JP5975256B2 - 複数潜像を有する画像形成体 - Google Patents

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Description

本発明は、複数潜像を有する画像形成体に関する。特に、銀行券、硬貨、メダル、株券、有価証券、通行券、パスポート、商品券、カード等の偽造や複写を防止する必要性のある貴重製品に適用される光反射性又は光透過性基材を有する真偽判別可能な画像形成体に適用される。
セキュリティ製品における真偽判別のために、セキュリティ製品の表面に回折格子やホログラムを記録したシール等を貼付したり、埋め込んだりして、その真正性の保証をしており、セキュリティ製品の真贋を判別するのに有効であったが、これらの技術は、回折光による視覚効果によるため、近年の微細構造の解析技術の向上や微細加工技術の普及に伴い偽造が容易となり、偽造防止効果が低下しつつあり、また、特徴的な視覚効果も低下しているのが現状である。
これに対して、偽造や模造に対する防止効果が高いという特徴のある、回折格子の断面形状としてブレーズド格子を利用することが種々提案されており、鋸歯状断面の各表面で反射が起こるため、技術的に偽造や模造が困難で、偽造品や類似品に対しても、一般的な技術で施された回折格子やホログラムに比べて、高い精度での判別が可能であり、回折格子の配置により、表示画像を構成する回折格子パターンにおいて、少なくとも一部分の回折格子が、左右対称でない断面形状であるブレーズド格子を含む物品が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、光反射性層の上に積層された光透過性層に、深度を変化させた線群又は点群の深度を、背景部と潜像部とで変化させ、真上から観察した際には、深い部分は暗くなり潜像が観察され、また、傾けた際には深い部分は反射面積が大きくなるので明るくなり、コントラストの差によって潜像が観察される画像形成体が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、基材にエンボス加工又は凹版印刷により凸部を形成し、その凸部の断面形状の一部を変形させることで、凸部の画線に当たる光の反射状態により生じる明暗の差による潜像を、特定の方向のみから視認する、印刷又は表示画像の作成方法及び該作成方法により作成された画像表示体が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
また、硬貨などの通貨には銀行券と同様に多くの偽造防止技術を備えたものがあり、コインの潜像加工としては、我国の500円硬貨があり、コイン表面に形成した無数の線により、見る角度によって起こる明暗の差を利用して像を見え隠れさせる加工法があり、このような既存技術を応用したデザインとして、遊戯用コインの表面に、見る角度によって見え隠れする文字、模様等から成る図柄の潜像加工が施された遊戯用コインが開示されている(例えば、特許文献4参照)。
特許第4774687号公報 特許第4604206号公報 特許第3718742号公報 特開2009−189479号公報
しかしながら、特許文献1は、2種類のブレーズド格子を用いて、又は2種類のブレーズド格子を複数組用いて、2種類の絵柄や文字の表現をするものであるという限定された情報パターンの表現である。
特許文献2は、深度を変化させた線群又は点群の深度を、背景部と潜像部とで変化させる技術であって、潜像を付与するためには深度差をつける必要があるため、鮮明な潜像を付与するためには、深度を深くする必要があり、その分基材の強度も低下し、潜像を複数にするためにはさらに深い深度が必要になるため、基材の強度もさらに低下するという問題があり、また、潜像の観察も、正対での観察では、濃度差はあるが複数の潜像が観察されるため、視認性が著しく低下し、また、傾けた際の反射光による観察でも同様に視認性が著しく低下する。
特許文献3は、基材にエンボス加工又は凹版印刷により凸部を形成し、その凸部の断面
形状を変形させることで生じる反射光の明暗の差により潜像を視認するものであり、潜像が単体での付与である。
特許文献4は、コイン表面に形成した無数の線により、見る角度によって起こる明暗の差を利用して像を見え隠れするようにしたもので、施される図柄等は凸状とされ、図柄を成す一部分に施される潜像加工は、従来と同様に、断面三角形状の各凸状の両方の斜面又は一方の斜面に凹凸を統一的に加工し、その加工方向から見た場合には、統一加工した像が確認できるものであり、潜像加工は凸状の刻印である。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的としたもので、同一の方向性を有する凹及び/又は凸形状の画線の断面形状や画線の角度を変化させることで複数の潜像模様を形成することで、正反射光で観察すると、凹及び/又は凸形状の画線の断面形状の違いにより、凹及び/又は凸形状の画線に当たる光の反射状態により生じる明暗の差で複数の潜像模様が視認できることを特徴とする複数潜像を有する画像形成体を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明は、基材上における少なくとも一部の領域に、凹及び/又は凸形状の画線の傾斜角度を異ならせた複数の潜像模様が形成された複数潜像を有する画像形成体であって、前記潜像模様は、第1の方向に配列された所定傾斜角度の複数の第1の潜像画線により形成された第一の潜像部と、前記第1の潜像画線と重ならない位置に、前記第1の潜像画線と同じ方向に配置された前記所定傾斜角度と異なる角度で傾斜した複数の第1の背景画線により形成された第一の背景部と、前記第1の方向と同じ方向又は前記第1の方向とは異なる第2の方向に配列された、所定傾斜角度の複数の第2の潜像画線により形成された第二の潜像部と、前記第2の潜像画線と重ならない位置に、前記第2の潜像画線と同じ方向に配列された、前記所定傾斜角度と異なる角度で傾斜した複数の第2の背景画線により形成された第二の背景部を有し、前記第1の潜像画線と前記第1の背景画線の傾斜角度を異ならせたことで第一の潜像模様が形成され、前記第2の潜像画線と前記第2の背景画線の傾斜角度を異ならせたことで第二の潜像模様が形成され、前記第1の潜像画線と前記第2の潜像画線が同じ前記第1の方向に配列されている場合、前記第1の潜像画線と前記第2の潜像画線の傾斜角度が異なり、前記第1の背景画線と前記第2の背景画線の傾斜角度は同じ又は異なり、又は、前記第1の潜像画線と前記第2の潜像画線が異なる方向に配列されている場合、前記第1の潜像画線と前記第2の潜像画線の傾斜角度は同じ又は異なり、前記第1の背景画線と前記第2の背景画線の傾斜角度は同じ又は異なり、前記第一の潜像模様及び前記第二の潜像模様を構成する画線の傾斜角度及び/又は画線の配列方向の違いにより、前記各画線に当たる光の反射及び/又は透過により生じる明暗の差で、前記基材を傾ける角度及び/又は方向に応じて前記第一の潜像模様又は前記第二の潜像模様が視認されることを特徴とする複数潜像を有する画像形成体である。
