロールから構成されるカレンダー装置(ブレーカースタック)で、線圧50kg/cmで処理したのち、片面に4.8g/m2オンマシン塗工した以外は実施例1と同様にして、耐油紙を得た。
実施例1の耐油層を用いて、片面に3.9g/m2オンマシン塗工、乾燥したのち、ショアーD硬度90度のソフトニップロールから構成されるカレンダー装置(マルチニップカレンダー)で、線圧20kg/cmで処理した以外は実施例1と同様にして、耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液の調製において、平平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)を平均粒子径が0.6μmのポリエチレンワックスエマルジョン(商品名:「ケミパール W4005」、三井化学社製)2.5部に変更した以外は実施例1と同様にして固形分41.0質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に2.8g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液の調製において、平均粒子径が3μm、平均分子量3000のポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)を平均粒子径が0.6μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W950」、三井化学社製)2.5部に変更した以外は実施例1と同様にして固形分42.4質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に2.8g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液の調製において、平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)を平均粒子径が0.03μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ノプコート PEM−17」、サンノプコ社製)2.5部に変更した以外は実施例1と同様にして固形分42.3質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に2.8g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液の調製において、平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)を平均粒子径が0.03μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「メイカテックス HP−70」、明成化学社製)2.5部に変更した以外は実施例1と同様にして固形分42.0質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に2.8g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液の調製において、平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)を平均粒子径が0.08μmのパラフィンワックスエマルション(商品名:「ダイジットS−5」、互応化学社製)2.5部に変更した以外は実施例1と同様にして固形分42.6質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に2.8g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例1の耐油層塗液の調製において、平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)を添加しなかった以外は実施例1と同様にして固形分42.6質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に2.8g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例10の耐油層塗液の調製において、平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)を添加しなかった以外は実施例1と同様にして固形分42.6質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に3.0g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
実施例14の耐油層塗液の調製において、平均粒子径が3μmのポリエチレンワックスエマルション(商品名:「ケミパール W300」、三井化学社製)を添加しなかった以外は実施例1と同様にして固形分42.6質量%の耐油層塗液を調製した。この耐油層塗液を用いて、実施例1と同様にして、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に3.6g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
坪量110g/m2の紙支持体(フリーネス420ml・CSF、LBKP100%、塗工する面の王研式平滑度:28秒、紙支持体の王研式透気度13秒、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5:2000)の抄造パート後のゲートロールコーターにて、実施例1と同様の耐油層塗液を片面に8.7g/m2オンマシン塗工後、乾燥して耐油紙を得た。
<比較例10>
実施例1の耐油層塗液を用いて、紙支持体(セミグラシン紙)の片面に10.8g/m2オンマシン塗工した以外は実施例1と同様にして、耐油紙を得た。
上記実施例1〜14、比較例1〜10で得た耐油紙について、耐油性(キット法)、ブロッキング評価、王研式平滑度(JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000)、王研式透気度(JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000)を評価した。
平面部の耐油度の評価基準:TAPPI UM−557法(キット法)によって塗工面を測定した。耐油紙として使用可能なキット耐油度は6級以上であることが好ましい。
耐油紙の耐油面−反対面が接触するように重ね合わせて、23℃50%RH環境下で2.0kgf/cm2加圧して、24時間後のブロッキング度合いを評価した。
耐油紙の耐油面−耐油面が接触するように重ね合わせて、23℃50%RH環境下で2.0kgf/cm2加圧して、24時間後のブロッキング度合いを評価した。
1 剥離せずに基材が破れる
2 剥離可能であるが、重い
3 軽い力で剥がれる
4 微小な刺激で剥がれる
5 ブロッキングが見られない
Claims (11)
- 坪量15〜100g/m2の単層抄き紙支持体の片面に耐油層塗料を塗布、乾燥して少なくとも1層の耐油層を設けた耐油紙であって、前記紙支持体のJAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000に準じて測定した王研式透気度が80秒以上であり、かつ前記耐油層に非フッ素系耐油剤および平均粒子径が1〜20μmのポリエチレンワックスを含有させ、得られた耐油紙のJAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000に準じて測定した王研式平滑度が10〜2000秒であり、前記耐油層の塗工量が2.5〜10.0g/m2である耐油紙。
- 前記ポリエチレンワックスの融点が100〜140℃である、請求項1に記載の耐油紙。
- 前記ポリエチレンワックスを耐油層全固形分に対して、0.1〜20質量%含有させた請求項1〜2のいずれか1項に記載の耐油紙。
- 前記非フッ素系耐油剤がアクリル樹脂、澱粉、ポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐油紙。
- 前記アクリル樹脂が、(a)エチレン性不飽和カルボン酸含有モノマー:5〜80質量%、(b)(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー:10〜95質量%、(c)これらのモノマーと共重合可能な他のモノマーから選択される少なくとも1種のモノマー:0〜80質量%のモノマー混合物を乳化重合した共重合体である請求項4に記載の耐油紙。
- 前記澱粉が、疎水化澱粉であることを特徴とする請求項4に記載の耐油紙。
- 前記ポリビニルアルコールが、エチレン変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、ジアセトン基変性ポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項4に記載の耐油紙。
- 前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の耐油紙において、耐油層塗料をオンマシンコーターで塗工することを特徴とする耐油紙の製造方法。
- 前記耐油層塗料をトランスファーロールコーターで塗工することを特徴とする請求項8に記載の耐油紙の製造方法。
- 抄紙機のドライヤーゾーンの後、塗工装置の前に設置されている一対のチルドロールから構成される1組以上のカレンダー装置で、前記紙支持体の水分が10〜40%の状態で前記紙支持体のJAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000に準じて測定した王研式平滑度が10〜200秒、王研式透気度が80秒以上となるように処理する請求項8または9に記載の耐油紙の製造方法。
- 前記耐油層塗料を塗布、乾燥後ショアーD硬度60〜100度の弾性ロールと金属ロールから構成される1組以上のソフトカレンダー装置で、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000に準じて測定した王研式平滑度が10〜200秒となるように処理する請求項8〜10のいずれか1項に記載の耐油紙の製造方法。
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