JPH11185620A - キセノン放電管の製造システム、キセノン放電管の製造方法及びキセノン放電管の製造用治具 - Google Patents

キセノン放電管の製造システム、キセノン放電管の製造方法及びキセノン放電管の製造用治具

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JPH11185620A
JPH11185620A JP9353626A JP35362697A JPH11185620A JP H11185620 A JPH11185620 A JP H11185620A JP 9353626 A JP9353626 A JP 9353626A JP 35362697 A JP35362697 A JP 35362697A JP H11185620 A JPH11185620 A JP H11185620A
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JP
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lead wire
jig
bead
lead
discharge tube
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JP9353626A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Yamashina
泰寛 山科
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガラス管封止の前段階で行われるリード線の整
列工程と、整列されたリード線にビーズを挿入させる工
程の自動化を実現できるようにして、キセノン放電管の
生産効率の改善を達成させる。 【解決手段】多数本のリード線を収納するためのリード
線収納部を有するリード線用トレイ90と、多数本のリ
ード線をそれぞれ個別に一時保持するためのリード線保
持部を有するリード線振込み治具94と、キセノン放電
管のガラス管を封止するために用いられる封止用治具4
0及び42とを用い、リード線用トレイ90とリード線
振込み治具94とを互いに合わせて、リード線用トレイ
90のリード線収納部に収納されている多数本のリード
線をリード線振込み治具94のリード線保持部に移す。
そして、リード線振込み治具94と封止用治具40及び
42とを互いに合わせて、リード線振込み治具94に保
持されている多数本のリード線を封止用治具40及び4
2の多数の凹部にそれぞれ個別に挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キセノン放電管の
製造工程の全自動化を図る上で好適なキセノン放電管の
製造システム、キセノン放電管の製造方法及びキセノン
放電管の製造用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、キセノン放電管は、キセノンガ
スのアーク放電を利用した放電管であり、キセノンガス
が封入されたガラス管内に陰極と陽極とが互いに対向配
置された構成を有する。このキセノン放電管では、ガラ
ス管へのキセノンガスの封入ガス圧は0.5〜15at
m前後であり、そのエネルギー分布はキセノンガスによ
る輝線を除けばほとんど太陽光のエネルギー分布と近似
している。即ち、点光源で輝度が高く、自然昼光色に近
い特性を有し、紫外線から可視光線、赤外線付近までほ
ぼ連続したスペクトルが得られる。
【0003】また、このキセノン放電管では、電気エネ
ルギーから光エネルギーへの変換効率が高く、封入圧力
5atmで変換効率は50%を超える。100Wのキセ
ノン放電管で2500cd/mm2 、25kWのキセノ
ン放電管で最大10000cd/mm2 が得られる。
【0004】用途としては、白色光源として用いられる
ほかに、近赤外線並びに紫外線用光源としても用いられ
る。また、製版用、複写など写真撮影用、焼付け用、映
画やスライドの映写用にとしても実用に供されている。
【0005】特に、極めて短時間だけ発光するような構
造にしたキセノン閃光ランプは、キセノン放電管に対し
て、コンデンサに蓄えられた直流電圧を印加しておき、
トリガー電極への超高圧印加によって達成される。即
ち、前記高電圧印加によって放電管内のキセノンガスが
イオン化し、これにより、管内抵抗が破れて放電し、極
めて短時間(数100分の1〜数10000分の1秒)
に昼光に近い光(エレクトロニック閃光)を出すことと
なる。この閃光は、ストロボとも呼ばれる。
【0006】そして、このキセノン放電管は、例えば、
陽極棒と陽極側リードを固着して形成された陽極側電
極、陰極が取着された陰極棒と陰極側リードを固着して
形成された陰極側電極並びにガラス管から構成され、前
記ガラス管の封止は、前記陽極側電極とガラス管の一端
および前記陰極側電極とガラス管の他端を順次熱融着し
て行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来におい
ては、前記キセノン放電管を製造する際、キセノン放電
管自体が非常に小さいことと、ガラス管内にキセノンガ
スと共に陰極や陽極を封入する必要から、全体の製造工
程を細分化し、その細分化された各工程での作業を人手
によって行うようにしている。そのため、キセノン放電
管の生産効率の向上には自ずから限界が生じるという問
題があった。
【0008】本発明は、前記の不都合を解決するために
なされたものであり、キセノン放電管の製造工程の全自
動化、特に、ガラス管封止の前段階で行われるリード線
の整列工程と、整列されたリード線にビーズを挿入させ
る工程の自動化を実現することができ、キセノン放電管
の生産効率の改善を達成させることができるキセノン放
電管の製造システム及びキセノン放電管の製造方法を提
供することを目的とする。
【0009】また、本発明の他の目的は、ガラス管封止
の前段階で行われるリード線の整列工程と、整列された
リード線にビーズを挿入させる工程の自動化を実現させ
る上で好適なキセノン放電管の製造用治具を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るキセノン放
電管の製造システムは、多数本のリード線を縦向きに揃
えるためのリード線収納部を有するリード線用トレイ
と、多数本のリード線をそれぞれ個別に一時保持するた
めのリード線保持部を有するリード線振込み用治具と、
多数本のリード線がそれぞれ個別に挿入される多数の孔
が形成されたヒータ部材を有し、キセノン放電管のガラ
ス管を封止するために用いられる封止用治具と、リード
線の受取り指令に基づいて、前記リード線用トレイと前
記リード線振込み用治具とを互いに合わせて、前記リー
ド線用トレイのリード線収納部に収納されている多数本
のリード線を前記リード線振込み用治具のリード線保持
部に移し、リード線の挿入指令に基づいて、前記リード
線振込み用治具と前記封止用治具とを互いに合わせて、
前記リード線振込み用治具に保持されている多数本のリ
ード線を前記封止用治具の多数の孔にそれぞれ個別に挿
入するリード線挿入機構とを設けて構成する。
【0011】これにより、まず、リード線の受取り指令
に基づいて、前記リード線用トレイと前記リード線振込
み用治具とが互いに合わせられ、前記リード線用トレイ
のリード線収納部に収納されている多数本のリード線が
前記リード線振込み用治具のリード線保持部に移される
こととなる。
【0012】その後、リード線の挿入指令に基づいて、
前記リード線振込み用治具と前記封止用治具とが互いに
合わせられ、前記リード線振込み用治具に保持されてい
る多数本のリード線が前記封止用治具の多数の孔にそれ
ぞれ個別に挿入される。
【0013】このように、本発明に係るキセノン放電管
の製造システムにおいては、キセノン放電管の製造工程
の全自動化、特に、ガラス管封止の前段階で行われるリ
ード線の整列工程の自動化を実現することができ、キセ
ノン放電管の生産効率の改善を達成させることができ
る。
【0014】そして、前記構成において、前記リード線
挿入機構を、前記リード線の受取り指令に基づいて、少
なくとも前記リード線用トレイと前記リード線振込み用
治具とを互いにリード線収納部とリード線保持部とが対
向するように、かつ、前記リード線振込み用治具が下側
に位置するように合わせ、前記リード線の挿入指令に基
づいて、少なくとも前記リード線振込み用治具と前記封
止用治具とを互いにリード線保持部とヒータ部材とが対
向するように、かつ、前記封止用治具が下側に位置する
ように合わせるようにしてもよい。
【0015】具体的には、前記リード線挿入機構に、前
記リード線の受取り指令に基づいて、前記リード線用ト
レイと前記リード線振込み用治具とを互いにリード線収
納部とリード線保持部とが対向するようにチャッキング
し、前記リード線の挿入指令に基づいて、前記リード線
振込み用治具と前記封止用治具とを互いにリード線保持
部とヒータ部材とが対向するようにチャッキングするチ
ャッキング機構を設けるようにしてもよい。
【0016】この場合、リード線の受取り指令に基づい
て、前記リード線用トレイと前記リード線振込み用治具
とを互いに合わせることが容易、かつ、確実に行われ、
また、リード線の挿入指令に基づいて、前記リード線振
込み用治具と前記封止用治具とを互いに合わせることが
容易、かつ、確実に行われることになる。
【0017】そして、前記構成において、前記リード線
挿入機構に、前記リード線の受取り指令に基づいて、前
記チャッキング機構にて合わせられた前記リード線用ト
レイと前記リード線振込み用治具を反転して前記リード
線振込み用治具を下側に位置させ、前記リード線の挿入
指令に基づいて、少なくとも前記リード線振込み用治具
を反転して該リード線振込み用治具を上側に位置させる
反転機構を設けるようにしてもよい。
【0018】この場合、前記リード線用トレイと前記リ
ード線振込み用治具が前記チャッキング機構にて合わせ
られた状態で、かつ、前記リード線振込み用治具が下側
に位置するかたちとなるため、前記リード線用トレイの
リード線収納部に収納されている多数本のリード線のう
ち、必要な本数のリード線を容易に前記リード線振込み
用治具のリード線保持部に移動することができる。ま
た、前記リード線振込み用治具と封止用治具が前記チャ
ッキング機構にて合わせられた状態で、かつ、前記封止
用治具が下側に位置するかたちとなるため、前記リード
線振込み用治具に保持されている多数本のリード線は容
易に前記封止用治具の多数の孔にそれぞれ個別に挿入さ
れることになる。
【0019】また、前記構成において、前記リード線挿
入機構に、前記リード線の受取り指令に基づいて、前記
チャッキング機構にて合わせられた前記リード線用トレ
イと前記リード線振込み用治具を揺動し、前記リード線
の挿入指令に基づいて、前記チャッキング機構にて合わ
せられた前記リード線振込み用治具と前記封止用治具を
揺動する揺動機構を設けるようにしてもよい。
【0020】この場合、前記リード線用トレイのリード
線収納部に収納されている多数本のリード線のうち、必
要な本数のリード線を前記リード線振込み用治具のリー
ド線保持部に確実に移動させることができ、また、リー
ド線振込み用治具に保持されている多数本のリード線を
確実に前記封止用治具の多数の孔にそれぞれ個別に挿入
することができる。
【0021】また、前記構成において、前記リード線挿
入機構は、前記リード線の受取り指令に基づいて、前記
リード線振込み用治具のリード線保持部に落下した多数
本のリード線を真空吸着し、前記リード線の挿入指令に
基づいて、前記真空吸着を解除する吸着機構を設けるよ
うにしてもよい。
【0022】前記リード線振込み用治具のリード線保持
部にリード線を移すとき、前記リード線用トレイと前記
リード線振込み用治具とを互いにリード線収納部とリー
ド線保持部とが対向するように、かつ、前記リード線振
込み用治具が下側に位置するように合わせられることか
ら、リード線用アレイのリード線収納部に収納された多
数本のリード線が下方に位置するリード線振込み用治具
のリード線保持部に向かって自由落下し、そのうちの必
要な本数のリード線がリード線保持部に移ることにな
る。この段階でリード線振込み用治具をそのまま反転さ
せると、リード線が外方に落下することになるが、リー
ド線保持部に移されたリード線を真空吸着するようにし
ているため、リード線振込み用治具をそのまま反転させ
ても、リード線が外方に落下するという不都合が回避さ
れる。
【0023】そして、前記リード線振込み用治具に保持
されている多数本のリード線を前記封止用治具の多数の
孔にそれぞれ個別に挿入する場合には、前記リード線振
込み用治具と前記封止用治具とを互いにリード線保持部
とヒータ部材とが対向するように、かつ、前記封止用治
具が下側に位置するように合わせられることになるが、
このとき、リード線への真空吸着が解除されるため、リ
ード線は封止用治具に向かって自由落下し、そのまま、
封止用治具の多数の孔にそれぞれ個別に挿入されること
になる。
【0024】また、前記構成において、多数個のビーズ
が収納可能とされたビーズ収納部を有するビーズ用トレ
イと、多数個のビーズをそれぞれ個別に一時保持するた
めのビーズ保持部を有するビーズ振込み用治具と、ビー
ズの受取り指令に基づいて、前記ビーズ用トレイと前記
ビーズ振込み用治具とを互いに合わせて、前記ビーズ用
トレイのビーズ収納部に収納されている多数個のビーズ
を前記ビーズ振込み用治具のビーズ保持部に移し、ビー
ズの挿入指令に基づいて、前記ビーズ振込み用治具と前
記封止用治具とを互いに合わせて、前記ビーズ振込み用
治具に保持されている多数個のビーズを前記封止用治具
の多数の孔にそれぞれ個別に挿入されているリード線に
各々挿通させるビーズ挿入機構を設けるようにしてもよ
い。
【0025】これにより、まず、ビーズの受取り指令に
基づいて、前記ビーズ用トレイと前記ビーズ振込み用治
具とが互いに合わせられ、前記ビーズ用トレイのビーズ
収納部に収納されている多数個のビーズが前記ビーズ振
込み用治具のビーズ保持部に移されることとなる。
【0026】その後、ビーズの挿入指令に基づいて、前
記ビーズ振込み用治具と前記封止用治具とが互いに合わ
せられ、前記ビーズ振込み用治具に保持されている多数
個のビーズが前記封止用治具の多数の孔にそれぞれ個別
に挿入される。
【0027】このように、本発明に係るキセノン放電管
の製造システムにおいては、キセノン放電管の製造工程
の全自動化、特に、整列されたリード線にビーズを挿入
させる工程の自動化を実現することができ、キセノン放
電管の生産効率の改善を達成させることができる。
【0028】そして、前記構成において、前記ビーズ挿
入機構を、前記ビーズの受取り指令に基づいて、少なく
とも前記ビーズ用トレイと前記ビーズ振込み用治具とを
互いにビーズ収納部とビーズ保持部とが対向するよう
に、かつ、前記ビーズ振込み用治具が下側に位置するよ
うに合わせ、前記ビーズの挿入指令に基づいて、少なく
とも前記ビーズ振込み用治具と前記封止用治具とを互い
にビーズ保持部とヒータ部材とが対向するように、か
つ、前記封止用治具が下側に位置するように合わせるよ
うにしてもよい。
【0029】具体的には、前記ビーズ挿入機構に、前記
ビーズの受取り指令に基づいて、前記ビーズ用トレイと
前記ビーズ振込み用治具とを互いにビーズ収納部とビー
ズ保持部とが対向するようにチャッキングし、前記ビー
ズの挿入指令に基づいて、前記ビーズ振込み用治具と前
記封止用治具とを互いにビーズ保持部とヒータ部材とが
