JP5988272B2 - オキシコドンの合成及び精製プロセス - Google Patents

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Description

様々な報告が、14-ヒドロキシコデイノン-α,β-不飽和ケトン(「ABUK」)の形成における8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンの2つの異性体の役割と、オキシコドンハイドロクロライドにおける推定遺伝毒性不純物を同定している。例えば、Chapman等の米国特許第7,683,072号は、「当分野で知られている塩形成反応中、8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン成分は、 酸触媒脱水によって14-ヒドロキシコデイノンに転換される。Weiss, J. Org. Chem., 22(11): 1505-08 (1957)も参照のこと。よって、最終産物において14-ヒドロキシコデイノンが増加される。」と記述している(欄8, 行7-12)。同様に、Cox(WO2008/070656及びWO2008/070658)は、「DHDHC[8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン]は容易に14-ヒドロキシコデイノンに転換される。この転換はオキシコドンハイドロクロライドへのオキシコドン塩基(オキシコドン遊離塩基としても知られる)の転換中に生じ、よって、14-ヒドロキシコデイノンが、最終オキシコドンハイドロクロライド中に存在する」と記述している(頁3, 行5-7)。このように、異性体8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンジオールは不安定であり、オキシコドンハイドロクロライドへのオキシコドン遊離塩基の転換の間、それらは酸触媒脱水を受け、14-ヒドロキシコデイノンABUK不純物を形成することが理解される。Weissは、処理が急速である場合、8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンは高温の2NのHClから再結晶化され得ることを教示し、また、「20分間の沸騰水浴における希酸(1:1)」中における処理が、ジヒドロキシ種を14-ヒドロキシコデイノンに転換することも報告している。Weissは、2Nの再結晶化中に扱われるジヒドロキシ異性体の混合物と、その後の14-ヒドロキシコデイノンへの加水分解について述べていないが、8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンの双方の異性体が脱水され、14-ヒドロキシコデイノンを形成するであろうことを意味する。Chapmanの‘072の特許及び Baldwin (米国特許出願第11/729,741号に加えてBaldwin Declarationを参照のこと)を含む最近の報告は、アルファ異性体を、8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンの明らかなより加水分解的に不安定なジオールとして指摘する。Baldwinは、脱水が75℃で0.2N程の低い水性HClの条件下で生じることを示すとしてChapmanの米国特許第7,674,800号の実施例3を引用する。Baldwinは、これをWeissの報告と比較し、2つの異性体の内一つが、より酸触媒脱水になり易いことを主張する。
本発明者は、8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンを調製し特徴付け、2ppmの検出限界までLC/MSによってアルファ及びベータ異性体を測定するための分析的方法論を開発するためにこれを使用した。LC/MS分析によって、オキシコドンに対する相対滞留時間(RRT)0.82及び0.91での2つのHPLCピークを、8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンに対応する質量を有するとして観察した。RRT0.91でのピークを、8βジオールとして同定した。酸への2種の混合物の曝露は、RRT0.82ピークの損失と、20時間にわたる14-ヒドロキシコデイノンの増加との相関を示した。RRT0.91でのピークは、20時間にわたる同じ条件下で少し低下した。この研究に基づき、またBaldwinの主張を考慮し、RRT0.82でのピークを、発明の開発の目的に関して、8αジオールとして割り当てた。
低レベルの14-ヒドロキシコデイノンを有するオキシコドンハイドロクロライドを生産する様々なアプローチが公開されている。例えばChapman の‘072の特許、並びに、Chapman のパテントファミリーにおける他の特許、及びShafer等の米国特許出願公開第2007/0149559号は、オキシコドンにおける混入物としてのジオールを有機溶媒中において水性酸又は有機酸を使用して脱水し、14-ヒドロキシコデイノンを形成する方法を報告する。Chapmanは、 脱水が生じる際に、水素化によって14-ヒドロキシコデイノンをオキシコドンに転換することを記載する。これは、7,8二重結合の再水和による反転を防ぎ、最終のオキシコドンハイドロクロライド産物において、ABUK前駆物質として8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンを有する可能性を最小化する。Shafer は、チオール求核剤で14-ヒドロキシコデイノンを捕捉し、オキシコドンから容易に分離できる水抽出可能付加物を形成する。
Buehler等の国際特許出願公開番号WO2007/103105は同様に、ジオールをある程度まで脱水しうる条件を記載し、Shaferと類似な方法において、14-ヒドロキシコデイノンを硫黄求核剤又は硫黄含有無機酸又はその塩で処理し、水溶性付加物を形成する。Buehler 手順は、メタ重亜硫酸に類似の種を使用し、これはオキシコドンと1,2様式において、14-ヒドロキシコデイノンと1,4及び1,2様式において反応して、各々の水溶性付加物を形成する。およそpH9へのpH調整により、1,2亜硫酸付加物はケトンに加水分解される;しかしながら、14-ヒドロキシコデイノンから得られる1,4付加物は未変化なままであり、水溶性を与える。pH9で、オキシコドンは沈殿するか、又は選択的に有機溶媒中に抽出され得、付加化14-ヒドロキシコデイノンは水性混合物中に残る。Shaferのアプローチは、14-ヒドロキシコデイノンの1,4付加物の形成を強調することにおいて異なり、水溶性1,4付加物からオキシコドンを回収し分離することに、選択的1,2加水分解に明示的に頼らない。
遊離種又は樹脂結合としての、硫黄ベースの試薬を用いた14-ヒドロキシコデイノンの誘導体化は、Shafer、Cox及びBuehlerに共通である。少なくともChapman及びShaferは:(1)オキシコドンの存在中においてジオールの脱水を強制すること;及び(2)その後、オキシコドンとして、又はオキシコドンから分離可能な誘導体として、得られた14-ヒドロキシコデイノンを消費又は除去することにおいて共通点を有する。
発明者は、8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンのアルファジオールがオキシコドン塩基中に最高で1,000ppmまで存在し得、ベータジオールは更に高いレベルで存在しうることを発見した。本質的には、上に概略のアプローチは、1,000ppmを超える所望しない、推定遺伝毒性の不純物と共に、オキシコドンハイドロクロライドを積極的に生産し汚染する潜在性を有し、厳密に不純物を除去する手段を必要とする。また、ジオール前駆物質を破壊する手段が、例えばChapman等の米国特許第7,129,248号の実施例3に記載のように、徹底的には進行し得ない可能性もあり、そこでは、精製されたオキシコドン塩は、残りのジオールを脱水し、14-ヒドロキシコデイノンを再形成して産物を汚染することを避けるために、注意を持って扱われなければならないという注意書がある。
