JP5983302B2 - ワーク転回装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワークの向きを変えるワーク転回装置に関する。
従来から、ワークを反転(180度回転)させたり、あるいは90度回転させたりして、ワークの向きを変えるワーク転回装置が知られている。特許文献1は、2枚の反転板をそれぞれシリンダで持ちあげることによって薄板状のワークを2枚の反転板で挟み、その状態で2枚の反転板ごとワークを回転させることによって、ワークを反転させるワーク転回装置を開示する。また、特許文献2は、送り側テーブルと受け側テーブルとをリンク機構によって連結するとともに、1本のシリンダーの駆動によって送り側テーブルと受け側テーブルとが持ち上げられて、送り側テーブルに載置されたワークが受け側テーブルに受け渡されるように構成されたワーク転回装置を開示する。
特開2008−24399号公報 特開2004−115233号公報
(発明が解決しようとする課題)
特許文献1に記載のワーク転回装置によれば、それぞれの反転板をそれぞれのシリンダの駆動により持ち上げているため、シリンダが少なくとも2本必要であり、消費エネルギーが大きい。よって、製造コストが増大する。また、特許文献2に記載のワーク転回装置によれば、1本のシリンダを用いて送り側テーブルと受け側テーブルとを持ちあげているので消費エネルギーは小さいが、両テーブルを連動して動作させるためのリンク機構が複雑な構成であるので、装置が大型化するとともに製造コストが増大する。さらに、特許文献2に記載のワーク転回装置はワークを送り側テーブルから受け側テーブルに受け渡すためのワークプッシング機構が設けられているので、より装置構造が複雑化するとともにより製造コストが増大する。
本発明は、消費エネルギーが少なく、且つ安価に製造できるワーク転回装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明は、ワークを転回させるワーク転回装置であって、水平面に平行な第1回転軸と、転回前のワークが載置される第1上面を有し、前記第1上面が水平面に平行な配置状態である水平配置状態と、水平配置状態から前記第1回転軸を中心として一方向に回転することにより前記第1上面が下方に向けて回転変位して前記第1上面が水平面に対して一方向に傾斜した配置状態である傾斜配置状態と、を採り得るように、前記第1回転軸に連結された第1プレートと、前記第1回転軸と平行であり、前記第1プレートの配置状態が水平配置状態から傾斜配置状態に変化するときに前記第1上面の下方への回転変位に伴って下方に向けて回転変位するように前記第1プレートに連結された第2回転軸と、転回後のワークが載置される第2上面を有し、前記第2上面が水平面に平行な配置状態である水平配置状態と、水平配置状態から前記第2回転軸を中心として前記第1プレートが水平配置状態から傾斜配置状態に変化する際に回転する方向とは反対の方向に回転することにより前記第2上面が水平面に対して他方向に傾斜した配置状態である傾斜配置状態と、を採り得るように、前記第2回転軸を介して前記第1プレートに回転可能に連結された第2プレートと、前記第1プレートの配置状態が水平配置状態となるように前記第1プレートを下方から所定の力で支える支持部材と、前記第1プレートの配置状態が水平配置状態であるときに前記第2プレートの配置状態も水平配置状態であり、前記所定の力に抗して前記第1プレートが前記第1回転軸を中心として前記一方向に回転して前記第1プレートの配置状態が水平配置状態から傾斜配置状態に変化したときに、前記第2プレートの配置状態が、水平配置状態から、傾斜配置状態である前記第1上面の傾斜角度よりも小さい傾斜角度で前記第2上面が前記第1上面の傾斜方向とは反対の方向に傾斜している傾斜配置状態に変化するように、前記第2プレートの配置状態を規制する規制部材と、を備える、ワーク転回装置を提供する。この場合において、第2プレートは、その回転軸方向における位置と第1プレートの回転軸方向における位置とが回転軸方向に直交する方向に沿って重複するように配置されているとよい。
本発明のワーク転回装置によれば、水平配置状態である第1プレートの第1上面に転回前のワークが載置される。その後、第1回転軸を中心として第1プレートを一方向に回転させることにより、第1プレートの配置状態が水平配置状態から傾斜配置状態に変化する。このとき第1上面が第1回転軸を中心として下方に変位し、第1上面が水平方向に対して一方向に傾斜する。また、第1プレートの配置状態が水平配置状態から傾斜配置状態に変化したときに、第2プレートの配置状態も水平配置状態から傾斜配置状態に変化される。このとき第2プレートは、水平配置状態から、第2回転軸を中心として、第1プレートが水平配置状態から傾斜配置状態に変化する際に回転する方向とは反対の他方向に回転する。第2回転軸は第2プレートに連結されているとともに、第1上面の下方への回転変位に伴い下方に回転変位するように第1プレートにも連結されているため、第1プレートが水平配置状態から傾斜配置状態に変化したときには、第2プレートは第1プレートの第1上面の下方変位に引き摺られて移動しながらその配置状態が水平配置状態から傾斜配置状態に変化される。
このように、第1プレートと第2プレートが傾斜配置状態にされたときには、第2上面は第1上面の傾斜方向と反対の方向に傾斜する。つまり第1上面と第2上面は互いに向き合うように傾斜して、第1上面と第2上面とによりV字状に窪んだ空間が形成される。第1上面に載置されていたワークはこのV字状に窪んだ空間に配設される。すなわち第1プレート及び第2プレートが水平配置状態から傾斜配置状態に変化したときに、ワークが第1上面と第2上面とで形成されるV字形状部分に抱きかかえられるように沈み込む。また、規制部材によって、傾斜配置状態である第1プレートの第1上面の傾斜角よりも、傾斜配置状態である第2プレートの第2上面の傾斜角の方が小さくなるように、第2プレートの配置状態が規制される。規制部材がこのように第2プレートの第2上面の傾斜角度(配置状態)を定めることで、ワークが第1上面と第2上面とで形成されるV字形状部分に抱きかかえられたときに、ワークの重心位置が第1上面上の位置から第2上面上の位置に移る。その後に第1プレートと第2プレートの配置状態を水平配置状態に変化させることによりワークが第2上面上に載置される。ワークの第1上面への接地面と第2上面との接地面は異なるので、第2上面に載置されたワークは転回されたことになる。
