JPH06228033A - 5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類の精製方法 - Google Patents
5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類の精製方法Info
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- JPH06228033A JPH06228033A JP1253993A JP1253993A JPH06228033A JP H06228033 A JPH06228033 A JP H06228033A JP 1253993 A JP1253993 A JP 1253993A JP 1253993 A JP1253993 A JP 1253993A JP H06228033 A JPH06228033 A JP H06228033A
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- tetrahydronaphthols
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- tetrahydronaphthol
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類
を含むテトラヒドロナフト−ル類の混合物に、5,6,
7,8−テトラヒドロナフト−ル類と選択的にアルコラ
−ト塩を形成する化合物、例えばアルカリ金属水酸化物
及び/またはアルカリ土類金属水酸化物の水溶液を接触
させて5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類を水
相に移行させた後、この水相を分離し、次いで中和す
る。 【効果】 テトラヒドロナフト−ル異性体の混合物か
ら、再結晶等の頻雑な操作を行うことなく、高純度の
5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ルを高収率で得
ることができる。
を含むテトラヒドロナフト−ル類の混合物に、5,6,
7,8−テトラヒドロナフト−ル類と選択的にアルコラ
−ト塩を形成する化合物、例えばアルカリ金属水酸化物
及び/またはアルカリ土類金属水酸化物の水溶液を接触
させて5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類を水
相に移行させた後、この水相を分離し、次いで中和す
る。 【効果】 テトラヒドロナフト−ル異性体の混合物か
ら、再結晶等の頻雑な操作を行うことなく、高純度の
5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ルを高収率で得
ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬及び農薬中間体と
して有用な5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類
の精製方法に関する。
して有用な5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類
の精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】5,6,7,8−テトラヒドロナフト−
ル類が、ナフト−ル類を水素化触媒の存在下に水素と接
触させることによって得られることが知られている。例
えば、特開昭59−39841号公報には、ニッケル担
持化合物を触媒として用いる方法、米国特許41829
16号公報には、ロジウム担持化合物を触媒として用い
る方法が記載されている。
ル類が、ナフト−ル類を水素化触媒の存在下に水素と接
触させることによって得られることが知られている。例
えば、特開昭59−39841号公報には、ニッケル担
持化合物を触媒として用いる方法、米国特許41829
16号公報には、ロジウム担持化合物を触媒として用い
る方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常ナ
フト−ル類を水素添加して5,6,7,8−テトラヒド
ロナフト−ル類を得る製法では、目的とする5,6,
7,8−テトラヒドロナフト−ル類の他に副生成物とし
て多量の1,2,3,4−テトラヒドロナフト−ル類や
その他のナフトール系化合物が生成し、これらの混合物
として得られるが、上記方法にはこの混合物を1,2,
3,4−テトラヒドロナフト−ル類等の副生成物を含ま
ない高純度の5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル
類に精製する方法に関しては全く述べられていない。
フト−ル類を水素添加して5,6,7,8−テトラヒド
ロナフト−ル類を得る製法では、目的とする5,6,
7,8−テトラヒドロナフト−ル類の他に副生成物とし
て多量の1,2,3,4−テトラヒドロナフト−ル類や
その他のナフトール系化合物が生成し、これらの混合物
として得られるが、上記方法にはこの混合物を1,2,
