JP4576551B2 - 線画画像を利用した真偽判別可能な印刷物及びその判別方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀行券、株券、有価証券、通行券、カード等の偽造、変造を防止する必要性のある貴重印刷物に適用される、基本画像内に施された潜像画像が、印刷物の真上から観察した場合に潜像画像を肉眼で識別することができず、印刷物を傾けることにより、潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物及びその判別方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、銀行券、株券、有価証券、通行券、カード等の偽造、変造を防止する必要性のある貴重印刷物において、印刷物を傾けて観察することにより潜像画像を認識できるようにして真偽判別を行う技術は公知であり、凹版印刷物の画線構成を利用するもの、凹凸基材と印刷画線を利用するもの、レンチキュラー板を利用するもの、規則的な画線パターンを利用するもの、ホログラム等が挙げられる。
【0003】
前記凹版印刷物の画線構成を利用し、潜像画像を出現させるもの、例えば、凹版印刷された万線に潜像画像となる画線部を高い画線で構成し、その他の凹版印刷画線の非画線部を画線部より低い画線で構成している。このことにより、印刷物の角度を変えて観察すると非画線部より画線部の方が早く、万線間隔が画線の高さにより閉ざされ潜像画像が発現するものが開示されている(特公昭56−19273号公報)。しかしこの方法では、万線方向からは潜像画像が発現せず、万線に対して直角方向でしか発現しない。また、画線部と非画線部との高さの差でしか潜像画像が発現しないため、潜像画像が見える角度まで限定され、容易に潜像画像を確認できない。また、画線の幅が均一で向きが異なることにより潜像画像を発現させるものがある。しかし、この方法では、目視により容易に潜像画像を形成する場所が確認できてしまうという欠点がある。また、凹版印刷方式で印刷しなければならないため、他の印刷方式に比べコストが高い問題があった。
【0004】
前記凹凸基材と印刷画線を利用するもの、例えば、本出願人は、各種万線模様又はレリーフ模様、及びそれら双方の模様のいずれかの凹凸形状を有する素材と、前記素材の色及び無色透明以外の異なった他の色による一定な間隔を持つ各種万線画線又は網点画線、及びそれら双方の画線のいずれかとを組み合わせることによって、印刷物の角度を変えて観察する時にのみ、特定の文字、図柄などが認識できるようにした潜像模様形成体とその作製方法(特許第2615401号)として登録されている。しかしながら、凹凸形状を有する素材と、各種万線画線又は網点画線との刷り合わせが難しい欠点がある。
【0005】
前記レンチキュラー板を利用するもの、例えば、レンチキュラー板を用いて、観察角度を変えることにより当月、翌月のカレンダー表示を選択的に視認可能なカレンダーとして開示されている(実開昭51−67043号公報)。しかしながら、レンチキュラー板はコストが高く、レンチキュラーレンズ自体に厚みがり、製品自体に厚みが生じるため、薄い印刷物には不向きであり、更に、レンチキュラー板は凹凸形状を有するため、変形しやすく、破損する恐れがあった。
【0006】
前記規則的な画線パターンを利用するもの、例えば、略透明な基材と、前記基材の一方の面に形成された第1偽造判別層と、前記基材の他方の面に形成された第2偽造判別層とを有する偽造判別媒体であって、前記第2偽造判別層は、規則的なパターンを備え、前記第1偽造判別層は、前記第2偽造判別層のパターンと周期のずれたパターンのパターン領域を備え、前記パターン領域は、前記基材の上方から目視すると、前記第2偽造判別層のパターンと一体となって、一様に塗り潰されて見えるが、前記基材を傾斜して目視すると、前記第2偽造判別層のパターンと重なって、その形状が判別可能になることを特徴とする偽造判別媒体として開示されている(特開平11−254869号公報)。しかし、第1偽造判別層と第2偽造判別層との刷合せが困難であり、ある特定の角度の方向でしか潜像画像が認識できず、あらゆる角度で異なる潜像画像を出現させることはできなかった。また、二つ以上の潜像画像を重ねてデザインすることはできなかった。このため、偽造防止という点では単純すぎ、改良の余地があった。
【0007】
また、近年、偽造防止効果の高い手段としてホログラムが挙げられるが、ホログラムは高度な技術、設備等によりコストが高く、少量生産には不向きであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のことから、本発明は前述した問題点を解決することを目的としたもので、ミクロン以上の厚みを有した光透過性を有する基材の表に線画を印刷し、基材の裏に光反射性基材を設けた場合、基材の表の線画は裏の光反射性基材に反射し写し出され、印刷物を傾けると、基材の厚みにより、表の線画の非画線部から裏の光反射性基材に写し出された線画の画線部が認識することを見出した。
【0009】
