JP5971634B2 - 太陽電池及び太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池及び太陽電池の製造方法に関する。
太陽電池は、光電変換部の主面上に形成された透明導電層と、透明導電層上に形成された集電極とを備える(特許文献1参照)。特許文献1には、透明導電層の集電極と接する部分を低抵抗領域とした太陽電池が開示されている。
特開2000‐58888号公報
ところで、集電極が透明導電層上から剥離する恐れがあるため、集電極と透明導電層との密着力の向上が求められている。
本発明の一態様に係る太陽電池は、光電変換部と、光電変換部の主面上に形成された透明導電層と、透明導電層上に形成された集電極とを備え、透明導電層は、その表面に粒子を有する。
本発明の他の一態様に係る太陽電池は、光電変換部と、光電変換部の主面上に形成された電極とを備え、電極は、光電変換部の主面上に形成された透明導電性の柱状結晶層と、柱状結晶層上に形成された透明導電性の非柱状結晶層と、非柱状結晶層上に形成された集電極とを有する。
本発明の他の一態様に係る太陽電池は、光電変換部と、光電変換部の主面上に形成された電極とを備え、電極は、光電変換部の主面上に形成された透明導電性の高密度層と、高密度層上に形成され、高密度層よりも密度が低い透明導電性の低密度層と、低密度層上に形成された集電極とを有する。
本発明の一態様に係る太陽電池の製造方法は、光電変換部の主面上に透明導電性酸化物から構成される透明導電層を形成し、透明導電層の表面のうち集電極を形成する部分における透明導電性酸化物を還元して粒子を形成した後、当該部分上に集電極を形成する。
本発明の他の一態様に係る太陽電池の製造方法は、光電変換部の主面上に透明導電性酸化物から構成される透明導電層を形成し、透明導電層の表面のうち集電極を形成する部分における透明導電性酸化物を還元して非柱状結晶層を形成した後、当該部分上に集電極を形成する工程を備え、当該工程では、非柱状結晶層の形成前又は形成後に、透明導電性酸化物を熱処理して非柱状結晶層以外の部分に柱状結晶層を形成する。
本発明の他の一態様に係る太陽電池の製造方法は、光電変換部の主面上に透明導電性酸化物から構成される透明導電層を形成し、透明導電層の表面のうち集電極を形成する部分における透明導電性酸化物を還元して低密度層を形成した後、当該部分上に集電極を形成する工程を備え、当該工程では、低密度層の形成前又は形成後に、透明導電性酸化物を熱処理して低密度層以外の部分に低密度層よりも密度が高い高密度層を形成する。
本発明に係る太陽電池及びその製造方法によれば、透明導電膜と集電極との密着力を向上させることができる。
本発明に係る第1の実施形態である太陽電池を受光面側から見た平面図である。 図1のA‐A線断面の一部を模式的に示す図である。 図2のB部拡大図である。 本発明に係る第1の実施形態である太陽電池において、透明導電層の接合表面を模式的に示す平面図である。 本発明に係る第1の実施形態である太陽電池の製造工程の一例を模式的に示す図である。 本発明に係る第1の実施形態の変形例である太陽電池において、透明導電層の接合表面を模式的に示す平面図である。 本発明に係る第1の実施形態の変形例である太陽電池の製造工程の一例を模式的に示す図である。 本発明に係る第2の実施形態である太陽電池において、透明導電層及びその近傍の断面を模式的に示す図である。 本発明に係る第2の実施形態である太陽電池の製造工程の一例を模式的に示す図である。 本発明に係る第3の実施形態である太陽電池において、透明導電層及びその近傍の断面を模式的に示す図である。 本発明に係る第3の実施形態である太陽電池の製造工程の一例を模式的に示す図である。 本発明に係る実施形態である太陽電池において、光電変換部の変形例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る実施形態である太陽電池において、光電変換部の他の変形例を模式的に示す断面図である。
図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
本発明は、以下の実施形態に限定されない。また、実施形態において参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された構成要素の寸法比率などは、現物と異なる場合がある。具体的な寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
本明細書では、「第1のオブジェクト(例えば、光電変換部の主面)上に、第2のオブジェクト(例えば、透明導電層)が形成される(設けられる・存在する)」との記載は、特に限定を付さない限り、第1及び第2のオブジェクトが直接接触して形成される場合のみを意図しない。すなわち、この記載は、第1及び第2のオブジェクトの間に、その他のオブジェクトが存在する場合を含むものである。
図1及び図2を参照し、第1の実施形態である太陽電池10の構成について詳説する。
図1は、太陽電池10を受光面側から見た平面図である。図2は、図1のA‐A線断面の一部を示す図であって、フィンガー部31に直交する方向に沿って太陽電池10を厚み方向に切断した断面を示す。
太陽電池10は、太陽光を受光することでキャリアを生成する光電変換部11と、光電変換部11の受光面上に形成された受光面電極12と、光電変換部11の裏面上に形成された裏面電極13とを備える。太陽電池10では、光電変換部11で生成されたキャリアが受光面電極12及び裏面電極13により収集される。
ここで、「受光面」とは、太陽電池10の外部から太陽光が主に入射する主面を意味する。例えば、太陽電池10に入射する太陽光のうち50%超過〜100%が受光面側から入射する。また、「裏面」とは、受光面と反対側の主面を意味する。なお、太陽電池10の厚み方向に沿った面であって、主面に垂直な面が側面である。
光電変換部11は、例えば、半導体の基板20と、基板20の受光面側に形成された非晶質半導体層21と、基板20の裏面側に形成された非晶質半導体層22とを有する。非晶質半導体層21,22は、それぞれ基板20の受光面及び裏面の全域(実質的に全域とみなせる状態、例えば、受光面の95%が覆われた状態を含む。以下同様。)を覆う。
基板20の具体例としては、n型単結晶シリコン基板が挙げられる。非晶質半導体層21は、例えば、i型非晶質シリコン層と、p型非晶質シリコン層とが順に形成された層構造である。非晶質半導体層22は、例えば、i型非晶質シリコン層と、n型非晶質シリコン層とが順に形成された層構造である。なお、光電変換部11は、n型単結晶シリコン基板の受光面上にi型非晶質シリコン層と、n型非晶質シリコン層とが順に形成され、n型単結晶シリコン基板の裏面上に、i型非晶質シリコン層と、p型非晶質シリコン層とが順に形成された構造でもよい。
