JP6345968B2 - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池の製造方法に関する。特に、本発明は、集電極として機能するめっき層を形成する際に好適に製造できる。
近年、環境負荷の低いエネルギー源として太陽電池が注目されている。太陽電池は、光エネルギーを電気エネルギーに変換可能な光電変換装置である。太陽電池は、光電変換層に光を照射することによって発生するキャリア(電子及び正孔)を集電極により収集して外部回路に取り出す発電装置である。
この太陽電池の集電極の形成方法としては、電解めっき法(例えば、特許文献1)と、無電解めっき法(例えば、特許文献2)があり、効率良く内部抵抗が低いめっき層を成膜できる観点及び比較的安価で成膜できる観点から、電解めっき法による集電極の形成方法が好まれて採用されている。この電解めっき法は、めっき槽内のめっき液の電気分解を利用するめっき法である。具体的には、電解めっき法では、めっき処理の対象となる被めっき基板を、保持部材によって、めっき液内に浸漬した状態で保持する。そして、同一のめっき液内に金属基板を浸漬し、被めっき基板と当該金属基板間で電圧を加えることによって、被めっき基板上にめっき液の成分たる金属イオンを析出させ、金属からなるめっき層を形成する方法である。
また特許文献2のような無電解めっき法では、pn接合を有する太陽電池のn型半導体を光入射面側にして、光照射することにより、光入射面側にめっき層を形成する方法であり、電気を流さずにめっき層を形成することが知られている。
太陽電池として使用されるヘテロ接合太陽電池は、高い変換効率のため精力的に検討がなされている。ヘテロ接合太陽電池は、一導電型単結晶シリコンの第一主面上に逆導電型シリコン系薄膜を有する光電変換層と、前記光電変換層の第一主面上に透明導電層および集電極と、をこの順に有しており、第一主面を光入射面として用い、光入射面の集電極は、例えば透明導電層上に形成されたグリッド状の導電性シード層上に電解めっき法によって銅などを析出させる手法が開示されている。めっき電極液としては、硫酸銅水溶液などが主として用いられている。集電極以外にめっき電極が析出するのを防止、また強酸性である硫酸銅水溶液により、透明導電層が溶解することを防止するため、透明導電層上に開口部を有する保護層を形成し、該開口部にめっき電極が形成される。
一方、ヘテロ接合太陽電池の第二主面側の裏面電極層としては、第二主面側透明導電層上に全面ベタ膜状に成長させた銀(Ag)や銅(Cu)が一般的に使用される。裏面電極層の形成は、シリコンへのめっき液の拡散や第二主面側透明導電層の溶解を防ぐために、第一主面側のめっき層形成前に行われる。
特開2008−184692号公報 特表2013−503258号公報 特表2011−516732号公報
しかしながら、上記のようなヘテロ接合太陽電池を用いた場合、裏面電極層はめっき液と接触することが考えられ、光入射面側と第二主面側で電気的な導通していると、被めっき面である第一主面側だけでなく、第二主面側にもめっき電極が析出する。これは、第一主面側のめっき電極の析出量を少なくなり、セル性能を低減させる恐れがある。また治具によっては、めっき液と裏面電極層の接触を妨げることができるが、量産性を損なう可能性がある。
そこで本発明者は、ヘテロ接合太陽電池の第一主面側、第二主面側の電気的な接続を絶った状態で、めっき電極を形成する検討を行った。この際、n型シリコン1(一導電型単結晶シリコン)の第一主面側に、i/p型のアモルファスシリコン層2、3(逆導電型シリコン系薄膜)、透明導電層6−1、導電性シード層7−1、保護層9、第二主面側にi/n型のアモルファスシリコン層4、5、透明導電層6−2、裏面電極層8を有するヘテロ接合太陽電池(被めっき基板)12を用い、導電性シード層7−1上に、めっき層7−2を形成することを考えた。ヘテロ接合太陽電池12は、保持部材14でめっき液16中に浸漬した状態で保持される。保持部材14は、導電性クリップ17及び絶縁体18が立設されたものである。また保持部材14は、導電性クリップ17と絶縁体18で被めっき基板12を挟持して保持可能な構造となっている。
めっき用治具19に被めっき基板12を取り付けてめっき装置に設置したときには、被めっき基板12は、第一主面側の導電性シード層7−1に導電性クリップ17が接し、さらに、裏面電極層8が絶縁体18に接するように、めっき液16内で保持される。また、被めっき基板12は、めっき処理を施す際には、導電性シード層7−1がアノード電極13と対面するように保持される。
上記した構成を備える保持部材14が電気的に接続されるのは、導電性シード層7−1だけであり、裏面電極層8は保持部材14に対して電気的に絶縁されているはずである。そのため、被めっき基板12は、導電性シード層7−1だけが負に帯電し、めっき液16の金属イオン(Mn+)が透明導電層上のみに金属(M)となって析出するはずである。
