JP5981329B2 - 冷却装置 - Google Patents

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本発明は、フロンR134aに対して用いられるシール用ゴム成形体を用いた冷却装置に関する。
フロンR134aは、例えばフロンR12のように塩素を含んでいないため、オゾン層を破壊することがなく、地球温暖化に及ぼす影響が小さい。そのため、フロンR134aは、エアコン、冷蔵庫、冷凍機などの冷却装置における冷媒ガスとして有用である。しかし、フロンR134aを冷媒ガスとして用いた冷却装置においても、冷媒ガスの流出を防止することは重要である。そのため、冷却装置においては、例えば冷媒ガスが流れる冷媒管の接合部などに冷媒ガスの漏れを防止するためのシール材が用いられている。
シール材としては、例えばアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)や水添NBR(H−NBR)等からなるものが用いられている。NBRは、アクリロニトリルとブタジエンとの共重合ゴムであり、耐熱性、耐油性、耐摩耗性などに優れているため、冷媒ガスのシール材として有用である。具体的には、例えばアクリロニトリル量を制御したシール材が開発されている(特許文献1参照)。また、H−NBRは、NBRにおける不安定な不飽和結合を飽和結合に変化させたゴムであり、耐熱性等の特性がNBRよりも向上する。
特開2006−316126号公報
しかしながら、従来のシール材には未だ改良の余地がある。例えばH−NBRからなるゴム成形体は、その製法上、コストが高くなるという問題がある。一方、NBRは、H−NBRに比べて低コスト化を実現できるが、従来のNBRからなるシール材は、フロンR134aからなる冷媒ガスに対する冷媒透過量が充分に低いとは言えず、冷媒ガスに対する耐透過性に更なる改良が望まれている。また、従来のNBRからなるシール材は、圧縮永久歪も充分に低いとは言えず、耐久性に更なる改良が望まれている。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであって、フロンR134aに対する耐透過性及び耐久性に優れ、フロンR134aを含む冷媒ガスに対するシール材として好適なシール用ゴム成形体を用いた冷却装置を提供しようとするものである。
参考発明は、フロンR134aに対して用いられるシール用ゴム成形体において、
結合アクリロニトリル量が37〜43質量%のアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム100質量部と、ASTM D 1765−94aに準拠する粒子径が22nm以上のカーボンブラック34〜120質量部と、有機過酸化物からなる加硫剤1.5質量部以上とを含有するゴム組成物を加硫成形してなることを特徴とするシール用ゴム成形体にある
本発明の態様は、コンプレッサ、コンデンサ、エキスパンションバルブ、及びエバポレータを備える冷却装置において、
上記コンプレッサと上記エバポレータとの間を連結し、冷媒として少なくともフロンR134aが流れる冷媒管を備え、該冷媒管の接合部に、結合アクリロニトリル量が37〜43質量%のアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム100質量部と、ASTM D 1765−94aに準拠する粒子径が22nm以上のカーボンブラック34〜120質量部と、有機過酸化物からなる加硫剤1.5質量部以上とを含有するゴム組成物を加硫成形してなるシール用ゴム成形体が使用されていることを特徴とする冷却装置にある
上記シール用ゴム成形品は、上記特定の結合アクリロニトリル量のアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)に対して、上記特定の粒子径のカーボンブラック、及び上記加硫剤を特定量含有するゴム組成物を加硫成形してなる。そのため、上記シール用ゴム成形品は、圧縮永久歪、及びフロンR134aからなる冷媒ガスの透過量(以下、適宜、「フロンR134aからなる冷媒ガスの透過量」を単に「冷媒透過量」という)のいずれもが充分に低くなる。即ち、上記シール用ゴム成形品は、耐久性及び冷媒ガスに対する耐透過性という二つの特性を高いレベルで兼備する。そのため、上記シール用ゴム成形体は、フロンR134aに対するシール材として好適である。