基本画像内に施された潜像画像が、印刷物の真上から観察した場合に潜像画像を肉眼で識別することができず、印刷物を傾けることにより、潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物及びその判別方法であって、二つ以上の潜像画像を重ねてデザインすることも可能なため、デザインの制限を受けることなく、凹版印刷方式以外の他の印刷方式でも容易に印刷でき、コストが低く、表裏合成印刷しないため刷合せの問題がなく、レンチキュラーレンズを用いることなく、薄い製品にも対応でき、デザイン上、異なる複数の観察角度により複数の潜像画像を有することが可能であり、真偽判別装置等を用いずに誰でもその場で真偽判別することが可能な真偽判別可能な印刷物及びその判別方法を提案することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明は、基本画像内に施された潜像画像が、印刷物の真上から観察した場合に潜像画像を肉眼で識別することができず、印刷物を傾けることにより、潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物において、光透過性を有する基材と、光反射性基材を有し、前記光透過性を有する基材上の表面に、微細な線画から構成される基本画像を設け、前記基本画像は、背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施したメッセージ画像部とに区分けされ、前記背景画像部と前記メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記背景画像部と前記メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、且つ、前記光透過性を有する基材の前記基本画像を印刷した領域の裏面に前記光反射性基材を有することを特徴とした真偽判別可能な印刷物である。
【0011】
(2)また、本発明は、基本画像内に施された潜像画像が、印刷物の真上から観察した場合に潜像画像を肉眼で識別することができず、印刷物を傾けることにより、潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物において、光透過性を有する基材と、光反射性基材を有し、前記光透過性を有する基材上の表面に、微細な線画から構成される基本画像を設け、前記基本画像は、背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施したメッセージ画像部とに区分けされ、前記背景画像部と前記メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記背景画像部と前記メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、且つ、前記光透過性を有する基材の前記基本画像を印刷した領域以外の裏面に前記光反射性基材を有することを特徴とした真偽判別可能な印刷物である。
【0012】
(3)また、本発明は、基本画像内に施された潜像画像が、印刷物の真上から観察した場合に潜像画像を肉眼で識別することができず、印刷物を傾けることにより、潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物において、光透過性を有する基材と、光反射性基材を有し、前記光透過性を有する基材上の表面に、微細な線画から構成される基本画像を設け、前記基本画像は、第1画像及び第2画像とに区分けされ、前記第1画像及び前記第2画像は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第1画像は、第1背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施した第1メッセージ画像部とに区分けされ、前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、前記第2画像は、第2背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施した第2メッセージ画像部とに区分けされ、前記第2背景画像部と前記第2メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第2背景画像部と前記第2メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、且つ、前記第1画像の前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、前記第1画像と前記第2画像が交互に配列され、且つ、前記光透過性を有する基材の前記基本画像を印刷した領域の裏面に前記光反射性基材を有することを特徴とした真偽判別可能な印刷物である。
【0013】
(4)また、本発明は、基本画像内に施された潜像画像が、印刷物の真上から観察した場合に潜像画像を肉眼で識別することができず、印刷物を傾けることにより、潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物において、光透過性を有する基材と、光反射性基材を有し、前記光透過性を有する基材上の表面に、微細な線画から構成される基本画像を設け、前記基本画像は、第1画像及び第2画像とに区分けされ、前記第1画像及び前記第2画像は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第1画像は、第1背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施した第1メッセージ画像部とに区分けされ、前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