このような思惑のもと、発明者は、外部電源15により、保持部材14とアノード電極13の間に電圧を加え、めっき処理を行った。その結果、発明者の予想通り、被めっき基板12は、導電性シード層7−1上のみに金属(M)となって析出した。しかし、裏面電極層8の一部がめっき液16に溶け出していた。裏面の溶解は抵抗上昇を招くため、セル性能を低下させる原因となる。
この原因について検討した結果、被めっき基板が第一主面側にp型、第二主面側にn型の半導体を有するダイオードとなっている場合、導電性シード層7−1に負の電圧を印加してもほとんど電流は流れず、コンデンサーの状態となる。よって、裏面電極層8は、正に帯電し裏面電極層の溶解を促していると考えた(図2(A))。
一方で、図2(B)に示すように、従来から用いられている単結晶シリコンや多結晶シリコンを用いた結晶シリコン系の太陽電池は、一般的に、p型結晶シリコンの光入射面側に、リン原子等の導電性不純物を拡散させ、n型シリコン層を形成することにより、半導体接合からなる光電変換層が形成される。このような結晶シリコン系太陽電池では、第一主面側がn型、第二主面側がp型であるため、順方向に負の電圧が印加される。すると、第二主面側も負の電圧となるため、正に帯電することはない。
後者の構造は、結晶シリコン系太陽電池で、一般的に用いられており、電解めっき工程による裏面電極層の溶解は、前者のようなp型半導体層が光入射面側に用いられた太陽電池特有の現象といえる。
そこで、本発明は、電解めっき法により、第一主面側の太陽電池の集電極の一部たるめっき層を形成するにあたって、n型半導体層の光入射面側にp型半導体層を有する被めっき基板を用いた場合において裏面電極層が溶解することを防止できる太陽電池の製造方法を提供するものである。
本発明は、以下に関する。
n型半導体層の第一主面側にp型半導体層を有する光電変換層と、前記光電変換層の第一主面側に、透明導電層および導電性シード層の少なくとも一方を有する第一導電層と、前記光電変換層の第二主面側に金属層を含む裏面電極層と、を備えた被めっき基板を用いた太陽電池の製造方法であって、前記金属層の表面を不動態化させることにより、前記裏面電極層の第二主面側の最表面に不動態層を形成した後、前記第一導電層と裏面電極層の短絡が除去された状態で、前記第一導電層上に電解めっき法によりめっき層を形成する。
n型半導体層の第一主面上にp型半導体層を有する太陽電池の第一主面側に電解めっきによってめっき層を形成する際、裏面電極層の最表面に不動態層を形成させることで、裏面電極層の溶解を防止することができる。
前記n型半導体層が、n型単結晶シリコンを含み、前記p型半導体層がp型シリコン系薄膜であることが好ましい。
半導体層として、シリコンを使用することで、安価にかつ高い性能を有する太陽電池の形成が可能となる。
前記金属層は、ニッケル、チタン、アルミ、クロム、錫の単体もしくはそれらの合金を含んでおり、前記めっき層を形成する前に、前記裏面電極層の第二主面側の最表面に前記不動態層を形成することが好ましい。
上記した材料、もしくはその合金は、最表面が大気中の酸素と結合することにより、酸化膜を形成し不動態となる耐薬品性を向上させる。また、これらの材料は、pHが7.0でないめっき液の中で、正に帯電したとしても、不動態層を形成しているため、溶解しづらく、安定した太陽電池の製造を可能となる。
前記不導態層は、前記金属層を大気にさらすことにより形成されることが好ましい。
大気にさらすだけで、容易に不動態層を形成することができるため、製造工程を簡略化できる。
また前記裏面電極層が、さらに第二導電層を含み、前記光電変換層側から、前記第二導電層と前記金属層をこの順に有することが好ましい。
第二導電層として金属層より抵抗が低い材料を用いることにより、光電変換層により生成されたキャリアの収集における抵抗損が少なくなる。また、赤外領域の反射率の高い材料を第二導電層に使用することで、電流を向上させることも可能となる。 前記第一導電層は、前記光電変換層側から順に、透明導電層と導電性シード層を有することが好ましい。透明導電層、導電性シードを組み合わせることにより、高い透過率を維持しながら、キャリア収集における抵抗損を減らすことができる。透過率が高く光電変換層に取り込む光が多いほど、セル性能は向上する。
本発明の太陽電池の製造方法によれば、電解めっき法により、太陽電池の集電極たるめっき層を形成するにあたって、裏面電極層たる金属層が溶解することを防止できる。
本発明の第1実施形態に係る被めっき基板、めっき装置を模式的に示した斜視図である。 電解めっき時のシリコンのpn接合と電位分布の関係を示す模式図である。 第1実施形態のヘテロ接合太陽電池の模式図である。 第1実施形態のヘテロ接合太陽電池の裏面電極層の模式図である。 第1実施形態のヘテロ接合太陽電池の作製手順である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1に、本発明の太陽電池の製造方法を示す。被めっき基板12は保持部材14に取り付けられた導電クリップ17(給電部)と、絶縁体18(第二絶縁部)によって挟まれた状態で固定される。第一導電層10は、導電体でできた保持部材14、導電クリップ17を通じて電源15とつながっている。アノード電極13に正、被めっき基板12に負の電荷を印加することにより、第一導電層10の上にめっき電極7−2を析出させることができる。
