JP5993311B2 - 建具 - Google Patents

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Description

本発明は、互いに対向配置されたレール部材が枠体から室外に向けて突き出し可能とされ、これらのレール部材の間の空間を障子で開閉する建具に関する。
外壁に上枠、下枠および左右の縦枠からなる枠体を取り付け、この枠体から障子を見込み方向に突き出し可能とした突き出し窓が知られている。
このタイプの従来例として、サッシ枠の下枠と上枠の左右両側にそれぞれアームの一端部を枢着し、障子戸の下部と上部とをそれぞれ左右にガイド部材で案内し、これらのガイド部材にアームの他端部をそれぞれ枢着し、サッシ枠の四辺に沿って無端状の可撓性条体を設け、この可撓性条体とアームとを連結し、可撓性条体に連結されたハンドルをサッシ枠に設けた突き出し横引き切換窓がある(特許文献1)。
この特許文献1で示される従来例では、ハンドルを回動操作すると、サッシ枠に沿って可撓性条体が移動し、可撓性条体にそれぞれ連結された複数のアームが回動する。これらのアームが回動することによって、障子戸が支持されたガイド部材がサッシ枠から室外に突き出される。障子戸はガイド部材の長手方向に沿って移動される。
さらに、従来例として、扉枠の上枠の戸先側上部と戸尻側上部とにアーム状のヒンジの一端を回動可能に設け、これらのヒンジの他端部にスライドガイド部材を連結し、スライドガイド部材に扉を移動自在に支持し、扉枠の下枠の戸尻側下部にアーム状のヒンジの一端を回動自在に設け、このヒンジの他端を扉に設けられた案内溝に係合し、戸尻側上部のヒンジの他端部と戸尻側下部のヒンジの他端部とを連結軸で連結した建物用スライドドアがある(特許文献2)。
この特許文献2で示される従来例では、扉の戸先側上部と戸尻側上部と戸尻側下部とにそれぞれ設けられたヒンジにより、扉が扉枠から見込み方向に持ち出された後、扉がスライドガイド部材の長手方向に沿ってスライドする。
実公昭62−14306号公報 特許5013537号公報
特許文献1で示される従来例では、障子戸が支持されたガイド部材をサッシ枠から突き出しあるいは引き込むために、ハンドルを操作して、サッシ枠の四辺に沿って無端状の可撓性条体を移動させる必要がある。そのため、障子戸が大きかったり重かったりすると、障子戸をサッシ枠から突き出す等のために大きな力が必要とされる。
特許文献2で示される従来例では、扉枠とスライドガイド部材および扉とが上下合計3箇所のヒンジで連結されているので、平行状態を維持しながら扉を扉枠に対して見込み方向に突き出しあるいは引き込むことができない。
本発明の目的は、障子を枠体から容易に平行に突き出しあるいは引き込みができ、かつ、突き出した状態で障子を容易にスライドさせることができる建具を提供することにある。
本発明の建具は、互いに対向する上枠および下枠と、前記上枠および下枠の両端間を連結する左右の縦枠を有する枠体と、前記上枠に対して見込み方向に沿って移動可能に設けられた第一レール部材と前記下枠に対して見込み方向に沿って移動可能に設けられた第二レール部材と、前記第一レール部材および第二レール部材で案内されて前記各レール部材の長手方向に沿って移動する障子と、前記上枠および前記第一レール部材間に設けられ、前記第一レール部材を前記上枠に対して見込み方向に移動させる第一リンク機構と、前記下枠および前記第二レール部材間に設けられ、前記第二レール部材を前記下枠に対して見込み方向に移動させる第二リンク機構と、前記第一リンク機構による前記第一レール部材の見込み方向の移動と、前記第二リンク機構による前記第二レール部材の見込み方向の移動とを連動させる連動機構と、を備え、前記第一レール部材および前記第二レール部材は、互いに対向配置され、前記連動機構は、前記第一リンク機構に連結され、前記上枠の長手方向に沿って往復動自在に設けられた第一リンケージバーと、前記第二リンク機構に連結され、前記下枠の長手方向に沿って往復動自在に設けられた第二リンケージバーと、前記第一リンケージバーおよび第二リンケージバーを連結し、前記左右の縦枠のいずれか一方の長手方向に沿って往復動自在に設けられた第三リンケージバーとを有し、前記障子は、前記第一レール部材に沿って転動する上部ローラ部と、前記第二レール部材に沿って転動する下部ローラ部とを備え、前記第一レール部材は、互いに対向する隅角部が内側に形成された断面形状を有し、前記第二レール部材は、互いに対向する隅角部が内側に形成された断面形状を有し、前記上部ローラ部と前記下部ローラ部とは、それぞれ前記互いに対向する隅角部の一方のみに周面が当接する第一ローラ体と、前記互いに対向する隅角部の他方のみに周面が当接する第二ローラ体と、を有し、前記第一ローラ体および前記第二ローラ体の回転軸の軸芯は、水平に対して斜めであって前記互いに対向する隅角部を結ぶ線分に対して直交する方向に沿って設けられることを特徴とする。
この構成の本発明では、枠体に対して障子を開くには、まず、障子の適宜な場所を押して障子をレール部材ごと枠体に対して見込み方向、例えば、室外に向けて突き出す。すると、第一リンク機構および第二リンク機構とともに、連動機構が作動する。連動機構では、第一リンク機構に連結された第一リンケージバーが上枠の長手方向に沿って移動し、第二リンク機構に連結された第二リンケージバーが下枠の長手方向に沿って移動する。この際、第1リンケージバーおよび第二リンケージバーは第三リンケージバーに連結されているので、これらの第一リンケージバー、第二リンケージバーおよび第三リンケージバーが連動することになる。これらの第一から第三のリンケージバーが連動することで、第一リンク機構と第二リンク機構との動きが同調することになり、障子はレール部材とともに枠体に対して見込み方向、例えば、室外に向けて突き出される。