、前記第2画像は、第2背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施した第2メッセージ画像部とに区分けされ、前記第2背景画像部と前記第2メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第2背景画像部と前記第2メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、且つ、前記第1画像の前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、前記第1画像と前記第2画像が交互に配列され、且つ、前記光透過性を有する基材の前記基本画像を印刷した領域以外の裏面に前記光反射性基材を有することを特徴とした真偽判別可能な印刷物である。
【0014】
(5)また、本発明は、前記背景画像部の線画及び前記メッセージ画像部の線画が、等間隔の直万線パターンであることを特徴とした(1)、(2)、(3)又は(4)記載の真偽判別可能な印刷物である。
【0015】
(6)また、本発明は、前記背景画像部の線画及び前記メッセージ画像部の線画の異なる配列方向の角度が30度から150度の範囲であることを特徴とした(1)、(2)、(3)、(4)又は(5)記載の真偽判別可能な印刷物である。
【0016】
(7)また、本発明は、前記背景画像部の線画及び前記メッセージ画像部の線画において、それぞれのピッチ幅が80から200ミクロンの範囲で、且つ、ピッチ幅の画線部と非画線部の比率が1:1であることを特徴とした(1)、(2)、(3)、(4)、(5)又は(6)記載の真偽判別可能な印刷物である。
【0017】
(8)また、本発明は、前記背景画像部の線画及び前記メッセージ画像部の線画において、それぞれのピッチの画線部の画線幅を段階的及び/又は連続的に変化させて任意の階調を有する画像が表現されていることを特徴とした(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)又は(7)記載の真偽判別可能な印刷物である。
【0018】
(9)また、本発明は、前記基本画像が彩紋模様、レリーフ模様又は地紋模様のいずれか一つ又はそれらの組み合せであることを特徴とした(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)又は(8)記載の真偽判別可能な印刷物である。
【0019】
(10)また、本発明は、前記▲2▼又は▲4▼記載の印刷物を前記基本画像と前記光反射性基材を重ね合せ印刷物を傾けて真偽判別することを特徴とした真偽判別方法である。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、光透過性を有する基材と、光反射性基材を有し、前記光透過性を有する基材上の表面に、微細な線画から構成される基本画像を設け、前記基本画像は、背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施したメッセージ画像部とに区分けされ、前記背景画像部と前記メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記背景画像部と前記メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、且つ、前記光透過性を有する基材の前記基本画像を印刷した領域の裏面に前記光反射性基材を有することにより、この印刷物を真上から、すなわち印刷物面の鉛直線上に観察点を置いて印刷物を観察した限りにおいては、背景画像部及びメッセージ画像部は微細な線画で印刷されているため、明度の薄い一様なベタに近い印刷領域として認識され、背景画像部とメッセージ画像部における線画の配列方向の違いに起因する潜像の顕像化は発生しない。
【0021】
しかし、前記印刷物を天地方向に斜めに傾けて、すなわち視線の角度と印刷物面とが等しくなるような方向へ観察点を移動して印刷物を観察した場合、印刷物左右方向に配列された線画を有した背景画像部においては、光透過性を有する基材上に印刷された背景画像部の線画が光透過性を有する基材の裏面に設けられた光反射性基材に反射して基材上に実際に印刷された非画線部に写しだされ、見かけ上画線幅が拡大、あるいは観察角度によっては非画線部が消失して明度が低下し、明度の濃い塗りつぶしの状態で認識される。一方、印刷物天地方向、あるいは天地方向に近い角度に配列されたメッセージ画像部においては、天地方向の観察角度の変化に対してメッセージ画像部内の非画線部に、光反射性基材に反射した画線部が写り込むことは極めて少ないために明度差の変化があまり生じない。
したがって、印刷物を天地方向に傾けて観察した場合、メッセージ画像部が明るい明度差を有して、背景画像部から顕像化されて観察される。
【0022】
印刷物天地方向、あるいは天地方向に近い角度に配列された線画を背景画像部、印刷物左右方向に配列された線画をメッセージ画像部とした場合においては、天地方向の観察角度の変化に対して、背景画像部内の非画線部に、光反射性基材に反射した画線部が写り込むことは極めて少ないために、背景画像部は明度差の変化があまり生じず、メッセージ画像部は光反射性基材に反射した画線部が基材上に実際に印刷された非画線部に写しだされ、明度の濃い塗りつぶした状態で認識され、メッセージ画像部が暗い明度差を有して、背景画像部から顕像化されて観察される。更に、複数の異なったメッセージ画像部を異なる線画の配列方向の角度で印刷することにより、印刷物を傾けて回転させて観察することによって、連続的に異なったメッセージ画像部が観察できる。