3,4−テトラヒドロナフト−ル類等の副生成物を含ま
ない高純度の5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル
類に精製する方法に関しては全く述べられていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、5,6,7,8−テトラヒドロナフト−
ル類と選択的にアルコラ−ト塩を形成する化合物の水溶
液を用い、これに5,6,7,8−テトラヒドロナフト
−ル類のみを移行させた後、分離し、中和することによ
って、容易に高純度の5,6,7,8−テトラヒドロナ
フト−ル類に精製できることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
を重ねた結果、5,6,7,8−テトラヒドロナフト−
ル類と選択的にアルコラ−ト塩を形成する化合物の水溶
液を用い、これに5,6,7,8−テトラヒドロナフト
−ル類のみを移行させた後、分離し、中和することによ
って、容易に高純度の5,6,7,8−テトラヒドロナ
フト−ル類に精製できることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、5,6,7,8−テ
トラヒドロナフト−ル類を含むテトラヒドロナフト−ル
類の混合物に、5,6,7,8−テトラヒドロナフト−
ル類と選択的にアルコラ−ト塩を形成する化合物の水溶
液を接触させて5,6,7,8−テトラヒドロナフト−
ル類を水相に移行させた後、この水相を分離し、次いで
中和することを特徴とする5,6,7,8−テトラヒド
ロナフト−ル類の精製方法を提供するものである。
トラヒドロナフト−ル類を含むテトラヒドロナフト−ル
類の混合物に、5,6,7,8−テトラヒドロナフト−
ル類と選択的にアルコラ−ト塩を形成する化合物の水溶
液を接触させて5,6,7,8−テトラヒドロナフト−
ル類を水相に移行させた後、この水相を分離し、次いで
中和することを特徴とする5,6,7,8−テトラヒド
ロナフト−ル類の精製方法を提供するものである。
【0006】本発明で用いる5,6,7,8−テトラヒ
ドロナフト−ル類を含むテトラヒドロナフト−ル類の混
合物(以下、テトラヒドロナフト−ル類の混合物と称す
る)を得る方法としては、特に制限はなく、例えばナフ
ト−ル類を水溶性溶媒もしくは非水溶性溶媒中でニッケ
ル含有化合物等の水素化触媒の存在下に水素と接触させ
て得ることができる。なかでも、水素化触媒として還元
ニッケル触媒を用い、酸性物質の存在下に反応を実施す
る方法が、反応条件が緩和で、目的物が高収率かつ高選
択率で得られる点で特に好ましい。還元ニッケルとして
は、例えば新実験化学講座、15巻II、396頁に記載
のラネ−ニッケルW−1、ラネ−ニッケルW−2等が挙
げられる。
ドロナフト−ル類を含むテトラヒドロナフト−ル類の混
合物(以下、テトラヒドロナフト−ル類の混合物と称す
る)を得る方法としては、特に制限はなく、例えばナフ
ト−ル類を水溶性溶媒もしくは非水溶性溶媒中でニッケ
ル含有化合物等の水素化触媒の存在下に水素と接触させ
て得ることができる。なかでも、水素化触媒として還元
ニッケル触媒を用い、酸性物質の存在下に反応を実施す
る方法が、反応条件が緩和で、目的物が高収率かつ高選
択率で得られる点で特に好ましい。還元ニッケルとして
は、例えば新実験化学講座、15巻II、396頁に記載
のラネ−ニッケルW−1、ラネ−ニッケルW−2等が挙
げられる。
【0007】また、テトラヒドロナフト−ル類の混合物
に含まれる化合物としては、α−ナフト−ル及びβ−ナ
フト−ルの還元生成物であれば特に限定されない。その
具体例としては、β−ナフト−ルの反応生成物として、
目的物の5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナフト−
ル、1,2,3,4−テトラヒドロ−β−ナフト−ル、
1,2,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−β−ナフト−
ル、3,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−β−ナフ
ト−ル、1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−β−
ナフト−ル、1,2,3,4,5,6,7,8−オクタ
ヒドロ−β−ナフト−ル、1,2−ジヒドロ−β−ナフ
ト−ル、1,4−ジヒドロ−β−ナフト−ル、3,4−
ジヒドロ−β−ナフト−ル、5,6−ジヒドロ−β−ナ
フト−ル、7,8−ジヒドロ−β−ナフト−ル、5,8
−ジヒドロ−β−ナフト−ル等が、またα−ナフト−ル
の反応生成物として、目的物の5,6,7,8−テトラ
ヒドロ−α−ナフト−ル、1,2,3,4−テトラヒド
ロ−α−ナフト−ル、1,2,5,6,7,8−ヘキサ
ヒドロ−α−ナフト−ル、3,4,5,6,7,8−ヘ
キサヒドロ−α−ナフト−ル、1,4,5,6,7,8
−ヘキサヒドロ−α−ナフト−ル、1,2,3,4,
5,6,7,8−オクタヒドロ−α−ナフト−ル、1,
2−ジヒドロ−α−ナフト−ル、1,4−ジヒドロ−α
