JP5992390B2 - 梁補強方法、補助梁、および既存梁支持具 - Google Patents

梁補強方法、補助梁、および既存梁支持具 Download PDF

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Description

本発明は、梁補強方法、補助梁、および既存梁支持具に関し、特に、建物における既存梁の下方であって、既存梁に連結され互いに離れて配置された一対の既存躯体部間に、補助梁を配置することによって既存梁を補強する方法、既存梁の補強に用いられる補助梁、および、補助梁に取り付け可能な既存梁支持具に関する。
既存住宅の間取りを変更する際に、既存梁(中間柱)を撤去することがある。このような場合、その既存柱が支えていた既存梁の下方または側方に補助梁を設置することで、既存梁の剛性を高める補強工事が行われる。補強工事において、補助梁が既存梁の真下に配置される場合、一般的には、既存柱を撤去してから補助梁が取り付けられる。しかし、そのような場合、補助梁が取り付けられるまでの間、その柱が負担していた荷重の全てを既存梁が負担することになるため、短時間であっても危険な状態が存在する。
そこで、従来から、既存柱の撤去作業を安全に行うための技術が提案されている。たとえば特開2005−240447号公報(特許文献1)には、既存柱を撤去する際に、既存梁を仮受けするための仮受け治具が用いられることが開示されている。また、特開2011−6972号公報(特許文献2)には、管柱に作用していた上載荷重を、既存梁、引張材および束材からなる張弦梁で受け替えてから、管柱を撤去することが開示されている。また、特開2005−139691号公報(特許文献3)には、中間柱とこの両側の柱との間に添梁を取り付け、既存梁と添梁との接合部分を覆うように補強用帯板状鉄骨梁を取り付けた後で、中間柱の添梁よりも下方の部分を切断撤去することが開示されている。
特開2005−240447号公報 特開2011−6972号公報 特開2005−139691号公報
上述のような従来の技術によれば、既存柱の撤去作業を安全に行うことができるものの、大掛かりな治具や部材が必要であったり、手間が掛かるという問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、既存柱の撤去作業を安全かつ容易に行うことのできる梁補強方法、補助梁、および既存梁支持具を提供することである。
この発明のある局面に従う梁補強方法は、建物における既存梁の下方であって、既存梁に連結され互いに離れて配置された一対の既存躯体部間に、補助梁を配置することによって既存梁を補強する方法である。梁補強方法は、補助梁の上面に沿って延び、幅方向一方側に張り出す支持面を有する既存梁支持具を、補助梁に取り付ける工程と、補助梁の両端部を一対の既存躯体部に支持させる工程と、補助梁の両端部が一対の既存躯体部に支持され、既存梁支持具の支持面が既存梁の下面に当接または対面した状態で、一対の既存躯体部の中間に位置し、既存梁を支持していた中間柱を既存梁から取り除く工程とを備える。
好ましくは、一対の既存躯体部には、補助梁の両端部が仮置きされる、幅方向他方側へ張り出した仮置き位置と、補助梁の両端部が本置きされる正規位置とを有する水平面を含む補助梁支持具が予め固定されている。この場合、補助梁の両端部を一対の既存躯体部に支持させる工程は、補助梁の両端部を、補助梁支持具の仮置き位置に仮置きすることによって、補助梁の両端部を一対の既存躯体部に支持させることを含むことが望ましい。また、梁補強方法は、補助梁の両端部を、仮置き位置から正規位置にスライドさせることによって、既存梁支持具の支持面が既存梁の下面に当接または対面した状態で補助梁を既存梁の真下に移動させる工程をさらに備えることが望ましい。
好ましくは、中間柱を取り除く工程は、補助梁を移動させる工程において移動させられる補助梁が中間柱を押し出すことによって、中間柱を取り除くことを含む。
なお、梁補強方法は、補助梁を既存梁の真下に移動させた後に、補助梁から既存梁支持具を取り外す工程をさらに備えてもよい。また、中間柱を既存梁から切り離した後で、既存梁と補助梁とを一体的に連結する工程をさらに備えてもよい。
また、梁補強方法は、補助梁の上面側に、既存梁支持具の支持面の厚み分だけ切り欠かれた切欠き部を設ける工程をさらに備えてもよい。この場合、既存梁支持具を補助梁に取り付ける工程は、補助梁の切欠き部に、既存梁支持具を取り付けることを含むことが望ましい。
この発明の他の局面に従う補助梁は、建物における既存梁の下方であって、既存梁に連結され互いに離れて配置された一対の既存躯体部間に、既存梁を補強するために配置される補助梁であって、補助梁の上面に沿って延び、幅方向一方側に張り出す支持面を有する既存梁支持具を備える。支持面は、補助梁が既存梁の幅方向他方側にずれた位置において補助梁の両端部が一対の既存躯体部に支持された状態で、既存梁の下面に当接または対面する。