対向するようにチャッキングするチャッキング機構を設
けるようにしてもよい。この場合、ビーズの受取り指令
に基づいて、前記ビーズ用トレイと前記ビーズ振込み用
治具とを互いに合わせることが容易、かつ、確実に行わ
れ、また、ビーズの挿入指令に基づいて、前記ビーズ振
込み用治具と前記封止用治具とを互いに合わせることが
容易、かつ、確実に行われることになる。
【0030】そして、前記構成において、前記ビーズ挿
入機構に、前記ビーズの受取り指令に基づいて、前記チ
ャッキング機構にて合わせられた前記ビーズ用トレイと
前記ビーズ振込み用治具を反転して前記ビーズ振込み用
治具を下側に位置させ、前記ビーズの挿入指令に基づい
て、少なくとも前記ビーズ振込み用治具を反転して該ビ
ーズ振込み用治具を上側に位置させる反転機構を設ける
ようにしてもよい。
【0031】この場合、前記ビーズ用トレイと前記ビー
ズ振込み用治具が前記チャッキング機構にて合わせられ
た状態となり、かつ、前記ビーズ振込み用治具が下側に
位置するかたちとなるため、前記ビーズ用トレイのビー
ズ収納部に収納されている多数個のビーズのうち、必要
な個数のビーズが容易に前記ビーズ振込み用治具のビー
ズ保持部に移動することとなる。また、前記ビーズ振込
み用治具と封止用治具が前記チャッキング機構にて合わ
せられた状態となり、かつ、前記封止用治具が下側に位
置するかたちとなるため、前記ビーズ振込み用治具に保
持されている多数個のビーズは容易に前記封止用治具の
多数の孔にそれぞれ個別に挿入されることになる。
【0032】また、前記構成において、前記ビーズ挿入
機構に、前記ビーズの受取り指令に基づいて、前記チャ
ッキング機構にて合わせられた前記ビーズ用トレイと前
記ビーズ振込み用治具を揺動し、前記ビーズの挿入指令
に基づいて、前記チャッキング機構にて合わせられた前
記ビーズ振込み用治具と前記封止用治具を揺動する揺動
機構を設けるようにしてもよい。
【0033】この場合、前記ビーズ用トレイのビーズ収
納部に収納されている多数個のビーズのうち、必要な個
数のビーズを前記ビーズ振込み用治具のビーズ保持部に
確実に移動させることができ、また、ビーズ振込み用治
具に保持されている多数個のビーズを確実に前記封止用
治具の多数の孔にそれぞれ個別に挿入することができ
る。
【0034】また、前記構成において、前記ビーズ挿入
機構に、前記ビーズの受取り指令に基づいて、前記ビー
ズ振込み用治具のビーズ保持部に落下した多数個のビー
ズを真空吸着し、前記ビーズの挿入指令に基づいて、前
記真空吸着を解除する吸着機構を設けるようにしてもよ
い。
【0035】前記ビーズ振込み用治具のビーズ保持部に
ビーズを移すとき、前記ビーズ用トレイと前記ビーズ振
込み用治具とを互いにビーズ収納部とビーズ保持部とが
対向するように、かつ、前記ビーズ振込み用治具が下側
に位置するように合わせられることから、ビーズ用アレ
イのビーズ収納部に収納された多数個のビーズが下方に
位置するビーズ振込み用治具のビーズ保持部に向かって
自由落下し、そのうちの必要な個数のビーズがビーズ保
持部に移ることになる。この段階でビーズ振込み用治具
をそのまま反転させると、ビーズが外方に落下すること
になるが、ビーズ保持部に移されたビーズを真空吸着す
るようにしているため、ビーズ振込み用治具をそのまま
反転させても、ビーズが外方に落下するという不都合が
回避される。
【0036】そして、前記ビーズ振込み用治具に保持さ
れている多数個のビーズを前記封止用治具の多数の孔に
それぞれ個別に挿入する場合、前記ビーズ振込み用治具
と前記封止用治具とを互いにビーズ保持部とヒータ部材
とが対向するように、かつ、前記封止用治具が下側に位
置するように合わせられるが、このとき、ビーズへの真
空吸着が解除されるため、ビーズは封止用治具に向かっ
て自由落下し、そのまま、封止用治具の多数の孔にそれ
ぞれ個別に挿入されているリード線にそれぞれ挿通され
ることになる。
【0037】そして、前記製造システムにおいて、前記
封止用治具として、陽極側リード線が挿入される陽極側
封止用治具と、陰極側リード線が挿入される陰極側封止
用治具とがある場合であって、かつ、陽極側リード線の
インナーリードの長さと陰極側リード線のインナーリー
ドの長さとが互いに異なる場合に、前記陽極側封止用治
具と前記陰極側封止用治具を以下のように構成する。
【0038】即ち、少なくとも前記ビーズ振込み用治具
の基準面と接触する面をそれぞれ高さ方向においてほぼ
一致させ、かつ、挿入された陽極側リード線のインナー
リードの先端位置と陰極側リード線のインナーリードの
先端位置とをそれぞれ高さ方向においてほぼ一致させ
る。
【0039】これにより、リード線振込み治具の構成を
2種類の封止用治具に対して共通にすると共に、ビーズ
振込み治具の構成を2種類の封止用治具に対して共通に
することができる。
【0040】更に、前記陽極側封止用治具と前記陰極側
封止用治具のそれぞれにおいて、チャッキング機構によ
ってチャッキングされる面をそれぞれ高さ方向において
ほぼ一致させるようにしてもよい。この場合、陽極側封
止用治具と陰極側封止用治具の各構成、特に、チャッキ
ングされる面よりも下の構成が互いに異なっていたとし
ても、同一のチャッキング機構にて2種類の封止用治具
をチャッキングすることができる。
【0041】なお、前記構成において、複数の前記リー
ド線用トレイを収納可能な棚を具備させ、前記陽極側封
止用治具を使用する際に、前記棚から前記陽極側リード
が入ったリード線用トレイを前記リード線振込み用治具
に供給し、前記陰極側封止用治具を使用する際に、前記
棚から前記陰極側リードが入ったリード線用トレイを前
記リード線振込み用治具に供給するリード線用トレイ供
給手段を設けるようにしてもよい。
【0042】次に、本発明に係るキセノン放電管の製造
方法は、多数本のリード線を縦向きに揃えるためのリー
ド線収納部を有するリード線用トレイと、多数本のリー
ド線をそれぞれ個別に一時保持するためのリード線保持
部を有するリード線振込み用治具と、多数本のリード線
がそれぞれ個別に挿入される多数の孔が形成されたヒー
タ部材を有し、かつ、キセノン放電管のガラス管を封止
するために用いられる封止用治具とを用い、リード線の
受取り指令により、前記リード線用トレイとリード線振
込み用治具とを互いに合わせて、前記リード線用トレイ
のリード線収納部に収納されている多数本のリード線を
前記リード線振込み用治具のリード線保持部に移すリー
ド線受取りステップと、リード線の挿入指令により、前
記リード線振込み用治具と封止用治具とを互いに合わせ
て、前記リード線振込み用治具に保持されている多数本
のリード線を前記封止用治具の多数の孔にそれぞれ個別
に挿入するリード線挿入ステップとを含むことを特徴と
する。
【0043】この場合、前記リード線受取りステップに
おいて、少なくとも前記リード線用トレイと前記リード
線振込み用治具とを互いにリード線収納部とリード線保
持部とが対向するように、かつ、前記リード線振込み用
治具が下側に位置するように合わせるようにしてもよ
い。
【0044】具体的には、前記リード線受取りステップ
において、前記リード線用トレイと前記リード線振込み
用治具とを互いにリード線収納部とリード線保持部とが
対向するように、かつ、前記リード線用トレイが下側に
位置するようにチャッキングし、チャッキングされた前
記リード線用トレイと前記リード線振込み用治具を反転
して前記リード線振込み用治具を下側に位置させ、前記
リード線振込み用治具のリード線保持部に落下した多数
本のリード線を真空吸着する。なお、チャッキングされ
た前記リード線用トレイと前記リード線振込み用治具を
揺動するようにしてもよい。
【0045】一方、前記リード線挿入ステップにおいて
は、少なくとも前記リード線振込み用治具と前記封止用
治具とを互いにリード線保持部とヒータ部材とが対向す
るように、かつ、前記封止用治具が下側に位置するよう
に合わせるようにする。
【0046】具体的には、前記リード線挿入ステップに
おいて、前記リード線振込み用治具を前記リード線保持
部が下向きになるように反転し、前記リード線振込み用
治具と前記封止用治具とを互いにリード線保持部とヒー
タ部材とが対向するようにチャッキングする。なお、合
わせられた前記リード線振込み用治具と前記封止用治具
を揺動するようにしてもよい。
【0047】また、前記製造方法において、多数個のビ
ーズが収納可能とされたビーズ収納部を有するビーズ用
トレイと、多数個のビーズをそれぞれ個別に一時保持す
るためのビーズ保持部を有するビーズ振込み用治具とを
用い、ビーズの受取り指令により、前記ビーズ用トレイ
とビーズ振込み用治具とを互いに合わせて、前記ビーズ
用トレイのビーズ収納部に収納されている多数個のビー
ズを前記ビーズ振込み用治具のビーズ保持部に移すビー
ズ受取りステップと、ビーズの挿入指令により、前記ビ
ーズ振込み用治具と前記封止用治具とを互いに合わせ
て、前記ビーズ振込み用治具に保持されている多数個の
ビーズを前記封止用治具の多数の孔にそれぞれ個別に挿
入されているリード線に各々挿通させるビーズ挿入ステ
ップを含むようにしてもよい。
【0048】この場合、前記ビーズ受取りステップは、
少なくとも前記ビーズ用トレイと前記ビーズ振込み用治
具とを互いにビーズ収納部とビーズ保持部とが対向する
ように、かつ、前記ビーズ振込み用治具が下側に位置す
るように合わせる。
【0049】具体的には、前記ビーズ受取りステップに
おいて、前記ビーズ用トレイと前記ビーズ振込み用治具
とを互いにビーズ収納部とビーズ保持部とが対向するよ
うに、かつ、前記ビーズ用トレイが下側に位置するよう
にチャッキングし、チャッキングされた前記ビーズ用ト
レイと前記ビーズ振込み用治具を反転して前記ビーズ振
込み用治具を下側に位置させ、前記ビーズ振込み用治具
のビーズ保持部に落下した多数個のビーズを真空吸着す
る。なお、チャッキングされた前記ビーズ用トレイと前
記ビーズ振込み用治具を揺動するようにしてもよい。
【0050】一方、前記ビーズ挿入ステップにおいて
は、前記ビーズ振込み用治具と前記封止用治具とを互い
にビーズ保持部とヒータ部材とが対向するように、か
つ、前記封止用治具が下側に位置するように合わせる。
【0051】具体的には、前記ビーズ挿入ステップは、
前記ビーズ振込み用治具を前記ビーズ保持部が下向きに
なるように反転し、前記ビーズ振込み用治具と前記封止
用治具とを互いにビーズ保持部とヒータ部材とが対向す
るようにチャッキングする。なお、チャッキングによっ
て合わせられた前記ビーズ振込み用治具と前記封止用治
具を揺動するようにしてもよい。
【0052】そして、前記封止用治具として、陽極側リ
ード線が挿入される陽極側封止用治具と、陰極側リード
線が挿入される陰極側封止用治具とがある場合であっ
て、かつ、陽極側リード線のインナーリードの長さと陰
極側リード線のインナーリードの長さとが互いに異なる
場合に、前記陽極側封止用治具と前記陰極側封止用治具
の少なくとも前記ビーズ振込み用治具の基準面と接触す
る面をそれぞれ高さ方向においてほぼ一致させ、挿入さ
れた陽極側リード線のインナーリードの先端位置と陰極
側リード線のインナーリードの先端位置とをそれぞれ高
さ方向においてほぼ一致させて処理を行うようにする。
この場合、前記陽極側封止用治具と前記陰極側封止用治
具のチャッキングされる面をそれぞれ高さ方向において
ほぼ一致させて処理を行うことが好ましい。
【0053】なお、前記製造方法において、複数の前記
リード線用トレイを収納可能な棚を用い、前記陽極側封
止用治具を使用する際に、前記棚から前記陽極側リード
が入ったリード線用トレイを前記リード線振込み用治具
に供給し、前記陰極側封止用治具を使用する際に、前記
棚から前記陰極側リードが入ったリード線用トレイを前
記リード線振込み用治具に供給するようにしてもよい。
【0054】次に、本発明に係るキセノン放電管の製造
用治具は、多数本のリード線をそれぞれ個別に一時保持
するためのリード線保持部を有するキセノン放電管の製
造用治具において、前記リード線保持部に多数の連通孔
とこれら連通孔に連通する吸引室とを設け、前記連通孔
を、前記リード線のインナーリードが挿入され、かつ、
前記吸引室と連通する小孔と、前記リード線のアウター
リードが位置する大孔をそれぞれ同軸状に形成して構成
し、前記リード線におけるインナーリードの径をdw、
前記インナーリードと前記アウターリードの継部の径を
dy、前記連通孔における小孔の径をd、大孔の径をD
としたとき、dw<d<dy,dy<D<2dwの関係
を満足させて構成する。
【0055】これにより、小孔には、インナーリードは
挿入されるが、アウターリードは挿入不可とされ、更
に、大孔には、2本以上の陽極側リードは挿入されない
こととなる。即ち、各連通孔にはそれぞれ1本ずつリー
ド線がアウターリードを大孔内に位置させて挿入される
ことになる。
【0056】また、前記構成において、前記吸引室を通
じてリード線を連通孔に吸引保持している場合に、前記
リード線におけるアウターリードのうち、大孔から露出
する部分の長さをAとし、多数本のリード線がそれぞれ
個別に挿入される多数の孔が形成されたヒータ部材を有
し、キセノン放電管のガラス管を封止するために用いら
れる封止用治具における前記孔のうち、該孔にリード線
を挿入した際のインナーリードが位置する凹部の深さを
Bとしたとき、A<Bの関係を満足するように構成す
る。
【0057】これにより、当該製造用治具と封止用治具
とを密着させたとき、リード線の先端で封止用治具の凹
部を擦らない程度の位置関係となるため、リード線の不
測の変形等を防止することができる。
【0058】次に、本発明に係るキセノン放電管の製造
用治具は、多数個のビーズをそれぞれ個別に一時保持す
るためのビーズ保持部を有するキセノン放電管の製造用
治具において、前記ビーズ保持部に、多数の連通孔と、
これら連通孔に連通する吸引室とを設け、前記連通孔
を、前記ビーズが挿入される大孔と、前記吸引室と連通
する複数の小孔とを有して構成し、前記大孔の径を
F 、前記ビーズの径をDb、前記ビーズにおけるその
軸を中心とした縦断面の対角線の長さをLdとしたと
き、Ld>DF >Dbの関係を満足させて構成する。
【0059】大孔の径があまり大きいと、ビーズが横向
き(軸が横向き)になって大孔内に挿入されるおそれが
あるため、前記対角線の長さLd以下にする。
【0060】また、前記構成において、前記連通孔にお
ける大孔の深さをHF 、ビーズの高さをhB としたと
き、0.9hB <HF <1.2hB の関係を満足するよ
うに構成することが望ましい。
【0061】大孔は、挿入されているビーズを落下させ
る際に、該ビーズをその軸がほぼ鉛直に向くように案内
するガイドとしても機能することから、大孔の深さHF
が浅いと、リード線の電極棒にビーズを挿入する際のガ
イドが十分に行われなくなり、ビーズの挿入率が低下す
るおそれがある。反対に、大孔の深さHF が深いと、1
つの大孔内に複数のビーズが入り込んで重なって吸着さ
れるおそれがある。
【0062】従って、上述のような関係を保つことによ
り、ビーズの挿入率が低下することや、1つの大孔内に
複数のビーズが入り込んでしまうような不都合は生じな
い。
【0063】また、前記構成において、多数本のリード
線がそれぞれ個別に挿入される多数の孔が形成されたヒ
ータ部材を有し、かつ、キセノン放電管のガラス管を封
止するために用いられる封止用治具に、当該キセノン放
電管の製造用治具を密着させて、前記ビーズ保持部にお
ける連通孔と前記封止用治具の孔に挿入された前記リー
