JP6738495B2 - 自動車用トノカバー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のラゲッジルーム(荷室)に設けられるトノカバー装置(以下「自動車用トノカバー装置」という)に関し、特に、大荷室容量のラゲッジルームを得るのに好適、かつ、トノカバーを素早く簡便に出し入れ可能とするのに好適なものである。
従来、ハッチバック車やワゴン車等のラゲッジルームを覆う手段として、トノカバーが知られている。この種のトノカバーを巻取った状態で収納ケースに収納する構成、その収納ケースを格納凹部に格納する構成、および、格納した収納ケースをガイドレールに沿ってトノカバー使用位置までスライドさせる構成については、例えば、特許文献1に開示された自動車用トノカバー装置(以下「従来の自動車用トノカバー装置」という)で採用している。
しかしながら、特許文献1の図1を参照すると、従来の自動車用トノカバー装置にあっては、ホイールハウスの前方、具体的には、ラゲッジルームの床面全体の中でホイールハウスから自動車リアシートの背面(18a)付近までの範囲(以下「ホイールハウス隣接床面範囲」という)にトノカバーの収容ケース(11)を格納しているため、下記《問題点》が生じる。なお、以上の説明においてカッコ内の符号は特許文献1で用いられている符号である。
《問題点》
実際の自動車のレイアウトによっては、前記のようなホイールハウス隣接床面範囲はラゲッジルームの床面全体の中で一番幅の狭い場所となるため、収納ケースおよびトノカバーの幅も必然的にその一番狭い幅以下の寸法となるように構成しなければならない。そうすると、ホールハウスの上方空間をトノカバーで覆うことが出来ず、物隠しというトノカバー本来の目的を達成できないので、かかる目的を達成するために、従来の自動車用トノカバー装置では、ホイールハウスの幅分だけラゲッジサイドトリムの一部をラゲッジルーム内に突出させる必要がある。この場合、その突出したラゲッジサイドトリムの一部とホールハウスとの間の空間部(以下「サイド空間」という)に収納ケースのガイドレール等が配置されるので、かかるガイドレール等を隠す手段として、サイド空間を縦壁で塞ぐ必要があり、その結果、サイド空間の容量分だけラゲッジルームとして有効に利用できる荷室容量が減少するという問題点がある。
ところで、前記のような従来の自動車用トノカバー装置を使用しないトノカバー手動セット方式、すなわち、トノカバーの巻取り軸を左右のラゲッジサイドトリム間に手動で掛け渡す方式もある。しかしながら、このようなトノカバー手動セット方式によると、トノカバーの巻取り軸の長さがラゲッジサイドトリム間の幅、つまりラゲッジルームの幅と略同寸法になる。このため、例えば、ラゲッジルーム床面の格納凹部からトノカバーを取り出してラゲッジサイドトリム間にセットする際や、セットしたトノカバーをラゲッジルーム床面の格納凹部に格納する際に行われる、いわゆるトノカバーの取り回しにおいて、トノカバーの巻取り軸がラゲッジサイドトリムに引っ掛かってしまう等、トノカバーを素早く簡便に出し入れすることができない。
特開平11−245731号公報
本発明は、前記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、大荷室容量のラゲッジルームを得るのに好適、かつ、トノカバーを素早く簡便に出し入れ可能とするのに好適な自動車用トノカバー装置を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は、自動車リアシートの背面側に位置するラゲッジルームを覆うトノカバーと、前記トノカバーを巻取った状態で収容する収容ケースと、前記収容ケースの前面に一体に設けた操作ハンドルと、前記ラゲッジルームの床面に凹設された格納凹部と、前記ラゲッジルーム内で前記収容ケースをスライドさせるスライド機構と、を備え、前記格納凹部は、前記自動車リアシートの背面から見て、該自動車リアシートに隣接するホイールハウスを越えた位置に設けられ、前記スライド機構は、前記自動車リアシートの背面上方から水平方向に延びて前記ホイールハウスの上方を通過する第1の軌道と、この第1の軌道から斜め下方に傾斜又は垂直に下降して前記格納凹部まで延びた第2の軌道と、前記収容ケースの端部に取付けたローラと、を備え、かつ、前記ローラが前記第1および第2の軌道に沿って移動することにより、前記自動車リアシートの背面上方から前記格納凹部までの範囲内で前記収容ケースをスライド可能とする構造になっており、前記第1および第2の軌道は、2本ずつ設けられ、前記ローラは、前記第1および第2の軌道に対応して2個設けられ、前記2個のローラが前記第1の軌道に沿った方向で前後にずれて配置されていること、および、ずれて配置された前記2個のローラの配置間隔に合わせて前記2本の第2の軌道の配置間隔が設定されていることにより、前記収容ケースおよび前記操作ハンドルは、前記第2の軌道の範囲内で、水平の姿勢を保持するように構成したことを特徴とする。
また、本発明は、自動車リアシートの背面側に位置するラゲッジルームを覆うトノカバーと、前記トノカバーを巻取った状態で収容する収容ケースと、前記収容ケースの前面に一体に設けた操作ハンドルと、前記ラゲッジルームの床面に凹設された格納凹部と、前記ラゲッジルーム内で前記収容ケースをスライドさせるスライド機構と、を備え、前記格納凹部は、前記自動車リアシートの背面から見て、該自動車リアシートに隣接するホイールハウスを越えた位置に設けられ、前記スライド機構は、前記自動車リアシートの背面上方から水平方向に延びて前記ホイールハウスの上方を通過する第1の軌道と、この第1の軌道から斜め下方に傾斜又は垂直に下降して前記格納凹部まで延びた第2の軌道と、前記収容ケースの端部に取付けたローラと、を備え、かつ、前記ローラが前記第1および第2の軌道に沿って移動することにより、前記自動車リアシートの背面上方から前記格納凹部までの範囲内で前記収容ケースをスライド可能とする構造になっており、前記自動車リアシートの背面側に向けて前記収容ケースを常時引っ張る手段として、ワイヤーまたはロッドを介して前記収容ケースに定荷重バネを連結してあることを特徴とする。
前記本発明において、前記自動車リアシートの背面付近で前記収容ケースのスライドを制限するスライドロック手段と、その制限を解除するロック解除手段と、を備えたことを特徴としてもよい。
前記本発明において、前記スライドロック手段は、前記収容ケースの端部から出没可能に設けられたロックピンと、該ロックピンに対応して設けられたロックピン挿入孔と、前記ロックピンを前記収容ケースの端部から突出させる方向に常時付勢する付勢手段と、を備えるとともに、前記ロックピンが前記ロックピン挿入孔に挿入されることにより、前記自動車リアシートの背面付近で前記収容ケースのスライドが制限されるように構成してあることを特徴としてもよい。
前記本発明において、前記ロック解除手段は、前記操作ハンドルの近傍に設けたロック解除レバーと、該ロック解除レバーと前記ロックピンとを連結する線材と、を備え、かつ、前記ロック解除レバーを前記操作ハンドルのグリップ方向に引き寄せることによって前記線材を介して前記ロックピンが前記ロックピン挿入孔から引き抜かれることで、前記ロックピンによる前記収容ケースのスライド制限が解除されるように構成してあることを特徴としてもよい。
本発明では、トノカバー装置の具体的な構成として、前述の通り、格納凹部は、自動車リアシートの背面から見て該自動車リアシートに隣接するホイールハウスを越えた位置に設けた。このため、ホイールハウスの存在によって格納凹部やこれに収納されるトノカバーの幅が従来のように短く制限されることはなく、ホイールハウスの上部空間も幅広いトノカバーで完全に覆うことが可能となるので、トノカバーによる隠蔽が可能なラゲッジルームの一部としてホイールハウスの上部空間を利用できる点で、大荷室容量のラゲッジルームを得るのに好適なトノカバー装置を提供し得る。