好ましくは、既存梁支持具は、第1の部材と第2の部材とを含む。第1の部材は、支持面が形成された第1水平部と、第1水平部に連結され、補助梁の幅方向他方側の側面に沿って配置される第1垂直部とを有する。第2の部材は、補助梁の幅方向他方側の側面に沿って配置される第2垂直部と、第2垂直部に連結され、補助梁の下面に当接される第2水平部とを有する。第1垂直部と第2垂直部とは、取外し可能な連結具によって連結されている。
既存梁支持具は、支持面に既存梁の荷重が加えられたときに自身の回転を防止するための回転防止手段をさらに含んでもよい。
既存梁支持具は、補助梁の幅方向一方側の側面に当接される第3垂直部と、第3垂直部に連結され、第1の部材の第1水平部の下方に固定された第3水平部とを有する補強部材をさらに含んでもよい。
この発明のさらに他の局面に従う既存梁支持具は、建物における既存梁の下方に配置される補助梁に取り付け可能である。補助梁は、既存梁に連結され互いに離れて配置された一対の既存躯体部間に、既存梁を補強するために配置される。既存梁支持具は、補助梁の上面に沿って延び、幅方向一方側に張り出す支持面を有する。支持面は、補助梁が既存梁の幅方向他方側にずれた位置において補助梁の両端部が一対の既存躯体部に支持された状態で、既存梁の下面に当接または対面する。
本発明によれば、既存柱の撤去作業を安全かつ容易に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る梁補強構造を模式的に示す正面図である。 本発明の実施の形態における補助梁支持具が既存柱に固定された状態を示す斜視図である。 図2に示した補助梁支持具が既存柱に固定された状態を模式的に示す部分上面図である。 図2に示した補助梁支持具に補助梁が載置される様子を模式的に示す部分正面図である。 図2に示した補助梁支持具に載置された補助梁が正規位置にスライド移動される様子を模式的に示す部分上面図である。 本発明の実施の形態において、既存梁支持具を装着した補助梁が仮置きされた状態を示す正面図である。 本発明の実施の形態において、既存梁支持具を装着した補助梁が仮置きされた状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態における既存梁支持具の構造例を示す断面図である。 本発明の実施の形態における既存梁支持具の他の構造例を示す断面図である。 本発明の実施の形態における梁補強方法の工程順序を示すフローチャートである。 図10のフローチャートにおける工程P5の途中状態を模式的に示す上面図である。 図10のフローチャートにおける工程P5の最終状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態の変形例に係る補助梁を部分的に示す正面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
本実施の形態では、建物における既存梁の下方に補助梁が配置されることによって、既存梁が補強される。建物は、典型的には木造住宅である。
(梁補強構造の概略について)
はじめに、本実施の形態に係る梁補強構造の概略について説明する。
図1に示されるように、既存住宅には、既存の躯体部として、基礎(図示せず)上に設けられた土台11と、土台11上に設置された既存柱12,13,14と、これら既存柱12,13,14に支えられた既存梁15と、既存梁15に対して直交する既存梁16,17とが含まれているものとする。これらの構造躯体は、たとえば全て、四角柱形状である。
一対の既存柱12,13は、既存梁15の両端部に連結され、既存梁15を支持している。本実施の形態では、既存梁15の両端部は、既存柱12,13によってそれぞれ間接的に支持されている。より具体的には、既存梁15の一端側は、既存梁16に連結されており、その既存梁16が既存柱12によって支持されている。同様に、既存梁15の他端側は、既存梁17に連結されており、その既存梁17が既存柱13によって支持されている。なお、既存梁15の少なくとも一方側端部は、既存柱12または13によって直接的に支持されていてもよい。
本実施の形態に係る梁補強構造では、このような住宅において、一対の既存柱12,13間に位置する既存柱14(以下「中間柱14」という)が撤去されている。また、既存梁15の下方に、補助梁21が配置されている。補助梁21は、たとえば木材で形成されている。この補助梁21は、一対の既存柱12,13にそれぞれ固定された一対の補助梁支持具3によって、その両端が支持されている。補助梁支持具3は、補助梁21に対しても固定されている。なお、既存梁15と補助梁21とを確実に連結させるためには、図1に示されるように、既存梁15と補助梁21とをまたぐ位置に両側方から挟み込む側板22がさらに設けられることが望ましい。
ここでまず、補助梁支持具3について説明する。本実施の形態では、補助梁支持具3として、たとえば、特願2013−1869989号として出願済の支持具を用いている。図2には、この補助梁支持具3が、一方の既存柱12に固定された状態が示されている。
