JP5982865B2 - ガスセルの封止方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスセルの封止方法に関する。
電子部品や半導体のパッケージを封止する技術が知られている。例えば、特許文献1には、ガラスで構成される円柱状穴にガラス管を通し、円柱状穴の端部に液状のフリットシールをリング状に塗布した後、溶融封止する方法が記載されている。特許文献2には、ガラスで構成される細管に電流供給体を通した状態で、細管端部に固形のリング状フリットシールを接触させ、加熱溶融させることで細管と電流供給体の隙間に浸み込ませる方法が記載されている。
特開2000−203891号公報 特開2007−329140号公報
ところで、生体の心臓等から発せられる磁場を検出する生体磁気測定装置として、光ポンピング式の磁気センサーが用いられている。この磁気センサーには、アルカリ金属ガスが封入されたガスセルが用いられる。このガスセルを封止する工程において、フリットシール等の封止材の収縮により封止材やガスセルの筐体にクラックが生じる場合がある。特許文献1に記載の技術では、フリットシールは溶融後、表面エネルギーが小さくなる方向に形状変化するため凝集し、その後硬化することで強い収縮応力が発生する。その結果、接合部界面に応力が集中し、そこが起点となり接合界面が剥離したり、フリットシールやガラス自体にクラックが生じる場合がある。特許文献2に記載の技術では、フリットシール層が肉薄となり硬化収縮応力が軽減できるが、隙間を狭くし過ぎるとフリットシールが流れ込みづらくなる場合がある。
本発明はガスセルを封止する工程において封止材の収縮によるクラックの発生を軽減する技術を提供することを目的とする。
本発明は、ガスセルに設けられた排気孔に、通気路を有する封止材と栓基材とを配置する配置工程と、前記排気孔と前記通気路とを介して前記ガスセル内を排気する排気工程と、前記封止材を加熱して溶融させるとともに、前記栓基材を前記排気孔に押し付ける加熱・加圧工程と、前記封止材が冷却硬化されることによって前記排気孔を封止する冷却工程と、を備え、前記排気孔は、内径が前記栓基材よりも大きい第1の部分と該栓基材よりも小さい第2の部分とを有し、前記配置工程においては、前記栓基材を前記第1の部分に配置するとともに、前記封止材を前記栓基材と前記第2の部分との間に配置し、前記加熱・加圧工程においては、前記第1の部分に配置された前記栓基材を前記第2の部分に押し当て、前記第1の部分の中心軸と前記第2の部分の中心軸とがずれていることを特徴とするガスセルの封止方法を提供する。この封止方法によれば、ガスセルを封止する工程において、封止材を肉薄にし、かつ接合面積が大きくとられることにより、封止材の収縮によるクラックの発生が軽減される。
また、本発明に係るガスセルの封止方法は、上記封止方法において、前記配置工程においては、前記栓基材の一部又は全部が前記封止材でコーティングされた栓基材を前記排気孔に配置することとしてもよい。この封止方法によれば、ガスセルを封止する工程において、封止材を肉薄にし、かつ接合面積が大きくとられることにより、封止材の収縮によるクラックの発生が軽減される。
また、本発明は、ガスセルに設けられた排気孔に、通気路を有する封止材と栓基材とを配置する配置工程と、前記排気孔と前記通気路とを介して前記ガスセル内を排気する排気工程と、前記封止材を加熱して溶融させるとともに、前記栓基材を前記排気孔に押し付ける加熱・加圧工程と、前記封止材が冷却硬化されることによって前記排気孔を封止する冷却工程と、を備え、前記栓基材は、前記排気孔の内径よりも大きく、前記配置工程においては、前記栓基材の一面に前記封止材が前記排気孔に相対する位置にスポット状に形成されており、前記一面が前記排気孔を覆う様に配置されることを特徴とするガスセルの封止方法を提供する。この封止方法によれば、栓基材と封止材を同時に配置することができ、封止材を排気孔と栓基材の空隙に配置することが容易になる。
