JP3924462B2 - トノカバー係合手段構造物 - Google Patents

トノカバー係合手段構造物 Download PDF

Info

Publication number
JP3924462B2
JP3924462B2 JP2001384566A JP2001384566A JP3924462B2 JP 3924462 B2 JP3924462 B2 JP 3924462B2 JP 2001384566 A JP2001384566 A JP 2001384566A JP 2001384566 A JP2001384566 A JP 2001384566A JP 3924462 B2 JP3924462 B2 JP 3924462B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tonneau
tonneau cover
interlocking
hook
protrusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001384566A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003182459A (ja
Inventor
芳裕 土本
健次 新
尚広 島尻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hayashi Telempu Corp
Original Assignee
Hayashi Telempu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hayashi Telempu Corp filed Critical Hayashi Telempu Corp
Priority to JP2001384566A priority Critical patent/JP3924462B2/ja
Publication of JP2003182459A publication Critical patent/JP2003182459A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3924462B2 publication Critical patent/JP3924462B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Step Arrangements And Article Storage (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車、特に、バン形式やワゴン形式の自動車において、座席の背後からバックドアまでの間の空間を利用した荷物収納空間(トノー部)を覆うトノカバー装置に関し、特に、巻き取り方向に付勢されたトノカバーを付勢力に抗して引き出した状態に保持するトノカバー係合手段構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
バン、ワゴン形式の自動車は、通常、乗員室と独立して区画された荷物室を持たず、乗員室の座席の背後からバックドアまでの間の空間をトノー部と称して、このトノー部を積荷を載置するのに利用している。このトノー部には、トノー部に載置した荷物を視覚的に遮蔽するために、トノー部の上方を覆うトノカバーを備えるトノカバー装置が通常設けられている。
【0003】
トノカバー装置は、通常、トノー部に準じる幅と長さを有し、少なくとも長さ方向に柔軟に曲折可能なトノカバーと、トノー部の座席側に設けられ、トノカバーを巻き取って収容可能な巻き取り装置とを有している。巻き取り装置には、その巻き取り軸を回転付勢する機構が設けられている。トノカバーには、幅方向に突出するトノフックが設けられ、トノー部の両側壁には、トノカバーを、巻き取り装置から引き出してトノー部を覆った状態で保持するためにトノフックを係合させることができる係合部が設けられている。また、トノー部の両側壁に、トノカバーを引き出す際にトノフックをスライドさせて案内する案内レールが備えられる場合もある。
【0004】
この種の自動車では、バックドア側がトノー部への荷物の積み込み、積み下ろし方向であり、利用者は、通常、バックドアを開いてトノー部に荷物の積み込み、積み下ろしを行なう。実際にトノー部に荷物を積み込む場合について見ると、利用者は、しばしば、荷物を持って自動車に近づく。トノー部に積み込む荷物は大きなものである場合が多く、利用者は、バックドアを開けようとする時には、両手に荷物を抱えた状態である場合が多い。したがって、利用者は、バックドアを開けるために一時的に荷物を地面に置いたり、同乗者などに荷物を持ってもらったりする必要がある。このような作業をしなければならないことは、利用者にとって不便であり、また荷物の種類によっては地面に置くことができない場合もあり、同乗者などもおらず、すぐには積み込みができない事態が生じることも考えられる。
【0005】
このようなバックドア側からの荷物の積み込みの利便性を考慮し、近年の自動車には、手を触れずにバックドアを開けることができるシステムが備えられるようになってきている。このようなシステムは、いわゆる「キーレスエントリー」と呼ばれるシステムであり、送信機からの信号でバックドアが開く。送信機は、利用者が自動車を利用する際に身に付けているキーなどに組み込まれる。そこで利用者は、両手に荷物を抱えた状態であっても、身に付けたキーを操作するだけで、手を振れることなくバックドアを開けることができ、トノー部に荷物を積み込むことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなキーレスエントリーシステムを備えた自動車において、利用者がトノー部に荷物の積み込み、積み降ろしを行なう際には、トノカバーは巻き取られた状態にあることが好ましい。バックドアを開けることによってトノー部の後方は外部に露出した状態になる。しかし、トノカバーが引き出され、トノー部を覆った状態のままであれば、トノー部は後方に向かってのみ露出された状態であることになる。この露出した部分から荷物の積み込み、積み下ろしを行なうには、利用者はトノカバーよりも下に身をかがめる不自然な姿勢で作業を行なわなければならない。このような姿勢で作業を行なわなければならないのは不便であり、特に、荷物が大きい場合には、利用者に相当の負担がかかると考えられる。また、小さな荷物であっても、トノー部の、バックドアから離れた内奥に荷物を積み込み、積み下ろす場合には、利用者には大きな負担がかかると考えられる。
【0007】
しかしながら、従来のトノカバー装置では、荷物の積み込み、積み下ろしを行なおうとする際に、トノカバーが巻き取り装置に巻き取られ、トノー部が開放された状態にあるか、トノカバーが引き出されてトノー部を覆った状態にあるかは、トノカバーの直前の使用状況にかかっている。したがって、上述のようなキーレスエントリーシステムを利用するなどして、バックドアを開けることができたとしても、トノカバーが巻き取り装置に巻き取られた状態にあるとは限らない。したがって、利用者は、無理な姿勢でトノカバーの下に荷物を積み込んだり、荷物をいったん地面に下ろしたりなどして、トノカバーを開く操作をしなければならない場合がある。このように、従来のトノカバー装置は、利便性の観点から不充分な点があり、特にキーレスエントリーシステムを備える自動車では、このシステムの利点を充分に生かすことができない。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、トノカバーの直前の使用状況に依らず、バックドアを開けた時には、トノカバーが自動的に巻き取り装置に巻き取られて収納され、トノー部の上方が開放されるトノカバー装置、特にそのトノカバー係合手段構造物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明によるトノカバー係合手段構造物は、自動車の座席背面からバックドアまでの間のトノー部の上方を覆う、巻き取り可能であり、巻き取り方向に直交する幅方向に延びる棒のトノフックを備えるトノカバーと、トノカバーを巻き取って保持可能な、トノカバーに巻き取り方向に付勢力を加える巻き取り装置と、トノフックをトノカバーの巻き取り・引き出し方向に案内する案内レールとを有するトノカバー装置に付属される、トノフックと係合してトノカバーをトノー部の上方を覆った状態に保持可能なトノカバー係合手段構造物であって、
案内レールに沿った、トノフックの案内経路上に突出し、トノフックに係合可能なトノフック係合突起を有し、トノフック係合突起が案内経路上に進入する進入位置と案内経路上から退出する退出位置との間をスライド移動するように支持された第1の部材と、