基板20の受光面及び裏面は、テクスチャ構造(図示せず)を有することが好適である。テクスチャ構造とは、表面反射を抑制し、光電変換部11の光吸収量を増大させる表面凹凸構造である。テクスチャ構造の凹凸高さは、1μm〜15μm程度である。非晶質半導体層21,22、及び後述の透明導電層30,40の厚みは、数nm〜数百nm程度であるから、透明導電層30,40上にもテクスチャ構造の凹凸が現れる。
受光面電極12は、光電変換部11の受光面上に形成された透明導電層30を含む。透明導電層30(透明導電層40も同様)は、例えば、酸化インジウム(In23)や酸化亜鉛(ZnO)等の金属酸化物に、錫(Sn)やアンチモン(Sb)等をドープした透明導電性酸化物(以下、「TCO」とする)から構成される。透明導電層30(透明導電層40も同様)は、非晶質半導体層21上の全域を覆ってもよいが、図1に示す形態では、非晶質半導体層21上において、その端縁部を除く全域を覆っている。透明導電層30,40の厚みは、30nm〜500nm程度が好適であり、50nm〜200nm程度が特に好適である。
受光面電極12は、透明導電層30を介してキャリアを集める集電極として、透明導電層30上に形成された複数(例えば、50本)のフィンガー部31を含む。本実施形態では、さらに、フィンガー部31と交差する方向に延びて透明導電層30上に形成された複数(例えば、2本)のバスバー部32を含む。フィンガー部31は、透明導電層30上の広範囲に形成される細線状の電極である。バスバー部32は、フィンガー部31からキャリアを収集する電極であって、例えば、太陽電池10をモジュール化する際に配線材が接続される電極である。
本実施形態において、フィンガー部31及びバスバー部32は、電解めっき法により形成されるめっき電極である。以下、フィンガー部31及びバスバー部32を総称して「集電極」又は「めっき電極」という場合がある。めっき電極は、透明導電層30上のコーティング層14が形成されていない部分に形成されている。めっき電極は、例えば、ニッケル(Ni)や銅(Cu)、銀(Ag)等の金属から構成されるが、ニッケルめっき層と、銅めっき層との積層構造が好適である。
透明導電層30上には、絶縁性のコーティング層14が形成されている。コーティング層14は、めっき電極が形成された領域を除く受光面上の全域に形成されることが好適であり、本実施形態では、非晶質半導体層21の端縁部上にも形成されている。コーティング層14の厚みは、例えば、20μm〜30μmであり、めっき電極の厚みよりもやや薄い。コーティング層14を構成する材料は、生産性や絶縁性、モジュール充填材との密着性等の観点から、エポキシ樹脂等を含む光硬化性樹脂であることが好ましい。
裏面電極13は、非晶質半導体層22上に形成される透明導電層40と、透明導電層40上の全域に形成される金属層41と、金属層41上に形成される複数のバスバー部42とを含むことが好適である。金属層41は、光の反射率が高く、且つ高い導電性を有する銀(Ag)等の金属材料からなる薄膜である。金属層41の厚みは、例えば、0.1μm〜5μm程度である。なお、裏面電極13は、金属層41をフィンガー部に変更して、当該フィンガー部とバスバー部42とを電解めっきにより形成してもよい。
以下、図3及び図4を参照し、透明導電層30の構成について、さらに詳説する。
図3は、透明導電層30の表面近傍の断面を拡大して示す図(図2のB部拡大図)であり、図4は、透明導電層30の接合表面Rを示す平面図である。
透明導電層30は、その表面に複数の粒子50を有する(図3参照)。粒子50は、透明導電層30の表面のうち集電極との接合部分である接合表面Rに選択的に存在することが好適である。一方、接合表面R以外の部分、すなわち太陽光を受光する部分には、粒子50を有さないことが好適である。
粒子50は、透明導電層30の表面から突出している。粒子50は、ドーム状、半球状、球状、又は紡錘状など、曲面を有する形状を呈しており、特に半球状又は球状のものが多く存在する。詳しくは後述するが、粒子50は、透明導電層30を構成するTCOを還元することにより形成できる。つまり、本実施形態では、粒子50が透明導電層30の一部から構成されており、粒状突起とも言える。
本実施形態では、粒子50の組成はTCOの還元物である。例えば、TCOが酸化インジウム(In23)を主成分とする金属酸化物である場合、粒子50の組成は、接合表面R以外の部分を構成するIn23と比較してInリッチな酸化インジウム、或いはInである。
粒子50の粒径Dは、10nm以上200nm以下であることが好ましく、少なくとも粒子50の平均粒径が、10nm以上200nm以下であることが好ましい。なお、粒径Dは、走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて測定される。粒子50が紡錘状等の非真球状である場合は、長径が粒径Dである。粒子50の長径は、2次元顕微鏡画像において規定される粒子50の外接長方形の長辺として定義される(外接長方形の短辺を粒子50の短径と定義する)。平均粒径は、粒径Dの平均値であって、いわゆる個数平均径に該当する。平均粒径は、接合表面Rにおける10μm×10μmの範囲内に存在する全粒子50の粒径Dの平均値である。
粒子50は、接合表面Rの全体に亘って一様に存在している(図4参照)。図4に示す例では、接合表面Rにおいて、粒子50の個数が極端に多い部分や少ない部分がなく、粒子50がまんべんなくランダムに存在している。より詳しくは、粒子50の密度Kが、接合表面Rの全体に亘って同等(実質的に同等とみなせる状態、例えば、接合表面Rの2次元顕微鏡画像を同じ面積を有する複数の区画に分割した場合に各区画の密度Kの差が5%以内の状態を含む。以下同様。)である。なお、密度Kとは、接合表面Rの面積Arに対する粒子50が存在する面積Apの割合、すなわちK%=(Ap/Ar)×100を意味し、SEM又はTEMを用いて測定できる。
密度Kは、10%〜100%が好ましく、20%〜80%がより好ましく、25%〜75%が特に好ましい。また、密度Kと数平均粒径Dnとの関係から、シート抵抗の大幅な上昇を抑えながら透明導電層30と集電極との密着力を十分に向上させることができる。
透明導電層30では、粒子50が存在する接合表面Rに対応する部分の厚みが、その他の部分の厚みよりも薄くなっている。換言すると、透明導電層30は、TCOの還元処理がなされた部分が薄膜化している。
透明導電層30では、接合表面Rのシート抵抗が、その他の部分のシート抵抗よりも高くなっている。接合表面Rのシート抵抗は、例えば、その他の部分のシート抵抗と比べて、1.05倍〜5倍程度高い。接合表面Rのシート抵抗は、密度Kが高くなるほど、又は数平均粒径Dnが大きくなるほど、高くなる傾向にある。シート抵抗は、公知の方法(例えば、四探針法)により測定できる。
集電極の直下、すなわち接合表面Rのシート抵抗は高くても構わない。それは、集電極に流れるキャリアは、透明導電層30のうち集電極の側面31zの直下領域Z(接合表面Rと上記その他の部分との境界領域ともいえる)より収集できるからである。
透明導電層40の表面に粒子が設けられてもよい。金属層41は、透明導電層40上の全域に形成されているため、例えば、透明導電層40の表面全域に粒子を設けて、透明導電層40と金属層41との密着力を向上させることができる。