これに加えて更に、本発明によると、ローラが第1および第2の軌道に沿って移動することにより、自動車リアシートの背面上方から格納凹部までの範囲内で収容ケースがスライド可能である。このため、そのようなスライドによって、実際にトノカバーを使用する位置(自動車リアシートの背面上方)に収容ケースをセットする作業や、その位置にセットされた収容ケースを格納凹部に格納する作業、つまり、収容ケースからトノカバーを引き出して実際に使用したりその使用を止めたりする際に必要となる段取り作業をスムーズかつ迅速に行なうことができる点で、トノカバーを素早く簡便に出し入れ可能とするのに好適なトノカバー装置を提供し得る。
図1(a)は本発明を適用した自動車用トノカバー装置の一部破断平面図、同図(b)は同図(a)に示したA部の拡大図。 図2(a)および(b)は自動車用トノカバー装置の動作を説明するための図1のBB線矢視断面図。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
図1(a)は本発明を適用した自動車用トノカバー装置の一部破断平面図、同図(b)は同図(a)に示したA部の拡大図であり、図2(a)および(b)は自動車用トノカバー装置の動作を説明するための図1のBB線矢視断面図である。
《自動車用トノカバー装置の概要》
図1(a)および図2(a)を参照すると、本実施形態の自動車用トノカバー装置1は、自動車リアシートの背面RS側に位置するラゲッジルームLRを覆うトノカバー2と、トノカバー2を巻取った状態で収容する収容ケース3と、収容ケース3の前面に一体に設けた操作ハンドル4と、ラゲッジルームLRの床面FLに凹設された格納凹部5と、ラゲッジルームLR内で収容ケース3をスライドさせるスライド機構6と、を備えている。
また、本実施形態の自動車用トノカバー1は、自動車リアシートの背面RS付近で収容ケース3のスライドを制限するスライドロック手段7、および、その制限を解除するロック解除手段8も備えている。
《トノカバー2とその収容ケース3の詳細》
収容ケース3は、天板、底板、前板3A、後板3B、および左右の側板3C、3Cによって箱型に形成されている。また、収容ケース3内には、収容ケース長さ方向に沿って配置された図示しない巻取り軸が設けられており、トノカバー2はこの巻取り軸に巻き取られた状態で収容ケース3内に収容されている。
収容ケース3内からトノカバー2を手前に引出すための具体的な構成として、本実施形態の自動車用トノカバー装置1では、トノカバー2の先端縁部に引出し部材9を取付ける一方、その引出し部材9の幅に対応する開口部(図示省略)を収容ケース3の前板3Aに形成し、かつ、引出し部材9が当該開口部から引き出されることにより、収容ケース3内からトノカバー2を手前に引出し可能とする構造を採用しているが、これ以外の別の構造によってトノカバーは引出されてもよい。
《操作ハンドル4の詳細》
操作ハンドル4は、スライド機構6を利用して収容ケース3をスライドさせる際にユーザが利用するものである。このような操作ハンドル4の具体的な構成として、本実施形態の自動車用トノカバー装置1においては、ユーザが握るグリップ41を収容ケース3の前板3Aに一体に設けた構造、および、かかるグリップ41が先に説明した引出し部材9の下面に隣接して配置される構造を採用しているが、これに限定されることはない。
《格納凹部5の詳細》
格納凹部5は、自動車リアシートの背面RSから見て、該自動車リアシートに隣接するホイールハウスHOを越えた位置に設けられている。ホイールハウスHOを越えた位置とは、具体的にはホールハウスHOから図示しない自動車バックドアまでの範囲内に含まれる位置を意味する。したがって、その範囲内であれば、格納凹部5は、自動車バックドアの近傍に設けられてもよいし、ホイールハウスHOの近傍に設けられてもよい。かかる範囲内において格納凹部5を設ける位置は必要に応じて適宜変更することができる。