ド線のインナーリードとを対向させた場合に、前記連通
孔における大孔内に吸引保持されているビーズの下端と
前記インナーリードの上端との離間幅をC、前記ビーズ
の高さをhB としたとき、0≪C<hB /2の関係を満
足するように構成する。
【0064】前記寸法Cがあまり小さいと、電極棒とビ
ーズが干渉(衝突等)してビーズの欠けにつながる。反
対に寸法Cが大きすぎると、落下過程にあるビーズの孔
が電極棒への挿入ガイドにならなくなり、ビーズの電極
棒への挿入率が悪くなる。理想としては、前記寸法C
は、できるだけ0に近く、部品規格、製作誤差等を考慮
しても電極棒とビーズが干渉しない寸法であることが望
ましい。
【0065】次に、本発明に係るキセノン放電管の製造
用治具は、多数本のリード線がそれぞれ個別に挿入され
る多数の孔が形成されたヒータ部材を有し、キセノン放
電管のガラス管を封止するために用いられるキセノン放
電管の製造用治具において、陽極側リード線が挿入され
る陽極側封止用治具と、陰極側リード線が挿入される陰
極側封止用治具とがあり、かつ、陽極側リード線のイン
ナーリードの長さと陰極側リード線のインナーリードの
長さとが互いに異なる場合に、前記陽極側封止用治具と
前記陰極側封止用治具は、少なくとも前記ビーズ振込み
用治具の基準面と接触する面をそれぞれ高さ方向におい
てほぼ一致させ、かつ、挿入された陽極側リード線のイ
ンナーリードの先端位置と陰極側リード線のインナーリ
ードの先端位置とをそれぞれ高さ方向においてほぼ一致
させるための高さ調整手段をそれぞれ着脱自在に取り付
けて構成する。
【0066】これにより、本発明に係る製造用治具を陽
極側封止用治具と陰極側封止用治具に対して共通に使用
することができ、製造設備の簡略化を実現することがで
きる。
【0067】この場合、前記高さ調整手段に加えて、前
記陽極側封止用治具及び前記陰極側封止用治具の少なく
とも一方に、互いにチャッキングされる面をそれぞれ高
さ方向においてほぼ一致させるための第2の高さ調整手
段を設けるようにしてもよい。
【0068】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るキセノン放電
管の製造システム及び製造方法の実施の形態例(以下、
実施の形態に係る製造システム及び製造方法と記す)を
図1〜図22Bを参照しながら説明する。
【0069】まず、本実施の形態に係る製造システム及
び製造方法において製造されるキセノン放電管10につ
いて図1を参照しながら説明すると、このキセノン放電
管10は、キセノンガスが封入されたガラス管12内に
陰極14と陽極16とが互いに対向配置された構成を有
する。
【0070】陽極16は、金属製の陽極側リード18の
インナーリードとなる部分にて構成され、あるいは陽極
側リード18におけるインナー側の先端に固着された別
の金属部材(陽極棒)20にて構成されている。陰極1
4は、リング状の形状を有し、陰極側リード22のイン
ナーリードとなる部分の先端部にかしめによって固着さ
れている。
【0071】この実施の形態では、陽極側リード18
は、例えばニッケル製のアウターリード24と該アウタ
ーリード24のインナー側先端に溶接にて固着された例
えばタングステン製の電極棒(陽極棒)20にて構成さ
れている。
【0072】一方、陰極側リード22は、例えばニッケ
ル製のアウターリード26と該アウターリード26のイ
ンナー側先端に溶接にて固着された例えばタングステン
製の電極棒(陰極棒)28にて構成され、更に、該電極
棒28の先端部にリング状の陰極14が例えばかしめに
よって固着されている。
【0073】そして、ガラス管12の一端部12aが、
前記陽極側リード18に固着された陽極棒20の後端部
分に融着され、ガラス管12の他端部12bが、前記陰
極側リード22に固着された陰極棒28の後端部分に融
着されて、本実施の形態に係るキセノン放電管10が構
成される。
【0074】そして、前記キセノン放電管10の製造に
おいては、図2に示す陽極側封止用治具40と図3に示
す陰極側封止用治具42が用いられる。
【0075】陽極側封止用治具40及び陰極側封止用治
具42は共に、板状のヒータ本体44と、該ヒータ本体
44を製造設備のステーション等に位置決め設置させる
ための取付け部材46と、ヒータ本体44を支持する複
数本(例えば4本)の脚48を有して構成されている。
前記取付け部材46は、ヒータ本体44の両端部に設け
られ、これら封止用治具40及び42の端部を挟持する
上下の支持板50及び52を有する。これら支持板50
及び52並びにヒータ本体44には、上下方向にボルト
54を挿通させるためのボルト挿通孔56が設けられて
いる。そして、ボルト54をボルト挿通孔56に挿通し
て脚48にねじ込むことにより、前記ヒータ本体44が
4本の脚48で支持されたそれぞれ1つの封止用治具4
0及び42として構成されることになる。
【0076】陽極側封止用治具40のヒータ本体44
は、図4Bにも示すように、その一主面に、ガラス管1
2の一端部12aが挿入可能とされた凹部58が多数
(例えば500個)、例えばマトリクス状に設けられ、
これら凹部58の底部中央に、前記ヒータ本体44の他
主面まで貫通し、かつ、陽極側リード18のアウターリ
ード24が挿通可能とされたリード挿通孔60が設けら
れている。
【0077】また、陰極側封止用治具42のヒータ本体
44も、その一主面に、図4Aにも示すように、ガラス
管12の他端部12bが挿入可能とされた凹部62が多
数(例えば500個)、例えばマトリクス状に設けら
れ、これら凹部62の底部中央に、前記ヒータ本体44
の他主面まで貫通し、かつ、陰極側リード22のアウタ
ーリード26が挿通可能とされたリード挿通孔64が設
けられている。
【0078】そして、本実施の形態では、図5Aに示す
ように、多数本の陽極側リード18を陽極側封止用治具
40の各リード挿通孔60に挿入した後、これら陽極側
リード18を挿入した状態で、各陽極側リード18の陽
極棒20にリング状のガラスビーズ70を挿入し、続い
て、前記陽極側リード18が挿入された陽極側封止用治
具40を不活性ガス雰囲気中で通電加熱して、ガラスビ
ーズ70を陽極棒20に熱融着させる。その後、前記陽
極側封止用治具40の各凹部58にそれぞれガラス管1
2の一端部12aを挿入した後、陽極側封止用治具40
を不活性ガス雰囲気中で通電加熱する。
【0079】この加熱によって、図5Bに示すように、
ガラスビーズ70とガラス管12の一端部12aとが熱
融着され、ガラス管12の一端部12aが陽極側リード
18の陽極棒20に封止される。この段階で、ガラス管
12の一端部12aが封止され、かつ、ガラス管12の
他端部12bが開放状態とされた一次封止品72が作製
される。
【0080】一方、図6Aに示すように、陰極側封止用
治具42の各リード挿通孔64にそれぞれ陰極側リード
22を挿入する。これら陰極側リード22を挿入した状
態で、各陰極側リード22の陰極棒28にリング状のガ
ラスビーズ70を挿入する。その後、陰極側封止用治具
42を不活性ガス雰囲気中で通電加熱して、ガラスビー
ズ70を陰極棒28に熱融着させた後、リング状の陰極
14を陰極棒28に挿入し、該陰極14を陰極棒28の
先端部分にかしめることによって、陰極14を電極棒2
8の先端部分に固着して、カソード体74を作製する。
【0081】その後、陰極側封止用治具42の各凹部6
2にそれぞれ一次封止品72におけるガラス管12の他
端部12bを挿入した後、キセノンガス雰囲気中で通電
加熱して、ガラスビーズ70とガラス管12の他端部1
2bとをガラス融着することにより、図1に示すキセノ
ン放電管10が作製される。
【0082】ここで、図7〜図9を参照しながら陽極側
リード18、陰極側リード22、ガラスビーズ70及び
ガラス管12の形状について説明する。
【0083】陽極側リード18及び陰極側リード22に
おける陽極棒20及び陰極棒28の径をdw、アウター
リード24及び26の径をdn、溶接部分76及び78
の径をdyとしたとき、 dw<dn<dy 又は dw=dn<dy の関係を満足し、例えば、(dw,dn,dy)=
(0.6mm,0.8mm,1.1mm)とすることが
好ましい。
【0084】陰極棒28は、その先端部に陰極14が固
着されるため、図7A及び図7Bに示すように、一般
に、陽極棒20よりも長く形成される。つまり、陽極棒
20の長さをLwa、陰極棒28の長さをLwcとする
とき、Lwa<Lwcの関係を満足する。陽極側リード
18及び陰極側リード22における各アウターリード2
4及び26の長さLna及びLncは、それぞれほぼ同
一の長さ(Lna=Lnc)とされている。なお、陽極
側リード18及び陰極側リード22における各溶接部分
の長さLya及びLycもそれぞれほぼ同一とされてい
る。
【0085】ガラスビーズ70は、図8Aに示すよう
に、リング状に形成され、その外径d Boはガラス管12
の中空部に挿入可能な大きさで、内径dBiは陽極棒20
及び陰極棒28が挿入可能な大きさに設定されている。
図8Aにおいて、ガラスビーズ70の高さをhB で示
し、図8Bにおいて、ガラスビーズ70におけるその軸
を中心とした縦断面の対角線の長さをLdで示す。
【0086】ガラス管12は、図9に示すように、ほぼ
円筒形状に形成され、その長さLGはキセノン放電管1
0の使用目的に応じて任意に設定される。ガラス管12
の内径dGiは、ガラスビーズ70及び陰極14が挿入可
能な大きさとされる。ガラス管30の外径をdGoで示
す。
【0087】次に、図10〜図16を参照しながら本実
施の形態に係る製造システムについて説明する。
【0088】この実施の形態に係る製造システムは、上
述した陽極側封止用治具40と陰極側封止用治具42の
ほかに、多数本の陽極側リード18又は多数本の陰極側
リード22が貯えられるリード線用トレイ90(図10
参照)と、多数個のガラスビーズ70が貯えられるビー
ズ用トレイ92(図11参照)と、該リード線用トレイ
90から必要な本数の陽極側リード18又は陰極側リー
ド22を受け取って前記陽極側封止用治具40又は陰極
側封止用治具42に振り込むためのリード線振込み治具
94(図12参照)と、前記ビーズ用トレイ92から必
要な個数のガラスビーズ70を受け取って陽極側封止用
治具40又は陰極側封止用治具42に振り込むためのビ
ーズ振込み治具96(図13参照)が使用される。
【0089】リード線用トレイ90は、図10に示すよ
うに、両側にフランジ部100を有する箱形に構成さ
れ、その内部には上面開口で平面矩形状のリード線収納
部102が形成されている。このリード線収納部102
は、縦横に配列された多数の仕切板104及び106に
よって多数の升108がマトリクス状に配列されたかた
ちを有する。各升108のサイズは、陽極側封止用治具
40及び陰極側封止用治具42の各ヒータ本体44に設
けられた凹部58及び62が4つ入る程度の大きさを有
し、各升108の中には、複数本(例えば25本)の陽
極側リード18あるいは陰極側リード22が陽極棒20
あるいは陰極棒28を上方に向けて挿入、蓄積されてい
る。
【0090】ビーズ用トレイ92も、図11に示すよう
に、両側にフランジ部110を有する箱形に構成され、
その内部には上面開口で平面矩形状のビーズ収納部11
2が形成されている。このビーズ収納部112には、前
記リード線用トレイ90に配設されているような仕切板
104及び106は形成されておらず、1つの収容空間
が展開されたかたちとなっている。
【0091】リード線振込み治具94は、図12に示す
ように、内部に空所120が形成された匣体122を有
する。この匣体122の下面には、陽極側封止用治具4
0及び陰極側封止用治具42のリード挿通孔60及び6
4に対応した箇所に、断面ほぼ円形状の大孔124が形
成されており、この大孔124の底部には前記空所12
0に連通するように断面ほぼ円形状の小孔126が形成
されている。即ち、前記大孔124と小孔126は、同
軸状に互いに連通し、匣体122の下面から空所120
に達する1つの連通孔128を構成する。
【0092】前記匣体122の上部には、内部の空所1
20まで連通する真空引きのための孔130が形成さ
れ、この孔130は、真空ポンプ352(図16参照)
に第1の電磁弁354(図16参照)を介して連結され
たホース132が結合されている。
【0093】また、このリード線振込み治具94は、後
述するように、リード線用トレイ90又は陽極側封止用
治具40あるいは陰極側封止用治具42をチャッキング
爪140(図2、図3、図10等参照)で抱え込んで当
該リード線振込み治具94と密着させるためのチャッキ
ング機構314(図16参照)が設けられている。
【0094】大孔124と小孔126は、以下のような
条件を満足するように各サイズが設定されている。即
ち、小孔126の径は、陽極棒20及び陰極棒28は挿
入可能で、アウターリード24及び26は挿入不可とさ
れたサイズを有し、大孔124の径は、2本以上の陽極
側リード18又は陰極側リード22が挿入できない程度
のサイズを有する。
【0095】具体的には、前記大孔124の径をD、小
孔126の径をdとしたとき、陽極側リード18及び陰
極側リード22における陽極棒20及び陰極棒28の径
dw、溶接部分76及び78の径dyとの関係は、 dw<d<dy dy<D<2dw とされる。
【0096】そして、リード線用トレイ90に蓄積され
ている多数本の陽極側リード18若しくは陰極側リード
22をリード線振込み治具94の各連通孔128にそれ
ぞれ1本ずつ挿入させる場合は、リード線振込み治具9
4に設けられたチャッキング機構314(図16参照)
のチャッキング爪140(図10参照)でリード線用ト
レイ90のフランジ部100を引っかけて該リード線用
トレイ90を抱え込むことにより、該リード線用トレイ
90とリード線振込み治具94とを互いにリード線収納
部102と連通孔128とが対向するように密着させた
後、これらリード線用トレイ90とリード線振込み治具
94を反転させて、リード線振込み治具94を下側に位
置させることにより行われる。更に、この状態で両者を
密着させたまま揺動させることにより、確実性が増す。
【0097】このとき、リード線用トレイ90のリード
線収納部102に蓄積されている多数本の陽極側リード
18あるいは陰極側リード22がリード線振込み治具9
4に向かって自由落下し、そのうち、リード線振込み治
具94の各連通孔128に対応する位置にあった陽極側
リード18あるいは陰極側リード22がそのまま連通孔
128に挿入されることとなる。この時点で、リード線
振込み治具94の空所120を真空引きすることによっ
て、各連通孔128に挿入された陽極側リード18ある
いは陰極側リード22は該連通孔128内に保持され
る。つまり、各連通孔128と空所120は、リード線
保持部142として機能することになる。
【0098】リード線振込み治具94の各連通孔128
に挿入された陽極側リード18あるいは陰極側リード2
2を陽極側封止用治具40あるいは陰極側封止用治具4
2の各凹部58あるいは62内に挿入する場合は、図1
2に示すように、真空引きによって各連通孔128に陽
極側リード18あるいは陰極側リード22を保持した状
態で上下反転し、その後、リード線振込み治具94に設
けられたチャッキング機構314(図16参照)のチャ
ッキング爪140(図2、図3参照)で陽極側封止用治
具40あるいは陰極側封止用治具42の下支持板52を
引っかけて陽極側封止用治具40あるいは陰極側封止用
治具42を抱え込むことにより、リード線振込み治具9
4と陽極側封止用治具40あるいは陰極側封止用治具4