次に、図5を参照しながら、上記構成を備えた太陽電池10の製造工程について詳説する。図5は、太陽電池10の製造工程の一例を示す図である。図5では、粒子50が形成された部分を網目ハッチングで示す。ここでは、コーティング層14をマスクとしてニッケルめっき工程及び銅めっき工程を含む2回の電解めっき工程により集電極を形成し、導電ペーストを用いたスクリーン印刷法によりバスバー部42を形成するものとして説明する。
太陽電池10の製造工程では、まず、光電変換部11が公知の方法により製造される(光電変換部11の製造工程について詳しい説明は省略する)。光電変換部11が準備されると、光電変換部11の受光面上に受光面電極12を、光電変換部11の裏面上に裏面電極13をそれぞれ形成する。図5に示す例では、光電変換部11の受光面上及び裏面上に、それぞれ透明導電層30,40の前駆体である透明導電層30a,40aを形成し、続いて、透明導電層40a上に金属層41を形成する(図5(a))。透明導電層30a,40a及び金属層41は、例えば、スパッタリング法を用いて形成できる。
図5(b)〜(d)は、マスク形成工程、粒子化工程、電解めっき工程をそれぞれ示している。マスク形成工程では、透明導電層30a上にマスクとして光硬化性樹脂からなるコーティング層14を形成する。マスク形成工程では、例えば、受光面上の全域にパターニングしたコーティング層14を形成する。パターニングしたコーティング層14は、公知の方法により形成できる。例えば、受光面上に光硬化性樹脂からなる薄膜層をスピンコート、スプレー等により形成した後、フォトリソプロセスによりパターニングしたコーティング層14を形成する。また、スクリーン印刷等の印刷法を用いて、パターニングしたコーティング層14を形成してもよい。
コーティング層14は、透明導電層30aの表面のうち集電極を形成する部分である表面Ra(接合表面Rとなる表面Ra)を露出させるようにパターニングされる。すなわち、コーティング層14には、接合表面Rに対応する開口部33が形成されている。また、コーティング層14は、粒子化工程におけるマスクとしても機能する。
マスク形成工程と電解めっき工程との間に、粒子化工程が設けられる。粒子化工程は、開口部33から露出した表面RaにおけるTCOを還元して粒子50を形成する工程である。TCOを還元すると、還元初期においてはTCOの酸素量が減少してシート抵抗が低くなるが、本工程では、さらに還元を進める。これにより、シート抵抗は還元前よりも高くなり、粒子50が析出した表面Rb(透明導電層30b)が形成される。例えば、TCOが酸化インジウム(In23)の場合、インジウム(In)の比率が高くなった粒子50が析出する。つまり、粒子化工程は、粒子50が析出するまで還元処理を行う工程である。
還元処理の方法は、表面RaにおけるTCOを選択的に還元して粒子50を析出させることができる方法であれば特に限定されない。例えば、水素プラズマ処理による還元や電解還元が挙げられる。前者は気相還元法であり、後者は液相還元法である。電解還元を行う場合、例えば、電解質溶液に硫酸アンモニウム水溶液を用いて、コーティング層14が形成された光電変換部11を陰極、白金板を陽極とする。そして、光電変換部11と、白金板とを電解質溶液に浸漬し、両者の間に電流を印加する。光電変換部11には、例えば、開口部33から露出した表面Ra上の一部に、電源装置のマイナス極が接続される。
粒子50の粒径Dや密度Kは、例えば、印加する電流量(電流×時間)により調整することができる。電流量が増加するほど、通常、粒径Dは大きくなり、密度Kは高くなる。
電解めっき工程では、コーティング層14が形成された光電変換部11を陰極、ニッケル板を陽極として電解めっきを行う。光電変換部11には、例えば、開口部33から露出した表面Rb上の一部に、電源装置のマイナス極が接続される。電解めっきは、光電変換部11の裏面上に金属めっき層が堆積しないように裏面上を絶縁被覆(例えば、裏面上を覆う絶縁樹脂層を形成し、電解めっき工程後に除去する)した状態で、光電変換部11と、ニッケル板とをめっき液に浸漬し、両者の間に電流を印加することで行う。めっき液には、硫酸ニッケルや塩化ニッケルを含有する公知のニッケルめっき液を用いることができる。こうして、開口部33から露出し、多数の粒子50が形成された表面Rb上にニッケルめっき層が形成される。
続いて、銅板を陽極とし、硫酸銅やシアン化銅を含有する公知の銅めっき液を用いて、電解めっきを行う。これにより、先に形成されたニッケルめっき層上に銅めっき層が形成されて、ニッケルめっき層と、銅めっき層とから構成されるフィンガー部31及びバスバー部32が形成される。なお、金属めっき層の厚みは、例えば、いずれも30μm〜50μm程度であり、印加する電流量(電流×時間)により調整することができる。
続いて、スクリーン印刷法により、金属層41上にバスバー部42を形成する(図5(e))。本工程では、金属層41上に導電性ペースト(例えば、銀ペースト)を所望のパターンでスクリーン印刷した後、ペースト中に含まれる溶剤を揮発させてバスバー部42を形成する。導電性ペーストとしては、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性のバインダー樹脂、バインダー樹脂中に分散した銀やカーボン等の導電性フィラー、及びブチルカルビトールアセテート(BCA)等の溶剤を含むものである。すなわち、バスバー部42は、導電性フィラーが分散したバインダー樹脂からなる。
導電性ペースト中の溶剤を揮発させ、バインダー樹脂を熱硬化させるときには、例えば、200℃×60分の条件で熱処理が行われる。透明導電層30b,40aを構成するTCOは、この熱処理工程において結晶化して導電性が向上する。つまり、この熱処理工程は、導電性ペーストの溶剤を除去してバインダー樹脂を熱硬化させる工程であると共に、TCOを結晶化させるアニール工程である。なお、粒子化工程後、電解めっき工程前に、当該アニール工程、すなわちバスバー部42の形成工程を設けてもよい。
以上のようにして、透明導電層30の表面のうち集電極との接合表面Rに多数の粒子50を設けることができる。つまり、接合表面Rには、粒子50による数十〜数百nmオーダーの凹凸が形成され、接合表面Rの表面積が大幅に増加する。このため、透明導電層30と集電極との接触面積が大幅に増加し、両者の密着力を向上させることができる。一方、粒子50は、コーティング層14の存在により接合表面Rのみに選択的に設けられるため、粒子50に起因して受光ロスが発生することを防止できる。
また、太陽電池10は、電解めっき法により集電極を形成するため、他の方法(例えば、スパッタリング法やスクリーン印刷法)と比較してより安価に製造できる。めっき電極は、通常、他の方法により形成された電極と比較して透明導電層との密着性に劣るが、太陽電池10によれば、めっき電極と透明導電層30との密着力を向上させて、めっき電極の剥離を十分に抑制できる。