また、本発明は、基材上における少なくとも一部の領域に、凹及び/又は凸形状の画線の傾斜角度を異ならせた複数の潜像模様が形成された複数潜像を有する画像形成体であって、前記潜像模様は、前記第1の方向及び/又は前記第2の方向と同じ又は異なる第3、第4、・・・、第n(nは5以上)の方向に配列された複数の第3、第4、・・・、第nの潜像画線により形成された第三、第四、・・・、第Nの潜像部と、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線と重ならない位置に、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線と同じ方向に配列された複数の第3、第4、・・・、第nの背景画線により形成された第三、第四、・・・、第Nの背景部を有し、前記第3の潜像画線と前記第3の背景画線の傾斜角度を異ならせたことで第三の潜像模様が形成され、前記第4の潜像画線と前記第4の背景画線の傾斜角度を異ならせたことで第四の潜像模様が形成され、・・・、前記第nの潜像画線と前記第nの背景画線の傾斜角度を異ならせたことで第Nの潜像模様が形成され、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線と前記第1の潜像画線及び前記第2の潜像画線が同じ方向に配列されている場合、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線の傾斜角度と前記第1の潜像画線及び前記第2の潜像画線の全ての画線の傾斜角度は異なり、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの背景画線と前記第1の背景画線及び前記第2の背景画線の傾斜角度は同じ又は異なり、又は、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線と前記第1の潜像画線及び前記第2の潜像画線が全て異なる方向に配列されている場合、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線の傾斜角度と前記第1の潜像画線及び前記第2の潜像画線の傾斜角度は同じ又は異なり、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの背景画線と前記第1の背景画線及び前記第2の背景画線の傾斜角度は同じ又は異なり、前記第三の潜像模様、前記第四の潜像模様、・・・及び前記第Nの潜像模様を構成する画線の傾斜角度及び/又は画線の配列方向の違いにより、前記各画線に当たる光の反射及び/又は透過により生じる明暗の差で、前記基材を傾ける角度及び/又は方向に応じて前記第三、前記第四、・・・又は前記第Nの潜像模様が視認されることを特徴とする請求項1記載の複数潜像を有する画像形成体である。
また、本発明は、前記第1の潜像画線及び前記第1の背景画線が規則的に第1のピッチで配列され、前記第2の潜像画線が規則的に前記第1のピッチと同じピッチ又は異なる第2のピッチで配列され、前記第2の背景画線が前記第2の潜像画線と同じピッチで配列されたことを特徴とする複数潜像を有する画像形成体である。
また、本発明は、前記第1の潜像画線及び前記第1の背景画線が規則的に第1のピッチで配列され、前記第2の潜像画線が規則的に前記第1のピッチと同じピッチ又は異なる第2のピッチで配列され、前記第2の背景画線が前記第2の潜像画線と同じピッチで配列された場合、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線が、前記第1のピッチ又は前記第2のピッチと同じ又は異なる第3、第4、・・・、第nのピッチで配列され、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの背景画線が前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線と同じピッチで配列されたことを特徴とする複数潜像を有する画像形成体である。
また、本発明は、前記第1の潜像画線、前記第1の背景画線、前記第2の潜像画線及び前記第2の背景画線がランダムなピッチで配列されたことを特徴とする複数潜像を有する画像形成体である。
また、本発明の前記第1の潜像画線、前記第1の背景画線、前記第2の潜像画線及び前記第2の背景画線がランダムなピッチで配列された場合、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線及び前記第3、前記第4、・・・、前記第nの背景画線が全てランダムなピッチで配列されたことを特徴とする複数潜像を有する画像形成体である。
本発明の複数潜像を有する画像形成体は、基材上に形成する潜像模様は、同一の方向性を有する凹及び/又は凸形状の画線の断面形状を変化させることで複数の潜像模様が形成されるので、画線の深度又は高さを変化させる必要がないため、基材の強度を低下させることなく複数潜像を形成することができるという効果を奏する。
また、本発明の複数潜像を有する画像形成体は、画線の形状としては凹又は凸形状のどちらでもよく、潜像模様を形成するための画線の配列状態として、同一の方向性を有していればよいので、画線構成に限定されることがないという効果がある。
本発明の実施の形態1における画像形成体を示す平面図である。 本発明の実施の形態1における画像形成体の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1における第一の潜像模様の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1における第二の潜像模様の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1における第一の潜像模様と第二の潜像模様の重なり合いの位置関係を示す概略図である。 左右対称の画線の断面形状を示す図である。 左右非対称の画線の断面形状を示す図である。 画線の傾斜を段階的に変化させた断面形状を示す図である。 本発明の実施の形態1における効果を示す図である。 本発明の実施の形態1における潜像模様を形成する画線形状の一例を示す図である。 本発明の実施の形態2における画像形成体を示す平面図である。 本発明の実施の形態2における画像形成体の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態2における第一の潜像模様の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態2における第二の潜像模様の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態2における第一の潜像模様と第二の潜像模様の重なり合いの位置関係を示す概略図である。 本発明の実施の形態2における効果を示す図である。 本発明の実施の形態3における画像形成体を示す平面図である。 本発明の実施の形態3における画像形成体の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態3における第一の潜像模様の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態3における第二の潜像模様の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態3における第三の潜像模様の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態3における第一の潜像模様、第二の潜像模様及び第三の潜像模様の重なり合いの位置関係を示す概略図である。 本発明の実施の形態3における効果を示す図である。 本発明の実施の形態4における画像形成体を示す平面図である。 本発明の実施の形態4における画像形成体の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態4における第一の潜像模様の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態4における第二の潜像模様の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態4における第一の潜像模様と第二の潜像模様の重なり合いの位置関係を示す概略図である。 本発明の実施の形態4における効果を示す図である。
