JP5985239B2 - シェード装置 - Google Patents

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本発明は、自動車等の車両に搭載されるシェード装置に関する。
特許文献1には、自動車の窓ガラスを遮蔽する装置において、電動機を用いない簡易な構成でロールブラインドを遠隔操作によって収納する技術が開示されている。より具体的には、特許文献1に記載の装置は、自動車のリアウインドウを遮蔽可能なロールブラインドと、ロールブラインドを巻き取る巻取シャフトと、ロールブラインドを引出状態に維持可能なロック機構と、伝達部を通じてロック機構のロックを解除可能な操作部とを備えている。そして、この装置は、運転席の近くに配設した操作部を操作して、リアウインドウを遮蔽する引出状態のロールブラインドを、遠隔操作によって収納できるように構成されている。
独国特許出願公開第19806736号明細書
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、引出状態のシェード(ロールブラインド)を遠隔操作によって収納することはできるものの、収納状態のシェードを遠隔操作によって引き出すことはできない。
そこで、本発明は、簡易な構成で、シェードの引出収納動作を遠隔操作によって行うことを目的とする。
第1の態様は、車両のリアウインドウを遮蔽するシェード装置であって、前記リアウインドウを遮蔽可能なシェードと、前記リアウインドウの床側に配設され、前記シェードを引出収納可能に巻き取る巻取装置と、前記シェードの引出側端部に取り付けられた長尺形状の引出部材と、前記リアウインドウの天井側縁部の付近の車両天井に配設され、前記引出部材を前記シェードが引き出された状態で保持可能な引出保持機構部材と、一端が前記引出部材に取り付けられ、前記引出保持機構部材を通して他端が車両前方側に配置されたワイヤーとを備える。
また、前記引出保持機構部材は、前記引出部材に取り付けられた前記ワイヤーを挿通可能な貫通孔形状に形成された第1のワイヤー挿通孔部が形成され、前記ワイヤー他端の引っ張り操作により移動される前記引出部材によって押動されるスライダ部と、一方が開口した筺状に形成され、前記スライダ部を、前記引出部材の移動方向である開口と底部とを結ぶ奥行方向に沿わせて移動可能に支持する支持基部と、前記スライダ部に連結され、前記スライダ部の押動によって前記引出部材を保持可能な保持姿勢をとり、さらに前記スライダ部の押動によって前記引出部材の保持を解除する保持解除姿勢をとるように姿勢変更可能な保持部とを含み、前記支持基部は、その底部において奥行方向に前記ワイヤーを貫通する形態で、且つ、前記支持基部の奥行方向において前記スライダ部の前記第1のワイヤー挿通孔部に重複する位置に形成された第2のワイヤー挿通孔部を有する。
第1の態様に係るシェード装置によると、シェードの引出側端部に取り付けられた引出部材に取り付けられたワイヤーを操作することにより、シェードを巻取装置に対して引出収納することができる。また、シェードが引き出された状態で、引出保持機構部によって引出部材を保持することにより、シェードを引き出した状態を維持することができる。これにより、電動機を用いない簡易な構成で、シェードの引出収納動作を遠隔操作によって行うことができる。
また、第1の態様に係るシェード装置によると、引出保持機構部材は、ワイヤーの引っ張り操作により移動される引出部材によって押動されるスライダ部と、スライダ部を、引出部材の移動方向に移動可能に支持する支持基部と、スライダ部に連結され、スライダ部の押動によって引出部材を保持可能な保持姿勢をとり、さらにスライダ部の押動によって引出部材保持解除する保持解除姿勢をとるように姿勢変更可能な保持部とを含むように構成されている。このため、ワイヤーを引っ張るだけで引出部材を保持、保持解除することができ、より簡単にシェードの引出状態を維持すると共に収納操作することができる。
シェード収納状態におけるシェード装置を示す側面図である。 シェード引出状態におけるシェード装置を示す側面図である。 シェード収納状態におけるシェード装置を示す正面図である。 シェード引出状態におけるシェード装置を示す正面図である。 巻取装置の側面図である。 ワイヤーの引出位置を示す図である。 保持解除状態の引出保持機構部を示す側面図である。 保持状態の引出保持機構部を示す側面図である。 カム部を示す図である。 引出保持機構部の動作を示す図である。 引出保持機構部の動作を示す図である。 引出保持機構部の動作を示す図である。 引出保持機構部の動作を示す図である。 引出保持機構部の動作を示す図である。 引出保持機構部の動作を示す図である。 変形例に係る引出保持機構部を示す図である。 変形例に係る引出保持機構部を示す図である。 ワイヤーの変形例を示す図である。
以下、実施形態に係るシェード装置10について説明する。シェード装置10は、車両のウインドウ12を遮蔽するための装置である(図1〜図4参照)。
