JPH10289657A - キセノン放電管の製造方法 - Google Patents

キセノン放電管の製造方法

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JPH10289657A
JPH10289657A JP3089398A JP3089398A JPH10289657A JP H10289657 A JPH10289657 A JP H10289657A JP 3089398 A JP3089398 A JP 3089398A JP 3089398 A JP3089398 A JP 3089398A JP H10289657 A JPH10289657 A JP H10289657A
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JP
Japan
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cathode
anode
jig
lead
work
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Application number
JP3089398A
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English (en)
Inventor
Hideaki Takeuchi
英明 竹内
Tsutomu Hida
勉 飛田
Tatsuya Isomura
竜矢 磯村
Shoji Nishida
昭二 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to EP98123833A priority patent/EP0924747B1/en
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Priority to DE69826426T priority patent/DE69826426T2/de
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】キセノン放電管の製造工程の全自動化を実現さ
せて、キセノン放電管の生産効率の改善を達成させる。 【解決手段】陽極側組立工程S1において、ガラス管の
一端部を陽極側リードに固着された電極棒の後端部分に
融着して一次封止品を作製し、陰極側組立工程S2にお
いて、陰極側リードの先端に固着された電極棒の先端部
にリング状の陰極をかしめにより固着することによって
カソード体を作製し、組付け工程S3において、前記一
次封止品におけるガラス管の他端部を、前記カソード体
における陰極側リードに固着された電極棒の後端部分に
融着することによってキセノン放電管を作製する。そし
て、陽極側組立工程S1における前記一次封止品の作製
にあたって陽極側治具を用い、組付け工程S3における
二次封止において陰極側治具を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キセノン放電管の
製造方法に関し、特に、製造工程の全自動化を図る上で
好適なキセノン放電管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、キセノン放電管は、キセノンガ
スのアーク放電を利用した放電管であり、キセノンガス
が封入されたガラス管内に陰極と陽極とが互いに対向配
置された構成を有する。このキセノン放電管は、ガラス
管へのキセノンガスの封入ガス圧が0.5〜15atm
前後であり、そのエネルギー分布はキセノンガスによる
輝線を除けばほとんど太陽光のエネルギー分布と近似し
ている。即ち、点光源で輝度が高く、自然昼光色に近い
特性を有し、紫外線から可視光線、赤外線付近までほぼ
連続したスペクトルが得られる。
【0003】また、このキセノン放電管は、電気エネル
ギーから光エネルギーへの変換効率が高く、封入圧力5
atmで変換効率は50%を越える。100Wのキセノ
ン放電管で2500cd/mm2 、25kWのキセノン
放電管で最大10000cd/mm2 が得られる。
【0004】用途としては、白色光源として用いられる
ほかに、近赤外線並びに紫外線用光源としても用いられ
る。また、製版用、複写など写真撮影用、焼付け用、映
画やスライドの映写用としても実用に供されている。
【0005】特に、極めて短時間だけ発光するような構
造にしたキセノン閃光ランプは、キセノン放電管に対し
て、コンデンサに蓄えられた直流電圧を印加しておき、
トリガー電極への超高圧印加によって達成される。即
ち、前記高電圧印加によって放電管内のキセノンガスが
イオン化し、これにより、管内抵抗が破れて放電し、極
めて短時間(数100分の1〜数10000分の1秒)
に昼光に近い光(エレクトロニック閃光)を出すことと
なる。この閃光は、ストロボとも呼ばれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来におい
ては、前記キセノン放電管を製造する際、キセノン放電
管自体が非常に小さいことと、ガラス管内にキセノンガ
スと共に陰極や陽極を封入する必要から、全体の製造工
程を細分化し、その細分化された各工程での作業を人手
によって行うようにしている。そのため、キセノン放電
管の生産効率の向上には自ずから限界が生じるという問
題があった。
【0007】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、キセノン放電管の製造工程の全自動化を
実現することができ、キセノン放電管の生産効率の改善
を達成させることができるキセノン放電管の製造方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係るキセノン放電管の製造方法は、多数の孔が設けられ
た陽極側治具の前記多数の孔にそれぞれ多数本の陽極側
リードを挿入する陽極側振込み工程と、多数のガラス管
の一端部を、それぞれ対応する陽極側リードの陽極を囲
むように前記陽極側治具に挿入する陽極側ガラス管挿入
工程と、前記陽極側治具を通電加熱して前記多数のガラ
ス管をそれぞれ対応する前記陽極側リードに融着するこ
とにより、一次封止品を作製する一次封止工程と、多数
の孔が設けられた陰極側治具の前記多数の孔にそれぞれ
多数本の陰極側リードを挿入する陰極側振込み工程と、
前記一次封止品の前記ガラス管の他端部を、それぞれ対
応する陰極側リードの陰極を囲むように前記陰極側治具
に挿入する陰極側ガラス管挿入工程と、キセノンガス雰
囲気で前記陰極側治具を通電加熱して、前記一次封止品
のガラス管をそれぞれ対応する前記陰極側リードに融着
する二次封止工程とを有することを特徴とする。
【0009】これにより、陽極側においては、まず、陽
極側振込み工程において、陽極側治具の多数の孔(陽極
側リード挿通孔)にそれぞれ多数本の陽極側リードが挿
入され、次の陽極側ガラス管挿入工程において、多数の
ガラス管の一端部が、それぞれ対応する陽極側リードの
陽極を囲むように陽極側治具に挿入される。その後、次
の一次封止工程において、陽極側治具が通電加熱され、
これにより、多数のガラス管がそれぞれ対応する陽極側
リードに融着された一次封止品が作製される。
【0010】一方、陰極側では、陰極側振込み工程にお
いて、陰極側治具の多数の孔(陰極側リード挿通孔)に
それぞれ多数本の陰極側リードが挿入される。
【0011】そして、次の陰極側ガラス管挿入工程にお
いて、一次封止品におけるガラス管の他端部が、それぞ
れ対応する陰極側リードの陰極を囲むように陰極側治具
に挿入され、次の二次封止工程において、キセノンガス
雰囲気で陰極側治具が通電加熱される。この通電加熱に
よって、一次封止品のガラス管がそれぞれ対応する陰極
側リードに融着されて、ガラス管内にキセノンガスが封
入されたキセノン放電管が完成する。
【0012】この場合、前記陽極側治具が、多数の陽極
側リード(ワーク)をまとめて次の陽極側ガラス管挿入
工程に搬送するための搬送部材として、また、多数の一
次封止品(ワーク)をまとめて次の陰極側ガラス管挿入
工程に搬送するための搬送部材として機能すると共に、
多数の陽極側リードにそれぞれ対応するガラス管の一端
部を融着させるための支持部材としても機能することに
なる。
【0013】同様に、前記陰極側治具が、多数の陰極側
リード(ワーク)をまとめて次の陰極側ガラス管挿入工
程に搬送するための搬送部材として機能すると共に、多
数の陰極側リードにそれぞれ対応するガラス管の他端部
を融着させるための支持部材としても機能することにな
る。
【0014】即ち、陽極側ワーク(多数の陽極側リード
及び多数の一次封止品)の搬送をすべて陽極側治具で行
うことができ、陰極側ワーク(多数の陰極側リード)の
搬送をすべて陰極側治具で行うことができることから、
キセノン放電管の製造工程における各工程のワークの受
け渡しが治具(陽極側治具及び陰極側治具)の移動だけ
で済み、オペレータの作業を簡素化させることができ
る。
【0015】また、前記陽極側治具及び陰極側治具を通
電加熱してガラス管と各種リードとの融着を行うように
しているため、一次封止及び二次封止について共用でき
る設備を構築することができ、製造設備の製作効率や稼
働効率を高めることができる。
【0016】このように、本発明に係るキセノン放電管
の製造方法においては、各種ワークの搬送作業並びにガ
ラス融着作業を治具を通じて一貫して行うことができる
ため、製造ラインの全自動化を実現させることができ、
キセノン放電管の生産効率の改善を達成させることがで
きる。
【0017】そして、前記製造方法において、前記二次
封止工程から排出された二次工程品の前記陽極側リード
と前記陰極側リードをそれぞれ所定の長さに切断するリ
ード切断工程を含むようにしてもよい(請求項2記載の
発明)。このリード切断工程を経ることによって、実質
的にキセノン放電管が完成することとなる。
【0018】前記陽極側治具としては、例えばその一主
面に前記ガラス管の一端部が挿入可能とされた多数の凹
部を有し、前記各凹部の底部中央に、前記陽極側治具の
他主面まで貫通し、かつ、前記陽極側リードが挿通可能
とされた陽極側リード挿通孔が設けられた構成のものを
使用することができる(請求項3記載の発明)。この場
合、前記陽極側振込み工程において、前記陽極側治具の
多数の陽極側リード挿通孔にそれぞれ陽極側リードが挿
入され、次の陽極側ガラス管挿入工程において、前記陽
極側治具の多数の凹部にそれぞれガラス管の一端部が挿
入される。これによって、多数のガラス管の一端部が、
それぞれ対応する陽極側リードの陽極を囲むように前記
陽極側治具に挿入されることになる。
【0019】また、前記陰極側治具としては、例えばそ
の一主面に前記ガラス管の他端部が挿入可能とされた多
数の凹部を有し、前記各凹部の底部中央に、前記陰極側
治具の他主面まで貫通し、かつ、前記陰極側リードが挿
通可能とされた陰極側リード挿通孔が設けられた構成の
ものを使用することができる(請求項4記載の発明)。
この場合、前記陰極側振込み工程において、前記陰極側
治具の多数の陰極側リード挿通孔にそれぞれ陰極側リー
ドが挿入され、次の陰極側ガラス管挿入工程において、
前記陰極側治具の多数の凹部にそれぞれガラス管の他端
部が挿入される。これによって、多数のガラス管の他端
部が、それぞれ対応する陰極側リードの陰極を囲むよう
に前記陰極側治具に挿入されることになる。
【0020】そして、前記製造方法において、前記陽極
側振込み工程に、前記陽極側リードへのガラスビーズの
挿通工程を含むようにしてもよい(請求項5記載の発
明)。これにより、その後の一次封止工程において、陽
極側リードにガラス管の一端部を融着させる際に、ガラ
スビーズが介在することとなるため、陽極側リードへの
ガラス管の一端部の融着が迅速に、かつ確実に行われる
ことになる。
【0021】一方、前記陰極側振込み工程において、陰
極側リードを陰極側治具に挿入する前に、前記陰極側リ
ードにガラスビーズを取り付けるようにしてもよい(請
求項6記載の発明)。
【0022】また、前記ガラスビーズを挿入させる場合
においては、前記陽極側治具を通電加熱して前記陽極側
リードに前記ガラスビーズを融着するビーズ付け工程を
含むことが好ましい(請求項7記載の発明)。これによ
って、ガラスビーズが陽極側リードに仮止めされること
から、ガラスビーズの不測の落下やガラスビーズがリー
ドから外れるということが有効に防止され、ガラスビー
ズを用いたキセノン放電管の信頼性の向上を図ることが
できる。
【0023】また、前記製造方法において、リード線の
先端部分に陰極を挿入してかしめ固定する陰極かしめ工
程を含むようにしてもよい(請求項8記載の発明)。リ
ード線の先端部分に陰極がかしめ固定されることによっ
て、前記陰極側リードとされる。
【0024】この場合、前記陰極かしめ工程として、先
端部分に予めガラスビーズを取り付け、その後、リード
線の前記先端部分に陰極をかしめ固定することが好まし
い(請求項9記載の発明)。
【0025】また、前記製造方法において、前記二次封
止工程に、陰極側治具の通電加熱に先立って負圧雰囲気
にさらすことにより、少なくともガラス管内の不純物を
除去するクリーン化工程と、負圧雰囲気及びキセノンガ
ス雰囲気にて前記陰極側治具を通電加熱する封止工程
と、負圧雰囲気で少なくとも前記陰極側治具を冷却する
冷却工程を含めるようにしてもよい(請求項10記載の
発明)。
【0026】これにより、まず、一次封止品の前記ガラ
ス管が挿入された陰極側治具は、クリーン化工程に投入
される。このクリーン化工程では、陰極側治具への通電
加熱に先立って、該陰極側治具が負圧雰囲気にさらされ
ることから、陰極側治具に挿入されたガラス管の内部に
存する不純物は、前記負圧によって外方に除去されるこ
とになる。
【0027】その後、前記ガラス管が挿入された陰極側
治具は、次の封止工程に投入される。この封止工程にお
いて、陰極側治具が負圧雰囲気及びキセノンガス雰囲気
にて通電加熱され、該加熱によって、一次封止品のガラ
ス管がそれぞれ対応する陰極側リードに融着されて、ガ
ラス管内にキセノンガスが封入されたキセノン放電管と
される。
【0028】そして、前記封止工程から排出されたキセ
ノン放電管は、次の冷却工程において、負圧雰囲気下で
冷却される。
【0029】このように、本発明に係るキセノン放電管
の製造方法においては、二次封止工程の初段において、
クリーン化処理を行うようにしているため、完成された
キセノン放電管は、ガラス管内に不要な不純物がほとん
どないものとなり、高輝度で、かつ、高品質のキセノン
放電管を得ることができる。また、負圧雰囲気下で陰極
側治具を通電加熱するようにしているため、陰極側治具
からの熱発散分布が、陰極側治具にセットされた多数の
一次封止品に関してほぼ均一となり、ガラス融着に関す
る放電管単位のばらつきを小さくすることができ、キセ
ノン放電管の歩留まりの向上を効率よく実現させること
ができる。
【0030】また、次の冷却工程では、負圧雰囲気にて
キセノン放電管を冷却するようにしているため、多数の
キセノン放電管に対する冷却度合いのばらつきもほとん
どなくなり、局部的な過冷却や未冷却状態を有効に防止
できる。これは、キセノン放電管の高品質化、高信頼性
化につながる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るキセノン放電
管の製造方法の実施の形態例(以下、単に実施の形態に
係る製造方法と記す)を図1〜図71を参照しながら説
明する。
【0032】図1に示すように、本実施の形態に係る製
造方法にて製造されるキセノン放電管10は、キセノン
ガスが封入されたガラス管12内に陰極14と陽極16
とが互いに対向配置された構成を有する。
【0033】陽極16は、金属製の陽極側リード18の
先端部分にて構成され、あるいは陽極側リード18の先
端に固着された別の金属部材、即ち陽極棒(電極棒)2
0にて構成されている。陰極14は、リング状の形状を
有し、陰極側リード22の先端部分にかしめによって固
着されている。
【0034】特に、この実施の形態では、陽極側リード
18及び陰極側リード22は共に、ニッケルにて構成さ
れており、前記陽極側リード18のインナー側端部24
(溶接部分)は、その径が当該陽極側リード18におけ
るアウターリード26の径よりもわずかに大に設定さ
れ、その端面には陽極16を構成する金属製(例えばタ
ングステン製)の陽極棒20が固着されている。
【0035】陰極側リード22においても、そのインナ
ー側端部28(溶接部分)は、その径が当該陰極側リー
ド22におけるアウターリード30の径よりもわずかに
大に設定され、その端面には、陰極14を支持するため
の例えばタングステン製の電極棒(陰極棒)32が固着
され、更に、該陰極棒32の先端部にリング状の陰極1
4が例えばかしめによって固着されている。
【0036】そして、ガラス管12の一端部12aが、
前記陽極側リード18に固着された陽極棒20の後端部
分に融着され、ガラス管12の他端部12bが、前記陰
極側リード22に固着された陰極棒32の後端部分に融
着されて、本実施の形態に係るキセノン放電管10が構
成される。
【0037】次に、本実施の形態に係るキセノン放電管
の製造方法について図2の工程ブロック図を参照しなが
ら説明する。
【0038】本実施の形態に係る製造方法は、図2に示
すように、陽極側組立工程S1において、ガラス管12
の一端部12aを、陽極側リード18に固着された前記
陽極棒20の後端部分に融着して一次封止品72(図4
B参照)を作製し、陰極側組立工程S2において、陰極
側リード22の先端に固着された陰極棒32の先端部に
リング状の陰極14をかしめにより固着することによっ
てカソード体74(図6参照)を作製し、組付け工程S
3において、前記一次封止品72におけるガラス管12
の他端部12bを、前記カソード体74における陰極側
リード22に固着された前記陰極棒32の後端部分に融
着することによって二次封止品80が作製され、その
後、該二次封止品80に対して種々の検査を行って最終
的にキセノン放電管10が作製される。
【0039】特に、本実施の形態に係る製造方法におい
ては、陽極側組立工程S1における一次封止品72の作
製にあたって図3に示す陽極側封止用治具40が用いら
れ、組付け工程S3における二次封止品80の作製にあ
たって図4に示す陰極側封止用治具42が用いられる。
【0040】陽極側封止用治具40及び陰極側封止用治
具42は共に、板状のヒータ本体44と、該ヒータ本体
44を製造設備のステーション等に位置決め設置させる
ための取付け部材46と、ヒータ本体44を支持する複
数本(例えば4本)の脚48を有して構成されている。
前記取付け部材46は、ヒータ本体44の両端部に設け
られ、これら封止用治具40及び42の端部を挟持する
上下の支持板50及び52を有する。これら支持板50
及び52並びにヒータ本体44には、上下方向にボルト
54を挿通させるためのボルト挿通孔56が設けられて
いる。そして、ボルト54をボルト挿通孔56に挿通し
て脚48にねじ込むことにより、前記ヒータ本体44が
4本の脚48で支持されたそれぞれ1つの封止用治具4
0及び42として構成されることになる。
【0041】陽極側封止用治具40のヒータ本体44
は、図5Bにも示すように、その一主面に、ガラス管1
2の一端部12aが挿入可能とされた凹部58が多数
(例えば500個)、例えばマトリクス状に設けられ、
これら凹部58の底部中央に、前記ヒータ本体44の他
主面まで貫通し、かつ、陽極側リード18のアウターリ
ード26が挿通可能とされたリード挿通孔60が設けら
れている。
【0042】また、陰極側封止用治具42のヒータ本体
44も、その一主面に、図5Aにも示すように、ガラス
管12の他端部12bが挿入可能とされた凹部62が多
数(例えば500個)、例えばマトリクス状に設けら
れ、これら凹部62の底部中央に、前記ヒータ本体44
の他主面まで貫通し、かつ、陰極側リード22のアウタ
ーリード30が挿通可能とされたリード挿通孔64が設
けられている。
【0043】ここで、具体的に、本実施の形態に係る製
造方法について説明する。まず、陽極側組立工程S1に
ついて説明すると、最初の陽極側振込み工程S11にお
いて、後述する振込みシステムを通じて、図6Aに示す
ように、陽極側封止用治具40の各リード挿通孔60に
それぞれ陽極側リード18を挿入する。
【0044】このとき、陽極側リード18の溶接部分2
4の径がアウターリード26よりも太く加工されて、リ
ード挿通孔60の径よりも大とされているため、陽極側
リード18の先端部分(溶接部分)24に固着されてい
る陽極棒20は、必ず凹部58内に位置することにな
り、しかも、各陽極側リード18はその軸方向が鉛直方
向に沿った状態となる。
【0045】陽極側リード18の挿入方式としては、例
えば2つの方式が挙げられ、1つは、例えば多数の陽極
側リード18を例えばパーツフィーダにより、陽極側振
込み工程S11に整列供給し、これら整列供給された多
数の陽極側リード18を挿入機構を通じて順次陽極側封
止用治具40の各リード挿通孔60に挿入する方式であ
り、他の1つは、トレイに入れられた多数の陽極側リー
ド18を陽極側封止用治具40の各リード挿通孔60に
挿入させる方式である。
【0046】前記方式のいずれかによって、多数の陽極
側リード18を陽極側封止用治具40の各リード挿通孔
60に挿入した後、これら陽極側リード18を挿入した
状態で、各陽極側リード18の陽極棒20にリング状の
ガラスビーズ70を挿入する。ガラスビーズ70は、そ
の径が、陽極棒20の径よりも大で、かつ、陽極側リー
ド18の先端部分24の径よりも小に設定されているた
め、陽極棒20の根元部分を囲むかたちで陽極側リード
18の先端部分24に載置される。ガラスビーズ70を
陽極棒20に挿入する方式としては、陽極側リード18
を陽極側封止用治具40のリード挿通孔60に挿通する
方式と同様の方式を採用することができる。
【0047】次に、図7〜図9を参照しながら陽極側リ
ード18、陰極側リード22、ガラスビーズ70及びガ
ラス管12の形状について説明する。
【0048】陽極側リード18及び陰極側リード22に
おける陽極棒20及び陰極棒32の径をdw、アウター
リード26及び30の径をdn、溶接部分24及び28
の径をdyとしたとき、 dw<dn<dy 又は dw=dn<dy の関係を満足し、例えば、(dw,dn,dy)=
(0.6mm,0.8mm,1.1mm)とすることが
好ましい。
【0049】陰極棒32は、その先端部に陰極14が固
着されるため、図7A及び図7Bに示すように、一般
に、陽極棒20よりも長く形成される。つまり、陽極棒
20の長さをLwa、陰極棒32の長さをLwcとする
とき、Lwa<Lwcの関係を満足する。陽極側リード
18及び陰極側リード22における各アウターリード2
6及び30の長さLna及びLncは、それぞれほぼ同
一の長さ(Lna=Lnc)とされている。なお、陽極
側リード18及び陰極側リード22における各溶接部分
24及び28の長さLya及びLycもそれぞれほぼ同
一とされている。
【0050】ガラスビーズ70は、図8Aに示すよう
に、リング状に形成され、その外径d Boはガラス管12
の中空部に挿入可能な大きさで、内径dBiは陽極棒20
及び陰極棒32が挿入可能な大きさに設定されている。
図8Aにおいて、ガラスビーズ70の高さをhB で示
し、図8Bにおいて、ガラスビーズ70におけるその軸
を中心とした縦断面の対角線の長さをLdで示す。
【0051】ガラス管12は、図9に示すように、ほぼ
円筒形状に形成され、その長さLGはキセノン放電管1
0の使用目的に応じて任意に設定される。ガラス管12
の内径dGiは、ガラスビーズ70及び陰極14が挿入可
能な大きさとされる。ガラス管12の外径をdGoで示
す。
【0052】次に、陽極側振込み工程S11(並びに後
述する陰極側振込み工程S21)で使用される振込みシ
ステムについて説明する。
【0053】この振込みシステムは、上述した陽極側封
止用治具40と陰極側封止用治具42のほかに、多数本
の陽極側リード18又は多数本の陰極側リード22が貯
えられるリード線用トレイ90(図10参照)と、多数
個のガラスビーズ70が貯えられるビーズ用トレイ92
(図11参照)と、該リード線用トレイ90から必要な
本数の陽極側リード18又は陰極側リード22を受け取
って前記陽極側封止用治具40又は陰極側封止用治具4
2に振り込むためのリード線振込み治具94(図12参
照)と、前記ビーズ用トレイ92から必要な個数のガラ
スビーズ70を受け取って陽極側封止用治具40又は陰
極側封止用治具42に振り込むためのビーズ振込み治具
96(図13参照)が使用される。
【0054】リード線用トレイ90は、図10に示すよ
うに、両側にフランジ部100を有する箱形に構成さ
れ、その内部には上面開口で平面矩形状のリード線収容
部102が形成されている。このリード線収容部102
は、縦横に配列された多数の仕切板104及び106に
よって多数の升108がマトリクス状に配列されたかた
ちを有する。各升108のサイズは、陽極側封止用治具
40及び陰極側封止用治具42の各ヒータ本体44に設
けられた凹部58及び62が4つ入る程度の大きさを有
し、各升108の中には、複数本(例えば25本)の陽
極側リード18あるいは陰極側リード22が陽極棒20
あるいは陰極棒32を上方に向けて挿入、蓄積されてい
る。
【0055】ビーズ用トレイ92も、図11に示すよう
に、両側にフランジ部110を有する箱形に構成され、
その内部には上面開口で平面矩形状のビーズ収納部11
2が形成されている。このビーズ収納部112には、前
記リード線用トレイ90に配設されているような仕切板
104及び106は形成されておらず、1つの収容空間
が展開されたかたちとなっている。
【0056】リード線振込み治具94は、図12に示す
ように、内部に空所120が形成された匣体122を有
する。この匣体122の下面には、陽極側封止用治具4
0及び陰極側封止用治具42のリード挿通孔60及び6
4に対応した箇所に、断面ほぼ円形状の大孔124が形
成されており、この大孔124の底部には前記空所12
0に連通するように断面ほぼ円形状の小孔126が形成
されている。即ち、前記大孔124と小孔126は、同
軸状に互いに連通し、匣体122の下面から空所120
に達する1つの連通孔128を構成する。
【0057】前記匣体122の上部には、内部の空所1
20まで連通する真空引きのための孔130が形成さ
れ、この孔130は、真空ポンプ2352(図21参
照)に第1の電磁弁2354(図21参照)を介して連
結されたホース132が結合されている。
【0058】また、このリード線振込み治具94は、後
述するように、リード線用トレイ90又は陽極側封止用
治具40あるいは陰極側封止用治具42をチャッキング
爪140(図3、図4、図10等参照)で抱え込んで当
該リード線振込み治具94と密着させるためのチャッキ
ング機構2314(図21参照)が設けられている。
【0059】大孔124と小孔126は、以下のような
条件を満足するように各サイズが設定されている。即
ち、小孔126の径は、陽極棒20及び陰極棒32は挿
入可能で、アウターリード26及び30は挿入不可とさ
れたサイズを有し、大孔124の径は、2本以上の陽極
側リード18又は陰極側リード22が挿入できない程度
のサイズを有する。
【0060】具体的には、前記大孔124の径をD、小
孔126の径をdとしたとき、陽極側リード18及び陰
極側リード22における陽極棒20及び陰極棒32の径
dw、溶接部分24及び28の径dyとの関係は、 dw<d<dy dy<D<2dw とされる。
【0061】そして、リード線用トレイ90に蓄積され
ている多数本の陽極側リード18若しくは陰極側リード
22をリード線振込み治具94の各連通孔128にそれ
ぞれ1本ずつ挿入させる場合は、リード線振込み治具9
4に設けられたチャッキング機構2314(図21参
照)のチャッキング爪140(図10参照)でリード線
用トレイ90のフランジ部100を引っかけて該リード
線用トレイ90を抱え込むことにより、該リード線用ト
レイ90とリード線振込み治具94とを互いにリード線
収容部102と連通孔128とが対向するように密着さ
せた後、これらリード線用トレイ90とリード線振込み
治具94を反転させて、リード線振込み治具94を下側
に位置させることにより行われる。更に、この状態で両
者を密着させたまま揺動させることにより、確実性が増
す。
【0062】このとき、リード線用トレイ90のリード
線収容部102に蓄積されている多数本の陽極側リード
18あるいは陰極側リード22がリード線振込み治具9
4に向かって自由落下し、そのうち、リード線振込み治
具94の各連通孔128に対応する位置にあった陽極側
リード18あるいは陰極側リード22がそのまま連通孔
128に挿入されることとなる。この時点で、リード線
振込み治具94の空所120を真空引きすることによっ
て、各連通孔128に挿入された陽極側リード18ある
いは陰極側リード22は該連通孔128内に保持され
る。つまり、各連通孔128と空所120は、リード線
保持部142として機能することになる。
【0063】リード線振込み治具94の各連通孔128
に挿入された陽極側リード18あるいは陰極側リード2
2を陽極側封止用治具40あるいは陰極側封止用治具4
2の各凹部58あるいは62内に挿入する場合は、図1