磁気測定装置の構成を表すブロック図 ガスセルアレイの外観図 第1実施形態に係るガスセルの断面図 第1実施形態に係るガスセルの排気管の断面図 第1実施形態に係るプラグの斜視図 第1実施形態に係るプラグの断面図 第1実施形態に係るガスセルの製造工程を示すフローチャート 第1実施形態に係るガスセルの封止工程を示すフローチャート 第1実施形態に係るガスセルの排気管の断面図 第2実施形態に係るガスセルの排気管の断面図 第2実施形態に係るガスセルの排気管の断面図 第2実施形態に係るガスセルの排気管の断面図 第3実施形態に係るガスセルの排気管の断面図 第3実施形態に係るフリットシールのスポットの配置図 第3実施形態に係るガスセルの排気管の断面図
1.第1実施形態
(1)構成
図1は、一実施形態に係る磁気測定装置1の構成を表すブロック図である。磁気測定装置1は、心臓から発生する磁場(心磁)または脳から発生する磁場(脳磁)等、生体から発生する磁場を、生体の状態の指標として測定する生体状態測定装置である。磁気測定装置1は、ガスセルアレイ10と、ポンプ光照射ユニット20と、プローブ光照射ユニット30と、検出ユニット40とを有する。ガスセルアレイ10は、複数のガスセルを有する。ガスセル内には、アルカリ金属ガス(例えば、セシウム(Cs))が封入されている。ポンプ光照射ユニット20は、アルカリ金属原子と相互作用するポンプ光(例えば、セシウムのD1線に相当する波長894nmの光)を出力する。ポンプ光は円偏光成分を有する。ポンプ光が照射されると、アルカリ金属原子の最外殻電子が励起され、スピン偏極が生じる。スピン偏極したアルカリ金属原子は、被測定物が生じる磁場Bによって歳差運動をする。一つのアルカリ金属原子のスピン偏極は、時間の経過とともに緩和するが、ポンプ光がCW(Continuous Wave)光であるので、スピン偏極の形成と緩和は、同時平行的かつ連続的に繰り返される。その結果、原子の集団全体としてみれば、定常的なスピン偏極が形成される。
プローブ光照射ユニット30は、直線偏光成分を有するプローブ光を出力する。ガスセルの透過前後において、プローブ光の偏光面は、ファラデー効果により回転する。偏光面の回転角は、磁場Bの関数である。検出ユニット40は、プローブ光の回転角を検出する。検出ユニット40は、入射した光の光量に応じた信号を出力する光検出器と、信号を処理するプロセッサーと、データを記憶するメモリーとを有する。プロセッサーは、光検出器から出力された信号を用いて磁場Bの大きさを算出する。プロセッサーは、算出した結果を示すデータをメモリーに書き込む。こうして、ユーザーは、被測定物から発生する磁場Bの情報を得ることができる。
図2は、ガスセルアレイ10の外観図である。この例で、ガスセルアレイ10は、xy平面上に2次元配置された複数(2×2個)のガスセル11を有する。
図3は、ガスセルアレイ10を構成するガスセル11のIII−III断面図である。この断面は、xz平面に平行である。ガスセル11は、内部にアルカリ金属ガスが封入される、直方体のセル(箱)である。ガスセル11は、石英ガラスまたはホウケイ酸ガラス等、光透過性を有する材料を用いて形成される。ガスセル11は、例えばガラス成型により製造される。なお、ガスセル11は、ガラス加工により形成されてもよい。ガスセル11は、アルカリ金属ガスが封入される主室111を有する。主室111は、排気管112によって外部に向けて開口されている。排気管112は、管状の形状をしている。
図4は、排気管112と、排気管112に挿入されるプラグ12の断面図であり、図5は、プラグ12の外観を示す斜視図である。また、図6は、プラグ12のIV−IV断面図である。図4に示すように、排気管112は狭窄部112aにおいて部分的に狭窄している。すなわち、排気管112は、内径がプラグ12よりも大きい部分(第1の部分)とプラグ12よりも小さい狭窄部112a(第2の部分)とを有している。排気管112の一端は真空ポンプ(図示略)に接続され、排気または必要に応じてアルカリ金属ガスが封入される。プラグ12は、排気管112に挿入され、ガスセル11を封止するために用いられる。プラグ12は、図5に示すように、石英で構成された石英棒121に、フリットシール122がコーティングされて形成されている。石英棒121は、円柱状の形状をしている。石英棒121は、本発明に係る栓基材の一例である。石英棒121の一方端はフリットシール122で覆われている。これは石英棒121の一方端をペースト状のフリットシールに浸すことでコーティングし、これを仮焼成して製作される。また、フリットシール122の円筒面の一部に通気溝122aを形成する。これは、仮焼成時に成型してもよく、また、仮焼成後に機械加工を施して加工してもよい。フリットシール122は、本発明に係る封止材の一例である。フリットシール122は、溶融した状態で排気管112と石英棒121との空隙を塞ぐ量を有している。