以下に、本発明の一実施形態に係るヘテロ接合太陽電池について説明する。本発明の太陽電池は、n型半導体層の光入射面側にp型半導体層を有する光電変換層と、前記光電変換層の一方の面に、透明導電層および導電性シード層のうち少なくとも一方を有する第一導電層と、めっき層と、をこの順に有する。また光電変換層の他方の面側に、裏面電極層を有する。n型半導体層としては、n型単結晶シリコンを用いることが好ましく、p型半導体層としては、p型シリコン系層を用いることが好ましい。裏面電極層は、第二主面側の最表面に不動態層を有する。また第一導電層は、透明導電層を有することが好ましい。
n型単結晶シリコンの第一主面側にp型シリコン系層を有する光電変換層を用いる場合、上記光電変換層は、基板1とシリコン系薄膜との間にさらに真性シリコン系薄膜を有することが好ましく、この場合、光電変換層は、基板の他方の面に、n型シリコン系薄膜を有することが好ましく、前記光電変換層の他方の面に、透明導電層と前記裏面電極層をこの順に有することが好ましい。
図2は、本発明の好ましい一実施形態に係るヘテロ接合太陽電池の模式的断面図である。本発明のヘテロ接合太陽電池は、n型単結晶シリコン1とp型シリコン系薄膜3との間、およびn単結晶シリコン1とnシリコン系薄膜5との間のそれぞれに、第1の真性シリコン系薄膜2、および第2の真性シリコン系薄膜4を有することが好ましい。また、第一主面側透明導電層6−1上には、導電性シード層7−1、めっき層7−2を含む集電極7がこの順に形成されている。また上記導電性シード層7−1とめっき層7−2の間に絶縁層9を有することが好ましい。また第二主面側透明導電層6−2上には、裏面電極層8として金属層8−2’、不動態層8−1が積層された状態で形成される。この際、第一主面側を光入射面側として用いることが好ましい。
[光電変換層]
以下に、本発明の太陽電池として用いられる光電変換層について説明する。
まず、n型半導体層について説明する。本実施形態においては、n型半導体層としては、n型単結晶シリコンを有することが好ましい。以下にn型単結晶シリコン1について説明する。単結晶シリコンとしてはSi原子に対して電子を導入するリン原子を供給したn型のものが用いられている。太陽電池に用いる場合、単結晶シリコンへ入射した光が最も多く吸収される入射側のへテロ接合を逆接合として強い電場を設けることで、電子正孔対を効率的に分離回収することができる。よって本発明において使用する単結晶シリコン1は、n型単結晶シリコンが用いられる。また一導電型単結晶シリコン1は、光閉じ込めの観点から、表面にテクスチャ構造を有することが好ましい。
テクスチャ形成後、n型単結晶シリコン表面にp型半導体層として好ましく用いられるp型シリコン系薄膜を製膜する。またこの場合、第二主面側にn型シリコン系層を形成することが好ましい。すなわち、n型半導体層として、n型単結晶シリコンの第二主面側にn型シリコン系薄膜を有することが好ましい。
シリコン系薄膜の製膜方法としては、プラズマCVD法が好ましい。シリコン系薄膜の形成条件としては、基板温度100〜300℃、圧力20〜2600Pa、高周波パワー密度0.004〜0.8W/cmが好ましく用いられる。シリコン系薄膜の形成に使用する原料ガスとしては、SiH、Si等のシリコン含有ガスまたは、それらのガスとHを混合したものが用いられる。
本発明におけるp型またはn型シリコン系薄膜を形成するためのドーパントガスとしては、BまたはPH等が好ましく用いられる。また、PやBといった不純物の添加量は微量でよいため、予めSiHやHで希釈された混合ガスを用いることが好ましい。また、CH、CO、NH、GeH等といった異種元素を含むガスを添加することで、合金化しエネルギーギャップを変更することもできる。
本発明におけるシリコン系薄膜としては、非晶質シリコン薄膜、微結晶シリコン(非晶質シリコンと結晶質シリコンとを含む薄膜)などが挙げられるが、中でも非晶質シリコン系薄膜を用いることが好ましい。本発明の好適な構成としては、光入射面側から、透明導電層/p型非晶質シリコン系薄膜/i型非晶質シリコン系薄膜/n型単結晶シリコン/i型非晶質シリコン系薄膜/n型非晶質シリコン系薄膜/透明導電層などがある。なお、上述のように、n型半導体層として、n型単結晶シリコンとn型シリコン系薄膜とを用いる場合、n型半導体層は、n型単結晶シリコンとn型シリコン系薄膜の間に真性シリコン系薄膜を有するものを用いることが好ましい。