したがって、本発明によれば、水平配置状態の第1プレートの第1上面にワークを載置し、第1プレートおよび第2プレートを水平配置状態から傾斜配置状態に変化させてワークの重心位置を第2プレート側に移し、その後、第1プレートおよび第2プレートを水平配置状態に戻すことで、ワークが転回される。
水平配置状態である第1プレートの第1上面に転回前のワークを載置させた場合、ワークの重みが第1プレートに作用するが、第1プレートは支持部材から所定の力を下方から受けているから、第1プレートは水平配置状態を維持する。換言すれば、支持部材はワークの荷重(厳密に言えばワークの荷重および第1プレートの荷重)よりも大きい力で第1プレートを下方から支える。作業者が第1回転軸を中心として第1プレートを一方向に回転させる際には、支持部材が発生している所定の力からワークの荷重分を差し引いた力よりもわずかに大きい力を加えればよい。つまり、ワークの荷重が第1プレートの回転に利用される。このため軽い力で第1プレートの配置状態を水平配置状態から傾斜配置状態に変化させることができる。すなわち、軽い力でワークを転回させることができる。
また、規制部材によって第2プレートの配置状態が定まるので、第2プレートの配置状態を所定の状態に維持するためのアクチュエータ等は特に必要ない。したがって、一つの支持部材を用いて第1プレートおよび第2プレートとを支えることができる。さらに、第1プレート、第2プレート、規制部材および支持部材といった少ない構成でシンプルにワーク転回装置を構成することができる。よって、消費エネルギーが少なく、且つ安価に製造できるワーク転回装置を提供することができる。また、支持部材としてシリンダ等のアクチュエータを用いる必要はなく、例えばガススプリング(エアダンパ等)や金属スプリングを採用することができる。このためワークを転回させるために必要なエネルギーをさらにより一層節約することができる。
上記発明において、第1プレートの第1上面が「下方に向けて回転変位する」とは、第1プレートの第1上面の任意の部分の高さ位置が、第1回転軸から見て、水平配置状態における高さ位置からより低い位置に移動する方向に第1プレートが第1回転軸周りを回転することを意味する。なお、第2回転軸は第1上面の下方への回転変位に伴い第1回転軸を中心として下方に回転変位するので、これに伴い第2プレートも第2回転軸の下方変位に引き摺られて下方に移動する。したがって、傾斜配置状態における第2プレートの第2上面の高さ位置は水平配置状態における第2上面の高さ位置よりも低い。
第2回転軸は上述したように第1プレートおよび第2プレートに連結される。この場合において、第2回転軸を有する連結部材が第1プレートおよび第2プレートに連結されているとよい。第2回転軸を有する連結部材として例えば蝶番やヒンジ等が挙げられる。蝶番が採用される場合、蝶番の一方の羽部が第1プレートの端部に接続され他方の羽部が第2プレートの端部に接続される。これにより第1プレートの端部と第2プレートの端部とが蝶番により連結され、第1プレートと第2プレートが傾斜配置状態であるときは連結部分を中心軸として第1上面と第2上面が向かい合うように互いに反対方向に傾斜してV字状の窪みを形成する。
また、規制部材としては、第2プレートが第2回転軸の回転変位に引き摺られて移動しながら第2回転軸まわりを回転する際における第2プレートの配置状態を規制することができるような部材であればよい。例えば規制部材として、第2プレートが係合する長孔状のカムやレール等が挙げられる。この場合、規制部材は、前記第2プレートに連結されるとともに前記第1回転軸に平行な移動軸と、前記移動軸がその軸に直交する平面内で移動する位置を規制する移動位置規制部材と、を有するのがよい。さらに、前記移動位置規制部材は、前記移動軸が挿通する長孔を有する第3プレートであり、前記移動軸が、前記長孔の長手方向に沿って移動することにより前記第2プレートの配置状態が規制されるのがよい。
また、前記長孔は、前記第2プレートの配置状態が水平配置状態から傾斜配置状態に変化するときに前記移動軸が移動する方向に向かうにつれてその高さ位置が低くなるように形成されているのがよい。上述のように第2プレートは第2回転軸の下方変位に引き摺られて下方に移動するが、第2回転軸は円弧状の回転軌跡を描くため、第2回転軸に連結した第2プレートは第1プレートに近づく方向にも移動する。これに伴い第2プレートに連結された移動軸も第1プレートに近づく方向に移動する。ここで、移動軸が挿通される長孔が、移動軸の移動方向に向かうにつれて高さ位置が低くなるように形成されていれば、移動軸が移動するにつれて移動軸の高さ位置も低くなる。このため移動軸が連結されている第2プレートの高さ位置も低くなる。この結果、傾斜配置状態である第2プレートの第2上面の傾斜角度を、傾斜配置状態である第1プレートの第1上面の傾斜角度よりも小さくすることができる。
また、水平配置状態における前記第2プレートの前記第2上面の前記第2回転軸に直交する方向における長さが、水平配置状態における前記第1プレートの前記第1上面の前記第1回転軸に直交する方向における長さよりも長くされていてもよい。このように構成した場合においても、傾斜配置状態である第2プレートの第2上面の傾斜角度を、傾斜配置状態である第1プレートの第1上面の傾斜角度よりも小さくすることができる。
また、前記第1プレートおよび前記第2プレートが水平配置状態であるときに、前記第1上面と前記第2上面の高さ位置が一致するように、前記第2プレートが前記第1プレートに対して配設されているとよい。これによれば、第2上面側からワークを投入し、投入したワークを第1上面に移動させることにより、転回前のワークを第1上面に載置させることができる。また、転回後のワークは第2上面から取り出すことができる。すなわち、ワークの投入とワークの取り出しを同一方向から行うことができる。
また、第1プレートおよび第2プレートは矩形形状をなし、その一方の端部同士が第2回転軸を有する連結部材で連結されていると良い。この場合、第1プレートの他方の端部近傍に第1回転軸が連結していると良い。さらに、規制部材は、第2プレートの他方の端部の移動位置を規制するように構成されていると良い。より好ましくは、第2プレートの他方の端部近傍に前記移動軸が連結されており、前記移動軸の軸方向に垂直な平面内での移動軸の移動位置が規制部材で規制されると良い。