−ナフト−ル、3,4−ジヒドロ−α−ナフト−ル、
5,6−ジヒドロ−α−ナフト−ル、7,8−ジヒドロ
−α−ナフト−ル、5,8−ジヒドロ−α−ナフト−ル
等が挙げられる。
に含まれる化合物としては、α−ナフト−ル及びβ−ナ
フト−ルの還元生成物であれば特に限定されない。その
具体例としては、β−ナフト−ルの反応生成物として、
目的物の5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナフト−
ル、1,2,3,4−テトラヒドロ−β−ナフト−ル、
1,2,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−β−ナフト−
ル、3,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−β−ナフ
ト−ル、1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−β−
ナフト−ル、1,2,3,4,5,6,7,8−オクタ
ヒドロ−β−ナフト−ル、1,2−ジヒドロ−β−ナフ
ト−ル、1,4−ジヒドロ−β−ナフト−ル、3,4−
ジヒドロ−β−ナフト−ル、5,6−ジヒドロ−β−ナ
フト−ル、7,8−ジヒドロ−β−ナフト−ル、5,8
−ジヒドロ−β−ナフト−ル等が、またα−ナフト−ル
の反応生成物として、目的物の5,6,7,8−テトラ
ヒドロ−α−ナフト−ル、1,2,3,4−テトラヒド
ロ−α−ナフト−ル、1,2,5,6,7,8−ヘキサ
ヒドロ−α−ナフト−ル、3,4,5,6,7,8−ヘ
キサヒドロ−α−ナフト−ル、1,4,5,6,7,8
−ヘキサヒドロ−α−ナフト−ル、1,2,3,4,
5,6,7,8−オクタヒドロ−α−ナフト−ル、1,
2−ジヒドロ−α−ナフト−ル、1,4−ジヒドロ−α
−ナフト−ル、3,4−ジヒドロ−α−ナフト−ル、
5,6−ジヒドロ−α−ナフト−ル、7,8−ジヒドロ
−α−ナフト−ル、5,8−ジヒドロ−α−ナフト−ル
等が挙げられる。
【0008】5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル
類と選択的にアルコラ−ト塩を形成する化合物(以下、
アルカリ化合物と称する)としては、特に制限されない
が、水への溶解性及び価格等からアルカリ金属水酸化物
及び/またはアルカリ土類金属水酸化物が好ましく、特
に水酸化ナトリウムと水酸化カリウムが好ましい。
類と選択的にアルコラ−ト塩を形成する化合物(以下、
アルカリ化合物と称する)としては、特に制限されない
が、水への溶解性及び価格等からアルカリ金属水酸化物
及び/またはアルカリ土類金属水酸化物が好ましく、特
に水酸化ナトリウムと水酸化カリウムが好ましい。
【0009】テトラヒドロナフト−ル類の混合物にアル
カリ化合物の水溶液を接触させて5,6,7,8−テト
ラヒドロナフト−ル類を水相に移行させる方法として
は、例えばテトラヒドロナフト−ル類の混合物を得る反
応が水溶性溶媒の存在下で実施された場合には、触媒及
び水溶性溶媒を除去した後に、得られた固体を非水溶性
溶媒に溶解させ、次いでアルカリ化合物の水溶液と接触
させて5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類を水
相に移行させる方法が、また該反応が非水溶性溶媒の存
在下で実施された場合には、触媒を除去した後に、アル
カリ化合物の水溶液と接触させて5,6,7,8−テト
ラヒドロナフト−ル類を水相に移行させる方法がそれぞ
れ挙げられる。
カリ化合物の水溶液を接触させて5,6,7,8−テト
ラヒドロナフト−ル類を水相に移行させる方法として
は、例えばテトラヒドロナフト−ル類の混合物を得る反
応が水溶性溶媒の存在下で実施された場合には、触媒及
び水溶性溶媒を除去した後に、得られた固体を非水溶性
溶媒に溶解させ、次いでアルカリ化合物の水溶液と接触
させて5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類を水
相に移行させる方法が、また該反応が非水溶性溶媒の存
在下で実施された場合には、触媒を除去した後に、アル
カリ化合物の水溶液と接触させて5,6,7,8−テト
ラヒドロナフト−ル類を水相に移行させる方法がそれぞ
れ挙げられる。
【0010】この場合、非水溶性溶媒としては、水と混
合しない溶媒であれば特に制限されない。具体的には、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘ
キサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、クロロホルム、
四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
合しない溶媒であれば特に制限されない。具体的には、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘ
キサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、クロロホルム、