2とを互いに連通孔128と凹部58あるいは62とが
対向するように密着させ、更に前記真空引きを停止する
ことにより行われる。更に、揺動を加えることによって
確実性が増す。
【0099】このとき、リード線振込み治具94の各連
通孔128に挿入されていた陽極側リード18あるいは
陰極側リード22が陽極側封止用治具40あるいは陰極
側封止用治具42の凹部58あるいは62に向かって自
由落下し、そのまま、陽極側リード18あるいは陰極側
リード22のアウターリード24あるいは26が陽極側
封止用治具40あるいは陰極側封止用治具42のリード
挿通孔60あるいは64に挿入されることになる。
【0100】この場合、リード線振込み治具94の大孔
124の軸線方向の深さをL1、陽極側リード18及び
陰極側リード22における各アウターリード24及び2
6の長さをLn、溶接部分76及び78の長さをLy、
並びに陽極側封止用治具40及び陰極側封止用治具42
における各凹部58及び62の深さをLia及びLic
とし、Ln+Ly−L1=Aとしたとき、 A<Lia A<Lic の関係を満足するように設定されている。つまり、リー
ド線振込み治具94と陽極側封止用治具40あるいは陰
極側封止用治具42とが密着したとき、陽極側リード1
8あるいは陰極側リード22の先端で陽極側封止用治具
40あるいは陰極側封止用治具42の凹部58あるいは
62を擦らないように、前記リード線振込み治具94の
大孔124の深さL1が設定されている。
【0101】一方、ビーズ振込み治具96は、図13に
示すように、内部に空所150が形成され、下面に周壁
152が形成されて、該下面に開口面積の大きい例えば
矩形状の凹部154が形成された匣体156を有する。
前記凹部154の底部には、陽極側封止用治具40及び
陰極側封止用治具42の凹部58及び62に対応した箇
所に、断面ほぼ円形状の大孔158が形成されており、
この大孔158の底部には、図14にも示すように、前
記空所150に連通する断面ほぼ円形状の複数(例えば
3つ)の小孔160が形成されている。即ち、前記大孔
158と複数の小孔160は、互いに連通し、匣体15
6の下面から空所150に達する1つの連通孔162を
構成する。
【0102】また、前記匣体156の上部には、内部の
空所150まで連通する真空引きのための孔164が形
成され、この孔164は、真空ポンプ352(図16参
照)に第2の電磁弁356(図16参照)を介して連結
されたホース166が結合されている。
【0103】また、このビーズ振込み治具96は、後述
するように、ビーズ用トレイ92あるいは陽極側封止用
治具40あるいは陰極側封止用治具42をチャッキング
爪140(図2、図3、図11参照)で抱え込んで当該
ビーズ振込み治具96と密着させるためのチャッキング
機構338(図16参照)が設けられている。
【0104】大孔158の径は、ガラスビーズ70が必
ず縦向き(軸が縦向き)に挿入されるような大きさに設
定される。具体的には、大孔158の径をDF としたと
き、ガラスビーズ70の外径dBOと、ガラスビーズ70
におけるその軸を中心とした縦断面の対角線の長さLd
(図8B参照)との関係は、 dBO<DF <Ld とされる。大孔158の径DF を前記対角線の長さLd
より小さくすることにより、ガラスビーズ70が横向き
(軸が横向き)になって大孔158内に挿入されること
がない。ここで、前記対角線の長さLdは、ガラスビー
ズ70の高さをh B とすると、Ld2 =dBO 2 +hB 2
である。
【0105】また、小孔160の径dF は、ガラスビー
ズ70の外径dBOより小さいサイズに設定される。な
お、周壁152の高さついては後述する。
【0106】そして、ビーズ用トレイ92に蓄積されて
いる多数個のガラスビーズ70をビーズ振込み治具96
の各連通孔162にそれぞれ1個ずつ挿入させる場合
は、ビーズ振込み治具96に設けられたチャッキング機
構338(図16参照)のチャッキング爪140(図1
1参照)でビーズ用トレイ92のフランジ部110を引
っかけて該ビーズ用トレイ92を抱え込むことにより、
該ビーズ用トレイ92とビーズ振込み治具96とを互い
にビーズ収納部112と連通孔162とが対向するよう
に密着させた後、ビーズ振込み治具96を下側に位置さ
せることにより行われる。更に、この状態で両者を密着
させたまま揺動させると、確実性が増す。
【0107】このとき、ビーズ用トレイ92のビーズ収
納部112に蓄積されている多数個のガラスビーズ70
がビーズ振込み治具96に向かって自由落下し、そのう
ち、ビーズ振込み治具96の各連通孔162に対応する
位置にあったガラスビーズ70が軸を鉛直方向に向けた
状態で連通孔162に挿入されることとなる。この時点
で、ビーズ振込み治具96の空所150を真空引きする
ことによって、各連通孔162に挿入されたガラスビー
ズ70は該連通孔162内に保持される。つまり、各連
通孔162と空所150は、ビーズ保持部168として
機能することになる。
【0108】ビーズ振込み治具96の各連通孔162に
挿入されたガラスビーズ70を陽極側封止用治具40あ
るいは陰極側封止用治具42の各凹部58あるいは62
内に挿入されている陽極側リード18あるいは陰極側リ
ード22の陽極棒20あるいは陰極棒28に挿入する場
合は、図13に示すように、真空引きによって各連通孔
162にガラスビーズ70を保持した状態でビーズ振込
み治具96を上下反転し、その後、ビーズ振込み治具9
6に設けられたチャッキング機構338(図16参照)
のチャッキング爪140(図2、図3参照)で陽極側封
止用治具40あるいは陰極側封止用治具42の下支持板
52を引っかけて陽極側封止用治具40あるいは陰極側
封止用治具42を抱え込むことにより、該ビーズ振込み
治具96と陽極側封止用治具40あるいは陰極側封止用
治具42とを互いに連通孔162と凹部58あるいは6
2とが対向するように密着させ、更に前記真空引きを停
止することにより行われる。更に、揺動を加えることに
よって確実性が増す。
【0109】このとき、ビーズ振込み治具96の各連通
孔162に挿入されていたガラスビーズ70が陽極側封
止用治具40あるいは陰極側封止用治具42の凹部58
あるいは62に向かって自由落下し、そのまま、陽極側
リード18あるいは陰極側リード22の陽極棒20ある
いは陰極棒28に挿入されることになる。
【0110】ここで、ビーズ振込み治具96の寸法関
係、特に、大孔158の深さをHF としたとき、ガラス
ビーズ70の高さhB との関係は、 0.9hb<HF <1.2hB とすることが好ましい。これは、大孔158は、挿入さ
れているガラスビーズ70を落下させる際に、該ガラス
ビーズ70をその軸がほぼ鉛直に向くように案内するガ
イドとしても機能することから、大孔158の深さHF
が浅いと、陽極側リード18あるいは陰極側リード22
の陽極棒20あるいは陰極棒28にガラスビーズ70を
挿入する際のガイドが十分に行われなくなり、ガラスビ
ーズ70の挿入率が低下するおそれがある。反対に、大
孔158の深さHF が深いと、1つの大孔158内に複
数のガラスビーズ70が入り込んで重なって吸着される
おそれがある。
【0111】従って、上述のような関係を保つことによ
り、ガラスビーズ70の挿入率が低下することや、1つ
の大孔158内に複数のガラスビーズ70が入り込んで
しまうような不都合は生じない。
【0112】また、ビーズ振込み治具96における匣体
156の下面に形成された周壁152の高さHsは、該
ビーズ振込み治具96と陽極側封止用治具40あるいは
陰極側封止用治具42とを互いに連通孔162と凹部5
8あるいは62とが対向するように密着させた場合に、
連通孔162内に保持されたガラスビーズ70の下端と
陽極側封止用治具40あるいは陰極側封止用治具42の
凹部58あるいは62内に挿入されている陽極側リード
18あるいは陰極側リード22の陽極棒20あるいは陰
極棒28の先端との離間幅をCとし、ガラスビーズ70
の高さをhB としたとき、 0≪C<hB /2 の関係を満足するように設定される。
【0113】前記寸法Cがあまり小さいと、陽極棒20
あるいは陰極棒28とガラスビーズ70が干渉(衝突
等)して、ガラスビーズ70の欠けにつながる。反対に
寸法Cが大きすぎると、ビーズ振込み治具96による真
空引きを停止したとき、落下過程にあるガラスビーズ7
0の孔が陽極棒20あるいは陰極棒28への挿入ガイド
にならなくなり、ガラスビーズ70の陽極棒20あるい
は陰極棒28への挿入率が悪くなる。理想としては、前
記寸法Cは、できるだけ0に近く、部品規格、製作誤差
等を考慮しても陽極棒20あるいは陰極棒28とガラス
ビーズ70が干渉しない寸法であることが望ましい。
【0114】ところで、ガラス管12の長さLG は、キ
セノン放電管10が使われる機種により一義的に決ま
る。キセノン放電管10の性能、例えば耐久性保証のた
めにアーク長LA (図1参照)を長くすることがある。
陰極棒28は、陰極14を固着しなければならないた
め、ある程度の長さが必要であるのに対し、陽極棒20
は、挿入されたガラスビーズ70の上端から陽極棒20
が僅かに突出していればよく、その分長さを短縮するこ
とができる。
【0115】更に、陽極側封止用治具40と陰極側封止
用治具42とでは、各凹部58及び62の形状が異な
る。即ち、図4Aに示すように、陰極側封止用治具42
は、凹部62に挿入された陰極側リード22の陰極棒2
8に固着されている陰極14に対して、ガラス封止のた
めの熱をできるだけ伝達させないように、凹部62の深
さLicは浅く設定されている。一方、陽極側封止用治
具40は、図4Bに示すように、完成したキセノン放電
管10を次工程で組み立てやすい形状にするためには、
どうしても凹部58の深さLiaを大きくする必要があ
る。
【0116】上述のことから、図4A及び図4Bに示す
ように、陽極側封止用治具40と陰極側封止用治具42
を各ヒータ本体44の上面を基準にして図示しない基台
等に載置したとき、陽極棒20の先端位置と陰極棒28
の先端位置で大きな差ΔACができる。この差ΔACがガラ
スビーズ70の高さhB の1/2(=hB /2)より小
さいときは、前記寸法Cの関係、即ち、0≪C<hB
2の関係から、ビーズ振込み治具96は、寸法Cの設定
により、陽極側封止用治具40と陰極側封止用治具42
に対して共通に使用できる。しかし、前記差ΔACが大き
くなると、特にhB より大きくなると、ビーズ振込み治
具96の共通使用は不可能となり、設備の増設を余儀な
くされる。
【0117】そこで、本実施の形態では、前記誤差ΔAC
をできるだけなくすために、図15A及び図15B並び
に図2及び図3に示すように、陰極側封止用治具42の
ヒータ本体44に被せるための上アダプタ180と、該
陰極側封止用治具42が載置される陰極側下アダプタ1
82と、該陽極側封止用治具40が載置される陽極側下
アダプタ184を用意する。
【0118】前記上アダプタ180は、図3及び図15
Aに示すように、金属製あるいは合成樹脂製で平面ほぼ
矩形状を有し、両端が下方向に屈曲され、中央に開口1
86が形成されている。そして、この上アダプタ180
は、両側の屈曲部180aがヒータ本体44の長辺に対
応するようにヒータ本体44に被せられる。この場合、
両屈曲部180a間の距離はヒータ本体44の短辺とほ
ぼ同じとされ、開口186の大きさは、ヒータ本体44
に形成されているすべての凹部62を上方に臨ませる程
度の大きさとされている。
【0119】陰極側下アダプタ182は、図3及び図1
5Aに示すように、金属製あるいは合成樹脂製でほぼ直
方体状を有し、陰極側封止用治具42の脚48が位置す
る箇所に有底のU字状の切欠き188が形成されてい
る。陽極側下アダプタ184も、図2及び図15Bに示
すように、金属製あるいは合成樹脂製でほぼ直方体状を
有し、陽極側封止用治具40の脚48が位置する箇所に
有底のU字状の切欠き190が形成されている。
【0120】ここで、上アダプタ180、陰極側下アダ
プタ182及び陽極側下アダプタ184は、以下のよう
な条件を満足するように各サイズが設定されている。
【0121】(1) ヒータ本体44に載せる上アダプタ1
80の有無で、ビーズ振込み治具96の基準面96a
(図13参照)に接する面(上アダプタ180の上面又
はヒータ本体44の上面)よりも上方に突出する陽極棒
20及び陰極棒28の先端位置を揃えるようにする。
【0122】(2) ヒータ本体44の脚48を載せる下ア
ダプタ182及び184の切欠き188及び190の深
さ(即ち、切欠き188及び190の底部の厚みt1及
びt2)で、ビーズ振込み治具96の基準面96aに接
する面(上アダプタ180の上面又はヒータ本体44の
上面)の高さを揃えるようにする。
【0123】具体的には、図15Aに示すように、上ア
ダプタ180の厚みをtu、陰極側封止用治具42にお
けるヒータ本体44の各凹部62に挿入された陰極側リ
ード22の陰極棒28のうち、ヒータ本体44の上面よ
り上方に突出する長さをtc、図15Bに示すように、
陽極側封止用治具40におけるヒータ本体44の各凹部
58に挿入された陽極側リード18の陽極棒20のう
ち、ヒータ本体44の上面より上方に突出する長さをt
aとしたとき、 tc−tu=ta の関係を満足するようにする。
【0124】また、図15Aに示すように、陰極側下ア
ダプタ182における切欠き188の底部の厚みをt
1、陽極側下アダプタ184における切欠き190の底
部の厚みをt2としたとき、 t2−t1=ΔAC の関係を満足するようにする。
【0125】また、前記陰極側封止用治具42には、図
3及び図15Aに示すように、ヒータ本体44の両側に
設けられた各下支持板52の互いに対向する面の両側
に、それぞれ矩形状の切欠き192が形成されている。
この場合、切欠き192の深さをt3とし、上アダプタ
180の上面から下支持板52の下面までの厚みをt4
とし、図15Bに示すように、陽極側封止用治具40に
おけるヒータ本体44の上面から下支持板52の下面ま
での厚みをt5としたとき、 t4−t3=t5 の関係を満足するように前記切欠き192が形成され
る。
【0126】更に、本実施の形態では、図2、図3、図
10及び図11に示すように、リード線振込み治具94
又はビーズ振込み治具96に設けられるチャッキング爪
140は、少なくともリード線用トレイ90のフランジ
部100の下面並びにビーズ用トレイ92のフランジ部
110の下面に接触する爪本体200と、該爪本体20
0の横方向に一体に張り出して設けられ、かつ、陰極側
封止用治具42の下支持板52に設けられた前記切欠き
192の底部あるいは陽極側封止用治具40の下支持板
52の下面に接触する張出し部202を有して構成され
ている。
【0127】これにより、リード線振込み治具94とリ
ード線用トレイ90又はビーズ振込み治具96とビーズ
用トレイ92を密着させる場合は、前記チャッキング爪
140の爪本体200でリード線用トレイ90のフラン
ジ部100又はビーズ用トレイ92のフランジ部110
を引っかけて、前記リード線用トレイ90又はビーズ用
トレイ92を抱き込むことによって行われ、リード線振
込み治具94又はビーズ振込み治具96と陰極側封止用
治具42を密着させる場合は、前記チャッキング爪14
0の張出し部202で切欠き192の底部を引っかけ
て、前記陰極側封止用治具42を抱き込むことによって
行われる。
【0128】また、リード線振込み治具94又はビーズ
振込み治具96と陽極側封止用治具40を密着させる場
合は、前記チャッキング爪140の張出し部202で下