これにより、障子が枠体の見込み方向に移動するため、枠体の開口正面に障子を配置しながら、障子および枠体間の隙間を通じて換気等を行うことができる。さらに、障子をレール部材に対してスライドさせて開放操作することで、枠体の開口正面から障子を移動できるため、建具の開口窓が開放される。
枠体に対して障子を閉じるには、レール部材に対して障子を閉鎖位置までスライド移動させ、その後、レール部材を枠体に引き込む。すると、前述と同様に、第一リンク機構、第二リンク機構および連動機構が作動することになるが、連動機構では、第一リンケージバー、第二リンケージバーおよび第三リンケージバーは前述とは逆方向に移動することになる。建具の開口閉塞時でも、これらのリンケージバーが連動して移動することで、第一リンク機構と第二リンク機構との動きが同調することになり、障子はレール部材とともに枠体に引き込まれる。
したがって、本発明では、上枠下枠と、第一レール部材、第二レール部材との間に第一リンク機構および第二リンク機構を設け、これらの第一リンク機構および第二リンク機構を第一リンケージバー、第二リンケージバーおよび第三リンケージバーで連動させる構成としたので、一対のレール部材が同じ量だけ移動することから、平行を維持したまま障子を突き出しあるいは引き込むことができる。しかも、レール部材を枠体に対して見込み方向に移動させるために、障子の適宜な場所を押せばよいので、ハンドルを操作する場合に比べて簡単に窓の開放操作を行うことができる。つまり、サッシ枠の四辺に沿って無端状の可撓性条体を移動させることで障子戸を突き出す従来例では、可撓性条体を移動させるにはハンドル自体に大きな力を加えて回動しないと、障子戸を突き出しあるいは引き込むことができないが、本発明では、障子の正面を押圧するだけで、第一リンク機構、第二リンク機構および連動機構が連動し、障子が平行に突き出される。
しかも、本発明では、枠体からレール部材が突き出された状態では、障子と枠体との間には見込み方向に隙間ができるので、この隙間を通じて室内が換気されることになる。その上、一対のレール部材の間に形成される空間が障子で閉塞された状態では、室内外での人や物の移動が規制されるので、プライバシーの保護上や防犯上、さらには室内から室外への物の落下を規制する上で好ましい。
また、本発明では、第一レール部材および第二レール部材を室外側に突出させて枠体の室外側に移動すると、各レール部材の一端部間は開放されているため、枠体の縦枠等に阻害されることなく、障子を各レール部材に沿ってスライド移動させることができる。そのため、障子は、その一部が各レール部材の開放端を超えてもスライド可能となっているので、1枚の障子であっても窓を大きく開けることができる。しかも、障子を移動させるために上部ローラ部と下部ローラ部とが障子に設けられているので、障子の一部がレール部材の開放端から突出している状態にあっても、障子の残りの部分が上部ローラ部と下部ローラ部とを介して各レール部材に支持されることになるので、障子がレール部材から脱落することがない。
さらに、本発明では、複数のローラ体のうち第一ローラ体の周面一方が隅角部の一方のみに周面が当接し、第二ローラ体の周面他方が隅角部の他方のみに周面が当接するので、障子の移動に際して、摩擦、ガタが少なく、障子を円滑に移動することができる。
本発明の建具では、前記第一リンク機構は、前記第一レール部材に一端部が回動自在に支持され、他端部が前記第一リンケージバーに回動自在に連結された揺動リンクと、前記揺動リンクの中間部分に一端部が回動自在に支持され、他端部が前記第一枠材に回動自在に支持された回動リンクとを備え、前記第二リンク機構は、前記第二レール部材に一端部が回動自在に支持され、他端部が前記第二リンケージバーに回動自在に連結された揺動リンクと、前記揺動リンクの中間部分に一端部が回動自在に支持され、他端部が前記第二枠材に回動自在に支持された回動リンクとを備える構成が好ましい。
この構成では、第一リンク機構において、第一レール部材を第一枠体に対して出没させると、第一レール部材に支持された一端を回動中心として揺動リンクが回動する。この揺動リンクの中間部分には回動リンクの一端部が連結されており、この回動リンクの他端部は第一枠材に回動自在に支持されているので、揺動リンクの他端部に連結された第一リンケージバーは第一枠材の長手方向に沿って移動することになる。同様に、第二リンク機構において、第二レール部材を第二枠体に対して出没させると、第二レール部材に支持された一端を回動中心として揺動リンクが回動する。この揺動リンクの中間部分には回動リンクの一端部が連結されており、この回動リンクの他端部は第二枠材に回動自在に支持されているので、揺動リンクの他端部に連結された第二リンケージバーは第二枠材の長手方向に沿って移動することになる。
そのため、障子を、第一および第二レール部材とともに平行を維持しながら見込み方向に移動させることを、揺動リンクおよび回動リンクを用いた簡易な構造で実現することができる。
本発明の建具では、前記第一リンケージバーと前記第三リンケージバーとはコーナー用連結部材で連結され、このコーナー用連結部材は、前記第一枠材と前記第三枠材との接続部分に固定された案内部材に案内され、前記第二リンケージバーと前記第三リンケージバーとはコーナー用連結部材で連結され、このコーナー用連結部材は、前記第二枠材と前記第三枠材との接続部分に固定された案内部材に案内される構成が好ましい。