バックドアの開閉に連動して、第1の部材のスライド移動方向に交差する方向に、バックドアを開けた時に位置する第1の位置と、バックドアを閉めた時に位置する第2の位置との間をスライド移動するように支持された第2の部材と
第1の部材と第2の部材とのそれぞれに対して相対位置を規制されて取り付けられた、第1の部材のスライド移動方向と第2の部材のスライド移動方向とに平行な面に交差する方向に延びる面を有する連動用突起と、
を有し、
第1の部材は、第2の部材が第2の位置から第1の位置に移動する時に、連動用突起同士が、第1の部材のスライド移動方向と第2の部材のスライド移動方向とに平行な面に交差する方向に延びる面同士で当接することによって、第2の部材と連動して進入位置から退出位置にスライド移動し、
第1の部材と第2の部材とのそれぞれに取り付けられた連動用突起の一方は、第2の部材が第1の位置にある時に他方の連動用突起が位置する位置と、第2の部材が第2の位置にある時に他方の連動用突起が位置する位置との間を結ぶ、他方の連動用突起の移動経路を規制する2つの案内路を形成しており、
第1の案内路は、第2の部材が第1の位置から第2の位置に移動する時に他方の連動用突起が通る経路であり、第1の案内路を他方の連動用突起が通る時には第1の部材は実質的に静止したままであり、
第2の案内路は、第2の部材が第2の位置から第1の位置に移動する時に他方の連動用突起が通る経路であり、第2の案内路を他方の連動用突起が通る時には第1の部材は退出位置から進入位置にスライド移動し、
他方の連動用突起が第1の案内路から第2の案内路へ移行する時に通る移行経路を塞ぐ位置と、移行経路から離れた位置とに保持可能なキャンセルレバーをさらに有することを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、利用者はバックドアを開けてトノー部への出し入れを終えた後、トノカバーを引き出し、トノフックをトノフック係合突起に係合させて、トノー部の上方をトノカバーによって覆った状態にすることができる。次にバックドアを閉め、その後バックドアを開けた際には、第2の部材が第2の位置から第1の位置に移動し、それに連動して第1の部材が退出位置にスライド移動する。それによって、トノフックはトノフック係合突起から外れ、その結果トノカバーは巻き取り装置の付勢力によって巻き取られ、自動的に開く。
【0011】
1の部材に取り付けられた連動用突起に、第2の部材に取り付けられた部材を当接させて力を加え、この力を第1の部材に取り付けられた連動用突起を介して第1の部材に伝達して、第1の部材をスライド移動させることができる。
【0012】
ックドアを開ける時にバックドアに連動してスライド移動し、すなわちスライド移動方向に力が加わる第2の部材に取り付けられた連動用突起には、第2の部材によって、第2の部材のスライド移動方向に力が加わる。第1の部材のスライド移動方向と第2の部材のスライド移動方向に平行な面に交差する方向に延びる面同士で連動用突起同士を当接させることによって、第2の部材に取り付けられた突起に加わる、第2の部材のスライド移動方向の力により、第1の部材に取り付けられた連動用突起に第1の部材のスライド移動方向に力が加えられるようにすることができる。そして、この第1の部材に取り付けられた連動用突起に加わる力を第1の部材に伝達し、第1の部材を退出位置へとスライド移動させることができる。
【0013】
1の部材を、バックドアを閉めた時には移動せず、バックドアを開けた時にのみ退出位置にスライド移動させることができる。
【0014】
ャンセルレバーを移行経路を塞ぐ位置にセットした場合、他方の連動用突起はバックドアを閉めても第2の案内路に移行せず、次にバックドアを閉めた際には、第1の案内路を通って逆戻りする。したがって、この過程では第1の部材は静止したままとなり、トノカバーは自動的には開かない。このように、この構成によれば、利用者が必要に応じて、トノカバーを自動的に開かせないようにできる。
【0015】
第1の部材と第2の部材とのそれぞれに取り付けられた連動用突起のより具体的な構成では、例えば、先端が第1の部材の退出位置から進入位置に向かう方向に所定の範囲を超えて移動しないように第2の部材に支持されたアームを設け、そのアームの先端に一方の連動用突起を形成する。他方の連動用突起は、第1の部材に形成する。そして、第1の部材に形成する連動用突起には、第2の部材が第1の位置へとスライド移動する時にアームの先端に形成された連動用突起が当接する、第2の部材の第1の位置へのスライド移動方向に向かって、第1の部材の進入位置へ向かうスライド移動方向に延びる面を設ける。
【0016】
この構成によれば、第2の部材が第1の位置へとスライド移動する時に、第1の部材に形成された連動用突起には、したがって第1の部材には、アームに形成された連動用突起によって、退出位置に向かう方向に力が加えられる。この力によって、第1の部材を退出位置に移動させることができる。換言すれば、第1の部材に形成された連動用突起に設けられた、第2の部材の第1の位置へのスライド移動方向に向かって、第1の部材の進入位置へ向かう方向に延びる面は、アームに形成された連動用突起に対する前述の第2の案内路の少なくとも一部を形成している。
【0017】
上述のアームは、第1の部材のスライド移動方向と第2の部材のスライド移動方向とに平行な面に垂直な回転軸の周りに回転可能に支持された構成にしてもよい。この場合、アームの回転移動範囲を規制する回転移動規制部を設けることによって、アームに設けられた連動用突起が所定の範囲を超えて進入位置側に移動しないようにする。さらに、回転移動規制部によって回転移動が規制される回転位置へとアームを回転付勢する回転付勢手段を設ける。そして第1の部材に形成する連動用突起には、第2の部材が第2の位置へとスライド移動する際にアームの連動用突起が当接する、該スライド移動方向に向かって、第1の部材の退出位置へ向うスライド移動方向に延びる面をさらに設けておく。
【0018】
この構成によれば、第2の部材が第2の位置へとスライド移動する過程で、アームが、一旦回転付勢力に抗して回転し、第2の部材が第2の位置に達した時に回転付勢力によって元の回転位置に戻る。それによって、第2の部材が第1の位置へとスライド移動する際には、アームの先端に形成された連動用突起を、第2の部材が第2の位置へとスライド移動する際に当接する面には当接させずに、他の面、すなわち前述の第2の経路を形成する面に当接させることができる。なおこの場合、第2の部材の第2の位置へのスライド移動方向に向かって、第1の部材の退出位置へ向うスライド移動方向に延びる上述の面は、前述の第1の案内路の少なくとも一部を形成する。
【0019】
また、第1の部材と第2の部材とのそれぞれに取り付けられた連動用突起のより具体的な他の構成では、第1の部材と第2の部材とは、第1の部材のスライド移動方向と第2の部材のスライド移動方向とに平行な面を向かい合わせて隣接して配置し、各連動用突起は第1の部材と第2の部材とのそれぞれの、他方の部材に向き合う面上に形成する。第1の部材に形成する連動用突起には、第2の部材が第1の位置へとスライド移動する際に第2の部材に形成された連動用突起が当接する、該スライド移動方向に向かって、第1の部材の進入位置へ向うスライド移動方向に延びる面を設けておく。
【0020】
この構成によれば、第2の部材が第1の位置へとスライド移動する時に、第1の部材に形成された連動用突起には、したがって第1の部材には、第2の部材に形成された連動用突起によって、退出位置に向かう方向に力が加えられる。この力によって、第1の部材を退出位置に移動させることができる。換言すれば、第1の部材に形成された連動用突起に設けられた、第2の部材の第1の位置へのスライド移動方向に向かって、第1の部材の進入位置へ向かう方向に延びる面は、第2の部材に形成された連動用突起に対する前述の第2の案内路の少なくとも一部を形成している。
【0021】
第1の部材に形成された連動用突起には、第2の部材が第2の位置へとスライド移動する際に第2の部材に形成された連動用突起が当接する、該スライド移動方向に向かって、第1の部材の退出位置へ向うスライド移動方向に延びる面をさらに設けてもよい。この構成によれば、第2の部材が第2の位置へとスライド移動する過程で、第2の部材に形成された連動用突起が、一旦第1の部材の退出位置へ向うスライド移動方向に移動し、第2の部材が第2の位置に達した時にこの方向に元の位置に戻るように、第1の部材と第2の部材との間に相対位置移動を生じさせることができる。それによって、第2の部材が第1の位置へとスライド移動する際には、第2の部材に形成された連動用突起を、第2の部材が第2の位置へとスライド移動する際に当接する面には当接させないようにでき、他の面、すなわち前述の第2の経路を形成する面に当接させることができる。なおこの場合、第2の部材の第2の位置へのスライド移動方向に向かって、第1の部材の退出位置へ向うスライド移動方向に延びる上述の面は、前述の第1の案内路の少なくとも一部を形成する。