本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。しかしながら、本発明は以下に述べる発明を実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている技術の範囲であれば、その他いろいろな実施の形態が含まれる。なお、全ての図面を通じて、同様の機能となる構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。本明細書において、凹形状画線を用いて説明するが、凸形状画線についても同様である。
(実施の形態1)
図1に、本発明における画像形成体(1)を示す。画像形成体(1)は、基材(2)上の少なくとも一部領域に、複数の潜像模様(3)が形成されて成る。説明の便宜上、複数の潜像模様(3)が見えているように表されているが、実際には拡散反射光による観察では潜像模様は観察されず、傾けることで観察される。また、潜像模様を形成する画線としては、同一の方向性を持った複数本の凹及び/又は凸形状の画線であり、該画線の少なくとも一本以上の任意の領域の画線の断面形状を変化させて潜像模様を形成するものである。
図2に、複数の潜像模様(3)の構成を示す。複数の潜像模様(3)は、第一の潜像模様(4)と第二の潜像模様(5)から成る。
図3に、第一の潜像模様(4)とその一部拡大断面図を示す。第一の潜像模様(4)は、第一の潜像部(6)と第一の背景部(7)とから成る。第一の潜像部(6)は、画線幅W1の画線が、第1の方向(S1方向)にピッチP1で連続して配置されて第1の潜像画線(8)を形成してなり、第1の潜像画線(8)の傾斜角度(以下「断面形状」という。)を図3(b)に示すように、左右対称凹画線で傾斜βによる画線で形成する。第一の背景部(7)は、第1の潜像画線(8)と重ならない位置に、画線幅W1の画線が、第1の方向(S1方向)にピッチP1で連続して配置されて第1の背景画線(9)を形成して成り、第1の背景画線(9)の断面形状を図3(a)に示すように、左右対称凹画線で傾斜αによる画線で形成する。画線の傾斜角度を異ならせた第1の潜像画線(8)と第1の背景画線(9)により第一の潜像模様(4)である数字「1」が形成されて成る。
なお、本明細書で用いる「画線」とは、基材上に形成する凹又は凸形状の部分を言い、画線の画線幅は5〜500μm、画線深さは0.5〜500μmが望ましい。これは、本発明の複数潜像を有する画像形成体は、画線に当たる光の反射状態により生じる明暗の差により潜像模様を出現させるようにしているので、画線の傾斜角度、画線幅及び/又は画線の深さを変化させると、画線に入射する光に対して反射する光の方向が変化し、観察する視点が変わるため、入射する光に対して反射する光を捉えることができる限界として、画線幅は5μm、画線深さは0.5μmとしている。
図4に、第二の潜像模様(5)とその一部拡大断面図を示す。第二の潜像模様(5)は、第二の潜像部(10)と第二の背景部(11)とから成る。第二の潜像部(10)は、画線幅W2の画線が、第1の方向(S1方向)にピッチP1で連続して配置されて第2の潜像画線(12)を形成して成り、第2の潜像画線(12)の断面形状を図4(b)に示すように、左右対称凹画線で傾斜γによる画線で形成する。第二の背景部(11)は、第2の潜像画線(12)と重ならない位置に、画線幅W2の画線が、第1の方向(S1方向)にピッチP1で連続して配置されて第2の背景画線(13)を形成して成り、第2の背景画線(13)の断面形状を図4(a)に示すように、傾斜αによる画線で形成する。画線の傾斜角度を異ならせた第2の潜像画線(12)と第2の背景画線(13)により第二の潜像模様(5)である数字の「5」が形成されて成る。
図5に、第一の潜像模様(4)と第二の潜像模様(5)の重なり合いの位置関係とその一部拡大断面図及び一部拡大模式図を示す。図5(a)の一部拡大断面図に示すように、S1方向に、第1の潜像画線(8)と第2の潜像画線(12)、第1の背景画線(9)と第2の背景画線(13)が、それぞれ半ピッチずれて形成されており、画線幅(W1)と(W2)は同じでも異なっていても良い。第1の潜像画線(8)及び第1の背景画線(9)と第2の潜像画線(12)及び第2の背景画線(13)は交互に形成されることになり、第1の潜像画線(8)と第2の潜像画線(12)の画線の断面形状は異なっており、第1の背景画線(9)と第2の背景画線(13)の画線の断面形状は同じ角度となっている。図5(b)は一部拡大模式図であり、第1の潜像画線(8)の画線の傾斜を格子線で、第2の潜像画線(12)の画線の傾斜を縦線で、第1の背景画線(9)、第2の背景画線(13)の画線の傾斜を横線で表している。
基材上に形成される潜像模様を構成する画線の断面形状としては、画線の両方の傾斜面が同じ傾斜である左右対称の場合と画線の両方の傾斜面が異なる傾斜である左右非対称の場合があり、画線の傾斜面の変化による光の反射状態を以下に説明する。
図6に、画線が左右対称の場合の断面形状の例を示す。左右対称の場合、画線の両側面は同じ傾斜であり、基材を180°回転させたときに、法線方向においては同様の反射及び/又は透過光が生じるため、同じ潜像模様が観察される。図6(a)〜(c)は、画線の傾斜角度を変えた例であり、基材(2)に対して、同一の方向から入射する入射光(14)は、画線の傾斜(α、β、γ)面から反射する反射光(15)の角度は、画線の傾斜により異なるため、観察点(16)(k1、k2、k3)も異なる。図6(a)〜(c)の画線の傾斜を模式図で示したものが、図6(a´)〜(c´)である。図6(a´)は画線の傾斜αを横線で、図6(b´)は画線の傾斜βを縦線で、図6(c´)は画線の傾斜γを格子線で表している。図6(d)は、基材(2)に、図6(a)〜(c)に示す画線を形成した場合であり、入射光(14)が画線の傾斜(α、β、γ)面でそれぞれ反射されると、反射光(15)の角度が異なるため、観察点(16)(k1、k2、k3)も異なる。
図7に、画線が左右非対称の場合の断面形状の例を示す。左右非対称の場合、画線の両側面は傾斜が異なっているため、基材を180°回転させたときに、法線方向に応じて、観察角度により異なった潜像模様として観察される。図7(a)〜(c)は、画線の両方の傾斜面がそれぞれ異なる傾斜としたものであり、基材(2)に対して、同一の方向から入射する入射光(14)は、画線の傾斜(α、β、γ)面で反射し、反射光(15)の角度は、画線の傾斜により異なるため、観察点(16)(k1、k2、k3)も多様になってくる。