図2を参照して、補助梁支持具3は、たとえば略L字形状を有しており、略水平に配置される板状部(以下「水平板部」という)31と、水平板部31に直交するように配置される板状部(以下「垂直板部」という)32とを含む。取り付け状態において、水平板部31の奥行方向端部が、垂直板部32の上端部に連結されている。奥行方向は、既存梁15の延びる方向(長手方向)に一致する方向を示す。水平面上において奥行方向に直交する方向、すなわち既存梁16,17の延びる方向が、図2中矢印A1で示されており、本実施の形態では当該方向を幅方向という。補助梁支持具3は、剛性を有する材料、たとえば鋼材により形成されている。
本実施の形態では、水平板部31が、既存梁15の下面から補助梁21の高さ寸法(図7の「L2」)以上離れた位置に配置されている。補助梁支持具3における水平板部31の上面(すなわち水平面)310は、補助梁21の端部が本置きされる正規位置311と、補助梁21の端部が仮置きされる仮置き位置312とを有している。正規位置311は、水平板部31の上面310の幅方向一方側に設けられ、仮置き位置312は、同面310の幅方向他方側に設けられている。正規位置311の幅は、補助梁21の幅寸法(図7の「L1」)と略同一である。仮置き位置312の幅は、たとえば、補助梁21の幅寸法以上である。つまり、補助梁支持具3の上面310は、補助梁21の幅寸法の2倍以上の幅を有している。
本実施の形態では、水平板部31の正規位置311が、既存梁15の下面に対向するように配置され、仮置き位置312が、既存梁15よりも側方(図1においては正面側)に突出するように配置されている。図3には、補助梁支持具3の水平板部31のうち仮置き位置312の部分のみが、既存梁15の側方側(幅方向他方側)へ張出された状態が示されている。水平板部31における、仮置き位置312側の幅方向端縁には、仮置き位置312からの補助梁21の転倒を防止するために、上面310から立ち上がる立上片35が設けられていてもよい。なお、補助梁支持具3の上面310の幅は、少なくとも補助梁21の幅寸法よりも大きければよい。つまり、正規位置311と仮置き位置312とは幅方向において一部重なっていてもよい。
図2を参照して、補助梁支持具3の垂直板部32における外側面320は、既存柱12の内側面120に当接される当接位置321と、既存柱12に当接されない非当接位置322とを有している。当接位置321は、既存柱12の内側面120と略同一幅である。本実施の形態において、補助梁21の幅寸法は、既存柱12,13の内側面120の幅と略同一であってよい。その場合、水平板部31の正規位置311の幅と垂直板部32の当接位置321の幅とは、略同一である。補助梁21の幅寸法は、既存梁15の幅寸法(図7の「L3」)とたとえば略同一であってよい。
水平板部31には、正規位置311側および仮置き位置312側の両方に、複数の貫通穴34が設けられている。垂直板部32においても、当接位置321側および非当接位置322側の両方に、複数の貫通穴34が設けられている。なお、複数の貫通穴34は、水平板部31においては正規位置311側、垂直板部32においては当接位置321側にのみ設けられていればよい。
このような補助梁支持具3が一対の既存柱12,13にそれぞれ固定されている場合、補助梁21は、次のような順序で所定位置(既存梁15の下面側)に配置可能である。すなわち、図4に示されるように、まず、作業者は、補助梁21の長手方向一方側端部を、既存柱12に固定された補助梁支持具3の仮置き位置312に載置する。その後、補助梁21の長手方向他方側端部を、既存柱13に固定された補助梁支持具3の仮置き位置312に載置する。これにより、補助梁21の両端部は、既存梁15の幅方向他方側にずれた位置(上下方向に重ならない位置)において、一対の既存柱12,13に支持される。このようにして補助梁21を仮置きした後で、図5に示すように、補助梁21を正規位置311側に向けてスライド移動させる。これにより、補助梁21が、既存梁15に隣接する位置(すなわち、既存梁15の真下)に配置される。
ただし、このような場合、補助梁21をスライド移動させる前に、中間柱14を撤去する必要がある。そのため、中間柱14を撤去した後、補助梁21を正規位置311に移動させるまでの間、中間柱14が負担していた荷重の全てを既存梁15が負担することになる。したがって、短時間であっても、危険な状態が存在する。
そこで、本実施の形態では、補助梁21の両端部を補助梁支持具3に仮置きした状態で既存梁15を下方から支持する既存梁支持具が、補助梁21に取り付けられる。既存梁支持具について、以下に詳細に説明する。
(既存梁支持具の構造例および配置例について)
図6および図7は、それぞれ、本実施の形態において、既存梁支持具5を装着した補助梁21が、補助梁支持具3に仮置きされた状態を示す正面図および斜視図である。図8は、既存梁支持具5の構造例を示す断面図である。なお、図7では、理解を容易にするために、既存梁15が部分的に切断された状態が示されている。