【0022】
この場合、特に、第2の部材を、そのスライド移動方向に直行する方向に所定の範囲内で移動可能に支持し、かつこの方向の位置を保つように付勢してもよい。このようにすることによって、第2の部材が、第2の位置へとスライド移動する過程で一旦付勢力に抗して第1の部材の退出位置へのスライド移動方向に移動し、第2の位置に達した時にこの方向に元の位置に戻る。
【0023】
本発明のトノカバー係合手段構造物には、第1の部材を退出位置から進入位置に向かう方向に付勢する付勢手段を設けることが好ましい。このような付勢手段を設けることによって、第1の部材をそれに外力が加わっていない時には進入位置に保ち、トノフックをトノフック係合突起に係合した状態に保つことができる。
【0024】
第1の部材の付勢手段を設ける場合、トノフック係合突起には、トノカバーの引き出し方向に見て手前側に、トノカバーの引き出し方向に向かって第1の部材の進入位置へのスライド移動方向に延びるトノフック摺動面を設けることが好ましい。この構成によれば、トノカバーを引き出した際に、トノフックがトノフック摺動面に当接することによって第1の部材には退出位置へのスライド移動方向に力が加わり、トノフック係合突起を一旦案内レールから退出させることができる。そして、トノカバーをさらに引き出すと、トノフック係合突起は案内レール内に再度進入し、トノフックはトノフック係合突起に係合した状態になる。このように、利用者は、トノカバーを案内レールに沿って引き出す操作をするだけでトノフックをトノフック係合突起に係合させることができる。
【0025】
また、トノフック係合突起には、トノカバーの巻き取り方向に見て手前側に、トノカバーの巻き取り方向に実質的に垂直なトノフック係合面を設けることが好ましい。この構成によれば、トノフックをトノフック係合突起に係合させた状態でトノフック巻き取り装置によってトノフックに加わる力は、トノフック係合面に実質的に垂直に加わる。したがって、第1の部材にはそのスライド移動方向に力が加わることはなく、トノフックを係合した状態を安定して保つことができる。
【0026】
第2の部材をバックドアと連動させる構成としては、第2の部材をバックドアの方に向かって付勢する付勢手段を設け、第2の部材には、バックドアを閉める際にバックドアに当接する当接部を設けた構成を用いることができる。すなわち、この構成によれば、第2の部材は、バックドアを閉める時に当接部がバックドアに当接することによって動かされ、バックドアを開ける時には、バックドアが当接部から離れることによって付勢力により動かされる。
【0027】
本発明において、第1の部材と第2の部材をスライド移動するように位置規制する位置規制部は、例えばデッキサイドトリムに設けてもよいが、位置規制部を構成する専用のケースを用い、そのケースをデッキサイドトリムなどに固定してもよい。このケースとしては、例えば、第1の部材をスライド移動可能に案内する開口と、第2の部材をスライド移動可能に案内する開口とを有するものを用いることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
【0029】
(第1の実施形態)
図1に本発明の第1の実施形態のトノカバー装置を備える自動車のトノー部の模式的斜視図を示す。図1は、バックドア3が閉じられ、トノカバー2が巻き取り装置1に巻き取られて収納された状態を示している。
【0030】
この自動車には、座席などに置くのに適していない、比較的大きな荷物を積載するためのトノー部が、自動車の後部、本実施形態ではCピラー31とDピラー32との間付近に設けられている。このトノー部は、前方を座席の背面、後方を、車内側がバックドアトリム15で被覆されたバックドア3、左右を、車内側がデッキサイドトリム20で被覆された側壁4(図1では右側の側壁4のみが示されている)によって囲まれている。
【0031】
このようなトノー部は、Cピラー31とDピラー32の間に形成された窓33などを介して、車外からも中を見渡すことができる。このようにトノー部の中を見渡せる状態にしておくことは、外観性を損なうなど、好ましくない場合があり、特に、トノー部に高価な荷物を積載する場合には、防犯の観点からトノー部内が見えないようにすることが好ましい。トノー部内を見ることができないようにするために、この自動車には、窓33の下端付近の高さでトノー部の上方を覆うトノカバー2が設けられている。
【0032】
トノカバー2は、レザー状の不透明で柔軟なシートから構成されており、トノー部の幅、長さとほぼ同じ幅、長さを有している。このシートの一端側は、座席背面付近に設けられた巻き取り装置1内の巻き取り軸に巻き付けられている。巻き取り装置1の巻き取り軸は回転付勢されており、それによってトノカバー2は、常に巻き取られる方向に付勢されている。
【0033】
シートの他端は、ある程度の剛性を有する部分に接続している。トノカバー2が巻き取り装置1に巻き取られても、この剛性を有する部分は、図1に示すように巻き取り装置1外に残る。この剛性を有する部分には、利用者がトノカバー2を引き出す際などにトノカバー2を持ちやすくする取っ手11が設けられている。また、剛性を有する部分の側端には、側方に向かって突出したトノフック10が設けられている。
【0034】
左右のデッキサイドトリム20には、巻き取り装置1の後端からバックドア3の前端までほぼ水平に延びる案内レール21が設けられている。案内レール21は、上壁と下壁と横壁とによって形成された、車内に向かって横に開口した凹状の溝によって構成されている。この溝内にトノフック10が位置規制されており、この溝に沿ってトノフック10をスライド移動させることができる。このような案内レール21を設けることによってトノカバー2を円滑に開閉可能にできる。案内レール21のバックドア3側の溝端40には、トノフック10を係合可能な、後述するトノカバー係合手段が設けられている。
【0035】
このトノカバー装置を用いて、利用者は、取っ手11を持って巻き取り装置1からトノカバー2を引き出し、トノフック10をトノカバー係合手段に係合させてトノー部の上方をトノカバー2で覆った状態にすることができる。この状態からバックドア3を閉めることによって、トノー部を視覚的に遮蔽し、積荷の保護などを図ることができる。
【0036】
本実施形態におけるトノカバー係合手段は、バックドア3の開閉に連動して、バックドア3を一旦閉じ、次に開いた時にトノカバー2が自動的に巻き取られ、トノー部の上方が開放されるようにする構成を有している。このトノカバー係合手段の模式的断面図を図2に示す。本実施形態のトノカバー係合手段は、案内レール21に隣接して、図2に示す例では、案内レール21の溝を構成する下壁に設けられた切欠22の下方に配置されたトノカバー係合手段構造物から構成されている。このトノカバー係合手段構造物の分解斜視図を図3に示す。
【0037】
トノカバー係合手段構造物は、側壁4に固定されたケース50を有している。ケース50には、上方に向かって開口する上部開口51と、後方(バックドア3側)に向かって開口する後部開口52が設けられている。上部開口51と後部開口52は、連絡開口53を介して連絡している。上部開口51内には、ハンガー(第1の部材)60が上部開口51に沿って上下方向にスライド可能に支持されており、後部開口52内には、スライダー(第2の部材)70が後部開口52に沿って前後方向にスライド可能に支持されている。
【0038】
ハンガー60とスライダー70は、安定してスライド移動するように、それぞれ上部開口51、後部開口52に沿う輪郭を有している。上部開口51を構成する壁と後部開口52を構成する壁には、それぞれハンガー60とスライダー70のスライド方向に延びるガイド溝54,55が開口されている。ハンガー60とスライダー70には、ガイド溝54,55内に係合した状態でスライドするガイド突起61,71が設けられている。ガイド突起61,71とガイド溝54,55によって、ハンガー60とスライダー70のスライド移動の安定性が高められ、また移動範囲が所定の範囲内に規制されている。
【0039】