この構成では、第一リンケージバーと第三リンケージバーとがコーナー用連結部材で連結されており、同様に、第二リンケージバーと第三リンケージバーとがコーナー用連結部材で連結されており、これらのコーナー用連結部材が隣合う枠材の接続部分に固定された案内部材で案内される。そのため、互いに交差する方向に配置されている第一リンケージバーと第三リンケージバー、および第二リンケージバーと第三リンケージバーとの動きを正確にかつスムーズに連動させることができる。したがって、障子を案内するレール部材の枠体に対する見込み方向の移動を、平行状態を正確に維持しながらスムーズに行うことができる。
本発明の建具では、前記障子は、ロックピンと、このロックピンを前記枠体に係合させあるいは係合を解除させる施錠用ハンドルとを有する構成が好ましい。
この構成では、施錠用ハンドルは、ロックピンを移動して枠体に係合させたり、その係合を解除させたりするのであって、ハンドルを操作することで第一リンク機構および第二リンク機構を操作するものではない。障子およびレール部材を枠体から突き出しあるいは引き込む際、および障子をレール部材に対しスライド移動させる際に、施錠用ハンドルをもつことがあるが、その際は、施錠用ハンドルは障子の持ち手として利用されるものであり、ハンドルの回動操作は必要とされない。したがって、障子の開閉操作を容易に行うことができる。
本発明の建具では、前記第二レール部材の前記枠体からの見込み方向の移動を案内するガイド機構を備え、前記ガイド機構は、前記第二レール部材に設けられたガイドローラと、このガイドローラの転動を上面で支持するガイド片部とを有する構成が好ましい。
ここで、ガイド片部は、枠体の一部から構成されるものでもよく、あるいは、枠体とは別の部材から構成されるものであってもよい。
この構成では、障子およびレール部材を突き出しあるいは引き込む際に、障子およびレール部材の荷重をガイド機構で支持することになるので、第一リンク機構および第二リンク機構にかかる障子およびレール部材の支持荷重を少なくすることができるとともに、ガイドローラにより円滑に移動することができる。
本発明では、障子を枠体から容易に平行に突き出しあるいは引き込みができ、かつ、突き出した状態で障子を容易にスライドさせることができる。
本発明の一実施形態に係る建具を室外から見た斜視図。 建具を室外から見た正面図。 建具を室内から見た正面図。 建具の一方の側面図。 建具の他方の側面図。 建具の上面図。 建具の底面図。 施錠機構を示す概略図。 本実施形態の要部を示す概略斜視図。 本実施形態の要部を示す概略平面図。 コーナー用連結部材と案内部材との構成を示す斜視図。 建具の下部の側面図。 下部ローラ部の構成を示す斜視図。 ガイド機構の構成を示す斜視図。 障子をスライドさせた直後の状態の建具を室外から見た斜視図。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の建具は平行突き出しスライド窓である。
図1から図7には、窓が開放された状態が示されている。
[建具の全体構成]
図1から図7において、建具1は、図示しない建物の外壁に取付けられる上枠材11および下枠材12と、左右縦枠材13,14とから枠組みされて成る矩形状の枠体10と、この枠体10の上枠材11および下枠材12に対してそれぞれ対向する位置に設けられ、室外に向けて突き出しおよび引き込みが可能に設けられた上下のレール部材21,22と、これらのレール部材21,22の間の空間20をスライド開閉する障子30と、枠体10に設けられレール部材21,22の枠体10からの突き出しおよび引き込みを案内するガイド機構40と、枠体10とレール部材21,22との間に設けられ障子30を枠体10から平行に突き出す突出機構50と、障子30を施錠する施錠機構3とを備えて構成されている。
なお、障子30がレール部材21,22の間の空間20に位置して枠体10と正対する正面に位置する場合が障子30の半閉鎖位置であり、障子30がレール部材21,22の間の空間20から移動して枠体10に対し最もスライドした状態が開放位置である。半閉鎖位置にある障子30が上下のレール部材21,22ごと枠体10に収納されている状態では、障子30と枠体10とは密閉される閉鎖位置であり、障子30が完全に閉じられている。そして、上枠材11で第一枠材が構成され、下枠材12で第二枠材が構成され、縦枠材14で第三枠材が構成され、縦枠材13で第四枠材が構成されている。
上下のレール部材21,22は、それぞれ水平に伸びており、上のレール部材21と下のレール部材22との一端部(図1および図2において左端部)の間は縦枠が省略された開放端とされている。レール部材21,22の開放端は障子30のスライドを許容するものである。これらのレール部材21,22には、開放端から障子30が脱落することを防止するための図示しないストッパが設けられている。レール部材21で第一レール部材が構成され、レール部材22で第二レール部材が構成されている。
障子30は、上框31および下框32と、左右縦框33、34とから框組みされて成る矩形状の框材300およびこの框材300内に設けられたガラス・アクリル板等からなる面材301から構成されている。
図2で左側(図3で右側)に配置された縦枠材13の内周面には、突き出された上下のレール部材21,22を、障子30が空間20に位置して枠体10と正対する正面に位置する半閉鎖位置の状態で枠体10への引きこみを許容し、障子30が空間20から移動して枠体10に対しスライドした状態で枠体10への引きこみを規制する突出維持部品7が設けられている。
なお、上・下・左右縦枠材11,12,左右縦枠材13,14および上・下・左右縦框31、32、33、34並びにレール部材21,22は、アルミや樹脂の押出し、引抜きの成形品或は木製の成形品等から成っている
[施錠用ハンドルの施錠構造]
