JPH06107073A - 自動車用コンソールボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車のコンソールボックスにおいて、コイ
ンの出入れ容易にして、使いよさを向上させ、かつ、ア
ームレストの機能を十分に発揮させる。 【構成】 小物収納ケース部４とコインケース部５とを
備えたコンソールボックス本体７の上面に蓋体８を配設
した自動車用コンソールボックス６において、このコン
ソールボックス本体７の上部にスライド用レール９を配
設し、スライド用レール９に蓋体８に設けたスライド部
10を摺動自在に係合させ、この蓋体８をスライドさせた
とき、コインケース部５のみが開口するようにした。こ
れにより、コインを取出す際には、コインケース部５の
部分だけ蓋体８をスライドさせればよい。また、小物収
納ケース部４を使用する際には、スライドさせた蓋体８
のスライド部10を開閉ヒンジにして蓋体８を縦開きすれ
ば小物等を収納する小物収納ケース部４を開口すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、運転者と助手席との間
に、小物およびコインを収納するために設けられる、自
動車用コンソールボックスに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、図10に示すように、自動車１の運
転席と助手席との間にはコインや小物等を収納するため
のコンソールボックス２が設けられている。コンソール
ボックス２の上部は後述するような蓋体３となってい
る。蓋体３は運転者のアームレストを兼務させてある。

【０００３】上記コンソールボックス２に付いて説明す
る。図11に示すコンソールボックス２は小物等を入れる
小物収納ケース部４とコインを入れるコインケース部５
を備え、その上部にアームレストを兼用させた横開きタ
イプの蓋体３を設けたものである。

【０００４】また、図12に示すコンソールボックス２は
上記と同じように小物等を入れる小物収納ケース部４と
コインを入れるコインケース部５を備え、その上部にア
ームレストを兼用させた縦開きタイプの蓋体３を取付け
たものである。さらに、図13に示すコンソールボックス
２はコインケース部５を蓋無しのものにすると共にそれ
を蓋体３とは別の位置に設置したものである。

【０００５】なお、コンソールボックスとして、実公平
2-28120 号公報に開示されているものがある。この公報
に開示されているものは、コンソール本体に設けた下段
ボックスの上部に上段ボックスを配設した上下２段構成
のコンソールボックスにおいて、上段ボックスを下段ボ
ックスに対して水平方向に移動自在に設けたものであ
る。

【０００６】また、アームレスト兼用のコンソールボッ
クスとして、実公昭62-4030 号公報に開示されているも
のがある。この公報に開示されているものは車体フロア
に配設される第１収納箱の後部に、上部に開口部を有す
る第２収納箱を前方に回動可能に配設したものである。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来技術
にあっては、次のような問題がある。すなわち、図11に
示す、横開きタイプの蓋体を有するコンソールボックス
や、図12に示す、縦開きタイプの蓋体を有するコンソー
ルボックスは共にコインケースのみを使用しようとした
場合、そのたびに大きな、アームレスト兼用の蓋体を開
閉しなければならず煩雑である。

【０００８】また、図11に示す、横開きタイプの蓋体を
有するものは蓋体の開く反対側の乗員には使いにくい問
題があった。また、図13に示すコインケースを蓋無しに
したものは車内の目につくところにコインを置くことに
なり見栄えが悪い問題があり、さらに、コインケース部
を蓋無しにした分、蓋体のアームレストが小さくなりア
ームレストとして十分に機能が発揮できない問題があっ
た。

【０００９】なお、実公平2-28120 号公報に開示されて
いるコンソールボックスは、コンソール本体に設けた下
段ボックスの上部に水平方向に移動する上段ボックスを
設けたものであるが、下段ボックスの蓋体である上段ボ
ックスを移動させても小物を入れる小物ケースをも同時
に開けることができないので、使いにくさがあった。

【００１０】また、実公昭62-4030 号公報に開示されて
いるアームレスト兼用のコンソールボックスは、車体フ
ロアに設けた第１収納箱の後部に前方に回動可能に第２
収納箱を設けたものであるが、第２収納箱をコインケー
スとして使用した場合、蓋体がないことと、また、回動
させた場合はコインがこぼれる問題があり、本発明の課
題を解決していない。