《スライド機構6の詳細》
スライド機構6は、自動車リアシートの背面RS上方から水平方向に延びてホイールハウスHOの上方を通過する第1の軌道61(以下「水平軌道61」という)と、該水平軌道61から斜め下方に傾斜して格納凹部5まで延びた第2の軌道62(以下「傾斜軌道62」という)と、収容ケース3の端部に取付けたローラ63と、を備え、かつ、ローラ63が水平軌道61および傾斜軌道62に沿って移動することにより、自動車リアシートの背面RS上方から格納凹部5までの範囲内で収容ケース3をスライド可能とする構造になっている。
図1(a)を参照すると、スライド機構6は、収容ケース3の両端付近、具体的にはラゲッジルームLRの左右側面を構成する左右のラゲッジサイドトリムTR側に一つずつ設けている。このような左右のスライド機構6は同一構成であるため、以下の説明では、図1(a)における右側のスライド機構6の構成(水平軌道61、傾斜軌道62、ローラ63等)のみを説明し、左側のスライド機構6の構成説明は省略する。
図2(a)(b)を参照すると、水平軌道61および傾斜軌道62は、上下方向に並べて2本ずつ設けられている。このような上下2本の水平軌道61および傾斜軌道62を具体的に実現する手段として、本実施形態の自動車用トノカバー装置1では、スライドベース板64にスリット65を2本形成し、それぞれのスリット65の両縁部65A、65Aを水平軌道61および傾斜軌道62として利用する構成を採用した。この構成において、スライドベース板64は、ラゲッジサイドトリムTRと図示しない車体パネルとの間に配置されることで、ラゲッジルームLR内から視認できないように構成してある。
ローラ63は、水平軌道61および傾斜軌道62に対応して2個設けている。本実施形態の自動車用トノカバー装置1では、それぞれのローラ63、63が前記各スリット65に嵌め込まれる形式で係合し、かつ、該スリット65の両縁部65A、65A(水平軌道61および傾斜軌道62)に沿って当該ローラ63、63が移動できるように構成してある。これらのローラ63、63もまた、スライドベース板64と同じく、ラゲッジサイドトリムTRと図示しない車体パネルとの間に配置されるように構成してある。
図1(b)を参照すると、ローラ63を収容ケース3の端部に取付ける具体的な方式として、本実施形態の自動車用トノカバー装置1では、スライド台座66の一面に当該ローラ63を取付け、同スライド台座66の他面にボス部67を凸設する一方、そのボス部67に対応するボス挿入孔68を収容ケース3の側板3Cに形成し、ボス挿入孔68にボス部67が嵌め込まれることで、収容ケース3の端部に当該ローラ63が取付けられる方式を採用しているが、この方式に限定されることはなく、別の方式で収容ケース3の端部に当該ローラ3が取付けられてもよい。
図2(a)を参照すると、本実施形態の自動車用トノカバー装置1では、2個のローラ63、63が水平軌道61に沿った方向で前後にずれて配置されていること、および、そのようにずれて配置された2個のローラ63、63の配置間隔D1に合わせて2本の傾斜軌道62、62の配置間隔D2が設定(D1=D2)されていることにより、収容ケース3および操作ハンドル4は、水平軌道61の範囲内のみならず、傾斜軌道62の範囲内でも水平の姿勢を保持するように構成してある。
さらに、本実施形態の自動車用トノカバー装置1では、水平軌道61と傾斜軌道62との連結部(以下「軌道連結部69」という)における収容ケース3のスムーズなスライドを得るために、軌道連結部69の具体的な軌道構成として円弧軌道を採用している。この円弧軌道の範囲内でも収容ケース3および操作ハンドル4は水平の姿勢を保持するように設計してある。
また、図1(a)を参照すると、本実施形態の自動車用トノカバー装置1では、自動車リアシートの背面RS側に向けて収容ケース3を常時一定の力で引っ張る手段として、収容ケース3と周知の定荷重バネによる巻取り装置(以下「定荷重巻取り装置10」という)とをワイヤーまたはロッド等の線材11で連結し、かつ、該線材11を定荷重巻取り装置10で巻取る方式を採用している。この方式の場合、収容ケース3は、そのスライド時やスライド停止時に、定荷重バネの力で引っ張られた状態になる。