図8において、施錠機構3は、施錠用ハンドル35と、この施錠用ハンドル35に連結され障子30の縦框34の上下に沿って進退自在に設けられた連結部材36と、施錠用ハンドルの回動操作を障子30が完全に閉じられている場合にのみ許容する操作部トリガー機構37と、障子30の枠体10からの突き出しを許容あるいは規制する錠機構38とを備える。
施錠用ハンドル35は、縦框34に設けられた基部350と、この基部350に回動自在に設けられたレバー部351とを備えている。レバー部351は、その先端が下方に向くオールロック状態(0°)と、長手方向が水平となる一部ロック状態(90°)と、その先端が上方に向くロック解除状態(180°)との3位置に切り換え可能である。
図5および図8において、連結部材36は、レバー部351に連結されるベース部材361と、このベース部材361に上下動自在に設けられ先端362Aがレール部材21に係止可能な係止部材362とを備えている。レバー部351が0°の位置にあるオールロック状態では、ベース部材361および係止部材362は上方に移動した位置にあって係止部材362の先端362Aがレール部材21の端部に係止されており、障子30のレール部材21,22でのスライドが規制される。レバー部351が90°の位置にある一部ロック状態では、ベース部材361のみが下方に移動し係止部材362はそのままの位置にあり、障子30のスライドが規制される。レバー部351が180°の位置にあるロック解除状態では、ベース部材361および係止部材362が下方に移動した位置にあって係止部材362の先端362Aがレール部材21の端部から外れるので、障子30はレール部材21,22の長手方向に沿ってスライド自在である。
錠機構38は、ベース部材361に設けられた2本のロックピン381と、これらのロックピン381と係合可能な2つの受部材382とを有する。受部材382は縦枠材14の内面に設けられている。
障子30の下框32には、ベース部材361に連結される第一リンク板383が設けられ、この第一リンク板383に連結される第二リンク板384が縦框33に設けられている。これらの第一リンク板383および第二リンク板384は、ベース部材361とともに連動するようになっている。
第二リンク板384には2本のピン部材386が設けられ、これらのピン部材386に係合可能な受材387が縦枠材13の内周面に2箇所設けられている。
レバー部351が0°の位置にあるオールロック状態では、ロックピン381は受部材382と同じ高さ位置であって受部材382より室内側にあり、同様に、ピン部材366は受材387とは同じ高さ位置であって受材387より室内側にあるため、障子30を室側に向けて押し出しても、障子30およびレール部材21,22の突き出しが規制される。レバー部351が図8で示される90°の位置にある一部ロック状態や、180°の位置にあるロック解除状態では、ロックピン381は受部材382より低い位置となり、ピン部材366は受材387より高い位置となるため、障子30を室外に向けて押し出すと、障子30およびレール部材21,22の突き出しが許容される。
[突出機構]
図9において、突出機構50は、上枠材11とレール部材21との間に設けられた第一リンク機構51と、下枠材12とレール部材22との間に設けられた第二リンク機構52と、第一リンク機構51と第二リンク機構52とに連結される連動機構60とを備えている。第一リンク機構51と第二リンク機構52とは対となっている。
第一リンク機構51は、上枠材11の長手方向に沿って3個設けられており、3個の第一リンク機構51のうち2個が縦枠材13に近接配置され、残り1個が縦枠材14に近接配置されている。
第二リンク機構52は、下枠材12の長手方向に沿って3個設けられており、3個の第二リンク機構52のうち2個が縦枠材13に近接配置され、残り1個が縦枠材14に近接配置されている。
[第一リンク機構および第二リンク機構]
図9および図10に示される通り、第二リンク機構52は、レール部材22に一端部が回動自在に支持された揺動リンク53と、この揺動リンク53の長さ方向の中間部分に一端が回動自在に支持された回動リンク54と、この回動リンク54の他端部がピン54Aで回動自在に支持された長尺状の固定片55とを備えている。
固定片55は下枠材12の上面に固定されている。固定片55にはレール部材22の長手方向に沿って係合溝55Aが形成されている。この係合溝55Aには、揺動リンク53の他端部に設けられたピン53Aが長手方向に移動自在に係合されている。回動リンク54の他端部は固定片55に回動自在に支持されている。回動リンク54の回動支点であるピン54Aは、係合溝55Aの長手方向に沿った延長線上にある。
図9において、第一リンク機構51は、第二リンク機構52とほぼ同じ構造であり、レール部材21に一端部が回動自在に支持された揺動リンク53と、この揺動リンク53の長さ方向の中間部分に一端が回動自在に支持された回動リンク54と、この回動リンク54の他端部が回動自在に支持された固定片55とを備えている。固定片55は上枠材11の下面に固定されている。固定片55にはレール部材21の長手方向に沿って係合溝55Aが形成され、この係合溝55Aには揺動リンク53の他端部に設けられた図示しないピンが長手方向に移動自在に係合されている。回動リンク54の他端部は固定片55に回動自在に支持されている。但し、第一リンク機構51は第二リンク機構52に対して平面視で揺動リンク53と回動リンク54との配列が左右で逆とされている。
[連動機構]