本実施形態に係るワーク転回装置の斜視図である。 本実施形態に係るワーク転回装置の正面図、側面図および平面図である。 ボックス部を側面から見た図であり、図3(a)が右側面図、図3(b)が左側面図である。 第1上板部と第2上板部を側面から見た図である。 駆動アーム部付近を示す側面図である。 第1上板部にワークWが載置された初期状態におけるワーク転回装置の側面図である。 ハンドルを所定量引っ張った状態におけるワーク転回装置を示し、(a)が斜視図、(b)が側面図である。 ハンドルを作業者が引ききった状態におけるワーク転回装置を示し、(a)が斜視図、(b)が側面図である。 ハンドルが戻されている途中の状態におけるワーク転回装置の側面図である。 ハンドルが完全に戻された場合におけるワーク転回装置の側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1および図2は、本実施形態に係るワーク転回装置1を示す図であり、図1は斜視図、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図、図2(c)は平面図である。本実施形態で示すワーク転回装置1は、直方体状のワークを90度回転させてワークの向きを変える、すなわちワークの接地面を変更するために用いられる。図1および図2に示すように、このワーク転回装置1は、キャスター付きの基台10と、基台10上に載置固定され内部が中空のボックス部20と、ボックス部20に取付けられたハンドル40とを備える。
基台10は図1に示すように直方体形状を呈し、水平に配設された薄板状の上板部11と、上板部11の四隅から鉛直下方に延びた脚部12と、各脚部12の下端に取付けられるキャスター13と、隣接する各脚部12の下方部位を連結した枠体14とを備える。枠体14の外形は上板部11の外形と同じ長方形状を呈し、長辺側を構成する一対の縦フレーム141,141と短辺側を構成する一対の横フレーム142,142からなる。一対の縦フレーム141,141間を跨ぐようにダンパ支持板15が縦フレーム141,141に設けられる。ダンパ支持板15は一対の縦フレーム141,141の一方端(図において後方端)寄りの位置にて枠体14の短辺に沿った方向(図において幅方向)を横断するように枠体14に取付けられる。なお、以下においてワーク転回装置1の構成を説明するにあたり、方向を明示する必要があるときには、図1に示す方向を用いる。すなわち、枠体14の短辺(横フレーム142の軸方向)に沿った方向を幅方向と定義し、長辺(縦フレーム141の軸方向)に沿った方向を前後方向と定義し、幅方向および前後方向に垂直な方向を上下方向と定義する。
ボックス部20は箱型形状を呈し、底板部21と、前板部22と、後板部23と、一対の側板部24、25と、第1上板部26と、第2上板部27とを備える。底板部21は図2(b)に良く示すように基台10の上板部11上に固定される。底板部21は前後方向に長い長方形状に形成され、前端辺に前板部22の下端辺が接続され、後端辺に後板部23の下端辺が接続される。前板部22はその下端辺から鉛直上方に延設され、後板部23はその下端辺から鉛直上方に延設される。また、第1上板部26と第2上板部27とでボックス部20の上面部分が形成される。
底板部21の両側端辺(幅方向端辺)のそれぞれに、一対の側板部24,25の下端辺がそれぞれ接続される。一対の側板部24,25は、その下端辺から鉛直上方に延設される。ボックス部20は、底板部21、前板部22、後板部23、一対の側板部24,25により囲まれた中空空間を内部に擁する。
図3は、ボックス部20を側面から見た図であり、図3(a)が右側面図、図3(b)が左側面図である。図3に示すように側板部24の後方端部寄りの上方部位に貫通孔24aが、側板部25の後方端部寄りの上方部位に貫通孔25aが、それぞれ形成されている。貫通孔24a,25aは同軸的に形成されている。これらの貫通孔24a,25aに回転シャフト(第1回転軸)28が挿通される。回転シャフト28は、一対の側板部24,25に挟まれているボックス部20内の空間を横断するように配設され、その両端部分は貫通孔24a,25aから外方に突出する。回転シャフト28は水平面(上下方向に垂直な面)に平行となるように幅方向に沿って延びるとともに、その両端が貫通孔24a,25aを挿通した状態で一対の側板部24,25に回転可能に支持される。
回転シャフト28にはシャフトホルダ30が取付けられる。シャフトホルダ30は図2(c)に示すように、回転シャフト28の軸方向に間隔をおいて回転シャフト28の3箇所(両端付近および中央)に取付けられており、回転シャフト28と一体回転する。これらのシャフトホルダ30は、ボルト等の締結手段を介して第1上板部26に固定される。
第1上板部26は、図1に示すように、前方端辺および後方端辺を有する長方形状(矩形形状)に形成されていて、ボックス部20の上面の後方部分を構成する。また、図3に示すように、第1上板部26は上面261および下面262を有する。図3に示す状態では上面261がボックス部20の外方に面し下面262がボックス部20の内方に面する。シャフトホルダ30は第1上板部26の下面262の後方部位に固定される。上述のようにシャフトホルダ30には回転シャフト28が一体回転可能に挿通されているから、回転シャフト28は第1上板部26の後方端部近傍に連結され、第1上板部26は回転シャフト28を中心として、その前端辺側が後端辺側に対して傾斜するように回転可能に回転シャフト28に支持されることになる。第1上板部26の上面261のうち、回転シャフト28よりも前方側の部分に転回前のワークが載置される。上面261のうち回転シャフト28よりも前方側の部分が本発明の第1上面に相当する。以下において、上面261というときは、図1に示す上面261のうち回転シャフト28よりも前方側の部分を表す。
図2(c)および図3に示すように、第1上板部26に蝶番31が接続される。蝶番31は周知のように、第1羽部311と、第2羽部312と、連結ピン(第2回転軸)313とを有し、両羽部311,312が閉じた状態から水平に押し拡げられた状態まで連結ピン313を中心として回転可能であるように、両羽部311,312が連結ピン313を介して連結される。連結ピン313の軸方向は回転シャフト28の軸方向と同一方向である。すなわち連結ピン313は回転シャフト28と平行である。第1羽部311が第1上板部26の下面262の前端部分にボルト等により固定される。一方、第2羽部312は第2上板部27にボルト等により固定される。