<ウインドウ>
説明の便宜上、シェード装置10を適用するウインドウ12について説明しておく。ここでは、ウインドウ12は、自動車における車室の後端に設けられるリアウインドウである。このウインドウ12は、上側に短辺を有すると共に下側に長辺を有する台形状に形成されているものとする。もっとも、ウインドウ12は、リアウインドウ以外のウインドウであってもよいし、矩形状等の台形状以外の形状であってもよいことは言うまでもない。
ここでは、シェード装置10は、ウインドウ12の床側に配設される。より具体的には、ウインドウ12の床側には、リアパッケージトレイ、バックドアトリム等の合成樹脂により形成された内装部材14(ここではリアパッケージトレイ)が設けられている。また、この内装部材14には、内側から車室内に後述するシェード20を引き出すために、ウインドウ12の床側縁部に沿って形成されたスリット部15が形成されている。そして、シェード装置10は、内装部材14の内側に配設され、スリット部15を通じてシェード20を引き出して該シェード20によりウインドウ12を遮蔽する。もっとも、シェード装置10は、内装部材14の他に、金属パネルの内側等に配設されてもよい。
スリット部15は、シェード20及び後述する引出部材40を通過可能な幅寸法及び長さ寸法に設定されている。ここでは、スリット部15の長さ寸法は、ウインドウ12の最大幅寸法と同じかそれより大きい寸法に設定されている。
<シェード装置>
本シェード装置10は、シェード20と、巻取装置30と、引出部材40と、ワイヤー45と、引出保持機構部50とを備える。概略的には、シェード装置10は、巻取装置30に対して引出収納可能に巻き取られるシェード20を、該シェード20に取り付けられた引出部材40を移動操作することにより引き出してウインドウ12を遮蔽することが可能に構成されている。
ここでは、シェード20は、ウインドウ12に沿って床側から天井側に向けて引き出される。そして、シェード20が引出収納される方向を引出収納方向と称し、その向きを引出側、収納側と称する。
<シェード>
シェード20は、ウインドウ12を遮蔽する部材である(図4参照)。このシェード20は、布材、メッシュ状の布材、樹脂シート等を裁断、縫製等して、ウインドウ12を遮蔽可能な大きさ及び形状に形成されている。ここでは、シェード20は引出側端部に短辺を有すると共に収納側端部に長辺を有する台形状に形成されている。
もっとも、シェード20は、遮蔽対象であるウインドウ12の形状に対応した形状に形成されていればよく、上記台形状以外にも矩形等の種々の形状に形成されていてよい。
<巻取装置>
上記シェード20は、巻取装置30に取り付けられている。巻取装置30は、巻取シャフト32と、回転支持部34と、図示省略の巻取付勢部とを備えている(図5参照)。そして、巻取装置30は、シェード20を引出収納方向に沿って引出収納可能に巻き取るように構成されている。
巻取シャフト32は、長尺円筒状に形成された部材であり、回転支持部34により、中心軸周りに相対回転可能に支持されている。この巻取シャフト32の外周面には、その軸方向に沿ってシェード20の収納側端部が固定されている。また、回転支持部34は、巻取シャフト32の両端部をそれぞれ中心軸周りに相対回転可能に支持する一対の支持片を有している。
また、巻取シャフト32は、巻取付勢部により、回転支持部34に対してシェード20の巻取方向に付勢されている。巻取付勢部は、例えばコイルバネであり、一端部が巻取シャフト32の内部に固定され、他端部が回転支持部34に固定されている。図5では、巻取付勢部の巻取付勢方向を矢印で示している。そして、シェード20は、巻取付勢部による巻取力より大きい引出力が作用しない状態で当該巻取力により巻取シャフト32に巻き取られ、巻取力より大きい引出力が作用すると巻取シャフト32から引き出される。
また、ここでは、巻取装置30は、固定基部80により車両に固定されている。より具体的には、回転支持部34が固定基部80に固定され、固定基部80が車両の金属パネル、フレーム又は内装部材等に固定されている。この固定基部80は、金属板を打抜きプレス等して形成された部材を組み合わせて形成されてもよいし、合成樹脂材料を射出成型又は押出成形等して形成された部材を組み合わせて形成されてもよい。
<引出部材>
シェード20には、引出側端部に沿って長尺形状の引出部材40が取り付けられている。この引出部材40は、本体部42と、ワイヤー取付部44とを含んでいる(図4参照)。
本体部42は、シェード20の引出側端部に取り付けられる部分であり、長尺棒状に形成された部分である。この本体部42は、シェード20の引出側端部と同じかそれより大きい長手寸法に設定されている。