ハンガー60は、それに開口されたばね受け凹部62内に一端が挿入され、他端が、上部開口51の底部に設けられたばね受け突起56上に保持されたばね91によって上方に向かって付勢されている。ハンガー60の上面には、ハンガー60が上方の位置(進入位置)にある状態で、上部開口51から突出し、切欠22を通って案内レール21内に進入するトノフック係合突起63が形成されている。トノフック係合突起63は、前側の面が、後方に向かって斜め上方に延びるトノフック摺動面64になっており、後側の面が、実質的に鉛直方向に延びるトノフック係合面65になっている。
【0040】
スライダー70は、ハンガー60と同様に、一端がばね受け凹部72内に挿入され、他端がばね受け突起57上に保持されたばね92によって後方に向かって付勢されている。スライダー70の後部は、スライダー70が後方の位置(第1の位置)にある状態では、後部開口52から突出し、デッキサイドトリム20の後端に設けられた切欠22(図1参照)内に進入する。
【0041】
スライダー70の側壁の前端部付近には、アーム80が取り付けられている。アーム80は、側方に向かって突出する円柱状の連動用突起81と取り付け突起82が両端に設けられており、取り付け突起82を軸として回転可能にスライダー70に支持されている。スライダー70の、アーム80の支持部73は凹部74内に設けられており、アーム80の回転範囲は、凹部74の上壁と下壁によって所定の範囲内に規制されている。アーム80は、ばね90によって図2,3の時計回り方向に回転付勢されており、外力が加わっていない状態では、凹部74の上壁に当接して実質的に水平に延びる状態に保持されている。
【0042】
アーム80は、スライダー70を前方に移動させた際に連絡開口53を通って上部開口51内に進入する。ハンガー60の側面には、このように上部開口51内に進入するアーム80の連動用突起81に当接し、それによって連動用突起81を所定の経路に沿って案内するアーム案内部66が形成されている。図2,3に示す例では、アーム案内部66には、側方に向かって突出しており、前側の面と後側の面が後方から前方に向かって斜め下方に延びる傾斜面になっている連動用突起67が形成されている。
【0043】
次に、このトノカバー係合手段の動作について説明する。
【0044】
まず、荷物の出し入れなどのために、バックドア3を開けた状態では、図2(a)に示すように、ハンガー60はばね91の付勢力によって上方位置に、スライダー70はばね92の付勢力によって後方位置に保持されている。この状態では、ハンガー60のトノフック係合突起63は案内レール21内に進入しており、スライダー70の後部は切欠22内に進入している。アーム80は、外力が加わっていない状態になっており、ばね90の付勢力によって、実質的に水平な状態に保持されている。
【0045】
次に、荷物の出し入れを終えた後、利用者はトノカバー2を引き出す。この際、案内レール21に沿って案内されるトノフック10が、トノフック係合突起63が進入している部分に達すると、トノフック10がトノフック係合突起63の、傾斜したトノフック摺動面64に当接する。それによってハンガー60には下向きの力が加わる。この下向きの力によってハンガー60は、ばね91の付勢力に抗して一旦下方にスライドし、トノフック係合突起63は案内レール21内から退出する。この際、ハンガー60がスムーズに下方にスライドするように、トノフック摺動面は水平方向から30〜60度程度傾斜していることが好ましい。
【0046】
トノカバー2がさらに引き出されると、トノフック10はトノフック係合突起63上を通り過ぎる。すると、ハンガー60はばね91の付勢力によって上方にスライドし、トノフック係合突起63は再び案内レール21内に進入する。
【0047】
このようにトノフック10がトノフック係合突起63よりも後方にくるまでトノカバー2を引き出すと、その後利用者がトノカバー2を離しても、トノカバー2はトノー部の上方を覆った状態に保たれる。すなわち、利用者がトノカバー2を離すとトノカバー2は巻き取り装置1によって巻き取られ、トノフック10は前方に移動するが、トノフック係合面65に当接することによって、それより前方に動かないように保持される。
【0048】
この際、トノフック係合面65が、前述のように実質的に鉛直方向に延びているため、トノフック10を前方に動かそうとする力が加わってもハンガー60に下方に向かう力が加わることはない。したがって、トノフック係合部63は、多少の振動が加わるなどして外力が加わったとしても案内レール21内に進入した状態に確実に保たれる。このように、トノフック係合面65を実質的に垂直に伸びる面としておくことによって、トノカバー2を、トノー部の上方を覆った状態に確実に保持することができる。
【0049】
次に、利用者がバックドア3を閉めると、図1に示すように、バックドアトリム15の一部が切欠22内に進入する。それによって、スライダー70に前方に向う力が加わり、図2(b)に示すように、スライダー70はばね92の付勢力に抗して前方の位置(第2の位置)に動かされる。スライダー70が前方に移動する過程で、アーム80の連動用突起81はハンガー60に形成された連動用突起67の、傾斜した後側の面に接触する。それによって、連動用突起81には下方に向う力が加わり、アーム80はばね90による回転付勢力に抗して一旦反時計回り方向に回転させられる。スライダー70がさらに前方に移動すると、連動用突起81は連動用突起67より前方に移動し、アーム80はばね90の付勢力によって水平な状態に戻される。この状態では、連動用突起81の鉛直方向の位置は、鉛直方向に見て連動用突起67の前側の面が占める領域内にある。
【0050】
このように、バックドア3を閉めた時には、スライダー70やアーム80が動くが、ハンガー60は動かない。したがって、トノフック10はトノフック係合突起63に係合された状態に保たれ、トノカバー2はトノー部の上方を覆った状態に保たれる。
【0051】
次に利用者がバックドア3を再び開けると、バックドアトリム15が切欠22から退出し、スライダー70はばね92の付勢力によって後方にスライドする。スライダー70が後方にスライドする過程で、アーム80の連動用突起81は、ハンガー60に形成された連動用突起67の、傾斜した前側の面に接触する。それによって、ハンガー60には下方に向う力が加わり、ハンガー60は、図2(c)に示すように、トノフック係合突起63が案内レール21から退出する下方の位置(退出位置)に一旦スライドする。したがって、トノフック10はトノフック係合突起63から外れて巻き取り装置1の付勢力によって前方に移動し、すなわちトノカバー2が開かれる。
【0052】
その後、スライダー70がさらに後方にスライドすると、連動用突起81は連動用突起67より後方に移動する。その結果、ハンガー60はばね91の付勢力によって上方に移動し、トノカバー係合手段は、図2(a)に示す状態に戻る。
【0053】
以上説明したように、本実施形態によれば、トノカバー2を引き出してトノー部の上方を覆った状態にしてバックドア3を閉めた後、次にバックドア3を開けた際に、トノカバー2を自動的に開かせることができる。
【0054】
なお、本実施形態において、トノカバー係合手段構造物を構成するケース50、ハンガー60、スライダー70、アーム80などの各部材は、ポリアセタールなどの耐摺動性に優れた樹脂から構成することが好ましい。
【0055】
また、ハンガー60の側面に形成されたアーム案内部66とアーム80に形成された連動用突起81の構成は、図2,3に示したものには限られない。すなわち、この構成は、スライダー70が前方に移動する際にはハンガー60に下方には力が加わらず、後方に向かって移動する際にハンガー60に下方に力が加わるように、アーム案内部66と連動用突起81とが干渉する構成であればどのような構成であってもよい。
【0056】
このようなアーム案内部66と連動突起81の構成は、スライダー70が後方位置にある時に連動用突起81が占める位置と、スライダー70が前方位置にある時に連動用突起81が占める位置との間を結ぶ、連動用突起81の移動経路を規制する2つの案内路をアーム案内部66が形成している構成とすることができる。第1の案内路は、スライダー70が後方位置から前方位置にスライド移動する時に連動用突起81が通る経路であり、第2の案内路は、スライダー70が前方位置から後方位置にスライド移動する時に連動用突起81が通る経路である。このようにスライダー70が前方にスライド移動する時と、後方にスライド移動する時とで、連動用突起81が別の案内路を通るようにすることによって、スライダー70が前方に移動する時にはハンガー80を動かさず、後方に移動する時のみハンガー80を退出位置に動かす構成とすることができる。図2に示す例では、第1の案内路は、連動用突起67の後側の面に沿った経路を含む経路であり、第2の案内路は、連動用突起67の前側の面に沿った経路を含む経路である。