第2上板部27は、図1に示すように、前方端辺および後方端辺を有する長方形状(矩形形状)に形成されていて、ボックス部20の上面の前方部分を構成する。第2上板部27の幅方向における位置と第1上板部26の幅方向における位置とが前後方向に沿って重複するように、第2上板部27が第1上板部26に対して配置される。また、図3に示すように、第2上板部27は上面271および下面272を有する。図3に示す状態では上面271がボックス部20の外方に面し下面272がボックス部20の内方に面する。蝶番31の第2羽部312は第2上板部27の下面272の後端部分にボルト等で固定される。したがって、第1上板部26の前方端辺と第2上板部27の後方端辺とが蝶番31を挟んで突き合わされるように連結される。つまり、第2上板部27は、連結ピン313を中心として回転可能であるように蝶番31を介して第1上板部26に連結される。したがって、第2上板部27の後方端側は第1上板部26の前方端側の移動に連動して移動する。
また、図1、図2(b)および図3に示すように、一対の側板部24,25の前方端側から後方に向かって長孔24b,25bが形成されている。長孔24b,25bは、前方から後方に向かうにつれて、つまり第1プレート側に近づくにつれて、下方に傾斜するように直線的に形成されている。一方の側板部24の長孔24bの形成位置と他方の側板部25の長孔25bの形成位置は、幅方向から見て一致する。これらの長孔24b,25bに移動シャフト(移動軸)29が挿通される。移動シャフト29は一対の側板部24,25に挟まれているボックス部20内の空間を横断するように配設され、その両端部分は長孔24b,25bから外方に突出する。移動シャフト29の軸方向は、回転シャフト28の軸方向および蝶番31の連結ピン313の軸方向と同一方向である。すなわち移動シャフト29は回転シャフト28および連結ピン313に平行に配設される。
移動シャフト29にはシャフトホルダ34が取付けられる。シャフトホルダ34は図2(c)に示すように、移動シャフト29の軸方向に間隔をおいて移動シャフト29の3箇所(両端付近および中央)に取付けられる。また、これらのシャフトホルダ34は、移動シャフト29の軸方向が幅方向に一致するように第2上板部27の下面272の前方部位に固定される。したがって、移動シャフト29はシャフトホルダ34を介して第2上板部27の前方端部近傍に連結されていることになる。
また、上述のように移動シャフト29はその両端部位にて長孔24b,25b内を挿通しているので、移動シャフト29はその軸方向に直交する平面内において長孔24b,25bの長手方向に移動可能でありそれ以外の方向には移動不能である。したがって、移動シャフト29が取付けられている第2上板部27の前方端の移動位置は移動シャフト29の長孔24b,25b内での位置により定められる。具体的には、移動シャフト29が後方に移動するほど(すなわち第1プレートに近づくほど)、第2上板部27の前方端の高さ位置が低くなるように、第2上板部27の配置状態が規制される。
上述のように、蝶番31は、その連結ピン313の軸方向が回転シャフト28の軸方向すなわち幅方向に平行であるように、第1上板部26および第2上板部27に接続される。したがって、第1上板部26と第2上板部27とにより構成されるボックス部20の上面は、蝶番31の回転軸(幅方向)を稜線として屈曲可能に構成される。ここで、蝶番31は第1上板部26の下面262側および第2上板部27の下面272側に固定されており、蝶番31の屈曲時には第1上板部26の前方端辺と第2上板部27の後方端辺が突き合わされた状態で第1上板部26の前方側と第2上板部27の後方側がボックス部20内に沈み込む。この屈曲状態では、第1上板部26および第2上板部27のそれぞれの下面側が山となりそれぞれの上面側が谷となり、第1上板部26の上面261と第2上板部27の上面271とによりV字形状の窪みが形成される。また、蝶番31の第1羽部311と第2羽部312が互いに押し拡げられて水平状態(180度開いた状態)にされたときには、図3に示すように第1上板部26の上面261と第2上板部27の上面271が共に水平にされる。このとき第1上板部26の上面261の高さ位置と第2上板部27の上面271の高さ位置が等しくなるように、第2上板部27が第1上板部26に対して配設される。
また、本実施形態では、図3に示すように、第1上板部26の前後方向長さ(前端辺と後端辺との距離)が、第2上板部27の前後方向長さ(前端辺と後端辺との距離)よりも短くされている。
図4は、第1上板部26と第2上板部27を側面から見た図である。この図においては蝶番31は省略されている。図4に示すように、第1上板部26の下面262の前方部位にブラケット32が取付けられており、このブラケット32にエアダンパ(支持部材)33が接続される。エアダンパ33は図2(a)及び図2(b)に良く示すようにボディ331とロッド332とを有し、ロッド332がボディ331に対して軸方向に伸縮可能に構成される。ブラケット32にはボディ331の端部が接続される。一方、ロッド332の先端側は、ダンパ支持板15の上面に取付けられているブラケット16に接続される。尚、図1からわかるように、基台10の上板部11およびボックス部20の底板部21には貫通凹部Aが形成されていて、エアダンパ33はこの貫通凹部Aを挿通した状態で、第1上板部26側のブラケット32および基台10側のブラケット16に接続される。
エアダンパ33がワーク転回装置1に取付けられたときには、ロッド332がボディ331から伸びるように伸長力が常に発生する。したがって、エアダンパ33により発生される伸長力によって、第1上板部26がその下方から支えられる。この伸長力は第1上板部26の前端側に下方から作用する。そのため第1上板部26は、その後端側が回転シャフト28で支えられ、その前端側がエアダンパ33で支えられる。
図1および図2に示すように、ハンドル40は、把持部41と、一対の連結アーム部42,42と、一対の駆動アーム部43,43を有し、これらがボルト等の締結部材で連結されて一体化されている。把持部41は、図1に示すように、バー411と、一対の支持部412,412と、連結部413とを有する。バー411は作業者が握る部分であり、幅方向に延設される。一対の支持部412,412はバー411の両端に接続し、バー411を支持するとともに、互いに平行に且つ前後方向に延びる。そして、その先端同士が連結部413で連結される。
