JP5993347B2 - 転写箔 - Google Patents

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Description

本発明は、転写箔に関し、詳しくは、転写層と機能層との間に中間層が形成され、該中
間層が特定の化合物を含有する転写箔に関する。
基材上に、絵柄、耐擦傷性、帯電防止性等の特性を有する層を設けた転写箔を、真空プ
レス転写法あるいはインモールド転写法により、プラスチック製品や金属製品の立体形状
の表面に転写して、図柄印刷を施す、あるいは、種々の特性を付与することが行われてい
る。
転写箔が転写される被着体としてのプラスチック製品等は立体的な深絞り形状を有して
いるため、転写箔にも、そのような形状に追従できる柔軟性が要求される。
転写箔は、基材上に、剥離層あるいは離型層、絵柄層などの印刷層や表面保護のための
ハードコート層等から構成される転写層、接着層等が積層された構造を有している(例え
ば、特許文献1及び2を参照)。各層を構成する組成物としては、様々な組成物が知られ
ており、例えば、ハードコート層を構成する組成物として、ポリシロキサン系の有機無機
複合体が知られている(例えば、特許文献3を参照)。
また、このような転写箔は、特許文献1〜3にも記載されているように、通常、基材上
に、各層を構成する組成物の溶液を塗工し乾燥させ、これを繰り返すことにより形成され
る。
特許第3996152号公報 特許第3963555号公報 国際公開第2009/004821号
しかしながら、ある層を形成する組成物の溶液を直下の層の上に塗工する際に、該溶液
に含まれる溶剤が、直下の層に含まれる組成物を溶解又は膨潤させてしまい、溶液の塗工
が困難となりその層の形成ができなくなってしまう、あるいは直下の層の機能が失われて
しまうという問題、いわゆる「溶剤アタック」の問題があった。
この問題は、プラスチック製品等の成形品の深絞り形状に良好に追従できる程度に柔軟
性を有する組成物を含有する転写箔の場合にも問題となっていた。このような柔軟性を有
する組成物は完全に硬化していないため溶剤に攻撃されやすいからである。
また、上記の問題に加え、完全に硬化していない柔軟性を有する組成物は、塗工後、巻
取り時のロールフィルムにおいてタック性が残るため、ブロッキング(該塗膜とフィルム
裏面が貼り付く)するという問題も生じていた。
本発明は、溶剤アタックを抑制し、さらには、ブロッキングも抑制できる転写箔を提供
することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、溶剤アタック及びブロッキ
ングの影響を受けやすい層(例えば転写層)と、その上に該溶剤を含む溶液を塗工するこ
とにより形成される機能層(例えば接着層)と、の間に、特定の化合物を含有する層を設
けることにより、上記の課題が解決できることを見いだし、本発明を完成させるに至った
すなわち、本発明は、
基材、転写層、機能層、及び前記転写層と前記機能層との間に形成された中間層を含み
、前記中間層が、アミド結合を有する樹脂及びアミノ樹脂とを含有する転写箔に関し、
前記中間層において、前記アミド結合を有する樹脂の少なくとも一部と、前記アミノ樹
脂の少なくとも一部とが架橋しているのが好ましく、
前記中間層において、前記アミド結合を有する樹脂と前記アミノ樹脂との含有割合が、
質量比で、アミド結合を有する樹脂:アミノ樹脂=90:10〜60:40の範囲である
のが好ましく、
前記アミド結合を有する樹脂が、ポリアミド樹脂であるのが好ましく、
前記アミノ樹脂が、メラミン樹脂又はその誘導体であるのが好ましく、
前記機能層が、接着層であるのが好ましく、
前記転写層が、a)下記式(1)で表される有機ケイ素化合物及び/又はその縮合物、及び、b)紫外線硬化性化合物を含有する有機無機複合体の半硬化物を含有する層であるのが好ましい。
SiX4−n…(1)
(式中、Rは、式中のSiに炭素原子が直接結合している有機基を表し、Xは、ヒドロキ
シル基又は加水分解性基を表す。nは1又は2を表し、nが2のとき、2つのRは同一で
あっても異なっていてもよく、(4−n)が2以上のとき、複数のXは同一であっても異
なっていてもよい。)
また、前記中間層が、さらに酸性化合物を含むのが好ましい。
本発明に係る転写箔によれば、転写層と機能層との間に上記の中間層を設けることで、
機能層を形成する際に用いられる溶液からの溶剤アタックを効果的に抑制できることに加
え、塗工後巻取り時のロールフィルムにおける耐ブロッキング性も良好にすることができ
る。
図1は本発明の一実施形態に係る転写箔の概略断面図を示す。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
(転写箔10)
本発明の一実施形態に係る転写箔10は、図1に示すように、積層構造を有しており、
基材2の一方の面上に転写層4が設けられ、その上に中間層6が設けられ、さらにその上
に機能層としての接着層8が設けられている。本実施形態では、中間層6は、転写層4と
接着層8との間に形成されている。
(中間層6)
本実施形態では、中間層6は、アミド結合を含む樹脂及びアミノ樹脂を含有している。
中間層6が上記の化合物を含有することで、接着層8を形成するための組成物溶液が中間
層6上に塗工された場合であっても、該溶液に含まれる溶剤が、転写層4に含有される組
成物に到達することをブロックすることができる。その結果、転写層4に含有される組成
物の溶解又は膨潤(溶剤アタック)を効果的に抑制することができる。しかも、転写層4
と中間層6との間の層間接着性及び中間層6と接着層8との間の層間接着性はどちらも良
好に維持される。
本実施形態では、アミド結合を含む樹脂の少なくとも一部と、アミノ樹脂の一部とが架
橋していることが好ましい。中間層6において、上記の化合物が架橋して硬化することで
、溶剤をブロックする効果をより高めることができる。アミド結合を有する樹脂とアミノ
樹脂との架橋構造は、例えば脱アルコールなどを伴う縮合反応により形成される。
アミド結合を有する樹脂としては、特に制限されないが、ポリアミド樹脂を好ましく例
示することができ、より具体的には、ナイロン6、ナイロン12等のナイロンn、ナイロ
ン6,6、ナイロン6,10等のナイロンn,m等を例示することができる。また、アミ
ノ樹脂との架橋を容易にするために、アミド結合を有する樹脂は、その特性が損なわれな
い程度において、変性されていることが好ましい。
アミノ樹脂としては、特に制限されないが、アミド結合を有する樹脂との架橋を容易に
するために、例えば、メラミン樹脂、アニリン樹脂、グアナミン樹脂、ユリア樹脂等を例
示することができる。
中間層6において、アミド結合を含む樹脂とアミノ樹脂との含有割合は、質量比で、好
ましくは95:5〜50:50の範囲であり、より好ましくは90:10〜60:40の
範囲である。含有割合を上記の範囲内とすることで、溶剤アタック及びブロッキングを抑
制するという利点を有する。
中間層6は、さらに酸性化合物を有していてもよい。本実施形態では、該酸性化合物は
、アミド結合を有する樹脂とアミノ樹脂とが架橋するための硬化触媒として働くことが好
ましい。
酸性化合物としては、具体的には、酸性基を有する有機化合物、鉱酸類を例示すること
ができ、より具体的には、酢酸、ギ酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、安息香酸等のカル
ボン酸類、トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスル
ホン酸、カンファスルホン酸等のスルホン酸類、塩酸、硝酸、ホウ酸、燐酸等を例示する
ことができ、中でも有機酸が好ましい。このような酸性化合物は、1種単独又は2種以上
を組み合わせて使用することができる。なお、酸性化合物として有機化合物を用いた場合
、中間層6を形成するために塗工された溶液が乾燥される時に、該有機化合物が揮発する
ことがある。該有機化合物が全て揮発する場合には、製造された転写箔10の中間層6に
は酸性化合物が残存しないこととなる。
中間層6における酸性化合物の含有量は、架橋触媒として働く量であれば特に制限され
ず、本実施形態では、アミド結合を有する樹脂及びアミノ樹脂等の固形分100質量%に
対して、5〜15質量%であることが好ましい。
中間層6は、上記の樹脂等を上記の溶剤で溶解した溶液を、転写層4の上に塗工、乾燥
することで形成される。中間層6を形成する際に用いられる溶液(中間層形成用組成物溶
液)に含まれる溶剤としては、上記の樹脂等を良好に溶解し、かつ後述する転写層4に含