また、上記冷却装置においては、上記冷媒管の接合部に、上述のように耐久性及び冷媒ガスに対する耐透過性に優れた上記シール用ゴム成形体が使用されている。そのため、上記冷却装置は、耐久性に優れ、冷媒ガスの漏出を充分に防止することができる。
参考例1における、シール用ゴム成形体の正面図。 参考例1における、シール用ゴム成形体の断面図(図1のII−II線断面矢視図)。 参考例1における、圧縮永久歪試験器の断面構成を示す説明図。 参考例1における、冷媒封入治具の断面構成を示す説明図。 参考例1における、冷媒が充填された冷媒封入治具の断面構成を示す説明図。 実施例における、冷却装置の構成を示す概略図。 実施例における、冷却装置の接合部の断面構成を示す説明図。
次に、上記シール用ゴム成形体の好ましい実施形態について説明する。
上記シール用ゴム成形体は、NBRと、カーボンブラックと、有機過酸化物からなる加硫剤とを含有するゴム組成物を加硫成形してなる。
NBR中の結合アクリロニトリル量は、37〜43質量%であることが好ましい。結合アクリロニトル量が37質量%未満の場合には、上記シール用ゴム成形体の冷媒透過量を充分に低くすることができなくなり、フロンR134aの透過を充分に抑制することができなくなるおそれがある。より好ましくは結合アクリロニトリル量は39質量%以上がよい。
一方、結合アクリロニトリル量が43質量%を超える場合には、圧縮永久歪を充分に低くすることができなくなるおそれがある。より好ましくは、結合アクリロニトリル量は42質量%以下がよい。
また、カーボンブラックとしては、ASTM D 1765−94aに準拠する粒子径が22nm以上のものを用いることが好ましい。
カーボンブラックの粒子径が22nm未満の場合には、上記シール用ゴム成形体の冷媒透過量が大きくなり、フロンR134aの透過を充分に抑制することができなくなるおそれがある。より好ましくはカーボンブラックの粒子径は30nm以上がよい。また、入手が困難であるという観点から、カーボンブラックの粒子径は500nm以下であることが好ましく、150nm以下がより好ましく、120nm以下がさらに好ましい。
また、NBR100質量部に対するカーボンブラックの含有量は、34〜120質量部であることが好ましい。
カーボンブラックの含有量が34質量部未満の場合には、上記シール用ゴム成形体の冷媒透過量が大きくなり、フロンR134aの透過を充分に抑制することができなくなるおそれがある。カーボンブラックの含有量は、より好ましくは50質量部以上がよい。
一方、カーボンブラックの含有量が120質量部を超える場合には、圧縮永久歪が大きくなり過ぎるおそれがある。カーボンブラックの含有量は、より好ましくは90質量部以下がよい。
また、NBR100質量部に対する加硫剤の含有量は、1.5質量部以上であることが好ましい。
加硫剤の含有量が1.5質量部未満の場合には、圧縮永久歪が大きくなりすぎるおそれがある。また、この場合には冷媒透過量も大きくなり、フロンR134aの透過を充分に抑制することができなくなるおそれがある。加硫剤の含有量は3質量部以上であることがより好ましい。
一方、加硫の速度が大きくなり、成形性が悪くなるため、所望形状に成形することが困難になるという観点から、加硫剤の含有量は8質量部以下であることが好ましい。同様の観点から加硫剤の含有量は、より好ましくは6質量部以下がよく、さらに好ましくは4質量部以下がよい。
また、NBRとカーボンブラックと加硫剤とを含有するゴム組成物には、必要に応じて、アミン系の老化防止剤、ポリエーテルエステル系の可塑剤、チラウム系のリターダー等を添加することができる。
老化防止剤の配合割合は、NBR100質量部に対して5質量部以下が好ましく、3質量部以下がより好ましい。
可塑剤の配合割合は、NBR100質量部に対して15質量部以下が好ましく、8質量部以下がより好ましい。
リターダーの配合割合は、NBR100質量部に対して5質量部以下が好ましく、3質量部以下がより好ましい。