さらに、本実施形態の自動車用トノカバー装置1では、前記線材11を収容ケース3のスライドに追従させる構成として、軌道連結部69付近に滑車12を設け、この滑車12に線材11を掛け回しているが、これとは別の構成、例えば、図示は省略するが、滑車12の代わりに、湾曲した案内面を有するガイド部材を軌道連結部69付近に設けるとともに、そのガイド部材の案内面によって線材11が案内されることで、収容ケース3のスライドに線材11が追従できるように構成してもよい。
図2(a)(b)を参照すると、定荷重巻取り装置10は自動車リアシートの背面RS上部付近に位置するが、その位置は必要に応じて適宜変更することができる。例えば、ラゲッジサイドトリムTRと図示しない車体パネルとの間あるいはラゲッジルームLRの床面FL下など、ラゲッジルームLR内から視認できない隠れた場所に定荷重巻取り装置10は配置される。
定荷重巻取り装置10は、左右のスライド機構6、6ごとに、一つずつ設けることができる。この場合、右側の定荷重巻取り装置10は第1の線材11A(11)を介して収容ケース3の右端に連結し、左側の定荷重巻取り装置10は第2の線材11B(11)を介して収容ケース3の左端に連結する。これにより、収容ケース3は、そのスライド時やスライド停止時に、左右の定荷重巻取り装置10、10における定荷重バネの力で、引っ張られる状態になる。
前記のように左右2つの定荷重巻取り装置10、10を採用する場合、左右2つの定荷重巻取り装置を同期させた方が、収容ケース3のスライドは安定する。この同期を実現する具体的な構成としては、例えば、左右の巻取り装置10、10による巻取り動作を連結軸によって連動させる方式(以下「同期・連動方式」という)が考えられる。
前記同期・連動方式を採用する場合にも、ラゲッジルームLR内から見えない隠れた位置、例えばラゲッジルームLRの床面FL下に、前述の連結軸と左右の定荷重巻取り装置10、10を配置したい。
しかし、自動車リアシートの背面RS付近にはホイールハウスHOが存在し、このホイールハウスHOはラゲッジルームLRの床面FL下にも延在する。
このため、前記同期・連動方式を採用する際は、ラゲッジルームLRの床面FL下においてホイールハウスHOを避けた位置に、左右の定荷重巻取り装置10、10および前述の連結軸を設置するとともに、滑車などの経路変更手段によって線材11A、11B(11)の通る経路を変更することで、線材11A、11B(11)がホイールハウスHOと干渉しない経路を通るように構成することが好ましい。
図示は省略するが、別の実施形態として、一つの定荷重巻取り装置10で収容ケース3を引っ張る構成を採用することも可能である。
《スライドロック手段7とロック解除手段8の詳細》
図1(a)を参照すると、スライドロック手段7は、収容ケース3の両端部に一つずつ設けられている。このような左右のスライドロック手段7は同一構成であるため、以下の説明では、図1(a)における右側のスライドロック手段7の構成のみを説明し、左側のスライドロック手段7の構成説明は省略する。
図1(b)を参照すると、スライドロック手段7は、収容ケース3の端部から出没可能に設けられたロックピン71と、該ロックピン71に対応して設けられたロックピン挿入孔72と、ロックピン71を収容ケース3の端部から突出させる方向に常時付勢する付勢手段73(具体的にはコイルバネ)と、を備えるとともに、かかるロックピン71がロックピン挿入孔72に挿入されることにより、自動車リアシートの背面RS付近で収容ケース3のスライドが制限されるように構成してある。
収容ケース3の端部からロックピン71を出没可能とする具体的な構成として、本実施形態の自動車用トノカバー装置1では、先に説明したスライド台座66とボス部67を貫通する貫通孔74を形成し、その貫通孔74を通じてロックピン71が収容ケース3の端部から出没できるように構成してある。