有される組成物を溶解又は膨潤させないものであれば特に制限されない。本実施形態では
、例えば、アルコール類、多価アルコール誘導体類等の溶剤が挙げられる。
中間層6の厚さは、上述した効果が得られる厚さであれば特に制限されないが、通常は
0.5〜2.5μm程度である。また、中間層6は複数の層から構成されてもよい。
(転写層4)
転写層4は、転写箔10から剥離されるとともに、被着体表面に密着し被着体に固定さ
れる層である。転写層4の役割としては、特に限定されず、被着体の材質や用途等に応じ
て決定されればよい。本実施形態では、転写層4が、被着体の表面保護膜としてのハード
コート層である場合について例示する。
転写層4がハードコート層である場合、転写箔が被着体に転写される前の時点で、転写
層が硬化していると、例えば、インモールド転写を行う際に、転写層4の形状が成形体の
深絞り形状に十分追従できない場合がある。そこで、本実施形態では、転写箔10が転写
される前には、転写層4を完全に硬化させずに半硬化の状態としている。そして、転写箔
が被着体に転写された後に、転写層4を完全に硬化させて、ハードコート層を得る。
本実施形態では、特に断りがなければ、転写層4は、転写前の転写層を意味する。該転
写層4は、下記に示す有機無機複合体の半硬化物を含有している。
なお、「半硬化」とは、タック性がなく、成形時には型に追従してクラックが発生しな
い程度に硬化した状態を意味する。また、「硬化」とは、スチールウールによる擦過で傷
が付き難い程度に硬化している状態を意味する。さらに、「有機無機複合体の半硬化物」
とは、有機無機複合体中の有機ケイ素化合物及び/又は紫外線硬化性化合物が一部縮合し
ている化合物を意味する。縮合物は主に有機ケイ素化合物の縮合物である。
(有機無機複合体)
本実施形態では、有機無機複合体は、
a)下記の式(1)に示す有機ケイ素化合物、
式(1)RSiX4−n・・・ (1)
(式中、Rは、式中のSiに炭素原子が直接結合している有機基を表し、Xは、ヒドロキ
シル基又は加水分解性基を表す。nは1又は2を表し、nが2のとき、Rは同一であって
も異なっていてもよい。また、(4−n)が2以上のとき、Xは同一であってもよいし、
異なっていてもよい。)
で表される有機ケイ素化合物及び/又はその縮合物、及び
b)紫外線硬化性化合物
を含有している。
前記有機無機複合体は、必要に応じてシラノール縮合触媒を含有していてもよい。
以下、a)有機ケイ素化合物、b)紫外線硬化性化合物及びシラノール縮合触媒に
ついて詳細に説明する。なお、シラノール縮合触媒が金属触媒である場合、a)とシラノール縮合触媒とは互いに非結合状態であって、一方が他方中に分散されていてもよいし、互いに化学的に結合していてもよい。このような金属触媒には、例えばSi−O−M結合を有するもの(Mはシラノール縮合触媒中の金属原子を表す。)や、その混合状態からなるものがある。
a)有機ケイ素化合物
本実施形態では、上記の式(1)で表される有機ケイ素化合物において、R及びXは下
記に示す基であることが好ましい。
Rは、上記の式(1)中のSiに炭素原子が直接結合している有機基を表す。このよう
な有機基としては、置換基を有していてもよい炭化水素基、あるいは置換基を有していて
もよい炭化水素のポリマーからなる基等を挙げることができる。
「置換基を有していてもよい炭化水素基」の炭化水素基としては、炭素数1〜30の炭
化水素基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基又は
炭素数1〜10のエポキシアルキル基がより好ましい。炭化水素基としては、アルキル基
、アルケニル基、アルキニル基、アリール基などが包含される。
ここで、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第
二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シク
ロヘキシル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、ヘプチル、イソヘプチル、
第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル等が挙
げられ、炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。
アルケニル基としては、ビニル、1−メチルエテニル、2−メチルエテニル、2−プロ
ペニル、1−メチル−3−プロペニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、イソ
ブテニル、3−ペンテニル、4−ヘキセニル、シクロヘキセニル、ビシクロヘキセニル、
ヘプテニル、オクテニル、デセニル、ペンタデセニル、エイコセニル、トリコセニル等が
挙げられ、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましい。
「置換基を有していてもよい炭化水素基」の置換基としては、ハロゲン原子、アルコキ
シ基、アルケニルオキシ基、アルケニルカルボニルオキシ基、エポキシ基等が挙げられる
。具体的には、以下に示すものが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシル、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n
−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、
イソペントキシ、ネオペントキシ、1−メチルブトキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキ
シルオキシ、4−メチルペントキシ等が挙げられ、炭素数1〜10のアルコキシ基が好ま
しい。
アルケニルオキシ基としては、いずれか1カ所以上に炭素−炭素二重結合を有するアル
ケニル基とアルキル基とが酸素原子を介して結合した基が挙げられる。具体的には、例え
ば、ビニルオキシ、2−プロペニルオキシ、3−ブテニルオキシ、4−ペンテニルオキシ
等が挙げられ、炭素数2〜10のアルケニルオキシ基が好ましい。
アルケニルカルボニルオキシ基としては、アルケニル基がカルボニルオキシ基と結合し
た基であり、アクリロキシ、メタクリロキシ、アリルカルボニルオキシ、3−ブテニルカ
ルボニルオキシ等が挙げられ、炭素数2〜10のアルケニルカルボニルオキシ基が好まし
い。
また、置換基としてエポキシ基を有する炭化水素基としては、エポキシエチル、1,2
−エポキシプロピル、グリシドキシアルキル基、エポキシシクロヘキシルエチル等が挙げ
られる。
Rがポリマーからなる基である場合、置換基を有していてもよい炭化水素のポリマーと
しては、例えば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(
メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メ
タ)アクリル酸エステル;
(メタ)アクリル酸、イタコン酸、フマル酸などのカルボン酸及び無水マレイン酸などの
酸無水物;
グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ化合物;
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アミノエチルビニルエーテルなどのアミノ
化合物;
(メタ)アクリルアミド、イタコン酸ジアミド、α−エチルアクリルアミド、クロトンア
ミド、フマル酸ジアミド、マレイン酸ジアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルア
ミドなどのアミド化合物;
アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニルなどから選ばれるビニル系化合物;を共重合したビニル系ポリマーを挙げるこ
とができる。
また、上記の式(1)中のSiに炭素原子が直接結合している有機基は、ケイ素原子を
含んでいてもよく、ポリシロキサン、ポリビニルシラン、ポリアクリルシラン等のポリマ
ーを含む基であってもよい。
上記の式(1)中、nは1又は2を表し、nが1であることが好ましい。nが2のとき
、Rは互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Xは、上記の式(1)において、ヒドロキシル基又は加水分解性基を表す。式(1)の
(4−n)が2以上のとき、Xは互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