本発明における真性シリコン系薄膜としては、実質的に真性なi型シリコン系薄膜を用いることが好ましく、この場合、シリコンと水素で構成されるi型水素化非晶質シリコンを用いることが好ましい。i型水素化非晶質シリコンを用い、CVDにて製膜を行った場合、単結晶シリコンへの不純物拡散を抑えつつ表面パッシベーションを有効に行うことができる。また、膜中の水素量を変化させることで、エネルギーギャップにキャリア回収を行う上で有効なプロファイルを持たせることができるためである。
p型シリコン系薄膜はp型水素化非晶質シリコン層かp型非晶質シリコンカーバイド層かp型酸化非晶質シリコン層であることが好ましい。不純物拡散や直列抵抗の観点ではp型水素化非晶質シリコン層が好ましい。一方で、p型非晶質シリコンカーバイド層あるいはp型酸化非晶質シリコン層はワイドギャップの低屈折率層として光学的なロスを低減できる点において好ましい。
本実施形態におけるヘテロ接合太陽電池は、光電変換層として形成されたp型シリコン系薄膜上に透明導電層6−1を備えることが好ましい。またn型シリコン系薄膜上に透明導電層6−2を備えることが好ましい。
本発明における透明導電層は、導電性酸化物を主成分とする。導電性酸化物としては、例えば、酸化亜鉛や酸化インジウム、酸化錫を単独または混合して用いることができるが、導電性、光学特性、及び長期信頼性の観点から、酸化インジウムを含んだインジウム系酸化物が好ましく、中でも酸化インジウム錫(ITO)を主成分とするものがより好ましく用いられる。ここで「主成分とする」とは、50重量%より多く含むことを意味し、70重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましい。本発明における透明導電層は、単層で用いても良いし、複数の層からなる積層構造でもよい。
さらに上記透明導電層には、ドーピング剤を添加することができる。例えば、透明導電層として酸化亜鉛を用いた場合には、アルミニウムやガリウム、ホウ素、ケイ素、炭素などが挙げられる。酸化インジウムを用いた場合には、亜鉛や錫、チタン、タングステン、モリブデン、ケイ素などが挙げられる。酸化錫を用いた場合には、フッ素などが挙げられる。
透明導電層6において、図2に記載の第一主面側透明導電層6−1、第二主面側透明導電層6−2の、一方もしくは両方の透明導電層にドーピング剤を添加することができるが、光入射側透明導電層6−1に添加することが好ましい。これは、光入射側に形成される集電極は一般的に櫛形であることから、透明導電層で生じうる抵抗損を抑制することができるためである。
透明導電層6の膜厚は、透明性と導電性、そしてセルの光反射低減の観点から、1nm以上140nm以下であることが好ましい。透明導電層の役割は、集電極へのキャリアの輸送であり、そのために必要な導電性があればよい。
一方で透明性の観点から、140nm以下にすることにより、透明導電層自体の吸収ロスが少ないため、透過率の低下に伴う光電変換効率の低下を抑制することができる。また、透明導電層中のキャリア濃度の上昇も防ぐことができるため、赤外域の光吸収の増加に伴う光電変換効率を低下も抑制できる。
前記の透明導電層の製膜方法としては、特に限定されないが、スパッタリング法などの物理気相堆積法や有機金属化合物と酸素または水との反応を利用した化学気相堆積(MOCVD)法などが好ましい。いずれの製膜方法でも熱やプラズマ放電によるエネルギーを利用することもできる。
透明導電層作製時の基板温度は、適宜設定すればよいが、シリコン系薄膜として非晶質シリコン系薄膜を用いた場合、200℃以下が好ましい。200℃以下で作製することにより、非晶質シリコン層からの水素の脱離、それに伴うケイ素原子へのダングリングボンドの発生を抑制でき、結果として変換効率を向上させることができるからである。
[裏面電極層]
第二主面側の透明導電層6−2の上には、裏面電極層8が形成されている。裏面電極層8は、金属層8−2を有する。図4に示すように、裏面電極層8は、金属層8−2の表面を不動態化することにより、第二主面側の最表面に不動態層8−1が形成される。この際、金属層8−2の最表面が不導態化して不動態層8−1が形成される。すなわち、不動態層8−1形成後の金属層8−2は、金属層8−2’と不動態層8−1により形成される。不動態層8−1は、めっき液と接触するため、化学的安定性が高いものが望まれる。ここでいう「化学的安定性が高い」とは、pHが7.0より大きい、もしくは7.0より小さい薬液において、正の電位を印加しても、溶解、もしくは化学反応をしにくいことをいう。
このような特性を満たす金属層8−2として使用される材料としては、ニッケル、クロム、チタン、錫、アルミなどが挙げられる。これらの材料は、表面に不動態層を作ることで化学的安定性を向上させることができる。
不動態層の化学的安定性は、上記のようなPHや電圧を調整することにより、適宜設定すればよいが、例えば、銅をめっき層として形成するため、めっき液として硫酸銅水溶液が用いられる。硫酸銅水溶液は、pHが2.0より小さい強酸性の液を示す。硫酸銅水溶液を用いる場合、金属層8−2としてチタンを用いることがより好ましい。