また、一対の支持部412,412の各先端部には、一対の連結アーム部42,42がそれぞれ接続される。連結アーム部42,42は支持部412,412との連結部分から鉛直下方に延設される。そして、一対の連結アーム部42,42の下端に一対の駆動アーム部43,43がそれぞれ接続される。駆動アーム部43,43は、連結アーム部42,42の上端に接続されている支持部412,412が連結アーム部42,42から延びている方向とは反対の方向に向かって連結アーム部42,42から延びている。
図5は、駆動アーム部43付近を示す側面図である。図5に示すように、駆動アーム部43には、幅方向に軸を持つ円孔431が形成されている。円孔431内には、側板部24,25の貫通孔24a,25aから突き出た回転シャフト28の端部が挿入される。また、円孔431の内壁面から内方に突出可能なキー432が設けられている。一方、回転シャフト28の端部の側周面には、キー432が嵌め合わされる溝(図示省略)が形成されている。したがって、キー432を回転シャフト28の溝に嵌合させることで、回転シャフト28と駆動アーム部43(ハンドル40)が一体回転可能に接続される。このためワーク転回装置1の前方側に立った作業者がバー411を持ってハンドル40を引くと、回転シャフト28が回転する。
上記構成のワーク転回装置1を用いてワークを転回させる際には、まず、ワーク転回装置1の第1上板部26の上面261にワークが載置される。ここで、ワークが載置される前においては、第1上板部26の前端部分がエアダンパ33の伸長力によって下方から押し上げられている。第1上板部26の前端部分が押し上げられることによって蝶番31の第1羽部311と第2羽部312が開く方向に付勢される。このため第1羽部311と第2羽部312とが開ききって水平状態にされる。この状態では第2上板部27に連結した移動シャフト29が長孔24b、25b内の前端を形成する壁面に係合する。移動シャフト29が長孔24b,25bの前端を形成する壁面に係合しているときには、移動シャフト29の高さ位置が最も高くされ、第1上板部26の上面261および第2上板部27の上面271が水平面に平行となる。つまり、ワークが載置される前における第1上板部26の配置状態は、その上面261が水平面と平行な水平配置状態であり、且つ、ワークが載置される前における第2上板部27の配置状態は、その上面271が水平面と平行な水平配置状態である。
換言すれば、ワークがワーク転回装置1に載置される前においては、第1上板部26および第2上板部27が水平配置状態であるように、第2上板部27に連結された移動シャフト29の長孔24b,25b内での移動位置が定められる。このとき図1、図2(b)および図3に良く示すように、第1上板部26と第2上板部27とでフラットな水平面が形成される。
ワークWを持った作業者は、ワーク転回装置1の前方側に立ち、まずワークWを第2上板部27の上面271上に投入する。次いで、ワークWをスライドさせて第1上板部26の上面261に載置させる。図6は、第1上板部26にワークWが載置された状態(初期状態)におけるワーク転回装置1の側面図である。この初期状態では、ワークWの荷重が第1上板部26を介してエアダンパ33に伝わるが、エアダンパ33の伸長力は、第1上板部26にワークWが載置されることによりエアダンパ33に作用する力(厳密にはワークWおよび第1上板部26の荷重)よりも僅かに大きく設定されている。したがって、ワークWが第1上板部26上に載置された場合であっても、ワークWの重みによって第1上板部26がボックス部20内に沈み込むことはない。
ワークWを第1上板部26の上面261上に載置させた後に、作業者はワーク転回装置1の前方側に立って、ハンドル40のバー411を引き寄せるように引っ張る。これによりハンドル40が作業者側に向かって倒れ込むように回転する。図7は、ハンドル40を所定量引っ張った状態におけるワーク転回装置1を示し、(a)が斜視図、(b)が側面図である。また、図8は、ハンドル40を引ききった状態におけるワーク転回装置1を示し、(a)が斜視図、(b)が側面図である。作業者がハンドル40のバー411を引っ張った場合、ハンドル40は、駆動アーム部43に連結された回転シャフト28を中心として、図7(b)および図8(b)において反時計周り方向に回転する。ハンドル40の回転とともに、ハンドル40に連結された回転シャフト28も図7(b)および図8(b)において反時計周り方向に回転する。回転シャフト28はシャフトホルダ30を介して第1上板部26に連結されているので、回転シャフト28の回転に伴い第1上板部26も回転シャフト28を中心として反時計周り方向(一方向)に回転する。
なお、ハンドル40が引っ張られていない図6に示す初期状態では、第1上板部26はエアダンパ33の伸長力によって水平配置状態を維持しているが、ハンドル40が引っ張られている図7および図8に示す状態では、エアダンパ33の伸長力に抗して第1上板部26が回転するとともにエアダンパ33が収縮する。また、作業者がハンドル40を引っ張る前に既にエアダンパ33にはワークWの荷重が作用しているため、作業者は僅かの力、具体的にはエアダンパ33の伸長力からワークWの荷重を差し引いた力よりも僅かに大きい力をハンドル40に作用させるのみで、第1上板部26を反時計周り方向に回転させることができる。
第1上板部26が反時計周り方向に回転すると、第1上板部26の上面261が水平な状態から回転シャフト28を中心として下方に向けて回転変位し、第1上板部26の前端側がボックス部20内に沈み込む。この場合における第1上板部26の配置状態は、その上面261が水平方向(前後方向)に対して一方向に傾斜した傾斜配置状態である。したがって、第1上板部26は、図6に示すような水平配置状態と、水平配置状態から回転シャフト28を中心として反時計周り方向に回転することにより上面261が下方に向けて回転変位して上面261が水平面に対して一方向に傾斜した傾斜配置状態と、を採り得るように、回転シャフト28に連結されていることになる。
また、第1上板部26の上面261の下方への回転変位に伴い第1上板部26の前端側に連結している蝶番31(連結ピン313)も回転シャフト28を中心として下方に向けて回転変位する。したがって、蝶番31に連結している第2上板部27の後端側も蝶番31の下方移動に引き摺られて下方に移動するとともに、第2上板部27が第1上板部26側に引き寄せられて、第1上板部26に近づく方向(すなわち後方)に移動する。第2上板部27の後端側が下方移動することにより、第2上板部27の後端側がボックス部20内に沈み込む。また、第2上板部27が後方に移動することにより、第2上板部27に連結された移動シャフト29が長孔24b,25b内を後方側に向けて移動する。