四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
【0011】非水溶性溶媒の使用量に関しては、テトラ
ヒドロナフト−ル類の混合物が完全に溶解する量以上で
あればよいが、通常混合物100gに対して、200〜
500mlの範囲である。
ヒドロナフト−ル類の混合物が完全に溶解する量以上で
あればよいが、通常混合物100gに対して、200〜
500mlの範囲である。
【0012】アルカリ化合物の使用量は、テトラヒドロ
ナフト−ル類の混合物中に存在する5,6,7,8−テ
トラヒドロナフト−ル類を中和するために必要な量
(5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類と等量)
以上用いればよいが、通常混合物中に存在する5,6,
7,8−テトラヒドロナフト−ル類1モルに対して、
1.0〜2.0当量である。
ナフト−ル類の混合物中に存在する5,6,7,8−テ
トラヒドロナフト−ル類を中和するために必要な量
(5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類と等量)
以上用いればよいが、通常混合物中に存在する5,6,
7,8−テトラヒドロナフト−ル類1モルに対して、
1.0〜2.0当量である。
【0013】本発明では、上記のように5,6,7,8
−テトラヒドロナフト−ル類を水相に移行させた後、こ
の水相を分離し、次いで中和して結晶を析出させ、ろ過
することによって、5,6,7,8−テトラヒドロナフ
ト−ル類が結晶として得られる。
−テトラヒドロナフト−ル類を水相に移行させた後、こ
の水相を分離し、次いで中和して結晶を析出させ、ろ過
することによって、5,6,7,8−テトラヒドロナフ
ト−ル類が結晶として得られる。
【0014】ここで中和に用いる中和剤としては、中和
によって生成されるアルカリ化合物の塩が水溶性である
ものが好ましく、通常は塩酸、硫酸等の鉱酸または酢
酸、トルエンスルホン酸等の有機酸が用いられる。
によって生成されるアルカリ化合物の塩が水溶性である
ものが好ましく、通常は塩酸、硫酸等の鉱酸または酢
酸、トルエンスルホン酸等の有機酸が用いられる。
【0015】中和剤の量は、5,6,7,8−テトラヒ
ドロナフト−ル類の水酸基がアルコラ−ト塩を形成しな
いpH値まで低下するに必要な量であり、通常はpHを
5以下に調節するに必要な量が用いられる。
ドロナフト−ル類の水酸基がアルコラ−ト塩を形成しな
いpH値まで低下するに必要な量であり、通常はpHを
5以下に調節するに必要な量が用いられる。
【0016】中和によって得られた5,6,7,8−テ
トラヒドロナフト−ル類は、極めて純度の高いものであ
るが、希望するならば再結晶等の方法によって、さらに
純度を向上させることができる。
トラヒドロナフト−ル類は、極めて純度の高いものであ
るが、希望するならば再結晶等の方法によって、さらに
純度を向上させることができる。
【0017】
【実施例】以下に本発明を実施例及び比較例を用いて具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制
限されるものではない。尚、例中の%はモル%を除きい
ずれも重量基準である。
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制
限されるものではない。尚、例中の%はモル%を除きい
ずれも重量基準である。
【0018】実施例1 β−ナフト−ル72g(0.50モル)、ラネ−ニッケ
ルW−2 5.0g、酢酸5.0g及びエチルアルコ−
ル100mlを内容量500mlのオ−トクレ−ブに入
れてpHを2に調節し、水素圧力20kg/cm2 、温
度110℃で、攪拌下に2時間反応させた。
ルW−2 5.0g、酢酸5.0g及びエチルアルコ−
ル100mlを内容量500mlのオ−トクレ−ブに入
れてpHを2に調節し、水素圧力20kg/cm2 、温
度110℃で、攪拌下に2時間反応させた。
【0019】室温に冷却後、内容物をろ過して触媒を除
去し、ろ液をガスクロマトグラフィ−で分析した。その
結果、目的物の5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナ
フト−ルの含有量は57.9gで、消費されたβ−ナフ
ト−ルに対する収率は83.3モル%であった。また、
副生成物の1,2,3,4−テトラヒドロ−β−ナフト
−ルの含有量は6.4gで、消費されたβ−ナフト−ル
に対する収率は9.3モル%であり、更に未反応のβ−
ナフトールの含有量は8.6gで、添加量に対して6.
0モル%であった。
去し、ろ液をガスクロマトグラフィ−で分析した。その
結果、目的物の5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナ
フト−ルの含有量は57.9gで、消費されたβ−ナフ
ト−ルに対する収率は83.3モル%であった。また、
副生成物の1,2,3,4−テトラヒドロ−β−ナフト
−ルの含有量は6.4gで、消費されたβ−ナフト−ル
に対する収率は9.3モル%であり、更に未反応のβ−
ナフトールの含有量は8.6gで、添加量に対して6.
