JPH09143158A - 2−アルキルインドリンの製造方法 - Google Patents

2−アルキルインドリンの製造方法

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JPH09143158A
JPH09143158A JP7302546A JP30254695A JPH09143158A JP H09143158 A JPH09143158 A JP H09143158A JP 7302546 A JP7302546 A JP 7302546A JP 30254695 A JP30254695 A JP 30254695A JP H09143158 A JPH09143158 A JP H09143158A
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JP
Japan
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alkylindoline
reaction
alkylindole
formula
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JP7302546A
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English (en)
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Naoki Chiba
直樹 千葉
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Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
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Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2−アルキルインドールを接触水素還元して
2−アルキルインドリンを製造する方法において、工業
的に容易に、高収率で高純度の2−アルキルインドリン
を製造する方法を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で示される2−アルキル
インドールを白金炭素触媒と酸の存在下に水素還元し、
一般式(2)で示される2−アルキルインドリンを製造
する方法において、白金炭素触媒を一般式(1)の2−
アルキルインドールに対して0.05〜1重量%用い、
酸として硫酸を一般式(1)の2−アルキルインドール
に対して1当量以上用いることを特徴とする前記一般式
(2)の2−アルキルインドリンの製造方法. 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬、農薬、感光
材料、染料などの合成中間原料として重要な2−アルキ
ルインドリンの製造方法に関するものであり、さらに詳
しくは、2−アルキルインドールを接触水素還元して2
−アルキルインドリンを製造する方法の改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、インドール類を接触水素還元して
インドリン類を得る方法としては、(1)酸の存在下、
ラネーニッケル触媒を使用する方法(特開昭59−65
072号公報)、(2)酸の存在下、白金炭素触媒を使
用する方法(特開昭63−264568号公報)等が知
られている。
【0003】しかし、(1)の方法は酸性条件下でラネ
ーニッケル触媒を使用するため、ラネーニッケル触媒の
ニッケル分が溶出して触媒の活性が低下するので、基質
に対して50〜100%もの多量の触媒を添加する必要
がある。そのため、反応終了後に多量のラネーニッケル
触媒をろ過しなければならず、かつ、産業廃棄物である
廃触媒が大量に発生する。さらには、ニッケルが溶出し
た場合には得られたインドリン類からニッケル分を除去
する必要がある。特にインドリン類を医薬品の原料とし
て用いる場合には製品へのニッケルの残留が問題となる
等の理由から、工業的に2−アルキルインドリンを製造
するには適当な方法ではない。
【0004】また、(2)の方法は白金炭素触媒を使用
するためニッケル分が溶出するという問題はないもの
の、酸として塩酸あるいは過塩素酸を基質に対して0.
5〜1.5当量用い、触媒を3〜10%とやや多めに使
用し、水素圧力を低圧で行うという反応条件であるた
め、未反応の2−メチルインドールおよびインドール環
が完全に水添された2−メチルオクタヒドロインドール
が反応液中に数%含まれてしまう。従って、高純度の2
−メチルインドリンを得るためには、さらに精留等の精
製操作が必要となり、工程が増えると同時に収率低下の
原因となる。また、塩酸あるいは過塩素酸の使用は装置
の腐食の問題を伴うため、高価な耐食性反応器が必要と
なる。これらの理由から、この方法も工業的に2−アル