図4において、押し当て棒13は、後述するガスセル11の封止工程において、プラグ12を狭窄部112aに押し当てる押し当て部材である。バネ14は、後述する封止工程において、押し当て棒13に押力を加えるバネである。
(2)製造方法
図7は、ガスセル11の製造工程を示すフローチャートである。ステップS10(コーティング工程)において、ガスセル11の内壁にコーティング層が形成される。コーティング層には、例えばパラフィンが用いられる。コーティング層は、ドライプロセスまたはウェットプロセスにより塗布される。ステップS20(アンプル収納工程)において、ガスセル11にアンプルが収納される。アンプルの内部にはアルカリ金属固体が封入されている。ステップS30(封止工程)において、ガスセル11は封止される。ガスセル11の封止は、真空状態で行われる。
図8は、図7のステップS30に示すガスセル11の封止工程を示すフローチャートである。ステップS110(配置工程)において、ガスセル11の排気管112の内部に、栓基材12を挿入する(図4参照)。ガスセル11が封止される前は、フリットシール122に通気溝122aが設けられていることにより、排気管112と栓基材12との間に隙間(通気溝122a)があり、ガスセル11内部からの排気が可能な状態にある。フリットシール122は、石英棒121にコーティングされているから、栓基材12が排気管112に挿入されることにより、フリットシール122は排気管112の内側と石英棒121の間の空隙を塞ぐ位置に配置されることになる。
ステップS120(排気工程)において、排気管112と石英棒121との空隙から、真空ポンプ等を用いてガスセル11内を真空にする。ステップS130(加熱・加圧工程)において、プラグ12を排気管112の狭窄部112aに押し付けるとともに、プラグ12を加熱してフリットシール122を溶融させる。この実施形態では、プラグ12に対する加圧方法としては、フリットシール122を溶融させた状態で、石英棒(栓基材)121に対して、排気管112と石英棒121との空隙が小さくなる方向(図4の矢印C方向)に押力を加える。この実施形態では、図4に示すように、バネ14によって押し当て棒13に矢印C方向に力を加え、石英棒121を狭窄部112aに押し当てる。
また、プラグ12の加熱方法としては、プラグ12の近傍を、バーナー、電熱線、レーザーやハロゲンランプ等の輻射による加熱手段によって、フリットシール122のガラス転移点以上に加熱して、フリットシール122を溶融する。鉛フリーのフリットシール122の場合、軟化点は400〜450℃程度である。プラグ12のフリットシール122の層が軟化することで、石英棒121と排気管112の狭窄部112aが薄いフリットシール122の層を介して密着することになる。
図9は、石英棒121に対して力が加えられた状態を示す図である。バネ14による押力の作用によりフリットシール122(封止材)が肉薄となるように変形し、排気管112の内側表面と石英棒121とにおいて、より広い面積において密着する。
ステップS140(冷却工程)において、フリットシール122を冷却する。冷却によりフリットシール122が硬化し、収縮応力が少ない状態で封止される。一般的に、フリットシール122の熱膨張係数は小さくても6ppm/℃程度であり、排気管112がホウ硅酸ガラスの場合の熱膨張係数は3.3ppm/℃程度であるため、フリットシール硬化時の剥離が懸念される。しかし、石英棒121の熱膨張係数は0.6ppm/℃であることで収縮による形状変化が軽減され、フリットシール122の層が薄く、かつ接合面積が大きくとれるのでクラックが生じる可能性が低くなる。