ワイヤー取付部44は、後述するワイヤー45が取り付けられる部分である。このワイヤー取付部44は、本体部42の長手方向中途部から、該長手方向に直交する向き(ここでは引出側)に突出する形状に形成されている。引出部材40の移動操作時における姿勢の安定性の観点から言うと、ワイヤー取付部44は、本体部42(引出部材40)の中間部に設けられ、ワイヤー45が引出部材40の中間部に取り付けられるようにされていることが好ましい。また、ワイヤー取付部44には、ワイヤー45を通すための貫通孔部が形成されている。
そして、この引出部材40を引出収納方向に沿って移動操作することにより、シェード20を巻取装置30に対して引出、収納することができる。シェード20が巻き取られて内装部材14内に退避した状態を収納状態、シェード20が引き出されてウインドウ12を遮蔽した状態を引出状態と称する。
上述した固定基部80は、シェード20の収納状態において、後述する引出部材40を支持可能に形成されている。例えば、固定基部80は、引出部材40に対して凹凸嵌合可能な形状に形成された嵌合支持部82と、引出部材40を載置状に支持可能な載置支持部84とを備える構成を採用できる。なお、引出部材40自体も、嵌合支持部82に対して凹凸嵌合可能な凹凸部分を有しているとよい。
<ワイヤー>
ワイヤー45は、引出部材40をシェード20の引出側へ移動操作するための部分である。このワイヤー45は、一端部が引出部材40(ここでは長手方向中間部)に取り付けられている。ここでは、ワイヤー45の一端部は、ワイヤー取付部44に対して、貫通孔部に通す形態で固定されている。
また、ワイヤー45は、自動車の後方から前方に向けて配索されている。そして、ワイヤー45は、天井の内装部材であるルーフライナー16の内側を通して配索され、他端部が引っ張られることにより引出部材40の移動操作を行う。ここでは、ワイヤー45は、車両の前後方向において1列目の座席と2列目の座席との間の位置で且つ車両の幅方向において運転席921と助手席922との間(好ましくは車幅方向中間)の位置から車室内に引き出されている(図6参照)。例えば、図1、図2に示すように、ワイヤー45は、1列目の座席92と2列目の座席94との間で天井に配設されるルームランプ等が設けられるルーフコンソール18から引き出されるとよい。また、ワイヤー45の他端部には、引っ張り操作用の取手部47が設けられていてもよい。
また、ワイヤー45は、図1、図2に示すように、ルーフライナー16の内側に1つ又は複数(ここでは1つ)の経路規制部17により経路規制されて配索されているとよい。経路規制部17は、例えば、車両の前後方向に沿った溝状又は孔状に形成されているとよい。好ましくは、経路規制部17は、ルーフコンソール18を通じてルーフライナー16内から車室内へ引き出される手前の箇所において設けられているとよい。
このワイヤー45は、金属線(複数の金属線を撚り合わせたものを含む)、金属線を合成樹脂コーティングした或いは合成樹脂チューブで覆った線材、合成樹脂線等を採用するとよい。少なくとも、ワイヤー45は、引出部材40を、巻取装置30の巻取力に逆らって引出側に移動操作可能な程度の引張強度を有していることが好ましい。
また、ワイヤー45は、ワイヤー案内部によって、引出保持機構部50が引出部材40を保持する位置を通る経路に案内されている。このワイヤー案内部は、後述するスライダ部52のワイヤー挿通孔部55を含む部分である。
<引出保持機構部>
引出保持機構部50は、引出部材40を、シェード20が引き出された状態で保持する部分である。すなわち、引出保持機構部50により引出部材40を保持することにより、シェード20を引出状態に維持することができる。
この引出保持機構部50は、ウインドウ12の天井側縁部の付近に配設されている。引出保持機構部50は、一部がルーフライナー16の内側に配設されると共に他の部分がルーフライナー16から車室内に露出するように配設されてもよいし、全体が車室内に露出していてもよい。
引出保持機構部50は、スライダ部52と、支持基部62と、進出付勢部66と、リンク68と、一対の保持部72と、開付勢部74とを備えている(図7、図8参照)。概略的には、引出保持機構部50は、引出部材40を引出側に移動させることによりスライダ部52が押動され、引出部材40によりスライダ部52が支持基部62に対してシェード20の引出側に押し込まれるたびに、一対の保持部72を保持姿勢と保持解除姿勢とで姿勢変更させるように構成されている。
スライダ部52は、移動操作される引出部材40により押動される部分である。このスライダ部52は、引出部材40の移動経路上に配設されている。すなわち、スライダ部52は、引出部材40が引き出される途中の位置で該引出部材40に対して当接する。スライダ部52は、全体として略直方体形状に形成されている。そして、スライダ部52は、保持部連結部53と、受け凹部54と、ワイヤー挿通孔部55と、カム部56とを備えている。