キルインドリンを製造するには満足できるものではな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、2−アルキルインドールを接触水素還元し
て2−アルキルインドリンを製造する方法において、工
業的に容易に、高収率で高純度の2−アルキルインドリ
ンを製造する方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、2−アルキルインドールを特定の酸の存在
下、接触水素還元することにより、高収率で高純度の2
−アルキルインドリンが得られることを見いだし、本発
明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、一般式(1)
【0008】
【化3】
【0009】(式中、Rは炭素数1ないし4のアルキル
基を表す)で示される2−アルキルインドールを白金炭
素触媒と酸の存在下に水素還元し、一般式(2)
【0010】
【化4】
【0011】(式中、Rは前記定義に同じ)で示される
2−アルキルインドリンを製造する方法において、白金
炭素触媒を一般式(1)の2−アルキルインドールに対
して0.05〜1重量%用い、酸として硫酸を一般式
(1)の2−アルキルインドールに対して1当量以上用
いることを特徴とする前記一般式(2)の2−アルキル
インドリンの製造方法に関するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明方法において、原料となる
前記一般式(1)および生成物である一般式(2)にお
ける置換基Rは、炭素数1ないし4の低級アルキル基で
あり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert
−ブチル基を挙げることができる。
【0013】本発明方法の接触水素化反応に用いられる
白金炭素触媒は、活性炭に白金を担持させたものであ
り、活性炭に担持される白金の量は2〜10重量%のも
のでよい。本発明方法で用いる白金炭素触媒は水を含ん
だものでも乾燥したものでもよい。
【0014】本発明における、白金炭素触媒の使用量
は、原料の2−アルキルインドールに対し0.05〜1
重量%と少量で十分反応が進行する。白金炭素触媒の添
加量が0.05重量%未満では反応時間がいたずらに長
くかかり、また1重量%を超えると反応を制御しにく
く、過水添された2−アルキルオクタヒドロインドール
が多く副生するので不利である。
【0015】本発明で使用される硫酸は、濃硫酸でも希
硫酸でもかまわないが、水素還元時に極端に水が多くな
ると過水添された2−アルキルオクタヒドロインドール
の副生量が増加するので、50%以上の濃度のものを使
用するのが好ましい。硫酸の使用量は、原料の2−メチ
ルインドールに対して1当量以上必要である。1当量未
満では2−メチルインドールの水素還元が途中で進まな
くなり、目的物の2−アルキルインドリンの過水添のみ
が進行してしまうため、多量の2−アルキルオクタヒド
ロインドールが副生する。また、硫酸は1当量以上なら
いくら使用してもかまわないが、必要以上に使用すると
中和に必要なアルカリの使用量が増え、塩の析出や廃液
の処理が問題となることから、1〜2当量の範囲で使用
するのが適当である。
【0016】本発明の方法は、無溶媒でも溶媒中でも行
うことができるが、操作上の扱いやすさの点から溶媒中
で行うのが好ましい。使用される溶媒としては、白金炭
素触媒により水素添加を受けない溶媒であれば何れでも
使用可能であり、例えばメタノール、エタノール、2−
プロパノール等のアルコール類、酢酸エチル等のエステ
ル類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類など
を挙げることができる。これらは単独での使用で十分で
あるが、2種類以上の混合溶媒で使用してもよい。特に
工業的には、メタノール、エタノール、2−プロパノー
ル等の低級アルコールが価格面及び安全性の面から好適
である。溶媒の使用量は2−メチルインドールに対して
1/3から10倍程度が効率的である。
【0017】本発明を実施する際の反応水素圧力は、常
圧から数百kg/cm2まで反応装置の許す任意の圧力
を選択できるが、反応速度と選択率の点から5〜100
kg/cm2の範囲で行うのが好ましい。
【0018】本発明を実施する際の反応温度は、通常常
温から200℃の間の任意の温度で行われるが、反応温
度が高すぎると過水添による副生成物が増加するため、
100℃以下で行うのが好ましい。
【0019】本発明の方法によって2−アルキルインド
ールの水素添加反応を行った場合、水素吸収量が理論量
となったところで水素吸収がほとんど停止するので、そ
の時点で反応を終了すればよい。その所要時間は反応条
件にもよるが、通常30分ないし6時間である。反応終
了後は冷却し、触媒をろ過で除いた後中和し、抽出また
はろ過、蒸留等の操作により2−アルキルインドリンを
得る。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例により限定されるもの
ではない。
【0021】実施例1 回転攪拌式400mlオートクレーブに、2−メチルイ