再び図7を参照する。ステップS40(アンプル破壊工程)において、アンプルが破壊される。具体的には、アンプルに焦点を合わせたレーザー光がアンプルに照射され、アンプルに穴が開けられる。
ステップS50(気化工程)において、アンプル内のアルカリ金属固体が気化される。具体的には、ガスセル11を加熱することによりアルカリ金属固体を加熱し、気化させる。
ステップS60(拡散工程)において、アルカリ金属ガスが拡散される。具体的には、ある温度(室温より高い温度が望ましい)で一定時間保持することにより、アルカリ金属ガスが拡散される。
本実施形態では、ガスセル11の封止工程において、フリットシール122を加熱しつつ石英棒121(栓基材)をガスセル11に押し当てることにより、フリットシール122が肉薄になり、なおかつ接合面積が広がる。これにより、フリットシール122の硬化収縮による破壊が防止される。
2.第2実施形態
図10は、第2の実施形態に係るガスセル11Bの排気管112Bの断面図である。本実施形態に係るガスセル11Bが、上述した第1の実施形態に係るガスセル11と異なる点は、排気管112に代えて、排気管112Bを備える点と、ガスセル11Bの製造工程においてプラグ12に代えて石英棒121Bとフリットシール玉122Bとを用いる点である。以下の説明においては、上述した第1の実施形態と同様の構成要素及び工程については、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
図10に示すように、排気管112Bの端部には嵌合穴112bが形成されており、この嵌合穴112bの内径よりも小さい内径の排気路112cでガスセル11の主室111と嵌合穴112bとが繋がっている。すなわち、排気管112Bは、内径が石英棒121Bよりも大きい嵌合穴112b(第1の部分)と石英棒121Bよりも小さい排気路112c(第2の部分)とを有している。嵌合穴112bに球状のフリットシール玉122Bと石英棒121Bとが挿入される。
図11は排気管112BのV−V断面図である。嵌合穴112bと排気路112cはともに円筒形状をしている。排気管112Bは、嵌合穴112bの中心軸a1と排気路112cの中心軸a2とがずれるように形成されている。これは、嵌合穴112bの中心軸と排気路112cの中心軸を一致させてしまうと、球状のフリットシール玉122Bが排気路112cに蓋をしてしまい、排気の効率が低下する可能性があるためである。
この実施形態では、配置工程S110において、嵌合穴112bにフリットシール玉122Bと石英棒121Bとを挿入する(図10参照)。加熱・加圧工程S130において、嵌合穴112bにフリットシール玉122Bと石英棒121Bとが挿入された状態で、加熱によりフリットシール玉122Bを溶融させ、石英棒121Bはバネ15によりガスセル11の主室111の方向に力を加えられる。
図12は、加熱・加圧工程S130においてフリットシール玉122Bが加熱により溶融されるとともに、石英棒121Bが排気路112c側に押し付けられた状態を示す図である。図12において、石英棒121Bが嵌合穴112bにおいて排気路112c側に押し付けられることにより、その隙間をフリットシールが埋め合わせるように浸み込み、肉薄の状態となる。なお、フリットシール玉122Bの加熱方法については上述した第1の実施形態において示したそれと同様である。
この実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様に、フリットシールを加熱しつつ石英棒121(栓基材)をガスセル11に押し当てることにより、フリットシールが肉薄になり、なおかつ接合面積が広がる。これにより、フリットシールの硬化収縮による破壊が防止される。
3.第3実施形態
図13は、第3の実施形態に係るガスセル11Cの排気管112Cの断面図である。本実施形態に係るガスセル11Cが、上述した第1の実施形態に係るガスセル11と異なる点は、排気管112に代えて、排気管112Cを備える点と、ガスセル11Cの製造工程において、プラグ12に代えて、ガラスリッド16とフリットシールのスポットS1,S2,…とを用いる点である。以下の説明においては、上述した第1の実施形態と同様の構成要素及び工程については、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