図6,7に示されるように、本実施の形態における既存梁支持具5は、補助梁21の両端部が補助梁支持具3に仮置きされた状態において、既存梁15を下方から支持する支持面50を有している。支持面50は、補助梁21の上面210に沿って延び、幅方向一方側に張り出している。支持面50が補助梁21より張り出す方向は、補助梁支持具3が既存柱12,13より張り出す方向とは反対の方向である。つまり、補助梁支持具3は、既存柱12,13より幅方向他方側に張り出している。
既存梁支持具5は、図8に示されるように、たとえば、各々が略L字形状を有する2つの支持部材51,52を含む。これらの支持部材51,52もまた、剛性を有する材料、たとえば鋼材により形成されている。第1の支持部材51は、支持面50が形成された水平部511と、水平部511に連結された垂直部512とを有する。水平部511の一部が、補助梁21の上面210に載置(当接)される。ここでは、水平部511のうち、補助梁21の上面210に載置される部分をベース部511a、水平部511のうち、補助梁21より幅方向一方側へ張り出した部分を張出部511bという。支持面50は、水平部511の上面であり、略水平方向に延在している。垂直部512は、補助梁21の幅方向他方側の側面211に沿って配置される。なお、図7および図8では、張出部511bの幅寸法L4は、既存梁15の幅寸法L3と略同一としているが、既存梁15の幅寸法より小さくてもよい。つまり、補助梁21が仮置きされた状態で、支持面50と既存梁15の下面150とが、少なくとも一部、当接(または対面)していればよい。
第2の支持部材52も同様に、水平部522と、水平部522に連結された垂直部521とを有する。水平部522は、補助梁21の下面212に当接される。垂直部521は、補助梁21の幅方向他方側の側面211に沿って配置される。垂直部521は、少なくとも部分的に、第1の支持部材51の垂直部512と重なっており、これらの垂直部512,521のうちのいずれか一方(図8では垂直部512)が、補助梁21の側面211に当接する。
第1の支持部材51の垂直部512と第2の支持部材52の垂直部521とが重なった部分には、それぞれ複数の貫通穴514,524が形成されている。これらの貫通穴514,524に連結具61が貫通されることによって、第1の支持部材51と第2の支持部材52とが連結される。これにより、既存梁支持具5は、補助梁21の三方を取り囲んだ状態で、補助梁21に固定される。連結具61は補助梁21を突き刺しておらず、容易に取り外し可能である。具体的には、たとえば、貫通穴514,524は、内周面に螺旋状の溝が形成されたネジ穴であり、連結具61は、雄ネジである。
垂直部512の貫通穴514、および、垂直部521の貫通穴524は、ともに、上下方向に所定間隔(たとえば30mm間隔)で設けられている。これにより、様々な規格の補助梁21に対応することができる。なお、補助梁21の下面212と第2の支持部材52の水平部522との間に多少の隙間が生じる場合には、その隙間にパッキン等を挿入して、補助梁21が2つの支持部材51,52によって上下方向に挟持されるようにしてもよい。
なお、既存梁支持具5によって補助梁21の三方を取り囲むだけでは、既存梁支持具5は、張出部511b上の支持面50に既存梁15の荷重が加えられたときに、図8において時計方向に回転してしまう可能性がある。したがって、既存梁支持具5は、回転防止手段をさらに有していることが望ましい。本実施の形態では、たとえば、第2の支持部材52に、水平部522の幅方向他方側の端部より立ち上がる立上部523をさらに設けることで、既存梁支持具5の回転を防止することとしている。立上部523は、補助梁21の幅方向一方側の側面213に当接することが望ましい。
既存梁支持具5は、第1の支持部材51の水平部511のうち張出部511bのみで既存梁15の荷重を支持する。そのため、張出部511bの下方には、図9に示すような補強部材53が設けられることが望ましい。補強部材53は、たとえば、第1の支持部材51の水平部511の張出部511bの下面に当接される当接部531と、補助梁21の幅方向一方側の側面213に当接される当接部532と、これらの当接部531,532に直交する直交部533とを含む。第1の支持部材51の水平部511における張出部511bと当接部531とに、連結具62が貫通されることによって、第1の支持部材51と補強部材53とが連結固定される。なお、張出部511bおよび当接部531にも、連結具62が貫通される貫通穴が予め形成されており、連結具62も、連結具61と同様に簡単に取り外し可能であるものとする。
また、図9に示されるように、第1の支持部材51の張出部511bの先端部(幅方向一方側端部)には、既存梁15の下方への差し込みを容易にするために、斜め下方に延びる傾斜部513が設けられていてもよい。なお、図9に示す張出部511bの幅は、図8に示す幅よりも短く形成されている。
(梁補強方法について)
