JP5984511B2 - かしめ工具 - Google Patents
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Description
一方、上記のようにスリーブをかしめる際には、図11に示すようなかしめ工具200が従来から用いられている(特許文献1)。
工具本体210は、シリンダ211と、ピストン212とを備えている。
シリンダ211は、シリンダヘッド211aの一側にラッチ220を枢支するラッチ枢支アーム211bを有し、他側にヨークダイス230を枢支するヨークダイス枢支アーム211cを備えている。
ラッチ部221は、後述するヨークダイス230の係止部231が係合する係合穴221aを備えている。
そして、ラッチ220は、ラッチ部221がコイルばね(図示せず)によってヨークダイス方向に常に付勢されている。
そして、ヨークダイス230は、アーム部233の先端がヨークダイス枢支部211cに枢支されて、回動自在になっているとともに、係止部232が上記係合穴221aにはまり込んで、ラッチ220によって上記回動を抑止されるようになっている。
(1)ハンドル部222を押さえて、ラッチ220のラッチ部221をヨークダイス230の係止部232から遠ざかるように回動させて、係合穴221aへの係止部232の係止を解除する。
(2)係止解除状態を保ちながら、ヨークダイス230をラッチから離れる方向に回動させて、ヨークダイス230と、プレスダイスホルダ240に装着されたプレスダイス250との間隔を広げ、形成されたヨークダイス230と、ラッチ部221との隙間を通して、圧縮継手100のスリーブ120部分をヨークダイス230とプレスダイス250との間に臨ませる。
(3)ヨークダイス230を(2)工程と反対側に回動させて、ラッチ部221の係合穴221aに係止部232を係止させる。
(4)工具本体210の操作レバー215を操作して、ピストン212を油圧によってヨークダイス230側に進出させてスリーブ120をプレスダイス250によってヨークダイス230側にプレスすることによってかしめる。
図11中、216はリリースレバーである。
上記ラッチは、操作性を考慮すると、工具本体に枢支された枢支部を有するとともに、この枢支部を挟んでラッチ部と、ハンドル部とを備え、このハンドル部が工具本体側に押圧動作されることによって、前記ラッチ部が枢支部を中心に回動し、前記ラッチ部のヨークダイスの係止部への係止が解除されるように形成されていることが好ましい。
上記指係止突部は、ラッチ枢支部を挟んでラッチ部と逆側に配置されるように設けられていることが好ましく、指係り部がアール状に湾曲していることが好ましい。
不良圧縮での工具の破損を低減することができるので、工具の修理低減、工具破損による工事中断などを削減できる。
図1〜図5は、本発明のかしめ工具の第1の実施の形態をあらわしている。
ヨークダイス3、プレスダイスホルダ4およびプレスダイス5は、図11に示す従来のかしめ工具200のヨークダイス230、プレスダイスホルダ240およびプレスダイス250とそれぞれ同様の構成となっている。
ラッチ枢支アーム10aには上記ピストン11の進退軸に平行に切欠溝12が穿設されている。
切欠溝12は、第1溝部12aと、ピストン11の縮退側に設けられた第2溝部12bとを備えている。
第2溝部12bは、その底がピストンの進退軸側に第1溝部12aの底より階段状に落ち込んだように設けられている。
ラッチ部21は、ヨークダイス3の係止部32が係合する係合穴21aを備えている。
ハンドル部22は、ハンドル部本体23と、ロック解除レバー24とを備えている。
ハンドル部本体23は、枢支部27を挟んでラッチ部21に一体に設けられ、弾性体としての第1コイルばね28によって、工具本体1aから離れる方向、すなわち、ラッチ部21をヨークダイス3の係止部32に係止する方向に付勢されている。
スライドガイド孔24dは、ハンドル部本体23がスライド可能に嵌り込んでいる。
第2コイルばね26は、ハンドル部本体23にねじ込まれたボルト25の頭部と、スライドガイド孔24dの端面との間で保持され、ロック解除レバー24を常にラッチ部21側に付勢している。
指係止突部24aは、ロック解除レバー24のロック解除方向へのスライド側端部に設けられ、指係止部側(ラッチ部21側)の面が凹面を形成するようにラッチ枢支アーム10aからから離れる方向に立ち上がっている。
なお、図1中、31はダイス本体部、33アーム部、51はプレスダイス5をプレスダイスホルダ4から抜け止め状態とするピンである。
(1)図5に示すように、工具本体1aを片方の右手Hで持ち、その右手Hの親指fを指係止突部24aに係止させて、ロック解除レバー24を、第2コイルばね26の付勢力に抗して図1に二点鎖線で示すように、突起状ロック部24bの底面全体が第2溝部12bの底面を臨む位置までスライドさせたのち、図5に示すように、親指fを手の平方向に、すなわち、工具本体1a側に押圧して、ハンドル部本体23をロック解除レバー24とともに、枢支部27を中心に回動させる。
これにより、ラッチ部21がヨークダイス3の係止部32から離れる方向に回動し、係止部32が係合穴21aから離脱する。そして、ヨークダイス3がヨーク枢支アーム10bの先端に枢支された枢支部34を中心に枢支部34内に内蔵されたばね(図示せず)の付勢力によって、図5に二点鎖線で示すように、ラッチ部21から離れる方向に回動する。
(2)ロック解除レバー24から親指fを離す。
これにより、ラッチ2aは、第1コイルばね28及び第2コイルばね26の付勢力によって図1の状態に戻るが、ヨークダイス3の係止部32のラッチ部21の係合穴21aへの係合は解除された状態に保たれる。