左右対称及び左右非対称の画線の場合、画線の左右の傾斜面に形成する潜像模様としては、左右同じ模様でも異なった模様でも良く、異なった模様で形成すれば、多くの潜像模様を形成することが可能となる。このように、基材(2)に形成される潜像模様を構成する画線の断面形状を種々に異ならせることで、入射光(14)に対する反射光(15)の反射角度が異なるため、潜像模様の観察位置が異なり、複数の潜像模様が視認できる。
さらに、左右対称又は左右非対称の画線に対して、画線の一方又は両方の側面の傾斜部分を、段階的に変化させることで、複数の潜像模様を形成することが可能となる。図8に、画線の傾斜を段階的に変化させた場合の断面形状の例を示す。図8(a)は、画線の両側面を2段階に変化させた場合の断面形状であり、図8(b)は、画線の一方の側面を2段階に変化させた場合の断面形状であり、図8(c)は、一方の側面を2段階に、他方の側面を3段階に変化させた場合の断面形状である。このように、基材(2)に形成される潜像模様を構成する画線の傾斜を段階的に変化させ、
変化させた部分に、断面形状を異ならせた潜像模様を形成することで、入射光(14)に対する反射光(15)の反射角度が異なり、様々な方向から反射されるため、基材(2)の角度を変化させたり、観察位置を変えることで、複数の潜像模様を視認することができる。画線幅と画線深さは、それぞれの画線で同じでも異なっていても良いが、同じにすることで、より偽造し難くなる。
図9に、本発明の画像形成体(1)の効果を示す。本発明の画像形成体(1)の角度や観察点を変える、又は光源の位置を変化させることで、潜像模様(3)中に観察できる画像として、傾斜βによる画線(格子状)で形成された第1の潜像画線(8)と傾斜αによる画線で形成された第1の背景画線(9)により形成された第一の潜像模様(4)である数字「1」又は傾斜γによる画線(縦線)で形成された第2の潜像画線(12)と傾斜αによる画線で形成された第2の背景画線(13)により形成された第二の潜像模様(5)である数字「5」が出現する。これは、第1の背景画線(9)と第2の背景画線(13)の画線の傾斜αが同じであるが、第1の潜像画線(8)と第2の潜像画線(12)を形成している画線の断面形状を異ならせているため、画線に当たる光の反射状態により生じる明暗の差により出現する潜像模様を、画像形成体(1)の角度及び/又は方向を変化させることで視認する。画像形成体(1)を構成する基材が光反射性基材の場合には、画像形成体(1)に入射した入射光(14)に対する反射光(15)により、観察点(16)において潜像模様を視認し、基材が透過性基材の場合には、画像形成体(1)に入射した入射光(14)に対する透過光(15a)により、観察点(16a)において潜像模様を視認する。また、本発明の画像形成体(1)を正面から観察した場合は、画線模様として視認されるだけで、潜像模様の識別は困難である。ここでは、画線の断面形状として、凹形状画線の深さ方向の傾斜で説明したが、凸形状の高さ方向の傾斜についても同様のことがいえる。
本明細書で用いる「画像形成体の角度や観察点を変える、又は光源の位置を変化させることで潜像模様中に観察できる画像」という文言のうち、「画像形成体の角度や観察点を変える」という文言は、画像形成体に形成される潜像模様を視認するために、画像形成体を前後左右に傾けたり、方向を変えたりすること、また、傾ける角度により観察する位置が変わることをいい、また、「光源の位置を変化させる」という文言は、光源から基材に入射する光の角度が変わることをいい、画像形成体を観察して潜像模様を視認するために、画像形成体を動かしながら視認するか、又は光源を動かしながら視認することをいう。
本発明における複数潜像を有する画像形成体において、潜像模様の作製方法としては、直接加工する方法、加工した物を原版として型取り(転写)する方法、印刷による方法、他の工程で形成した画線部を基材に貼り付ける方法等があり、画線を形成できるものであれば、形成方法は限定されない。直接加工する方法としては、機械彫刻、レーザ彫刻等の各種彫刻方法及びエンボスによるものがあり、転写方法としては、射出成型、ナノインプリント等の各種型取り方法により成型される。また、成型物が光反射特性を保有していない場合、加工前及び/又は加工後に、断面角度の差を保持するように、オフセット印刷方式、スパッタリング法等により、光反射層を付与することにより作製する。
本発明の画像形成体を構成する基材に潜像模様を形成する画線としては、同一の方向性を有する凹及び/又は凸形状の画線を用いて形成する。図10に、画線の配置例を示すが、これに限定されない。例えば、図10(a)に示す万線が配置された画線、図10(b)に示す隣り合う画線が一定の角度をなして3本以上配置されて形成される多角形の一例である正六角形に配置された画線、図10(c)に示す画線角度の異なる万線が交差して配置された画線、図10(d)に示す一定長さの画線が一定方向に規則的に断絶して配置された画線、図10(e)に示すランダム配置された画線等であり、これらの画線に潜像模様を形成するためには、画線の配置方向として同一の方向性を有していれば、いかなる画線形状で構成されても良い。
本発明の画像形成体を構成する基材としては、光反射性又は光透過性のどちらでも良いが、光反射性を有していない場合は、前述したように、加工前又は加工後に、形成された画線の傾斜の差を保持するように光反射層を付与する。
以下、前述した発明を実施するための形態にしたがって、具体的に作製した画像形成体の実施例について詳細に説明するが、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2について、図11〜図16を用いて説明する。本実施の形態2では、画像形成体を形成する潜像模様に用いる画線の配置として、複数の画線角度の異なる万線が交差して配置された画線を用いた例である。画線角度が直交する万線であり、一つの画線は横方向(画線角度0°)で、もう一つの画線は縦方向(画線角度90°)とする。図11は、画像形成体(1−1)を示す図である。画像形成体(1−1)は、基材(2−1)上に複数の潜像模様(3−1)が形成されて成る。本実施の形態2において、基材(2−1)には光反射性基材を用いた。また、基材への潜像模様の形成方法としては、レーザ加工を用いた。
図12に、複数の潜像模様(3−1)の構成を示す。複数の潜像模様(3−1)は、第一の潜像模様(4−1)と第二の潜像模様(5−1)から成る。説明の便宜上、二つの潜像模様(3−1)が見えているように表されているが、実際には拡散反射光による観察では潜像模様は視認されず、傾けることで視認される。
図13に、第一の潜像模様(4−1)とその一部拡大断面図を示す。第一の潜像模様(4−1)は、第一の潜像部(6−1)と第一の背景部(7−1)とから成る。第一の潜像部(6−1)は、画線幅(W1)40μmの画線が、第1の方向(S1方向)(画線角度0°)にピッチ(P1)160μmで連続して配置されて第1の潜像画線(8−1)を形成して成り、第一の潜像画線(8−1)の断面形状を図13(b)に示すように、左右対称凹画線で傾斜(β)による画線で形成する。また、第一の背景部(7−1)は、第1の潜像画線(8−1)と重ならない位置に、画線幅(W1)40μmの画線が、第1の方向(S1方向)(画線角度0°)にピッチ(P1)160μmで連続して配置されて第1の背景画線(9−1)を形成して成り、第1の背景画線(9−1)の断面形状を図13(a)に示すように、左右対称凹画線で傾斜(α)による画線で形成する。画線の傾斜角度を、第1の潜像画線の傾斜角度をβ、第1の背景画線(9−1)の傾斜角度をαと異ならせることで、第一の潜像模様(4−1)である数字の「1」が形成されて成る。
図14に、第二の潜像模様(5−1)とその一部拡大断面図を示す。第二の潜像模様(5−1)は、第二の潜像部(10−1)と第二の背景部(11−1)とから成る。第二の潜像部(10−1)は、画線幅(W2)40μmの画線が、第2の方向(S2方向)(画線角度90°)にピッチ(P2)160μmで連続して配置されて第2の潜像画線(12−1)を形成して成り、第2の潜像画線(12−1)の断面形状を図14(b)に示すように、左右対称凹画線で傾斜(β)による画線で形成する。また、第二の背景部(11−1)は、第2の潜像画線(12−1)と重ならない位置に、画線幅(W2)の画線が、第2の方向(S2方向)にピッチ(P2)160μmで連続して配置されて第2の背景画線(13−1)を形成して成り、第2の背景画線(13−1)の断面形状を図14(a)に示すように、傾斜(α)による画線で形成する。画線の傾斜角度を、第2の潜像画線(12−1)の傾斜角度をβ、第2の背景画線(13−1)の傾斜角度をαと異ならせることで、第二の潜像模様(5−1)である数字の「2」が形成されて成る。
図15に、第一の潜像模様(4−1)と第二の潜像模様(5−1)の重なり合いの位置関係とその一部拡大断面図及び一部拡大模式図を示す。図15(a)の一部拡大断面図に示すように、S1方向(画線角度0°)の第1の潜像画線(8−1)と第1の背景画線(9−1)、S2方向(画線角度90°)の第2の潜像画線(12−1)と第2の背景画線(13−1)とが直交して形成されており、画線幅(W1)と(W2)が40μm、また、ピッチ(P1)と(P2)が160μmとそれぞれ同じであるが、画線幅とピッチは異なっていても良い。第1の潜像画線(8−1)と第2の潜像画線(12−1)、第1の背景画線(9−1)と第2の背景画線(13−1)は直交して形成されることで、第1の潜像画線(8−1)と第2の潜像画線(12−1)の画線の断面形状は、傾斜(β)が同じであるが、画線の方向は異なっている。また、第1の背景画線(9−1)と第2の背景画線(13−1)の画線の断面形状は、傾斜(α)が同じであるが、画線の方向は異なっている。図15(b)は一部拡大模式図であり、第1の潜像画線(8−1)及び第2の潜像画線(12−1)の画線の傾斜を格子線で、第1の背景画線(9−1)及び第2の背景画線(13−1)の画線の傾斜を横線で表している。
以上の構成で実施の形態2の複数潜像を有する画像形成体(1−1)を形成した。本実施の形態2の画像形成体(1−1)の効果について図16を用いて説明する。本実施の形態2の画像形成体(1−1)の角度や観察点を変える、又は光源の位置を変化させることで潜像模様(3−1)中に観察できる画像として、傾斜(β)による画線で形成された第1の潜像画線(8−1)と傾斜(α)による画線で形成された第1の背景画線(9−1)により形成された第一の潜像模様(4−1)である数字「1」又は傾斜(β)による画線で形成された第2の潜像画線(12−1)と傾斜(α)による画線で形成された第2の背景画線(13−1)により形成された第二の潜像模様(5−1)である数字「2」が出現する。これは、第一の潜像模様(4−1)と第二の潜像模様(5−1)を形成している画線の断面形状は同じであるが、画線の方向を異ならせているため、画線に当たる光の反射状態により生じる明暗の差により出現する潜像模様を、画像形成体(1−1)の角度及び/又は方向を変化させることで視認する。また、本実施の形態2の画像形成体(1−1)を正面から観察した場合は、画線模様として視認されるだけで、潜像模様の識別は困難である。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3について、図17〜図23を用いて説明する。本実施の形態3では、画像形成体を形成する潜像模様に用いる画線の配置として、正六角形を用いた例である。正六角形を構成する画線において、同一の方向性を有する画線同士で潜像模様を形成するものである。図17は、画像形成体(1−2)を示す図である。画像形成体(1−2)は、基材(2−2)上に、正六角形を構成する同一の方向性を有する画線同士で複数の潜像模様(3−2)が形成されて成る。本実施の形態3において、基材(2−2)には光反射性基材を用いた。また、基材への潜像模様の形成方法としては、レーザ加工を用いた。
図18に、複数の潜像模様(3−2)の構成を示す。正六角形を同一の方向性を有する画線同士に分けると、辺g1の方向性を有する画線、辺g2の方向性を有する画線、辺g3の方向性を有する画線という3種類の方向を有する画線構成となり、この3種類の画線で構成される複数の潜像模様(3−2)は、第一の潜像模様(4−2)、第二の潜像模様(5−2)及び第三の潜像模様(17)から成る。説明の便宜上、複数の潜像模様(3−2)が見えているように表されているが、実際には拡散反射光による観察では潜像模様は観察されず、傾けることで観察される。
図19に、第一の潜像模様(4−2)とその一部拡大断面図を示す。第一の潜像模様(4−2)は、第一の潜像部(6−2)と第一の背景部(7−2)とから成る。第一の潜像部(6−2)は、正六角形の辺g1の方向性を有する画線が配置されて第1の潜像画線(8−2)を形成して成り、第1の潜像画線(8−2)の断面形状を図19(b)に示すように、左右対称凹画線で傾斜(β)による画線で形成する。また、第一の背景部(7−2)は、辺g1の方向性を有する画線のうち、第1の潜像画線(8−2)を形成する画線以外の辺g1の方向性を有する画線が配置されて第1の背景画線(9−2)を形成してなり、第1の背景画線(9−2)の断面形状を図19(a)に示すように、左右対称凹画線で傾斜(α)による画線で形成する。第一の潜像部(6−2)と第一の背景部(7−2)を形成する第1の潜像画線(8−2)と第1の背景画線(9−2)は、画線の方向は辺g1の方向で同じであるが、画線の傾斜角度を異ならせることにより第一の潜像模様(4−2)である数字「1」が形成されて成る。
図20に、第二の潜像模様(5−2)とその一部拡大断面図を示す。第二の潜像模様(5−2)は、第二の潜像部(10−2)と第二の背景部(11−2)とから成る。第二の潜像部(10−2)は、正六角形の辺g2の方向性を有する画線が配置されて第2の潜像画線(12−2)を形成してなり、第2の潜像画線(12−2)の断面形状を図20(b)に示すように、左右対称凹画線で傾斜(β)による画線で形成する。また、第二の背景部(11−2)は、辺g2の方向性を有する画線のうち、第2の潜像画線(12−2)を形成する画線以外の辺g2の方向性を有する画線が配置されて第2の背景画線(13−2)を形成してなり、第2の背景画線(13−2)の断面形状を図20(a)に示すように、左右対称凹画線で傾斜(α)による画線で形成する。第二の潜像部(10−2)と第二の背景部(11−2)を形成する第2の潜像画線(12−2)と第2の背景画線(13−2)は、画線の方向は辺g2の方向で同じであるが、画線の傾斜角度を異ならせることにより第二の潜像模様(5−2)である数字「2」が形成されて成る。
図21に、第三の潜像模様(17)とその一部拡大断面図を示す。第三の潜像模様(17)は、第三の潜像部(18)と第三の背景部(19)とから成る。第三の潜像部(18)は、正六角形の辺g3の方向性を有する画線が配置されて第3の潜像画線(20)を形成してなり、第3の潜像画線(20)の断面形状を図21(b)に示すように、左右対称凹画線で傾斜(β)による画線で形成する。また、第三の背景部(19)は、辺g3の方向性を有する画線のうち、第3の潜像画線(20)を形成する画線以外の辺g3の方向性を有する画線が配置されて第3の背景画線(21)を形成してなり、第3の背景画線(21)の断面形状を図21(a)に示すように、左右対称凹画線で傾斜(α)による画線で形成する。第三の潜像部(18)と第三の背景部(19)を形成する第3の潜像画線(20)と第3の背景画線(21)は、画線の方向は辺g3の方向で同じであるが、画線の傾斜角度を異ならせることにより第三の潜像模様(17)である数字「3」が形成されて成る。
図22に、第一の潜像模様(4−2)、第二の潜像模様(5−2)及び第三の潜像模様(17)の重なり合いの位置関係(a)及び一部拡大模式図(b)を示す。図22(a)に示すように、各潜像模様の位置関係は、視認される正六角形の画線には、辺g1の方向性を有する画線で第1の潜像画線(8−2)と第1の背景画線(9−2)が形成され、辺g2の方向性を有する画線で第2の潜像画線(12−2)と第2の背景画線(13−2)が形成され、辺g3の方向性を有する画線で第3の潜像画線(20)と第3の背景画線(21)が形成される。第1の潜像画線(8−2)、第2の潜像画線(12−2)及び第3の潜像画線(20)の画線の断面形状は、傾斜(β)が同じであるが、画線の方向はそれぞれ異なっている。また、第1の背景画線(9−2)、第2の背景画線(13−2)及び第3の背景画線(21)の画線の断面形状は、傾斜(α)が同じであるが、画線の方向はそれぞれ異なっている。図22(b)は一部拡大模式図であり、第1の潜像画線(8−2)、第2の潜像画線(12−2)及び第3の潜像画線(20)の画線の傾斜を格子線で、第1の背景画線(9−2)、第2の背景画線(13−2)及び第3の背景画線(21)の画線の傾斜を横線で表している。
以上の構成で実施の形態3の複数潜像を有する画像形成体(1−2)を形成した。本実施の形態3の画像形成体(1−2)の効果について図23を用いて説明する。本実施の形態3の画像形成体(1−2)の角度や観察点を変える、又は光源の位置を変化させることで潜像模様(3−2)中に観察できる画像として、第一の潜像模様(4−2)である数字「1」、第二の潜像模様(5−2)である数字「2」及び第三の潜像模様(17)である数字「3」が出現する。これは、第一の潜像模様(4−2)、第二の潜像模様(5−2)、第三の潜像模様(17)を形成している第1の潜像画線(8−2)、第2の潜像画線(12−1)及び第3の潜像画線(20)の断面形状は同じであり、また、第1の背景画線(9−1)、第2の背景画線(13−1)及び第3の背景画線(21)の断面形状は同じであるが、各潜像模様ごとに画線の方向が異なっているため、画線に当たる光の反射状態により生じる明暗の差により出現する各潜像模様を、画像形成体(1−2)の角度及び/又は方向を変化させることで視認できる。また、本実施の形態3の画像形成体(1−2)を正面から観察した場合は、画線模様として視認されるだけで、潜像模様の識別は困難である。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4について、図24〜図29を用いて説明する。本実施の形態4では、画像形成体を形成する潜像模様に用いる画線の配置として、ランダム配置された画線を用いた例である。ランダム配置のなかで、同一の方向性を有する画線同士で潜像模様を形成するものである。図24は、画像形成体(1−3)を示す図である。画像形成体(1−3)は、基材(2−3)上に、ランダム配置された画線のなかで、同一の方向性を有する画線同士で複数の潜像模様(3−3)が形成されて成る。本実施の形態4において、基材(2−3)には光反射性基材を用いた。また、基材への潜像模様の形成方法としては、レーザ加工を用いた。
図25に、複数の潜像模様(3−3)の構成を示す。ランダム配置された画線を同一の方向性を有する画線同士に分けると2種類の画線で構成されており、この2種類の画線で構成される潜像模様(3−3)は、第一の潜像模様(4−3)、第二の潜像模様(5−3)から成る。説明の便宜上、複数の潜像模様(3−3)が見えているように表されているが、実際には拡散反射光による観察では潜像模様は視認されず、傾けることで視認される。
図26に、第一の潜像模様(4−3)とその一部拡大模式図を示す。第一の潜像模様(4−3)は、第一の潜像部(6−3)と第一の背景部(7−3)とから成る。本実施の形態4で用いるランダム配置された画線としては、画線幅(W1)40μm、長さ(X)5μmの画線を用いた。第一の潜像部(6−3)は、同一の方向にランダム配置された画線の一部領域に、画線幅(W1)40μm、長さ(X)5μmの第1の潜像画線(8−3)を形成してなり、第1の潜像画線(8−3)の断面形状を図26(b)に示すように、左右対称凹画線で傾斜(β)による画線で形成する。また、第一の背景部(7−3)は、第1の潜像画線(8−3)を形成するランダム画線以外のランダム画線に配置されて第1の背景画線(9−3)を形成してなり、第1の背景画線(9−3)の断面形状を図26(a)に示すように左右対称凹画線で傾斜(α)による画線で形成する。第1の潜像画線(8−3)と第1の背景画線(9−3)は、ランダムに配置された画線のうち、同一の方向性を有する画線で、画線の傾斜角度を異ならせることにより第一の潜像模様(4−3)である数字「1」が形成されて成る。画線の長さ(X)は、製品により任意に設定すれば良く、画線に当たる光の反射により視認できる5μm以上が望ましい。また、本実施の形態4において、図面ではランダム配置された画線の長さ(X)が全て同一となっているが、画線の長さは全てが同じでなくとも良く、同一の方向性であれば良い。
図27に、第二の潜像模様(5−3)とその一部拡大模式図を示す。第二の潜像模様(5−3)は、第二の潜像部(10−3)と第二の背景部(11−3)とから成る。第二の潜像部(10−3)は、同一の方向にランダム配置された画線の一部領域に、画線幅(W2)40μm、長さ(X)5μmの第2の潜像画線(12−3)を形成してなり、第2の潜像画線(12−3)の断面形状を図27(b)に示すように、左右対称凹画線で傾斜(β)による画線で形成する。また、第二の背景部(11−3)は、第2の潜像画線(12−3)を形成するランダム画線以外のランダム画線に配置されて第2の背景画線(13−3)を形成してなり、第2の背景画線(13−3)の断面形状を図27(a)に示すように、左右対称凹画線で傾斜(α)による画線で形成する。第2の潜像画線(12−3)と第2の背景画線(13−3)は、ランダムに配置された画線のうち、同一の方向性を有する画線で、画線の傾斜角度を異ならせることにより第二の潜像模様(5−3)である数字「2」が形成されて成る。画線の長さXは、5μm以上が望ましい。
図28に、第一の潜像模様(4−3)及び第二の潜像模様(5−3)の重なり合いの位置関係(a)及び一部拡大模式図(b)を示す。図28(a)に示すように、ランダム配置された画線のなかに、第1の潜像画線(8−3)と第1の背景画線(9−3)により第一の潜像模様(4−3)、第2の潜像画線(12−3)と第2の背景画線(13−3)により第二の潜像模様(5−3)が形成される。第1の潜像画線(8−3)及び第2の潜像画線(12−3)の画線の断面形状は同じであるが、画線の方向は異なっている。また、第1の背景画線(9−3)及び第2の背景画線(13−3)の画線の断面形状は同じであるが、画線の方向は異なっている。第一の潜像模様(4−3)及び第二の潜像模様(5−3)を形成している画線の画線幅は同じでも異なっていても良い。図28(b)は一部拡大模式図である。本実施の形態4は、ランダムに配置された画線同士が重なっていない場合であるが、画線同士が重なっている場合は、重なっている部分を避けて潜像模様を形成するので、画線は重なっていてもいなくてもどちらでも良い。また、ランダムに配置される画線において、背景となる領域と潜像となる領域の割合は限定されず、全てが潜像領域となっても可能である。
以上の構成で実施の形態4の複数潜像を有する画像形成体(1−3)を形成した。本実施の形態4の画像形成体(1−3)の効果について図29を用いて説明する。本実施の形態4の画像形成体(1−3)の角度や観察点を変える、又は光源の位置を変化させることで潜像模様(3−3)中に観察できる画像として、第一の潜像模様(4−3)である数字「1」及び第二の潜像模様(5−3)である数字「2」が出現する。画線はランダムに配置されているため、潜像模様を形成している領域以外は背景領域となり、本実施の形態4の画像形成体(1−3)の角度及び/又は方向を変化させることで、それぞれの潜像模様が視認される。また、本実施の形態4の画像形成体(1−3)を正面から観察した場合は、画線模様として視認されるだけで、潜像模様の識別は困難である。
上述した実施の形態において、潜像模様を形成する場合の背景部の画線の側面の傾斜(α)、潜像部の画線の側面の傾斜(β)、(γ)として説明したが、傾斜角度(α)、(β)、(γ)を種々に変えることで、同一の方向性を持った凹及び/又は凸形状の画線に複数の潜像模様を形成することが可能であり、偽造防止効果の高い画像表示体を得ることができる。
1、1−1、1−2、1−3 画像形成体
2、2−1、2−2、2−3 基材
2´ 基材の非画線部
3、3−1、3−2、3−3 潜像模様
4、4−1、4−2、4−3 第一の潜像模様
5、5−1、5−2、5−3 第二の潜像模様
6、6−1、6−2、6−3 第一の潜像部
7、7−1、7−2、7−3 第一の背景部
8、8−1、8−2、8−3 第1の潜像画線
9、9−1、9−2、9−3 第1の背景画線
10、10−1、10−2、10−3 第二の潜像部
11、11−1、11−2、11−3 第二の背景部
12、12−1、12−2、12−3 第2の潜像画線
13、13−1、13−2、13−3 第2の背景画線
14 入射光
15 反射光
15a 透過光
16、16a 観察点
17 第三の潜像模様
18 第三の潜像部
19 第三の背景部
20 第3の潜像画線
21 第3の背景画線
P1、P2 ピッチ
W1、W2 画線幅
α、β、γ 傾斜

Claims (12)

  1. 基材上における少なくとも一部の領域に、凹及び/又は凸形状の画線の傾斜角度を異ならせた複数の潜像模様が形成された複数潜像を有する画像形成体であって、
    前記潜像模様は、
    第1の方向に配列された、断面形状が所定傾斜角度を有する複数の第1の潜像画線により形成された第一の潜像部と、前記第1の潜像画線と重ならない位置に、前記第1の潜像画線と同じ方向に配置された、断面形状が前記所定傾斜角度と異なる角度で傾斜した複数の第1の背景画線により形成された第一の背景部と、
    前記第1の方向と同じ方向に配列された、断面形状が所定傾斜角度を有する複数の第2の潜像画線により形成された第二の潜像部と、前記第2の潜像画線と重ならない位置に、前記第2の潜像画線と同じ方向に配列された、断面形状が前記第2の潜像画線の所定傾斜角度と異なる角度で傾斜した複数の第2の背景画線により形成された第二の背景部を有し、
    前記第1の潜像画線と前記第1の背景画線の前記傾斜角度が異なることで第一の潜像模様が形成され、前記第2の潜像画線と前記第2の背景画線の前記傾斜角度が異なることで第二の潜像模様が形成され、
    前記第1の潜像画線と前記第2の潜像画線の前記傾斜角度が異なり、前記第1の背景画線と前記第2の背景画線の前記傾斜角度は同じ又は異なり、
    前記第1の潜像画線と前記第1の背景画線の前記傾斜角度の違い、前記第2の潜像画線と前記第2の背景画線の前記傾斜角度の違い及び前記第1の潜像画線と前記第2の潜像画線の前記傾斜角度の違いにより、各画線に当たる光の反射及び/又は透過により生じる明暗の差で、前記基材を傾ける角度に応じて前記第一の潜像模様又は前記第二の潜像模様が視認されることを特徴とする複数潜像を有する画像形成体。
  2. 前記潜像模様は、前記第1の方向と同じ方向に配列された複数の第3、第4、・・・、第n(nは5以上)の潜像画線により形成された第三、第四、・・・、第Nの潜像部と、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線と重ならない位置に、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線と同じ方向に配列された複数の第3、第4、・・・、第nの背景画線により形成された第三、第四、・・・、第Nの背景部を有し、
    前記第3の潜像画線と前記第3の背景画線の断面形状の傾斜角度が異なることで第三の潜像模様が形成され、前記第4の潜像画線と前記第4の背景画線の断面形状の傾斜角度が異なることで第四の潜像模様が形成され、・・・、前記第nの潜像画線と前記第nの背景画線の断面形状の傾斜角度が異なることで第Nの潜像模様が形成され、
    前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線の前記傾斜角度と、前記第1の潜像画線及び前記第2の潜像画線の全ての画線の前記傾斜角度は異なり、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの背景画線と前記第1の背景画線及び前記第2の背景画線の前記傾斜角度は同じ又は異なり、
    前記第3の潜像画線と前記第3の背景画線の前記傾斜角度の違い、前記第4の潜像画線と前記第4の背景画線の前記傾斜角度の違い、・・・、前記第nの潜像画線と前記第nの背景画線の前記傾斜角度の違い及び各潜像画線の全ての前記傾斜角度の違いにより、前記各画線に当たる光の反射及び/又は透過により生じる明暗の差で、前記基材を傾ける角度に応じて、更に前記第三、前記第四、・・・又は前記第Nの潜像模様が視認されることを特徴とする請求項1記載の複数潜像を有する画像形成体。
  3. 前記第1の潜像画線及び前記第1の背景画線が規則的に第1のピッチで配列され、前記第2の潜像画線が規則的に前記第1のピッチと同じピッチ又は異なる第2のピッチで配列され、前記第2の背景画線が前記第2の潜像画線と同じピッチで配列されたことを特徴とする請求項1記載の複数潜像を有する画像形成体。
  4. 前記第1の潜像画線及び前記第1の背景画線が規則的に第1のピッチで配列され、前記第2の潜像画線が規則的に前記第1のピッチと同じピッチ又は異なる第2のピッチで配列され、前記第2の背景画線が前記第2の潜像画線と同じピッチで配列された場合、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線が、前記第1のピッチ又は前記第2のピッチと同じ又は異なる第3、第4、・・・、第nのピッチで配列され、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの背景画線が前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線と同じピッチで配列されたことを特徴とする請求項2記載の複数潜像を有する画像形成体。
  5. 前記第1の潜像画線、前記第1の背景画線、前記第2の潜像画線及び前記第2の背景画線がランダムなピッチで配列されたことを特徴とする請求項1記載の複数潜像を有する画像形成体。
  6. 前記第1の潜像画線、前記第1の背景画線、前記第2の潜像画線及び前記第2の背景画線がランダムなピッチで配列された場合、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線及び前記第3、前記第4、・・・、前記第nの背景画線が全てランダムなピッチで配列されたことを特徴とする請求項2記載の複数潜像を有する画像形成体。
  7. 基材上における少なくとも一部の領域に、凹及び/又は凸形状の画線の傾斜角度を異ならせた複数の潜像模様が形成された複数潜像を有する画像形成体であって、
    前記潜像模様は、
    第1の方向に配列された、断面形状が所定傾斜角度を有する複数の第1の潜像画線により形成された第一の潜像部と、前記第1の潜像画線と重ならない位置に、前記第1の潜像画線と同じ方向に配置された、断面形状が前記所定傾斜角度と異なる角度で傾斜した複数の第1の背景画線により形成された第一の背景部と、
    前記第1の方向とは異なる第2の方向に配列された、断面形状が所定傾斜角度を有する複数の第2の潜像画線により形成された第二の潜像部と、前記第2の潜像画線と重ならない位置に、前記第2の潜像画線と同じ方向に配列された、断面形状が前記第2の潜像画線の所定傾斜角度と異なる角度で傾斜した複数の第2の背景画線により形成された第二の背景部を有し、
    前記第1の潜像画線と前記第1の背景画線の前記傾斜角度が異なることで第一の潜像模様が形成され、前記第2の潜像画線と前記第2の背景画線の前記傾斜角度が異なることで第二の潜像模様が形成され、
    前記第1の潜像画線と前記第2の潜像画線の前記傾斜角度は同じ又は異なり、前記第1の背景画線と前記第2の背景画線の前記傾斜角度は同じ又は異なり、
    前記第1の潜像画線と前記第1の背景画線の前記傾斜角度の違い、前記第2の潜像画線と前記第2の背景画線の前記傾斜角度の違い及び前記第一の潜像模様と前記第二の潜像模様を構成する画線の配列方向の違いにより、前記各画線に当たる光の反射及び/又は透過により生じる明暗の差で、前記基材を傾ける方向に応じて前記第一の潜像模様又は前記第二の潜像模様が視認されることを特徴とする複数潜像を有する画像形成体。
  8. 前記潜像模様は、前記第1の方向及び前記第2の方向と異なる第3、第4、・・・、第n(nは5以上)の方向に配列された複数の第3、第4、・・・、第nの潜像画線により形成された第三、第四、・・・、第Nの潜像部と、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線と重ならない位置に、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線と同じ方向に配列された複数の第3、第4、・・・、第nの背景画線により形成された第三、第四、・・・、第Nの背景部を有し、
    前記第3の潜像画線と前記第3の背景画線の断面形状の傾斜角度が異なることで第三の潜像模様が形成され、前記第4の潜像画線と前記第4の背景画線の断面形状の傾斜角度が異なることで第四の潜像模様が形成され、・・・、前記第nの潜像画線と前記第nの背景画線の断面形状の傾斜角度が異なることで第Nの潜像模様が形成され、
    前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線の前記傾斜角度と、前記第1の潜像画線及び前記第2の潜像画線の前記傾斜角度は同じ又は異なり、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの背景画線と前記第1の背景画線及び前記第2の背景画線の前記傾斜角度は同じ又は異なり、
    前記第3の潜像画線と前記第3の背景画線の前記傾斜角度の違い、前記第4の潜像画線と前記第4の背景画線の前記傾斜角度の違い、・・・、前記第nの潜像画線と前記第nの背景画線の前記傾斜角度の違い及び前記第三の潜像模様、前記第四の潜像模様、・・・及び第Nの潜像模様を構成する画線の配列方向の違いにより、前記各画線に当たる光の反射及び/又は透過により生じる明暗の差で、前記基材を傾ける方向に応じて、更に前記第三、前記第四、・・・又は前記第Nの潜像模様が視認されることを特徴とする請求項7記載の複数潜像を有する画像形成体。
  9. 前記第1の潜像画線及び前記第1の背景画線が規則的に第1のピッチで配列され、前記第2の潜像画線が規則的に前記第1のピッチと同じピッチ又は異なる第2のピッチで配列され、前記第2の背景画線が前記第2の潜像画線と同じピッチで配列されたことを特徴とする請求項7記載の複数潜像を有する画像形成体。
  10. 前記第1の潜像画線及び前記第1の背景画線が規則的に第1のピッチで配列され、前記第2の潜像画線が規則的に前記第1のピッチと同じピッチ又は異なる第2のピッチで配列され、前記第2の背景画線が前記第2の潜像画線と同じピッチで配列された場合、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線が、前記第1のピッチ又は前記第2のピッチと同じ又は異なる第3、第4、・・・、第nのピッチで配列され、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの背景画線が前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線と同じピッチで配列されたことを特徴とする請求項8記載の複数潜像を有する画像形成体。
  11. 前記第1の潜像画線、前記第1の背景画線、前記第2の潜像画線及び前記第2の背景画線がランダムなピッチで配列されたことを特徴とする請求項7記載の複数潜像を有する画像形成体。
  12. 前記第1の潜像画線、前記第1の背景画線、前記第2の潜像画線及び前記第2の背景画線がランダムなピッチで配列された場合、前記第3、前記第4、・・・、前記第nの潜像画線及び前記第3、前記第4、・・・、前記第nの背景画線が全てランダムなピッチで配列されたことを特徴とする請求項8記載の複数潜像を有する画像形成体。
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