加水分解性基とは、例えば、無触媒、過剰の水の共存下、25〜100℃で加熱するこ
とにより、加水分解されてシラノール基を生成することができる基や、シロキサン縮合物
を形成することができる基を意味する。具体的には、アルコキシ基、アシルオキシ基、ハ
ロゲン原子、イソシアネート基等を挙げることができる。好ましくは、炭素数1〜4のア
ルコキシ基又は炭素数1〜4のアシルオキシ基である。
炭素数1〜4のアルコキシ基としては、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プ
ロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基
等が挙げられる。炭素数1〜4のアシルオキシ基としては、具体的には、ホルミルオキシ
、アセチルオキシ、プロパノイルオキシ等が挙げられる。
以上より、具体的な有機ケイ素化合物としては、メチルトリクロロシラン、メチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメ
トキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、ブチルト
リメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシ
シラン、ノナフルオロブチルエチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキ
シシラン、ジメチルジアミノシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジアセトキシシ
ラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジブチルジメトキシシ
ラン、トリメチルクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−(3
−メチル−3−オキセタンメトキシ)プロピルトリメトキシシラン、オキサシクロヘキシ
ルトリメトキシシラン、メチルトリ(メタ)アクリロキシシラン、メチル[2−(メタ)
アクリロキシエトキシ]シラン、メチル−トリグリシジロキシシラン、メチルトリス(3
−メチル−3−オキセタンメトキシ)シランを挙げることができる。
また、該有機ケイ素化合物は、1種単独又は2種以上を組み合わせて使用することがで
きる。2種以上の有機ケイ素化合物を組み合わせて使用する場合、例えば、ビニルトリメ
トキシシランと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとの組み合わせ、ビニル
トリメトキシシランと3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとの組み合わせを好
ましく例示できる。
これらの有機ケイ素化合物は縮合物であってもよい。縮合物とは、具体的には、例えば
、上記の有機ケイ素化合物が加水分解縮合してシロキサン結合を形成した2量体等が挙げ
られる。
また、上記の式(1)で表される有機ケイ素化合物及び/又はその縮合物のうち、Rの
炭素数が3以下であるものが、式(1)で表される有機ケイ素化合物及び/又はその縮合
物100モル%に対して30モル%以上であることが好ましく、50モル%以上であるこ
とがより好ましい。Rの炭素数が4以上であるものが、式(1)で表される有機ケイ素化
合物及び/又はその縮合物100モル%に対して5モル%以上であることが好ましい。
すなわち、好ましくは、Rの炭素数が3以下であるものが30〜95モル%、Rの炭素
数が4以上であるものが5〜70モル%であり、より好ましくは、Rの炭素数が3以下で
あるものが50〜95モル%、Rの炭素数が4以上であるものが5〜50モル%である。
b)紫外線硬化性化合物
本実施形態では、紫外線硬化性化合物は、活性エネルギー線の照射により重合する化合
物である。特に、光重合開始剤の存在下で紫外線の照射により重合反応を起こす官能基を
有する化合物あるいは樹脂が好ましく、(メタ)アクリレート系化合物、エポキシ樹脂、
アクリレート系化合物を除くビニル化合物などが例示される。官能基の数は、1個以上で
あれば特に限定されない。
アクリレート系化合物としては、具体的には、ポリウレタン(メタ)アクリレート、ポ
リエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリアミド(メタ)
アクリレート、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、ポリスチリル(メタ)アクリレー
ト、ポリカーボネートジアクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオ
キシ基を有するシロキサンポリマー等が挙げられる。好ましくはポリエステル(メタ)ア
クリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートであり
、より好ましくは、ポリウレタン(メタ)アクリレートである。
アクリレート系化合物の分子量は、転写層に含まれる他の組成物と相溶性を有していれ
ば制限されないが、通常は質量平均分子量として500〜50,000であることが好ま
しく、1,000〜10,000であることが好ましい。
エポキシ(メタ)アクリレートは、例えば、低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂
やノボラックエポキシ樹脂のオキシラン環とアクリル酸とのエステル化反応により得るこ
とができる。
ポリエステル(メタ)アクリレートは、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの
縮合によって得られ、両末端にヒドロキシル基を有するポリエステルオリゴマーのヒドロ
キシル基を、アクリル酸でエステル化することにより得られる。又は、多価カルボン酸に
アルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端のヒドロキシル基を、アクリル
酸でエステル化することにより得られる。
ポリウレタン(メタ)アクリレートは、ポリオールとジイソシアネートとを反応させて
得られるイソシアネート化合物と、ヒドロキシル基を有するアクリレートモノマーとの反
応生成物であり、ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、ポリカーボネートジオールが挙げられる。
本実施形態では、ポリウレタン(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、以下
に示すものが挙げられる。
荒川化学工業(株)製商品名:ビームセット102、502H、505A−6、510
、550B、551B、575、575CB、EM−90、EM92;
サンノプコ(株)製商品名:フォトマー6008、6210;
新中村化学工業(株)製商品名:NKオリゴU−2PPA、U−4HA、U−6HA、
H−15HA、UA−32PA、U−324A、U−4H、U−6H;
東亜合成(株)製商品名:アロニックスM−1100、M−1200、M−1210、
M−1310、M−1600、M−1960;
共栄社化学(株)製商品名:AH−600、AT606、UA−306H;
日本化薬(株)製商品名:カヤラッドUX−2201、UX−2301、UX−320
4、UX−3301、UX−4101、UX−6101、UX−7101;
日本合成化学工業(株)製商品名:紫光UV−1700B、UV−3000B、UV−
6100B、UV−6300B、UV−7000、UV−7600B、UV−2010B
、UV−7610B、UV−7630B、UV−7550B;
根上工業(株)製商品名:アートレジンUN−1255、UN−5200、HDP−4
T、HMP−2、UN−901T、UN−3320HA、UN−3320HB、UN−3
320HC、UN−3320HS、H−61、HDP−M20;
ダイセルユーシービー(株)製商品名:Ebecryl 6700、204、205、
220、254、1259、1290K、1748、2002、2220、4833、4
842、4866、5129、6602、8301;
ダイセル・サイテック(株)製商品名:ACA200M、ACAZ230AA、ACA
Z250、ACAZ300、ACAZ320;等を挙げることができる。
アクリレート系化合物を除くビニル化合物としては、N−ビニルピロリドン、N−ビニ
ルカプロラクタム、酢酸ビニル、スチレン、不飽和ポリエステルなどが挙げられる。