2に示すように、真空引きによって各連通孔128に陽
極側リード18あるいは陰極側リード22を保持した状
態で上下反転し、その後、リード線振込み治具94に設
けられたチャッキング機構2314(図21参照)のチ
ャッキング爪140(図3、図4参照)で陽極側封止用
治具40あるいは陰極側封止用治具42の下支持板52
を引っかけて陽極側封止用治具40あるいは陰極側封止
用治具42を抱え込むことにより、リード線振込み治具
94と陽極側封止用治具40あるいは陰極側封止用治具
42とを互いに連通孔128と凹部58あるいは62と
が対向するように密着させ、更に前記真空引きを停止す
ることにより行われる。更に、揺動を加えることによっ
て確実性が増す。
【0064】このとき、リード線振込み治具94の各連
通孔128に挿入されていた陽極側リード18あるいは
陰極側リード22が陽極側封止用治具40あるいは陰極
側封止用治具42の凹部58あるいは62に向かって自
由落下し、そのまま、陽極側リード18あるいは陰極側
リード22のアウターリード26あるいは30が陽極側
封止用治具40あるいは陰極側封止用治具42のリード
挿通孔60あるいは64に挿入されることになる。
【0065】この場合、リード線振込み治具94の大孔
124の軸線方向の深さをL1、陽極側リード18及び
陰極側リード22における各アウターリード26及び3
0の長さをLn、溶接部分24及び28の長さをLy、
並びに陽極側封止用治具40及び陰極側封止用治具42
における各凹部58及び62の深さをLia及びLic
とし、Ln+Ly−L1=Aとしたとき、 A<Lia A<Lic の関係を満足するように設定されている。つまり、リー
ド線振込み治具94と陽極側封止用治具40あるいは陰
極側封止用治具42とが密着したとき、陽極側リード1
8あるいは陰極側リード22の先端で陽極側封止用治具
40あるいは陰極側封止用治具42の凹部58あるいは
62を擦らないように、前記リード線振込み治具94の
大孔124の深さL1が設定されている。
【0066】一方、ビーズ振込み治具96は、図13に
示すように、内部に空所150が形成され、下面に周壁
152が形成されて、該下面に開口面積の大きい例えば
矩形状の凹部154が形成された匣体156を有する。
前記凹部154の底部には、陽極側封止用治具40及び
陰極側封止用治具42の凹部58及び62に対応した箇
所に、断面ほぼ円形状の大孔158が形成されており、
この大孔158の底部には、図14にも示すように、前
記空所150に連通する断面ほぼ円形状の複数(例えば
3つ)の小孔160が形成されている。即ち、前記大孔
158と複数の小孔160は、互いに連通し、匣体15
6の下面から空所150に達する1つの連通孔162を
構成する。
【0067】また、前記匣体156の上部には、内部の
空所150まで連通する真空引きのための孔164が形
成され、この孔164は、真空ポンプ2352(図21
参照)に第2の電磁弁2356(図21参照)を介して
連結されたホース166が結合されている。
【0068】また、このビーズ振込み治具96は、後述
するように、ビーズ用トレイ92あるいは陽極側封止用
治具40あるいは陰極側封止用治具42をチャッキング
爪140(図3、図4、図11参照)で抱え込んで当該
ビーズ振込み治具96と密着させるためのチャッキング
2機構2338(図21参照)が設けられている。
【0069】大孔158の径は、ガラスビーズ70が必
ず縦向き(軸が縦向き)に挿入されるような大きさに設
定される。具体的には、大孔158の径をDF としたと
き、ガラスビーズ70の外径dBoと、ガラスビーズ70
におけるその軸を中心とした縦断面の対角線の長さLd
(図8B参照)との関係は、 dBo<DF <Ld とされる。大孔158の径DF を前記対角線の長さLd
より小さくすることにより、ガラスビーズ70が横向き
(軸が横向き)になって大孔158内に挿入されること
がない。ここで、前記対角線の長さLdは、ガラスビー
ズ70の高さをh B とすると、Ld2 =dBo 2 +hB 2
である。
【0070】また、小孔160の径dF は、ガラスビー
ズ70の外径dBoより小さいサイズに設定される。な
お、周壁152の高さついては後述する。
【0071】そして、ビーズ用トレイ92に蓄積されて
いる多数個のガラスビーズ70をビーズ振込み治具96
の各連通孔162にそれぞれ1個ずつ挿入させる場合
は、ビーズ振込み治具96に設けられたチャッキング機
構2338(図21参照)のチャッキング爪140(図
11参照)でビーズ用トレイ92のフランジ部110を
引っかけて該ビーズ用トレイ92を抱え込むことによ
り、該ビーズ用トレイ92とビーズ振込み治具96とを
互いにビーズ収納部112と連通孔162とが対向する
ように密着させた後、ビーズ振込み治具96を下側に位
置させることにより行われる。更に、この状態で両者を
密着させたまま揺動させると、確実性が増す。
【0072】このとき、ビーズ用トレイ92のビーズ収
納部112に蓄積されている多数個のガラスビーズ70
がビーズ振込み治具96に向かって自由落下し、そのう
ち、ビーズ振込み治具96の各連通孔162に対応する
位置にあったガラスビーズ70が軸を鉛直方向に向けた
状態で連通孔162に挿入されることとなる。この時点
で、ビーズ振込み治具96の空所150を真空引きする
ことによって、各連通孔162に挿入されたガラスビー
ズ70は該連通孔162内に保持される。つまり、各連
通孔162と空所150は、ビーズ保持部168として
機能することになる。
【0073】ビーズ振込み治具96の各連通孔162に
挿入されたガラスビーズ70を陽極側封止用治具40あ
るいは陰極側封止用治具42の各凹部58あるいは62
内に挿入されている陽極側リード18あるいは陰極側リ
ード22の陽極棒20あるいは陰極棒32に挿入する場
合は、図13に示すように、真空引きによって各連通孔
162にガラスビーズ70を保持した状態でビーズ振込
み治具96を上下反転し、その後、ビーズ振込み治具9
6に設けられたチャッキング機構2338(図21参
照)のチャッキング爪140(図3、図4参照)で陽極
側封止用治具40あるいは陰極側封止用治具42の下支
持板52を引っかけて陽極側封止用治具40あるいは陰
極側封止用治具42を抱え込むことにより、該ビーズ振
込み治具96と陽極側封止用治具40あるいは陰極側封
止用治具42とを互いに連通孔162と凹部58あるい
は62とが対向するように密着させ、更に前記真空引き
を停止することにより行われる。更に、揺動を加えるこ
とによって確実性が増す。
【0074】このとき、ビーズ振込み治具96の各連通
孔162に挿入されていたガラスビーズ70が陽極側封
止用治具40あるいは陰極側封止用治具42の凹部58
あるいは62に向かって自由落下し、そのまま、陽極側
リード18あるいは陰極側リード22の陽極棒20ある
いは陰極棒32に挿入されることになる。
【0075】ここで、ビーズ振込み治具96の寸法関
係、特に、大孔158の深さをHF としたとき、ガラス
ビーズ70の高さhB との関係は、 0.9hb<HF <1.2hB とすることが好ましい。これは、大孔158は、挿入さ
れているガラスビーズ70を落下させる際に、該ガラス
ビーズ70をその軸がほぼ鉛直に向くように案内するガ
イドとしても機能することから、大孔158の深さHF
が浅いと、陽極側リード18あるいは陰極側リード22
の陽極棒20あるいは陰極棒32にガラスビーズ70を
挿入する際のガイドが十分に行われなくなり、ガラスビ
ーズ70の挿入率が低下するおそれがある。反対に、大
孔158の深さHF が深いと、1つの大孔158内に複
数のガラスビーズ70が入り込んで重なって吸着される
おそれがある。
【0076】従って、上述のような関係を保つことによ
り、ガラスビーズ70の挿入率が低下することや、1つ
の大孔158内に複数のガラスビーズ70が入り込んで
しまうような不都合は生じない。
【0077】また、ビーズ振込み治具96における匣体
156の下面に形成された周壁152の高さHsは、該
ビーズ振込み治具96と陽極側封止用治具40あるいは
陰極側封止用治具42とを互いに連通孔162と凹部5
8あるいは62とが対向するように密着させた場合に、
連通孔162内に保持されたガラスビーズ70の下端と
陽極側封止用治具40あるいは陰極側封止用治具42の
凹部58あるいは62内に挿入されている陽極側リード
18あるいは陰極側リード22の陽極棒20あるいは陰
極棒32の先端との離間幅をCとし、ガラスビーズ70
の高さをhB としたとき、 0≪C<hB /2 の関係を満足するように設定される。
【0078】前記寸法Cがあまり小さいと、陽極棒20
あるいは陰極棒32とガラスビーズ70が干渉(衝突
等)して、ガラスビーズ70の欠けにつながる。反対に
寸法Cが大きすぎると、ビーズ振込み治具96による真
空引きを停止したとき、落下過程にあるガラスビーズ7
0の孔が陽極棒20あるいは陰極棒32への挿入ガイド
にならなくなり、ガラスビーズ70の陽極棒20あるい
は陰極棒32への挿入率が悪くなる。理想としては、前
記寸法Cは、できるだけ0に近く、部品規格、製作誤差
等を考慮しても陽極棒20あるいは陰極棒32とガラス
ビーズ70が干渉しない寸法であることが望ましい。
【0079】ところで、ガラス管12の長さLG は、キ
セノン放電管10が使われる機種により一義的に決ま
る。キセノン放電管10の性能、例えば耐久性保証のた
めにアーク長LA (図1参照)を長くすることがある。
陰極棒32は、陰極14を固着しなければならないた
め、ある程度の長さが必要であるのに対し、陽極棒20
は、挿入されたガラスビーズ70の上端から陽極棒20
が僅かに突出していればよく、その分長さを短縮するこ
とができる。
【0080】更に、陽極側封止用治具40と陰極側封止
用治具42とでは、各凹部58及び62の形状が異な
る。即ち、図5Aに示すように、陰極側封止用治具42
は、凹部62に挿入された陰極側リード22の陰極棒3
2に固着されている陰極14に対して、ガラス封止のた
めの熱をできるだけ伝達させないように、凹部62の深
さLicは浅く設定されている。一方、陽極側封止用治
具40は、図5Bに示すように、完成したキセノン放電
管10を次工程で組み立てやすい形状にするためには、
どうしても凹部58の深さLiaを大きくする必要があ
る。
【0081】上述のことから、図5A及び図5Bに示す
ように、陽極側封止用治具40と陰極側封止用治具42
を各ヒータ本体44の上面を基準にして図示しない基台
等に載置したとき、陽極棒20の先端位置と陰極棒32
の先端位置で大きな差ΔACができる。この差ΔACがガラ
スビーズ70の高さhB の1/2(=hB /2)より小
さいときは、前記寸法Cの関係、即ち、0≪C<hB
2の関係から、ビーズ振込み治具96は、寸法Cの設定
により、陽極側封止用治具40と陰極側封止用治具42
に対して共通に使用することができる。しかし、前記差
ΔACが大きくなると、特に高さhB より大きくなると、
ビーズ振込み治具96の共通使用は不可能となり、設備
の増設を余儀なくされる。
【0082】そこで、本実施の形態では、前記誤差ΔAC
をできるだけなくすために、図15A及び図15B並び
に図3及び図4に示すように、陰極側封止用治具42の
ヒータ本体44に被せるための上アダプタ180と、該
陰極側封止用治具42が載置される陰極側下アダプタ1
82と、該陽極側封止用治具40が載置される陽極側下
アダプタ184を用意する。
【0083】前記上アダプタ180は、図4及び図15
Aに示すように、金属製あるいは合成樹脂製で平面ほぼ
矩形状を有し、両端が下方向に屈曲され、中央に開口1
86が形成されている。そして、この上アダプタ180
は、両側の屈曲部180aがヒータ本体44の長辺に対
応するようにヒータ本体44に被せられる。この場合、
両屈曲部180a間の距離はヒータ本体44の短辺とほ
ぼ同じとされ、開口186の大きさは、ヒータ本体44
に形成されているすべての凹部62を上方に臨ませる程
度の大きさとされている。
【0084】陰極側下アダプタ182は、図4び図15
Aに示すように、金属製あるいは合成樹脂製でほぼ直方
体状を有し、陰極側封止用治具42の脚48が位置する
箇所に有底のU字状の切欠き188が形成されている。
陽極側下アダプタ184も、図3及び図15Bに示すよ
うに、金属製あるいは合成樹脂製でほぼ直方体状を有
し、陽極側封止用治具40の脚48が位置する箇所に有
底のU字状の切欠き190が形成されている。
【0085】ここで、上アダプタ180、陰極側下アダ
プタ182及び陽極側下アダプタ184は、以下のよう
な条件を満足するように各サイズが設定されている。
【0086】(1) ヒータ本体44に載せる上アダプタ1
80の有無で、ビーズ振込み治具96の基準面96a
(図13参照)に接する面(上アダプタ180の上面又
はヒータ本体44の上面)よりも上方に突出する陽極棒
20及び陰極棒32の先端位置を揃えるようにする。
【0087】(2) ヒータ本体44の脚48を載せる下ア
ダプタ182及び184の切欠き188及び190の深
さ(即ち、切欠き188及び190の底部の厚みt1及
びt2)で、ビーズ振込み治具96の基準面96aに接
する面(上アダプタ180の上面又はヒータ本体44の
上面)の高さを揃えるようにする。
【0088】具体的には、図15Aに示すように、上ア
ダプタ180の厚みをtu、陰極側封止用治具42にお
けるヒータ本体44の各凹部62に挿入された陰極側リ
ード22の陰極棒32のうち、ヒータ本体44の上面よ
り上方に突出する長さをtc、図15Bに示すように、
陽極側封止用治具40におけるヒータ本体44の各凹部
58に挿入された陽極側リード18の陽極棒20のう
ち、ヒータ本体44の上面より上方に突出する長さをt
aとしたとき、 tc−tu=ta の関係を満足するようにする。
【0089】また、図15Aに示すように、陰極側下ア
ダプタ182における切欠き188の底部の厚みをt
1、陽極側下アダプタ184における切欠き190の底
部の厚みをt2としたとき、 t2−t1=ΔAC の関係を満足するようにする。
【0090】また、前記陰極側封止用治具42には、図
4及び図15Aに示すように、ヒータ本体44の両側に
設けられた各下支持板52の互いに対向する面の両側
に、それぞれ矩形状の切欠き192が形成されている。
この場合、切欠き192の深さをt3とし、上アダプタ
180の上面から下支持板52の下面までの厚みをt4
とし、図15Bに示すように、陽極側封止用治具40に
おけるヒータ本体44の上面から下支持板52の下面ま
での厚みをt5としたとき、 t4−t3=t5 の関係を満足するように前記切欠き192が形成され
る。
【0091】更に、本実施の形態では、図3、図4、図
10及び図11に示すように、リード線振込み治具94
又はビーズ振込み治具96に設けられるチャッキング爪
140は、少なくともリード線用トレイ90のフランジ
部100の下面並びにビーズ用トレイ92のフランジ部
110の下面に接触する爪本体200と、該爪本体20
0の横方向に一体に張り出して設けられ、かつ、陰極側
封止用治具42の下支持板52に設けられた前記切欠き
192の底部あるいは陽極側封止用治具40の下支持板
52の下面に接触する張出し部202を有して構成され
ている。
【0092】これにより、リード線振込み治具94とリ
ード線用トレイ90又はビーズ振込み治具96とビーズ
用トレイ92を密着させる場合は、前記チャッキング爪
140の爪本体200でリード線用トレイ90のフラン
ジ部100又はビーズ用トレイ92のフランジ部110
を引っかけて、前記リード線用トレイ90又はビーズ用
トレイ92を抱き込むことによって行われ、リード線振
込み治具94又はビーズ振込み治具96と陰極側封止用
治具42を密着させる場合は、前記チャッキング爪14
0の張出し部202で切欠き192の底部を引っかけ
て、前記陰極側封止用治具42を抱き込むことによって
行われる。
【0093】また、リード線振込み治具94又はビーズ
振込み治具96と陽極側封止用治具40を密着させる場
合は、前記チャッキング爪140の張出し部202で下
支持部52を引っかけて、前記陽極側封止用治具40を
抱き込むことによって行われる。
【0094】このように、陰極側封止用治具42と陽極
側封止用治具40とで、リード線振込み治具94の基準
面94a又はビーズ振込み治具96の基準面96aが接
触する面(上アダプタ180の上面又はヒータ本体44
の上面)からチャッキング爪140が接触する面までの
距離dCHが同じであり、しかも、前記基準面96aが接
触する面から陽極棒20及び陰極棒32が突出する長さ
も同じになるため、ビーズ振込み治具96に設けられた
チャッキング機構2338(図21参照)の構造や匣体
156の構造を封止用治具40、42ごとに変更する必
要がなくなり、両封止用治具40及び42に対してビー
ズ振込み治具96を共通して使用することができる。
【0095】次に、リード線用トレイ90に対して陽極
側リード18(あるいは陰極側リード22)を投入する
ためのリード線投入システム1000について図16〜
図20Cを参照しながら説明する。
【0096】このリード線投入システム1000は、図
16に示すように、基台1202上に、リード線用トレ
イ90のリード線収容部102に対して多数本の陽極側
リード18あるいは陰極側リード22(以下、単にリー
ド線Lと記す)を縦向きに投入するためのリード線投入
装置1204が設置されて構成されている。
【0097】このリード線投入装置1204は、リード
線Lを順次縦向きに搬送する搬送機構1206と、それ
ぞれ所定本数のリード線Lを縦向きに収容可能とされた
複数の孔部1208a及び1208bを有するストッカ
1210と、前記搬送機構1206によって搬送された
リード線Lをストッカ1210の複数の孔部1208a
及び1208bのうち、1つの孔部(1208a又は1
208b)に投入する投入機構1212と、ストッカ1
210における複数の孔部1208a及び1208bの
うちの1つの孔部を選択的に投入機構1212によるリ
ード線Lの投入位置に位置させる位置決め機構1214
と、ストッカ1210に設けられた複数の孔部1208
a及び1208bにおける前記リード線用トレイ90の
リード線収容部102と対向する各開口面を選択的に開
放/遮蔽するシャッタ機構1216と、リード線用トレ
イ90をXY方向に移動させて、リード線収容部102
を構成する多数の升108のうち、空状態とされた升1
08をストッカ1210によるリード線Lの投入位置に
位置決めさせるXYテーブル1218と、これら各機構
を制御する制御装置1220(図17参照)とを有して
構成されている。
【0098】前記基台1202は、ほぼ水平方向に延び
る上面部1202aとほぼ鉛直方向に延びる正面部12
02bとにかけてテーパ面1202cが形成されてい
る。このテーパ面1202cは、水平方向に対して所定
角度θ、例えばθ=30°傾斜されて形成されている。
【0099】そして、このリード線投入システム100
0においては、搬送機構1206が基台1202の上面
部1202aに設置され、XYテーブル1218が基台
1202のテーパ面1202cに設置され、該XYテー
ブル1218上にリード線用トレイ90が載置されたか
たちとなっている。従って、リード線用トレイ90は、
そのリード線収容部102の開口面が水平方向に対して
所定角度θ(=30°)だけ傾斜された状態で設置され
ることになる。
【0100】また、ストッカ1210は、例えば合成樹
脂にてほぼ矩形状に成形されている。図示の例では、直
方体とされたストッカ本体1230の側面から矩形状の
突出部1232が一体に形成されて、平面ほぼT字状の
形状を有している。そして、このストッカ1210は、
その上面が水平方向に対して所定角度θだけ傾斜するよ
うに設置され、その下面が前記XYテーブル1218上
に固定されているリード線用トレイ90の開口面と平行
で、かつ、該開口面に対して近接するように配置されて
いる。また、前記ストッカ1210のストッカ本体12
30には、その両側に上面から下面に貫通する上述した
2つの円形の孔部1208a及び1208bがそれぞれ
形成されている。
【0101】一方、搬送機構1206は、供給された多
数本のリード線Lをそれぞれ縦向きに、かつ、1列に整
列させるパーツフィーダ1240と、該パーツフィーダ
1240によって整列されたリード線Lをそれぞれ縦向
きの状態で順次搬送する整列搬送機構1242と、これ
らパーツフィーダ1240と整列搬送機構1242を制
御装置1220からの指令に基づいて制御するコントロ
ーラ1244(図17参照)とを有する。
【0102】また、この搬送機構1206には、整列搬
送機構1242の下流側に、搬送過程にあるリード線L
を計数する計数手段1246と、該計数手段1246に
よる計数結果が所定本数を示す場合に、搬送過程にある
多数本のリード線Lのうち、所定本数以降の上流側のリ
ード線Lの搬送を一時的に停止させる停止機構1248
を有する。
【0103】図17に示すように、前記計数手段124
6は、例えば搬送過程にあるリード線Lを検知する光セ
ンサ1250と、該光センサ1250からの検出信号に
含まれる検出パルス(リード線Lを検知したことを示す
パルス)を計数するカウンタ1252を有する。
【0104】前記停止機構1248は、リード線Lの搬
送路に対して進入/後退するロッド1254と、カウン
タ1252の計数値と所定値(所定本数に相当する値)
とを比較する比較器1256と、該比較器1256から
の比較結果に基づいて、前記ロッド1254をリード線
Lの搬送路に対して進入/後退駆動するエアシリンダ1
258とを有する。
【0105】エアシリンダ1258は、比較器1256
からの一致信号(カウンタ1252での計数値が所定本
数になったことを示す信号)に基づいて、ロッド125
4をリード線Lの搬送路に対して進入駆動させる。これ
によって、所定本数以降の上流側のリード線Lの搬送が
一時的に停止されることになる。また、前記エアシリン
ダ1258は、制御装置1220からの例えば解除指令
に基づいて、前記ロッド1254をリード線Lの搬送路
に対して後退駆動させる。これによって、停止状態にあ
った前記所定本数以降のリード線Lの搬送が再開される
ことになる。
【0106】なお、前記カウンタ1252は、比較器1
256から出力される一致信号がリセット端子に入力さ
れるように配線接続されており、前記一致信号の出力に
基づいて計数値が初期値=「0」にリセットされるよう
になっている。
【0107】前記搬送機構1206における整列搬送機
構1242の下流端は自由端とされている。これによ
り、整列搬送機構1242を通じて1列順次に搬送され
たリード線Lは、この下流端から自由落下して投入機構
1212を介してストッカ1210のいずれかの孔部1
208a又は1208b内に収容されることとなる。
【0108】前記投入機構1212は、この例では、内
部が中空とされた円筒状のガイド部材1270で構成さ
れ、その上面開口が整列搬送機構1242の下流端に近
接するように配置されている。また、このガイド部材1
270の少なくとも下端部は、鉛直方向に対して所定の
角度(例えば、30°)傾斜されており、前記位置決め
機構1214によってストッカ1210が位置決めされ
た状態のとき、該ガイド部材1270の下面開口が、前
記ストッカ1210の1つの孔部1208a又は120
8bと対向するように位置されるようになっている。
【0109】従って、搬送機構1206の整列搬送機構
1242によって搬送された所定本数のリード線Lは、
それぞれ縦向きの状態で整列搬送機構1242の下流端
から下方に自由落下し、途中のガイド部材1270によ
ってそれぞれ落下方向が修正されてストッカ1210の
1つの孔部1208a又は1208bに収容されること
になる。
【0110】位置決め機構1214は、ストッカ121
0を回転駆動するロータリアクチュエータ1280と、
制御装置1220からの起動信号に基づいてロータリア
クチュエータ1280に駆動信号を供給する駆動回路1
282とを有する。このロータリアクチュエータ128
0は、その外筐が例えば基台1202から延びる図示し
ないアームに固定され、ストッカ1210を上述した位
置に配置できるようになっている。また、このロータリ
アクチュエータ1280は、その回転軸がストッカ本体
1230の中心に取り付けられ、これにより、駆動回路
1282からの駆動信号に基づいてロータリアクチュエ
ータ1280が駆動すると、ストッカ1210がその中
心軸を中心に180°回転して、投入機構1212のガ
イド部材1270の直下に位置していた1つの孔部12
08a又は1208bがリード線用トレイ90のリード
線収容部102における1つの升108上に位置し、1
つの升108上に位置していた別の孔部1208b又は
1208aが今度は前記ガイド部材1270の直下に位
置することになる。
【0111】シャッタ機構1216は、ストッカ121
0に設けられた2つの孔部1208a及び1208bの
各下面開口を選択的に遮蔽/開放する2つのシャッタ
(第1及び第2のシャッタ1290a及び1290b)
と、これら第1及び第2のシャッタ1290a及び12
90bを個別に開閉駆動する2つのシャッタ開閉機構
(第1及び第2のシャッタ開閉機構1292a及び12
92b)とを有する。各シャッタ開閉機構1292a及
び1292bは、制御装置1220からの開放指令信号
に基づいて、対応するシャッタ1290a及び1290
bを開動作させ、制御装置1220からの遮蔽指令信号
に基づいて、対応するシャッタ1290a及び1290
bを閉動作させる。
【0112】XYテーブル1218は、リード線用トレ
イ90が載置固定されるテーブル本体1300と、該テ
ーブル本体1300を移動駆動させる駆動モータ130
2と、制御装置1220からの制御コード(起動信号及
びアドレスコード)をデコードして、駆動モータ130
2に供給すべき駆動電流を制御するコントローラ130
4を有する。そして、このコントローラ1304は、動
作開始時点においては、リード線用トレイ90を矢印X
方向及びY方向に移動させて、ストッカ1210の2つ
の孔部1208a及び1208bのうち、リード線用ト
レイ90のリード線収容部102側に位置する例えば孔
部1208bの直下に、リード線収容部102における
1行1列目の升108を位置させる。
【0113】その後、制御装置1220から出力される
制御コードが入力されるたびに、リード線用トレイ90
を矢印X方向及び/又はY方向に移動させて、リード線
用トレイ90のリード線収容部102側に位置する孔部
(1208a又は1208b)の直下に、前記送られた
制御コードに含まれるアドレスコードが示す座標(行と
列で表される座標)の升108が位置するようにする。
【0114】特に、本実施の形態においては、ストッカ
1210の孔部1208a及び1208bにおける開口
面積が、リード線用トレイ90のリード線収容部102
における各升108の開口面積よりも小に設定されてい
る。具体的には、例えば図18に示すように、前記孔部
1208a又は1208bの直径dが、升108におけ
る開口の側面方向の投影長さDよりも短く設定され、X
Yテーブル1218にて1つの升108とストッカ12
10の孔部1208a又は1208bとを対向させたと
き、升108の一部、特に、当該升108を構成する2
つの横罫に関する2つの仕切板104a及び104bの
うち、上方に位置する仕切板104a寄りに、前記孔部
1208a又は1208bが位置されるようになってい
る。
【0115】また、このリード線投入システム1000
においては、前記各種機構に加えて、シャッタ機構12
16にて下部開口が開放状態とされた孔部1208a又
は1208bに対して、該孔部1208a又は1208
bに収容されている所定本数のリード線Lをリード線用
トレイ90のリード線収容部102側に押し出す押出し
機構1310と、投入機構1212を通じて孔部120
8a又は1208bに投入された所定本数のリード線L
を揃えるため、あるいは孔部1208a又は1208b
に投入された所定本数のリード線Lをスムーズにリード
線用トレイ90の1つの升108内に落下させるために
ストッカ1210を振動させるストッカ振動機構131
2とを有する。
【0116】前記押出し機構1310は、孔部1208
a又は1208b内を挿通可能な形状を有するヘッド1
314と、該ヘッド1314を孔部1208a又は12
08b内に進入/後退させるエアシリンダ1316を有
する。
【0117】このリード線投入システム1000は、基
本的には以上のように構成されるものであり、次に、そ
の動作並びに作用効果について図19A〜図20Cの工
程ブロック図も参照しながら説明する。
【0118】まず、制御装置1220に接続されている
制御卓(図示せず)の例えば開始スイッチ(図示せず)
が操作されて動作開始指示が制御装置1220に入力さ
れると、制御装置1220は、搬送機構1206のコン
トローラ1244に起動信号Saを出力する。コントロ
ーラ1244は、搬送機構1206のパーツフィーダ1
240及び整列搬送機構1242を駆動する。パーツフ
ィーダ1240は、供給されている多数本のリード線L
をそれぞれ縦向きに、かつ、1列に整列させて後段の整
列搬送機構1242に1本ずつ順次送り出し(図19A
のステップS1)、整列搬送機構1242は、パーツフ
ィーダ1240から1本ずつ送られてきたリード線Lを
それぞれ縦向きの状態で搬送する(図19Aのステップ