また、本実施形態の自動車用トノカバー装置1では、先に説明したスライドベース板64全体のうち自動車リアシートの背面RS上方に隣接している部位に、ロックピン挿入孔72を設けることで、ロックピン挿入孔72は、自動車リアシートの背面RS上方付近に配置されるように構成してある。
ロック解除手段8は、操作ハンドル4のグリップ41近傍に設けたロック解除レバー81と、該ロック解除レバー81と前記スライドロック手段7のロックピン71とを連結する線材82と、を備え、かつ、ロック解除レバー81を操作ハンドル4のグリップ41方向に引き寄せることによって線材82を介してロックピン71がロックピン挿入孔72から引き抜かれ、前記ロックピン71による収容ケース3のスライド制限が解除されるように構成してある。線材82としてはワイヤーまたはロッドを用いることができる。
《自動車用トノカバー装置の動作説明》
まず、ラゲッジルームLR内でトノカバーを使用しない場合について説明すると、この場合、収容ケース3は図2(a)の二点破線で示したように格納凹部5内に完全に格納された状態になっている。このとき、格納凹部5の上面開口は蓋51で覆われた状態になっているので、ラゲッジルームLR内から収容ケース3が見えることはない。このように見えない状態の収容ケース3からトノカバー2を引き出してラゲッジルーム内で実際に使用する際は、蓋51を開き、操作ハンドル4を手で握って上方に引き上げる。このとき同時に、ロック解除レバー81も握って操作ハンドル4のグリップ41方向に引き寄せる。
前記のようなロック解除レバー81の引き寄せ力が線材82を介してロックピン71に作用することで、ロックピン71は引っ張られ、ロックピン挿入孔72から引き抜かれるとともに、収容ケース3の端部から突出しないように引っ込んだ状態になる。このとき同時に、付勢手段73(コイルバネ)は、ロックピン71の後端で収容ケース3内の仕切り壁31に向けて押圧されることにより、圧縮される。
また、前記のような操作ハンドル4の引き上げによって、収容ケース3は図2(b)のように傾斜軌道62に沿って上方にスライドする。このとき、定荷重巻取り装置10における定荷重バネの引っ張り力が線材11(11A、11B)を介して収容ケース3に作用するので、スライドによる収容ケース3の上方移動は弱い力(例えば、片手の力だけ)でも容易に行うことができる。また、そのスライドの際に、収容ケース3と操作ハンドル4は水平姿勢を保持し、ユーザから見て操作ハンドル4の姿勢は変化しないので、スライド操作性も良い。
前記のような操作ハンドル4の引き上げ操作によって収容ケース3が傾斜軌道62の上端に達したら、その後は、操作ハンドル4を自動車リアシートの背面RS方向に向って押し出すように押圧する。
これにより、収容ケース3は水平軌道61に沿って自動車リアシートの背面RS方向にスライドする。このときも、定荷重巻取り装置10における定荷重バネの引っ張り力が線材11(11A、11B)を介して収容ケース3に作用するので、弱い力で押圧するだけ収容ケース3は容易にスライドできる。
そして、収容ケース3が最終的に水平軌道61の終点に達したら、操作ハンドル4から手を離す。これにより、前記のように圧縮されていた付勢手段(コイルバネ)73が圧縮前の元の状態に復元し、その復元力によってロックピン71が収容ケース3の端部から突出する。このように突出したロックピン71がロックピン挿入孔72に入ることで、自動車リアシートの背面RS付近で収容ケース3のスライドは制限される。
その後、トノカバー2先端縁部の引出し部材9を手前に引っ張れば、収容ケース3からトノカバー2を引き出すことができ、引き出したトノカバー2によってラゲッジルームLR全体を漏れなく覆うことが可能となる。
前記のように引き出されたトノカバー2を仕舞うときは、最初に、そのトノカバー2を収容ケース3内の図示しない巻取り軸で巻き取ることによって同収容ケース3内に収容する。