(3)左手でヨークダイス3とラッチ部21との間にかしめ継手(図示せず)の挿入隙間を保持した状態で、この挿入隙間からかしめ対象となるかしめ継手がプレスダイス5のプレス面を臨むように、かしめ工具Aを配置する。
(5)ロック解除レバー24から親指fをはずす。
これにより、突起状ロック部24bの底面が、第1溝部12aの底に受けられた状態になり、ラッチ2aのラッチ部21がヨークダイス3から離れる方向の動きが完全にロックされる。すなわち、ヨークダイス3のダイス本体部31とプレスダイス5とが正対した正常なかしめ位置にヨークダイス3が保持された状態にロックされる。
(7)図示していないが、図11のかしめ工具200と同様にリリースレバーを操作してプレスダイス5を後退させる。
(9)上記隙間を介してかしめ工具Aをかしめ部分から離脱させる。
すなわち、不用意な不良施工を防ぐことができる。また、ヨークダイス3を正常なかしめ位置にする時も、ロック解除レバー24をロック解除方向にスライド動作させる必要があるため、ヨークダイス3が正常なかしめ位置に配置されているか否かの注意喚起を、作業者へ促す効果がある。
また、不良圧縮での工具の破損を低減することができるので、工具修理コストを低減し、工具破損による工事中断などを削減できる。
また、指係止突部24aの頂部がアール状に面取り加工されているので、指が傷ついたりすることがない。
図6〜図10に示すように、このかしめ工具Bは、以下の構成が、上記かしめ工具Aと異なっている以外は、上記かしめ工具Aと同じ構成となっている。したがって、かしめ工具Aと同じ構成部分は同じ符号を付している。
また、ラッチ2bは、ハンドル部20のロック解除レバー29が、スライド方向の中間部に指係止突部29aが設けられていとともに、突起状ロック部29bの底面29cが第1溝部13aの傾斜面に沿う傾斜面となっている。
図5中、29dはばね保持孔、29eはスライドガイド孔である。
上記の実施の形態では、弾性体としてコイルばねが用いられていたが、ゴムリング等でも構わない。
1a,1b 工具本体
10a ラッチ枢支アーム
10b ヨークダイス枢支アーム
11 ピストン
12、13 切欠溝
12a,13a 第1溝部
12b,13b 第2溝部
2a,2b ヨークダイス固定用ラッチ
21 ラッチ部
21a 係合穴
20,22 ハンドル部
23 ハンドル部本体
24、29 ロック解除レバー
24a,29a 指係止突部
24b、29b 突起状ロック部
26 第2コイルばね(弾性体)
28 第1コイルばね(弾性体)
3 ヨークダイス
31 ダイス本体部
32 係止部
33 アーム部
34 枢支部(ヨークダイス)
4 プレスダイスホルダ
5 プレスダイス
H 右手
f 親指
Claims (9)
- プレスダイスをヨークダイス方向に進出させて、プレスダイスとヨークダイスとの間でかしめ対象をかしめるようになっていて、
前記ヨークダイスは、ダイス本体部とこのダイス本体部の一側から延出するアーム部を有し、
前記アーム部の先端部が工具本体に枢支され前記アーム部の先端部を中心に回動し、前記ダイス本体部がプレスダイスとのかしめ位置と、かしめ対象挿脱位置とを選択可能にされているとともに、
前記ヨークダイスのダイス本体部の他端に設けられた係止部に係止して前記ヨークダイスを前記かしめ位置に保持するラッチを備えるかしめ工具であって、
前記ラッチは、前記ヨークダイスの係止部に係止させた状態を維持するようにロックする手動解除可能なロック機構が設けられていることを特徴とするかしめ工具。 - 上記ロック機構は、ロック部が弾性体の付勢力によってロック位置に保持される請求項1に記載のかしめ工具。
- 上記ラッチは、工具本体に枢支された枢支部を有するとともに、この枢支部を挟んでラッチ部と、ハンドル部とを備え、
このハンドル部が工具本体側に押圧動作されることによって、前記ラッチ部が枢支部を中心に回動し、前記ラッチ部のヨークダイスの係止部への係止が解除されるように形成されている請求項1または請求項2に記載のかしめ工具。 - 上記ハンドル部が、ハンドル部本体と、このハンドル部本体に沿ってスライドするとともに、弾性体によってラッチ部側に向かって付勢されたロック解除レバーとを備え、
ロック解除レバーが前記付勢力に抗してスライドしてロック部のロックが解除される請求項3に記載のかしめ工具。 - 上記ロック解除レバーが、工具本体に設けられたガイド溝に沿ってスライドする突起状ロック部を有し、
前記ガイド溝は、その底が、ロック解除レバーがロック位置にきたとき、前記突起状ロック部のロック部底面を受けてラッチ部の係止解除方向のラッチの回動を抑止する底部を有する第1溝部と、
前記ロック解除レバーがロック解除位置にきたとき、前記突起状ロック部が嵌り込む第2溝部を備えた階段状となっている請求項4に記載のかしめ工具。
- 第1溝部の底部が第2溝部側に向かって下り勾配の傾斜面になり、突起状ロック部のロック部底面が第1溝部の前記傾斜面に沿う傾斜面になっている請求項5に記載のかしめ工具。
- ロック解除レバーが、工具本体を片手で保持した状態で、保持した手の親指を係止可能、かつ、係止された親指でロック解除レバーをロック解除位置までスライド動作可能な指係止突部を備えている請求項5または請求項6に記載のかしめ工具。
- 指係止突部が、ロック状態でラッチの枢支軸を挟んでラッチ部と逆側に配置されるように設けられている請求項7に記載のかしめ工具。
- 指係止突部は、指係り部がアール状に湾曲している請求項7または請求項8に記載のかしめ工具。
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