排気管112Cには排気穴112dが設けられている。ガラスリッド16の排気穴112dを覆う面には、複数の半球状のフリットシールのスポットS1,S2,…を仮焼成により形成しておく。ガラスリッド16は排気穴112dの内径よりも大きい。なお、本実施形態において「ガラスリッド16が排気穴112dを覆う」とは、排気穴112dが隠れる位置に排気穴112dとガラスリッド16との空隙が確保された状態でガラスリッド16を配置し、排気穴112dが完全に密閉されていない状態(すなわち排気穴112dからの排気が可能な状態)であることを示す。ガラスリッド16の材料はガスセル11Cと同様のものを用いてもよい。
図14は、ガラスリッド16に形成されたフリットシールのスポットS1,S2,…の配置を示す図である。ガラスリッド16のほぼ中央(排気穴112dに相対する位置)に低背のスポットS3を、その周辺に高背のスポットS1,S2,S4,S5を複数個形成しておく。スポットの高低差により、中央のスポットS3は排気穴112dを塞がない。複数のスポットS1,S2,…が形成されたガラスリッド16を、真空チャンバ(図示略)内に設置する。
図15は、加熱・加圧工程S130においてフリットシールが溶融されるとともに、ガラスリッド16がガスセル11Cに押し付けられた状態を示す図である。加熱・加圧工程S130においては、ガラスリッド16の背面に、セラミックヒーター等の加熱部材17を接触させ、主室111の側から押力D(図13参照)を加える。真空チャンバ内の圧力を所定の値に安定させたあと、加熱部材17に印加しフリットシールを溶融する。それぞれのフリットシールのスポットが肉薄となり接合面積が広がる。これに伴って排気穴112dをフリットシールで塞ぐことで封止がなされる。
この実施形態においても、上述の実施形態と同様に、フリットシールを加熱しつつガスセル11をガラスリッド16(栓基材)に押し当てることにより、フリットシール122が肉薄になり、なおかつ接合面積が広がる。これにより、フリットシール122の硬化収縮による破壊が防止される。
4.他の実施形態
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下の変形例のうち2つ以上のものが組み合わせて用いられてもよい。
(1)変形例1
ガスセルの製造方法は、図7で例示したものに限定されない。図7に示した工程に別の工程が加えられてもよい。または、工程の順番が入れ替えられてもよいし、工程のうち一部が省略されてもよい。例えば、コーティング工程が省略されてもよい。
(2)変形例2
ガスセルの形状は実施形態で説明したものに限定されない。実施形態では、ガスセルの形状が直方体である例を説明したが、ガスセルの形状は、直方体以外の多面体、または、円柱等、一部に曲面を有するものであってもよい。例えば、ガスセルは、アルカリ金属原子が凝固する温度以下に温度が低下したときにアルカリ金属固体を溜めるためのリザーバー(金属溜まり)を有していてもよい。なお、アルカリ金属は、少なくとも測定時にガス化していればよく、常にガス状態である必要はない。
(3)変形例3
アンプル破壊工程の具体的内容は、実施形態で説明したものに限定されない。アンプルは、熱膨張係数が異なる2つの材料が張り合わされた部分を有してもよい。この場合、アンプル破壊工程においては、レーザー光照射に代わり、アンプル(が収納されたガスセル全体)が加熱される。加熱の際は、熱膨張係数の違いによりアンプルが破壊する程度の熱が加えられる。また、力学的な衝撃や振動を与えることにより、アンプルを主室111の内壁に衝突させ、アンプルを破壊してもよい。
別の例で、封止工程は、ガスセル内に、アルカリ金属ガスに加え、希ガス等の不活性ガス(バッファーガス)が封入された状態で行われてもよい。すなわち、ガスセル11の封止は、不活性ガス雰囲気の中で行われてもよい。
(4)変形例4