【００１１】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、コンソールボックスの蓋体を移動、
かつ、縦開き可能に設けることによって、コインの出入
れの際には蓋体をスライドさせ、小物等の出入れの際に
は蓋体を縦開きするようにしてコイン出入れ時の煩雑さ
をなくし、使いよさを向上させると共に見栄えをよく
し、かつ、アームレストの機能を十分に発揮させた自動
車用コンソールボックスを提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、車体フロア上に小物収納ケー
ス部とコインケース部とを備えたコンソールボックス本
体を設け、該コンソールボックス本体の上面に前記小物
収納ケース部とコインケース部とを覆う蓋体を配設した
自動車用コンソールボックスにおいて、前記コンソール
ボックス本体の上部に該コンソールボックス本体の上面
と平行なスライド用レールを配設し、該スライド用レー
ルに前記蓋体に設けたスライド部を摺動自在に係合さ
せ、該蓋体をスライドさせたとき、前記コインケース部
のみが開口するようにしたものである。

【００１３】

【作用】本発明は、このように小物収納ケース部とコイ
ンケース部とを備えたコンソールボックス本体の上部に
該コンソールボックス本体の上面と平行なスライド用レ
ールを配設し、このスライド用レールに蓋体に設けたス
ライド部を摺動自在に係合させ、蓋体をスライド用レー
ルに沿ってスライドさせた際、コインケース部のみが開
口するようにしたので、コインを取出す際には、コイン
ケース部の部分だけ蓋体をスライドさせて使用すること
が可能となる。また、小物収納ケース部を使用する際に
はスライドさせた蓋体のスライド部をヒンジとして蓋体
を縦開きすれば小物等を収納する小物収納ケース部を開
口することが可能となる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１ないし図４に
つき図10ないし図13と同一の部材には同一の符号を付し
て説明する。図において、符号６で示すものは自動車１
（図10参照）の運転席と助手席との間に設けられたコン
ソールボックスである。コンソールボックス２は小物等
を収容する小物収容ケース部４とコインを収納するコイ
ンケース部５（図３および図４参照）とを有するコンソ
ールボックス本体７と、その上部に設けられ、小物収納
ケース部４とコインケース部５を覆う、アームレストを
兼用した蓋体８とから概略構成されているものである。

【００１５】コンソールボックス本体７の上部中央には
水平に、すなわち、コンソールボックス本体７の上面と
平行にスライド用レール９が前後方向に設けられてい
る。このスライド用レール９には、図６および図７に示
すように蓋体８の後部に設けられたスライド部10が摺動
自在に係合している。また、スライド用レール９の後端
部分のコンソールボックス本体７には、スライド部10の
飛出しを止めるストッパ部11が設けられている。

【００１６】これによって、蓋体８はスライド部10がス
ライド用レール９に係合してスライド用レール９の範囲
内を前後方向にスライドすることが可能となる。さら
に、蓋体８に設けられたスライド部10はスライド用レー
ル９の後部において、蓋体８を開閉する際の開閉ヒンジ
とすることができる。また、コンソールボックス本体７
の前部には凹部12（図２参照）を有する止部13が設けら
れており、この止部13には蓋体８の前部に設けられた係
合部14が嵌合して蓋体８を保持するようにしてある。

【００１７】また、コンソールボックス本体７の前部に
設けられたコインケース部５は底が浅いので、この部分
の下部を図１および図５に示すように、パーキングブレ
ーキ15等、他の部品のスペースにとることができる。図
２中、符号16で示すものはコインである。

【００１８】この自動車用コンソールボックスは以上説
明したように構成されているので、コインケース部５の
みを使用する際は、アームレスト兼用の蓋体８を、図２
の矢印で示すように、後方にスライドさせて止部13の凹
部12から蓋体８の係合部14を外すように後退させれば、
図３に示すように、必要部分のみを開口させることが可
能となる。