また、蝶番31(連結ピン313)の下方への回転変位に引き摺られて第2上板部27の後端側が下方移動することにより、連結ピン313を中心として、第1上板部26が回転した方向(反時計周り方向)とは反対方向に回転する。これによりその上面271が水平方向(前後方向)に対して他方向、すなわち傾斜配置状態である第1上板部26の上面261の傾斜方向と反対の方向、に傾斜した傾斜配置状態とされる。したがって、第2上板部27は、図6に示す水平配置状態と、水平配置状態から、連結ピン313を中心として第1上板部26が水平配置状態から傾斜配置状態に変化する際に回転する方向とは反対の方向に回転することにより上面271が水平面に対して他方向に傾斜した傾斜配置状態と、を採り得るように、蝶番31(連結ピン313)に連結されていることになる。
また、作業者がハンドル40を引いた場合には、上述したように移動シャフト29が長孔24b,25b内を後方に移動することにより、その高さ位置が徐々に低くされる。このため移動シャフト29に連結された第2上板部27の前端側の高さ位置も、移動シャフト29が後方側に移動するにつれて低くなる。すなわち第1上板部26が回転するにつれて、第2上板部27の後端側の位置も下方移動するが、第2上板部27の前端側の高さ位置も低くされる。したがって、傾斜配置状態である第2上板部27の上面271の水平面に対する傾斜角度は、傾斜配置状態である第1上板部26の上面261の水平面に対する傾斜角度よりも小さくされる。本実施形態においては、作業者がハンドル40を引ききったときにおける第1上板部26の上面261の傾斜角度βは約80度であり、第2上板部27の上面271の傾斜角度αは約10度である。
また、本実施形態においては、作業者がハンドル40を引ききったときは、図8(b)に示すように、第1上板部26の上面261と第2上板部27の上面271とのなす角が約90度になるように、長孔24b,25bの形状(傾斜角度)が定められている。
このように、作業者がハンドル40を引いたときに第1上板部26と第2上板部27が傾斜配置状態とされて、第1上板部26の上面261と第2上板部27の上面271が互いに向き合うように傾斜する。よって、上面261と上面271とによりV字状に窪んだ空間が形成される。第1上板部26の上面261に載置されていたワークWはこのV字状に窪んだ空間に配設される。すなわち第1上板部26および第2上板部27が水平配置状態から傾斜配置状態に変化したときに、ワークWが第1上板部26の上面261と第2上板部27の上面271とで形成されるV字形状部分に抱きかかえられるようにボックス部20内に沈み込む。
また、本実施形態においては、第2上板部27が後方に移動するにつれて、第1上板部26の上面261の傾斜角度と第2上板部27の上面271の傾斜角度との差が徐々に大きくなるように、移動シャフト29の移動位置(すなわち第2上板部27の配置状態)が長孔24b,25bにより規制される。このため作業者がハンドル40を引くにつれて、ワークWの重心位置が第1上板部26の上面261上の位置から第2上板部27の上面271側に徐々に移動する。そして、ハンドル40を引ききったときに、図8(b)に示すようにワークWの重心Gが第2上板部27の上面271上に移る。その結果、ワークWが第2上板部27の上面271に載置され、ワークWの荷重は第2上板部27に作用する。
作業者は、ハンドル40を引ききった後に、ハンドル40を戻す。このときエアダンパ33の伸長力がハンドル40を戻す方向に作用するので、作業者は僅かの力をハンドル40に与えるのみで、ハンドル40を戻すことができる。図9は、ハンドル40が戻されている途中の状態におけるワーク転回装置1の側面図である。作業者がハンドル40を戻した場合、ハンドル40は、駆動アーム部43に連結された回転シャフト28を中心として図9において時計周り方向に回転する。ハンドル40の回転とともに、ハンドル40に連結された回転シャフト28も図9において時計周り方向に回動する。
回転シャフト28はシャフトホルダ30を介して第1上板部26に連結されているので、回転シャフト28の時計周り方向への回転に伴い第1上板部26も回転シャフト28を中心として図9において時計周り方向に回転し、その前端側が上方に向けて回転変位する。この回転変位に伴い、第1上板部26の前端側に接続された蝶番31も上方に向けて回転変位する。さらに蝶番31に接続されている第2上板部27の後端側も蝶番31の上方への回転変位に引き摺られて上方に回転変位する。なお、ハンドル40を戻す過程においても、第2上板部27の上面271の傾斜角が第1上板部26の上面261の傾斜角よりも常に小さくなるように、移動シャフト29の移動位置(すなわち第2上板部27の配置状態)が長孔24b,25bにより規制される。このためワークWの重心位置が第2上板部27の上面271上に位置したまま、ハンドル40が戻される。
図10は、ハンドル40が完全に戻された場合におけるワーク転回装置1の側面図である。図10に示すように、ハンドル40が完全に戻されたときには第1上板部26の上面261および第2上板部27の上面271とにより前後方向に平行なフラットな平面が形成される。また、ワークWは第2上板部27の上面271上に載置されている。転回前のワークWが第1上板部26の上面261に接していた面と、ハンドル40を戻した後にワークWが第2上板部27の上面271に接する面とは異なる。したがって、ハンドル40の引き操作および戻し操作によってワークWの接地面が変更されて、ワークWが転回されたことになる。つまりワークWの向きが変えられる。
また、図10に示した状態で作業者がハンドル40から手を離しても、エアダンパ33の伸長力が第1上板部26および第2上板部27に作用しているので、第1上板部26および第2上板部27が水平配置状態を維持する。したがって、作業者は、ハンドル40を完全に戻した後にハンドル40から手を離し、第2上板部27の上面271上のワークWを取り出すことができるのである。