【0023】
更に、本発明は、光透過性を有する基材と、光反射性基材を有し、前記光透過性を有する基材上の表面に、微細な線画から構成される基本画像を設け、前記基本画像は、背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施したメッセージ画像部とに区分けされ、前記背景画像部と前記メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記背景画像部と前記メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、且つ、前記光透過性を有する基材の前記基本画像を印刷した領域以外の裏面に光反射性基材を有することにより、この印刷物の基本画像と裏面の光反射性基材を重ね合せ、傾けて観察した場合に上記記載と同様の効果を得ることができる。
【0024】
更に、本発明は、光透過性を有する基材と、光反射性基材を有し、前記光透過性を有する基材上の表面に、微細な線画から構成される基本画像を設け、前記基本画像は、第1画像及び第2画像とに区分けされ、前記第1画像及び前記第2画像は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第1画像は、第1背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施した第1メッセージ画像部とに区分けされ、前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、前記第2画像は、第2背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施した第2メッセージ画像部とに区分けされ、前記第2背景画像部と前記第2メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第2背景画像部と前記第2メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、且つ、前記第1画像の前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、前記第1画像と前記第2画像が交互に配列され、且つ、前記光透過性を有する基材の前記基本画像を印刷した領域の裏面に前記光反射性基材を有することで、前記第1メッセージ画像部と前記第2メッセージ画像部が重なり合ったデザインを用いた場合でも、前記第1画像と前記第2画像が交互に配列されているため、どちらかのメッセージ画像部のデザインを制限することなく、印刷物を傾けて観察した場合に上記記載と同様の効果を得ることができる。
【0025】
更に、本発明は、光透過性を有する基材と、光反射性基材を有し、前記光透過性を有する基材上の表面に、微細な線画から構成される基本画像を設け、前記基本画像は、第1画像及び第2画像とに区分けされ、前記第1画像及び前記第2画像は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第1画像は、第1背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施した第1メッセージ画像部とに区分けされ、前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、前記第2画像は、第2背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施した第2メッセージ画像部とに区分けされ、前記第2背景画像部と前記第2メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第2背景画像部と前記第2メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、且つ、前記第1画像の前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、前記第1画像と前記第2画像が交互に配列され、且つ、前記光透過性を有する基材の前記基本画像を印刷した領域以外の裏面に前記光反射性基材を有することで、基本画像と裏面の光反射性基材を重ね合せ、印刷物を傾けて観察した場合に上記記載と同様の効果を得ることができる。
【0026】
本発明は、前記背景画像部の線画及び前記メッセージ画像部の線画を、等間隔の直万線パターンにすることで、印刷物を傾けて観察した場合、前記背景画像部と前記メッセージ画像部との明暗差がはっきりするため、よりメッセージ画像部の潜像画像の視認性が向上する。
【0027】
本発明の印刷物を傾けて観察した場合、潜像画像を明瞭に出現させるには、背景画像部の線画とメッセージ画像部の線画の異なる配列方向の角度は、30度から150度の範囲であることが好ましい。更に好ましくは、背景画像部の線画の配列方向の角度を0度とした場合、メッセージ画像部の線画の異なる配列方向の角度は90度が好ましい。例えば、基本画像に3つメッセージ画像を入れた場合、背景画像部を0度とした場合、メッセージ画像部の配列方向の角度は45、90又は135度に設定すればよい。
【0028】