そして、前記のようなトノカバー2の収容作業が完了したら、操作ハンドル4を手で握り、ロック解除レバー81を操作ハンドル4のグリップ41方向に引き寄せる。そうすると、先に説明したように、そのような引き寄せ力が線材82を介してロックピン71に作用することで、ロックピン71は引っ張られ、収容ケース3の端部から突出しないように引っ込んだ状態になるので、収容ケース3は水平軌道61および傾斜軌道62に沿ってスライド可能になる。
そして、操作ハンドル4を手前に引っ張ることにより、収容ケース3を水平軌道61および傾斜軌道62に沿ってスライドさせ、このスライドによって収容ケース3が格納凹部5に入り込んだら、最後に蓋51を閉めることで、トノカバー2を仕舞う作業は、完了する。
以上説明した本実施形態の自動車用トノカバー装置1によると、その具体的な構成として、前述の通り、格納凹部5は、自動車リアシートの背面RSから見て該自動車リアシートに隣接するホイールハウスHOを越えた位置に設けた。このため、ホイールハウスHOの存在によって格納凹部5やこれに収納されるトノカバー2の幅が従来のように短く制限されることはなく、ホイールハウスHOの上部空間も幅広いトノカバー2で完全に覆うことが可能となるので、トノカバー2による隠蔽が可能なラゲッジルームLRの一部としてホイールハウスHOの上部空間も利用できる点で、大荷室容量のラゲッジルームLRが得られる。
これに加えて更に、本実施形態の自動車用トノカバー装置1によると、ローラ63が水平軌道61および傾斜軌道62に沿って移動することにより、自動車リアシートの背面RS上方から格納凹部5までの範囲内で収容ケース3がスライド可能である。このため、そのようなスライドによって、実際にトノカバー2を使用する位置(自動車リアシートの背面RS上方付近)に収容ケース3をセットする作業や、その位置にセットされた収容ケース3を格納凹部5に格納する作業、つまり、収容ケース3からトノカバー2を引き出して使用したりその使用を止めたりする際に実際に必要となる段取り作業をスムーズかつ迅速に行なうことができる点で、トノカバー2を素早く簡便に出し入れ可能とするのに好適である。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により多くの変形が可能である。
例えば、図示は省略するが、前記実施形態の自動車用トノカバー装置1で採用した第2の軌道62は、第1の軌道(水平軌道61)から垂直に下降して格納凹部5まで延びた形状であってもよい。
1 自動車用トノカバー装置
2 トノカバー
3 収容ケース
31 仕切り壁
4 操作ハンドル
41 グリップ
5 格納凹部
51 蓋
6 スライド機構
61 水平軌道(第1の軌道)
62 傾斜軌道(第2の軌道)
63 ローラ
64 スライドベース板
65 スリット
65A スリットの縁部
66 スライド台座
67 ボス部
68 ボス挿入孔
69 軌道連結部
7 スライドロック手段
71 ロックピン
72 ロックピン挿入孔
73 付勢手段(コイルバネ)
74 貫通孔
8 ロック解除手段
81 ロック解除レバー
82 線材
9 引出し部材
10 定荷重巻取り装置
11 線材
11A 第1の線材
11B 第2の線材
12 滑車
D1 ローラの配置間隔
D2 傾斜軌道の配置間隔
FL ラゲッジルームの床面
HO ホイールハウス
LR ラゲッジルーム
RS 自動車リアシートの背面
TR ラゲッジサイドトリム

Claims (5)

  1. 自動車リアシートの背面側に位置するラゲッジルームを覆うトノカバーと、
    前記トノカバーを巻取った状態で収容する収容ケースと、
    前記収容ケースの前面に一体に設けた操作ハンドルと、
    前記ラゲッジルームの床面に凹設された格納凹部と、
    前記ラゲッジルーム内で前記収容ケースをスライドさせるスライド機構と、を備え、