【００１９】また、小物等の出入れのため小物収納ケー
ス部４を使用する際は、図６に示すように、スライド部
10をストッパ部11に当接するまで後退させ、さらに、ス
ライド部を開閉ヒンジにして蓋体８の前部を上方に回動
させれば、図４に示すように蓋体８を縦開きすることが
可能となり、広い開口を得ることが可能となる。

【００２０】なお、コンソールボックス本体７に設けた
止部13と、蓋体８の前部に設けた係合部14との係合は単
に嵌合させるだけであったが、このようにせず図８およ
び図９に示すように、コンソールボックス本体７に係部
17を設け、蓋体８に爪部18を設けて蓋体８を閉じた際に
は爪部18の弾性で爪部18が係部17に掛かってロックされ
るようにしてもよい。そして、蓋体８を開く際には爪部
18を押してロックを解除させ蓋体８を後退させてコイン
ケース部５や小物収納ケース部４を開口させる。このよ
うにすれば蓋体８を確実にロックすることが可能とな
る。

【００２１】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように小物収納
ケース部とコインケース部とを備えたコンソールボック
ス本体の上部にコンソールボックス本体の上面と平行な
スライド用レールを配設すると共にこのスライド用レー
ルに、コンソールボックス本体の上部を覆う蓋体に設け
たスライド部を摺動自在に係合させ、蓋体をスライドさ
せた際、コインケース部のみが開口するようにしたの
で、コインを取出す際には、コインケース部の部分だけ
蓋体をスライドさせることができる。また、小物収納ケ
ース部を使用する際にはスライド部を開閉ヒンジとして
蓋体を回動させれば蓋体が縦開きするので、小物等を収
納することができる。

【００２２】これにより、コインケース部を使用する際
には、アームレスト兼用の大きな蓋体を開閉する必要が
なく煩雑さを回避することができる。また、小物等の収
納の際には蓋体を回動させて縦開きすればよいので、運
転席側の者も助手席側の者にも使いやすくなる。また、
コインケース部は通常、蓋体にて覆われているので、見
栄えが悪くなることはない。さらに、アームレストを十
分な大きさにとることができるので、その機能を十分に
発揮させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す斜視図である。

【図２】図１のもののＡ部の詳細断面図である。

【図３】図１のもののコインケース部を開口したところ
を示す斜視図である。

【図４】図１のものの小物収容ケース部を開口したとこ
ろを示す斜視図である。

【図５】図１のもののコンソールボックス本体の前部を
拡大して示す側面図である。

【図６】図１のもののＢ部を拡大して示す一部断面側面
図である。

【図７】図６に示すもののＣ−Ｃ線に沿う断面図であ
る。

【図８】図９に示すもののＤ−Ｄ線に沿う断面図であ
る。

【図９】蓋体のロックを示す斜視図である。

【図１０】コンソールボックスを説明するための自動車
の上面図である。

【図１１】従来の横開きのコンソールボックスの斜視図
である。

【図１２】従来の縦開きのコンソールボックスの斜視図
である。

【図１３】従来のコインケース部を外部に配置したコン
ソールボックスの斜視図である。

【符号の説明】

４ 小物収納ケース部 ５ コインケース部 ６ コンソールボックス ７ コンソールボックス本体 ８ 蓋体 ９ スライド用レール 10 スライド部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体フロア上に小物収納ケース部とコイ
   ンケース部とを備えたコンソールボックス本体を設け、
   該コンソールボックス本体の上面に前記小物収納ケース
   部とコインケース部とを覆う蓋体を配設した自動車用コ
   ンソールボックスにおいて、前記コンソールボックス本
   体の上部に該コンソールボックス本体の上面と平行なス
   ライド用レールを配設し、該スライド用レールに前記蓋
   体に設けたスライド部を摺動自在に係合させ、該蓋体を
   スライドさせたとき、前記コインケース部のみが開口す
   るようにしたことを特徴とする自動車用コンソールボッ
   クス。