スライダ部52には、一対の保持部72が連結されている。保持部連結部53は、保持部72が取り付けられる部分である。この保持部連結部53は、スライダ部52の先端部のうちの対向する一対の縁部にそれぞれ設けられている。そして、この一対の保持部連結部53に対して、一対の保持部72がそれぞれ姿勢変更可能に連結される。ここでは、保持部連結部53には、回転軸部が前記一対の縁部に沿う姿勢で設けられている。より具体的には、保持部連結部53の回転軸部は、スライダ部52を押動する引出部材40の長手方向に沿った姿勢で設けられる。
一対の保持部72は、先端部から側方に突出する突出部を有した略L字形状に形成されている。また、一対の保持部72は、突出部を向かい合わせる形態で、基端部が保持部連結部53の一対の回転軸部にそれぞれ軸支され、スライダ部52に対して相対回転可能に連結されている。すなわち、一対の保持部72は、各先端部を接離するように、保持姿勢と保持解除姿勢とで姿勢変更可能である。ここで、保持姿勢とは、一対の保持部72の先端部同士が近接して、引出部材40を一対の保持部72の間に挟んで保持可能な姿勢である。また、保持解除姿勢とは、一対の保持部72の先端部同士が離間して引出部材40が各先端部の間を通り抜け可能となり、引出部材40を保持解除する姿勢である。
また、一対の保持部72は、一対の開付勢部74により、それぞれ先端部同士が離間する向きに付勢されている。ここでは、開付勢部74として、ねじりコイルばねが採用されている。すなわち、開付勢部74は、保持部連結部53の回転軸部の外周に配設され、保持部72をスライダ部52に対して回転軸部周りに付勢している。そして、一対の保持部72に対して、先端部同士が近接する向きに各開付勢部74の付勢力より強い外力が作用すると、一対の保持部72は引出部材40を把持可能な保持姿勢となる。
受け凹部54は、スライダ部52を押動する引出部材40のワイヤー取付部44を受ける部分であり、該ワイヤー取付部44を、少なくともシェード20の厚さ方向に移動規制可能に形成されている。この受け凹部54は、ワイヤー取付部44(或いはその先端側部分)を、内側に配設可能に形成されている。より具体的には、受け凹部54は、ワイヤー取付部44の外部形状に沿った凹形状に形成されている。すなわち、受け凹部54は、一対の保持部72同士を結ぶ方向において、中間部に向けて徐々に深くなる形状に形成され、該中間部を挟む両側部に斜面を有している。また、受け凹部54は、ワイヤー取付部44(或いはその先端側部分)より大きく(ここでは僅かに大きく)設定されている。
そして、引出部材40によりスライダ部52が押動される際に、受け凹部54にワイヤー取付部44が進入すると、該ワイヤー取付部44が受け凹部54の斜面に当接することにより、引出部材40が一対の保持部72の間の位置に案内される。
上述したように、本装置では、ワイヤー案内部により、ワイヤー45を、引出保持機構部50が引出部材40を保持する位置を通る経路に案内する。ここでは、引出保持機構部50により、ワイヤー45を前記位置を通る経路に案内するように構成されている。そして、ワイヤー案内部は、ワイヤー挿通孔部55を含んでいる。
ワイヤー挿通孔部55は、引出部材40に取り付けられたワイヤー45を挿通可能な孔部である。より具体的には、ワイヤー挿通孔部55は、スライダ部52の先端側から基端側に貫通する形状に形成されている。ここでは、ワイヤー挿通孔部55は、先端側において、受け凹部54の内側で開口している。
また、ワイヤー挿通孔部55は、ワイヤー45の直径より大きい(ここでは僅かに大きい)直径の断面視円形の孔状に形成されている。そして、ワイヤー挿通孔部55は、ワイヤー取付部44が受け凹部54に進入するまでの間、引出部材40から延びるワイヤー45を、シェード20の厚さ方向及び引出部材40の長手方向に移動規制する。また、ここでは、ワイヤー挿通孔部55は、貫通方向に直交する断面視において、スライダ部52の略中心に形成されている。すなわち、ワイヤー挿通孔部55は、引出部材40を、一対の保持部72の間の位置に案内する。
カム部56は、スライダ部52の一側面(一対の保持部72を結ぶ方向に沿った側面)において、溝状に形成されている(図7、図8参照)。このカム部56は、一端部が支持基部62の内面に連結されたリンク68の他端部を案内する部分である。カム部56の詳細な形状については後で詳述する。
リンク68は、長尺棒状に形成され、一端部が支持基部62の内側面に対して直交する軸周りに回転可能に連結されている。リンク68の他端部には、スライダ部52のカム部56内に突出してその内側で移動可能な凸状のカムフォロア部69が設けられている。このカムフォロア部69は、略円柱状に突出している。
支持基部62は、スライダ部52を、引出部材40の移動方向(引出収納方向)に移動可能に支持する部分である。より具体的には、支持基部62は、一方が開口した筐状に形成されている。そして、支持基部62は、開口を通じて内側にスライダ部52が配設され、該スライダ部52が開口と底部とを結ぶ奥行方向に沿わせて移動可能となるように形成されている。なお、スライダ部52は、支持基部62に対して、先端部と基端部とを結ぶ方向が奥行方向に沿う姿勢で配設されている。