さらに、太陽電池10では、接合表面Rの全体に亘って均等な密度Kで粒子50が存在しているため、めっき電極と透明導電層30との密着力を飛躍的に向上させることができる。この形態は、上記のように、アモルファス状態のTCOを還元処理して粒子50を析出させた後、TCOを結晶化させることにより形成できる。
図6及び図7を参照し、太陽電池10の変形例である太陽電池10xについて詳説する。図6は、透明導電層30xの接合表面Rxを示す平面図であり、図7は、太陽電池10xの製造工程の一例を示す図である。図7では、粒子50xが形成された部分を網目ハッチングで示す。
太陽電池10xは、透明導電層30xを除いて太陽電池10と同じ構成を有する。ここでは、太陽電池10との相違点(透明導電層30x)について詳説するものとし、太陽電池10と同じ構成要素には同じ符号を付して重複する説明を省略する。また、太陽電池10xの製造工程は、工程の順序が太陽電池10の場合と異なるが、個々の工程における処理方法については太陽電池10の場合と同様である。
透明導電層30xでは、接合表面Rxのうち透明導電層30xを構成するTCOの結晶粒界51が形成される部分において、その他の部分よりも高密度で粒子50xが存在する(図6参照)。結晶粒界51は、例えば、透明導電層30xの全体に亘って網目状に形成される。図6に示す例では、大部分の粒子50xが結晶粒界51に沿って線状に並んで存在し、少数の粒子50xが結晶粒界51から離れた部分に存在している。また、結晶粒界51に沿って存在する粒子50xは、結晶粒界51から離れて存在する粒子50xよりも大きな粒径Dxを有する傾向にある。
上記構成を備えた太陽電池10xは、TCOをアニール処理した後、結晶化したTCOを還元処理して粒子50xを析出させることにより製造できる(図7参照)。TCOは、第1の実施形態と同様に、バスバー部42の形成工程における熱処理工程により結晶化する(図7(b))。そして、本実施形態では、結晶化したTCO上にコーティング層14を形成してマスクとし、接合表面Rxとなる表面Rxaを粒子50xが析出するまで選択的に還元処理する(図7(c)(d))。結晶化したTCOを還元処理すると、結晶粒界51において選択的に粒子50xが析出する。換言すると、結晶粒界51以外の部分ではTCOが還元され難くなっている。こうして、結晶粒界51に粒子50xが集まった透明導電層30xが得られる。
太陽電池10xによれば、粒子50xにより接合表面Rxの表面積が増加して、透明導電層30xと集電極との密着力を向上させることができる。
図8及び図9を参照し、第2の実施形態である太陽電池60について詳説する。
図8は、透明導電層61及びその近傍の断面を示す図であり、図9は、太陽電池60の製造工程の一例を示す図である。
太陽電池60は、透明導電層61を除いて太陽電池10と同じ構成を有する。ここでは、透明導電層61について詳説するものとし、太陽電池10と同じ構成要素には同じ符号を付して重複する説明を省略する(図1,2において、符号「30」を「61」に変更すれば太陽電池60を示す図となる)。
太陽電池60において、受光面電極12は、光電変換部11の受光面上に形成された透明導電性の柱状結晶層62と、柱状結晶層62上に形成された透明導電性の非柱状結晶層63と、非柱状結晶層63上に形成された集電極であるフィンガー部31及びバスバー部32とを有する。柱状結晶層62及び非柱状結晶層63を総称して透明導電層61とする。裏面電極13は、透明導電層40を有するが、これに代えて受光面電極12と同様の柱状結晶層及び非柱状結晶層を設けてもよい。
柱状結晶層62とは、SEMを用いた断面観察により同じ方向に配向した結晶粒界が、観察断面の略全域において確認できる層である。「略全域」とは、実質的に全域とみなせる範囲を含み、例えば、観察断面の95%以上を意味する。SEM画像では、コントラストの濃淡が一の方向に繰り返されて、一の方向に複数の柱が並んだように見える。或いは、縞状に見える。かかるコントラストの濃淡の境界が結晶粒界を示す。
非柱状結晶層63とは、SEMを用いた断面観察により同じ方向に配向した結晶粒界よりも異なる方向に配向した結晶粒界の割合の方が多い層である。SEM画像では、コントラストの濃淡が一の方向に繰り返される部分が50%未満であり、場合によってはコントラストの濃淡が規則的に繰り返される部分が確認できない。
柱状結晶層62は、全ての結晶粒界が同じ配向にある層であって、光電変換部11と受光面電極12とを比べた場合に光電変換部11側にある。
非柱状結晶層63は、少なくも一つの結晶粒界が同じ配向にありと共に、全ての結晶粒界が同じ配向ではない層であって、光電変換部11と受光面電極12とを比べた場合に受光面電極12側にある。
透明導電層61において、柱状結晶層62は、非柱状結晶層63よりも広範囲に設けられる。そして、非柱状結晶層63は、透明導電層61の表面のうち集電極との接合部分である接合表面R及びその直下領域(以下、「接合表面領域」という場合がある)に選択的に設けられることが好適である。そして、接合表面領域以外の太陽光を受光する部分には、非柱状結晶層63を設けないことが好適である。すなわち、接合表面領域の透明導電層61は、柱状結晶層62と非柱状結晶層63との積層構造を有し、透明導電層61のその他の部分は、柱状結晶層62のみから構成される単層構造を有する。
本実施形態では、柱状結晶層62の組成が結晶化TCOであり、非柱状結晶層63の組成がTCOの還元物である。例えば、TCOが酸化インジウム(In23)を主成分とする金属酸化物である場合、非柱状結晶層63の組成は、接合表面領域以外の部分を構成するIn23と比較してInリッチな酸化インジウム、或いはInである。
透明導電層61の厚みは、30nm〜500nm程度が好適であり、50nm〜200nm程度が特に好適である。非柱状結晶層63の厚みは、柱状結晶層62の厚みよりも薄いことが好ましい。具体的には、柱状結晶層62の厚みに対する非柱状結晶層63の厚みの比率(非柱状結晶層63の厚み/柱状結晶層62の厚み)が、0.2〜0.8程度が好ましく、0.3〜0.6程度が特に好ましい。例えば、柱状結晶層62の厚みが80nmであり、非柱状結晶層63の厚みが20nmである。なお、かかる厚みは、SEMを用いた断面観察により計測される厚み方向に沿った長さの平均値である。
透明導電層61では、非柱状結晶層63が形成される部分の厚みが、その他の部分の厚みよりも薄くなっている。換言すると、透明導電層61は、TCOの還元処理がなされた部分が薄膜化している。
非柱状結晶層63は、接合表面Rの略全体に亘って存在してもよいし、その一部に存在してもよい。接合表面Rの一部に非柱状結晶層63が存在する場合、すなわち接合表面Rに柱状結晶層62と非柱状結晶層63とが存在する場合には、非柱状結晶層63の面積が接合表面Rの面積の20%〜80%であることが好ましく、25%〜75%であることが特に好ましい。また、非柱状結晶層63は、接合表面Rにまんべんなく一様に存在することが好適である。
透明導電層61では、非柱状結晶層63のシート抵抗が、柱状結晶層62のシート抵抗よりも高くなっている。非柱状結晶層63のシート抵抗は、例えば、柱状結晶層62のシート抵抗と比べて、1.05倍〜5倍程度高い。シート抵抗は、公知の方法(例えば、四探針法)により測定できる。