この際、図3(a)に示すように、裏面電極層8として、金属層8−2’と不動態層8−1の構成のものを用いることができるが、図3(b)に示すように、裏面電極層8は、不動態層を作る金属層8−2より低抵抗である第二導電層8−3と積層することが好ましい。裏面電極層は、光電変換層で形成されるキャリアを収集するため、低抵抗であるほどセル性能の抵抗ロスを回避することができる。このような特性を満たす材料として、AgやCuなどが挙げられる。
さらに、第二導電層8−3は、金属層8−2より反射率が高いことが好ましい。光電変換層で吸収されなかった光は発電ロスとなるため、第二導電層8−3で反射する必要がある。反射した光は再度光電変換層で、キャリアとなるため、反射率が高いほど出力される電流は高くなる。光電変換層を透過する光は、近赤外から赤外域が多く、これらの波長域の反射率の高いAg、Cuなどを第二導電層8−3として用いることが好ましい。
第二導電層8−3は、単層膜でもいいし、多層膜でもよい。多層膜を形成する場合、光電変換層を透過してきた光を反射する必要があるため、反射率の高い物質を光電変換層側、その上に低抵抗である物質を用いることが好ましい。
第二導電層を用いる場合、金属層8−2の膜厚は、1nm以上100nm以下であることが好ましい。第二導電層、もしくは透明導電層16−2の溶解を防ぐために5nm以上の膜厚が必要となる。また、1nm以上の膜厚は、アニール工程を含む場合、マイグレーションにより第二導電層8−3がむき出しになることも防ぐことができる。一方で、100nm以下であると金属層は第二導電層に比べ抵抗が高く、厚くなることで生じる抵抗ロスを減少させることができる。さらに好ましくは、5nm以上50nm以下であることが望ましい。
裏面電極層8の製膜方法としては、特に限定されないが、スパッタリング法や真空蒸着法などの物理気相堆積法やスクリーン印刷法、めっき法などの手法が適用可能である。スパッタリング法を用いる場合、透明導電層と裏面電極層を連続して形成することができる。また例えば、裏面電極層を櫛形とした場合、第二主面側からも光を取り込むことが可能となる。
不動態層8−1は、めっき層形成前に形成される。「めっき層形成前」とは、例えば、金属層8−2として上記のようなニッケル、クロム、チタン、錫、アルミなどを用い、めっき層を形成するためのめっき液に浸漬する前に、大気中に静置することで形成される。さらに不動態層が大気中で形成された場合であってもさらにアニールを行うことで、より不動態層の形成を促進できる。また、めっき液の中で、金属層を正に帯電させることで、不動態層の形成を促進させることができる。この場合、めっき電極の形成前に不動態層を形成することで、第二導電層もしくは透明導電層6−2の溶解を防止できる。なお、めっき層の形成開始時に、不導態層の少なくとも一部が形成されていればよく、この場合、めっき層形成中にも不動態層が形成されてもよい。
不動態層8−1は、膜厚が1nm〜100nmが好ましく、10nm〜40nmがより好ましい。この範囲の不動態層を形成することにより、めっき耐性を維持しながら高い導電性が期待できる。この場合、金属層8−2’の厚みは、金属層8−2の厚みから、不動態層8−1の厚みを引いた値となる。
ここで、物理気相堆積法で第一主面側透明導電層6−1、裏面透明導電層6−2、裏面電極層8を製膜する場合、端部における回り込みによって重なる部分が生じる。この重なりは、第一主面側および第二主面側の電極において、電気的な短絡によりセル性能を低下させる。また、めっき工程において、被めっき面以外にもめっき電極を形成してしまうため、電気的な短絡が除去された絶縁領域が形成される絶縁処理工程はめっき前に行われることが望ましい。
「絶縁領域」とは、太陽電池を駆動したときに、生じる可能性がある第一主面側の少なくとも第一導電層と、第二主面側の少なくとも裏面電極層との短絡が除去された領域である。すなわち、絶縁領域は、光電変換層の第一主面側の少なくとも第一導電層並びに/又は第二主面側の少なくとも裏面電極層を構成する成分が除去され、当該成分が付着していない領域である。
ここで、「付着していない領域」とは、当該層を構成する材料元素が全く検出されない領域に限定されるものではなく、材料の付着量が周辺の「形成部」と比較して著しく少なく、当該層自体が有する特性(電気的特性、光学特性、機械的特性等)が発現しない領域も、「付着していない領域」に包含される。つまり、材料の付着量が少なすぎて層として機能していないものを含有する場合も含む。
本実施形態の太陽電池は、ヘテロ接合型太陽電池であるから、絶縁領域は、第一主面側の少なくとも透明導電層と、第二主面側の少なくとも裏面電極層が付着していないことに加えて、第一主面側のp型シリコン系層や、第二主面側のn型シリコン系層および透明導電層も付着していないことが好ましく、n型単結晶シリコンが露出するように絶縁領域が形成されることが特に好ましい。このように形成されることにより短絡防止効果をより向上させることができる。