図9および図10において、連動機構60は、第一リンク機構51と第二リンク機構52とのレール部材21,22に対する突出と没入とを連動させるものであり、第一リンク機構51の揺動リンク53に連結された第一リンケージバー61と、第二リンク機構52の揺動リンク53に連結された第二リンケージバー62と、これらの第一リンケージバー61と第二リンケージバー62とを連結した第三枠材としての縦枠材14の上下方向に沿って往復動自在に設けられた第三リンケージバー63とを有する。
第二リンケージバー62と第二リンク機構52の揺動リンク53とは、固定片55の係合溝55Aに係合されたピン53Aで連結されている。第二リンケージバー62には、長手方向に沿って揺動リンク53の回動支点であるピン53Aが第二リンク機構52の数に応じて3箇所形成されている。同様に、第一リンケージバー61と第一リンク機構51の揺動リンク53とは、固定片55の係合溝55Aに係合された図示しないピンで連結されている。第一リンケージバー61にはその長手方向に沿って揺動リンク53の回動支点である図示しないピンが第一リンク機構51の数に応じて3箇所形成されている。
図9において、第一リンケージバー61と第三リンケージバー63とはコーナー用連結部材65で連結されている。このコーナー用連結部材65は、上枠材11と縦枠材13との接続部分に固定された案内部材66に案内されている。同様に、第二リンケージバー62と第三リンケージバー63とはコーナー用連結部材65で連結されている。このコーナー用連結部材65は、下枠材12と縦枠材13との接続部分に固定された案内部材66に案内されている。
図11において、コーナー用連結部材65は、案内部材66に案内される長尺状ばね板材640と、この長尺状ばね板材640の一端部と第一リンケージバー61の端部とを接続する接続部材641と、長尺状ばね板材640の他端部と第三リンケージバー63の端部とを接続する接続部材642とを有する。長尺状ばね板材640は、湾曲した状態で第一リンケージバー61にかかる力を第三リンケージバー63に伝達する。
案内部材66は、上枠材11と縦枠材13との入隅角部に沿うように、L字形状とされており、その内部にはコーナー用連結部材65を移動自在に案内する図示しない案内溝が形成されている。なお、第二リンケージバー62と第三リンケージバー63とを連結するコーナー用連結部材65も図11のコーナー用連結部材65と同様の構造である。
[上部ローラ部および下部ローラ部]
図3から図7に戻り、障子30の上框31にはレール部材21に当接して転動する上部ローラ部23が設けられ、障子30の下框32にはレール部材22に当接して転動する下部ローラ部24が設けられている。
下のレール部材22と下部ローラ部24との関係が図12および図13にそれぞれ示されている。
図12および図13に示される通り、レール部材22は、第二リンク機構52に連結され水平方向に伸びて形成された連結板部221と、この連結板部221から下方に折り曲げて形成された第一鉛直部222と、この第一鉛直部222の下端から水平に折り曲げて形成された水平部223と、この水平部223の端部から上方に折り曲げて形成された第二鉛直部224と、この第二鉛直部224の上端から水平に折り曲げて形成された折曲部225とを有する。
第一鉛直部222と第二鉛直部224とは互いに対向されている。第一鉛直部222の内周面と水平部223の内周面とがなす隅角部22Aと、第二鉛直部224の内周面と折曲部225の内周面とがなす隅角部22Bとは互いに対向する。なお、上のレール部材21は下のレール部材22とは上下が逆となる形状である。
下部ローラ部24は、レール部材22の隅角部22Aに周面が当接し、隅角部22Bには当接しない第一ローラ体241と、レール部材22の隅角部22Bに周面が当接し、隅角部22Aには当接しない第二ローラ体242と、これらのローラ体241,242の回転軸を回動可能に支持する断面L字型のローラ支持体243と、このローラ支持体243を障子30の下框32に取り付ける取付片244とを有する。ローラ体241,242の回転軸の軸芯は水平に対して斜め、具体的には、隅角部22Aおよび隅角部22Bを結ぶ線分に対して直交する方向に設けられている。
ローラ支持体243は下框32の長手方向に沿って配置されており、このローラ支持体243の長手方向に沿ってローラ体241,242が複数箇所配置されている。
上部ローラ部23は下部ローラ部24と同じ構造である。
[ガイド機構]
図12および図14において、ガイド機構40は、下枠材12から室外側に突出して設けられたガイド片部41と、これらのガイド片部41の上面にそれぞれ転動するガイドローラ42とを有する。ガイド機構40は、図1では、下枠材12の両端側にそれぞれ設けられた2個からなるが、本実施形態では、下枠材12の中央部分に1個あるいは複数個追加したものでもよい。つまり、ガイド機構40の設置箇所は2箇所に限定されるものではなく3箇所、あるいはそれ以上であってもよい。
ガイドローラ42は、第二レール部材22の水平部223の下面に基端部が固定された取付片部421と、この取付片部421の室側側先端に設けられたローラ本体422とを有する。
[本実施形態の作用]
本実施形態の建具1において、窓を全開するため、施錠用ハンドル35を回動操作してレール部材21,22が突き出し可能かつ障子30がスライド可能のロック解除状態にする。そのため、施錠用ハンドル35を180°回動操作してベース部材361、および第一から第三リンク板383,384,385を移動させる。すると、ロックピン381が受部材382から外れるとともに、ピン部材366が受材387から外れることになる。その後、適宜な場所、例えば、施錠用ハンドル35を持って障子30を枠体10に対し上下のレール部材21,22ごと室外に向けて押し出す。
障子30を押し出すことによって、第一リンク機構51および第二リンク機構52とともに連動機構60が作動する。