以上のように、本実施形態のワーク転回装置1は、水平面に平行な回転シャフト28と、転回前のワークが載置される上面261を有し、上面261が水平面に平行な配置状態である水平配置状態と、水平配置状態から回転シャフト28を中心として一方向に回転することにより上面261が下方に向けて回転変位して上面261が水平面に対して一方向に傾斜した配置状態である傾斜配置状態と、を採り得るように、回転シャフト28に連結された第1上板部26と、回転シャフト28と平行であり、第1上板部26の配置状態が水平配置状態から傾斜配置状態に変化するときに上面261の下方への回転変位に伴って下方に向けて回転変位するように第1上板部26に連結された蝶番31(連結ピン313)と、転回後のワークが載置される上面271を有し、上面271が水平面に平行な配置状態である水平配置状態と、水平配置状態から蝶番31(連結ピン313)を中心として第1上板部26が水平配置状態から傾斜配置状態に変化する際に回転する方向とは反対の方向に回転することにより上面271が水平面に対して他方向に傾斜した配置状態である傾斜配置状態と、を採り得るように、蝶番31を介して第1上板部26に回転可能に連結された第2上板部27と、第1上板部26の配置状態が水平配置状態となるように第1上板部26を下方から所定の力(伸長力)で支えるエアダンパ33と、第1上板部の配置状態が水平配置状態であるときに第2上板部27の配置状態も水平配置状態であり、エアダンパ33の伸長力に抗して第1上板部26が回転シャフト28を中心として一方向に回転して第1上板部26の配置状態が水平配置状態から傾斜配置状態に変化したときに、第2上板部27の配置状態が、水平配置状態から、傾斜配置状態である第1上板部26の上面261の傾斜角度よりも小さい傾斜角度で第2上板部27の上面271が第1上板部26の上面261の傾斜方向とは反対の方向に傾斜している傾斜配置状態に変化するように、第2上板部27の配置状態を規制する規制部材(長孔24b,25bを備える側板部24,25、移動シャフト29)と、を備える。
本実施形態に係るワーク転回装置1によれば、作業者がハンドル40を引いて第1上板部26と第2上板部27が傾斜配置状態にされたときには、第2上板部27の上面271は第1上板部26の上面261の傾斜方向と反対の方向に傾斜する。つまり上面261と上面271は互いに向き合うように傾斜して、上面261と上面271とによりV字状に窪んだ空間が形成される。上面261に載置されていたワークはこのV字状に窪んだ空間に配設される。また、規制部材によって、傾斜配置状態である第1上板部26の上面261の傾斜角よりも、傾斜配置状態である第2上板部27の上面271の傾斜角の方が小さくなるように、第2上板部27の配置状態が規制される。このためワークが上面261と上面271とで形成されるV字形状部分に抱きかかえられたときに、ワークの重心位置が上面261上の位置から上面271上の位置に移る。その後に第1上板部26と第2上板部27の配置状態を水平配置状態に変化させることによりワークが第2上板部27の上面271上に載置される。これによりワークが転回される。
水平配置状態である第1上板部26の上面261に転回前のワークを載置させた場合、ワークの重みが第1上板部26に作用するが、第1上板部26はエアダンパ33の伸長力を下方から受けているから、第1上板部26は水平配置状態を維持する。このような初期状態から、作業者がハンドル40を引いて回転シャフト28を中心として第1上板部26を一方向に回転させる際には、エアダンパ33の伸長力からワークの荷重分を差し引いた力よりもわずかに大きい力を加えればよい。つまり、ワークの荷重が第1上板部26の回転に利用される。このため軽い力で第1上板部26の配置状態を水平配置状態から傾斜配置状態に変化させることができる。すなわち、軽い力でワークを転回させることができる。
また、図7および図8に示すワークの転回中においては、移動シャフト29の長孔24b,25b内における位置によって第2上板部27の配置状態が自ずと定まるので、第2上板部27の配置状態を所定の状態に維持するためのアクチュエータ等は特に必要ない。さらに、第1上板部26、第2上板部27、規制部材(長孔24b,25bが形成された側板部24,25および移動シャフト29)およびエアダンパ33といった少ない必須構成でシンプルにワーク転回装置1を構成することができる。よって、消費エネルギーが少なく、且つ安価に製造できるワーク転回装置を提供することができる。
また、本実施形態に係るワーク転回装置1は、第2上板部27に連結されるとともに回転シャフト28に平行な移動シャフト29と、移動シャフト29がが挿通する長孔24b,25bを有する側板部24,25を備えている。そして、移動シャフト29が長孔24b,25bの長手方向に沿って移動することにより第2上板部27の配置状態が規制される。さらに、長孔24b,25bは、第2上板部27の配置状態が水平配置状態から傾斜配置状態に変化するときに移動シャフト29が移動する方向(後方)に向かうにつれてその高さ位置が低くなるように形成されている。このため、第2上板部27が水平配置状態から傾斜配置状態に変化するときに、移動軸が移動するにつれて移動軸の高さ位置も低くされ、移動軸が連結されている第2上板部27の前端部の高さ位置も低くなる。この結果、傾斜配置状態である第2上板部27の上面271の傾斜角度が、傾斜配置状態である第1上板部26の上面261の傾斜角度よりも小さくされる。
また、本実施形態に係るワーク転回装置1によれば、第1上板部26および第2上板部27が水平配置状態であるときに、上面261と上面271の高さ位置が一致するように、第2上板部27が第1上板部26に対して配設されている。したがって、作業者は、第2上板部27の上面271側からワークWを投入し、投入したワークWを第1上板部26の上面261に移動させることにより、転回前のワークWを上面261に載置させることができる。また、転回後のワークWは上面271から取り出すことができる。すなわち、ワークの投入とワークの取り出しを同一方向から行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるべきものではない。例えば上記実施形態では、長孔24b,25bが、後方に向かうにつれて下方に傾斜しているように構成されているが、第2上板部27の前後方向長さが第1上板部26の前後方向長さよりも長ければ、長ナ24b,25bは水平に形成されていてもよい。第1上板部26と第2上板部27の長さの違いによっても傾斜角度に差をつけることができるからである。