本発明の印刷物を真上から観察すると、明度の薄いベタな印刷物のように認識されるためには、背景画像部の線画及びメッセージ画像部の線画において、それぞれのピッチ幅が80から200ミクロンの範囲で、且つ、ピッチ幅の画線部と非画線部の比率が1:1であることが好ましい。
【0029】
本発明の背景画像部の線画及びメッセージ画像部の線画において、それぞれのピッチの画線部の画線幅を段階的及び/又は連続的に変化させることで、印刷物を傾けることにより、任意の階調を有する潜像画像が表現され、偽造防止の向上を図ることができる。
【0030】
本発明は、線画から構成される基本画像を、彩紋模様、レリーフ模様又は地紋模様のいずれか一つ又はそれらの組み合せにすることで複写、複製防止の向上を図ることができる。
【0031】
本発明の光反射性基材は、アルミニウム箔、金箔、銀箔等の表面反射率の高い金属箔が使用でき、金属箔と同様の材質を印刷物の裏面に金属蒸着させても良い。また、ホログラムを用いることにより、偽造防止の向上を図ることができる。
【0032】
本発明の光透過性を有する基材は、透明な基材が好ましいが、光を透過できる基材であれば良く、色彩を有する半透明の基材も使用することができる。材質は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロンポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル等が用いられる。
【0033】
本発明の光透過性を有する基材の厚さは、特に限定されるものでなく60ミクロン程度の薄い基材から、760ミクロン程度のカード基材等でも有効であり、基材が厚い場合、印刷物を傾ける角度が浅くても効果が生じ、基材が薄い場合は印刷物の傾ける角度を深くすれば効果が生じる。
【0034】
本発明の印刷に使用される印刷手段は限定されるものでなくオフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、凹版印刷等の印刷手段で可能である。また、印刷機の調整おいては、特別な調整は不要であり、一般的な設定で印刷することが可能である。
【0035】
本発明は、肉眼では、認識できないが、複写機で複写すると警告メッセージが発現するような微細画線、微細ドット、例えば、特開平8−197828号公報、特開平8−300800号公報、特開平12−185457号公報、特開昭57−20395号公報を表面に印刷し、裏面に光反射性基材を設けることにより上記記載の効果は勿論のこと複写防止効果が得られる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明の内容は、これらの実施例の範囲に限定されるものではない。本実施例では透明フィルムの裏面に接着層を設け、金属箔を貼り付けているが、本発明は、透明フィルムと金属箔が隣接していれば接着層を設けなくとも良い。
【0037】
図1は、本発明の基本的原理を示す図である。透明フィルム基材1に、所定のピッチ幅で基本画像2を印刷し、透明フィルム基材1の裏面に接着層3、金属箔4を積層印刷したものを図1(a)に示す。透明フィルム基材1上に印刷された基本画像2は、光反射を有する金属箔4に基本画像2’として写し出される。この印刷物を図1(a)に示すX方向から観察した場合、図1(b)に示すように、基本画像2は金属箔に写し出された基本画像2’の影響を受けず、平行万線として認識できるが、この印刷物を図1(a)に示すY方向から観察した場合、図1(c)に示すように、透明フィルム基材1の厚さから、基本画像2の非画線部から金属箔に写し出された基本画像2’の画線部が認識されるため、ベタに近い画像として認識できる。
【0038】
(実施例1)
図2は、本発明の構成による拡大図を示す。ピッチ幅200ミクロン、画線幅100ミクロンの線画から構成される基本画像2を有し、基本画像2は、背景画像部6と、二つの潜像を施した第1メッセージ画像部7及び第2メッセージ画像部8とに区分けされ、背景画像部6の線画の配列方向の角度を0度としたときに、第1メッセージ画像部7の線画を45度とし、第2メッセージ画像部8の線画を90度とし、基本画像2を得た。
【0039】
得られた基本画像2をもとに、市販のレーザープロッターを用いて製版用フィルム作製し、次に製版用フィルムから市販のポジタイプのPS版を作製し、得られた刷版を用い、厚さ200ミクロンの透明フィルム基材1上に、図3に示すように市販のオフセットインキ(ブラック)で印刷し、更に印刷した透明フィルム基材1の裏面に市販の接着層を有する金属箔4を貼付け、実施例1の印刷物を得た。
【0040】
図4は、実施例1の印刷物を真上から観察した場合の図を示す。この印刷物を真上から観察すると、全体的に明度の薄い一様なベタに近い印刷領域として認識され、第1メッセージ画像部7及び第2メッセージ画像部8は肉眼で認識することができない。図5(a)は実施例1の印刷物を第1メッセージ画像7の線画の配列方向(平面上:45度)の方向から印刷物を傾けて観察した場合の図であり、図5(b)は実施例1の印刷物を第2メッセージ画像8の線画の配列方向(平面上:90度)の方向から印刷物を傾けて観察した場合の図である。図5(a)に示すように、第1メッセージ画像部7の線画の角度(45度)から斜めに印刷物を観察することにより、透明フィルム基材1上に印刷されているため、背景画像部6と金属箔4に写り出された背景画像部は、重なり合い、光を透過する領域が失われ、真上からの観察時より明度の濃いベタに近い状態で認識され、第2メッセージ画像部8と金属箔に写り出された第2メッセージ画像部は、明度の濃いベタ状に近い状態で認識され、第1メッセージ画像部7と金属箔に写し出された第1メッセージ画像部の線画は、重なり合うことがないため、光を透過する領域が失われず、真上から観察した状態で認識される。よって、背景画像部6及び第2メッセージ画像部8と、第1メッセージ画像部7に明度差が生じ、第1メッセージ画像部7が認識できる。図5(b)は、図5(a)と同様の原理で第2メッセージ画像部8が認識できる。