第一リンク機構51では、障子30とともにレール部材21が突き出されると、揺動リンク53は、レール部材21に回動自在に連結された一端部を回動中心として回動するが、この揺動リンク53の中間部分には回動リンク54の一端部が回動自在に連結されているため、揺動リンク53の他端部は上枠材11の長手方向に沿って移動することになる。揺動リンク53のレール部材21に連結された一端部はレール部材21の長手方向に対して直角となるように室側に向けて真っ直ぐ移動する。3箇所設けられた第一リンク機構51は、上枠材11と平行状態を維持した状態でレール部材21を室外に向けて真っ直ぐ押し出すことになる。
第二リンク機構52は第一リンク機構51と同様の動作をする。つまり、障子30とともにレール部材22が突き出されると、揺動リンク53は、レール部材22に回動自在に連結された一端部を回動中心として回動するが、この揺動リンク53は回動リンク54によって動きが規制されるため、揺動リンク53の他端部は下枠材12の長手方向に沿って移動することになり、揺動リンク53の一端部はレール部材22の長手方向に対して直角となるように室外に向けて真っ直ぐ移動する。3箇所設けられた第二リンク機構52は下枠材12と平行状態を維持した状態でレール部材22を室外に向けて真っ直ぐ押し出すことになる。
第一リンク機構51の揺動リンク53の他端部に連結された第一リンケージバー61は、上枠材11の長手方向に沿って移動することになり、第二リンク機構52の揺動リンク53の他端部に連結された第二リンケージバー62は、第一リンケージバー61とは逆方向に移動することになるが、これらの第一リンケージバー61と第二リンケージバー62とはそれぞれコーナー用連結部材65を介して第三リンケージバー63で連結されているため、これらの第一リンケージバー61、第二リンケージバー62および第三リンケージバー63が一体となって一方向、図8では、時計回り方向に移動する。
レール部材22が枠体10から突き出されるにあたり、レール部材22の下部に設けられたガイドローラ42が下枠材12に取り付けられたガイド片部41の上面を転動する。
障子30がレール部材21,22とともに枠体10から室外に突き出されたら、半閉鎖位置にある。この半閉鎖位置から開放位置まで障子30をスライドさせて窓を開放する。図15には、障子30をスライドさせた直後の状態が示されている。なお、図15では、ガイド機構40の図示が省略されている。
障子30は、上框31に設けられた上部ローラ部23がレール部材21に案内され、下框32に設けられた下部ローラ部24がレール部材22に案内されているので、円滑にスライドする。
窓を閉じるには、障子30で上下のレール部材21,22の空間20を閉じ、その後、施錠用ハンドル35をもって障子30を手前に引く。すると、障子30を保持するレール部材21,22が枠体10に引き込まれる。
レール部材21,22が枠体10に引き込まれると、第一リンク機構51および第二リンク機構52は前述とは逆に作動し、第一リンケージバー61、第二リンケージバー62および第三リンケージバー63も前述とは逆方向、図8では、反時計回り方向に移動する。これにより、障子30は平行状態を維持しながらレール部材21,22とともに枠体10に引き込まれる。
枠体10に障子30が引き込まれたら、施錠用ハンドル35を操作して施錠する。
また、本実施形態では、施錠用ハンドル35を90°回動操作してレール部材21,22が突き出し可能かつ障子30がスライド不可能の一部ロック状態にし、障子30を枠体10に対し上下のレール部材21,22ごと室外に向けて押し出す。この状態では、障子30は、枠体10から突き出された位置にあるものの、上下のレール部材21,22の間の空間20を閉じた状態にあるため、障子30と枠体10との間にのみスペースが生じることになる。そのスペースは室内の換気等に利用される。
[本実施形態の効果]
従って、本実施形態では次の作用効果を奏することができる。
(1)枠体10に対して室外に向けて平行に突き出し可能に設けられ互いに平行に配置されたレール部材21,22と、これらのレール部材21,22の長手方向に沿ってスライドする障子30と、枠体10の上枠材11と第一レール部材21との間に設けられ第一レール部材21を上枠材11に対して平行を維持しながら出没させる第一リンク機構51と、下枠材12と第二レール部材22との間に設けられレール部材22を下枠材12に対して平行を維持しながら出没させる第二リンク機構52と、第一リンク機構51と第二リンク機構52とのレール部材21,22の突出と没入とを連動させる連動機構60と、を備え、連動機構60を、第一リンク機構51に連結され上枠材11の長手方向に沿って往復動自在に設けられた第一リンケージバー61と、第二リンク機構52に連結され下枠材12の長手方向に沿って往復動自在に設けられた第二リンケージバー62と、第一リンケージバー61と第二リンケージバー62とを連結し縦枠材14の長手方向に沿って往復動自在に設けられた第三リンケージバー63とを有する構成とした。そのため、障子30を枠体10から突き出しあるいは引き込む際に、レール部材21とレール部材22とで室内外方向の移動量が同じになるので、平行を維持したまま障子30を突き出しあるいは引き込むことができる。さらに、レール部材21,22および障子30が枠体10に収まる構成であるため、突き出した障子30をスライドさせるためのレールや戸袋を枠体10に別途設けることを要しない。そのため、枠体10の見込み幅を小さくすることができ、外観が良好となるだけでなく、レールや戸袋を施工する手間が省ける。さらに、障子30をスライドさせる構成であるため、室内から障子30の外面清掃が可能である。