ここで、本実施の形態における既存梁15の補強方法について説明する。図10は、本実施の形態における梁補強方法の工程順序を示すフローチャートである。
図10を参照して、はじめに、補助梁支持具3が、一対の既存柱12,13に対しそれぞれ固定される(工程P1)。本実施の形態では、典型的には、補助梁支持具3の水平板部31の上面(水平面)310が、補助梁21の高さ寸法と既存梁支持具5の水平部511の厚み分とを足し合わせた寸法以上、既存梁15の下面150より下方に配置される。補助梁支持具3は、たとえば、釘やボルトなどの複数の固定具41(図4)が、垂直板部32の内側面側から当接位置321の貫通穴34を貫通するように既存柱12に打ち込まれることによって固定される。このように固定されることで、上記図2および図3に示したように、補助梁支持具3の水平板部31のうち仮置き位置312の部分のみが、既存梁15の側方側へ張出される。また、補助梁支持具3の垂直板部32のうち非当接位置322の部分のみが、既存柱12から側方側へ張出される。
次に、補助梁21に、既存梁支持具5を取り付ける(工程P2)。既存梁支持具5は、たとえば、補助梁21の中央部(長手方向両端部以外の部分)であって、補助梁支持具3に補助梁21を仮置きした場合に中間柱14と接触しない部分に取り付けられる。既存梁支持具5を取り付ける具体的な手順は、たとえば次の通りである。図7および図8を参照して、まず、補助梁21の上方側より第1の支持部材51を被せ、補助梁21の下方側より第2の支持部材52を嵌め込む。第1の支持部材51と第2の支持部材52との嵌め込み順序は逆でもよい。その後、第2の支持部材52の水平部522が補助梁21の下面212に当接し、かつ、第2の支持部材52の垂直部521が第1の支持部材51の垂直部512に当接した状態で、連結具61を貫通穴514,524に嵌入する。これにより、支持部材51,52は、互いに連結され、補助梁21に固定される。なお、図9に示すように、第1の支持部材51に補強部材53が設けられる場合には、補強部材53は、支持部材51,52を連結した後に取り付けられてもよいし、第1の支持部材51を補助梁21の上方から被せる前に取り付けられてもよい。
次に、各補助梁支持具3の水平板部31における仮置き位置312上に、補助梁21の端部が仮置きされる(工程P3)。具体的には、図4に示したように、まず、補助梁21の長手方向一方側端部が持ち上げられ、既存柱12に固定された補助梁支持具3の仮置き位置312に載置される。その後、補助梁21の長手方向他方側端部が持ち上げられ、既存柱13に固定された補助梁支持具3の仮置き位置312に載置される。なお、当該工程においては、補助梁21全体を持ち上げて、補助梁21の長手方向両端部を同時に補助梁支持具3の仮置き位置312に載置してもよい。
補助梁21が補助梁支持具3上に仮置きされた状態では、図6および図7に示したように、補助梁21は、既存梁15よりも側方側(幅方向他方側)に位置しており、既存梁支持具5の張出部511b上の支持面50は、既存梁15の下面150に当接している。なお、補助梁支持具3の設置高さ等によっては、既存梁支持具5の支持面50が既存梁15の下面150に当接しないことも考えられるが、補助梁21を仮置きした段階では、支持面50が、少なくとも近接した位置にて既存梁15の下面150に対面しているだけでもよい。つまり、既存梁支持具5の支持面50は、中間柱14の撤去に伴い既存梁15が撓んだ場合にはじめて、既存梁15の下面150と当接するように配置されていてもよい。
本実施の形態では、この段階で、既存梁15および土台11に係合されていた中間柱14の上下端のホゾ(突起部)140を切り、中間柱14本体を既存梁15および土台11から切り離す(工程P4)。これにより、中間柱14と構造躯体との縁が切られる。なお、中間柱14のホゾ140が切られただけでは中間柱14は倒れないため、既存梁15の荷重は中間柱14によって支持されたままである。
その後、仮置きされた補助梁21を、補助梁支持具3の正規位置311側に向けてスライド移動させながら、中間柱14を取り除く(工程P5)。当該工程については、図11を参照して具体的に説明する。図11(A)には、補助梁21が補助梁支持具3に仮置きされ、上記工程P4において中間柱14の上下端のホゾが切られた状態が、模式的に示されている。この状態で、作業者は、補助梁21の側面211を叩くなどして、補助梁21を既存梁15に隣接する位置(すなわち、既存梁15の真下)に移動させる。
このとき、図11(B)に示されるように、既に構造躯体との縁が切られた中間柱14は、補助梁21によって、補助梁21の移動方向に徐々に押し出される。そのため、本実施の形態では、補助梁21が正規位置311へ近づくにつれて、既存梁15の荷重が、補助梁21に取り付けられた既存梁支持具5の支持面50に徐々に加えられることになる。本工程において補助梁21が正規位置311に移動された状態が、図12に示されている。この状態では、既存梁支持具5のベース部511a上の支持面50が既存梁15の下面150に当接している。