上記のアプローチは、オキシコドン遊離塩基の存在中における14-ヒドロキシコデイノンへのジオールの転換を含む。様々な化学的アプローチが、特にオキシコドンハイドロクロライドへのオキシコドン遊離塩基の転換の間、14-ヒドロキシコデイノンを除去するために使用される。このように、上記のアプローチは、オキシコドン、また幾つかの場合ではオキシコドンハイドロクロライドの形成中及びその存在中において、除去を試みている実際のABUK不純物である14-ヒドロキシコデイノンの形成を含む。従って、ABUKを含む低レベルの不純物で、オキシコドン及びその塩を生産する新規な方法が有益であろう。
ABUKを含む低レベルの不純物で、オキシコドン及びその塩、特にオキシコドンハイドロクロライドを生産するための新規な方法が今開示され、これは上記のアプローチと異なる。本開示に引用されている全ての特許、公開特許出願、学術論文、及び他の参考文献は、全ての有用な目的に対して出典明記によりその全体をここに援用する。
簡潔には、発明者は中でも、14-ヒドロキシコデインを得るための14-ヒドロキシコデイノンのケトン基の還元はまた、8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンのケトン基を還元し、それによってジオールを8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイン-6-オールに転換することを発見した。本発明の好ましい実施態様による例示的な一連の工程をスキーム1及び2に示す。示すように、酸化及び還元工程の後、オキシコドン遊離塩基を生産するための転位工程が、オキシコドン遊離塩基をその塩に転換するより前に、特にABUKを含む不純物を著しく低減又は除去するために使用される。また記載されるのは、幾つかの任意の精製工程、及び塩形成工程である。
(発明の詳細な説明)
商業的に入手可能な様々なテバインの酸化反応が、14-ヒドロキシコデイノンを生産するだろうことが知られている。これは、例えばChapman 及び Cox並びにCasnerの米国特許第7,153,966号に記載されている。酸化の間、特に水性酸性条件下で、8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンの2つの異性体がまた、不純物として形成される。例えば、Proska, Arch. Pharm. Pharm. Med. Chem., 332, 369-70 (1999)を参照のこと。次に、14-ヒドロキシコデイノンのケトンが還元され、14-ヒドロキシコデインを形成し、還元の結果として、8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンの2つの異性体のケトンも還元され、関連する8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイン-6-オール異性体、又はトリオールを生成する。ジオールの2つの異性体が微量だけ残り、塩形成より前にオキシコドン塩基が形成される時にこれらは一掃される。
新規な金属触媒プロセスでは、反応において14-ヒドロキシコデインがオキシコドンに転位され、それによって、6-ヒドロキシル基が酸化され、7,8二重結合が還元される。8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイン-6-オールの2つの異性体は、14-ヒドロキシコデインに含まれるアリルC6、C7、C8トポグラフィーを持たず、それらは転位に関与しない。トリオールが、得られたオキシコドンに観察される。また、トリオールは干渉しないようであり、よって14-ヒドロキシコデイノンに転換されない。この場合、それらは、14-ヒドロキシコデイノン又はオキシコドンへの転換に関して不活性である。さらに、トリオールはオキシコドンよりはるかに極性であり、極性溶媒又は溶媒混合物からオキシコドンを沈殿させることによって、又は適切な有機溶媒にオキシコドンを抽出することによって、オキシコドンから潜在的に分離できる。にもかかわらず、いくらかのトリオールがオキシコドンと共に残存したとしても、これらの種は、推定遺伝毒性のアルファ、ベータ不飽和ケトンを欠き、それを生成できず、FDA警告化合物ステータス下に入らない。得られたオキシコドン塩基が塩酸塩に転換される時、活性のアルファジオールは存在せず、何れかの微量のトリオールは14-ヒドロキシコデイノンを生成できず、よって塩はその不純物を再生成する危険性なく生産できる。
Figure 0005988272
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14-ヒドロキシコデイノンへのテバインの酸化は、例えばCasner等の米国特許出願公開2006/0111383に記載のような、当業者に知られている任意の手段によって実施されうる。14-ヒドロキシコデインへの14-ヒドロキシコデイノンの還元は、アルファ、ベータ不飽和ケトンのケトン基還元する当分野で知られている任意の方法を含み得、下記のように水素化ホウ素ナトリウムが一例である。
スキーム1の工程3に適切な触媒は、任意の様々な配位子錯体金属触媒を含み、配位子がホスフィンであり、金属がロジウム又はルテニウムであるような触媒を含む。ウィルキンソン触媒及びその類似体が一般的に適切である。適切な触媒の具体的な例が、Wang等の米国特許第7,323,565号及び同第7,321,038号に開示されている。一つの適切な触媒を下に示し、その調製及び使用をここの実施例に詳細に記載する。
Figure 0005988272
オキシコドンへの新規の経路は、Chapman、Shafer、Buehler、及びCoxの前述の経路と比較し、幾つかの利点を有する。プロセスは、推定遺伝毒性14-ヒドロキシコデイノンの既知の前駆物質を、この不純物を生成できないトリオール種に転換する。この転換は、14-ヒドロキシコデインへの14-ヒドロキシコデイノンの転換と同時に実施されうる(すなわち、オキシコドンへの14-ヒドロキシコデインの転換前)。14-ヒドロキシコデインは、固体として単離されるか、又は適切な有機溶媒中に抽出され得、どちらのアプローチも、これらのトリオールを一掃する機会を与え、オキシコドンが形成される完全化学段階。幾つかの例では微量レベルの8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンが単離された14-ヒドロキシコデイン中にLC/MSによって観察さる;しかしながら、8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンはプロセスのこの段階では検出できない。発明の更なる実施態様では、14-ヒドロキシコデインは、何れかの残存する微量の14-ヒドロキシコデイノン又はケトン含有ジオールを除去するための手段として、Rappoport等, J. Amer. Chem. Soc. 89:8, 1967, 1942-1947,1のようにメタ重亜硫酸ナトリウムで、又は類似な種で処理されうる。また更なる実施態様では、14-ヒドロキシコデインは、何れかの微量の14-ヒドロキシコデイノンを除去するために、樹脂担持の水素化ホウ素で処理されうる。発明の更なる別の実施態様では、残留14-ヒドロキシコデインは、何れかの残留14-ヒドロキシコデイノンの水溶性又は樹脂結合誘導体を選択的に形成するために、有機チオール種で処理され得、14-ヒドロキシコデインは、14-ヒドロキシコデイノン無しに生産されうる。還元工程、及び場合によっては、メタ重亜硫酸関連又はチオールタイプ種を使用する処理の組入れによって、残留14-ヒドロキシコデイノン及び2つのジオールを実質的に含まない14-ヒドロキシコデインが生成できる。他の実施態様では、14-ヒドロキシコデイン中における何れかの微量の14-ヒドロキシコデイノンは、転位工程を受け、有機溶媒中における触媒的水素化によってオキシコドン塩基から除去される。