(2)第一リンク機構51は、第一レール部材21に一端部が回動自在に支持され他端部が上枠材11の長手方向に移動自在に係合された揺動リンク53と、この揺動リンク53の中間部分に一端部が回動自在に支持され他端部が上枠材11に回動自在に支持された回動リンク54とを備え、揺動リンク53の他端部を第一リンケージバー61に連結した構成とし、同様に、第二リンク機構52は、第二レール部材22に一端部が回動自在に支持され他端部が下枠材12の長手方向に移動自在に係合された揺動リンク53と、この揺動リンク53の中間部分に一端部が回動自在に支持され他端部が下枠材12に回動自在に支持された回動リンク54と、を備え、揺動リンク53の他端部を第二リンケージバー62に連結した構成としたので、障子30をレール部材21,22とともに平行を正確に維持しながら出没させることを、揺動リンク53および回動リンク54を用いた簡易な構造で実現することができる。
(3)第一リンケージバー61と第三リンケージバー63とはコーナー用連結部材65で連結され、このコーナー用連結部材65は、上枠材11と縦枠材14との接続部分に固定された案内部材66に案内されている。そのため、互いに直交する方向に配置されている第一リンケージバー61と第三リンケージバー63との一方の進退を他方に伝達するにあたり、コーナー用連結部材65が湾曲しながら案内部材66に沿って移動するので、第一リンケージバー61と第三リンケージバー63との動きを正確に連動させることができる。同様に、第二リンケージバー62と第三リンケージバー63とはコーナー用連結部材65で連結され、このコーナー用連結部材65は下枠材12と縦枠材14との接続部分に固定された案内部材66に案内される構成であるため、第二リンケージバー62と第三リンケージバー63との動きを正確に連動させることができる。
(4)第一レール部材21の端部と第二レール部材22の端部とは障子30がスライド可能な開放端とされているので、障子30が1枚でも窓の開口を大きくすることができる。例えば、窓枠に2枚の障子をスライド自在に配置する通常の窓では、枠開口の1/2しか開口量を得ることができないが、本実施形態では、レール部材21,22の端部に障子30のスライドを許容する開放端を設けたから、枠開口の1/2以上の開口量を得ることができる。
(5)障子30を移動させるために、障子30の上框31に第一レール部材21に沿って転動する上部ローラ部23を設け、障子30の下框32に第二レール部材22に沿って転動する下部ローラ部24を設けたから、障子30のレール部材21,22に沿ったスライドが円滑に行える。
(6)レール部材21,22は、それぞれ互いに対向する隅角部22A,22Bが内側に形成された断面形状を有し、上部ローラ部23と下部ローラ部24とは、それぞれ隅角部22Aにのみ周面が当接するローラ体241と、隅角部22Bにのみ周面が当接するローラ体242とを有する構成としたから、障子30のレール部材21,22の移動に際してガタが少なくなり、障子30を円滑に移動することができる。
(7)施錠用ハンドル35を障子30に設けたから、障子30およびレール部材21,22を枠体10から突き出しあるいは引き込む際、および障子30をレール部材21,22に対しスライド移動させる際に、施錠用ハンドル35を持って操作することができ、窓の開閉操作を容易に行うことができる。
(8)第二レール部材22の枠体10からの突出没入を案内するガイド機構40を備え、このガイド機構40は、下枠材12の室外側に突出して設けられたガイド片部41と、第二レール部材22に設けられてガイド片部41の上面を転動するガイドローラ42とを有する構成とした。そのため、レール部材21,22および障子30を枠体10に対して突き出しあるいは引き込む際に、これらの荷重をガイド機構40で支持することになるので、第一リンク機構51および第二リンク機構52にかかる支持荷重を少なくすることができる。したがって、第一リンク機構51および第二リンク機構52に不要な荷重をかけることがないので、第一リンク機構51および第二リンク機構52の変形等を防止することができる。
[変形例]
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、障子30がスライド自在に設けられる第一レール部材および第二レール部材を上下に配置されたレール部材21,22としたが、本発明では、これに限定されるものではなく、例えば、第一レール部材および第二レール部材を左右に配置され上下に伸びるレール部材とし、これらのレール部材に沿って障子を上下にスライドさせ、枠体に障子30とのバランスをとるスパイラルバランサを設ける構成としてもよい。
また、前記実施形態では、第一レール部材21および第二レール部材22を枠体10から室外に向けて突き出し引き込む構成としたが、本発明では、この逆、つまり、第一レール部材21および第二レール部材22を枠体10から室内に向けて突き出し引き込む構成でもよい。すなわち、本発明は、第一枠材11および第二枠材12に対して、第一レール部材21および第二レール部材22を見込み方向に移動可能に設けた建具に利用できる。さらに、第一レール部材21および第二レール部材22の見込み方向への移動は、水平方向に限定されるものではなく、水平方向に対して斜めであってもよい。
本発明では、障子30を移動させるために、障子30に上部ローラ部23および下部ローラ部24を必ずしも設けることを要せず、仮に設けた場合であっても、前記実施形態の構造に限定されるものではない。例えば、障子30の移動を円滑にするために、回転軸を水平とした従来の戸車を下框32に設ける構造としてもよい。