既存梁15の真下に補助梁21が配置されると、補助梁21から既存梁支持具5を取り外す(工程P6)。具体的には、既存梁支持具5を固定していた連結具61を抜き取り、第1の支持部材51と第2の支持部材52とを分解することによって、既存梁支持具5を補助梁21から取り外す。
その後、補助梁21と補助梁支持具3とが固定される(工程P7)。より具体的には、複数の固定具(図示せず)が、補助梁支持具3の水平板部31の下面側から正規位置311の貫通穴34を貫通するように、補助梁21の下面端部に打ち込まれる。
また、既存梁15および補助梁21の両側面に、側板22を取り付ける(工程P8)。つまり、側板22は、既存梁15と補助梁21とを一体的に連結するために、既存梁15と補助梁21とをまたぐように貼り付けられる。側板22の梁15,21への取り付けは、公知の手法により行われてよい。本実施の形態では、少なくとも既存梁支持具5を取り付けていた箇所に、既存梁支持具5の水平部511の厚み分、補助梁21の上面210と既存梁15の下面150との間に隙間が生じ得るが、側板22が取り付けられることによって、既存梁15と補助梁21とを確実に一体化することができる。
なお、本実施の形態では、既存梁15および補助梁21の両側面に側板22を取り付けることとしたが、一方の側面にのみ側板22が取り付けられてもよい。あるいは、側板22を用いなくても、既存梁15と補助梁21との隙間をパッキン等によって埋めることによって両者を一体的に連結してもよい。あるいは、工程P7において補助梁21を固定する前に、補助梁21の両端部を持ち上げて、補助梁支持具3の上面310と補助梁21の下面との間に、パッキン等を挿入した状態で、補助梁21と補助梁支持具3とを固定してもよい。
また、補助梁21から既存梁支持具5を取り外すタイミングは、補助梁21を正規位置311に移動させた直後としたが、限定的ではない。たとえば、既存梁支持具5は、補助梁21と既存梁15とを一体的に連結する工程(P8)の後に取り外されてもよい。この場合、側板22によって両者を連結する場合には、既存梁支持具5に干渉しない位置に側板22を取り付ければよい。このように、既存梁支持具5以外の箇所においても既存梁15の荷重を支持できる状態としてから既存梁支持具5を取り外す場合、より安全に既存梁支持具5を取り外すこともできる。
上述のように、本実施の形態によると、補助梁支持具3の上面310に仮置き位置312が存在するため、先に補助梁支持具3を既存柱12,13に固定しておくことで、補助梁21を取り付け高さに仮置きすることができる。したがって、補助梁支持具3は、補助梁21用の仮受け治具としても機能するため、少人数の作業者でも安全に補助梁21の設置を行うことができる。
また、上述の梁補強方法によれば、補助梁21の両端部が仮置き位置312にて一対の既存柱12,13に支持された状態で、補助梁21に装着された既存梁支持具5の支持面50が既存梁15の下面150に当接または対面される。したがって、補助梁21の正規位置への移動途中に中間柱14が既存梁15を支持できなくなったとしても、既存梁支持具5を備えた補助梁21によって既存梁15を補強することができる。その結果、構造的に不安定な瞬間を作ることなく補強作業を行うことができる。なお、既存梁支持具5を備えた補助梁21を補助梁ユニットとして提供してもよい。これにより、既存梁15の補強をより容易に行うことができる。
本実施の形態における既存梁支持具5は、主に、簡易な構成の2つの支持部材51,52によって構成されており、補助梁21への脱着も簡単である。したがって、作業者の手間を軽減し、補強作業を効率良く行うことができる。また、既存梁支持具5を使い回すことができるため、補強工事のコストを抑えることもできる。
(変形例)
本実施の形態では、既存梁支持具5の水平部511の厚み分、既存梁15と補助梁21との間に隙間が空くため、側板22の貼り付けや、隙間を埋める作業が必要であった。しかし、図10の工程P2において補助梁21に既存梁支持具5を取り付ける前に、補助梁21に、既存梁支持具5の水平部511の厚み分、切欠きを設ける工程をさらに追加してもよい。この場合の補助梁21の例が図13に示されている。図13は、本発明の実施の形態の変形例に係る補助梁21を模式的に示す図である。
図13(A)に示されるように、補助梁21の上面210側には、既存梁支持具5の厚み分の深さを有する切欠き部210aが設けられている。この場合、図10の工程P2において、図13(B)に示されるように、切欠き部210a内に、既存梁支持具5を取り付ける。そうすると、既存梁支持具5の支持面50と補助梁21の上面210とはフラットな状態となる。既存梁支持具5がこのように装着されると、補助梁21が正規位置311に移動された場合に、既存梁支持具5の支持面50のみが既存梁15の下面150に当接しているのではなく、補助梁21の上面210も既存梁15の下面150に当接した状態となる。したがって、補助梁21を正規位置311に移動した後の既存梁15の荷重は、補助梁21の上面210においても受けているため、既存梁支持具5の取り外しを容易にすることができる。また、この場合、既存梁15と補助梁21とを一体的に連結するための連結部材(たとえば側板22)を設けなくてもよい。