S2)。
【0119】動作開始時点においては、シャッタ機構1
216における各シャッタ1290a及び1290b
は、対応する孔部1208a及び1208bの下部開口
を遮蔽する位置にあり、各孔部1208a及び1208
bは、シャッタ1290a及び1290bと共にそれぞ
れリード線Lを収容するための空間を構成している。
【0120】また、動作開始時点においては、制御装置
1220は、XYテーブル1218のコントローラ13
04に初期状態を示す制御コードを出力する。コントロ
ーラ1304は、入力された初期状態を示す制御コード
をデコードして、駆動モータ1302に供給される駆動
電流idを制御することにより、リード線用トレイ90
をX方向及びY方向に移動させて、ストッカ1210の
2つの孔部1208a及び1208bのうち、リード線
用トレイ90のリード線収容部102側に位置する孔部
1208a又は1208bの直下に、リード線収容部1
02における1行1列目の升108を位置させる。この
とき、ストッカ1210の他の孔部1208b又は12
08aが投入機構1212のガイド部材1270の直下
に位置することとなる。
【0121】以下の説明では、前記動作開始時点におい
て、ストッカ1210の2つの孔部1208a及び12
08bのうち、ガイド部材1270の直下に位置してい
る孔部を第1の孔部1208aと記し、1つの升108
上に位置されている孔部を第2の孔部1208bと記
す。
【0122】整列搬送機構1242の搬送路上を整列搬
送する多数本のリード線Lは、該整列搬送機構1242
の下流端からそれぞれ縦向きの状態で自由落下し、途中
の投入機構1212におけるガイド部材1270を通過
することによって、その落下方向が修正されて、ストッ
カ1210の第1の孔部1208a内に投入されること
になる(図19BのステップS101)。
【0123】そして、このリード線Lのストッカ121
0への投入段階においては、整列搬送機構1242の下
流側に設置された計数手段1246によって、搬送過程
にあるリード線Lが順次計数される(図19Aのステッ
プS3)。この計数は、搬送過程にあるリード線Lを光
センサ1250にて検知し、該光センサ1250から出
力される検知信号Sbに含まれる検知パルスをカウンタ
1252にて計数することにより行われる。該カウンタ
1252の計数値は、停止機構1248における比較器
1256において所定値と比較される。カウンタ125
2の計数値と前記所定値とが一致した時点で、比較器1
256から一致信号Scが出力されてエアシリンダ12
58及びカウンタ1252にそれぞれ供給される。
【0124】エアシリンダ1258は、前記比較器12
56からの一致信号Scの入力に基づいて、ロッド12
54をリード線Lの搬送路に対して進入駆動させる。こ
れによって、所定本数以降の上流側のリード線Lの搬送
が一時的に停止され(図19AのステップS4)、所定
本数のリード線Lのみがガイド部材1270を通じてス
トッカ1210の第1の孔部1208aに投入されるこ
とになる(図19BのステップS102)。
【0125】カウンタ1252は、前記一致信号Scの
入力に基づいて、現在の計数値を初期値=「0」にす
る。即ち、計数値をリセットする(図19Aのステップ
S5)。
【0126】また、制御装置1220は、ストッカ12
10の第1の孔部1208a内への所定本数のリード線
Lの投入が完了した時点で、ストッカ振動機構1312
に対して駆動信号Sdを出力する。ストッカ振動機構1
312は、前記駆動信号Sdの入力に基づいてストッカ
1210に振動を所定時間付与する(図19Bのステッ
プS103)。このストッカ1210への振動付与によ
って第1の孔部1208a内に投入された所定本数のリ
ード線Lが縦向きの状態で揃えられる。この所定時間と
しては、例えば3〜5秒である。
【0127】制御装置1220は、前記振動付与が終了
した段階で、今度は、位置決め機構1214の駆動回路
1282に起動信号Seを出力する。駆動回路1282
は、前記起動信号Seの入力に基づいてロータリアクチ
ュエータ1280に駆動信号Sfを出力し、ストッカ1
210をその中心軸を中心に180°回転させる(図1
9BのステップS104)。
【0128】ストッカ1210が180°回転して、前
回、投入機構1212のガイド部材1270の直下にあ
った第1の孔部1208a(所定本数のリード線Lが収
容されている)がリード線用トレイ90のリード線収容
部102における1つの升108上に位置した段階で、
制御装置1220は、シャッタ機構1216における第
1のシャッタ開閉機構1292aに開放指令信号Sg1
を出力する。第1のシャッタ開閉機構1292aは、前
記開放指令信号Sg1の入力に基づいて第1のシャッタ
1290aを開動作させる(図19BのステップS10
5)。これによって、第1の孔部1208aに収容され
ていた所定本数のリード線Lがその直下の升108内に
落下する。
【0129】また、制御装置1220は、ストッカ振動
機構1312に対して駆動信号Sdを出力する。ストッ
カ振動機構1312は、前記駆動信号Sdの入力に基づ
いて、ストッカ1210に振動を所定時間付与する(図
19BのステップS106)。このストッカ1210へ
の振動付与によって、第1の孔部1208a内のリード
線Lはその直下の升108内にスムーズに落下すること
となる。
【0130】更に、制御装置1220は、押出し機構1
310のエアシリンダ1316に押出しを示す制御信号
Shを出力する。エアシリンダ1316は、前記制御信
号Shの入力に基づいて、ヘッド1314を正方向に移
動駆動させることにより、該ヘッド1314を第1の孔
部1208a内に挿入する(図19BのステップS10
7)。これによって、例えば第1の孔部1208a内に
落下せずに残っていたリード線Lも前記ヘッド1314
の移動駆動によって下方に押し出されることになり、こ
の段階で第1の孔部1208a内にあった所定本数のリ
ード線Lがすべて対応する升108内に収容されること
になる(図19BのステップS108)。前記エアシリ
ンダ1316は、前記ヘッド1314の正方向への移動
後、すぐにヘッド1314を元の位置に復帰させる。
【0131】その後、制御装置1220は、シャッタ機
構1216における第1のシャッタ開閉機構1292a
に遮蔽指令信号Si1を出力する。第1のシャッタ開閉
機構1292aは、前記遮蔽指令信号Si1の入力に基
づいて第1のシャッタ1290aを閉動作させる(図1
9BのステップS109)。これによって、第1の孔部
1208aの下面開口が遮蔽され、該第1の孔部120
8aによってリード線Lの収容空間が形成(区画)され
ることになる。
【0132】次に、制御装置1220は、XYテーブル
1218のコントローラ1304に制御コード(起動信
号及び次の升目を示すアドレスコード(例えば1行2列
の升目を示すアドレスコード))を出力する。コントロ
ーラ1304は、前記制御コードの入力に基づいてリー
ド線用トレイ90を動かし、リード線用トレイ90の升
目のうち、アドレスコードが示すアドレスの升目(この
例では1行2列の升目)をストッカ1210の孔部(こ
の段階では第1の孔部1208a)の直下に位置決めさ
せる(図20BのステップS110)。
【0133】一方、前記ステップS104でのストッカ
1210の180°回転に伴って、投入機構1212に
おけるガイド部材1270の直下に第2の孔部1208
bが位置決めされる(図19CのステップS201)。
この段階で、制御装置1220は、停止機構1248の
エアシリンダ1258に解除信号Sjを出力する。エア
シリンダ1258は、前記解除信号Sjの入力に基づい
て、ロッド1254をリード線Lの搬送路から後退させ
て、前記整列搬送の一時停止状態を解除する(図19A
のステップS6)。これによって、上流側のリード線L
の整列搬送が再開される。
【0134】整列搬送機構1242の搬送路上を整列搬
送する多数本のリード線Lは、該整列搬送機構1242
の下流端からそれぞれ縦向きの状態で自由落下し、途中
の投入機構1212におけるガイド部材1270を通過
することによって、その落下方向が修正されて、今度は
ストッカ1210の第2の孔部1208b内に投入され
ることになる。
【0135】この場合も、前記第1の孔部1208aに
対するリード線Lの投入と同様に、搬送過程にあるリー
ド線Lが計数手段1246によって計数される(図19
AのステップS7)。そして、カウンタ1252の計数
値と前記所定値とが一致した時点で、エアシリンダ12
58は、ロッド1254をリード線Lの搬送路に対して
進入駆動させて、所定本数以降の上流側のリード線Lの
搬送を一時的に停止させ(図19AのステップS8)、
カウンタ1252は現在の計数値をリセットする(図1
9AのステップS9)。これによって、所定本数のリー
ド線Lのみがガイド部材1270を通じてストッカ12
10の第2の孔部1208bに投入されることになる
(図19CのステップS202)。
【0136】ストッカ1210の第2の孔部1208b
内への所定本数のリード線Lの投入が完了した時点で、
前記ステップS106でのタイミングで、ストッカ振動
機構1312を通じてストッカ1210に振動が所定時
間付与される(図19CのステップS203)。このス
トッカ1210への振動付与によって前記第2の孔部1
208b内に投入された所定本数のリード線Lが縦向き
の状態で揃えられる。
【0137】前記振動付与が終了した段階で、前記ステ
ップS104と同様に、位置決め機構1214を通じて
ストッカ1210はその中心軸を中心に180°回転す
る(図20CのステップS204)。
【0138】ストッカ1210が180°回転して、第
2の孔部1208b(所定本数のリード線Lが収容され
ている)がリード線用トレイ90のリード線収容部10
2における1つの升108上に位置した段階で、制御装
置1220は、シャッタ機構1216における第2のシ
ャッタ開閉機構1292bに開放指令信号Sg2を出力
する。第2のシャッタ開閉機構1292bは、前記開放
指令信号Sg2の入力に基づいて第2のシャッタ129
0bを開動作させる(図20CのステップS205)。
これによって、第2の孔部1208bに収容されていた
所定本数のリード線Lがその直下の升108内に落下す
る。
【0139】このとき、前記ステップS106と同様
に、ストッカ振動機構1312を通じてストッカ121
0に振動が所定時間付与される(図20CのステップS
206)。このストッカ1210への振動付与によっ
て、第2の孔部1208b内のリード線Lはその直下の
升108内にスムーズに落下することとなる。
【0140】更に、前記ステップS107と同様に、押
出し機構1310を通じてヘッド1314を第2の孔部
1208b内に挿入する(図20CのステップS20
7)。これによって、例えば第2の孔部1208b内に
落下せずに残っていたリード線Lも前記ヘッド1314
の移動駆動によって下方に押し出されることになり、こ
の段階で第2の孔部1208b内にあった所定本数のリ
ード線Lがすべて対応する升88内に収容されることに
なる(図20CのステップS208)。
【0141】その後、制御装置1220は、シャッタ機
構1216における第2のシャッタ開閉機構1292b
に遮蔽指令信号Si2を出力する。第2のシャッタ開閉
機構1292bは、前記遮蔽指令信号Si2の入力に基
づいて第2のシャッタ1290bを閉動作させる(図2
0CのステップS209)。これによって、第2の孔部
1208bの下面開口が遮蔽され、該第2の孔部120
8bによってリード線Lの収容空間が形成(区画)され
ることになる。
【0142】その後、XYテーブル1218によってリ
ード線用トレイ90が移動駆動されて、リード線用トレ
イ90の升目のうち、制御装置1220からのアドレス
コードが示すアドレスの升目(例えば1行3列の升目)
がストッカ1210の第2の孔部1208bの直下に位
置決めされる(図20CのステップS210)。
【0143】そして、ストッカ1210が位置決め機構
1214によって180°回転された後、前記ステップ
S201〜ステップS210が順次繰り返されることに
よって、所定本数のリード線Lの前記第2の孔部120
8bへの供給、及びXYテーブル1218にて位置決め
された升目への所定本数のリード線Lの供給がサイクリ
ックに行われることになる。
【0144】一方、前記ステップS204でのストッカ
1210の180°回転に伴って、投入機構1212に
おけるガイド部材1270の直下に第1の孔部1208
aが位置決めされる(図20BのステップS111)。
この段階で、停止機構1248のエアシリンダ1258
を通じて、前記整列搬送の一時停止状態が解除される
(図20AのステップS10)。
【0145】その後、ステップS102〜ステップS1
11が順次繰り返されることによって、所定本数のリー
ド線Lの第1の孔部1208aへの供給、及びXYテー
ブル1218にて位置決めされた升目への所定本数のリ
ード線Lの供給がサイクリックに行われることになる。
【0146】なお、搬送機構1206においては、ステ
ップS7〜ステップS10での処理がサイクリックに繰
り返されることになる。
【0147】上述のようにして、リード線用トレイ90
のすべての升目にそれぞれ所定本数のリード線Lが投入
されると、該リード線用トレイ90は、次の製造工程に
搬送されて、リード線振込み治具94へのリード線Lの
自動供給(自動振込み)に使用されることになる。
【0148】ところで、リード線振込み治具94へのリ
ード線Lの自動供給は、リード線用トレイ90の各升1
08内に収容されているリード線Lがすべてなくなるま
で行うようにしてもよいが、残り10本程度からリード
線振込み治具94への供給が良好に行われない場合があ
る。このような場合には、各升108内に収容されてい
るリード線Lの本数が例えば10本程度となったとき
に、リード線振込み治具94へのリード線Lの自動供給
を停止して、再びリード線用トレイ90をXYテーブル
1218にセットし、上述のリード線投入システム10
00を使用してリード線用トレイ90の各升108内に
所定本数のリード線Lを収容するようにする。
【0149】このときは、停止機構1248における比
較器1256での比較処理に使用される所定値を変更す
るようにしてもよいし、所定本数にある程度の幅(10
本程度の幅)を持たせる場合は、前記所定値を変更せず
に上述の一連の処理を行うようにしてもよい。
【0150】このように、前記リード線投入システム1
000においては、リード線用トレイ90のリード線収
容部102に形成されている多数の升108内に、それ
ぞれ所定本数のリード線L(陽極側リード18あるいは
陰極側リード22)を縦向きに投入することができるた
め、その後の工程、例えばリード線振込み治具94への
リード線Lの供給処理、並びにリード線振込み治具94
を通じて陽極側封止用治具40の各凹部58にリード線
Lを供給するという処理の自動化を促進させることが可
能となり、キセノン放電管10の生産効率の改善を達成
させることができる。
【0151】特に、リード線用トレイ90のリード線収
容部102に対して多数本のリード線Lを縦向きに投入
する作業、例えばリード線用トレイ90におけるリード
線収容部102の各升108内にそれぞれ所定本数のリ
ード線Lを投入する作業を自動的に行わせることが可能
となり、リード線用トレイ90内へのリード線Lの投入
作業の効率化及び迅速化を実現させることができる。
【0152】次に、リード線用トレイ90内の陽極側リ
ード18あるいは陰極側リード22並びにビーズ用トレ
イ92内のガラスビーズ70を陽極側封止用治具40あ
るいは陰極側封止用治具42に振り込む振込みシステム
2000について図21〜図24Bを参照しながら説明
する。
【0153】この振込みシステム2000は、陽極側封
止用治具40及び陰極側封止用治具42をリード線挿入
位置P1とビーズ挿入位置P2に搬送する搬送機構23
02と、リード線用トレイ90を収容するための複数の
棚2304が縦方向に配列されたリード線用トレイ受入
れ部2306と、該リード線用トレイ受入れ部2306
に配列されている前記複数の棚2304を上下方向に移
動させて、指定された棚2304を投入口2308に搬
送し、位置決めする第1の上下移動機構2310と、投
入口2308に位置決めされた棚2304に載置されて
いるリード線用トレイ90をリード線振込み治具94の
設置位置まで搬送する、あるいはリード線用トレイ90
を投入口2308まで戻すリード線用トレイ搬送機構2
312と、リード線振込み治具94に設けられ、かつ、
リード線振込み治具94とリード線用トレイ90を密着
させる又はリード線振込み治具94と陽極側封止用治具
40あるいは陰極側封止用治具42を密着させるチャッ
キング機構2314と、初期状態においてリード線振込
み治具94を各連通孔128を下方に向けて支持し、前
記チャッキング機構2314にて互いに密着させられた
前記リード線用トレイ90とリード線振込み治具94、
又は互いに密着させられた前記リード線振込み治具94
と陽極側封止用治具40あるいは陰極側封止用治具42
を反転する第1の反転機構2316と、前記チャッキン
グ機構2314にて互いに密着させられた前記リード線
用トレイ90とリード線振込み治具94、又は互いに密
着させられた前記リード線振込み治具94と陽極側封止
用治具40あるいは陰極側封止用治具42に対して回転
揺動及び直進揺動を行う第1の揺動機構2318と、リ
ード線振込み治具94の各連通孔128内に挿入された
陽極側リード18あるいは陰極側リード22を真空吸着
するための第1の吸着機構2320と、陽極側リード1
8あるいは陰極側リード22を真空吸着しているリード
線振込み治具94を搬送機構2302上のリード線挿入
位置P1まで搬送する第1の前後搬送機構2322とを
有する。
【0154】前記第1の上下移動機構2310は、この
振込みシステム2000に陽極側封止用治具40が投入
された場合は、複数の棚2304に載置されているリー
ド線用トレイ90のうち、陽極側リード18が入ってい
るリード線用トレイ90を選択して投入口2308に搬
送し、陰極側封止用治具42が投入された場合は、複数
の棚2304に載置されているリード線用トレイ90の
うち、陰極側リード22が入っているリード線用トレイ
90を選択して投入口2308に搬送するように制御さ
れることになる。
【0155】また、この振込みシステム2000は、前
記各種機構のほかに、ビーズ用トレイ92を収容するた
めの複数の棚2330が縦方向に配列されたビーズ用ト
レイ受入れ部2332と、該ビーズ用トレイ受入れ部2
332に配列されている前記複数の棚2330を上下方
向に移動させて、指定された棚2330を投入口233
4に搬送し、位置決めする第2の上下移動機構2358
と、投入口2334に位置決めされた棚2330に載置
されているビーズ用トレイ92をビーズ振込み治具96
の設置位置まで搬送する、あるいはビーズ用トレイ92
を投入口2334まで戻すビーズ用トレイ搬送機構23
36と、ビーズ振込み治具96に設けられ、かつ、ビー
ズ振込み治具96とビーズ用トレイ92を密着させる又
はビーズ振込み治具96と陽極側封止用治具40あるい
は陰極側封止用治具42を密着させるチャッキング機構
2338と、初期状態においてビーズ振込み治具96を
各連通孔162を下方に向けて支持し、前記チャッキン
グ機構2338にて互いに密着させられた前記ビーズ用
トレイ92とビーズ振込み治具96、又は互いに密着さ
せられた前記ビーズ振込み治具96と陽極側封止用治具
40あるいは陰極側封止用治具42を反転する第2の反
転機構2340と、前記チャッキング機構2338にて
互いに密着させられた前記ビーズ用トレイ92とビーズ
振込み治具96、又は前記ビーズ振込み治具96と陽極
側封止用治具40あるいは陰極側封止用治具42に対し
て回転揺動及び直進揺動を行う第2の揺動機構2342
と、ビーズ振込み治具96の各連通孔162内に挿入さ
れたガラスビーズ70を真空吸着するための第2の吸着
機構2344と、ガラスビーズ70を真空吸着している
ビーズ振込み治具96を搬送機構2302上のビーズ挿
入位置P2まで搬送する第2の前後搬送機構2346と
を有する。
【0156】また、この振込みシステム2000は、前
記各種機構による動作タイミングをとるための図示しな
い各種センサと、各種センサからの検出信号や外部から
の操作に従って予め設定されたシーケンスに基づいて各
種機構を制御する制御装置2348を有する。
【0157】次に、前記振込みシステム2000の処理
動作を図22A〜図24Bの工程ブロック図も参照しな
がら説明する。
【0158】まず、停止状態とされている搬送機構23
02の搬送ベルト2350上の治具投入位置P0に例え
ば陽極側封止用治具40を載置し(図22Aのステップ
S1)、リード線用トレイ受入れ部2306に複数のリ
ード線用トレイ90を収容する(図22AのステップS
2)。この1つのリード線用トレイ90には陽極側リー
ド18がそれぞれ陽極棒20を上方に向けて収納され、
他のリード線用トレイ90には例えば陰極側リード22
がそれぞれ陰極棒32を上方に向けて収納されている。
一方、ビーズ用トレイ受入れ部2332にも複数のビー
ズ用トレイ92を収容する(図22BのステップS10
1)。各ビーズ用トレイ92には多数個のビーズが収納
されている。
【0159】前記搬送ベルト2350上に陽極側封止用
治具40を載置する場合は、まず、搬送ベルト2350
上に陽極側下アダプタ184が載置され、続いて該下ア
ダプタ184上に陽極側封止用治具40が載置される。
【0160】次に、制御装置2348に接続されている
制御卓(図示せず)の例えば振込み開始スイッチ(図示
せず)が操作されて振込みの開始指示が制御装置234
8に入力されると、制御装置2348は搬送機構230
2に起動信号Saを出力すると同時に第1及び第2の上
下移動機構2310及び2358にそれぞれ起動信号
(Sb1,Sb2)と棚番号を示すコードデータ(Dt
1,Dt2)を出力する。
【0161】搬送機構2302は、前記起動信号Saの
入力に基づいて搬送ベルト2350を一方向に駆動す
る。これによって、該搬送ベルト2350上に載置され
ている陽極側封止用治具40はリード線挿入位置P1に
向けて搬送されることになる。この搬送機構2302に
よる前記搬送駆動によって陽極側封止用治具40がリー
ド線挿入位置P1に到達した時点で図示しないセンサか
ら検出信号が出力されて制御装置2348に入力され
る。制御装置2348は、前記センサからの検出信号の
入力に基づいて搬送機構2302に停止信号を出力して
該搬送機構2302による陽極側封止用治具40の搬送
を停止させる。これによって、陽極側封止用治具40が
搬送ベルト2350上のリード線挿入位置P1に位置決
めされる(図22AのステップS3)。このとき、搬送
ベルト2350上の治具投入位置P0に別の陽極側封止
用治具40が載置される。この別の陽極側封止用治具4
0は、次のサイクルでリード挿入位置P1まで搬送され
て陽極側リード18が挿入されることになる。
【0162】第1の上下移動機構2310は、前記制御
装置2348からの起動信号Sb1の入力に基づいて複
数の棚2304の上下方向への移動駆動を開始し、入力
されたコードデータDt1が示す棚番号に対応する棚2
304を投入口2308まで搬送して位置決めする(図
22AのステップS4)。
【0163】一方、第2の上下移動機構2358におい
ても、前記制御装置2348からの起動信号Sb2の入
力に基づいて複数の棚2330の上下方向への移動駆動
を開始し、入力されたコードデータDt2が示す棚番号
に対応する棚2330を投入口2334まで搬送して位
置決めする(図22BのステップS102)。
【0164】制御装置2348は、第1の上下移動機構
2310による前記棚2304の位置決めが完了した時
点でリード線用トレイ搬送機構2312に起動信号Sc
1を出力し、第2の上下移動機構2358による前記棚
2330の位置決めが完了した時点でビーズ用トレイ搬
送機構2336に起動信号Sc2を出力する。
【0165】リード線用トレイ搬送機構2312は、前
記起動信号Sc1の入力に基づいて、前記リード線用ト
レイ90をリード線振込み治具94の設置位置に向けて
搬送し、リード線用トレイ90を該設置位置に位置決め
する(図22AのステップS5)。これによって、連通
孔128を下方に向けて設置されているリード線振込み
治具94の直下に、リード線用トレイ90がリード線収
容部102を上方に向けて対向することになる。
【0166】一方、ビーズ用トレイ搬送機構2336
は、前記起動信号Sc2の入力に基づいて、前記ビーズ
用トレイ92をビーズ振込み治具96の設置位置に向け
て搬送し、ビーズ用トレイ92を該設置位置に位置決め
する(図22BのステップS103)。これによって、
連通孔162を下方に向けて設置されているビーズ振込
み治具96の直下に、ビーズ用トレイ92がビーズ収納
部112を上方に向けて対向することになる。
【0167】続いて、制御装置2348は、リード線振
込み治具94に取り付けられているチャッキング機構2
314とビーズ振込み治具96に取り付けられているチ
ャッキング機構2338にそれぞれ保持指令信号Sd1
及びSd2を出力する。
【0168】リード線振込み治具94のチャッキング機
構2314は、前記保持指令信号Sd1の入力に基づい
て、チャッキング爪140(図10参照)を駆動し、該
チャッキング爪140でリード線用トレイ90のフラン
ジ部100を引っかけて、該リード線用トレイ90を抱
え込むことにより、該リード線用トレイ90とリード線
振込み治具94とを互いにリード線収容部102と連通
孔128とが対向するように密着させる(図22Aのス
テップS6)。
【0169】一方、ビーズ振込み治具96のチャッキン
グ機構2338は、前記保持指令信号Sd2の入力に基
づいて、チャッキング爪140(図11参照)を駆動
し、該チャッキング爪140でビーズ用トレイ92のフ
ランジ部110を引っかけて、該ビーズ用トレイ92を
抱え込むことにより、該ビーズ用トレイ92とビーズ振
込み治具96とを互いにビーズ収納部112と連通孔1
62とが対向するように密着させる(図22Bのステッ
プS104)。
【0170】次いで、制御装置2348は、第1及び第
2の反転機構2316及び2340にそれぞれ起動信号
Se1及びSe2を出力する。第1の反転機構2316
は、前記起動信号Se1の入力に基づいて、前記リード
線振込み治具94のチャッキング機構2314にて互い
に密着させられた前記リード線用トレイ90とリード線
振込み治具94を反転して、該リード線振込み治具94
を下側に位置させる(図22AのステップS7)。
【0171】この段階で、リード線用トレイ90のリー
ド線収容部102に蓄積されている多数本の陽極側リー
ド18がリード線振込み治具94に向かって自由落下
し、そのうち、リード線振込み治具94の各連通孔12
8に対応する位置にあった陽極側リード18がそのまま
連通孔128に挿入されることとなる。
【0172】この場合、陽極側リード18の挿入側にお
いては、図12に示すように、小孔126の径d、大孔
124の径D、陽極側リード18における陽極棒20の
径dw、溶接部分76の径dyの関係が、 dw<d<dy dy<D<2dw とされていることから、小孔126には、陽極棒20は
挿入されるが、アウターリード26は挿入不可とされ、
更に、大孔124には、2本以上の陽極側リード18は
挿入されないこととなる。即ち、各連通孔128にはそ
れぞれ1本ずつ陽極側リード18がアウターリード26
を大孔124内に位置させて挿入されることになる。
【0173】一方、第2の反転機構2340は、前記起
動信号Se2の入力に基づいて、前記ビーズ振込み治具
96のチャッキング機構2338にて互いに密着させら
れた前記ビーズ用トレイ92とビーズ振込み治具96を
反転して、該ビーズ振込み治具96を下側に位置させる
(図22BのステップS105)。
【0174】この段階で、ビーズ用トレイ92のビーズ
収納部112に蓄積されている多数個のガラスビーズ7
0がビーズ振込み治具96に向かって自由落下し、その
うち、ビーズ振込み治具96の各連通孔162に対応す
る位置にあったガラスビーズ70が軸を鉛直方向に向け
た状態で各連通孔162に挿入されることとなる。
【0175】この場合、ビーズ振込み治具96の大孔1
58の深さHF とガラスビーズ70の高さhB との関係
を 0.9hb<HF <1.2hB として、ほぼ同一にするようにしているため、1つの大
孔158に2つ以上のガラスビーズ70が挿入されるよ
うな不都合は生じない。
【0176】更に、この例では、陽極側リード18の前
記連通孔128への挿入並びにガラスビーズ70の前記
連通孔162への挿入をそれぞれ確実とするために、前
記リード線振込み治具94のチャッキング機構2314
にて互いに密着させられた前記リード線用トレイ90と
リード線振込み治具94、並びに前記ビーズ振込み治具
96のチャッキング機構2338にて互いに密着させら
れた前記ビーズ用トレイ92とビーズ振込み治具96を
それぞれ揺動するようにしている。
【0177】即ち、制御装置2348は、前記第1及び
第2の反転機構2316及び2340による反転処理が
終了した時点で、第1及び第2の揺動機構2318及び
2342にそれぞれ起動信号Sf1及びSf2を出力す
る。第1の揺動機構2318は、前記起動信号Sf1の