前記実施形態では、ガイド機構40を構成するガイド片部41は、下枠材12とは別の部材で構成されているが、本発明のガイド片部は下枠材12の一部から構成されるものでもよい。また、ガイド片部41を、下枠材12とは別の部材で構成する場合にあっては、下枠材の見込み方向の寸法が大きい場合には、ガイド片部を下枠材より突出させることを要しない。さらに、ガイド片部41を構成する別の部材を下枠材12に取り付けるものに限定されるものではなく、下枠材12以外、例えば、外壁の躯体などに取り付けるものであってもよい。
施錠用ハンドル35の取付位置は障子30の縦框34の高さ方向の中央部分に限定されるものではなく、建具1の取付位置との関係で適宜設定することができる。また、施錠用ハンドルとは別に障子30を押し出しあるいは引き込むための取手を設けてもよい。
また、下のレール部材22の枠体10からの突出没入を案内するガイド機構40は必ずしも設けることを要しない。
1…建具、10…枠体、11…上枠材(第一枠材)、12…下枠材(第二枠材)、14…縦枠材(第三枠材)、13…縦枠材(第四枠材)、20…空間、21…第一レール部材,22…第二レール部材、23…上部ローラ部、24…下部ローラ部、22A,22B…隅角部、241…第一ローラ体、242…第二ローラ体、30…障子、35…施錠用ハンドル、38…錠機構、40…ガイド機構、41…ガイド片部、42…ガイドローラ、51…第一リンク機構、52…第二リンク機構、53…揺動リンク、54…回動リンク、60…連動機構、61…第一リンケージバー、62…第二リンケージバー、63…第三リンケージバー、65…コーナー用連結部材、66…案内部材

Claims (5)

  1. 互いに対向する上枠および下枠と、前記上枠および下枠の両端間を連結する左右の縦枠を有する枠体と、
    前記上枠に対して見込み方向に沿って移動可能に設けられた第一レール部材と
    前記下枠に対して見込み方向に沿って移動可能に設けられた第二レール部材と、
    前記第一レール部材および第二レール部材で案内されて前記各レール部材の長手方向に沿って移動する障子と、
    前記上枠および前記第一レール部材間に設けられ、前記第一レール部材を前記上枠に対して見込み方向に移動させる第一リンク機構と、
    前記下枠および前記第二レール部材間に設けられ、前記第二レール部材を前記下枠に対して見込み方向に移動させる第二リンク機構と、
    前記第一リンク機構による前記第一レール部材の見込み方向の移動と、前記第二リンク機構による前記第二レール部材の見込み方向の移動とを連動させる連動機構と、を備え、
    前記第一レール部材および前記第二レール部材は、互いに対向配置され、
    前記連動機構は、
    前記第一リンク機構に連結され、前記上枠の長手方向に沿って往復動自在に設けられた第一リンケージバーと、
    前記第二リンク機構に連結され、前記下枠の長手方向に沿って往復動自在に設けられた第二リンケージバーと、
    前記第一リンケージバーおよび第二リンケージバーを連結し、前記左右の縦枠のいずれか一方の長手方向に沿って往復動自在に設けられた第三リンケージバーとを有し、
    前記障子は、前記第一レール部材に沿って転動する上部ローラ部と、前記第二レール部材に沿って転動する下部ローラ部とを備え、
    前記第一レール部材は、互いに対向する隅角部が内側に形成された断面形状を有し、
    前記第二レール部材は、互いに対向する隅角部が内側に形成された断面形状を有し、
    前記上部ローラ部と前記下部ローラ部とは、それぞれ前記互いに対向する隅角部の一方のみに周面が当接する第一ローラ体と、前記互いに対向する隅角部の他方のみに周面が当接する第二ローラ体と、を有し、
    前記第一ローラ体および前記第二ローラ体の回転軸の軸芯は、水平に対して斜めであって前記互いに対向する隅角部を結ぶ線分に対して直交する方向に沿って設けられる建具。
  2. 前記第一リンク機構は、
    前記第一レール部材に一端部が回動自在に支持され、他端部が前記第一リンケージバーに回動自在に連結された揺動リンクと、
    前記揺動リンクの中間部分に一端部が回動自在に支持され、他端部が前記上枠に回動自在に支持された回動リンクとを備え、
    前記第二リンク機構は、
    前記第二レール部材に一端部が回動自在に支持され、他端部が前記第二リンケージバーに回動自在に連結された揺動リンクと、
    前記揺動リンクの中間部分に一端部が回動自在に支持され、他端部が前記下枠に回動自在に支持された回動リンクとを備える請求項1に記載の建具。
  3. 前記第一リンケージバーと前記第三リンケージバーとはコーナー用連結部材で連結され、このコーナー用連結部材は、前記上枠と前記縦枠との接続部分に固定された案内部材に案内され、
    前記第二リンケージバーと前記第三リンケージバーとはコーナー用連結部材で連結され、このコーナー用連結部材は、前記下枠と前記縦枠との接続部分に固定された案内部材に案内される請求項1または請求項2に記載の建具。
  4. 前記障子は、ロックピンと、このロックピンを前記枠体に係合させあるいは係合を解除させる施錠用ハンドルとを有する請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の建具。
  5. 前記第二レール部材の前記枠体からの見込み方向の移動を案内するガイド機構を備え、
    前記ガイド機構は、前記第二レール部材に設けられたガイドローラと、このガイドローラの転動を上面で支持するガイド片部とを有する請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の建具。
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