0モル%であった。
【0020】次いで、このろ液から減圧で溶媒を留去
し、残留物をトルエン200mlに溶解させた。得られ
た溶液を分液ロートに移し、これに10%水酸化ナトリ
ウム水溶液200mlを加え、振とうして水相中に目的
物の5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナフト−ルを
抽出した後、放置して2相に分離させ、水相を分離し
た。次いで、これに35%塩酸を加えてpHを2に調節
し、析出した結晶をろ過し、水で洗浄後、乾燥して、純
粋な5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナフト−ル5
6.2gを得た。得られた5,6,7,8−テトラヒド
ロ−β−ナフト−ルの消費されたβ−ナフト−ルに対す
る収率は80.9モル%で、ガスクロマトグラフィ−に
よって測定した純度は99.6%であった。
し、残留物をトルエン200mlに溶解させた。得られ
た溶液を分液ロートに移し、これに10%水酸化ナトリ
ウム水溶液200mlを加え、振とうして水相中に目的
物の5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナフト−ルを
抽出した後、放置して2相に分離させ、水相を分離し
た。次いで、これに35%塩酸を加えてpHを2に調節
し、析出した結晶をろ過し、水で洗浄後、乾燥して、純
粋な5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナフト−ル5
6.2gを得た。得られた5,6,7,8−テトラヒド
ロ−β−ナフト−ルの消費されたβ−ナフト−ルに対す
る収率は80.9モル%で、ガスクロマトグラフィ−に
よって測定した純度は99.6%であった。
【0021】実施例2 β−ナフト−ルの代わりにα−ナフト−ル72g(0.
50モル)を用いた以外は実施例1と同様にして反応さ
せた。
50モル)を用いた以外は実施例1と同様にして反応さ
せた。
【0022】室温に冷却後、内容物をろ過して触媒を除
去し、ろ液をガスクロマトグラフィ−で分析した結果、
目的物の5,6,7,8−テトラヒドロ−α−ナフト−
ルの含有量は57.1gで、消費されたα−ナフト−ル
に対する収率は86.5モル%であった。また、副生成
物の1,2,3,4−テトラヒドロ−α−ナフト−ルの
含有量は7.1gで、消費されたα−ナフト−ルに対す
る収率は10.8モル%であり、更に未反応のα−ナフ
トールの含有量は7.7gで、添加量に対して10.7
モル%であった。
去し、ろ液をガスクロマトグラフィ−で分析した結果、
目的物の5,6,7,8−テトラヒドロ−α−ナフト−
ルの含有量は57.1gで、消費されたα−ナフト−ル
に対する収率は86.5モル%であった。また、副生成
物の1,2,3,4−テトラヒドロ−α−ナフト−ルの
含有量は7.1gで、消費されたα−ナフト−ルに対す
る収率は10.8モル%であり、更に未反応のα−ナフ
トールの含有量は7.7gで、添加量に対して10.7
モル%であった。
【0023】次いで、このろ液から減圧で溶媒を留去
し、残留物をトルエン200mlに溶解させた。得られ
た溶液を分液ロートに移し、これに10%水酸化カリウ
ム水溶液200mlを加え、振とうして水相中に目的物
の5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナフト−ルを抽
出した後、放置して2相に分離させ、水相を分離した。
次いで、これに35%塩酸を加えてpHを2に調節し、
析出した結晶をろ過し、水で洗浄後、乾燥して、純粋な
5,6,7,8−テトラヒドロ−α−ナフト−ル55.
0gを得た。得られた5,6,7,8−テトラヒドロ−
α−ナフト−ルの消費されたα−ナフト−ルに対する収
率は83.2モル%で、ガスクロマトグラフィ−によっ
て測定した純度は99.5%であった。
し、残留物をトルエン200mlに溶解させた。得られ
た溶液を分液ロートに移し、これに10%水酸化カリウ
ム水溶液200mlを加え、振とうして水相中に目的物
の5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナフト−ルを抽
出した後、放置して2相に分離させ、水相を分離した。
次いで、これに35%塩酸を加えてpHを2に調節し、
析出した結晶をろ過し、水で洗浄後、乾燥して、純粋な
5,6,7,8−テトラヒドロ−α−ナフト−ル55.