短絡を除去する方法は様々であり、スパッタ、真空蒸着法などで使用するマスク製膜する方法、レーザーによって物理的に短絡部分を除去する方法、薬液によって短絡部分を溶解して除去する方法などがある。マスクを用いた方法は最も簡便な方法として使用可能となる。マスクを用いて両面の端部を覆った方法で短絡を防止する製造方法は、特許文献3に開示されているように、基板の第一主面側および第二主面側の透明導電層をマスク製膜する方法や、図5のように、光電変換層の第一導電層側の端部にマスクして透明導電層を製膜する方法などが挙げられる。
図5(a)においては、第一主面側の透明導電層6−1を製膜する際にマスクを用い、裏面透明導電層6−2、および裏面電極層8を製膜する際は、マスクを用いることなく、光電変換層の第二主面側表面に全面に製膜している。片側をマスク製膜することで、光電変換層の側面において、第一主面側と第二主面側の電極層が接触することを回避している。マスクは第一主面側に限定されず、裏面透明導電層および裏面電極層を形成する際に用いてもよい。さらに、製膜順は限定されず裏面を全面製膜した後、表面をマスク製膜で行ってもよい。このように表面をマスク製膜する場合、端部のシリコン系薄膜は保護層により覆われるため、めっき液の拡散をより防止できる。
また、第二主面側をマスク製膜、表面を全面製膜で行ってもよく(不図示)、この場合、取り出せるキャリアの量が増えるため電流の向上につながる。裏面マスクでは、シリコン側面においてシリコンがむき出しになるため、めっき液の付着をより防ぐ観点から、保護膜を形成することが好ましい。
[集電極]
上記透明導電層6−1上には、集電極7が形成される。集電極7には、めっき層が含まれる。また第一導電層として、透明導電層6−1と導電性シード層7−1とを有する場合、集電極は導電性シード層7−1とめっき層7−2により形成される。第一導電層として透明導電層のみを用いる場合、めっき層が集電極となる。
第一導電層10としては、透明導電層6−1を用い、その上に直接めっき層を形成してもよいが、より低抵抗化するためには、第一導電層として、透明導電層上に導電性シード層を形成し、該導電性シード層とめっき層により集電極を形成することが好ましい。図5(b)においては、第一導電層10として、透明導電層6−1と導電性シード7−1を有する形態を示している。
導電性シード層7−1は、光を光電変換層に入射させるために、櫛形、すなわちパターン化されていることが好ましい。導電性シード層7−1は、インクジェット法、スクリーン印刷法、導線接着法、スプレー法、真空蒸着法、スパッタ法、電解めっき、無電解めっき等の公知技術によって作製できるが、生産性の観点からスクリーン印刷法が好ましい。スクリーン印刷法では、金属粒子から導電性ペースト、および集電極パターンと対応した開口パターンを有するスクリーン版を用いて印刷し、集電極パターンを形成する工程が好ましく用いられる。
導電性ペースト印刷時の焼成温度は、適宜設定すればよいが、上述の通り、シリコン系薄膜として非晶質シリコン系薄膜を用いた場合、200℃以下が好ましい。
本発明においては、第一導電層として透明導電層を有するものを用いる場合、透明導電層を形成した後、絶縁層9を形成することが好ましい。なお、第一導電層として導電性シード層を有する場合、(i)導電性シード層を形成する前に絶縁層を形成してもよいし、図5(c)に示すように、(ii)導電性シード層を形成後に絶縁層を形成してもよい。
ここで上述したように、第一導電層として、透明導電層上に導電性シード層が櫛形に形成された場合、透明導電層6−1の表面上には、導電性シード層がある部分(「導電性シード層形成領域」という)とない部分(「導電性シード層非形成領域」という)が存在する。この際、上記絶縁層は、透明導電層の表面全体、すなわち導電性シード層非形成領域全体に形成されることが好ましい。この場合、透明導電層の全面を絶縁層で覆うため、この後、めっき層7−2を形成する際のめっき液から、透明導電層表面を保護することが可能となる。
なお、図5(c)では、光電変換層の側面を覆うように絶縁層を形成しており、めっき液から光電変換層をより保護することができると考えられる。なお、絶縁層の形成領域についても本実施形態に限定されるものではない。例えば、導電性シードを覆うように絶縁層を製膜し、導電性シード上のめっき層を形成する領域に開口部を形成してもよい。
本発明における絶縁層としては、電気的に絶縁性を示す材料を用いる。また当該絶縁層は、透明導電層との付着強度が十分あり、めっき液に対する化学的安定性を有する材料であることが望ましい。透明導電層との付着強度を強くすることにより、絶縁層形成後に実施するめっき中に絶縁層が剥離しにくくなるためである。また、めっき液に対する化学的安定性が高い材料を用いることにより、めっき工程中に絶縁層が溶解しにくく、透明導電層へのダメージが生じにくくなるためである。さらに、第一導電層上部の絶縁層に形成した亀裂以外の場所で金属の析出を防ぐことができる。