エポキシ樹脂としては、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−
(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサ
ン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペートなど
を挙げることができる。
光重合開始剤としては、光照射によりカチオン種を発生させる化合物及び光照射により
活性ラジカル種を発生させる化合物等を挙げることができる。
光照射によりカチオン種を発生させる化合物としては、例えば、下記式(2)に示す構
造を有するオニウム塩を挙げることができる。このオニウム塩は、光を受けることにより
ルイス酸を放出する化合物である。
[R W]+e[MLe+f−e・・・(2)
式(2)中、カチオンはオニウムイオンであり、Wは、S、Se、Te、P、As、S
b、Bi、O、I、Br、Cl、又はNとNとの三重結合(N≡N−)であり、R、R
、R及びRは同一又は異なる有機基であり、a、b、c、及びdは、それぞれ0〜
3の整数であって、(a+b+c+d)はWの価数に等しい。Mは、ハロゲン化物錯体[
MLe+f]の中心原子を構成する金属又はメタロイドであり、例えば、B、P、As、
Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Co
等である。Lは、例えば、F、Cl、Br等のハロゲン原子であり、eは、ハロゲン化物
錯体イオンの正味の電荷であり、fは、Mの原子価である。
上記式(2)中における陰イオン(MLe+f)の具体例としては、テトラフルオロボ
レート(BF )、ヘキサフルオロホスフェート(PF )、ヘキサフルオロアンチ
モネート(SbF )、ヘキサフルオロアルセネート(AsF )、ヘキサクロロア
ンチモネート(SbCl )等を挙げることができる。
また、式〔ML(OH)〕に示す陰イオンを有するオニウム塩を用いることもでき
る。さらに、過塩素酸イオン(ClO )、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(C
SO )、フルオロスルホン酸イオン(FSO )、トルエンスルホン酸イオン
、トリニトロベンゼンスルホン酸陰イオン、トリニトロトルエンスルホン酸陰イオン等の
他の陰イオンを有するオニウム塩であってもよい。これらは、1種単独で又は2種以上を
組み合わせて用いることができる。
光照射により活性ラジカル種を発生させる化合物としては、例えば、アセトフェノン、
アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,
2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、キサントン、フルオレノン、ベ
ンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3
−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェ
ノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエ
チルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオ
キサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1
−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェ
ニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジ
フェニルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−
トリメチルペンチルホスフィンオキシド、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(
4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)等を挙げることができる。
本実施形態では、光重合開始剤の配合量は、(メタ)アクリレート系等の紫外線硬化性
化合物の固形分に対して、0.01〜20質量%であることが好ましく、0.1〜10質
量%であることがさらに好ましい。
なお、本実施形態においては、必要に応じて増感剤を添加することができる。例えば、
トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジメチルア
ミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸
イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン及び4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベ
ンゾフェノン等が使用できる。
(シラノール縮合触媒)
シラノール縮合触媒としては、上記の式(1)で表される有機ケイ素化合物中の加水分
解性基を加水分解し、シラノールを縮合してシロキサン結合とするものであれば特に制限
されず、有機金属、有機酸金属塩、酸、塩基、金属キレート化合物等が挙げられる。シラ
ノール縮合触媒は1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
有機金属としては、具体的には例えば、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシ
チタン、チタンビスアセチルアセトナート等のアルキルチタネート等の有機チタン化合物
;アルコキシアルミニウム類等が挙げられる。
有機酸金属塩としては例えば、オクタン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、ジブチル錫
ジアセテート、ジブチル錫ジラクテート、オクタン酸第一錫、ナフテン酸亜鉛及びオクタ
ン酸第一鉄、オクチル酸錫、ジブチル錫ジカルボキシレート等のカルボン酸金属塩、カル
ボン酸アルカリ金属塩、カルボン酸アルカリ土類金属塩等が挙げられる。
酸としては、有機酸、鉱酸が挙げられる。具体的には例えば、有機酸としては酢酸、ギ
酸、シュウ酸、炭酸、フタル酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンス
ルホン酸等が挙げられ、鉱酸としては、塩酸、硝酸、ホウ酸、ホウフッ化水素酸等が挙げ
られる。なお、酸には、光照射によって酸を発生する光酸発生剤、具体的には、ジフェニ
ルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルホスホニウムヘキサフルオロ
ホスフェート等、または固体酸触媒も包含される。固体酸触媒を使用した場合には、触媒をろ過して除くことができる。
塩基としては、テトラメチルグアニジン、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキ
シシラン等の強塩基類;有機アミン類、有機アミンのカルボン酸中和塩、4級アンモニウ
ム塩等が挙げられる。
金属キレート化合物としては、アルミニウムキレート類が挙げられ、具体的には下記に
示すものが挙げられる。
Figure 0005993347
(式中、acacはアルチルアセトナート基、Prはプロピル基、Buはブチル基、Et
はエチル基を示す。)
これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、シラノール縮合触媒としては、350nm以下の波長の光の作用によって、転写
後の転写層の表面側の炭素成分を除去することができる光感応性化合物を含むことが好ま
しい。
光感応性化合物とは、そのメカニズムの如何によらず、表面側から照射される350n
m以下の波長の光の作用によって、表面側の炭素成分を除去することができる化合物であ
る。好ましくは、表面から深さ方向2nmにおける表面部の炭素含有量が、炭素量が減少
していない部分(膜の場合、例えば、膜裏面から深さ方向10nmにおける裏面部)の炭
素含有量の80%以下、より好ましくは2〜60%、さらに好ましくは2〜40%とする
ことができる化合物である。特に好ましくは、炭素成分を、その除去量が表面側から漸次
減少するように所定深さまで除去することが可能な化合物、すなわち、表面から所定深さ
まで炭素含有量が漸次増加する層を形成することができる化合物をいう。具体的には、例