ここでは、支持基部62は、略直方体状の内部空間を有する形状に形成されている。より具体的には、支持基部62の内部空間には、スライダ部52が奥行方向に移動可能に配設されると共に、進出付勢部66及びリンク68が配設されている。また、支持基部62は、保持姿勢の一対の保持部72を内側に配設可能である。換言すると、一対の保持部72は、保持解除姿勢のままでは支持基部62の内側に配設不能である。
進出付勢部66は、支持基部62の奥行方向に沿って支持基部62の底部とスライダ部52との間に配設されている。この進出付勢部66は、圧縮状態で配設され、支持基部62に対してスライダ部52を進出させる向きに付勢している。進出付勢部66により進出側に付勢されるスライダ部52は、リンク68によって支持基部62からの脱落を規制されている。
また、支持基部62は、ワイヤー挿通孔部64と、一対の延出部65とを有している。ワイヤー挿通孔部64は、スライダ部52のワイヤー挿通孔部55に挿通されるワイヤー45が挿通される部分である。このワイヤー挿通孔部64は、支持基部62の底部に奥行方向に貫通する形態で形成されている。より具体的には、ワイヤー挿通孔部64は、支持基部62の奥行方向において、スライダ部52のワイヤー挿通孔部55に重複する位置に設けられている。
一対の延出部65は、支持基部62の開口縁部のうちの対向する2辺が延出して構成されている。より具体的には、一対の延出部65は、支持基部62に配設されるスライダ部52に連結された一対の保持部72を結ぶ方向において対向する位置に設けられている(図7、図8参照)。この一対の延出部65は、一対の保持部72を閉操作するための部分である。すなわち、一対の保持部72は、一対の開付勢部74によってそれぞれ開方向に付勢されているため、閉方向に外力が作用しない状態では保持解除姿勢に維持される。この状態は、一対の保持部72の基端部が一対の延出部65より前方に位置するまでスライダ部52が支持基部62に対して進出した状態である。一方、前記状態からスライダ部52が退避移動して、保持解除姿勢の一対の保持部72の基端部が一対の延出部65に当接すると、延出部65により保持部72に対して閉方向の力が作用する。これにより、一対の保持部72は、基端部が支持基部62の内側に進入しつつ、保持解除姿勢から保持姿勢に姿勢変更されていく。
この支持基部62は、車両に固定可能に形成されている。より具体的には、支持基部62は、開口部をシェード20の収納側に向ける姿勢で配設可能に構成されている。また、ここでは、支持基部62は、車両の幅方向において中間の位置に配設される。
支持基部62は、例えば図7に示すように、ネジ止め用の固定部63を底部側端部に有し、この固定部63に形成された貫通孔部を通じて車両にネジ止めされることにより固定されるとよい。もっとも、固定形態は、ネジ止めに限らず、その他種々の固定形態を採用することができ、その場合には固定部63の代わりに別の固定用の部分が設けられるとよい。支持基部62の固定箇所としては、天井側の外装パネル、ルーフライナー16等が挙げられる。
上述したように、引出保持機構部50は、スライダ部52が支持基部62に対して引出側に押し込まれるたびに引出部材40を保持、保持解除するように構成されている。すなわち、引出保持機構部50は、スライダ部52を、一対の保持部72が保持姿勢となるように支持基部62に対して押し込まれた退避位置と、一対の保持部72が保持解除姿勢となるように支持基部62に対して開口から飛び出た進出位置とに維持可能に構成されている。この引出保持機構部50の機能は、カム部56と、進出付勢部66と、リンク68とによって実現される。
カム部56は、ハートカム形状を採用している。すなわち、カム部56は略ハート形の溝状に形成されている。概略的には、カム部56は、略ハート形の外周面57と内周面58とを有し、外周面57の各頂点と内周面58の各頂点とがスライダ部52の移動方向に対して直交する方向(一対の保持部72を結ぶ方向)にずれた形状を成している(図9参照)。以下、カム部56のより具体的な形状を説明する。
ここでは、説明の便宜上、外周面57と内周面58について、ハート形の下端の頂点を第1の頂点571、581として、時計回りに第2の頂点572、582、第3の頂点573、583、第4の頂点574、584と称する。
なお、進出付勢部66によってスライダ部52が支持基部62に対して進出側に付勢されているため、スライダ部52が押動されない状態では、リンク68のカムフォロア部69は、カム部56内においてスライダ部52の基端側に押し当てられている。より具体的には、スライダ部52が押動されない状態では、カムフォロア部69は、第1の頂点571又は第3の頂点583に押し当てられている。
第1の頂点581は、第1の頂点571に対して、一対の保持部72を結ぶ方向における一方側(以下カム部56の説明において単に一方側)の位置に設けられている。すなわち、第1の頂点581は、第1の頂点571の内側に配設されているカムフォロア部69の中心軸より一方側に位置している。そして、スライダ部52が支持基部62内に押し込まれると、カムフォロア部69は、第1の頂点581の一対の保持部72を結ぶ方向における他方側(以下カム部56の説明において単に他方側)の斜面に当接しつつ、相対的にスライダ部52の先端側に移動される。