【0057】
また、本実施形態では、アーム80を回転付勢している構成を示した。本実施形態に示した構成では、アーム80を回転付勢しておくことは、それによってスライダー70が後方にスライド移動する際、連動用突起81が連動用突起67の前側の面に確実に接触するようにできるので好ましい。しかし、アーム案内部66と連動用突起81の構成によっては、必ずしもアーム81を回転付勢しなくてもよい。
【0058】
また、本実施形態では、トノフック係合突起63は、案内レール21の下壁に設けられた切欠22から案内レール21内に進入する構成を示したが、トノフック係合突起63が上壁や下壁に設けた切欠から案内レール21内に進入する構成にしてもよい。
【0059】
また、ハンガー60やスライダー70の動作速度を遅くするオイルダンパーなどの緩衝手段を付加してもよい。このような緩衝手段を設けることによって、ハンガー60やスライダー70がばね91,92の付勢力によって移動する際に係合手段構造物を構成する各部材に加わる衝撃力を緩和し、過大な衝撃が加わらないようにできる。また、ハンガー60が一旦退出位置に動かされた後、再び進入位置に移動するまでの時間を十分にとり、トノフック63がトノフック係合突起63から確実に外れるようにすることができる。
【0060】
また、本実施形態のトノカバー装置には、バックドア3を開けた時にトノカバー2を自動的に巻き取らせるかどうかを利用者が任意に選択できるようにする構成を付加してもよい。このような構成は、例えば、バックドア15の、スライダー70と当接する部分を、バックドア3を閉めてもスライダー70と当接しない位置まで引っ込ませた状態にできる手動ボタンとして構成することによって実現できる。すなわち、バックドア15の、スライダー70と当接する部分を引っ込ませておけば、バックドアを開閉させてもスライダー70は動かず、したがってトノカバー2は動かない。
【0061】
また、スライダー70の、バックドア15と当接する部分を同様のボタンとして構成してもよい。または、案内レール21に、トノフック10を引っ掛けることができる溝などを設けてもよい。この場合、トノカバーを自動的に開かせたくない場合には、トノフック10を閉める時に、トノフックをトノフック係合突起63にではなく、溝などの係合部に引っ掛けておけばよい。
【0062】
また、図4〜6に示すようなキャンセルレバー130を設けてもよい。図4は、キャンセルレバー130を設けた場合のトノー部の模式的斜視図、図5はキャンセルレバー130単体の模式的斜視図、図6はトノカバー係合手段の模式的断面図である。
【0063】
図4〜6に示す構成例では、ケース50の前端に、キャンセルレバー130を前後にスライド移動できるように案内するキャンセルレバー案内レール58が設けられている。キャンセルレバー130は、キャンセルレバー案内レール58に沿って前後方向に延びるスライド部132と、スライド部132から側方に延び、デッキサイドトリム20に設けられた切欠23から突出しているレバー部131を有している。
【0064】
キャンセルレバー130の上面には、力が加わっていない状態で上方に向かって突出しており、一定の力を加えることによって引っ込めることができる樹脂バネ133が設けられている。キャンセルレバー案内レール58の上壁には、この樹脂バネ133が進入可能な係止穴59が設けられている。この構成によって、キャンセルレバー130は、図6(a)に示す前方の位置(自動開位置)と、図6(b)に示す後方の位置(キャンセル位置)とに保持可能である。すなわち、自動開位置では、樹脂バネ133が係止穴59内に進入して係止されることによってキャンセルレバー130はその位置に保持される。また、キャンセル位置では、スライド部132の前端が連動用突起67に当接し、樹脂バネ133がケース50の内壁に当接することによってキャンセルレバー130はその位置に保持されている。このように保持された状態では、キャンセルレバー130は、振動などによってある程度の外力が加わっても動くことはない。一方、利用者がレバー部131に前後方向に一定の力を加えることによって、樹脂バネ133はキャンセルレバー案内レール58の上壁から力が加わって引っ込む。したがって、利用者はキャンセルレバー130を容易に自動開位置とキャンセル位置との間で移動させることができる。
【0065】
この構成では、トノカバー2を自動的に開かせたい場合には、利用者はキャンセルレバー130を自動開位置にセットする。この状態では、図6(a)に示すように、キャンセルレバー130はアーム案内部66から離れた位置にあり、したがって、上述したように、トノカバー2を閉めた後、バックドア15を一旦閉めて次に開いた時にトノカバー2は自動的に開く。
【0066】
一方、トノカバー2を自動的に開かせたくない場合には、利用者はキャンセルレバー130をキャンセル位置にセットする。この状態では、キャンセルレバー130は、スライド部132の下面が連動用突起67の下端に連続して前方に延びる位置にある。すなわち、キャンセルレバー130のスライド部132はアーム案内部66内に進入し、アーム80の連動用突起81の前述の第1の案内経路から第2の案内経路への移行経路を塞ぐように位置している。この状態では、アーム80の連動用突起81は、バックドア3を閉めた際、スライド部132の下面に沿って前方に動く。そして次にバックドア3を開けた際には、連動用突起81はスライド部132の下面に沿って後方に動く。したがって、連動用突起81は連動用突起67の前側の面に当接することはなく、ハンガー60が動くことはない。このように、利用者はキャンセルレバー130をキャンセル位置にセットしておくことによって、トノカバー2が自動的には開かないようにできる。
【0067】
(第2の実施形態)
図7に本発明の第2の実施形態のトノカバー係合手段の模式図を示す。図7(a)は、トノカバー係合手段が設けられた、案内レール21の溝端40付近(図1参照)の側面図、図7(b)は図7(a)のA−A’線に沿って切断した断面図、図7(c)は図7(b)のB−B’線に沿って切断した断面図である。また、このトノカバー係合手段を構成する第2の部材の模式図を図8に示す。図8(a)は第2の部材の取り付け状態を示す側面図、図8(b)は第2の部材の斜視図である。なお、本実施形態のトノカバー装置の他の構成は第1の実施形態と同様であり説明を省略する。
【0068】
本実施形態のトノカバー係合手段構造物は、第1の部材100と第2の部材110から構成されている。第1の部材100は、図に示す例ではデッキサイドトリム20に一端を支持されたばね120によって、上方に付勢された状態で支持されている。同様に、第2の部材110はばね121によって後方(バックドア3側)に付勢された状態で支持されている。第1の部材100と第2の部材110は、不図示のガイド部材によって、それぞれ鉛直方向、水平方向に実質的に直線的にスライド移動するように位置規制されている。ただし、第2の部材110のガイド機構は、第2の部材110が多少鉛直方向に移動できるように、この方向に多少のゆとりを有していることが好ましい。
【0069】
第1の部材100と第2の部材110は、それぞれの付勢方向に平行な側面を向かい合わせて隣接して配置されている。第2の部材110には、第1の部材100と対面する面に、第1の部材100に向かって突出する円柱状の連動用突起111が形成されている。第1の部材100の、第2の部材110に対面する面には、第2の部材110の連動用突起111の移動経路を規制する案内部が形成されている。図7に示す例では、この案内部は、第2の部材110に向って突出する連動用突起101から構成されている。連動用突起101は、第1の部材100の付勢方向と第2の部材110の付勢方向とに平行な面内の形状が、実質的に水平な辺と、斜め後上方に延びる2つの辺とを有する三角形状になっている。
【0070】
第1の部材100の上端部は、第1の部材100が上方の位置(進入位置)にある状態で、案内レール21内に突出するトノフック係合突起102になっている。トノフック係合突起102は、前側の面が、後方に向かって斜め上方に延びるトノフック摺動面103になっており、後側の面が、実質的に鉛直方向に延びるトノフック係合面104になっている。第2の部材110は、後方の位置(第1の位置)にある状態で、後端部が、デッキサイドトリム20の後端部に設けられた切欠22(図1参照)から突出する。本実施形態では、第2の部材110の後端部には、側方に向かって突出するバックドア受け部112が形成されている。
【0071】
次に、このトノカバー係合手段の動作について説明する。
【0072】