なお、上記接合表面領域のシート抵抗は高くても構わない。それは、集電極に流れるキャリアは、透明導電層61のうち集電極の側面31zの直下領域Zより収集できるからである。
図9を参照しながら、上記構成を備えた太陽電池60の製造工程について詳説する。図9は、太陽電池60の製造工程の一例を示す図である。ここでは、コーティング層14をマスクとしてニッケルめっき工程及び銅めっき工程を含む2回の電解めっき工程により集電極を形成し、導電ペーストを用いたスクリーン印刷法によりバスバー部42を形成するものとして説明する。
ここでは、単層のTCO層を形成した後、これを還元処理して非柱状結晶層63を形成するものとして説明する。柱状結晶層62については、TCO層の成膜時に形成される。但し、柱状結晶層62及び非柱状結晶層63の形成方法はこれに限定されない。例えば、非柱状結晶層63の形成後に、非柱状結晶層63を有するTCO層を熱処理して柱状結晶層62を形成してもよい。
太陽電池60の製造工程では、まず、光電変換部11が公知の方法により製造される(光電変換部11の製造工程について詳しい説明は省略する)。光電変換部11が準備されると、光電変換部11の受光面上に受光面電極12を、光電変換部11の裏面上に裏面電極13をそれぞれ形成する。図9に示す例では、光電変換部11の受光面上に、透明導電層61の前駆体である透明導電層61aを形成し、光電変換部11の裏面上に透明導電層40を形成する。続いて、透明導電層40上に金属層41を形成する(図9(a))。透明導電層61a,40は、例えば、化学気相成長法(CVD)を用いて形成できる。CVD法による成膜は、200℃〜300℃程度の温度条件下でなされることが好適であり、かかる熱によりTCOが結晶化して柱状結晶層62が形成される。金属層41は、例えば、スパッタリング法を用いて形成できる。
図9(b)〜(d)は、マスク形成工程、非柱状結晶層形成工程、電解めっき工程をそれぞれ示している。マスク形成工程では、透明導電層61a上に、マスクとして光硬化性樹脂からなるコーティング層14を形成する。マスク形成工程では、例えば、受光面上の全域にパターニングしたコーティング層14を形成する。パターニングしたコーティング層14は、公知の方法により形成できる。例えば、受光面上に光硬化性樹脂からなる薄膜層をスピンコート、スプレー等により形成した後、フォトリソプロセスによりパターニングしたコーティング層14を形成する。また、スクリーン印刷等の印刷法を用いて、パターニングしたコーティング層14を形成してもよい。
コーティング層14は、透明導電層61aの表面のうち集電極を形成する部分である表面Ra(接合表面Rとなる表面Ra)を露出させるようにパターニングされる。すなわち、コーティング層14には、接合表面Rに対応する開口部33が形成されている。また、コーティング層14は、非柱状結晶層形成工程におけるマスクとしても機能する。
マスク形成工程と電解めっき工程との間に、非柱状結晶層形成工程が設けられる。非柱状結晶層形成工程は、開口部33から露出した柱状結晶層62からなる透明導電層61aの表面RaにおけるTCOを還元して非柱状結晶層63を形成する工程である。TCOを還元すると、還元初期においてはTCOの酸素量が減少してシート抵抗が低くなるが、本工程では、さらに還元を進める。これにより、シート抵抗は還元前よりも高くなり、表面Ra及びその直下領域に非柱状結晶層63が形成される。例えば、TCOが酸化インジウム(In23)の場合、インジウム(In)の比率が高くなった非柱状結晶層63が形成される。こうして、柱状結晶層62及び非柱状結晶層63を有する透明導電層61が形成される。
還元処理の方法は、表面RaにおけるTCOを選択的に還元して非柱状結晶層63を形成させることができる方法であれば特に限定されない。例えば、水素プラズマ処理による還元や電解還元が挙げられる。前者は気相還元法であり、後者は液相還元法である。電解還元を行う場合、例えば、電解質溶液に硫酸アンモニウム水溶液を用いて、コーティング層14が形成された光電変換部11を陰極、白金板を陽極とする。そして、光電変換部11と、白金板とを電解質溶液に浸漬し、両者の間に電流を印加する。光電変換部11には、例えば、開口部33から露出した表面Ra上の一部に、電源装置のマイナス極が接続される。
非柱状結晶層63の厚みや接合表面Rにおける面積は、例えば、印加する電流量(電流×時間)により調整することができる。電流量が増加するほど、通常、非柱状結晶層63の厚み及び接合表面Rにおける面積は大きくなる。
電解めっき工程では、コーティング層14が形成された光電変換部11を陰極、ニッケル板を陽極として電解めっきを行う。光電変換部11には、例えば、開口部33から露出した透明導電層61の表面Rb上の一部に、電源装置のマイナス極が接続される。電解めっきは、光電変換部11の裏面上に金属めっき層が堆積しないように裏面上を絶縁被覆(例えば、裏面上を覆う絶縁樹脂層を形成し、電解めっき工程後に除去する)した状態で、光電変換部11と、ニッケル板とをめっき液に浸漬し、両者の間に電流を印加することで行う。めっき液には、硫酸ニッケルや塩化ニッケルを含有する公知のニッケルめっき液を用いることができる。こうして、開口部33から露出し、非柱状結晶層63が形成された表面Rb上にニッケルめっき層が形成される。
続いて、銅板を陽極とし、硫酸銅やシアン化銅を含有する公知の銅めっき液を用いて、電解めっきを行う。これにより、先に形成されたニッケルめっき層上に銅めっき層が形成されて、ニッケルめっき層と、銅めっき層とから構成されるフィンガー部31及びバスバー部32が形成される。なお、金属めっき層の厚みは、例えば、いずれも30μm〜50μm程度であり、印加する電流量(電流×時間)により調整することができる。
続いて、スクリーン印刷法により、金属層41上にバスバー部42を形成する(図9(e))。本工程では、金属層41上に導電性ペースト(例えば、銀ペースト)を所望のパターンでスクリーン印刷した後、ペースト中に含まれる溶剤を揮発させてバスバー部42を形成する。導電性ペーストとしては、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性のバインダー樹脂、バインダー樹脂中に分散した銀やカーボン等の導電性フィラー、及びブチルカルビトールアセテート(BCA)等の溶剤を含むものである。すなわち、バスバー部42は、導電性フィラーが分散したバインダー樹脂からなる。導電性ペースト中の溶剤を揮発させ、バインダー樹脂を熱硬化させるときには、例えば、200℃×60分の条件で熱処理が行われる。
バスバー部42を形成する際の熱処理によって、柱状結晶層62を形成することもできる。例えば、スパッタリング法(非加熱条件)でTCO層を形成し、上記のようにして非柱状結晶層63を形成した後、この熱処理工程で非柱状結晶層63以外の部分を結晶化して柱状結晶層62を形成することができる。