支持部52を引っかけて、前記陽極側封止用治具40を
抱き込むことによって行われる。
【0129】このように、陰極側封止用治具42と陽極
側封止用治具40とで、リード線振込み治具94の基準
面94a又はビーズ振込み治具96の基準面96aが接
触する面(上アダプタ180の上面又はヒータ本体44
の上面)からチャッキング爪140が接触する面までの
距離dCHが同じであり、しかも、前記基準面96aが接
触する面から陽極棒20及び陰極棒28が突出する長さ
も同じになるため、ビーズ振込み治具96に設けられた
チャッキング機構338(図16参照)の構造や匣体1
56の構造を封止用治具毎に変更する必要がなくなり、
両封止用治具40及び42に対してビーズ振込み治具9
6を共通して使用することができる。
【0130】次に、本実施の形態に係る製造システム3
00の全体構成について図16を参照しながら説明す
る。
【0131】この実施の形態に係る製造システム300
は、陽極側封止用治具40及び陰極側封止用治具42を
リード線挿入位置P1とビーズ挿入位置P2に搬送する
搬送機構302と、リード線用トレイ90を収容するた
めの複数の棚304が縦方向に配列されたリード線用ト
レイ受入れ部306と、該リード線用トレイ受入れ部3
06に配列されている前記複数の棚304を上下方向に
移動させて、指定された棚304を投入口308に搬送
し、位置決めする第1の上下移動機構310と、投入口
308に位置決めされた棚304に載置されているリー
ド線用トレイ90をリード線振込み治具94の設置位置
まで搬送する、あるいはリード線用トレイ90を投入口
308まで戻すリード線用トレイ搬送機構312と、リ
ード線振込み治具94に設けられ、かつ、リード線振込
み治具94とリード線用トレイ90を密着させる又はリ
ード線振込み治具94と陽極側封止用治具40あるいは
陰極側封止用治具42を密着させるチャッキング機構3
14と、初期状態においてリード線振込み治具94を各
連通孔128を下方に向けて支持し、前記チャッキング
機構314にて互いに密着させられた前記リード線用ト
レイ90とリード線振込み治具94、又は互いに密着さ
せられた前記リード線振込み治具94と陽極側封止用治
具40あるいは陰極側封止用治具42を反転する第1の
反転機構316と、前記チャッキング機構314にて互
いに密着させられた前記リード線用トレイ90とリード
線振込み治具94、又は互いに密着させられた前記リー
ド線振込み治具94と陽極側封止用治具40あるいは陰
極側封止用治具42に対して回転揺動及び直進揺動を行
う第1の揺動機構318と、リード線振込み治具94の
各連通孔128内に挿入された陽極側リード18あるい
は陰極側リード22を真空吸着するための第1の吸着機
構320と、陽極側リード18あるいは陰極側リード2
2を真空吸着しているリード線振込み治具94を搬送機
構302上のリード線挿入位置P1まで搬送する第1の
前後搬送機構322とを有する。
【0132】前記第1の上下移動機構310は、この製
造システム300に陽極側封止用治具40が投入された
場合は、複数の棚304に載置されているリード線用ト
レイ90のうち、陽極側リード18が入っているリード
線用トレイ90を選択して投入口308に搬送し、陰極
側封止用治具42が投入された場合は、複数の棚304
に載置されているリード線用トレイ90のうち、陰極側
リード22が入っているリード線用トレイ90を選択し
て投入口308に搬送するように制御されることにな
る。
【0133】また、前記製造システム300は、前記各
種機構のほかに、ビーズ用トレイ92を収容するための
複数の棚330が縦方向に配列されたビーズ用トレイ受
入れ部332と、該ビーズ用トレイ受入れ部332に配
列されている前記複数の棚330を上下方向に移動させ
て、指定された棚330を投入口334に搬送し、位置
決めする第2の上下移動機構358と、投入口334に
位置決めされた棚330に載置されているビーズ用トレ
イ92をビーズ振込み治具96の設置位置まで搬送す
る、あるいはビーズ用トレイ92を投入口334まで戻
すビーズ用トレイ搬送機構336と、ビーズ振込み治具
96に設けられ、かつ、ビーズ振込み治具96とビーズ
用トレイ92を密着させる又はビーズ振込み治具96と
陽極側封止用治具40あるいは陰極側封止用治具42を
密着させるチャッキング機構338と、初期状態におい
てビーズ振込み治具96を各連通孔162を下方に向け
て支持し、前記チャッキング機構338にて互いに密着
させられた前記ビーズ用トレイ92とビーズ振込み治具
96、又は互いに密着させられた前記ビーズ振込み治具
96と陽極側封止用治具40あるいは陰極側封止用治具
42を反転する第2の反転機構340と、前記チャッキ
ング機構338にて互いに密着させられた前記ビーズ用
トレイ92とビーズ振込み治具96、又は前記ビーズ振
込み治具96と陽極側封止用治具40あるいは陰極側封
止用治具42に対して回転揺動及び直進揺動を行う第2
の揺動機構342と、ビーズ振込み治具96の各連通孔
162内に挿入されたガラスビーズ70を真空吸着する
ための第2の吸着機構344と、ガラスビーズ70を真
空吸着しているビーズ振込み治具96を搬送機構302
上のビーズ挿入位置P2まで搬送する第2の前後搬送機
構346とを有する。
【0134】また、この製造システム300は、前記各
種機構による動作タイミングをとるための図示しない各
種センサと、各種センサからの検出信号や外部からの操
作に従って予め設定されたシーケンスに基づいて各種機
構を制御する制御装置348を有する。
【0135】次に、本実施の形態に係る製造システム3
00の処理動作、即ち、本実施の形態に係る製造方法を
図17A〜図19Bの工程ブロック図も参照しながら説
明する。
【0136】まず、停止状態とされている搬送機構30
2の搬送ベルト350上の治具投入位置P0に例えば陽
極側封止用治具40を載置し(図17AのステップS
1)、リード線用トレイ受入れ部306に複数のリード
線用トレイ90を収容する(図17AのステップS
2)。この1つのリード線用トレイ90には陽極側リー
ド18がそれぞれ陽極棒20を上方に向けて収納され、
他のリード線用トレイ90には例えば陰極側リード22
がそれぞれ陰極棒28を上方に向けて収納されている。
一方、ビーズ用トレイ受入れ部332にも複数のビーズ
用トレイ92を収容する(図17BのステップS10
1)。各ビーズ用トレイ92には多数個のビーズが収納
されている。
【0137】前記搬送ベルト350上に陽極側封止用治
具40を載置する場合は、まず、搬送ベルト350上に
陽極側下アダプタ184が載置され、続いて該下アダプ
タ184上に陽極側封止用治具40が載置される。
【0138】次に、制御装置348に接続されている制
御卓(図示せず)の例えば振込み開始スイッチ(図示せ
ず)が操作されて振込みの開始指示が制御装置348に
入力されると、制御装置348は搬送機構302に起動
信号Saを出力すると同時に第1及び第2の上下移動機
構310及び358にそれぞれ起動信号(Sb1,Sb
2)と棚番号を示すコードデータ(Dt1,Dt2)を
出力する。
【0139】搬送機構302は、前記起動信号Saの入
力に基づいて搬送ベルト350を一方向に駆動する。こ
れによって、該搬送ベルト350上に載置されている陽
極側封止用治具40はリード線挿入位置P1に向けて搬
送されることになる。この搬送機構302による前記搬
送駆動によって陽極側封止用治具40がリード線挿入位
置P1に到達した時点で図示しないセンサから検出信号
が出力されて制御装置348に入力される。制御装置3
48は、前記センサからの検出信号の入力に基づいて搬
送機構302に停止信号を出力して該搬送機構302に
よる陽極側封止用治具40の搬送を停止させる。これに
よって、陽極側封止用治具40が搬送ベルト350上の
リード線挿入位置P1に位置決めされる(図17Aのス
テップS3)。このとき、搬送ベルト350上の治具投
入位置P0に別の陽極側封止用治具40が載置される。
この別の陽極側封止用治具40は、次のサイクルでリー
ド挿入位置P1まで搬送されて陽極側リード18が挿入
されることになる。
【0140】第1の上下移動機構310は、前記制御装
置348からの起動信号Sb1の入力に基づいて複数の
棚304の上下方向への移動駆動を開始し、入力された
コードデータDt1が示す棚番号に対応する棚304を
投入口308まで搬送して位置決めする(図17Aのス
テップS4)。
【0141】一方、第2の上下移動機構358において
も、前記制御装置348からの起動信号Sb2の入力に
基づいて複数の棚330の上下方向への移動駆動を開始
し、入力されたコードデータDt2が示す棚番号に対応
する棚330を投入口334まで搬送して位置決めする
(図17BのステップS102)。
【0142】制御装置348は、第1の上下移動機構3
10による前記棚304の位置決めが完了した時点でリ
ード線用トレイ搬送機構312に起動信号Sc1を出力
し、第2の上下移動機構358による前記棚330の位
置決めが完了した時点でビーズ用トレイ搬送機構336
に起動信号Sc2を出力する。
【0143】リード線用トレイ搬送機構312は、前記
起動信号Sc1の入力に基づいて、前記リード線用トレ
イ90をリード線振込み治具94の設置位置に向けて搬
送し、リード線用トレイ90を該設置位置に位置決めす
る(図17AのステップS5)。これによって、連通孔
128を下方に向けて設置されているリード線振込み治
具94の直下に、リード線用トレイ90がリード線収納
部102を上方に向けて対向することになる。
【0144】一方、ビーズ用トレイ搬送機構336は、
前記起動信号Sc2の入力に基づいて、前記ビーズ用ト
レイ92をビーズ振込み治具96の設置位置に向けて搬
送し、ビーズ用トレイ92を該設置位置に位置決めする
(図17BのステップS103)。これによって、連通
孔162を下方に向けて設置されているビーズ振込み治
具96の直下に、ビーズ用トレイ92がビーズ収納部1
12を上方に向けて対向することになる。
【0145】続いて、制御装置348は、リード線振込
み治具94に取り付けられているチャッキング機構31
4とビーズ振込み治具96に取り付けられているチャッ
キング機構338にそれぞれ保持指令信号Sd1及びS
d2を出力する。
【0146】リード線振込み治具94のチャッキング機
構314は、前記保持指令信号Sd1の入力に基づい
て、チャッキング爪140(図10参照)を駆動し、該
チャッキング爪140でリード線用トレイ90のフラン
ジ部100を引っかけて、該リード線用トレイ90を抱
え込むことにより、該リード線用トレイ90とリード線
振込み治具94とを互いにリード線収納部102と連通
孔128とが対向するように密着させる(図17Aのス
テップS6)。
【0147】一方、ビーズ振込み治具96のチャッキン
グ機構338は、前記保持指令信号Sd2の入力に基づ
いて、チャッキング爪140(図11参照)を駆動し、
該チャッキング爪140でビーズ用トレイ92のフラン
ジ部110を引っかけて、該ビーズ用トレイ92を抱え
込むことにより、該ビーズ用トレイ92とビーズ振込み
治具96とを互いにビーズ収納部112と連通孔162
とが対向するように密着させる(図17BのステップS
104)。
【0148】次いで、制御装置348は、第1及び第2
の反転機構316及び340にそれぞれ起動信号Se1
及びSe2を出力する。第1の反転機構316は、前記
起動信号Se1の入力に基づいて、前記リード線振込み
治具94のチャッキング機構314にて互いに密着させ
られた前記リード線用トレイ90とリード線振込み治具
94を反転して、該リード線振込み治具94を下側に位
置させる(図17AのステップS7)。
【0149】この段階で、リード線用トレイ90のリー
ド線収納部102に蓄積されている多数本の陽極側リー
ド18がリード線振込み治具94に向かって自由落下
し、そのうち、リード線振込み治具94の各連通孔12
8に対応する位置にあった陽極側リード18がそのまま
連通孔128に挿入されることとなる。
【0150】この場合、陽極側リード18の挿入側にお
いては、図12に示すように、小孔126の径d、大孔
124の径D、陽極側リード18における陽極棒20の
径dw、溶接部分76の径dyの関係が、 dw<d<dy dy<D<2dw とされていることから、小孔126には、陽極棒20は
挿入されるが、アウターリード24は挿入不可とされ、
更に、大孔124には、2本以上の陽極側リード18は
挿入されないこととなる。即ち、各連通孔128にはそ
れぞれ1本ずつ陽極側リード18がアウターリード24
を大孔124内に位置させて挿入されることになる。
【0151】一方、第2の反転機構340は、前記起動
信号Se2の入力に基づいて、前記ビーズ振込み治具9
6のチャッキング機構338にて互いに密着させられた
前記ビーズ用トレイ92とビーズ振込み治具96を反転
して、該ビーズ振込み治具96を下側に位置させる(図
17BのステップS105)。
【0152】この段階で、ビーズ用トレイ92のビーズ
収納部112に蓄積されている多数個のガラスビーズ7
0がビーズ振込み治具96に向かって自由落下し、その
うち、ビーズ振込み治具96の各連通孔162に対応す
る位置にあったガラスビーズ70が軸を鉛直方向に向け
た状態で各連通孔162に挿入されることとなる。
【0153】この場合、ビーズ振込み治具96の大孔1
58の深さHF とガラスビーズ70の高さhB との関係
を 0.9hb<HF <1.2hB として、ほぼ同一にするようにしているため、1つの大
孔158に2つ以上のガラスビーズ70が挿入されるよ
うな不都合は生じない。
【0154】更に、本実施の形態では、陽極側リード1
8の前記連通孔128への挿入並びにガラスビーズ70
の前記連通孔162への挿入をそれぞれ確実とするため
に、前記リード線振込み治具94のチャッキング機構3
14にて互いに密着させられた前記リード線用トレイ9
0とリード線振込み治具94、並びに前記ビーズ振込み
治具96のチャッキング機構338にて互いに密着させ
られた前記ビーズ用トレイ92とビーズ振込み治具96
をそれぞれ揺動するようにしている。
【0155】即ち、制御装置348は、前記第1及び第
2の反転機構316及び340による反転処理が終了し
た時点で、第1及び第2の揺動機構318及び342に
それぞれ起動信号Sf1及びSf2を出力する。第1の
揺動機構318は、前記起動信号Sf1の入力に基づい
て、前記密着させられたリード線用トレイ90とリード
線振込み治具94に対して回転揺動及び直進揺動を行う
(図17AのステップS8)。これによって、リード線
振込み治具94の各連通孔128に対して陽極側リード
18がそれぞれ1本ずつ確実に挿入されることになる。
【0156】一方、第2の揺動機構342は、前記起動
信号Sf2の入力に基づいて、前記ビーズ振込み治具9
6のチャッキング機構338にて互いに密着させられた
前記ビーズ用トレイ92とビーズ振込み治具96に対し
て回転揺動及び直進揺動を行う(図17BのステップS
106)。これによって、ビーズ振込み治具96の各連
通孔162に対してガラスビーズ70がそれぞれ1個ず
つ確実に挿入されることになる。
【0157】その後、制御装置348は、第1及び第2
の吸着機構320及び344にそれぞれ吸着指令信号S
g1及びSg2を出力する。第1の吸着機構320は、
前記吸着指令信号Sg1の入力に基づいて、真空ポンプ
352とリード線振込み治具94間に設置された第1の
電磁弁354を開操作することにより、リード線振込み