まず、荷物の出し入れなどのために、バックドア3を開けた状態では、図7(a)に示すように、第1の部材100はばね120の付勢力によって上方位置に、第2の部材110はばね121の付勢力によって後方位置に保持されている。この状態では、第1の部材100のトノフック係合突起102は案内レール21内に進入している。第2の部材110の連動用突起111は、第1の部材100の連動用突起101の、後側の面の後方にあり、すなわち図7(c)のIで示す位置にある。
【0073】
次に、荷物の出し入れを終えた後、利用者はトノカバー2を引き出す。この際、案内レール21に沿って案内されるトノフック10が、トノフック係合突起64が進入している部分に達すると、トノフック10がトノフック係合突起102の、傾斜したトノフック摺動面103に当接する。それによって第1の部材100に下向きの力が加わり、第1の部材100は、ばね120の付勢力に抗して、トノフック係合突起102が案内レール21内から退出するまで下方の位置(退出位置)にスライド移動する。この際、連動用突起111は図7(c)のIで示す位置から、鉛直上方のIVで示す位置に移動する。この移動では、連動用突起111と連動用突起101が接触することはなく、したがって第1の部材100の下方への移動が妨げられることはない。
【0074】
トノカバー2がさらに引き出されると、トノフック10はトノフック係合突起102上を通り過ぎる。すると、第1の部材100はばね120の付勢力によって上方に移動し、トノフック係合突起102は再び案内レール21内に進入する。この際、連動用突起111は図7(c)のIVで示す位置から再びIで示す位置に戻る。
【0075】
このようにトノフック10がトノフック係合突起102よりも後方にくるまでトノカバー2を引き出すと、その後利用者がトノカバー2を離しても、トノカバー2はトノー部の上方を覆った状態に保たれる。すなわち、利用者がトノカバー2を離すとトノカバー2は巻き取り装置1によって巻き取られ、トノフック10は前方に移動するが、トノフック係合面104に当接することによって、それより前方に動かないように保持される。
【0076】
次に、利用者がバックドア3を閉めると、バックドアトリム15の一部が第2の部材110のバックドア受け部112に当接する。それによって、第2の部材110はばね121の付勢力に抗して前方の位置(第2の位置)に動かされる。
【0077】
この際、連動用突起111は、図7(c)のIで示す位置から前方に移動する。そして連動用突起101の後側の傾斜した面に当接し、この面に沿って少し下方に移動し、その後連動用突起101の、実質的に水平に延びている下側の面に沿って、図7(c)のIIで示す位置へと移動する。この時、前述のように第2の部材110が鉛直方向に多少動けるようにしておけば、連動用突起111や連動用突起101に大きな応力が加わることなく、連動用突起111はスムーズに下方に移動する。または、第1の部材100がこの際に多少上方に移動するようにしてもよい。
【0078】
連動用突起111は、連動用突起101を超えてそれより前方の、図7(c)のIIで示す位置まで移動した後、その上方の、連動用突起101の上側の面の前方の、IIIで示す位置に移動する。この移動は、ばね121の付勢力により第2の部材110が上方に移動することによって、および/またはばね120の付勢力により第1の部材100が下方に移動することによって生じる。
【0079】
次に利用者がバックドア3を再び開けると、第2の部材110はばね121の付勢力によって後方位置に移動する。この時、連動用突起111は後方に移動し、この際、前述のように連動用突起111は連動用突起101の上側の傾斜した面の前方に位置しているので、この面に沿って斜め上方に移動する。第2の部材110は、前述のように実質的に水平方向にスライド移動するように案内されており、すなわち鉛直方向にはあまり移動しないように位置規制されているので、連動用突起111が斜め上方に移動するということは、実際には、第1の部材100が下方にスライド移動することを意味している。換言すれば、連動用突起111が連動用突起101の上側の面に当接することによって、第1の部材100には下方に向かう力が加わり、第1の部材100はばね120の付勢力に抗して下方に動かされる。
【0080】
このように第1の部材100が下方位置に移動することによって、トノフック係合突起102は下方に移動し、案内レール21から退出する。したがって、トノフック10はトノフック係合突起102から外れ、巻き取り装置1の付勢力によって前方に移動し、すなわちトノカバー2が開かれる。
【0081】
その後、第2の部材110がさらに後方に移動して、連動用突起111が連動用突起101より後方の、図7(c)のIVで示す位置に移動すると、第1の部材100がばね120の付勢力によって上方位置に移動する。この際、連動用突起111は、図7(c)のIで示す位置に戻り、すなわちトノカバー係合手段は最初の状態に戻る。
【0082】
以上説明したように、本実施形態によれば、トノカバー2を引き出してトノー部の上方を覆った状態にしてバックドア3を閉めた後、次にバックドア3を開けた際に、トノカバー2を自動的に開かせることができる。
【0083】
なお、本実施形態においても第1の実施形態と同様に、連動用突起101は連動用突起111の2つの案内路を形成している。すなわち、図7(c)に示す例では、第2の部材110が前方に移動する際に通る第1の案内路は、Iで示す位置から連動用突起101の下側の面に沿ってIIで示す位置を通り、IIIで示す位置に至る経路である。第2の部材110が後方に移動する際に通る第2の案内路は、IIIで示す位置から連動用突起101の上側の面に沿ってIVで示す位置を通り、Iで示す位置に至る経路である。
【0084】
また本実施形態のトノカバー係合手段構造物にも、第1の実施形態と同様に、第1の部材100や第2の部材110の動作速度を遅くする緩衝手段を付加してもよい。また、トノカバー2を自動的に巻き取らせるかどうかを利用者が任意に選択できるようにする構成を付加してもよい。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、トノカバーを引き出してトノー部の上方を覆った状態にしてバックドアを閉めた後、次にバックドアを開けた際に、トノカバーを自動的に開かせることができる。本発明のトノカバー係合手段構造物は、2つのスライド移動する部材を主要な構成部材とする簡素な構成を有しており、したがって故障などを生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のトノカバー装置が備えられた自動車のトノー部の模式的斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態のトノカバー係合手段の模式的断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態のトノカバー係合手段構造物の分解斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の変形例のトノカバー係合手段が備えられた自動車のトノー部の模式的斜視図である。
【図5】図4のキャンセルレバーの模式的斜視図である。
【図6】図4のトノカバー係合手段の模式的断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態のトノカバー係合手段の模式図であり、図7(a)は側面図、図7(b)は図7(a)のA−A’線に沿って切断した断面図、図7(c)は図7(b)のB−B’線に沿って切断した断面図である。
【図8】図7のトノカバー係合手段を構成する第2の部材の模式図であり、図8(a)は側面図、図8(b)は斜視図である。
【符号の説明】
1 巻き取り装置
2 トノカバー
3 バックドア
4 側壁
10 トノフック
11 取っ手
15 バックドアトリム
20 デッキサイドトリム
21 案内レール
22,23 切欠
31 Cピラー
32 Dピラー
40 溝端
50 ケース
51 上部開口
52 後部開口
53 連絡開口
54,55 ガイド溝
56,57 ばね受け突起
58 キャンセルレバー案内レール
59 係止穴
60 ハンガー
61,71 ガイド突起
62,72 ばね受け凹部
63,102 トノフック係合突起
64,103 トノフック摺動面
65,104 トノフック係合面
66 アーム案内部
67,81,101,111 連動用突起
70 スライダー
82 取り付け突起
90,91,92,120,121 ばね
100 第1の部材
110 第2の部材
112 バックドア受け部
130 キャンセルレバー
131 レバー部
132 スライド部
133 樹脂バネ