入力に基づいて、前記密着させられたリード線用トレイ
90とリード線振込み治具94に対して回転揺動及び直
進揺動を行う(図22AのステップS8)。これによっ
て、リード線振込み治具94の各連通孔128に対して
陽極側リード18がそれぞれ1本ずつ確実に挿入される
ことになる。
【0178】一方、第2の揺動機構2342は、前記起
動信号Sf2の入力に基づいて、前記ビーズ振込み治具
96のチャッキング機構2338にて互いに密着させら
れた前記ビーズ用トレイ92とビーズ振込み治具96に
対して回転揺動及び直進揺動を行う(図22Bのステッ
プS106)。これによって、ビーズ振込み治具96の
各連通孔162に対してガラスビーズ70がそれぞれ1
個ずつ確実に挿入されることになる。
【0179】その後、制御装置2348は、第1及び第
2の吸着機構2320及び2344にそれぞれ吸着指令
信号Sg1及びSg2を出力する。第1の吸着機構23
20は、前記吸着指令信号Sg1の入力に基づいて、真
空ポンプ2352とリード線振込み治具94間に設置さ
れた第1の電磁弁2354を開操作することにより、リ
ード線振込み治具94の空所120を真空引きして各連
通孔128に挿入された陽極側リード18を該連通孔1
28内に保持させる。即ち、陽極側リード18を真空吸
着によってリード線保持部142に保持させる(図22
AのステップS9)。
【0180】一方、第2の吸着機構2344は、前記吸
着指令信号Sg2の入力に基づいて、真空ポンプ235
2とビーズ振込み治具96間に設置された第2の電磁弁
2356を開操作することにより、ビーズ振込み治具9
6の空所150を真空引きして各連通孔162に挿入さ
れたガラスビーズ70を該連通孔162内に保持させ
る。即ち、ガラスビーズ70を真空吸着によってビーズ
保持部168に保持させる(図22BのステップS10
7)。
【0181】次に、制御装置2348は、第1及び第2
の揺動機構2318及び2342にそれぞれ停止信号S
f3及びSf4を出力すると同時に第1及び第2の反転
機構2316及び2340にそれぞれ反転信号Se3及
びSe4を出力する。第1の揺動機構2318は、前記
停止信号Sf3の入力に基づいて、前記密着状態にある
リード線用トレイ90とリード線振込み治具94に対す
る揺動駆動を停止し(図23AのステップS10)、第
1の反転機構2316は、前記反転信号Se3の入力に
基づいて、前記密着状態にあるリード線用トレイ90と
リード線振込み治具94を反転して、リード線用トレイ
90を下側に位置させる(図23AのステップS1
1)。
【0182】一方、第2の揺動機構2342は、前記停
止信号Sf4の入力に基づいて、前記密着状態にあるビ
ーズ用トレイ92とビーズ振込み治具96に対する揺動
駆動を停止し(図23BのステップS108)、第2の
反転機構2340は、前記反転信号Se4の入力に基づ
いて、前記密着状態にあるビーズ用トレイ92とビーズ
振込み治具96を反転して、ビーズ用トレイ92を下側
に位置させる(図23BのステップS109)。
【0183】続いて、制御装置2348は、各チャッキ
ング機構2314及び2338に解除指令信号Sd3及
びSd4を出力する。リード線振込み治具94のチャッ
キング機構2314は、前記解除指令信号Sd3の入力
に基づいて、チャッキング爪140によるリード線用ト
レイ90のチャッキングを解除して(図23Aのステッ
プS12)、該リード線用トレイ90をリード線用トレ
イ搬送機構2312の搬送路上に載置する。
【0184】一方、ビーズ振込み治具96のチャッキン
グ機構2338は、前記解除指令信号Sd4の入力に基
づいて、チャッキング爪140によるビーズ用トレイ9
2のチャッキングを解除して(図23BのステップS1
10)、該ビーズ用トレイ92をビーズ用トレイ搬送機
構2336の搬送路上に載置する。この段階から、ガラ
スビーズ70の振込み側は待機状態とされる。
【0185】次に、制御装置2348は、第1の前後搬
送機構2322に起動信号Sh1を出力する。第1の前
後搬送機構2322は、前記起動信号Sh1の入力に基
づいて、陽極側リード18を各連通孔128に真空吸着
しているリード線振込み治具94を搬送ベルト2350
上のリード線挿入位置P1まで搬送し、位置決めする
(図23AのステップS13)。これによって、リード
線振込み治具94の各連通孔128と陽極側封止用治具
40の各凹部58とが対向したかたちとなる。
【0186】次に、制御装置2348は、前記チャッキ
ング機構2314に保持指令信号Sd1を出力する。チ
ャッキング機構2314は、前記保持指令信号Sd1の
入力に基づいて、前記チャッキング爪140を駆動し、
該チャッキング爪140で陽極側封止用治具40の下支
持板52を引っかけて、該陽極側封止用治具40を抱え
込むことにより、該リード線振込み治具94と陽極側封
止用治具40とを互いに各連通孔128と各凹部58と
が対向するように密着させる(図23AのステップS1
4)。
【0187】その後、制御装置2348は、第1の吸着
機構2320に吸着解除信号Sg3を出力する。第1の
吸着機構2320は、前記吸着解除信号Sg3の入力に
基づいて、前記第1の電磁弁2354を閉操作すること
により、リード線振込み治具94の空所120を大気圧
に戻す(図23AのステップS15)。
【0188】これによって、リード線振込み治具94の
各連通孔128に挿入されていた陽極側リード18が陽
極側封止用治具40の凹部58に向かって自由落下し、
そのまま、陽極側リード18のアウターリード26が陽
極側封止用治具40のリード挿通孔60に挿入されるこ
とになる。
【0189】更に、この例では、前記陽極側リード18
の挿入を確実とするために、前記チャッキング機構23
14にて互いに密着させられた前記リード線振込み治具
94と陽極側封止用治具40を揺動するようにしてい
る。即ち、制御装置2348は、前記第1の吸着機構2
320による第1の電磁弁2354の閉操作が終了した
時点で、第1の揺動機構2318に起動信号Sf1を出
力する。第1の揺動機構2318は、前記起動信号Sf
1の入力に基づいて、前記密着させられたリード線振込
み治具94と陽極側封止用治具40に対して回転揺動及
び直進揺動を行う(図23AのステップS16)。これ
によって、陽極側封止用治具40の各凹部58に対して
陽極側リード18がそれぞれ1本ずつ確実に挿入される
ことになる。
【0190】次に、制御装置2348は、第1の揺動機
構2318に停止信号Sf3を出力した後、前記チャッ
キング機構2314に解除指令信号Sd3を出力する。
第1の揺動機構2318は、前記停止信号Sf3の入力
に基づいて、前記密着状態にあるリード線振込み治具9
4と陽極側封止用治具40に対する揺動駆動を停止する
(図23AのステップS17)。チャッキング機構23
14は、前記解除指令信号Sd3の入力に基づいてチャ
ッキング爪140による陽極側封止用治具40のチャッ
キングを解除して(図23AのステップS18)、該陽
極側封止用治具40を搬送機構2302の搬送ベルト2
350上に載置する。
【0191】その後、制御装置2348は、第1の前後
搬送機構2322に復帰信号Sh3を出力すると同時に
搬送機構2302に搬送再開信号Saを出力する。第1
の前後搬送機構2322は、前記復帰信号Sh3の入力
に基づいて、リード線振込み治具94を元の位置に復帰
させる(図24AのステップS19)。
【0192】搬送機構2302は、前記搬送再開信号S
aの入力に基づいて陽極側封止用治具40の搬送を再開
する。これによって、該搬送ベルト2350上に載置さ
れている陽極側封止用治具40は今度はビーズ挿入位置
P2に向けて搬送され、該ビーズ挿入位置P2に位置決
めされる(図24AのステップS20)。
【0193】このとき、搬送ベルト2350上の治具投
入位置P0に載置されていた別の陽極側封止用治具40
がリード線挿入位置P1に位置決めされ、上述した一連
の処理(図22AのステップS6〜図24のステップS
20の処理)が繰り返されることによって、当該別の陽
極側封止用治具40の各凹部58に陽極側リード18が
陽極棒20を上方に向けて挿入されることになる。
【0194】前記制御装置2348は、前記陽極側封止
用治具40がビーズ挿入位置P2に位置決めされた時点
で、今度は、第2の前後搬送機構2346に起動信号S
h2を出力する。第2の前後搬送機構2346は、前記
起動信号Sh2の入力に基づいて、ガラスビーズ70を
各連通孔162に真空吸着しているビーズ振込み治具9
6を搬送ベルト2350上のビーズ挿入位置P2まで搬
送し、位置決めする(図24BのステップS111)。
これによって、ビーズ振込み治具96の各連通孔162
と陽極側封止用治具40の各凹部58とが対向したかた
ちとなる。
【0195】次に、制御装置2348は、前記チャッキ
ング機構2338に保持指令信号Sd2を出力する。チ
ャッキング機構2338は、前記保持指令信号Sd2の
入力に基づいて、前記チャッキング爪140を駆動し、
該チャッキング爪140で陽極側封止用治具40の下支
持板52を引っかけて、該陽極側封止用治具40を抱え
込むことにより、該ビーズ振込み治具96と陽極側封止
用治具40とを互いに各連通孔162と各凹部58とが
対向するように密着させる(図24BのステップS11
2)。
【0196】その後、制御装置2348は、第2の吸着
機構2344に吸着解除信号Sg4を出力する。第2の
吸着機構2344は、前記吸着解除信号Sg4の入力に
基づいて、前記第2の電磁弁2356を閉操作すること
により、ビーズ振込み治具96の空所150を大気圧に
戻す(図24BのステップS113)。
【0197】これによって、ビーズ振込み治具96の各
連通孔162に挿入されていたガラスビーズ70が陽極
側封止用治具40の凹部58に向かって自由落下し、そ
のまま、陽極側リード18の陽極棒20に挿入されるこ
とになる。
【0198】更に、この例では、前記ガラスビーズ70
の挿入を確実とするために、前記ビーズ振込み治具96
のチャッキング機構2338にて互いに密着させられた
前記ビーズ振込み治具96と陽極側封止用治具40を揺
動するようにしている。即ち、制御装置2348は、前
記第2の吸着機構2344による第2の電磁弁2356
の閉操作が終了した時点で、第2の揺動機構2342に
起動信号Sf2を出力する。
【0199】第2の揺動機構2342は、前記起動信号
Sf2の入力に基づいて、前記密着させられた前記ビー
ズ振込み治具96と陽極側封止用治具40に対して回転
揺動及び直進揺動を行う(図24BのステップS11
4)。これによって、陽極側封止用治具40の各凹部5
8に挿入されている陽極側リード18の陽極棒20に対
してガラスビーズ70がそれぞれ確実に挿入されること
になる。
【0200】次に、制御装置2348は、第2の揺動機
構2342に停止信号Sf4を出力した後、前記チャッ
キング機構2338に解除指令信号Sd4を出力する。
第2の揺動機構2342は、前記停止信号Sf4の入力
に基づいて、前記密着状態にあるビーズ振込み治具96
と陽極側封止用治具40に対する揺動駆動を停止する
(図24BのステップS115)。チャッキング機構2
338は、前記解除指令信号Sd4の入力に基づいてチ
ャッキング爪140による陽極側封止用治具40のチャ
ッキングを解除して(図24BのステップS116)、
該陽極側封止用治具40を搬送機構2302の搬送ベル
ト2350上に載置する。
【0201】その後、制御装置2348は、第2の前後
搬送機構2346に復帰信号Sh4を出力すると同時に
搬送機構2302に搬送再開信号Saを出力する。第2
の前後搬送機構2346は、前記復帰信号Sh4の入力
に基づいて、ビーズ振込み治具96を元の位置に復帰さ
せる(図24BのステップS117)。
【0202】搬送機構2302は、前記搬送再開信号S
aの入力に基づいて、陽極側封止用治具40の搬送を再
開する。これによって、該搬送ベルト2350上に載置
されている陽極側封止用治具40は今度は次の工程に向
けて搬送される。このとき、リード線挿入位置P1に位
置決めされていた別の陽極側封止用治具40がビーズ挿
入位置P2に搬送され、上述した一連の処理(図24B
のステップS111〜ステップS117の処理)が繰り
返されることによって、当該別の陽極側封止用治具40
の各凹部58に挿入されている陽極側リード18の陽極
棒20にそれぞれガラスビーズ70が挿入されることに
なる。
【0203】前記一連の処理(図22AのステップS6
〜図24AのステップS20並びに図22Bのステップ
S101〜図24BのステップS117)を例えば数サ
イクル行った後、今度は、搬送機構2302における搬
送ベルト2350上の治具投入位置P0に陰極側封止用
治具42を載置して、陰極側封止用治具42への陰極側
リード22の挿入処理を行う。この場合、搬送ベルト2
350上に陰極側下アダプタ182が載置され、続いて
該下アダプタ182上に陰極側封止用治具42が載置さ
れ、更に該陰極側封止用治具42のヒータ本体44に上
アダプタ180が載せられる。
【0204】そして、多数本の陽極側リード18が収納
されたリード線用トレイ90をリード線用トレイ搬送機
構2312を通じて投入口2308に戻し、第1の上下
移動機構2310を通じて、今度は、多数本の陰極側リ
ード22が収納されたリード線用トレイ90を投入口2
308に位置決めさせ、更に、リード線用トレイ搬送機
構2312を通じて、該リード線用トレイ90をリード
線振込み治具94の設置位置まで搬送させる。
【0205】その後、図22AのステップS6〜図24
AのステップS20の処理を行うことによって、陰極側
封止用治具42の各凹部62に陰極側リード22がそれ
ぞれ1本ずつ挿入され、図24BのステップS111〜
ステップS117の処理を行うことによって、陰極側封
止用治具42の各凹部62に挿入されている陰極側リー
ド22の陰極棒32にガラスビーズ70が挿入されるこ
とになる。
【0206】このように、前記振込みシステム2000
においては、キセノン放電管10の製造工程の全自動
化、特に、ガラス管封止の前段階で行われるリード線
(陽極側リード18及び陰極側リード22)の整列工程
と、整列されたリード線にガラスビーズ70を挿入させ
る工程の自動化を実現することができ、キセノン放電管
10の生産効率の改善を達成させることができる。
【0207】次に、図2のビーズ融着工程S12におい
て、ビーズ融着機を通じて、図6Bに示すように、前記
陽極側リード18が挿入された陽極側封止用治具40を
不活性ガス雰囲気中で通電加熱して、ガラスビーズ70
を電極棒20に熱融着させる。
【0208】次に、ガラス管挿入工程S13において、
ガラス管挿入機を通じて、図25Aに示すように、前記
陽極側封止用治具40の各凹部48にそれぞれガラス管
12の一端部12aを挿入する。このとき、ガラス管1
2の一端部12aと陽極側リード18の先端面とが高さ
方向においてほぼ一致した状態で、ガラス管12の一端
部12aが凹部58内に挿入固定される。
【0209】ガラス管12を挿入する方式としては、例
えば多数本のガラス管12をトレイに整列させた後、ガ
ラス管12をトレイから1本ずつ取り出して、陽極側封
止用治具40の各凹部58に挿入する方式か、あるいは
多数本のガラス管12をホッパと称される容器に入れて
おき、該ホッパの底からガラス管12を1本ずつ取り出
して、陽極側封止用治具40の各凹部48に挿入する方
式を採用することができる。
【0210】次に、図2の一次封止工程S14におい
て、一次封止機を通じて、図25Bに示すように、各凹
部58内にそれぞれガラス管12の一端部12aが挿入
された陽極側封止用治具40を不活性ガス雰囲気中で通
電加熱する。この加熱によって、ガラスビーズ70とガ
ラス管12の一端部12aとが熱融着され、ガラス管1
2の一端部12aが陽極側リード18における電極棒2
0に封止される。この段階で、ガラス管12の一端部1
2aが封止され、かつ、ガラス管12の他端部12bが
開放状態とされた一次封止品72が作製される。
【0211】一方、図2の前記陰極側組立工程S2にお
いては、最初の陰極側振込み工程S21において、図2
1に示す振込みシステム2000を通じて、図26Aに
示すように、陰極側封止用治具42の各リード挿通孔5
6にそれぞれ陰極側リード22を挿入する。
【0212】この場合も、前記陽極側リード18と同様
に、陰極側リード22の先端部分28(電極棒32が固
着されている部分)の径がアウターリード30よりも太
く加工されて、リード挿通孔56の径よりも大とされて
いるため、陰極側リード22の先端部分28に固着され
ている電極棒32は、必ず凹部64内に位置することに
なり、しかも、各陰極側リード22はその軸方向が鉛直
方向に沿った状態となる。
【0213】陰極側リード22の挿入方式として、上述
した2つの陽極側リード18の挿入方式を採用すること
ができる。
【0214】前記方式のいずれかによって、多数の陰極
側リード22を陰極側封止用治具42の各リード挿通孔
64に挿入した後、これら陰極側リード22を挿入した
状態で、各陰極側リード22の電極棒32にリング状の
ガラスビーズ70を挿入する。ガラスビーズ70は、そ
の径が、電極棒32の径よりも大で、かつ、陰極側リー
ド22の先端部分28の径よりも小に設定されているた
め、電極棒32の根元部分を囲むかたちで陰極側リード
22の先端部分28に載置される。ガラスビーズ70を
電極棒32に挿入する方式としては、陽極側リード18
を陽極側封止用治具40のリード挿通孔64に挿通する
方式と同様の方式を採用することができる。
【0215】即ち、陰極側封止用治具42の各挿通孔6
4への陰極側リード22の振込み並びに陰極側リード2
2へのガラスビーズ70の挿通は、図16及び図21に
示すリード線投入システム1000及び振込みシステム
2000を使用することができる。
【0216】次に、図2のビーズ融着工程S22におい
て、ビーズ融着機を通じて、図26Bに示すように、陰
極側リード22が挿入された陰極側封止用治具42を不
活性ガス雰囲気中で通電加熱して、ガラスビーズ70を
電極棒32に熱融着させる。
【0217】次に、陰極かしめ工程S23において、自
動かしめ機を通じて、図27に示すように、リング状の
陰極14を電極棒32に挿入し、その後、陰極14を電
極棒32の先端部分にかしめることによって、陰極14
を電極棒32の先端部分に固着し、カソード体74を作
製する。
【0218】そして、次の図2に示す組付け工程S3に
おいては、最初の反転工程S31において、反転機を通
じて、図28Aに示すように、前記陽極側組立工程S1
の一次封止工程S14によって作製された一次封止品7
2(図25B参照)を反転させて、各一次封止品72の
ガラス管12の他端部12b(開放端)を下方に向け
る。
【0219】その後、カソード体74が挿入された陰極
側封止用治具42の各凹部62にそれぞれ一次封止品7
2におけるガラス管12の他端部12bを挿入する。こ
のとき、ガラス管12の他端部12bと陰極側リード2
2の先端面とが高さ方向においてほぼ一致した状態で、
ガラス管12の他端部12bが凹部62内に挿入固定さ
れる。
【0220】次に、二次封止工程S32において、後述
する二次封止処理装置3000を通じて、図28Bに示
すように、各凹部62内にそれぞれガラス管12の他端
部12bが挿入された陰極側封止用治具42をキセノン
ガス雰囲気中で通電加熱して、ガラスビーズ70とガラ
ス管12の他端部12bとをガラス融着する。
【0221】この二次封止工程S32は、図2に示すよ
うに、更に細分化された少なくとも3つの工程を有し、
具体的には、陰極側封止用治具42の通電加熱に先立っ
てワーク(各凹部62内にそれぞれガラス管12の他端
部12bが挿入された陰極側封止用治具42)を負圧雰
囲気にさらすことにより、少なくともガラス管12内の
不純物を除去するクリーン化工程S301と、負圧雰囲
気及びキセノンガス雰囲気にて前記陰極側封止用治具4
2を通電加熱する封止工程S302と、負圧雰囲気で少
なくとも前記陰極側封止用治具42を冷却する冷却工程
S303を含む。
【0222】これにより、まず、前記一次封止品72の
ガラス管12が挿入された陰極側封止用治具42は、ク
リーン化工程S301に投入される。このクリーン化工
程S301では、陰極側封止用治具42への通電加熱に
先立って、該陰極側封止用治具42が負圧雰囲気にさら
されることから、陰極側封止用治具42に挿入されたガ
ラス管12の内部に存する不純物は、前記負圧によって
外方に除去されることになる。
【0223】その後、前記ガラス管12が挿入された陰
極側封止用治具42は、次の封止工程S302に投入さ
れる。この封止工程S302においては、陰極側封止用
治具42が負圧雰囲気及びキセノンガス雰囲気にて通電
加熱され、該加熱によって、ガラスビーズ70とガラス
管12の一端部12aとが熱融着され、ガラス管12の
他端部12bがカソード体74の電極棒32に封止され
る。この段階で、一次封止品72のガラス管12の他端
部12bがそれぞれ対応する陰極側リード22に融着さ
れて、ガラス管12内にキセノンガスが封入された二次
封止品80とされる。そして、前記封止工程S302か
ら排出された二次封止品80は、次の冷却工程S303
において、負圧雰囲気下で冷却される。なお、封着槽に
残ったキセノンガスは、回収されて再使用される。
【0224】ここで、二次封止処理装置3000の構成
について図29〜図45を参照しながら説明する。
【0225】この二次封止処理装置3000は、図29
に示すように、陰極側封止用治具42が投入・載置され
る治具受入れ部3102と、該治具受入れ部3102に
投入された陰極側封止用治具42の治具番号及びIDを
読み取るID読取り装置3104と、陰極側封止用治具
42の通電加熱に先立って該陰極側封止用治具42の各
凹部64内にガラス管12の他端部12bが挿入された
ワークを負圧雰囲気にさらすことにより、少なくともガ
ラス管12内の不純物を除去するクリーン化装置310
6と、負圧雰囲気及びキセノンガス雰囲気にて前記陰極
側封止用治具42を通電加熱する封止装置3108と、
負圧雰囲気で少なくとも陰極側封止用治具42を冷却す
る冷却装置3110と、図2の二次封止工程S32を終
えた陰極側封止用治具42を一時収容するバッファ部3
112とを有する。
【0226】前記クリーン化装置3106は、後述する
制御装置3136からのレコードデータの内容を解読し
て、該クリーン化装置3106に含まれる各種機器31
14a、3114b、3114c・・・を駆動制御する
ためのシーケンスデータを作成し、出力する第1のコン
トローラ3116を有する。
【0227】前記封止装置3108も、制御装置313
6からのレコードデータの内容を解読して、該封止装置
3108に含まれる各種機器3118a、3118b、
3118c・・・を駆動制御するためのシーケンスデー
タを作成し、出力する第2のコントローラ3120を有
する。
【0228】前記冷却装置3110も、制御装置313
6からのレコードデータの内容を解読して、該冷却装置
3110に含まれる各種機器3122a、3122b、
3122c・・・を駆動制御するためのシーケンスデー
タを作成し、出力する第3のコントローラ3124を有
する。
【0229】また、この二次封止処理装置3000は、
前記各種装置に加えて、キー入力装置3130や座標入
力装置3132及びモニタ3134等を通じて設定され
たパターン情報をクリーン化処理、封止処理及び冷却処
理に応じて適応的に前記第1〜第3のコントローラ31
16、3120及び3124を制御して、二次封止処理
を最適に行わせる制御装置3136と、該制御装置31
36内で作成された各種テーブルやパターン情報等が格
納されるデータベース3138と、後述する検査システ
ム3140からの検査結果(製造履歴テーブル)に基づ
いて陰極側封止用治具42の適用判定を行う判定装置3
142とを有する。
【0230】ところで、図2の二次封止工程S32にお
いて、陰極側封止用治具42の経時変化、特に図4に示
すように、ヒータ本体44と上下支持板50及び52
(銅板)の接触面の変化によりヒータ本体44の温度分
布が変化することから、一定品質のキセノン放電管10
を一定の封止条件で生産するのは困難である。
【0231】そこで、予め陰極側封止用治具42に治具
番号を刻印しておき、前記二次封止処理装置3000に
陰極側封止用治具42を投入する際に、刻印されている
治具番号をID読取り装置3104を通じて読み取っ
て、その治具番号で特定される封止用治具42にとって
最適な封止条件を自動設定する。
【0232】陰極側封止用治具42は、上述したように
経時変化することから、封止条件を変更しないと、良品
率が極端に悪化するという問題がある。そこで、できあ
がった二次封止品80を作業者自身が観察し、封止の過
不足を判断して封止条件を設定し直す方法が考えられる
が、二次封止品80を観察するためには陰極側封止用治
具42から強制的に二次封止品80を引き抜かなければ
ならない。この場合、観察後に二次封止品80を陰極側
封止用治具42に戻すとき、周辺の二次封止品80のリ
ード線を曲げてしまい、該二次封止品80を不良品にし
てしまうおそれがある。
【0233】そこで、この二次封止処理装置3000で
は、図2に示すように、リード切断工程S33におい
て、二次封止品80のガラス管12の両端から導出され
ている陽極側リード18及び陰極側リード22の各アウ
ターリード26及び30をそれぞれ所定の長さに切断
し、その後、管径検査・発光検査工程S34において、
二次封止品80の管径を計測し、更に二次封止品80が
発光するかどうかの検査を行う。
【0234】キセノン放電管10の品質データとして
は、特に封止部融着の良否が重要なデータである。封止
が過度の場合は、図28Aに示すように、ガラス融着部
(ガラス管の一端部12a及び他端部12b)付近の温
度が高くなり、図28Bに示す正常の二次封止品80と
比して、融着部(12a及び12b)以外のガラスが軟
化して自重により膨らみ82を生ずる。また、封止が不
足すると、図28Cに示すように、融着部(12a及び
12b)が完全に融着されず、その結果、キセノンガス
が抜けて発光しない。
【0235】従って、二次封止品80のガラス管12に
おけるガラス封止部分(例えば他端部12b)の径(管
径)を測定することにより、封止が過度かどうかを検査
することができ、二次封止品80の発光の有無を測定す
ることにより、封止が不足しているか否かを検査するこ
とができる。
【0236】そして、この二次封止処理装置3000に
おいては、予め陰極側封止用治具42ごとに、通常の二
次封止条件、発光不良とされた場合の二次封止条件及び
管径不良とされた場合の二次封止条件をパターン番号と
して記憶しておき、検査システム3140からの検査結
果に基づいて二次封止条件を変更するというフィードバ
ック処理を行うようにしている。
【0237】次に、二次封止品80のリード線カット、
管径検査・発光検査を行う検査システム3140につい
て図31〜図43を参照しながら説明する。なお、この
検査システム3140にて処理される二次封止品80を
ワーク80と記し、陽極側リード18及び陰極側リード
22を一括してリード線18及び22と記す。
【0238】この検査システム3140では、上述した
陰極側封止用治具42に加えて、図32に示すトレイ3
070が使用される。このトレイ3070は、図32に
示すように、平面ほぼ長方形状で四方に側壁3072A
〜3072Dを有する有底箱状の匣体3074を有す
る。この匣体3074の底部3076には、多数の凹部
3078が、それぞれの長手方向を匣体3074の長手
方向と一致された状態でマトリクス状に形成されてい
る。各凹部3078は、後述するキセノン放電管10の
二次封止品80がそれぞれ横向きに、かつ互いに独立し
て載置できるようなサイズとされ、具体的には、曲率が
二次封止品80のガラス管12よりも僅かに大とされ、
ガラス管12の長さとほぼ同じ長さを有する。
【0239】また、匣体3074は、その上部にフラン
ジ部3080が一体に形成されている。該フランジ部3
080の各コーナー部C1〜C4のうち、同一辺の両端
に存する2つのコーナー部C2及びC3がそれぞれ同一
の曲率を有するやや湾曲形状に形成され、残りの2つの
コーナー部C1及びC4がそれぞれ斜め方向に面取りさ
れて、テーパー面3082として形成されている。この
面取りによるテーパ面3082によって、該トレイ30
70の方向を特定できることになり、トレイ3070の
自動搬送におけるいわゆる原点出しとしての機能を持た
せることができ、搬送工程の自動化をより促進させるこ
とが可能となる。
【0240】また、前記フランジ部3080は、その内
側に矩形環状の段差3084が形成され、この段差30
84にて区画形成される形状は、匣体3074の底部外
形とほぼ同じか僅かに大とされている。そのため、1つ
のトレイ3070上に別のトレイ3070を載せる場
合、上に位置するトレイ3070の底部3076を、下
に位置するトレイ3070のフランジ部3080の段差
3084内に挿入することによって、複数のトレイ30
70を安定して積載することが可能となる。
【0241】そして、この検査システム3140は、図
31に示すように、陰極側封止用治具42ごとにワーク
80の品質データを収集することができ、陰極側封止用
治具42単位での品質データの管理を行うことができる
ようにしたものであり、陰極側封止用治具42が投入・