    前記格納凹部は、前記自動車リアシートの背面から見て、該自動車リアシートに隣接するホイールハウスを越えた位置に設けられ、
    前記スライド機構は、前記自動車リアシートの背面上方から水平方向に延びて前記ホイールハウスの上方を通過する第1の軌道と、この第1の軌道から斜め下方に傾斜又は垂直に下降して前記格納凹部まで延びた第2の軌道と、前記収容ケースの端部に取付けたローラと、を備え、かつ、前記ローラが前記第1および第2の軌道に沿って移動することにより、前記自動車リアシートの背面上方から前記格納凹部までの範囲内で前記収容ケースをスライド可能とする構造になっており、
    前記第1および第2の軌道は、2本ずつ設けられ、
    前記ローラは、前記第1および第2の軌道に対応して2個設けられ、
    前記2個のローラが前記第1の軌道に沿った方向で前後にずれて配置されていること、および、ずれて配置された前記2個のローラの配置間隔に合わせて前記2本の第2の軌道の配置間隔が設定されていることにより、前記収容ケースおよび前記操作ハンドルは、前記第2の軌道の範囲内で、水平の姿勢を保持するように構成したこと
    を特徴とする自動車用トノカバー装置。
  2. 自動車リアシートの背面側に位置するラゲッジルームを覆うトノカバーと、
    前記トノカバーを巻取った状態で収容する収容ケースと、
    前記収容ケースの前面に一体に設けた操作ハンドルと、
    前記ラゲッジルームの床面に凹設された格納凹部と、
    前記ラゲッジルーム内で前記収容ケースをスライドさせるスライド機構と、を備え、
    前記格納凹部は、前記自動車リアシートの背面から見て、該自動車リアシートに隣接するホイールハウスを越えた位置に設けられ、
    前記スライド機構は、前記自動車リアシートの背面上方から水平方向に延びて前記ホイールハウスの上方を通過する第1の軌道と、この第1の軌道から斜め下方に傾斜又は垂直に下降して前記格納凹部まで延びた第2の軌道と、前記収容ケースの端部に取付けたローラと、を備え、かつ、前記ローラが前記第1および第2の軌道に沿って移動することにより、前記自動車リアシートの背面上方から前記格納凹部までの範囲内で前記収容ケースをスライド可能とする構造になっており、
    前記自動車リアシートの背面側に向けて前記収容ケースを常時引っ張る手段として、ワイヤーまたはロッドを介して前記収容ケースに定荷重バネを連結してあること
    を特徴とする自動車用トノカバー装置。
  3. 前記自動車リアシートの背面付近で前記収容ケースのスライドを制限するスライドロック手段と、その制限を解除するロック解除手段と、を備えたこと
    を特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の自動車用トノカバー装置。
  4. 前記スライドロック手段は、前記収容ケースの端部から出没可能に設けられたロックピンと、該ロックピンに対応して設けられたロックピン挿入孔と、前記ロックピンを前記収容ケースの端部から突出させる方向に常時付勢する付勢手段と、を備えるとともに、前記ロックピンが前記ロックピン挿入孔に挿入されることにより、前記自動車リアシートの背面付近で前記収容ケースのスライドが制限されるように構成してあること
    を特徴とする請求項に記載の自動車用トノカバー装置。
  5. 前記ロック解除手段は、前記操作ハンドルの近傍に設けたロック解除レバーと、該ロック解除レバーと前記ロックピンとを連結する線材と、を備え、かつ、前記ロック解除レバーを前記操作ハンドルのグリップ方向に引き寄せることによって前記線材を介して前記ロックピンが前記ロックピン挿入孔から引き抜かれることで、前記ロックピンによる前記収容ケースのスライド制限が解除されるように構成してあること
    を特徴とする請求項に記載の自動車用トノカバー装置。
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