上記ゴム組成物は、ニーダ等の密閉型混練機又はオープンロール等の開放型混練機を用いて調整することができる。また、密閉型混練機による混練と、開放型混練機による混練とを組み合わせて上記ゴム組成物を調整することもできる。
上記ゴム組成物の加硫成形は、例えば温度160〜200℃、3〜60分間という加硫条件で行うことができる。また、必要に応じて加硫を2段階(一次加硫及び二次加硫)で行うこともできる。この場合には、一次加硫を例えば160〜200℃、3〜60分間という条件で行い、次いで二次加硫を例えば80〜180℃、0.5〜24時間という条件で行うことができる。
上記シール用ゴム成形体は、例えばOリング、ガスケット、パッキン、オイルシール、リップシール等の各種シール材に用いることができる。
上記シール用ゴム成形体は、冷媒ガスとして少なくともフロンR134aが流れる冷媒管の接合部に用いられることが好ましい
この場合には、上記シール用ゴム成形体は、フロンR134aガスに対する上述の優れた耐透過性を充分に発揮することができ、上記冷媒管の接合部から冷媒ガスが漏れ出すことを充分に防止することができる。
上記シール用ゴム成形体は、例えばエアコン、冷蔵庫、冷凍機等の冷却装置に用いることができる。具体的には、冷媒として少なくともフロンR134aが流れる冷媒管を備えた冷却装置において、上記冷媒管の接合部に上記シール用ゴム成形体を用いることができる。
好ましくは、上記冷却装置は、乗物搭載用のエアコンであることがよい
外気と接触しつつ移動する乗物搭載用のエアコンにおいては環境問題の観点から、冷媒ガスに対する耐透過性及び耐久性への要求性能が特に高い。したがって、上記シール用ゴム成形体を乗物搭載用のエアコンに用いることにより、これらの要求特性を高いレベルで実現することができる。そのため、上記シール用ゴム成形体は、乗物搭載用のエアコンに特に好適である。
参考例1)
次に、シール用ゴム成形体の参考実施例及び参考比較例について説明する。
図1及び図2に示すごとく、本例のシール用ゴム成形体1は、フロンR134aに対して用いられるOリングである。シール用ゴム成形体1は、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムと、カーボンブラックと、有機過酸化物からなる加硫剤とを含有するゴム組成物を加硫成形してなる。
本例においては、NBR中の結合アクリロニトリル量を変更して複数のシール用ゴム成形体1を作製し、その特性を比較する。
具体的には、まず、結合アクリロニトリル量が41質量%で、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が56のNBR100質量部と、ASTM D 1765−94a準拠する平均粒径が66nmのカーボンブラック75質量部、加硫剤(ジクミルパーオキサイド)3.8質量部、ポリエーテルエステル系の可塑剤5質量部、チラウム系のリターダー1質量部、及びアミン系の老化防止剤1質量部をニーダ及びオープンロールで混練した。次いで、混練物(ゴム組成物)に対して、温度170℃、10分間のプレス加硫(一次加硫)を行った後、温度120℃、3時間のオーブン加硫(二次加硫)を行うことにより、加硫成形を行った。これにより、線径φ2.4mm、内径13.4mmのOリング形状のシール用ゴム成形体1を得た(図1及び図2参照)。これを試料5とする。
また、試料5とは、結合アクリロニトリル量が異なる複数のNBRを用い、その他は試料5と同様にして複数のシール用ゴム成形体(試料1〜4、試料6、及び試料7)を作製した。各試料1〜7の作製に用いたNBR中の結合アクリロニトリル量(結合AN量)を後述の表1に示す。
次に、各試料1〜7のシール用ゴム成形体について、圧縮永久歪及び冷媒透過量を次のようにして測定した。
<圧縮永久歪>
図3に示すごとく、圧縮永久歪は、圧縮永久歪試験器2の2枚の圧縮板21、22に各試料のシール用ゴム成形体1をそれぞれ狭持して圧縮することによって行う。