載置される治具受入れ部3152と、該治具受入れ部3
152に載置された陰極側封止用治具42のIDを読み
取るID読取り機構3154と、前記陰極側封止用治具
42から複数本のワーク80を同時に取り出して搬送機
構3156に移送し、複数本のワーク80を搬送機構3
156の搬送台3158(図34参照)に横向きに載置
するワーク取出し機構3160と、該ワーク取出し機構
3160によって移送された複数本のワーク80をそれ
ぞれ横方向に載置させた状態で一方向に順次搬送する前
記搬送機構3156と、1つのワーク80ごとにリード
線18及び22を所定長さに切断するリード線切断機構
3162と、切断された後のリード線18及び22の長
さが所定長さの範囲内にあるかどうかを検査するリード
線検査機構3164と、ワーク80のガラス封止部(他
端部12b付近)におけるガラス管12の径を検査する
管径検査機構3166と、ワーク80の発光状態を検査
する発光検査機構3168と、発光検査を終えたワーク
80のうち、良品として認定されたワーク80をトレイ
3070に集積する集積機構3170とを有して構成さ
れている。
【0242】リード線切断機構3162によってリード
線18及び22を所定長さに切断するとは、切断後のリ
ード線18及び22の長さが所定の長さとなるように、
両側の余分な部分を切断除去することをいう。
【0243】前記リード線検査機構3164は、切断さ
れた後のリード線18及び22の長さを測定してその測
定値をリード線長として出力すると共に、そのリード線
長が所定長さの範囲内にあるかどうかを判定し、その判
定結果をビット情報(1/0=良/不良)として出力す
る。
【0244】前記管径検査機構3166は、ワーク80
のガラス封止部(他端部12b付近)におけるガラス管
12の径を測定してその測定値を管径として出力すると
共に、その管径が所定径の範囲内にあるかどうかを判定
し、その判定結果をビット情報(1/0=良/不良)と
して出力する。
【0245】前記発光検査機構3168は、ワーク80
の発光の有無を例えば電圧で測定し、その発光回数が所
定回数以上あるかどうかを判定し、その判定結果をビッ
ト情報(1/0=良/不良)として出力する。または、
ワーク80の発光強度を例えば光電管等により電圧変換
して測定し、その測定値を発光強度として出力すると共
に、その発光強度が所定の範囲内にあるかどうかを判定
し、その判定結果をビット情報(1/0=良/不良)と
して出力する。
【0246】また、この検査システム3140は、前記
各種機構のほかに、前記リード線検査機構3164にて
NG判定されたワーク80を搬送機構3156の搬送経
路から排除する第1の排除機構3172と、前記管径検
査機構3166にてNG判定されたワーク80を搬送機
構3156の搬送経路から排除する第2の排除機構31
74と、前記発光検査機構3168にてNG判定された
ワーク80を搬送機構3156の搬送経路から排除する
第3の排除機構3176とを有する。これら第1〜第3
の排除機構3172〜3176のうち、いずれかの排除
機構にて排除された不良品のワーク80は、別に設置さ
れたステーションに搬送される。
【0247】この検査システム3140を構成する各種
機構のうち、リード線切断機構3162の具体的構成例
としては、例えば図33に示すように、基台3180に
設置、固定された下刃ブロック3182と、この下刃ブ
ロック3182に対して昇降(矢印A方向)自在な上刃
ブロック3184と、上刃ブロック3184の昇降駆動
源である例えばエアシリンダ3186とを有して構成さ
れている。
【0248】下刃ブロック3182の上部には、上方に
向かって植立する2本の下刃3188a及び3188b
が取り付けられ、上刃ブロック3184には下方に向か
って垂下する2本の上刃3190a及び3190bが取
り付けられている。2本の下刃3188a及び3188
bの間には搬送機構3156が設置され、該搬送機構3
156によって順次搬送されたワーク80は、各リード
線18及び22がそれぞれ下刃3188a及び3188
bに載置されるようになっている。
【0249】一方、2本の上刃3190a及び3190
bの間には、押さえ部材3192が設けられており、こ
の押さえ部材3192は、上刃ブロック3184に設け
られた圧縮コイルばね等の弾性部材3194によって常
時下方に付勢されている。
【0250】次に、前記リード線切断機構3162の動
作について説明する。まず、搬送機構3156によって
図面(図33)の手前側から搬送されたワーク80がこ
のリード線切断機構3162に投入されると、前記ワー
ク80のリード線18及び22はそれぞれ下刃3188
a及び3188bに乗った状態とされる。この段階から
エアシリンダ3186の駆動によって上刃ブロック31
84が下方に移動し、まず、押さえ部材3192が下刃
3188a及び3188bの上に乗っているリード線1
8及び22を押さえる。更に上刃ブロック3184は、
前記エアシリンダ3186の駆動によって下方に移動す
るが、前記押さえ部材3192は、弾性部材3194に
よって下方に押さえ付けられているだけであるため、前
記上刃3190a及び3190bの下方移動に対して相
対的に上方に移動することになる。即ち、リード線18
及び22を押さえつつ相対的に上方に逃げるかたちとな
る。
【0251】前記上刃3190a及び3190bの下方
への移動によって、上刃(3190a及び3190b)
と下刃(3188a及び3188b)とが噛み合った時
点でリード線18及び22が切断され、両側の不要な部
分が除去されることになる。
【0252】リード線18及び22の切断が終了した段
階で、今度は、エアシリンダ3186による上方駆動に
よって上刃ブロック3184が上方に移動する。上刃3
190a及び3190bが下刃3188a及び3188
bから離れて所定距離ほど上方に移動する間、リード線
18及び22は、押さえ部材3192によって下刃31
88a及び3188bに押さえ付けられた状態となる。
【0253】エアシリンダ3186の駆動によって上刃
ブロック3184が更に上方に移動すると、前記上刃3
190a及び3190bが下刃3188a及び3188
bから所定距離以上離れた段階から、押さえ部材319
2によるリード線18及び22の押圧が解除され、押さ
え部材3192は上刃3190a及び3190bと一緒
に上方に移動し、最終的に初期状態に復帰することにな
る。
【0254】このリード線切断機構3162において
は、押さえ部材3192でリード線18及び22を下刃
3188a及び3188bに押さえ付けながらリード線
18及び22を上刃(3190a及び3190b)と下
刃(3188a及び3188b)との噛み合いで切断す
るようにしているため、リード線18及び22を確実
に、かつ所望の長さに切断することができる。
【0255】次に、管径検査機構3166について図3
4〜図35Bを参照しながら説明する。この管径検査機
構3166は、図34に示すように、管径検査機構本体
3200を鉛直方向に対して所定角度ほど傾斜させて支
持する支持部材3202を有する。
【0256】管径検査機構本体3200は、図35A及
び図35Bに示すように、搬送機構3156(図34参
照)による搬送途中のワーク80のガラス管12を挟む
ように動作する基準爪3204及び測定爪3206と、
基準爪3204を所定の基準位置に位置決めさせるため
の位置決め板3208と、基準爪3204を測定爪32
06に対して接近する方向及び離反する方向に平行に移
動させるエアチャッキング機構3210と、前記位置決
め板3208をエアチャッキング機構3210の第1の
爪3210aに固定するためのボルト部材3212a
と、基準爪3204をエアチャッキング機構210の第
2の爪210bに固定するためのボルト部材3212b
と、測定爪3206の回転変位を直線方向の変位に変換
して測定爪3206の変位量を測定する円筒形のセンサ
3214とを有して構成されている。
【0257】ほぼL字状の形状を有する測定爪3206
は、一端部が基準爪3204に対向し、他端部がセンサ
3214に対向し、その屈曲部分に支点3216が設け
られた構成を有する。また、この測定爪3206は、円
筒形のセンサ3214を包むように取り付けられた圧縮
コイルばね3218によって一端部が常時基準爪320
4に対向するように付勢されている。
【0258】前記管径検査機構本体3200は、図34
に示すように、支持部材3202に設けられたエアシリ
ンダ3220によって搬送機構3156に対して接近す
る方向及び離反する方向に移動可能とされている。
【0259】次に、前記管径検査機構3166の動作に
ついて説明する。まず、搬送機構3156によってワー
ク80が管径検査機構本体3200の近傍に搬送される
と、エアシリンダ3220の駆動によって管径検査機構
本体3200が斜め下方に移動し、それと同時に、エア
チャッキング機構3210の駆動によって基準爪320
4が測定爪3206から離反する方向に平行に移動す
る。これによって、図35Bに示すように、基準爪31
54と測定爪3156との間にワーク80のガラス管1
2を十分に挟み込むだけの空間が形成されることにな
る。
【0260】エアシリンダ3220の駆動によって管径
検査機構本体3200が更に下方に移動して、基準爪3
204と測定爪3206との間にワーク80のガラス管
12が入り込んだ段階で、今度は、エアチャッキング機
構3210の駆動によって基準爪3204が前記とは逆
方向に移動し、該基準爪3204が位置決め板3208
によって所定の基準位置に位置決めされると、測定爪3
206は、圧縮コイルばね3218の付勢に抗して、ワ
ーク80のガラス管12の径の大小に従って支点321
6を中心に回転変位する。この回転変位は、センサ32
14によって直動変位に変換されて測定されることにな
る。
【0261】この管径検査機構3166においては、基
準爪3204と測定爪3206によってワーク80のガ
ラス管12を挟み込み、そのときのガラス管12の径に
従った測定爪3206の回転変位をセンサ3214にて
直動変位に変換してガラス管12の径を計測するように
したので、搬送機構3156中の1ステーションで搬送
過程にあるワーク80のガラス管12の径を容易に計測
することができる。
【0262】次に、発光検査機構3168について図3
6〜図40を参照しながら説明する。この発光検査機構
3168は、図36に示すように、搬送機構3156を
通じて搬送された8本のワーク80を同時に載置するこ
とができる受け台3230(図37参照)と、受け台3
230に載置されたワーク80を発光させるための検査
ヘッド3232と、受け台3230に載置されたワーク
80に対して前記検査ヘッド3232を接近する方向及
び離反する方向に移動させるエアシリンダ3234と、
検査ヘッド3232を駆動制御するための回路基板が設
置された収納ボックス3236とを有して構成されてい
る。
【0263】検査ヘッド3232は受け台3230に載
置されるワーク80の本数に合わせて8チャンネル分が
用意されている。8チャンネル分の検査ヘッド3232
は、支持板3238と側板3240及び下板3242と
から構成された筐体3244に収容され、該筐体324
4の支持板3238の中央上部にエアシリンダ3234
のピストンロッド3246が種々のリンク機構を介して
連結されている。
【0264】1チャンネル分の検査ヘッド3232は、
図38に示すように、ワーク80の陽極側リード18に
接触される+電極3248と、陰極側リード22に接触
される−電極3250と、ワーク80のガラス管12に
接触されるトリガー電極3252を有して構成され、各
電極3248、3250及び3252は、例えば圧縮コ
イルばね3254を介して支持板3238の内壁面に連
結され、これら圧縮コイルばね3254によって常時下
方に付勢されている。
【0265】前記筐体3244の構成部材の1つである
下板3242には、+電極3248、−電極3250及
びトリガー電極3252が挿通する開口3256、32
58及び3260をそれぞれ有し、各電極3248、3
250及び3252の電極面が下板3242から下方に
露出するようになっている。
【0266】1チャンネル分の検査ヘッド3232を駆
動制御するための回路3270は、例えば図39に示す
ように、4つの入力端子(−入力端子φi1、+入力端
子φi2並びに2つのリレースイッチ端子φi3及びφ
i4)と3つの出力端子(−出力端子φo1、+出力端
子φo2及びトリガー出力端子φo3)を有し、−入力
端子φi1と+入力端子φi2間の初段にメインコンデ
ンサCmが接続され、2段目に抵抗r1とコンデンサC
の直列回路が接続され、抵抗r1とコンデンサCの接点
aと+出力端子φo2との間に一次側トリガーコイル3
272a、抵抗r2及びリレースイッチR1が直列接続
され、トリガー出力端子φo3と一次側トリガーコイル
3272aの+側端子(共通接点b)との間に二次側ト
リガーコイル3272bが接続されている。前記一次側
トリガーコイル3272aと二次側トリガーコイル32
72bとで、一次側電圧を昇圧するためのトランス32
72が構成されている。
【0267】前記4つの入力端子φi1〜φi4はコン
トローラ3274と接続されており、−入力端子φi1
と+入力端子φi2間にはコントローラ3274から所
定時間、所定電圧が供給され、該所定時間が経過した時
点で、2つのリレースイッチ端子φi3及びφi4にコ
ントローラ3274からスイッチング信号が供給される
ようになっている。
【0268】次に、前記発光検査機構3168の動作を
説明する。まず、搬送機構3156を通じて8本のワー
ク80が搬送されて、受け台3230に同時に8本のワ
ーク80が載置された時点で、エアシリンダ3234の
駆動によって筐体3244が下方に移動し、図40に示
すように、ワーク80の陽極側リード18に+電極32
48が接触し、ワーク80の陰極側リード22に−電極
3250が接触し、ワーク80のガラス管12にトリガ
ー電極3252が接触し、電極3248、3250及び
3252が下板3242より浮いた段階で、エアシリン
ダ3234による筐体3244の下方への移動が停止す
る。
【0269】その後、コントローラ3274から−入力
端子φi1と+入力端子φi2間に所定時間、所定電圧
が印加され、これによって、メインコンデンサCmが充
電される。充電完了後、コントローラ3274から2つ
のリレースイッチ端子φi3及びφi4にスイッチング
信号を供給して、リレースイッチR1をオンにすると、
トリガー出力端子φo3を通じてトリガー電極3252
に非常に高い電圧が短時間印加される。
【0270】トリガー電極3252を通じて高い電圧が
ガラス管12に印加されることによって、ワーク80が
励起され、メインコンデンサCmに蓄えられていた電荷
が瞬時に放電され、その結果、ワーク80が発光するこ
ととなる。ワーク80が発光すると、メインコンデンサ
Cmの電圧は急激に下がるため、メインコンデンサCm
の両端電圧をコントローラ3274で測定することによ
って発光の有無を知ることができる。
【0271】そして、この検査システム3140におい
ては、図31に示すように、各検査機構でのワーク80
の検査結果を陰極側封止用治具42単位に判定装置31
42(図29参照)に送出するコンピュータ3300を
有し、この判定装置3142には、上述したようにワー
ク80の検査結果が陰極側封止用治具42単位に登録さ
れる製造履歴テーブルが送出されるようになっている。
【0272】製造履歴テーブルは、例えば図41に示す
ように、陰極側封止用治具42に収容されたワーク80
の数に対応したレコード数を有し、各レコードには、リ
ード線長、リード線長の有効/無効の判定ビット、管
径、管径の有効/無効の判定ビット、発光の有無または
発光強度(電圧値)、発光の有効/無効の判定ビットが
格納されるようになっている。レコードアドレスとワー
ク80との関係は、搬送機構3106で搬送されるワー
ク80の順番に従ってアクセスのためのレコードインデ
ックスが更新するようになっている。
【0273】次に、前記検査システム3140を用いて
ワーク80を検査する方法について、図42の工程ブロ
ック図と図43のフローチャートを参照しながら説明す
る。
【0274】まず、多数のワーク80が収容された陰極
側封止用治具42が検査システム3140に投入されて
治具受入れ部3152に載置されると(図42のステッ
プS101)、ID読取り機構3154を通じて陰極側
封止用治具42のIDが読み取られる(図42のステッ
プS102)。
【0275】この読み取られたIDは、コンピュータ3
300に受け取られる(図43のステップS201)。
このIDの受取りと同時に製造履歴テーブルの各種レコ
ードインデックスi、j及びkが初期化される(図43
のステップS202)。
【0276】その後、図43のステップS203におい
て、リード線検査機構3164からのデータの入力割込
みがあったか否かの判別が行われ、入力割込みがある場
合は、次のステップS204に進み、入力割込みがない
場合はステップS206に進む。
【0277】このステップS206においては、今度
は、管径検査機構3166からのデータの入力割込みが
あったか否かの判別が行われ、入力割込みがある場合
は、次のステップS207に進み、入力割込みがない場
合はステップS209に進む。
【0278】このステップS209においては、発光検
査機構3168からのデータの入力割込みがあったか否
かの判別が行われ、入力割込みがある場合は、次のステ
ップS210に進み、入力割込みがない場合はステップ
S213に進んで、今度は、陰極側封止用治具42に収
容されていたすべてのワーク80について処理が完了し
たかどうかの判別が行われ、処理が完了していない場合
は、前記ステップS203に戻って該ステップS203
以降の処理を繰り返し、処理が完了している場合は、次
のステップS214に進み、製造履歴テーブルが陰極側
封止用治具42のID(ID番号及び治具番号)と共に
判定装置3142に出力されて一連の処理が終了するこ
とになる。
【0279】前記ステップS102によるIDの読取り
処理が終了すると、次に、ワーク取出し機構3160を
通じて、陰極側封止用治具42から複数本のワーク80
が同時に取り出されて搬送機構3156に移送され、こ
れら複数本のワーク80が搬送機構3156の搬送台3
158に横向きに載置される(図42のステップS10
3)。この陰極側封止用治具42からの複数本のワーク
80の取出しは所定間隔で行われ、具体的には、後段の
リード線切断機構3162による複数本のワーク80に
対する処理が終了する際に、陰極側封止用治具42から
複数本のワーク80が取り出されて搬送機構3156に
投入されることになる。
【0280】前記ワーク取出し機構3160を通じて、
搬送機構3156に投入された複数本のワーク80は、
それぞれ横向きに載置された状態で一方向に順次搬送さ
れる(図42のステップS104)。
【0281】最初に、ワーク80は1本ずつリード線切
断機構3162に投入される。リード線切断機構316
2に投入されたワーク80は、その両側に導出されたリ
ード線18及び22が所定長さに切断される(図42の
ステップS105)。
【0282】リード線18及び22が切断されたワーク
80は次のリード線検査機構3164に投入され、切断
された後のリード線18及び22の長さが所定長さの範
囲内にあるかどうかが検査される(図42のステップS
106)。このとき、切断された後のリード線18及び
22の長さが測定されてリード線長として出力されると
共に、そのリード線長が所定長さの範囲内にあるかどう
かが判定されて、その判定結果がビット情報(1/0=
良/不良)として出力される。
【0283】出力されたリード線長と判定ビットは、コ
ンピュータ3300に受け取られ、製造履歴テーブルの
うち、第1のレコードインデックスiで示すレコード
(iレコード目)に格納される(図43のステップS2
04)。その後、図41のステップS205において、
第1のレコードインデックスiが+1更新される。
【0284】前記判定ビットは第1の排除機構3172
にも供給され、不良と判定されたワーク80が搬送機構
3156の搬送経路から除去される(図42のステップ
S107)。
【0285】前記リード線切断機構3162及びリード
線検査機構3164での処理を終え、かつ、良判定を受
けたワーク80は、搬送機構3156によって搬送され
て次の管径検査機構3166に投入され、そのガラス封
止部(他端部12b付近)におけるガラス管12の径が
検査される(図42のステップS108)。このとき、
ワーク80のガラス封止部におけるガラス管12の径が
測定されて管径として出力されると共に、その管径が所
定径の範囲内にあるかどうかが判定されて、その判定結
果がビット情報(1/0=良/不良)として出力され
る。
【0286】出力された管径と判定ビットは、コンピュ
ータ3300に受け取られ、製造履歴テーブルのうち、
第2のレコードインデックスjで示すレコード(jレコ
ード目)に格納される(図43のステップS207)。
その後、ステップS208において、第2のレコードイ
ンデックスjが+1更新される。
【0287】前記判定ビットは第2の排除機構3174
にも供給され、不良と判定されたワーク80が搬送機構
3156の搬送経路から除去される(図42のステップ
S109)。
【0288】前記管径検査機構3166での処理を終
え、かつ、良判定を受けたワーク80は、搬送機構31
56によって搬送されて次の発光検査機構3168に投
入される。この発光検査機構3168に投入されるワー
ク80の本数は一度に例えば8本とされ、これら8本の
ワーク80に対して複数回(例えば8回)の発光検査が
行われる(図42のステップS110)。
【0289】この場合、8本のワーク80におけるそれ
ぞれ8回の発光の有無(図39に示すメインコンデンサ
Cmの両端電圧が充電電圧より大きく下がった場合は発
光有り、充電電圧とあまり変らない場合は発光無し)が
コントローラ3274を通じてチャンネル単位に読み取
られ、各チャンネル毎の発光回数が出力される。更に、
予め設定された回数以上発光があるかどうかで良否が判
定され、各判定結果がそれぞれビット情報(1/0=良
/不良)として出力される。ここでは発光の有無をメイ
ンコンデンサCmの電圧で判定したが、ワーク80の発
光を光電管等で検出しその発光強度を直接測定してもよ
い。
【0290】出力された8本分のワーク80の発光の有
無または発光強度と判定ビットは、コンピュータ330
0にチャンネル単位で受け取られ、製造履歴テーブルの
うち、第3のレコードインデックスkで示すレコード
(kレコード目)に格納される(図43のステップS2
10)。その後、ステップS211において、第3のレ
コードインデックスkが+1更新される。その後、ステ
ップS212において、8チャンネル分の処理が終了し
たかどうかの判別が行われ、処理が終了していなければ
ステップS210に戻って、次のチャンネルの発光の有
無または発光強度の受取り処理と第3のレコードインデ
ックスkの更新処理を行い、8チャンネル分の処理が終
了するまで繰り返される。
【0291】前記判定ビットは第3の排除機構3176
にも供給され、不良と判定されたワーク80が搬送機構
3156の搬送経路から除去される(図42のステップ
S111)。
【0292】前記発光検査機構3168での処理を終
え、かつ、良判定を受けたワーク80は、次の集積機構
3170を通じてトレイ3070の空いたところに順次
横向きに収容される。そして、トレイ3070が満杯に
なった段階で、該トレイ3070はこの検査システム3
140から排出されて次の工程に搬送される。
【0293】次に、二次封止処理装置3000において
の二次封止処理に関する最適条件のパターン登録と、治
具番号と登録されたパターンとの関係等について説明す
る。
【0294】まず、パターン登録について説明すると、
二次封止処理を制御するためのデータとしては、制御装
置3136において実行される制御ステップに従って、
各装置に含まれる種々の機器の動作状態(ポンプ、バル
ブ、ヒータ等)、制御量(真空度、ガス圧、ヒータ温度
等)及び時間が設定される。
【0295】この二次封止処理に必要な一連の制御動作
データは通常シーケンスデータと称されるが、このシー
ケンスデータを1つのパターンデータ(パターン番号を
含む)として登録しておく方が記憶容量の点、プログラ
ム(特に検索処理)の動作速度の点、転送速度の点等で
有利である。
【0296】このパターンデータやパターン番号の設定
は、制御装置3136に接続されているモニタ3134
のグラフィック画面を通じて行うことができる。この場
合、マウス等のポインティングデバイスやキーボードを
使用してポイントを指示したり、タッチパネル機能付き
モニタであれば、操作者がモニタの画面に直接手で触れ
てポイントを指示することによって、即ち、GUI(グ
ラフィカル・ユーザー・インターフェース)によって入
力位置を特定することにより行うことができる。
【0297】その一例として、まず、例えば、図44に
示すように、モニタ3134の画面にメニュー画面を表
示させる。このメニュー画面では、例えばシーケンスデ
ータの元となるパターンデータを作成するための設定
(1.詳細設定)と、作成された多数のパターンデータ
を各種装置(クリーン化装置3106、封止装置310
8及び冷却装置3110)に振り分け、更に種々のパタ
ーンに組み合わせて総合的なパターンを設定するための
設定(2.総合パターン番号設定)と、封止用治具と総
合パターン番号との対応関係を設定するための設定
(3.治具−パターン対応設定)及び通常の総合パター
ン番号にリセットするための設定(4.属性リセット)
がある。
【0298】そして、例えば「1.詳細設定」を選択す
ると、画面が切り替わり、図45に示すように、二次封
止処理装置3000の構成を模式的に示した図が表示さ
れ、クリーン化装置3106、封止装置3108及び冷
却装置3110のうち、いずれかの装置の1つの機器を
選択すると、パターンデータの設定に必要な項目が自動
的に表示される。図45では、装置1(クリーン化装置
3106)のうち、機器1を選択することによって、パ
ターン番号、レコード番号、制御量及び時間を入力する
ための入力欄が表示された例を示す。
【0299】そして、このパターン登録においては、入
力データの適否判別を行う確認機能が働くようになって
いる。つまり、入力データは、設定可能範囲内にあるか
否かが判別されるようになっており、設定可能範囲内で
あれば、その入力欄に入力データが表示されると同時に
必要なテーブルに登録され、設定可能範囲外であれば、
その入力欄への入力データの表示並びに必要なテーブル
への登録も行われない。また、このパターン登録は、制
御ステップを途中に挿入したり、削除する編集機能(修
正機能)やパターンデータを複写する編集機能(複写機
能)も働くようになっている。
【0300】前記パターン登録においては、1つの機器
に対して複数のシーケンスデータ、つまり、複数のパタ
ーンデータを登録できるようになっており、しかも、こ
れらパターンデータはそれぞれパターン番号が設定され
て容易に識別できるようになっている。
【0301】従って、このパターン登録においては、視
覚的に入力ミスのない設定が可能になり、専門的な知識
がなくてもパターン登録や設定等のメンテナンスを容易
に行うことが可能となる。
【0302】一方、治具番号と登録されたパターンデー
タとの関係付けは、治具番号ごとに設定された総合パタ
ーン番号設定(パターン対応テーブルに登録された総合
パターン番号)によって実施されるようになっている。
【0303】ID読取り装置3104にて読み取られた
治具番号は、最初に「0」か「それ以外」かの判別が行
われる。治具番号が「0」の場合は、総合パターン番号
の自動設定は行われず、操作盤に設置された総合パター
ン番号を選択するための図示しない選択スイッチによる
設定番号が用いられる。その理由は、実際の生産段階で
使用されるパターン対応テーブルの内容が、テストの自
動設定で容易に変更されるのを防ぐためである。これ
は、テスト後の復元忘れ(テスト後にパターン対応テー
ブルの内容を復元することを忘れること)などを防止す
る上で非常に効果がある。
【0304】従って、テストを行う場合は、治具番号が
形成されていない陰極側封止用治具42を使用したり、
治具番号が形成されている部分をマスクした陰極側封止
用治具42を使用して、該治具番号を強制的に「0」に
することによって簡単に行うことができる。
【0305】総合パターン番号設定は、二次封止処理装
置3000に投入される陰極側封止用治具42に対して
何番の総合パターン番号を実施させるかをパターン対応
テーブルに登録するものであり、この場合も、マウス等
のポインティングデバイスやキーボードを使用してポイ
ントを指示したり、タッチパネル機能付きモニタであれ
ば、操作者がモニタの画面に直接手で触れてポイントを
指示することによって登録することが可能である。な
お、この総合パターン番号設定においても、入力データ
の適否判別を行う確認機能が働くようになっている。
【0306】二次封止処理装置3000は、キセノン放
電管10の量産化のために、陰極側封止用治具42をク
リーン化装置3106→封止装置3108→冷却装置3
110で移動させるようにしている。従って、総合パタ
ーン番号の内訳としては、各装置3106、3108及
び3110ごとの機器に対するパターンデータを示すパ