上記の説明から理解されるように、14-ヒドロキシコデイノンへの潜在前駆物質であるジオールはその化合物に転換されないが、代わりに、14-ヒドロキシコデイノンを生成できない種に転換される。このようにして、薬剤実体は、除去しようとする推定遺伝毒性不純物で積極的に汚染されない。
14-ヒドロキシコデイノンが、所望さない推定遺伝毒性の種であり、またオキシコドンのほとんどの従来型の合成に一般的な最後から2番目の中間体であることは注目すべきである。一般的な合成経路はオキシコドンの形成のために14-ヒドロキシコデイノンの水素化に頼り、水素化はしばしば不完全なままとなり得、大量の14-ヒドロキシコデイノン−1,000−5,000ppm−が、単離されたオキシコドンに直接持ち越される。例えば米国特許第7,674,800号、実施例2及び3を参照のこと。よって上述のアプローチは、ジオールの強制脱水によって形成されるものと共に持ち越される14-ヒドロキシコデイノンこの蓄積を解消する必要性を抱えうる。対照的に、新規なプロセスは、14-ヒドロキシコデイノンを新規な非ケトン中間体(すなわち、14-ヒドロキシコデイン)に、ゼロ又は低1桁ppmレベルの残留14-ヒドロキシコデイノンで転換する。非ゼロレベルの14-ヒドロキシコデイノンが残る場合、これらは、メタ重亜硫酸又は有機チオール剤を使用して上記のように除去できる。あるいは、14-ヒドロキシコデイノンは、有機溶媒又は溶媒の混合中において触媒的水素化によってオキシコドン塩基から除去できる。
新規な経路は、オキシコドンへのC-14酸化コデイン様実体の新規な転位であると信じられているものを用いる。例えばヒドロコドンを形成するコデインに見られるような、6-ヒドロキシ7,8二重結合アリルシステムの転位についての多くの公開報告がある。しかしながら、発明者は、14-ヒドロキシ基を持つ関連種の類似な転位の何れかの報告を知らない。実際、ここに開示の新規な経路における中間体である14-ヒドロキシコデインは、7,8二重結合及び14-ヒドロキシル部分が第二アリル機能を構成する範囲において、「ビスアリル」実体である。6-ケトン機能を形成するコデインのC-14ヒドロキシル類似体の金属触媒転位の報告の欠如は、当業者がこれを、特別に生産的であるか、又は推定反応でさえ予期しなかったからだろう。
14-ヒドロキシコデインへの14-ヒドロキシコデイノンの還元は、ジオールをトリオールに完全に転換すると期待される。およそ0−50ppmの14-ヒドロキシコデイノンを有する14-ヒドロキシコデインは、金属触媒転位を受け、約45−350ppmの14-ヒドロキシコデイノンを有するオキシコドン塩基を形成する。LC/MS分析は、推定活性ジオール、8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンは最高で16ppmまで存在し得、8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンは、トリオールと適合する分子量を有する2つの他の種と共に、最高で約110ppmまで存在しうる。14-ヒドロキシコデイノンにおける微量増加は、金属転位触媒によるオキシコドンの非常に緩徐な酸化から生じると考えられる。これは、検出不能(又は、多くても、一桁ppm)レベルの8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンのどちらかの異性体を伴うオキシコドンが、転位の条件下での金属転位触媒への曝露によって、多量のジオールの存在から得られるレベルよりずっと高い、60ppmを超すレベルまで14-ヒドロキシコデイノンを生じるだろうということを、発明者が実証した事実によって支持される。しかしながら、本発明によって形成されるオキシコドンに観察される非常に低レベルの14-ヒドロキシコデイノンは、上記の、前述のプロセスによって生成されるオキシコドンに見られる高レベルと顕著に対照的であり、それは、1,000−5,000ppmの14-ヒドロキシコデイノン、また、1000ppm以上の、14-ヒドロキシコデイノンへの各々のジオール前駆物質、すなわち8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン及び8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンにより、それ以上を含有しうる。ロジウム触媒転位後に観察される微量の8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン及び8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンは、次の段階のプロセスにおいて、オキシコドン塩基を精製する間に一掃される。
およそ0−350ppmの14-ヒドロキシコデイノンを含む、新規なプロセスによって調製されるオキシコドン塩基は、Rappoport等, J. Amer. Chem. Soc. 89:8, 1967, 1942-1947に記載されるメタ重亜硫酸ナトリウム手順などの精製プロセスに従うことによって、実質的にこの不純物を含まないようにできる。これにより、検出不能(又は、多くても、非常に低い)レベルの14-ヒドロキシコデイノンを有するオキシコドン遊離塩基が得られる。あるいは、有機溶媒又は溶媒混合物中においてパラジウム炭素触媒する触媒水素化によって、5ppm未満のレベルまで、残留14-ヒドロキシコデイノンが低減されうる。水素化は、約13−50psi、及び約室温(例えば、18℃)〜約40℃の温度で実施されうる。適切な触媒は、限定するものではないが、5%及び10%パラジウム炭素を含む。適切な溶媒は、アルコール、塩素化溶媒、又はその混合物を含む。固体としての水素化オキシコドンの単離は、何れかの残留する微量の8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン及び8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンのほとんどを一掃する。
水素化条件へのオキシコドンの曝露は、低レベルの6-ヒドロキシオキシコドールを生成することが分かった。これは、エタノールスラリーを使用して、好ましくは上昇温度で除去され、非スラリーオキシコドン塩基中における何れかの更なる微量の14-ヒドロキシコデイノン、8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン、及び8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンも除去する付加利益を有する。14-ヒドロキシコデインのロジウム触媒による転位反応と、その後の水素化及びエタノールスラリーによって生産される精製オキシコドン塩基は、検出不能な量の8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン、およそ10ppmの8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン、及び1−5ppmの14-ヒドロキシコデイノンを含む。
更なる実施態様では、微量の14-ヒドロキシコデインを含む粗オキシコドン塩基は、上記のように水素化によって精製され得、触媒濾過後に溶液として使用され、5ppm未満の残留14-ヒドロキシコデイノンを有するオキシコドンHCl塩を形成し単離する。