具体的には、まず、シール用ゴム成形体1の厚みT0を測定した。そして、このシール用ゴム成形体1を一方の圧縮板21に載置し、さらに規定の厚みT1のスペーサ23をシール用ゴム成形体1の外側に配置した。次いで、固定用ボルト24に取り付けられた固定用ナット25を回して他方の圧縮板22がスペーサ23に密着するまで一対の圧縮板21、22の間でシール用ゴム成形体1を圧縮させた。本例においては、シール用ゴム成形体1を厚み方向に25%圧縮させた。次いで、規定の厚みまで圧縮されたシール用ゴム成形体1をその位置で固定し、試験器2と共に温度120℃の恒温槽中に280時間保持した。その後、シール用ゴム成形体1を圧縮永久歪試験器2から取り外し、圧縮状態から開放した。次いで、室温(25℃)にて30分間放置した後、シール用ゴム成形体1の厚みT2を測定した。そして、圧縮永久歪S(%)を次の式(1)により算出した。その結果を後述の表1に示す。
S=100×(T0−T2)/(T0−T1)・・・(1)
<冷媒透過量>
冷媒透過量の測定は、図4に示すごとく、凸型継手31、及びこれと嵌合する凹型継手32を備える冷媒封入治具3を用いて行う。
同図に示すごとく、凸型継手31は、円筒状の本体部310と、この本体部310から軸方向に突出し、本体部310よりも径の小さい円筒状の突出部311とを有する。円筒状の突出部311の外周面にはその周方向にシール用ゴム成形体1をはめるための窪み312が形成されている。また、本体部31には、突出部311とは反対側に伸びる配管315が連結されている。
一方、凹型継手32は、凸型継手31の突出部312が挿入されて嵌合する穴(凹部)を有するコップ状の本体部321と、本体部321の底面322から延設された、本体部312よりも径の小さなコップ状の封入スペース323とを備える。
凸型継手31の本体部310、突出部312、凹型継手32の本体部321、及び封入スペース323は、これらを連通する連通孔300を内部に有しており、連通孔300は配管315の穴に連通している。
冷媒透過量の測定にあたっては、まず、図4に示すごとく、各試料のシール用ゴム成形体1を凸型継手31の窪み312にはめ込み、凸型継手31と凹型継手32とを嵌合させた。次いで、図5に示すごとく、配管315の上流に設けたバルブ39を開いて冷媒ガス4(フロンR134a)を配管315内に導入した。配管315内に導入された冷媒ガス4は、凸型継手31及び凹型継手32の連通孔300を通って、封入スペース323まで到達し、連通孔300全体に冷媒ガス4が充填される。冷媒ガス4が充填された状態でバルブ39を閉めた。そして、冷媒ガス4を含んだ冷媒封入治具3の初期重量W0を測定した。次いで、冷媒ガス4が充填された冷媒封入治具3を温度70℃で14日間放置した。その後、冷媒封入治具3の重量W1を測定した。冷媒透過量P(g/week)は、下記の式(2)により算出した。その結果を後述の表1に示す。
P=(W0−W1)×7/14
Figure 0005981329
参考例2)
本例は、ASTM D 1765−94aに準拠する粒径の異なるカーボンブラックを用いて、複数のシール用ゴム成形体を作製し、その特性を比較する例である。本例においては、粒径の異なるカーボンブラックを用いた点を除いては、参考例1と同様にして複数のシール用ゴム成形体(試料8〜12)を作製した。各試料の作製に用いたカーボンブラック(CB)の粒径を表2に示す。
そして、各試料について、参考例1と同様にして圧縮永久歪(%)及び冷媒透過量(g/week)を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 0005981329
参考例3)
本例は、カーボンブラックの配合割合を変更して複数のシール用ゴム成形体を作製し、その特性を比較する例である。本例においては、カーボンブラックの配合割合を変更した点を除いては、参考例1と同様にして複数のシール用ゴム成形体(試料13〜22)を作製した。各試料の作製に用いた混練物中におけるカーボンブラック(CB)の含有量を表3に示す。表3に示すCBの含有量は、NBR100質量部に対する量である。また、本例においては、粒径の異なる2種類のCBを用いており、その粒径を表3に併記する。
そして、各試料について、参考例1と同様にして圧縮永久歪(%)及び冷媒透過量(g/week)を測定した。その結果を表3に示す。
Figure 0005981329
参考例4)