ターン番号(機器別パターン番号)が複数含まれた形態
であり、その変換テーブルとしてパターン番号テーブル
が組み込まれている。
【0307】これによって、二次封止処理装置3000
に投入された陰極側封止用治具42の治具番号に対応す
る総合パターン番号を検索し、更に、検索された総合パ
ターン番号に対応する各機器ごとの機器別パターン番号
を検索し、これら機器別パターン番号に対応するパター
ンデータをそれぞれのコントローラ3116、3120
及び3124に出力することによって、その陰極側封止
用治具42に応じた処理条件で二次封止処理が行われる
ことになる。
【0308】このように、前記二次封止処理装置300
0においては、複数本のワーク80がそれぞれ個別に挿
入される複数の孔が形成されたヒータ本体44を有し、
かつ、ワーク80のガラス管12を封止するために用い
られる陰極側封止用治具42と、使用される陰極側封止
用治具42に応じた二次封止処理条件に基づいて前記陰
極側封止用治具42を二次封止処理して陰極側封止用治
具42に投入された複数のガラス管12を封止する二次
封止処理装置3000と、ワーク80におけるガラス管
12の封止状態を検査する検査システム3140と、該
検査システム3140からの検査結果に基づいて二次封
止処理装置3000での二次封止処理条件の適否を判定
する判定装置3142とを設けて構成するようにしてい
る。
【0309】これにより、まず、二次封止処理装置30
00において、使用される陰極側封止用治具42に応じ
た二次封止処理条件に基づいて、陰極側封止用治具42
が処理(通電加熱等)されることにより、陰極側封止用
治具42に投入された複数のガラス管12が封止され
る。その後、検査システム3140において、個々のガ
ラス管12の封止状態が検査される。
【0310】次の判定装置3142において、前記検査
システム3140からの検査結果に基づいて、二次封止
処理装置3000での二次封止処理条件の適否が治具単
位に判定される。この適否の判定は、ワーク単位でもよ
い。
【0311】そして、この二次封止処理装置3000に
おいては、この判定結果を利用することによって、ワー
ク80における二次封止工程S32(図2参照)での二
次封止処理条件の最適化を図ることができ、キセノン放
電管10の生産効率の改善を達成させることができる。
【0312】特に、この例では、前記判定装置3142
からの判定結果に基づいて、当該判定対象の陰極側封止
用治具42に対応する二次封止処理条件を変更(更新)
するようにしている。
【0313】これにより、判定装置3142での判定結
果が不適合(「発光不良」又は「管径不良」)の場合
に、自動的に二次封止処理条件が更新されて、現在の不
良に最も適した二次封止処理条件に設定されるため、条
件設定作業の簡略化を有効に図ることができ、工数の低
減、製造コストの低廉化を実現させることができる。
【0314】次に、図2の下地半田・洗浄工程S35に
おいて、下地半田・洗浄機4000(図46参照)を通
じて、前記所定長さに切断された陽極側リード18及び
陰極側リード22にそれぞれ下地用として半田めっきを
行う。この下地半田めっきは、キセノン放電管10を例
えばカメラセットのストロボユニットに組み込んで、陽
極側リード18及び陰極側リード22を回路基板の配線
に半田付けする際に半田が付き易くするために行う。前
記下地半田処理においてフラックスを行うため、フラッ
クスによる汚れを洗浄して取り除く。
【0315】ここで、前記下地半田・洗浄機4000に
ついて図46〜図54を参照しながら説明する。この下
地半田・洗浄機4000は、図46に示すように、二次
封止品80の陽極側リード18及び陰極側リード22の
端部を揃える端部揃え機構4014、フラックス付け機
構4016、半田付け機構4018、洗浄機構402
0、水切り機構4022及び乾燥機構4024と、各機
構間に二次封止品80を搬送するための第1〜第3のワ
ーク把持搬送機構4026a〜4026cとを有してい
る。
【0316】また、この下地半田・洗浄機4000は、
前記各種機構に加えて、半田付けされていない(以下、
未半田という)二次封止品80を前記端部揃え機構40
14に供給するために、予め複数の未半田の二次封止品
80を収納したトレイ3070を段済みして準備してお
く未半田ワークトレイ供給ステーション4028と、前
記未半田ワークトレイ供給ステーション4028から1
枚のトレイ3070を取りだして前記端部揃え機構40
14に供給するための未半田ワーク取出しステーション
4030と、未半田の二次封止品80が全て前記端部揃
え機構4014に供給されて空となったトレイ3070
を段済みするための空トレイ段積みステーション403
2とを有する。
【0317】更に、この下地半田・洗浄機4000は、
前記各種機構に加えて、乾燥機構4024から半田付け
された(以下、半田済みという)二次封止品80を受け
取り収納するための1枚の空トレイを配置した半田済み
ワーク収納ステーション4034と、半田済みの二次封
止品80で一杯になったトレイ3070を段積みするた
めの半田済みワーク段積みステーション4036と、新
たな空のトレイ3070を半田済みワーク収納ステーシ
ョン4034に配置するための空のトレイ3070を準
備する空トレイ供給ステーション4038とを有する。
【0318】ここで、フラックス付け機構4016、半
田付け機構4018、洗浄機構4020及び乾燥機構4
024は、市販の浸漬法による半田付け装置のパーツを
用いることができ、これらは、フラックス等を満たして
これに二次封止品80の陽極側リード18及び陰極側リ
ード22を浸漬するための各槽及び各付属機器で構成さ
れる。この下地半田・洗浄機4000においては、後述
する水切り機構4022が乾燥機能を有している場合に
は、乾燥機構4024を省略することもできる。
【0319】次に、前記下地半田・洗浄機4000の主
要部の構成について更に詳しく説明する。まず、図47
に示す二次封止品80の陽極側リード18及び陰極側リ
ード22の端部揃え機構4014は、二次封止品80の
幅方向の動きを規制するように開口端部が拡大したU状
溝を形成した二次封止品80の受け部4040と、押圧
手段4043である一対のプッシャ4042a、404
2b及び空気圧シリンダ等の駆動手段4044a、40
44bとを有する。更に、二次封止品80を前記受け部
4040に配置する手段として上述したワーク把持搬送
機構4026a〜4026cが用いられる(図46参
照)。
【0320】また、前記プッシャ4042a、4042
bによる押圧限界を規制するために駆動手段4044
a、4044bにリミッタ4046が設けられており、
前記駆動手段4044a、4044bを付勢して二次封
止品80を挟む方向に移動するプッシャ4042a、4
042b間の距離が二次封止品80の全長より僅かに大
きく設定された所定の値に至った時点でプッシャ404
2a、4042bの移動が停止される。
【0321】従って、例えば、通常、単にトレイ307
0上に配列されている状態では二次封止品80の端部の
位置に約2mm程度のばらつきがあるが、端部揃え機構
4014によりばらつきが約0.2mm程度に小さくな
り、次工程の半田付け作業を好適に行うことができる。
【0322】図47中、二次封止品80の受け部404
0は合成樹脂等を材料として形成され、底板部材の両端
に2枚の板状体4040a及び4040bが離間して立
設され、該板状体4040a及び4040bのU状溝に
二次封止品80の両端部が保持される。プッシャ404
2a及び4042bは受け部4040に保持された6本
の二次封止品80を押圧するために十分な面積を有する
凹凸のない平滑な押圧面を有している。
【0323】ここで、前記一対のプッシャ4042a及
び4042bのうちの1つに代えて、プッシャ4042
aにより押圧され移動した二次封止品80を受け止める
支持部を設けてもよく、また、前記受け部4040の構
造を、二次封止品80を縦に配置することにより、プッ
シャを省略することもできる。
【0324】図48に示すように、二次封止品80を移
送するためのワーク把持搬送機構4026a〜4026
cは、二次封止品80を把持するための複数のチャック
4052が支持部材4054に固設されており、支持部
材4054は、チャック4052が二次封止品80を保
持する方向を少なくとも、図48中、Y軸を中心として
90°及びX軸を中心として180°回転自在とするロ
ボット等の駆動手段4056に接続されている。
【0325】図48中、左側に位置するワーク把持搬送
機構4026a〜4026cの状態は、水平方向に置か
れたトレイ3070上の一列分に相当する6本の二次封
止品80を6本のチャック4052により把持して搬送
作業に向けて動作する姿勢、あるいは半田付け装置中の
所定の位置に保持する姿勢を示している。具体的には第
1のワーク把持搬送機構4026aが前記未半田ワーク
取出しステーション4030の1枚のトレイ3070上
の一列分の未半田の二次封止品80を取り出して端部揃
え機構4014に供給するために二次封止品80を把持
する姿勢、第3のワーク把持搬送機構4026cが前記
洗浄機構4020において洗浄液中に半田済み二次封止
品80を浸漬して配置する姿勢、同じく第3のワーク把
持搬送機構4026cが前記半田済みの二次封止品80
を半田済みワーク収納ステーション4034上の空トレ
イ3070に収納する姿勢等を示すものである。
【0326】一方、図48中、ワーク把持搬送機構40
26a〜4026cの左側から右側への移行状態は、水
平方向にチャック4052に把持された二次封止品80
を図中Y軸を中心として90°回転して垂直方向に立て
る動作姿勢を示している。具体的には、第2のワーク把
持搬送機構4026bが水平に配置された二次封止品8
0を把持して垂直方向に立てながらフラックス付け機構
4016、半田付け機構4018において二次封止品8
0の、図48中、下側に位置する陽極側リード18又は
陰極側リード22をフラックス等に浸漬、保持する姿勢
等を示すものである。
【0327】また、図48中、右側に位置するワーク把
持搬送機構4026は、垂直方向に立てた二次封止品8
0を更に、図48中、X軸を中心として180°回転し
て、二次封止品80を上下反転する動作姿勢を示してい
る。具体的には、第2のワーク把持搬送機構4026b
が二次封止品80の一方の電極リード(例えば陽極側リ
ード18)の半田付けを行った後、この反転動作を行っ
て、引き続き他方の電極リード(例えば陰極側リード2
2)の半田付けを行う際の姿勢を示すものである。
【0328】ワーク把持搬送機構4026は、基本的に
は、図46中、X、Z各方向に移動自在に設けられてい
る。生産効率を上げるために、未半田ワーク取出しステ
ーション4030と端部揃え機構4014との間を移動
して二次封止品80を搬送する作業を分担する第1のワ
ーク把持搬送機構4026a、二次封止品80の一方の
電極リード(例えば陽極側リード18)の端部をフラッ
クス付け及び半田付けした後引き続き二次封止品80の
長さ方向を反転させて二次封止品80の他方の電極リー
ド(例えば陰極側リード22)にフラックス付け及び半
田付けする作業を分担する第2のワーク把持搬送機構4
026b及び洗浄機構4020以降の搬送作業を分担す
る第3のワーク把持搬送機構4026cの3基が設けら
れている。この場合、第1と第3のワーク把持搬送機構
4026a、4026cについては二次封止品80をY
軸を中心に90°回転する機構及びX軸を中心に180
°反転する機構は特に必要としないために設けられてい
ない(図48参照)。
【0329】更に、生産効率を上げるためには、各処理
工程中クリチカルパス部分の基数を増加して各工程間で
二次封止品80を受け渡しし、あるいは同一工程につい
て重複して作業可能な態様としてもよく、また逆に、工
程能力上問題の少ない部分については1つのワーク把持
搬送機構4026の分担範囲を拡げてワーク把持搬送機
構4026の設置基数を減少することもできる。
【0330】次に、図49に示す水切り機構4022
は、上述した受け部4040と同一構成の受け部406
2と、複数のスプレーノズル4064が設けられた、図
49中、矢印方向に移動可能なスプレー装置4066と
で構成され、スプレー装置4066は好適には圧縮空気
を用いる圧縮流体供給機構4068に接続されている。
また、受け部4062には図示しない押圧部材が設けら
れており、圧縮空気の圧力により受け部4062上の二
次封止品80が飛び出さないように、回転自在な程度の
間隙を持ってこの二次封止品80を押圧している。
【0331】ここで、スプレー装置4066自体を移動
可能とする代わりに、首振り機能を有するスプレーノズ
ル4064を設けてもよく、また、揺動機能を有する受
け部4062を設けてもよい。
【0332】以上説明した下地半田・洗浄機4000を
用いて二次封止品80を下地半田付け及び洗浄処理する
方法について、図50〜図54の装置構成のブロック図
を参照して説明する。
【0333】まず、図50に示す未半田ワークトレイス
テーション部のブロック図において、光検出手段407
0により未半田ワーク取出しステーション4030にト
レイ3070のないことを確認した後、未半田ワークト
レイ供給ステーション4028に段積みされたトレイ3
070の1つがトレイ搬送手段4072により未半田ワ
ーク取出しステーション4030に搬送される
(M1 )。
【0334】次いで、未半田ワーク取出しステーション
4030のトレイ3070上に水平に4列×6個並べら
れた未半田の二次封止品80の一列分が端部揃え機構4
014に搬送される。これを4列分繰り返し、トレイ3
070上に二次封止品80の空き列がなくなると、図示
しないシーケンサ等の制御手段により取出し列数がトレ
イ3070の所定の配列数(4列)になったことがカウ
ントされ、未半田ワーク取出しステーション4030の
空のトレイ3070がトレイ搬送手段4072により空
トレイ段積みステーション4032に搬送される
(M2 )。以後、(M 1 )〜(M2 )の動作が反復され
る。
【0335】一方、図51に示すように、二次封止品8
0の一列分6個は第1のワーク把持搬送機構4026a
により把持され、端部揃え機構4014へ搬送され、受
け部4040に配置される(M3 )。以後、(M3 )の
動きが反復されて、順次二次封止品80の他の一列分を
搬送する。
【0336】次に、図51に示す端部揃え機構4014
のブロック図において、光検出手段4076により受け
部4040の二次封止品80の存在が確認された後、駆
動手段4044a、4044bである空気圧シリンダに
付勢されたプッシャ4042a、4042bにより前記
受け部4040に配置された二次封止品80は長さ方向
(図47中矢印方向)に押圧される(M4 )。
【0337】次いで、前記プッシャ4042a、404
2bが所定の位置まで移動すると駆動手段4044a、
4044bのリミッタ4046が作動してプッシャ40
42a、4042bの移動が停止され、二次封止品80
の端部が揃えられる。その後、プッシャ4042a、4
042bは原状位置に復帰して待機する(M5 )。
【0338】次に、図52に示すフラックス付け機構4
016及び半田付け機構4018のブロック図におい
て、リミッタ4046からの別の信号を受けた第2のワ
ーク把持搬送機構4026bにより、端部の揃えられた
二次封止品80が把持され、チャック4052により9
0°回転して垂直方向に立てられながらフラックス付け
機構4016へ搬送される(M6 )。
【0339】次いで、二次封止品80は第2のワーク把
持搬送機構4026bによりフラックス付け機構401
6のフラックス槽4078に搬送位置決めされた後、フ
ラックス槽4078のフラックス内に微動駆動され(M
7 )、二次封止品80の下方側の電極リード(例えば陽
極側リード18)が所定時間浸漬処理されてフラックス
付けされる。
【0340】次いで、第2のワーク把持搬送機構402
6bに把持された二次封止品80が垂直方向に立てられ
た姿勢のまま引き続き半田付け機構4018の半田槽4
080へと搬送され(M8 )、引き続き半田槽4080
の半田内に微動駆動され(M 9 )、二次封止品80の一
方の電極リード(例えば陽極側リード18)が浸漬処理
されて半田付けが終了する。
【0341】次いで、第2のワーク把持搬送機構402
6bのチャック4052により二次封止品80の上下が
反転されて、未半田の他方の電極リード(例えば陰極側
リード22)を下方にして垂直方向に立てられた二次封
止品80が再度フラックス付け及び半田付けされる(M
10)。
【0342】次いで、両電極リード(陽極側リード18
及び陰極側リード22)への下地半田付けが終了した半
田済みの二次封止品80は、第2のワーク把持搬送機構
4026bにより把持方向を90°旋回して水平方向に
倒されながら洗浄機構4020の洗浄槽4082に搬送
され、洗浄槽4082内の端部揃え機構4014の受け
部4040と同一構成の受け部(図示せず)に配置され
る(M11)。第2のワーク把持搬送機構4026bは原
状位置に復帰して(M6 )〜(M11)の動作を反復す
る。
【0343】次に、図53に示す洗浄機構4020、水
切り機構4022及び乾燥機構4024のブロック図に
おいて、所定時間経過して洗浄の終了した二次封止品8
0は、第3のワーク把持搬送機構4026cに把持され
て水平位置の姿勢のままで水切り機構4022の受け部
4062に搬送され配置される(M12)。
【0344】次いで、光検出手段4084により受け部
4062上の二次封止品80の存在が確認された後、圧
縮流体供給機構4068に付勢されたスプレー装置40
66のスプレーノズル4064により圧縮空気が二次封
止品80に所定時間吹き付けられる(M13)。生産効率
が高いためにスプレー装置4066は連続稼働状態とし
てもよい。スプレー装置4066が図示しない空気圧シ
リンダー等の駆動手段により、図49中、矢印方向に往
復動することにより圧縮空気の吹き付け角度が変わっ
て、受け部4062上の二次封止品80が揺動して全表
面がまんべんなく水切りされる。
【0345】水切り処理を所定時間行った後、二次封止
品80は再度第3のワーク把持搬送機構4026cによ
り把持されて乾燥機構4024に搬送され(M14)、乾
燥機構4024の受け部4086に配置された後熱風吹
き付け手段4088により乾燥される(M15)。なお、
前述した水切り機構4022自体を高温雰囲気下に置
き、あるいはスプレー装置4066により高温の圧縮空
気を吹き付ける等の手段を用いることにより、乾燥機構
4024を省略することもできる。
【0346】次いで、所定時間乾燥処理された二次封止
品80は第3のワーク把持搬送機構4026cにより半
田済みワーク収納ステーション4034に搬送されて、
半田済みワーク収納ステーション4034のトレイ30
70の所定の空き列に配置される(M16)。第3のワー
ク把持搬送機構4026cは原状位置に復帰し、
(M 12)〜(M16)の動作を反復する。
【0347】次に、図54に示す半田済みトレイステー
ション部のブロック図において、半田済みの二次封止品
80が順次配列された結果、半田済みワーク収納ステー
ション4034のトレイ3070に空き列がなくなる
と、図示しないシーケンサ等の制御手段により収納列数
がトレイ3070の所定の配列数(4列)になったこと
がカウントされ、トレイ搬送手段4090により二次封
止品80を全列に収納したトレイ3070が半田済みワ
ーク段積みステーション4036に移され(M17)、空
トレイ供給ステーション4038から新たな空のトレイ
3070が半田済みワーク収納ステーション4034に
搬送される(M18)。
【0348】半田済みワーク段積みステーション403
6の半田済みの二次封止品80が配列された各トレイ3
070は適当な手段で検査工程に送られて、二次封止品
80の半田付け処理の良否が検査される(M19)。
【0349】この下地半田・洗浄機4000は、基本的
には以上のように構成されるものであり、その作用効果
は以下の通りである。
【0350】まず、二次封止品80の寸法の短い電極リ
ード(陽極側リード18又は陰極側リード22)の端部
が揃えられた後半田付けされることにより、二次封止品
80の電極リード毎の半田付け量のばらつきが少ない。
【0351】更に、半田付けした後洗浄処理された二次
封止品80を水切りする際に、二次封止品80の全表面
にわたって水切りされるため、半田付け後の製品検査時
にウオーターマークの存在により不良品と誤判断される
ことがない。
【0352】更に、また、二次封止品80を把持してそ
の上下を反転させることのできるワーク把持搬送機構4
026a〜4026cを用いて二次封止品80の両電極
リード(陽極側リード18又は陰極側リード22)を連
続して半田付けすることにより、1つの作業工程で二次
封止品80を下半田付けして製造することが可能とな
り、二次封止品80の生産効率を向上させることができ
る。
【0353】次に、図2の外観検査工程S36におい
て、外観検査システム5000を通じて、完成したキセ
ノン放電管10の形状や封止状態、汚れやひびなどの外
観欠陥を画像処理等で調べ、不良品を除去する。
【0354】ここで、外観検査システム5000につい
て図55〜図70を参照しながら説明する。なお、この
外観検査システム5000にて検査処理される完成前の
キセノン放電管10をワーク10と記す。
【0355】この外観検査システム5000は、図55
に示すように、多数本のワーク10が収容されたトレイ
3070から外観検査すべきワーク10を取り出して後
述する回転搬送部5102に投入するワーク投入部51
04と、該回転搬送部5102での搬送過程にあるワー
ク10に対して実質的な外観検査を行う外観検査部51
06と、外観検査を終えたワーク10のうち、良品とし
て認定されたワーク10をトレイ3070に集積させる
ワーク集積部5108とを有して構成されている。
【0356】ワーク投入部5104は、図56に示すよ
うに、多数本のワーク10が収容された多数枚のトレイ
3070が段積み状態で収納されるトレイ受入れ部51
10と、該トレイ受入れ部5110に収納された多数枚
のトレイ3070を1段ごとに分離して供給部5112
に位置決めする供給側トレイチェンジャ機構5114
と、供給部5112に位置決めされた1枚のトレイ30
70から一度に複数本のワーク10を取り出して供給側
直線搬送機構5116に投入するワーク供給機構511
8と、該ワーク供給機構5118によって投入された複
数本のワーク10をそれぞれ横方向に載置させた状態で
一方向に順次搬送する前記供給側直線搬送機構5116
と、該供給側直線搬送機構5116の終端付近に配置さ
れ、かつ、該供給側直線搬送機構5116にて搬送され
たワーク10を1本ずつ取り出して回転搬送部5102
(図55参照)に投入するワーク投入機構5120(図
57参照)とを有して構成されている。
【0357】ワーク集積部5108は、図58に示すよ
うに、外観検査部5106にて外観検査されたワーク1
0のうち、良品として認定されたワーク10を1本ずつ
取り出して後述する集積側直線搬送機構5130に投入
するワーク取出し機構5132と、該ワーク取出し機構
5132によって投入されたワーク10を横方向に載置
させた状態で一方向に順次搬送する前記集積側直線搬送
機構5130と、供給部5112(図56参照)に位置
決めされている供給用のトレイ3070が空になった段
階で、該供給部5112にあるトレイ3070を集積部
5134側に搬送するトレイ搬送機構5136と、該ト
レイ搬送機構5136にて搬送されたトレイ3070を
控えのトレイ3070として一時収容するトレイバッフ
ァ部5138と、トレイバッファ部5138に収容され
ているトレイ3070を取り出して集積部5134に位
置決めさせるトレイ取出し機構5140と、前記集積側
直線搬送機構5130によって搬送されたワーク10を
取り出して前記集積部5134に位置決めされているト
レイ3070に収容するワーク集積機構5142と、集
積部5134に位置決めされているトレイ3070がワ
ーク10で満杯になった段階で、該トレイ3070をト
レイ排出部5144に搬送して段積み状態で収容させる
集積側トレイチェンジャ機構5146と、トレイ307
0が予め決められた段数ほど積まれた段階で、複数枚の
トレイ3070を段積み状態で次の工程に搬送するトレ
イ排出機構5148とを有して構成されている。
【0358】前記供給側直線搬送機構5116及び集積
側直線搬送機構5130は、例えば図66に示すよう
に、いずれも、多数本のワーク10が等ピッチで横向き
に並べられる固定レール5150と、該固定レール51
50に沿って回転駆動される送り竿5152にて構成さ
れ、送り竿5152が矢印に示すように矩形に回転する
ことにより、固定レール5150の上部に形成された溝
5154に載置されたワーク10をそれぞれ次の溝51
54に移動させるように構成されている。送り竿515
2は円運動の回転によりワーク10を次の溝5154に
移動させてもよい。なお前述のように供給側直線搬送機
構5116及び集積側直線搬送機構5130を介してワ
ーク10を横向きに並べたが、機械の構成によっては縦
向きに並べても差支えない。
【0359】回転搬送部5102は、平面ほぼ円形のテ
ーブル5160と、該テーブル5160を一方向に間欠
的に回転させる回転駆動機構5162(図57参照)と
を有して構成され、前記テーブル5160における外周
部分に、複数のワーク保持部(円形の枠で示す)516
4がほぼ同一円周上に、ほぼ等ピッチで配置されてい
る。ワーク保持部5164については後で詳述する。
【0360】外観検査部5106は、ワーク10の外観
を検査するための多数のステーションを有して構成され
ている。具体的には、図56に示すように、供給側直線
搬送機構5116の搬送経路の途中に、高圧・高周波に
よる発光検査を行うためのテスラ検査ステーション51
70と、図57に示すように、テスラ検査の結果、不良
品として認定されたワーク10を排除する第1の排除ス
テーション5172が設置され、回転搬送部5102の
周りには、図59に示すように、4つの外観検査ステー
ション(第1〜第4の外観検査ステーション5174A
〜5174D)と、ワーク10をその軸を中心としてほ
ぼ180°回転させる旋回ステーション5176と、ワ
ーク10をその軸と直交する軸を中心に180°反転さ
せる反転ステーション5178と、第1〜第4の外観検
査ステーション5174A〜5174Dでの検査の結
果、不良品として認定されたワーク10を不良の種別ご
とに振り分け排除する第2の排除ステーション5180
が設置されている。
【0361】前記第1の排除ステーション5172に
は、ワーク10がテスラ検査不良として認定された場合
に、供給側直線搬送機構5116での搬送過程にある当
該ワーク10を取り出して別のステーションに搬送、排
除する第1の排除機構5190を有して構成されてい
る。
【0362】前記旋回ステーション5176には、ワー
ク10を一旦ワーク保持部5164でワーク10の軸を
中心にほぼ180°回転させる旋回機構5192が設置
され、反転ステーション5178には、ワーク10を一
旦ワーク保持部5164から取り出してワーク10の軸
と直交する軸を中心に180°反転させる反転機構51
94が設置されている。
【0363】また、第2の排除ステーション5180に
は、不良の種類に応じて配列された複数の回収箱519
6A〜5196Dと、ワーク10が不良として認定され
た場合に、ワーク保持部5164に保持されているワー
ク10を取り出してその不良の種類に対応する回収箱5
196A〜5196Dに収容させる第2の排除機構51
98を有して構成されている。
【0364】なお、図57に示すように、ワーク投入機
構5120を含み、ワーク10を回転搬送部5102の
ワーク保持部5164に保持させるためのワーク保持ス
テーション5200が設置され、図58に示すように、
ワーク取出し機構5132を含み、ワーク10を回転搬
送部5102のワーク保持部5164から取り出すため
のワーク取出しステーション5202が設置されてい
る。
【0365】図59に示すように、第1〜第4の外観検
査ステーション5174A〜5174Dは、それぞれ2
つのビデオカメラ5204及び5206が設置されてお
り、各外観検査ステーション5174A〜5174Dに
おいて、それぞれ2つのビデオカメラ5204及び52
06を通じてワーク10を撮像し、更に画像処理して、
ガラス管12の内面・外面の汚れやガラス管12及び機
能部品の機械的欠陥(欠品、欠け、ヒビ等)、ガラス管
12の封止状態(封止部の融着状態、封止部近傍の寸法
変化等)並びにリード線18、22の曲がり、長さ等を
検査するようにしている。
【0366】前記4つの外観検査ステーション5174
A〜5174Dのうち、第1〜第3の外観検査ステーシ
ョン5174A〜5174Cが陰極側のガラス管12の
部分や機能部品、陰極側リード22等の外観を検査する
ために使用され、第4の外観検査ステーション5174
Dが陽極側のガラス管12の部分や機能部品、陽極側リ
ード18等の外観を検査するために使用される。
【0367】一方、ワーク保持部5164は、図60及
び図61に示すように、ワーク10の軸方向が鉛直方向
に沿うように位置決めして、ワーク10の全長の約半分
以下を保持するクランプ機構5210と、該クランプ機
構5210をその軸(又はワーク10の中心軸)を中心
として回転角90°の範囲で回転(旋回)させるクラン