本発明においては、集電極形成後に絶縁層を除去してもよい。中でも特に光吸収が大きい材料を用いた場合は、絶縁層の光吸収による太陽電池特性の低下を抑制することが可能となるためである。絶縁層の除去方法は、絶縁層材料の特性に応じて適宜選択すればよいが、化学的なエッチングにより除去しても良いし、機械的研磨により除去しても良い。材料によってはアッシング(灰化)法も適用可能である。この際、光取り込み効果をより向上させる観点から、第一導電層非形成領域上の絶縁層を全て除去することがより好ましい。
本発明における絶縁層は、光吸収が少ない材料を用いることが好ましい。なぜなら本発明における絶縁層は、第一主面側に形成されるため、入射光を、一導電型単結晶シリコンへより多く取り込むことが可能となるためである。また、光吸収が少ない材料、特に十分透明な材料を用いた場合、絶縁層自体の吸収によって生じる光学的な損失が非常に小さくなる。従って、絶縁層を除去する必要がないため、工程を単純化できる、すなわち生産性をより向上させることが可能となる。またこの場合は、十分な耐候性、熱・湿度に対する安定性を有する材料を用いることがより望ましい。
絶縁層の材料としては、無機絶縁性材料でも、有機絶縁性材料でもよい。無機絶縁性材料としては、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等の材料を用いることができ、有機絶縁性材料としては、ポリエステル、エチレン酢酸ビニル共重合体、アクリル、エポキシ、ポリウレタン等の材料を用いることができる。中でも、めっき液に対する化学的安定性、電気的特性、光学特性、密着性、または太陽電池特性向上の観点から、絶縁層の材料としては、酸化シリコンや窒化シリコンなどが好ましい。
絶縁層の光学特性や膜厚は、絶縁層の材料や、形成方法の特性により適宜設定される。光学特性や膜厚を適宜設定することで、光反射特性を改善し、太陽電池セル内部へ導入される光量を増加させ、変換効率をより向上させることが可能となる。このような効果を得るためには、絶縁層の屈折率を透明導電層(一般には1.9〜2.1程度)より低くすることが好ましく、また膜厚を30〜250nmの範囲内で設定することが望ましい。より効果を高めるためには、屈折率を透明導電層よりも低く設定することが望ましい。透明導電層の屈折率は、例えば1.4〜1.9に設定することがより好ましく、また膜厚を50〜100nmの範囲内に設定することがより好ましい。
絶縁層は、公知の方法を用いて形成できる。例えば、無機絶縁性材料の場合は、乾式法が好ましく用いられ、例えば、プラズマCVD法、スパッタ法、などが好ましく用いられる。また有機絶縁性材料の場合は、湿式法が好ましく用いられ、例えば、スピンコート法、スクリーン印刷法などが挙げられる。これらの方法を用いることにより、ピンホールなどの欠陥が少なく、緻密な構造の膜を形成することが可能となる。
中でも、より緻密な構造の膜を形成する観点からプラズマCVD法が好ましい。この方法により、200nm程度の厚いものだけでなく、30〜100nm程度の薄い膜厚の絶縁層を形成した場合も、緻密性の高い構造の膜を形成することができる。
またヘテロ接合太陽電池としては、上述したようにn型単結晶シリコン1の表面にテクスチャ構造(凹凸構造)を有するものを用いた場合、凹部若しくは凸部に精度よく絶縁層を形成できる観点からもプラズマCVD法が好ましい。
なお、緻密性が高い絶縁層を用いることにより、めっき処理時の透明導電層のダメージを生じにくくすることができるだけでなく、透明導電層上への金属の析出が起きにくくすることができる。また透明導電層7−1の第二主面側の層(シリコン系薄膜3など)に対する水や酸素などのバリア層として機能させることができ、長期信頼性の向上の効果も期待できる。
本発明においては、第一導電層上に電解めっき法を用いてめっき層が形成される。図5(d)においては、第一導電層として使用される導電性シード上にめっき層を形成する形態を示している。この際、めっき層として析出される金属としては、めっき法で形成できる材料であれば特に限定されることはなく、例えば、銅、ニッケル、錫、アルミニウム、クロム、銀、金、亜鉛、鉛、パラジウム等、あるいはこれらの混合物を用いることができる。
ここで電解めっき法の一例として、酸性銅めっきについて説明する。図5は、第二導電層を形成することが出来るめっき装置の概念図である。めっき槽11の中には、被めっき基板12とアノード電極13が、銅イオンを含むめっき液16に浸されている。被めっき基板は保持部材17に取り付けられた導電クリップ18(給電部)と、絶縁体19(第二絶縁部)によって挟まれた状態で固定される。第一導電層10は、導電体でできた保持部材17、導電クリップ18を通じて電源とつながっている。アノードに正、被めっき基板に負の電荷を印加することにより、絶縁層9で覆われていない第一導電層の上、すなわちアニール処理により絶縁層に生じた起点に、選択的に銅を析出させることができる。