重要なことには、Buehler、Cox、Chapman、又はShaferプロセスと異なり、新規なプロセスは、オキシコドンの存在中において、14-ヒドロキシコデイノンを形成するために、ジオール前駆物質を破壊することを必要としない。また、非変換8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンがオキシコドン産物に持ち越され、塩形成、安定性試験、又は保管の間、14-ヒドロキシコデイノンを再生成する危険性がもたらされる脅威がない。再び、これは前述のプロセスと対照的である。例えば、Chapmanの実施例3に記載されるように、非転換ジオール前駆物質の存在の可能性により、そこに記載の経路において塩基からHCl塩を扱う場合には注意が必要である。これらの前駆物質は、塩形成中、又は保管又は安定性試験において、14-ヒドロキシコデイノンに転換されうる。新規なプロセスによって調製されるオキシコドン塩基において、8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンが非検出であるため、HCl塩の生成中、それから14-ヒドロキシコデイノンが再生成される可能性はない。上記のプロセスによって生産され、5ppm未満の14-ヒドロキシコデイノン及び検出不能な8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンを含むオキシコドン塩基の転換は、単離されたオキシコドンHCl塩中における14-ヒドロキシコデイノンレベルのレベルにおける変化を示さなかった。更に、上記プロセスによって生成されるオキシコドン塩基又はオキシコドンHCl塩の、pH<1の65℃の水性ハイドロクロライド酸における処理は、24時間後に、14-ヒドロキシコデイノンの増加を生じなかったか、又は最小限であった。上記プロセスによって生成されたオキシコドン塩基及びオキシコドンHCl塩の、乾熱(60℃より高)の条件への曝露は、14日後に14-ヒドロキシコデイノンの増加をもたらさなかった。弱酸(すなわち0.2N;米国特許第7,674,800号,実施例3)における8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンの脱水の容易性に関するBaldwinによる上記の主張を考慮すると、高温の酸において観察される緩徐な微量増加は、Weissによる微量レベルの残留8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンに、又は14-ヒドロキシコデイノンへの他の未知の前駆物質に起因する。この安定性は、産業規模でのオキシコドン塩形成中の広範なプロセス許容度を提供し、14-ヒドロキシコデイノンの増加に関して高安定性な固体産物を提案する。
実施例
実施例1−14-ヒドロキシコデインへの14-ヒドロキシコデイノンの還元
Figure 0005988272
一部の14-ヒドロキシコデイノン(26.0g湿、16.9g乾燥重量、54.0mmol)を、温度計を具備する丸底フラスコにおいて、窒素下で、135mlの塩化メチレン及び15mlのメタノールと組み合わせた。スラリーを氷浴において0−5℃に冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(2.54g、66.8mmol)をスラリーに一度に加えた。過剰の水素をバブラーを通して放出させ、反応混合物を周囲温度まで温めさせ、48時間攪拌した。
出発物質が消費された後、過剰の水素化ホウ素ナトリウムを70mlの10wt%の塩酸でクエンチした。水層はpH=1であった。二相混合物を1時間、撹拌した。層を分離させ、上部の水層を下部の有機層から分離させた。有機層を蒸留水(2×20ml)で洗浄した。水層を組み合せ、45mlの5Mの水酸化ナトリウム溶液の添加によってpHを9に調整した。油性沈殿物が形成され、水性スラリーをジクロロメタン(3×50ml)で抽出した。組み合わせたジクロロメタン相を20%の塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、15.1g(89%)の褐色油を得て、これを静置によって凝固させた。冷却2-プロパノールによる凝固油の粉末化から、12.5g(74%)の白色結晶性14-ヒドロキシコデインを得た。
実施例2−オキシコドンへの14-ヒドロキシコデインの転位
Figure 0005988272
冷却器及びガススパージング管、ガス出口及び温度計を具備する100mlの四ツ口丸底フラスコを窒素で流し、メタノール(40ml)を入れた。一部の14-ヒドロキシコデイン(5.0g、15.9mmol)を室温で加え、均一な溶液が形成されるまで混合物を攪拌した。溶液を、攪拌しながら窒素ガスをスパージングすることによって脱酸素化した。
ガススパージング管及びガス出口を具備する20mlのシュレンクフラスコを窒素で流し、メタノール(10ml)を入れた。溶媒を、攪拌しながら窒素ガスでスパージングすることによって脱酸素化した。ビス(ノルボルナジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボラート(70mg、0.19mmol)及び1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(80mg、0.19mmol)を窒素下で加え、オレンジ色溶液を30分間室温で攪拌した。次いで、溶液を30分間、水素ガスでスパージした。溶液の色がオレンジから暗赤色オレンジに変化した。過剰の水素を、10分間窒素で溶液をスパージングすることによって除去した。触媒の溶液を、カニューレによって14-ヒドロキシコデインの溶液に移した。組み合わせた溶液を50℃で90分間加熱した。産物のオキシコドン遊離塩基が反応混合物から沈殿し、濃厚スラリーが形成された。少量のサンプルを、反応の完了を確認するために工程内試験のために採った。反応混合物を2時間0−5℃に冷却し、産物を濾過オフし、10mlの冷却2-プロパノールで洗浄した。
産物のオキシコドン遊離塩基を、真空オーブンにおいて50℃で乾燥させた。収量:4.1g、71.9%。
実施例3−14-ヒドロキシコデインからの14-ヒドロキシコデイノンの除去
ガス出口及び温度計を具備する100mlの丸底フラスコを窒素で流し、メタノール(40ml)を入れた。不純物として少量の14-ヒドロキシコデイノンを含有する14-ヒドロキシコデイン(5.0g、15.9mmol)を室温で加え、均一な溶液が形成されるまで混合物を攪拌した。
樹脂担持水素化ホウ素(0.15g)を溶液に加え、55℃で24時間攪拌した。14-ヒドロキシコデイノンの除去を確認するために工程内試験の試験のために少量のサンプルを採った。次いで、混合物を窒素ブランケット下で45μmフィルターを通して濾過し、冷却器及びガススパージング管、ガス出口、及び温度計を具備する100mlの四ツ口丸底フラスコに入れた。実施例4での使用のために、溶液を、攪拌しながらそれに窒素ガスをスパージングすることによって脱酸素化した。
実施例4−オキシコドンへの14-ヒドロキシコデインの転位