プ旋回機構5212とを有する。
【0368】クランプ旋回機構5212は、テーブル5
160に対して固定され、かつ、内側にベアリング52
14が取り付けられた固定部5216と、該固定部52
16に対して回転自在に取り付けられた旋回テーブル5
218と、外部に取り付けられたアクチュエータ522
0(図60参照)を有して構成されている。
【0369】固定部5216は、テーブル5160の外
周部分にほぼ等ピッチで形成された貫通穴5222に挿
通固着された筒部5224と、該筒部5224の上部に
一体に形成された円形のフランジ部5226とを有して
構成され、前記フランジ部5226は、旋回テーブル5
218の回転をガイドするためのガイド部材として機能
し、その側壁には、後述するボールプランジャ5228
のボール5230が挿入される噛み合い溝5232(図
60参照)が形成されている。また、前記フランジ部5
226の上面には、旋回テーブル5218の回転範囲を
規制するための2本のストッパピン5234が設けられ
ている。
【0370】前記旋回テーブル5218は、平面ほぼ長
方形状の水平片5236と、該水平片5236の一端部
(固定部5216のフランジ部5226よりも外方の一
端部)から下方に垂下するように一体に形成された垂下
片5238と、前記水平片5236の他端部近傍の位置
(固定部5216の中心と対応する位置)に下方に垂下
するように一体に形成され、かつ、固定部5216のベ
アリング5214内に挿通される中空軸5240を有し
て構成されている。
【0371】前記垂下片5238は、その中央部分に、
固定部5216のフランジ部5226の周面に前記ボー
ル5230が押圧されるように取り付けられた前記ボー
ルプランジャ5228が設けられ、水平片5236の上
部(投影上、固定部5216におけるフランジ部522
6の外周の位置よりも僅かに内方の位置)には、この旋
回テーブル5218を回転操作するためのカムフォロア
5242が設けられている。
【0372】従って、旋回テーブル5218のカムフォ
ロア5242をアクチュエータ5220で直線上に押圧
あるいは引っ張ることにより、旋回テーブル5218は
中空軸5240を中心に回転し、ボールプランジャ52
28のボール5230がフランジ部5226に設けられ
た噛み合い溝5232に挿入されることによって、それ
以上の回転が阻止されることになる。
【0373】特に、この外観検査システム5000で
は、2つの噛み合い溝5232を旋回テーブル5218
の回転中心を基準としてほぼ中心角90°の位置に設け
るようにしているため、旋回テーブル5218の回転範
囲はほぼ中心角90°の範囲となっている。更に、この
外観検査システム5000では、フランジ部5226の
上面に2本のストッパピン5234を設けるようにして
いるため、前記ボールプランジャ5228とストッパピ
ン5234によって、旋回テーブル5218の回転範囲
をほぼ中心角90°の範囲に確実に規制することができ
る。
【0374】前記旋回テーブル5218の中空軸524
0の内部には、該中空軸5240に沿ってロッド524
4が挿入されている。このロッド5244の上部には、
外径が中空軸5240の内径よりも大とされた係止用リ
ング5246が一体に設けられて、該ロッド5244の
落下が防止されている。
【0375】この旋回テーブル5218の回転中心の上
部には、上述したクランプ機構5210が取り付けられ
ている。このクランプ機構5210は、縦断面ほぼL字
状の一対のチャック爪5250a及び5250bと、ハ
ウジング5252に内蔵され、かつ、前記一対のチャッ
ク爪5250a及び5250bを互いに接近させる方向
に付勢するばね(図示せず)を主体としたチャック機構
5254とを有して構成されている。
【0376】ここで、一対のチャック爪5250a及び
5250bの構造について、旋回テーブルの他の構成例
を示す図62を参照しながら説明すると、一対のチャッ
ク爪5250a及び5250bは、各先端部が互いに対
向するように屈曲され、それぞれの先端には三角形状の
切欠き5256が形成されている。各切欠き5256の
大きさは、一対のチャック爪5250a及び5250b
が互いに近づいた際に、一対のチャック爪5250a及
び5250bの屈曲部分でワーク10のガラス管12を
保持できる程度の大きさとされている。
【0377】また、このクランプ機構5210における
前記ハウジング5252の上部には、図63にも示すよ
うに、ワーク10のクランプ時の高さを規定するための
高さ基準板5258が設けられている。この外観検査シ
ステム5000では、ワーク10をクランプ機構521
0にて保持したとき、ワーク10の全長の半分以上の部
分(ワーク10の上半分+下半分の上部)が一対のチャ
ック爪5250a及び5250bの上端よりも上方に位
置して外部に露出され、ワーク10の下半分のうち、上
部を除く部分が一対のチャック爪5250a及び525
0bにて隠れたかたちとなる。
【0378】前記一対のチャック爪5250a及び52
50bによる保持を解放する、即ち、一対のチャック爪
5250a及び5250bを開くには、図61に示すよ
うに、旋回テーブル5218の中空軸5240内を挿通
するロッド5244を上方に持ち上げることによって行
われる。
【0379】テーブル5160の下方の空間のうち、ワ
ーク保持部5164によるワーク10の保持を一時的に
解放することが必要なステーション{例えば、ワーク保
持ステーション5200(図57参照)、旋回ステーシ
ョン5176(図59参照)、反転ステーション517
8(図59参照)、第2の排除ステーション5180
(図59参照)及びワーク取出しステーション5202
(図58参照)}に対応する位置に、アンクランプ用の
エアシリンダ5260が設置され、該エアシリンダ52
60の駆動によってピストンロッド5262が上方に移
動することによって、該エアシリンダ5260の上方に
位置している旋回テーブル5218のロッド5244が
上方に持ち上がり、これによって、一対のチャック爪5
250a及び5250bによるワーク10の保持が解放
されることになる。
【0380】そして、前記ワーク保持部5164がテー
ブル5160の回転によって第1〜第4の外観検査ステ
ーション5174A〜5174Dのいずれかに到着する
と、ワーク保持部5164にて保持されているワーク1
0が2つのビデオカメラ5204及び5206で撮像さ
れることになる。2つのビデオカメラ5204及び52
06は、例えば図64Aに示すように、互いの撮像面が
ワーク保持部5164における中心軸の方向に向けら
れ、かつ、前記中心軸を平面中心としたとき中心角が
{(nπ/2)+45°}(n=0,1,2,3)の位
置にそれぞれ配置されている。図64Aの例では、n=
0で、中心角45°の場合を示している。
【0381】このように2つのビデオカメラ5204及
び5206を配置することで、ワーク保持部5164の
90°回転とも相俟って、ワーク10の全周を検査する
ことが可能となる。なお、図64A及び図64Bは、ワ
ーク保持部5164における特に旋回テーブル5218
の構成を簡略して示してある。
【0382】上記構成について、具体的に図65A及び
図65Bを参照しながら説明すると、図65Aの初期状
態で、ワーク10のうち、2つのビデオカメラ5204
及び5206に対向する面(P1を中心とした面M1及
びP2を中心とした面M2)の90°範囲が撮像され、
次に、2つのビデオカメラ5204及び5206の各焦
点距離を調整することで、ワーク10のうち、前記90
°範囲の点対称となる範囲(P1' を中心とした面M
1' 及びP2' を中心とした面M2' の90°範囲)が
撮像されることになる。
【0383】次に、アクチュエータ5220(図64A
参照)によって旋回テーブル5218が中空軸を中心と
して90°回転することから、ワーク10もその軸を中
心として90°回転し、図65Bに示すように、ワーク
10のうち、2つのビデオカメラ5204及び5206
と対向する前記面(P1を中心とした面M1及びP2を
中心とした面M2)が90°回転移動し、新たな面(P
3を中心とした面M3及びP4を中心とした面M4)が
2つのビデオカメラ5204及び5206の前に現れる
ことになる。
【0384】そして、上述と同様に、ワーク10のう
ち、2つのビデオカメラ5204及び5206に対向す
る新たな面(P3を中心とした面M3及びP4を中心と
した面M4)の90°範囲が撮像され、次に、2つのビ
デオカメラ5204及び5206の各焦点距離を調整す
ることで、ワーク10のうち、前記新たな90°範囲の
点対称となる範囲(P3' を中心とした面M3' 及びP
4' を中心とした面M4' の90°範囲)が撮像される
ことになる。
【0385】つまり、この外観検査システム5000に
おいては、2つのビデオカメラ5204及び5206に
よってワーク10の全周にわたって外観を検査すること
が可能となる。上記の説明では2つのビデオカメラ52
04及び5206の各焦点距離を調整することで点対称
となる範囲を撮像しているが、カメラの設定(レンズ焦
点距離、絞り等)によっては焦点距離を調整することな
く点対称の範囲も撮像することが可能である。
【0386】前記テーブル5160のうち、第1〜第4
の外観検査ステーション5174A〜5174Dに対応
する場所には、ワーク保持部5164における旋回テー
ブル5218を90°回転(旋回)させるためのアクチ
ュエータ5220(駆動源として例えばエアシリンダ)
が設けられている。例えば、奇数番目の外観検査ステー
ション5174A及び5174Cに対応する場所には、
旋回テーブル5218を例えば時計回りに回転させるよ
うにアクチュエータ5220が設置され、偶数番目の外
観検査ステーション5174B及び5174Dに対応す
る場所には、旋回テーブル5218を例えば反時計回り
に回転させるようにアクチュエータ5220が設置され
ている。
【0387】即ち、1つの外観検査ステーションでは、
ワーク保持部5164の90°回転(旋回)は1回だけ
行い、元に戻さない。次の外観検査ステーションで反対
方向から90°回転(旋回)させることによって、第1
〜第4の外観検査ステーション5174A〜5174D
のそれぞれにおいてワーク10に対する全周の外観検査
が可能となる。
【0388】テスラ検査ステーション5170は、図6
6に示すように、供給側直線搬送機構5116によって
搬送過程にあるワーク10のうち、テスラ検査すべき1
本のワーク10が載置された台5270を上下させる上
下移動機構5272(図56参照)と、該上下移動機構
5272によって上方に移動された台5270に載置さ
れている1本のワーク10に対して高圧及び高周波の信
号を与えるテスラコイル5274と、前記テスラコイル
5274にて高圧及び高周波の信号が印加されているワ
ーク10を3方向から撮像する3つのビデオカメラ(第
1〜第3のビデオカメラ5276A〜5276C)を有
して構成されている。
【0389】このテスラ検査ステーション5170は、
テスラコイル5274から高圧及び高周波の信号をワー
ク10に与えて放電させ、そのときにワーク10が発光
するのを検査する。なお、上下移動機構5272によっ
て上下する台5270は、他の外観検査の信号伝達系に
ノイズを重畳させないように、機械本体(上下移動機
構)と電気的に絶縁してある。
【0390】テスラコイル5274は、通常、図67に
示すように、電灯線電圧100Vを変圧器5280によ
り昇圧し、火花間隔の調節によって回路に高周波振動を
発生し、更に放電筒(高周波用変圧器)5282によっ
て高周波高圧を発生するものである。この場合、火花間
隔により高周波を出すため、周波数が安定しないという
問題がある。
【0391】しかし、この外観検査システム5000に
おいては、図68に示すように、電灯線電圧100Vを
ノイズフィルタ5290を通じて高周波発振回路529
2に供給し、該高周波発振回路5292から出力される
信号を一次昇圧回路5294にて昇圧させ、更に、後段
の高周波昇圧回路5296にて昇圧してプローブ529
8を通じてワーク10に高圧及び高周波の信号を印加す
るように構成している。この場合、高周波発振回路52
92は、電子回路で構成されているため、図67のテス
ラコイル5274と比べて周波数が安定するという効果
を奏する。
【0392】また、第1〜第3のビデオカメラ5276
A〜5276Cのうち、発色光を検査するための第2の
ビデオカメラ(カラーCCDカメラ)5276Bは、ワ
ーク10を真上から撮像できるように、撮像面を下方に
向けて設置され、発光の放電経路を検査するための第1
及び第3のビデオカメラ(共に白黒CCDカメラ)52
76A及び5276Cは、各光軸が第2のビデオカメラ
5276Bの光軸に対してそれぞれ45°の角度となる
ように設置されている。
【0393】この外観検査システム5000の制御系
は、図69に示すように、各種機構の群から構成される
機構部(ビデオカメラを含む)5300と、該機構部5
300に含まれる各種機構を制御する制御装置5302
と、前記機構部5300における各種ビデオカメラから
送出される画像信号を受け取って外観検査のための画像
処理を行って判定を行う画像処理装置5304を有して
構成されている。
【0394】制御装置5302は、画像処理装置530
4に検査指令を示す信号を出力し、機構部5300から
のセンサ等の信号の入力や画像処理装置5304からの
判定結果を示す信号の入力に基づいて、機構部5300
に含まれる各種機構に対して動作等させるための制御信
号を出力する。
【0395】この外観検査システム5000は、基本的
には以上のように構成されるものであり、次に、前記外
観検査システム5000の使用例について図70の工程
ブロック図をも参照しながら説明する。
【0396】まず、図56に示すように、制御装置53
02に接続されている制御卓(図示せず)の例えば検査
開始スイッチ(図示せず)が操作されて外観検査の開始
指示が制御装置5302に入力されると、制御装置53
02は、供給側トレイチェンジャ機構5114に起動信
号Saを出力する。供給側トレイチェンジャ機構511
4は、前記起動信号Saの入力に基づいて、トレイ受入
れ部5110に収納されている多数枚のトレイ3070
(外観検査前のワーク10が多数収容されたトレイ)を
1段ごとに分離して供給部5112に位置決めする(図
70のステップS1)。
【0397】供給部5112に設置されているセンサか
ら位置決め完了信号が出力されて制御装置5302に入
力されると、制御装置5302はワーク供給機構511
8に起動信号Sbを出力する。ワーク供給機構5118
は、前記起動信号Sbの入力に基づいて、前記供給部5
112に位置決めされている1枚のトレイ3070から
一度に複数本(例えば8本)のワーク10を取り出して
供給側直線搬送機構5116に投入する(図70のステ
ップS2)。
【0398】ワーク供給機構5118に設置されたセン
サから投入完了信号が出力されて制御装置5302に入
力されると、制御装置5302は供給側直線搬送機構5
116に起動信号Scを出力する。供給側直線搬送機構
5116は、前記起動信号Scの入力に基づいて、前記
ワーク供給機構5118によって投入された複数本のワ
ーク10をそれぞれ横方向に載置させた状態で一方向に
順次搬送する(図70のステップS3)。即ち、複数本
のワーク10は、順次回転搬送部5102に向かって搬
送される。
【0399】そして、例えば1本目のワーク10が供給
側直線搬送機構5116の途中に設置されたテスラ検査
ステーション5170に差し掛かった段階で、該ワーク
10に対するテスラ検査が行われる(図70のステップ
S4)。
【0400】具体的には、該テスラ検査ステーション5
170に設置されたセンサからワーク10の検出信号が
出力され、制御装置5302に入力される。制御装置5
302は、前記検出信号の入力に基づいて、供給側直線
搬送機構5116に一時停止信号S1を出力すると同時
に上下移動機構5272に起動信号Sdを出力する。供
給側直線搬送機構5116は、前記一時停止信号S1の
入力に基づいてワーク10の順次搬送を一時停止させ
る。
【0401】一方、上下移動機構5272は、前記起動
信号Sdの入力に基づいてテスラ検査ステーション51
70における所定の台5270(図66参照)を上方に
移動させて該台5270に載置されているワーク10を
規定のテスラ検査ポイントに位置決めさせる。テスラ検
査ステーション5170に設置されたセンサからワーク
10がテスラ検査ポイントに位置決めされたことを示す
検出信号が出力されて制御装置5302に入力される
と、制御装置5302はテスラコイル5274に電源電
圧を供給する。
【0402】これによって、ワーク10に対するテスラ
検査が行われ、ワーク10の放電経路が第1及び第3の
ビデオカメラ5276A及び5276Cにて撮像され、
ワーク10の発光色が第2のビデオカメラ5276Bに
て撮像される。これらの撮像信号Sv1〜Sv3は画像
処理装置5304に入力される。画像処理装置5304
は、入力された撮像信号Sv1〜Sv3を画像処理し
て、テスラ検査上、必要な色成分や放電経路のベクトル
成分を抽出して規定の範囲と比較し、判定を行うという
処理を行う。この判定結果SCは制御装置5302に入
力される。
【0403】このとき、画像処理装置5304は、同時
に前記撮像信号Sv1〜Sv3を映像信号に変換してモ
ニタ(図示せず)に出力し、再生画像としてモニタに表
示させるという処理を行う。
【0404】制御装置5302は、画像処理装置530
4から判定結果SCが入力された時点で、テスラコイル
5274への電源電圧の供給を停止すると同時に、上下
移動機構5272に復帰信号を出力する。上下移動機構
5272は、前記復帰信号S2の入力に基づいて、前記
台5270を下方に移動させて元の位置に復帰させる。
【0405】テスラ検査ステーション5170に設置さ
れたセンサから台5270が復帰されたことを示す検出
信号が出力されて制御装置5302に入力されると、制
御装置5302は、供給側直線搬送機構5116に搬送
再開信号S2を出力する。供給側直線搬送機構5116
は、前記搬送再開信号S2の入力に基づいてワーク10
の順次搬送を再開させ、複数本のワーク10を回転搬送
部5102の方向へ搬送する。2本目のワーク10が前
記台5270に差し掛かると、再び上述と同様の処理が
行われて2本目のワーク10に対するテスラ検査が行わ
れる。
【0406】そして、例えば2本目のワーク10に対し
てテスラ検査が行われている間に、1本目のワーク10
に対して回転搬送部5102への投入処理(図70のス
テップS5)あるいは別ステップへの排除処理(図70
のステップS6)が行われる。即ち、制御装置5302
は、入力された1本目のワーク10に対するテスラ検査
の判定結果SCが「良」を示す場合、図57に示すよう
に、ワーク投入機構5120に起動信号Seを出力し、
前記判定結果SCが「不良」を示す場合は、第1の排除
機構5190に起動信号Sfを出力する。
【0407】第1の排除機構5190に前記起動信号S
fが入力された場合は、供給側直線搬送機構5116か
ら1本目のワーク10を取り出し、この供給側直線搬送
機構5116による搬送経路から前記1本目のワーク1
0を排除する。
【0408】一方、ワーク投入機構5120に前記起動
信号Seが入力された場合は、該ワーク投入機構512
0は、前記制御装置5302からの前記起動信号Seの
入力のほかに、ワーク保持ステーション5200に設置
されたセンサからの検出信号(テーブル5160上に配
置されたワーク保持部5164の1つが該ワーク保持ス
テーション5200に位置決めされたことを示す検出信
号)が入力された時点で動作を開始し、前記1本目のワ
ーク10を供給側直線搬送機構5116から取り出して
前記ワーク保持ステーション5200に位置決めされて
いるワーク保持部5164に投入する。
【0409】前記センサからの検出信号は、制御装置5
302にも入力され、制御装置5302は、該検出信号
の入力に基づいてワーク保持ステーション5200の下
部に設置されたエアシリンダ5260に駆動信号Sd1
を出力する。前記エアシリンダ5260は、前記駆動信
号Sd1の入力に基づいてピストンロッド5262(図
60参照)を上方に移動駆動し、これによって、当該ワ
ーク保持部5164の一対のチャック爪5250a及び
5250bは開くこととなる。
【0410】この状態で、ワーク投入機構5120によ
って1本目のワーク10が前記ワーク保持部5164に
投入されて、開状態にある一対のチャック爪5250a
及び5250b間に挿入される。この場合、陰極側リー
ド22(図1参照)が上方に位置するように挿入され
る。陽極側リード18の先端が高さ基準板5258(図
63参照)に当接した時点で例えば近接スイッチからオ
ン信号が出力され、制御装置5302に入力される。
【0411】制御装置5302は、前記オン信号の入力
に基づいて前記エアシリンダ5260に復帰信号Sd2
を出力する。エアシリンダ5260は、前記復帰信号S
d2の入力に基づいてピストンロッド5262を下方に
移動させ、これにより、一対のチャック爪5250a及
び5250bが閉方向に移動して、該一対のチャック爪
5250a及び5250bによって前記ワーク10が保
持されることになる。
【0412】このとき、図63に示すように、一対のチ
ャック爪5250a及び5250bの上端5310より
上の部分が検査対象となり、各外観検査ステーション5
174A〜5174Dでの2つのビデオカメラ5204
及び5206は、前記上端5310から上に出ている部
分を撮像することになる。
【0413】このようにして、1本目のワーク10がワ
ーク保持ステーション5200に位置決めされているワ
ーク保持部5164に保持されると、制御装置5302
は、回転搬送部5102における回転駆動機構5162
に駆動信号Sgを出力する。回転駆動機構5162は、
前記駆動信号Sgの入力に基づいてテーブル5160を
所定角度回転させる。
【0414】この回転によって、1本目のワーク10を
保持したワーク保持部5164の次のワーク保持部51
64が前記ワーク保持ステーション5200に位置決め
されることになり、前記次のワーク保持部5164に前
記テスラ検査にて「良」判定を受けたワーク10(2本
目のワーク10とは限らない)が保持されることにな
る。
【0415】前記一連の動作が繰り返されることによっ
て、テスラ検査で「良」判定を受けたワーク10がそれ
ぞれ個別のワーク保持部5164に保持されていくこと
となる。複数本(例えば8本)のワーク10が処理され
ると、供給部5112に位置決めされているトレイ30
70から再び複数本のワーク10がワーク供給機構51
18を通じて供給側直線搬送機構5116に投入され、
前記動作が繰り返し行われる。
【0416】そして、図56に示すように、供給部51
12に位置決めされているトレイ3070に収容されて
いたワーク10がすべて処理されると、制御装置530
2は、トレイ搬送機構5136に起動信号Shを出力す
る。トレイ搬送機構5136は、前記起動信号Shの入
力に基づいて、前記供給部5112に位置決めされてい
る空のトレイ3070を図58に示す集積部5134側
に搬送してトレイバッファ部5138に位置決めさせる
(図70のステップS7)。
【0417】制御装置5302は、前記トレイ搬送機構
5136への起動信号Shの出力と同時に、供給側トレ
イチェンジャ機構5114に起動信号Saを出力する。
これによって、前記空のトレイ3070のトレイバッフ
ァ部5138への搬送処理と同時に、トレイ受入れ部5
110に収納されているトレイ群から1つのトレイ30
70が取り出されて供給部5112に運ばれる(図70
のステップS1)。そして、この供給部5112に位置
決めされたトレイ3070に収容されているワーク10
に対して上述した処理が行われることになる。
【0418】一方、図59に示すように、ワーク保持ス
テーション5200にてワーク保持部5164に保持さ
れたワーク10は、テーブル5160の一方向への間欠
的な回転に伴って第1の外観検査ステーション5174
Aに搬送されて第1の外観検査処理が行われる(図70
のステップS8)。
【0419】第1の外観検査ステーション5174Aに
ワーク10が搬送された時点で、該第1の外観検査ステ
ーション5174Aに設置されたセンサから検出信号が
出力され、制御装置5302に入力される。制御装置5
302は、前記検出信号の入力に基づいて、第1の外観
検査ステーション5174Aに設置された2つのビデオ
カメラ5204及び5206を駆動して陰極14及びそ
の周辺部分(ガラス管12及び陰極側リード22)を撮
像する。
【0420】この撮像信号Sv11及びSv12は画像
処理装置5304に入力される。画像処理装置5304
は、入力された撮像信号Sv11及びSv12を画像処
理して、第1の外観検査ステーション5174Aにて検
査すべき項目に必要な輝度成分や色成分を抽出して規定
の範囲と比較し、良否を判定するという処理を行う。こ
の判定結果SC1は制御装置5302に入力される。
【0421】前記第1の外観検査ステーション5174
Aでの第1の外観検査処理を終えたワーク10は、テー
ブル5160の回転に伴って次の第2の外観検査ステー
ション5174Bに搬送され、該第2の外観検査ステー
ション5174Bにおいて、前記第1の外観検査ステー
ション5174Aでの検査と同様の第2の外観検査処理
が行われる(図70のステップS9)。
【0422】即ち、画像処理装置5304は、2つのビ
デオカメラ5204及び5206からの撮像信号Sv2
1及びSv22を画像処理して、第2の外観検査ステー
ション5174Bにて検査すべき項目に必要な輝度成分
や色成分を抽出して規定の範囲と比較し、良否を判定す
るという処理を行う。この判定結果SC2は制御装置5
302に入力される。
【0423】該第2の外観検査ステーション5174B
での第2の外観検査処理を終えたワーク10は、テーブ
ル5160の回転に伴って次の旋回ステーション517
6に搬送されてほぼ180°の回転(旋回)処理が行わ
れる(図70のステップS10)。
【0424】ワーク保持部5164がこの旋回ステーシ
ョン5176に搬送されて位置決めされると、まず、制
御装置5302は、旋回機構5192に把持指令信号S
iを出力する。旋回機構5192は、前記把持指令信号
Siの入力に基づいて、ワーク保持部5164に保持さ
れているワーク10を把持する。その後、制御装置53
02は、前記ワーク保持ステーション5200の場合と
同様にエアシリンダ5260(図66参照)を駆動して
一旦ワーク保持部5164によるワーク保持を解除す
る。その後、制御装置5302は、旋回機構5192に
旋回指令信号Sjを出力する。
【0425】旋回機構5192は、前記旋回指令信号S
jの入力に基づいて、把持状態にあるワーク10をその
軸を中心にほぼ180°回転させ、回転完了信号の入力
に基づいて、エアシリンダ5260を復帰させてワーク
10を再び一対のチャック爪5250a及び5250b
で保持させると共に、ワーク10に対する把持を解除す
る。前記旋回機構5192でのワーク10に対する旋回
角度は、この外観検査システム5000では、180°
±(45°/2)としている。
【0426】前記旋回ステーション5176でのほぼ1
80°回転(旋回)処理を終えたワーク10は、テーブ
ル5160の回転に伴って次の第3の外観検査ステーシ
ョン5174Cに搬送され、該第3の外観検査ステーシ
ョン5174Cにおいて、前記第1の外観検査ステーシ
ョン5174Aでの検査と同様の第3の外観検査処理が
行われる(図70のステップS11)。
【0427】即ち、画像処理装置5304は、2つのビ
デオカメラ5204及び5206からの撮像信号Sv3
1及びSv32を画像処理して、第3の外観検査ステー
ション5174Cにて検査すべき項目に必要な輝度成分
や色成分を抽出して規定の範囲と比較し、良否を判定す
るという処理を行う。この判定結果SC3は制御装置5
302に入力される。
【0428】この第3の外観検査ステーション5174
Cでの検査処理は、例えば図65Aに示すように、最初
に、ワーク10のうち、2つのビデオカメラ5204及
び5206に対向する面の90°範囲を撮像し、次に、
2つのビデオカメラ5204及び5206の各焦点距離
を調整して、ワーク10のうち、前記90°範囲の点対
称となる範囲を撮像する場合において、該点対称の範囲
の一部がワーク10のガラス管12内に封入された陰極
14の陰に隠れて撮像できないおそれがあり、これを解
決するために行われる。
【0429】前記旋回ステーション5176において、
ワーク10を180°±(45°/2)ほど旋回させる
ことから、例えば、第3の外観検査ステーション517
4Cでの外観検査項目のうち、陰極14の外観検査にお
いては、旋回前における陰極14の検査ポイントの点対
称の位置のほか、両側に張り出す部分(リング状の陰極
14に基づく)の外観も同時に検査することができ、陰
極14の全周の外観を検査することができる。
【0430】第3の外観検査ステーション5174Cで
の第3の外観検査処理を終えたワーク10は、テーブル
5160の回転に伴って次の反転ステーション5178
に搬送されて180°の反転処理が行われる(図70の
ステップS12)。
【0431】ワーク保持部5164がこの反転ステーシ
ョン5178に搬送されて位置決めされると、まず、制
御装置5302は、反転機構5194に把持指令信号S