第2の頂点572の他方側の外周面は、第2の頂点572に対して他方側且つスライダ部52の基端側から近接する斜面状に形成されている。すなわち、カムフォロア部69が第1の頂点571の内側に位置する状態からスライダ部52が押し込まれると、カムフォロア部69は、内周面58の第1の頂点581の他方側の斜面に沿って他方側に移動した後、外周面57の第2の頂点572の他方側の斜面に沿って一方側に移動する。そして、カムフォロア部69は、第2の頂点572の内側まで移動する。なお、カムフォロア部69は、第2の頂点572の内側に移動された状態では、第2の頂点572と第3の頂点573との間の斜面に当接して、それ以上一方側に移動することを規制される。
第2の頂点582は、第2の頂点572に対して他方側の位置に設けられている。すなわち、第2の頂点582は、第2の頂点572の内側に配設されているカムフォロア部69の中心軸より他方側に位置している。そして、スライダ部52に対する押し込み力が解除されると、カムフォロア部69は、進出付勢部66の付勢力により、第2の頂点582と第3の頂点583との間の斜面に沿って一方側に移動する。そして、カムフォロア部69は、第3の頂点583の内側まで移動する。なお、カムフォロア部69は、第3の頂点583の内側に移動された状態では、第3の頂点583と第4の頂点584との間の斜面に当接して、それ以上一方側に移動することを規制される。
第3の頂点573は、第3の頂点583に対して他方側の位置に設けられている。すなわち、第3の頂点573は、第3の頂点583の内側に配設されているカムフォロア部69の中心軸より他方側に位置している。そして、スライダ部52が支持基部62内に押し込まれると、カムフォロア部69は、第3の頂点573の一方側の斜面に沿って一方側に移動する。そして、カムフォロア部69は、第4の頂点574の内側まで移動する。
第4の頂点584は、第4の頂点574に対して他方側の位置に設けられている。すなわち、第4の頂点584は、第4の頂点574の内側に配設されているカムフォロア部69の中心軸より他方側に位置している。そして、スライダ部52に対する押し込み力が解除されると、カムフォロア部69は、進出付勢部66の付勢力により、内周面の第4の頂点584の基端側の斜面に沿って一方側に移動した後、外周面の第4の頂点574の基端側の斜面に沿って他方側に移動する。そして、カムフォロア部69は、第1の頂点581の内側まで移動する。
<シェード装置の動作>
次にシェード装置10の動作について説明する。初期状態として、シェード20が収納状態にあるものとし、シェード20の引出動作から説明する。
まず、ルーフコンソール18から引き出されているワイヤー45の他端部(取手部47)を引っ張る。これにより、引出部材40が引出側に移動されて、シェード20が引き出される。この際、ワイヤー45は、引出保持機構部50のワイヤー挿通孔部55、64により支持された状態で引っ張られるため、引出部材40の長手方向及び一対の保持部72を結ぶ方向における移動を規制される。
引出部材40が保持解除姿勢の一対の保持部72の間を通る位置まで引き出されると、ワイヤー取付部44がスライダ部52の受け凹部54内に進入する。この際、ワイヤー取付部44の外面が受け凹部54の内面に当接して、引出部材40が一対の保持部72によって把持可能な位置に誘導される。また、この際、ワイヤー挿通孔部55をワイヤー45が通されることによっても、引出部材40が誘導される。
ここからさらにワイヤー45が引っ張られると、スライダ部52が引出部材40によって押動されて支持基部62に対して押し込まれる。そして、スライダ部52は、一対の保持部72が延出部65の内側縁部に当接し、さらに一対の保持部72が一対の延出部65の間に配設される位置まで、支持基部62に対して押し込まれる。すなわち、一対の保持部72は、スライダ部52が支持基部62に対して押し込まれるにつれて閉方向に押動され、保持解除姿勢から保持姿勢に姿勢変更される。これにより、引出部材40は、一対の保持部72の間に把持される。また、カム部56内において、カムフォロア部69は第1の頂点571の内側の位置から第2の頂点572の内側の位置に移動される。
そして、ワイヤー45に対する引張力を解除すると、進出付勢部66によりスライダ部52が支持基部62に対して押し戻される。この際、カム部56内において、カムフォロア部69は第2の頂点572の内側の位置から第3の頂点583の内側の位置に移動される。これにより、スライダ部52は、リンク68によって、一対の保持部72が保持姿勢に維持される位置で支持基部62に対して進出移動することを規制される。
次に、シェード20の収納動作を説明する。