ガススパージング管及びガス出口を具備する20mlのシュレンクフラスコを窒素で流し、メタノール(10ml)を入れた。溶媒を、撹拌しながらそれに窒素ガスをスパージングすることによって脱酸素化した。ビス(ノルボルナジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボラート(70mg、0.19mmol)及び1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(80mg、0.19mmol)を窒素下で加え、オレンジ溶液を室温で30分間撹拌した。次いで、溶液を30分間、水素ガスでスパージした。溶液の色がオレンジから暗赤色オレンジに変化した。過剰の水素を、10分間、窒素で溶液をスパージングすることによって除去した。触媒の溶液を、カニューレによって、実施例3からの14-ヒドロキシコデインの溶液に移した。組み合わせた溶液を50℃で90分間、加熱した。オキシコドン遊離塩基が反応混合物から沈殿し、濃厚スラリーが形成された。少量のサンプルを、反応の完了を確認するために工程内試験のために採った。反応混合物を2時間0−5℃に冷却し、産物を濾過オフし、10mlの冷却2-プロパノールで洗浄した。
産物のオキシコドン遊離塩基を、真空オーブンにおいて50℃で乾燥させた。収量:3.43g、68.6%。
実施例5−14-ヒドロキシコデインへの14-ヒドロキシコデイノンの還元
Figure 0005988272
14-ヒドロキシコデイノン(25.0g湿、22.225g乾燥重量、70.93mmol)を、温度計を具備する丸底フラスコにおいて窒素下で、178mLの塩化メチレン及び13mLのメタノールと組み合わせ、溶液を得た。バッチを氷浴において0−5℃に冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(3.44g、90.93mmol)を一度に加えた。混合物を7時間0−5℃で攪拌し、次いで、周囲温度まで温めさせ、17時間撹拌した。出発物質が消費された後、過剰の水素化ホウ素ナトリウムを、0−5℃で110mLの2.4Nの塩酸でクエンチした。水層はpH=1であった。二相混合物を0−5℃で30分間攪拌した。層を静置し、分離させた。上部の水層を下部の有機層から分離させた。有機層を15mLの2.4N塩酸で洗浄した。水層を組み合わせ、<10℃で30mLの25%の水酸化ナトリウム溶液の添加によって、pHを9.5に調整した。初めに、10℃では沈殿は形成されなかった。次いで、氷/水浴を外し、バッチを周囲温度で攪拌した。一晩の攪拌で固体が沈殿した。バッチを0−5℃に冷却し、1.5時間攪拌した。産物を濾過し、冷却水(25mL×2)ですすぎ、乾燥させた。8.99g(40.2%)のオフホワイト固体をLot2377−085(4ppmの14-ヒドロキシコデイノン)として得た。
実施例6−オキシコドン塩基への14-ヒドロキシコデインの転位
Figure 0005988272
オーブン乾燥させた100mLの丸底フラスコに、5gの14-ヒドロキシコデイン(15.9mmol、Lot2377-085)及び40mLの脱酸素化メタノールを入れた。混合物を、均一な溶液が形成されるまで窒素下で撹拌した。
オーブン乾燥させた25mLの丸底フラスコに、10mLの脱酸素化メタノールを入れ、窒素下に置いた。75mgのビス(ノルボルナジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボラート(0.2mmol)及び86mgの1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(0.2mmol)を窒素下で加え、オレンジ色溶液をRTで10分間撹拌した。次いで、溶液を水素ガスで45分間スパージした。溶液の色がオレンジから赤色オレンジに変化した。過剰の水素を、10分間、窒素で溶液をスパージングすることによって除去した。触媒の溶液を、カニューレによって14-ヒドロキシコデインの溶液に移した。組み合わせた溶液を50℃で9時間加熱した。産物のオキシコドン遊離塩基が反応混合物から沈殿し、濃厚スラリーが形成された。上澄みの少量のサンプルを、反応の完了を確認するために工程内試験のために採った。
反応混合物を2時間0−5℃に冷却し、産物を濾過オフし、濾過ケーキを冷却エタノール(10mL×2)で洗浄した。
産物を、真空オーブンにおいて55℃で乾燥させた。1.71g(34.2%収率、Lot2377-095として)のオキシコドン塩基を得た。(45ppmの14-ヒドロキシコデイノン、LC/MSにより非検出の8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン及びLC/MSにより5ppmの8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン;HPLCにより99.41A%純粋)。
実施例7−メタ重亜硫酸ナトリウムによるオキシコドン塩基の精製
Figure 0005988272
25mLのフラスコにに、1.5g(4.756mmol、Lot2377-095、Rh触媒転位によって調製)のオキシコドン塩基及び7.5mLの水を入れる。混合物を室温で(RT、20±5℃)撹拌させる。pHは8.45であり、次いでそれを0.056gの濃縮HClの添加によって、RTで7.02に調整する。
pH7のNa/NaSO緩衝化液調製:小さいフラスコに、0.362gのメタ重亜硫酸ナトリウム(1.904mmol、0.4当量)及び1mLの水を入れる。RTでの攪拌によって、透明な溶液が4分内(pH〜4−5)に生じた。他の小さいフラスコに、1.43g(11.35mmol)の亜硫酸ナトリウム及び6mLの水を入れる。混合物をRTで攪拌すると、透明な溶液が4分内(pH〜9−10)で生じた。メタ重亜硫酸ナトリウム溶液をRTで亜硫酸ナトリウム溶液に移し、攪拌した。pHは6.90であり、次いで1.43gの飽和亜硫酸ナトリウム溶液の添加によってRTで6.97に調整される。
上記で調製のメタ重亜硫酸ナトリウム/亜硫酸ナトリウムのpH7緩衝化液を、RTでバッチに移す。pHは7.98に上昇し、次いで、それを0.777gの濃縮HClの添加によってRTで7.01に調整する。溶液が得られる。混合物を、3−24時間、又は反応が完了するまでRTで攪拌する。(LC/MSによる反応完了についての工程内試験:≦1ppmの14-ヒドロキシコデイノン)。pHを、0.95g(1.1mL)の濃縮水酸化アンモニウムの添加によって9.18に調整する。混合物(白色スラリー)をRTで2時間攪拌し、濾過し、水(6mL×2)で洗浄し、移動可能まで乾燥させる。
ウェットケーキを25mLのフラスコに移し、12mLの水において2時間スラリーにし、濾過し、水(6mL×2)で洗浄し、重さが一定になるまで乾燥させた。1.34g(89.3%収率)の低ABUKオキシコドン塩基を、Lot2377-103として得る(LC/MSにより〜1ppmの14-ヒドロキシコデイノン、LC/MSにより非検出の8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン及びLC/MSにより4ppmの8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン;HPLCにより99.48A%純粋)。
実施例8A−水素化によるオキシコドン塩基の精製
Figure 0005988272
250mLの水素化ボトルに、4.05g(12.84mmol、Rh-触媒転位により調製、267ppmの14-ヒドロキシコデイノン;16ppmの8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン、111ppmの8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン)のオキシコドン塩基、36mLのジクロロメタン(DCM)及び4mLのメタノールを入れた。混合物を透明な溶液が形成されるまで攪拌し、0.4gの5%Pd/Cを加えた。混合物を21−22℃(室温)、13−17psiのHでの攪拌により水素化し、水素化の1及び2日後、単離オキシコドン塩基にわけて処理した。