kを出力する。反転機構5194は、前記把持指令信号
Skの入力に基づいて、ワーク保持部5164に保持さ
れているワーク10を把持する。その後、制御装置53
02は、前記ワーク保持ステーション5200の場合と
同様にエアシリンダ5260を駆動して一旦ワーク保持
部5164によるワーク保持を解除する。
【0432】その後、制御装置5302は、反転機構5
194に反転指令信号Slを出力する。反転機構519
4は、前記反転指令信号Slの入力に基づいて、把持状
態にあるワーク10をその軸と直交する軸を中心に18
0°回転させ、続いて、ワーク10を開状態にあるワー
ク保持部5164の一対のチャック爪5250a及び5
250b間に挿入する。このとき、ワーク10は陰極側
リード22を下方に向けて一対のチャック爪5250a
及び5250b間に挿入される。
【0433】制御装置5302は、ワーク保持部516
4の高さ基準板5258にワーク10の陰極側リード2
2が当接したことを示す近接スイッチからのオン信号の
入力に基づいて、エアシリンダ5260を復帰させてワ
ーク10を再び一対のチャック爪5250a及び525
0bで保持させる。
【0434】前記反転ステーション5178での180
°の反転処理を終えたワーク10は、テーブル5160
の回転に伴って次の第4の外観検査ステーション517
4Dに搬送され、該第4の外観検査ステーション517
4Dにおいて、前記第1の外観検査ステーション517
4Aでの検査と同様の第4の外観検査処理が行われる
(図70のステップS13)。
【0435】即ち、画像処理装置5304は、2つのビ
デオカメラ5204及び5206からの撮像信号Sv4
1及びSv42を画像処理して、第4の外観検査ステー
ション5174Dにて検査すべき項目に必要な輝度成分
や色成分を抽出して規定の範囲と比較し、良否を判定す
るという処理を行う。この判定結果SC4は制御装置5
302に入力される。
【0436】第4の外観検査ステーション5174Dで
の第4の外観検査処理を終えたワーク10は、テーブル
5160の回転に伴って次の第2の排除ステーション5
180に搬送される。制御装置5302は、第1〜第4
の外観検査ステーション5174A〜5174Dでの外
観検査の結果(第1〜第4の判定結果SC1〜SC4)
から当該ワーク10の良否を判別し、「良」として認定
した場合には前記第2の排除ステーション5180に正
常信号Smを出力する。
【0437】一方、「不良」として認定した場合には、
第1〜第4の判定結果SC1〜SC4から不良の種類を
割り出し、前記第2の排除ステーション5180に対し
て不良信号Snとその不良の種類を示すコードデータD
cを出力する。このとき、制御装置5302は、第2の
排除ステーション5180の下方に設置されたエアシリ
ンダ5260に駆動信号を出力して、ワーク保持部51
64によるワーク保持を解除する。
【0438】第2の排除ステーション5180は、制御
装置5302から不良信号Snが入力された場合、第2
の排除機構5198を動作させてワーク10を排除する
(図70のステップS14)。第2の排除機構5198
は、ワーク保持部5164からワーク10を取り出し、
制御装置5302から入力されたコードデータDcが示
す不良の種類に対応する回収箱5196A〜5196D
に搬送して収容させる。この実施の形態では、外観検査
ステーション5174A〜5174Dと回収箱5196
A〜5196Dが1対1に対応しているが、回収箱の数
より検査ステーションの数が多くても構わない。この場
合は不良の性質に応じ回収箱への振分けを制御すればよ
い。
【0439】反対に、制御装置5302から正常信号S
mが入力された場合、前記第2の排除ステーション51
80は、搬送されたワーク10をワーク保持部5164
から取り出して、集積側直線搬送機構5130に投入す
る(図70のステップS15)。
【0440】即ち、「良」として認定されたワーク10
は、図58に示すように、ワーク保持部5164にて保
持された状態でテーブル5160の回転に伴って次のワ
ーク取出しステーション5202に搬送される。ワーク
保持部5164がこのワーク取出しステーション520
2に搬送されて位置決めされると、制御装置5302
は、ワーク取出し機構5132に起動信号Soを出力す
る。
【0441】ワーク取出し機構5132は、前記起動信
号Soの入力に基づいて、まず、前記ワーク保持部51
64にて保持されているワーク10を把持し、制御装置
5302を通じてワーク取出しステーション5202の
下方に設置されたエアシリンダ5260が駆動されてワ
ーク保持部5164によるワーク保持が解除された段階
で、ワーク10をワーク保持部5164から取り出し
て、集積側直線搬送機構5130に投入する。
【0442】ワーク取出し機構5132に設置されたセ
ンサから投入完了信号が出力されて制御装置5302に
入力されると、制御装置5302は集積側直線搬送機構
5130に起動信号Spを出力する。集積側直線搬送機
構5130は、前記起動信号Spの入力に基づいて、前
記ワーク取出し機構5132によって投入された1本の
ワーク10を横向きに載置させた状態で集積部5134
の方向に1ピッチ分搬送する。
【0443】そして、上述した一連の動作が順次繰り返
されることによって、「良」として認定されたワーク1
0のみが集積側直線搬送機構5130に順次投入される
ことになる。
【0444】この集積側直線搬送機構5130の下流側
の部分に複数本(例えば8本)のワーク10が搬送され
た段階で、制御装置5302はワーク集積機構5142
に起動信号Sqを出力する。ワーク集積機構5142
は、前記起動信号Sqの入力に基づいて、集積側直線搬
送機構5130の下流側の部分に搬送された前記複数本
のワーク10を一度に取り出して、集積部5134に位
置決めされているトレイ3070の空いた箇所に搬送
し、収容する(図70のステップS16)。
【0445】複数本のワーク10をトレイ3070に収
容した後、再び前記下流側の部分に複数本のワーク10
が搬送されてくると、前記ワーク集積機構5142を通
じてその複数本のワーク10がトレイ3070の空いた
箇所に搬送、収容される。
【0446】前記集積部5134に位置決めされている
トレイ3070がワーク10で満杯になった段階で、制
御装置5302は、集積側トレイチェンジャ機構514
6に起動信号Srを出力する。集積側トレイチェンジャ
機構5146は、前記起動信号Srの入力に基づいて、
集積部5134から満杯のトレイ3070をトレイ排出
部5144に搬送し、他のトレイ群と共に段積み状態で
収容する(図70のステップS17)。
【0447】その後、制御装置5302はトレイ取出し
機構5140に起動信号Ssを出力する。トレイ取出し
機構5140は、前記起動信号Ssの入力に基づいて、
現在トレイバッファ部5138に位置決めされている控
えのトレイ3070を集積部5134に搬送して該集積
部5134に位置決めさせるという処理を行う(図70
のステップS18)。
【0448】そして、トレイ排出部5144に収容され
ているトレイ群が予め決められた段数ほど積まれた段階
で、制御装置5302は、トレイ排出機構5148に起
動信号Stを出力する。トレイ排出機構5148は、前
記起動信号Stの入力に基づいて、複数枚のトレイ30
70を段積み状態で前記トレイ排出部5144から取り
出し、次の工程に搬送する(図70のステップS1
9)。
【0449】前記外観検査システム5000において
は、キセノン放電管10の製造工程の全自動化、特に、
完成前のキセノン放電管(ワーク)10の外観を検査す
る一連の工程の自動化を実現することができ、キセノン
放電管10の生産効率の改善を達成させることができ
る。
【0450】このように、本実施の形態に係る製造方法
においては、前記陽極側封止用治具40が、多数の陽極
側リード18(ワーク)をまとめて次のガラス管挿入工
程S13に搬送するための搬送部材として、また、多数
の一次封止品72(ワーク)をまとめて次の組付け工程
S3に搬送するための搬送部材として機能すると共に、
多数の陽極側リード18にそれぞれ対応するガラス管1
2の一端部12aを融着させるための支持部材としても
機能することになる。
【0451】同様に、前記陰極側封止用治具42が、多
数のカソード体74(ワーク)をまとめて組付け工程S
3における二次封止工程S32に搬送するための搬送部
材として機能すると共に、多数のカソード体74にそれ
ぞれ対応するガラス管12の他端部12bを融着させる
ための支持部材としても機能することになる。
【0452】即ち、陽極側組立工程S1におけるワーク
(多数の陽極側リード18及び多数の一次封止品72)
の搬送をすべて陽極側封止用治具40で行うことがで
き、陰極側組立工程S2におけるワーク(多数の陰極側
リード22及び多数のカソード体74)の搬送をすべて
陰極側封止用治具42で行うことができることから、キ
セノン放電管10の製造工程における各工程のワークの
受け渡しが治具(陽極側封止用治具40及び陰極側封止
用治具42)の移動だけで済み、オペレータの作業を簡
素化させることができる。
【0453】また、前記陽極側封止用治具40及び陰極
側封止用治具42を通電加熱してガラス管12と各種リ
ード18及び22との融着を行うようにしているため、
一次封止及び二次封止について共用できる設備を構築す
ることができ、製造設備の製作効率や稼働効率を高める
ことができる。
【0454】その結果、本実施の形態に係るキセノン放
電管の製造方法においては、各種ワークの搬送作業並び
にガラス融着作業を治具を通じて一貫して行うことがで
きるため、製造ラインの全自動化を実現させることがで
き、キセノン放電管10の生産効率の改善を達成させる
ことができる。
【0455】また、本実施の形態に係る製造方法におい
ては、前記陽極側振込み工程S11の後に、前記陽極側
リード18にガラスビーズ70を挿通して該ガラスビー
ズ70を電極棒20に融着するようにしたため、その後
の一次封止工程S14において、陽極側リード18にガ
ラス管12の一端部12aを融着させる際に、ガラスビ
ーズ70が介在することとなり、その結果、陽極側リー
ド18へのガラス管12の一端部12aの融着が迅速
に、かつ確実に行われることになる。
【0456】また、前記陰極側振込み工程S21におい
て、陰極側リード22に陰極14をかしめ固定する前
に、前記陰極側リード22にガラスビーズ70を取り付
けるようにしたので、その後の二次封止工程S32にお
いて、陰極側リード22にガラス管12の他端部12b
を融着させる際に、ガラスビーズ70が介在することと
なり、その結果、陰極側リード22へのガラス管12の
他端部12bの融着が迅速に、かつ確実に行われること
になる。
【0457】また、本実施の形態に係る製造方法におい
ては、前記陽極側リード18にガラスビーズ70を挿入
した後にガラスビーズ70を電極棒20に熱融着して、
ガラスビーズ70を陽極側リード18に仮止めするよう
にしたので、ガラスビーズ70の不測の落下やガラスビ
ーズ70が陽極側リード18から外れるということが有
効に防止され、ガラスビーズ70を用いたキセノン放電
管10の信頼性の向上を図ることができる。
【0458】また、本実施の形態に係る製造方法におい
ては、二次封止工程S32の初段において、クリーン化
処理を行うようにしているため、完成されたキセノン放
電管10は、ガラス管12内に不要な不純物がほとんど
ないものとなり、高輝度で、かつ、高品質のキセノン放
電管10を得ることができる。また、負圧雰囲気下で陰
極側封止用治具42を通電加熱するようにしているた
め、陰極側封止用治具42からの熱発散分布が、陰極側
封止用治具42にセットされた多数の一次封止品72に
関してほぼ均一となり、ガラス融着に関する放電管単位
のばらつきを小さくすることができ、キセノン放電管1
0の歩留まりの向上を効率よく実現させることができ
る。
【0459】また、次の冷却工程S303では、負圧雰
囲気下にてキセノン放電管10を冷却するようにしてい
るため、多数のキセノン放電管10に対する冷却度合い
のばらつきもほとんどなくなり、局部的な過冷却や未冷
却状態を有効に防止できる。これは、キセノン放電管1
0の高品質化、高信頼性化につながる。
【0460】次に、本実施の形態に係る製造方法の変形
例を図71を参照しながら説明する。
【0461】この変形例に係る製造方法は、前記実施の
形態に係る製造方法とほぼ同じ工程を含むが、図71に
示すように、陽極側組立工程S1のビーズ融着工程S1
2が省略されている点で異なる。これは、組付け工程S
3の反転工程S31に入る前に、ガラス管12の一端部
12aが陽極側リード18の電極棒20に封止されるこ
とから、ガラス管挿入工程S13の前において、前記電
極棒20に挿入されたガラスビーズ70を必ずしも電極
棒20に熱封着する必要がないことに基づくものであ
る。
【0462】上述の実施の形態(変形例を含む)におい
ては、本発明に係るキセノン放電管の製造方法を、キセ
ノン放電管10におけるガラス管12の封止処理工程に
適用した例を示したが、その他、ガラス管が封止されて
構成される物品の製造工程にも応用させることが可能で
ある。
【0463】なお、この発明は上述の実施の形態に限ら
ず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を
採り得ることはもちろんである。
【0464】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るキセ
ノン放電管の製造方法によれば、多数の孔が設けられた
陽極側治具の前記多数の孔にそれぞれ多数本の陽極側リ
ードを挿入する陽極側振込み工程と、多数のガラス管の
一端部を、それぞれ対応する陽極側リードの陽極を囲む
ように前記陽極側治具に挿入する陽極側ガラス管挿入工
程と、前記陽極側治具を通電加熱して前記多数のガラス
管をそれぞれ対応する前記陽極側リードに融着すること
により、一次封止品を作製する一次封止工程と、多数の
孔が設けられた陰極側治具の前記多数の孔にそれぞれ多
数本の陰極側リードを挿入する陰極側振込み工程と、前
記一次封止品の前記ガラス管の他端部を、それぞれ対応
する陰極側リードの陰極を囲むように前記陰極側治具に
挿入する陰極側ガラス管挿入工程と、キセノンガス雰囲
気で前記陰極側治具を通電加熱して、前記一次封止品の
ガラス管をそれぞれ対応する前記陰極側リードに融着す
る二次封止工程とを有することを特徴としている。
【0465】このため、キセノン放電管の製造工程の全
自動化を実現することができ、キセノン放電管の生産効
率の改善を達成させることができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るキセノン放電管の製造方法
において作製されるキセノン放電管を示す断面図であ
る。
【図2】本実施の形態に係るキセノン放電管の製造方法
を示す工程ブロック図である。
【図3】本実施の形態に係る製造方法において使用され
る陽極側封止用治具の構成を示す斜視図である。
【図4】本実施の形態に係る製造方法において使用され
る陰極側封止用治具の構成を示す斜視図である。
【図5】図5Aは陰極側封止用治具に陰極側リードが振
り込まれた状態を示す断面図であり、図5Bは陽極側封
止用治具に陽極側リードが振り込まれた状態を示す断面
図である。
【図6】図6Aは陽極側組立工程における陽極側振込み
工程を示す製造工程図であり、図6Bはビーズ融着工程
を示す製造工程図である。
【図7】図7Aは陽極側リードの形状を示す側面図であ
り、図7Bは陰極側リードの形状を示す側面図である。
【図8】図8Aはガラスビーズの形状を示す斜視図であ
り、図8Bはガラスビーズにおけるその軸を中心とした
縦断面図である。
【図9】ガラス管の形状を示す斜視図である。
【図10】本実施の形態に係る製造方法において使用さ
れるリード線用トレイの構成を示す斜視図である。
【図11】本実施の形態に係る製造方法において使用さ
れるビーズ用トレイの構成を示す斜視図である。
【図12】本実施の形態に係る製造方法において使用さ
れるリード線振込み治具の構成を、封止用治具と共に示
す一部省略断面図である。
【図13】本実施の形態に係る製造方法において使用さ
れるビーズ振込み治具の構成を、封止用治具と共に示す
一部省略断面図である。
【図14】ビーズ振込み治具の大孔と小孔の形状を示す
図である。
【図15】図15Aは陰極側封止用治具に上アダプタと
下アダプタを取り付けた状態を示す断面図であり、図1
5Bは陽極側封止用治具に下アダプタを取り付けた状態
を示す断面図である。
【図16】リード線投入システムの構成を示す斜視図で
ある。
【図17】リード線投入システムの特に制御系の構成を
示すブロック図である。
【図18】リード線用トレイのリード線収容部における
各升の開口面積とストッカの孔部の開口面積の大小関係
を示す一部省略断面図である。
【図19】図19Aはリード線投入システムにおける搬
送機構での処理動作を示す工程ブロック図(その1)で
あり、図19Bはリード線投入システムにおけるストッ
カの第1の孔部に対する処理動作を示す工程ブロック図
(その1)であり、図19Cはリード線投入システムに
おけるストッカの第2の孔部に対する処理動作を示す工
程ブロック図(その1)である。
【図20】図20Aはリード線投入システムにおける搬
送機構での処理動作を示す工程ブロック図(その2)で
あり、図20Bはリード線投入システムにおけるストッ
カの第1の孔部に対する処理動作を示す工程ブロック図
(その2)であり、図20Cはリード線投入システムに
おけるストッカの第2の孔部に対する処理動作を示す工
程ブロック図(その2)である。
【図21】振込みシステムの全体構成を示す構成図であ
る。
【図22】図22Aは振込みシステムのリード線用トレ
イ、リード線振込み治具及び封止用治具に対する処理動
作を示す工程ブロック図(その1)であり、図22Bは
振込みシステムのビーズ用トレイ、ビーズ振込み治具及
び封止用治具に対する処理動作を示す工程ブロック図
(その1)である。
【図23】図23Aは振込みシステムのリード線用トレ
イ、リード線振込み治具及び封止用治具に対する処理動
作を示す工程ブロック図(その2)であり、図23Bは
振込みシステムのビーズ用トレイ、ビーズ振込み治具及
び封止用治具に対する処理動作を示す工程ブロック図
(その2)である。
【図24】図24Aは振込みシステムのリード線用トレ
イ、リード線振込み治具及び封止用治具に対する処理動
作を示す工程ブロック図(その3)であり、図24Bは
振込みシステムのビーズ用トレイ、ビーズ振込み治具及
び封止用治具に対する処理動作を示す工程ブロック図
(その3)である。
【図25】図25Aは陽極側組立工程におけるガラス管
挿入工程を示す製造工程図であり、図25Bは一次封止
工程を示す製造工程図である。
【図26】図26Aは陰極側組立工程における陰極側振
込み工程を示す製造工程図であり、図26Bはビーズ融
着工程を示す製造工程図である。
【図27】陰極かしめ工程を示す製造工程図である。
【図28】図28Aは陰極側封止用治具に挿入された陰
極側リードの陽極棒にガラスビーズを挿入した後、陰極
棒の先端部分に陰極をかしめてカソード体を作製し、更
に、陽極側封止用治具の凹部内に一次封止品の他端部を
挿入した状態を示す工程図であり、図28Bは一次封止
品の他端部を陰極側リードの陰極棒に封止して二次封止
品を作製した状態を示す工程図である。
【図29】二次封止処理装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図30】図30Aはガラス管のガラス封止が過度の場
合を示す説明図であり、図30Bはガラス管のガラス封
止が正常な場合を示す説明図であり、図30Cはガラス
管のガラス封止が不足している場合を示す説明図であ
る。
【図31】検査システムを示す構成図である。
【図32】検査システムで使用されるトレイの構成を示
す斜視図である。
【図33】リード線切断機構を示す構成図である。
【図34】管径検査機構を示す構成図である。
【図35】図35Aは管径検査機構本体の構成、特に基
準爪と測定爪とが互いに近接した状態を示す構成図であ
り、図35Bは基準爪が測定爪に対して離間した状態を
示す構成図である。
【図36】発光検査機構を示す構成図である。
【図37】受け台を示す斜視図である。
【図38】発光検査機構において、検査ヘッドを受け台
から離間させた状態を示す断面図である。
【図39】検査ヘッドを駆動制御する回路系を示す回路
図である。
【図40】発光検査機構において、検査ヘッドをワーク
に接触させた状態を示す断面図である。
【図41】製造履歴テーブルの内訳を示す説明図であ
る。
【図42】検査システムでの検査手順を示す工程ブロッ
ク図である。
【図43】コンピュータでの処理動作を示すフローチャ
ートである。
【図44】二次封止処理装置のモニタに表示されるメニ
ュー画面の一例を示す説明図である。
【図45】二次封止処理装置のモニタに表示される構成
図の一例を示す説明図である。
【図46】下地半田・洗浄機の構成を示す概略配置図で
ある。
【図47】陽極側リード及び陰極側リードの端部揃え機
構の概略斜視図である。
【図48】ワーク把持搬送機構の作動を説明する概略斜
視図である。
【図49】水切り機構の概略立面図である。
【図50】未半田ワークトレイステーション部の装置構
成を示すブロック図である。
【図51】端部揃え機構の装置構成を示すブロック図で
ある。
【図52】フラックス付け機構及び半田付け機構の装置
構成を示すブロック図である。
【図53】洗浄機構、水切り機構及び乾燥機構の装置構
成を示すブロック図である。
【図54】半田済みトレイステーション部の装置構成を
示すブロック図である。
【図55】外観検査システムを示す構成図である。
【図56】外観検査システムにおけるトレイ供給部とワ
ーク供給部並びにテスラ検査ステーションを示す構成図
である。
【図57】外観検査システムにおけるワーク保持ステー
ション及び第1の排除ステーションを示す構成図であ
る。
【図58】外観検査システムにおけるワーク取出しステ
ーション及びワーク集積機構並びにトレイ排出部を示す
構成図である。
【図59】外観検査システムにおける第1〜第4の外観
検査ステーション、旋回ステーション、反転ステーショ
ン及び第2の排除ステーションを示す構成図である。
【図60】ワーク保持部の構成を示す平面図である。
【図61】ワーク保持部の構成を一部省略して示す断面
図である。
【図62】ワーク保持部の旋回動作説明のための斜視図
である。
【図63】ワーク保持部の一対のチャック爪と高さ基準
板を示す断面図である。
【図64】図64Aはワーク保持部の初期状態を示す平
面図であり、図64Bはワーク保持部を90°回転(旋
回)させた状態を示す平面図である。
【図65】図65Aはワーク保持部を初期状態にしたと
きのワークの撮像範囲を示す説明図であり、図65Bは
ワーク保持部を90°回転(旋回)したときのワークの
撮像範囲を示す説明図である。
【図66】テスラ検査ステーションの構成を一部省略し
て示す斜視図である。
【図67】通常使用されるテスラ検査用の回路を示す図
である。
【図68】テスラ検査ステーションにて使用されるテス
ラ検査用の回路を示すブロック図である。
【図69】本実施の形態に係る外観検査システムの制御
系を示すブロック図である。
【図70】本実施の形態に係る外観検査方法を示す工程
ブロック図である。
【図71】本実施の形態に係るキセノン放電管の製造方
法における変形例を示す工程ブロック図である。
【符号の説明】
10…キセノン放電管 12…ガラス
管 12a…ガラス管の一端部 12b…ガラ
ス管の他端部 14…陰極 16…陽極 18…陽極側リード 20、32…
電極棒 22…陰極側リード 40…陽極側
封止用治具 42…陰極側封止用治具 58、62…
凹部 60…陽極側リード挿通孔 64…陰極側
リード挿通孔 70…ガラスビーズ 72…一次封
止品 74…カソード体 80…二次封
止品 1000…リード線投入システム 2000…振
込みシステム 3000…二次封止処理装置 4000…下
地半田・洗浄機 5000…外観検査システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 昭二 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の孔が設けられた陽極側治具の前記多
    数の孔にそれぞれ多数本の陽極側リードを挿入する陽極
    側振込み工程と、 多数のガラス管の一端部を、それぞれ対応する陽極側リ
    ードの陽極を囲むように前記陽極側治具に挿入する陽極
    側ガラス管挿入工程と、 前記陽極側治具を通電加熱して前記多数のガラス管をそ
    れぞれ対応する前記陽極側リードに融着することによ
    り、一次封止品を作製する一次封止工程と、 多数の孔が設けられた陰極側治具の前記多数の孔にそれ
    ぞれ多数本の陰極側リードを挿入する陰極側振込み工程
    と、 前記一次封止品の前記ガラス管の他端部を、それぞれ対
    応する陰極側リードの陰極を囲むように前記陰極側治具
    に挿入する陰極側ガラス管挿入工程と、 キセノンガス雰囲気で前記陰極側治具を通電加熱して、
    前記一次封止品のガラス管をそれぞれ対応する前記陰極
    側リードに融着する二次封止工程とを有することを特徴
    とするキセノン放電管の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のキセノン放電管の製造方法
    において、 前記二次封止工程から排出された二次工程品の前記陽極
    側リードと前記陰極側リードをそれぞれ所定の長さに切
    断するリード切断工程を有することを特徴とするキセノ
    ン放電管の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のキセノン放電管の製
    造方法において、 前記陽極側治具として、その一主面に前記ガラス管の一
    端部が挿入可能とされた凹部が多数設けられ、該各凹部
    の底部中央に、前記陽極側治具の他主面まで貫通し、か
    つ、前記陽極側リードが挿通可能とされた陽極側リード
    挿通孔が設けられた治具を用いることを特徴とするキセ
    ノン放電管の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載のキセ
    ノン放電管の製造方法において、 前記陰極側治具として、その一主面に前記ガラス管の他
    端部が挿入可能とされた凹部が多数設けられ、該各凹部
    の底部中央に、前記陰極側治具の他主面まで貫通し、か
    つ、前記陰極側リードが挿通可能とされた陰極側リード
    挿通孔が設けられた治具を用いることを特徴とするキセ
    ノン放電管の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載のキセ
    ノン放電管の製造方法において、 前記陽極側振込み工程は、前記陽極側リードへのガラス
    ビーズの挿通を含むことを特徴とするキセノン放電管の
    製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載のキセ
    ノン放電管の製造方法において、 前記陰極側振込み工程にて陰極側治具に挿入される陰極
    側リードは、その挿入に先立ってガラスビーズが取り付
    けられることを特徴とするキセノン放電管の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項5記載のキセノン放電管の製造方法
    において、 前記陽極側治具を通電加熱して前記陽極側リードに前記
    ガラスビーズを融着するビーズ付け工程を含むことを特
    徴とするキセノン放電管の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1項に記載のキセ
    ノン放電管の製造方法において、 リード線の先端部分に陰極を挿入してかしめ固定する陰
    極かしめ工程を含むことを特徴とするキセノン放電管の
    製造方法。
  9. 【請求項9】請求項8記載のキセノン放電管の製造方法
    において、 前記陰極かしめ工程は、先端部分に予めガラスビーズが
    取り付けられたリード線の前記先端部分に前記陰極をか
    しめ固定することを特徴とするキセノン放電管の製造方
    法。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれか1項に記載のキ
    セノン放電管の製造方法において、 前記二次封止工程は、陰極側治具の通電加熱に先立って
    負圧雰囲気にさらすことにより、少なくともガラス管内
    の不純物を除去するクリーン化工程と、 負圧雰囲気及びキセノンガス雰囲気にて前記陰極側治具
    を通電加熱する封止工程と、 負圧雰囲気で少なくとも前記陰極側治具を冷却する冷却
    工程を有することを特徴とするキセノン放電管の製造方
    法。
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JP2004122340A (ja) 搬送治具管理方法およびその装置

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