保持部材17は、電源から給電されるため、導電体でできているが、被めっき基板の裏面電極層と対峙した状態で、めっき液に浸漬されると、裏面電極層をより強く負に帯電させるため、めっき液に浸漬されている部分は絶縁体で覆われていることが望ましい。
めっき液16としては、例えば硫酸銅、硫酸、水を主成分とする公知の組成のものが使用可能であり、これに0.1〜15A/dmの電流を流すことにより、めっき層である金属を析出させることができる。適切なめっき時間は、集電極面積、電流密度、陰極電流効率、そして設定膜厚から算出可能である。
めっき層は、複数の層から構成させても良い。例えば、導電率の高い材料を用いた第一のめっき層を、絶縁層を介して第一導電層上に形成し、その後、化学的安定性に優れた第二のめっき層を表面に形成することにより、低抵抗で化学的安定性に優れた集電極を形成することが出来る。
また、めっき層を形成後に、洗浄工程を設けてもよい。本工程により、めっき工程において、絶縁層のピンホール等の原因で起点以外の点に生成しうる金属を除去することができ、その結果、遮光損の抑制により太陽電池特性をより向上させることが可能となる。
以上のように、本実施形態におけるヘテロ接合太陽電池の裏面電極層最表面に不動態を形成させることで、裏面電極層の溶解を防ぐことができ、高効率で信頼性の高いヘテロ接合太陽電池を安価に作製することが可能となる。
なお、本実施形態においては、太陽電池としてヘテロ接合太陽電池を用いた場合について説明したが、本発明においては、光電変換層として、n型半導体層の第一主面側にp型半導体層を有するものであれば特に限定されない。このような太陽電池としては、例えば、多結晶太陽電池、結晶系太陽電池、薄膜太陽電池などが挙げられる。単結晶シリコンや多結晶シリコンを用いた結晶系太陽電池を用いた場合、p型結晶シリコン基板上にリン原子等の導電性不純物を拡散させ、n型のシリコン層を形成した拡散層も、半導体層に含まれる。この場合、n型半導体層としてn型の拡散層を用いることができる。
1.n型単結晶シリコン
2.第一の真性シリコン系薄膜
3.p型シリコン系薄膜
4.第二の真性シリコン系薄膜
5.n型シリコン系薄膜
6.透明導電層
6−1.第一主面側透明導電層
6−2.第二主面側透明導電層
7.集電極
7−1.導電性シード層
7−2.めっき層
8. 裏面電極層
8−1.不動態層
8−2. 金属層
8−3. 第二導電層
9.絶縁層
10.第一導電層
11.めっき槽
12.被めっき基板
13.アノード電極
14.保持部材
15.電源
16.めっき液
17. 導電クリップ
18. 絶縁体
19. n型半導体層
20. p型半導体層
21.光電変換層

Claims (6)

  1. n型半導体層の第一主面側にp型半導体層を有する光電変換層と、前記光電変換層の第一主面側に、透明導電層および導電性シード層の少なくとも一方を有する第一導電層と、前記光電変換層の第二主面側に金属層を含む裏面電極層と、を備えた被めっき基板を用いた太陽電池の製造方法であって、
    前記金属層の表面を不動態化させることにより、前記裏面電極層の第二主面側の最表面に、酸性又はアルカリ性のめっき液に対して化学的安定性を有する不動態層を形成した後、
    前記第一導電層と裏面電極層の短絡が除去された状態で、前記第一導電層上に電解めっき法によりめっき層を形成する、太陽電池の製造方法。
  2. 前記n型半導体層が、n型単結晶シリコンを含み、前記p型半導体層がp型シリコン系薄膜である、請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 前記金属層は、ニッケル、チタン、アルミ、クロム、錫の単体もしくはそれらの合金を含んでおり、前記めっき層を形成する前に、前記裏面電極層の第二主面側の最表面に前記不動態層を形成する、請求項1または2に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 前記不導態層は、前記金属層を大気にさらすことにより形成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
  5. 前記裏面電極層が、さらに第二導電層を含み、前記光電変換層側から、前記第二導電層と前記金属層をこの順に有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
  6. 前記第一導電層は、前記光電変換層側から順に、透明導電層と導電性シード層を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
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