水素化条件下で1日の後、約16mLの混合物を水素化ボトルから採り、触媒を濾過して濾過によって除去し、濾過した溶液をDCM/メタノールを蒸留オフすることによって濃縮した。ほとんどのDCM/メタノールが除去された後、イソプロパノール(IPA)を加え、混合物を10分間65−70℃で蒸留した。混合物を室温、次いで0−5℃に冷却した。産物を濾過によって単離し、すすぎ、乾燥させた。1.359gの低ABUKオキシコドン塩基を得た。(LC/MSにより2.4ppmの14-ヒドロキシコデイノン;LC/MSにより非検出の8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン、LC/MSにより28ppmの8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン;HPLCにより97.61A%純粋)。
水素化条件下で二日目の後、混合物の残りを濾過して触媒を除去し、DCM/メタノールを蒸留によって除去した。ほとんどのDCM/メタノールが除去された後、IPA及び存続する混合物を75−76℃で10分間蒸留した。混合物を室温、次いで0−5℃に冷却した。産物を濾過によって単離し、すすぎ、乾燥させた。2.442gの低ABUKオキシコドン塩基を得た(LC/MSにより2.7ppmの14-ヒドロキシコデイノン、LC/MSにより3ppmの8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン、LC/MSにより41ppmの8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン;HPLCにより97.67A%純粋)。
実施例8B−35℃での水素化による粗オキシコドン塩基の精製
250mLの水素化ボトルに、5.0g(15.85mmol、Rh-触媒転位によって調製、267ppmの14-ヒドロキシコデイノン;16ppmの8アルファ、11ppmの8ベータ)のオキシコドン塩基、30mLのジクロロメタン(DCM)及び10mLのイソプロパノール(IPA)を入れた。混合物を、透明な溶液が形成されるまで攪拌し、0.5gの5%Pd/Cを加えた。混合物を、35℃、およそ25psiのHでの一日の攪拌により水素化した。触媒を濾過によって除去し、濾過された溶液を、DCM/IPAを蒸留オフすることによって濃縮した。ほとんどのDCM/IPAが除去された後、3mLのイソプロパノール(IPA)を加え、混合物を65−70℃で5分間蒸留した。混合物を室温、次いで0−5℃に冷却した。産物を濾過によって単離し、冷却IPAですすぎ、乾燥させた。得られた低ABUKオキシコドン塩基は、LC/MSにより1.5ppmの14-ヒドロキシコデイノン;LC/MSにより非検出の8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン、LC/MSにより27ppmの8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン;0.86HPLCA%6-オキシコドールHPLCにより98.87A%純粋を示した。
実施例9−エタノールスラリーによる低ABUKオキシコドン塩基の精製
50mLのフラスコに、実施例8及び8A(水素化によって精製)(組成:2ppmの8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン、35ppmの8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン、1.06A%6-オキシコドール、HPLCにより98.42A%純粋)からのサンプルを組み合わせることによって調製される3.986g(12.64mmole)の低ABUKオキシコドン塩基と、24mLの変性エタノール(SDA3A)とを入れた。混合物(スラリー)を1.5時間還流に加熱し、RT、次いで0−5℃に冷却した。固体を濾過によって単離し、すすぎ、乾燥させた。3.307gの精製された低ABUKオキシコドン塩基を得た(2.7ppmの14-ヒドロキシコデイノン、LC/MSにより非検出の8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン、LC/MSにより11ppmの8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン、0.21HPLCA%6-オキシコドール;HPLCにより99.71A%純粋)。
実施例10−オキシコドン塩酸塩への精製された低ABUKオキシコドン塩基の転換
Figure 0005988272
10mLのフラスコに、1.0g(3.17mmol、Lot2377-103)のオキシコドン塩基(実施例7から)3.2mLのエタノール及び0.63mLの水を入れる。混合物を室温で(RT、20±5℃)撹拌する。スラリーが得られる。バッチを45℃に加熱し、0.326g(3.31mmol、1.044モル当量)の37%塩酸を加え、溶液を得る。混合物を55℃に加熱し、55℃で10時間攪拌する。RT、次いで0−5℃に冷却する。混合物を、0−5℃で1.5時間攪拌し、濾過し、冷却エタノール(2mL×2)ですすぎ、乾燥させる。1.021gのオキシコドンHCl(91.4%の収率、Lot2377-107として)が得られる。(3ppmの14-ヒドロキシコデイノン、LC/MSにより非検出の8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン、及びLC/MSにより8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン;HPLCにより99.84A%純粋)。
実施例11−オキシコドン塩酸塩への精製された低ABUKオキシコドン塩基の転換
25mLのフラスコに、2.0g(6.34mmol、実施例9から)の低ABUKオキシコドン塩基、6.4mLのエタノール及び1.3mLの水を入れた。混合物をRTで撹拌した。バッチを41−46℃に加熱し、0.643g(6.527mmol、1.03モル当量)の37%塩酸を加え、溶液を得た。混合物を55℃に加熱し、生産塩形成時間枠をシミュレートするために55℃で10時間攪拌した。混合物を、室温、次いで0−5℃に冷却した。混合物を、0−5℃で1.5時間攪拌し、濾過し、フィルター上の産物を冷却エタノール(2.5mL×2)ですすぎ、乾燥させた。1.899gのオキシコドンHCl(85.12%収率、Lot2418-123として)を得た(LC/MSにより2.5ppmの14-ヒドロキシコデイノン、LC/MSにより非検出の8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン及びLC/MSにより8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン;0.01HPLCA%6-オキシコドール;99.93HPLCA%オキシコドンHCl)。
実施例12−低ABUKオキシコドンHCl塩への粗オキシコドン塩基のテレスコープ転換
Figure 0005988272
250mLの水素化ボトルに、1.5g(4.75mmol、Rh触媒転位によって調製、424ppmの14-ヒドロキシコデイノン)のオキシコドン塩基、6mLのジクロロメタン(DCM)及び2mLのイソプロパノール(IPA)を入れた。混合物を、溶液が得られるまで攪拌し、次いで0.15gの10%Pd/Cを加えた。混合物を35℃、25psiのHでの攪拌により水素化し、水素化の1及び2日後、単離オキシコドンHClにわけて処理した。
水素化の一日後、約1.5mLの混合物を水素化ボトルから採り、濾過して触媒を除去した。濾過された混合物を蒸留して、溶媒(DCM/IPA)を最小限にした。バッチを1.2mLのIPA、0.4mLの水及び0.105gの37%塩酸(1.066mmol)で希釈し、周囲温度で攪拌した。次いで、混合物を55−60℃に加熱し、55−60℃で10分間攪拌した。バッチを室温、次いで0−5℃に冷却した。混合物を0−5℃で1.5時間攪拌し、濾過し、固体産物を冷却IPA(1mL)ですすぎ、乾燥させた。0.369gのオキシコドンHCl(Lot2418-047として)を得た(LC/MSにより3ppmの14-ヒドロキシコデイノン;HPLCにより99.08A%純粋)。