以上のようにして、透明導電層61の接合表面R及びその直下領域に非柱状結晶層63を設けて柱状結晶層62と非柱状結晶層63との積層構造を得ることができる。非柱状結晶層63と集電極との密着力は、柱状結晶層62と集電極との密着力よりも大きいため、接合表面Rに非柱状結晶層63を有する太陽電池60によれば透明導電層61と集電極との密着力を向上させることができる。
一方、非柱状結晶層63は、柱状結晶層62よりも透明性が低いが、コーティング層14の存在により接合表面Rのみに選択的に設けられるため、非柱状結晶層63に起因して受光ロスが発生することを防止できる。
また、太陽電池60は、電解めっき法により集電極を形成するため、他の方法(例えば、スパッタリング法やスクリーン印刷法)と比較してより安価に製造できる。めっき電極は、通常、他の方法により形成された電極と比較して透明導電層との密着性に劣るが、太陽電池60によれば、めっき電極と透明導電層61との密着力を向上させて、めっき電極の剥離を十分に抑制できる。
図10及び図11を参照し、第3の実施形態である太陽電池70について詳説する。
図10は、透明導電層71及びその近傍の断面を示す図であり、図11は、太陽電池70の製造工程の一例を示す図である。
太陽電池70は、透明導電層71を除いて太陽電池10と同じ構成を有する。ここでは、透明導電層71について詳説するものとし、太陽電池10と同じ構成要素には同じ符号を付して重複する説明を省略する(図1,2において、符号「30」を「71」に変更すれば太陽電池70を示す図となる)。
太陽電池70において、受光面電極12は、光電変換部11の受光面上に形成された透明導電性の高密度層72と、高密度層72上に形成された、高密度層72よりも密度が低い透明導電性の低密度層73と、低密度層73上に形成された集電極であるフィンガー部31及びバスバー部32とを有する。高密度層72及び低密度層73を総称して透明導電層71とする。裏面電極13は、透明導電層40を有するが、これに代えて受光面電極12と同様の高密度層及び低密度層を設けてもよい。
高密度層72とは、SEMを用いた断面観察画像において低密度層73よりも濃く暗い像が得られる層である。つまり、SEM画像では、密度の違いに比例して電子線の散乱吸収の度合いが異なり、密度が高い部分では電子線の透過度が小さいため暗くなる。高密度層72のSEM画像では、観察断面の略全域において、コントラストの濃淡が一の方向に繰り返され縞状に見える。かかるコントラストの濃淡の境界が結晶粒界を示す。低密度層73のSEM画像では、コントラストの濃淡が一の方向に繰り返される部分が50%未満であり、場合によってはコントラストの濃淡が規則的に繰り返される部分が確認できない。
透明導電層71において、高密度層72は、低密度層73よりも広範囲に設けられる。そして、高密度層72は、透明導電層71の表面のうち集電極との接合部分である接合表面R及びその直下領域(以下、「接合表面領域」という場合がある)に選択的に設けられることが好適である。そして、接合表面領域以外の太陽光を受光する部分には、高密度層72を設けないことが好適である。すなわち、接合表面領域の透明導電層71は、高密度層72と低密度層73との積層構造を有し、透明導電層71のその他の部分は、高密度層72のみから構成される単層構造を有する。
本実施形態では、高密度層72の組成が結晶化TCOであり、低密度層73の組成がTCOの還元物である。例えば、TCOが酸化インジウム(In23)を主成分とする金属酸化物である場合、低密度層73の組成は、接合表面領域以外の部分を構成するIn23と比較してInリッチな酸化インジウム、或いはInである。
透明導電層71の厚みは、30nm〜500nm程度が好適であり、50nm〜200nm程度が特に好適である。低密度層73の厚みは、高密度層72の厚みよりも薄いことが好ましい。具体的には、高密度層72の厚みに対する低密度層73の厚みの比率(低密度層73の厚み/高密度層72の厚み)が、0.2〜0.8程度が好ましく、0.3〜0.6程度が特に好ましい。例えば、高密度層72の厚みが80nmであり、低密度層73の厚みが20nmである。なお、かかる厚みは、SEMを用いた断面観察により計測される厚み方向に沿った長さの平均値である。
透明導電層71では、低密度層73が形成される部分の厚みが、その他の部分の厚みよりも薄くなっている。換言すると、透明導電層71は、TCOの還元処理がなされた部分が薄膜化している。
低密度層73は、接合表面Rの略全体に亘って存在してもよいし、その一部に存在してもよい。接合表面Rの一部に低密度層73が存在する場合、すなわち接合表面Rに高密度層72と低密度層73とが存在する場合には、低密度層73の面積が接合表面Rの面積の20%〜80%であることが好ましく、25%〜75%であることが特に好ましい。また、低密度層73は、接合表面Rにまんべんなく一様に存在することが好適である。
透明導電層71では、低密度層73のシート抵抗が、高密度層72のシート抵抗よりも高くなっている。低密度層73のシート抵抗は、例えば、高密度層72のシート抵抗と比べて、1.05倍〜5倍程度高い。シート抵抗は、公知の方法(例えば、四探針法)により測定できる。
なお、上記接合表面領域のシート抵抗は高くても構わない。それは、集電極に流れるキャリアは、透明導電層71のうち集電極の側面31zの直下領域Zより収集できるからである。
図11を参照しながら、上記構成を備えた太陽電池70の製造工程について詳説する。図11は、太陽電池70の製造工程の一例を示す図である。ここでは、コーティング層14をマスクとしてニッケルめっき工程及び銅めっき工程を含む2回の電解めっき工程により集電極を形成し、導電ペーストを用いたスクリーン印刷法によりバスバー部42を形成するものとして説明する。
ここでは、単層のTCO層を形成した後、これを還元処理して低密度層73を形成するものとして説明する。高密度層72については、TCO層の成膜時に形成される。但し、高密度層72及び低密度層73の形成方法はこれに限定されない。例えば、低密度層73の形成後に、高密度層72を有するTCO層を熱処理して高密度層72を形成してもよい。
太陽電池70の製造工程では、まず、光電変換部11が公知の方法により製造される(光電変換部11の製造工程について詳しい説明は省略する)。光電変換部11が準備されると、光電変換部11の受光面上に受光面電極12を、光電変換部11の裏面上に裏面電極13をそれぞれ形成する。図11に示す例では、光電変換部11の受光面上に、透明導電層71の前駆体である透明導電層71aを形成し、光電変換部11の裏面上に透明導電層40を形成する。続いて、透明導電層40上に金属層41を形成する(図11(a))。透明導電層71a,40は、例えば、化学気相成長法(CVD)を用いて形成できる。CVD法による成膜は、200℃〜300℃程度の温度条件下でなされることが好適であり、かかる熱によりTCOが結晶化して高密度層72が形成される。金属層41は、例えば、スパッタリング法を用いて形成できる。 図11(b)〜(d)は、マスク形成工程、低密度層形成工程、電解めっき工程をそれぞれ示している。マスク形成工程では、透明導電層71a上に、マスクとして光硬化性樹脂からなるコーティング層14を形成する。マスク形成工程では、例えば、受光面上の全域にパターニングしたコーティング層14を形成する。パターニングしたコーティング層14は、公知の方法により形成できる。例えば、受光面上に光硬化性樹脂からなる薄膜層をスピンコート、スプレー等により形成した後、フォトリソプロセスによりパターニングしたコーティング層14を形成する。また、スクリーン印刷等の印刷法を用いて、パターニングしたコーティング層14を形成してもよい。