治具94の空所120を真空引きして各連通孔128に
挿入された陽極側リード18を該連通孔128内に保持
させる。即ち、陽極側リード18を真空吸着によってリ
ード線保持部142に保持させる(図17Aのステップ
S9)。
【0158】一方、第2の吸着機構344は、前記吸着
指令信号Sg2の入力に基づいて、真空ポンプ352と
ビーズ振込み治具96間に設置された第2の電磁弁35
6を開操作することにより、ビーズ振込み治具96の空
所150を真空引きして各連通孔162に挿入されたガ
ラスビーズ70を該連通孔162内に保持させる。即
ち、ガラスビーズ70を真空吸着によってビーズ保持部
168に保持させる(図17BのステップS107)。
【0159】次に、制御装置348は、第1及び第2の
揺動機構318及び342にそれぞれ停止信号Sf3及
びSf4を出力すると同時に第1及び第2の反転機構3
16及び340にそれぞれ反転信号Se3及びSe4を
出力する。第1の揺動機構318は、前記停止信号Sf
3の入力に基づいて、前記密着状態にあるリード線用ト
レイ90とリード線振込み治具94に対する揺動駆動を
停止し(図18AのステップS10)、第1の反転機構
316は、前記反転信号Se3の入力に基づいて、前記
密着状態にあるリード線用トレイ90とリード線振込み
治具94を反転して、リード線用トレイ90を下側に位
置させる(図18AのステップS11)。
【0160】一方、第2の揺動機構342は、前記停止
信号Sf4の入力に基づいて、前記密着状態にあるビー
ズ用トレイ92とビーズ振込み治具96に対する揺動駆
動を停止し(図18BのステップS108)、第2の反
転機構340は、前記反転信号Se4の入力に基づい
て、前記密着状態にあるビーズ用トレイ92とビーズ振
込み治具96を反転して、ビーズ用トレイ92を下側に
位置させる(図18BのステップS109)。
【0161】続いて、制御装置348は、各チャッキン
グ機構314及び338に解除指令信号Sd3及びSd
4を出力する。リード線振込み治具94のチャッキング
機構314は、前記解除指令信号Sd3の入力に基づい
て、チャッキング爪140によるリード線用トレイ90
のチャッキングを解除して(図18AのステップS1
2)、該リード線用トレイ90をリード線用トレイ搬送
機構312の搬送路上に載置する。
【0162】一方、ビーズ振込み治具96のチャッキン
グ機構338は、前記解除指令信号Sd4の入力に基づ
いて、チャッキング爪140によるビーズ用トレイ92
のチャッキングを解除して(図18BのステップS11
0)、該ビーズ用トレイ92をビーズ用トレイ搬送機構
336の搬送路上に載置する。この段階から、ガラスビ
ーズ70の振込み側は待機状態とされる。
【0163】次に、制御装置348は、第1の前後搬送
機構322に起動信号Sh1を出力する。第1の前後搬
送機構322は、前記起動信号Sh1の入力に基づい
て、陽極側リード18を各連通孔128に真空吸着して
いるリード線振込み治具94を搬送ベルト350上のリ
ード線挿入位置P1まで搬送し、位置決めする(図18
AのステップS13)。これによって、リード線振込み
治具94の各連通孔128と陽極側封止用治具40の各
凹部58とが対向したかたちとなる。
【0164】次に、制御装置348は、前記チャッキン
グ機構314に保持指令信号Sd1を出力する。チャッ
キング機構314は、前記保持指令信号Sd1の入力に
基づいて、前記チャッキング爪140を駆動し、該チャ
ッキング爪140で陽極側封止用治具40の下支持板5
2を引っかけて、該陽極側封止用治具40を抱え込むこ
とにより、該リード線振込み治具94と陽極側封止用治
具40とを互いに各連通孔128と各凹部58とが対向
するように密着させる(図18AのステップS14)。
【0165】その後、制御装置348は、第1の吸着機
構320に吸着解除信号Sg3を出力する。第1の吸着
機構320は、前記吸着解除信号Sg3の入力に基づい
て、前記第1の電磁弁354を閉操作することにより、
リード線振込み治具94の空所120を大気圧に戻す
(図18AのステップS15)。
【0166】これによって、リード線振込み治具94の
各連通孔128に挿入されていた陽極側リード18が陽
極側封止用治具40の凹部58に向かって自由落下し、
そのまま、陽極側リード18のアウターリード24が陽
極側封止用治具40のリード挿通孔60に挿入されるこ
とになる。
【0167】更に、本実施の形態では、前記陽極側リー
ド18の挿入を確実とするために、前記チャッキング機
構314にて互いに密着させられた前記リード線振込み
治具94と陽極側封止用治具40を揺動するようにして
いる。即ち、制御装置348は、前記第1の吸着機構3
20による第1の電磁弁354の閉操作が終了した時点
で、第1の揺動機構318に起動信号Sf1を出力す
る。第1の揺動機構318は、前記起動信号Sf1の入
力に基づいて、前記密着させられたリード線振込み治具
94と陽極側封止用治具40に対して回転揺動及び直進
揺動を行う(図18AのステップS16)。これによっ
て、陽極側封止用治具40の各凹部58に対して陽極側
リード18がそれぞれ1本ずつ確実に挿入されることに
なる。
【0168】次に、制御装置348は、第1の揺動機構
318に停止信号Sf3を出力した後、前記チャッキン
グ機構314に解除指令信号Sd3を出力する。第1の
揺動機構318は、前記停止信号Sf3の入力に基づい
て、前記密着状態にあるリード線振込み治具94と陽極
側封止用治具40に対する揺動駆動を停止する(図18
AのステップS17)。チャッキング機構314は、前
記解除指令信号Sd3の入力に基づいてチャッキング爪
140による陽極側封止用治具40のチャッキングを解
除して(図18AのステップS18)、該陽極側封止用
治具40を搬送機構302の搬送ベルト350上に載置
する。
【0169】その後、制御装置348は、第1の前後搬
送機構322に復帰信号Sh3を出力すると同時に搬送
機構302に搬送再開信号Saを出力する。第1の前後
搬送機構322は、前記復帰信号Sh3の入力に基づい
て、リード線振込み治具94を元の位置に復帰させる
(図19AのステップS19)。
【0170】搬送機構302は、前記搬送再開信号Sa
の入力に基づいて陽極側封止用治具40の搬送を再開す
る。これによって、該搬送ベルト350上に載置されて
いる陽極側封止用治具40は今度はビーズ挿入位置P2
に向けて搬送され、該ビーズ挿入位置P2に位置決めさ
れる(図19AのステップS20)。
【0171】このとき、搬送ベルト350上の治具投入
位置P0に載置されていた別の陽極側封止用治具40が
リード線挿入位置P1に位置決めされ、上述した一連の
処理(図17AのステップS6〜図19のステップS2
0の処理)が繰り返されることによって、当該別の陽極
側封止用治具40の各凹部58に陽極側リード18が陽
極棒20を上方に向けて挿入されることになる。
【0172】前記制御装置348は、前記陽極側封止用
治具40がビーズ挿入位置P2に位置決めされた時点
で、今度は、第2の前後搬送機構346に起動信号Sh
2を出力する。第2の前後搬送機構346は、前記起動
信号Sh2の入力に基づいて、ガラスビーズ70を各連
通孔162に真空吸着しているビーズ振込み治具96を
搬送ベルト350上のビーズ挿入位置P2まで搬送し、
位置決めする(図19BのステップS111)。これに
よって、ビーズ振込み治具96の各連通孔162と陽極
側封止用治具40の各凹部58とが対向したかたちとな
る。
【0173】次に、制御装置348は、前記チャッキン
グ機構338に保持指令信号Sd2を出力する。チャッ
キング機構338は、前記保持指令信号Sd2の入力に
基づいて、前記チャッキング爪140を駆動し、該チャ
ッキング爪140で陽極側封止用治具40の下支持板5
2を引っかけて、該陽極側封止用治具40を抱え込むこ
とにより、該ビーズ振込み治具96と陽極側封止用治具
40とを互いに各連通孔162と各凹部58とが対向す
るように密着させる(図19BのステップS112)。
【0174】その後、制御装置348は、第2の吸着機
構344に吸着解除信号Sg4を出力する。第2の吸着
機構344は、前記吸着解除信号Sg4の入力に基づい
て、前記第2の電磁弁356を閉操作することにより、
ビーズ振込み治具96の空所150を大気圧に戻す(図
19BのステップS113)。
【0175】これによって、ビーズ振込み治具96の各
連通孔162に挿入されていたガラスビーズ70が陽極
側封止用治具40の凹部58に向かって自由落下し、そ
のまま、陽極側リード18の陽極棒20に挿入されるこ
とになる。
【0176】更に、本実施の形態では、前記ガラスビー
ズ70の挿入を確実とするために、前記ビーズ振込み治
具96のチャッキング機構338にて互いに密着させら
れた前記ビーズ振込み治具96と陽極側封止用治具40
を揺動するようにしている。即ち、制御装置348は、
前記第2の吸着機構344による第2の電磁弁356の
閉操作が終了した時点で、第2の揺動機構342に起動
信号Sf2を出力する。
【0177】第2の揺動機構342は、前記起動信号S
f2の入力に基づいて、前記密着させられた前記ビーズ
振込み治具96と陽極側封止用治具40に対して回転揺
動及び直進揺動を行う(図19BのステップS11
4)。これによって、陽極側封止用治具40の各凹部5
8に挿入されている陽極側リード18の陽極棒20に対
してガラスビーズ70がそれぞれ確実に挿入されること
になる。
【0178】次に、制御装置348は、第2の揺動機構
342に停止信号Sf4を出力した後、前記チャッキン
グ機構338に解除指令信号Sd4を出力する。第2の
揺動機構342は、前記停止信号Sf4の入力に基づい
て、前記密着状態にあるビーズ振込み治具96と陽極側
封止用治具40に対する揺動駆動を停止する(図19B
のステップS115)。チャッキング機構338は、前
記解除指令信号Sd4の入力に基づいてチャッキング爪
140による陽極側封止用治具40のチャッキングを解
除して(図19BのステップS116)、該陽極側封止
用治具40を搬送機構302の搬送ベルト350上に載
置する。
【0179】その後、制御装置348は、第2の前後搬
送機構346に復帰信号Sh4を出力すると同時に搬送
機構302に搬送再開信号Saを出力する。第2の前後
搬送機構346は、前記復帰信号Sh4の入力に基づい
て、ビーズ振込み治具96を元の位置に復帰させる(図
19BのステップS117)。
【0180】搬送機構302は、前記搬送再開信号Sa
の入力に基づいて、陽極側封止用治具40の搬送を再開
する。これによって、該搬送ベルト350上に載置され
ている陽極側封止用治具40は今度は次の工程に向けて
搬送される。このとき、リード線挿入位置P1に位置決
めされていた別の陽極側封止用治具40がビーズ挿入位
置P2に搬送され、上述した一連の処理(図19Bのス
テップS111〜ステップS117の処理)が繰り返さ
れることによって、当該別の陽極側封止用治具40の各
凹部58に挿入されている陽極側リード18の陽極棒2
0にそれぞれガラスビーズ70が挿入されることにな
る。
【0181】前記一連の処理(図17AのステップS6
〜図19AのステップS20並びに図17Bのステップ
S101〜図19BのステップS117)を例えば数サ
イクル行った後、今度は、搬送機構302における搬送
ベルト350上の治具投入位置P0に陰極側封止用治具
42を載置して、陰極側封止用治具42への陰極側リー
ド22の挿入処理を行う。この場合、搬送ベルト350
上に陰極側下アダプタ182が載置され、続いて該下ア
ダプタ182上に陰極側封止用治具42が載置され、更
に該陰極側封止用治具42のヒータ本体44に上アダプ
タ180が載せられる。
【0182】そして、多数本の陽極側リード18が収納
されたリード線用トレイ90をリード線用トレイ搬送機
構312を通じて投入口308に戻し、第1の上下移動
機構310を通じて、今度は、多数本の陰極側リード2
2が収納されたリード線用トレイ90を投入口308に
位置決めさせ、更に、リード線用トレイ搬送機構312
を通じて、該リード線用トレイ90をリード線振込み治
具94の設置位置まで搬送させる。
【0183】その後、図17AのステップS6〜図19
AのステップS20の処理を行うことによって、陰極側
封止用治具42の各凹部62に陰極側リード22がそれ
ぞれ1本ずつ挿入され、図19BのステップS111〜
ステップS117の処理を行うことによって、陰極側封
止用治具42の各凹部62に挿入されている陰極側リー
ド22の陰極棒28にガラスビーズ70が挿入されるこ
とになる。
【0184】このように、本実施の形態に係る製造シス
テム300においては、キセノン放電管10の製造工程
の全自動化、特に、ガラス管封止の前段階で行われるリ
ード線(陽極側リード18及び陰極側リード22)の整
列工程と、整列されたリード線にガラスビーズ70を挿
入させる工程の自動化を実現することができ、キセノン
放電管10の生産効率の改善を達成させることができ
る。
【0185】次に、本発明に係る製造システム300に
て使用される陽極側封止用治具40と陰極側封止用治具
42の変形例を図20〜図22Bを参照しながら説明す
る。なお、図2、図3並びに図15A及び図15Bと対
応するものについては同符号を記す。
【0186】この変形例に係る陽極側封止用治具と陰極
側封止用治具は、前記実施の形態に係る陽極側封止用治
具と陰極側封止用治具とほぼ同じ構成を有するが、リー
ド線振込み治具及びビーズ振込み治具の各チャッキング
機構におけるチャッキング爪でヒータ本体を引っかけて
これら陽極側封止用治具と陰極側封止用治具を抱え込む
場合に適用した構成を有する。
【0187】即ち、図20及び図22Aに示すように、
陰極側封止用治具42においては、下支持板に、図15
Aに示すような切欠きはなく、図21及び図22Bに示
すように、陽極封止用治具40においては、下支持板の
互いに対向する面の両側に、それぞれ矩形状の張出し片
400が一体に形成されて構成されている。この場合、
陰極側封止用治具42における上アダプタ180の上面
からヒータ本体44の下面までの厚みをt6、陽極側封
止用治具40におけるヒータ本体44の上面から張出し
片400の下面までの厚みをt7としたとき、 t6=t7 の関係を満足するように前記張出し片400が形成され
る。
【0188】この構成によれば、チャッキング爪140
として、図20及び図21に示すような単純な構造のも
のを使用することができる。
【0189】但し、前記張出し片400の上面とヒータ
本体44の下面間にはある程度の隙間Δtを形成してお
くことが好ましい。これは、張出し片400がヒータ本
体44に接触すると、ヒータ本体44の電流分布が変化
し、それに伴って、熱分布も変化してしまうからであ
る。また、これは、ヒータ本体44と下支持板52の熱
膨張の違いを考慮した設計にもなっている。
【0190】なお、本発明に係るキセノン放電管の製造
システム、キセノン放電管の製造方法及びキセノン放電
管の製造用治具は、上述の実施の形態に限らず、この発
明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得るこ
とはもちろんである。
【0191】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るキセ
ノン放電管の製造システム及びキセノン放電管の製造方
法によれば、キセノン放電管の製造工程の全自動化、特
に、ガラス管封止の前段階で行われるリード線の整列工