まず、ルーフコンソール18から引き出されているワイヤー45の他端部(取手部47)を引っ張る。これにより、引出部材40が引出側に移動され、スライダ部52が押動されて支持基部62に対して押し込まれる。すると、カムフォロア部69は、カム部56内において、第3の頂点583の内側の位置から第4の頂点574の内側の位置に移動される。
そして、ワイヤー45に対する引出力を解除すると、進出付勢部66によりスライダ部52が支持基部62に対して押し戻される。この際、カム部56内において、カムフォロア部69は、第4の頂点574の内側の位置から第1の頂点571の内側の位置に移動される。すると、スライダ部52は、一対の保持部72が延出部65に非接触となる位置まで支持基部62に対して(収納側に)進出移動する。これにより、一対の保持部72は、保持姿勢から保持解除姿勢に姿勢変更される。
一対の保持部72による保持が解除された引出部材40は、巻取装置30によるシェード20を巻き取る力により収納側に移動される。この際、ワイヤー45を操作して、シェード20が勢いよく巻き取られて引出部材40が他の部分に衝突することを抑制するとよい。
上記実施形態に係るシェード装置10によると、シェード20の引出側端部に取り付けられた引出部材40に取り付けられたワイヤー45を操作することにより、シェード20を巻取装置30に対して引出収納することができる。また、シェード20が引き出された状態で、引出保持機構部50によって引出部材40を保持することにより、シェード20を引き出した状態を維持することができる。これにより、電動機を用いない簡易な構成で、シェード20の引出収納動作を遠隔操作によって行うことができる。
また、ワイヤー案内部としてのワイヤー挿通孔部55により、ワイヤー45を、引出保持機構部50が引出部材40を保持する位置を通る経路に案内するため、より確実に引出部材40を引出保持機構部50によって保持することができる。
また、引出保持機構部50が、ワイヤー45の引っ張り操作により移動される引出部材40の移動経路上に配設されるスライダ部52と、スライダ部52を、引出部材40の移動方向に移動可能に支持する支持基部62とを含み、引出部材40によりスライダ部52がシェード20の引出側に押し込まれるたびに、保持部72を、引出部材40を保持可能な保持姿勢と引出部材40を保持解除する保持解除姿勢とで姿勢変更させるように構成されている。すなわち、ワイヤー45を引っ張って引出部材40を移動させ、引出部材40によりスライダ部52を支持基部62に対して押し込むことにより引出部材40を保持、保持解除することができる。このため、ワイヤー45を引っ張るだけの操作で、より簡単にシェード20の引出状態を維持すると共に、収納操作することができる。
また、スライダ部52が、引出部材40に取り付けられたワイヤー45を挿通可能な挿通孔形状に形成されているワイヤー挿通孔部55を含むため、シェード20の引出収納の際に、ワイヤー挿通孔部55の内周面によりワイヤー45の長尺方向に直交する方向への移動を規制して、シェード20の引出収納動作を安定させることができる。
また、引出部材40のうちの引出側に突出してワイヤー45が取り付けられるワイヤー取付部44を、少なくともシェード20の厚さ方向に移動規制可能な受け凹部54を含むため、スライダ部52に当接した状態で引出部材40のシェード20の厚さ方向における移動を抑制し、引出部材40をより正確に保持部72の保持位置に誘導することができる。
また、ワイヤー45が、引出部材40の長手方向中間部に取り付けられているため、ワイヤー45を操作することにより引出部材40を安定して移動させることができ、シェード20を安定して引出収納することができる。
これまで、引出保持機構部50について、一対の保持部72が設けられている例で説明してきたが、これに限られるものではない。例えば、図16、図17に示す引出保持機構部150のように、保持部72が1つだけ設けられた構成を採用することもできる。すなわち、上記実施形態の引出保持機構部50において、一方の保持部72が省略され、保持部72が省略された側の延出部165が、他方の延出部65より大きく延出する形状に形成されている。そして、引出部材40が引出側に移動されてスライダ部52を支持基部62に対して押し込むと、保持部72が保持解除姿勢から保持姿勢に姿勢変更し、引出部材40を延出部165との間に挟み込んで保持する。さらに、引出保持機構部は、上記以外にも、一方の保持部だけで引出部材を保持可能な形状に形成されていてもよい。例えば、保持部が、フック状に形成されていてもよい。
また、引出保持機構部50は、上述したハートカム機構を用いた構成に限られるものではない。例えば、引出保持機構部として、ノック式筆記具等に用いられる回転カム機構を用いた構成を採用してもよい。さらに、引出保持機構部は、カム機構を用いないで、ワイヤー45の操作によって移動された引出部材40を保持、保持解除する構成でもよい。