【0041】
次に、良好なピッチ幅を判断するためにサンプルを作製し、得られた印刷物を傾けて観察した場合のメッセージ画像部の視認性のテストを行った。透明フィルム基材の厚さは、80から200ミクロンの厚さを使用した。評価方法については、はっきりとメッセージ画像が発現しているのが解るものを○、はっきりとではないがメッセージ画像を識別できるものを△、ほとんど識別できないもの又はまったく識別できないものを×、という三段階で評価した。評価結果については表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0004576551
【0043】
ピッチ幅は80ミクロン以上が有効であることがわかった。
【0044】
(実施例2)
実施例1と同様の刷版を用い、厚さ200ミクロンの透明フィルム基材1上に、市販のオフセットインキ(ブラック)で、図6(a)に示すように、表面に基本画像2を印刷し、更に基本画像2に重なり合わないように透明フィルム基材1の裏面の別の領域に市販の接着層を有する金属箔4を貼付け、実施例2の印刷物を得た。
【0045】
図6(b)に示すように、実施例2の印刷物を折り曲げ、基本画像2と金属箔4を重ね合わせ、印刷物を傾けることによって実施例1の印刷物と同様の効果が得られた。
【0046】
(実施例3)
図7は、本発明の構成による重なり合った二つのメッセージ画像を有する拡大図を示す。図7(a)は、第1基本画像を示し、図7(b)は、第2基本画像を示す。図7(c)は、第1基本画像と第2基本画像が短冊状に交互に配列され基本画像15を示す。図7(a)に示すように、ピッチ幅200ミクロン、画線幅100ミクロンの線画から構成される、第1背景画像部11と、潜像を施した第1メッセージ画像部7とを作製し、第1基本画像12とした。このとき、第1背景画像部11の線画の角度は基材に対して135度とし、第1メッセージ画像部7の線画を45度とした。次に、図7(b)に示すように、ピッチ幅160ミクロン、画線幅80ミクロンの線画から構成される、第2背景画像部13と、潜像を施した第2メッセージ画像部8とを作製し、第2基本画像14とした。このとき、第2背景画像部13の線画の角度は基材に対して0度とし、第2メッセージ画像部8の線画を90度とした。次に、図7(c)に示すように得られた第1基本画像12と第2基本画像14を短冊状に交互に配列し、基本画像15を作製した。
【0047】
得られた基本画像15をもとに、市販のレーザープロッターを用いて製版用フィルム作製し、次に製版用フィルムから市販のポジタイプのPS版を作製し、得られた刷版を用い、厚さ200ミクロンの透明フィルム基材1上に、市販のオフセットインキ(ブラック)で印刷し、更に印刷した透明フィルム基材1の裏面に市販の接着層を有する金属箔4を貼付け、実施例3の印刷物を得た。
【0048】
実施例3の印刷物は実施例1の印刷物と同様の効果があり、第1メッセージ画像部と第2メッセージ画像部が重なり合ったデザインを用いた場合でも、第1基本画像と第2基本画像が短冊状に交互に配列されているため、どちらかのメッセージ画像部のデザインを制限することなく、第1メッセージ画像部及び第2メッセージ画像部の潜像を明瞭に認識することができる。更に、第1基本画像と第2基本画像のピッチ幅、画線幅及び線画角度とが異なるため印刷物を傾けて観察した場合、階調的にメッセージ画像が認識できる。
【0049】
(実施例4)
実施例3と同様の刷版を用い、厚さ200ミクロンの透明フィルム基材1上に、市販のオフセットインキ(ブラック)で、表面に基本画像15を印刷し、更に基本画像15に重なり合わないように透明フィルム基材1の裏面の別の領域に市販の接着層を有する金属箔4を貼付け、実施例4の印刷物を得た。
【0050】
実施例4の印刷物を折り曲げ、基本画像15と金属箔4を重ね合わせ、印刷物を傾けることによって実施例3の印刷物と同様の効果が得られた。
【0051】
以上、本実施例に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施形態が考えられる。
【0052】
【発明の効果】
本発明の印刷物は、ミクロン以上の厚みを有した光透過性を有する基材の表に線画を印刷し、基材の裏に光反射性基材を設けた場合、基材の表の線画は裏の光反射性基材に反射し写し出され、印刷物を傾けると、基材の厚みにより、表の線画の非画線部から裏の光反射性基材に写し出された線画の画線部が認識することを見出し、基本画像内に施された潜像画像が、印刷物の真上から観察した場合に潜像画像を肉眼で識別することができず、印刷物を傾けることにより、印刷物の複数の異なった方向の角度を変えて観察することにより複数の異なった潜像を認識できるため、複製物であるかどうか容易に判別でき、二つ以上の潜像を重ねてデザインすることも可能なため、デザインの制限を受けることない。
【0053】
本発明の真偽判別方法として、光透過性を有する基材上の一部分に印刷した基本画像と、光透過性を有する基材の印刷した他の部分に接着した光反射性基材とを、重ね合わせ、且つ、印刷物を傾けると、メッセージ画像部が出現するため、高価な真偽判別装置を用いなくとも、誰でもその場で容易に真偽判別することができる。