程と、整列されたリード線にビーズを挿入させる工程の
自動化を実現することができ、キセノン放電管の生産効
率の改善を達成させることができる。
【0192】また、本発明に係るキセノン放電管の製造
用治具によれば、ガラス管封止の前段階で行われるリー
ド線の整列工程と、整列されたリード線にビーズを挿入
させる工程の自動化を実現させる上で好適であり、キセ
ノン放電管の製造工程の効率化を有効に図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る製造システム及び製造方法
において製造されるキセノン放電管の構成を示す断面図
である。
【図2】本実施の形態に係る製造システム及び製造方法
において使用される陽極側封止用治具の構成を示す斜視
図である。
【図3】本実施の形態に係る製造システム及び製造方法
において使用される陰極側封止用治具の構成を示す斜視
図である。
【図4】図4Aは陰極側封止用治具に陰極側リードが振
り込まれた状態を示す断面図であり、図4Bは陽極側封
止用治具に陽極側リードが振り込まれた状態を示す断面
図である。
【図5】図5Aは陽極側封止用治具に挿入された陽極側
リードの陽極棒にガラスビーズを挿入し、更に、陽極側
封止用治具の凹部内にガラス管の一端部を挿入した状態
を示す工程図であり、図5Bはガラス管の一端部を陽極
側リードの陽極棒に封止して一次封止品を作製した状態
を示す工程図である。
【図6】図6Aは陰極側封止用治具に挿入された陰極側
リードの陽極棒にガラスビーズを挿入した後、陰極棒の
先端部分に陰極をかしめてカソード体を作製し、更に、
陽極側封止用治具の凹部内に一次封止品の他端部を挿入
した状態を示す工程図であり、図6Bは一次封止品の他
端部を陰極側リードの陰極棒に封止してキセノン放電管
を作製した状態を示す工程図である。
【図7】図7Aは陽極側リードの形状を示す側面図であ
り、図7Bは陰極側リードの形状を示す側面図である。
【図8】図8Aはガラスビーズの形状を示す斜視図であ
り、図8Bはガラスビーズにおけるその軸を中心とした
縦断面図である。
【図9】ガラス管の形状を示す斜視図である。
【図10】本実施の形態に係る製造システム及び製造方
法において使用されるリード線用トレイの構成を示す斜
視図である。
【図11】本実施の形態に係る製造システム及び製造方
法において使用されるビーズ用トレイの構成を示す斜視
図である。
【図12】本実施の形態に係る製造システム及び製造方
法において使用されるリード線振込み治具の構成を、封
止用治具と共に示す一部省略断面図である。
【図13】本実施の形態に係る製造システム及び製造方
法において使用されるビーズ振込み治具の構成を、封止
用治具と共に示す一部省略断面図である。
【図14】ビーズ振込み治具の大孔と小孔の形状を示す
図である。
【図15】図15Aは陰極側封止用治具に上アダプタと
下アダプタを取り付けた状態を示す断面図であり、図1
5Bは陽極側封止用治具に下アダプタを取り付けた状態
を示す断面図である。
【図16】本実施の形態に係る製造システムの全体構成
を示す構成図である。
【図17】図17Aは本実施の形態に係る製造システム
のリード線用トレイ、リード線振込み治具及び封止用治
具に対する処理動作を示す工程ブロック図(その1)で
あり、図17Bは本実施の形態に係る製造システムのビ
ーズ用トレイ、ビーズ振込み治具及び封止用治具に対す
る処理動作を示す工程ブロック図(その1)である。
【図18】図18Aは本実施の形態に係る製造システム
のリード線用トレイ、リード線振込み治具及び封止用治
具に対する処理動作を示す工程ブロック図(その2)で
あり、図18Bは本実施の形態に係る製造システムのビ
ーズ用トレイ、ビーズ振込み治具及び封止用治具に対す
る処理動作を示す工程ブロック図(その2)である。
【図19】図19Aは本実施の形態に係る製造システム
のリード線用トレイ、リード線振込み治具及び封止用治
具に対する処理動作を示す工程ブロック図(その3)で
あり、図19Bは本実施の形態に係る製造システムのビ
ーズ用トレイ、ビーズ振込み治具及び封止用治具に対す
る処理動作を示す工程ブロック図(その3)である。
【図20】本実施の形態に係る製造システムにて使用さ
れる陰極側封止用治具の変形例を示す斜視図である。
【図21】本実施の形態に係る製造システムにて使用さ
れる陽極側封止用治具の変形例を示す斜視図である。
【図22】図22Aは変形例に係る陰極側封止用治具に
上アダプタと下アダプタを取り付けた状態を示す断面図
であり、図22Bは変形例に係る陽極側封止用治具に下
アダプタを取り付けた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10…キセノン放電管 12…ガラス
管 14…陰極 16…陽極 18…陽極側リード 20…陽極棒 22…陰極側リード 24…アウタ
ーリード(陽極側) 26…アウターリード(陰極側) 28…陰極棒 40…陽極側封止用治具 42…陰極側
封止用治具 44…ヒータ本体 46…取付け
部材 48…脚 50…上支持
板 52…下支持板 58、62…
凹部 60、64…リード挿通孔 70…ガラス
ビーズ 72…一次封止品 74…カソー
ド体 90…リード線用トレイ 92…ビーズ
用トレイ 94…リード線振込み治具 96…ビーズ
振込み治具 102…リード線収納部 112…ビー
ズ収納部 120、150…空所 128、16
2…連通孔 140…チャッキング爪 142…リー
ド線保持部 168…ビーズ保持部 180…上ア
ダプタ 182…陰極側下アダプタ 184…陽極
側下アダプタ 188、190、192…切欠き 202、40
0…張出し部 300…製造システム 302…搬送
機構 306…リード線用トレイ受入れ部 310、35
8…上下移動機構 312…リード線用トレイ搬送機構 314、33
8…チャッキング機構 316、340…反転機構 318、34
2…揺動機構 320、344…吸着機構 322、34
6…前後搬送機構 332…ビーズ用トレイ受入れ部 336…ビー
ズ用トレイ搬送機構 348…制御装置

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数本のリード線を縦向きに揃えるための
    リード線収納部を有するリード線用トレイと、 多数本のリード線をそれぞれ個別に一時保持するための
    リード線保持部を有するリード線振込み用治具と、 多数本のリード線がそれぞれ個別に挿入される多数の孔
    が形成されたヒータ部材を有し、キセノン放電管のガラ
    ス管を封止するために用いられる封止用治具と、 リード線の受取り指令に基づいて、前記リード線用トレ
    イと前記リード線振込み用治具とを互いに合わせて、前
    記リード線用トレイのリード線収納部に収納されている
    多数本のリード線を前記リード線振込み用治具のリード
    線保持部に移し、リード線の挿入指令に基づいて、前記
    リード線振込み用治具と前記封止用治具とを互いに合わ
    せて、前記リード線振込み用治具に保持されている多数
    本のリード線を前記封止用治具の多数の孔にそれぞれ個
    別に挿入するリード線挿入機構とを有することを特徴と
    するキセノン放電管の製造システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載のキセノン放電管の製造シス
    テムにおいて、 前記リード線挿入機構は、前記リード線の受取り指令に
    基づいて、少なくとも前記リード線用トレイと前記リー
    ド線振込み用治具とを互いにリード線収納部とリード線
    保持部とが対向するように、かつ、前記リード線振込み
    用治具が下側に位置するように合わせ、 前記リード線の挿入指令に基づいて、少なくとも前記リ
    ード線振込み用治具と前記封止用治具とを互いにリード
    線保持部とヒータ部材とが対向するように、かつ、前記
    封止用治具が下側に位置するように合わせることを特徴
    とするキセノン放電管の製造システム。
  3. 【請求項3】請求項2記載のキセノン放電管の製造シス
    テムにおいて、 前記リード線挿入機構は、前記リード線の受取り指令に
    基づいて、前記リード線用トレイと前記リード線振込み
    用治具とを互いにリード線収納部とリード線保持部とが
    対向するようにチャッキングし、 前記リード線の挿入指令に基づいて、前記リード線振込
    み用治具と前記封止用治具とを互いにリード線保持部と
    ヒータ部材とが対向するようにチャッキングするチャッ
    キング機構を有することを特徴とするキセノン放電管の
    製造システム。
  4. 【請求項4】請求項2又は3記載のキセノン放電管の製
    造システムにおいて、 前記リード線挿入機構は、前記リード線の受取り指令に
    基づいて、前記チャッキング機構にて合わせられた前記
    リード線用トレイと前記リード線振込み用治具を反転し
    て前記リード線振込み用治具を下側に位置させ、 前記リード線の挿入指令に基づいて、少なくとも前記リ
    ード線振込み用治具を反転して該リード線振込み用治具
    を上側に位置させる反転機構を有することを特徴とする
    キセノン放電管の製造システム。
  5. 【請求項5】請求項2〜4のいずれか1項に記載のキセ
    ノン放電管の製造システムにおいて、 前記リード線挿入機構は、前記リード線の受取り指令に
    基づいて、前記チャッキング機構にて合わせられた前記
    リード線用トレイと前記リード線振込み用治具を揺動
    し、 前記リード線の挿入指令に基づいて、前記チャッキング
    機構にて合わせられた前記リード線振込み用治具と前記
    封止用治具を揺動する揺動機構を有することを特徴とす
    るキセノン放電管の製造システム。
  6. 【請求項6】請求項2〜5のいずれか1項に記載のキセ
    ノン放電管の製造システムにおいて、 前記リード線挿入機構は、前記リード線の受取り指令に
    基づいて、前記リード線振込み用治具のリード線保持部
    に落下した多数本のリード線を真空吸着し、 前記リード線の挿入指令に基づいて、前記真空吸着を解
    除する吸着機構を有することを特徴とするキセノン放電
    管の製造システム。
  7. 【請求項7】請求項1記載のキセノン放電管の製造シス
    テムにおいて、 多数個のビーズが収納可能とされたビーズ収納部を有す
    るビーズ用トレイと、 多数個のビーズをそれぞれ個別に一時保持するためのビ
    ーズ保持部を有するビーズ振込み用治具と、 ビーズの受取り指令に基づいて、前記ビーズ用トレイと
    前記ビーズ振込み用治具とを互いに合わせて、前記ビー
    ズ用トレイのビーズ収納部に収納されている多数個のビ
    ーズを前記ビーズ振込み用治具のビーズ保持部に移し、 ビーズの挿入指令に基づいて、前記ビーズ振込み用治具
    と前記封止用治具とを互いに合わせて、前記ビーズ振込
    み用治具に保持されている多数個のビーズを前記封止用
    治具の多数の孔にそれぞれ個別に挿入されているリード
    線に各々挿通させるビーズ挿入機構とを有することを特
    徴とするキセノン放電管の製造システム。
  8. 【請求項8】請求項7記載のキセノン放電管の製造シス
    テムにおいて、 前記ビーズ挿入機構は、前記ビーズの受取り指令に基づ
    いて、少なくとも前記ビーズ用トレイと前記ビーズ振込
    み用治具とを互いにビーズ収納部とビーズ保持部とが対
    向するように、かつ、前記ビーズ振込み用治具が下側に
    位置するように合わせ、 前記ビーズの挿入指令に基づいて、少なくとも前記ビー
    ズ振込み用治具と前記封止用治具とを互いにビーズ保持
    部とヒータ部材とが対向するように、かつ、前記封止用
    治具が下側に位置するように合わせることを特徴とする
    キセノン放電管の製造システム。
  9. 【請求項9】請求項8記載のキセノン放電管の製造シス
    テムにおいて、 前記ビーズ挿入機構は、前記ビーズの受取り指令に基づ
    いて、前記ビーズ用トレイと前記ビーズ振込み用治具と
    を互いにビーズ収納部とビーズ保持部とが対向するよう
    にチャッキングし、 前記ビーズの挿入指令に基づいて、前記ビーズ振込み用
    治具と前記封止用治具とを互いにビーズ保持部とヒータ
    部材とが対向するようにチャッキングするチャッキング
    機構を有することを特徴とするキセノン放電管の製造シ
    ステム。
  10. 【請求項10】請求項8又は9記載のキセノン放電管の
    製造システムにおいて、 前記ビーズ挿入機構は、前記ビーズの受取り指令に基づ
    いて、前記チャッキング機構にて合わせられた前記ビー
    ズ用トレイと前記ビーズ振込み用治具を反転して前記ビ
    ーズ振込み用治具を下側に位置させ、 前記ビーズの挿入指令に基づいて、少なくとも前記ビー
    ズ振込み用治具を反転して該ビーズ振込み用治具を上側
    に位置させる反転機構を有することを特徴とするキセノ
    ン放電管の製造システム。
  11. 【請求項11】請求項8〜10のいずれか1項に記載の
    キセノン放電管の製造システムにおいて、 前記ビーズ挿入機構は、前記ビーズの受取り指令に基づ
    いて、前記チャッキング機構にて合わせられた前記ビー
    ズ用トレイと前記ビーズ振込み用治具を揺動し、 前記ビーズの挿入指令に基づいて、前記チャッキング機
    構にて合わせられた前記ビーズ振込み用治具と前記封止
    用治具を揺動する揺動機構を有することを特徴とするキ
    セノン放電管の製造システム。
  12. 【請求項12】請求項8〜11のいずれか1項に記載の
    キセノン放電管の製造システムにおいて、 前記ビーズ挿入機構は、前記ビーズの受取り指令に基づ
    いて、前記ビーズ振込み用治具のビーズ保持部に落下し
    た多数個のビーズを真空吸着し、 前記ビーズの挿入指令に基づいて、前記真空吸着を解除
    する吸着機構を有することを特徴とするキセノン放電管
    の製造システム。
  13. 【請求項13】請求項1〜12のいずれか1項に記載の
    キセノン放電管の製造システムにおいて、 前記封止用治具として、陽極側リード線が挿入される陽
    極側封止用治具と、陰極側リード線が挿入される陰極側
    封止用治具とがある場合であって、かつ、陽極側リード
    線のインナーリードの長さと陰極側リード線のインナー
    リードの長さとが互いに異なる場合に、 前記陽極側封止用治具と前記陰極側封止用治具は、少な
    くとも前記ビーズ振込み用治具の基準面と接触する面が
    それぞれ高さ方向においてほぼ一致し、かつ、挿入され
    た陽極側リード線のインナーリードの先端位置と陰極側
    リード線のインナーリードの先端位置とがそれぞれ高さ
    方向においてほぼ一致していることを特徴とするキセノ
    ン放電管の製造システム。
  14. 【請求項14】請求項13記載のキセノン放電管の製造
    システムにおいて、 前記陽極側封止用治具と前記陰極側封止用治具は、更
    に、チャッキング機構によってチャッキングされる面が
    それぞれ高さ方向においてほぼ一致していることを特徴
    とするキセノン放電管の製造システム。
  15. 【請求項15】請求項13又は14記載のキセノン放電
    管の製造システムにおいて、 複数の前記リード線用トレイを収納可能な棚を具備し、 前記陽極側封止用治具を使用する際に、前記棚から前記