コーティング層14は、透明導電層71aの表面のうち集電極を形成する部分である表面Ra(接合表面Rとなる表面Ra)を露出させるようにパターニングされる。すなわち、コーティング層14には、接合表面Rに対応する開口部33が形成されている。また、コーティング層14は、低密度層形成工程におけるマスクとしても機能する。
マスク形成工程と電解めっき工程との間に、低密度層形成工程が設けられる。低密度層形成工程は、開口部33から露出した高密度層72からなる透明導電層71aの表面RaにおけるTCOを還元して低密度層73を形成する工程である。TCOを還元すると、還元初期においてはTCOの酸素量が減少してシート抵抗が低くなるが、本工程では、さらに還元を進める。これにより、シート抵抗は還元前よりも高くなり、表面Ra及びその直下領域に低密度層73が形成される。例えば、TCOが酸化インジウム(In23)の場合、インジウム(In)の比率が高くなった低密度層73が形成される。こうして、高密度層72及び低密度層73を有する透明導電層71が形成される。
還元処理の方法は、表面RaにおけるTCOを選択的に還元して低密度層73を形成させることができる方法であれば特に限定されない。例えば、水素プラズマ処理による還元や電解還元が挙げられる。前者は気相還元法であり、後者は液相還元法である。電解還元を行う場合、例えば、電解質溶液に硫酸アンモニウム水溶液を用いて、コーティング層14が形成された光電変換部11を陰極、白金板を陽極とする。そして、光電変換部11と、白金板とを電解質溶液に浸漬し、両者の間に電流を印加する。光電変換部11には、例えば、開口部33から露出した表面Ra上の一部に、電源装置のマイナス極が接続される。
低密度層73の厚みや接合表面Rにおける面積は、例えば、印加する電流量(電流×時間)により調整することができる。電流量が増加するほど、通常、低密度層73の厚み及び接合表面Rにおける面積は大きくなる。
電解めっき工程では、コーティング層14が形成された光電変換部11を陰極、ニッケル板を陽極として電解めっきを行う。光電変換部11には、例えば、開口部33から露出した透明導電層71の表面Rb上の一部に、電源装置のマイナス極が接続される。電解めっきは、光電変換部11の裏面上に金属めっき層が堆積しないように裏面上を絶縁被覆(例えば、裏面上を覆う絶縁樹脂層を形成し、電解めっき工程後に除去する)した状態で、光電変換部11と、ニッケル板とをめっき液に浸漬し、両者の間に電流を印加することで行う。めっき液には、硫酸ニッケルや塩化ニッケルを含有する公知のニッケルめっき液を用いることができる。こうして、開口部33から露出し、低密度層73が形成された表面Rb上にニッケルめっき層が形成される。
続いて、銅板を陽極とし、硫酸銅やシアン化銅を含有する公知の銅めっき液を用いて、電解めっきを行う。これにより、先に形成されたニッケルめっき層上に銅めっき層が形成されて、ニッケルめっき層と、銅めっき層とから構成されるフィンガー部31及びバスバー部32が形成される。なお、金属めっき層の厚みは、例えば、いずれも30μm〜50μm程度であり、印加する電流量(電流×時間)により調整することができる。
続いて、スクリーン印刷法により、金属層41上にバスバー部42を形成する(図9(e))。本工程では、金属層41上に導電性ペースト(例えば、銀ペースト)を所望のパターンでスクリーン印刷した後、ペースト中に含まれる溶剤を揮発させてバスバー部42を形成する。導電性ペーストとしては、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性のバインダー樹脂、バインダー樹脂中に分散した銀やカーボン等の導電性フィラー、及びブチルカルビトールアセテート(BCA)等の溶剤を含むものである。すなわち、バスバー部42は、導電性フィラーが分散したバインダー樹脂からなる。導電性ペースト中の溶剤を揮発させ、バインダー樹脂を熱硬化させるときには、例えば、200℃×60分の条件で熱処理が行われる。
バスバー部42を形成する際の熱処理によって、高密度層72を形成することもできる。例えば、スパッタリング法(非加熱条件)でTCO層を形成し、上記のようにして低密度層73を形成した後、この熱処理工程で低密度層73以外の部分を結晶化して高密度層72を形成することができる。
以上のようにして、透明導電層71の接合表面R及びその直下領域に低密度層73を設けて高密度層72と低密度層73との積層構造を得ることができる。低密度層73と集電極との密着力は、高密度層72と集電極との密着力よりも大きいため、接合表面Rに低密度層73を有する太陽電池70によれば透明導電層71と集電極との密着力を向上させることができる。
一方、低密度層73は、高密度層72よりも透明性が低いが、コーティング層14の存在により接合表面Rのみに選択的に設けられるため、低密度層73に起因して受光ロスが発生することを防止できる。
また、太陽電池70は、電解めっき法により集電極を形成するため、他の方法(例えば、スパッタリング法やスクリーン印刷法)と比較してより安価に製造できる。めっき電極は、通常、他の方法により形成された電極と比較して透明導電層との密着性に劣るが、太陽電池70によれば、めっき電極と透明導電層71との密着力を向上させて、めっき電極の剥離を十分に抑制できる。
上記実施形態は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜設計変更できる。
例えば、粒子50,50xをTCOの還元処理により析出させるものとして説明したが、透明導電層上に粒子を添加してもよい。この場合、粒子として、銀やニッケル等の導電性のナノ粒子を用いることが好適である。例えば、ナノ粒子が分散した分散液を透明導電層上に塗工して、透明導電層上にナノ粒子が付着した構造を得ることができる。
また、上記実施形態では、フィンガー部31及びバスバー部32が電解めっき法により形成されるめっき電極として説明したが、スパッタリング法やスクリーン印刷法により形成される電極であってもよい。
また、光電変換部11は、上述した構造以外にも適宜変更可能である。