水素化の2日後、残りの混合物を濾過して触媒を除去した。濾過された混合物を蒸留して、溶媒(DCM/IPA)を最小限にした。混合物を1.5mLのIPA、0.5mLの水及び0.13gの37%塩酸(1.32mmol)で希釈し、周囲温度で攪拌した。次いで、混合物を55−60℃に加熱し、55−60℃で10分間攪拌した。混合物を室温、次いで0−5℃に冷却した。混合物を0−5℃で1.5時間攪拌し、濾過し、固体産物を冷却IPA(1.5mL×2)ですすぎ、乾燥させた。0.461gのオキシコドンHCl(Lot2418-051として)を得た(LC/MSにより2ppmの14-ヒドロキシコデイノン;HPLCにより98.66A%純粋)。
実施例13−実施例11からのオキシコドンハイドロクロライドの高温酸ストレス試験
10mLのフラスコに、0.232g(0.659)の低ABUKオキシコドンHCl(T-ゼロ:2.5ppmの14-ヒドロキシコデイノン)及び5mLの水を入れる。混合物を室温で撹拌し、溶液を形成する。次いで、0.26gの3Nの水性HCl(0.659mmole、1モル当量)を加える。バッチを65℃に加熱し、LC/MS分析で24時間にわたってモニタする。LC/MS分析は、5時間後に4.2ppmの14-ヒドロキシコデイノン、24時間後に6.1ppmを示した。24にわたるゆっくりした増加は、8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン以外の未知種の変性に起因した。
Figure 0005988272
実施例14−実施例11からのオキシコドンハイドロクロライドの乾熱ストレス試験
0.0225g(0.597サンプルの低ABUKオキシコドンHCl(T-ゼロ:3.9ppmの14-ヒドロキシコデイノン)を62℃で空気下で標準的なラボ乾燥オーブンに置き、14-ヒドロキシコデイノンのレベルをLC/MSによって14日間モニターした。14-ヒドロキシコデイノンのレベルにおける増加は観察されなかった。
Figure 0005988272
実施例15:実施例9からのオキシコドン塩基の高温酸ストレス試験
10mLのフラスコに、0.20g(0.634)の低ABUKオキシコドン塩基(T-ゼロ:LC/MSにより2.5ppmの14-ヒドロキシコデイノン)及び5mLの水を入れる。混合物を室温で攪拌し、溶液を形成させる。次いで、0.26gの3Nの水性HCl(0.659mmole)を加える。バッチを65℃に加熱し、LC/MS分析で24時間にわたりモニターする。LC/MS分析は、5時間後に3.3ppmの14-ヒドロキシコデイノン、24時間後に6.4ppmを示した。24時間後のゆっくりした増加は、8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン以外の未知種の変性に起因した。
Figure 0005988272
実施例16−実施例9からのオキシコドン塩基の乾熱ストレス試験
0.0225g(0.597サンプルの低ABUKオキシコドン(Tゼロ:LC/MSにより3.3ppmの14-ヒドロキシコデイノンを62℃で空気下で標準的なラボ乾燥オーブンに置き、14-ヒドロキシコデイノンのレベルをLC/MSによって14日間モニターした。14-ヒドロキシコデイノンのレベルの増加は観察されなかった。
Figure 0005988272
PPMレベルの14-ヒドロキシコデイノン、及び8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノン及び8β,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンに関する分析方法(HPLC/MS-SIM)
1.1試薬及び材料:(均等な試薬及び材料が変わりに使用されてもよい)
Figure 0005988272
1.2器具:(均等な器具が使用されてもよい)
Figure 0005988272
1.3移動相調製:(各々1L)
移動相A:〜0.77(±0.03)gの酢酸アンモニウムを適切な移動相ボトルに計量し、950mLの脱イオン化水で溶かし、25mLのアセトニトリル及び25mLのMeOHを容器に入れる。よく混合し脱気する。
移動相B:〜0.77(±0.03)gの酢酸アンモニウムを適切な移動相ボトルに計量し、100mLの脱イオン化水で溶かし、450mLのアセトニトリル及び450mLのMeOHを容器に入れる。よく混合し脱気する。
希釈液:MeOH(遊離塩基)又は0.2%(v/v)TFA/HO(HCl塩)。
1.4操作条件:
Figure 0005988272
Figure 0005988272
Figure 0005988272
1.5既知の分析物のおよその滞留時間:
Figure 0005988272
不純物ワーキング標準溶液(Impurity Working Standard Solution)の調製
・各々15mg(±20%、小数点以下第二桁まで正確)の14-ヒドロキシコデイノン参照標準及びβ-ジオールを100mLのメスフラスコに量る。溶解させ、次いでMeOHで容積まで希釈する。30秒超音波処理し、よく混合させる。これが不純物保存液である。
・2.0mLの不純物保存液を100mLのメスフラスコに移し、0.2%TFA/HOで容積まで希釈し、よく混合させる。これが不純物保存液-2である。
・5.0mLの不純物保存液-2を100mLのメスフラスコに移し、0.2%TFA/HOで容積まで希釈し、よく混合させる。これが不純物ワーキング標準溶液である。
分解溶液の調製:
可能最低レベルのβ-ジオールを有する150mg(±10mg)のオキシコドン物質を、10mLのメスフラスコに正確に量る。溶解させ、不純物保存液-2で容積まで希釈させる(超音波処理が必要でありうる)。
サンプル溶液調製:
二つ組において、10mLのメスフラスコに、150mg(±10mg)のサンプルを性格に計量する。サンプルを溶解させ、希釈剤を用いて容積まで希釈する(超音波処理が必要でありうる)。
システム平衡化及び条件づけ
少なくとも20分間、カラムに移動相Aをポンプで注入し、その後、0.8mL/分の流量で少なくとも更に20分間移動相をポンプで注入する。開始アッセイ条件に変え、少なくとも20分間ポンプ注入する。
手順:
ブランクとして希釈剤を分けて注入する。
分解溶液を1回注入する。
不純物ワーキング標準を3回注入する。
完全勾配下でサンプル溶液を注入する。
希釈剤を最後に注入する。
標準溶液の平均対応ピーク特異的反応(SR)と比較することによって、サンプル中における14-ヒドロキシコデイノンのレベルを定量化する。
サンプル中における14-ヒドロキシコデイノンのレベルを0.0001%までの概数で報告する。
ジオールのピーク面積を情報のためだけに報告する。
1.11システム適合性:
飽和オキシコドン(UVシグナル)に関する不活性ジオール(MSシグナル)のRRTはNMT0.95である。
計算:
1.12.1ABUK%w/w(遊離塩基形態):
Figure 0005988272
(典型的なクロマトグラム:)
図1はブランクとして0.2%TFA/HOを使用する典型的なクロマトグラムを示す: 図2は分解溶液を使用する典型的なクロマトグラムを示す(10PPMのABUKスパイク) 図3は分解溶液を使用する典型的なクロマトグラムを示す(10PPMのβ-Diolスパイク): 図4はサンプル溶液を使用する典型的なクロマトグラムを示す(〜3PPMの14-ヒドロキシコデイノンを含有) 図5はサンプル溶液を使用する典型的なクロマトグラムを示す(〜30PPMのβ-ジオールを含有)