(他の変形例)
本実施の形態では、補助梁21の移動に伴って中間柱14が取り除かれる。そのため、図10の工程P3において補助梁21が仮置きされた段階では、既存梁支持具5の支持面50は、既存梁15の下面150に当接または対面していなくてもよい。具体的には、たとえば、補助梁支持具3の仮置き位置312の幅が、補助梁21の幅寸法よりも大きく、補助梁21が、仮置き位置312の端に位置しているような場合には、既存梁支持具5の支持面50は、既存梁15の下面150に当接または対面していなくてもよい。すなわち、既存梁支持具5の支持面50は、補助梁21が既存梁15の真下(正規位置311)から幅方向他方側にずれた位置(上下方向に重ならない位置)にある場合に、既存梁15の下面150と当接または対面するように、補助梁21よりも幅方向一方側に少しでも張り出していればよい。
また、本実施の形態では、補助梁21を正規位置311に移動した後、既存梁支持具5を取り外すこととした。しかし、補強工事後に、補助梁21が天井によって隠される場合などにおいては、既存梁支持具5を補助梁21に取り付けたままとしてもよい。
また、本実施の形態では、既存梁支持具5は、取り外しを容易にするために2つの支持部材51,52を含むこととしたが、上記のように特に取り外しを意図しない場合には、第2の支持部材52を含まなくてもよい。その場合、図8に示した簡単に取り外し可能な連結具61に代えて、釘やボルトなどの固定具や接着剤など簡単に取り外しができない接合部材が用いられてもよい。たとえば釘部材を用いる場合には、釘部材が、第1の支持部材51の垂直部512の貫通穴524を貫通して補助梁21の側面211に打ち込まれることによって、既存梁支持具5が補助梁21に固定されてもよい。または、第1の支持部材51の水平部511におけるベース部511aと補助梁21の上面210とが釘部材によって固定されてもよい。後者の場合、第1の支持部材51は、垂直部512を含まず、水平部511のみによって構成されてもよい。なお、いずれの場合においても、水平部511における張出部511bを補強するための補強部材53が設けられることが望ましい。
また、本実施の形態では、補助梁21が既存梁15の真下に、両者が上下方向に完全に重なった状態で固定されることとしたが、上下方向において少なくとも一部が重なっていれば、これらは完全に重なっていなくてもよい。つまり、補助梁21は、既存梁15の幅方向一方側または他方側に、はみ出した状態で固定されてもよい。
また、本実施の形態では、既存柱12,13に略L字形状の補助梁支持具3を固定することとしたが、補助梁支持具3は、正規位置311と仮置き位置312とを含む水平面310を有していれば、形状や材質は特に限定されない。
また、本実施の形態では、補助梁21の移動に伴って中間柱14が取り除かれることとしたが、補助梁21を移動させる前に(すなわち図10の工程P4において)、中間柱14を完全に取り除いておいてもよい。中間柱14が取り除かれると、それまで中間柱14が支持していた既存梁15の荷重が、既存梁支持具5の支持面50に加えられる。この場合、補助梁21は、既存梁支持具5の支持面50により既存梁15の支持状態が保たれたまま、移動させられる。
また、この場合、中間柱14は、補助梁21と既存梁15とが上下方向に一部重なった状態で撤去されてもよい。その場合、たとえば、中間柱14の上端部側面を切り欠いておき、その部分に補助梁21を嵌め込むこととしてもよい。
あるいは、補助梁21を幅方向一方側へスライド移動させることなく補助梁21を固定してもよい。つまり、補助梁21が既存梁15の幅方向他方側にずれた位置(仮置き位置)が、補助梁21の取付け位置(正規位置)であってもよい。このような場合であっても、既存梁支持具5の支持面50が、既存梁15の下面150に当接または対面するため、中間柱14の上下端を切り離してから既存梁15と補助梁21とを一体的に連結するまでの間の作業を安全に行うことができる。
なお、上記実施の形態では、補助梁21の両端部は、一対の既存柱12,13間に配置されることとしたが、既存梁15の両端部に連結された一対の既存躯体部間に配置されていれば、既存柱12,13間でなくてもよい。この場合、各実施の形態において既存柱12,13に固定された部材は、一対の既存躯体部の対向面(内側面)に固定されていればよい。一対の既存躯体部は、互いに対向する対向面(内側面)を有しており、既存柱に加え、たとえば既存梁を含む。具体的には、たとえば上述の既存梁16,17が下方側に長い場合には、補助梁支持具3は、既存梁16,17に固定されてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