【0054】
更に、地紋模様、レリーフ模様においても、作成可能であるため、偽造防止に有効であり、デザインの制限を受けることない。また、凹版印刷方式以外の他の印刷方式でも容易に印刷できるため、コストが低く、表裏合成印刷しないため刷合せの問題がなく、透過性を有する基材であれば、幅広い厚さにも対応できるため、ポリマーノート、識別カード等の幅広い偽造、変造を防止する必要性のある貴重印刷物に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的原理を示す図である
【図2】本発明の基本画像の拡大図を示す図である。
【図3】本発明の構成による印刷物を示す図である。
【図4】本発明の印刷物を真上から観察した場合の図である。
【図5】本発明の印刷物を傾けて観察した場合の図である。
【図6】本発明の基本画像と金属箔を別の領域に設けた印刷物を基本画像と金属箔が重なり合うように折り曲げた場合の図である。
【図7】本発明の構成による重なり合った二つのメッセージ画像を有する拡大図を示す。
【符号の説明】
1 透明フィルム基材
2 基本画像
2’ 金属箔に写し出された基本画像
3 接着層
4 金属箔
6 背景画像部
7 第1メッセージ画像部
8 第2メッセージ画像部
11 第1背景画像部
12 第1基本画像
13 第2背景画像部
14 第2基本画像
15 交互に配列され基本画像

Claims (9)

  1. 光透過性を有する基材と、光反射性基材を有し、前記光透過性を有する基材上の表面に、微細な線画の全体の集合で構成される基本画像を設け、前記基本画像は、背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施したメッセージ画像部とに区分けされ、前記背景画像部と前記メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記背景画像部と前記メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、且つ、前記光透過性を有する基材の前記基本画像を印刷した全体の領域の裏面に前記光反射性基材を有することを特徴とした真偽判別可能な印刷物であって、
    前記背景画像部の線画と前記メッセージ画像部の線画は、前記光反射性基材に写し出され、前記真偽判別可能な印刷物を真上から観察した場合に前記光反射性基材に写し出された前記背景画像部の線画と前記メッセージ画像部の線画は、視認することができないため、潜像画像を肉眼で識別することできず、前記真偽判別可能な印刷物を傾けることにより、前記光反射性基材に写し出された前記背景画像部の線画と前記メッセージ画像部の線画が明度差をもって、前記背景画像部の非画線部又は前記メッセージ画像部の非画線部から視認され、前記明度差によって潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物。
  2. 光透過性を有する基材と、光反射性基材を有し、前記光透過性を有する基材上の表面に、微細な線画の全体の集合で構成される基本画像を設け、前記基本画像は、背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施したメッセージ画像部とに区分けされ、前記背景画像部と前記メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記背景画像部と前記メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、且つ、前記光透過性を有する基材の前記基本画像を印刷した全体の領域以外の裏面に前記光反射性基材を有することを特徴とした真偽判別可能な印刷物であって、
    前記光透過性を有する基材を挟んだ状態で前記基本画像と前記光反射性基材を重ねた場合に、前記背景画像部の線画と前記メッセージ画像部の線画は、前記光反射性基材に写し出され、
    前記光透過性を有する基材を挟んだ状態で前記基本画像と前記光反射性基材を重ねて前記真偽判別可能な印刷物を真上から観察した場合に前記光反射性基材に写し出された前記背景画像部の線画と前記メッセージ画像部の線画は、視認することができないため、潜像画像を肉眼で識別することできず、
    前記光透過性を有する基材を挟んだ状態で前記基本画像と前記光反射性基材を重ねて前記真偽判別可能な印刷物を傾けることにより、前記光反射性基材に写し出された前記背景画像部の線画と前記メッセージ画像部の線画が明度差をもって、前記背景画像部の非画線部又は前記メッセージ画像部の非画線部から視認され、前記明度差によって潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物。