例えば、図12に示されるように、n型単結晶シリコン基板100の表面側にi型非晶質シリコン層101及びn型非晶質シリコン膜102が形成され、n型単結晶シリコン基板100の裏面側に、i型非晶質シリコン層103とp型非晶質シリコン層104とで構成されたp型領域と、i型非晶質シリコン層105とn型非晶質シリコン層106とで構成されたn型領域とから構成されたものでもよい。この場合、n型単結晶シリコン基板100の裏面側のみに電極が設けられる。電極は、p型領域上に形成されたp側集電極107と、n型領域上に形成されたn側集電極108とを含む。そして、p型領域とp側集電極107との間、n型領域とn側集電極108との間には、透明導電層109が形成されている。p型領域とn型領域との間には、絶縁層110が設けられている。
また、図13に示されるように、p型多結晶シリコン基板120と、p型多結晶シリコン基板120の表面側に形成されたn型拡散層121と、p型多結晶シリコン基板120の裏面上に形成されたアルミニウム金属膜122とから構成されたものでもよい。
10,10x,60,70 太陽電池、11 光電変換部、12 受光面電極、13 裏面電極、14 コーティング層、20 基板、21,22 非晶質半導体層、30,30x,61,71,40 透明導電層、31 フィンガー部、31z 側面、32,42 バスバー部、33 開口部、41 金属層、50,50x 粒子、51 結晶粒界、62 柱状結晶層、63 非柱状結晶層、72 高密度層、73 低密度層、R,Rx 接合表面、Z 直下領域。

Claims (19)

  1. 光電変換部と、
    前記光電変換部の主面上に形成され、表面に粒状突起を有する透明導電層と、
    前記透明導電層上に形成された集電極と、
    を備え、
    前記透明導電層は、前記表面に粒状突起を備える領域において、前記表面に粒状突起を備えない領域と比べて薄膜化され、当該二つの領域の間に形成された段差を有し、
    前記集電極は、前記段差と、前記粒状突起を備える領域と、に接触している太陽電池。
  2. 前記透明導電層は、透明導電性酸化物から構成され、
    前記粒状突起は、前記透明導電性酸化物の還元物からなる、請求項1に記載の太陽電池。
  3. 前記粒状突起の粒径は、10nm以上200nm以下である請求項1又は2に記載の太陽電池。
  4. 前記粒状突起は、前記透明導電層の前記うち前記集電極との接合表面に選択的に存在する請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池。
  5. 前記粒状突起は 、前記接合表面の全体に亘って一様に存在する請求項3又は4に記載の太陽電池。
  6. 前記粒状突起は、前記透明導電層の前記表面のうち前記透明導電性酸化物の結晶粒界が形成される部分において、その他の部分よりも高密度で存在する請求項1〜4のいずれか一項に記載の太陽電池。
  7. 光電変換部と、
    前記光電変換部の主面上に形成され、表面に非柱状結晶層を備える透明導電層と、
    前記透明導電層上に形成された集電極と、
    を備え、
    前記透明導電層は、前記非柱状結晶層を備える領域において、前記非柱状結晶層を備えていない領域 と比べて薄膜化され、当該二つの領域の間に形成された段差を有し、
    前記集電極は、前記段差と、前記非柱状結晶層と、に接触している太陽電池。
  8. 前記非柱状結晶層は透明導電性酸化物の還元物から構成され、
    前記非柱状結晶層を除く領域の前記透明導電層 は前記透明導電性酸化物から構成されている、請求項7に記載の太陽電池。
  9. 前記非柱状結晶層は、前記集電極との接合表面 に選択的に存在する、請求項7又は8に記載の太陽電池。
  10. 光電変換部と、
    前記光電変換部の主面上に形成され、表面に低密度層を備える透明導電層と、
    前記透明導電層上に形成された集電極と、
    を備え、
    前記透明導電層は、前記低密度層を備える領域において、前記低密度層を備えていない領域と比べて薄膜化され、当該二つの領域の間に形成された段差を有し、
    前記集電極は、前記段差と、前記低密度層と、に接触している太陽電池。
  11. 前記低密度層は透明導電性酸化物の還元物から構成され、
    前記低密度層を除く領域の前記透明導電層 は前記透明導電性酸化物から構成されている、請求項10に記載の太陽電池。
  12. 前記低密度層は、前記集電極との接合表面に選択的に存在する、請求項10又は11に記載の太陽電池。
  13. 前記集電極は、金属めっき電極である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の太陽電池。
  14. 光電変換部の主面上に透明導電性酸化物から構成される透明導電層を形成し、前記透明導電層の表面のうち集電極を形成する部分における前記透明導電性酸化物を還元して粒状突起を形成するとともに薄膜化する工程と、
    前記粒状突起を形成するとともに薄膜化した領域と、該領域と前記粒状突起が形成されていない領域との間の段差に、前記集電極とが接触するように前記集電極を形成する工程と、
    を含む太陽電池の製造方法。
  15. 前記粒状突起の形成後に、前記透明導電性酸化物を熱処理して結晶化させる請求項14に記載の太陽電池の製造方法。
  16. 前記透明導電性酸化物を熱処理して結晶化させた後、当該透明導電性酸化物を還元して前記粒状突起を形成する請求項14に記載の太陽電池の製造方法。
  17. 光電変換部の主面上に透明導電性酸化物から構成される透明導電層を形成し、前記透明導電層の表面の一部であって集電極を形成する部分における前記透明導電性酸化物を還元して非柱状結晶層を形成するとともに薄膜化する第1の工程と、
    前記非柱状結晶層を形成するとともに薄膜化した領域と、該領域と前記非柱状結晶層が形成されていない領域との間の段差に、前記集電極が接触するように、前記非柱状結晶層上に前記集電極を形成する第2の工程と、
    を備え、
    前記第1の工程では、前記非柱状結晶層の形成前又は形成後に、少なくとも前記集電極と前記光電変換部に挟まれた領域において、前記透明導電性酸化物を熱処理して前記非柱状結晶層以外よりも光電変換部側の部分に、前記非柱状結晶層よりも厚みの大きい柱状結晶層を形成する太陽電池の製造方法。
  18. 光電変換部の主面上に透明導電性酸化物から構成される透明導電層を形成し、前記透明導電層の表面の一部であって集電極を形成する部分における前記透明導電性酸化物を還元して低密度層を形成するとともに薄膜化する第1の工程と、
    前記低密度層を形成するとともに薄膜化した領域と、該領域と前記低密度層が形成されていない領域との間の段差に、前記集電極とが接触するように、前記低密度層形成領域上に前記集電極を形成する第2の工程と、
    を備え、
    前記第1の工程では、前記低密度層の形成前又は形成後に、少なくとも前記集電極と前記光電変換部に挟まれた領域において、前記透明導電性酸化物を熱処理して前記低密度層よりも光電変換部側の部分に、前記低密度層よりも密度が高く、前記低密度層よりも厚みの大きい高密度層を形成する太陽電池の製造方法。
  19. 電解めっき法により前記集電極を形成する、請求項14〜18のいずれか一項に記載の太陽電池の製造方法。
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