3 補助梁支持具、5 既存梁支持具、11 土台、12,13 既存柱、14 中間柱(既存柱)、15,16,17 既存梁、21 補助梁、22 側板、31 水平板部、32 垂直板部、50 支持面、51 第1の支持部材、52 第2の支持部材、53 補強部材、61,62 連結具、210a 切欠き部、311 正規位置、312 仮置き位置、511,522 水平部、512,521 垂直部、513 傾斜部、523 立上部、531,532 当接部、533 直交部。

Claims (9)

  1. 建物における既存梁の下方であって、前記既存梁に連結され互いに離れて配置された一対の既存躯体部間に、補助梁を配置することによって前記既存梁を補強する方法であって、
    前記一対の既存躯体部の中間に位置し、かつ、前記既存梁を支持している中間柱と接触しない位置において前記補助梁の上面に沿って延び、幅方向一方側に張り出す支持面を有する既存梁支持具を、前記補助梁に取り付ける工程と、
    前記補助梁に前記既存梁支持具が取り付けられた状態で、前記既存梁の幅方向他方側にずれた位置において前記補助梁の両端部を前記一対の既存躯体部に支持させる工程と、
    前記補助梁の両端部が前記一対の既存躯体部に支持され、前記既存梁支持具の支持面が前記既存梁の下面に当接または対面した状態で、前記中間柱を前記既存梁から取り除く工程とを備える、梁補強方法。
  2. 前記一対の既存躯体部には、前記補助梁の両端部が仮置きされる、幅方向他方側へ張り出した仮置き位置と、前記補助梁の両端部が本置きされる正規位置とを有する水平面を含む補助梁支持具が予め固定されており、
    前記補助梁の両端部を前記一対の既存躯体部に支持させる工程は、前記補助梁の両端部を、前記補助梁支持具の仮置き位置に仮置きすることによって、前記補助梁の両端部を前記一対の既存躯体部に支持させることを含み、
    前記補助梁の両端部を、前記仮置き位置から前記正規位置にスライドさせることによって、前記既存梁支持具の支持面が前記既存梁の下面に当接または対面した状態で前記補助梁を前記既存梁の真下に移動させる工程をさらに備える、請求項1に記載の梁補強方法。
  3. 前記中間柱を取り除く工程は、前記補助梁を移動させる工程において移動させられる前記補助梁が前記中間柱を押し出すことによって、前記中間柱を取り除くことを含む、請求項2に記載の梁補強方法。
  4. 前記補助梁の上面側に、前記既存梁支持具の支持面の厚み分だけ切り欠かれた切欠き部を設ける工程をさらに備え、
    前記既存梁支持具を前記補助梁に取り付ける工程は、前記補助梁の前記切欠き部に、前記既存梁支持具を取り付けることを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の梁補強方法。
  5. 建物における既存梁の下方であって、前記既存梁に連結され互いに離れて配置された一対の既存躯体部間に、前記既存梁を補強するために配置される補助梁であって、
    前記一対の既存躯体部の中間に位置し、かつ、前記既存梁を支持している撤去対象の中間柱と接触しない位置において前記補助梁の上面に沿って延び、幅方向一方側に張り出す支持面を有する既存梁支持具を備え、
    前記支持面は、前記補助梁が前記既存梁の幅方向他方側にずれた位置において前記補助梁の両端部が前記一対の既存躯体部に支持された状態で、前記既存梁の下面に当接または対面する、補助梁。
  6. 前記既存梁支持具は、前記支持面が形成された第1水平部と、前記第1水平部に連結され、前記補助梁の幅方向他方側の側面に沿って配置される第1垂直部とを有する第1の部材と、
    前記補助梁の前記幅方向他方側の側面に沿って配置される第2垂直部と、前記第2垂直部に連結され、前記補助梁の下面に当接される第2水平部とを有する第2の部材とを含み、
    前記第1垂直部と前記第2垂直部とは、取外し可能な連結具によって連結されている、請求項5に記載の補助梁。
  7. 前記既存梁支持具は、前記支持面に前記既存梁の荷重が加えられたときに自身の回転を防止するための回転防止手段をさらに含む、請求項5または6に記載の補助梁。
  8. 前記既存梁支持具は、前記補助梁の前記幅方向一方側の側面に当接される第3垂直部と、前記第3垂直部に連結され、前記第1の部材の前記第1水平部の下方に固定された第3水平部とを有する補強部材をさらに含む、請求項6に記載の補助梁。
  9. 建物における既存梁の下方に配置される補助梁に取り付け可能な既存梁支持具であって、
    前記補助梁は、前記既存梁に連結され互いに離れて配置された一対の既存躯体部間に、前記既存梁を補強するために配置されるものであり、
    前記一対の既存躯体部の中間に位置し、かつ、前記既存梁を支持している撤去対象の中間柱と接触しない位置において前記補助梁の上面に沿って延び、幅方向一方側に張り出す支持面を有し、
    前記支持面は、前記補助梁が前記既存梁の幅方向他方側にずれた位置において前記補助梁の両端部が前記一対の既存躯体部に支持された状態で、前記既存梁の下面に当接または対面する、既存梁支持具。
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