Claims (14)

  1. 自動車の座席背面からバックドアまでの間のトノー部の上方を覆う、巻き取り可能であり、巻き取り方向に直交する幅方向に延びる棒のトノフックを備えるトノカバーと、該トノカバーを巻き取って保持可能な、前記トノカバーに巻き取り方向に付勢力を加える巻き取り装置と、前記トノフックを前記トノカバーの巻き取り・引き出し方向に案内する案内レールとを有するトノカバー装置に付属される、前記トノフックと係合して前記トノカバーを前記トノー部の上方を覆った状態に保持可能なトノカバー係合手段構造物であって、
    前記案内レールに沿った、前記トノフックの案内経路上に突出し、前記トノフックに係合可能なトノフック係合突起を有し、該トノフック係合突起が前記案内経路上に進入する進入位置と前記案内経路上から退出する退出位置との間をスライド移動するように支持された第1の部材と、
    前記バックドアの開閉に連動して、前記第1の部材のスライド移動方向に交差する方向に、前記バックドアを開けた時に位置する第1の位置と、前記バックドアを閉めた時に位置する第2の位置との間をスライド移動するように支持された第2の部材と、
    前記第1の部材と前記第2の部材とのそれぞれに対して相対位置を規制されて取り付けられた、前記第1の部材のスライド移動方向と前記第2の部材のスライド移動方向とに平行な面に交差する方向に延びる面を有する連動用突起と、
    を有し、
    前記第1の部材は、前記第2の部材が前記第2の位置から前記第1の位置に移動する時に、前記連動用突起同士が、前記第1の部材のスライド移動方向と前記第2の部材のスライド移動方向とに平行な面に交差する方向に延びる面同士で当接することによって、前記第2の部材と連動して前記進入位置から前記退出位置にスライド移動し、
    前記第1の部材と前記第2の部材とのそれぞれに取り付けられた前記連動用突起の一方は、前記第2の部材が前記第1の位置にある時に他方の前記連動用突起が位置する位置と、前記第2の部材が前記第2の位置にある時に他方の前記連動用突起が位置する位置との間を結ぶ、他方の前記連動用突起の移動経路を規制する2つの案内路を形成しており、
    第1の該案内路は、前記第2の部材が前記第1の位置から前記第2の位置に移動する時に他方の前記連動用突起が通る経路であり、該第1の案内路を他方の前記連動用突起が通る時には前記第1の部材は実質的に静止したままであり、
    第2の前記案内路は、前記第2の部材が前記第2の位置から前記第1の位置に移動する時に他方の前記連動用突起が通る経路であり、該第2の案内路を他方の前記連動用突起が通る時には前記第1の部材は前記退出位置から前記進入位置にスライド移動し、
    他方の前記連動用突起が前記第1の案内路から前記第2の案内路へ移行する時に通る移行経路を塞ぐ位置と、該移行経路から離れた位置とに保持可能なキャンセルレバーをさらに有する、
    トノカバー係合手段構造物。
  2. 前記第2の部材に、先端が前記第1の部材の前記退出位置から前記進入位置に向かう方向に所定の範囲を超えて移動しないように支持されたアームをさらに有し、
    一方の前記連動用突起は前記アームの先端に形成されており、
    他方の前記連動用突起は、前記第1の部材に形成されており、前記第2の部材が前記第2の位置から前記第1の位置にスライド移動する時に前記アームの先端に形成された前記連動用突起が当接する、該スライド移動方向に向かって、前記第1の部材の前記退出位置から前記進入位置へ向う方向に延びる面を有する、請求項に記載のトノカバー係合手段構造物。
  3. 前記第1の部材と前記第2の部材とは、前記第1の部材のスライド移動方向と前記第2の部材のスライド移動方向とに平行な面を向かい合わせて隣接して配置されており、
    一方の前記連動用突起は前記第2の部材の、前記第1の部材に向き合う面上に形成されており、
    他方の前記連動用突起は、前記第1の部材の、前記第2の部材に向き合う面上に形成されており、前記第2の部材が前記第2の位置から前記第1の位置にスライド移動する際に前記第2の部材に形成された前記連動用突起が当接する、該スライド移動方向に向かって、前記第1の部材の前記退出位置から前記進入位置へ向うスライド移動方向に延びる面を有する、請求項に記載のトノカバー係合手段構造物。
  4. 前記第1の部材に形成された前記連動用突起は、前記第2の部材が前記第1の位置から前記第2の位置にスライド移動する際に前記第2の部材に形成された前記連動用突起が当接する、該スライド移動方向に向かって、前記第1の部材の前記進入位置から前記退出位置へ向うスライド移動方向に延びる面をさらに有する、請求項に記載のトノカバー係合手段構造物。
  5. 前記第2の部材は、前記第1の位置と前記第2の位置との間のスライド移動の方向に直する方向に所定の範囲内で移動可能に支持され、かつ該方向の位置を保つように付勢されている、請求項に記載のトノカバー係合手段構造物。
  6. 自動車の座席背面からバックドアまでの間のトノー部の上方を覆う、巻き取り可能であり、巻き取り方向に直交する幅方向に延びる棒状のトノフックを備えるトノカバーと、該トノカバーを巻き取って保持可能な、前記トノカバーに巻き取り方向に付勢力を加える巻き取り装置と、前記トノフックを前記トノカバーの巻き取り・引き出し方向に案内する案内レールとを有するトノカバー装置に付属される、前記トノフックと係合して前記トノカバーを前記トノー部の上方を覆った状態に保持可能なトノカバー係合手段構造物であって、
    前記案内レールに沿った、前記トノフックの案内経路上に突出し、前記トノフックに係合可能なトノフック係合突起を有し、該トノフック係合突起が前記案内経路上に進入する進入位置と前記案内経路上から退出する退出位置との間をスライド移動するように支持された第1の部材と、
    前記バックドアの開閉に連動して、前記第1の部材のスライド移動方向に交差する方向に、前記バックドアを開けた時に位置する第1の位置と、前記バックドアを閉めた時に位置する第2の位置との間をスライド移動するように支持された第2の部材と、
    前記第2の部材に、先端が前記第1の部材の前記退出位置から前記進入位置に向かう方向に所定の範囲を超えて移動しないように支持されたアームと、
    を有し、
    前記第1の部材は、前記第2の部材が前記第2の位置から前記第1の位置に移動する時に、前記第2の部材と連動して前記進入位置から前記退出位置にスライド移動し、
    一方の前記連動用突起は前記アームの先端に形成されており、
    他方の前記連動用突起は、前記第1の部材に形成されており、前記第2の部材が前記第2の位置から前記第1の位置にスライド移動する時に前記アームの先端に形成された前記連動用突起が当接する、該スライド移動方向に向かって、前記第1の部材の前記退出位置から前記進入位置へ向う方向に延びる面を有する、
    トノカバー係合手段構造物。
  7. 前記第1の部材と前記第2の部材とのそれぞれに対して相対位置を規制されて取り付けられた、前記第1の部材のスライド移動方向と前記第2の部材のスライド移動方向とに平行な面に交差する方向に延びる面を有する連動用突起を有し、
    前記第1の部材は、前記連動用突起同士が前記第1の部材のスライド移動方向と前記第2の部材のスライド移動方向とに平行な面に交差する方向に延びる面同士で当接することによって前記第2の部材と連動する、請求項に記載のトノカバー係合手段構造物。
  8. 前記第1の部材と前記第2の部材とのそれぞれに取り付けられた前記連動用突起の一方は、前記第2の部材が前記第1の位置にある時に他方の前記連動用突起が位置する位置と、前記第2の部材が前記第2の位置にある時に他方の前記連動用突起が位置する位置との間を結ぶ、他方の前記連動用突起の移動経路を規制する2つの案内路を形成しており、
    第1の該案内路は、前記第2の部材が前記第1の位置から前記第2の位置に移動する時に他方の前記連動用突起が通る経路であり、該第1の案内路を他方の前記連動用突起が通る時には前記第1の部材は実質的に静止したままであり、
    第2の前記案内路は、前記第2の部材が前記第2の位置から前記第1の位置に移動する時に他方の前記連動用突起が通る経路であり、該第2の案内路を他方の前記連動用突起が通る時には前記第1の部材は前記退出位置から前記進入位置にスライド移動する、請求項に記載のトノカバー係合手段構造物。
  9. 前記アームは、前記第1の部材のスライド移動方向と前記第2の部材のスライド移動方向とに平行な面に垂直な回転軸の周りに回転可能に支持されており、
    前記アームに形成された前記連動用突起が前記第1の部材の前記退出位置から前記進入位置に向う方向に所定の範囲を超えて移動しないように前記アームの回転移動を規制する回転移動規制部と、前記回転移動規制部によって回転移動が規制される回転位置へと前記アームを回転付勢する回転付勢手段とをさらに有し、
    前記第1の部材に形成された前記連動用突起は、前記第2の部材が前記第1の位置から前記第2の位置にスライド移動する際に前記アームの前記連動用突起が当接する、該スライド移動方向に向かって、前記第1の部材の前記進入位置から前記退出位置へ向うスライド移動方向に延びる面をさらに有する、請求項2または8に記載のトノカバー係合手段構造物。
  10. 前記第1の部材を前記退出位置から前記進入位置に向かう方向に付勢する付勢手段をさらに有する、請求項1から9のいずれか1項に記載のトノカバー係合手段構造物。
  11. 前記トノフック係合突起は、前記トノカバーの引き出し方向に見て手前側に、前記トノカバーの引き出し方向に向かって前記第1の部材の前記退出位置から前記進入位置へのスライド移動方向に延びるトノフック摺動面を有する、請求項10に記載のトノカバー係合手段構造物。
  12. 前記トノフック係合突起は、前記トノカバーの巻き取り方向に見て手前側に、前記トノカバーの巻き取り方向に実質的に垂直なトノフック係合面を有する、請求項10または11に記載のトノカバー係合手段構造物。
  13. 前記第2の部材を前記バックドアの方に向かって付勢する付勢手段をさらに有し、
    前記第2の部材は、前記バックドアを閉める際に該バックドアに当接する当接部を有する、請求項1から12のいずれか1項に記載のトノカバー係合手段構造物。
  14. 前記第1の部材をスライド移動可能に案内する開口と、前記第2の部材をスライド移動可能に案内する開口とを有するケースをさらに有する、請求項1から13のいずれか1項に記載のトノカバー係合手段構造物。
JP2001384566A 2001-12-18 2001-12-18 トノカバー係合手段構造物 Expired - Fee Related JP3924462B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001384566A JP3924462B2 (ja) 2001-12-18 2001-12-18 トノカバー係合手段構造物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001384566A JP3924462B2 (ja) 2001-12-18 2001-12-18 トノカバー係合手段構造物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003182459A JP2003182459A (ja) 2003-07-03
JP3924462B2 true JP3924462B2 (ja) 2007-06-06