えば、350nm以下の波長の光を吸収して励起する化合物を挙げることができる。
ここで、350nm以下の波長の光とは、350nm以下のいずれかの波長の光を成分
とする光源を用いてなる光、好ましくは、350nm以下のいずれかの波長の光を主成分
とする光源を用いてなる光、すなわち、最も成分量の多い波長が350nm以下の光源を
用いてなる光を意味する。
本実施形態では、光感応性化合物としては、金属キレート化合物、金属有機酸塩化合物
、2以上のヒドロキシル基若しくは加水分解性基を有する金属化合物、それらの加水分解
物、及びそれらの縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であり、加水分
解物及び/又は縮合物であることが好ましい。特に、金属キレート化合物の加水分解物及
び/又は縮合物が好ましい。これから誘導される化合物としては、例えば金属キレート化
合物の縮合物等がさらに縮合されたもの等を挙げることができる。かかる光感応性化合物
及び/又はその誘導体は、上述のように、有機ケイ素化合物と化学結合していてもよく、
非結合状態で分散していてもよく、その混合状態のものであってもよい。
金属キレート化合物としては、ヒドロキシル基若しくは加水分解性基を有する金属キレ
ート化合物であることが好ましく、2以上のヒドロキシル基若しくは加水分解性基を有す
る金属キレート化合物であることがより好ましい。なお、2以上のヒドロキシル基若しく
は加水分解性基を有するとは、加水分解性基及びヒドロキシル基の合計が2以上であるこ
とを意味する。また、このような金属キレート化合物としては、β−ケトカルボニル化合
物、β−ケトエステル化合物、及びα−ヒドロキシエステル化合物が好ましい。具体的に
は、アセト酢酸メチル、アセト酢酸n−プロピル、アセト酢酸イソプロピル、アセト酢酸
n−ブチル、アセト酢酸sec−ブチル、アセト酢酸t−ブチル等のβ−ケトエステル類
;アセチルアセトン、ヘキサン−2,4−ジオン、ヘプタン−2,4−ジオン、ヘプタン
−3,5−ジオン、オクタン−2,4−ジオン、ノナン−2,4−ジオン、5−メチル−
ヘキサン−2,4−ジオン等のβ−ジケトン類;グリコール酸、乳酸等のヒドロキシカル
ボン酸;等が配位した化合物が挙げられる。
金属有機酸塩化合物としては、金属イオンと有機酸とから得られる塩からなる化合物で
ある。有機酸としては、酢酸、シュウ酸、酒石酸、安息香酸等のカルボン酸類;スルホン
酸、スルフィン酸、チオフェノール等の含硫黄有機酸;フェノール化合物;エノール化合
物;オキシム化合物;イミド化合物;芳香族スルホンアミド;等の酸性を呈する有機化合
物が挙げられる。
また、2以上のヒドロキシル基若しくは加水分解性基を有する金属化合物は、上記金属
キレート化合物及び金属有機酸塩化合物を除くものであり、例えば、金属の水酸化物や、
金属アルコラート等を挙げることができる。
金属化合物、金属キレート化合物又は金属有機酸塩化合物における加水分解性基として
は、例えば、アルコキシ基、アシルオキシ基、ハロゲン基、イソシアネート基が挙げられ
、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアシルオキシ基が好ましい。なお、2以
上のヒドロキシル基若しくは加水分解性基を有するとは、加水分解性基及びヒドロキシル
基の合計が2以上であることを意味する。
かかる金属化合物の加水分解物及び/又は縮合物としては、2以上のヒドロキシル基若
しくは加水分解性基を有する金属化合物1モルに対して、0.5モル以上の水を用いて加
水分解したものであることが好ましく、0.5〜2モルの水を用いて加水分解したもので
あることがより好ましい。
また、金属キレート化合物の加水分解物及び/又は縮合物としては、金属キレート化合
物1モルに対して、5〜100モルの水を用いて加水分解したものであることが好ましく
、5〜20モルの水を用いて加水分解したものであることがより好ましい。
また、金属有機酸塩化合物の加水分解物及び/又は縮合物としては、金属有機酸塩化合
物1モルに対して、5〜100モルの水を用いて加水分解したものであることが好ましく
、5〜20モルの水を用いて加水分解したものであることがより好ましい。
また、これら金属化合物、金属キレート化合物又は金属有機酸塩化合物における金属と
しては、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ケイ素、ゲルマニウム、インジウム、ス
ズ、タンタル、亜鉛、タングステン、鉛等が挙げられ、これらの中でもチタン、ジルコニ
ウム、アルミニウムが好ましく、特にチタンが好ましい。
本実施形態において、シラノール縮合触媒を2種以上使用する場合、上記の光感応性を
有する化合物を含んでいてもよいし、光感応性を有する化合物を含んでいなくてもよい。
また、光感応性を有する化合物と光感応性を有しない化合物とを併用することもできる。
また、有機無機複合体の半硬化物には、転写後の転写層(ハードコート層)の硬度向上
を目的として4官能シランやコロイド状シリカを添加することもできる。4官能シランと
しては、例えば、テトラアミノシラン、テトラクロロシラン、テトラアセトキシシラン、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラベンジロ
キシシラン、テトラフエノキシシラン、テトラ(メタ)アクリロキシシラン、テトラキス
[2−(メタ)アクリロキシエトキシ]シラン、テトラキス(2−ビニロキシエトキシ)
シラン、テトラグリシジロキシシラン、テトラキス(2−ビニロキシブトキシ)シラン、
テトラキス(3−メチル−3−オキセタンメトキシ)シランを挙げることができる。また
、コロイド状シリカとしては、水分散コロイド状シリカ、メタノールもしくはイソプロピ
ルアルコールなどの有機溶媒分散コロイド状シリカを挙げることができる。
転写層4は、転写層形成用組成物を含有する溶液(転写層形成用組成物溶液)を用いて
形成される。具体的には、基材2上に転写層形成用組成物溶液を塗工した後に、加熱及び
/又は活性エネルギー線を照射することにより半硬化させて行う。この工程により転写層
形成用組成物中の有機ケイ素化合物の縮合物が架橋し、転写層4が半硬化する。また溶媒
等として有機溶剤を用いた時は、この加熱により有機溶剤が除去される場合がある。加熱
温度は通常40〜200℃、好ましくは50〜150℃である。加熱時間は通常10秒〜
30分間、好ましくは30秒〜5分である。
上記の転写層形成用組成物は、必要に応じて水及び溶媒を加え、有機ケイ素化合物、紫
外線硬化性化合物、及びシラノール縮合触媒を混合することで調製される。具体的には公
知の条件・方法によることができ、例えばWO2008/69217に記載の方法等で調
製することができる。
用いる溶媒としては、特に制限されるものではなく、例えば、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類,シクロヘキサ
ン、シクロペンタン等の脂環族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類,酢酸エチル、酢
酸ブチル等のエステル類N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
等のアミド類,ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール等のアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の多価アルコール誘導体類,等が挙げ
られる。これらの溶媒は1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。2
種以上組み合わせる場合、例えば、ブタノール/酢酸エチル/エタノールの組み合わせが
好ましく挙げられる。
転写層形成用組成物の固形分(有機ケイ素成分、紫外線硬化性化合物、シラノール縮合
触媒及び光重合開始剤等)としては、1〜75質量%であることが好ましく、10〜60
質量%であることがより好ましい。有機ケイ素化合物及び/又はその縮合物、シラノール
縮合触媒、紫外線硬化性化合物及び光重合開始剤等の固形分の全質量に対して、紫外線硬
化性化合物の含有量は、特に制限されないが、好ましくは80%以下、より好ましくは1
0〜70%である。また、シラノール縮合触媒として光感応性化合物を含む場合、光感応
性化合物の含有量としては、その種類にもよるが、一般的に、有機ケイ素化合物中のSi
に対して、光感応性化合物中の金属原子が0.01〜0.5モル当量であることが好まし
く、0.05〜0.2モル当量であることがより好ましい。