    陽極側リードが入ったリード線用トレイを前記リード線
    振込み用治具に供給し、前記陰極側封止用治具を使用す
    る際に、前記棚から前記陰極側リードが入ったリード線
    用トレイを前記リード線振込み用治具に供給するリード
    線用トレイ供給手段を有することを特徴とするキセノン
    放電管の製造システム。
  16. 【請求項16】多数本のリード線を縦向きに揃えるため
    のリード線収納部を有するリード線用トレイと、 多数本のリード線をそれぞれ個別に一時保持するための
    リード線保持部を有するリード線振込み用治具と、 多数本のリード線がそれぞれ個別に挿入される多数の孔
    が形成されたヒータ部材を有し、かつ、キセノン放電管
    のガラス管を封止するために用いられる封止用治具とを
    用い、 リード線の受取り指令により、前記リード線用トレイと
    リード線振込み用治具とを互いに合わせて、前記リード
    線用トレイのリード線収納部に収納されている多数本の
    リード線を前記リード線振込み用治具のリード線保持部
    に移すリード線受取りステップと、 リード線の挿入指令により、前記リード線振込み用治具
    と封止用治具とを互いに合わせて、前記リード線振込み
    用治具に保持されている多数本のリード線を前記封止用
    治具の多数の孔にそれぞれ個別に挿入するリード線挿入
    ステップとを含むことを特徴とするキセノン放電管の製
    造方法。
  17. 【請求項17】請求項16記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 前記リード線受取りステップは、少なくとも前記リード
    線用トレイと前記リード線振込み用治具とを互いにリー
    ド線収納部とリード線保持部とが対向するように、か
    つ、前記リード線振込み用治具が下側に位置するように
    合わせることを特徴とするキセノン放電管の製造方法。
  18. 【請求項18】請求項17記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 前記リード線受取りステップは、前記リード線用トレイ
    と前記リード線振込み用治具とを互いにリード線収納部
    とリード線保持部とが対向するように、かつ、前記リー
    ド線用トレイが下側に位置するようにチャッキングし、 チャッキングされた前記リード線用トレイと前記リード
    線振込み用治具を反転して前記リード線振込み用治具を
    下側に位置させ、 前記リード線振込み用治具のリード線保持部に落下した
    多数本のリード線を真空吸着することを特徴とするキセ
    ノン放電管の製造方法。
  19. 【請求項19】請求項18記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 チャッキングされた前記リード線用トレイと前記リード
    線振込み用治具を揺動することを特徴とするキセノン放
    電管の製造方法。
  20. 【請求項20】請求項16記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 前記リード線挿入ステップは、少なくとも前記リード線
    振込み用治具と前記封止用治具とを互いにリード線保持
    部とヒータ部材とが対向するように、かつ、前記封止用
    治具が下側に位置するように合わせることを特徴とする
    キセノン放電管の製造方法。
  21. 【請求項21】請求項20記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 前記リード線挿入ステップは、前記リード線振込み用治
    具を前記リード線保持部が下向きになるように反転し、 前記リード線振込み用治具と前記封止用治具とを互いに
    リード線保持部とヒータ部材とが対向するようにチャッ
    キングすることを特徴とするキセノン放電管の製造方
    法。
  22. 【請求項22】請求項21記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 合わせられた前記リード線振込み用治具と前記封止用治
    具を揺動することを特徴とするキセノン放電管の製造方
    法。
  23. 【請求項23】請求項16記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 多数個のビーズが収納可能とされたビーズ収納部を有す
    るビーズ用トレイと、多数個のビーズをそれぞれ個別に
    一時保持するためのビーズ保持部を有するビーズ振込み
    用治具とを用い、 ビーズの受取り指令により、前記ビーズ用トレイとビー
    ズ振込み用治具とを互いに合わせて、前記ビーズ用トレ
    イのビーズ収納部に収納されている多数個のビーズを前
    記ビーズ振込み用治具のビーズ保持部に移すビーズ受取
    りステップと、 ビーズの挿入指令により、前記ビーズ振込み用治具と前
    記封止用治具とを互いに合わせて、前記ビーズ振込み用
    治具に保持されている多数個のビーズを前記封止用治具
    の多数の孔にそれぞれ個別に挿入されているリード線に
    各々挿通させるビーズ挿入ステップを含むことを特徴と
    するキセノン放電管の製造方法。
  24. 【請求項24】請求項23記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 前記ビーズ受取りステップは、少なくとも前記ビーズ用
    トレイと前記ビーズ振込み用治具とを互いにビーズ収納
    部とビーズ保持部とが対向するように、かつ、前記ビー
    ズ振込み用治具が下側に位置するように合わせることを
    特徴とするキセノン放電管の製造方法。
  25. 【請求項25】請求項24記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 前記ビーズ受取りステップは、前記ビーズ用トレイと前
    記ビーズ振込み用治具とを互いにビーズ収納部とビーズ
    保持部とが対向するように、かつ、前記ビーズ用トレイ
    が下側に位置するようにチャッキングし、 チャッキングされた前記ビーズ用トレイと前記ビーズ振
    込み用治具を反転して前記ビーズ振込み用治具を下側に
    位置させ、 前記ビーズ振込み用治具のビーズ保持部に落下した多数
    個のビーズを真空吸着することを特徴とするキセノン放
    電管の製造方法。
  26. 【請求項26】請求項25記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 チャッキングされた前記ビーズ用トレイと前記ビーズ振
    込み用治具を揺動することを特徴とするキセノン放電管
    の製造方法。
  27. 【請求項27】請求項23記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 前記ビーズ挿入ステップは、前記ビーズ振込み用治具と
    前記封止用治具とを互いにビーズ保持部とヒータ部材と
    が対向するように、かつ、前記封止用治具が下側に位置
    するように合わせることを特徴とするキセノン放電管の
    製造方法。
  28. 【請求項28】請求項27記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 前記ビーズ挿入ステップは、前記ビーズ振込み用治具を
    前記ビーズ保持部が下向きになるように反転し、 前記ビーズ振込み用治具と前記封止用治具とを互いにビ
    ーズ保持部とヒータ部材とが対向するようにチャッキン
    グすることを特徴とするキセノン放電管の製造方法。
  29. 【請求項29】請求項28記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 チャッキングによって合わせられた前記ビーズ振込み用
    治具と前記封止用治具を揺動することを特徴とするキセ
    ノン放電管の製造方法。
  30. 【請求項30】請求項16〜29のいずれか1項に記載
    のキセノン放電管の製造方法において、 前記封止用治具として、陽極側リード線が挿入される陽
    極側封止用治具と、陰極側リード線が挿入される陰極側
    封止用治具とがある場合であって、かつ、陽極側リード
    線のインナーリードの長さと陰極側リード線のインナー
    リードの長さとが互いに異なる場合に、 前記陽極側封止用治具と前記陰極側封止用治具の少なく
    とも前記ビーズ振込み用治具の基準面と接触する面をそ
    れぞれ高さ方向においてほぼ一致させ、 挿入された陽極側リード線のインナーリードの先端位置
    と陰極側リード線のインナーリードの先端位置とをそれ
    ぞれ高さ方向においてほぼ一致させて処理を行うことを
    特徴とするキセノン放電管の製造方法。
  31. 【請求項31】請求項30記載のキセノン放電管の製造
    方法において、 更に、前記陽極側封止用治具と前記陰極側封止用治具の
    チャッキングされる面をそれぞれ高さ方向においてほぼ
    一致させて処理を行うことを特徴とするキセノン放電管
    の製造方法。
  32. 【請求項32】請求項30又は31記載のキセノン放電
    管の製造方法において、 複数の前記リード線用トレイを収納可能な棚を用い、 前記陽極側封止用治具を使用する際に、前記棚から前記
    陽極側リードが入ったリード線用トレイを前記リード線
    振込み用治具に供給し、前記陰極側封止用治具を使用す
    る際に、前記棚から前記陰極側リードが入ったリード線
    用トレイを前記リード線振込み用治具に供給することを
    特徴とするキセノン放電管の製造方法。
  33. 【請求項33】多数本のリード線をそれぞれ個別に一時
    保持するためのリード線保持部を有するキセノン放電管
    の製造用治具において、 前記リード線保持部は、多数の連通孔と、これら連通孔
    に連通する吸引室とを有し、 前記連通孔は、前記リード線のインナーリードが挿入さ
    れ、かつ、前記吸引室と連通する小孔と、前記リード線
    のアウターリードが位置する大孔がそれぞれ同軸状に形
    成されて構成され、 前記リード線におけるインナーリードの径をdw、前記
    インナーリードと前記アウターリードの継部の径をd
    y、前記連通孔における小孔の径をd、大孔の径をDと
    したとき、 dw<d<dy dy<D<2dw の関係を満足することを特徴とするキセノン放電管の製
    造用治具。
  34. 【請求項34】請求項33記載のキセノン放電管の製造
    用治具において、 前記吸引室を通じてリード線を連通孔に吸引保持してい
    る場合に、前記リード線におけるアウターリードのう
    ち、大孔から露出する部分の長さをAとし、 多数本のリード線がそれぞれ個別に挿入される多数の孔
    が形成されたヒータ部材を有し、キセノン放電管のガラ
    ス管を封止するために用いられる封止用治具における前
    記孔のうち、該孔にリード線を挿入した際のインナーリ
    ードが位置する凹部の深さをBとしたとき、 A<B の関係を満足することを特徴とするキセノン放電管の製
    造用治具。
  35. 【請求項35】多数個のビーズをそれぞれ個別に一時保
    持するためのビーズ保持部を有するキセノン放電管の製
    造用治具において、 前記ビーズ保持部は、多数の連通孔と、これら連通孔に
    連通する吸引室とを有し、 前記連通孔は、前記ビーズが挿入される大孔と、前記吸
    引室と連通する複数の小孔とを有して構成され、 前記大孔の径をDF 、前記ビーズの径をDb、前記ビー
    ズにおけるその軸を中心とした縦断面の対角線の長さを
    Ldとしたとき、 Ld>DF >Db の関係を満足することを特徴とするキセノン放電管の製
    造用治具。
  36. 【請求項36】請求項35記載のキセノン放電管の製造
    用治具において、 前記連通孔における大孔の深さをHF 、ビーズの高さを
    B としたとき、 0.9hB <HF <1.2hB の関係を満足することを特徴とするキセノン放電管の製
    造用治具。
  37. 【請求項37】請求項35又は36記載のキセノン放電
    管の製造用治具において、 多数本のリード線がそれぞれ個別に挿入される多数の孔
    が形成されたヒータ部材を有し、かつ、キセノン放電管
    のガラス管を封止するために用いられる封止用治具に、
    当該キセノン放電管の製造用治具を密着させて、前記ビ
    ーズ保持部における連通孔と前記封止用治具の孔に挿入
    された前記リード線のインナーリードとを対向させた場
    合に、 前記連通孔における大孔内に吸引保持されているビーズ
    の下端と前記インナーリードの上端との離間幅をC、前
    記ビーズの高さをhB としたとき、 0≪C<hB /2 の関係を満足することを特徴とするキセノン放電管の製
    造用治具。
  38. 【請求項38】多数本のリード線がそれぞれ個別に挿入
    される多数の孔が形成されたヒータ部材を有し、キセノ
    ン放電管のガラス管を封止するために用いられるキセノ
    ン放電管の製造用治具において、 陽極側リード線が挿入される陽極側封止用治具と、陰極
    側リード線が挿入される陰極側封止用治具とがあり、か
    つ、陽極側リード線のインナーリードの長さと陰極側リ
    ード線のインナーリードの長さとが互いに異なる場合
    に、 前記陽極側封止用治具と前記陰極側封止用治具は、少な
    くとも前記ビーズ振込み用治具の基準面と接触する面を
    それぞれ高さ方向においてほぼ一致させ、かつ、挿入さ
    れた陽極側リード線のインナーリードの先端位置と陰極
    側リード線のインナーリードの先端位置とをそれぞれ高
    さ方向においてほぼ一致させるための高さ調整手段がそ
    れぞれ着脱自在に取り付けられていることを特徴とする
    キセノン放電管の製造用治具。
  39. 【請求項39】請求項38記載のキセノン放電管の製造
    用治具において、 前記高さ調整手段に加えて、前記陽極側封止用治具及び
    前記陰極側封止用治具の少なくとも一方に、互いにチャ
    ッキングされる面をそれぞれ高さ方向においてほぼ一致
    させるための第2の高さ調整手段が設けられていること
    を特徴とするキセノン放電管の製造用治具。
JP9353626A 1997-12-22 1997-12-22 キセノン放電管の製造システム、キセノン放電管の製造方法及びキセノン放電管の製造用治具 Pending JPH11185620A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012204232A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Panasonic Corp 閃光放電管
JP2013172811A (ja) * 2012-02-24 2013-09-05 Seiko Epson Corp ガスセルの封止方法およびガスセル

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