本例は、加硫剤の配合割合を変更して複数のシール用ゴム成形体を作製し、その特性を比較する例である。本例においては、加硫剤の配合割合を変更した点を除いては、参考例1と同様にして複数のシール用ゴム成形体(試料23〜28)を作製した。各試料の作製に用いた混練物中における加硫剤の含有量を表4に示す。表4に示す加硫剤の含有量は、NBR100質量部に対する量である。
そして、各試料について、参考例1と同様にして圧縮永久歪(%)及び冷媒透過量(g/week)を測定した。その結果を表4に示す。
Figure 0005981329
表1〜4より知られるごとく、結合アクリロニトリル量が37〜43質量%のアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム100質量部と、粒子径が22nm以上のカーボンブラック34〜120質量部と、有機過酸化物からなる加硫剤1.5質量部以上とを含有するゴム組成物を加硫成形してなるシール用ゴム成形体は、圧縮永久歪が80%以下という低い値を示し、さらに冷媒透過量が0.08g/week以下という低い値を示した。このようなシール用ゴム成形体は、耐久性(耐熱性)及び冷媒ガスに対する耐透過性という二つの特性を高いレベルで兼備するため、フロンR134aに対するシール材として好適である。なお、例えば自動車用のエアコンの用途においては、上述のように圧縮永久歪80%以下、かつ冷媒透過量0.08g/week以下のシール用ゴム成形体が好ましく、圧縮永久歪及び冷媒透過量はより小さくすることがより好ましい。したがって、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムの結合アクリロニトリル量、カーボンブラックの粒子径、カーボンブラックの含有量、加硫剤の含有量については、上述のようにより好ましい範囲が存在する。
(実施例
次に、シール用ゴム成形体が用いられた冷却装置の例について説明する。
図6及び図7に示すごとく、本例の冷却装置5は、冷媒として少なくともフロンR134aが流れる冷媒管6を備え、その接合部7にシール用ゴム成形体1が使用されている。
本例の冷却装置5は、図6に示すごとく、カーエアコンシステムである。冷却装置5は、コンプレッサ51、コンデンサ52、エキスパンションバルブ53、及びエバポレータ54を主要な構成要素として備え、これらは冷媒管6により連結されている。同図においては、コンプレッサ51、コンデンサ52、エキスパンションバルブ53、及びエバポレータ54の詳細な構造は省略し、システム全体の概略を示している。冷媒管6内には、冷媒としてフロンR134aが流れる。
図7に示すごとく、冷媒管6の接合部7は、上述の冷媒透過量の測定に用いた冷媒封入治具の凸型継手及び凹型継手と同様の構成の凸型継手71と凹型継手72により連結されている。接合部7は、凸型継手71と凹型継手72との間に配置されたシール用ゴム成形体1により高い気密性が保たれている。シール用ゴム成形体1としては、例えば実施例1の試料5を用いることができる。
本例の冷却装置5は、冷媒管6の接合部7に、上述のように耐久性及び冷媒ガスに対する耐透過性に優れたシール用ゴム成形体1が使用されている。そのため、冷却装置5は、耐久性に優れ、冷媒ガスの漏出を充分に防止することができる。
1 シール用ゴム成形体
5 冷却装置
6 冷媒管
7 接合部

Claims (2)

  1. コンプレッサ、コンデンサ、エキスパンションバルブ、及びエバポレータを備える冷却装置(5)において、
    上記コンプレッサと上記エバポレータとの間を連結し、冷媒として少なくともフロンR134aが流れる冷媒管(6)を備え、該冷媒管(6)の接合部(7)に、結合アクリロニトリル量が37〜43質量%のアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム100質量部と、ASTM D 1765−94aに準拠する粒子径が22nm以上のカーボンブラック34〜120質量部と、有機過酸化物からなる加硫剤1.5質量部以上とを含有するゴム組成物を加硫成形してなるシール用ゴム成形体(1)が使用されていることを特徴とする冷却装置(5)。
  2. 請求項1に記載の冷却装置(5)は、乗物搭載用のエアコンであることを特徴とする冷却装置(5)。
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