また、上記実施形態では、蝶番31を介して第2上板部27が第1上板部26に連結されている例を説明したが、蝶番31以外のものを用いて第2上板部27を回転可能に第1上板部26に連結しても良い。また、上記実施形態では、蝶番31を介して第1上板部26の一方の端部と第2上板部27の一方の端部とが接続されているが、必ずしも両上板部の端部同士が接続されていなくても良い。例えば第1上板部26の中央付近に連結ピン等で第2上板部27を回転可能に連結してもよい。
また、上記実施形態では、第1上板部26を支える支持部材としてエアダンパ33を開示しているが、これに代えて、金属スプリング等を用いることもできる。また、エアダンパ33等の支持部材は、第1上板部26に直接取付けられていなくてもよく、例えば第2上板部27に取付けられていて、間接的に第1上板部26を下方から支えるような態様でもよい。
また、上記実施形態においては、ハンドル40を引ききったときに第1上板部26の上面261と第2上板部27の上面271とのなす角が約90度となるように第2上板部26の配置状態が規制されているが、ワークの重心が移動しさえすれば、90度より大きくてもよいし小さくてもよい。さらに、本実施形態ではワークWを90度回転させる例について説明したが、ワークの形状に応じて回転角度を設定することができる。例えば五角形のワークであれば、72度回転させるようにしてもよい。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、変形可能である。
1…ワーク転回装置、10…基台、15…ダンパ支持板、20…ボックス部、21…底板部、22…前板部、23…後板部、24,25…側板部(規制部材、移動位置規制部材、第3プレート)、24a,25a…貫通孔、24b,25b…長孔(規制部材、移動位置規制部材))、26…第1上板部(第1プレート)、261…上面(第1上面)、262…下面、27…第2上板部(第2プレート)、271…上面(第2上面)、272…下面、28…回転シャフト(第1回転軸)、29…移動シャフト(規制部材、移動軸)、31…蝶番(連結部材)、311…第1羽部、312…第2羽部、313…連結ピン(第2回転軸)、33…エアダンパ(支持部材)、40…ハンドル

Claims (8)

  1. ワークを転回させるワーク転回装置であって、
    水平面に平行な第1回転軸と、
    転回前のワークが載置される第1上面を有し、前記第1上面が水平面に平行な配置状態である水平配置状態と、水平配置状態から前記第1回転軸を中心として一方向に回転することにより前記第1上面が下方に向けて回転変位して前記第1上面が水平面に対して一方向に傾斜した配置状態である傾斜配置状態と、を採り得るように、前記第1回転軸に連結された第1プレートと、
    前記第1回転軸と平行であり、前記第1プレートの配置状態が水平配置状態から傾斜配置状態に変化するときに前記第1上面の下方への回転変位に伴って下方に向けて回転変位するように前記第1プレートに連結された第2回転軸と、
    転回後のワークが載置される第2上面を有し、前記第2上面が水平面に平行な配置状態である水平配置状態と、水平配置状態から前記第2回転軸を中心として前記第1プレートが水平配置状態から傾斜配置状態に変化する際に回転する方向とは反対の方向に回転することにより前記第2上面が水平面に対して他方向に傾斜した配置状態である傾斜配置状態と、を採り得るように、前記第2回転軸を介して前記第1プレートに回転可能に連結された第2プレートと、
    前記第1プレートの配置状態が水平配置状態となるように前記第1プレートを下方から所定の力で支える支持部材と、
    前記第1プレートの配置状態が水平配置状態であるときに前記第2プレートの配置状態も水平配置状態であり、前記所定の力に抗して前記第1プレートが前記第1回転軸を中心として前記一方向に回転して前記第1プレートの配置状態が水平配置状態から傾斜配置状態に変化したときに、前記第2プレートの配置状態が、水平配置状態から、傾斜配置状態である前記第1上面の傾斜角度よりも小さい傾斜角度で前記第2上面が前記第1上面の傾斜方向とは反対の方向に傾斜している傾斜配置状態に変化するように、前記第2プレートの配置状態を規制する規制部材と、
    を備える、ワーク転回装置。
  2. 請求項1に記載のワーク転回装置において、
    前記規制部材は、前記第2プレートに連結されるとともに前記第1回転軸に平行な移動軸と、前記移動軸がその軸に直交する平面内で移動する位置を規制する移動位置規制部材と、を有する、ワーク転回装置。
  3. 請求項2に記載のワーク転回装置において、
    前記移動位置規制部材は、前記移動軸が挿通される長孔を有する第3プレートであり、
    前記第2プレートの配置状態が水平配置状態から傾斜配置状態に変化するときに前記移動軸が前記長孔の長手方向に沿って移動することにより前記第2プレートの配置状態が規制される、ワーク転回装置。
  4. 請求項3に記載のワーク転回装置において、
    前記長孔は、前記第2プレートの配置状態が水平配置状態から傾斜配置状態に変化するときに前記移動軸が移動する方向に向かうにつれてその高さ位置が低くなるように形成されている、ワーク転回装置。
  5. 請求項3または4に記載のワーク転回装置において、
    水平配置状態における前記第2プレートの前記第2上面の前記第2回転軸に直交する方向における長さが、水平配置状態における前記第1プレートの前記第1上面の前記第1回転軸に直交する方向における長さよりも長くされている、ワーク転回装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のワーク転回装置において、
    前記第1プレートおよび前記第2プレートが水平配置状態であるときに、前記第1上面と前記第2上面の高さ位置が一致するように、前記第2プレートが前記第1プレートに対して配設される、ワーク転回装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のワーク転回装置において、
    第1プレートおよび第2プレートは矩形形状をなし、それらの一方の端部同士が前記第2回転軸を有する連結部材で連結されている、ワーク転回装置。
  8. 請求項7に記載のワーク転回装置において、
    前記第1回転軸は、前記第1プレートの他方の端部近傍に連結され、
    前記規制部材は、前記第2プレートの他方の端部の移動位置を規制するように構成される、ワーク転回装置。
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