上述の実施形態および変形例において、ガスセルにアルカリ金属原子を導入する際に固体状態で導入する例を説明した。しかし、ガスセルにアルカリ金属原子を導入するときの状態は、固体に限定されない。アルカリ金属原子は、固体、液体、または気体のうち、どの状態でガスセルに導入されてもよい。また、アンプルの代わりにカプセルが用いられてもよい。
また、コーティング工程において、コーティング材料をアンプル等に内蔵し、これを封止前に予めガスセル内に入れておき、封止後、レーザー照射等でアンプルを破壊し、気相成膜でコーティングさせても構わない。
(5)変形例5
また、上述の第1及び第2の実施形態では、栓基材として円柱の形状の石英棒を用いたが、栓基材の形状はこれに限らず、例えば、平板形状や他の形状であってもよい。
また、上述の第2の実施形態では、嵌合穴112bと排気路112cとはともに円筒形状であったが、嵌合穴と排気路の形状は円筒形状に限らず、例えば角柱の形状等、他の形状であってもよい。
(6)変形例6
ガスセル11の用途は、磁気センサーに限定されない。例えば、ガスセル11は、原子発振器に用いられてもよい。
(7)変形例7
上述の実施形態では、栓基材の熱膨張係数が排気管112の熱膨張係数より低い場合について説明したが、これに限らず、栓基材の熱膨張係数が、排気管の熱膨張係数と同等の材料で構成されてもよい。
(8)変形例8
上述の第1及び第2の実施形態では、加熱・加圧工程において、プラグ12に対して力を加えたが、これに限らず、プラグ12を固定し、ガスセル11をプラグ側へ押すことによって、排気管112と石英棒121との空隙が小さくなる方向に力を加えるようにしてもよい。また、上述の第3の実施形態では、加熱・加圧工程において、ガスセル11に対して力を加えたが、これに限らず、ガスセル11を固定し、ガラスリッド16をガスセル11側へ押すことによって、ガラスリッド16を排気穴112dに押し付けてもよい。
1…磁気測定装置、10…ガスセルアレイ、11,11B,11C…ガスセル、12…プラグ、13…押し当て棒、14,15…バネ、16…ガラスリッド、20…ポンプ光照射ユニット、30…プローブ光照射ユニット、40…検出ユニット、111…主室、112,112B,112C…排気管、121,121B…石英棒、122…フリットシール、122B…フリットシール玉

Claims (3)

  1. ガスセルに設けられた排気孔に、通気路を有する封止材と栓基材とを配置する配置工程と、
    前記排気孔と前記通気路とを介して前記ガスセル内を排気する排気工程と、
    前記封止材を加熱して溶融させるとともに、前記栓基材を前記排気孔に押し付ける加熱・加圧工程と、
    前記封止材が冷却硬化されることによって前記排気孔を封止する冷却工程と、
    を備え
    前記排気孔は、内径が前記栓基材よりも大きい第1の部分と該栓基材よりも小さい第2の部分とを有し、
    前記配置工程においては、前記栓基材を前記第1の部分に配置するとともに、前記封止材を前記栓基材と前記第2の部分との間に配置し、
    前記加熱・加圧工程においては、前記第1の部分に配置された前記栓基材を前記第2の部分に押し当て、
    前記第1の部分の中心軸と前記第2の部分の中心軸とがずれていることを特徴とするガスセルの封止方法。
  2. 前記配置工程においては、前記栓基材の一部又は全部が前記封止材でコーティングされた栓基材を前記排気孔に配置する
    ことを特徴とする請求項1に記載のガスセルの封止方法。
  3. ガスセルに設けられた排気孔に、通気路を有する封止材と栓基材とを配置する配置工程と、
    前記排気孔と前記通気路とを介して前記ガスセル内を排気する排気工程と、
    前記封止材を加熱して溶融させるとともに、前記栓基材を前記排気孔に押し付ける加熱・加圧工程と、
    前記封止材が冷却硬化されることによって前記排気孔を封止する冷却工程と、
    を備え、
    前記栓基材は、前記排気孔の内径よりも大きく、
    前記配置工程においては、前記栓基材の一面に前記封止材が前記排気孔に相対する位置にスポット状に形成されており、前記一面が前記排気孔を覆う様に配置される
    ことを特徴とするガスセルの封止方法。
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