転写層4の厚さは、その用途によっても異なるが、転写前における転写層4の厚さが0
.5〜20μm、特に1〜10μm程度であることが好ましい。
(接着層8)
本実施形態に係る転写箔10においては、上述した中間層6の面上に、機能層としての
接着層8が形成されている。接着層8は、転写箔10を被着体に転写した後に、転写層4
を被着体に強固に密着させる機能を有している。
本実施形態では、接着層8は、有機樹脂を含むことが好ましい。具体的な有機樹脂とし
ては、アクリル系樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルスチ
レン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、あるいはこれらの共
重合物などが挙げられる。接着層8を有する転写箔10を巻回した後にブロッキングする
ことがないように、使用する樹脂のガラス転移温度は、室温以上であることが好ましい。
接着層8を形成する際に用いられる溶液(接着層形成用組成物溶液)に含まれる溶剤と
しては、上記の有機樹脂を良好に溶解するものであれば特に制限されない。本実施形態で
は、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、トルエン、
酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサノン、ダイアセトンアルコール、グリコール等の
有機溶剤が挙げられる。
接着層8は、上記の有機樹脂を上記の溶剤で溶解した溶液を、中間層6の上に塗工、乾
燥することで形成される。このとき、上述したように、該溶液に含まれる溶剤は中間層6
によりブロックされ、中間層6の下に形成されている転写層4には到達しない。したがっ
て、溶剤アタックを効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態では、機能層として上記の接着層を例示したが、接着機能以外の機能
を有する層であってもよい。例えば、色材層や絵柄層や金属蒸着層等の装飾層、プライマ
ー層、等であってもよい。また、機能層の上にさらに装飾層やプライマー層が形成されて
いてもよい。また、機能層は複数の層から構成されていてもよい。例えば、機能層は接着
層と絵柄層とから構成されていてもよい。
(基材2)
転写箔10の基材2としては、耐熱性、機械的強度、耐溶剤性などがあれば、用途に応
じて種々の材料が適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン
、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルな
どのビニル系樹脂、ポリメタアクリレート、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル
系樹脂、ポリカーボネート、高衝撃ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、セロファン、セ
ルロースアセテートなどのセルロース系フィルム、ボリイミドなどのイミド系樹脂などが
ある。好ましくは、耐熱性、機械的強度の点で、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂のフィルムで
あり、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。基材の厚さは、通常、10〜100
μm程度であるが、20〜50μmが好ましい。
該基材は、上記の樹脂を主成分とする共重合樹脂、又は、混合体(アロイを含む)、若
しくは複数層からなる積層体であっても良い。また、該基材は、延伸フィルムでも、未延
伸フィルムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向又は二軸方向に延伸したフィ
ルムが好ましい。該基材は、上記の樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボ
ード状として使用される。該基材は、塗工に先立ち塗工面へ、コロナ放電処理、プラズマ
処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤
とも呼ばれる)塗工処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、などの易接
着処理を行ってもよい。また、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤など
の添加剤を加えても良い。
また、本実施形態に係る転写箔は、上述した転写層、中間層、機能層以外の層を有して
いてもよく、例えば、基材と転写層の間に離型層を有していてもよい。
(離型層)
離型層としては、離型性樹脂、離型剤を含んだ樹脂、電離放射線で架橋する硬化性樹脂などが適用できる。離型性樹脂は、例えば、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、繊維素系樹脂などである。離型剤を含んだ樹脂は、例えば、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、各種のワックスなどの離型剤を、添加又は共重合させたアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、繊維素系樹脂などである。
離型層は、上述した各層と同様に、上記の樹脂を溶媒へ分散又は溶解して、塗工し乾燥して形成すればよい。また、必要であれば、30〜120℃で加熱乾燥、あるいはエージング、又は活性エネルギー線を照射して架橋させてもよい。離型層の厚さとしては、それぞれ、通常は0.1〜20μm程度、好ましくは0.5〜10μm程度である。
なお、離型層としては、アミノアルキド樹脂、2以上のヒドロキシ基を有する炭化水素
系ポリマー、及び酸を含む組成物溶液を用いて形成することが好ましい。
上述した各層には、各層の物性と機能を損なわない限りにおいて、必要に応じて各種の
添加剤、例えば、帯電防止剤、撥水剤、撥油剤、安定剤、導電剤、防曇剤等を添加するこ
とができる。
本実施形態に係る転写箔10を製造する方法は、特に限定はされず、公知の方法を用い
れば良い。例えば、各層を形成する組成物の溶液を調製し、これらの溶液を公知の塗工方
法(コート法、印刷法等)を用いて基材上に塗工、乾燥させて積層構造を形成すればよい
なお、上述した有機無機複合体の半硬化物を含有する転写層4を形成する場合には、上
述したように、転写層形成用組成物溶液を塗工した後に、加熱や活性エネルギー線の照射
等により有機無機複合体の半硬化物を得ればよい。
(転写箔の使用方法)
本実施形態の転写箔は公知の条件・方法で使用することができる。本実施形態では、例
えば、転写箔と被着体とを密着させて転写を行い、被着体の表面にハードコート層を形成
する場合について説明する。
被着体としては、材質を限定されることはないが、例えば、樹脂成形晶、木工製品、こ
れらの複合製品などを挙げることができる。これらは、透明、半透明、不透明のいずれで
もよい。また、被着体は、着色されていても、着色されていなくてもよい。樹脂としては
、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂などの汎用樹脂を
挙げることができる。また、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボ
ネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェ
ニレンエーテル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹
脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂や、ポリスルホン樹脂
、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアクリレー
ト樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル
系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を使用することもできる。さらに、ガラ
ス繊維や無機フィラーなどの補強材を添加した複合樹脂も使用できる。
被着体の表面にハードコート層を形成する方法としては、例えば、転写法及びインモー
ルド転写法を用いて形成する方法が挙げられる。転写法は、上述した転写箔を被着体表面