  3. 光透過性を有する基材と、光反射性基材を有し、前記光透過性を有する基材上の表面に、微細な線画の全体の集合で構成される基本画像を設け、前記基本画像は、第1画像及び第2画像とに区分けされ、前記第1画像及び前記第2画像は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第1画像は、第1背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施した第1メッセージ画像部とに区分けされ、前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、前記第2画像は、第2背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施した第2メッセージ画像部とに区分けされ、前記第2背景画像部と前記第2メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第2背景画像部と前記第2メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、且つ、前記第1画像の前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、前記第1画像と前記第2画像が交互に配列され、且つ、前記光透過性を有する基材の前記基本画像を印刷した全体の領域の裏面に前記光反射性基材を有することを特徴とした真偽判別可能な印刷物であって、
    前記背景画像部の線画と前記メッセージ画像部の線画は、前記光反射性基材に写し出され、前記真偽判別可能な印刷物を真上から観察した場合に前記光反射性基材に写し出された前記背景画像部の線画と前記メッセージ画像部の線画は、視認することができないため、潜像画像を肉眼で識別することできず、前記真偽判別可能な印刷物を傾けることにより、前記光反射性基材に写し出された前記背景画像部の線画と前記メッセージ画像部の線画が明度差をもって、前記背景画像部の非画線部又は前記メッセージ画像部の非画線部から視認され、前記明度差によって潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物。
  4. 光透過性を有する基材と、光反射性基材を有し、前記光透過性を有する基材上の表面に、微細な線画の全体の集合で構成される基本画像を設け、前記基本画像は、第1画像及び第2画像とに区分けされ、前記第1画像及び前記第2画像は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第1画像は、第1背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施した第1メッセージ画像部とに区分けされ、前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、前記第2画像は、第2背景画像部と少なくとも一つ以上の潜像画像を施した第2メッセージ画像部とに区分けされ、前記第2背景画像部と前記第2メッセージ画像部は肉眼で区別することのできない微細な線画から構成され、前記第2背景画像部と前記第2メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、且つ、前記第1画像の前記第1背景画像部と前記第1メッセージ画像部との線画の配列方向の角度が異なり、前記第1画像と前記第2画像が交互に配列され、且つ、前記光透過性を有する基材の前記基本画像を印刷した全体の領域以外の裏面に前記光反射性基材を有することを特徴とした真偽判別可能な印刷物であって、
    前記光透過性を有する基材を挟んだ状態で前記基本画像と前記光反射性基材を重ねた場合に、前記背景画像部の線画と前記メッセージ画像部の線画は、前記光反射性基材に写し出され、
    前記光透過性を有する基材を挟んだ状態で前記基本画像と前記光反射性基材を重ねて前記真偽判別可能な印刷物を真上から観察した場合に前記光反射性基材に写し出された前記背景画像部の線画と前記メッセージ画像部の線画は、視認することができないため、潜像画像を肉眼で識別することできず、
    前記光透過性を有する基材を挟んだ状態で前記基本画像と前記光反射性基材を重ねて前記真偽判別可能な印刷物を傾けることにより、前記光反射性基材に写し出された前記背景画像部の線画と前記メッセージ画像部の線画が明度差をもって、前記背景画像部の非画線部又は前記メッセージ画像部の非画線部から視認され、前記明度差によって潜像画像が出現する真偽判別可能な印刷物。
  5. 前記背景画像部の線画及び前記メッセージ画像部の線画が、等間隔の直万線パターンであることを特徴とした請求項1、2、3又は4記載の真偽判別可能な印刷物。
  6. 前記背景画像部の線画及び前記メッセージ画像部の線画の異なる配列方向の角度が30度から150度の範囲であることを特徴とした請求項1、2、3、4又は5記載の真偽判別可能な印刷物。
  7. 前記背景画像部の線画及び前記メッセージ画像部の線画において、それぞれのピッチ幅が80から200ミクロンの範囲で、且つ、ピッチ幅の画線部と非画線部の比率が1:1であることを特徴とした請求項1、2、3、4、5又は6記載の真偽判別可能な印刷物。
  8. 前記背景画像部の線画及び前記メッセージ画像部の線画において、それぞれのピッチの画線部の画線幅を段階的及び/又は連続的に変化させて任意の階調を有する画像が表現されていることを特徴とした請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の真偽判別可能な印刷物。
  9. 前記基本画像が彩紋模様、レリーフ模様又は地紋模様のいずれか一つ又はそれらの組み合せであることを特徴とした請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の真偽判別可能な印刷物。
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