0gを得た。得られた5,6,7,8−テトラヒドロ−
α−ナフト−ルの消費されたα−ナフト−ルに対する収
率は83.2モル%で、ガスクロマトグラフィ−によっ
て測定した純度は99.5%であった。
【0024】実施例3 β−ナフト−ル72g(0.50モル)、ニッケル−ケ
イソウ土系耐硫黄性触媒(日揮化学株式会社製)4.8
g及びエチルアルコ−ル480mlを内容量1000m
lのオ−トクレ−ブに入れ、水素圧力30kg/c
m2、温度150℃で攪拌下に2時間反応させた。
イソウ土系耐硫黄性触媒(日揮化学株式会社製)4.8
g及びエチルアルコ−ル480mlを内容量1000m
lのオ−トクレ−ブに入れ、水素圧力30kg/c
m2、温度150℃で攪拌下に2時間反応させた。
【0025】室温に冷却後、内容物をろ過して触媒を除
去し、ろ液をガスクロマトグラフィ−で分析した。その
結果、目的物の5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナ
フト−ルの含有量は43.5gで、消費されたβ−ナフ
ト−ルに対する収率は65.0モル%であり、また未反
応のβ−ナフトールの含有量は6.8gで、添加量に対
して9.5モル%であった。
去し、ろ液をガスクロマトグラフィ−で分析した。その
結果、目的物の5,6,7,8−テトラヒドロ−β−ナ
フト−ルの含有量は43.5gで、消費されたβ−ナフ
ト−ルに対する収率は65.0モル%であり、また未反
応のβ−ナフトールの含有量は6.8gで、添加量に対
して9.5モル%であった。
【0026】次いで、得られた異性体混合物を含むろ液
を用いた以外は実施例1と同様にして純粋な5,6,
7,8−テトラヒドロ−β−ナフト−ル41.9gを得
た。得られた5,6,7,8−テトラヒドロ−α−ナフ
ト−ルの消費されたβ−ナフト−ルに対する収率は6
2.5モル%で、ガスクロマトグラフィ−によって測定
した純度は99.5%であった。
を用いた以外は実施例1と同様にして純粋な5,6,
7,8−テトラヒドロ−β−ナフト−ル41.9gを得
た。得られた5,6,7,8−テトラヒドロ−α−ナフ
ト−ルの消費されたβ−ナフト−ルに対する収率は6
2.5モル%で、ガスクロマトグラフィ−によって測定
した純度は99.5%であった。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、ヒドロナフト−ル異性
体の混合物から、再結晶等の頻雑な操作を行うことな
く、高純度の5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル
を高収率で得ることができる。
体の混合物から、再結晶等の頻雑な操作を行うことな
く、高純度の5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル
を高収率で得ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 5,6,7,8−テトラヒドロナフト−
ル類を含むテトラヒドロナフト−ル類の混合物に、5,
6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類と選択的にアル
コラ−ト塩を形成する化合物の水溶液を接触させて5,
6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類を水相に移行さ
せた後、この水相を分離し、次いで中和することを特徴
とする5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類の精
製方法。 - 【請求項2】 5,6,7,8−テトラヒドロナフト−
ル類と選択的にアルコラ−ト塩を形成する化合物が、ア
ルカリ金属水酸化物及び/またはアルカリ土類金属水酸
化物である請求項1記載の精製方法。 - 【請求項3】 混合物を非水溶性溶剤に溶解させた後、
アルカリ金属水酸化物及び/またはアルカリ土類金属水
酸化物の水溶液と混合させる請求項2記載の精製方法。 - 【請求項4】 混合物が、水素化触媒の存在下に、ナフ
ト−ル類と水素とを接触させて得られた反応生成物であ
る請求項1、2または3記載の精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1253993A JPH06228033A (ja) | 1993-01-28 | 1993-01-28 | 5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類の精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1253993A JPH06228033A (ja) | 1993-01-28 | 1993-01-28 | 5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類の精製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06228033A true JPH06228033A (ja) | 1994-08-16 |
Family
ID=11808139
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1253993A Pending JPH06228033A (ja) | 1993-01-28 | 1993-01-28 | 5,6,7,8−テトラヒドロナフト−ル類の精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06228033A (ja) |
-
1993
- 1993-01-28 JP JP1253993A patent/JPH06228033A/ja active Pending
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