に接着させ、その後、転写箔の基材を剥離することにより転写層を被着体表面上に転写し
た後、活性エネルギー線照射、及び必要に応じて加熱により硬化させることで、ハードコ
ート層を形成する。
また、インモールド転写法は、転写箔を成形金型内に挟み込み、キャビティ内に樹脂を
射出充満させ、樹脂成形品を得るのと同時にその表面に転写箔を接着させ、基材を剥離し
て成形品上に転写層を転写した後、活性エネルギー線照射、及び必要に応じて加熱により
硬化させることで、ハードコート層を形成する。
インモールド転写法を用いて成形品にハードコート層を形成する方法について詳細に説
明する。まず、可動型と固定型とからなる成形用金型内に、転写層を内側にして、つまり
、基材が固定型に接するように転写箔を送り込む。この際、枚葉の転写箔を1枚ずつ送り
込んでもよいし、長尺の転写箔の必要部分を間欠的に送り込んでもよい。成形用金型を閉
じた後、可動型に設けたゲートより溶融樹脂を金型内に射出充満させ、成形品を形成する
のと同時にその面に転写箔を接着させる。樹脂成形晶を冷却した後、成形用金型を開いて
樹脂成形品を取り出す。最後に、基材を剥離した後、活性エネルギー線照射、及び必要に
応じて加熱することにより転写後の転写層を十分に硬化させ、ハードコート層を得る。
なお、転写層の転写及び硬化の工程は、上記の方法に示したように転写箔を被着体表面
に接着させ、その後基材を剥離することにより成形品表面上に転写させた後、活性エネル
ギー線照射、及び必要に応じて加熱を行う順序の工程が好ましい。しかしながら、転写箔
を被着体表面に接着させた後、基材側から活性エネルギー線照射、及び必要に応じて加熱
して転写後の転写層を完全に硬化させ、次いで基材を剥離する順序の工程でも良い。
転写後の転写層を硬化する工程において用いる活性エネルギー線としては、紫外線、X
線、放射線、イオン化放射線、電離性放射線(α、β、γ線、中性子線、電子線)を用い
ることができ、350nm以下の波長を含む光が好ましい。
活性エネルギー線の照射には、例えば、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀
ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーランプ、カーボンアークランプ、キセノンア
ークランプ等の公知の装置を用いて行うことができる。照射する光源としては、150〜
350nmの範囲のいずれかの波長の光を照射可能な光源であることが好ましく、250
〜310nmの範囲のいずれかの波長の光を照射可能な光源であることがより好ましい。
また、半硬化状態の転写層を十分に硬化させるために照射する光の照射光量としては、
例えば、0.1〜100J/cm程度とすればよい。膜硬化効率(照射エネルギーと膜
硬化程度の関係)を考慮すると、照射光量は、1〜10J/cm程度であることが好ま
しく、1〜5J/cm程度であることがより好ましい。
本実施形態に係る転写箔に用いて形成されるハードコート層は、表面部の炭素含有量が
、裏面部の炭素含有量に比して少ない構成であることが好ましく、表面から深さ方向2n
mにおける表面部の炭素含有量が、裏面から深さ方向10nmにおける裏面部の炭素含有
量の80%以下であることがより好ましく、2〜60%であることがさらに好ましい。こ
こで、表面部の炭素含有量が、裏面部の炭素含有量に比して少ないとは、表面から中心部
まで、の総炭素量が、裏面から中心部まで、の総炭素量より少ないことを意味する。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に何等
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々に改変すること
ができる。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に
限定されない。
[中間層形成用組成物の調製]
(比較例1)
メトキシメチル変性ポリアミド樹脂(株式会社鉛市製、ファインレジン(登録商標)F
R−301)を、固形分濃度が15質量%になるようにエタノール/イソプロピルアルコ
ール混合溶液に溶解し、変性ポリアミド樹脂の溶液を得た。該溶液に対し、さらに硬化剤
としてp−トルエンスルホン酸希釈液(メタノール希釈液)を3質量%(対溶液)加えて
、中間層形成用組成物溶液[A−1]を調製した。
(実施例1)
比較例1の変性ポリアミド樹脂の溶液に、メチル化メラミン樹脂(株式会社三和ケミカ
ル製、ニカラック(登録商標)MW−30M)を、固形分質量比で、変性ポリアミド樹脂
/メチル化メラミン樹脂=95/5となるように添加した。該溶液に対し、さらに、硬化
剤としてp−トルエンスルホン酸希釈液(メタノール希釈液)を3質量%(対溶液)加え
て、中間層形成用組成物溶液[A−2]を調製した。
(実施例2)
比較例1の変性ポリアミド樹脂の溶液に、メチル化メラミン樹脂(株式会社三和ケミカ
ル製、ニカラック(登録商標)MW−30M)を、固形分質量比で、変性ポリアミド樹脂
/メチル化メラミン樹脂=90/10となるように添加した。該溶液に対し、さらに、硬
化剤としてp−トルエンスルホン酸希釈液(メタノール希釈液)を3質量%(対溶液)加
えて、中間層形成用組成物溶液[A−3]を調製した。
(実施例3)
比較例1の変性ポリアミド樹脂の溶液に、メチル化メラミン樹脂(株式会社三和ケミカ
ル製、ニカラック(登録商標)MW−30M)を、固形分質量比で、変性ポリアミド樹脂
/メチル化メラミン樹脂=80/20となるように添加した。該溶液に対し、さらに、硬
化剤としてp−トルエンスルホン酸希釈液(メタノール希釈液)を3質量%(対溶液)加
えて、中間層形成用組成物溶液[A−4]を調製した。
(実施例4)
比較例1の変性ポリアミド樹脂の溶液に、メチル化メラミン樹脂(株式会社三和ケミカ
ル製、ニカラック(登録商標)MW−30M)を、固形分質量比で、変性ポリアミド樹脂
/メチル化メラミン樹脂=70/30となるように添加した。該溶液に対し、さらに、硬
化剤としてp−トルエンスルホン酸希釈液(メタノール希釈液)を3質量%(対溶液)加
えて、中間層形成用組成物溶液[A−5]を調製した。
(実施例5)
比較例1の変性ポリアミド樹脂の溶液に、メチル化メラミン樹脂(株式会社三和ケミカ
ル製、ニカラック(登録商標)MW−30M)を、固形分質量比で、変性ポリアミド樹脂
/メチル化メラミン樹脂=60/40となるように添加した。該溶液に対し、さらに、硬
化剤としてp−トルエンスルホン酸希釈液(メタノール希釈液)を3質量%(対溶液)加
えて、中間層形成用組成物溶液[A−6]を調製した。
(実施例6)
比較例1の変性ポリアミド樹脂の溶液に、メチル化メラミン樹脂(株式会社三和ケミカ
ル製、ニカラック(登録商標)MW−30M)を、固形分質量比で、変性ポリアミド樹脂
/メチル化メラミン樹脂=50/50となるように添加した。該溶液に対し、さらに、硬
化剤としてp−トルエンスルホン酸希釈液(メタノール希釈液)を3質量%(対溶液)加
えて、中間層形成用組成物溶液[A−7]を調製した。
[接着層形成用組成物の調製]
塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(日信化学工業株式会社製、ソルバイン(登録商標)
AL)を、固形分濃度が15質量%になるように、混合溶媒(MEK/MIBK=50/
50)で溶解して接着層形成用組成物溶液[A−8]を調製した。
[転写層形成用組成物の調製]
シラノール縮合触媒として、ジイソプロポキシビスアセチルアセトナートチタン(日本
曹達株式会社製、T−50、酸化チタン換算固形分量:16.5質量%)51.87gを
、MIBK/2−メトキシプロパノール(=90/10:質量%)の混合溶媒100.0
0gに溶解した。
続いて、有機ケイ素化合物として、ビニルトリメトキシシラン100.04g(信越化
学工業株式会社、KBM−1003)と、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン71.86g(信越化学工業株式会社、KBM−503)と、を加えた(ビニルトリメ
トキシシラン/3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン=70/30:モル比)
。さらに、イオン交換水34.75g(2倍モル/有機ケイ素化合物のモル)を撹拌しな
がらゆっくり滴下し、加水分解液[B−1]を作製した。
続いて、紫外線硬化性化合物として、ウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業株式