また、ワイヤー45を、引出保持機構部50が引出部材40を保持する位置を通る経路に案内するワイヤー案内部(ここではワイヤー挿通孔部55)が設けられる例で説明してきたが、ワイヤー案内部(経路規制部17とは別構成)は省略されてもよい。ワイヤー案内部が省略される場合、引出部材40を引出収納方向に沿って案内するガイドレールが設けられるなどして、引出部材40を引出保持機構部50によって保持可能な位置に案内するように構成されているとよい。
また、ワイヤー45が引出部材40の長手方向中間部に取り付けられている例で説明してきたが、ワイヤー45の引出部材40に対する取付態様はこれに限られるものではない。例えば、図18に示すように、ワイヤー145は、長手方向中途部で二股になった形状に形成され、二股部分146の各端部が引出部材140の長手方向両端部に取り付けられていてもよい。引出部材140は、二股部分146の各端部が取り付けられるワイヤー取付部144が長手方向両端部に形成された形状が採用されるとよい。そして、この場合、引出保持機構部50は、引出部材40の長手方向両端部を保持可能に一対設けられているとよい。すなわち、一対の引出保持機構部50は、それぞれ、ワイヤー145の二股部分146がワイヤー挿通孔部55、64に挿通され、引出側に移動される引出部材140の長手方向両端部を保持する。なお、車幅方向中間部において、引出保持機構部50の前方側には、経路規制部17が設けられ、ワイヤー145の二股部分146を合流させるとよい。
そして、上記構成を採用すると、ワイヤー145を操作することにより引出部材140をより安定して移動させることができ、シェード20を安定して引出収納することができる。また、ワイヤー145をウインドウ12の幅方向中央ではなく側縁部寄りの位置で配索できるため、見栄えが向上する。
また、これまで、シェード装置10について、巻取装置30をウインドウ12の床側に配設して、シェード20を床側から天井側に引き出す例で説明してきたが、これに限られるものではない。例えば、シェード装置は、巻取装置30をウインドウ12の天井側に配設して、シェード20を天井側から床側に引き出すように構成されていてもよい。この場合、シェード装置は、ルーフライナー、ウインドウ12の上方のバックドアトリム等の内装部材又は金属パネルの内側に配設されるとよい。また、ワイヤー45を、床側に配設される内装部材の内側等に配索し、運転席921と助手席922のコンソールボックスの後端付近から車室内に引き出すとよい。
もっとも、ワイヤー45の配索経路は、その他の経路に設定されてもよい。すなわち、ワイヤー45は、天井又は床のうちの側端部寄りに配索されてもよい。
以上のように、シェード装置10は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。また、上述した各種変形例は、相互に矛盾しない限り組み合わせて適用可能である。そして、例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 シェード装置
12 ウインドウ
20 シェード
30 巻取装置
40、140 引出部材
45、145 ワイヤー
50 引出保持機構部
52 スライダ部
54 受け凹部
62 支持基部
72 保持部

Claims (1)

  1. 車両のリアウインドウを遮蔽するシェード装置であって、
    前記リアウインドウを遮蔽可能なシェードと、
    前記リアウインドウの床側に配設され、前記シェードを引出収納可能に巻き取る巻取装置と、
    前記シェードの引出側端部に取り付けられた長尺形状の引出部材と、
    前記リアウインドウの天井側縁部の付近の車両天井に配設され、前記引出部材を前記シェードが引き出された状態で保持可能な引出保持機構部材と、
    一端が前記引出部材に取り付けられ、前記引出保持機構部材を通して他端が車両前方側に配置されたワイヤーと、
    を備え、
    前記引出保持機構部材は、
    前記引出部材に取り付けられた前記ワイヤーを挿通可能な貫通孔形状に形成された第1のワイヤー挿通孔部が形成され、前記ワイヤー他端の引っ張り操作により移動される前記引出部材によって押動されるスライダ部と、
    一方が開口した筺状に形成され、前記スライダ部を、前記引出部材の移動方向である開口と底部とを結ぶ奥行方向に沿わせて移動可能に支持する支持基部と、
    前記スライダ部に連結され、前記スライダ部の押動によって前記引出部材を保持可能な保持姿勢をとり、さらに前記スライダ部の押動によって前記引出部材の保持を解除する保持解除姿勢をとるように姿勢変更可能な保持部とを含み、
    前記支持基部は、その底部において奥行方向に前記ワイヤーを貫通する形態で、且つ、前記支持基部の奥行方向において前記スライダ部の前記第1のワイヤー挿通孔部に重複する位置に形成された第2のワイヤー挿通孔部を有する、シェード装置。
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