Family

ID=27594265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001384566A Expired - Fee Related JP3924462B2 (ja) 2001-12-18 2001-12-18 トノカバー係合手段構造物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3924462B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5448686B2 (ja) * 2009-09-30 2014-03-19 株式会社パイオラックス トノカバー装置用の固定部材
KR101231354B1 (ko) * 2010-12-03 2013-02-07 현대자동차주식회사 가변식 러기지보드 시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003182459A (ja) 2003-07-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0420110Y2 (ja)
EP1155912B1 (en) Rear luggage compartment structure for vehicle bodies
US8127962B2 (en) Lid opening and closing device for opening and closing an opening of a housing by a lid
US20070180657A1 (en) Hinge arangement for a cover element
US20030218358A1 (en) Dual mode vehicle side door
JP6342864B2 (ja) 自動車用収納ボックス
JP2008279891A (ja) コンソールボックス
JP2007285025A (ja) ロック装置
CN111824027A (zh) 用于车辆的行李箱装置
JP2009126304A (ja) アームレストのスライドロック機構
JP4564690B2 (ja) トノカバー装置
JP2008049768A (ja) トノカバー構造
JP3924462B2 (ja) トノカバー係合手段構造物
JP5308191B2 (ja) 蓋部材
US11498491B2 (en) Vehicle storage device
JPH06107073A (ja) 自動車用コンソールボックス
JP2000135950A (ja) 車両用物入れ装置
JP3249775B2 (ja) 自動車用トノカバー装置
JP2000103289A (ja) 自動車のコンソールボックス
JP6738495B2 (ja) 自動車用トノカバー装置
JPH11157391A (ja) 可動式コンソールボックス
KR100568744B1 (ko) 콘솔 리드의 스토퍼 구조
JP3968072B2 (ja) 車両用スライドドア装置
JP4938535B2 (ja) コンソールボックス構造
KR102633509B1 (ko) 콘솔커버의 양방향 개폐장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040123

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060707

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060809

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3924462

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100302

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110302

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110302

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120302

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120302

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130302

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140302

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees