JP2006276170A - 真偽判別形成体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光透過性の基材1の表面に複数の領域4,5,6を有し、前記領域のうち少なくとも一つの領域は、万線状に形成された複数の溝3を有する真偽判別形成体であって、前記万線状に形成された複数の溝における、該溝の長手方向に直交する断面は、一定角度に傾斜された傾斜面を有する凹凸構造として形成されている。
【選択図】 図3
Description
また、観察角度及び方向により、潜像領域の色彩の変化及び光輝性が変化するようなものはなかった。
次に図面を参照して本発明の基本的な原理を説明する。
図1に媒質の異なる境界面での光の屈折と反射を示す。
光透過性基材(1)に向う入射光(I)は、光透過性基材(1)の平面境界(X−X’)で内部へと屈折し屈折光(R)となる。このとき入射光(I)の一部は、平面境界(X−X’)で反射され反射光(I’)となる。
光透過性基材(1)の内部から、平面境界(Y−Y’)の入射点(Ya)に向かう光波(12a)〜(12d)の様に、法線(Py)とのなす角をだんだんと大きくして行く。
本発明の真偽判別形成体の特徴は、上記の基本的な原理を応用したものである。
図6は、真偽判別形成体(2)における光源(7)からの透過光路を表した図である。真偽判別形成体(2)の平面境界(Y−Y’)に対し、同一方向から入射した光波(12e)、(12f)、(12g)は、該真偽判別形成体(2)の情報領域毎に異なって出射される(観察視点(8)が異なることによって情報領域毎にネガ画像及びポジ画像として視認される)。
図7は、真偽判別形成体(2)における光源(7)からの反射光路を表した図である。情報領域外から入射した光波(12h)は平面境界(Y−Y’)で臨界角(rc)より小さいため、そのほとんどが透過してしまう(視認することができない)。
しかし、第3の情報領域(6)から入射した光波(12i)及び第2の情報領域(5)から入射した光波(12j)は、平面境界(Y−Y’)で臨界角(rc)より大きくなるために全反射され、同一情報領域内である第1の情報領域(4)から異なった
方向へ出射する(異なった光路は、観察視点(8a)では視認されづらく、観察視点(8b)では明度差として視認される)。
光透過性基材(1)である厚さ約0.8mmのPET〔ポリエチレン‐テレフタレート〕樹脂板に、レーザ加工機によって幅100μm、深さ40μmのV型の溝を、ピッチ幅120μmで万線状に形成した。また、このPET樹脂版に、第1の情報領域(4)を形成する万線状の溝(3)の配列方向の角度を0度としたときに、第2の情報領域(5)を形成する万線状の溝(3)の配列方向の角度を5度、第3の情報領域(6)を形成する万線状の溝(3)の配列方向の角度を10度とし、特定画像(A)を構成し真偽判別形成体(2)得た。
真偽判別形成体(2)の特定画像(A)を中心に、透過光で回転させて観察すると、領域毎に明暗及び色彩の少なくとも一つ以上が連続的に変化し、前記情報領域がネガ画像からポジ画像又はポジ画像からネガ画像に変化して出現した(図8(a)〜8(c)へ又は図8(c)〜8(a)に変化した)。(図8参照)
真偽判別形成体(2)の特定画像(A)を、透過光で揺動させて観察すると、領域毎に明暗及び色彩の少なくとも一つ以上が連続的に変化し、前記情報領域がネガ画像からポジ画像又はポジ画像からネガ画像に変化して出現した(図9(a)〜9(c)へ又は図9(c)〜9(a)に変化した)。(図9参照)
真偽判別形成体(2)の特定画像(A)を反射光で観察視点(8a)ように真上から観察すると、光の反射の影響をうけにくいため、各情報領域は区分けしにくく、ベタに近い視認画像9(a)として視認された(図10参照)。また、観察視点(8b)のように垂直方向から徐々に水平方向に傾けて観察した場合、立体感のある視認画像9(b)として視認された(図11参照)。
光透過性基材(1)である厚さ約0.5mmのPET樹脂板に、レーザ加工機によって幅100μm、深さ40μmのV型の溝を、ピッチ幅120μmの万線状の溝に形成した。
また、このPET樹脂版に、背景画像部(10)を形成する万線状の溝(3)の配列方向の角度を0度としたときに、メッセージ画像部(11)を形成する万線状の溝(3)の配列方向の角度を10度とし、特定画像(B)を構成し真偽判別形成体(2)得た(図12参照)。
真偽判別形成体(2)の特定画像(B)を、透過光で特定の角度で観察すると、背景画像部(10)及びメッセージ画像部(11)の明暗及び色彩の少なくとも一つ以上がネガ画像もしくはポジ画像として変化して出現した。図13(a)は背景画像部(10)がポジ画像、メッセージ画像部(11)がネガ画像として視認された図であり、図13(b)は背景画像部(10)がネガ画像、メッセージ画像部(11)がポジ画像として視認されたことを示す図である。
真偽判別形成体(2)の特定画像(B)を反射光で真上から観察すると、光の反射の影響をうけにくいため、各情報領域は区分けしにくく、ベタに近い画像として視認された(図14参照)。
また、垂直方向から徐々に水平方向に傾けて観察した場合、立体感のある画像として視認された。15(a)は上層画像がポジ画像、下層画像がネガ画像の立体画像として視認された図であり、15(b)は上層画像がネガ画像、下層画像がポジ画像の立体画像として視認された図である。
最後に、万線状の溝(3)の形状は、先に述べたV型の連続に範囲を限定されるものではなく、図16(a)の溝幅、図16(b)の深度、図16(c)のピッチを変えた構成(V型と平坦の連続)のほかに、図16(d)に示す台形型の溝や図16(e)に示す楕円形においても、発明の効果を視認することはできる。
2 真偽判別形成体
3 万線状の溝
4 第1の情報領域
5 第2の情報領域
6 第3の情報領域
7 光源
8、8a、8b、8c、8d、8e、8f 観察視点
9 視認画像
10 背景画像部
11 メッセージ画像部
12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j 光波
A、B 特定画像
I 入射光
I’ 反射光
Px,Py 法線
R 屈折光
Xa、Ya 入射点
i 入射角
i’ 反射角
r 屈折角
rc 臨界角
Claims (4)
- 光透過性の基材の表面に複数の領域を有し、前記領域のうち少なくとも一つの領域は、万線状に形成された複数の溝を有する真偽判別形成体であって、
前記万線状に形成された複数の溝における、該溝の長手方向に直交する断面は、一定角度に傾斜された傾斜面を有する凹凸構造として形成されていることを特徴とする真偽判別形成体。 - 光透過性の基材の表面に複数の領域を有し、前記領域のうち少なくとも二つの領域は、それぞれ万線状に形成された複数の溝を有する真偽判別形成体であって、
前記万線状に形成された複数の溝における、該溝の長手方向に直交する断面は、一定角度に傾斜された傾斜面を有する凹凸構造として形成されており、
前記万線状に形成された複数の溝の延びる向きは、前記複数の領域毎に互いに異なるように形成されていることを特徴とする真偽判別形成体。 - 光透過性の基材の表面に複数の領域を有し、前記領域のうち少なくとも二つの領域は、それぞれ万線状に形成された複数の溝を有する真偽判別形成体であって、
前記万線状に形成された複数の溝における、該溝の長手方向に直交する断面は、一定角度に傾斜された傾斜面を有する凹凸構造として形成されており、
前記万線状に形成された複数の溝の幅は、前記複数の領域毎に互いに異なるように形成されていることを特徴とする真偽判別形成体。 - 光透過性の基材の表面に複数の領域を有し、前記領域のうち少なくとも二つの領域は、それぞれ万線状に形成された複数の溝を有する真偽判別形成体であって、
前記万線状に形成された複数の溝における、該溝の長手方向に直交する断面は、一定角度に傾斜された傾斜面を有する凹凸構造として形成されており、
前記万線状に形成された複数の溝のピッチは、前記複数の領域毎に互いに異なるように形成されていることを特徴とする真偽判別形成体。
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2005
- 2005-03-28 JP JP2005091306A patent/JP2006276170A/ja active Pending
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