会社製、UN−952)63.15g、さらに、ウレタンアクリレートオリゴマー(根上
工業株式会社製、UN−904M)47.36gを加水分解液[B−1]に溶解させた。
加水分解液[B−1]溶液に有機溶媒分散コロイド状シリカ(日産化学株式会社製、MI
BK−SD)を189.45g添加・撹拌した。さらに、光重合開始剤として、2−メチ
ル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバ・ス
ペシャリティ・ケミカルズ社製、Irgacure907)9.85gを溶解させ、転写層形成用組
成物溶液[C−1]を調製した。
[転写箔の作製]
(比較例1)
離型処理されたフィルム(厚さ:38μm)上に転写層形成用組成物溶液[C−1]を
、バーコーターを用いて厚さが5μmとなるように成膜し、温風循環型乾燥器にて150
℃で30秒間乾燥し、転写層形成用組成物を半硬化状態とした。さらに、その上に、中間
層形成用組成物溶液[A−1]を、バーコーターを用いて厚さが2μmとなるように成膜
して、120℃で30秒間乾燥した。さらに、その上に、接着層形成用組成物溶液[A−
8]を同様に成膜して、基材上に、転写層、中間層及び接着層が図1に示す構成を有する
転写箔を得た。
(実施例1)
離型処理されたフィルム(厚さ:38μm)上に転写層形成用組成物溶液[C−1]を
、バーコーターを用いて厚さが5μmとなるように成膜し、温風循環型乾燥器にて150
℃で30秒間乾燥し、転写層形成用組成物を半硬化状態とした。さらに、その上に、中間
層形成用組成物溶液[A−2]を、バーコーターを用いて厚さが2μmとなるように成膜
して、120℃で30秒間乾燥した。さらに、その上に、接着層形成用組成物溶液[A−
8]を同様に成膜して、基材上に、転写層、中間層及び接着層がこの順で積層された転写
箔を得た。
(実施例2)
中間層形成用組成物溶液[A−1]の代わりに、中間層形成用組成物溶液[A−3]を
用いた以外は、比較例1と同様にして、転写箔を得た。
(実施例3)
中間層形成用組成物溶液[A−1]の代わりに、中間層形成用組成物溶液[A−4]を
用いた以外は、比較例1と同様にして、転写箔を得た。
(実施例4)
中間層形成用組成物溶液[A−1]の代わりに、中間層形成用組成物溶液[A−5]を
用いた以外は、比較例1と同様にして、転写箔を得た。
(実施例5)
中間層形成用組成物溶液[A−1]の代わりに、中間層形成用組成物溶液[A−6]を
用いた以外は、比較例1と同様にして、転写箔を得た。
(実施例6)
中間層形成用組成物溶液[A−1]の代わりに、中間層形成用組成物溶液[A−7]を
用いた以外は、比較例1と同様にして、転写箔を得た。
(比較例2)
比較例1、実施例1〜6とは異なり、転写層上に中間層を形成せずに、転写層上に接着
層を形成した以外は、比較例1と同様にして、転写箔を得た。
(比較例3)
中間層形成用組成物溶液[A−1]を接着層とみなして使用した以外は、比較例1と同
様にして、転写箔を得た。
得られた転写箔に対し、溶剤アタックの有無及び耐ブロッキング性を評価した。結果を
表1に示す。
(耐ブロッキング性の評価)
各実施例、比較例において、離型処理されたフィルムに転写層、中間層まで塗布したフィルムサンプルを数枚重ねて平板上に敷き、20mm×20mm四方に1kgの荷重を24時間かけた後、フィルム裏面と塗膜との貼り付き程度を確認した。
続いて、上記で得られた転写箔を用いて、以下に示す方法により、被着体上に転写層と
してのハードコート層を形成した。まず、転写箔を、被着体としてのプラスチック基材上
に重ね、ラミネーター(インターコスモス製、LAMIGUARD IC−230PRO
)を用いて加熱、加圧し転写を行った。なお、プラスチック基材には、厚みが1mmのア
クリルシート(日東樹脂工業株式会社製、クラレックス)を用いた。
転写後、離型処理されたフィルムを剥がした転写済み被着体を、コンベアタイプ集光型
高圧水銀灯(アイグラフィックス製、ランプ出力:120W/cm、1灯、ランプ高:1
0cm、コンベア速度:4m/min)で、積算照射量1000mJ/cmとなるよう
に紫外線を照射し、転写層を完全に硬化させてハードコート層を得た。
被着体上に形成された上記のハードコート層に対し、以下の密着性、硬度及び耐擦傷性
について評価を行った。
(密着性試験)
被着体上のハードコート層について、JIS K5600−5−6に従い、100個の
サンプルに対しクロスカット評価を行った。結果を表1に示す。表1では、100個のサ
ンプル中、密着性が良好であったサンプルの個数を示している。
(鉛筆硬度試験)
硬度の評価として、被着体上のハードコート層について、JIS K5600−5−4
に従い、ハードコート層の表面の鉛筆硬度を評価した。結果を表1に示す。
(耐擦傷性試験)
被着体上のハードコート層について、ラビングテスターにスチールウール#0000を
装着して、ハードコート層の表面に対し、500gの荷重を加えて20往復させた。結果
を表1に示す。
Figure 0005993347
表1より、比較例1、実施例1〜6については、溶剤アタックは認められなかったが、
比較例2では、転写層への溶剤アタックが激しく、被着体への転写が不可能となった。ま
た、比較例1は、中間層組成物塗布後の組成物において耐ブロッキング性に劣ることが確
認できた。さらに、比較例3は、中間層形成用組成物溶液[A−1]を用いて形成された
中間層が被着体に密着しないため、被着体への転写ができず、転写性に劣ることが確認で
きた。
[中間層の伸張性評価]
易接着処理されたフィルム(厚さ:38μm)上に、中間層形成用組成物溶液[A−1
]〜[A−7]及び接着層形成用組成物溶液[A−8]を、それぞれ、バーコーターを用
いて膜厚が2μmになるように成膜し、120℃で30秒間乾燥させて、寸法が10mm
×80mmのテストピース(比較例1〜2、実施例1〜6)を作製した。
得られたテストピースを用いて、下記に示すように、中間層の伸張性の評価を行った。
伸張性の評価は、テンシロン型引張試験機(島津製作所製、オートグラフAGS−J)に
より、引張速度:50mm/min、試験温度:室温の条件で、テストピースの引張試験
を行った。結果を表2に示す。
Figure 0005993347
表2より、実施例6以外のサンプルが100%以上の伸張性を示しており、テストピー
スにクラック等が入ることなく2倍以上に伸びることが確認できた。一方、高い伸張性を
示すが比較例1の中間層組成物は、耐ブロッキング性が若干劣り、同様に比較例2の接着
層組成物は、溶剤アタックを生じせしめることが懸念される。従って、上述した実施例1
〜6の中間層を有する転写箔は、例えば深絞り成形加工などを想定したインモールド転写
法に好適に用いることができる。
10…転写箔
2…基材
4…転写層
6…中間層
8…接着層

Claims (8)

  1. 基材、転写層、機能層、及び前記転写層と前記機能層との間に形成された中間層を含み
    、前記中間層が、アミド結合を有する樹脂及びアミノ樹脂を含有する転写箔。
  2. 前記中間層において、前記アミド結合を有する樹脂の少なくとも一部と、前記アミノ樹
    脂の少なくとも一部とが架橋している請求項1に記載の転写箔。
  3. 前記中間層において、前記アミド結合を有する樹脂と前記アミノ樹脂との含有割合が、
    質量比で、アミド結合を有する樹脂:アミノ樹脂=90:10〜60:40の範囲である
    請求項1又は2に記載の転写箔。
  4. 前記アミド結合を有する樹脂が、ポリアミド樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載
    の転写箔。
  5. 前記アミノ樹脂が、メラミン樹脂又はその誘導体である請求項1〜4のいずれかに記載
    の転写箔
  6. 前記機能層が、接着層である請求項1〜5のいずれかに記載の転写箔。
  7. 前記転写層が、a)下記式(1)で表される有機ケイ素化合物及び/又はその縮合物、及び、b)紫外線硬化性化合物を含有する有機無機複合体の半硬化物を含有する層である請求項1〜6のいずれかに記載の転写箔。
    SiX4−n…(1)
    (式中、Rは、式中のSiに炭素原子が直接結合している有機基を表し、Xは、ヒドロキ
    シル基又は加水分解性基を表す。nは1又は2を表し、nが2のとき、2つのRは同一で
    あっても異なっていてもよく、(4−n)が2以上のとき、複数のXは同一であっても異
    なっていてもよい)
  8. 前記中間層が、さらに酸性化合物を含む請求項1〜7のいずれかに記載の転写箔。
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