Claims (46)

  1. 14-ヒドロキシコデインの転位を引き起こしてオキシコドン遊離塩基を形成するのに十分な条件下で、14-ヒドロキシコデインを配位子錯体金属触媒と接触させることを含んでなるオキシコドンを調製する方法であって、14-ヒドロキシコデインが14-ヒドロキシコデイノンの還元によって形成され、還元が水素化物試薬の使用を含み、配位子がホスフィンであり、金属がロジウム又はルテニウムである方法
  2. 14-ヒドロキシコデイノンがテバインの酸化によって形成される請求項に記載の方法。
  3. オキシコドン遊離塩基を精製することを更に含んでなる請求項1に記載の方法。
  4. オキシコドン遊離塩基をオキシコドン塩に転換することを更に含んでなる請求項1に記載の方法。
  5. 14-ヒドロキシコデイノンが8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンの少なくとも一つの異性体を不純物として含み、14-ヒドロキシコデインを形成するための14-ヒドロキシコデイノンの還元の間、8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンが8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイン-6-オールの少なくとも一つの異性体に還元される請求項に記載の方法。
  6. 8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンの少なくとも一つの異性体が、テバインの酸化中に形成される請求項に記載の方法。
  7. 8,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンの少なくとも一つの異性体が、アルファ-異性体、ベータ-異性体、又はC-8ヒドロキシル基でのアルファ-異性体及びベータ-異性体双方である請求項に記載の方法。
  8. 水素化物試薬がL-selectride、N-selectride及び水素化ホウ素ナトリウムから選択される請求項に記載の方法。
  9. 還元が、溶媒又は溶媒の混合物中において実施される請求項に記載の方法。
  10. 溶媒の混合物が、少なくとも一つのアルコール及び少なくとも一つの非プロトン性有機溶媒を含む請求項に記載の方法。
  11. アルコールが、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、イソブタノール、n-ブタノール及び2-ブタノールから成る群から選択される請求項10に記載の方法。
  12. 非プロトン性有機溶媒が、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン及びメチルtert-ブチルエーテルから成る群から選択される請求項10に記載の方法。
  13. 還元後に、100ppm未満の14-ヒドロキシコデイノンが存在する請求項に記載の方法。
  14. 還元後に、50ppm未満の14-ヒドロキシコデイノンが存在する請求項に記載の方法。
  15. 14-ヒドロキシコデイノンが還元された後、8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンがLC/MSによって検出不能である請求項に記載の方法。
  16. 触媒が
    Figure 0005988272
    である請求項に記載の方法。
  17. 接触が、溶媒又は溶媒の混合物中において実施される請求項1に記載の方法。
  18. 接触が前記溶媒の混合物中において実施され、溶媒の混合物が、少なくとも一つのアルコール及び少なくとも一つの非プロトン性有機溶媒を含む請求項17に記載の方法。
  19. アルコールが、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、イソブタノール、n-ブタノール及び2-ブタノールから成る群から選択される請求項18に記載の方法。
  20. 非プロトン性有機溶媒が、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン及びメチルtert-ブチルエーテルから成る群から選択される請求項18に記載の方法。
  21. 接触が、25℃〜100℃の範囲の温度で実施される請求項1に記載の方法。
  22. 精製が、オキシコドン遊離塩基をメタ重亜硫酸ナトリウムを含んでなる溶液と接触させることを含む請求項に記載の方法。
  23. 溶液がNa/NaSO緩衝化液である請求項22に記載の方法。
  24. オキシコドン塩がオキシコドンハイドロクロライドである請求項に記載の方法。
  25. 精製が、オキシコドン遊離塩基を、アルコール、パラジウム炭素触媒、及び水素を含んでなる混合物と接触させることを含む請求項に記載の方法。
  26. 精製が、オキシコドン遊離塩基を、アルコール、パラジウム炭素触媒、水素、及び塩素化溶媒を含んでなる混合物と接触させることを含む請求項3に記載の方法。
  27. アルコールが、メタノール、イソプロパノール、エタノール、及びブタノールの内少なくとも一つを含む請求項25又は26に記載の方法。
  28. 塩素化溶媒が、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、又はクロロベンゼンである請求項26に記載の方法。
  29. パラジウム炭素触媒が、パラジウム炭素の5重量%又は10重量%である請求項25又は26に記載の方法。
  30. 水素が15psi〜50psiに加圧される請求項25又は26に記載の方法。
  31. 接触が、18℃〜35℃の温度で実施される請求項25又は26に記載の方法。
  32. オキシコドン遊離塩基が固体として単離される請求項25又は26に記載の方法。
  33. 固体が10ppm未満の8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンを含有する請求項32に記載の方法。
  34. 8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンがLC/MSによって検出不能である請求項33に記載の方法。
  35. 固体が10ppm未満の14-ヒドロキシコデイノンを含有する請求項32に記載の方法。
  36. 固体が2ppm未満の14-ヒドロキシコデイノンを含有する請求項32に記載の方法。
  37. オキシコドン遊離塩基がオキシコドン塩酸塩に転換され、塩が固体として単離される請求項25又は26に記載の方法。
  38. オキシコドン遊離塩基が、前記転換より前に、固体として単離されない請求項37に記載の方法。
  39. オキシコドン塩酸塩が5ppm未満の14-ヒドロキシコデイノンを含有する請求項38に記載の方法。
  40. 固体オキシコドン遊離塩基をエタノールと接触させる請求項32に記載の方法。
  41. 接触が18℃超で実施される請求項40に記載の方法。
  42. 接触が50℃で実施される請求項41に記載の方法。
  43. オキシコドン遊離塩基が、エタノールとの接触後、再単離される請求項40に記載の方法。
  44. 再単離されたオキシコドン遊離塩基が、5ppm未満の8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンを含有する請求項43に記載の方法。
  45. 8α,14-ジヒドロキシ-7,8-ジヒドロコデイノンがLC/MSによって検出不能である請求項44に記載の方法。
  46. 再単離されたオキシコドン遊離塩基が5ppm未満の14-ヒドロキシコデイノンを含有する請求項43に記載の方法。
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