ンドール25.5g、メタノール110ml、5%白金
炭素触媒0.1g(0.4%/基質)および75%硫酸
水溶液26.7g(1.05当量)を入れ、密閉してオ
ートクレーブ中の空気を窒素ガスで置換し、続いて水素
ガスで置換した。水素圧力を50kg/cm2、反応温
度を40℃に保ちながら2時間攪拌した。反応終了後冷
却してから触媒をろ過し、10%苛性ソーダ水溶液20
0mlを加えて中和後、トルエン100mlで抽出し
た。反応液をガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、2−メチルインドリン99.4%、2−メチルイン
ドール0.04%、2−メチルオクタヒドロインドール
0.07%であった。トルエン層を減圧蒸留して沸点8
5〜90℃/5mmHgの留分の2−メチルインドリン
25.2g(収率97.3%)を得た。
【0022】比較例1 実施例1で75%硫酸水溶液のかわりに35%塩酸水溶
液34mlを使用し、他の反応条件は実施例1とほぼ同
様にして6時間還元反応を行った。反応終了液の分析結
果は、2−メチルインドリン87.6%、2−メチルイ
ンドール4.2%、2−メチルオクタヒドロインドール
7.0%であった。
【0023】比較例2 実施例1で75%硫酸水溶液のかわりに70%過塩素酸
水溶液26mlを使用し、他の反応条件は実施例1とほ
ぼ同様にして5時間還元反応を行った。反応終了液の分
析結果は、2−メチルインドリン96.8%、2−メチ
ルインドール1.1%、2−メチルオクタヒドロインド
ール1.3%であった。
【0024】比較例3 実施例1で5%白金炭素触媒0.5g(2%/基質)を
使用し、他の反応条件は実施例1とほぼ同様にして1時
間還元反応を行った。反応終了液の分析結果は、2−メ
チルインドリン95.6%、2−メチルインドール0.
03%、2−メチルオクタヒドロインドール3.6%で
あった。
【0025】比較例4 実施例1で75%硫酸水溶液を20.3g(0.8当
量)使用し、他の反応条件は実施例1とほぼ同様にして
2時間還元反応を行った。反応終了液の分析結果は、2
−メチルインドリン90.5%、2−メチルインドール
3.7%、2−メチルオクタヒドロインドール5.6%
であった。
【0026】実施例2 回転攪拌式200mlオートクレーブに2−メチルイン
ドール10g、メタノール80ml、5%白金炭素触媒
0.1g(1%/基質)および96%硫酸10g(1.
28当量)を入れ、密閉してオートクレーブ中の空気を
窒素ガスで置換し、続いて水素ガスで置換した。水素圧
力を60kg/cm2、反応温度を70℃に保ちながら
40分間攪拌した。反応終了後冷却してから触媒をろ過
し、10%苛性ソーダ水溶液100mlを加えて中和
後、トルエン30mlで抽出した。反応液をガスクロマ
トグラフィーで分析したところ、2−メチルインドリン
98.6%、2−メチルインドール0.01%、2−メ
チルオクタヒドロインドール0.9%であった。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法によれば、医薬、農薬、感
光材料、染料などの合成中間原料として重要な化合物で
ある2−アルキルインドリンを、多量の触媒を必要とせ
ずに、また、未反応の2−アルキルインドールが残留し
たり、過水添された2−アルキルオクタヒドロインドー
ルが多量に生成することなく、さらには、高価な耐食性
反応器を必要とすることなく、工業的に容易に、かつ、
高収率、高純度で得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素数1ないし4のアルキル基を表す)で
    示される2−アルキルインドールを白金炭素触媒と酸の
    存在下に水素還元し、一般式(2) 【化2】 (式中、Rは前記定義に同じ)で示される2−アルキル
    インドリンを製造する方法において、白金炭素触媒を一
    般式(1)の2−アルキルインドールに対して0.05
    〜1重量%用い、酸として硫酸を一般式(1)の2−ア
    ルキルインドールに対して1当量以上用いることを特徴
    とする前記一般式(2)の2−アルキルインドリンの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(2)の2−アルキルインドリン
    が2−メチルインドリンである請求項1記載の2−アル
    キルインドリンの製造方法。
JP7302546A 1995-11-21 1995-11-21 2−アルキルインドリンの製造方法 Pending JPH09143158A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102070506A (zh) * 2011-01-04 2011-05-25 北京成宇化工有限公司 一种2-甲基吲哚啉的制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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